JP6830302B1 - 澱粉配合ポリエチレン樹脂組成物およびそれを用いた包装材料 - Google Patents

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Abstract

【課題】 澱粉を用いて市販の汎用プラスチックに代替できる生分解性樹脂組成物とこれを用いたフィルム等の包装材料を提供する。【解決手段】上記課題は、総ポリエチレン樹脂100質量部に対して、澱粉が120質量部以下10質量部以上、総ポリエチレン樹脂の内カルボキシル基を導入した変性ポリエチレン樹脂30〜90質量部、多官能エポキシ基を有する化合物0.1〜5質量部、多価アルコール系可塑剤が澱粉100質量部に対し10〜60質量部、水が澱粉100質量部に対し0〜30質量部からなる混合物を溶融混練し、最終段階で水分を減圧脱水して得られる澱粉配合ポリエチレン樹脂組成物によって解決される。【選択図】 なし

Description

本発明は、天然由来物質である澱粉に汎用包装材料であるポリエチレン樹脂を組み合わせた樹脂組成物、およびその樹脂組成物を用いた包装材料に関する。
近年、“マイクロプラスチック”と呼ばれる廃棄プラスチックが化学分解等で細断した残渣が海水中や土中に堆積し、生態系や食物連鎖に悪影響を及ぼすことが社会問題となっている。更に石油資源に由来するプラスチックは原料から廃棄処理までのライフサイクルに亘って大量の二酸化炭素を排出することが、地球温暖化の一因となっている。
これらの環境負荷を低減する目的から、土中や海水中のバクテリアによって生分解する脂肪族ポリエステル樹脂が種々考案され実用化されている。代表的な生分解性の脂肪族ポリエステル樹脂は、ジカルボン酸モノマーとしてコハク酸やアジピン酸、テレフタル酸、およびジオールモノマーとしてエチレングリコールや1,4−ブタンジオールを脱水縮重合したもの、カルボキシル基とヒドロキシル基を併せ持つグリコール酸を脱水縮重合したもの、乳酸の加熱脱水重合物を減圧下で加熱分解して得られたラクチドを金属触媒下で重合したポリ乳酸、等が挙げられる。これらや他の脂肪族ポリエステル樹脂は低環境負荷素材として市販され、フィルムやシートも実用化されている。
しかしながら生分解性の脂肪族ポリエステル樹脂は汎用の芳香族ポリエステル樹脂やポリオレフィン樹脂と比較して価格が高いばかりか、従来の汎用樹脂が有する強度物性、性状等を代替できるレベルにないのが実状である。そのためフィルムやシートなどの製造原価を圧縮するために、種々の考案がなされ、実用化されている。
特許文献1の発明は、生分解性の脂肪族ポリエステル樹脂と澱粉の組成物に関する発明であり、澱粉中の一部のグルコース単位のC−2およびC−3間が分子切断され、その末端がカルボキシル基で修飾された酸化澱粉の糊化物(50%未満)であることを特徴としている。
本発明者らも、このような地球環境の悪化に心を痛め、澱粉を用いた材料の開発に取り組んできた。そして、澱粉に生分解性の脂肪族ポリエステル樹脂を組み合わせ、これに水溶性高分子を配合することによって、その水酸基やアクリロイル基でポリエステル樹脂の水酸基末端やカルボキシル基末端と澱粉の水酸基の間の親和性を高め、澱粉そのままでもポリエステル樹脂と充分に混和させてフィルム等を製造できるようにして、これを特許出願した(特許文献2)。そして、これが、フィルム等を製造する際に、澱粉が褐変しやすいことから、さらに、酸化防止剤を加えることによってこの褐変問題も解決し、これも特許出願した(特許文献3)。
特開2007−277353号公報 特開2018−53165号公報 特開2018−188574号公報
しかしながら、特許文献1に関しては、汎用品ではない特殊な酸化澱粉を用いる、あるいは次亜塩素酸ナトリウム水溶液を用いた煩雑な工程を経て澱粉を酸化させる必要があるため汎用澱粉と比較すると高価であり、樹脂組成物の加工原価の上昇が懸念される。さらに、万が一にも次亜塩素酸ナトリウムが残留していた場合に、これらが人体粘膜に触れることで「アナフィラキシーショック」とよばれる症状等を発症することもある。
これは、澱粉が、ポリエステル樹脂に対する親和性が低いため、これを酸化澱粉にすることによってカルボキシル基を大幅に増加させて解決していたのである。
