JP6830844B2 - 磁気軸受の状態監視装置、ターボ圧縮機、ターボ冷凍機及び磁気軸受の状態監視方法 - Google Patents

磁気軸受の状態監視装置、ターボ圧縮機、ターボ冷凍機及び磁気軸受の状態監視方法 Download PDF

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Description

本発明は、磁気軸受の状態監視装置、ターボ圧縮機、ターボ冷凍機及び磁気軸受の状態監視方法に関する。
ターボ冷凍機に適用されるターボ圧縮機として、電動機のロータが固定された回転軸を磁気軸受により支持する構造が知られている(例えば特許文献1参照)。
磁気軸受は、回転軸に対向する鉄心に巻回されたコイルを備えている。これら鉄心及びコイルによって構成される電磁石の吸引力によって回転軸が支持される。磁気軸受の鉄心は、積層鋼板によって構成されている。この積層鋼板は、一般に絶縁塗膜によって絶縁性が担保されている。
特開2014−231826号公報
ところで、上記磁気軸受では、鉄心を構成する積層鋼板の絶縁塗膜が劣化する場合がある。
特に、磁気軸受をターボ冷凍機のターボ圧縮機に用いた場合には、冷凍サイクルで使用される冷媒の種類によっては樹脂系の材料に対して腐食性を有するものもある。この場合、上記絶縁塗膜の劣化はより顕著なものとなる。絶縁塗膜が劣化すれば、磁気軸受の効率低下につながってしまう。
本発明はこのような課題に鑑みてなされたものであって、鉄心の絶縁性の劣化を容易に監視することができる磁気軸受の状態監視装置、ターボ圧縮機、ターボ冷凍機及び磁気軸受の状態監視方法を提供することを目的とする。
本発明は、上記課題を解決するため、以下の手段を採用している。
即ち、モータによって軸線回りに回転される回転軸に対向配置された鉄心と該鉄心に巻回された磁気軸受コイルを有し、該磁気軸受コイルへの通電により発生する磁界によって前記回転軸を非接触で支持する磁気軸受の状態監視装置であって、前記磁気軸受コイルに交流電圧が印加された際における該交流電圧の値を取得するコイル電圧取得部と、前記磁気軸受コイルに前記交流電圧が印加されることで該磁気軸受コイルに流れる交流電流の値を取得するコイル電流取得部と、前記コイル電圧取得部が取得した前記交流電圧の値と前記コイル電流取得部が取得した前記交流電流の値とに基づいて前記磁気軸受のインダクタンスの値を演算するインダクタンス演算部と、該インダクタンス演算部が演算した前記インダクタンスの値に基づいて、前記鉄心が絶縁不良か否かを判定する判定部と、を備える。
本発明の第一態様に係る磁気軸受の状態監視方法は、モータによって軸線回りに回転される回転軸に対向配置された鉄心と該鉄心に巻回された磁気軸受コイルを有し、該磁気軸受コイルへの通電により発生する磁界によって前記回転軸を非接触で支持する磁気軸受の状態監視方法であって、前記磁気軸受コイルに交流電圧が印加された際における該交流電圧の値を取得するコイル電圧取得工程と、前記磁気軸受コイルに前記交流電圧が印加されることで該磁気軸受コイルに流れる交流電流の値を取得するコイル電流取得工程と、前記コイル電圧取得工程で取得した前記交流電圧の値と前記コイル電流取得工程で取得した前記交流電流の値とに基づいて前記磁気軸受コイルのインダクタンスの値を演算するインダクタンス演算工程と、該インダクタンス演算工程で演算した前記インダクタンスの値に基づいて、前記鉄心が絶縁不良か否かを判定する判定工程と、を備える。
磁気軸受の鉄心に絶縁不良が生じた場合には、鉄心の磁気抵抗が増加し、その結果、インダクタンスが低下する。よって、インダクタンスの値は、鉄心の絶縁劣化診断の指標となる。本態様では、コイル電圧取得部、コイル電流取得部によって取得した交流電圧、交流電流の値に基づいて、インダクタンスを演算する。そして、このインダクタンスの値を指標とすることで、鉄心の劣化を診断することができる。
上記磁気軸受の状態監視装置では、前記判定部は、予め取得した正常時の前記インダクタンスの値を基準として、前記インダクタンス演算部が演算した前記インダクタンスの値が閾値以上に下回った際に、前記鉄心が絶縁不良であると判定してもよい。
鉄心の絶縁劣化が生じる前の正常時のインダクタンスの値と、実測した交流電圧及び交流電流の値に基づくインダクタンスの値とを比較することで、鉄心の絶縁不良をより適切に判定することができる。
本発明の第二態様に係る磁気軸受の状態監視装置は、モータによって軸線回りに回転される回転軸に対向配置された鉄心と該鉄心に巻回された磁気軸受コイルを有し、該磁気軸受コイルへの通電により発生する磁界によって前記回転軸を非接触で支持する磁気軸受の状態監視装置であって、前記モータの負荷の値を取得するモータ負荷取得部と、前記磁気軸受コイルに流れる電流の値を取得するコイル電流取得部と、前記負荷取得部が取得した前記負荷の値と前記電流取得部が取得した前記電流の値とに基づいて、前記鉄心が絶縁不良か否かを判定する判定部と、を備える。
本発明の二態様に係る磁気軸受の状態監視方法は、モータによって軸線回りに回転される回転軸に対向配置された鉄心と該鉄心に巻回された磁気軸受コイルを有し、該磁気軸受コイルへの通電により発生する磁界によって前記回転軸を非接触で支持する磁気軸受の状態監視方法であって、前記モータの負荷の値を取得するモータ負荷取得工程と、前記磁気軸受コイルに流れる電流の値を取得するコイル電流取得工程と、前記モータ負荷取得工程で取得した前記負荷の値と、前記コイル電流取得工程で取得した前記電流の値とに基づいて、前記鉄心が絶縁不良か否かを判定する判定工程と、を備える。
