JP6835079B2 - 監視システム - Google Patents
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Description
本発明は、例えばレーザ光等を走査投光して物体を監視する監視システムに関する。
監視空間への侵入者等を検出する監視装置として、距離画像を用いるものが提案されている。ここで距離画像とは、画素値として距離情報を有するものである。具体的には、特許文献1に示すように、レーザ光等を監視空間へ向けて送出し、その送出から反射光の受光までの時間などから監視空間内の対象物までの距離を計測する監視装置が知られている。かかる監視装置では、レーザ光等の測定媒体の送出方向を順次変えて監視空間内を二次元的に走査することにより、監視空間を向いた複数の方向に関する距離情報を得ることができ、これにより距離画像を形成できる。
距離画像を用いた監視装置では、移動物体が存在しない背景となる距離画像(背景画像)を予め求め、得られた背景画像と、入力された距離画像(現画像)とを比較し、所定値以上距離が変化した画素を抽出して変化領域を求める,いわゆる背景差分法が用いられる。これにより、変化領域の大きさ・形状及び現画像における距離情報に基づいて、移動物体が目的とする検知対象物であるか否かを判定することができる。
距離画像は、レーザ光束等の送受部から見た物体の方向と、当該物体までの距離という情報を有する。よって、距離画像により、物体の大きさ・形状を知ることができ、例えば、侵入者検知の用途においては、遠方の比較的大きな人物と近傍の小動物(鼠や猫等)とを区別することが可能となり、侵入者の検出精度を向上させることができる。
ここで、背景差分法を用いた対象物検知アルゴリズムにより、物体の検出を行う場合、測定距離のばらつきが問題となる。背景差分法では、背景の距離データを基準画像として保持しておき、現画像との距離差分値が所定値以上あれば、その画素を基準画像よりも手前に位置する前景物、すなわち検出物体とする方法であるが、距離測定の再現性が低く測定距離ばらつきが大きい場合、測定距離ばらつきにより背景に距離変動が生じたことで背景自身を物体として誤検出してしまう恐れがある。
この問題について、さらに具体的に説明する。ある画素の所定期間内の距離ばらつきの分布例を図4に示す。例えば、所定フレーム数の平均値を当該画素の背景画素値として採用した場合、以降の測定でその平均値よりも小さい距離値が測定距離のばらつきにより取得されてしまうと、そのフレームにおいて当該画素は背景差分法により背景が検出物体として抽出され、誤検出となってしまう。特に図4(b)〜(d)に示すような距離ばらつきの大きな例の場合、これは問題となる。
上記の問題への対策としては、例えば以下のものが考えられる。通常、フレームの中の特定部分だけ距離ばらつきが大きくなる事は起こりにくいため、上記のような測定距離ばらつき起因の誤検出画素はフレーム中に離散的な位置に散在する事が多い。この性質を利用し、あるまとまった画素数以上を有する塊だけを検出対象とする事で誤検出を低減することができる。しかしながら、この対策ではある画素数未満の小さな物体を検出できなくなってしまうから、ドローンなどの小型飛翔体や投擲物の検知が困難になるという問題が残る。
これに対し特許文献2には、所定の被測定対象に光を走査させてこの走査領域における各画素の距離値を検出する距離画像センサと、前記距離画像センサから入力される各画素の距離値に基づいて背景画像を生成するとともに、この背景画像の距離値の差分から距離画像を生成する画像処理回路を備えた画像データ処理装置と、を備え、前記画像処理回路は、前記距離画像センサにより取得された各画素の距離値が最大となる距離値を保存しておき、各画素の最大の距離値に基づいて背景画像を生成するように構成されている距離画像処理システムが開示されている。
