JP6827737B2 - 電子機器の放熱構造 - Google Patents

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Description

本発明は、電子機器、特に、超小型無線伝送装置の放熱構造に関し、内部に備える回路基板上の発熱体から発生する電子機器内部の熱を効率よく電子機器外部へと放熱させることにより、電子機器の誤動作等を無くす電子機器の放熱構造に関するものである。
小型無線伝送装置(FPU)といった電子機器は、テレビジョン放送の中継において、無線中継伝送装置として使用されるもので、主に屋外においてビデオカメラで撮影した映像素材や、その音声素材をマイクロ波やミリ波を利用して放送局へ向けて直接又は間接的に伝送することができるものである。特に、最近では、超小型で、軽量な無線伝送装置を開発し、それをビデオカメラの後部に取り付けて使用するといったシーンも多くなってきている。
ところで、こういった電子機器を動作させると、内部の回路基板上の発熱体から熱が発生してしまうが、この熱を電子機器の外部へと効率よく放熱させないと、電子機器内部の過度な温度上昇を引き起こしてしまい、その結果、電子機器自体の誤動作や故障を招いてしまうことに繋がる。従って、電子機器内部にこもってしまう熱をどのようにして外部へと放熱させるかということが、重要な課題であり、そのため、従来から、様々な検討がなされてきている。
例えば、従来技術として知られているファン等を使って電子機器内部の熱を強制的に空冷させる技術では、回路基板上の発熱体に放熱器を取り付けて熱を拡散し、そこに風を当てることで、発熱体を冷やすといったことが行われている。
また、電子機器の表面温度については、断熱材を電子機器内部に配して、熱の伝達速度を遅らせる技術もある。例えば、特許文献1に開示されている、底板に、放熱板を固定した発熱部品等を搭載した基板、電力を供給する電源部等を載置し、同底板に、下方を開口する筐体を被せてなり、発熱部品の熱を前記放熱板より前記筐体内に放熱し、同筐体内の温められた空気の熱を前記筐体の天板等より放熱するようにしてなる電子機器の放熱構造において、前記天板内面の発熱部品上方部に断熱材を貼付して、発熱部品よりの輻射熱等が直接天板の発熱部品上方部を熱しないようにしてなることを特徴とする電子機器の放熱構造といったものである。
特開平10−117078号公報
しかしながら、上述のファン等を使う従来技術だけでは、発熱量の増大に合わせて放熱器とファンのサイズを増やす必要があり、これを怠ると、放熱しきれない熱が電子機器内部に残留し、電子機器内部と表面の温度を上げてしまうため、サイズに制約のある小型の電子機器では、最適な技術ではないと考えられている。また、ファンにより強制空冷を行っても、電子機器内部は、風が均一に流れるものではなく、偏りが出るため、発熱体の位置によっては、意図した風を流すことができない。
さらに、機能によって回路基板を交換する電子機器や、回路基板設計のバージョンアップ等で、発熱体の位置が変わると、今までの風の流路では、不適切なケースが生じてしまう。そのため、この事象を回避するために、専用設計部品(例えば、導風板)や、隅々まで風を行き渡らせるための高出力のファンの導入が必要となってしまい、電子機器全体のサイズや重量の増大、そして、製造コストの上昇を招いてしまう。
また、特許文献1に開示されている技術は、熱が伝わるスピードを遅らせることにより、伝熱温度分布の平準化を図ることを目的とするもので、外部から熱を増大させる要因が働いても、それ以上には増えない飽和状態に達すると、効果が薄れてしまうという欠点が指摘されている。そのため、電子機器内部に溜まる熱を効率よく外部に排出し、且つ、電子機器の表面温度に影響を及ぼさない、そして、回路基板上の発熱体の位置変更にもフレキシブルな対応ができる新しい排熱構造の構築が必要とされている。
本発明は、上述の課題を解決するためのもので、電子機器内部に溜まる熱を効率よく排出し、電子機器の表面温度に影響を及ぼさない電子機器の放熱構造を提供することにある。
