JP6835363B2 - イベント等安全管理システム - Google Patents

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Description

本発明は、イベント安全管理システム、イベント安全管理プログラム及びイベント安全管理方法、並びに、大型集客施設、スタジアム又は地下街における避難誘導に関するシステム、プログラム及び方法に関する。
近年、国内では、2001年に明石花火大会歩道橋事故(犠牲者11人、重軽傷者347人)、その他火災や爆発事故等の雑踏事故やイベント関連事故が発生している。
海外でも、2010年ドイツLove Parade(犠牲者21人、重軽傷者500人以上)、2014年12月上海外灘雑踏事故(犠牲者36人、重軽傷者47人)等、多くの犠牲者を伴うイベント事故が発生している。
特許文献1では、イベント来場者の行動調査システムであり、イベント会場やブースに設けたリーダーライターでRFIDに記録されたデータを読み取るというものである。
来場者のイベント会場における行動のデータはこのリーダーライターを用いて収集し、データベースに行動データを格納するというものである。
来場者にはブースの回覧経路を提示する。そして、RFIDタグから読み取ったデータとブースの属性データとに基づいて、そのRFIDタグに対応する来場者についてブースの回覧経路を作成するというものである。
特許文献2では、混雑状況提供装置であり、娯楽施設を利用者が利用する際の利用条件に従い、その娯楽施設の混雑状況の割合を測定し、該測定した混雑状況の割合を、該娯楽施設を識別するための娯楽施設情報と共に混雑状況提供装置に送信するというものである。
具体的には、混雑状況提供装置は、混雑状況監視装置から受信した混雑状況の割合を、娯楽施設情報に関連づけて混雑状況提供装置の具備する格納部に格納する。
そして、混雑状況提供装置は、混雑状況の割合と、娯楽施設情報と、を通信端末装置に送信し、通信端末装置は、混雑状況提供装置から受信した混雑状況の割合を、娯楽施設情報に関連づけて通信端末装置の具備する表示部上に表示する。
特開2005−196452号公報 特開2006−141812号公報
イベントの安全管理対策は、我が国では学術分野と警察や全国警備業協会で研究されているが、イベント業界での統一された安全基準は、現在確立されていない。
そのため、イベント安全対策は、主催者が警察と消防機関から指導を受けている場合であっても、警備担当者の経験と勘に依存している状態である。
したがって、その警備担当者の能力によって安全管理が左右されるという問題がある。
一方、大型集客施設においては、施設管理者が、火災監視である「防災センター」及び施設監視「中央管理室」に防犯設備情報監視等の上方を加えて集中管理を行っている。
そして、これらの多くは、警備会社に委託されているというのが現状であり、集中管理を行っている施設が、来場者の避難や誘導が必要な場合の危機管理施設であるということの位置づけが明確にされていない。
したがって、大型集客施設の集中管理を行っている施設は、来場者の避難や誘導が必要な場合に適切対応できないおそれがあるという問題がある。
スタジアムにおいては、日本サッカー協会がスタジアムの設置基準として「サッカースタジアム・ガイドライン」を作成している。
また、地下街においては、国土交通省都市局街路交通施設課の「地下街の安心避難対策ガイドライン」において、施設管理者がとるべき自然災害・イベント開催時の避難・誘導に関して、指揮系統の一元化と情報の収集(カメラ等による)と適切な避難誘導(避難放送と誘導等)について言及されている。
しかしながら、火災に関する警報や排煙装置の操作等の情報が集中する「防災センター」や「中央管理室」に関して、危機管理対策上の拠点としての役割は明記されていない。
また、「防災センター」や「中央管理室」は、設計上においても、火災・爆発等発生時の避難誘導に対応する総合管理室としての機能を果たす施設としての位置づけが行われていない。
したがって、スタジアムや地下街においても、来場者の避難や誘導が必要な場合に適切対応できないおそれがあるという問題がある。
また、特許文献1及び特許文献2の発明内容であってもこのような問題は解決できない。
本発明の主な目的は、イベントを安全に管理することである。
本発明の他の目的は、大型集客施設、スタジアム又は地下街において、適切な避難誘導を行うことである。
本発明の第1の局面に係るイベント安全管理システムは、イベントを安全に管理するためのイベント安全管理システムであって、
来場者動向解析及び会場内動向解析を行うために入力される評価基準入力部と、
来場者予測、会場空間利用計画、会場及び会場周辺の来場者流動予測、会場内及び会場周辺の構造物条件等の会場適性評価要素が入力され、危険性を予測する会場適性評価部と、
前記評価基準入力部に入力されている情報と、前記会場適性評価部で予測された情報とを比較し、イベントの会場適性に関する危険性を判定する第1危険性判定部と、
前記第1危険性判定部の判定内容に基づき、前記評価基準入力部及び前記会場適性評価部の入力内容が修正される修正条件入力部と、
前記修正条件入力部によって修正された内容に基づき、再度危険性を判定する評価基準適合判定部と、を含むイベント安全管理システムである。
第1危険性判定部が、評価基準入力部に入力されている情報と、会場適性評価部で予測された情報とを比較し、イベントの会場適性に関する危険性を判定し、その解離部分を修正条件入力部に入力されることにより修正されるため、雑踏事故が生じる可能性を低くすることができ、イベントを安全に管理することができる。
本発明の第2の局面に係るイベント安全管理システムは、第1の局面に係るイベント安全システムであって、
常時又は定期的に来場者動向を解析し、危険性を予測する来場者実態把握部と、
前記評価基準適合判定部によって判定された情報と、前記来場者実態把握部によって把握された情報とを比較して危険性を解析し予測する危険性予測部と、
前記危険性予測部によって予測された危険性を排除するための修正措置後に、再度危険性を判定する第2危険性判定部と、
事故が起こった場合に事故発生箇所の特定と来場者の避難経路を明示する緊急対応動向把握部と、を含むイベント安全管理システムである。
危険性予測部が、評価基準適合判定部によって判定された情報と、来場者実態把握部によって把握された情報とを比較して危険性を解析し予測し、その解離部分を第2危険性予測部によって修正することにより、雑踏事故等の事故を生じにくくすることができる。
