JP6829988B2 - 運動量推定装置、運動量推定プログラム、及び運動量推定システム - Google Patents

運動量推定装置、運動量推定プログラム、及び運動量推定システム Download PDF

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Description

本発明は、運動量推定装置、運動量推定プログラム、及び運動量推定システムに係り、より詳しくは、建物内を歩行する歩行者における運動の効果を推定する運動量推定装置、運動量推定プログラム、及び運動量推定システムに関する。
近年、従業員の健康管理を経営的な視点で捉えて戦略的に取り組むことで、従業員の活力向上及び生産性の向上を実現する「健康経営」という概念が注目されている。
健康経営の視点から見た場合、就労中における従業員の運動量を増加させることが好ましく、そのため、例えば従業員の動線を工夫して階段の利用を促す等の対応が行われることがある。
一方で、健康経営を効率よく実行するには、個々の従業員の運動量等を把握することが好ましい。したがって、例えば就労中の従業員の身体に装着して、消費カロリー等の運動に関する基礎データを測定するウェアラブルデバイスが利用されることがある。
特開2016−144560号公報
しかしながら、ウェアラブルデバイスを装着し忘れる従業員が現れたり、ウェアラブルデバイスの電源が消耗したりすることで、従業員の運動に関する基礎データを取得できない状況が発生する場合がある。
本発明は上記事実に鑑みてなされたものであり、運動量を推定する推定装置を身体に装着することなく、建物内を歩行する歩行者における運動の効果を推定することができる運動量推定装置、運動量推定プログラム、及び運動量推定システムを提供することを目的とする。
本発明の運動量推定装置は、検出対象空間を検出して得られた距離画像を取得する距離画像取得部と、前記検出対象空間に歩行者が存在しない状態で前記距離画像取得部により取得された距離画像を背景距離画像として記憶する記憶部と、前記距離画像取得部により取得された距離画像と前記背景距離画像との差分から歩行者距離画像を取得する歩行者画像取得部と、前記歩行者画像取得部により取得された前記歩行者距離画像に基づいて、前記歩行者距離画像で表される歩行者の運動強度及び活動量の少なくとも一方を推定する推定部と、を含み、前記推定部は、前記歩行者距離画像で表される歩行者の歩調及び移動変位を推定し、推定した歩調及び推定した移動変位、並びに推定した移動変位に対応した予め求めた歩調と運動強度との関係から前記歩行者距離画像で表される歩行者の運動強度を推定する。これにより、歩行者距離画像から歩行者の運動強度を推定することができる。
また、本発明の運動量推定装置は、検出対象空間を検出して得られた距離画像を取得する距離画像取得部と、前記検出対象空間に歩行者が存在しない状態で前記距離画像取得部により取得された距離画像を背景距離画像として記憶する記憶部と、前記距離画像取得部により取得された距離画像と前記背景距離画像との差分から歩行者距離画像を取得する歩行者画像取得部と、前記歩行者画像取得部により取得された前記歩行者距離画像に基づいて、前記歩行者距離画像で表される歩行者の運動強度及び活動量の少なくとも一方を推定する推定部と、を含み、前記推定部は、前記歩行者距離画像で表される歩行者の歩調、移動変位及び体格を推定し、推定した歩調、推定した移動変位、推定した移動変位に対応した予め求めた歩調と運動強度との関係及び推定した体格から前記歩行者距離画像で表される歩行者の活動量を推定する。これにより、歩行者距離画像から歩行者の活動量を推定することができる。
また、本発明は、呼気ガス分析等の方法によって、予め複数の被検者の階段歩行について測定した移動変位、歩調及び運動強度の関係を用いてもよい。
また、本発明は、前記推定部において、複数の前記歩行者距離画像の間の画素値の差分と、前記歩行者距離画像の各々に対応する前記距離画像取得部により取得された距離画像の取得間隔とを用いて、前記歩行者距離画像の各々に含まれる歩行者の歩調を推定する。
また、本発明は、前記推定部において、複数の前記歩行者距離画像から歩行者の下肢部に対応する領域を抽出し、抽出した前記領域間における画素値の差分と、前記歩行者距離画像の各々に対応する前記距離画像取得部により取得された距離画像の取得間隔とを用いて、前記歩行者距離画像の各々に含まれる歩行者の歩調を推定する。
したがって、歩行者に歩調を推定する装置を装着することなく、歩行者の歩調を推定することができる。
また、本発明は、前記推定部で推定した前記歩行者距離画像で表される歩行者の運動強度及び活動量の少なくとも一方を表示する表示部を更に備え、前記推定部において、複数の前記歩行者距離画像から歩行者の腰部に対応する領域を抽出し、抽出した歩行者の腰部に対応する領域の移動変位から前記歩行者距離画像の各々に含まれる歩行者の歩行姿勢の良し悪しを表す評価値を算出し、前記表示部に前記評価値を表示するようにしてもよい。表示部を備えることで、歩行中の歩行者に自身の歩行姿勢の評価値を伝えることができるため、歩行姿勢の改善を促すことができる。
一方、上記目的を達成するために、本発明の運動量推定プログラムは、コンピュータを、検出対象空間を検出して得られた距離画像を取得する距離画像取得手段と、前記検出対象空間に歩行者が存在しない状態で前記距離画像取得手段により取得された距離画像を背景距離画像として記憶する記憶手段と、前記距離画像取得手段により取得された距離画像と前記背景距離画像との差分から歩行者距離画像を取得する歩行者画像取得手段と、前記歩行者画像取得手段により取得された前記歩行者距離画像に基づいて、前記歩行者距離画像で表される歩行者の運動強度及び活動量の少なくとも一方を推定する推定手段と、して機能させる
したがって、本発明の運動量推定プログラムによれば、距離画像から取得される歩行者距離画像を用いて歩行者の運動強度及び活動量の少なくとも一方を推定することから、運動強度及び活動量の少なくとも一方を推定する推定装置を歩行者に装着することなく、建物内を歩行する歩行者における運動の効果を推定することができる。
また、本発明の運動量推定システムは、検出対象空間を検出して得られた距離画像を取得する距離画像取得部、前記検出対象空間に歩行者が存在しない状態で前記距離画像取得部により取得された距離画像を背景距離画像として記憶する記憶部、前記距離画像取得部により取得された距離画像と前記背景距離画像との差分から歩行者距離画像を取得する歩行者画像取得部、及び、前記歩行者画像取得部により取得された前記歩行者距離画像に基づいて、前記歩行者距離画像で表される歩行者の運動強度及び活動量の少なくとも一方を推定する推定部を有する運動量推定装置と、歩行者が所持する発信装置から発せられる電波を受信する受信装置と、前記受信装置で受信した電波によって表される前記発信装置の情報から前記発信装置を所持する歩行者を識別し、前記識別した歩行者の識別情報と、前記運動量推定装置で推定された前記歩行者距離画像で表される歩行者の運動強度及び活動量の少なくとも一方と、を対応付ける識別装置と、前記識別装置で対応付けられた前記識別した歩行者の識別情報と、運動強度及び活動量の少なくとも一方と、を記憶する記憶装置と、を備えている。
このように、本発明の運動量推定システムによれば、識別装置によって、歩行者が所持する発信装置から発せられる識別情報と、歩行者の運動強度及び活動量の少なくとも一方とを対応付けて記憶装置に記憶することから、歩行者毎に運動の効果を管理することができる。