上述の課題に対応するため、本発明は、以下の技術的手段を講じている。
即ち、請求項1記載の発明は、天板と、底板と、前面板と、背面板と、左側板、及び右側板によって形成されるとともに、内部には、発熱体が搭載された回路基板が配置されてなる電子機器の熱を外部へと放熱させる電子機器の放熱構造であって、前記電子機器の放熱構造は、前記回路基板が、前記天板と、前記発熱体が、相対するよう配置されているとともに、前記背面板の壁面に形成されたエアを吸気可能とする吸気部と、前記吸気部に隣接して配置され、前記電子機器の内部に向けて外部からのエアを流通させる冷却ファンと、前記背面板と対向する前面板の壁面に、前記冷却ファンによって流通されたエアを外部へと排気する排気孔が形成されてなる排気部と、前記天板の内壁に、当該内壁との間に所定の空間が形成されるよう所定箇所にて溶接されてなる表面に鏡面処理が施された鏡面シート部材と、前記電子機器の内部にて、前記エアの流通を誘導可能とする余長を有した1対の誘導シート部材とを備え、前記誘導シート部材は、一方が、前記左側板の内壁両端近傍に設けられた1対のシート固定部に、他方が、前記右側板の内壁両端近傍に設けられた1対のシート固定部に、シート面同士が、相対するよう取り付けられていることを特徴とする電子機器の放熱構造である。
また、請求項2記載の発明は、請求項1記載の電子機器の放熱構造であって、前記誘導シート部材は、前記シート面同士が、前記発熱体を挟んで相対するとともに、前記発熱体近傍における前記シート面同士の間隔が、他の位置での間隔よりも狭くなるよう、アーチ状のカーブが形成された状態で、前記シート固定部に、それぞれ取り付けられていることを特徴としている。さらに、請求項3記載の発明は、請求項1又は2記載の電子機器の放熱構造であって、前記シート固定部には、それぞれ、対向する側板方向に向けてネジ孔が形成され、且つ、前記誘導シート部材には、長手方向両端近傍に、貫通孔が、それぞれ形成されており、当該貫通孔のそれぞれに、対応する前記ネジ孔を合わせてネジ止めすることにより、前記誘導シート部材を前記シート固定部に、それぞれ取り付けることを特徴としている。
そして、請求項4記載の発明は、請求項3記載の電子機器の放熱構造であって、前記誘導シート部材の両端近傍に形成された前記貫通孔のうちの一方は、前記誘導シート部材の長手方向に向けて長円孔となっていることを特徴としている。さらに、請求項5記載の発明は、請求項1〜4何れか1項記載の電子機器の放熱構造であって、前記鏡面シート部材の素材が、純アルミニウムであることを特徴としている。
また、請求項6記載の発明は、請求項1〜5何れか1項記載の電子機器の放熱構造であって、前記誘導シート部材の素材が、ポリエチレンテレフタレートであることを特徴としている。そして、請求項7記載の発明は、請求項1〜6何れか1項記載の電子機器の放熱構造であって、前記鏡面シート部材は、前記天板の内壁に、所定箇所にてファイバーレーザー溶接されてなるものであることを特徴としている。
またさらに、請求項8記載の発明は、請求項1〜7何れか1項記載の電子機器の放熱構造であって、前記回路基板の所定箇所には、前記誘導シート部材を係止可能な1又は複数の固定ピンが設けられていることを特徴としている。そして、請求項9記載の発明は、請求項1〜7何れか1項記載の電子機器の放熱構造であって、前記発熱体は、前記左側板側の面、及び、前記右側板側の面に、それぞれ、前記誘導シートを固定可能な両面テープが設けられていることを特徴としている。
本発明によれば、表面を鏡面処理した熱伝達率の高い鏡面シート部材を電子機器内部に備えているため、回路基板上の発熱体からの放射熱反射を起こし、鏡面シート部材の内側に熱をパッケージしてエアを通すことができ、排熱効率が向上する。また、鏡面シート部材と天板との間に所定の空間が形成されているため、この空間に断熱層(空気)ができ、その結果、電子機器表面の温度上昇を抑えることができる。
