JP6831570B2 - 電解水生成装置 - Google Patents

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Description

本発明は、電解水生成装置に関する。
一般に、電解水生成装置において生成される電解水には、アルカリ水、弱酸性水、強酸性水等がある。アルカリ水は、脱脂、洗浄、防錆等の効果を有するといわれている。強酸性水は、洗浄、殺菌、アストリンゼント(収れん)等の効果を有するといわれている。弱酸性水は、洗浄、殺菌、漂白、脱臭、アストリンゼント等の効果を有するといわれている。
次亜塩素酸は、pHによって状態が変化することが知られている。例えば、pHが2.0〜3.5程度の領域では、下記式(1)の反応によって、次亜塩素酸(HClO)の一部が溶存塩素ガス(Cl)に変化する。
Figure 0006831570
pHが8〜9程度の領域では、下記式(2)の反応によって、次亜塩素酸(HClO)の一部が次亜塩素酸イオン(ClO)と水素イオン(H)に解離する。
Figure 0006831570
pHが5.0〜6.5程度の領域では、非解離型の次亜塩素酸(HClO)が高比率(約90%以上)で存在する。
水中の次亜塩素酸(HClO)、次亜塩素酸イオン(ClO)、溶存塩素ガス(Cl)の中で最も殺菌力が強く安全性が高いのは、次亜塩素酸(HClO)であり、次亜塩素酸の濃度の高いpH5.0〜6.5の次亜塩素酸水は、口腔内の洗浄、衣類の洗浄殺菌、漂白、野菜類等の洗浄殺菌、哺乳瓶等の食器の洗浄殺菌、手指の除菌、近年においては歯科用殺菌水(例えば、特許文献1、2)として使用されている。
一般的に、電解水生成装置には、陽極と陰極の間に隔膜のない一室型電解槽を用いるものと、陽極と陰極がイオン交換膜等の隔膜で仕切られた二室型電解槽を用いるものと、両方を併用するものとがある。例えば、特許文献3には、一室型の無隔膜電解槽を用いて、所定濃度の塩酸(HCl)水溶液に所定量の食塩(NaCl)を溶解させてなる水溶液を電解して、pH3〜7の次亜塩素酸水を生成することのできる電解水生成装置が開示されている。
特許文献4には、二室型電解槽を用いた電解水生成装置であって、塩化ナトリウム、塩化カリウム等の塩化物塩と、メタケイ酸ナトリウム等の水に溶けてアルカリ性を示す化合物とを含む溶液を添加した水を電気分解し、電解槽の陰極側にpH10〜12.5の強アルカリ水を生成させるとともに、陽極側にpH3〜7.5の次亜塩素酸殺菌水を生成させて、強アルカリ水と次亜塩素酸殺菌水を同時に生成することのできる電解水生成装置が開示されている。
特許文献5には、二室型の有隔膜電解槽で水を電解し、得られたアルカリ水と酸性水を一対の排水管から各別に排出し、一室型の無隔膜電解槽で塩化物水溶液を電解して次亜塩素酸を含む水を調整し、この次亜塩素酸を含む水を排出する排出管を、有隔膜電解槽からの排出管に接続して、アルカリ水、酸性水、及び次亜塩素酸水を適宜混合し、pHが3〜7程度で次亜塩素酸(HClO)を多く含むソフト殺菌水と、pHが3以下で塩素(Cl)を多く含むハード殺菌水とを供給する装置が開示されている。
特許文献6には、二室型の有隔膜電解槽で、塩化ナトリウム等の塩化物塩を含む水溶液を電解して、陰極側でpH10.5〜13.5の強アルカリ水を生成し、陽極側で塩素ガス(Cl)を含む強酸性水を生成して、この強酸性水を水と混合してpH3〜7.5の次亜塩素酸水を調整する、強アルカリ水、強酸性水、次亜塩素酸水の同時生成方法が開示されている。
特許文献7には、隔膜によって仕切られた第1電解室、第2電解室、及び中央電解室を備え、それらの電解室内に設けられた第1〜第4の電極対の極性を切り替えることによって、弱酸性水、微酸性水、強酸性水、及びアルカリ水を任意に選択して生成することのできる電解水生成装置が開示されている。
国際公開WO2009/098870 国際公開WO2007/072697 特開平4−131184号公報 特開平9−262587号公報 特開平6−312189号公報 特開平10−76270号公報 特開2015−112570号公報
例えば上記特許文献7に開示された電解水生成装置では、第1電解室及び第2電解室でアルカリ水を生成すると、中央電解室に電解質水溶液を循環させている循環タンク内のpHが低下し、循環タンクの内部で大量の塩素ガスが発生してしまうという問題があった。また、特許文献7に開示された電解水生成装置では、第1電解室及び第2電解室で微酸性水あるいは弱酸性水を連続で生成すると、循環タンク内のpHが上昇し、生成水のpHも上昇するため、生成された微酸性水あるいは弱酸性水の有効塩素濃度が低下してしまうという問題があった。さらに、特許文献7に開示された電解水生成装置では、循環タンクに水を補給する必要があるため、循環タンクからオーバーフロー水が排出されるという問題があった。また、従来の電解水生成装置では、生成する微酸性水あるいは弱酸性水のpH及び有効塩素濃度が安定しないという問題があった。
そこで、本発明は、安定したpH及び有効塩素濃度を有する微酸性水あるいは弱酸性水を生成することのできる電解水生成装置を提供することを目的とする。
本発明の電解水生成装置は、以下の通りである。
(1)第1電解室と、第2電解室と、前記第1電解室と前記第2電解室の間に配置された中央電解室と、
前記第1電解室と前記中央電解室の間、及び、前記第2電解室と前記中央電解室の間に配置された隔膜と、
前記第1電解室に設けられた第1電極及び前記中央電解室に設けられた第2電極からなる第1の電極対と、
前記第1電解室に設けられた第3電極及び前記中央電解室に設けられた第4電極からなる第2の電極対と、