更に、本発明の運動量推定システムは、検出対象空間を検出して得られた距離画像を取得する距離画像取得部、前記検出対象空間に歩行者が存在しない状態で前記距離画像取得部により取得された距離画像を背景距離画像として記憶する記憶部、前記距離画像取得部により取得された距離画像と前記背景距離画像との差分から歩行者距離画像を取得する歩行者画像取得部、及び、前記歩行者画像取得部により取得された前記歩行者距離画像に基づいて、前記歩行者距離画像で表される歩行者の運動強度及び活動量の少なくとも一方を推定する推定部を有する運動量推定装置と、前記検出対象空間を歩行する歩行者の顔を撮像する撮像装置と、歩行者の顔の画像と、前記顔に対応する歩行者の識別情報と、を各々対応付けた情報を予め記憶する記憶装置と、前記記憶装置に記憶されている前記顔の画像の中に、前記撮像装置で撮像した歩行者の顔の画像が含まれる場合、前記撮像装置で撮像した歩行者の顔の画像と対応付けられた前記識別情報と、前記運動量推定装置で推定された前記歩行者距離画像で表される歩行者の運動強度及び活動量の少なくとも一方と、を対応付け、前記記憶装置に記憶する識別装置と、を備えている。
このように、本発明の運動量推定システムによれば、識別装置によって、撮像装置で撮像した歩行者の顔の画像と、記憶装置に記憶されている歩行者の顔の画像との比較を行い、記憶装置に記憶されている歩行者の顔の画像の中に撮像装置で撮像した歩行者の顔の画像が含まれる場合、記憶装置に記憶されている歩行者の顔の画像に予め対応付けられた識別情報と、歩行者の運動強度及び活動量の少なくとも一方とを対応付けて記憶装置に記憶することから、歩行者が識別情報を発信する発信装置を所持することなく、歩行者毎に運動の効果を管理することができる。
また、本発明に係る運動量推定システムは、前記記憶装置に、歩行者の体格に関する属性を予め記憶するものであってもよい。これにより、運動量推定装置で歩行者の活動量を推定する際、記憶装置に記憶した歩行者の体格に関する属性を使用することができるため、運動量推定装置で推定した歩行者の体格を使用して活動量を推定する場合と比較して、活動量を精度よく推定することができる。
本発明によれば、運動量を推定する推定装置を身体に装着することなく、建物内を歩行する歩行者における運動の効果を推定することができる。
第1実施形態に係る運動量推定システムの構成例を示す図である。 距離画像センサによる被写体までの距離の測定方法について説明する模式図である。 距離画像の一例を示す図である。 歩行者距離画像の一例を示す図である。 コンピュータを用いた運動量推定装置の構成例を示す図である。 運動量推定装置での運動量推定処理の流れの一例を示すフローチャートである。 距離画像から歩行者距離画像を取得するまでの流れを示す図である。 歩行者距離画像で表される歩行者の身長の推定方法について説明する模式図である。 歩行者距離画像で表される歩行者の体表面積の推定方法について説明する模式図である。 歩行者の身長、体重及び体表面積の一例を示す図である。 推定した歩行者の身長と実際の身長との関係、並びに、推定した歩行者の体表面積と体表面積の計算値との関係の一例を表すグラフである。 階段を歩行する歩行者における幅方向の移動変位の一例を示す図である。 階段を歩行する歩行者における高さ方向の移動変位の一例を示す図である。 歩行者の幅方向及び高さ方向における移動変位の周波数特性の一例を示す図である。 運動強度情報の一例を示す図である。 表示部を備えた運動量推定装置を含む運動量推定システムの構成例を示す図である。 第2実施形態に係る運動量推定システムの構成例を示す図である。 データベースで管理される推定情報の一例を示す図である。 第3実施形態に係る運動量推定システムの構成例を示す図である。
以下、図面を参照して、本発明を実施するための形態例について詳細に説明する。
<第1実施形態>
まず、図1を参照して、第1実施形態に係る運動量推定システム1の構成を説明する。図1に示すように、運動量推定システム1は、距離画像センサ7及び運動量推定装置10を含み、運動量推定装置10はネットワーク9に接続される。
距離画像センサ7にはいくつかの測距原理を利用したものがあるが、ここでは一例として、水平方向にm本、垂直方向にn本のレーザを被写体に向けて照射し、レーザを照射した時間と被写体で反射したレーザを受光した時間との差分に基づいて、(m×n)個の画素毎に距離画像センサ7から被写体までの距離を測定するTOF
(Time Of Flight)方式の距離画像センサ7を用いるものとする。
具体的には、図2に示すように、距離画像センサ7から被写体の一例である歩行者6の特定の部位6Aまでの距離をR、レーザを照射した時間と被写体で反射したレーザを受光した時間との差分をΔt、光速をcとすれば、距離画像センサ7は各々のレーザについて(1)式に従って、距離画像センサ7から被写体までの距離を測定する。
距離画像センサ7は、距離画像センサ7から被写体までの距離を値とする(m×n)個の画素で表された画像(距離画像)を、予め定めたフレームレート(例えば30fps)で逐次取得する。
距離画像における各々の画素値は被写体までの距離を表すため、被写体までの距離に応じて表示形態を変えることで、図3に示すような距離画像2が得られる。図3の例では、距離画像センサ7から被写体までの距離が遠くなるにつれて、明度を低く(黒く)し、距離画像センサ7から被写体までの距離が近づくにつれて、明度を高く(白く)することで、距離画像センサ7から被写体までの距離を可視化している。
なお、距離画像を可視化する方法はこれに限られず、例えば距離画像センサ7から被写体までの距離が遠くなるにつれて赤みかがった色で表示し、距離画像センサ7から被写体までの距離が近づくにつれて、青みがかった色で表示する等、距離に応じて色彩を変化させてもよい。
また、距離画像2が取得できさえすれば距離画像センサ7における距離画像の取得方法に制限はなく、例えば、距離の検知領域が予め定めた照度以上を有する領域であれば、被写体を異なる方向から撮影して被写体の奥行き情報を記録するステレオカメラを用いて、距離画像2を取得するようにしてもよい。
以降では、距離画像センサ7による距離の検出対象空間を、他の通路を歩行する場合に比べて運動強度が高く、歩行者の運動の効果が現れやすい階段8に設定する。すなわち、距離画像センサ7を、歩行者6の頭上で、且つ、階段8を見通すことができる壁面等に設置し、階段8を歩行する歩行者6の距離画像2を取得する形態について説明する。なお、距離画像センサ7の設置場所は一例であり、例えば廊下のような平面状の通路を見通すことができる壁面の上部等に設置してもよい。
運動量推定装置10は、距離画像取得部11、解析部12、通信部13及び記憶部14を含む。
距離画像取得部11には距離画像センサ7が接続され、距離画像センサ7から距離画像2を取得して、取得した距離画像2を記憶部14に記憶すると共に、距離画像センサ7から距離画像2を取得した通知(距離画像取得通知)を解析部12に通知する。
解析部12は歩行者画像取得部15及び推定部16を含み、距離画像取得部11から距離画像取得通知を受け付けると、歩行者画像取得部15では、記憶部14に記憶された距離画像2から歩行者6に対応する領域を抽出して、図4に示すような歩行者距離画像5を取得し、取得した歩行者距離画像5を記憶部14に記憶する。また、歩行者画像取得部15は、歩行者距離画像5を記憶部14に記憶した後、歩行者距離画像5を取得した通知(歩行者距離画像取得通知)を推定部16に通知する。
なお、歩行者画像取得部15における歩行者距離画像5の取得方法については後ほど詳細に説明する。
歩行者画像取得部15から歩行者距離画像取得通知を受け付けた推定部16は、記憶部14に記憶された歩行者距離画像5を用いて、歩行者距離画像5で表される歩行者6の歩調及び体格を推定する。そして、推定部16は、推定した歩調から、階段8を歩行する歩行者6の運動強度を推定し、推定した運動強度から歩行者6の活動量を推定する。
