JP6827547B2 - 冷凍空調装置および制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、庫内を冷却する冷凍空調装置および制御装置に関するものである。
従来の冷凍空調装置は、蒸発温度が目標蒸発温度となるように、圧縮機の容量を制御している。また、冷凍空調装置は、室内温度である蒸発器の吸込空気温度と設定温度との差温に基づき膨張弁の開度を制御して、蒸発温度の制御を行っている(例えば、特許文献1参照)。
特開2008−190757号公報
ところで、従来の冷凍空調装置では、室外機による蒸発温度の目標値設定と、室内機による庫内温度の目標値設定とが個別に行われることがある。しかしながら、室外機側での目標値設定と室内機側での目標値設定は、それぞれ任意に行われるため、設定値が適切でない場合には、圧縮機の発停回数が多くなる虞がある。
本発明は、上記従来の技術における課題に鑑みてなされたものであって、圧縮機の発停回数を抑制することができる冷凍空調装置および制御装置を提供することを目的とする。
本発明の冷凍空調装置は、圧縮機、凝縮器、膨張弁および蒸発器が接続され、庫内を冷却する冷凍空調装置であって、庫内温度を検知する温度センサと、前記蒸発器の蒸発温度が目標蒸発温度になるように、前記圧縮機の圧縮機周波数または前記膨張弁の開度を制御し、前記庫内温度が冷却運転を開始する温度であるサーモON値に達した際に行われる冷却運転と、前記庫内温度が前記冷却運転を停止する温度であるサーモOFF値に達した際に行われる冷却運転の停止とを繰り返し行う制御装置とを備え、前記制御装置は、前記庫内温度と、前記サーモON値および前記サーモOFF値とを比較する温度比較部と、前記サーモON値から前記サーモOFF値に達するまでの冷却運転時間、または前記サーモOFF値から前記サーモON値に達するまでの冷却運転停止時間を計時する計時部と、前記冷却運転時間または前記冷却運転停止時間に基づき、前記目標蒸発温度を調整する目標蒸発温度設定部と、前記蒸発温度が前記目標蒸発温度設定部で設定された目標蒸発温度となるように、前記圧縮機の圧縮機周波数または前記膨張弁の開度を制御する運転制御部と、前記サーモON値、前記サーモOFF値、前記冷却運転時間および前記冷却運転停止時間を記憶する記憶部とを有し、前記目標蒸発温度設定部は、前記冷却運転時間が設定冷却運転時間以上となるように前記目標蒸発温度を調整するものである。
以上のように、本発明によれば、庫内温度に基づき目標蒸発温度を調整することにより、圧縮機の発停回数を抑制することができる。
実施の形態1に係る冷凍空調装置の構成の一例を示す概略図である。 図1の制御装置の構成の一例を示す機能ブロック図である。 基準庫内温度と庫内温度との関係について説明するためのグラフである。 目標蒸発温度の変更量について説明するためのグラフである。 実施の形態1における予冷運転時の庫内温度制御処理の一例を示すフローチャートである。 実施の形態1における実冷却運転時の庫内温度制御処理の一例を示すフローチャートである。 実施の形態1における庫内温度制御処理による庫内温度の制御の具体例を示すグラフである。 実施の形態2における庫内温度制御処理の一例を示すフローチャートである。 実施の形態2における庫内温度制御処理による庫内温度の制御の具体例を示すグラフである。 実施の形態3における庫内温度制御処理の一例を示すフローチャートである。 実施の形態3における庫内温度制御処理による庫内温度の制御の具体例を示すグラフである。 実施の形態4に係る冷凍空調装置の構成の一例を示す概略図である。 図12の制御装置の構成の一例を示す機能ブロック図である。 実施の形態4における庫内温度制御処理による庫内温度の制御の具体例を示すグラフである。 実施の形態4における庫内温度制御処理による庫内温度の制御の他の具体例を示すグラフである。
実施の形態1.
以下、本発明の実施の形態1に係る冷凍空調装置について説明する。図1は、本実施の形態1に係る冷凍空調装置100の構成の一例を示す概略図である。図1に示すように、冷凍空調装置100は、室外機1と、室内機2と、制御装置3とで構成されている。室外機1と室内機2とは、接続配管5Aおよび5Bで接続されている。
[冷凍空調装置100の構成]
(室外機1)
室外機1は、圧縮機11および凝縮器12を備えている。圧縮機11は、低温低圧の冷媒を吸入し、吸入した冷媒を圧縮し、高温高圧の冷媒を吐出する。圧縮機11は、例えば、圧縮機周波数を変化させることにより、単位時間あたりの送出量である容量が制御されるインバータ圧縮機等からなる。圧縮機11の圧縮機周波数は、制御装置3によって制御される。凝縮器12は、図示しない室外機ファンから供給される室外空気と、圧縮機11から吐出された冷媒との間で熱交換を行い、冷媒の熱を室外空気に放熱して冷媒を凝縮させる。
(室内機2)
室内機2は、膨張弁21および蒸発器22を備えている。膨張弁21は、冷媒を膨張させる。膨張弁21は、例えば、電子式膨張弁等の開度の制御が可能な弁またはキャピラリで構成される。膨張弁21の開度は、蒸発器22の出口における過熱度を適正な値にして圧縮機11に液冷媒が吸入されることがないように、制御装置3によって制御される。
蒸発器22は、図示しない室内機ファンから供給される冷凍室内等の庫内空気と、膨張弁21から流出した冷媒との間で熱交換を行う。これにより、庫内に供給される冷房用空気が生成される。本実施の形態1に係る冷凍空調装置100において、圧縮機11、凝縮器12、膨張弁21および蒸発器22が冷媒配管によって環状に接続されることにより、冷媒回路が形成される。
また、室内機2には、庫内温度センサ6が設けられている。庫内温度センサ6は、庫内に設置され、庫内温度RTを検知する。
[冷凍空調装置100による冷却運転]
冷凍空調装置100によって冷却運転が行われる場合の動作について説明する。低温低圧の冷媒が圧縮機11によって圧縮され、高温高圧のガス冷媒となって吐出される。圧縮機11から吐出された高温高圧のガス冷媒は、凝縮器12に流入する。凝縮器12に流入した高温高圧のガス冷媒は、室外空気と熱交換して凝縮し、高圧の液冷媒となって凝縮器12から流出する。
凝縮器12から流出した高圧の液冷媒は、室外機1から流出し、接続配管5Aを介して室内機2に流入する。室内機2に流入した高圧の液冷媒は、膨張弁21に流入する。
膨張弁21に流入した冷媒は、膨張弁21によって減圧されて低温低圧の気液二相冷媒となり、蒸発器22に流入する。
蒸発器22に流入した低温低圧の気液二相冷媒は、庫内空気と熱交換して吸熱および蒸発し、低温低圧のガス冷媒となって蒸発器22から流出する。蒸発器22から流出した低温低圧のガス冷媒は、室内機2から流出する。室内機2から流出した低温低圧のガス冷媒は、接続配管5Bを介して室外機1に流入し、圧縮機11に吸入される。
(制御装置3)
制御装置3は、庫内温度センサ6を含む冷凍空調装置100の各部に設けられた各種センサ等による検知結果に基づき、圧縮機11の圧縮機周波数および膨張弁21の開度等を制御する。特に、制御装置3は、蒸発温度ETが目標蒸発温度ETtgtとなるように、圧縮機11の圧縮機周波数を制御する。また、制御装置3は、蒸発器22の出口における過熱度を適正な値にして圧縮機11に液冷媒が吸入されることがないように、膨張弁21の開度を制御して膨張弁21を流れる冷媒の流量等を制御する。
図2は、図1の制御装置3の構成の一例を示す機能ブロック図である。制御装置3は、マイクロコンピュータなどの演算装置上でソフトウェアを実行することにより各種機能が実現され、もしくは各種機能を実現する回路デバイスなどのハードウェア等で構成されている。なお、この例において、制御装置3は、室外機1および室内機2の外部に設けられているが、これに限られず、室外機1および室内機2のいずれかに設けられてもよい。
図2に示すように、制御装置3は、温度比較部31、運転制御部32、計時部33、目標蒸発温度設定部34および記憶部35を有している。
温度比較部31は、庫内温度センサ6によって検知された庫内温度RTと、記憶部35に記憶されたサーモON値TONとを比較する。また、温度比較部31は、庫内温度RTと、記憶部35に記憶されたサーモOFF値TOFFとを比較する。サーモON値TONは、冷却運転を開始する温度である。サーモOFF値TOFFは、冷却運転を停止する温度であり、目標庫内温度である。
