JP6831330B2 - 超音波システムおよび方法 - Google Patents

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Description

本発明は、超音波診断撮像システムまたは超音波療法システムのような超音波システムであって、CMUT(ミクロ機械加工による容量性超音波トランスデューサー)セルのアレイを含むプローブであって、各セルは電極配置の第一の電極を担持する基板を有し、前記基板は、前記電極配置の第二の電極を含む柔軟な膜から空隙によって空間的に離間されている、プローブと、前記電極配置に結合された電圧源とを有するシステムに関する。
本発明はさらに、そのようなシステムを使った超音波撮像方法に関する。
医療撮像のために使われる超音波トランスデューサーは、高品質の診断画像の生成につながる数多くの特徴をもつ。そのうちには、解像度に影響する広い帯域幅と、圧力出力と組み合わされて超音波周波数での音響信号のフィールド深度(depth of field)に影響する高い感度とがある。従来は、これらの特徴を有する圧電材料はPZTおよびPVDF素材で作られており、PZTは特に好適な素材として人気があった。しかしながら、PZTはいくつかの顕著な欠点がある。第一に、セラミックPZT素材は、顕著に異なり複雑である、ダイシング、マッチングする層のボンディング、フィラー、電気めっきおよび相互接続を含む製造工程を必要とし、長時間の扱いを必要とする。これらはみな、望まれるよりも低いトランスデューサー・スタック・ユニットの歩留まりにつながりうる。この製造の複雑さは最終的なトランスデューサー・プローブのコストを高め、要素間の最小間隔および個々の要素のサイズに対し設計制約を課す。さらに、PZT素材のインピーダンスは水や生物組織とのマッチングが貧弱であり、関心対象の媒質との所望される音響インピーダンス・マッチングを得るためには、PZT素材に対してマッチング層が追加される必要がある。超音波システム・メインフレームが、より小さくなり、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)およびソフトウェアが信号処理機能の多くについて支配的となるにつれ、システム・メインフレームのコストはシステムのサイズとともに低下した。超音波システムは今や安価なポータブル、デスクトップおよびハンドヘルド形態で、たとえば超音波診断撮像システムとして、あるいは特定の(組織)異常が高エネルギー超音波パルスを使ってアブレーションされる超音波療法システムとして使うために、入手可能である。結果として、システムの全体的なコストにおけるトランスデューサー・プローブのコストの割合は増え続けている。そうした増大は、超音波診断撮像システムの場合における3D撮像のために使われる、より大きな要素数のアレイの到来によって加速されている。電子的方向制御のある超音波3D撮像のために使われるプローブは、トランスデューサー要素の二次元(2D)アレイのためのマイクロビームフォーミングを実行する特化した半導体デバイス特定要素向け集積回路(ASIC)に頼る。よって、低コスト超音波システムに対するニーズを助けるために改善された歩留まりをもって、より低コストで、好ましくは半導体生産と互換な製造プロセスによって、トランスデューサー・アレイを製造できることが望ましい。
最近の発達は、医療超音波トランスデューサーが半導体プロセスによってバッチ製造できるという見通しにつながっている。望ましくは、これらのプロセスは、CMOSプロセスのような超音波プローブによって必要とされるASIC回路を生産するために使われるのと同じものであるべきである。これらの発達は、ミクロ機械加工による超音波トランスデューサーすなわちMUTを生み出した。その好ましい形態が容量性MUT(CMUT)である。CMUTトランスデューサーは小さな膜様のデバイスであり、受領された超音波信号の音の振動を変調された容量に変換する電極をもつ。送信のためには、電極に加えられた容量性電荷が、デバイスの膜を振動させ/動かし、それにより超音波を送出するよう変調される。これらの膜は半導体プロセスによって製造されるので、デバイスは一般に、10〜500マイクロメートルの範囲の寸法をもつことができ、膜直径はたとえば、該膜直径を膜の所望される共鳴周波数(範囲)とマッチングさせるよう選択され、個々の膜の間の間隔は数マイクロメートル未満である。多くのそのような個別のCMUTが一緒に接続されて、単一のトランスデューサー要素として調和して動作させられることができる。たとえば、4ないし16個のCMUTが単一のトランスデューサー要素として調和して機能するよう一緒に結合されることができる。典型的な2Dトランスデューサー・アレイは、たとえば2000〜10000個のCMUTトランスデューサー要素をもつことができる。
したがって、CMUTトランスデューサー・ベースの超音波システムの製造は、PZTベースのシステムに比べてコスト効率がよい。さらに、そのような半導体プロセスにおいて使われる素材のため、CMUTトランスデューサーは、水および生物組織に対してずっと改善された音響インピーダンス・マッチングを示す。このことは、複数のマッチング・レイヤーの必要性をなくし、改善された有効帯域幅を与える。
しかしながら、改善された有効帯域幅は問題がなくはない。たとえば、信号減衰、音響インピーダンスおよび音響速度といった組織の音響属性は周波数に依存する。信号減衰は典型的には周波数とともに(線形に)増大する。よって、信号の帯域幅は、組織に侵入している間、低下する。さらに、大帯域幅送信パルスのさまざまな周波数成分の周波数依存の音響速度は収差を引き起こし、これは特に大きな深度において波面の品質を低下させることがある。
加えて、より大きな帯域幅を使うことは、トランスデューサー要素およびフロントエンド電子回路から発する信号ノイズが、この、より大きな帯域幅にわたって積分され、よってより顕著になることをも意味する。それに次いで、大きな帯域幅の電子回路は典型的には、より多くのエネルギーを散逸する。さらに、トランスデューサー・プローブ相互接続を通じた、受信されたエコー信号の信号伝達は、より大きな帯域幅を必要とし、よって、より高価になる。
特許文献1は、複数の連続する送信サブ開口に分割されたトランスデューサー要素のアレイを有する超音波プローブを含む超音波撮像システムを開示している。前記超音波トランスデューサーのサブ開口に結合された複数の送信器は、それぞれの送信信号をそれらのサブ開口に、異なる周波数で、それらのサブ開口から発するそれぞれの送信ビームが関心領域において互いに重なり合うようにする遅延をもって、加える。トランスデューサー要素に結合されたマルチライン・ビームフォーマーは、超音波エコーに対応する信号を処理して、画像信号を出力する。プロセッサは、マルチライン・ビームフォーマーから画像信号を受領し、該画像信号に対応する画像データを出力する。
しかしながら、この従来技術の引用文献は、低ノイズ高帯域幅の超音波撮像に関する前述した問題はいずれも扱っていない。
米国特許出願公開第2010/0217124号明細書 米国特許第5,997,479号(Savordら) 米国特許第6,013,032号(Savord) 米国特許第6,623,432号(Powersら) 米国特許第6,283,919号(Roundhillら) 米国特許第6,485,083号(Jagoら) 米国特許第6,443,896号(Detmer) 米国特許第6,530,885号(Entrekin et al.)