しかしながら、この先行技術は距離ばらつきが予め想定される範囲に収まるような図4(a)に示すごとき画素に対しては有効であるが、図4(b)〜(d)に示すような予め想定できないような大きな距離ばらつきを有する画素に対しては、予め想定した距離ばらつきの範囲外の距離が測定される度に、その画素が検出物体として抽出され誤検出画素となってしまうという課題があった。
本発明は、上記事情に鑑みなされたものであり、各画素の測定距離ばらつきの分布特性に応じて、適切な背景画素値を設定する事で背景差分法により物体検出の誤検出を低減する監視システムを提供することを目的とする。
上述した目的のうち少なくとも一つを実現するために、本発明の一側面を反映した監視システムは、
光束を出射する出射部と、前記光束を監視空間内で走査する走査部と、前記監視空間内の対象物から反射した光束を受光する受光部とを備えた投受光ユニットと、
前記出射部より光束を出射した出射時刻と、前記対象物から反射した光束を前記受光部で受光した受光時刻との時間差に基づいて、前記対象物までの距離値を求める処理部と、を有する監視システムであって、
前記処理部は、監視前処理として、n回の走査を行って前記投受光ユニットから対象物までの距離をn個求めて統計処理を行い、その標準偏差σが閾値σth未満である場合には、前記n個の距離値の中央値を背景画素値とし、前記標準偏差σが前記閾値σth以上である場合には、前記n個の距離値の中央値より低く且つ最小値以上の値を背景画素値とし、
前記処理部は、対象物監視時に、前記監視空間からの反射光を測定して距離値を求め、前記求めた距離値が、同一投受光方向における前記反射光を測定して得られた前記背景画素値よりも小さい場合に、監視対象物と認識するものである。
光束を出射する出射部と、前記光束を監視空間内で走査する走査部と、前記監視空間内の対象物から反射した光束を受光する受光部とを備えた投受光ユニットと、
前記出射部より光束を出射した出射時刻と、前記対象物から反射した光束を前記受光部で受光した受光時刻との時間差に基づいて、前記対象物までの距離値を求める処理部と、を有する監視システムであって、
前記処理部は、監視前処理として、n回の走査を行って前記投受光ユニットから対象物までの距離をn個求めて統計処理を行い、その標準偏差σが閾値σth未満である場合には、前記n個の距離値の中央値を背景画素値とし、前記標準偏差σが前記閾値σth以上である場合には、前記n個の距離値の中央値より低く且つ最小値以上の値を背景画素値とし、
前記処理部は、対象物監視時に、前記監視空間からの反射光を測定して距離値を求め、前記求めた距離値が、同一投受光方向における前記反射光を測定して得られた前記背景画素値よりも小さい場合に、監視対象物と認識するものである。
本発明によれば、各画素の測定距離ばらつきの分布特性に応じて、適切な背景画素値を設定する事で背景差分法により物体検出の誤検出を低減する監視システムを提供することができる。
以下、添付した図面を参照しながら、本発明の実施形態を説明する。図1は、本実施形態にかかる監視システムとしての監視装置MDの断面図であるが、構成要素の形状や長さ等、実際と異なる場合がある。
監視装置MDは、例えば、レーザ光束を出射するパルス式の半導体レーザLDと、半導体レーザLDからの発散光を平行光に変換するコリメートレンズCLと、コリメートレンズCLで平行とされたレーザ光を、回転するミラー面により監視空間に向かって走査投光すると共に、対象物からの反射光を反射させるミラーユニットMUと、ミラーユニットMUで反射された対象物からの反射光を集光するレンズLSと、レンズLSにより集光された光を受光するフォトダイオードPDと、半導体レーザLDの出射タイミングとフォトダイオードPDの受光タイミングとの時間差に応じて距離情報を求める処理回路(処理部)PROCと,ミラーユニットMUを回転駆動するモータMTと、これらを収容する筐体CSとを有する。フォトダイオードPDは、Z方向に並んだ複数の画素を有する。