特許文献2、3は、このような問題点を解決して、容易に且つ廉価で入手することができる汎用の澱粉を用いて、且つ安定的に均一に混合することができるものであったが、脂肪族ポリエステル樹脂は高価で、澱粉を加えてコスト低下しても市販の汎用プラスチックを代替するのは容易でなかった。
本発明の目的は、澱粉を用いて市販の汎用プラスチックに代替できる生分解性樹脂組成物とこれを用いたフィルム等の包装材料を提供することにある。
本発明者は、上記課題を解決するべく鋭意検討を進め、廉価で且つ実用的な強度物性を有した包装材料であるポリエチレン樹脂に着目した。そして、まず、澱粉に水を加えて糊化ペースト状としてポリエチレン樹脂ペレットを加えてコンパウンドにした。しかし、水での糊化が蒸発や気化により減少すると澱粉分子同士の水素結合が再び起こり、硬く脆い乾麺状になって再び凝集および相分離してしまった。そこで、容易に蒸発しないグリセリンやモノグリセドなどの多価アルコール系可塑剤および素材物性を損なわない範囲の水を配合した。一方、極性基を持たないポリエチレン樹脂は澱粉と親和性がない。そこで、ポリエチレンにカルボン酸無水物をグラフトした変性ポリエチレン樹脂を添加した。これにより、変性ポリエチレン樹脂の酸無水物基が澱粉の水酸基とエステル結合し、両相の親和性を高めることができた。これに、さらに上記の極性基(特に酸無水物基)と反応性のあるエポキシ基を多官能に持つ化合物を配合することによって部分的な分子結合による高分子化が起こり、フィルム等にした場合の強度を高めることができ、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は総ポリエチレン樹脂100質量部に対して、澱粉が120質量部以下10質量部以上、総ポリエチレン樹脂の内カルボキシル基を導入した変性ポリエチレン樹脂30〜90質量部、多官能エポキシ基を有する化合物0.1〜5質量部、多価アルコール系可塑剤が澱粉100質量部に対し10〜60質量部、水が澱粉100質量部に対し0〜30質量部からなる混合物を溶融混練し、最終段階で水分を減圧脱水して得られる澱粉配合ポリエチレン樹脂組成物を提供するものである。
上記の樹脂組成物を用いても、溶融混練から成形に至る間に澱粉の酸化による熱褐変が起こりやすい。そこで、この樹脂組成物に酸化防止剤を配合することにより澱粉の褐変を防止できるようにした。従って、本発明は、酸化防止剤を0.1〜0.8質量部さらに配合してなる上記の澱粉配合ポリエチレン樹脂組成物を提供するものである。
本発明の樹脂組成物は、廃棄されると澱粉や多価アルコール系可塑剤は生分解され、環境負荷の低減に寄与することができる。更に、この樹脂組成物に所望の実用期間後にポリエチレンの分子量を低下させる酸化分解剤を配合することによって、樹脂組成物中のポリエチレンも分解が促進されて低分子化し、微生物等によって分解されるようになる。そこで、本発明はポリエチレン樹脂の分子量を低下させる酸化分解剤を0.1〜3質量部さらに配合してなる上記の澱粉配合ポリエチレン樹脂組成物として提供してもよい。
また、本発明の樹脂組成物に天然由来のセルロース繊維を配合すると、組成物の生分解性を維持したままでその強度を高めることができる。そこで、本発明はセルロース繊維を澱粉100質量部に対して1〜10質量部さらに配合してなる上記の澱粉配合ポリエチレン樹脂組成物を提供するものである。
本発明の樹脂組成物に用いられるポリエチレンに天然由来原料で製造したものを用いれば、環境的に炭素循環量が中立であることを指す「カーボンニュートラル」になり、地球温暖化防止の一助となる。そこで、本発明はポリエチレン樹脂が天然由来原料から得られたものである上記のいずれかに記載の澱粉配合ポリエチレン樹脂組成物を提供するものである。
そして、このような樹脂組成物を用いて、フィルム、シート、紙やフィルム、金属箔等の基材上へ溶融押出ラミネート、ブローボトル、射出成形物等を製造すれば、これらは廃棄されても生分解される。そこで、本発明は、上記の樹脂組成物よりなる、フィルム、シート、ブローボトル、射出成形物、上記の樹脂組成物を紙基材上に溶融押出ラミネートされている積層体を提供するものである。