運転制御部32は、温度比較部31による比較結果に基づき、冷却運転の開始および停止を制御する。運転制御部32は、蒸発温度ETが目標蒸発温度設定部34によって設定された目標蒸発温度ETtgtとなるように、圧縮機11の圧縮機周波数を制御する。また、運転制御部32は、冷却運転の開始および停止の際に、計時部33によるカウントを制御する。
計時部33は、運転制御部32の制御に基づき、冷却運転時間Topeをカウントする。計時部33は、冷却運転時間Topeが設定冷却運転時間Tope_setに到達した際に、冷却運転時間Topeが設定冷却運転時間Tope_setに到達したことを示す通知を目標蒸発温度設定部34に供給する。
冷却運転時間Topeは、冷却運転が実行されている時間であり、庫内温度RTがサーモON値TONに到達してからサーモOFF値TOFFに到達するまでの時間である。冷却運転停止時間Tstは、冷却運転が停止している時間であり、庫内温度RTがサーモOFF値TOFFに到達してからサーモON値TONに到達するまでの時間である。
設定冷却運転時間Tope_setは、庫内に収容される収容物に応じて設定され、使用者によって任意に変更することができる。例えば、収容物が庫内温度RTを安定させる必要があるものである場合、設定冷却運転時間Tope_setは長く設定される。
また、計時部33は、冷却運転停止時間Tstをカウントする。冷却運転停止時間Tstは、冷却運転が停止している時間であり、庫内温度RTがサーモOFF値TOFFに到達してからサーモON値TONに到達するまでの時間である。カウントされた冷却運転停止時間Tstは、記憶部35に記憶される。
さらに、計時部33は、冷却運転中に目標蒸発温度ETtgtを更新するタイミングを示す更新時間Treをカウントする。計時部33は、冷却運転が開始されてから設定更新時間Tre_refが経過した際に、更新時間Treが設定更新時間Tre_refに到達したことを示す通知を目標蒸発温度設定部34に供給する。なお、設定更新時間Tre_refは、設定冷却運転時間Tope_setよりも短い時間に設定される。
目標蒸発温度設定部34は、計時部33から更新時間Treの通知を受け取った場合に、冷却運転中の庫内温度RTと基準庫内温度RTrefとを比較する。基準庫内温度RTrefは、設定冷却運転時間Tope_set中の基準となる庫内温度RTの時間的な温度変化を示す。そして、目標蒸発温度設定部34は、比較結果に応じて目標蒸発温度ETtgtを設定する。また、目標蒸発温度設定部34は、庫内温度RTがサーモOFF値TOFFとなって冷却運転が停止された場合に、計時部33でカウントされた冷却運転時間Topeと、記憶部35に記憶された設定冷却運転時間Tope_setとを比較する。目標蒸発温度設定部34は、比較結果に応じて目標蒸発温度ETtgtを設定する。
目標蒸発温度設定部34は、庫内温度RTがサーモON値TONとなって冷却運転が開始される場合に、記憶部35から冷却運転時間Topeを読み出し、直前の冷却運転停止時間Tstと1つ前の冷却運転停止時間Tstとを比較する。目標蒸発温度設定部34は、比較結果に応じて目標蒸発温度ETtgtを設定する。
記憶部35は、制御装置3によって庫内温度RTを制御する際に用いられる各種のパラメータを記憶する。具体的には、記憶部35には、サーモON値TON、サーモOFF値TOFF、設定冷却運転時間Tope_setおよび基準庫内温度RTrefが記憶されている。また、記憶部35には、計時部33でカウントされた冷却運転停止時間Tstが時系列で記憶される。
[庫内温度RTの制御]
本実施の形態1では、庫内温度RTがサーモON値TONからサーモOFF値TOFFに達するまでの冷却運転時間Topeに対して、目標となる設定冷却運転時間Tope_setが設けられる。そして、目標蒸発温度設定部34は、冷却運転時間Topeが設定冷却運転時間Tope_set以上となるように、目標蒸発温度ETtgtを制御する。
本実施の形態1における冷却運転では、予冷運転と実冷却運転とが行われる。予冷運転は、庫内を予め冷却するための運転である。予冷運転は、庫内の状態を変化させないようにして実行されると好ましい。実冷却運転は、予冷運転後に、実際の冷却動作を行う運転である。実冷却運転は、収容物の出し入れまたはドアの開閉等、庫内の状態が変化する場合を考慮して実行される。以下では、予冷運転時および実冷却運転時それぞれの庫内温度制御処理について説明する。
(目標蒸発温度ETtgtの変更)
目標蒸発温度設定部34は、冷却運転時間Topeが設定冷却運転時間Tope_set以上となるように、目標蒸発温度ETtgtを変更する。本実施の形態1では、基準庫内温度RTrefに対する庫内温度RTの大きさに基づき、目標蒸発温度ETtgtが変更される。
図3は、基準庫内温度RTrefと庫内温度RTとの関係について説明するためのグラフである。図4は、目標蒸発温度ETtgtの変更量について説明するためのグラフである。
図3の参照符号Xで示すグラフは、基準庫内温度RTrefを示す。図3に示す例において、基準庫内温度RTrefは、設定冷却運転時間Tope_setで庫内温度RTがサーモON値TONからサーモOFF値TOFFとなる直線状の値である。
図3において、庫内温度RTがグラフXよりも上側の領域に存在する場合は、冷却能力が低いことを示す。庫内温度RTがグラフXよりも下側の領域に存在する場合は、冷却能力が高いことを示す。したがって、更新時間Treが設定更新時間Tre_refとなった場合の庫内温度RTが基準庫内温度RTrefに対してどの位置に存在するかにより、目標蒸発温度ETtgtが変更される。これにより、冷却運転時間Topeを設定冷却運転時間Tope_set以上にすることができる。
例えば、冷却運転中に庫内温度RTが参照符号Yで示すグラフのように変化している場合、設定更新時間Tre_refにおける庫内温度RTは、基準庫内温度RTrefよりも高くなっている。そのため、設定更新時間Tre_ref後の目標蒸発温度ETtgtは、参照符号YETに示すように、現在の目標蒸発温度ETtgtより低くなるように変更される。
また、冷却運転中に庫内温度RTが参照符号Zで示すグラフのように変化している場合、設定更新時間Tre_refにおける庫内温度RTは、基準庫内温度RTrefよりも低くなっている。そのため、設定更新時間Tre_ref後の目標蒸発温度ETtgtは、参照符号ZETに示すように、現在の目標蒸発温度ETtgtより高くなるように変更される。これにより、冷却運転時間Topeが設定冷却運転時間Tope_set以上となる。
なお、変更される目標蒸発温度ETtgtは、例えば予め設定された固定の値を用いてもよいし、図4に示すように、基準庫内温度RTrefとの温度差によって変動する値を用いてもよい。図4の例では、設定冷却運転時間Tope_setの範囲内で取り得る温度領域が、基準庫内温度RTrefを表すグラフと平行な線によって領域#1〜領域#12に12分割され、分割された領域毎に目標蒸発温度ETtgtの変動量が設定されている。
領域#1〜領域#6は、基準庫内温度RTrefよりも高い部分の領域であり、領域の数字が大きくなるに従って、目標蒸発温度ETtgtを現在の温度から0.5℃ずつ低くするように設定されている。領域#7〜領域#12は、基準庫内温度RTrefよりも低い部分の領域であり、領域の数字が大きくなるに従って、目標蒸発温度ETtgtを現在の温度から0.5℃ずつ高くするように設定されている。
なお、この例では、目標蒸発温度ETtgtの変動量を0.5℃としているが、これに限られず、任意の変動量を設定することができる。また、冷却運転を複数回行うことで、変動量を学習し、学習した結果に基づいて変動量が変更されてもよい。
(庫内温度制御処理)
図5は、本実施の形態1における予冷運転時の庫内温度制御処理の一例を示すフローチャートである。ステップS1において、温度比較部31は、庫内温度センサ6で検知された庫内温度RTと、記憶部35に記憶されたサーモON値TONとを比較する。