本発明は、大きな帯域幅にわたって改善されたノイズおよび撮像特性を示すCMUTトランスデューサー・ベースのプローブを有する超音波システムを提供しようとするものである。
本発明はさらに、大きな帯域幅にわたって改善されたノイズおよび撮像特性を示す超音波撮像方法を提供しようとするものである。
ある側面によれば、CMUT(ミクロ機械加工による容量性超音波トランスデューサー)セルのアレイを含むプローブであって、各セルは電極配置の第一の電極を担持する基板を有し、前記基板は、前記電極配置の第二の電極を含む柔軟な膜から空隙によって空間的に離間されている、プローブと;
それぞれ別個の送信モードで生成される、それぞれ異なる周波数をもつ、一連の時間的に異なる送信パルスを生成するために、前記CMUTセルの第一の集合に、それぞれバイアス電圧成分および異なる周波数をもつ刺激成分を含む駆動電圧のシーケンスを与え、前記CMUTセルの第二の集合に、時間的に異なるバイアス電圧のシーケンスを与えるよう適応された、前記プローブに結合された電圧源であって、それぞれの時間的に相異なるバイアス電圧は前記送信モードのうちの一つに続く受信モードにおいて与えられ、前記第二の集合のCMUTセルを前記送信モードのパルス周波数に対応する共鳴周波数に設定するためのものである、電圧源と;前記アレイに通信上結合され、それぞれの受信モードの間に前記第二の集合のCMUTセルによって受信されたエコー信号を重ね合わせるよう適応された信号処理ユニットとを有する、超音波システムが提供される。
時間的に相異なる送信モードにおいて異なる周波数の一連の狭帯域パルスを生成し、そのようなパルスのエコーを時間的に相異なる受信モードにおいて受信するよう超音波システムを構成し、受信モードにおけるCMUTセルはこれらのエコーの周波数にチューニングされることによって、さまざまな受信モードにおいてCMUTセルによって受信されたエコーの重ね合わせまたは総和によって、有効広帯域パルス・エコーが生成されることができる。このことは、超音波システムの送信および受信チャネルが一つ一つの送信モードおよび受信モードの間には狭帯域スペクトルにおいて動作するよう構成されうるという利点をもつ。それにより、異なる周波数の狭帯域エコーの重ね合わせのため、広帯域の撮像特性を維持しつつ、ノイズおよびエネルギー散逸が低減される。
ある好ましい実施形態では、前記駆動電圧の前記バイアス電圧成分は、前記第一の集合の前記CMUTセルのそれぞれの柔軟な膜を前記セルの前記基板上につぶれさせるためである;および/または、前記バイアス電圧は、前記第二の集合の前記CMUTセルのそれぞれの柔軟な膜を前記セルの前記基板上につぶれさせるためである。送信および/または受信サイクルの間につぶれ(collapse)モードで前記CMUTセルを動作させることにより、超音波システムは、特に広い周波数帯域幅において動作させられることができる。さらに、前記CMUTセルをつぶれモードで動作させることは、その電極配置に加えられるDCバイアス電圧による、前記cMUTセルの(中心)共鳴周波数および敏感な周波数領域に対する改善された制御を提供する。
ある実施形態では、各電極配置はさらに、前記基板によって担持される第三の電極を有する。前記第三の電極は前記第一の電極と前記第二の電極の間に位置され、前記第一の電極から誘電体層によって電気的に絶縁され、前記電圧源は前記駆動電圧の前記刺激を前記第一の電極と前記第二の電極の間に加え、前記駆動電圧の前記バイアス電圧成分を前記第三の電極に加えるよう適応される。この実施形態は、いくつかの実装で使われるASIC技術のピーク電圧要件を緩和するために、またいくつかの場合には要素間の電気的な漏話を低減するおよび/または電子的な実装を簡単にするために特に好適である。
CMUTセルの前記第二の集合はCMUTセルの前記第一の集合を含んでいてもよい。この実施形態では、送信イベントに関わるCMUTセルは、その後、直前の送信イベントにおいて送信されたパルスのパルス・エコーを受信するために受信モードに切り換えられてもよい。
ある実施形態では、超音波システムはさらに、前記アレイと前記信号処理ユニットとの間にプログラム可能な帯域通過フィルタを有する。前記プログラム可能な帯域通過フィルタは、それぞれの受信モードの間に、前記帯域通過フィルタを、その受信モードが後続する送信モードにおいて生成されたパルスに由来するエコー信号のパルス周波数を含む周波数範囲にプログラムするよう適応される。前記周波数範囲は、前記一連のパルスのうちの他の送信モードの間に送信されるパルスのパルス周波数の少なくともいくつかは除外する。このことは、それぞれの受信モードにおいての狭帯域通過スペクトルの構成のため、前記帯域通過フィルタのエネルギー消費およびノイズ特性が改善されることができるという利点をもつ。帯域通過フィルタは、さまざまな送信パルスによってカバーされる全帯域幅を単一の受信モードで受信できる必要がないからである。
ある実施形態では、超音波システムはさらに、前記プログラム可能な帯域通過フィルタと前記信号処理ユニットとの間にプログラム可能なビームフォーミング・ユニットを有する。前記プログラム可能なビームフォーミング・ユニットは、送信モードにおいて生成されるパルスに由来するエコー信号のパルス周波数の関数としてプログラムされる。そのようなプログラム可能なビームフォーミング・ユニットはたとえば、周波数依存の時間利得制御設定を適応させることによって、周波数依存の減衰効果の(部分的な)補償を容易にする。
ある実施形態では、超音波システムはさらに、各CMUTセルと前記信号処理ユニットとの間にプログラム可能な遅延段を有する。前記第二の集合の各CMUTセルの前記プログラム可能な遅延段は、送信モードにおいて生成されるパルスに由来するエコー信号のパルス周波数の関数としてプログラムされる。そのようなプログラム可能な遅延段はたとえば、通常の広帯域撮像システムにおけるパルス・エコーの周波数依存の音響速度によって引き起こされる収差の(部分的な)補償を容易にする。
前記電圧源は、前記送信モードの間の前記駆動電圧の前記バイアス電圧成分を生成するよう適応された第一段と、前記駆動電圧の前記刺激成分を生成するよう適応された第二段であって、それぞれ異なる周波数をもつ前記一連の時間的に異なるパルスを生成するために前記異なる送信モードにおける前記刺激成分の周波数を変更するよう適応されている、第二段とを有していてもよい。前記電圧源はさらに、前記バイアス電圧成分および前記刺激成分を組み合わせて前記駆動電圧のシーケンスを形成するよう適応されていてもよい。そのような複数段の電圧源の提供は、電圧の主要部分が、前記刺激の比較的高速の変調に追随する必要がなく、そのため大きな平滑キャパシタを含む電圧生成器を使って生成でき、それにより全体的なバイアス電圧信号成分におけるノイズ量を低減するという利点をもつ。
もう一つの側面によれば、超音波パルス撮像の方法であって、CMUT(ミクロ機械加工による容量性超音波トランスデューサー)セルのアレイであって、各セルは第一の電極を担持する基板を有し、前記基板は、第二の電極を含む柔軟な膜から空隙によって空間的に離間されている、アレイを提供する段階と;それぞれ異なる周波数をもつ一連の時間的に異なるパルスを生成するために、前記CMUTセルの第一の集合に、バイアス電圧成分およびそれぞれ設定された周波数をもつ刺激成分を含む駆動電圧のシーケンスを与える段階であって、各パルスは別個の送信モードにおいて生成される、段階と;第二の集合の前記CMUTセルの前記柔軟な膜を事前に成形する(pre-shape)ために、前記CMUTセルの第二の集合に、時間的に異なるバイアス電圧のシーケンスを与える段階であって、それぞれの時間的に異なるバイアス電圧は、前記送信モードのうちの一つに続く受信モードにおいて与えられ、前記第二の集合のCMUTセルを前記送信モードのパルス周波数に対応する共鳴周波数に設定するためのものである、段階と;それぞれの受信モードの間に前記第二の集合のCMUTセルによって受信されたエコー信号を重ね合わせる段階とを含む、方法が提供される。
各受信モードは各送信モードと時間的に異なっていてもよい。受信感度を最適にするために、前記アレイのすべてのCMUTセルが前記第二の集合に含まれていてもよい。
ある実施形態では、本方法はさらに、それぞれの受信モードの間に受信されたエコー信号をフィルタリングする帯域通過フィルタを、その受信モードが後続する送信モードにおいて生成されたパルスに由来するエコー信号のパルス周波数を含む周波数範囲にプログラムする段階を含む。前記周波数範囲は、前記一連のパルスのうちの他の送信モードの間に送信されるパルスのパルス周波数の少なくともいくつかは除外する。このことは、それぞれの受信モード・サイクルにおいて、CMUTセルによってカバーできる全スペクトルの関連性のある部分のみがフィルタリングされることを保証し、それにより本方法のノイズおよびエネルギー消費特性を改善する。
