JP6826956B2 - 解体方法 - Google Patents

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Description

本発明は、支保工の解体方法に関する。
水域に橋脚等の構造物を構築する際、鋼管矢板等の仮締切体を井筒状に打設して水域を締切り、その内部の地盤を所定深度まで掘削してドライアップした後、構造物の構築を行うことがある。
仮締切体による井筒の内部には支保工を設置し、周囲の水圧に抵抗させる(例えば、特許文献1−3参照)。支保工は構造物の構築に応じて撤去する。
特開平4−155010号公報 特許第2949341号 特許第3051321号
現在、このような仮締切工の施工性を高め、迅速に作業を行うための様々な工夫が求められている。例えば支保工の解体作業は従来手間のかかるものであり、安全性の面でも課題があった。
特に本出願人は、特願2016−106158において平面および鉛直面にトラス構造を有する支保工ユニットを用いた仮締切構造について提案しており、係る剛性の高い支保工ユニットを用いることで支保工ユニットの内側に大開口を形成でき、構造物の構築時等の施工性が向上するが、このような支保工ユニットの解体方法について確立されたものは無かった。
本発明は上記の問題に鑑みてなされたものであり、支保工を容易に解体できる解体方法を提供することを目的とする。
前述した課題を解決するための本発明は、水域を締切る仮締切体の内側に設置した鋼材による支保工ユニットを、前記仮締切体の内側をドライアップした後に解体する解体方法であって、前記支保工ユニットは平面および鉛直面においてトラス構造を有し、前記支保工ユニットを解体する際、前記支保工ユニットを、平面と鉛直面の両方でトラス形状を有する部材として解体し、当該部材を撤去することを特徴とする解体方法である。
本発明では、上記の支保工ユニットを、平面と鉛直面の両方でトラス形状を有する部材に大バラシして撤去することで、支保工ユニットを効率良く容易に解体・撤去でき、工期を短縮できる。
前記支保工ユニットの鋼材の断面の一部または全部を切断して除去し、前記支保工ユニットを変形させて前記支保工ユニットで生じている軸力を低減した後、前記支保工ユニットを解体することが望ましい。
本発明では、上記の手順によって支保工ユニットの鋼材に生じている軸力を抜いた後、支保工ユニットを解体して撤去する。これにより、支保工ユニットの解体時にその軸力によって予期せぬ変形をすることがなくなるので、支保工ユニットを安全に解体できる。
前記支保工ユニットを支持機構で支持した状態で解体を行うことが望ましい。
このように支保工ユニットを支持機構で支持した状態で解体を行うことで、仮締切体の内側の中空に配置した状態の支保工ユニットを、バランスをくずしたり落下させたりすることなく解体できる。
例えば前記支保工ユニットは上下に設置されており、下段の前記支保工ユニットを解体して撤去した後、上段の前記支保工ユニットを解体して撤去し、下段の前記支保工ユニットを解体する際、下段の前記支保工ユニットを、トラス形状を有しないか、または平面と鉛直面のいずれかのみにトラス形状を有する部材として解体して当該部材を撤去し、上段の前記支保工ユニットを解体する際、上段の前記支保工ユニットを、平面と鉛直面の両方でトラス形状を有する部材として解体して当該部材を撤去する。
この場合、下段の支保工ユニットは上記のように小バラシして解体後の部材を上段の支保工ユニットを通して上方に搬出できるようにする。上段の支保工ユニットは前記のように大バラシして効率良く解体・撤去でき、工期を短縮できる。
あるいは、前記支保工ユニットは上下に設置されており、上段の前記支保工ユニットを解体して撤去した後、下段の前記支保工ユニットを解体して撤去し、上段および下段の前記支保工ユニットを解体する際、前記支保工ユニットを、平面と鉛直面の両方でトラス形状を有する部材として解体し、当該部材を撤去する。
この場合、上下の支保工ユニットの解体時のいずれも、解体後の部材を上方に搬出する際の障害がなく、大バラシの手法で解体して効率良く撤去でき、更なる工期短縮につながる。
下段の前記支保工ユニットは、支持機構である支持台で下から支持した状態で解体を行うことが望ましい。また、上段の前記支保工ユニットは、支持機構である繋ぎ材で前記仮締切体の上端部から支持した状態で解体を行うことが望ましい。