本発明の樹脂組成物は、全成分を一度に混合すると均一に分散したものが得られず、澱粉は予め多価アルコール系可塑剤および水を加えて均一に混合可塑化しておく必要がある。そこで、本発明は、澱粉に多価アルコール系可塑剤および水を加えて均一に撹拌混合し、この混合物にポリエチレン樹脂、変性ポリエチレン樹脂および多官能エポキシ基を有する化合物を加えて均一に撹拌混合してなる混合物を溶融混練し、最終段階で水分を減圧脱水して得られる上記の澱粉配合ポリエチレン樹脂組成物の製造方法を提供するものである。
本発明の樹脂組成物は、汎用材料を主材として安価でありながら強度に秀れ、しかも澱粉が主材の一つであるから生分解性も高い。そして、更にポリエチレンの分子量を低下させる酸化分解剤を配合すればポリエチレンも分子切断されて生分解が促進されるようになるため、全体として生分解され、環境汚染の問題を解決できるものである。
まず、本発明の樹脂組成物に用いるポリエチレン樹脂について説明する。このポリエチレン樹脂は、如何なるものでもよく、高密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレンなどを用いることができる。本発明の趣旨から、ポリエチレン樹脂は天然由来原料から得られたもの、例えば、バイオマスと称されるサトウキビなどを発酵させて得られたエタノールを原料にして製造したポリエチレン樹脂が好ましい。ポリエチレン樹脂は澱粉と均一に相溶化させるために、MFR(at190℃)が0.1〜20g/10分程度のものが特に好ましい。好適なMFRは、成形法や組成に応じて任意に選択すればよい。
次いで、本発明の樹脂組成物に用いる澱粉について説明する。
澱粉については特に制限が無く、市販品を用いることができる。例えば、コーンスターチ、小麦澱粉、米澱粉、モロコシ澱粉等の穀類澱粉、甘藷澱粉、馬鈴薯澱粉、タピオカ澱粉等のイモ類澱粉、緑豆澱粉等の豆類澱粉、葛澱粉、片栗澱粉、蕨澱粉等の野草類澱粉が挙げられる。これらの澱粉は何も化学修飾されていない生澱粉が使用できるが、化学修飾澱粉も使用できる。化学修飾澱粉の例として、酸化澱粉、アセチル化澱粉、エーテル化澱粉、架橋澱粉、等が挙げられる。
本発明の樹脂組成物における澱粉の配合割合は、総ポリエチレン樹脂100質量部に対して、澱粉が120質量部以下10質量部以上、好ましくは100質量部以下、30質量部以上、より好ましくは100質量部以下50質量部以上である。120質量部を超えると澱粉の再凝集により、樹脂組成物の混練が不均一となりやすいばかりか、これを用いて得られたフィルム、シート、の強度が著しく低下するため、実用上、好ましくない。一方、10質量部未満であると、生分解性による環境負荷の著しい低減効果が期待できない。
尚、本明細書における「総ポリエチレン樹脂100質量部」とは、ポリエチレン樹脂と変性ポリエチレン樹脂の合計量であり、総ポリエチレン樹脂には、ポリエチレン樹脂組成物である酸化分解剤マスターバッチも含まれる。
本発明に用いる多価アルコール系可塑剤について説明する。多価アルコール系可塑剤は、澱粉の可塑剤として使用されるもので、蒸発しにくくフィルム等への成形後も残るものがよい。具体的には、溶融混練温度で気化しない沸点と高い引火点を有するものが好適であり、例を挙げれば、グリセリン、グリセリド、グコール、ポリビニルアルコール、エチレン−ポリビニルアルコール共重合体、ソルビトール、等である。グリセリドの例としてはモノグリセリドあるいはジグリセリド等、グリコールの例としてはエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、等がある。これらのなかで特に好ましいのはグリセリンである。
多価アルコール系可塑剤の配合割合は、澱粉100質量部に対し10〜60質量部程度、好ましくは20〜50質量部程度である。10質量部未満では澱粉の可塑化が不充分となり、溶融混練およびその後の製膜や成形時に澱粉どうしが再凝集しやすく、その部分は局所的に物理的強度が低下し好ましくない。一方、60質量部を超えると可塑化にあずからない余剰の多価アルコール系可塑剤は溶融混練や製膜/成形を行なう押出機内で滑剤として副作用し、スクリューでの混練に支障が出やすく好ましくない。多価アルコール系可塑剤の配合時に水を0〜30質量部を加えることは更に好ましい。水は次工程の溶融混練時に澱粉のアルファ化を促進する。アルファ化澱粉は粘りが強くまた透明性に優れるため、本発明の樹脂組成物の強度物性や透明性の向上に寄与する。しかしアルファ化澱粉は長時間を経過するとベータ化澱粉へ再転移(老化)することが知られており、老化澱粉は本発明の樹脂組成物の諸物性を低下させる。老化を抑制する方法として急速脱水が知られており、本発明の良好な樹脂組成物を得るには溶融混練時にベントで減圧脱水することが好ましい。