ある実施形態では、本発明はさらに、それぞれの受信モードの間に、受信されたエコー信号を、その受信モードが後続する送信モードにおいて生成されたパルスに由来するエコー信号のパルス周波数の関数として遅延させるよう、遅延段をプログラムする段階を含む。そのような周波数依存の遅延は、周波数依存の速度に誘起される収差を補償することができ、それにより、重ね合わされたエコーから導出される画像の画質を改善する。
本方法はさらに、前記第一の集合の前記CMUTセルの前記柔軟な膜をそれぞれの送信モードにおいて前記セルの前記基板上につぶれさせる段階を含んでいてもよい。各送信イベントの間に生成されるパルス・エネルギーを最適化するためである。
本発明の実施形態は、付属の図面を参照して、より詳細に、限定しない例として、記述される。
ある実施形態に基づく超音波システムのCMUTセルを概略的に描く図である。 代替的な実施形態に基づく超音波システムのCMUTセルを概略的に描く図である。 AおよびBは、そのようなCMUTセルの動作原理を描く図である。 AおよびBは、そのようなCMUTセルの動作原理を描く図である。 そのようなCMUTセルの音響性能の等高線図である。 ある実施形態に基づく、送信(TX)および受信(RX)イベントのシーケンスを概略的に描く図である。 図6のそれぞれのTXイベントの間に生成される異なる周波数バーストのパルスのスペクトル内容を概略的に描く図である。 ある実施形態に基づくTX/RXシーケンスを概略的に描く図である。 別の実施形態に基づくTX/RXシーケンスを概略的に描く図である。 超音波診断システムの例示的実施形態を概略的に描くブロック図である。 図10の超音波診断システムの例示的な側面をより詳細に概略的に描く図である。 ある実施形態に基づく超音波撮像方法のフローチャートである。
図面は単に概略的であり、縮尺どおりに描かれていないことは理解しておくべきである。諸図面を通じて同じまたは同様の部分を示すために同じ参照符号が使われていることも理解しておくべきである。
図1は、ある実施形態に基づく超音波システムのある側面を示している。このシステムは、CMUTセル100を含むトランスデューサー・アレイを有する超音波プローブを含む。下記でさらに詳細に説明するように、そのような超音波システムはいくつかの実施形態では超音波診断撮像システムであってもよく、あるいはいくつかの他の実施形態では超音波療法システムであってもよい。本発明は、特定の型のCMUTセルに限定されず、CMUTセル100のいかなる好適な設計も考えられうる。そのようなCMUTセル100は典型的には、シリコン基板112の上方に懸架された膜または隔膜を有し、両者の間には空隙または空洞118がある。上の電極120は膜114上に位置しており、膜と一緒に動く。下の電極はこの例では基板112の上側表面上のセルの床面上に位置している。電極120の設計の他の実現も考えられ、たとえば電極120は膜114に埋め込まれてもよく、あるいは膜上に追加層として堆積されてもよい。この例では、限定しない例として、下の電極122は円形に構成され、基板層112に埋め込まれている。他の好適な配置、たとえば下の電極122の他の電極形状および他の位置、たとえば基板層112上で、下の電極112は空隙118に直接さらされ、あるいは電気絶縁層もしくはフィルムによって空隙118から隔てられて上の電極120と下の電極122との間の短絡を防止する。加えて、膜層114は基板層112の上面に対して固定されており、膜層114と基板層112との間の球状または円筒状空洞118を画定するような構成および寸法にされる。疑義を避けるために注意しておくが、図1では下の電極122が限定しない例として接地されている。他の配置、たとえば上の電極120が接地される、あるいは上の電極120および下の電極122両方が浮動状態というものも、もちろん等しく実現可能である。電極120、122は典型的には、送信モードでは電極配置にDCバイアス成分および設定された周波数のAC刺激成分をもつ駆動電圧を与え、受信モードではDCバイアス電圧を与えるよう構成された電圧源45に伝導的に結合される。これについてはのちにより詳細に説明する。電圧源45は任意的に、それぞれDC成分およびAC成分を与えるための別個の段102、104を有していてもよい。これについてはのちにより詳細に説明する。
セル100およびその空洞118は代替的なさまざまな幾何構造を示しうる。たとえば、空洞118は長方形または正方形の断面、六角形の断面、楕円形の断面または不規則な断面を示すことができる。本稿では、CMUTセル100の直径への言及は、セルの最大横方向寸法として理解される。
ある実施形態では、下の電極122はその空洞に面する表面上で追加的な層(図示せず)を用いて絶縁される。好適な電気絶縁層は、酸化物‐窒化物‐酸化物(ONO)誘電体層またはオルトケイ酸テトラエチルから形成された酸化物誘電体層が基板電極122より上、膜電極120より下に形成されたものを含むが、この層について任意の電気絶縁材料が考えられうることは理解しておくべきである。
開示される空洞118を生成するための例示的な技法は、膜層114の上面を加える前に膜層114の初期部分において空洞を画定することに関わる。そのような空洞形成技法はそれ自身としてはよく知られているので、あくまで簡潔のために、さらに詳細には説明しない。任意の好適な空洞形成技法が考えられうることは理解しておくべきである。
代替的なCMUTセル幾何構成が図2に概略的に描かれている。図2は3電極CMUTセル100を描いている。このCMUTセル100は、基板112の上側表面を含むセル100の床面に埋め込まれた第三の電極124を含んでいる。下の電極122はいかなる好適な仕方で構成されていてもよく、たとえば円形に構成されて、セル床面130に埋め込まれていてもよい。
第三の電極124は典型的にはその空洞に面する表面上では上側絶縁層125をもって絶縁され、その下の電極に面する表面上では下側絶縁層123をもって絶縁されている。絶縁層123および125は好ましくは、PECVDプロセスのようなTEOSベースの堆積プロセスにおいて堆積された二酸化ケイ素(SiO2)誘電体層である。絶縁層123、125のための代替的な材料は、酸化物‐窒化物‐酸化物(ONO)、高k誘電体および酸化物(酸化アルミニウム、シラン(SiH4)ベースのPECVD SiO2を含むさまざまなグレードなど)であってもよい。
この実施形態では、CMUTセル100の第一の電極120および第三の電極124は、CMUTデバイスを通じた実際の電場を発達させる容量性のプレートを提供する。一方、下の誘電体層123を通じた第三の電極124と第二の電極122との間の容量性の結合は、CMUTセル100内に統合されうる、たとえばRCフィルタのためのキャパシタを定義する。第一の電極120は、設定された周波数をもつAC刺激を第二の電極122および/または第一の電極120に対して加えるよう適応された電圧源45によって振動させられてもよい。その結果、音響ビーム、たとえば特定の周波数帯域幅の音響パルスが生成される。一方、第三の電極124は駆動電圧のDC成分を与えられる。第三の電極124は、大きな直列抵抗を介して、電圧ソース、たとえば電圧源45によって(準)DC電圧に接続されてもよい。結果として、第三の電極124は、電極120、122に与えられた(準)DC電圧とRF刺激との和を「見る」ことになる。この実装は、cMUTセル100が二つの側から刺激される必要がある場合に特に魅力的である。
図1および図2に描かれた例示的実施形態では、円筒状空洞118の直径は、円形に構成された電極プレート122の直径より大きくてもよい。電極120は、円形に構成された電極プレート122と同じ外径を有していてもよいが、そのような一致は必須ではない。このように、本発明のある例示的実装では、膜電極120は、下にある電極プレート122と整列するよう膜層114の上面に対して固定される。CMUTの電極は、デバイスの容量性プレートを与え、空隙118はキャパシタのプレート間の誘電体である。膜が振動するとき、プレート間の誘電体空隙の変化する寸法が変化する容量を与え、それがCMUTの応答として受信された音響エコーに感知される。