前記第2電解室に設けられた第5電極及び前記中央電解室に設けられた第6電極からなる第3の電極対と、
前記第2電解室に設けられた第7電極及び前記中央電解室に設けられた第8電極からなる第4の電極対と、
前記第1〜第4の電極対に電圧を印加する電源と、
前記第1電解室及び前記第2電解室に供給される原水中に電解質を供給する電解質供給手段と、
前記中央電解室に電解促進剤を循環させる電解促進剤循環手段と、を備えることを特徴とする電解水生成装置。
(2)前記第1〜第4の電極対のうち少なくとも1つの電極対の極性を切り替える極性切替手段をさらに備え、
前記第1電解室及び前記第2電解室において微酸性または弱酸性次亜塩素酸水を生成する第1の運転モードでは、前記第1電極が陽極、前記第2電極が陰極、前記第3電極が陰極、前記第4電極が陽極、前記第5電極が陽極、前記第6電極が陰極、前記第7電極が陰極、前記第8電極が陽極となる、上記(1)に記載の電解水生成装置。
(3)前記第1電解室及び前記第2電解室においてアルカリ水を生成する第2の運転モードでは、前記第1電極が陰極、前記第2電極が陽極、前記第3電極が陰極、前記第4電極が陽極、前記第5電極が陰極、前記第6電極が陽極、前記第7電極が陰極、前記第8電極が陽極となる、上記(2)に記載の電解水生成装置。
(4)第1電解室と、第2電解室と、前記第1電解室と前記第2電解室の間に配置された隔膜と、
前記第1電解室に設けられた第1電極及び前記第2電解室に設けられた第2電極からなる第1の電極対と、
前記第1電解室に設けられた第3電極及び前記第2電解室に設けられた第4電極からなる第2の電極対と、
前記第1及び第2の電極対に電圧を印加する電源と、
前記第2電解室に供給される原水中に電解質を供給する電解質供給手段と、
前記第1電解室に電解促進剤を循環させる電解促進剤循環手段と、を備えることを特徴とする電解水生成装置。
(5)前記第1及び第2の電極対のうち少なくとも1つの電極対の極性を切り替える極性切替手段をさらに備え、
前記第2電解室において微酸性または弱酸性次亜塩素酸水を生成する第1の運転モードでは、前記第1電極が陰極、前記第2電極が陽極、前記第3電極が陽極、前記第4電極が陰極となる、上記(4)に記載の電解水生成装置。
(6)前記第2電解室においてアルカリ水を生成する第2の運転モードでは、前記第1電極が陽極、前記第2電極が陰極、前記第3電極が陽極、前記第4電極が陰極となる、上記(5)に記載の電解水生成装置。
(7)前記電解促進剤は、アルカリ性水溶液である、上記(1)から(6)のうちいずれかに記載の電解水生成装置。
(8)前記アルカリ性水溶液は、炭酸カリウム水溶液、炭酸ナトリウム水溶液、又は、炭酸水素ナトリウム水溶液である、上記(7)に記載の電解水生成装置。
(9)前記電解質は、塩化ナトリウム又は塩化カリウムである、上記(1)から(8)のうちいずれかに記載の電解水生成装置。
(10)前記隔膜は、非透水性イオン交換膜である、上記(1)から(9)のうちいずれかに記載の電解水生成装置。
本発明によれば、安定したpH及び有効塩素濃度を有する微酸性水あるいは弱酸性水を生成することのできる電解水生成装置を提供することができる。
本発明の第1実施形態に係る電解水生成装置の概略構成図である。 本発明の第2実施形態に係る電解水生成装置の概略構成図である。
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら詳細に説明する。
[第1実施形態]
図1は、本発明の第1実施形態に係る電解水生成装置の概略構成図である。
図1に示すように、電解水生成装置10は、第1電解室12と、第2電解室14と、第1電解室12と第2電解室14の間に配置された中央電解室16を備えている。第1電解室12と中央電解室16の間には、第1の隔膜18が配置されている。第2電解室14と中央電解室16の間には、第2の隔膜20が配置されている。
電解水生成装置10は、第1電解室12に設けられた第1電極22及び中央電解室16に設けられた第2電極24からなる第1の電極対26と、第1電解室12に設けられた第3電極28及び中央電解室16に設けられた第4電極30からなる第2の電極対32と、第2電解室14に設けられた第5電極34及び中央電解室16に設けられた第6電極36からなる第3の電極対38と、第2電解室14に設けられた第7電極40及び中央電解室16に設けられた第8電極42からなる第4の電極対44を備えている。
電解水生成装置10は、第1の電極対26及び第3の電極対38に電圧を印加する第1の電源PW1と、第2の電極対32及び第4の電極対44に電圧を印加する第2の電源PW2を備えている。
電解水生成装置10は、第1の電極対26の極性を切り替えることのできる第1の極性切替手段46と、第3の電極対38の極性を切り替えることのできる第2の極性切替手段48を備えている。ここで、「極性を切り替える」とは、陰極と陽極を反転させることを意味する。
電解水生成装置10は、第2の電極対32に流れる電流を調整することのできる第1の電流調整手段50と、第4の電極対44に流れる電流を調整することのできる第2の電流調整手段52を備えている。
第1の隔膜18及び第2の隔膜20は、非透水性のイオン交換膜によって構成されている。このイオン交換膜は、陽イオン交換膜でもよく、陰イオン交換膜でもよい。第1の隔膜18及び第2の隔膜20は、好ましくは非透水性の陽イオン交換膜である。
