JP6831205B2 - シールド部材、及び、シールド電線 - Google Patents

シールド部材、及び、シールド電線 Download PDF

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Description

本発明は、相互に接続されたシールドシェルと編組シールドとを備えるシールド部材、及び、そのシールド部材を備えるシールド電線に関するものである。
シールドシェルと編組シールドとの接続構造として、帯状の金属からなる締付部材の締付力により、編組シールドをシールドシェルに押し付けているものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2013−243077号公報
上記の接続構造では、締付部材に外力や熱衝撃による変形が生じた場合には、締付部材の締付力が低下し、シールドシェルと編組シールドとの機械的及び電気的な接続の信頼性が低下するという問題がある。
本発明が解決しようとする課題は、シールドシェルと編組シールドとの機械的及び電気的な接続の信頼性を確保できるシールド部材、及びそのシールド部材を備えるシールド電線を提供することである。
[1]本発明に係るシールド部材は、電線が挿通される編組シールドと、前記編組シールドの一端に挿入された筒部を備えるシールドシェルと、前記編組シールドの前記一端を囲繞する環状部材であり、折り曲げられて径方向外側に突出した加締め部を備え、前記編組シールドの前記一端と前記筒部とを締付ける締付部材と、前記シールドシェルと一体で設けられ、又は、前記シールドシェルに取り付けられ、前記加締め部が嵌合した切欠き部が形成された嵌合部材とを備える。
[2]上記発明において、前記嵌合部材は、前記シールドシェルと一体で設けられ、前記切欠き部は、開口側から奥側へ向かって漸次的に幅が減少する減幅部を備えてもよい。
[3]上記発明において、前記加締め部は、相互に接近するように湾曲された一対の湾曲部を備え、前記一対の湾曲部と前記切欠き部とが相互に嵌合してもよい。
[4]上記発明において、前記嵌合部材は、前記シールドシェルと一体で前記筒部の全周を囲繞するように形成された外筒部であってもよい。
[5]上記発明において、前記筒部及び前記編組シールドの前記一端の断面は長円形状又は楕円形状であってもよく、一対の前記加締め部が、前記筒部及び前記編組シールドの前記一端を、前記断面の短軸方向に挟むように配されてもよい。
[6]上記発明において、前記嵌合部材は、相互に対向する第1の板部と第2の板部とを備え、前記シールドシェルに取り付けられる取付部品であってもよく、前記第1の板部は、前記切欠き部が形成され、前記第2の板部は、前記筒部に取り付けられてもよい。
[7]本発明に係るシールド電線は、上記のシールド部材と、前記編組シールドに挿通される電線とを備える。
本発明によれば、締付部材の加締め部と嵌合部材の切欠き部とが相互に嵌合していることにより、締付部材40の拡径を制限できるので、締付部材に外力や熱衝撃による変形が生じた場合であっても、締付部材の締付力の低下を抑制でき、シールドシェルと編組シールドとの機械的及び電気的な接続の信頼性を確保できる。
図1は、本発明の一実施形態に係るシールド電線を示す斜視図である。 図2は、図1に示すシールド電線の分解斜視図である。 図3は、図1に示すシールド電線の平面図である。 図4は、図3のIV-IV線に沿った断面図である。 図5(A)は、減幅部に加締め部が位置する状態を示す断面図であり、図5(B)は、嵌合部に加締め部が位置する状態を示す断面図である。 図6は、本発明の他の実施形態に係るシールド電線を示す斜視図である。 図7は、図6に示すシールド電線の分解斜視図である。 図8は、図6に示すシールド電線の平面図である。 図9は、取付部を示す正面図である。 図10は、図9に示す取付部の斜視図である。 図11は、取付部品を取付部に取り付ける前の状態を示す正面図である。 図12は、取付部品を取付部に取り付けた後の状態を示す正面図である。 図13は、取付部品を取付部に取り付けた後の状態を示す背面図である。 図14(A)、(B)は、締付部材を加締める手順を説明するための背面図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1は本実施形態に係るシールド電線1を示す斜視図であり、図2はシールド電線1を示す分解斜視図であり、図3はシールド電線1を示す平面図であり、図4は図3のIV-IV線に沿った断面図である。