電極間の間隔は、DCバイアス電圧の電極への印加によって制御される。それ自身としては知られているように、ある閾値を超える静的な電圧を加えることによって、CMUTセル100は、膜114が基板112上につぶれるつぶれた状態に強制される。この閾値はCMUTセル100の厳密な設計に依存し、バイアス電圧の印加の間にファンデルワールス力によって膜114がセル床面にくっつく(接触する)DCバイアス電圧として定義される。膜114と基板112との間の接触の量(面積)は加えられたバイアス電圧に依存する。膜114と基板112との間の接触面積を増すと、膜114の共鳴周波数が増す。これについては図3のaおよび図4のaを援用してより詳細に説明する。
つぶれモードのCMUTセル100の周波数応答は、つぶれた後にCMUT電極に加えられるDCバイアス電圧を調整することによって変えられる。結果として、CMUTセルの共鳴周波数は、より高いDCバイアス電圧が電極に加えられるにつれて増大する。この現象の背後にある原理は図3のaおよびb、図4のaおよびbに示されている。図3のaおよび図4のaの断面図はこれを、各図における膜114の外側支持部、膜が空洞118の床面に触れ始める点との間の距離D1およびD2によって一次元的に示している。比較的低いバイアス電圧が加えられるときの図3のaでは、距離D1は比較的長い距離であることが見て取れる。一方、図4のaにおける距離D2は、加えられている、より高いバイアス電圧のため、ずっと短い距離である。これらの距離は、両端によって保持されており、次いではじかれる長短の弦になぞらえることができる。長い、弛緩した弦は、より短い、より緊張した弦よりも、はじかれるときにずっと低い周波数で振動する。同様に、図3のaにおけるCMUTセルの共鳴周波数は、より高いプルダウン・バイアス電圧を受けている図4のaにおけるCMUTセルの共鳴周波数よりも低い。
この現象は、図3のbおよび図4のbの二次元の図からも理解できる。それは実際には、CMUT膜の有効動作面積の関数である。膜114が図3のaに示されているようにCMUTセルの床面にちょうど触れるとき、セル膜114の非接触の(自由振動する)部分の有効振動面積A1は図3のbに示されるように大きい。中央の小さな穴17が、膜の中心の接触領域を表わす。この大きな面積の膜は比較的低い周波数で振動する。この面積17は、CMUTセルの床面につぶれている膜114の面積である。だが膜が図4のaのように、より高いバイアス電圧によって、より深いつぶれに引き込まれているときは、より大きな中央接触領域17’の結果として、図4のbに示されるように自由振動面積A2が少なくなる。この、より少ない面積A2は、より大きなA1面積よりも高い周波数で振動する。このように、DCバイアス電圧が減少させられるにつれて、つぶれたCMUTセルの周波数応答は減少し、DCバイアス電圧が増すと、つぶれたCMUTセルの周波数応答が増す。
図5は、送信中の一定周波数をもつAC刺激を伴う印加されたDCバイアス電圧の関数としての、つぶれモードでの典型的なCMUTセル100の音響圧力出力の等高線プロット0を示している。この等高線プロットは、一連の、ある継続時間(T_pulse_length)をもつ実質的に正方形状の単極パルスを使って生成された。CMUTセル100によって生成された圧力は、CMUTセル100の共鳴周波数が1/(2*T_pulse_length)に近いときに高くなる。等高線のサイズは帯域幅を示す。この等高線プロットから見て取れるように、CMUTセル100が固定もしくは静的な電圧、たとえば静的な値のDCバイアス電圧で動作させられるとき、たとえばPZTトランスデューサー・セルに比較してすでに改善された周波数帯域において、最適な音響性能が得られるが、等高線プロットにおける破線によって示されるように、バイアス電圧および刺激周波数を相関した仕方で変えることによって帯域幅がさらに拡張できる。それにより、ずっと大きな周波数範囲にわたってCMUTセル100の最適な音響性能が達成されうる。これは、先の図3のaおよび図4のaを参照して理解できる。それらの図は、つぶれた状態におけるCMUTセル100の共鳴周波数が加えられる(DC)バイアス電圧の関数であることを説明していた。
本願のコンテキストでは、広帯域パルスまたはスペクトルに言及する場合、それはCMUTセル100をもって生成されうる共鳴周波数および/またはパルス周波数の全スペクトル範囲、すなわちCMUTセル100の使用可能な周波数範囲を指す。CMUTセル100によって達成可能な帯域幅範囲は固定ではなく、CMUTセル100が使用される用途に依存して最適化できることをさらに注意しておく。
狭帯域パルスまたはスペクトルに言及する場合、それは前記広帯域スペクトルの一部、たとえばいくつかの実施形態では前記広帯域パルスまたはスペクトルの全幅の半分未満の部分、たとえば前記広帯域パルスまたはスペクトルの全幅の三分の一未満、四分の一未満などを指す。
広帯域パルスまたはスペクトルに言及する場合、これは、複数の狭帯域(TX)パルスの重ね合わせから帰結する有効パルスまたはスペクトルとして理解されるべきである。
本発明によれば、超音波撮像システムは、CMUTセル100の広帯域スペクトルを利用することを、CMUTセル100の有効広帯域スペクトル、すなわち使用可能な周波数範囲を、それぞれ前記広帯域周波数スペクトルの異なる部分をカバーする複数の狭帯域パルスに分割することによって、実現するよう構成される。スペクトルのこれら異なる部分は、重なり合わないピークまたは中央周波数をもつ重なり合う部分であってもよい。送信モードにおいて一つまたは複数のCMUTセル100によって生成される各狭帯域パルスについて、パルス・エコーは受信モードにおいて一つまたは複数のCMUTセル100によって収集される。パルス・エコーは典型的には、のちにより詳細に説明するように処理され、一時的に記憶される。これは、送信モードで前記一つまたは複数のCMUTセル100によって生成された前記異なるパルスのすべてのパルス・エコーが収集されるまで続けられ、その後、広帯域エコー、すなわち広帯域パルスのエコーを生成するために、同じ集合のCMUTセル100に由来するパルスの収集されたパルス・エコーが、たとえば信号プロセッサを使って、重ね合わされる。
のちにより詳細に説明するように、この手法は、それぞれの受信イベントの間には、超音波撮像システムの受信器チャネルは、狭帯域パルス・エコーを処理できる必要があるだけであることを保証する。それによりそのSNR比およびエネルギー消費を改善する。この目的に向け、受信器チャネルは典型的には、パルス・エコーの帯域幅特性を受信器チャネル中にプログラムするようプログラム可能である。ここで、受信器チャネルは、それぞれの狭帯域パルス・エコーの受信モードと受信モードの間にプログラムし直され、受信器チャネルを、CMUTセル100の広帯域範囲をカバーする狭帯域パルスのシーケンスにおける前記一つまたは複数のCMUTセル100によって送信される次の狭帯域パルスのスペクトル組成にチューニングし直す。
図6は、それぞれ(a)(b)(c)とラベル付けされた送信モードおよび付随する受信モードの例示的なシーケンスを概略的に描いている。図6はそれぞれ送信モード(a)(b)(c)の間に生成される狭帯域パルスf1、f2、f3のスペクトルを概略的に描いている。図6に示されるように、狭帯域パルスf1、f2、f3の組み合わされたスペクトルFは、撮像目的のために使用される所望される広帯域スペクトルに対応する。所望される広帯域スペクトルは、CMUTセル100が生成できる全スペクトル範囲であってもよく、あるいはその一部であってもよい。三つの狭帯域パルスが示されているのは単に限定しない例としてであることは理解しておくべきである。CMUTセル100の広帯域スペクトルは、いかなる好適な数の狭帯域パルスに分割されてもよい。
ある好ましい実施形態では、送信モードの間に、狭帯域パルスの送信に関わった前記一つまたは複数のCMUTセル100は、上記で説明したように、膜114がCMUTセルの床面に接触するつぶれた状態に駆動される。これは、CMUTセル100の電極120、122に、たとえば電圧源45によって、このつぶれを達成するために十分高い前記駆動電圧のDC成分を与えることによって達成されうる。電圧源45によって与えられる駆動電圧はさらに、周波数依存の刺激(Vac)を含む。これは図6におけるTXモードにおいて描かれているように、駆動電圧の(準)DC成分に重ね合わされた周波数変調と考えられてもよく、この刺激は各送信モードにおいて異なるピークまたは中心周波数をもつ。駆動電圧の周波数依存の刺激成分は、CMUTセル100の膜114を、周波数変調のピークまたは中心周波数に対応する振動周波数をもって振動させ、それにより、図7に示されるように、このピークまたは中心周波数をもつ送信パルスを生成する。