第1〜第8電極には、公知の電極材料を用いることが可能である。例えば、チタン又はチタン合金からなる基材に、白金、イリジウム、パラジウム及びタンタルからなる群より選ばれる1種又は2種以上の金属を含む膜を被覆した電極を用いることが可能である。電極の形状は特に制限するものではなく、例えば長方形の板状の電極を用いることが可能である。次亜塩素酸の生成効率を考慮した場合、例えばチタン又はチタン合金からなる基材に、白金とイリジウムの混合メッキを被覆した電極を用いることが好ましい。
第1の電源PW1及び第2の電源PW2には、公知の直流電源を用いることが可能であり、例えば、定電流又は定電圧スイッチング電源を用いることが可能である。
第1の極性切替手段46及び第2の極性切替手段48には、電極対に印加される電圧の極性を切り替えることのできる(陽極と陰極を反転させることのできる)公知の装置を用いることが可能である。このような装置として、例えば、極性切り替えリレースイッチを用いることが可能である。
第1の電流調整手段50及び第2の電流調整手段52には、各電極対に流れる電流の大きさを調整することのできる機器であれば、どのような機器を用いることも可能である。
図1に示すように、電解水生成装置10は、電解水の生成によって消費される電解質を補充するための電解質補充タンク54を備えている。この電解質補充タンク54内で調製された電解質水溶液は、第1電解室12及び第2電解室14に供給される原水中に添加される。
電解質補充タンク54には、水に溶解させて電解質水溶液を調製するための電解質56が充填されている。電解質56としては、例えば塩化物塩を用いることができる。例えば、厚生労働省で食品添加物として認められている、塩化カルシウム、塩化アンモニウム、塩化ナトリウム及び塩化カリウムからなる群より選ばれる少なくとも1種の塩化物塩を用いることができる。この中では、塩化物塩の分子量、入手の容易性、保管管理の容易性、溶解性等を考慮して、塩化ナトリウム及び/又は塩化カリウムを用いることが好ましい。
電解質補充タンク54の上部には、電解質補充タンク54の内部に水を補充するための水補充配管58が接続されている。
また、電解質補充タンク54には、電解質補充タンク54内の液面が一定となるように水補充配管58からの水量を制御するためのフロートバルブ60が設置されている。
電解水生成装置10は、第1電解室12及び第2電解室14に原水を供給するための原水供給配管62を備えている。原水供給配管62は、電解質補充タンク54に水を補充するための水補充配管58に分岐している。また、原水供給配管62は、第1電解室12及び第2電解室14の下部にそれぞれ接続している。
電解質補充タンク54内で調製された電解質水溶液は、電解質供給ポンプ64によって、原水供給配管62を流れる原水中に送り込まれる。電解質補充タンク54及び電解質供給ポンプ64が、本発明の「電解質供給手段」に対応している。原水供給配管62を流れる原水中に送り込まれる電解質水溶液の量は、電解質供給ポンプ64によって調整することができる。
第1電解室12及び第2電解室14に供給される原水としては、例えば、水道水、軟水、純水等を用いることができる。
電解水生成装置10は、電解促進剤を中央電解室16に循環させるための循環タンク70及び循環ポンプ72を備えている。循環タンク70及び循環ポンプ72が、本発明の「電解促進剤循環手段」に対応している。
循環タンク70の内部には、電解促進剤が貯留されている。電解促進剤とは、第1〜第4の電極対26、32、38、44における電気分解を促進することのできる電解質水溶液である。電解促進剤としては、アルカリ性の水溶液を用いることが好ましい。電解促進剤としては、例えば、炭酸カリウム(KCO)、炭酸ナトリウム(NaCO)、炭酸水素ナトリウム(NaHCO)等の炭酸塩あるいは炭酸水素塩が溶解している水溶液を用いることが好ましい。
アルカリ性の電解促進剤を中央電解室16に循環させることによって、第1〜第4の電極対26、32、38、44における導電性が向上して電気分解を促進することができる。また、第1電解室12及び第2電解室14でアルカリ水を生成した際に、中央電解室16を循環する循環液が強酸性となって塩素ガスが発生することを抑制することができる。
中央電解室16の下部には、循環タンク70内に貯留されている電解促進剤を中央電解室16に流入させるための流入配管74が接続している。
中央電解室16の上部には、中央電解室16から循環タンク70に電解促進剤を返流するための返流配管76が接続している。
したがって、循環タンク70内に貯留されている電解促進剤は、流入配管74及び返流配管76を介して、循環タンク70及び中央電解室16の間を循環する。
循環タンク70の上部には、中央電解室16の内部で発生した塩素ガス及び/又は水素ガスを放出するためのガス抜き配管78が設置されている。
第1電解室12の上部には、第1の電解水排出配管80が接続している。第2電解室14の上部には、第2の電解水排出配管82が接続している。第1電解室12において生成した電解水は、第1の電解水排出配管80によって外部に排出される。第2電解室14において生成した電解水は、第2の電解水排出配管82によって外部に排出される。第2の電解水排出配管82の途中には流路切替バルブ84が設置されており、この流路切替バルブ84によって、第1電解室12及び第2電解室14において生成した電解水を合流させる流路(a)と、第1電解室12及び第2電解室14において生成した電解水を別々に排出する流路(b)とを切り替えることができる。
第1及び第2の電源PW1、PW2、第1及び第2の極性切替手段46、48、及び、第1及び第2の電流調整手段50、52は、これらを制御するための制御手段(図示せず)に電気的に接続されていてもよい。制御手段としては、例えば、シーケンス制御回路を備えた制御盤やパーソナルコンピュータ等を使用することができる。