ここで、「歩調」とは、歩行者の移動速度又は単位時間あたりの歩数で表される歩行者6の歩行テンポのことをいう。
また、「運動強度」とは、座って安静にしている状態を基準とした身体活動の強さを表す指標であり、メッツ(METS)と呼ばれる単位によって表される。身体活動の強さは、年齢、体重、性別の違いに関係なく、身体活動そのものの強さを示しており、様々な運動に対する身体活動の強さ、すなわち運動強度が日本の厚生労働省から公表されている。具体的には、座って安静にしている状態における身体活動の強さを1メッツとした場合、体操等の運動は約3.5メッツに相当する。
なお、運動強度と運動時間との積は、身体活動の量を表す指標であり「エクササイズ」とも呼ばれ、単位は[メッツ・時]が用いられる。すなわち、より強い運動強度ほど短時間で1エクササイズとなる。
また、「活動量」とは、身体活動の量が身体活動を行った人に作用した影響を示す指標である。同じ身体活動の量であっても、より体重の重い人の方が運動の効果が大きくなることから、運動強度と、運動時間と、運動を行った人の体重との積、すなわち、エクササイズと運動を行った人の体重との積を用いて歩行者6の活動量を定義する。歩行者6の活動量は、例えば消費カロリー[kcal]として表される。
なお、以降では、「運動量」を、「運動強度」及び「活動量」の少なくとも一方を総称する用語として用いることにする。
推定部16は歩行者6の運動量を推定した後、推定した運動量を通信部13に通知する。
推定部16から歩行者6の推定した運動量を受け付けた通信部13は、受け付けた運動量をネットワーク9に接続された図示しないサーバ等に送信し、運動量を図示しないサーバ上で管理させるようにする。図示しないサーバは、例えばネットワーク9に接続されるコンピュータ又はスマートフォン等の図示しない情報端末に、推定した運動量を含む運動情報を送信する等のサービスを提供する。
なお、距離画像取得部11、記憶部14、歩行者画像取得部15及び推定部16は、それぞれ開示の技術における距離画像取得手段、記憶手段、歩行者画像取得手段及び推定手段の一例である。
上述した運動量推定装置10は、例えば図5に示すコンピュータ100を用いて実現することができる。コンピュータ100は、CPU(Central Processing Unit)102、RAM(Random Access Memory)104、ROM(Read Only Memory)106、ハードディスク(Hard Disk:HDD)108及び入出力インターフェース(I/O)110がバス112を介して各々接続される構成を有する。
CPU102は例えばROM106に予め記憶されたプログラムを読み込んで、コンピュータ100を運動量推定装置10として機能させ、距離画像2といった歩行者6の運動量の推定に用いるデータを、プログラムの実行時のワークエリア等として用いられるRAM104に記憶する。
また、コンピュータ100は、HDD108に予め記憶された歩行者6の運動量の推定に用いる各種パラメータを読み込むと共に、コンピュータ100の電源がオフされた場合でも記憶すべきデータをHDD108に記憶する。
そして、I/O110には、入力装置20、出力装置22及び通信装置24が接続される。
入力装置20には、例えばユーザが運動量推定装置10に指示を与えるためのスイッチ類、キーボード、DVD等の光学ディスクに記録されたデータを読み込むデータ読み取り装置、マウス及びタッチパネルといった入力デバイスの少なくとも1つが含まれる。
出力装置22には、例えば運動量推定装置10の可動状況等を示すLED(Light Emitting Diode)等の発光素子、液晶ディスプレイに代表される表示デバイス及びスピーカーといった出力デバイスの少なくとも1つが含まれる。
通信装置24には、ネットワーク9に接続される図示しないサーバ及び情報端末との間でデータを送受信する通信プロトコルが含まれる。
なお、入力装置20及び出力装置22は、必ずしもI/O110に接続されている必要はなく、必要に応じて接続される。また、運動量推定装置10をネットワーク9に接続しない形態で利用する場合には、通信装置24も不要となる。
また、HDD108もコンピュータ100には必ずしも必要ではなく、コンピュータ100はHDD108の代わりに、例えばネットワーク9を介して接続された記憶装置を利用するようにしてもよい。
次に、図6を参照して、本実施の形態に係る運動量推定装置10の作用を説明する。なお、図6は、歩行者6が階段8を歩行している際にCPU102により実行される運動量推定プログラムの処理、すなわち、運動量推定処理の流れを示すフローチャートであり、当該プログラムはROM106に予め記憶されている。
なお、記憶部14には、距離画像センサ7による距離の検出対象空間内に歩行者6が存在しない状態で予め取得した距離画像(以降、「背景距離画像3」という)と、距離画像センサ7で前回取得した距離画像2と、歩行者6が階段8を歩行中に取得された複数の歩行者距離画像5(歩行者距離画像5の詳細については後ほど説明する)が記憶されているものとする。また、説明をわかりやすくするため、検出対象空間内には一人の歩行者6しか含まれない場合について説明する。
まず、図6のステップS10では、距離画像センサ7から距離画像2を取得する。
ステップS20では、ステップS10で取得した距離画像2と、記憶部14に記憶されている前回取得した距離画像2とを比較して、ステップS10で取得した距離画像2が、前回取得した距離画像2と同じか否かを判定する。
ステップS20の判定処理が肯定判定の場合には、歩行者6は距離画像センサ7の検出対象空間に含まれないとみなせることから、ステップS10で取得した距離画像2を記憶部14に記憶した上で、ステップS110に移行する。
ステップS110では、例えばユーザが入力装置20を操作することによって通知される、運動量推定装置10の動作を終了させる終了指示を受け付けたか否かを判定する。
ステップS110の判定処理が否定判定の場合にはステップS10に移行し、終了指示を受け付けるまで、距離画像センサ7から距離画像2を取得する処理を繰り返す。また、ステップS110の判定処理が肯定判定の場合には、図6に示した運動量推定プログラムの処理を終了する。
一方、ステップS20の判定処理が否定判定の場合には、歩行者6が階段8を歩行しているとみなすことができるため、ステップS10で取得した距離画像2を記憶部14に記憶した上でステップS30に移行し、以降の処理において歩行者6の運動量を推定する。
なお、距離画像2が同じとは、例えば異なる距離画像2の対応する画素間において、画素値が異なる画素の数が予め設定した閾値以下である場合をいう。当該閾値は、運動量推定装置10の実機による実験や運動量推定装置10の設計仕様に基づくコンピュータシミュレーション等により予め求められ、例えばHDD108の予め定めた領域に予め記憶される。
ステップS30では、記憶部14から背景距離画像3を取得する。
ステップS40では、ステップS10で取得した距離画像2と、ステップS30で取得した背景距離画像3との差分を示す差分画像4を取得する。
上述したように、背景距離画像3は、距離画像センサ7による距離の検出対象空間内に歩行者6が存在しない状態で取得した距離画像であるため、ステップS10で取得した距離画像2との差分をとることにより、差分画像4は、検出対象空間内を歩行する歩行者6に対応した距離画像を示すことになる。
しかしながら、差分画像4は、単にステップS10で取得した距離画像2と背景距離画像3との差分を示す距離画像であるため、歩行者6に対応した距離画像に加えて、様々なノイズ成分も含まれる場合がある。そのため、場合によっては歩行者6に対応する領域を特定し難い状況が考えられる。