比較の結果、庫内温度RTがサーモON値TON以上である場合(ステップS1;Yes)、運転制御部32は、蒸発温度ETが設定された目標蒸発温度ETtgtとなるように各部を制御するための制御情報を出力する。そして、ステップS2において冷却運転が開始される。庫内温度RTがサーモON値TON未満である場合(ステップS1;No)には、庫内温度RTがサーモON値TON以上となるまでステップS1の処理が繰り返される。
ステップS3において、温度比較部31は、庫内温度RTと記憶部35に記憶されたサーモOFF値TOFFとを比較する。比較の結果、庫内温度RTがサーモOFF値TOFF以下である場合(ステップS3;Yes)には、処理がステップS13に移行する。庫内温度RTがサーモOFF値TOFFより高い場合(ステップS3;No)には、処理がステップS4に移行する。
ステップS4において、目標蒸発温度設定部34は、冷却運転が開始されてから更新時間Treが設定更新時間Tre_refに到達したか否かを判断する。設定更新時間Tre_refに到達していないと判断した場合(ステップS4;No)には、処理がステップS9に移行する。計時部33から更新時間Treの通知を受け取った場合、目標蒸発温度設定部34は、更新時間Treが設定更新時間Tre_refに到達したと判断する(ステップS4;Yes)。そして、目標蒸発温度設定部34は、ステップS5において、庫内温度RTと記憶部35に記憶された基準庫内温度RTrefとの関係を判断する。
ステップS5において、目標蒸発温度設定部34は、庫内温度RTと基準庫内温度RTrefとを比較する。比較の結果、庫内温度RTが基準庫内温度RTrefよりも大きい場合、目標蒸発温度設定部34は、冷却運転による冷却能力が低いと判断し、ステップS6において、目標蒸発温度ETtgtを現在の温度よりも低く設定する。
庫内温度RTと基準庫内温度RTrefとが同一である場合、目標蒸発温度設定部34は、冷却能力が適切であると判断し、ステップS7において、目標蒸発温度ETtgtを維持するように設定する。庫内温度RTが基準庫内温度RTrefよりも小さい場合、目標蒸発温度設定部34は、冷却能力が高いと判断し、ステップS8において、目標蒸発温度ETtgtを現在の温度よりも高く設定する。なお、ステップS6〜ステップS8で設定される目標蒸発温度ETtgtは、図3および図4に示すようにして決定される。
このようにして、ステップS6からステップS8で設定された目標蒸発温度ETtgtの設定値は、運転制御部32に供給される。運転制御部32は、蒸発温度ETが目標蒸発温度設定部34から受け取った目標蒸発温度ETtgtとなるような冷却運転を行うための制御情報を出力する。
ステップS9において、目標蒸発温度設定部34は、冷却運転時間Topeが設定冷却運転時間Tope_setに到達したか否かを判断する。計時部33から設定冷却運転時間Tope_setに到達したことを示す通知を受け取っていない場合、目標蒸発温度設定部34は、冷却運転時間Topeが設定冷却運転時間Tope_setに到達していないと判断する(ステップS9;No)。そして、処理がステップS3に戻る。一方、設定冷却運転時間Tope_setに到達したことを示す通知を受け取っている場合、目標蒸発温度設定部34は、冷却運転時間Topeが設定冷却運転時間Tope_setに到達していると判断する(ステップS9;Yes)。そして、処理がステップS10に移行する。
ステップS10において、目標蒸発温度設定部34は、ステップS4で更新時間Treが設定更新時間Tre_refに到達してから再度、更新時間Treが設定更新時間Tre_refに到達したか否かを判断する。計時部33から更新時間Treの通知を受け取った場合、目標蒸発温度設定部34は、更新時間Treが設定更新時間Tre_refに到達したと判断する(ステップS10;Yes)。そして、目標蒸発温度設定部34は、ステップS11において、現在の目標蒸発温度ETtgtを維持する。なお、ステップS8において、目標蒸発温度ETtgtを直前の値よりも高く設定している場合には、これ以上冷却運転時間Topeを延ばす必要がないため、目標蒸発温度ETtgtは、初期値に設定されてもよい。更新時間Treが設定更新時間Tre_refに到達していないと判断した場合(ステップS10;No)には、更新時間Treが設定更新時間Tre_refに到達するまでステップS10の処理が繰り返される。
ステップS12において、温度比較部31は、庫内温度RTとサーモOFF値TOFFとを比較する。比較の結果、庫内温度RTがサーモOFF値TOFF以下である場合(ステップS12;Yes)には、ステップS13において、冷却運転が停止される。庫内温度RTがサーモOFF値TOFFより高い場合(ステップS12;No)には、庫内温度RTがサーモOFF値TOFF以下となるまでステップS12の処理が繰り返される。
ステップS14において、目標蒸発温度設定部34は、冷却運転中の目標蒸発温度ETtgtの変更内容に応じて、次の冷却運転時の目標蒸発温度ETtgtを設定する。そして、処理がステップS1に戻り、ステップS1からステップS14までの処理が繰り返される。
図6は、本実施の形態1における実冷却運転時の庫内温度制御処理の一例を示すフローチャートである。実冷却運転時は、予冷運転を行うことによって庫内の状態が安定するため、予冷運転時と比較して簡易な制御が行われる。ドアの開閉または庫内に新たな収容物が搬入されたとき等は、庫内の状態が複雑に変化する。そのため、予冷運転時のように細やかな制御を行うと、庫内の温度が目標温度に到達しないといった不具合が発生する場合がある。本実施の形態1のように、実冷却運転時においては、簡易な制御を行うことにより、上述したような不具合の発生を抑制することができる。
ステップS21において、温度比較部31は、庫内温度RTとサーモON値TONとを比較する。比較の結果、庫内温度RTがサーモON値TON以上である場合(ステップS21;Yes)、運転制御部32は制御情報を出力し、ステップS22において冷却運転が開始される。このとき、計時部33は、冷却運転時間Topeのカウントを開始する。庫内温度RTがサーモON値TON未満である場合(ステップS21;No)には、庫内温度RTがサーモON値TON以上となるまでステップS21の処理が繰り返される。
ステップS23において、温度比較部31は、庫内温度RTとサーモOFF値TOFFとを比較する。比較の結果、庫内温度RTがサーモOFF値TOFF以下である場合(ステップS23;Yes)には、ステップS24において、冷却運転が停止される。このとき、計時部33は、冷却運転時間Topeのカウントを停止し、冷却運転時間Topeを導出する。また、計時部33は、冷却運転停止時間Tstのカウントを開始する。庫内温度RTがサーモOFF値TOFFより高い場合(ステップS23;No)には、庫内温度RTがサーモOFF値TOFF以下となるまでステップS23の処理が繰り返される。
ステップS25において、目標蒸発温度設定部34は、冷却運転時間Topeが設定冷却運転時間Tope_setに到達しているか否かを判断する。計時部33から設定冷却運転時間Tope_setに到達したことを示す通知を受け取っている場合、目標蒸発温度設定部34は、冷却運転時間Topeが設定冷却運転時間Tope_setに到達しており、冷却能力が低いと判断する(ステップS25;Yes)。そして、目標蒸発温度設定部34は、ステップS26において、目標蒸発温度ETtgtを現在の温度よりも低く設定する。
設定冷却運転時間Tope_setに到達したことを示す通知を受け取っていない場合、目標蒸発温度設定部34は、冷却運転時間Topeが設定冷却運転時間Tope_setに到達しておらず、冷却能力が高いと判断する(ステップS25;No)。そして、目標蒸発温度設定部34は、ステップS27において、目標蒸発温度ETtgtを現在の温度よりも高く設定する。
ステップS28において、温度比較部31は、庫内温度RTとサーモON値TONとを比較する。比較の結果、庫内温度RTがサーモON値TON以上である場合(ステップS28;Yes)、処理がステップS29に移行する。一方、庫内温度RTがサーモON値TON未満である場合(ステップS28;No)には、庫内温度RTがサーモON値TON以上となるまでステップS28の処理が繰り返される。