本実施形態の電解水生成装置10は、第1の運転モード、及び、第2の運転モードによって運転することができる。それぞれの運転モードでは、電解水生成装置10が以下のように制御される。
(1)第1の運転モード
第1の運転モードでは、第1電極22が陽極、第2電極24が陰極、第3電極28が陰極、第4電極30が陽極、第5電極34が陽極、第6電極36が陰極、第7電極40が陰極、第8電極42が陽極となる。第1の運転モードでは、第1電解室12及び第2電解室14の上部から微酸性または弱酸性次亜塩素酸水を取り出すことが可能である。
(2)第2の運転モード
第2の運転モードでは、第1電極22が陰極、第2電極24が陽極、第3電極28が陰極、第4電極30が陽極、第5電極34が陰極、第6電極36が陽極、第7電極40が陰極、第8電極42が陽極となる。第2の運転モードでは、第1電解室12及び第2電解室14の上部からアルカリ水を取り出すことが可能である。なお、第2の運転モードでは、電解質供給ポンプ64を停止し、電解質補充タンク54から原水への電解質水溶液の供給を停止する。
第1及び第2の運転モードにおける各電極の極性をまとめると、以下の表1の通りとなる。
Figure 0006831570
電解水生成装置10は、上記第1及び第2の運転モードの切り替えを行うための運転モード切替えスイッチを備えることが好ましい。運転モード切替えスイッチとしては、例えば押釦スイッチやタッチパネル等を用いることができる。ユーザは、運転モード切替えスイッチにより、第1及び第2の運転モードのうちいずれかの運転モードを選択することができる。制御手段は、ユーザが選択した運転モードに基づいて、第1及び第2の電源PW1、PW2、第1及び第2の極性切替手段46、48、及び、第1及び第2の電流調整手段50、52をそれぞれ制御する。
つぎに、上記のように構成された電解水生成装置10の運転方法について詳しく説明する。なお、以下の説明では、電解質補充タンク54に塩化ナトリウム(NaCl)が充填されており、第1電解室12及び第2電解室14内の水に塩化ナトリウムを補充する場合について説明する。
電解水生成装置10によって電解水を生成するために、まず、原水供給配管62から第1電解室12及び第2電解室14に原水を導入する。また、循環ポンプ72を起動することによって、循環タンク70及び中央電解室16の間で電解促進剤を循環させる。そして、第1〜第4の電極対26、32、38、44に電圧を印加することによって、各電解室内の水の電気分解を開始する。これにより、第1電解室12及び第2電解室14の上部からは、酸性水(微酸性水又は弱酸性水)、又は、アルカリ水が取り出される。
第1電解室12、第2電解室14、及び中央電解室16では、各電極の極性に応じて、例えば以下の反応が発生する。
(陰極での反応)
水素の生成 2HO + 2e → H + 2OH
アルカリ水の生成 Na + OH ⇔ NaOH
(陽極での反応)
酸素の生成 2HO → O + 4H + 4e (酸性水の生成)
塩素の生成 2Cl → Cl + 2e
次亜塩素酸の生成 Cl + HO → HCl + HClO
第1の運転モードでは、第1電解室12及び第2電解室14において、第1電極22及び第5電極34が陽極であり、第3電極28及び第7電極40が陰極となっている。第2の電極対32に流れる電流の大きさを第1の電流調整手段50によって調整し、第4の電極対44に流れる電流の大きさを第2の電流調整手段52によって調整する。これにより、第1電解室12及び第2電解室14において微酸性水あるいは弱酸性水を生成することができる。具体的には、第1の電極対26に流れる電流を、第2の電極対32に流れる電流よりも大きくなるように調整し、第3の電極対38に流れる電流を、第4の電極対44に流れる電流よりも大きくなるように調整する。これにより、第1電解室12及び第2電解室14において、微酸性水あるいは弱酸性水を生成することができる。
第2の運転モードでは、第1電解室12及び第2電解室14において、第1電極22、第3電極28、第5電極34、及び、第7電極40が陰極となっている。したがって、第1電解室12及び第2電解室14において、アルカリ水を生成することができる。
このように、第1実施形態の電解水生成装置10によれば、微酸性水あるいは弱酸性水を生成する第1の運転モードと、アルカリ水を生成する第2の運転モードを任意に選択することができる。用途に応じて生成する電解水の切り替えを容易に行うことができるために、極めて利便性の高い電解水生成装置を実現することができる。
本実施形態の電解水生成装置10によれば、電気的な制御のみによって、任意のpH値をもつ電解水を容易に製造することができる。このため、従来の電解水生成装置のように、酸性水とアルカリ水とを混合してpHを調整するための機構が不要であり、電解水生成装置を安価に製造することができる。
本実施形態の電解水生成装置10によれば、中和剤(塩酸、次亜塩素酸ソーダなど)を使用せずに、厚生労働省が認めた食品添加物(殺菌料)である、pHが2.7より大きく5.0以下の弱酸性水、及び、pHが5.0より大きく6.5以下の微酸性水を任意に選択して生成することができる。また、pHが9.0以上のアルカリ水を生成することもできる。したがって、例えば食品の消毒・殺菌に使用することのできる安全な電解水を生成することが可能である。
本実施形態の電解水生成装置10によれば、第1の隔膜18及び第2の隔膜20は非透水性イオン交換膜であるため、第1電解室12と中央電解室16の間、及び、第2電解室14と中央電解室16の間での水の移動を制限することができる。このため、循環タンク70内に貯留されている電解促進剤のpHの変化に左右されることなく、第1電解室12及び第2電解室14において安定したpH及び有効塩素濃度を有する微酸性水あるいは弱酸性水を生成することが可能である。