したがって、ステップS50では、ステップS40で取得した差分画像4に対して公知の画像処理を適用して差分画像4に含まれるノイズ成分を低減し、差分画像4よりも鮮明に歩行者6に対応する領域を抽出した距離画像、すなわち、歩行者距離画像5を差分画像4から取得する。
ステップS50で差分画像4に対して適用する画像処理としては、画像の膨張処理及び収縮処理を利用して画像を平滑化するオープニング処理、並びにメディアンフィルタを用いてノイズを除去するメディアンフィルタ処理等が挙げられる。しかし、ステップS50で差分画像4に対して適用する画像処理はオープニング処理及びメディアンフィルタ処理に限られず、差分画像4からノイズ成分を除去することができる画像処理であれば、他の画像処理を適用してもよいことは言うまでもない。
図7に、背景距離画像3を用いて距離画像2から歩行者距離画像5を取得するまでの流れを示す。
S60では、ステップS50で取得した歩行者距離画像5を用いて、歩行者距離画像5で表される歩行者6の体格、より具体的には歩行者6の身長及び体重を推定する。
図8は、歩行者距離画像5で表される歩行者6の身長の推定方法の一例を示す図である。
図8に示すように、歩行者6の身長Hは、距離画像センサ7から歩行者6の頭頂部までの距離rHと、距離画像センサ7から歩行者6の足元までの距離rLと、距離画像センサ7と歩行者6の頭頂部とを結ぶ直線LH及び距離画像センサ7と歩行者6の足元とを結ぶ直線LLとの成す角度θとがわかれば、余弦定理を用いて(2)式から推定することができる。
歩行者距離画像5のうち、歩行者6の高さ方向(図8のZ軸方向)において最も上に位置する画素PHの画素値が距離rHに相当し、歩行者6の高さ方向において最も下に位置する画素PLの画素値が距離rLに相当する。
また、距離画像センサ7の歩行者6の高さ方向における距離の検出範囲、すなわち垂直画角ALは距離画像センサ7によって予め決められており、歩行者6の高さ方向における距離画像センサ7の画素数nも予め決められている。したがって、画素PHから画素PLを結ぶ直線に沿った画素数を計測して当該画素数がn1である場合、角度θは(3)式から推定することができる。
すなわち、歩行者距離画像5から距離rH、距離rL及び角度θを取得することができるため、歩行者距離画像5で表される歩行者6の身長Hを(2)式を用いて推定することができる。
なお、階段8には段差があるため、歩行者6の足元が階段8の段差に隠れた状態の歩行者距離画像5が得られる場合がある。この場合、推定した歩行者6の身長Hは、実際の歩行者6の身長より低くなることから、推定した歩行者6の身長Hを補正するようにしてもよい。
例えば、推定した歩行者6の身長Hに、階段8の段差によって隠れる足元の長さに相当する補正値を加えてもよい。当該補正値は、運動量推定装置10を検出対象空間内の階段8に設置した状態で、実際の身長HAがわかる複数の歩行者6(被検者)に階段8を歩行してもらい、運動量推定装置10で推定した各被検者の身長Hと実際の身長HAとの差分の要約統計量、例えば平均値等を補正値としてHDD108に予め記憶しておけばよい。
または、歩行者6の推定した身長を、同じ歩行者6が含まれているとみなすことができる複数の歩行者距離画像5から推定した身長の中で最も高い身長又は平均身長に合わせるように補正してもよい。
距離画像センサ7は予め定めたフレームレートで距離画像2を取得するため、歩行者6が階段8を歩行する間は、ステップS20においてステップS10で取得した距離画像2と前回取得した距離画像2とが異なることから、同じ歩行者6に対して予め定めたフレームレートの間隔で複数の歩行者距離画像5が得られることになる。したがって、予め定めた期間以上に亘って予め定めたフレームレートで歩行者距離画像5が取得される場合、ステップS50で最新の歩行者距離画像5を取得した時点から当該予め定めた期間内に取得された歩行者距離画像5には、同じ歩行者6が含まれているとみなすことができる。
なお、同じ歩行者6が含まれているとみなすことができる歩行者距離画像5の選択に用いられる予め定めた期間は、運動量推定装置10の実機による実験等によって決定し、例えばHDD108に予め記憶しておけばよい。以降、同じ歩行者6が含まれているとみなすことができる歩行者距離画像5を「ステップS50で取得した以前の歩行者距離画像5」という。
次に、歩行者距離画像5で表される歩行者6の体重の推定方法について説明する。
まず、歩行者距離画像5で表される歩行者6の画素数から歩行者6の体表面積を推定する。体表面積と体重との間には一定の関係が認められることから、体表面積と体重との関係を示す情報(以降、「体表面積体重情報」という)と、推定した体表面積とを用いて、歩行者距離画像5で表される歩行者6の体重を推定する。
図9は、歩行者距離画像5で表される歩行者6の体表面積の推定方法の一例を示す図である。距離画像センサ7からは(m×n)本のレーザが照射されるが、図9では説明の便宜上、1つの画素に対応する1本のレーザが距離画像センサ7から歩行者6に向けて照射されている状況を模式的に示している。
距離画像センサ7からレーザによる歩行者6の照射点までの距離をRとし、当該レーザによって照射される歩行者6の照射面積をΔSとする。この場合、照射面積ΔSは(4)式で算出される。
ここで、ΔθHは歩行者6の幅方向(図9のX軸方向)に沿ったレーザの幅、すなわち水平方向レーザ幅であり、ΔθVは歩行者6の高さ方向(図9のZ軸方向)に沿ったレーザの幅、すなわち垂直方向レーザ幅である。
距離Rは歩行者距離画像5の画素値から取得できる。また、距離画像センサ7の水平方向における距離の検出範囲、すなわち水平画角AHは、垂直画角ALと同じく距離画像センサ7によって予め決められており、歩行者6の幅方向における距離画像センサ7の画素数mも予め決められている。したがって、レーザ1本あたりの水平方向レーザ幅ΔθHは(5)式を用いて予め算出することができる。
また、レーザ1本あたりの垂直方向レーザ幅ΔθVは上述した(3)式において、n1=1とした場合に相当することから、(3)式を用いて予め算出することができる。
したがって、歩行者距離画像5で表される歩行者6の画素の各々に対して(4)式を用いて、各画素に対応したレーザの照射面積ΔSを算出し、算出した全ての照射面積ΔSを加算することで、距離画像センサ7と相対する面の歩行者6の体表面積が推定できる。
なお、水平方向レーザ幅ΔθH及び垂直方向レーザ幅ΔθVは、例えばHDD108に予め記憶しておけばよい。
そして、例えば予めHDD108に記憶された体表面積体重情報を用いて、推定した体表面積から歩行者距離画像5で表される歩行者6の体重を推定する。体表面積体重情報は、体表面積を入力値、体重を出力値とする関数によって規定してもよく、また、体表面積と体重とを対応付けた表形式で規定してもよい。
なお、歩行者6は、夏の期間に比べて冬の期間の方が厚手の服を着用する傾向にあるため、冬の期間においては、実際の体表面積より推定した体表面積の方が大きくなる傾向がある。すなわち、季節によって歩行者6の体重の推定精度が変動することがある。したがって、例えば図5のI/O110に、距離画像センサ7の検出対象空間における温度を測定する図示しない温度センサを接続し、温度センサで測定した温度が、この温度未満の場合は冬の期間であると判定することができる予め定めた温度を下回る場合には、推定した体表面積を小さくするように補正する処理を行ってもよい。
また、歩行者6の身長と、体表面積との間にも一定の相関関係が認められる傾向があることから、推定した歩行者6の身長を用いて推定した体表面積を補正する処理を行ってもよい。そして、推定した身長及び体重を、例えばRAM104の予め定めた領域に記憶する。