本発明の第3の局面に係るイベント安全管理システムは、第1の局面又は第2の局面に係るイベント管理システムであって、
来場者流動及び滞留状況を解析し避難出口の来場者流動予測する避難誘導部と、
熱、煙、ガス等を検知するセンサ部と、
避難放送や可変式避難表示を行う通知部と、を含み、
前記評価基準入力部に入力されている情報と、前記来場者実態把握部によって把握された情報とから避難出口の来場者流動予測を行い、群集滞留等の危険箇所の修正措置の必要性に関する情報提供を行うイベント安全管理システムである。
前記避難誘導部が、前記評価基準入力部に入力されている情報と、前記来場者実態把握部によって把握された情報とから避難出口の来場者流動予測を行い、群集滞留等の危険箇所の修正情報を施設管理者に提供する。
施設管理者がこの情報(修正情報)に基づいて、別の避難出口への案内等の修正を行うことにより、避難出口付近等での雑踏事故を生じさせ難くなる。
本発明の第4の局面に係るイベント安全管理システムは、イベント安全に管理するためのイベント安全管理システムに係る避難誘導システムであって、
来場者動向解析及び会場内動向解析を行うために入力される評価基準入力部と、
常時又は定期的に来場者動向を解析し、危険性を予測する来場者実態把握部と、
前記評価基準入力部に入力されている情報と、前記来場者実態把握部によって把握された情報とから避難出口の来場者流動予測を行い、群集滞留等の危険箇所の修正措置の必要性に関する情報提供を行う避難誘導部と、
熱、煙、ガス等を検知するセンサ部と、
避難放送や可変式避難表示を行う通知部と、を含むイベント安全管理システムに係る避難誘導システムである。
スタジアムや地下街等で火災や爆発等があり来場者が避難する場合にも本発明に係る避難誘導システムを活用することができる。
施設管理者がこの情報(修正措置の必要性に関する情報提供)に基づいて、別の避難出口への案内等の修正を行うことにより、避難出口付近等での雑踏事故を生じさせ難くなる。
本発明の第5の局面に係るイベント安全管理方法は、イベントを安全に管理するためのイベント安全管理方法であって、
来場者動向解析及び会場内動向解析を行うために入力される評価基準入力工程と、
来場者予測、会場空間利用計画、会場及び会場周辺の来場者流動予測、会場内及び会場周辺の構造物条件等の会場適性評価要素が入力され、危険性を予測する会場適性評価工程と、
前記評価基準入力工程で入力されている情報と、前記会場適性評価工程で予測された情報とを比較し、イベントの会場適性に関する危険性を判定する第1危険性判定工程と、
前記第1危険性判定工程での判定内容に基づき、前記評価基準入力工程及び前記会場適性評価工程での入力内容が修正される修正条件入力工程と、
前記修正条件入力工程で修正された内容に基づき、再度危険性を判定する評価基準適合判定工程と、を含むイベント安全管理方法である。
第1危険性判定工程が、評価基準入力部に入力されている情報と、会場適性評価部で予測された情報とを比較し、イベントの会場適性に関する危険性を判定し、その解離部分を修正条件入力工程で入力されることにより修正されるため、雑踏事故が生じる可能性を低くすることができ、イベントを安全に管理することができる。
本発明の第6の局面に係るイベント安全管理方法は、第5の局面に係るイベント安全方法であって、
常時又は定期的に来場者動向を解析し、危険性を予測する来場者実態把握工程と、
前記評価基準適合判定工程で判定された情報と、前記来場者実態把握工程で把握された情報とを比較して危険性を解析し予測する危険性予測工程と、
前記危険性予測工程で予測された危険性を排除するための修正措置後に、再度危険性を判定する第2危険性判定工程と、
事故が起こった場合に事故発生箇所の特定と来場者の避難経路を明示する緊急対応動向把握工程と、を含むイベント安全管理方法である。
危険性予測工程が、評価基準適合判定工程で判定された情報と、来場者実態把握工程で把握された情報とを比較して危険性を解析し予測し、その解離部分を第2危険性予測工程で修正することにより、雑踏事故等の事故を生じにくくすることができる。
本発明の第7の局面に係るイベント安全管理システムは、第5の局面又は第6の局面に係るイベント管理工程であって、
来場者流動及び滞留状況を解析し避難出口の来場者流動予測する避難誘導工程と、
熱、煙、ガス等を検知するセンサ工程と、
避難放送や可変式避難表示を行う通知工程と、を含み、
前記評価基準入力工程で入力されている情報と、前記来場者実態把握工程で把握された情報とから避難出口の来場者流動予測を行い、群集滞留等の危険箇所の修正措置の必要性に関する情報提供を行うイベント安全管理方法である。
前記避難誘導工程が、前記評価基準入力工程で入力されている情報と、前記来場者実態把握工程で把握された情報とから避難出口の来場者流動予測を行い、群集滞留等の危険箇所の修正措置の必要性に関する情報提供を施設管理者に対して行う。
施設管理者がこの情報(修正措置の必要性に関する情報提供)に基づいて、別の避難出口への案内等の修正を行うことにより、避難出口付近等での雑踏事故を生じさせ難くなる。
本発明の第8の局面に係るイベント安全管理方法は、イベント安全に管理するためのイベント安全管理方法に係る避難誘導方法であって、
来場者動向解析及び会場内動向解析を行うために入力される評価基準入力工程と、
常時又は定期的に来場者動向を解析し、危険性を予測する来場者実態把握工程と、
前記評価基準入力工程で入力されている情報と、前記来場者実態把握工程で把握された情報とから避難出口の来場者流動予測を行い、群集滞留等の危険箇所の修正措置の必要性に関する情報提供を行う避難誘導工程と、
熱、煙、ガス等を検知するセンサ工程と、
避難放送や可変式避難表示を行う通知工程と、を含むイベント安全管理方法に係る避難誘導方法である。
スタジアムや地下街等で火災や爆発等があり来場者が避難する場合にも本発明に係る避難誘導方法を活用することができる。
施設管理者がこの情報(修正措置の必要性に関する情報提供)に基づいて、別の避難出口への案内等の修正を行うことにより、避難出口付近等での雑踏事故を生じさせ難くなる。
本発明の第9の局面に係るイベント安全管理プログラムは、イベントを安全に管理するためのイベント安全管理プログラムであって、
来場者動向解析及び会場内動向解析を行うために入力される評価基準入力処理と、