さらに、本発明によれば、余長を有した1対の誘導シート部材が、シート面同士が相対するよう左右側板のシート固定部に取り付けられているため、回路基板上の発熱体にエアを流通させる流路や、その幅を効率よく作り出すことができる。また、発熱体の回路基板上の位置変更に対して、フレキシブルに対応することが可能である。
本発明に係る電子機器の放熱構造の実施形態を示したもので、天板を開放した状態の斜視図である。 本発明に係る電子機器の放熱構造の実施形態を示した天板を開放した状態の平面図で、(a)は固定ピンにより誘導シート部材を固定した状態、(b)は両面テープにより誘導シート部材を固定した状態を表している。 本発明に係る電子機器の放熱構造の実施形態を示したもので、開放した天板の内壁面を表している。 本発明に係る電子機器の放熱構造の実施形態において、その放熱構造を示した簡略図で、(a)は左側板側からの断面図、(b)は天板側からの断面図、(c)は天板側からの断面図で、回路基板上の発熱体が移動した際に対応した状態を表している。 本発明にかかる電子機器の放熱構造の実施形態における外観図で、(a)は左側板側・前面板側からの斜視図、(b)は左側板側・背面板側からの斜視図、(c)は右側板側・前面板側からの斜視図、(d)は右側板側・背面板側からの斜視図を表している。
本発明に係る電子機器の放熱構造の実施形態について、図面を参照しながら説明する。図1は、本発明に係る電子機器の放熱構造の実施形態を示したもので、天板を開放した状態の斜視図で、図2は、本発明に係る電子機器の放熱構造の実施形態を示した天板を開放した状態の平面図で、(a)は固定ピンにより誘導シート部材を固定した状態、(b)は両面テープにより誘導シート部材を固定した状態を表し、図3は、本発明に係る電子機器の放熱構造の実施形態を示したもので、開放した天板の内壁面を表している。
さらに、図4は、本発明に係る電子機器の放熱構造の実施形態において、その放熱構造を示した簡略図で、(a)は左側板側からの断面図、(b)は天板側からの断面図、(c)は天板側からの断面図で、回路基板上の発熱体が移動した際に対応した状態を表しているものである。また、図5は、本発明にかかる電子機器の放熱構造の実施形態における外観図で、(a)は左側板側・前面板側からの斜視図、(b)は左側板側・背面板側からの斜視図、(c)は右側板側・前面板側からの斜視図、(d)は右側板側・背面板側からの斜視図を表している。
そして、符号については、10が電子機器の放熱構造、12が電子機器、14が天板、16が底板、18が前面板、20が背面板、22が左側板、24が右側板、26が発熱体、28が回路基板、30が吸気部、32が冷却ファン、34が排気部、36が鏡面シート部材、38が溶接部、40が誘導シート部材、42がシート固定部、44がシート面、46がアンテナ取付部、48がパネル操作部、50が電源操作部、52がコネクタ接続部、54がネジ孔、56が貫通孔、58がネジ、60が固定ピン、62が両面テープを示している。
まず、本実施形態における電子機器の放熱構造10は、図1〜4に示すように、天板14と、底板16と、前面板18と、背面板20と、左側板22、及び右側板24によって形成されるとともに、内部には、発熱体26が搭載された回路基板28が配置されてなる電子機器12の熱を外部へと放熱させるものである。
そして、回路基板28が、天板14と、発熱体26が、相対するよう配置されているとともに、背面板20の壁面に形成されたエア(冷却風)を吸気可能とする吸気部30と、吸気部30に隣接して配置され、電子機器12の内部に向けて外部からのエアを流通させる冷却ファン32が備えられている。
さらに、背面板20と対向する前面板18の壁面に、冷却ファン32によって流通されたエアを外部へと排気する排気孔が形成されてなる排気部34と、天板14の内壁に、この内壁との間に所定の空間が形成されるよう所定箇所(溶接部38)にて溶接されてなる表面に鏡面処理が施された鏡面シート部材36と、電子機器12の内部にて、エアの流通を誘導可能とする余長を有した1対の誘導シート部材40とを備えている。