シールド電線1は、少なくとも1本の電線15と、シールド部材100とを備える。本実施形態のシールド電線1は、3本の電線15からなる三相ケーブル10と、三相ケーブル10を一括してシールドするシールド部材100とを備え、例えば電気自動車用の電力ケーブルとして用いられる。
シールド部材100は、三相ケーブル10が挿通された編組シールド20と、編組シールド20の先端に接続されたシールドシェル30と、編組シールド20とシールドシェル30とを接続するための締付部材40とを備えている。このシールド電線1は、例えば、シールドシェル30が自動車の補機に取り付けられ、三相ケーブル10が当該補機に挿入された状態で使用される。なお、以下の説明では、シールド電線1における補機側を一端側、その反対側を他端側と称する。
図3に示すように、電線15は、中心導体16と、被覆層17とを備えている。中心導体16は、複数の素線161が撚り合わされた撚線である。素線161は、例えば、アルミニウム(Al)、銅(Cu)、又は、それらの合金等の高い導電性を有する金属材料から構成されている。被覆層17は、電気絶縁性を有する樹脂材料から構成されており、中心導体16の外周を覆っている。
編組シールド20は、複数の束線(図示省略)が相互に交差するように編み込まれた構成となっている。それぞれの束線は、並行に配置された複数の素線(図示省略)から構成されている。それぞれの素線は、アルミニウム(Al)、銅(Cu)、又は、それらの合金等の高い導電性を有する金属材料から構成されている。この編組シールド20は、筒型であり、三相ケーブル10(3本の電線15)の周囲を一括して囲繞している。編組シールド20の断面形状は、シールドシェル30の後述の第1の筒部32の断面形状に対応して、長円形状である。なお、編組シールド20の断面形状は、楕円形状であってもよい。
シールドシェル30は、フランジ部31と、第1の筒部32と、第2の筒部33とを備えている。このシールドシェル30は、鋼材等の高い導電性を有する金属材料から構成されている。
フランジ部31は、矩形(本実施形態では平行四辺形)の外形状を有し、長円形状の貫通孔311と、一対のボルト孔312とが形成されている。フランジ部31の中心と貫通孔311の中心とは一致している。この貫通孔311に三相ケーブル10が挿通されている。なお、貫通孔311は、楕円形状であってもよい。また、それぞれのボルト孔312は、鋭角の角部に形成されており、このボルト孔312に挿通されたボルトによって、フランジ部31が補機に固定される。
第1の筒部32は、断面形状が長円形状の筒型に形成されており、その内部には、三相ケーブル10が挿通されている。なお、第1の筒部32は、断面形状が楕円形状の筒型に形成されてもよい。第1の筒部32の軸方向一端は、フランジ部31の貫通孔311の周縁部に結合されている。この第1の筒部32は、編組シールド20の一端に挿入されている。
第2の筒部33は、断面形状が長円形状の筒型に形成されており、その内部には、第1の筒部32が設けられている。第2の筒部33の断面形状は、第1の筒部32の断面形状に対して相似形であり、第1の筒部32が内筒であるのに対して、第2の筒部33は、第1の筒部32及び編組シールド20の一端の全周を囲繞する外筒である。この第2の筒部33の軸方向一端は、フランジ部31の板面に結合されている。なお、第2の筒部33は、断面形状が楕円形状の筒型に形成されてもよい。
第2の筒部33のフランジ部31からの高さは、第1の筒部32のフランジ部31からの高さと比較して低くなっており、第1の筒部32の先端は、第2の筒部33の先端からシールド電線1の他端側に突出している。
第2の筒部33は、一対の半円形状の湾曲部332と、一対の直線部333とを備えている。なお、第1の筒部32及び第2の筒部33のフランジ部31側の端部を、これらの基端と称し、第1の筒部32及び第2の筒部33のフランジ部31側の反対側の端部を、これらの先端と称する。また、第1の筒部32及び第2の筒部33の軸方向に対して直交する断面における長手方向を、長軸方向と称し、当該断面において当該長手方向に対して直交する方向を短軸方向と称する。