来場者予測、会場空間利用計画、会場及び会場周辺の来場者流動予測、会場内及び会場周辺の構造物条件等の会場適性評価要素が入力され、危険性を予測する会場適性評価処理と、
前記評価基準入力処理で入力されている情報と、前記会場適性評価処理で予測された情報とを比較し、イベントの会場適性に関する危険性を判定する第1危険性判定処理と、
前記第1危険性判定処理の判定内容に基づき、前記評価基準入力処理及び前記会場適性評価処理での入力内容が修正される修正条件入力処理と、
前記修正条件入力処理によって修正された内容に基づき、再度危険性を判定する評価基準適合判定処理と、を実行させるイベント安全管理プログラムである。
第1危険性判定処理が、評価基準入力処理で入力されている情報と、会場適性評価処理で予測された情報とを比較し、イベントの会場適性に関する危険性を判定し、その解離部分を修正条件入力処理で入力されることにより修正されるため、雑踏事故が生じる可能性を低くすることができ、イベントを安全に管理することができる。
本発明の第10の局面に係るイベント安全管理プログラムは、第9の局面に係るイベント安全管理プログラムであって、
常時又は定期的に来場者動向を解析し、危険性を予測する来場者実態把握処理と、
前記評価基準適合判定処理によって判定された情報と、前記来場者実態把握処理によって把握された情報とを比較して危険性を解析し予測する危険性予測処理と、
前記危険性予測処理によって予測された危険性を排除するための修正措置後に、再度危険性を判定する第2危険性判定処理と、
事故が起こった場合に事故発生箇所の特定と来場者の避難経路を明示する緊急対応動向把握処理と、を実行させるイベント安全管理プログラムである。
危険性予測処理が、評価基準適合判定処理によって判定された情報と、来場者実態把握処理によって把握された情報とを比較して危険性を解析し予測し、その解離部分を第2危険性予測処理によって修正することにより、雑踏事故等の事故を生じにくくすることができる。
本発明の第11の局面に係るイベント安全管理プログラムは、第9の局面又は第10の局面に係るイベント安全管理プログラムであって、
来場者流動及び滞留状況を解析し避難出口の来場者流動予測する避難誘導処理と、
熱、煙、ガス等を検知するセンサ処理と、
避難放送や可変式避難表示を行う通知処理と、を実行させるものであり、
前記評価基準入力処理で入力されている情報と、前記来場者実態把握処理によって把握された情報とから避難出口の来場者流動予測を行い、群集滞留等の危険箇所の修正措置の必要性に関する情報提供を行うイベント安全管理プログラムである。
前記避難誘導処理が、前記評価基準入力処理で入力されている情報と、前記来場者実態把握処理によって把握された情報とから避難出口の来場者流動予測を行い、群集滞留等の危険箇所の修正措置の必要性に関する情報提供を施設管理者に対して行う。
施設管理者がこの情報(修正措置の必要性に関する情報提供)に基づいて、別の避難出口への案内等の修正を行うことにより、避難出口付近等での雑踏事故を生じさせ難くなる。
本発明の第12能力局面に係るイベント安全管理プログラムは、イベント安全に管理するためのイベント安全管理プログラムに係る避難誘導プログラムであって、
来場者動向解析及び会場内動向解析を行うために入力される評価基準入力処理と、
常時又は定期的に来場者動向を解析し、危険性を予測する来場者実態把握処理と、
前記評価基準入力処理に入力されている情報と、前記来場者実態把握処理によって把握された情報とから避難出口の来場者流動予測を行い、群集滞留等の危険箇所の修正措置の必要性に関する情報提供を行う避難誘導処理と、
熱、煙、ガス等を検知するセンサ処理と、
避難放送や可変式避難表示を行う通知処理と、を実行させるイベント安全管理プログラムに係る避難誘導プログラムである。
スタジアムや地下街等で火災や爆発等があり来場者が避難する場合にも本発明に係る避難誘導プログラムを活用することができる。
施設管理者がこの情報(修正措置の必要性に関する情報提供)に基づいて、別の避難出口への案内等の修正を行うことにより、避難出口付近等での雑踏事故を生じさせ難くなる。
雑踏事故に至るまでの概念図。 本発明のイベント安全管理システムの実施形態に係るブロック図。 群集流動量を表した表。 経路別・手段別来場者予測項目。 来場者予測の検討細目。 会場空間利用計画検討要素(会場適性評価要素)。 本発明のイベント安全管理システムの実施形態に係るブロック図。 本発明のイベント安全管理システムの実施形態の来場者実態把握部に係るブロック図。 本発明のイベント安全管理システムの実施形態の来場者実態把握部に係るブロック図。 本発明のイベント安全管理システムの実施形態の来場者実態把握部に係るブロック図。 本発明のイベント安全管理システムの実施形態に係るフローチャート。 本発明のイベント安全管理システムの実施形態の避難誘導システムに係るブロック図。 本発明のイベント安全管理システムの避難誘導システムの実施形態に係るフローチャート。
以下、本発明の実施形態に関して図面を参照しながら説明する。
図1に示すように、雑踏事故は、不適切な来場者数予測評価、不適切な会場空間利用計画評価、不適切な来場者数流動予測評価、不適切な構造物評価、不十分な広報活動等のイベント関係者による総合検討不足によって、群衆波渦現象が発生し生じる。
したがって、イベントを安全に行うためには、群集滞留が生じにくいようにする必要がある。
(イベント安全管理システム100のイベント企画段階でのシステム内容)
図2に示すように、本発明に係るイベント安全管理システム100は、
解析に必要なイベント会場等の図面及び地図、来場者動向解析及び会場内動向解析を行うために入力される評価基準入力部110と、
来場者予測、会場空間利用計画、会場及び会場周辺の来場者流動予測、会場内及び会場周辺の構造物条件等の会場適性評価要素が入力され、危険性を予測する会場適性評価部120と、
評価基準入力部110及び会場適性評価部120に入力された情報に基づき、イベントの会場適性に関する危険性を判定する第1危険性判定部130と、
評価基準入力部110及び会場適性評価部120の入力内容が修正される修正条件入力部140と、
修正条件入力部140によって修正された内容に基づいて再度危険性を判定する評価基準適合判定部150と、を含む。
図11には、本発明に係るイベント安全管理システム100のフローチャートを記載する。