ステップS29において、計時部33は、冷却運転停止時間Tstのカウントを停止し、冷却運転停止時間Tstを導出する。目標蒸発温度設定部34は、記憶部35から直前の冷却運転停止時間Tstと、1つ前の冷却運転停止時間Tstとを読み出して比較する。比較の結果、直前の冷却運転停止時間Tstが1つ前の冷却運転停止時間Tst以上である場合(ステップS29;Yes)、目標蒸発温度設定部34は、庫内の状態が安定したと判断する。そして、目標蒸発温度設定部34は、ステップS30において、目標蒸発温度ETtgtを現在の温度よりも高く設定する。
一方、直前の冷却運転停止時間Tstが1つ前の冷却運転停止時間Tstよりも短い場合(ステップS29;No)、目標蒸発温度設定部34は、庫内の状態が安定していないと判断する。そして、目標蒸発温度設定部34は、ステップS31において、目標蒸発温度ETtgtを現在の温度よりも低く設定する。
ステップS32において、冷却運転が開始され、計時部33は、冷却運転時間Topeのカウントを開始する。そして、処理がステップS23に戻り、ステップS23からステップS32までの処理が繰り返される。
(具体例)
図7は、本実施の形態1における庫内温度制御処理による庫内温度RTの制御の具体例を示すグラフである。図7を参照して、庫内温度RTの制御例について説明する。図7において、横軸は時間を示し、縦軸は庫内温度RTおよび目標蒸発温度ETtgtを示す。図7に示す例では、目標蒸発温度ETtgtの初期値が「ET1」に設定されているものとする。
(予冷運転)
図7において、時刻t0から時刻t6までの運転は予冷運転である。まず、時刻t0において、庫内温度RTがサーモON値TONに達することにより、目標蒸発温度ETtgtの初期値を「ET1」として冷却運転が開始される。これにより、庫内温度RTがサーモON値TONから低下する。
時刻t1において、庫内温度RTがサーモOFF値TOFFに達することにより、冷却運転が停止される。これにより、庫内温度RTがサーモOFF値TOFFから上昇する。このとき、時刻t0から時刻t1までの冷却運転時間Topeは、設定冷却運転時間Tope_setよりも短く、かつ設定更新時間Tre_refよりも短いので、室内機2の冷却能力が高いと考えられる。そこで、この場合の目標蒸発温度ETtgtは、値「ET1」よりも高い値「ET2」に変更される。このとき目標蒸発温度ETtgtとして設定される値「ET2」は、設定値、あるいは図3および図4に示す方法によって決定される。
時刻t2において、庫内温度RTがサーモON値TONに達することにより、目標蒸発温度ETtgtを値「ET2」として冷却運転が開始される。時刻t3において、設定冷却運転時間Tope_setに到達する前に設定更新時間Tre_refに達することにより、現在の目標蒸発温度ETtgtが調整される。この場合、時刻t3における庫内温度RTが基準庫内温度RTrefよりも低くなっており、時刻t2からの温度の低下速度が速いので、室内機2の冷却能力が高いと考えられる。そこで、この場合の目標蒸発温度ETtgtは、値「ET2」よりも高い値「ET3」に変更される。このとき目標蒸発温度ETtgtとして設定される値「ET3」は、設定値、あるいは図3および図4に示す方法によって決定される。
これにより、時刻t3において、目標蒸発温度ETtgtを値「ET3」として冷却運転が行われ、庫内温度RTの低下速度が遅くなる。このように、冷却運転中に、蒸発温度ETを変更することにより、冷却運転時間Topeが設定冷却運転時間Tope_set以上となるような冷却能力で冷却運転を実行することができる。これにより、冷却運転中の庫内の温度分布を安定させつつ、庫内温度RTを短時間で目標庫内温度であるサーモOFF値TOFFに到達させることができる。
時刻t4において、時刻t2からの設定冷却運転時間Tope_setが経過する。そして、時刻t5において、設定冷却運転時間Tope_setに到達した後の、時刻t3からの設定更新時間Tre_refに到達する。この場合、冷却運転時間Topeは、目標である設定冷却運転時間Tope_set以上となっているため、これ以上冷却運転時間Topeを延ばす必要がない。したがって、目標蒸発温度ETtgtが値「ET3」から値「ET1」に戻され、冷却運転時間Topeができるだけ短くなるようにする。このように、冷却運転時間Topeが設定冷却運転時間Tope_set以上となった場合に、蒸発温度ETを更新することにより、冷却運転中の庫内の温度分布を安定させつつ、庫内温度RTを短時間で目標庫内温度に到達させることができる。
時刻t6において、庫内温度RTがサーモOFF値TOFFに達することにより、冷却運転が停止される。これにより、庫内温度RTがサーモOFF値TOFFから上昇する。このとき、目標蒸発温度ETtgtは、値「ET2」に設定される。これは、時刻t0からの冷却運転の結果から、目標蒸発温度ETtgtが値「ET1」の場合には冷却能力が大きく、また、時刻t3からの冷却運転の結果から、目標蒸発温度ETtgtが値「ET3」の場合には冷却能力が小さいと判断されるためである。
(実冷却運転)
図7において、時刻t7以降の運転は実冷却運転である。時刻t7において、庫内温度RTがサーモON値TONに達することにより、目標蒸発温度ETtgtの初期値を「ET2」として冷却運転が開始される。これにより、庫内温度RTがサーモON値TONから低下する。
時刻t8において、庫内温度RTがサーモOFF値TOFFに達することにより、冷却運転が停止される。このとき、時刻t7から時刻t8までの冷却運転時間Topeは、時刻t7から時刻t9までの設定冷却運転時間Tope_setよりも短いので、室内機2の冷却能力が高いと考えられる。そこで、この場合の目標蒸発温度ETtgtは、値「ET2」よりも少し高い値に変更される。
なお、このとき設定される目標蒸発温度ETtgtは、冷却運転時間Topeと設定冷却運転時間Tope_setとの時間差に応じて決定される。例えば、冷却運転時間Topeと設定冷却運転時間Tope_setとの時間差が大きいほど、現在の目標蒸発温度ETtgtからの変更量が大きくなる。また、冷却運転時間Topeと設定冷却運転時間Tope_setとの時間差が小さいほど、現在の目標蒸発温度ETtgtからの変更量が小さくなる。
時刻t10において、庫内温度RTがサーモON値TONに達することにより、冷却運転が開始される。ここで、時刻t8から時刻t10までの直前の冷却運転停止時間Tstは、時刻t6から時刻t7までの1つ前の冷却運転停止時間Tstよりも長くなっている。すなわち、冷却運転が停止している間の温度上昇が前回と比較して緩やかになっている。これは、庫内の状態が安定したと考えられるためである。そこで、この場合の目標蒸発温度ETtgtは、時刻t8で設定した値よりもさらに少し高い値に変更される。
なお、このとき設定される目標蒸発温度ETtgtは、比較する2つの冷却運転停止時間Tstの時間差に応じて決定される。例えば、2つの冷却運転停止時間Tstの時間差が大きいほど、現在の目標蒸発温度ETtgtからの変更量が大きくなる。また、2つの冷却運転停止時間Tstの時間差が小さいほど、現在の目標蒸発温度ETtgtからの変更量が小さくなる。
以上のように、本実施の形態1に係る冷凍空調装置100において、制御装置3は、冷却運転時間と設定冷却運転時間とに基づき、冷却運転時間が前記設定冷却運転時間以上となるように、目標蒸発温度を調整する。そして、制御装置3は、冷却運転中に更新時間に到達した際に、庫内温度と基準庫内温度との比較結果に応じて目標蒸発温度を設定する。そのため、冷却運転時間が設定冷却運転時間以上となるので、冷却運転時間の間に庫内温度がサーモOFF値となることがない。従って、不要な冷却能力による冷却運転を防ぎながら、庫内温度を安定させることができる。また、冷却運転時間が設定冷却運転時間以上となることにより、圧縮機11の発停を抑制することができる。さらに、不要な冷却能力による冷却運転を防ぐことにより、省エネルギー運転を行うことができる。
また、制御装置3は、直前の冷却運転停止時間と、1つ前の冷却運転停止時間とを比較し、比較結果に応じて目標蒸発温度を設定する。これにより、庫内の温度が安定している場合に、不要な冷却能力による冷却運転が抑制されるため、庫内温度を安定させるとともに、省エネルギー運転を行うことができる。
実施の形態2.