図10に階段8を歩行する被験者の実際の身長、実際の体重及び体表面積を推定する計算式の一つである藤本式(非特許文献:藤本 薫喜、外4名、「日本人の体表面積に関する研究」、日本衛生学会誌、日本衛生学会、1968年、23(5),p.443-456)を用いた計算値を示し、図11に、ステップS60で推定した各被検者の身長と実際の身長との関係を表すグラフ26と、ステップS60で推定した各被験者の体表面積と体表面積の計算値との関係を表すグラフ28を示す。
なお、図10における各被験者の体表面積は、被検者の実際の身長及び実際の体重から予め定められた前記の藤本式を用いて算出した計算上の体表面積である。例えば、身長が172[cm]で、かつ、体重が64[kg]の被検者Aの理論上の体表面積は、1.709[m2]であることが示されている。
ステップS60の処理によって被検者A〜Eの身長を推定したところ、被検者Cの推定身長は約1499[mm]、被検者Bの推定身長は約1546[mm]、被検者Aの推定身長は約1627[mm]、被検者Dの推定身長は約1645[mm]及び被検者Eの推定身長は約1656[mm]であった。
推定した身長から例えば最小二乗法等によりグラフ26が得られるが、グラフ26は実際の身長が高くなるに従って推定身長も一定の傾きで高くなることを表しており、これはステップS60によって歩行者距離画像5で表される歩行者6の身長を推定することができることを表している。
なお、実際の身長より推定した身長が低い理由は、被検者の足元が階段8の段差に隠れているためである。したがって、上述した方法によって推定した身長を補正すれば、推定した身長が実際の身長に近づくようになる。
また、ステップS60の処理によって被検者A〜Eの体表面積を推定したところ、被検者Cの推定体表面積は約302101[mm2]、被検者Bの推定体表面積は約338665[mm2]、被検者Aの推定体表面積は約348292[mm2]、被検者Eの推定体表面積は約357332[mm2]及び被検者Dの推定体表面積は約386345[mm2]であった。
推定した体表面積から例えば最小二乗法等によりグラフ28が得られるが、グラフ28は体表面積の計算値が大きくなるに従って推定体表面積も一定の傾きで大きくなることを表しており、これはステップS60によって歩行者距離画像5で表される歩行者6の体表面積、すなわち、体重を推定することができることを表している。
なお、推定した体表面積は、距離画像センサ7と相対する面の歩行者6の体表面積を表し、体表面積の計算値は、被検者の体全体の面積を示しているため、推定した体表面は体表面の計算値より小さくなっている。
ステップS70では、ステップS50で取得した歩行者距離画像5で表される歩行者6の歩調を推定する。
具体的には、まず、ステップS50で取得した歩行者距離画像5と、ステップS50で取得した以前の歩行者距離画像5との間において、特定の位置に対応した画素の画素値の差分を算出する。
ここで特定の位置に対応した画素とは、例えば歩行者距離画像5の歩行者6に対応する領域の重心に位置する画素であることが好ましい。歩行者6に対応する領域の重心は、歩行者6の腕、頭又は脚に対応する領域に比べて特定が容易であり、歩行者6の位置をより正確に表すことができる。なお、歩行者6に対応する領域の重心の算出には、公知の算出手法を用いることができる。
次に、距離画像センサ7のフレームレートは予め定められていることから、画素値を比較する各々の歩行者距離画像5の取得間隔を、画素値を比較する歩行者距離画像5の各々に対応した距離画像2のフレームレートから算出する。
画素値を比較する各々の歩行者距離画像5における特定の位置に対応した画素間の画素値の差分、すなわち、歩行者6の移動距離と、画素値を比較する各々の歩行者距離画像5の時間間隔がわかるため、歩行者距離画像5で表される歩行者6の移動速度を推定することができる。
なお、歩行者6の移動速度と単位時間あたりの歩数には一定の関係があることが知られていることから、例えば歩行者6の移動速度と単位時間あたりの歩数との関係を示す情報を予めHDD108に記憶しておけば、当該情報を参照することで推定した歩行者6の移動速度から歩行者6の単位時間あたりの歩数を推定することも可能である。
また、ステップS50で取得した歩行者距離画像5に対して公知のパターンマッチング手法を用いて、歩行者距離画像5から歩行者6の下肢部を抽出し、抽出した下肢部の画素値と、ステップS50で取得した以前の歩行者距離画像5から抽出した歩行者6の下肢部の画素値との差分を時系列に解析することで、距離画像センサ7のフレームレートに相当する期間における歩行者6の移動距離の変化を取得することができる。
歩行者6が両足を階段8に着地させている期間における下肢部の移動距離の変化は、次の段差に進もうとして階段8から左右何れかの足を離している場合の下肢部の移動距離の変化よりも少なくなる傾向が見られる。すなわち、歩行者6が階段8上で1歩ずつ足を進める度に、歩行者6の移動距離の変化が周期的なパターンとして表されることになる。
したがって、距離画像センサ7のフレームレートと歩行者6の移動距離の変化から、歩行者距離画像5で表される歩行者6の単位時間あたりの歩数を推定することができる。
なお、距離画像センサ7のフレームレートに相当する期間における歩行者6の移動距離の変化がわかれば、単位時間あたりの歩行者6の移動距離が得られるため、歩行者6の移動速度を得ることができる。したがって、上述したように、例えばHDD108に予め記憶した歩行者6の移動速度と単位時間あたりの歩数との関係を示す情報を参照しても、歩行者距離画像5で表される歩行者6の単位時間あたりの歩数を推定することができる。
なお、推定した移動速度及び単位時間あたりの歩数は、例えばRAM104の予め定めた領域に記憶する。
ステップS80では、歩行者距離画像5で表される歩行者6が歩行している階段8の傾斜を推定するために、階段8を歩行している歩行者6の幅方向及び高さ方向における重心の移動速度の時系列変化、すなわち、移動変位を歩行者距離画像5から推定する。
そのために、ステップS50で取得した歩行者距離画像5に対して重心を算出する公知の手法を適用し、歩行者6に対応する領域の重心を特定する。そして、特定した重心の位置と、ステップS50で取得した以前の歩行者距離画像5から特定した歩行者6に対応する領域における重心の位置を用いて、時系列に沿って隣り合う歩行者距離画像5間の重心の位置の差分を算出し、歩行者距離画像5で表される歩行者6の移動変位を推定する。
推定した移動変位は、図10のように画像距離センサ7の位置を基準として検出対象空間内に設定した3次元座標系のX軸、Y軸及びZ軸方向の各成分で表され、各軸方向の移動変位に基づいて、階段8の傾斜角度を推定することができる。
そして、推定した階段8の傾斜角度を例えばRAM104の予め定めた領域に記憶する。
図12及び図13に、図10で示した被検者A〜Eのうち4名の被検者に階段8を歩行してもらって実際に推定した移動変位の一例を示す。このうち図12は、被検者の幅方向(図10のX軸方向)の移動変位VXを示しており、図13は、被検者の高さ方向(図10のZ軸方向)の移動変位VZを示している。
図12に示すように、歩行者6の移動変位は正方向及び負方向に周期的に変化する傾向が見られる。ここで、図12における正方向の移動変位とは、歩行者6の重心が距離画像センサ7の検出対象空間内に予め定めた原点より左右何れかの方向に移動する場合の移動変位を示し、図12における負方向の移動変位とは、歩行者6の重心が図12における正方向の移動変位に対応する方向と逆方向に移動する場合の移動変位を示している。