本実施形態の電解水生成装置10によれば、第1の隔膜18及び第2の隔膜20は非透水性イオン交換膜であるため、第1電解室12と中央電解室16の間、及び、第2電解室14と中央電解室16の間での水の移動を制限することができる。このため、循環タンク70内の圧力及び中央電解室16内の圧力の変化に左右されることなく、第1電解室12及び第2電解室14において任意のpH及び有効塩素濃度を有する微酸性水あるいは弱酸性水を安定的に生成することが可能である。
本実施形態の電解水生成装置10によれば、第1の隔膜18及び第2の隔膜20は非透水性イオン交換膜であるため、第1電解室12と中央電解室16の間、及び、第2電解室14と中央電解室16の間での水の移動を制限することができる。このため、循環タンク70及び中央電解室16に水を補給することが不要であり(電解質のみを補充すればよい)、循環タンク70からオーバーフロー水が排出されることを抑制することができるため、排水量が少なく環境に優しい電解水生成装置を実現することが可能である。
[第2実施形態]
図2は、本発明の第2実施形態に係る電解水生成装置110の概略構成図である。
図2に示すように、第2実施形態に係る電解水生成装置110は、第1電解室112と、第2電解室114と、第1電解室112と第2電解室114の間に配置された隔膜116を備えている。
電解水生成装置110は、第1電解室112に設けられた第1電極122及び第2電解室114に設けられた第2電極124からなる第1の電極対126と、第1電解室112に設けられた第3電極128及び第2電解室114に設けられた第4電極130からなる第2の電極対132を備えている。
電解水生成装置110は、第1の電極対126に電圧を印加する第1の電源PW11と、第2の電極対132に電圧を印加する第2の電源PW12を備えている。
電解水生成装置110は、第1の電極対126の極性を切り替えることのできる極性切替手段134を備えている。ここで、「極性を切り替える」とは、陰極と陽極を反転させることを意味する。
電解水生成装置110は、第2の電極対132に流れる電流を調整することのできる電流調整手段136を備えている。
隔膜116は、非透水性のイオン交換膜によって構成されている。このイオン交換膜は、陽イオン交換膜でもよく、陰イオン交換膜でもよい。隔膜116は、好ましくは非透水性の陽イオン交換膜である。
第1電極〜第4電極には、公知の電極材料を用いることが可能である。例えば、チタン又はチタン合金からなる基材に、白金、イリジウム、パラジウム及びタンタルからなる群より選ばれる1種又は2種以上の金属を含む膜を被覆した電極を用いることが可能である。電極の形状は特に制限するものではなく、例えば長方形の板状の電極を用いることが可能である。次亜塩素酸の生成効率を考慮した場合、例えばチタン又はチタン合金からなる基材に、白金とイリジウムの混合メッキを被覆した電極を用いることが好ましい。
第1の電源PW11及び第2の電源PW12には、公知の直流電源を用いることが可能であり、例えば、定電流又は定電圧スイッチング電源を用いることが可能である。
極性切替手段134には、電極対に印加される電圧の極性を切り替えることのできる(陽極と陰極を反転させることのできる)公知の装置を用いることが可能である。このような装置として、例えば、極性切り替えリレースイッチを用いることが可能である。
電流調整手段136には、各電極対に流れる電流の大きさを調整することのできる機器であれば、どのような機器を用いることも可能である。
図2に示すように、電解水生成装置110は、電解水の生成によって消費される電解質を補充するための電解質補充タンク138を備えている。この電解質補充タンク138内で調製された電解質水溶液は、第2電解室114に供給される原水中に添加される。
電解質補充タンク138には、水に溶解させて電解質水溶液を調製するための電解質140が充填されている。電解質140としては、例えば塩化物塩を用いることができる。例えば、厚生労働省で食品添加物として認められている、塩化カルシウム、塩化アンモニウム、塩化ナトリウム及び塩化カリウムからなる群より選ばれる少なくとも1種の塩化物塩を用いることができる。この中では、塩化物塩の分子量、入手の容易性、保管管理の容易性、溶解性等を考慮して、塩化ナトリウム及び/又は塩化カリウムを用いることが好ましい。
電解質補充タンク138の上部には、電解質補充タンク138の内部に水を補充するための水補充配管142が接続されている。
また、電解質補充タンク138には、電解質補充タンク138内の液面が一定となるように水補充配管142からの水量を制御するためのフロートバルブ144が設置されている。
電解水生成装置110は、第2電解室114に原水を供給するための原水供給配管146を備えている。原水供給配管146は、電解質補充タンク138に水を補充するための水補充配管142に分岐している。また、原水供給配管146は、第2電解室114の下部に接続している。
電解質補充タンク138内で調製された電解質水溶液は、電解質供給ポンプ148によって、原水供給配管146を流れる原水中に送り込まれる。電解質補充タンク138及び電解質供給ポンプ148が、本発明の「電解質供給手段」に対応している。原水供給配管146を流れる原水中に送り込まれる電解質水溶液の量は、電解質供給ポンプ148によって調整することができる。
第2電解室114に供給される原水としては、例えば、水道水、軟水、純水等を用いることができる。