次に、本発明の実施の形態2に係る冷凍空調装置について説明する。本実施の形態2に係る冷凍空調装置は、冷却運転時間Topeの変化に基づいて目標蒸発温度ETtgtを調整する点で、実施の形態1と相違する。
なお、本実施の形態2に係る冷凍空調装置の構成については、制御装置3における各部の機能が異なる以外は、実施の形態1に係る冷凍空調装置100と同様である。そのため、ここでは、制御装置3において実施の形態1と機能が異なる部分以外の説明を省略する。
図2に示すように、本実施の形態2において、計時部33は、運転制御部32の制御に基づき、庫内温度RTがサーモON値TONからサーモOFF値TOFFに到達するまでの冷却運転時間Topeをカウントする。カウントされた冷却運転時間Topeは、記憶部35に記憶される。
目標蒸発温度設定部34は、計時部33によってカウントされ記憶部35に記憶された直前の冷却運転時間Topeと1つ前の冷却運転時間Topeとを記憶部35から読み出し、読み出した2つの冷却運転時間Topeを比較する。そして、目標蒸発温度設定部34は、比較結果に基づき、目標蒸発温度ETtgtを設定する。
記憶部35は、制御装置3によって庫内温度RTを制御する際に用いられる各種のパラメータを記憶する。具体的には、記憶部35には、サーモON値TONおよびサーモOFF値TOFFが記憶されている。また、記憶部35には、計時部33でカウントされた冷却運転時間Topeが時系列で記憶される。
[庫内温度RTの制御]
図8は、本実施の形態2における庫内温度制御処理の一例を示すフローチャートである。図8を参照して、本実施の形態2における庫内温度RTの制御方法について説明する。
ステップS41において、温度比較部31は、庫内温度センサ6で検知された庫内温度RTと、記憶部35に記憶されたサーモON値TONとを比較する。比較の結果、庫内温度RTがサーモON値TON以上である場合(ステップS41;Yes)、ステップS42において冷却運転が開始される。また、計時部33は、冷却運転時間Topeのカウントを開始する。庫内温度RTがサーモON値TON未満である場合(ステップS41;No)には、庫内温度RTがサーモON値TON以上となるまでステップS41の処理が繰り返される。
ステップS43において、温度比較部31は、庫内温度RTと記憶部35に記憶されたサーモOFF値TOFFとを比較する。比較の結果、庫内温度RTがサーモOFF値TOFF以下である場合(ステップS43;Yes)、ステップS44において冷却運転が停止される。また、計時部33は、冷却運転時間Topeのカウントを停止する。庫内温度RTがサーモOFF値TOFFより高い場合(ステップS43;No)には、庫内温度RTがサーモOFF値TOFF以下となるまでステップS43の処理が繰り返される。
ステップS45において、目標蒸発温度設定部34は、記憶部35から時系列で直前の冷却運転時間Topeと、1つ前の冷却運転時間Topeとを読み出して比較する。比較の結果、直前の冷却運転時間Topeが1つ前の冷却運転時間Tope以上である場合(ステップS45;Yes)、目標蒸発温度設定部34は、ステップS46において、目標蒸発温度ETtgtを現在の温度よりも低く設定する。
一方、直前の冷却運転時間Topeが1つ前の冷却運転時間Topeよりも短い場合(ステップS45;No)、目標蒸発温度設定部34は、ステップS47において、目標蒸発温度ETtgtを現在の温度よりも高く設定する。そして、処理がステップS41に戻り、ステップS41からステップS47までの処理が繰り返される。
なお、ステップS46およびステップS47において設定される目標蒸発温度ETtgtは、比較する2つの冷却運転時間Topeの時間差に応じて決定される。例えば、2つの冷却運転時間Topeの時間差が大きいほど、現在の目標蒸発温度ETtgtからの変更量が大きくなる。また、2つの冷却運転時間Topeの時間差が小さいほど、現在の目標蒸発温度ETtgtからの変更量が小さくなる。
(具体例)
図9は、本実施の形態2における庫内温度制御処理による庫内温度RTの制御の具体例を示すグラフである。図9を参照して、庫内温度RTの制御例について説明する。図9において、横軸は時間を示し、縦軸は庫内温度RTおよび目標蒸発温度ETtgtを示す。図9に示す例では、目標蒸発温度ETtgtの初期値が「ET1」に設定されているものとする。
まず、時刻t20において、庫内温度RTがサーモON値TONに達することにより、目標蒸発温度ETtgtの初期値を「ET1」として冷却運転が開始される。これにより、庫内温度RTがサーモON値TONから低下する。時刻t21において、庫内温度RTがサーモOFF値TOFFに達することにより、冷却運転が停止される。これにより、庫内温度RTがサーモOFF値TOFFから上昇する。
時刻t22において、庫内温度RTがサーモON値TONに達することにより、冷却運転が開始される。そして、時刻t23において、庫内温度RTがサーモOFF値TOFFに達することにより、冷却運転が停止される。このとき、時刻t22から時刻t23までの冷却運転時間Topeは、時刻t20から時刻t21までの1つ前の冷却運転時間Topeよりも長くなっている。そこで、この場合の目標蒸発温度ETtgtは、初期値「ET1」よりも低い値に変更される。
次に、時刻t24において、庫内温度RTがサーモON値TONに達することにより、冷却運転が開始される。そして、時刻t25において、庫内温度RTがサーモOFF値TOFFに達することにより、冷却運転が停止される。このとき、時刻t24から時刻t25までの冷却運転時間Topeは、時刻t22から時刻t23までの1つ前の冷却運転時間Topeよりも短くなっている。そこで、この場合の目標蒸発温度ETtgtは、時刻t23で変更された値よりも高い値に変更される。
以下、上述したようにして、冷却運転が停止されたタイミングで目標蒸発温度ETtgtが変更される。この例では、時刻t26から時刻t27までの冷却運転時間Topeは、時刻t24から時刻t25までの1つ前の冷却運転時間Topeよりも短くなっている。そのため、この場合の目標蒸発温度ETtgtは、時刻t25で変更された値よりも高い値に変更される。また、時刻t28から時刻t29までの冷却運転時間Topeは、時刻t26から時刻t27までの1つ前の冷却運転時間Topeよりも長くなっている。そのため、この場合の目標蒸発温度ETtgtは、時刻t27で変更された値よりも低い値に変更される。
なお、ここでは、直前の冷却運転時間Topeと1つ前の冷却運転時間Topeとを比較して、目標蒸発温度ETtgtを設定しているが、これはこの例に限られない。例えば、直前の冷却運転時間Topeと、予め設定された過去数回の冷却運転時間Topeの平均時間とを比較して、目標蒸発温度ETtgtを設定してもよい。
また、本実施の形態2による庫内温度制御処理は、実施の形態1における実冷却運転時の庫内温度制御処理に代えて適用することができる。すなわち、本実施の形態2は、実施の形態1と組み合わせて用いることができる。
以上のように、本実施の形態2に係る冷凍空調装置100において、制御装置3は、庫内温度がサーモOFF値となった場合に、直前の冷却運転時間と、1つ前の冷却運転時間とを比較し、比較結果に応じて目標蒸発温度を設定する。具体的には、制御装置3は、直前の冷却運転時間が1つ前の冷却運転時間以上である場合に、目標蒸発温度を現在の目標蒸発温度よりも低く設定する。また、制御装置3は、直前の冷却運転時間が1つ前の冷却運転時間よりも短い場合に、目標蒸発温度を現在の目標蒸発温度よりも高く設定する。これにより、庫内の収容物の量の変化、ドアの開閉による温度変化、または外気温の変化による冷却能力の変化等に対応しながら、庫内温度を安定させるとともに、省エネルギー運転を行うことができる。
実施の形態3.