カルボキシル基を導入した変性ポリエチレン樹脂について説明する。この変性ポリエチレン樹脂は、低密度、線状低密度あるいは、高密度のポリエチレンに不飽和ジカルボン酸無水物や不飽和カルボン酸をグラフト重合させたグラフト共重合体が好ましい。不飽和ジカルボン酸無水物の例としては、無水マレイン酸、無水フタル酸、無水イタコン酸、無水シトラコン酸、無水メサコン酸、無水フマル酸などを挙げることができ、不飽和カルボン酸の例としては、アクリル酸、メタクリル酸などを挙げることができ、その中でもハンドリングのし易さ、耐熱性等の観点から常用されている無水マレイン酸と無水フタル酸が好ましい。グラフト共重合させる割合は、ポリエチレン100質量部に対して不飽和ジカルボン酸無水物を0.01〜5質量部、好ましくは0.05〜3質量部程度が適当である。0.01質量部未満では、澱粉相とポリエチレン相との相溶性が乏しくなる。変性ポリエチレン樹脂は、上記配合によりグラフト変性を行なってもよいし、市販のものを使用してもよい。
変性ポリエチレンも前述の理由によりMFR(at190℃)が0.1〜20g/10分のものが好適である。
変性ポリエチレン樹脂の配合割合は総ポリエチレン樹脂100質量部の内30〜90質量部程度である。30質量部未満では澱粉相と親和性を有する極性基が不足し、得られた製膜、成形物にはマクロ的な相分離が生じ、その外観や物理的強度は著しく低下する。一方、90質量部を超えることは得られた製膜、成形物に何ら悪影響を与えるものではないが、市販の該樹脂は高価であり製造原価を圧迫するので好ましくない。
本発明に用いる多官能エポキシ基を有する化合物および/又はカルボジイミドを有する化合物について説明する。ここに多官能とはエポキシ基を複数有する意味である。該化合物は自身がもつエポキシ基が、変性ポリエチレンのカルボキシル基や澱粉グルコースが有するヒドロキシル基と反応や水素結合を形成して、親和力を増大させる。
該化合物の好適な例として、スチレン−(メタ)アクリル酸メチル−メタクリル酸グリシジル共重合体、メタクリル酸グリシジル単独重合体、エチレン−メタクリル酸グリシジル共重合体が挙げられる。該化合物の他の好例として、エポキシ化大豆油やエポキシ化亜麻仁油などのエポキシ化高級脂肪酸エステルが挙げられる。ASTM−D 1652の方法により測定したエポキシ価が0.5〜2.5meq/gであることが好ましい。より好ましいエポキシ価は1.0から4.0meq/gである。エポキシ価が0.5meq/g未満では、樹脂組成物の相溶性は不充分となり外観低下ばかりか物理的強度の向上が期待できない。一方、4.0meq/gを超えると分子間の架橋反応が過剰に進行し、成形時にゲル異物が多発する等の支障をきたすため好ましくない。スチレン−(メタ)アクリル酸メチル−メタクリル酸グリシジル共重合体の例は、例えば、特開2005−154690号公報に記載されており、またBASFジャパン株式会社のジョンクリル、東亜合成株式会社のアルフォンなどが市販されている。スチレン−(メタ)アクリル酸メチル−メタクリル酸グリシジル共重合体は単独で用いても2種以上を組合せて使用してもよい。
多官能エポキシ基を有する化合物および/又はカルボジイミドを有する化合物の配合割合は総ポリエチレン樹脂100質量部に対し0.1〜5質量部程度である。0.1質量部未満では両相の結合や親和性が不充分となり、得られた製膜、成形物にはマクロ的な相分離が生じ、その外観や物理的強度は著しく低下する。一方、5質量部を超えると、両相間で過剰な結合が生じ、樹脂組成物の粘度が著しく増加する。そのため最悪の場合は製膜、成形物を得ることができない。