本実施形態において、半導体レーザLDとコリメートレンズCLとで出射部LPSを構成し、レンズLSとフォトダイオードPDとで受光部RPSを構成し、ミラーユニットMUが走査部を構成し、更にこれらで投受光ユニットを構成する。出射部LPS、受光部RPSの光軸は、ミラーユニットMUの回転軸ROに対して直交していると好ましい。
剛体である壁WL等に固定されたボックス状の筐体CSは、上壁CSaと、これに対向する下壁CSbと、上壁CSaと下壁CSbとを連結する側壁CScとを有する。側壁CScの一部に開口CSdが形成され、開口CSdには透明板TRが取り付けられている。
ミラーユニットMUは、2つの四角錐を逆向きに接合して一体化した形状を有し、すなわち対になって向き合う方向に傾いたミラー面M1、M2を4対(但し4対に限られない)有している。ミラー面M1、M2は、ミラーユニットの形状をした樹脂素材(例えばPC)の表面に、反射膜を蒸着することにより形成されていると好ましい。
ミラーユニットMUは、筐体CSに固定されたモータMTの軸MTaに連結され、回転駆動されるようになっている。本実施形態では、軸MTaの軸線(回転軸線)が鉛直方向であるZ方向に延在しており、Z方向に直交するX方向及びY方向によりなすXY平面が水平面となっているが、軸MTaの軸線を鉛直方向に対して傾けても良い。
次に、監視装置MDの対象物検出原理について説明する。図1において、半導体レーザLDからパルス状に間欠的に出射された発散光は、コリメートレンズCLで平行光束に変換され、回転するミラーユニットMUの第1ミラー面M1に入射し、ここで反射され、更に第2ミラー面M2で反射した後、透明板TRを透過して外部の監視空間に向けて、例えば縦長の矩形断面を持つレーザスポット光として走査投光される。尚、出射されたレーザスポット光が対象物で反射し、反射光として戻ってくる方向を投受光方向という。同一投受光方向に進行するレーザスポット光束は、同一の画素で検出される。
図2は、ミラーユニットMUの回転に応じて、出射するレーザスポット光SB(ハッチングで示す)で、監視装置MDの監視空間内を走査する状態を示す図である。ここで、ミラーユニットMUの第1ミラー面M1と第2ミラー面M2の組み合わせにおいて、それぞれ交差角が異なっている。レーザ光は、回転する第1ミラー面M1と第2ミラー面M2にて、順次反射される。まず1番対の第1ミラー面M1と第2ミラー面M2にて反射したレーザ光は、ミラーユニットMUの回転に応じて、監視空間の一番上の領域Ln1を水平方向に左から右へと走査される。次に、2番対の第1ミラー面M1と第2ミラー面M2で反射したレーザ光は、ミラーユニットMUの回転に応じて、監視空間の上から二番目の領域Ln2を水平方向に左から右へと走査される。次に、3番対の第1ミラー面M1と第2ミラー面M2で反射したレーザ光は、ミラーユニットMUの回転に応じて、監視空間の上から三番目の領域Ln3を水平方向に左から右へと走査される。次に、4番対の第1ミラー面M1と第2ミラー面で反射したレーザ光は、ミラーユニットMUの回転に応じて、監視空間の最も下の領域Ln4を水平方向に左から右へと走査される。これにより監視装置MDが監視可能な監視空間全体の1回の走査が完了する。この領域Ln1〜Ln4の走査により得られた画像を組み合わせて、1つのフレームFLが得られることとなる。そして、ミラーユニットMUが1回転した後、1番対の第1ミラー面M1と第2ミラー面M2が戻ってくれば、再び監視空間の一番上の領域Ln1から最も下の領域Ln4までの走査を繰り返し、次のフレームFLが得られる。