ここで、第2の筒部33には、後述の一対の締付部材40の加締め部42に対応して一対の切欠き部331が形成されている。それぞれの切欠き部331は、それぞれの直線部333に形成されており、第2の筒部33の長軸方向中央部に配されている。この切欠き部331は、直線部333の基端側に設けられた幅が一定の嵌合部3311と、直線部333の先端側に設けられ幅が先端側(開口側)から嵌合部3311側(奥側)に向かって漸次的に減少する減幅部3312とを備えている(共に図2及び図3参照)。減幅部3312は、直線部333の先端において開口している。即ち、切欠き部331の幅は、直線部333の先端から中間部まで漸次的に狭くなり、中間部から基端側にかけては一定となる。
切欠き部331の両側の縁部は、第2の筒部33の内周側から外周側にかけて切欠き部331の幅が漸次的に拡大するように、傾斜している。なお、第2の筒部33には、防水用のグロメット(図示省略)が装着される。
締付部材40は、ステンレスや鉄等の金属材料から構成された環状の部材であり、加締められることにより、編組シールド20の一端と第1の筒部32とを締め付けている。この締付部材40の全体的な形状は、第1の筒部32及び編組シールド20の断面形状に対応して長円形状である。なお、締付部材40の全体的な形状は、楕円形状に形成されてもよい。
締付部材40は、一対のU字状の本体部41と、一対の加締め部42とを備えている。一対の本体部41は、第1の筒部32及び編組シールド20の湾曲部に対応して設けられ、一対の加締め部42は、一対の切欠き部331に対応して設けられている。加締め部42は、締付部材40の径方向内側に向けて開口し、本体部41から締付部材40の径方向外側に向けて突出している。加締め前の加締め部42は、コ字状の形状となっている。それに対して、加締め後の加締め部42は、両側の側部421が相互に接近するように湾曲した形状となっている(図4参照)。
加締め前の締付部材40では、締付部材40の内周の長軸方向の長さは、第1の筒部32に取り付けられた編組シールド20の外周の長軸方向の長さと比較して大きく、締付部材40の内周の短軸方向の長さ(加締め部42の部分を除く)は、第1の筒部32に取り付けられた編組シールド20の外周の短軸方向の長さと比較して大きくなっている。それに対して、加締め後の締付部材40では、締付部材40の内周の長軸方向の長さは、第1の筒部32に取り付けられた編組シールド20の外周の長軸方向の長さと一致し、締付部材40の内周の短軸方向の長さ(加締め部42の部分を除く)は、第1の筒部32に取り付けられた編組シールド20の外周の短軸方向の長さと一致している。即ち、一対の加締め部42が加締められることにより締付部材40が縮径している。
加締め後の締付部材40では、加締め部42が、切欠き部331の嵌合部3311に位置し、加締め部42の両側の側部421に嵌合部3311の両側の縁部が食い込んでいる。これにより、加締め部42の両側の側部421が、相互に接近するように湾曲した状態に維持されており、締付部材40の拡径が制限されることで、締付部材40の締付力が維持されている。
なお、本実施形態に係るシールド部材100では、加締め部42と切欠き部331とをそれぞれ一対設けたが、それぞれ1個、もしくは3個以上、又は複数対設けてもよい。また、第1の筒部32の全周を囲繞する第2の筒部33を設けることは必須ではなく、切欠き部331が形成された部材をシールドシェル30と一体で設ければよい。さらに、切欠き部331に減幅部3312を設けることは必須ではなく、切欠き部331の幅は一定であってもよい。
以下、編組シールド20とシールドシェル30との接続方法について説明する。まず、編組シールド20を締付部材40に挿通させ、その編組シールド20の一端に、シールドシェル30の第1の筒部32を挿入する。この際、編組シールド20の一端を、第1の筒部32と第2の筒部33との間に挿入する。次に、締付部材40を加締めることにより、編組シールド20の一端と第1の筒部32とを締付ける。
図5(A)、(B)は、締付部材40を加締める手順を説明するための図である。図5(A)は、減幅部3312に加締め部42が位置する状態を示す断面図であり、図5(B)は、嵌合部3311に加締め部42が位置する状態を示す断面図である。
図5(A)に示すように、加締め前の加締め部42の最大幅Wは、切欠き部331の幅の最大値Wmaxと比較して小さくなっている。それに対して、加締め後の加締め部42の最大幅Wは、切欠き部331の幅の最小値Wminと比較して大きくなっている。
締付部材40を加締める工程では、一対の加締め部42と一対の切欠き部331との位置を合わせ、プレス機を用いて、締付部材40を編組シールド20の一端と第2の筒部33との間に押し込む。その際、それぞれの加締め部42をそれぞれの切欠き部331に圧入する。ここで、切欠き部331の減幅部3312の幅が、開口側から奥側へ向かって最大値Wmaxから最小値Wminに減少することにより、加締め部42の両側の側部421は、相互に接近するように湾曲される。