本発明に使用する酸化防止剤について説明する。酸化防止剤は樹脂組成物に配合されている澱粉が溶融混練時や成形時に生じる「褐変」と呼ばれる酸化反応を低減するために処方することが好ましい。好ましい配合比率は総ポリエチレン樹脂100質量部に対し0.1〜0.8質量部である。0.1質量部未満では、充分な褐変抑制効果が得られない、一方、0.8質量部を超えると不必要に製造原価を上昇させるため好ましくない。好適な酸化防止剤として、フェノール系酸化防止剤、リン系酸化防止剤、トコフェロール、アスコルビン酸、が挙げられる。これらの群から1つ以上の単体又は併用することが効果的である。フェノール系とリン系の併用で処方するのが最も好ましい。
本発明に使用する、ポリエチレンの分子量を低下させる酸化分解剤について説明する。これは、例えば、熱可塑性ポリマーと、直接的生分解性成分と脂肪酸等の熱可塑性成分の炭素−炭素結合を分断する酸化成分と遷移金属成分とヒンダードフェノールからなるものであり(特許第2961138号)、ノボン・ジャパン株式会社から「デグラノボン」(登録商標)の商品名で発売されている。また、「P−ライフ」の商品名でピーライフ・ジャパン・インク株式会社から発売されているものもある。このポリエチレンの分子量を低下させる酸化分解剤をポリエチレンに配合することによって、紫外線や温度、酸素、微生物などを利用して、ポリエチレンを酸化劣化させて低分子化し、最終的に水と炭酸ガスとバイオマスにすることができる。
ポリエチレンの分子量を低下させる酸化分解剤の配合量は総ポリエチレン樹脂100質量部に対し0.1〜3質量部程度、好ましくは0.2〜2質量部程度である。0.1質量部未満では酸化開始反応であるラジカルの発生が不充分であり、ポリエチレンを屋外に自然放置した場合の経時劣化とほとんど変わらず添加効果としての訴求性に乏しい。一方、3質量部を超えると酸化反応が速く、生分解の観点からは有効ではあるが、得られた樹脂組成物が製品として形状を維持すべき期間(例えば食品包装であれば消費期限)の前に崩壊や分解が開始されるおそれがある。尚、前記の市販品はいずれも酸化分解剤をポリエチレン樹脂に分散させたマスターバッチとして市販されている。このマスターバッチも総ポリエチレン樹脂の一部となる。
次に本発明に物理的強度の強化成分として配合してもよいセルロース繊維について説明する。セルロースナノファイバーも物性的には好適ではあるが価格が高い。具体的に最も好適なものは天然セルロースを微細化した粉末で、食品、化粧品、樹脂充填材などで多用されており、且つ廉価なセルロースパウダーである。好ましいセルロース繊維の配合量は、澱粉100質量部に対して1〜10重量部である。10質量部を超えると溶融混練や製膜、成形を行なう押出機の先端にはスクリーンメッシュと呼ばれる異物や劣化物を除去する膜が備えられているが、このスクリーンメッシュに過剰なセルロース繊維が目詰まりを起こし、長時間の連続稼働が困難となる場合もあり適切ではない。セルロース繊維を添加することにより本発明のフィルム又はシートの強度を高めることができ、とりわけ成形方向と一致する縦方向の引張強度を高めることができる。
本発明の樹脂組成物には、物性上必要であれば添加剤を配合してもよい。例えば、フィルムの滑剤として常用されるステアリン酸カルシウム、オレイン酸アミド、エルカ酸アミド等、フィルムのアンチブロッキング剤として常用される微粒子状の合成ゼオライト等、着色顔料としての酸化チタン粒子やカーボンブラック等が挙げられる。
続いて、本発明の樹脂組成物の製造方法について説明する。
本発明の樹脂組成物は全成分を一度に混合すると均一に分散したものにならず、例えば、フィルムを作製しても見掛けの悪いものになってしまうので製造工程も重要である。
そこで、まず、澱粉は、所要量の多価アルコール系可塑剤、必要に応じて水を加えて常温で均一に撹拌混合して湿潤粉状にしておく。多価アルコール系可塑剤や水を澱粉の1箇所に一度に混合すると“ダマ”になり易いので、澱粉全体にいきわたるように散布することが望ましい。セルロース繊維を加える場合には、この工程で加えるのがよい。混合機にはヘンシェルミキサーや製麺機の混合装置、その他の連続混合装置などを利用できる。この混合装置は上下左右に攪拌され易い混合機構であることが肝要である。
そして、これにさらにポリエチレン樹脂などその他の成分を加えて撹拌し、溶融混練するのである。酸化防止剤や多官能エポキシ基を有する化合物および/又はカルボジイミドを有する化合物、必要に応じて配合するポリエチレンの酸化分解剤もここで加えるのがよい。ポリエチレン樹脂や変性ポリエチレン樹脂はペレットの状態でもよいし、フラフと呼ばれる粉末状でもよい。