図1において、走査投光された光束のうち対象物に当たって反射したレーザ光の一部は、再び透明板TRを透過して筐体CS内のミラーユニットMUの第2ミラー面M2に入射し、ここで反射され、更に第1ミラー面M1で反射されて、レンズLSにより集光され、それぞれフォトダイオードPDの受光面で画素毎に検知されることとなる。更に、処理部である処理回路PROCが、半導体レーザLDの出射タイミングとフォトダイオードPDの受光タイミングとの時間差に応じて距離情報を求める。これにより監視空間内の全領域で対象物の検出を行って、画素毎に距離情報を持つ距離画像としてのフレームFL(図2参照)を得ることができる。かかる距離画像は、不図示のネットワークなどを介して遠方のモニタに送信されて表示されたり、また記憶装置に記憶できる。
次に、背景差分法を用いた、監視装置MDの監視対象物の検知アルゴリズムについて説明する。図3は、監視空間を側方から見た状態を示す図である。本実施形態で採用する背景差分法では、予め取得した基準画像(背景画像ともいう)を用いる。具体的には、監視の前準備(前処理)として、図3(a)に示すように、人間や動物等の移動物体が存在しない状態で、監視装置MDからレーザスポット光束SBを走査する。これにより背景対象物から得られた反射光RB1に基づいて、基準画像(図2参照)を得ることができる。
基準画像の形成手法の詳細については、後述する。
基準画像の形成手法の詳細については、後述する。
実際の監視時においては、図3(b)に示すように、背景対象物の手前に侵入者OBJが現れた場合、侵入者OBJからの反射光RB2が新たに生じることとなる。処理回路PROCは、図3(a)の基準画像と図3(b)の距離画像とを比較して、差が生じた場合、何らかの物体が現れた旨の注意を喚起することができる。又、侵入者OBJが移動している場合、走査を繰り返して得られるフレームでその位置が変わることから、処理回路PROCは侵入者OBJを追跡して、移動方向や速度を求める(動体検出を行う)ことができる。
次に、基準画像を取得する際の課題について説明する。本実施形態の監視装置MDのように、ミラーユニットMUを回転させてレーザ光束を走査する場合には、ミラーユニットMUのわずかな振れ等により背景対象物への入射位置がばらつくことは避けられない。
そこで、複数回(n回,但しnは2以上の整数)、レーザ光束を背景対象物に走査し、画素毎にその平均値をとって距離値を平均化することが行われる。ところが、背景対象物によっては、複数回の走査によって得られた距離値を平均化することが適切でない場合もある。その例について以下に説明する。
そこで、複数回(n回,但しnは2以上の整数)、レーザ光束を背景対象物に走査し、画素毎にその平均値をとって距離値を平均化することが行われる。ところが、背景対象物によっては、複数回の走査によって得られた距離値を平均化することが適切でない場合もある。その例について以下に説明する。
図4は、背景対象物に対するn回の走査によって得られた1つの画素上での背景対象物までの距離値を横軸にとり、その頻度を縦軸にとって示すヒストグラムの例である。まず、背景対象物が図2の建物BLの白い壁面(レーザ光束の入射位置P1)の場合、ほぼ等しい反射率を持つ平坦な面であることから反射条件が一様となり、走査毎に距離値のバラツキが生じにくく、図4(a)に示すように得られたデータはほぼ正規分布に従う。このようにほぼ等しい距離値を持つ画素をフラット画素と、ここでは呼ぶこととする。
これに対し、背景対象物が図2の樹木等(レーザ光束の入射位置P2)の場合、凹凸があったり局所的に色が変わるなどのため反射条件が安定しないから、その反射光に基づいて距離値を求めると、図4(b)に示すように得られたデータにバラツキが生じる傾向がある。このように、走査毎に距離値が比較的ばらつく画素を雑多画素と、ここでは呼ぶこととする。
更に、背景対象物が図2の建物BLのエッジ等(レーザ光束の入射位置P3)の場合、ミラーユニットMUの振れ等により、ある時はレーザスポット光束が建物BLに当たり、又ある時は建物BLから逸れて奥の木に当たったりする。かかる場合、図4(c)に示すように、同じ画素上で走査毎に2群のデータ(すなわち建物までの距離値又は木までの距離値)が得られることとなる。このように複数回の走査で2群の距離値を持つ画素をカスリ画素と、ここでは呼ぶこととする。