図5を援用して先に説明したように、CMUTセル100によって生成される音響圧力を最適化するために、CMUTセル100の床面への膜114のつぶれの面積が、駆動電圧変調の周波数、すなわち電極120、122に加えられる刺激の周波数と相関した仕方で調整されてもよい。それにより、生成される各パルス周波数について膜114がマッチングする共鳴周波数をもつようにする。これは、先に説明したように、駆動電圧のDCバイアス成分のレベルを調整することによって達成されてもよい。
各送信モードには、典型的には、受信モードが続く。受信モードでは、CMUTセル100の第二の集合が、直前の送信イベントにおいて生成されたパルスのパルス・エコーを受信するよう切り換えられる。ある好ましい実施形態では、CMUTセル100の第二の集合は、適切なDC成分(Vdc)をもつ駆動電圧をCMUTセル100に加えることによってつぶれモードに駆動される(図5におけるRXモード)。疑義を避けるために注意しておくが、図6は単に概略的であり、刺激波形の形状を正確に反映しているものと解釈されるべきではない。それ自身としてはよく知られているように、たとえば狭帯域システムの場合、そのような刺激信号は振幅においてゆっくりと成長減少する。それにより、波形を開始し、終了するためには刺激波形の複数周期が必要とされ、包絡形状が刺激の帯域幅を決める。ある実施形態では、異なる受信モードにおいては異なるDCバイアス電圧が、第二の集合のCMUTセル100に加えられてもよい。これらのセルの膜114の共鳴周波数が直前の送信モードにおいて送信された送信パルスの平均または中心周波数に対応するようCMUTセル100のつぶれの面積をチューニングして、受信CMUTセル100がそのようなパルスのエコーに対して最適な感度を示すようにするためである。これは、図6において、それぞれの受信モード(a)〜(c)において加えられる増大していくDCバイアス電圧レベルによって、概略的に描かれている。完全のため注意しておくと、受信モードのDC電圧レベルは、送信モードの間にも加えられてもよい。上記で説明したように、膜114の共鳴周波数を生成されるべき送信パルスのパルス周波数にチューニングするためである。
ここで、送信モードおよび受信モードの間、CMUTセル100がつぶれるよう駆動することが好ましいが、送信モードおよび/または受信モードにおいて、CMUTセル100をつぶれないモードで動作させることも実現可能であることを注意しておく。設定された周波数をもつ刺激電圧は、駆動電圧を単一の信号として生成する信号増幅器または他の好適な電圧源45によって、適切なCMUTセル100に加えられてもよい。しかしながら、代替的な実施形態では、電圧源45は、駆動電圧の異なる成分を生成するための二つの段を有していてもよい。すなわち、静的な(DC)電圧成分を生成するための第一段102と、設定された交流周波数をもつ交流電圧成分または刺激を生成するための第二段104である。この後者の信号は、典型的には、全体的な電圧と、上述したその静的な成分との間の差である。電圧源45の他の好適な実施形態は明白であるはずである。たとえば、電圧源45がCMUT駆動電圧の静的なDC成分を生成するための第一段、駆動電圧の可変なDC成分を生成するための第二段および信号の周波数変調または刺激成分を生成するための第三段、たとえばパルス回路などを含む三つの別個の段を含む実施形態がある。要するに、電圧源45はいかなる好適な仕方で実装されてもよい。
各CMUTセル100は、専用のDC成分と、たとえば専用の駆動線を介して与えられる個別の周波数依存の刺激とを与えられてもよい。あるいはCMUTセル100の少なくともいくつかは、これらのCMUTセル100に共有されるDC成分および/または共有される刺激を与えるための共有されるノードに接続されるなどしてもよい。多くの好適な構成が当業者には明白であろう。電圧源45およびCMUTセル100へのその接続のいかなる好適な構成が使われてもよいことが単に規定される。
ある好ましい実施形態では、先述したように、加えられる駆動電圧の静的な成分VDCは、CMUTセル100をそのつぶれた状態に強制するための閾値電圧を満たすまたはそれを超える。これは、全体的な電圧の特に低ノイズの静的な成分を生成するとともに、異なる、たとえば隣接するCMUTセル100の間の漏話を防ぐために、第一段102が比較的大きなキャパシタ、たとえば平滑キャパシタを含みうるという利点をもつ。この静的な成分は典型的には全体的な電圧で支配的であり、全体的な電圧信号のノイズ特性はこの静的な成分のノイズ特性によって支配される。
以上から理解されるように、CMUTセル100の広帯域スペクトルをカバーするために組み合わされる狭帯域パルスを定義するそれぞれの送信モードは時間的に異なっている。すなわち、時間において重なり合わず、典型的には時間において互いから、直前の送信モードにおいて生成された狭帯域パルスのパルス・エコーを受信するための受信モードによって離間される。一つの極端では、単一の送信/受信サイクルは、アレイ110のすべてのCMUTセル100を含むCMUTセル100の第一の集合に関わる単一の送信イベントと、やはりアレイ110のすべてのCMUTセル100を含むCMUTセル100の第二の集合に関わる単一の受信イベントとで構成されていてもよい。これは高速撮像を許容するが、それ自身としてはよく知られている、同時の送信パルスと結果として生じるパルス・エコーとの間の干渉がその後のビームフォーミングの間に完全に除去または補償されないことがありうるという事実のために、限られた解像度をもつ。
逆の極端では、単一の送信/受信サイクルは複数の送信/受信イベントを含んでいてもよく、各送信イベントの間は、CMUTセル100の第一の集合は撮像されるべき媒質中にパルスを送信する単一のCMUTセル100からなり、その後の受信イベントでは、すべてのCMUTセル100がこの単一のパルスからエコーを受信するよう構成される。そのような手法では、単一の送信/受信サイクルは典型的には、アレイ110のすべてのCMUTセル100が送信イベントに関わるまでアレイ110の異なるCMUTセル100が送信器として選択されていく送信/受信イベントのシーケンスを含む。合成開口(SA: synthetic aperture)ビームフォーミングと同様である。これは高精細度、たとえば3Dの撮像を許容するが、より遅い撮像プロセスが代償となる。この手法は、パルス(エコー)干渉によって引き起こされる画像アーチファクトが望ましくないシナリオにおいて好ましいことがありうる。SAは、TXおよびRXモードの両方において遡及的なビームフォーミングが可能であり位置毎に最適化できるので、典型的には、よりすぐれた解像度を与えると考えられている。これは典型的には低いTXエネルギー・レベルを代償とし、その結果、進入深さの損失も生じる。これは、そのようなSA技法において多くのTXイベントを実行し、結果を平均することによって補償できる。そのためこの手法はより時間がかかるものとなる。
単一の送信イベントにおけるCMUTセル100の数および構成は特に限定されないことは理解しておくべきである。いかなる好適な数のCMUTセル100が、たとえばそれ自身としてはよく知られている送信器の開口を増すためのCMUTセル100のクラスターが使われてもよい。ただし、これらのシナリオの少なくともいくつかでは、それ自身としてはよく知られているように、画像アーチファクトを避けるのが難しいことがありうることは理解しておくべきである。
受信モードにおいてCMUTセル100のアレイ110の感度を最大化するために、好ましくは、アレイ110のすべてのCMUTセル100がパルス・エコーを受信するよう構成される。図8は概略的にそのような構成のタイムラインtを描いている。ここでは、別個の送信サイクルが、送信サイクルとも互いとも時間的に異なる別個の受信サイクルでインターリーブされている。周波数f1、f2、f3をもつ例示的なパルスについて、これは三つの送信サイクル、それぞれTX1、TX2、TX3およびそれぞれ送信サイクルTX1、TX2、TX3において生成されたパルスのエコーを受信するためのそれぞれに続く対応する受信サイクルRX1、RX2、RX3を与える。
しかしながら、CMUTセル100のいくつかが送信モードにあり、他のCMUTセル100が受信モードにあるようアレイ110を構成することも実現可能である。それにより、図9に概略的に描かれるタイムラインtが生じる。ここで、受信サイクルRX、RX2、RX3はもはやその対応するTXサイクルと時間的に異なっておらず、少なくとも部分的にこれらのサイクルと重なっている。しかしながら、この構成は、先の構成ほどは好ましくない。パルス・エコーを受信するよう構成されるCMUTセル100の数の減少は、超音波撮像システムによって生成される画像解像度の低下に対応するという事実のためである。さらに、受信器セルが近隣のセルが「叫んでいる」、すなわち信号を送信している間に組織からのエコーを「傾聴する」必要があるという事実のため、低ノイズ増幅器のダイナミックレンジに対する要求がずっと厳格になる。しかしながら、この実施形態は、システムがCWドップラー・モードで動作させられるときには有利である。