次に、本発明の実施の形態3に係る冷凍空調装置について説明する。本実施の形態3に係る冷凍空調装置は、冷却運転停止時間Tstと、圧縮機11に設定された冷却運転の停止から開始までの最低待機時間である再起動防止時間との関係に基づいて目標蒸発温度ETtgtを調整する点で、実施の形態1および2と相違する。
なお、本実施の形態3に係る冷凍空調装置の構成については、制御装置3における各部の機能が異なる以外は、実施の形態1および2に係る冷凍空調装置100と同様である。そのため、ここでは、制御装置3において実施の形態1および2と機能が異なる部分以外の説明を省略する。
図2に示すように、本実施の形態3において、目標蒸発温度設定部34は、記憶部35に記憶された圧縮機11の再起動防止時間を読み出す。そして、目標蒸発温度設定部34は、読み出した再起動防止時間と、計時部33によってカウントされた冷却運転停止時間Tstとを比較する。目標蒸発温度設定部34は、比較結果に基づき、目標蒸発温度ETtgtを設定する。なお、再起動防止時間は、圧縮機11の故障および損傷等を防止するために設けられるものであり、圧縮機11が停止した際に、一定の期間運転できないようにするために設定される。
記憶部35は、制御装置3によって庫内温度RTを制御する際に用いられる各種のパラメータを記憶する。具体的には、記憶部35には、サーモON値TON、サーモOFF値TOFFおよび圧縮機11の再起動防止時間が記憶されている。
[庫内温度RTの制御]
図10は、本実施の形態3における庫内温度制御処理の一例を示すフローチャートである。図10を参照して、本実施の形態3における庫内温度RTの制御方法について説明する。
ステップS51において、温度比較部31は、庫内温度センサ6で検知された庫内温度RTと、記憶部35に記憶されたサーモON値TONとを比較する。比較の結果、庫内温度RTがサーモON値TON以上である場合(ステップS51;Yes)、ステップS52において冷却運転が開始される。庫内温度RTがサーモON値TON未満である場合(ステップS51;No)には、庫内温度RTがサーモON値TON以上となるまでステップS51の処理が繰り返される。
ステップS53において、温度比較部31は、庫内温度RTと記憶部35に記憶されたサーモOFF値TOFFとを比較する。比較の結果、庫内温度RTがサーモOFF値TOFF以下である場合(ステップS53;Yes)、ステップS54において冷却運転が停止される。また、計時部33は、冷却運転停止時間Tstのカウントを開始する。庫内温度RTがサーモOFF値TOFFより高い場合(ステップS53;No)には、庫内温度RTがサーモOFF値TOFF以下となるまでステップS53の処理が繰り返される。
ステップS55において、温度比較部31は、庫内温度RTとサーモON値TONとを比較する。比較の結果、庫内温度RTがサーモON値TON以上である場合(ステップS55;Yes)、計時部33は、ステップS56において、冷却運転停止時間Tstのカウントを停止する。庫内温度RTがサーモON値TON未満である場合(ステップS55;No)には、庫内温度RTがサーモON値TON以上となるまでステップS55の処理が繰り返される。
ステップS57において、目標蒸発温度設定部34は、記憶部35から再起動防止時間を読み出し、読み出した再起動防止時間と、計時部33でカウントされた冷却運転停止時間Tstとの関係を判断する。
判断の結果、冷却運転停止時間Tstが再起動防止時間よりも長い場合、目標蒸発温度設定部34は、ステップS58において、目標蒸発温度ETtgtを現在の温度よりも高く設定する。
冷却運転停止時間Tstが再起動防止時間と同一である場合、目標蒸発温度設定部34は、ステップS59において、現在の目標蒸発温度ETtgtを維持する。冷却運転停止時間Tstが再起動防止時間よりも短い場合には、処理がステップS60に移行する。
ステップS60において、目標蒸発温度設定部34は、ステップS54で冷却運転が停止してから再起動防止時間に到達したか否かを判断する。再起動防止時間に到達したと判断した場合(ステップS60;Yes)、目標蒸発温度設定部34は、ステップS61において、目標蒸発温度ETtgtを現在の温度よりも低く設定する。再起動防止時間に到達していないと判断した場合(ステップS60;No)には、再起動防止時間に到達するまでステップS60の処理が繰り返される。そして、処理がステップS52に戻り、ステップS52からステップS61までの処理が繰り返される。
なお、ステップS58およびステップS61において設定される目標蒸発温度ETtgtは、再起動防止時間からの時間差に応じて決定される。例えば、再起動防止時間からの時間差が大きいほど、現在の目標蒸発温度ETtgtからの変更量が大きくなる。また、再起動防止時間からの時間差が小さいほど、現在の目標蒸発温度ETtgtからの変更量が小さくなる。
(具体例)
図11は、本実施の形態3における庫内温度制御処理による庫内温度RTの制御の具体例を示すグラフである。図11を参照して、庫内温度RTの制御例について説明する。図11において、横軸は時間を示し、縦軸は庫内温度RTおよび目標蒸発温度ETtgtを示す。図11に示す例では、目標蒸発温度ETtgtの初期値が「ET1」に設定されているものとする。
まず、時刻t30において、庫内温度RTがサーモON値TONに達することにより、目標蒸発温度ETtgtの初期値を「ET1」として冷却運転が開始される。これにより、庫内温度RTがサーモON値TONから低下する。時刻t31において、庫内温度RTがサーモOFF値TOFFに達することにより、冷却運転が停止される。これにより、庫内温度RTがサーモOFF値TOFFから上昇する。
時刻t32において、時刻t31からの再起動防止時間が経過するが、この時点では、庫内温度RTがサーモON値TONに到達していないため、冷却運転の停止が継続される。そして、時刻t33において、庫内温度RTがサーモON値TONに達することにより、冷却運転が開始される。このとき、時刻t31から時刻t33までの冷却運転停止時間Tstは、時刻t31から時刻t32までの再起動防止時間よりも長くなっている。そこで、この場合の目標蒸発温度ETtgtは、初期値「ET1」よりも高い値に変更される。
次に、時刻t34において、庫内温度RTがサーモOFF値TOFFに達することにより、冷却運転が停止される。時刻t35において、庫内温度RTがサーモON値TONに達する。ここで、時刻t35の時点では、時刻t34からの再起動防止時間に到達していない。そのため、この場合には、庫内温度RTがサーモON値TONに達していても、冷却運転の停止が継続される。そして、時刻36において、時刻t34からの再起動防止時間に到達すると、冷却運転が開始される。
このとき、時刻t34から時刻t35までの冷却運転停止時間Tstは、時刻t34から時刻t36までの再起動防止時間よりも短くなっている。そこで、この場合の目標蒸発温度ETtgtは、時刻t33で変更された値よりも低い値に変更される。
以下、上述したようにして、冷却運転停止時間Tstと、圧縮機11の再起動防止時間との関係に基づき、冷却運転が開始されるタイミングで目標蒸発温度ETtgtが変更される。なお、この例では、時刻t37から時刻t38までの冷却運転停止時間Tstが再起動防止時間と一致している。この場合には、目標蒸発温度ETtgtが維持される。
なお、本実施の形態3による庫内温度制御処理は、実施の形態1における実冷却運転時の庫内温度制御処理に代えて適用することができる。また、実施の形態1に対して、冷却運転停止時間Tstと再起動防止時間との関係に基づいて目標蒸発温度ETtgtを変更する内容を組み入れることもできる。これにより、目標蒸発温度ETtgtをより適した値に変更することができる。
以上のように、本実施の形態3に係る冷凍空調装置100において、制御装置3は、冷却運転停止時間と圧縮機の再起動防止時間との比較結果に応じて、目標蒸発温度を設定する。具体的には、制御装置3は、冷却運転停止時間が再起動防止時間よりも長い場合に、目標蒸発温度を現在の目標蒸発温度よりも高く設定する。また、制御装置3は、冷却運転停止時間が再起動防止時間と等しい場合に、現在の目標蒸発温度を維持する。さらに、制御装置3は、冷却運転停止時間が再起動防止時間よりも短い場合に、目標蒸発温度を現在の目標蒸発温度よりも低く設定する。これにより、圧縮機の損傷を防ぎながら、庫内温度を安定させるとともに、省エネルギー運転を行うことができる。
実施の形態4.