電解水生成装置110は、電解促進剤を第1電解室112に循環させるための循環タンク150及び循環ポンプ152を備えている。循環タンク150及び循環ポンプ152が、本発明の「電解促進剤循環手段」に対応している。
循環タンク150の内部には、電解促進剤が貯留されている。電解促進剤とは、第1及び第2の電極対126、132における電気分解を促進することのできる電解質水溶液である。電解促進剤としては、アルカリ性の水溶液を用いることが好ましい。電解促進剤としては、例えば、炭酸カリウム(KCO)、炭酸ナトリウム(NaCO)、炭酸水素ナトリウム(NaHCO)等の炭酸塩あるいは炭酸水素塩が溶解している水溶液を用いることが好ましい。
アルカリ性の電解促進剤を第1電解室112に循環させることによって、第1及び第2の電極対126、132における導電性が向上して電気分解を促進することができる。また、第2電解室114でアルカリ水を生成した際に、第1電解室112を循環する循環液が強酸性となって塩素ガスが発生することを抑制することができる。
第1電解室112の下部には、循環タンク150内に貯留されている電解促進剤を第1電解室112に流入させるための流入配管154が接続している。
第1電解室112の上部には、第1電解室112から循環タンク150に電解促進剤を返流するための返流配管156が接続している。
したがって、循環タンク150内に貯留されている電解促進剤は、流入配管154及び返流配管156を介して、循環タンク150及び第1電解室112の間を循環する。
循環タンク150の上部には、第1電解室112の内部で発生した塩素ガス及び/又は水素ガスを放出するためのガス抜き配管158が設置されている。
第2電解室114の上部には、電解水排出配管160が接続している。第2電解室114において生成した電解水は、電解水排出配管160によって外部に排出される。
第1及び第2の電源PW11、PW12、極性切替手段134、及び、電流調整手段136は、これらを制御するための制御手段(図示せず)に電気的に接続されていてもよい。制御手段としては、例えば、シーケンス制御回路を備えた制御盤やパーソナルコンピュータ等を使用することができる。
本実施形態の電解水生成装置110は、第1の運転モード、及び、第2の運転モードによって運転することができる。それぞれの運転モードでは、電解水生成装置110が以下のように制御される。
(1)第1の運転モード
第1の運転モードでは、第1電極122が陰極、第2電極124が陽極、第3電極128が陽極、第4電極130が陰極となる。第1の運転モードでは、第2電解室114の上部から微酸性または弱酸性次亜塩素酸水を取り出すことが可能である。
(2)第2の運転モード
第2の運転モードでは、第1電極122が陽極、第2電極124が陰極、第3電極128が陽極、第4電極130が陰極となる。第2の運転モードでは、第2電解室114の上部からアルカリ水を取り出すことが可能である。なお、第2の運転モードでは、電解質供給ポンプ148を停止し、電解質補充タンク138から原水への電解質水溶液の供給を停止する。
第1及び第2の運転モードにおける各電極の極性をまとめると、以下の表2の通りとなる。
Figure 0006831570
電解水生成装置110は、上記第1及び第2の運転モードの切り替えを行うための運転モード切替えスイッチを備えることが好ましい。運転モード切替えスイッチとしては、例えば押釦スイッチやタッチパネル等を用いることができる。ユーザは、運転モード切替えスイッチにより、第1及び第2の運転モードのうちいずれかの運転モードを選択することができる。制御手段は、ユーザが選択した運転モードに基づいて、第1及び第2の電源PW11、PW12、極性切替手段134、及び、電流調整手段136をそれぞれ制御する。
つぎに、上記のように構成された電解水生成装置110の運転方法について詳しく説明する。なお、以下の説明では、電解質補充タンク138に塩化ナトリウム(NaCl)が充填されており、第2電解室114内の水に塩化ナトリウムを補充する場合について説明する。
電解水生成装置110によって電解水を生成するために、まず、原水供給配管146から第2電解室114に原水を導入する。また、循環ポンプ152を起動することによって、循環タンク150及び第1電解室112の間で電解促進剤を循環させる。そして、第1及び第2の電極対126、132に電圧を印加することによって、各電解室内の水の電気分解を開始する。これにより、第2電解室114の上部からは、酸性水(微酸性水又は弱酸性水)、又は、アルカリ水が取り出される。
第1電解室112及び第2電解室114では、各電極の極性に応じて、例えば以下の反応が発生する。
(陰極での反応)
水素の生成 2HO + 2e → H + 2OH
アルカリ水の生成 Na + OH ⇔ NaOH
(陽極での反応)
酸素の生成 2HO → O + 4H + 4e (酸性水の生成)
塩素の生成 2Cl → Cl + 2e
次亜塩素酸の生成 Cl + HO → HCl + HClO
第1の運転モードでは、第2電解室114において、第2電極124が陽極であり、第4電極130が陰極となっている。第2の電極対132に流れる電流の大きさを電流調整手段136によって調整する。これにより、第2電解室114において微酸性水あるいは弱酸性水を生成することができる。具体的には、第1の電極対126に流れる電流を、第2の電極対132に流れる電流よりも大きくなるように調整する。これにより、第2電解室114において、微酸性水あるいは弱酸性水を生成することができる。