評価基準入力部110には、解析に必要なイベント会場、イベント周辺道路の等の構造物の図面や地図、来場者動向及び会場内動向を解析するために必要な基本数値が入力される(ステップS11)。
評価基準入力部110は、入力された又は入力されているイベント会場及び周辺道路の構造物条件等によって全体図面を作成する。
具体的に評価基準入力部110には、アクセス道路幅員、橋梁、トンネル、階段、道路の狭小化、エレベータ、エスカレータの情報が入力される。
また、評価基準入力部110には、季節、参加者層当の条件による補正、後述する会場適性評価部120に必要な項目が入力され、会場適性評価部120での解析に必要な情報(数値等)が入力される(ステップS12)。
また、評価基準入力部110には、群衆密度(1m2内の群衆単位)、密度と速度、群集流動量(群集密度×歩行速度)等の理論値が入力される(ステップS13)。
例えば、群集の速度の理論値は、密度3人/m2では約50cm/秒、密度4人/m2では約38cm/秒、密度5人/m2では約30cm/秒である。
また、階段の群集の歩行速度は、0.5m/秒であり、階段の所要時間は、高さ1mあたり4秒である。
群集流動量(群集流動係数)を図3に示す。図3に示すように、自力のみで行動ができにくい人、その建物内の位置・経路などに慣れていない一般の人、その建物内の位置・経路などに慣れている心身強健な人、では群集の行動能力が異なる。
群集密度と圧力は、松下清夫・和泉正哲「建築物に加わる外力及び荷重に関する資料」によれば、群集密度13人/m2で約300kg、14人/m2で約400kg、15人/m2で約540kgとなる。
なお、群集密度は薄着である夏と厚着である冬とではその値が異なる。比較分析を行った結果、群集密度は、冬の厚着の場合、夏の薄着の場合の約70%となる。
このような理論値が評価基準入力部110に入力される。当該入力は、作業者によって入力されてもよいが、AIが用いられて学習入力されてもよい。つまり、入力主体はコンピュータであってもよい。
入力された情報は、サーバ(図示しない)が有する記憶部(図示しない)に記憶される。
会場適性評価部120は、イベント企画段階での解析評価を行う。また、会場適性評価部120は、当該イベントの会場適性を解析し、危険性を評価する(ステップS14)。
会場適性評価部120は、来場者数予測評価入力121と、会場空間利用計画評価入力122と、来場者流動予測入力123と、構造物条件評価入力124と、を有する。
来場者数予測評価入力121には、来場者数予測に関する評価要素(会場適性評価要素)が入力される(ステップS15)。
また、図4に示すように、来場者数予測評価入力121に入力され判断される実践的な来場者数予測は、来場経路別予測方策及び来場手段別予測方策に細分化することができる。
来場経路別予測方策としては、高速道路利用、鉄道利用、空路・海路利用が挙げられる。
来場手段別予測方策としては、鉄道利用、自家用車利用、団体バス利用、バイク・自転車利用、徒歩、車いす利用等が挙げられる。
来場者数予測評価入力121には、会場内流動と会場アクセス流動との連動性に関する評価が入力される。
来場者数予測で重要なことは、イベント開催の周知を図るPRとともに行う効果測定である。
この効果測定が入力されることにより、会場適性評価部120は、来場者の地域別予測が可能となり、地域別来場者予測が行われることで、具体的に公共交通機関、車両、自転車や徒歩等の会場への来場経路と手段を利用する来場者数を予測する。
来場者数予測評価入力121には、イベントの内容、社会・経済情勢、イベント内容の人気度(例えば出演者の人気度)、過去の同様のイベントの来場者数、宣伝広告規模、会場へのアクセスの容易さ等(会場適性評価要素)入力され、会場適性評価部120は、その情報に基づき総合的に来場者数を予測する。
また、会場適性評価部120は、地域別来場者数予測に基づく来場経路別、来場手段別(自動車、バイク、自転車、電車、徒歩等)で来場者数を予測する。
また、イベント種別により、旬間別、月別、日別、時間別の予測や群集流動が、一時的か継続的か等が入力され来場者予測がされる。
会場適性評価部120は、会場地形、来場経路別予測、及び、来場手段別予測に基づく危険性評価を行う。
図5に示すように、来場者数予測評価入力121に入力される情報に基づいて、会場空間利用計画の内容(会場空間利用計画評価入力122に入力される情報)、会場と会場周辺の来場者流動計画の内容(来場者流動予測入力123に入力される情報)、会場と会場周辺の群集流動性が変化する。
明石海峡世紀越えイベント「ジャパン・カウントダウン2001」では、前年度実施された「AKASHI千年祭」を参考に、来場者数は25,000人と予想されたが、実際の来場者数は、予想の2.2倍である55,000人であった。
これは会場北側の住宅地住民の来場者数予測が欠落していたためと思われる。イベント会場へ自転車及び徒歩により来場可能な住民人口が考慮される必要があるが、来場者数を予測するためのファクターに必要情報が入力されることにより、会場適性評価部120は、より正確な来場者を予測することができる。
また、来場者予測は、多くのファクターがあるため、AIにより学習入力されることが好ましいが、作業者によって事前に定められたファクターに基づき入力されてもよい。
会場空間利用計画評価入力122には、会場空間利用計画に関する評価要素(会場適性評価要素)が入力される(ステップS16)。
会場適性評価部120は、イベント形態の特殊性を考慮した空間利用計画評価を行う。イベント形態の特殊性で危険性が異なるためである。
つまり、イベント内容によって参加者層の違いがあり、来場者の流動速度に影響を与えるためである。
例えば、興奮度の高いイベントで来場者層が若者に集中する場合と、家族参加型のように来場者の年齢層が雑踏弱者である幼児・子供・高齢者や車いす利用者等の幅広い年齢層である場合とでは、流動速度に影響を与え、誘導計画や危険箇所が異なる。
イベント形態は、ステージイベント等観客滞留型、フロート巡行等イベント対象通過型、イベント対象を見物する観客通過型、イベント対象と観客が混在する混在型、に大別できる。
図6に示す通り、会場空間利用計画評価入力122には、具体的には、イベント内容、イベント形態、会場レイアウト、及び、会場内収容能力(会場適性評価要素)が入力される。
会場適性評価部120は、展示物・出展物等の倒壊、火災、爆発等の危険性評価を行う。
また、会場適性評価部120は、来場者数予測に基づく会場収容能力に関する評価を行う。