このように、下段の支保工ユニットについては前記の支持機構として支持台を用いて下から好適に支持を行うことができ、上段の支保工ユニットについては前記の支持機構として繋ぎ材を用いて仮締切体の上端部から好適に支持できる。
前記支保工ユニットと前記仮締切体の間に間詰材が配置されており、前記間詰材を除去することで、前記支保工ユニットで生じている軸力を低減することも望ましい。
この場合、鋼材の切断をすることなくその軸力を抜くことが可能になる。
本発明により、支保工を容易に解体できる解体方法を提供することができる。
水域3の締切等について説明する図。 地盤2の掘削等について説明する図。 トラス支保工1と支保工ユニット10を示す図。 支保工ユニット10の設置について説明する図。 下段の支保工ユニット10の解体について説明する図。 上段の支保工ユニット10の解体について説明する図。 支保工ユニット10の軸力の低減について説明する図。 支保工ユニット10の軸力の低減について説明する図。 支保工ユニット10の小バラシについて説明する図。 支保工ユニット10の大バラシについて説明する図。 上下の支保工ユニット10の解体について説明する図。 支保工ユニット10の軸力の低減について説明する図。
以下、図面に基づいて本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。
本発明の実施形態は、鋼管矢板等の仮締切体によって水域の仮締切を行ってその内側に支保工ユニットを設置し、その後仮締切体の内側に構造物を構築する際に支保工ユニットを解体する例を挙げて説明する。
本実施形態では、まず図1(a)に示すように、仮締切体である鋼管矢板4を水底の地盤2に打設して平面において閉領域を形成し、工事を行う水域3を締切る。鋼管矢板4は図1(b)に示すように井筒状に設けられる。図1(b)は図1(a)を上から見た図である。
この例では、鋼管矢板4による井筒の内部で、鋼管矢板5を水底の地盤2に打設して隔壁を形成している。鋼管矢板5は、鋼管矢板4による井筒の対向する一組の辺同士を接続するように一列に設けられる。必要に応じて、鋼管矢板4、5の鉛直方向の所定区間(例えば後述する頂版コンクリートから敷石層付近までの区間や鋼管矢板4、5の下端部など)において鋼管内に鉄筋を配置しコンクリートを充填するなどして補強を行うことも可能である。また図示は省略するが、隣り合う鋼管矢板4、5同士は継手により接続され、井筒を形成する鋼管矢板4の継手部には止水処理が施される。
鋼管矢板4、5は導枠6を用いて打設される。導枠6は、鋼管矢板4による井筒の外周に沿って配置された外枠6aと、鋼管矢板4による井筒の内周及び鋼管矢板5による隔壁の両側に沿って配置された2つの内枠6bから構成される。各内枠6bの隅部には斜材61が配置される。鋼管矢板4、5の打設後、導枠6は鋼管矢板4、5の頂部に取り付ける。
この後、図2に示すように水位を維持したまま鋼管矢板4による井筒内部の地盤2を所定深度まで水中掘削し、掘削底部に敷石層71および底盤コンクリート72を構築する。水中掘削は浚渫船(不図示)のクレーンにグラブなどの掘削機を設けて行う。鋼管矢板5は、地盤2を掘削して底盤コンクリート72を打設した後に、底盤コンクリート72の上面に当たる位置で切断し、その上方の部分を撤去しておく。
本実施形態では、地盤2の掘削は導枠6を残したまま行い、掘削後、後述する支保工設置時の支障とならないように内枠6bを撤去する。これにより、地盤2の掘削時に、導枠6を、周辺を航行する船舶により生じる航走波等に対し鋼管矢板4の変形等を抑制するための補強工として機能させる。底盤コンクリート72を構築して内枠6bを撤去した後は、外枠6aと底盤コンクリート72とで鋼管矢板4を保持し、鋼管矢板4の変形等を抑制する。
本実施形態では、この後、周囲の水圧に抵抗させるため、鋼管矢板4の内側に支保工ユニットを設置する。支保工ユニットには、図3(a)に平面を示すトラス支保工1を用いる。
トラス支保工1は略ロの字状の環状平面を有し、中央部に大面積の開口15を有する。トラス支保工1の平面は、複数の縦材11および横材12を格子状に組み合わせ、格子内に斜材14を設けたトラス構造を有する。斜材14は開口15の四隅にも設けられる。必要に応じて、開口15内を架け渡すようにボックス梁等の別途の梁部材も設けられる。