第2の運転モードでは、第2電解室114において、第2電極124及び第4電極130が陰極となっている。したがって、第2電解室114において、アルカリ水を生成することができる。
このように、第2実施形態の電解水生成装置110によれば、微酸性水あるいは弱酸性水を生成する第1の運転モードと、アルカリ水を生成する第2の運転モードを任意に選択することができる。用途に応じて生成する電解水の切り替えを容易に行うことができるために、極めて利便性の高い電解水生成装置を実現することができる。
本実施形態の電解水生成装置110によれば、電気的な制御のみによって、任意のpH値をもつ電解水を容易に製造することができる。このため、従来の電解水生成装置のように、酸性水とアルカリ水とを混合してpHを調整するための機構が不要であり、電解水生成装置を安価に製造することができる。
本実施形態の電解水生成装置110によれば、中和剤(塩酸、次亜塩素酸ソーダなど)を使用せずに、厚生労働省が認めた食品添加物(殺菌料)である、pHが2.7より大きく5.0以下の弱酸性水、及び、pHが5.0より大きく6.5以下の微酸性水を任意に選択して生成することができる。また、pHが9.0以上のアルカリ水を生成することもできる。したがって、例えば食品の消毒・殺菌に使用することのできる安全な電解水を生成することが可能である。
本実施形態の電解水生成装置110によれば、隔膜116は非透水性イオン交換膜であるため、第1電解室112と第2電解室114の間での水の移動を制限することができる。このため、循環タンク150内に貯留されている電解促進剤のpHの変化に左右されることなく、第2電解室114において安定したpH及び有効塩素濃度を有する微酸性水あるいは弱酸性水を生成することが可能である。
本実施形態の電解水生成装置110によれば、隔膜116は非透水性イオン交換膜であるため、第1電解室112と第2電解室114の間での水の移動を制限することができる。このため、循環タンク150内の圧力及び第1電解室112内の圧力の変化に左右されることなく、第2電解室114において任意のpH及び有効塩素濃度を有する微酸性水あるいは弱酸性水を安定的に生成することが可能である。
本実施形態の電解水生成装置110によれば、隔膜116は非透水性イオン交換膜であるため、第1電解室112と第2電解室114の間での水の移動を制限することができる。このため、循環タンク150及び第1電解室112に水を補給することが不要であり(電解質のみを補充すればよい)、循環タンク150からオーバーフロー水が排出されることを抑制することができるため、排水量が少なく環境に優しい電解水生成装置を実現することが可能である。
以下、本発明の実施例について説明する。
[実施例1]
実施例1では、上述した電解水生成装置10を用いて電解水を生成する試験を行った。
試験条件は、以下の通りである。
運転モード:第1の運転モード(微酸性水又は弱酸性水生成モード)
隔膜の種類:非透水性イオン交換膜
循環液の種類:電解促進剤(10%炭酸カリウム水溶液)
補充電解質の種類:塩化ナトリウム
電解質水溶液の補充量:50ml/min
電解水の生成量:500ml/min
第1の電極対及び第3の電極対に印加する電圧値:4.1V
第1の電極対及び第3の電極対における電流値:12A
第2の電極対及び第4の電極対に印加する電圧値:4.0V
第2の電極対及び第4の電極対における電流値:4.0A
実施例1の試験結果は、以下の表3の通りである。
Figure 0006831570
[実施例2]
実施例2では、上述した電解水生成装置10を用いて電解水を生成する試験を行った。
試験条件は、以下の通りである。
運転モード:第2の運転モード(アルカリ水生成モード)
隔膜の種類:非透水性イオン交換膜
循環液の種類:電解促進剤(10%炭酸カリウム水溶液)
補充電解質の種類:塩化ナトリウム
電解質水溶液の補充量:0ml/min
電解水の生成量:500ml/min
第1の電極対及び第3の電極対に印加する電圧値:3.4V
第1の電極対及び第3の電極対における電流値:12A
第2の電極対及び第4の電極対に印加する電圧値:4.0V
第2の電極対及び第4の電極対における電流値:5.3A
実施例2の試験結果は、以下の表4の通りである。
Figure 0006831570
[比較例1]
比較例1では、上述した電解水生成装置10を用いて電解水を生成する試験を行った。
試験条件は、以下の通りである。
運転モード:第1の運転モード(微酸性水又は弱酸性水生成モード)
隔膜の種類:中性膜(透水性膜)
循環液の種類:飽和塩化ナトリウム水溶液
補充電解質の種類:なし
電解質水溶液の補充量:0ml/min
電解水の生成量:500ml/min
第1の電極対及び第3の電極対に印加する電圧値:4.5V
第1の電極対及び第3の電極対における電流値:12A
第2の電極対及び第4の電極対に印加する電圧値:4.3V
第2の電極対及び第4の電極対における電流値:4.0A
比較例1の試験結果は、以下の表5の通りである。
Figure 0006831570
[比較例2]
比較例2では、上述した電解水生成装置10を用いて電解水を生成する試験を行った。
試験条件は、以下の通りである。
運転モード:第2の運転モード(アルカリ水生成モード)
隔膜の種類:中性膜(透水性膜)
循環液の種類:飽和塩化ナトリウム水溶液
補充電解質の種類:なし
電解質水溶液の補充量:0ml/min
電解水の生成量:500ml/min
第1の電極対及び第3の電極対に印加する電圧値:3.1V
第1の電極対及び第3の電極対における電流値:12A
第2の電極対及び第4の電極対に印加する電圧値:3.6V
第2の電極対及び第4の電極対における電流値:5.3A
比較例2の試験結果は、以下の表6の通りである。