会場空間利用計画は、会場内の群集流動及び会場出入口付近の群集流動に影響を与える。したがって、群集滞留を生じにくくさせるために必要なファクターである。
つまり、会場空間利用計画評価入力122に入力された情報に基づき、会場適性評価部120は、群集流動を予測し、また、危険箇所を予測する。
来場者流動予測入力123は、会場及び会場周辺の来場者流動予測要素(会場適性評価要素)が入力される(ステップS17)。
安全で適切な来場者誘導方策を策定するためには、会場と会場周辺の全体的な来場者流動を想定し、来場経路ごとの来場者流動上の危険性を判定し、安全で適切な来場者流動に修正することが必要である。
会場適性評価部120は、会場地形予測、来場経路別予測、来場手段別予測に基づく危険性評価を行う。
群集滞留の発生する可能性がある箇所(危険性予測)を具体的に抽出することにより、会場適性評価部120は、具体的な危険性評価を行うことができる。
また、会場適性評価部120は、来場者流動予測入力123に入力される情報に基づいて、地域別来場者数予測と来場経路別・手段別来場者数予測をし、その予測に基づき、会場と会場周辺の全体的な群集流動を予測し、群集滞留の可能性のある来場導線を予測する。
会場適性評価部120は、会場内流動と会場アクセス流動との連動性に関する評価をする。会場出入り設定、流動評価により円滑な来場者流動が可能となる。
会場と会場周辺の群集流動計画は、会場利用計画に連動していることが好ましい。
会場アクセスが限定されている閉鎖的会場では、アクセスの群集流動量及びアクセスに迂回道路の設定が可能か、逃避空間の有無が重要な条件となる。
構造物条件評価入力124には、会場内、会場アクセス構造物の危険性に関する評価要素(会場適性評価要素)が入力される(ステップS18)。
会場適性評価部120は、構造物形態評価及び危険性予測評価をする。
来場者の経路別流動予測により、会場適性評価部120は、階段、橋梁等での群集流動に関する具体的な危険性を予測する。
会場適性評価部120は、会場内構造物と来場者流動に関する危険性評価を行う。
これにより、会場内流動と来場者心理面から具体的な構造物の危険性が予測可能となる。
会場適性評価部120は、会場アクセスにおける構造物の危険性評価をする。
なお、多数の来場者流動と構造物形態による危険性予測は、理論値を活用した危険性予測が効果的である。
会場の地形が海や高速道路、河川や鉄道等で囲まれ、会場アクセスが限定的な閉鎖的地形であり、会場アクセス道路が歩道橋やトンネル、橋梁等の閉鎖空間で通行者の逃避場所がない環境条件下で多数の犠牲者がともなう雑踏事故が生じている。
したがって、これらの情報を構造物条件評価入力124に入力することにより、会場適性評価部120は、より正確な危険性を予測し評価することができる。
なお、入力は、作業者によって入力されてもよいが、AIが用いられて学習入力されてもよい。つまり、入力主体はコンピュータであってもよい。
入力された情報は、サーバ(図示しない)が有する記憶部(図示しない)に記憶される。
会場適性評価部120には、数値化された情報が入力されるのが好ましい。
会場適性評価部120の危険性評価の方法は、例えば、入力された又は入力されている情報に基づいて、来場者動向のシミュレーションを行い、群集滞留が生じやすい危険性箇所を評価する。
第1危険性判定部130では、評価基準入力部110に入力された情報と、会場適性評価部120で予測された情報とを比較解析を行い、危険性を判定する(ステップS19)。
具体的には、例えば、会場適性評価部120は、会場内の来場者流動計画と公共交通機関の利便性、駐車場の有無、最寄り駅の乗降者能力、及び、来場手段別の拠点から会場へのアクセスまでの全体的な来場者流動予測を行う。
そして、第1危険性判定部130は、評価基準入力部110に入力された情報と、会場適性評価部120で予測された情報との比較解析を行い、危険性予測を行い、群集滞留が生じやすい箇所を指摘する。
修正条件入力部140では、第1危険性判定部130によって判定された危険性予測に基づいて、会場適性評価部120に入力された会場適性条件の情報の修正を行う(ステップS20)。
つまり、修正条件入力部140では、第1危険性判定部130によって判定された危険判定要素の修正を行う。
例えば、危険性予測に基づき、群集滞留が生じやすい箇所に対して、迂回路を設定する修正を行うことにより、群集滞留が生じにくくなる。
評価基準適合判定部150では、修正条件入力部140に入力された情報に基づいて、再度危険性の解析を行い、評価基準適合判定を行う(ステップS21)。
また、評価基準適合判定部150では、会場出入口の流動判定も行う。
なお、評価基準適合判定部150で判定された危険性予測に基づいて、再度修正条件入力部140により会場適性評価部120に入力された会場適性条件の情報を修正し、再度危険性予測を行ってもよい。
以上がイベント安全管理システム100のイベント企画段階での評価基準適合判定である。
(イベント安全管理システム100によるイベント実施段階でのシステム内容)
次に、イベント安全管理システム100によるイベント実施段階でのシステム内容を説明する。
イベント実施段階でのイベント安全管理システム100は、イベント企画段階の危険性予測と、来場者実態の剥離に関する解析を行い、実際のイベントでの危険性を早期に把握して、必要な措置に関して注意喚起するものである。
イベント安全管理システム100は、来場者実態把握部160と、危険性予測部170と、第2危険性判定部180と、緊急対応動向把握部190と、を有する。
つまり、イベント実施段階でのイベント安全管理システム100は、常時、会場内及び会場周辺の来場者動向(人員、流動滞留)の解析を行い、危険性を予測するものである。
来場者実態把握部160は、会場内流動及び滞留実態、建築物内流動及び滞留実態、会場周辺の来場者流動及び滞留実態を解析し、危険性を予測する(全体動向解析)。
また、来場者実態把握部160は、危険箇所別で解析をし危険性を予測する。
来場者実態把握部160は、画像取得装置200と、プログラム制御により動作するデータ処理装置300と、情報を記憶する記憶装置400とを含む。
画像取得装置200は、カメラ等の撮像装置の出力や、ビデオ機器(防犯カメラ等)の映像装置の出力から画像を取得する。
記憶装置400は、局所領域群記憶部410を備える。局所領域群記憶部410は、画像の中に配置される個々の局所領域の位置およびサイズを記憶する。