変性ポリエチレン樹脂は、予め製造されたものを用いる外、ポリエチレンに不飽和ジカルボン酸無水物及び/又は不飽和カルボン酸と有機過酸化物等のラジカル発生剤を加えて溶融混練することにより、その溶融混練工程内で製造することもできる。
溶融混練押出機は、単軸押出機でもよいが、混練性の観点からニ軸押出機が好ましく、また、混練中に吸引排気できるベント機構の付いたものが好ましい。混練温度は、100℃〜170℃とすることが好ましいが、温度が高いと澱粉が褐変する傾向にあるので、混練可能な範囲で低温で行うのがよい。
押出機から紐状に押し出された樹脂組成物は、そのままフィルム等に成形してもよいが、通常は、冷却してペレタイザーでペレットにする。冷却は水冷、空冷のいずれでもよいが、水冷の場合には、ペレットに水分が吸湿してこれがフィルム等に成形するときに発泡するので、得られたペレットを成形前に乾燥する必要があり、空冷の方が望ましい。
得られた樹脂組成物は、フィルム、シート、紙基材上に押出しラミネートして形成した積層材、ブローボトル、射出成形物などに成形加工できる。
この樹脂組成物は、多量の澱粉を含んでいるが、雨水等がかかっても耐えられる充分な耐水性を有している。本発明で得られたフィルムを90℃の熱水で30分煮沸した後、取り出したフィルムの乾燥重量が約3%減少していたが、フィルム外観の変化は見られなかった。すなわち含水や浸漬により脱落する澱粉はごく僅かであり、実用上は問題のない耐水性であった。
フィルムやシートにする場合には、Tダイ等を用いたキャスト法やインフレーション法、あるいはカレンダー法を用いることができる。製膜温度は100〜165℃が適当である。フィルムやシートの厚みは限定されないが、例えば20〜400μm程度、通常30〜100μm程度である。フィルムやシートは、多層押出することもでき、その場合、隣接する片面あるいは両面にポリエチレン層を設けることもできる。本発明の樹脂組成物で形成したフィルムやシートは多少の澱粉臭があるので、表面にポリエチレン層を設けることによって澱粉臭を遮蔽できる。また、強度もポリエチレンフィルムには及ばないのでそれを補うこともできる。またラミネートを行なう場合は積層面が平滑であることが好ましいので、多層によりそれを補うこともできる。ポリエチレン層の厚みは、総厚みの20〜50%程度でよい。これらのポリエチレン層は、隣接層の樹脂組成物に配合したポリエチレンの酸化分解剤から発生したラジカルの連鎖移動反応で最終的には分解される。
紙基材上に押出ラミネートする場合のラミネート層の厚さは10〜60μm程度、通常15〜50μm程度である。紙基材の種類も限定されないが、例えば、段ボール原紙、紙器用板紙、雑板紙 等である。
本発明について実施例を挙げて更に具体的に説明する。
使用した材料は次の通りである。
ポリエチレン樹脂
LLDPE
「ハーモレックスNH745N」日本ポリエチレン株式会社製品、
密度=0.913g/cm、MFR=8.0g/10分
「エボリューSP1071C」株式会社プライムポリマー製品、
密度=0.910g/cm、MFR=10.0g/10分
Bio−LDPE
「ブラスケムSBC818」豊田通商株式会社製、
密度=0.918g/cm、MFR=8.3g/10分
澱粉(生)
コーンスターチ 王子コーンスターチ株式会社製 商品名 :生でんぷん
セルロース繊維
セルロースパウダーKCフロック 日本製紙株式会社製
商品名 :W−50
多価アルコール系可塑剤
グリセリン 和光純薬株式会社製
モノグリセリド「リケマール」 理研ビタミン株式会社製
有機過酸化物
「カヤヘキサAD」 化薬アクゾ株式会社製
変性ポリエチレン樹脂
無水マレイン酸グラフトポリエチレン
「モディックM545」 三菱ケミカル株式会社製、
密度=0.900g/cm、MFR=6.0g/10分
gPE
参考例で製造した無水マレイン酸グラフトポリエチレン
多官能エポキシ基を有する化合物
JC:スチレン−(メタ)アクリル酸メチル−メタクリル酸グリシジル共重合体、BASFジャパン株式会社製
酸化防止剤
Irg1010:フェノール系酸化防止剤「IRGANOX1010」
Ciba Specialty Chemicals製
Irg168:リン系酸化防止剤「IRGAFOS168」
BASFジャパン株式会社製