被検者を用いた実験の結果、図12に示した移動変位から、隣り合う極大値又は隣り合う極小値間が2歩分に相当することがわかった。これは、歩行者6は1歩進む毎に、左右何れかの方向に体を交互に移動させる傾向があり、2歩進むことで、移動変位の方向が同じになるためと考えられる。
また、図13に示すように、歩行者の高さ方向の移動変位についても、歩行者6の移動変位は正方向及び負方向に周期的に変化する傾向が見られる。ここで、図13における正方向の移動変位とは、歩行者6の重心が距離画像センサ7の検出対象空間内に予め定めた原点より上下何れかの方向に移動する場合の移動変位を示し、図13における負方向の移動変位とは、歩行者6の重心が図13における正方向の移動変位に対応する方向と逆方向に移動する場合の移動変位を示している。
被検者を用いた実験の結果、図13に示した移動変位から、隣り合う極大値又は隣り合う極小値間が1歩分に相当することがわかった。これは、歩行者6は1歩進む毎に、体を一端沈みこませる傾向があるためと考えられる。
したがって、ステップS80で推定した歩行者6の移動変位からも歩行者6の単位時間あたりの歩数、すなわち歩調を推定することができる。
また、図14に示すように、実験によって得られた歩行者6の移動速度VX及び移動速度VZを高速フーリエ変換(Fast Fourier Transform:FFT)することで、歩調に対応する周波数にピークを有する周波数特性が得られるため、歩調を推定することができる。
図14の例では、移動速度VZの周波数特性を示すグラフ32において、周波数成分の値が最も大きくなる周波数(図14の例では2.8Hz)が歩行者6の歩調に対応した周波数を表し、移動速度VXの周波数特性を示すグラフ34において、周波数成分の値が最も大きくなる周波数(図14の例では1.4Hz)が歩行者6の歩調の1/2に対応した周波数を表す。
なお、階段8の傾斜角度が予めわかっている場合で、且つ、ステップS70で推定した歩調を用いる場合には、ステップS80の処理は必ずしも実行しなくてもよい。
ステップS90では、ステップS70で推定した歩調と、ステップS80で推定した移動変位から得られる階段8の傾斜とを用いて、ステップS50で取得した歩行者距離画像5で表される歩行者6の運動強度を推定する。
具体的には、階段8の傾斜毎に作成された歩調と運動強度との関係を示す情報(以降、「運動強度情報30」という)を、例えばHDD108に予め記憶しておき、階段8の傾斜に対応した運動強度情報30を参照して、ステップS70で推定した歩調に対応する運動強度を推定し、推定した運動強度をRAM104の予め定めた領域に記憶する。
階段8の傾斜毎に運動強度情報30が存在する理由は、同じ歩調であっても、階段8の傾斜度合いによって運動強度は異なるためである。
なお、階段8の傾斜が予めわかっている場合には、ステップS80で推定した移動変位から得られる階段8の傾斜の代わりに、当該予めわかっている階段8の傾斜を用いるようにしてもよい。
図15は、階段8の特定の傾斜に対応した運動強度情報30の一例を示す図である。運動強度と最大酸素摂取量との間には相関関係があることから、被検者の歩調と最大酸素摂取量を測定し、測定した最大酸素摂取量から運動強度を規定することができる。
なお、図15では、歩調と運動強度とが比例する例を示しているが、歩調と運動強度とは必ずしも比例しない場合もある。運動強度情報30は、階段8の傾斜及び歩調を入力値、運動強度を出力値とする関数によって規定してもよく、また、階段8の傾斜毎に歩調と運動強度とを対応付けた表形式で規定してもよい。
ステップS100では、ステップS60で推定した体重と、ステップS90で推定した歩行者6の運動強度と、歩行者6の運動時間を用いて、歩行者距離画像5で表される歩行者6の活動量を推定する。ここで歩行者6の体重をw[kg]、運動強度u[メッツ]、運動時間をtu[時間]とすれば、歩行者6の活動量Q[kcal]は(6)式を用いて推定することが知られている。
したがって、ステップS50で取得した歩行者距離画像5で表される歩行者6は、フレームレートの間隔に相当する時間だけ、ステップS90で推定した運動強度の運動を行ったとみなすことができるため、フレームレートが30fpsであれば運動時間tuを1/(30×3600)[時間]に設定することで、歩行者距離画像5の1フレーム間隔における歩行者6の活動量が推定できる。
なお、フレーム間隔毎に推定した歩行者6の活動量を積算すれば、歩行者6が階段8を歩行している期間の活動量を推定することができる。
推定した歩行者距離画像5で表される歩行者6の活動量は、例えばRAM104の予め定めた領域に記憶される。
歩行者6の活動量を推定した後、ステップS10に移行し、運動量推定装置10は終了指示を受け付けるまで図6に示す運動量推定処理を実行する。
このように第1実施形態に係る運動量推定装置10によれば、距離画像センサ7で取得した距離画像2から歩行者6に対応した歩行者距離画像5を抽出し、抽出した歩行者距離画像5を用いて推定した歩行者6の歩調及び体格から、歩行者6の運動強度及び活動量の少なくとも一方を推定する。
したがって、消費カロリー等を測定する機器を歩行者6に装着することなく、距離画像センサ7による距離の検出対象空間内を歩行する歩行者6における運動の効果を推定することができる。
なお、階段8を下っている歩行者6の運動量は、階段8を上っている歩行者6の運動量に比べて小さい運動量であるため、運動量推定装置10では、階段8を上っている歩行者6に対する運動の効果を推定することが好ましい。歩行者6が階段を上っているか降りているかは、例えば歩行者距離画像5で表される歩行者6の重心までの距離が時間の経過と共に長くなるか短くなるかによって判定することができる。
<第1実施形態の変形例>
図16は、運動量推定装置10に対して表示部17を追加した運動量推定装置10Aを用いた運動量推定システム1Aの構成例を示す図である。すなわち、運動量推定装置10Aは、運動量推定装置10に表示部17を追加した以外の構成については、運動量推定装置10と同じ構成を有する。
表示部17は、例えば液晶ディスプレイ、有機EL(Electro-Luminescence)又は電子ペーパー等の表示装置を含み、推定した歩調、体格、運動強度及び活動量等の推定情報を推定部16から受け付けると、受け付けた推定情報を表示装置に表示する。
表示装置は階段8を歩行する歩行者6から見える場所に設置されるため、階段8を歩行することによって消費されたカロリー数等の情報を、階段8を歩行する歩行者6に提供することができる。したがって、歩行者6に対して運動の効果を視覚的に伝えることが可能となり、歩行者6に階段8の利用を促し、健康に対する意識の高まりを助長する効果が期待できる。
なお、歩行者6の中には、健康に対する意識の高まりにより、歩行姿勢に気を使う歩行者6が存在することがある。
歩行姿勢の善し悪しを定量的に評価する技術として、例えば特許第5504810号公報にあるように、歩行者6の腰部分の加速度の時間変化を測定し、歩行姿勢を表す指標を算出する手法が知られている。したがって、歩行姿勢の善し悪しは腰の動きと相関があると考えられる。
そのため、公知の手法を用いて歩行者6の腰部の移動量を時系列で測定し、理想的な歩行における腰部の移動量と比較することによって、歩行姿勢の良し悪しを判定する等の方法が考えられる。