次に、本発明の実施の形態4に係る冷凍空調装置について説明する。本実施の形態4に係る冷凍空調装置は、庫内温度RTに基づいて圧縮機11の圧縮機周波数または膨張弁21を流れる冷媒の流量を調整する点で、実施の形態1〜3と相違する。なお、本実施の形態4において、実施の形態1〜3と共通する部分には同一の符号を付し、詳細な説明を省略する。
[冷凍空調装置200の構成]
図12は、本実施の形態4に係る冷凍空調装置200の構成の一例を示す概略図である。図12に示すように、冷凍空調装置200は、室外機1と、室内機2と、制御装置203とで構成されている。
制御装置203は、庫内温度センサ6を含む冷凍空調装置200の各部に設けられた各種センサ等による検知結果に基づき、圧縮機11の圧縮機周波数および膨張弁21の開度等を制御する。特に、制御装置203は、庫内温度RTとサーモON値TONおよびサーモOFF値TOFFとの関係に基づき、圧縮機11の圧縮機周波数または膨張弁21を流れる冷媒の流量を制御する。
図13は、図12の制御装置203の構成の一例を示す機能ブロック図である。図13に示すように、制御装置203は、温度比較部31、運転制御部232および記憶部35を有している。
運転制御部232は、温度比較部31による比較結果に基づき、冷却運転の開始および停止を制御する。運転制御部232は、庫内温度RTに基づき、圧縮機11の圧縮機周波数または膨張弁21を流れる冷媒の流量を制御するための制御情報を出力する。具体的には、運転制御部232は、庫内温度RTがサーモOFF値TOFFに近づくに従って圧縮機周波数を低く、または膨張弁21の開度を下げて冷媒流量を少なくする。また、運転制御部232は、庫内温度RTがサーモON値TONに近づくに従って圧縮機周波数を高く、または膨張弁21の開度を上げて冷媒流量を多くする。
記憶部35は、制御装置203によって庫内温度RTを制御する際に用いられる各種のパラメータを記憶する。具体的には、記憶部35には、サーモON値TONおよびサーモOFF値TOFFが記憶されている。
[庫内温度制御処理の具体例]
図14は、本実施の形態4における庫内温度制御処理による庫内温度RTの制御の具体例を示すグラフである。図14を参照して、庫内温度RTの制御例について説明する。図14に示す例は、圧縮機11の圧縮機周波数を制御するものであり、横軸は時間を示し、縦軸は庫内温度RTおよび圧縮機周波数を示す。図14に示す例では、目標蒸発温度ETtgtが一定となるように設定されているものとする。
まず、時刻t40において、庫内温度RTがサーモON値TONに達することにより、冷却運転が開始される。これにより、庫内温度RTがサーモON値TONから低下する。このとき、庫内温度RTは、温度低下によってサーモOFF値TOFFに近づくため、圧縮機周波数が低下する。
時刻t41において、庫内温度RTがサーモOFF値TOFFに達することにより、冷却運転が停止される。これにより、庫内温度RTがサーモOFF値TOFFから上昇する。このとき、冷却運転の停止により圧縮機11の運転が停止するため、圧縮機周波数は値「0」となる。
以下、上述したようにして、冷却運転時の庫内温度RTとサーモON値TONおよびサーモOFF値TOFFとの関係に応じて、圧縮機周波数が変更される。この例では、時刻t42から時刻t43まで、ならびに時刻t44から時刻t45までが冷却運転時間Topeであり、庫内温度RTに基づいて圧縮機周波数が変更される。また、時刻t43から時刻t44までが冷却運転停止時間Tstであり、圧縮機周波数が値「0」となる。
図15は、本実施の形態4における庫内温度制御処理による庫内温度RTの制御の他の具体例を示すグラフである。図15を参照して、庫内温度RTの他の制御例について説明する。図15に示す例は、膨張弁21の開度を制御して冷媒流量を制御するものであり、横軸は時間を示し、縦軸は庫内温度RTおよび冷媒流量を示す。図15に示す例では、目標蒸発温度ETtgtが一定となるように設定されているものとする。なお、図15に示す例における庫内温度RTの変化は、図14に示す例と同様であるものとする。
まず、時刻t40において、庫内温度RTがサーモON値TONに達することにより、冷却運転が開始される。これにより、庫内温度RTがサーモON値TONから低下する。このとき、庫内温度RTは、温度低下によってサーモOFF値TOFFに近づくため、冷媒流量が低下する。
時刻t41において、庫内温度RTがサーモOFF値TOFFに達することにより、冷却運転が停止される。これにより、庫内温度RTがサーモOFF値TOFFから上昇する。このとき、冷却運転の停止によって冷媒が流れないため、冷媒流量は値「0」となる。
以下、上述したようにして、冷却運転時の庫内温度RTとサーモON値TONおよびサーモOFF値TOFFとの関係に応じて膨張弁21の開度が制御され、冷媒流量が変更される。この例では、時刻t42から時刻t43まで、ならびに時刻t44から時刻t45までが冷却運転時間Topeであり、庫内温度RTに基づいて膨張弁21の開度が制御され、冷媒流量が変更される。また、時刻t43から時刻t44までが冷却運転停止時間Tstであり、冷媒流量が値「0」となる。
以上のように、本実施の形態4に係る冷凍空調装置200は、庫内温度RTに応じて圧縮機11の圧縮機周波数の制御、または膨張弁21の開度調整による冷媒流量の制御が行われる。そのため、目標蒸発温度ETtgtを変更することなく、庫内温度RTから直接圧縮機周波数または冷媒流量を制御することができる。
実施の形態5.
次に、本発明の実施の形態5に係る冷凍空調装置について説明する。庫内の負荷は、時間帯および季節によって一定の傾向を有することがある。例えば、庫内に収容される収容物の量またはドアの開閉等は、決められた時間帯によって一定の変動が生じる。
そこで、本実施の形態5に係る冷凍空調装置では、実施の形態1〜4に係る制御装置3または203において、過去の目標蒸発温度ETtgtまたは庫内温度RTの変動に基づき、目標蒸発温度ETtgtまたは庫内温度RTの1日の変動を学習する。そして、制御装置3または203は、学習結果に基づいて目標蒸発温度ETtgtを補正する。これにより、庫内温度RTをより精度よく安定させることができる。
実施の形態6.