これにより、図5(B)に示すように、加締め後の締付部材40では、加締め部42の両側の側部421に嵌合部3311の両側の縁部が食い込み、両側の側部421が相互に接近するように湾曲した状態となることで、締付部材40が縮径し、締付部材40に締付力が生じる。この締付部材40の締付力により、編組シールド20の一端とシールドシェル30の第1の筒部32とが機械的且つ電気的に接続される。
以上説明したように、本実施形態に係るシールド部材100では、嵌合部材としての第2の筒部33が、シールドシェル30と一体で設けられ、この第2の筒部33に形成された切欠き部331に加締め部42が嵌合している。これにより、締付部材40の拡径が制限される。従って、締付部材40に外力や熱衝撃による変形が生じた場合であっても、締付部材40の締付力の低下を抑制できるので、編組シールド20の一端とシールドシェル30との機械的及び電気的な接続の信頼性を確保できる。
また、本実施形態に係るシールド部材100では、シールドシェル30と一体で設けられた第2の筒部33に切欠き部331が形成されており、この切欠き部331が、開口側から奥側へ向かって漸次的に幅が減少する減幅部3312を備えている。これによって、加締め部42と切欠き部331との位置を合わせて、締付部材40を編組シールド20の一端と第2の筒部33との間に押し込み、加締め部42を切欠き部331に圧入することで、加締め部42を減幅部3312により徐々に加締めていくことができる。従って、締付部材40の加締め工程の作業性を向上させることができる。
また、本実施形態に係るシールド部材100では、加締め部42が、相互に接近するように湾曲された両側の側部421を備えており、この両側の側部421に切欠き部331が嵌合している。これによって、加締め部42のスプリングバックを第2の筒部33により効果的に抑制でき、締付部材40の締付力の低下を効果的に抑制できる。
ここで、編組シールド20の一端の全周を囲繞する外筒部が存在しない場合には、締付部材40に外力が加わって締付部材40の締付力が低下することを防止することを目的として、加締め部42を加締めた後に、編組シールド20の一端及び加締め部42をテープで覆う必要がある。それに対して、本実施形態に係るシールド部材100では、第2の筒部33が、シールドシェル30と一体で第1の筒部32、及び編組シールド20の一端の全周を囲繞するように形成された外筒部であり、締付部材40の本体部41が、編組シールド20の一端と第2の筒部33との間に収容される。これにより、締付部材40に外力が加わることを防止できるので、加締め後にテープを編組シールド20の一端に巻き付ける工程を実施することなく、締付部材40の締付力が低下することを防止することができる。
また、本実施形態に係るシールド部材100では、一対の加締め部42が、断面形状が長円形状である第1の筒部32及び編組シールド20の一端を、これらの短軸方向に挟むように配されている。これにより、加締め部42を1つ設ける場合や、一対の加締め部42を第1の筒部32及び編組シールド20の一端をこれらの長軸方向に挟むように配する場合と比較して、加締め後の締付部材40の縮径率を効率よく増加させることができ、締付部材40の締付力を効率よく増大させることができる。
本実施形態における「シールド電線1」は、本発明における「シールド電線」の一例に相当し、本実施形態における「シールド部材100」は、本発明における「シールド部材」の一例に相当し、本実施形態における「電線15」は、本発明における「電線」の一例に相当する。本実施形態における「編組シールド20」は、本発明における「編組シールド」の一例に相当し、本実施形態における「シールドシェル30」は、本発明における「シールドシェル」の一例に相当し、本実施形態における「締付部材40」は、本発明における「締付部材」の一例に相当し、本実施形態における「第2の筒部33」は、本発明における「嵌合部材」、「外筒部」の一例に相当する。
本実施形態における「第1の筒部32」は、本発明における「筒部」の一例に相当し、本実施形態における「加締め部42」は、本発明における「加締め部」の一例に相当し、本実施形態における「切欠き部331」は、本発明における「切欠き部」の一例に相当し、本実施形態における「減幅部3312」は、本発明における「減幅部」の一例に相当し、本実施形態における「側部421」は、本発明における「湾曲部」の一例に相当する。