そして、誘導シート部材40は、一方が、左側板22の内壁両端近傍に設けられた1対のシート固定部42に、他方が、右側板24の内壁両端近傍に設けられた1対のシート固定部42に、シート面44同士が、相対するよう取り付けられている。
続いて、本実施形態について、より詳細に説明する。本実施形態における電子機器12は、まず、図5(b)等に示すように、背面板20の隙間から、回路基板に通じた外部と通信するためのアンテナ(図示せず)を取り付けるためのアンテナ取付部46が突出している。そして、その外観は、図5の各図に示すような形状を一例とし、例えば、図5(b)を参照すると、例えば、アンテナ(図示せず)を取り付けるアンテナ取付部46を上方に向けた状態で、底板16側をビデオカメラの後部にある専用取付具(図示せず)に取り付けて用いることができるものとなっている。
そして、図5(a)、(c)に示すように、電子機器12の前面板18には、電源のON/OFFを行う電源操作部50や、ビデオカメラとの間をつなぐケーブルを接続させるコネクタ接続部52等が備えられている。また、図5(c)、(d)に示すように、電子機器12の右側板24には、電子機器12の設定をメインに行うパネル操作部48が備えられている。
さらに、本例での天板14は、背面板20の内壁面を所定の間隙をもって、一部を除いて(アンテナ取付部46が突出している範囲近傍)覆うように構成されている。また、背面板20の壁面には、図5(b)等に示すように、アンテナ取付部46との間隙を吸気孔(エアを吸い込むための孔)として形成した吸気部30が備えられ、図1に示すように、吸気部30に隣接して配置された冷却ファン32が、吸気孔から吸い込んだエアを電子機器12の内部に流通させるようになっている。なお、本実施形態では、吸気孔を背面板20と、アンテナ取付部46との間隙としているが、例えば、背面板20の一部をメッシュ構造として、その小孔からエアを吸気するようにしても良い。
そして、前面板18の壁面には、図5(a)等に示すように、冷却ファン32によって流通されたエアを電子機器12の外部へと排気する排気孔が形成された排気部34が備えられている。なお、本実施形態では、排気孔を前面板18に設けた間隙としているが、例えば、前面板18の一部をメッシュ構造として、その小孔からエアを排気するようにしても良い。
続いて、本実施形態においては、図3、図4(a)に示すように、電子機器12の天板14の内壁に、鏡面シート部材36が、この内壁との間に所定の空間が形成されるように、所定箇所にて溶接されている。このように、鏡面シート部材36と、天板14の内壁との間に所定の空間が形成されていると、この空間が、電子機器12の外装との間の断熱層(空気層)の役割を果たすことができ、電子機器12の表面の温度上昇を抑えることが可能となるわけである。なお、鏡面シート部材36の溶接には、図3に示すように、ファイバーレーザー溶接手法を用いれば、所定の空間が形成されやすいため、好ましい。
そして、鏡面シート部材36の表面には、鏡面処理が施されている。鏡面処理を施した鏡面シート部材36を天板14に溶接させておけば、図4(a)に示すように、この鏡面シート部材36が、回路基板28上の発熱体26からの放射熱反射(図中矢印)を起こすことで、鏡面シート部材36と、回路基板28の空間内に熱をパッケージでき、さらに、その空間を吸気部30に隣接して配置された冷却ファン32によってエアを流通させることにより、排気部34からの排熱効率を向上させることができる。なお、図中の2点鎖線は、エアの流れを表している。
さらに、溶接により鏡面シート部材36を取り付ける範囲は、天板14全体とする方が、空間内への熱のパッケージ効果が高くなるため、好ましいが、その範囲は、本発明を限定するものではない。また、鏡面シート部材36の素材を熱伝達率の高い純アルミニウムとすれば、さらに排熱効率が高まるため好ましい。
続いて、本実施形態においては、図1、2及び図4に示すように、電子機器12の内部にて、冷却ファン32によって内部に流通されるエアの流れを誘導可能とする誘導シート部材40が、左側板22と、右側板24の両側に、それぞれ1対に取り付けられている。