本実施形態では、図3(b)に示すように、複数の鉛直材16及び斜材17の上下に水平材18を設けたトラス構造によって2段のトラス支保工1を上下に連結し、支保工ユニット10として用いる。支保工ユニット10は地上や水上等で予め組立てて製作する。
斜材17は隣り合う鉛直材16の間で略X字状に配置される。また水平材18の平面は矩形枠状である。鉛直材16、斜材17、水平材18および上記の縦材11、横材12、斜材14にはH形鋼などの鋼材が用いられる。
本実施形態では、この支保工ユニット10を現場に搬入し、起重機船のクレーン等から吊り下げて鋼管矢板4の内側に吊り込み、図4(a)に示すように鋼管矢板4の内側で支保工ユニット10を吊り降ろして下降させる。
支保工ユニット10の現場への搬入は台船によって行われ、支保工ユニット10は格子状の吊枠(不図示)を介して吊り下げられる。支保工ユニット10を鋼管矢板4の内側に吊り込む際は、支保工ユニット10をガイドするために、必要に応じて鋼管矢板4の上端にH形鋼等のガイド材が設けられる。なお、クレーンによって台船上に支保工ユニット10を積み込む際や支保工ユニット10を鋼管矢板4の内側に吊り込む際の位置合わせを、支保工ユニット10に取付けたワイヤをチルホール等のウインチで操作するなどして行うこともできる。
本実施形態では、支保工ユニット10を鋼管矢板4の内側で下降させる際、図4(a)に示すように支保工ユニット10の外周部に棒状の支持材7が取付けられる。支持材7には総ネジの鋼棒が用いられ、下方にゆくにつれ内側へと向かうように傾斜して配置される。
本実施形態では、支持材7として複数本の鋼棒をカプラー等で順次継ぎ足しながら、図4(b)に示すように支保工ユニット10を所定位置まで下降させる。支保工ユニット10の位置(深さ)は、支保工ユニット10に取付けた検尺用のテープ(不図示)や、継ぎ足した鋼棒の長さ、本数などにより把握できる。
なお、支保工ユニット10の下降時には、支保工ユニット10の平面における位置決め用のスペーサ(不図示)を、支保工ユニット10の上部のトラス支保工1の外周部の各辺の外側に取付けておくことができる。
支保工ユニット10が所定位置に配置されると、支持材7の上端部を、鋼管矢板4の上端に設けた支持材受け部9で保持する。支持材受け部9はセンターホールジャッキ91等を有し、センターホールジャッキ91によって支持材7を保持してその緊張力の調整を行い、支保工ユニット10の吊り支持を行う。
上記した鋼棒の継ぎ足し、および支持材受け部9の設置については、鋼管矢板4の上端部に仮設足場(不図示)を予め設けておき、そこで作業を行う。またセンターホールジャッキ91は重量物であるため、その設置作業は、鋼管矢板4の上端に設けた架台(不図示)にチェーンブロックを取付け、これによりセンターホールジャッキ91を吊り下げて行うことができる。
本実施形態では、複数箇所(例えば20箇所程度)から支持材7による支保工ユニット10の支持が行われる。この際の支持材7の緊張力は管理値を超えないよう管理され、最終的に適切な値となるように調整される。
これにより、支保工ユニット10が鋼管矢板4による井筒の内周に沿って環状に配置される。本実施形態では、次に、図4(c)に示すように、新たな支保工ユニット10を、前記と同様、起重機船のクレーン等から吊り下げて鋼管矢板4の内側に吊り込み、鋼管矢板4の内側で吊り降ろして下降させる。この支保工ユニット10の下降時には、下部のトラス支保工1の外周部の各辺の外側に、前記と同様のスペーサ(不図示)を取付けておくことができる。
図4(c)に示すように、この支保工ユニット10の上部にはH形鋼等の鋼材によるかぎ状の引掛材19が設けられており、引掛材19の上部を鋼管矢板4の上端に引掛け、当該上端に設けた取付材(不図示)に溶接等で固定する。取付材は例えばH形鋼等の鋼材であり、鋼管内に溶接等によって固定される。これにより上段の支保工ユニット10の支持が可能であり、支保工ユニット10を支持するためのブラケット等を水中溶接によって鋼管矢板4の内側に取付ける必要がなく、工期短縮につながる。
その後、各段のトラス支保工1と鋼管矢板4の間にコンクリート等の間詰材による間詰を行うと、上下2つの支保工ユニット10が鋼管矢板4による井筒の内周に沿って環状に配置された仮締切構造20が形成される。