酸化分解剤
「デグラノボン」ノボン・ジャパン株式会社製(酸化分解剤5質量%をポリエチレン樹脂に分散したマスターバッチ)
「P−LIFE GREEN20」 ピーライフ・ジャパン・インク株式会社製(酸化分解剤20質量%をポリエチレン樹脂に分散したマスターバッチ)
使用した攪拌機
ヘンシェルミキサー 日本コークス工業株式会社製 FM20C型
容量20L
使用した押出機
日本製鋼株式会社製ベント機構付二軸押出機
44mmΦ L/D30
使用したTダイ製膜機
田辺プラスチックス機械株式会社製、フィードブロック方式の2層ダイス、
リップ長=370mm、リップ間隔=2mm
使用したインフレーション製膜機
直径=300mmΦのサーキュラーダイスと
直径=55mmΦ、L/D=25のスクリューを備えた第1押出機、
直径=65mmΦ、L/D=28のスクリューを備えた第2押出機、
直径=55mmΦ、L/D=25のスクリューを備えた第3押出機、
からなる3層空冷式インフレーション製膜機
使用した押出ラミネート機
リップ面長=2000mmのTダイと
直径=120mmΦ、L/D=32のスクリューを備えた押出機からなるラミネート機
樹脂組成物の作製
所定量の生澱粉をヘンシェルミキサーの槽内に入れ、撹拌しながら所定量のグルセリン又はモノグリセリドを滴下散布し、さらに5分以上撹拌して湿潤粉末物を得た。その後、再度撹拌しながら、所定量のポリエチレン樹脂、変性ポリエチレン樹脂、スチレン−(メタ)アクリル酸メチル−メタクリル酸グリシジル共重合体、酸化防止剤および酸化分解剤を加えて10分間撹拌し、湿潤粉とペレットが混合した状態の表1の各樹脂組成物を得た。
なお、表1において総ポリエチレン樹脂100質量部は、ポリエチレン樹脂、変性ポリチレン樹脂および酸化分解剤のマスターバッチの合計量である。また多価アルコール系可塑剤は、
参考例;無水マレイン酸グラフトポリエチレンの製造
Bio−LDPE100質量部に、無水マレイン酸1質量部と、カヤヘキサAD0.03質量部と溶媒メタノール0.47質量部から調整した希薄溶液とを押出機(上記の日本製鋼株式会社製ベント機構付ニ軸押出機)に入れ、溶融混練することにより、変性ポリエチレン樹脂を作製した。溶融混練はベントを稼働させて、シリンダー上流部分から順に110℃、120℃、130℃、140℃の設定温度で行なった。変性温度はカヤヘキサADの半減分解温度とグラフト効率から140℃に設定した。ベントを稼働させるのは未反応の無水マレイン酸が残留していると相溶化を阻害するのでこれを除去するためである。
Figure 0006830302
実施例1〜7
表1に示す総ポリチレン樹脂、澱粉、多価アルコール系可塑剤、多官能エポキシ基を有する化合物および酸化防止剤をヘンシェル混合した樹脂組成物を押出機に入れてベントを稼働させながら140℃で溶融混練して約5分の滞留時間で押出し、室温〜30℃で空冷して澱粉配合ポリエチレン樹脂組成物のペレットを得た。そして得られた各ペレットを前記のTダイ製膜機で製膜し、キャストフィルムを作製した。その際、Tダイ製膜機はシリンダー上流部から順に100℃、130℃、150℃、155℃、165℃に設定し、ダイス温度は165℃とした。
実施例8
前記のインフレーション製膜機を用いて、3層の押出機に表1の実施例3と同一の澱粉配合ポリエチレン樹脂組成物を投入し、ダイスからの溶融押出温度155℃、ブロー比=2.7、製膜速度=23m/分で総厚み70μmの単層インフレーションフィルムを作製した。
実施例9
前記の押出ラミネート機に表1の実施例3と同一の澱粉配合ポリエチレン樹脂組成物を投入し、基材となる坪量50g/mの晒クラフト紙上に溶融押出温度160℃で厚さ25μmで積層した。
実施例10
実施例3においてモディックM545を使用せず、主ポリエチレン樹脂であるエボリューSP1071Cにメタノールに溶解させた無水マレイン酸及びカヤヘキサADを配合し、溶融混練時に変性ポリエチレン樹脂を同時作製して得られた澱粉配合ポリエチレン樹脂組成物のペレットを前記のTダイ製膜機で製膜し、キャストフィルムを作製した。その際、Tダイ製膜機はシリンダー上流部から順に100℃、130℃、150℃、155℃、165℃に設定し、ダイス温度は165℃とした。
実施例11