磁気軸受の吸引力、即ち、該磁気軸受の磁気軸受コイルに流れる電流の値は、回転軸の自重と作動流体から受ける変動力によって定まる。そのため、モータの負荷の値と磁気軸受の電流の値とは相関する。ここで鉄心の絶縁性が低下した場合、鉄心の磁気抵抗が増加する。この場合、同様の吸引力を得るために必要な電流量が増加する。そのため、モータの負荷に対する磁気軸受コイルの電流の値は、鉄心の絶縁劣化診断の指標となる。
本態様では、モータの負荷の値と磁気軸受コイルの電流値を取得することで、これらに基づいて鉄心の絶縁不良を判定することができる。
上記態様では、前記判定部は、予め取得した正常時の前記負荷と前記電流との関係を基準として、前記負荷に対応する前記電流の値が閾値以上に大きい場合に、前記鉄心が絶縁不良であると判定してもよい。
鉄心の絶縁劣化が生じる前の正常時の磁気軸受コイルの電流値と、実測した磁気軸受コイルの電流値とを同様のモータの負荷の状態で対比することで、鉄心の絶縁不良をより適切に判定することができる。
本発明の第三態様に係る磁気軸受の状態監視装置は、モータによって軸線回りに回転される回転軸に対向配置された鉄心と該鉄心に巻回された磁気軸受コイルを有し、該磁気軸受コイルへの通電により発生する磁界によって前記回転軸を非接触で支持する磁気軸受の状態監視装置であって、前記磁気軸受コイルの温度を取得するコイル温度取得部と、前記磁気軸受コイルに流れる電流の値を取得するコイル電流取得部と、前記コイル温度取得が取得した前記温度と前記コイル電流取得部が取得した前記電流の値とに基づいて、前記鉄心が絶縁不良か否かを判定する第一判定部と、を備える。
本発明の第三態様に係る磁気軸受の状態監視方法は、モータによって軸線回りに回転される回転軸に対向配置された鉄心と該鉄心に巻回された磁気軸受コイルを有し、該磁気軸受コイルへの通電により発生する磁界によって前記回転軸を非接触で支持する磁気軸受の状態監視方法であって、前記磁気軸受コイルの温度を取得するコイル温度取得工程と、前記磁気軸受コイルに流れる電流の値を取得するコイル電流取得工程と、前記コイル温度取得工程で取得した前記温度と前記コイル電流取得工程で取得した前記電流の値とに基づいて、前記鉄心が絶縁不良か否かを判定する第一判定工程と、を備える。
鉄心の絶縁劣化が生じれば、渦電流損が増えるため、磁気軸受コイルの温度は上昇する。したがって、磁気軸受コイルの温度は、鉄心の絶縁劣化の指標となる。
本態様では、磁気軸受コイルの温度及び電流の値を取得し、当該温度を絶縁劣化の指標とすることで、絶縁劣化を容易に判定することができる。
上記態様では、前記第一判定部は、予め取得した正常時の前記電流と前記温度との関係を基準として、前記電流に対応する前記温度の値が閾値以上に大きい場合に、前記鉄心が絶縁不良であると判定してもよい。
鉄心の絶縁劣化が生じる前の正常時の磁気軸受コイルの温度と、実測した磁気軸受コイルの温度とを同様の磁気軸受コイルの電流値の状態で対比することで、鉄心の絶縁不良をより適切に判定することができる。
上記態様では、前記第一判定部が、前記鉄心が絶縁不良であると判定した場合に、前記コイル温度取得部が取得した前記温度が耐熱温度以下か否かを判定する第二判定部と、該第二判定部が、前記温度が耐熱温度以下であると判定した際にアラームを発する警報部と、前記第二判定部が、前記温度が耐熱温度以下ではないと判定した際に運転を停止させる停止部と、を備えてもよい。
第一判定部が絶縁不良と判断した後に、第二判定部が耐熱温度を基準として温度の高低を判定する。その結果、耐熱温度以下の場合にはアラームを発するに留まる一方、耐熱温度を超える場合には運転を停止する。これにより、運転を継続するか否かの判定を適切に行うことができる。
本発明の第四態様に係るターボ圧縮機は、前記回転軸、前記モータ、前記磁気軸受、上記いずれかに記載の磁気軸受の状態監視装置及び前記回転軸と一体に回転するインペラとを備える。
本発明の第五態様に係るターボ冷凍機は、上記いずれかの冷媒を圧縮するターボ圧縮機及び凝縮部、膨張部、蒸発部を備える。
本発明の状態監視装置、ターボ圧縮機、ターボ冷凍機及び磁気軸受の状態監視方法によれば、鉄心の絶縁性の劣化を容易に監視することができる。
第一実施形態に係るターボ冷凍機の概略構成図である。 第一実施形態に係るターボ圧縮機の模式的な縦断面図である。 第一実施形態に係る磁気軸受の軸線に直交する断面図である。 第一実施形態に係る磁気軸受及びモータの機能ブロック図である。 第一実施形態に係る状態監視装置のハードウェア構成を示す図である。 第一実施形態に係る状態監視装置の機能ブロック図である。 時刻とインダクタンスとの関係を示すグラフである。 第二実施形態に係る磁気軸受及びモータの機能ブロック図である。 第二実施形態に係る状態監視装置の機能ブロック図である。 モータの負荷と磁気軸受コイルの電流との関係を示すグラフである。 第三実施形態に係る磁気軸受の機能ブロック図である。 第三実施形態に係る状態監視装置の機能ブロック図である。 第三実施形態に係る磁気軸受の状態監視方法の手順を示すフローチャートである。 磁気軸受コイルの温度と磁気軸受コイルの電流との関係を示すグラフである。 第三実施形態の変形例に係る評価温度と磁気軸受コイルの電流との関係を示すグラフである。