このように仮締切構造20を形成した後、構造物の構築を開始する。本実施形態では構造物として頂版コンクリートの上に橋脚を構築するものとする。前記の支保工ユニット10は、構造物の構築の進捗状況に応じて撤去する。
ここでは、図4(d)に示すように、まず鋼管矢板4による井筒内部の排水を行ってドライアップし、各段のトラス支保工1に対応する位置にブラケット8を取付ける。
その後、図5(a)に示すように、底盤コンクリート72の上に鉄筋コンクリート製の頂版コンクリート73を構築し、下段の支保工ユニット10を支持台31(支持機構)で頂版コンクリート73上から支持する。支持台31にはジャッキ等が用いられる。
本実施形態では、この後、下段の支保工ユニット10の解体を行う。ただし、水圧等の圧力が鋼管矢板4から間詰材を介して支保工ユニット10に伝達されることで、支保工ユニット10の各鋼材には軸力(圧縮力または引張力)が生じており、そのまま解体を行うと支保工ユニット10が軸力によって予期しない変形をするなどして安全面でのリスクがある。
そこで、本実施形態では図7(a)に示すように支保工ユニット10のトラス支保工1の開口15の四隅の斜材14(火打ち)の両端部の切断箇所111で鋼材の全断面(断面の全部)を切断し、この斜材14(鋼材)を除去する。なお、「断面」とは鋼材の長手方向と直交する方向の断面をいうものとする。またボックス梁等の別途の梁部材を開口15に架け渡している場合はこれも同様に切断して除去する。これにより、鋼管矢板4から伝達される圧力に対し支保工ユニット10を図7(b)に示すように内側に屈曲変形させて力を逃がし、鋼材の軸力を低減させる。
さらに、本実施形態では図7(c)に示す支保工ユニット10の平面の各辺の中央部付近の切欠箇所112で縦材11や横材12の鋼材の断面の一部を切断して(切欠いて)除去することで、残りの部分の座屈変形により支保工ユニット10の軸力を更に低減させる。
例えばH形鋼の場合、図8(a)の左図の点線部に示すようにウェブの両側のフランジ部分を切欠いて除去し、右図のようにウェブを座屈変形させることができる。またトラス支保工1の外周部の鋼材(腹起し)の場合であれば、図8(b)の左図の点線部に示すように一方のフランジとウェブをT字状に切欠いて除去し、右図に示すように他方のフランジを座屈変形させることができる。
こうして支保工ユニット10の鋼材の軸力を抜いた後、本実施形態では図5(b)〜(d)に示すように支保工ユニット10の上部のトラス支保工1、上下のトラス支保工1の間のトラス構造、下部のトラス支保工1の順で解体を行う。解体後の部材101はクレーン等を用いて上段の支保工ユニット10の開口15(図3(a)参照)等を介して上方に順次搬出する。こうして下段の支保工ユニット10の解体が行われる。
下段の支保工ユニット10の解体時には、解体後の部材101を上段の支保工ユニット10の開口15等を介して上方に搬出することを考慮し、支保工ユニット10を小バラシする。
例えば図9(a)に示すようにトラス構造を構成する鋼材の両端部の切断箇所111等を切断し、切断後の(トラス形状を有しない)線状の部材101を撤去したり、図9(b)、(c)に示すように鋼材の交点に当たる切断箇所111等を切断し、切断後の部材101を平面内あるいは鉛直面内のいずれかのみでトラス形状(三角形状)を有する状態としてこれを撤去する。下段の支保工ユニット10の解体によって不要となった支持台31やブラケット8等は下段の支保工ユニット10の撤去に合わせて撤去する。
本実施形態では、この後、図6(a)に示すように頂版コンクリート73上に鉄筋コンクリート製の橋脚74を構築し、橋脚74の周囲を土砂で埋め戻す。橋脚74は、上段の支保工ユニット10の開口15の内側に構築する。
上段の支保工ユニット10は、下段の支保工ユニット10の解体後、適当な時点で解体する。ここでは、図6(a)のように鋼管矢板4による井筒内を土砂で埋め戻した後で解体を行うものとする。
上段の支保工ユニット10の解体時には、支保工ユニット10が不安定な状態にならないように、繋ぎ材41(支持機構)によって鋼管矢板4の上端部から上段の支保工ユニット10を支持する。また上段の支保工ユニット10については、その上に障害がないため、下段の支保工ユニット10と違い大バラシして解体し、クレーン等を用いて解体後の部材を順次上方に搬出することが可能である。