したがって、推定部16は、図6のステップS50で取得した歩行者距離画像5に対して公知のパターンマッチング手法を用いて、歩行者距離画像5から歩行者6の腰部を抽出し、抽出した腰部の位置と、ステップS50で取得した以前の歩行者距離画像5から抽出した歩行者6の腰部の位置との差分を時系列に解析することで、歩行者6の腰部の移動量の変化を取得する。そして、推定部16は、取得した歩行者6の腰部の移動量の変化と、例えば予めHDD108等に記憶した理想的な歩行における腰部の移動量の変化とを比較することで歩行姿勢の良し悪しを評価し、評価結果を評価値(以降、「スコア」という)として表示部17に通知する。
なお、スコアは例えば100点満点で表され、スコアが100点に近づくほど歩行姿勢が良いことを表す。推定部16からスコアを受け付けた表示部17は、表示装置にスコアを表示して、階段8を歩行している歩行者6に通知する。
このように運動量推定装置10Aは、推定した運動量を歩行中の歩行者6に通知する表示部17を備える。したがって、歩行者6は運動の効果を視覚的に確認できるようになり、歩行者6に対して階段8の利用を促す効果が期待できる。
<第2実施形態>
第2実施形態では、距離画像センサ7による距離の検出対象空間内を歩行している歩行者6を識別し、運動量推定装置10Aで推定した歩調、体格、運動強度及び活動量等の推定情報を歩行者6毎に管理する運動量推定システム1Bについて説明する。
図17は、第2実施形態に係る運動量推定システム1Bの構成例を示す図である。図17に示すように、運動量推定システム1Bは、距離画像センサ7、運動量推定装置10A、アンテナ40、識別装置50、データベース60及び電子タグ70を含む。
電子タグ70は、歩行者6が誰であるかを識別する情報(以降、「識別情報」という)を例えば電波を用いて外部に発信する発信装置の一例であり、例えば社員証等に付加されて各々の歩行者6によって所持される。識別情報には、例えば性別、生年月日、所属部署及び識別ID等といった個人を特定する情報が含まれる。なお、電子タグ70の付加先は社員証に限られず、例えばリストバンド等の他の物品に付加してもよい。
アンテナ40は、検出対象空間内を歩行する歩行者6が所持する電子タグ70から発せられる電波の到達範囲内に設置され、電子タグ70から発せられる電波を受信して、電波を介して通知された識別情報を電気信号に変換して識別装置50に出力する。
識別装置50は、ネットワーク9、アンテナ40及びデータベース60に接続され、ネットワーク9を介して運動量推定装置10Aから通知された歩行者6の歩調、体格、運動強度及び活動量等の推定情報と、アンテナ40から受け付けた歩行者6の識別情報とを関連付けてデータベース60に記憶する。
なお、アンテナ40は開示の技術における受信装置の一例であり、データベース60は開示の技術における記憶装置の一例であり、電子タグ70は開示の技術における発信装置の一例である。
図18は、データベース60で管理される歩行者6毎の推定情報の一例を示す図である。図18の例では、歩行者6の識別ID(「歩行者ID」ともいう)と、距離画像センサ7で当該歩行者6を検出した時間と、運動量推定装置10Aで推定した当該歩行者6の身長及び体重と、運動量推定装置10Aで推定した当該歩行者6の活動量が関連付けられてデータベース60で管理されている。なお、データベース60で管理される歩行者6毎の推定情報の内容は図18に示した例に限定されず、例えば歩行姿勢の良し悪しを示すスコア等を含めるようにしてもよいことは言うまでもない。
このように電子タグ70を用いた運動量推定システム1Bでは、電子タグ70を所持する歩行者6が階段8を歩行するだけで歩行者6の識別が行われ、推定情報を歩行者6毎に管理することができる。
したがって、歩行者6が階段8を利用した回数、及び歩行者6の体重の変化等の情報が得られるため、運動量推定装置10Aで運動量等を推定した歩行者6が不明である場合と比較して、データベース60に記録された情報に基づいて運動に関する具体的な指導を各々の歩行者6に行うことができる。
なお、データベース60に予め各歩行者6が申告した身長及び体重等の体格に関する属性を登録しておけば、運動量推定装置10Aは識別情報で表される歩行者6の身長及び体重をデータベース60から取得することができる。当該身長及び体重等の体格に関する属性は、歩行者6の申告を受けて登録されるため、運動量推定装置10Aで推定した歩行者6の体格に比べて正確な値である場合が多い。したがって、運動量推定装置10Aで推定した歩行者6の体格を用いて活動量を推定する場合と比較して、歩行者6の活動量を精度よく推定することができる。
また、運動量推定システム1Bでは、運動量推定装置10Aの代わりに、表示部17が含まれない運動量推定装置10を用いてもよいことはいうまでもない。
<第3実施形態>
第2実施形態に係る運動量推定システム1Bでは、歩行者6に電子タグ70を所持してもらうことで歩行者6を識別したが、第3実施形態では、歩行者6に電子タグ70のような歩行者6の識別情報が含まれるデバイスを所持させることなく、歩行者6を識別する運動量推定システム1Cについて説明する。
図19は、第3実施形態に係る運動量推定システム1Cの構成例を示す図である。運動量推定システム1Cが第2実施形態に係る運動量推定システム1Bと異なる点は、アンテナ40が撮像装置80に置き換えられ、識別装置50が識別装置50Aに置き換えられた点であり、その他の構成については運動量推定システム1Bと同じである。
撮像装置80は、検出対象空間内を歩行する歩行者6の顔を撮像することができる位置に取り付けられる。そして、撮像装置80は予め定めた間隔で検出対象空間を撮像し、撮像した画像を識別装置50Aに通知する。
一方、データベース60には、予め撮像した各歩行者6の顔画像と識別情報とが、歩行者6毎に対応付けられて予め記憶されている。
識別装置50Aは、ネットワーク9、撮像装置80及びデータベース60に接続され、撮像装置80から画像を受け付けると、公知のパターンマッチング手法を用いて、受け付けた画像に何らかの歩行者6の顔が含まれているか否かを判定し、歩行者6の顔が含まれている場合には、データベース60に予め記憶されている各歩行者6の顔画像と比較して、特徴が最も一致する顔画像を選択する。
そして、識別装置50Aは、選択した顔画像に対応付けられている歩行者6の識別情報をデータベース60から取得して、ネットワーク9を介して運動量推定装置10Aから通知された歩行者6の歩調、体格、運動強度及び活動量等の推定情報と、取得した識別情報とを関連付けてデータベース60に記憶する。
このように撮像装置80を用いた運動量推定システム1Cでは、歩行者6が識別情報を含むデバイスを所持することなく階段8を歩行するだけで歩行者6の識別を行い、推定情報を歩行者6毎に管理することができる。
なお、運動量推定システム1Cでは、運動量推定装置10Aの代わりに、表示部17が含まれない運動量推定装置10を用いてもよいことはいうまでもない。
以上、各実施形態を用いて本発明について説明したが、本発明は各実施形態に記載の範囲には限定されない。本発明の要旨を逸脱しない範囲で各実施形態に多様な変更又は改良を加えることができ、当該変更又は改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれる。例えば、本発明の要旨を逸脱しない範囲で処理の順序を変更してもよい。
上述した各実施の形態では、一例として運動量推定装置10、10Aにおける運動量推定処理をソフトウエアで実現する形態について説明したが、図6に示したフローチャートと同等の処理をハードウエアで処理させるようにしてもよい。この場合、運動量推定処理をソフトウエアで実現する場合に比べて、処理の高速化が図られる。