図10では、本発明の例示的実施形態に基づくアレイ・トランスデューサー・プローブをもつ超音波診断撮像システムがブロック図の形で示されている。図10では、超音波を送信し、エコー情報を受信するために、超音波プローブ10においてCMUTトランスデューサー・アレイ110が提供されている。トランスデューサー・アレイ110は、2D平面においてまたは3D撮像のために三次元でスキャンできる、トランスデューサー要素の一次元または二次元アレイであってもよい。
トランスデューサー・アレイ110は、CMUTアレイ・セルによる信号の送信および受信を制御する、特にこれらの信号の遅延およびアポダイゼーションを制御するプローブ10内のマイクロビームフォーマー12に結合されている。マイクロビームフォーマーは、トランスデューサー要素のグループまたは「パッチ」によって受信された信号の、少なくとも部分的なビームフォーミングができる。これについてはたとえば特許文献2、3、4に記載されている。
マイクロビームフォーマー12はプローブ・ケーブル、たとえば同軸ワイヤによって送受切り換え(T/R)スイッチ16に結合される。T/Rスイッチは送信モードと受信モードの間で切り換え、マイクロビームフォーマーが存在しないまたは使われず、トランスデューサー・アレイ110がメイン・システム・ビームフォーマー20によって直接動作させられているときに、メインビームフォーマー20を高エネルギー送信信号から保護する。マイクロビームフォーマー12の制御のもとでのトランスデューサー・アレイ110からの超音波ビームの送信は、T/Rスイッチ16によってマイクロビームフォーマーにおよびメイン・システム・ビームフォーマー20に結合されたトランスデューサー・コントローラ18によって指揮され、トランスデューサー・コントローラ18はユーザー・インターフェースまたはコントロール・パネル38のユーザーの操作から入力を受け取る。トランスデューサー・コントローラ18によって制御される機能の一つは、ビームが方向制御され、合焦される方向である。ビームは、トランスデューサー・アレイ110から真正面に(トランスデューサー・アレイ110と直交するよう)方向制御されてもよく、あるいはより広い視野のために異なる角度で方向制御されてもよい。トランスデューサー・コントローラ18はCMUTアレイのための上述した電圧源45を制御するよう結合されてもよい。たとえば、電圧源45は、CMUTアレイ100のCMUTセル100に加えられるさまざまなDCおよびACバイアス電圧(単数または複数)を設定する。たとえば、上述したように、それぞれの送信モードにおける異なる周波数の狭帯域パルスを生成するため、およびそれぞれの受信モードにおけるCMUTセル100の共鳴周波数を設定するためである。
マイクロビームフォーマー12によって生成された部分的にビームフォーミングされた信号はメインビームフォーマー20に転送され、そこでトランスデューサー要素の個々のパッチからの部分的にビームフォーミングされた信号がフルにビームフォーミングされた信号に組み合わされて、デジタル化される。たとえば、メインビームフォーマー20は128個のチャネルを有していてもよく、そのそれぞれが部分的にビームフォーミングされた信号を数十または数百のCMUTトランスデューサー・セル100のパッチから受け取る。このようにして、トランスデューサー・アレイ110の数千のトランスデューサー要素によって受信される信号が、単一のビームフォーミングされた信号に効率的に寄与することができる。
ここで、たとえばプローブ10からビームフォーマー20に提供される信号の数を減らす必要がないときには、マイクロビームフォーマー12が省略されてもよいことはそれ自身としてはもちろんよく知られていることを注意しておく。マイクロビームフォーマーは典型的には、たとえばいくつかの1Dおよび2D撮像アーキテクチャーにおいて、そのような必要性がある場合に存在する。
ビームフォーミングされた信号は信号プロセッサ22に結合される。信号プロセッサ22は、受信されたエコー信号をさまざまな仕方で、処理することができる。たとえば、帯域通過フィルタリング、間引き、たとえばIF混合/復調後の包絡検出のためのI成分とQ成分の分離および線形および非線形信号を分離するはたらきをする高調波信号分離により組織およびマイクロバブルから返される非線形(基本周波数の、より高い高調波)エコー信号の識別を可能にすることなど。
信号プロセッサ22は、スペックル低減、信号複合化(signal compounding)およびノイズ消去といった追加的な信号向上をも実行してもよい。
処理された信号はBモード・プロセッサ26および任意的にはドップラー・プロセッサ28に結合される。Bモード・プロセッサ26は、身体中の器官および血管の組織のような身体中の構造の撮像のために、受信された超音波信号の振幅の検出を用いる。身体の構造のBモード画像は、たとえば特許文献5、6に記載されるように、高調波画像モードまたは基本画像モードまたは両者の組み合わせで形成されうる。
ドップラー・プロセッサ28はもし存在すれば、画像フィールドにおける血球の流れのような物質の動きの検出のために組織動きおよび血流からの時間的に異なる信号を処理する。ドップラー・プロセッサは典型的には、体内の物質の選択された種別から返されるエコーを通過させるおよび/または拒否するよう設定されうるパラメータをもつ壁フィルタを含む。たとえば、壁フィルタは、より大きな速度の物質からの比較的小さな振幅の信号を通過させる一方、より小さなまたはゼロの速度の物質からの比較的強い信号を拒否する通過帯域特性をもつよう設定されることができる。
Bモード(およびドップラー)・プロセッサによって生成された構造および動き信号はスキャン・コンバーター32および多断面再構成器(multiplanar reformatter)44に結合される。スキャン・コンバーター32は、所望される画像フォーマットにおいて、エコー信号を、該エコー信号がそこから受領された空間的関係において配列する。たとえば、スキャン・コンバーターはエコー信号を二次元(2D)の扇形フォーマットまたは角錐状の三次元(3D)画像に配列してもよい。
スキャン・コンバーターは、Bモード構造画像を、ドップラー推定された速度をもつ画像フィールド中の諸点における動きに対応する色と重ねて、画像フィールド中の組織の動きおよび血流を描くカラー・ドップラー画像を生成することができる。多断面再構成器44は、特許文献7に記載されるように、身体の体積領域内の共通平面内の諸点から受け取られるエコーを、その平面の超音波画像に変換する。ボリューム・レンダラー42は、特許文献8に記載されるように、3Dデータセットのエコー信号を所与の基準点から見た投影3D画像に変換する。
2Dまたは3D画像はスキャン・コンバーター32、多断面再構成器44およびボリューム・レンダラー42から画像プロセッサ30に、さらなる向上、バッファリングおよび画像ディスプレイ40での表示のための一時的記憶のために、結合される。撮像のために使われることに加えて、ドップラー・プロセッサ28によって生成される血流値およびBモード・プロセッサ26によって生成される組織構造情報は定量化プロセッサ34に結合される。定量化プロセッサは、体積血流量のような種々の流れ状態の指標および器官のサイズおよび在胎期間のような構造的な測定値を生成する。定量化プロセッサは、測定がなされるべき画像の解剖構造内の点のような、ユーザー・コントロール・パネル38からの入力を受け取ってもよい。
定量化プロセッサからの出力データは、ディスプレイ40上で画像とともに測定グラフィックおよび値の再生のためのグラフィック・プロセッサ36に結合される。グラフィック・プロセッサ36は、超音波画像と一緒に表示するためのグラフィック・オーバーレイを生成することもできる。これらのグラフィック・オーバーレイは、患者名、画像の日時、撮像パラメータなどといった標準的な識別情報を含むことができる。これらの目的のために、グラフィック・プロセッサは、患者名のようなユーザー・インターフェース38からの入力を受け取る。
ユーザー・インターフェースは、トランスデューサー・アレイ110からの超音波信号の生成を、よってトランスデューサー・アレイおよび超音波システムによって生成される画像を制御する送信コントローラ18にも結合される。ユーザー・インターフェースは、MPR画像の画像フィールドにおける定量化された指標(measures)を実行するために使用されうる複数の多断面再構成された(MPR: multiplanar reformatted)画像の面の表示の選択および制御のために、多断面再構成器44にも結合される。