支保工ユニット10の解体時には、図7と同様の手順により軸力を抜いた後、図10に示すようにトラス構造を構成する鋼材の交点に当たる箇所等を切断箇所111として切断を行い、切断後の部材102を平面内および鉛直面内の両方でトラス形状を有する状態として(大バラシ)、これをクレーン等で一括して撤去する。前記の繋ぎ材41は、部材102の撤去により必要無くなれば合わせて撤去する。
こうして図6(b)に示すように上段の支保工ユニット10を撤去し、不要となったブラケット8等も撤去したら、図6(c)に示すように鋼管矢板4による井筒の内部に注水を行い、鋼管矢板4等を撤去する。図6(d)に示すように、鋼管矢板4は、頂版コンクリート73の上面に当たる位置で切断しその上方の部分のみ撤去することで、残りの部分を鋼管矢板5と合わせて橋脚基礎として用いることが可能である。
以上説明したように、本実施形態では、上段の支保工ユニット10を解体する際、支保工ユニット10を、平面と鉛直面の両方でトラス形状を有する部材102に大バラシして撤去することで、支保工ユニット10を効率良く容易に解体・撤去でき、工期を短縮できる。
また、本実施形態では図7等で説明した手順によって支保工ユニット10の鋼材の軸力を抜いた後、支保工ユニット10を解体して撤去する。これにより、支保工ユニット10の解体時にその軸力によって予期せぬ変形をすることがなくなるので、支保工ユニット10を安全に解体できる。
また本実施形態では支保工ユニット10を支持機構である支持台31や繋ぎ材41で支持した状態で解体を行うことで、鋼管矢板4の内側の中空に配置した状態の支保工ユニット10を、バランスをくずしたり落下させたりすることなく解体できる。また下段の支保工ユニット10については支持台31を用いて下から好適に支持を行うことができ、上段の支保工ユニット10については繋ぎ材41を用いて鋼管矢板4の上端部から好適に支持できる。しかしながら、支持機構がこれらに限ることはない。
また本実施形態では、下段の支保工ユニット10は前記のように小バラシして解体後の部材を上段の支保工ユニット10を通して上方に搬出できるようにする。上段の支保工ユニット10は上記のように大バラシして効率よく解体・撤去でき、工期を短縮できる。
しかしながら、本発明はこれに限らない。例えば、上下の支保工ユニット10の解体のタイミング、あるいは解体順は前記したものに限らない。
すなわち、図11(a)に示すように、鋼管矢板4による井筒内部をドライアップした後で上下の支保工ユニット10の開口15の内側で橋脚74を構築し、その後、図11(b)、(c)に示すように上段の支保工ユニット10、下段の支保工ユニット10の順で解体することも可能である。これらの支保工ユニット10を解体した後、図11(d)に示すように鋼管矢板4による井筒の内部を土砂で埋戻し、注水を行う。
この場合、上下の支保工ユニット10の解体時のいずれも、解体後の部材102をクレーン等で上方に搬出する際の障害がなく、大バラシの手法で解体して効率良く撤去でき、更なる工期短縮につながる。特に図示しないが、上下の支保工ユニット10の解体時には、前記した繋ぎ材41や支持台31による支持を同様に行うことができる。
また、本実施形態では支保工ユニット10に変形を発生させる際、まず開口15の四隅の斜材14を切断して除去したが、これに限ることはなく、切断・除去しても構わない部材であって支保工ユニット10に変形を生じさせることができるものであればよい。また、本実施形態では図7(a)で説明したような鋼材の全断面の切断および除去と図7(c)で説明したような断面の一部の切断(切欠き)を併用しているが、どちらかのみによって支保工ユニット10を変形させて軸力を低減させてもよい。
また、鋼管矢板4は平面において閉領域を形成していればよく、井筒状に水域3を締切るものに限らない。例えば円筒状に水域3を締切るものであってもよい。この場合、支保工ユニット10の平面を略円周状の環状平面とすればよい。さらに、鋼管矢板4の代わりに、鋼矢板やその他の部材を仮締切体として用いてもよい。