以下、本発明の実施形態に係るターボ冷凍機100について図1〜図8を参照して説明する。
図1に示すように、ターボ冷凍機100は、冷媒を圧縮するターボ圧縮機1と、ターボ圧縮機1によって圧縮された冷媒を冷却水によって凝縮する凝縮器2と、凝縮器2からの冷媒W減圧する膨張部である第一膨張弁3と、第一膨張弁3からの冷媒を気液二相に分離するエコノマイザ4と、を備えている。
さらに、ターボ冷凍機100は、エコノマイザ4からの冷媒の気相をターボ圧縮機1へと導く流入路5と、エコノマイザ4からの液相を再度減圧する膨張部としての第二膨張弁6と、第二膨張弁6からの冷媒Wを蒸発させる蒸発器7とを備えている。
凝縮器2の気相部と蒸発器7の気相部との間には、ホットガスバイパス管8が設けられている。ホットガスバイパス管8には、ホットガスバイパス管8内を流れる高温冷媒ガスの流量を制御するためのホットガスバイパス弁8aが設けられている。
ターボ冷凍機100は、ターボ圧縮機1、凝縮器2、第一膨張弁3、第二膨張弁6及び蒸発器7を順次接続する配管9を有する冷凍サイクルを有している。冷媒Wとしては、例えばHFО系の冷媒であるR1233zdが用いられている。R1233zdは地球温暖化係数(GWP)が低い一方、特に樹脂系の材料に対して腐食性を示す。
凝縮器2は、ターボ圧縮機1で圧縮された冷媒Wを冷却水等によって熱交換させることで冷却し、液体の状態とする装置である。例えば、凝縮器2は、シェルアンドチューブ式の熱交換器である。
第一膨張弁3は、凝縮器2からの液体の冷媒Wを断熱膨張して減圧し、液体の一部を蒸発させることによって、冷媒Wを気液二相の状態とする。
エコノマイザ4は、第一膨張弁3において気液二相の状態とされた冷媒Wを気相と液相とに分離する装置である。
流入路5は、エコノマイザ4によって気液二相の冷媒Wから分離された気相Wを、ターボ圧縮機1に流入させる。
第二膨張弁6は、エコノマイザ4で気相Wが分離されて液相のみとなった冷媒Wを断熱膨張して減圧するものである。なお、本実施形態のターボ冷凍機100では、膨張弁を用いて冷媒Wを減圧する構成としているがこれに限ることはなく、他の膨張部を用いて冷媒Wを減圧してもよい。
蒸発器7は、第二膨張弁6からの冷媒Wを水等との間で熱交換して蒸発させ、飽和蒸気の状態とする。
次にターボ圧縮機1について、図2を用いて詳細に説明する。
ターボ圧縮機1は、回転軸11、ハウジング10、第一インペラ12、第二インペラ13、モータ14、磁気軸受20を備えている。
回転軸11は軸線O1に沿って延びる棒状をなしている。回転軸11の外周面における軸線O1方向の一部には、該回転軸11の外周面から外周側に鍔状に張り出すスラストカラー11aが設けられている。
ハウジング10は、該回転軸11を外周側から囲うように配置されている。該ハウジング10の両端の開口からは、回転軸11の軸線O1方向両端が露出している。
第一インペラ12は、回転軸11の軸線O1方向一方側(図2の左側)の端部に一体に固定されている。該第一インペラ12は、回転軸11とともに軸線O1回りに回転することで、軸線O1方向一方側から流入する冷媒を径方向外側に向かって圧送する。
第二インペラ13は、回転軸11の軸線O1方向他方側(図2の右側)の端部に一体に固定されている。該第二インペラ13は、回転軸11の回転とともに軸線O1回りに回転することで、径方向外側から流入する冷媒を軸線O1方向他方側に向かって圧送する。
このように第一インペラ12及び第二インペラ13を有するターボ圧縮機1は、第一インペラ12で圧縮した冷媒をさらに第二インペラ13で圧縮する二段圧縮構造とされている。また、第二インペラ13には、第一インペラ12で圧縮された冷媒に加えて、流入路5を介してエコノマイザ4から導入される冷媒の気相が導入される。
モータ14は、ロータコア15とステータ16とを有している。
ロータコア15は、回転軸11の外周面に一体に固定されている。ロータコア15は、回転軸11の外周面に外嵌された積層鋼板構造を有している。積層鋼板構造には、軸線O1の周方向に間隔をあけて複数の永久磁石が設けられている。
ステータ16は、ロータコア15を外周側から囲うステータコアと、該ステータコアに周方向に間隔をあけて複数設けられたステータコイルとを有している。
このようなモータ14では、ステータ16のステータコイルに外部から電流が供給され、これにより発生する回転磁界に各永久磁石が追従することでロータコア15及び該ロータコア15と一体とされた回転軸11ががステータ16に対して軸線O1回りに回転する。
磁気軸受20は、スラスト軸受20Aと、一対のラジアル軸受20Bとを有している。
スラスト軸受20Aは、回転軸11のスラストカラー11aを軸線O1方向から挟み込むように設けられている。スラスト軸受20Aは、回転軸11の軸線O1方向の位置が所定の位置になるように、該回転軸11を非接触で軸線O1方向から支持している。
一対のラジアル軸受20B(以下、単に磁気軸受20と称する)は、モータ14を軸線O1方向から挟み込むように設けられている。磁気軸受20は、詳しくは図3に示すように、ヨーク30、複数の磁気軸受コイル40、変位センサ50、軸受制御部51、ドライバ52を有している。