詳しくは、まず、左側板22の内壁両端近傍に設けられているシート固定部42に、一方の誘導シート部材40が、その両端部分で取り付けられ、さらに、右側板24の内壁両端近傍に設けられているシート固定部42に、他方の誘導シート部材40が、その両端部分で取り付けられ、互いのシート面44が、発熱体26を挟んで相対するようになっている。
このように、1対の誘導シート部材40が、互いに相対するように構成されているため、誘導シート部材40に挟まれた空間(ライン)をエアが流通していくことになり(図4(b)参照)、また、誘導シート部材40は、余長を有していることから、電子機器12の内部で、例えば、アーチ状のカーブを形成するといった、任意の形状に変形させることができるため、エア流通の目的である空冷の重要ポイントである風速を調整することも可能となる。
さらに、図4(b)、(c)に示すように、回路基板28を交換した際などに、回路基板28上の発熱体26の位置が変更されたとしても(例えば、(b)から(c)へと変更)、余長を有する誘導シート部材40を変形させ、発熱体26に追従するアーチ状のカーブを作り出して、発熱体26に効率よくエアを流す流路をもたらすことが可能となっている。ここで、発熱体26近傍におけるシート面44同士の幅の間隔を他の位置での間隔よりも狭くなるよう誘導シート部材40をアーチ状にカーブさせるよう形成すれば、より、効率的に発熱体26に対するエアの流通を行うことができることになる。また、誘導シート部材40には、柔軟性のある素材、特に、ポリエチレンテレフタレートを用いることが好ましい。なお、図中の2点鎖線は、エアの流れを表している。
また、本実施形態においては、各シート固定部42は、図1、2に示すように、それぞれ、対抗する側板方向に向けてネジ孔54が形成されており、各誘導シート部材40には、長手方向の両端近傍にそれぞれ貫通孔56が形成されている。そして、貫通孔56と、対応するシート固定部42のネジ孔54とを合わせて、ネジ58によりネジ止めすることで、誘導シート部材40をシート固定部42に取り付けるようになっている。
またさらに、本実施形態においては、図1、2に示すように、誘導シート部材40の両端近傍に形成された貫通孔56のうち、一方が、誘導シート部材40の長手方向に向けて長円孔となっている。このような長円孔にしておくと、ネジ58によるネジ止めの際に、ネジ止め位置を調整することができ、その結果、誘導シート部材40の長さ調整も行えることになる。
続いて、本実施形態においては、図2(a)、図4に示すように、回路基板28の所定箇所に、誘導シート部材40を係止可能な固定ピン60が2か所設けられている。この固定ピン60に誘導シート部材40を係止することで、発熱体26に追従するアーチ状のカーブを作り出すことができるようになっている。なお、固定ピン60の個数や、設置位置は、誘導シート部材40が、発熱体26に対するエアを効率良く流通させることができるのに適したものとすることが好ましい。
また、図2(b)に示すように、発熱体26の左側板22側の面と、右側板24側の面にそれぞれ、両面テープ62を設け、それに、誘導シート部材40をそれぞれ固定させることで、誘導シート部材40が、発熱体26に対するエアを効率良く流通させるように構成しても良い。さらに、固定ピン60と、両面テープ62とを組み合わる構成としても構わない。
次に、本発明に係る電子機器の放熱構造による電子機器の放熱実験を行った結果を示す(表1)。
Figure 0006827737
上記表1に示す通り、外気45℃の環境下で、電子機器内部に本発明に係る電子機器の放熱構造を適用させることで、電子機器の表面温度を2.4℃下げることができた。また、通常であれば、放射熱のリフレクションは、外に逃げる熱を内部にこもらせる効果があるため、電子機器内部の温度も上昇するものであるが、本発明に係る電子機器の放熱構造を適用させても、温度差が出ないということが明らかになった。
本発明は、電子機器内部の熱を効率よく排熱させることができ、また、表面温度に影響を及ぼさない放熱構造であるため、特に小型の電子機器において、さらに、内部の回路基板の変更に対しても、好適に用いることができる。