次に、本発明の実施の形態6に係る冷凍空調装置について説明する。冷凍空調装置を初めて使用する場合、または長期間使用しなかった後に再度使用を開始する場合などにおいては、庫内温度が非常に高くなっていることがある。このような場合に、通常通り起動させて使用を開始しても、庫内温度RTが目標温度に達するまでには、時間がかかってしまう。そこで、本実施の形態6に係る冷凍空調装置では、初めて使用する場合または再使用する場合に、庫内温度RTが迅速に目標温度に達するように制御する。
制御装置3または203は、冷却運転を開始する際の庫内温度RTを検知し、目標庫内温度であるサーモOFF値TOFFに対する庫内温度RTに応じて、設定調整量だけ目標蒸発温度ETtgtを補正し、庫内の冷やし込みを迅速に行う。具体的には、庫内温度RTに対して設定閾値が設けられる。そして、例えば庫内温度RTがサーモOFF値TOFFに対して20℃以上高い場合には、目標蒸発温度ETtgtを設定調整量である3Kだけさらに低下させる補正が行われる。また、庫内温度RTがサーモOFF値TOFFに対して30℃以上高い場合には、目標蒸発温度ETtgtを設定調整量である5Kだけ低下させる補正が行われる。
このような制御を起動時に1回行った場合、あるいは冷却運転停止時間が当該時間に対して予め設定された閾値を超えた場合には、冷却運転動作が通常の運転動作に切り替えられる。これにより、庫内温度RTが非常に高くなっている場合でも、庫内温度RTを迅速に低下させることができる。
1 室外機、2 室内機、3、203 制御装置、5A、5B 接続配管、6 庫内温度センサ、11 圧縮機、12 凝縮器、21 膨張弁、22 蒸発器、31 温度比較部、32、232 運転制御部、33 計時部、34 目標蒸発温度設定部、35 記憶部、100、200 冷凍空調装置。

Claims (10)

  1. 圧縮機、凝縮器、膨張弁および蒸発器が接続され、庫内を冷却する冷凍空調装置であって、
    庫内温度を検知する温度センサと、
    前記蒸発器の蒸発温度が目標蒸発温度になるように、前記圧縮機の圧縮機周波数または前記膨張弁の開度を制御し、前記庫内温度が冷却運転を開始する温度であるサーモON値に達した際に行われる冷却運転と、前記庫内温度が前記冷却運転を停止する温度であるサーモOFF値に達した際に行われる冷却運転の停止とを繰り返し行う制御装置と
    を備え、
    前記制御装置は、
    前記庫内温度と、前記サーモON値および前記サーモOFF値とを比較する温度比較部と、
    前記サーモON値から前記サーモOFF値に達するまでの冷却運転時間、または前記サーモOFF値から前記サーモON値に達するまでの冷却運転停止時間を計時する計時部と、
    前記冷却運転時間または前記冷却運転停止時間に基づき、前記目標蒸発温度を調整する目標蒸発温度設定部と、
    前記蒸発温度が前記目標蒸発温度設定部で設定された目標蒸発温度となるように、前記圧縮機の圧縮機周波数または前記膨張弁の開度を制御する運転制御部と、
    前記サーモON値、前記サーモOFF値、前記冷却運転時間および前記冷却運転停止時間を記憶する記憶部と
    を有し、
    前記目標蒸発温度設定部は、
    前記冷却運転時間が設定冷却運転時間以上となるように前記目標蒸発温度を調整する
    冷凍空調装置。
  2. 前記計時部は、
    前記設定冷却運転時間よりも短い、前記目標蒸発温度を更新する更新時間を計時し、
    前記記憶部は、
    前記更新時間を記憶し、
    前記目標蒸発温度設定部は、
    冷却運転開始から前記更新時間が経過する毎に、前記目標蒸発温度を調整する
    請求項に記載の冷凍空調装置。
  3. 前記記憶部は、
    前記設定冷却運転時間中の基準となる庫内温度の時間的な温度変化を示す基準庫内温度を記憶し、
    前記目標蒸発温度設定部は、
    前記冷却運転中に前記更新時間に到達した際の庫内温度と、前記庫内温度に対する基準庫内温度とを比較し、
    前記庫内温度が前記基準庫内温度よりも高い場合に、前記目標蒸発温度を現在の目標蒸発温度よりも低く設定し、
    前記庫内温度が前記基準庫内温度と等しい場合に、現在の目標蒸発温度を維持し、
    前記庫内温度が前記基準庫内温度よりも低い場合に、前記目標蒸発温度を現在の目標蒸発温度よりも高く設定する
    請求項に記載の冷凍空調装置。
  4. 前記記憶部は、
    前記目標蒸発温度の初期値を記憶し、
    前記目標蒸発温度設定部は、
    前記冷却運転時間が前記設定冷却運転時間に到達した際に、前記目標蒸発温度を前記初期値に設定する
    請求項のいずれか一項に記載の冷凍空調装置。
  5. 前記目標蒸発温度設定部は、
    前記冷却運転時間が前記設定冷却運転時間よりも短い場合には、前記目標蒸発温度を現在の目標蒸発温度よりも高く設定し、
    前記冷却運転時間が前記設定冷却運転時間以上である場合には、前記目標蒸発温度を現在の目標蒸発温度よりも低く設定する
    請求項のいずれか一項に記載の冷凍空調装置。
  6. 前記目標蒸発温度設定部は、
    前記庫内温度が前記サーモON値となった場合に、直前の冷却運転停止時間と、1つ前の冷却運転停止時間とを比較し、
    前記直前の冷却運転停止時間が前記1つ前の冷却運転停止時間以上である場合に、前記目標蒸発温度を現在の目標蒸発温度よりも高く設定し、
    前記直前の冷却運転停止時間が前記1つ前の冷却運転停止時間よりも短い場合に、前記目標蒸発温度を現在の目標蒸発温度よりも低く設定する
    請求項のいずれか一項に記載の冷凍空調装置。
  7. 前記目標蒸発温度設定部は、
    前記庫内温度が前記サーモOFF値となった場合に、直前の冷却運転時間と、1つ前の冷却運転時間とを比較し、
    前記直前の冷却運転時間が前記1つ前の冷却運転時間以上である場合に、前記目標蒸発温度を現在の目標蒸発温度よりも低く設定し、
    前記直前の冷却運転時間が前記1つ前の冷却運転時間よりも短い場合に、前記目標蒸発温度を現在の目標蒸発温度よりも高く設定する
    請求項に記載の冷凍空調装置。
  8. 前記記憶部は、
    前記圧縮機に設定された前記冷却運転の停止から開始までの最低待機時間である再起動防止時間を記憶し、
    前記目標蒸発温度設定部は、
    前記冷却運転停止時間と前記再起動防止時間とを比較し、
    前記冷却運転停止時間が前記再起動防止時間よりも長い場合に、前記目標蒸発温度を現在の目標蒸発温度よりも高く設定し、
    前記冷却運転停止時間が前記再起動防止時間と等しい場合に、現在の目標蒸発温度を維持し、
    前記冷却運転停止時間が前記再起動防止時間よりも短い場合に、前記目標蒸発温度を現在の目標蒸発温度よりも低く設定する
    請求項に記載の冷凍空調装置。
  9. 前記記憶部は、
    前記庫内温度に対する閾値を記憶し、
    前記目標蒸発温度設定部は、
    起動時の前記庫内温度が前記閾値以上である場合に、調整した目標蒸発温度をさらに設定調整量だけ低下させる
    請求項のいずれか一項に記載の冷凍空調装置。
  10. 圧縮機、凝縮器、膨張弁および蒸発器が接続され、庫内を冷却する冷凍空調装置の制御装置であって、
    庫内温度が冷却運転を開始する温度であるサーモON値に達した際に行われる冷却運転と、前記庫内温度が前記冷却運転を停止する温度であるサーモOFF値に達した際に行われる冷却運転の停止とを繰り返し行い、
    前記庫内温度と、前記サーモON値および前記サーモOFF値とを比較する温度比較部と、
    前記サーモON値から前記サーモOFF値に達するまでの冷却運転時間、および前記サーモOFF値から前記サーモON値に達するまでの冷却運転停止時間を計時する計時部と、
    前記冷却運転時間または前記冷却運転停止時間に基づき、前記蒸発器の蒸発温度に対する目標蒸発温度を調整する目標蒸発温度設定部と、
    前記蒸発温度が前記目標蒸発温度設定部で設定された目標蒸発温度となるように、前記圧縮機の圧縮機周波数または前記膨張弁の開度を制御する運転制御部と、
    前記サーモON値、前記サーモOFF値、前記冷却運転時間および前記冷却運転停止時間を記憶する記憶部と
    を有し、
    前記目標蒸発温度設定部は、
    前記冷却運転時間が設定冷却運転時間以上となるように前記目標蒸発温度を調整する
    制御装置。
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