また、上述した各実施の形態では、運動量推定プログラムがROM106にインストールされている形態を説明したが、これに限定されるものではない。本発明に係る運動量推定プログラムは、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録された形態で提供することも可能である。例えば、本発明に係る運動量推定プログラムを、CD(Compact Disc)−ROM、又はDVD−ROM等の光ディスクに記録された形態で提供してもよいし、USBメモリ及びフラッシュメモリ等の半導体メモリに記録された形態で提供してもよい。また、通信装置24を介してネットワーク9に接続された他の装置からダウンロードするようにしてもよい。
1(1A、1B、1C)・・・運動量推定システム、2・・・距離画像、3・・・背景距離画像、4・・・差分画像、5・・・歩行者距離画像、6・・・歩行者、7・・・距離画像センサ、8・・・階段、9・・・ネットワーク、10(10A)・・・運動量推定装置、11・・・距離画像取得部、12・・・解析部、13・・・通信部、14・・・記憶部、15・・・歩行者画像取得部、16・・・推定部、17・・・表示部、30・・・運動強度情報、40・・・アンテナ、50(50A)・・・識別装置、60・・・データベース、70・・・電子タグ、80・・・撮像装置、100・・・コンピュータ、102・・・CPU、104・・・RAM、106・・・ROM

Claims (10)

  1. 検出対象空間を検出して得られた距離画像を取得する距離画像取得部と、
    前記検出対象空間に歩行者が存在しない状態で前記距離画像取得部により取得された距離画像を背景距離画像として記憶する記憶部と、
    前記距離画像取得部により取得された距離画像と前記背景距離画像との差分から歩行者距離画像を取得する歩行者画像取得部と、
    前記歩行者画像取得部により取得された前記歩行者距離画像に基づいて、前記歩行者距離画像で表される歩行者の運動強度及び活動量の少なくとも一方を推定する推定部と、を含み、
    前記推定部は、前記歩行者距離画像で表される歩行者の歩調及び移動変位を推定し、推定した歩調及び推定した移動変位、並びに推定した移動変位に対応した予め求めた歩調と運動強度との関係から前記歩行者距離画像で表される歩行者の運動強度を推定する
    運動量推定装置。
  2. 検出対象空間を検出して得られた距離画像を取得する距離画像取得部と、
    前記検出対象空間に歩行者が存在しない状態で前記距離画像取得部により取得された距離画像を背景距離画像として記憶する記憶部と、
    前記距離画像取得部により取得された距離画像と前記背景距離画像との差分から歩行者距離画像を取得する歩行者画像取得部と、
    前記歩行者画像取得部により取得された前記歩行者距離画像に基づいて、前記歩行者距離画像で表される歩行者の運動強度及び活動量の少なくとも一方を推定する推定部と、を含み、
    前記推定部は、前記歩行者距離画像で表される歩行者の歩調、移動変位及び体格を推定し、推定した歩調、推定した移動変位、推定した移動変位に対応した予め求めた歩調と運動強度との関係及び推定した体格から前記歩行者距離画像で表される歩行者の活動量を推定する
    運動量推定装置。
  3. 前記歩調と運動強度との関係は、複数の被検者について測定した歩調と最大酸素摂取量とを用いて予め求められている
    請求項又は請求項記載の運動量推定装置。
  4. 前記推定部は、複数の前記歩行者距離画像の間の画素値の差分と、前記歩行者距離画像の各々に対応する前記距離画像取得部により取得された距離画像の取得間隔とを用いて、前記歩行者距離画像の各々に含まれる歩行者の歩調を推定する
    請求項〜請求項の何れか1項に記載の運動量推定装置。
  5. 前記推定部は、複数の前記歩行者距離画像から歩行者の下肢部に対応する領域を抽出し、抽出した前記領域間における画素値の差分と、前記歩行者距離画像の各々に対応する前記距離画像取得部により取得された距離画像の取得間隔とを用いて、前記歩行者距離画像の各々に含まれる歩行者の歩調を推定する
    請求項〜請求項の何れか1項に記載の運動量推定装置。
  6. 前記推定部で推定した前記歩行者距離画像で表される歩行者の運動強度及び活動量の少なくとも一方を表示する表示部を更に備え、
    前記推定部は、複数の前記歩行者距離画像から歩行者の腰部に対応する領域を抽出し、抽出した歩行者の腰部に対応する領域の移動変位から前記歩行者距離画像の各々に含まれる歩行者の歩行姿勢の良し悪しを表す評価値を算出し、前記表示部に前記評価値を表示する
    請求項1〜請求項の何れか1項に記載の運動量推定装置。
  7. コンピュータを、
    検出対象空間を検出して得られた距離画像を取得する距離画像取得手段と、
    前記検出対象空間に歩行者が存在しない状態で前記距離画像取得手段により取得された距離画像を背景距離画像として記憶する記憶手段と、
    前記距離画像取得手段により取得された距離画像と前記背景距離画像との差分から歩行者距離画像を取得する歩行者画像取得手段と、
    前記歩行者画像取得手段により取得された前記歩行者距離画像に基づいて、前記歩行者距離画像で表される歩行者の運動強度及び活動量の少なくとも一方を推定する推定手段と、
    して機能させる動量推定プログラム。
  8. 検出対象空間を検出して得られた距離画像を取得する距離画像取得部、前記検出対象空間に歩行者が存在しない状態で前記距離画像取得部により取得された距離画像を背景距離画像として記憶する記憶部、前記距離画像取得部により取得された距離画像と前記背景距離画像との差分から歩行者距離画像を取得する歩行者画像取得部、及び、前記歩行者画像取得部により取得された前記歩行者距離画像に基づいて、前記歩行者距離画像で表される歩行者の運動強度及び活動量の少なくとも一方を推定する推定部を有する運動量推定装置と、
    歩行者が所持する発信装置から発せられる電波を受信する受信装置と、
    前記受信装置で受信した電波によって表される前記発信装置の情報から前記発信装置を所持する歩行者を識別し、前記識別した歩行者の識別情報と、前記運動量推定装置で推定された前記歩行者距離画像で表される歩行者の運動強度及び活動量の少なくとも一方と、を対応付ける識別装置と、
    前記識別装置で対応付けられた前記識別した歩行者の識別情報と、運動強度及び活動量の少なくとも一方と、を記憶する記憶装置と、
    を備えた運動量推定システム。
  9. 検出対象空間を検出して得られた距離画像を取得する距離画像取得部、前記検出対象空間に歩行者が存在しない状態で前記距離画像取得部により取得された距離画像を背景距離画像として記憶する記憶部、前記距離画像取得部により取得された距離画像と前記背景距離画像との差分から歩行者距離画像を取得する歩行者画像取得部、及び、前記歩行者画像取得部により取得された前記歩行者距離画像に基づいて、前記歩行者距離画像で表される歩行者の運動強度及び活動量の少なくとも一方を推定する推定部を有する運動量推定装置と、
    前記検出対象空間を歩行する歩行者の顔を撮像する撮像装置と、
    歩行者の顔の画像と、前記顔に対応する歩行者の識別情報と、を各々対応付けた情報を予め記憶する記憶装置と、
    前記記憶装置に記憶されている前記顔の画像の中に、前記撮像装置で撮像した歩行者の顔の画像が含まれる場合、前記撮像装置で撮像した歩行者の顔の画像と対応付けられた前記識別情報と、前記運動量推定装置で推定された前記歩行者距離画像で表される歩行者の運動強度及び活動量の少なくとも一方と、を対応付け、前記記憶装置に記憶する識別装置と、
    を備えた運動量推定システム。
  10. 前記記憶装置に、歩行者の体格に関する属性が予め記憶された
    請求項又は請求項記載の運動量推定システム。
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