図6は他の実施形態に係るシールド電線1を示す斜視図であり、図7はシールド電線1を示す分解斜視図であり、図8はシールド電線1を示す平面図である。シールド電線11は、3本の電線15からなる三相ケーブル10と、シールド部材1000とを備える。シールド部材1000は、編組シールド20と、編組シールド20の一端に接続されたシールドシェル130と、編組シールド20とシールドシェル130とを接続するための締付部材140と、締付部材140のスプリングバックを防止するための取付部品50とを備えている。なお、上述の実施形態と同様の構成には、同一の符号を付し、繰り返しの説明を省略して上述の実施形態での説明を援用する。
図6〜8に示すように、シールドシェル130は、フランジ部131と、筒部132とを備えている。このシールドシェル130は、鋼材等の高い導電性を有する金属材料から構成されている。
フランジ部131は、矩形(本実施形態では平行四辺形)の外形状を有し、長円形状の貫通孔311と、一対のボルト孔312とが形成されている。フランジ部131の中心と貫通孔311の中心とは一致している。なお、貫通孔311は、楕円形状に形成されてもよい。
筒部132は、断面形状が長円形状の筒型に形成されており、その内部には、三相ケーブル10が挿通されている。なお、筒部132は、断面形状が楕円形状の筒型に形成されてもよい。筒部132の軸方向一端は、フランジ部131の貫通孔311の周縁部に結合されている。この筒部132は、編組シールド20の一端に挿入されている。
筒部132は、一対の半円形状の湾曲部1322と、一対の直線部1323とを備えている。なお、筒部132のフランジ部31側の端部を、これらの基端と称し、筒部132のフランジ部31側の反対側の端部を、これらの先端と称する。また、筒部132の軸方向に対して直交する断面における長手方向を、長軸方向と称し、当該断面において当該長軸方向に対して直交する方向を短軸方向と称する。
筒部132の一方の直線部1323及びフランジ部131には、後述の取付部品50に対応して取付部133が形成されている。この取付部133については、後述する。
締付部材140は、ステンレスや鉄等の金属材料から構成された環状の部材であり、加締められることにより、編組シールド20の一端と筒部132とを締め付けている。上述の実施形態の締付部材40は、一対の加締め部42を備えるのに対して、本実施形態の締付部材140は、加締め部42を1個備える。
締付部材140は、長円形状の本体部141と、上述の加締め部42とを備えている。本体部141は、筒部132及び編組シールド20の湾曲部に対応する一対の湾曲部1411を備える。加締め部42は、締付部材140の径方向内側に向けて開口し、本体部141の両端から締付部材140の径方向外側に向けて突出している。なお、本体部141は、楕円形状に形成されてもよい。
加締め前の締付部材140では、締付部材140の内周の長軸方向の長さは、筒部132に取り付けられた編組シールド20の外周の長軸方向の長さと比較して大きく、締付部材140の内周の短軸方向の長さ(加締め部42の部分を除く)は、筒部132に取り付けられた編組シールド20の外周の短軸方向の長さと比較して大きくなっている。それに対して、加締め後の締付部材140では、締付部材140の内周の長軸方向の長さは、筒部132に取り付けられた編組シールド20の外周の長軸方向の長さと一致し、締付部材140の内周の短軸方向の長さ(加締め部42の部分を除く)は、筒部132に取り付けられた編組シールド20の外周の短軸方向の長さと一致している。
加締め後の締付部材140では、加締め部42の両側の側部421が、相互に接近するように湾曲しており(図13参照)、締付部材140が縮径することで、締付部材140に締付力が生じている。この締付部材140の締付力により、編組シールド20の一端とシールドシェル130の筒部132とが機械的且つ電気的に接続されている。
取付部品50は、ステンレスや鉄等の金属材料から構成されたコ字型の部品であり、取付部133に取り付けられて、加締め後の加締め部42のスプリングバックを防止する。この取付部品50は、相互に対向する第1及び第2の板部51、52を備える。第1の板部51には、先端から基端に向かってU字状の切欠き部511が形成されている。この切欠き部511には、加締め後の加締め部42の両側の側部421が嵌め込まれる。