ヨーク30は、バックヨーク31及び複数の鉄心32(ティース)から構成されている。バックヨーク31は、軸線O1を中心とする円環状をなして回転軸11を外周側から囲っている。バックヨーク31は、ハウジング10に固定されている。バックヨーク31は、回転軸11の外周側に間隔をあけて配置されている。
鉄心32は、バックヨーク31から径方向内側に向かって突出するように周方向に等間隔(本実施形態では90°)をあけて複数(本実施形態では4つ)が設けられている。各鉄心32は、径方向に沿う軸線に沿って延在している。各鉄心32の径方向内側の端部は、回転軸11の外周面と径方向に間隔をあけて対向している。
このようにバックヨーク31及び鉄心32からなるヨーク30は、複数の積層鋼板を軸線O1方向に積層させることで構成されている。また、各積層鋼板は、絶縁塗膜によって被覆されている。これによって、ヨーク30全体の絶縁性が担保されている。
磁気軸受コイル40は、径方向に沿う軸線回りに各鉄心32に巻回されている。互いに径方向に対向する鉄心32及び該鉄心32に巻回されたコイルによって、これら鉄心32の延びる方向を制御軸O2として、磁気軸受20は制御されている。本実施形態の磁気軸受20は、互いに90°角度のずれた二つの制御軸O2を有している。即ち、本実施形態の磁気軸受20は、それぞれ二軸制御とされている。
変位センサ50は、制御軸O2方向の回転軸11の変位を検出する。
軸受制御部51には、変位センサ50が検出した回転軸11の変位情報が入力される。軸受制御部51は、変位センサ50からの回転軸11の変位情報に基づいて、該回転軸11の基準位置からの偏差に応じた制御信号を出力する。
ドライバ52は、軸受制御部51からの制御信号に基づいて、磁気軸受20の磁気軸受コイル40に電流を供給する。ドライバ52は図示しない電源に接続されており、該電源からの電流を制御信号に応じた値に変換して磁気軸受コイル40に供給する。磁気軸受コイル40は、ドライバ52から軸受制御部51の制御信号に応じた電流が供給されることで、回転軸11が基準位置からのずれが小さくなるように、該回転軸11に対して吸引力を付与する。即ち、磁気軸受20は、変位センサ50からの回転軸11の位置情報に基づいて、回転軸11が基準位置に復帰するように該回転軸11を支持している。
なお、磁気軸受20は、一対のラジアル軸受20Bそれぞれの二つの制御軸O2に加えて、スラスト軸受20Aでも同様に軸線O1方向の一の制御軸で軸線O1方向の変位センサに基づく回転軸の位置制御をしている。したがって、本実施形態では、計5つの制御軸で制御をしている。
本実施形態では、このような磁気軸受20の絶縁劣化を診断するための状態監視システムが設けられている。状態監視システムは、図4に示すように、コイル電圧印加部53、コイル電流検出部54及び状態監視装置60を備える。
コイル電圧印加部53は、ドライバ52と磁気軸受コイル40とを接続する配線に、磁気軸受コイル40と並列に設けられている。コイル電圧印加部53は、磁気軸受コイル40に対して交流電圧を印加可能に構成されている。同時にコイル電圧印加部53は、磁気軸受コイル40に印加する交流電圧の値を信号として外部に出力可能とされている。
コイル電流検出部54は、ドライバ52と磁気軸受コイル40とを接続する配線上に磁気軸受コイル40と直列に設けられている。コイル電流検出部54は、コイル電圧印加部53によって磁気軸受コイル40に印加された交流電圧に応じて流れる交流電流の値を検出し、外部に信号として出力する。
なお、コイル電流検出部54は、ドライバ52から磁気軸受コイル40に供給される電流(駆動電流)とコイル電圧印加部53によって印加される交流電圧によって流れる交流電流とのうち、後者の交流電流のみを検出可能とされていてもよい。また、駆動電流を停止した状態で、コイル電圧印加部53が磁気軸受コイル40に交流電圧を付与し、その際に流通する交流電流をコイル電流検出部54が検出してもよい。
コイル電圧印加部53からの信号及びコイル電流検出部54からの信号はそれぞれ状態監視装置60に入力される。
状態監視装置60は、図5に示すように、CPU61(Central Processing Unit)、ROM62(Read Only Memory)、RAM63(Random Access Memory)、HDD64(Hard Disk Drive)、信号受信モジュール65を備えるコンピュータである。信号受信モジュール65は、コイル電圧印加部53及びコイル電流検出部54からの信号を受信する。
図6に示すように、状態監視装置60のCPU61は予め自装置で記憶するプログラムを実行することにより、制御部71、コイル電流取得部72、コイル電圧取得部73、インダクタンス演算部74、判定部75、警報部76として機能する。
制御部71は解析装置に備わる他の機能部を制御する。
コイル電流取得部72は、コイル電流検出部54からの磁気軸受コイル40に流れる交流電流の値を時間とともに取得する(コイル電流取得工程)。
コイル電圧取得部73は、コイル電圧印加部53からの磁気軸受コイル40に印加される交流電圧の値を時間とともに取得する(コイル電圧取得工程)。