各局所領域の位置およびサイズは、予め定められている。基本的に、複数の局所領域によって画像全体が覆われるように、個々の局所領域の位置およびサイズが定められる。
しかし、局所領域を定める態様は、上記の例に限定されず、画像内で群衆の種類の識別対象となる領域に対してのみ、複数の局所領域が定められていてもよい。
また、局所領域同士が重なるように、局所領域が定められてもよい。局所領域のサイズは、後述の滞留群衆検出部310や群衆向き推定部320等の機能に合わせて決定される。
以下、画像の中で局所領域に該当する部分の画像を局所領域画像と記す。
データ処理装置300は、滞留群衆検出部310と、群衆向き推定部320と、群衆流量推定部330と、を備える。
滞留群衆検出部310は、予め定められた各局所領域によって(換言すれば、局所領域群記憶部410に記憶されている各局所領域の位置およびサイズによって)、画像(画像取得装置200が取得した画像)から特定される各局所領域画像を対象にして、人の滞留度と、局所領域内の人数とを推定する。
人の滞留度は、人の滞留状態を示す値である。また、局所領域内の人数は、群衆の密度を示す値である。滞留群衆検出部310は、その2つの値に基づいて、各局所領域の中から、滞留した群衆を示す局所領域を検出する。
滞留群衆検知部310は、防犯カメラ等のカメラの映像から群衆を人の塊として認識し、混雑状況(混雑度・人数)をリアルタイムで検知する。
滞留群衆検知部310は、群衆を人の塊として認識するため、人が重なり合う混雑した環境でも群衆の人数を高精度に推定する。
滞留群衆検知部310には、予めシミュレーションによって、人同士の重なりを含む群衆パッチ画像を大量に(数百万枚規模)生成して学習させている(ディープラーニング技術)。
図9は、滞留群衆検出部310の構成例を示すブロック図である。滞留群衆検出部310は、滞留状態推定部311と、人数推定部312と、局所領域検出部313とを備える。
滞留状態推定部311は、予め定められた各局所領域によって、画像取得装置200が取得した画像から特定される各局所領域画像を対象にして、人の滞留度を推定する。
人の滞留度の推定方法の例を以下に示す。滞留状態推定部311は、時刻が異なり場所が同じである局所領域画像から、画像パターンの特徴量の類似度や、動きベクトルや、フレーム間差分の量を算出してもよい。
これらの値は、局所領域に示されている人の動きの程度を表していると言える。画像パターンの特徴量の類似度は、類似度が大きければ滞留度が大きくなるという性質を持っている。
動きベクトルは、動きベクトルの大きさが小さければ滞留度が大きくなるという性質を持っている。フレーム間差分の量は、その値が小さければ滞留度が大きくなるという性質を持っている。
滞留状態推定部311は、これらの性質を用いて、算出した値に基づいて人の滞留度を推定する。
あるいは、時刻が異なり場所が同じである局所領域画像が入力されると人の滞留度を出力する推定器を予め学習によって得ていてもよい。
滞留状態推定部311は、時刻が異なり場所が同じである局所領域画像をこの推定器に入力することによって、人の滞留度の推定値を求めてもよい。
上記の推定器の学習には、人が滞留している場合における時刻の異なる2枚の局所領域画像と、人が滞留していない場合における時刻の異なる2枚の局所領域画像と、それらの各場合の人の滞留状態を示す情報とを用いればよい。この学習は、局所領域ベースの学習であると言える。
あるいは、局所領域に対応する実空間における人の動きを検出する動きセンサを設け、滞留状態推定部311は、動きセンサの検出結果から、局所領域画像が示す人の滞留度を推定してもよい。
滞留度の推定方法は、例示した上記の方法以外の方法であってもよい。
人数推定部312は、予め定められた各局所領域によって、画像取得装置200が取得した画像から特定される各局所領域画像を対象にして、局所領域内の人数を推定する。
人数推定部312は、学習によって得られた推定器を用いて、局所領域内の人数を推定してもよい。例えば、局所領域画像が入力されると局所領域内の人数を出力する推定器を予め学習によって得ておく。
人数推定部312は、局所領域画像をこの推定器に入力することによって、局所領域内の人数の推定値を求めてもよい。
上記の推定器の学習には、複数の人数で構成される群衆を示す局所領域画像と、その局所領域画像に対応する人数の情報とを用いればよい。この学習は、局所領域ベースの学習であると言える。
局所領域内の人数の推定方法は、例示した上記の方法以外の方法であってもよい。
局所領域検出部313は、滞留状態推定部311によって推定された人の滞留度と、人数推定部312によって推定された局所領域内の人数とを用いて、予め定められた各局所領域の中から、滞留した群衆を示す局所領域を全て検出する。
具体的には、人の滞留度が所定の閾値より大きく、かつ、局所領域内の人数が所定の閾値より大きい局所領域を全て検出する。なお、滞留度に関する閾値と、人数に関する閾値は、別々に定められているものとする。
群衆向き推定部320は、滞留群衆検出部310によって検出された局所領域に対応する局所領域画像における群衆の向きを推定し、その群衆の向きをその局所領域に付加する。
具体的には、群衆向き推定部320は、群衆の向きを示す情報を局所領域に付加する。
群衆の向きは、例えば、画像中の局所領域において、その局所領域に像が含まれる人々の大多数の顔が向いている向きであってもよい。
群衆の向きは、例えば、画像中の局所領域において、その局所領域に像が含まれる人々の大多数の体が向いている向きであってもよい。
群衆の向きは、例えば、画像中の局所領域において、その局所領域に像が含まれる人々の大多数が注目している向きであってもよい。
群衆の向きは、群衆の向きを推定する推定器の学習を行う人に意図によって決められていてもよい。群衆の向きは、以上の例に限られない。
図10は、群衆向き推定部320の構成例を示すブロック図である。群衆向き推定部320は、向き推定部321と、データ付加部322とを備える。
向き推定部321は、滞留群衆検出部310によって検出された局所領域に対応する局所領域画像における群衆の向きを推定する。
向き推定部321は、学習によって得られた推定器を用いて、群衆の向きを推定してもよい。例えば、局所領域画像が入力されるとその局所領域画像における群衆の向きを出力する推定器を予め学習によって得ておく。
向き推定部321は、滞留群衆検出部310によって検出された局所領域に対応する局所領域画像をこの推定器に入力することによって、群衆の向きを推定してもよい。