更に、背景対象物が図2の建物BLの黒い塗装部分等(レーザ光束の入射位置P4)の場合、レーザスポット光束の照射具合によっては、その反射光をフォトダイオードPDの同一画素で検出できる場合もあれば、検出できない場合もある。検出できない場合には、測定不能点として扱われてしまうので距離値が不明確となる。かかる場合、図4(d)に示すように、同じ画素上で走査毎に2群のデータ(すなわち建物までの距離値又は測定不能点)が得られることとなる。このように、走査によっては距離値が不明となる画素をギリギリ画素と、ここでは呼ぶこととする。
ここで、図4(a)にデータを示すフラット画素の場合、データのバラツキが少ないことから、その中央値Cを背景対象物の最大距離値(背景画素値ともいう)としても、例えば中央値Cの前後に所定の不感帯(例えば±18cm)を設定することで、この背景対象物自身を監視対象物として検出する恐れがなくなるため、特に問題はない。一方、図4(b)にデータを示す雑多画素、図4(c)にデータを示すカスリ画素、図4(d)にデータを示すギリギリ画素の場合、背景対象物の最大距離値をどのよう設定するかが問題となる。
例えば、図4(b)に示す雑多画素において、データの平均値Cを最大距離値としてしまうと、あるフレームで平均値Cから所定の不感帯を超えて手前に距離値(例えばピークPK1すなわち背景対象物自身)が得られた場合、これを監視対象物として誤って検出する恐れがある。同様に、雑多画素において、データの最大値MXを最大距離値としてしまうと、あるフレームで最大値MXから所定の不感帯を超えて手前に距離値(例えばピークPK1すなわち背景対象物自身)が得られた場合、これを監視対象物として誤って検出する恐れがある。
又、図4(c)に示すカスリ画素において、データの平均値Cを最大距離値としてしまうと、あるフレームで平均値Cから所定の不感帯を超えて手前に距離値(例えばピークPK2すなわち背景対象物自身)が得られた場合、これを監視対象物として誤って検出する恐れがある。同様に、カスリ画素において、データの最大値MXを最大距離値としてしまうと、あるフレームで最大値MXから所定の不感帯を超えて手前に距離値(例えばピークPK2,PK3すなわち背景対象物自身)が得られた場合、これを監視対象物として誤って検出する恐れがある。
更に、図4(d)に示すギリギリ画素において、データの平均値Cを最大距離値としてしまうと、あるフレームで平均値Cから所定の不感帯を超えて手前に距離値(例えばピークPK4すなわち背景対象物自身)が得られた場合、これを監視対象物として誤って検出する恐れがある。同様に、ギリギリ画素において、データの最大値MXを最大距離値としてしまうと、あるフレームで最大値MXから所定の不感帯を超えて手前に距離値(例えばピークPK4すなわち背景対象物自身)が得られた場合、これを監視対象物として誤って検出する恐れがある。
本実施形態では、標準偏差σを用いて、フラット画素と、それ以外の画素とを切り分けた上で、最大距離値を設定することとする。具体的には、n回の走査において得られた距離値のデータを統計処理して、その標準偏差σが閾値σthより小さければ、データのバラツキが比較的少ないとしてフラット画素と判断する。フラット画素であれば、上述したように最大距離値としてデータの中央値Cを用いることができる。一方、標準偏差σが閾値σth以上であれば、データのバラツキが比較的大きいとしてフラット画素以外の画素、すなわち雑多画素、カスリ画素、ギリギリ画素のいずれかと判断する。