インダクタンス演算部74は、コイル電流取得部72が取得した交流電流の値及びコイル電圧取得部73が取得した交流電圧の値に基づいて、磁気軸受20のインダクタンスLを演算する。具体的には、下記(1)式に基づいて、磁気軸受20のインダクタンスLを演算する(インダクタンス演算工程)。
Figure 0006830844
ここで、Iは磁気軸受コイル40に流れる電流値、Vは磁気軸受コイル40の両端の電圧値、θは電圧に対する電流の位相差である。
判定部75は、インダクタンス演算部74が演算したインダクタンスLの値に基づいて、鉄心32が絶縁不良か否かを判定する(判定工程)。具体的には、判定部75は、予め取得した正常時(例えば新設時)の磁気軸受20のインダクタンスの値を基準として、該基準よりも低い閾値を下回った際に、鉄心32が絶縁不良であると判定する。
警報部76は、判定部75の判定結果に基づいて警報を出力する(警報工程)。即ち、警報部76は、判定部75が絶縁不良であると判定した場合には、警報を出力する処理を行う。警報部76は、警報情報をモニタに表示する処理を行ってもよいし、警報としてのアラームを鳴らす処理を行ってもよい。
なお、本実施形態の磁気軸受20の状態監視方法は、上記のコイル電流取得工程、コイル電圧取得工程、インダクタンス演算工程、判定工程及び警報工程を含む。
次に本実施形態の作用について説明する。
磁気軸受20のインダクタンスLは、以下の(2)〜(4)式でも求めることができる。
Figure 0006830844
Figure 0006830844
Figure 0006830844
ここで、Nは磁気軸受コイル40の巻き数、Rm0は磁路における鉄心32と回転軸11とのエアギャップの磁気抵抗、δは磁路におけるエアギャップの長さ、μは真空透磁率、Aは鉄心32の断面積、Rmcは磁路におけるヨーク30及び回転軸11の磁気抵抗、lは回転軸11の磁路長、lはヨーク30の磁路長である。
鉄心32の絶縁が劣化した場合、ヨーク30及び回転軸11の磁気抵抗Rmcが増加する。そのため、(2)式からわかるように、インダクタンスLの値が低下する。よって、インダクタンスLの値は、絶縁劣化診断の指標となる。したがって、図7に示すように、インダクタンスの経年変化を監視することで、絶縁の劣化診断を行うことができる。
また、鉄心32の絶縁劣化が生じる前の正常時のインダクタンスLの値と、実測した交流電圧及び交流電流の値に基づくインダクタンスLの値とを比較することで、鉄心32の絶縁不良をより適切に判定することができる。
さらに本実施形態のように、コイル電圧印加部53によって磁気軸受コイル40の両端に交流電圧を付与し、当該交流電圧の値、及び、交流電圧によって流れる交流電流の値を取得することで、絶縁劣化の指標となるインダクタンスLを容易に取得することができる。
よって、絶縁塗膜を形成する樹脂に対して腐食性の高いR1233zdをターボ冷凍機100の冷媒として用いた場合であっても、容易に絶縁劣化を把握することができる。
次に第二実施形態について図8〜図10を参照して説明する。第二実施形態では第一実施形態と同様の構成要素には同一の符号を付して詳細な説明を省略する。
図8に示すように、第二実施形態の磁気軸受20は、第一実施形態同様の磁気軸受コイル40、変位センサ50、軸受制御部51、ドライバ52を備え、さらにコイル電流検出部54を備えている。
第二実施形態のコイル電流検出部54は、ドライバ52から磁気軸受コイル40に供給される電流の値を検出して、外部に信号として出力する。即ち、第二実施形態のコイル電流検出部54は、磁気軸受コイル40の駆動電流の値を検出する。
第一実施形態では説明を省略したが、モータ14は、モータ制御部81及びインバータ82によって駆動される。
モータ制御部81は、インバータ82に対して目標とするモータ14の回転数に応じた制御信号を出力する。インバータ82は、図示しない電源から供給される電流を、モータ制御部81からの制御信号に応じて、所定の周波数に変換してモータ14に供給する。モータ14は、インバータ82から供給される電流によって回転駆動される。
本実施形態では、状態監視システムの一構成として、コイル電流検出部54、状態監視装置60に加えて、モータ14の負荷を検出する負荷検出部83が設けられている。負荷検出部83は、インバータ82に接続されており、インバータ82がモータ14に供給する電流及び電圧値に基づいて、モータ14の負荷を検出する。
コイル電流検出部54からの信号及び負荷検出部83からの信号は、それぞれ状態監視装置60の信号受信モジュール65に入力される。
図9に本実施形態の状態監視装置60の機能ブロック図を示す。コイル電流取得部72は、コイル電流検出部54が検出した磁気軸受コイル40の駆動電流を取得する(コイル電流取得工程)。モータ負荷取得部96は、負荷検出部83が検出したモータ14の負荷を取得する(モータ負荷取得工程)。
判定部75は、負荷取得部が取得したモータ14の負荷の値とコイル電流取得部72が取得した駆動電流の値とに基づいて、鉄心32が絶縁不良か否かを判定する(判定工程)。具体的には判定部75は、駆動電流の値が、負荷毎に設定された閾値以上となった場合に、鉄心32が絶縁不良であると判定する。
そして、警報部76は、判定部75の判定結果に基づいて警報を出力する(警報工程)。なお、本実施形態の磁気軸受20の状態監視方法は、上記のコイル電流取得工程、モータ負荷取得工程、判定工程及び警報工程を含む。