また、本実施形態では支保工ユニット10の軸力を抜く際に鋼材を切断したが、図12に示すように鋼管矢板4とトラス支保工1の間のコンクリート等の間詰材50を除去してもよい。この場合には鋼材の切断をすることなく支保工ユニット10の軸力を抜くことができる。ただし時間がかかるので、前記した鋼材の切断と組み合わせ、必要な部分のみ間詰材50を除去するのが望ましい。あるいは間詰材50に砂袋などを用い、袋に孔を空けて砂を抜くだけで短時間で軸力を抜くことができるようにしてもよい。その他、手間はかかるものの、支保工ユニット10の鋼材の間に予めジャッキをかませておき、軸力を抜く際に鋼材を切断する代わりにジャッキを収縮させることも可能である。
さらに、本実施形態では上下2段のトラス支保工1をトラス構造によって連結した支保工ユニット10を用いたが、これに限ることはない。例えば3段以上のトラス支保工1をトラス構造によって上下に連結することも可能であり、前記と同様の手法で解体を行うことができる。
以上、添付図面を参照して、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は係る例に限定されない。当業者であれば、本願で開示した技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
1:トラス支保工
2:地盤
3:水域
4:鋼管矢板
5:鋼管矢板
6:導枠
7:支持材
8:ブラケット
9:支持材受け部
10:支保工ユニット
11:縦材
12:横材
14、17、61:斜材
15:開口
16:鉛直材
18:水平材
19:引掛材
20:仮締切構造
31:支持台
41:繋ぎ材
50:間詰材
71:敷石層
72:底盤コンクリート
73:頂版コンクリート
74:橋脚
91:センターホールジャッキ
111:切断箇所
112:切欠箇所

Claims (8)

  1. 水域を締切る仮締切体の内側に設置した鋼材による支保工ユニットを、前記仮締切体の内側をドライアップした後に解体する解体方法であって、
    前記支保工ユニットは平面および鉛直面においてトラス構造を有し、
    前記支保工ユニットを解体する際、前記支保工ユニットを、平面と鉛直面の両方でトラス形状を有する部材として解体し、当該部材を撤去することを特徴とする解体方法。
  2. 前記支保工ユニットの鋼材の断面の一部または全部を切断して除去し、前記支保工ユニットを変形させて前記支保工ユニットで生じている軸力を低減した後、前記支保工ユニットを解体することを特徴とする請求項1記載の解体方法。
  3. 前記支保工ユニットを支持機構で支持した状態で解体を行うことを特徴とする請求項1または請求項2記載の解体方法。
  4. 前記支保工ユニットは上下に設置されており、
    下段の前記支保工ユニットを解体して撤去した後、上段の前記支保工ユニットを解体して撤去し、
    下段の前記支保工ユニットを解体する際、下段の前記支保工ユニットを、トラス形状を有しないか、または平面と鉛直面のいずれかのみにトラス形状を有する部材として解体して当該部材を撤去し、
    上段の前記支保工ユニットを解体する際、上段の前記支保工ユニットを、平面と鉛直面の両方でトラス形状を有する部材として解体して当該部材を撤去することを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載の解体方法。
  5. 前記支保工ユニットは上下に設置されており、
    上段の前記支保工ユニットを解体して撤去した後、下段の前記支保工ユニットを解体して撤去し、
    上段および下段の前記支保工ユニットを解体する際、前記支保工ユニットを、平面と鉛直面の両方でトラス形状を有する部材として解体し、当該部材を撤去することを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載の解体方法。
  6. 下段の前記支保工ユニットは、支持機構である支持台で下から支持した状態で解体を行うことを特徴とする請求項4または請求項5のいずれかに記載の解体方法。
  7. 上段の前記支保工ユニットは、支持機構である繋ぎ材で前記仮締切体の上端部から支持した状態で解体を行うことを特徴とする請求項4から請求項6のいずれかに記載の解体方法。
  8. 前記支保工ユニットと前記仮締切体の間に間詰材が配置されており、
    前記間詰材を除去することで、前記支保工ユニットで生じている軸力を低減することを特徴とする請求項1から請求項7のいずれかに記載の解体方法。
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