当業者によって理解されるであろうように、超音波診断撮像システムの上記の実施形態は、そのような超音波診断撮像システムの限定しない例を与えることが意図されている。当業者は、本発明の教示から外れることなく、超音波診断撮像システムのアーキテクチャーにおけるいくつかの変形が実現可能であることをすぐに認識するであろう。たとえば、上記の実施形態でも示されているように、マイクロビームフォーマー12および/またはドップラー・プロセッサ28は省略されてもよく、超音波プローブ10は3D撮像機能をもたなくてもよい、など。他の変形も当業者には明白であろう。
図11は、ある例示的実施形態に基づくそのような超音波診断撮像システム1のフロントエンドの側面を概略的に描いている。図11の側面は、先に説明したようなプログラム可能な電圧源45に結合されたアレイ110の単一のCMUTセル100を描いている。プログラム可能な電圧源45は典型的には、先に説明したように、送信モードにおいてCMUTセル100に加えられる駆動電圧の刺激成分の適切な周波数を設定するおよび/または送信モードおよび/または受信モードにおいてCMUTセル100に加えられるDCバイアス電圧のレベルを設定する制御信号fをもってプログラムされる。フロントエンドはさらに、低ノイズ増幅器のような信号増幅器11、時間利得コントローラ13、帯域通過フィルタ15および複数のCMUTセル100の信号を一緒にインクするビームフォーマー17を含む受信チャネルを有する。
ある実施形態では、時間利得コントローラ(time-gain controller)13は、該時間利得コントローラ13の時間利得制御設定が、CMUTセル100によって受信されるべき異なる狭帯域パルス・エコーに応じて調整されうるよう構成設定可能であってもよい。このようにして、異なる狭帯域エコーの周波数依存の減衰が少なくとも部分的には補償されることができる。そのような時間利得コントローラ13はCMUTセル100の送信経路において使われ、狭帯域送信パルスの異なる周波数に応じて調整されてもよいことはすぐに理解されるであろう。
ある実施形態では、帯域通過フィルタ15は、通過周波数帯域が構成設定可能なプログラム可能な帯域通過フィルタである。たとえば、この通過帯域の中心周波数および任意的には通過帯域の幅が、それ自身としては既知であるようにプログラム可能であってもよい。結果として、帯域通過フィルタ15は、周波数情報信号fを使って、帯域通過周波数範囲を、CMUTセル100によって受信されるべきパルス・エコーの周波数に従って設定するよう構成されうる。このことは、帯域通過フィルタ15が、パルス・エコーが該フィルタを通過するためには十分広いが、CMUTセル100が生成できるフル広帯域スペクトルよりは実質的に狭い通過帯域を機能させることを許容する。当業者には容易に理解されるであろうが、帯域通過フィルタ15は典型的には、帯域通過フィルタ15の通過帯域を受信されるべき狭帯域パルス・エコーの適切な周波数にチューニングするために、それぞれの受信モードRX1、RX2、RX3に先立って構成し直される。したがって、これは、CMUTセル100のフル周波数帯域に比べて、よりすぐれたノイズ特性およびエネルギー消費をもつ狭帯域の帯域通過フィルタ15の使用を容易にする。ある実施形態では、帯域通過フィルタ15は、該帯域通過フィルタ15がデジタル領域で動作するよう、アナログ‐デジタル変換器(図示せず)より下流に位置していてもよい。そのような帯域通過フィルタ15が、同じようにして狭帯域送信パルスをフィルタリングするためにCMUTセル100の送信経路において使われてもよいことは容易に理解されるであろう。
ある実施形態では、ビームフォーマー17は、CMUTセル100によって受領されるパルス・エコーの周波数依存の収差、すなわち周波数依存の音響速度を補償するために、記号的な入力fによって示されている周波数依存のパラメータを使って構成設定されてもよい。ビームフォーマー17はたとえば、はいってくるパルス・エコーに加えられる遅延の量が構成設定されうる構成設定可能な遅延段を有していてもい。これらの遅延段の適切な構成設定により、異なるパルス・エコーの音響速度の周波数依存の変動が低減または解消されることができるようにされる。そのようなビームフォーマー17は、同じようにして狭帯域送信パルスを遅延させるためにCMUTセル100の送信経路においても、あるいは受信経路の代わりに送信経路において、使われてもよいことは容易に理解されるであろう。
異なる周波数のこうして形成されたそれぞれのパルス・エコー・ビームは、信号プロセッサ22によって重ね合わされてもよい。それぞれの重ね合わされた狭帯域成分から広帯域パルス・エコーを形成するためである。この目的に向け、信号プロセッサ22は、好適なメモリ・デバイスなどのようなデータ記憶要素(図示せず)を含んでいてもよく、あるいはかかるデータ記憶要素へのアクセスを有していてもよい。広帯域パルス・エコーのすべての狭帯域成分が収集され終わるまで、個々の狭帯域パルス・エコーが該データ記憶要素に一時的に記憶され、その後、信号プロセッサ22は該データ記憶要素から記憶されたパルス・エコーを、個々の狭帯域エコーを上述したように重ね合わせて広帯域エコーを形成するために、取り出してもよい。個々のパルス・エコーのそのような重ね合わせはそれ自身としてはよく知られていることを注意しておく。この技法はたとえば、合成開口ビームフォーミング手法において日常的に使われており、よってあくまでも簡潔のためこれ以上詳細には説明しない。ただ、信号プロセッサ22によっていかなる好適な重ね合わせアルゴリズムが用いられてもよいことを注意しておく。
ここで、図1の受信チャネルのさまざまな構成要素が特定の順序の離散的な構成要素として示されているが、これは単に限定しない例であって、これらの構成要素は適宜並べ替えられてもよく、これらの構成要素の少なくとも一部が組み合わされてもよいことは理解しておくべきである。たとえば、信号プロセッサ22は、先に説明したように、デジタル帯域通過フィルタ15および/またはビームフォーマー17のような追加的な機能をも実装してもよい。同様に、パルス・エコーの重ね合わせは、診断撮像システム1における、信号プロセッサ22または画像プロセッサ38のようないかなる好適なプロセッサによって実行されてもよい。他の変形も当業者にはすぐに明白となるであろう。
図12は、本発明の実施形態に基づく、図10に示した超音波診断撮像システム1の例示的実施形態のような超音波システムによって用いられる超音波撮像方法200のフローチャートである。方法200は段階210で始まり、その後、本方法は段階220に進み、CMUTセル100の第一の集合、たとえば単一のセルまたはセルのクラスターの電極配置が、先に説明したように、DC成分および周波数依存の、すなわちACの刺激を有する周波数依存の駆動電圧を与えられる。これにより、CMUTセル100の前記第一の集合は、段階230において、この特定の周波数のパルスを関心対象の媒質、たとえば患者の組織の中に送信する。
次に、本方法は、段階250において受信モードに切り換えることによって進んでもよい。受信モードにおいては、先に説明したように、パルス・エコーが受信される。これはたとえば、送信のために使われなかったトランスデューサー・アレイ110のCMUTセル100の部分集合を使って、あるいは狭帯域パルスを送信するために先に使われたCMUTセル100を受信モードにおいて動作させることによって、行なわれる。ある実施形態では、これは、CMUTセル100のそれぞれの膜114の共鳴周波数が直前の送信モードにおいて生成された狭帯域パルスの主周波数または中心周波数に対応するよう、パルス・エコーの受信に関わるCMUTセル100の第二の集合に、CMUTセル100をつぶれモードで駆動するためのDCバイアス電圧を与えることに関わってもよい。
段階250では、CMUTセル100の広帯域スペクトルのすべての狭帯域成分がそれぞれの狭帯域パルスによって生成され終わっているかが検査される。もしそうでなければ、本方法は段階220に戻って、CMUTセル100の第一の集合に、先に説明したように、周波数調整された刺激をもつ駆動電圧を与えることによって、次の送信モードが開始される。繰り返すが、このバイアス電圧のDC成分も、膜114の共鳴周波数が周波数変調の、すなわち生成されるべきパルスの周波数に一致するよう、調整されてもよい。図4を援用して先に説明したように、CMUTセル100の音響性能を最大にするためである。