次に本実施形態の作用について説明する。
磁気軸受20はロータの自重(回転軸11、第一インペラ12及び第二インペラ13の自重)と、これら第一インペラ12、第二インペラ13によって圧送される冷媒(流体)から受ける変動力に抗して吸引力Fを発生させている。当該吸引力Fと磁気軸受コイル40を駆動する電流Iとの関係式は、下記(5)式で表される。
Figure 0006830844
ここで、Rは、磁路全体の磁気抵抗であって上記Rm0とRmcの和である。
また、磁気軸受20を駆動する電流Iは、下記(6)式となる。
Figure 0006830844
ここで、Fはロータの自重(回転軸11、第一インペラ12及び第二インペラ13の自重)、Fは冷媒から受ける変動力である。冷媒から受ける変動力Fは、第一インペラ12及び第二インペラ13による冷媒への仕事が大きい程(第一インペラ12及び第二インペラ13を回転させるモータ14の負荷が大きい程)、大きくなる。
一方、鉄心32の絶縁が低下する場合、鉄心32の磁気抵抗が増加する。磁気軸受20の磁気軸受コイル40には、変位センサ50による回転軸11の変位に応じて基準位置に復帰するように電流が供給されている。そのため、鉄心32の磁気抵抗が増加した際に、増加前と同様に回転軸11を基準位置に復帰させるためには、即ち、増加前と同様の吸引力を与えるためには、必要となる電流の値が増加する。
したがって、モータ14の負荷に応じた磁気軸受コイル40を駆動させる電流の値は、図10に示す通りとなる。即ち、モータ14の負荷と磁気軸受コイル40の電流とは相関しており、さらに異常時(絶縁劣化磁)には、正常時に比べて所定のモータ14負荷に対する磁気軸受コイル40の電流の値は増加する。
以上のように、磁気軸受20の吸引力、即ち、該磁気軸受20の磁気軸受コイル40に流れる電流の値は、回転側の自重と作動流体の冷媒から受ける変動力によって定まる。そのため、モータ14の負荷の値と磁気軸受20の電流の値とは相関する。鉄心32の絶縁性が低下した場合、鉄心32の磁気抵抗が増加する。この場合、同様の吸引力を得るために必要な電流量が増加する。そのため、モータ14の負荷に対する磁気軸受コイル40の電流の値は、鉄心32の絶縁劣化診断の指標となる。したがって、モータ14の負荷の値と磁気軸受コイル40の電流値を取得することで、これらに基づいて鉄心32の絶縁不良を判定することができる。
さらに、鉄心32の絶縁劣化が生じる前の正常時の磁気軸受コイル40の電流値と、実測した磁気軸受コイル40の電流値とを同様のモータ14の負荷の状態で対比することで、鉄心32の絶縁不良をより適切に判定することができる。
次に第三実施形態について、図11〜図14を参照して説明する。第三実施形態では第一、第二実施形態と同様の構成要素には同一の符号を付して詳細な説明を省略する。
図11に示すように、第三実施形態の磁気軸受20は、第一実施形態同様の磁気軸受コイル40、変位センサ50、軸受制御部51、ドライバ52を備えている。また、磁気軸受20の状態監視システムの構成として、コイル電流検出部54、コイル温度検出部98及び状態監視装置60を備えている。
第三実施形態のコイル電流検出部54は、第二実施形態同様、ドライバ52から磁気軸受コイル40に供給される電流である駆動電流(コイル電流)の値を検出して、外部に信号として出力する。即ち、第三実施形態のコイル電流検出部54は、磁気軸受コイル40の駆動電流の値を検出する。
第三実施形態では、コイル温度検出部98がさらに設けられている。コイル温度検出部98は、磁気軸受コイル40の温度(コイル温度)を検出して、外部に出力する。コイル温度検出部98としては、例えば熱電対等のセンサが用いられている。
コイル電流検出部54からの信号及びコイル温度検出部98からの信号は、それぞれ状態監視装置60の信号受信モジュール65に入力される。
図12に本実施形態の状態監視装置60の機能ブロック図を示す。コイル電流取得部72は、コイル電流検出部54が検出した磁気軸受コイル40の駆動電流を取得する。コイル温度取得部102は、コイル温度検出部98が検出した磁気軸受コイル40のコイル温度を取得する。
第一判定部103は、コイル温度取得が取得したコイル温度とコイル電流取得部72がしたコイル電流の値とに基づいて、鉄心32が絶縁不良か否かを判定する。より具体的には、第一判定部103は、予め取得した正常時の電流と温度との関係を基準として、電流に対する温度の値が閾値以上に大きい場合に、鉄心32が絶縁不良であると判定する。
第二判定部104は、第一判定部103が、鉄心32が絶縁不良であると判定した場合に、コイル温度取得部102が取得した温度が、予めさだめた磁気軸受20の耐熱温度以下か否かを判定する。
警報部76は、第二判定部104が、前記温度が耐熱温度以下であると判定した際にアラームを発する。
停止部105は、第二判定部104が、温度が耐熱温度以下ではないと判定した際に、磁気軸受20及びターボ圧縮機1の運転を停止させる。なお、停止部105をターボ圧縮機1のみの運転を停止させてもよい。
次に図13のフローチャートを参照して本実施形態の磁気軸受20の状態監視方法について説明する。
当該状態監視方法では、最初にコイル電流取得部72及びコイル温度取得部102が、磁気軸受コイル40の電流の値及び磁気軸受コイル40の温度の値を取得する(ステップS1、コイル電流取得工程及びコイル温度取得工程)。