Figure 0006831570
実施例1及び実施例2の結果より、本発明の電解水生成装置によれば、生成した電解水のpH及び濃度が安定していることが分かる。また、循環水の圧力及び循環タンク内のpHが安定していることが分かる。
比較例1の試験結果では、生成した電解水のpH及び濃度が安定していなかった。また、循環水の圧力も安定していなかった。
比較例2の試験結果では、循環タンク内のpHが低下したため、塩素ガスが発生し、90分以後の試験を継続することができなかった。
10、110 電解水生成装置
12 第1電解室
14 第2電解室
16 中央電解室
18 第1の隔膜
20 第2の隔膜
22 第1電極
24 第2電極
26 第1の電極対
28 第3電極
30 第4電極
32 第2の電極対
34 第5電極
36 第6電極
38 第3の電極対
40 第7電極
42 第8電極
44 第4の電極対
46 第1の極性切替手段
48 第2の極性切替手段
50 第1の電流調整手段
52 第2の電流調整手段
54 電解質補充タンク
62 原水供給配管
64 電解質供給ポンプ
70 循環タンク
72 循環ポンプ
80 第1の電解水排出配管
82 第2の電解水排出配管
112 第1の電解室
114 第2の電解室
116 隔膜
122 第1電極
124 第2電極
126 第1の電極対
128 第3電極
130 第4電極
132 第2の電極対
134 極性切替手段
136 電流調整手段
138 電解質補充タンク
146 原水供給配管
148 電解質供給ポンプ
150 循環タンク
152 循環ポンプ
160 電解水排出配管
PW1、PW11 第1の電源
PW1、PW12 第2の電源

Claims (6)

  1. 第1電解室と、
    第2電解室と、
    前記第1電解室と前記第2電解室の間に配置された中央電解室と、
    前記第1電解室と前記中央電解室の間、及び、前記第2電解室と前記中央電解室の間に配置された隔膜と、
    前記第1電解室に設けられた第1電極及び前記中央電解室に設けられた第2電極からなる第1の電極対と、
    前記第1電解室に設けられた第3電極及び前記中央電解室に設けられた第4電極からなる第2の電極対と、
    前記第2電解室に設けられた第5電極及び前記中央電解室に設けられた第6電極からなる第3の電極対と、
    前記第2電解室に設けられた第7電極及び前記中央電解室に設けられた第8電極からなる第4の電極対と、
    前記第1〜第4の電極対に電圧を印加する電源と、
    前記第1電解室及び前記第2電解室に供給される原水中に電解質を供給する電解質供給手段と、
    前記中央電解室に電解促進剤を循環させる電解促進剤循環手段と、を備え
    前記電解質は、塩化ナトリウム又は塩化カリウムであり、
    前記電解促進剤は、炭酸カリウム水溶液、炭酸ナトリウム水溶液、又は、炭酸水素ナトリウム水溶液であり、
    前記隔膜は、非透水性イオン交換膜であることを特徴とする電解水生成装置。
  2. 前記第1〜第4の電極対のうち少なくとも1つの電極対の極性を切り替える極性切替手段をさらに備え、
    前記第1電解室及び前記第2電解室においてpHが2.7より大きく5.0以下の弱酸性次亜塩素酸水またはpHが5.0より大きく6.5以下の微酸性次亜塩素酸水を生成する第1の運転モードでは、前記第1電極が陽極、前記第2電極が陰極、前記第3電極が陰極、前記第4電極が陽極、前記第5電極が陽極、前記第6電極が陰極、前記第7電極が陰極、前記第8電極が陽極となる、請求項1に記載の電解水生成装置。
  3. 前記第1電解室及び前記第2電解室においてアルカリ水を生成する第2の運転モードでは、前記第1電極が陰極、前記第2電極が陽極、前記第3電極が陰極、前記第4電極が陽極、前記第5電極が陰極、前記第6電極が陽極、前記第7電極が陰極、前記第8電極が陽極となる、請求項2に記載の電解水生成装置。
  4. 第1電解室と、
    第2電解室と、
    前記第1電解室と前記第2電解室の間に配置された隔膜と、
    前記第1電解室に設けられた第1電極及び前記第2電解室に設けられた第2電極からなる第1の電極対と、
    前記第1電解室に設けられた第3電極及び前記第2電解室に設けられた第4電極からなる第2の電極対と、
    前記第1及び第2の電極対に電圧を印加する電源と、
    前記第2電解室に供給される原水中に電解質を供給する電解質供給手段と、
    前記第1電解室に電解促進剤を循環させる電解促進剤循環手段と、を備え
    前記電解質は、塩化ナトリウム又は塩化カリウムであり、
    前記電解促進剤は、炭酸カリウム水溶液、炭酸ナトリウム水溶液、又は、炭酸水素ナトリウム水溶液であり、
    前記隔膜は、非透水性イオン交換膜であることを特徴とする電解水生成装置。
  5. 前記第1及び第2の電極対のうち少なくとも1つの電極対の極性を切り替える極性切替手段をさらに備え、
    前記第2電解室においてpHが2.7より大きく5.0以下の弱酸性次亜塩素酸水またはpHが5.0より大きく6.5以下の微酸性次亜塩素酸水を生成する第1の運転モードでは、前記第1電極が陰極、前記第2電極が陽極、前記第3電極が陽極、前記第4電極が陰極となる、請求項4に記載の電解水生成装置。
  6. 前記第2電解室においてアルカリ水を生成する第2の運転モードでは、前記第1電極が陽極、前記第2電極が陰極、前記第3電極が陽極、前記第4電極が陰極となる、請求項5に記載の電解水生成装置。
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