表1の実施例3の組成におけるグリセリンを75%に減量し、残る25%は水として得られた澱粉配合ポリエチレン樹脂組成物のペレットを前記のTダイ製膜機で製膜し、キャストフィルムを作製した。その際、Tダイ製膜機はシリンダー上流部から順に100℃、130℃、150℃、155℃、165℃に設定し、ダイス温度は165℃とした。
実施例1〜8、10および11の評価方法
得られた各フィルムの引張り強度をJIS K−6760で試料幅15mm、引張強度200mm/min、チャック間100mmで測定した。
また、縦、横の伸び率もJIS K−6760で測定した。
生分解性評価は、予め乾燥重量を測定したキャストフィルムを25℃の活性汚泥中に埋没させ静置した。180日後に取り出し、洗浄および乾燥を行ない、その重量を測定し、静置前後の重量減少率(%)を指標とした。
評価結果
実施例1〜8、10および11
実施例1〜8、10および11でのペレットは褐変しておらず淡黄色であった。各キャストフィルムやインフレフィルムも淡黄色であったが、デンプンの粒を視認することはできず均一に混合されていて、表面も滑らかであった。各キャストフィルムやインフレフィルムの厚み、引張強度、伸び、生分解性を表1に示す。
比較例1〜3の検体のペレット作製を試みたが、溶融状態での張力が不充分で造粒は困難であった。本発明の樹脂組成物を構成する変性ポリエチレン、多価アルコール系可塑剤、多官能エポキシ化合物のいずれかが欠けても所望の樹脂組成物とならないことが判明した。
実施例9
晒クラフト紙に押出ラミネートした実施例の積層体は、常用されている紙器として外観および強度物性的に実用可能なレベルであった。
本発明の樹脂組成物を用いた包装材料の製品は、生分解性が良好で、環境汚染の問題を生じないので、従来用いられているポリエチレン等の各種包装材料を代替しうるものである。

Claims (12)

  1. 総ポリエチレン樹脂100質量部に対して、澱粉が120質量部以下10質量部以上、総ポリエチレン樹脂の内カルボキシル基を導入した変性ポリエチレン樹脂30〜90質量部、メタクリル酸グリシジルを構成成分とする重合体および/又はカルボジイミドを有する化合物0.1〜5質量部、多価アルコール系可塑剤が澱粉100質量部に対し10〜60質量部からなる澱粉配合ポリエチレン樹脂組成物。
  2. 酸化防止剤を総ポリエチレン樹脂100質量部に対して、0.1〜0.8質量部さらに配合してなる請求項1記載の澱粉配合ポリエチレン樹脂組成物。
  3. ポリエチレン樹脂の分子量を低下させる酸化分解剤を総ポリエチレン樹脂100質量部に対し0.1〜3質量部さらに配合してなる請求項1又は2記載の澱粉配合ポリエチレン樹脂組成物。
  4. セルロース繊維を澱粉100質量部に対し1〜10質量部さらに配合してなる請求項1ないし3のいずれかに記載の澱粉配合ポリエチレン樹脂組成物。
  5. ポリエチレン樹脂が天然由来原料から得られたものである請求項1ないし4のいずれかに記載の澱粉配合ポリエチレン樹脂組成物。
  6. 請求項1〜5のいずれかに記載の樹脂組成物よりなるフィルム又はシート。
  7. 請求項6のフィルム又はシートの片面又は両面にポリエチレン樹脂層が積層されている多層フィルム又は多層シート。
  8. 請求項1〜5のいずれかに記載の樹脂組成物が紙基材上に溶融押出ラミネートされている積層体。
  9. 請求項1〜5のいずれかに記載の樹脂組成物よりなるブローボトル。
  10. 請求項1〜5のいずれかに記載の樹脂組成物よりなる射出成形物。
  11. 澱粉に、多価アルコール系可塑剤、又は、多価アルコール系可塑剤及び水、を加えて均一に撹拌混合し、この混合物にポリエチレン樹脂、変性ポリエチレン樹脂およびメタクリル酸グリシジルを構成成分とする重合体および/又はカルボジイミドを有する化合物を加えて均一に撹拌混合した混合物を溶融混練し、最終段階で水分を減圧脱水する、請求項1記載の澱粉配合ポリエチレン樹脂組成物の製造方法。
  12. 変性ポリエチレン樹脂が、その場でポリエチレンに不飽和ジカルボン酸無水物及び/又は不飽和カルボン酸とラジカル発生剤を加えて溶融混練して製造されたものである請求項11記載の澱粉配合ポリエチレン樹脂組成物の製造方法。
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