更に、雑多画素、カスリ画素、ギリギリ画素のいずれかと判断された場合、n回の走査において得られた距離値のうち最も監視装置MDに近い値MN(最小値)を、当該画素の最大距離値とする。このようにすることで、背景差分法を用いて対象物を監視する際に,最大距離値より大きな距離値が得られた場合には、差分をとることで負の値が得られるから、対象物検知アルゴリズム上、その検知結果を無視することで誤検出を抑制できる。これにより、適切な対象物検知を行うことができる。尚、雑多画素、カスリ画素、ギリギリ画素のいずれかと判断された場合、n回の走査において得られた距離値のうち最小値MNを、ここでは当該画素の最大距離値としたが、これに限られず、中央値Cより低く且つ最小値MN以上の値とすれば効果を得られる。又、中央値とは、計算により得られた距離値の平均値に対してバラツキ幅の±10%以内にあれば良い。
図5は、以上述べた基準画像を処理回路PROCが生成するための監視前処理を示すフローチャートである。ここではフォトダイオードPDは、6個の画素を1列に並べたものを用いたが、これに限られず、例えば1個又は複数の画素を用いてもよい。まず背景対象物に向かってレーザスポット光束を照射しつつミラーユニットMUをn回転することにより、nフレーム分の距離値(サンプルデータ群)を採取して、不図示のメモリに記憶しているものとする。
図5のステップS101で、1番目の画素について最大距離値を求めるために、処理回路PROCはm=1とする。次いで、ステップS102で、処理回路PROCは、記憶されたサンプルデータ群からm=1番目の画素におけるn個の距離値を読み出して統計処理し、その標準偏差σを得る。更に、ステップS103で処理回路PROCは、標準偏差σを閾値σthと比較する。ここで、標準偏差σが閾値σthより小さいと判断した場合、処理回路PROCはサンプルデータ群の中央値を1番目の画素における最大距離値とする。一方、標準偏差σが閾値σth以上と判断した場合、処理回路PROCはサンプルデータ群の最小値を1番目の画素における最大距離値とする。
その後、ステップS106で最後の画素と判断しない限り、処理回路PROCは、次の画素について最大距離値を求めるために、ステップS107でm=m+1として、再びフローをステップS102へと戻す。以上を繰り返すことで、m=2,3,4、・・・番目の画素について、最大距離値を求めることができる。一方、ステップS106で最後(m=N)の画素について最大距離値を求めたと判断すれば、全ての画素について最大距離値を求めたことになるので、処理回路PROCは処理を完了する。以上のようにして画素毎に求めた最大距離値から、基準画像を得ることができる。
以下、本発明者が行った実験結果について説明する。図6は、本発明者が行った実験結果を示すヒストグラムであり、複数回の走査を行った際に特定画素のデータに着目して、縦軸に頻度、横軸に距離値をとって示している。但し、距離値の数値は相対的なものである。
図6(a)は、反射率が一様で凹凸のない固定板の中央にレーザスポット光束を照射して,その反射光を受光した特定画素の距離値を処理したものであり、特定画素がフラット画素となる例である。反射率が一様で凹凸のない固定板等に対してレーザスポット光束を照射する場合、ミラーユニットの振れなどの影響を受けにくいため、その反射光に基づく距離値は一定になるはずであるが、実際には電気ノイズなどの影響で距離値は微妙に変化する。しかしながら、統計処理により標準偏差σを求めると、その値が小さくなりバラツキは小さいことがわかる。この例では標準偏差σ=0.475であった。
図6(b)は、反射率が異なる素材の境界部付近にレーザスポット光束を照射して,その反射光を受光した特定画素の距離値を処理したものであり、特定画素が雑多画素となる例である。図6(a)と比較すると明らかなように、フラット画素に比べて距離値のバラツキが増大している。よって、統計処理により標準偏差σを求めると、標準偏差σ=0.985となった。
図6(c)は、天井につるされた照明器具のスイッチ紐にレーザスポット光束を照射して,その反射光を受光した特定画素の距離値を処理したものであり、特定画素がカスリ画素となる例である。図6(c)から明らかなように、2群の距離値が得られた。よって、統計処理により標準偏差σを求めると、標準偏差σ=68.84となった。