図9は、取付部133を示す正面図であり、図10は、取付部133を示す斜視図である。これらの図に示すように、フランジ部131及び筒部132には、これらに跨るように開口部134、135が形成されている。開口部134は、フランジ部131の長軸方向中央部にその径方向内側に開口するように矩形状に形成されている。一方、開口部135は、筒部132の長軸方向中央部にその基端側に開口するように矩形状に形成されている。
開口部134、135が形成された位置に、取付部133が形成されている。この取付部133は、第2の板部52が圧入される左右一対の溝部1331を備える。それぞれの溝部1331は、開口部135の左右の側壁に形成されている。ここで、フランジ部131及び筒部132の内壁からU字状の凸部1331Aが突出しており、この凸部1331Aが、溝部1331の底部を構成している。凸部1331Aから開口部134の上端までの高さは、取付部品50の高さに対して大きくなっており、第2の板部52が溝部1331に圧入された状態では、第1の板部51が、開口部135の上に位置する。
ここで、締付部材140の加締め部42は、開口部135の上に位置しており、加締め部42の湾曲した両側の側部421が、第1の板部51の切欠き部511に嵌り込む。これにより、加締め部42のスプリングバックが第1の板部51により制限され、締付部材140の拡径が制限されることで締付部材140の締付力の低下が抑制される。
なお、本実施形態に係るシールド部材100では、加締め部42と取付部品50とをそれぞれ1個ずつ設けたが、これらを複数(例えば、それぞれ一対)設けてもよい。ここで、加締め部42と取付部品50とをそれぞれ一対ずつ設ける場合には、筒部132及び編組シールド20の一端をこれらの短軸方向に挟むように配することが好ましい。
以下、編組シールド20とシールドシェル130との接続方法について説明する。まず、編組シールド20を締付部材140に挿通させ、その編組シールド20の一端に、シールドシェル130の筒部132を挿入する。次に、締付部材140の加締め部42を加締めることにより、編組シールド20の一端と第1の筒部32とを締付ける。その後、取付部品50を取付部133に取り付けると共に、加締め部42を第1の板部51の切欠き部511に嵌め込む。
図11〜図13は、加締め部42を第1の板部51の切欠き部511に嵌め込む手順を説明するための図である。図11は、取付部品50を取付部133に取り付ける前の状態を示す正面図であり、図12は、取付部品50を取付部133に取り付けた後の状態を示す正面図であり、図13は、取付部品50を取付部133に取り付けた後の状態を示す背面図である。図14(A)、図14(B)は、締付部材140を加締める手順を説明するための背面図である。
図14(A)に示すように、加締め前の加締め部42は、コ字状の形状であり、加締め部42の幅は、開口部134の幅と同等となっている。一方、図11及び図14(B)に示すように、加締め後の加締め部42の幅の最小値wminは、開口部134の幅と比較して小さくなっている。
ここで、図13に示すように、加締め後の加締め部42の幅の最小値wminは、第1の板部51の切欠き部511の幅と同様である。また、加締め後の加締め部42の両側の側部421の外側には、取付部品50の第1の板部51を開口部134から挿入するスペースが存在する。
そこで、図12、及び図13に示すように、第2の板部52を溝1331に圧入しながら、第1の板部51を開口部134から開口部135の上まで挿入し、その際に、第1の板部51の切欠き部511に加締め部42の両側の側部421を挿入する。これにより、加締め部42の両側の側部421のスプリングバックが第1の板部51により制限され、締付部材140の拡径が制限されることで、締付部材140の締付力が維持され、編組シールド20の一端とシールドシェル130の筒部132との機械的且つ電気的な接続が維持される。
以上説明したように、本実施形態に係るシールド部材1000では、切欠き部511が形成された第1の板部51と、第2の板部とが相互に対向する取付部品50を、シールドシェル130に取り付ける。具体的には、締付部材140の加締め部42を加締めた後に、第2の板部52を筒部132に設けられた取付部133に取り付けると共に、第1の板部51の切欠き部511に加締め部42の湾曲部を嵌合させる。これによって、加締め後の締付部材140のスプリングバックによる締付部材140の締付力の低下を抑制することができる。