上記の推定器の学習には、複数の多様な向きの人で構成される群衆を示す局所領域画像と、その局所領域画像に対応する代表的な群衆の向きを示すベクトルや角度とを用いればよい。この学習は、局所領域ベースの学習であると言える。
群衆の向きの推定方法は、例示した上記の方法以外の方法であってもよい。
データ付加部322は、推定された群衆の向きを示す情報を、対応する局所領域に付加する。
群衆流量推定部330は、画像から得られた群衆の人数と動き(移動向きと速さ)の情報(群衆向き推定部320)から、人の流れ(人の位置、移動速度、数)を確率的に推定する。
また、群衆流量推定部330は、画面内に設定した線を通過する人の流れを集計し、方向別の通過人数を算出する。
危険性予測部170は、イベント企画段階と実態との剥離を解析し危険性を予測する。
危険性予測部170は、評価基準適合判定部150によって判定された情報と、来場者実態把握部160によって把握された実態(情報)とを比較して、危険性を解析し予測する。
危険性予測部170は、危険性が予測される箇所ごとに30分前は「予告」、20分前は「注意」、10分前は「警告」が発信される。
イベント主催者は、危険性予測部170で予測された危険性を排除するように安全対策修正を行う。
例えば、会場アクセスの来場者数予測段階での流動量予測より実際の来場者流動量が極端に多い場合は群集滞留が生じる危険性が高くなる。
この場合、会場へのアクセス迂回路を設定し、迂回路の距離を長くする措置をとることにより、群集滞留が生じる危険性を回避できる。
第2危険性判定部180では、修正措置後の危険性を判定する。危険性予測に基づく修正措置後の来場者動向解析で危険性解析情報を提供するためである。
第2危険性判定部180では、修正措置後の流動実態を解析し、修正措置による指摘された危険箇所以外の場所への影響実態を解析する。
つまり、第2危険性判定部180は、修正措置実施後の来場者動向の実態を把握して、危険性判定情報を提供する。
また、第2危険性判定部180は、修正箇所以外の箇所に影響を及ぼす来場者動向の解析を行う。
第2危険性判定部180は、来場者の帰路動向実態を解析し、危険性を予測する。
第2危険性判定部180は、評価基準適合判定部150によって判定された情報と、来場者の帰路動向実態との剥離に関する危険性を解析し、危険性解析情報を提供する。
第2危険性判定部180は、会場内の来場者流動と入退出実態動向の解析を行う。
第2危険性判定部180は、修正箇所とは別の箇所に影響を及ぼす影響動向解析を行う。
緊急対応動向把握部190は、来場者実態把握部160を活用した実態把握をする。
緊急対応動向把握部190は、事故発生箇所の特定と来場者流動動向の解析を行う。
緊急対応動向把握部190は、事故発生箇所確定により、来場者の避難経路を明示する。
緊急対応動向把握部190は、救急救命経路(緊急車両経路)の明示を行う。
緊急対応動向把握部190は、要救護者の搬送先、人員把握状況を明示する。
緊急対応動向把握部190は、実施計画及び評価基準適合判定部150での情報に基づき、現場活動人員の把握をする。
(事故発生後の避難誘導システム500)
避難誘導システム500は、集中避難行動防止と分散誘導を図るためのシステムである。
スタジアムや地下街の場合、施設が大きく数万人以上の多数の来場者がある他、施設が複雑なため避難誘導にあたり全体像を把握することが困難である。
また、避難にあったって収容人数に比して避難経路、避難開口部が狭小であり、かつ、階段が多く、常に全ての開口部が使用できる保証がない。
また、スタジアムや地下街は、隣接建物、交通機関、大型集客施設等と接続された複合的施設の場合も多数認められる。
また、避難経路、開口部に人が集中するため高密度化してパニックになり、転倒等の事故が起こりやすい。
このような問題を解決するために、避難誘導システム500は、施設全体の避難実態を分析して、閉鎖的空間であってもブロック別に空きスペースに誘導することにより、円滑な避難・誘導を可能とする。
図12に示すように、イベント安全管理システム100における避難誘導システム500は、評価基準入力部110と、避難出口の来場者流動と滞留状況を解析する避難誘導部510と、来場者実態把握部160と、センサ部520(熱センサ521、煙センサ522、ガスセンサ)と、避難放送や可変式避難表示を行う通知部530を備える。
図13には、避難誘導システム500のフローチャートを示す。
評価基準入力部110には施設設計図、出入口の群集流動基本数値、及び、外部避難条件を入力する。
そして、避難誘導部510は、施設設計(評価基準入力部110に入力された又はされている情報)に基づく避難口の来場者流動予測の解析を行うため、避難出口の来場者流動と滞留状況を常時解析する(ステップS31)。
次に、避難誘導部510は、分散避難誘導に効果的なブロック分割をするため、設計と流動理論に基づく避難ブロック設定の解析し避難出口の来場者流動予測する(ステップS32)。
また、避難誘導部510は、ブロックごとの発火点を想定し、通知部530を通して、他のブロックの避難方向を通知し、避難放送と可変式避難表示を行う。なお、避難放送は総合管理室の施設管理者が行っても良い。
来場者実態把握部160は、来場者の避難流動のリアルタイム解析を行う(ステップS33)。
避難誘導部510は、熱センサ521、煙センサ522又はガスセンサ523等のセンサ部520が作動した場合、その作動位置を確認する(ステップS34)。
具体的には、避難誘導部510は、評価基準入力部110に入力されてる図面、来場者実態把握部160の画像取得装置200からセンサ部520が作動している位置の映像を表示部(図示しない)に表示させ、センサ作動位置を確認する(ステップS35)。
次に、避難誘導部510は、ブロック別の避難方向を解析する(ステップS36)。
次に、避難誘導部510は、通知部530を通して、ブロック別の避難方向指示放送と可変式避難表示を行う(ステップS37)。
避難誘導部510は、避難出口の混雑状況の把握と管理者の修正措置の必要性に関する情報提供後の流動解析を行うため、来場者の避難流動をリアルタイムで解析する(ステップS38)。
具体的には、避難誘導部510は、避難出口の混雑状況の解析と誘導修正を行う。
つまり、避難誘導部510は、評価基準入力部110に入力されている情報と、来場者実態把握部160によって把握された情報とから避難出口の来場者流動予測を行う。