図6(d)は、反射光の強度が測定可能レベル近傍である床面にレーザスポット光束を照射して,その反射光を受光した特定画素の距離値を処理したものであり、特定画素がギリギリ画素となる例である。図6(d)から明らかなように、ある走査では床面からの反射光が測定可能レベル以上となって距離値が得られるが、別の走査では床面からの反射光が測定可能レベル未満となって距離値が測定不能点(検知アルゴリズム上で無限遠方)を示す。よって、統計処理により標準偏差σを求めると、標準偏差σ=30166.42となった。
以上の実験結果より、特定画素がフラット画素であるか、それ以外の画素であるかは、標準偏差σを閾値σthと比較することで判断できることがわかった。以上の例では、フラット画素に標準偏差が最も近くなるのは、雑多画素である。従って、閾値σthを0.7に設定することで、特定画素がフラット画素であるか、雑多画素又はそれ以外の画素であるか判断できることとなる。
本発明は、明細書に記載の実施形態・実施例に限定されるものではなく、他の実施形態・実施例・変形例を含むことは、本明細書に記載された実施形態や技術思想から本分野の当業者にとって明らかである。明細書の記載及び実施例は、あくまでも例証を目的としており、本発明の範囲は後述するクレームによって示されている。
CL コリメートレンズ
CS 筐体
CSa 上壁
CSb 下壁
CSc 側壁
CSd 開口
FL フレーム
FS フェンス
G 地面
LD 半導体レーザ
LPS 出射部
LS レンズ
M1、M2 ミラー面
MD 監視装置
MT モータ
MTa 軸
MU ミラーユニット
OBJ 侵入者
PD フォトダイオード
PROC 処理回路
RB1、RB2 反射光
RO 回転軸
RPS 受光部
SB レーザスポット光
TR 透明板
WL 壁
CS 筐体
CSa 上壁
CSb 下壁
CSc 側壁
CSd 開口
FL フレーム
FS フェンス
G 地面
LD 半導体レーザ
LPS 出射部
LS レンズ
M1、M2 ミラー面
MD 監視装置
MT モータ
MTa 軸
MU ミラーユニット
OBJ 侵入者
PD フォトダイオード
PROC 処理回路
RB1、RB2 反射光
RO 回転軸
RPS 受光部
SB レーザスポット光
TR 透明板
WL 壁
Claims (3)
- 光束を出射する出射部と、前記光束を監視空間内で走査する走査部と、前記監視空間内の対象物から反射した光束を受光する受光部とを備えた投受光ユニットと、
前記出射部より光束を出射した出射時刻と、前記対象物から反射した光束を前記受光部で受光した受光時刻との時間差に基づいて、前記対象物までの距離値を求める処理部と、を有する監視システムであって、
前記処理部は、監視前処理として、n回の走査を行って前記投受光ユニットから対象物までの距離をn個求めて統計処理を行い、その標準偏差σが閾値σth未満である場合には、前記n個の距離値の中央値を背景画素値とし、前記標準偏差σが前記閾値σth以上である場合には、前記n個の距離値の中央値より低く且つ最小値以上の値を背景画素値とし、
前記処理部は、対象物監視時に、前記監視空間からの反射光を測定して距離値を求め、前記求めた距離値が、同一投受光方向における前記反射光を測定して得られた前記背景画素値よりも小さい場合に、監視対象物と認識する監視システム。 - 前記処理部は、前記標準偏差σが前記閾値σth以上である場合には、前記n個の距離値の最小値を背景画素値とする請求項1に記載の監視システム。
- 前記走査部は、前記出射部から出射された前記光束を、前記監視空間に向かって反射すると共に、前記監視空間から戻ってきた前記反射光を反射して、前記受光部に受光させる回転するミラーを有する請求項1又は2に記載の監視システム。
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