次いで、予め取得した正常時の電流と温度との関係を基準として、電流に対する温度の値が閾値以上に大きい場合に、鉄心32が絶縁不良であると判定する。具体的には図14に示すグラフにしたがって、検出した電流の値と温度の値とが、破線で示す異常時のライン以下の場合には、正常と判断し、再びデータの取得を行う。一方、検出した電流の値と温度の値とが、破線で示す異常時のラインを超える場合には、即ち、コイル電流に対してコイル温度が過剰に大きい場合には、異常(絶縁劣化)と判断する(ステップS2、第一判定工程)。
ステップS2で異常と判断された場合には、検出したコイル温度が、耐熱温度以下か否かを判定する(第二判定工程、ステップS3)。
第二判定部104が、コイル温度が耐熱温度以下であると判定した際にアラームを発する(ステップS3、警報工程)。
第二判定部104が、温度が耐熱温度以下ではないと判定した際には、磁気軸受20及びターボ圧縮機1の運転を停止させる(ステップS4、停止工程)。
次に第三実施形態の作用について説明する。
鉄心32の絶縁性が低下すると、該鉄心32での渦電流損が増加することに伴って磁気軸受コイル40の温度が増加する。したがって、磁気軸受コイル40の温度は、鉄心32の絶縁劣化の指標となる。
即ち、図14に示すように、正常時(例えば新設時)には、コイル電流の増加にともなってコイル温度が所定の傾きで増加する。一方、鉄心32の絶縁性が低下した際には、当該傾きが増大し、即ち、コイル電流の増加に伴って正常時よりもコイル温度の増加率が増大する。したがって、コイル電流の値毎にコイル温度の閾値を設定し、実測したコイル温度が当該閾値を超えた際に異常と判定することで、容易に絶縁劣化を検知することができる。
鉄心32の絶縁劣化が生じる前の正常時の磁気軸受コイル40の温度と、実測した磁気軸受コイル40の温度とを同様の磁気軸受コイル40の電流値の状態で対比することで、鉄心32の絶縁不良をより適切に判定することができる。
さらに、本実施形態では、第一判定部103が絶縁不良と判断した後に、第二判定部104が耐熱温度を基準として温度の高低を判定する。その結果、耐熱温度以下の場合にはアラームを発するに留まる一方、耐熱温度を超える場合には運転を停止させる。これにより、運転を継続するか否かの判定を適切に行うことができる。
第三実施形態の変形例として、図15に示すように、コイル温度に代えて、下記(7)式で表される評価温度Teを用いてもよい。
Figure 0006830844
ここで、Tcはコイル温度、Taは外気温、αは補正係数である。
コイル温度は外気温の影響を受けるため、外気温が高ければそれだけ検出される温度は高くなる。そのため、外気温Taに補正係数αを乗じた項をコイル温度Tcから減じた評価温度Teをコイル温度に代えて評価の対象として用いることで、外気温の影響を受けずに適切に絶縁劣化を評価することができる。
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明はこれに限定されることなく、その発明の技術的思想を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
実施形態では本発明を磁気軸受20のうちラジアル軸受20Bに適用した例について説明したが、スラスト軸受20Aに適用してもよい。
1 ターボ圧縮機
2 凝縮器
3 第一膨張弁
4 エコノマイザ
5 流入路
6 第二膨張弁
7 蒸発器
8 ホットガスバイパス管
8a ホットガスバイパス弁
9 配管
10 ハウジング
11 回転軸
11a スラストカラー
12 第一インペラ
13 第二インペラ
14 モータ
15 ロータコア
16 ステータ
20 磁気軸受
20A スラスト軸受
20B ラジアル軸受
30 ヨーク
31 バックヨーク
32 鉄心
40 磁気軸受コイル
50 変位センサ
51 軸受制御部
52 ドライバ
53 コイル電圧印加部
54 コイル電流検出部
60 状態監視装置
61 CPU
62 ROM
63 RAM
64 HDD
65 信号受信モジュール
71 制御部
72 コイル電流取得部
73 コイル電圧取得部
74 インダクタンス演算部
75 判定部
76 警報部
81 モータ制御部
82 インバータ
83 負荷検出部
96 モータ負荷取得部
98 コイル温度検出部
100 ターボ冷凍機
102 コイル温度取得部
103 第一判定部
104 第二判定部
105 停止部
O1 軸線
O2 制御軸

Claims (12)

  1. モータによって軸線回りに回転される回転軸に対向配置された鉄心と該鉄心に巻回された磁気軸受コイルを有し、該磁気軸受コイルへの通電により発生する磁界によって前記回転軸を非接触で支持する磁気軸受の状態監視装置であって、
    前記磁気軸受コイルに交流電圧が印加された際における該交流電圧の値を取得するコイル電圧取得部と、
    前記磁気軸受コイルに前記交流電圧が印加されることで該磁気軸受コイルに流れる交流電流の値を取得するコイル電流取得部と、
    前記コイル電圧取得部が取得した前記交流電圧の値と前記コイル電流取得部が取得した前記交流電流の値とに基づいて前記磁気軸受のインダクタンスの値を演算するインダクタンス演算部と、