10 電子機器の放熱構造
12 電子機器
14 天板
16 底板
18 前面板
20 背面板
22 左側板
24 右側板
26 発熱体
28 回路基板
30 吸気部
32 冷却ファン
34 排気部
36 鏡面シート部材
38 溶接部
40 誘導シート部材
42 シート固定部
44 シート面
46 アンテナ取付部
48 パネル操作部
50 電源操作部
52 コネクタ接続部
54 ネジ孔
56 貫通孔
58 ネジ
60 固定ピン
62 両面テープ

Claims (9)

  1. 天板と、底板と、前面板と、背面板と、左側板、及び右側板によって形成されるとともに、内部には、発熱体が搭載された回路基板が配置されてなる電子機器の熱を外部へと放熱させる電子機器の放熱構造であって、
    前記電子機器の放熱構造は、
    前記回路基板が、前記天板と、前記発熱体が、相対するよう配置されているとともに、
    前記背面板の壁面に形成されたエアを吸気可能とする吸気部と、
    前記吸気部に隣接して配置され、前記電子機器の内部に向けて外部からのエアを流通させる冷却ファンと、
    前記背面板と対向する前面板の壁面に、前記冷却ファンによって流通されたエアを外部へと排気する排気孔が形成されてなる排気部と、
    前記天板の内壁に、当該内壁との間に所定の空間が形成されるよう所定箇所にて溶接されてなる表面に鏡面処理が施された鏡面シート部材と、
    前記電子機器の内部にて、前記エアの流通を誘導可能とする余長を有した1対の誘導シート部材と、を備え、
    前記誘導シート部材は、一方が、前記左側板の内壁両端近傍に設けられた1対のシート固定部に、他方が、前記右側板の内壁両端近傍に設けられた1対のシート固定部に、シート面同士が、相対するよう取り付けられ
    前記吸気部は、外部と通信するアンテナを取り付けるための前記回路基板に通じたアンテナ取付部と、前記背面板の壁面との間隙からなる吸気孔であることを特徴とする電子機器の放熱構造。
  2. 前記誘導シート部材は、前記シート面同士が、前記発熱体を挟んで相対するとともに、前記発熱体近傍における前記シート面同士の間隔が、他の位置での間隔よりも狭くなるよう、アーチ状のカーブが形成された状態で、前記シート固定部に、それぞれ取り付けられていることを特徴とする請求項1記載の電子機器の放熱構造。
  3. 前記シート固定部には、それぞれ、対向する側板方向に向けてネジ孔が形成され、且つ、前記誘導シート部材には、長手方向両端近傍に、貫通孔が、それぞれ形成されており、当該貫通孔のそれぞれに、対応する前記ネジ孔を合わせてネジ止めすることにより、前記誘導シート部材を前記シート固定部に、それぞれ取り付けることを特徴とする請求項1又は2記載の電子機器の放熱構造。
  4. 前記誘導シート部材の両端近傍に形成された前記貫通孔のうちの一方は、前記誘導シート部材の長手方向に向けて長円孔となっていることを特徴とする請求項3記載の電子機器の放熱構造。
  5. 前記鏡面シート部材の素材が、純アルミニウムであることを特徴とする請求項1〜4何れか1項記載の電子機器の放熱構造。
  6. 前記誘導シート部材の素材が、ポリエチレンテレフタレートであることを特徴とする請求項1〜5何れか1項記載の電子機器の放熱構造。
  7. 前記鏡面シート部材は、前記天板の内壁に、所定箇所にてファイバーレーザー溶接されてなるものであることを特徴とする請求項1〜6何れか1項記載の電子機器の放熱構造。
  8. 前記回路基板の所定箇所には、前記誘導シート部材を係止可能な1又は複数の固定ピンが設けられていることを特徴とする請求項1〜7何れか1項記載の電子機器の放熱構造。
  9. 前記発熱体は、前記左側板側の面、及び、前記右側板側の面に、それぞれ、前記誘導シート部材を着脱自在に固定可能な面ファスナーが設けられていることを特徴とする請求項1〜7何れか1項記載の電子機器の放熱構造。
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