段階250での検査により、ひとたびCMUTセル100の広帯域スペクトルのすべての狭帯域成分がこのようにして生成され終わったら、本方法は段階260に進み、それぞれの段階240の離散的な受信モードの間に受信されたそれぞれの狭帯域パルス・エコーが重ね合わされて、先に説明したように、広帯域パルス・エコーを生成する。こうして生成された重ね合わされた広帯域パルス・エコーは、その後、段階270において、超音波画像を生成するために処理されてもよい。そのような超音波エコーの処理はそれ自身としてはよく知られているので、あくまでも簡潔のためこれ以上詳細に説明はしない。いかなる好適な超音波エコー処理技法が適用されてもよいと言えば十分である。そのような超音波画像の生成に続いて、本方法は段階280において終了してもよい。
上述した実施形態が本発明を限定するのではなく例解するものであり、当業者は付属の請求項の範囲から外れることなく多くの代替実施形態を設計できるであろうことを注意しておくべきである。請求項では、括弧内に参照符号があったとしてもその請求項を限定するものと解釈してはならない。単語「有する/含む」は、請求項において挙げられているもの以外の要素やステップの存在を排除しない。要素の単数形の表現はそのような要素の複数の存在を排除しない。本発明は、いくつかの相異なる要素を有するハードウェアによって実装できる。いくつかの手段を列挙する装置請求項では、これらの手段のいくつかが同一のハードウェア項目によって具現されることができる。ある種の施策が互いに異なる従属請求項において記載されているというだけの事実が、これらの施策の組み合わせが有利に使用できないことを示すものではない。

Claims (14)

  1. CMUT(ミクロ機械加工による容量性超音波トランスデューサー)セルのアレイを含むプローブであって、各セルは電極配置の第一の電極を担持する基板を有し、前記基板は、前記電極配置の第二の電極を含む柔軟な膜から空隙によって空間的に離間されている、プローブと;
    前記プローブに結合された電圧源であって、前記電圧源は:
    それぞれ別個の送信モードで生成される、それぞれ異なる周波数をもつ、一連の時間的に異なる送信パルスを生成するために、前記CMUTセルの第一の集合の対応する電極配置に、それぞれバイアス電圧成分および異なる周波数をもつ刺激成分を含む駆動電圧のシーケンスを与え;
    前記CMUTセルの第二の集合の対応する電極配置に、時間的に異なるバイアス電圧のシーケンスを与えるよう適応されており、それぞれの時間的に異なるバイアス電圧は前記送信モードのうちの一つに続く受信モードにおいて与えられ、前記第二の集合のCMUTセルを前記送信モードのパルス周波数に対応する共鳴周波数に設定するためのものである、電圧源と;
    前記アレイに通信上結合され、それぞれの受信モードの間に前記第二の集合のCMUTセルによって受信されたエコー信号を重ね合わせるよう適応された信号処理ユニットとを有しており
    各電極配置はさらに、前記基板によって担持される第三の電極を有し、前記第三の電極は前記第一の電極と前記第二の電極の間に位置され、前記第一の電極から誘電体層によって電気的に絶縁され、前記電圧源は前記駆動電圧の前記刺激を前記第一の電極と前記第二の電極の間に加え、前記駆動電圧の前記バイアス電圧成分を前記第三の電極に加えるよう適応されている、
    超音波システム。
  2. 前記駆動電圧の前記バイアス電圧成分は、前記第一の集合の前記CMUTセルのそれぞれの柔軟な膜を前記セルの前記基板上につぶれさせるためである;および/または
    前記バイアス電圧は、前記第二の集合の前記CMUTセルのそれぞれの柔軟な膜を前記セルの前記基板上につぶれさせるためである、
    請求項1記載の超音波システム。
  3. CMUTセルの前記第二の集合はCMUTセルの前記第一の集合を含む、請求項1または2記載の超音波システム。
  4. 前記アレイと前記信号処理ユニットとの間にプログラム可能な帯域通過フィルタをさらに有しており、前記プログラム可能な帯域通過フィルタは、それぞれの受信モードの間に、前記帯域通過フィルタを、その受信モードが後続する送信モードにおいて生成されたパルスに由来するエコー信号のパルス周波数を含む周波数範囲にプログラムするよう適応され、前記周波数範囲は、前記一連のパルスのうちの他の送信モードの間に送信されるパルスのパルス周波数の少なくともいくつかを除外する、請求項1ないしのうちいずれか一項記載の超音波システム。
  5. 前記プログラム可能な帯域通過フィルタと前記信号処理ユニットとの間にプログラム可能なビームフォーミング・ユニットをさらに有しており、前記プログラム可能なビームフォーミング・ユニットは、送信モードにおいて生成されるパルスに由来するエコー信号のパルス周波数の関数としてプログラムされる、請求項記載の超音波システム。
  6. 各CMUTセルと前記信号処理ユニットとの間にプログラム可能な遅延段をさらに有しており、前記第二の集合の各CMUTセルの前記プログラム可能な遅延段は、送信モードにおいて生成されるパルスに由来するエコー信号のパルス周波数の関数として、各受信モードにおいて、プログラムされる、請求項1ないしのうちいずれか一項記載の超音波システム。
  7. 前記電圧源は、それぞれの送信モードの間、前記第一の集合のCMUTセルの柔軟な膜を前記セルの前記基板上につぶれさせるよう適応される、請求項1ないしのうちいずれか一項記載の超音波システム。
  8. 前記電圧源は:
    前記送信モードの間の前記駆動電圧の前記バイアス電圧成分を生成するよう適応された第一段であって、前記バイアス電圧成分は前記第一の集合のCMUTセルの柔軟な膜を前記セルの前記基板上につぶれさせるのに十分である、第一段と;
    前記駆動電圧の前記刺激成分を生成するよう適応された第二段であって、それぞれ異なる周波数をもつ前記一連の時間的に異なるパルスを生成するために前記異なる送信モードにおける前記刺激成分の周波数を変更するよう適応されている、第二段とを有する、
    請求項記載の超音波システム。
  9. 超音波パルス撮像の方法であって:
    CMUT(ミクロ機械加工による容量性超音波トランスデューサー)セルのアレイであって、各セルは第一の電極を担持する基板を有し、前記基板は、第二の電極を含む柔軟な膜から空隙によって空間的に離間されている、アレイを提供する段階と;
    それぞれ異なる周波数をもつ一連の時間的に異なるパルスを生成するために、前記CMUTセルの第一の集合に駆動電圧のシーケンスを与える段階であって、各駆動電圧はバイアス電圧成分および異なる周波数の刺激成分を含み、各パルスは別個の送信モードにおいて生成される、段階と;
    前記CMUTセルの第二の集合に、時間的に異なるバイアス電圧のシーケンスを与える段階であって、それぞれの時間的に異なるバイアス電圧は、前記送信モードのうちの一つに続く受信モードにおいて与えられ、前記第二の集合のCMUTセルを前記送信モードのパルス周波数に対応する共鳴周波数に設定するためのものである、段階と;
    それぞれの受信モードの間に前記第二の集合のCMUTセルによって受信されたエコー信号を重ね合わせる段階とを含
    各セルの前記基板はさらに第三の電極を担持し、前記第三の電極は前記第一の電極と前記第二の電極の間に位置され、前記第一の電極から誘電体層によって電気的に絶縁され、前記駆動電圧の前記刺激成分は前記第一の電極と前記第二の電極の間に加えられ、前記駆動電圧の前記バイアス電圧成分は前記第三の電極に加えられる、
    方法。
  10. 各受信モードは各送信モードと時間的に異なる、請求項記載の方法。
  11. 前記第二の集合は前記アレイのすべてのCMUTセルを含む、請求項または10記載の方法。
  12. それぞれの受信モードの間に受信されたエコー信号をフィルタリングする帯域通過フィルタを、その受信モードが後続する送信モードにおいて生成されたパルスに由来するエコー信号のパルス周波数を含む周波数範囲にプログラムする段階をさらに含み、前記周波数範囲は、前記一連のパルスのうちの他の送信モードの間に送信されるパルスのパルス周波数の少なくともいくつかを除外する、請求項ないし11のうちいずれか一項記載の方法。
  13. それぞれの受信モードの間に、受信されたエコー信号を、その受信モードが後続する送信モードにおいて生成されたパルスに由来するエコー信号のパルス周波数の関数として遅延させるよう、遅延段をプログラムする段階をさらに含む、請求項ないし12のうちいずれか一項記載の方法。
  14. 前記第一の集合の前記CMUTセルの前記柔軟な膜をそれぞれの送信モードにおいて前記セルの前記基板上につぶれさせる段階をさらに含む、請求項ないし13のうちいずれか一項記載の方法。
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