    該インダクタンス演算部が演算した前記インダクタンスの値に基づいて、前記鉄心が絶縁不良か否かを判定する判定部と、
    を備える磁気軸受の状態監視装置。
  2. 前記判定部は、予め取得した正常時の前記インダクタンスの値を基準として、前記インダクタンス演算部が演算した前記インダクタンスの値が閾値以上に下回った際に、前記鉄心が絶縁不良であると判定する請求項1に記載の磁気軸受の状態監視装置。
  3. モータによって軸線回りに回転される回転軸に対向配置された鉄心と該鉄心に巻回された磁気軸受コイルを有し、該磁気軸受コイルへの通電により発生する磁界によって前記回転軸を非接触で支持する磁気軸受の状態監視装置であって、
    前記モータの負荷の値を取得するモータ負荷取得部と、
    前記磁気軸受コイルに流れる電流の値を取得するコイル電流取得部と、
    前記モータ負荷取得部が取得した前記負荷の値と前記コイル電流取得部が取得した前記電流の値とに基づいて、前記鉄心が絶縁不良か否かを判定する判定部と、
    を備える磁気軸受の状態監視装置。
  4. 前記判定部は、予め取得した正常時の前記負荷と前記電流との関係を基準として、前記負荷に対応する前記電流の値が閾値以上に大きい場合に、前記鉄心が絶縁不良であると判定する請求項3に記載の磁気軸受の状態監視装置。
  5. モータによって軸線回りに回転される回転軸に対向配置された鉄心と該鉄心に巻回された磁気軸受コイルを有し、該磁気軸受コイルへの通電により発生する磁界によって前記回転軸を非接触で支持する磁気軸受の状態監視装置であって、
    前記磁気軸受コイルの温度を取得するコイル温度取得部と、
    前記磁気軸受コイルに流れる電流の値を取得するコイル電流取得部と、
    前記コイル温度取得部が取得した前記温度と前記コイル電流取得部が取得した前記電流の値とに基づいて、前記鉄心が絶縁不良か否かを判定する第一判定部と、
    を備える磁気軸受の状態監視装置。
  6. 前記第一判定部は、予め取得した正常時の前記電流と前記温度との関係を基準として、前記電流に対応する前記温度の値が閾値以上に大きい場合に、前記鉄心が絶縁不良であると判定する請求項5に記載の磁気軸受の状態監視装置。
  7. 前記第一判定部が、前記鉄心が絶縁不良であると判定した場合に、前記コイル温度取得部が取得した前記温度が耐熱温度以下か否かを判定する第二判定部と、
    該第二判定部が、前記温度が耐熱温度以下であると判定した際にアラームを発する警報部と、
    前記第二判定部が、前記温度が耐熱温度以下ではないと判定した際に運転を停止させる停止部と、
    を備える請求項5又は6に記載の磁気軸受の状態監視装置。
  8. 前記回転軸、前記モータ、前記磁気軸受、請求項1から7のいずれか一項に記載の磁気軸受の状態監視装置及び前記回転軸と一体に回転するインペラとを備えるターボ圧縮機。
  9. 請求項8に記載の冷媒を圧縮するターボ圧縮機及び凝縮部、膨張部、蒸発部を備えるターボ冷凍機。
  10. モータによって軸線回りに回転される回転軸に対向配置された鉄心と該鉄心に巻回された磁気軸受コイルを有し、該磁気軸受コイルへの通電により発生する磁界によって前記回転軸を非接触で支持する磁気軸受の状態監視方法であって、
    前記磁気軸受コイルに交流電圧が印加された際における該交流電圧の値を取得するコイル電圧取得工程と、
    前記磁気軸受コイルに前記交流電圧が印加されることで該磁気軸受コイルに流れる交流電流の値を取得するコイル電流取得工程と、
    前記コイル電圧取得工程で取得した前記交流電圧の値と前記コイル電流取得工程で取得した前記交流電流の値とに基づいて前記磁気軸受コイルのインダクタンスの値を演算するインダクタンス演算工程と、
    該インダクタンス演算工程で演算した前記インダクタンスの値に基づいて、前記鉄心が絶縁不良か否かを判定する判定工程と、
    を備える磁気軸受の状態監視方法。
  11. モータによって軸線回りに回転される回転軸に対向配置された鉄心と該鉄心に巻回された磁気軸受コイルを有し、該磁気軸受コイルへの通電により発生する磁界によって前記回転軸を非接触で支持する磁気軸受の状態監視方法であって、
    前記モータの負荷の値を取得するモータ負荷取得工程と、
    前記磁気軸受コイルに流れる電流の値を取得するコイル電流取得工程と、
    前記モータ負荷取得工程で取得した前記負荷の値と、前記コイル電流取得工程で取得した前記電流の値とに基づいて、前記鉄心が絶縁不良か否かを判定する判定工程と、
    を備える磁気軸受の状態監視方法。
  12. モータによって軸線回りに回転される回転軸に対向配置された鉄心と該鉄心に巻回された磁気軸受コイルを有し、該磁気軸受コイルへの通電により発生する磁界によって前記回転軸を非接触で支持する磁気軸受の状態監視方法であって、
    前記磁気軸受コイルの温度を取得するコイル温度取得工程と、
    前記磁気軸受コイルに流れる電流の値を取得するコイル電流取得工程と、
    前記コイル温度取得工程で取得した前記温度と前記コイル電流取得工程で取得した前記電流の値とに基づいて、前記鉄心が絶縁不良か否かを判定する第一判定工程と、
    を備える磁気軸受の状態監視方法。
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