本実施形態における「シールド電線11」は、本発明における「シールド電線」の一例に相当し、本実施形態における「シールド部材1000」は、本発明における「シールド部材」の一例に相当する。本実施形態における「シールドシェル130」は、本発明における「シールドシェル」の一例に相当し、本実施形態における「締付部材140」は、本発明における「締付部材」の一例に相当し、本実施形態における「取付部品50」は、本発明における「嵌合部材」、「取付部品」の一例に相当する。本実施形態における「筒部132」は、本発明における「筒部」の一例に相当し、本実施形態における「切欠き部511」は、本発明における「切欠き部」の一例に相当する。
なお、以上説明した実施形態は、本発明の理解を容易にするために記載されたものであって、本発明を限定するために記載されたものではない。したがって、上記の実施形態に開示された各要素は、本発明の技術的範囲に属する全ての設計変更や均等物をも含む趣旨である。
例えば、上述の実施形態では、シールド電線として、シールドシェル30、130に3本の電線15からなる三相ケーブル10が挿通されたシールド電線1、11を例に挙げたが、シールドシェル30、130に挿通される電線15の数はこれに限定されるものでない。また、シールドシェル30、130にコネクタが取り付けられるコネクタ付きのシールド電線にも本発明を適用できる。
1…シールド電線
10…三相ケーブル
15…電線
16…中心導体
161…素線
17…被覆層
100…シールド部材
20…編組シールド
30…シールドシェル
31…フランジ部
311…貫通孔
312…ボルト孔
32…第1の筒部
33…第2の筒部
331…切欠き部
3311…嵌合部
3312…減幅部
332…湾曲部
333…直線
40…締付部材
41…本体部
42…加締め部
421…側部
11…シールド電線
1000…シールド部材
130…シールドシェル
131…フランジ部
132…筒部
1322…湾曲部
1323…直線部
133…取付部
1331…溝
1331A…凸部
134…開口部
135…開口部
140…締付部材
141…本体部
1411…湾曲部
50…取付部品
51…第1の板部
511…切欠き部
52…第2の板部

Claims (7)

  1. 電線が挿通される編組シールドと、
    前記編組シールドの一端に挿入された筒部を備えるシールドシェルと、
    前記編組シールドの前記一端を囲繞する環状部材であり、折り曲げられて径方向外側に突出した加締め部を備え、前記編組シールドの前記一端と前記筒部とを締付ける締付部材と、
    前記シールドシェルと一体で設けられ、又は、前記シールドシェルに取り付けられ、前記加締め部が嵌合した切欠き部が形成された嵌合部材と
    を備えるシールド部材。
  2. 請求項に記載のシールド部材であって、
    前記加締め部は、相互に接近するように湾曲された一対の湾曲部を備え、
    前記一対の湾曲部と前記切欠き部とが相互に嵌合しているシールド部材。
  3. 請求項1又は2に記載のシールド部材であって、
    前記筒部及び前記編組シールドの前記一端の断面は長円形状又は楕円形状であり、
    前記加締め部は、一対設けられ、
    一対の前記加締め部は、前記筒部及び前記編組シールドの前記一端を、前記断面の短軸方向に挟むように配されているシールド部材。
  4. 請求項1〜3の何れか1項に記載のシールド部材であって、
    前記嵌合部材は、前記シールドシェルと一体で設けられ、
    前記切欠き部は、開口側から奥側へ向かって漸次的に幅が減少する減幅部を備えるシールド部材。
  5. 請求項1〜の何れか1項に記載のシールド部材であって、
    前記嵌合部材は、前記シールドシェルと一体で前記筒部の全周を囲繞するように形成された外筒部であるシールド部材。
  6. 請求項1〜3の何れか1項に記載のシールド部材であって、
    前記嵌合部材は、相互に対向する第1の板部と第2の板部とを備え、前記シールドシェルに取り付けられる取付部品であり、
    前記第1の板部は、前記切欠き部が形成され、
    前記第2の板部は、前記筒部に取り付けられるシールド部材。
  7. 請求項1〜6の何れか1項に記載のシールド部材と、
    前記編組シールドに挿通される電線と
    を備えるシールド電線。
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