そして、避難誘導部510は、施設管理者に対して群集滞留等の危険箇所の修正措置の必要性に関する情報提供を行う。
危険箇所には、群集滞留以外にも火事や爆発等の事故も含まれる概念である。
また、避難誘導部510は、誘導修正後の来場者の分散流動解析を行う。
そして、避難誘導部510は、通知部530を介して避難方向指示放送と可変避難表示を行う(ステップS39)。
なお、来場者実態把握部160と避難誘導部510は同一であってもよい。
本発明は、その趣旨を逸脱しない範囲で種々の改良、修正、又は変形を加えた態様でも実施できる。
100…イベント安全管理システム
110…評価基準入力部
120…会場適性評価部
130…第1危険性判定部
140…修正条件入力部
150…評価基準適合判定部
160…来場者実態把握部
170…危険性予測部
180…第2危険性判定部
190…緊急対応動向把握部
200…画像取得装置
300…データ処理装置
400…記憶装置
500…避難誘導システム
510…避難誘導部
520…センサ部
530…通知部

Claims (7)

  1. イベントを安全に管理するためのイベント安全管理システムであって、
    来場者動向解析及び会場内動向解析を行うために入力される評価基準入力部と、
    来場者予測、会場空間利用計画、会場及び会場周辺の来場者流動予測、会場内及び会場周辺の構造物条件を含む会場適性評価要素が入力され、構造物形態評価、並びに、会場内構造物及び来場者流動の危険性予測評価をする会場適性評価部と、
    前記評価基準入力部に入力されている情報と、前記会場適性評価部で予測された前記構造物形態評価及び前記危険性予測評価の情報とを比較し、イベントの会場適性に関する会場内構造物及び来場者流動の危険性を判定する第1危険性判定部と、
    前記第1危険性判定部の判定内容に基づき、前記評価基準入力部及び前記会場適性評価部の入力内容が修正される修正条件入力部と、
    前記修正条件入力部によって修正された内容に基づき、再度前記危険性を判定する評価基準適合判定部と、を含むイベント安全管理システム。
  2. 前記来場者流動予測が、会場内の来場者流動計画と、公共交通機関の利便性と、駐車場の有無と、公共交通機関の最寄り駅の乗降者能力と、来場手段別の拠点から会場へのアクセスと、に基づいて全体的な予測を行う請求項1記載のイベント安全管理システム。
  3. 常時又は定期的に来場者動向を解析し、危険性を予測する来場者実態把握部と、
    前記評価基準適合判定部によって判定された情報と、前記来場者実態把握部によって把握された情報とを比較して危険性を解析し予測する危険性予測部と、
    前記危険性予測部によって予測された危険性を排除するための修正措置後に、再度危険性を判定する第2危険性判定部と、
    事故が起こった場合に事故発生箇所の特定と来場者の避難経路を明示する緊急対応動向把握部と、を含む請求項1又は2記載のイベント安全管理システム。
  4. 来場者流動及び滞留状況を解析し避難出口の来場者流動予測する避難誘導部と、
    熱、煙、ガスを含む検知をするセンサ部と、
    避難放送や可変式避難表示を行う通知部と、を含み、
    前記避難誘導部が、前記評価基準入力部に入力されている情報と、前記来場者実態把握部によって把握された情報とから避難出口の来場者流動予測を行い、群集滞留を含む危険箇所の修正措置の必要性に関する情報提供を行う請求項3記載のイベント安全管理システム。
  5. 来場者動向解析及び会場内動向解析を行うために入力される評価基準入力部と、
    常時又は定期的に来場者動向を解析し、危険性を予測する来場者実態把握部と、
    前記評価基準入力部に入力されている情報と、前記来場者実態把握部によって把握された情報とから避難出口の来場者流動予測を行い、群集滞留を含む危険箇所の修正措置の必要性に関する情報提供を行う避難誘導部と、
    熱、煙又はガスを検知するセンサ部と、
    避難放送や可変式避難表示を行う通知部と、を含む請求項1乃至4のいずれか1項記載のイベント安全管理システムに係る避難誘導システム。
  6. イベントを安全に管理するためのイベント安全管理システムサーバを用いた安全管理方法であって、
    前記サーバが来場者動向解析及び会場内動向解析を行うために入力される評価基準入力工程と、
    来場者予測、会場空間利用計画、会場及び会場周辺の来場者流動予測、会場内及び会場周辺の構造物条件を含む会場適性評価要素が入力され、前記サーバが構造物形態評価、並びに、会場内構造物及び来場者流動の危険性予測評価をする会場適性評価工程と、
    前記サーバが、前記評価基準入力工程で入力されている情報と、前記会場適性評価工程で予測された前記構造物形態評価及び前記危険性予測評価の情報とを比較し、イベントの会場適性に関する会場内構造物及び来場者流動の危険性を判定する第1危険性判定工程と、
    前記第1危険性判定工程での判定内容に基づき、前記評価基準入力工程及び前記会場適性評価工程での入力内容が修正される修正条件入力工程と、
    前記修正条件入力工程で修正された内容に基づき、前記サーバが、再度前記危険性を判定する評価基準適合判定工程と、を含むイベント安全管理方法。
  7. イベントを安全に管理するためのイベント安全管理プログラムであって、
    来場者動向解析及び会場内動向解析を行うために入力される評価基準入力処理と、
    来場者予測、会場空間利用計画、会場及び会場周辺の来場者流動予測、会場内及び会場周辺の構造物条件を含む会場適性評価要素が入力され、構造物形態評価、並びに、会場内構造物及び来場者流動の危険性予測評価をする会場適性評価処理と、
    前記評価基準入力処理で入力されている情報と、前記会場適性評価処理で予測された前記構造物形態評価及び前記危険性予測評価の情報とを比較し、イベントの会場適性に関する会場内構造物及び来場者流動の危険性を判定する第1危険性判定処理と、
    前記第1危険性判定処理の判定内容に基づき、前記評価基準入力処理及び前記会場適性評価処理での入力内容が修正される修正条件入力処理と、
    前記修正条件入力処理によって修正された内容に基づき、再度前記危険性を判定する評価基準適合判定処理と、を実行させるイベント安全管理プログラム。
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