JP6825399B2 - 清浄鋼の溶製方法 - Google Patents

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Description

本発明は、製品特性を大きく悪化させ得る粗大な介在物、特に酸化物系介在物の生成を抑制することができる清浄鋼の溶製方法に関する。
従来、転炉出鋼後の溶鋼中の過剰な酸素を除去する手法として、溶鋼にAlを添加して酸素をAl23として除去するAl脱酸という手法が一般的に採用されている。しかしながら、Al脱酸過程で生成されるAl23系非金属介在物は非常に硬質であり、かつクラスターを形成して粗大化するため、鋼の製品特性を著しく低下させる。例えば、軸受鋼に代表される高清浄鋼では、Al23が破壊の起点となり、転動疲労寿命が大きく低下することが知られている。また、タイヤコード等に用いられている高炭素鋼線材は、熱間圧延で線材にした後、冷間引抜き(伸線加工)を行うことで製造されるが、鋼中に高硬度のAl23が混入していると、加工途中での断線の原因となる。したがって、粗大なAl23の生成を抑制することは極めて重要である。
そこで、このような介在物の生成抑制方法として、例えば特許文献1には、転炉から溶鋼を未脱酸出鋼し、溶鋼中酸素濃度が100ppm以下になるまで炭素含有物を溶鋼に添加し、結果として溶鋼中酸素濃度を100ppm以下とした後にAlを添加する方法が開示されている。この方法は、鋼中酸素をCOガスとして排出する減圧C脱酸反応を活用することで、介在物の生成自体を抑制する技術である。
しかしながら、この方法にはC脱酸を生じさせるための溶鋼中CおよびAl濃度、さらには雰囲気圧力の条件について明示されておらず、条件によってはC脱酸反応が効率的に生じない可能性がある。
また、特許文献2には、以下の(4)式のC脱酸反応で決まる平衡酸素濃度が、以下の(5)式のAl脱酸で決まる平衡酸素濃度を下回るAl濃度範囲を明確化し、溶鋼のAl濃度をこの範囲に制御した上で環流型脱ガス装置において環流処理を実施することを特徴とする、高清浄鋼の溶製方法が開示されている。
C+O=CO(g) ・・・(4)
Al23(s)=2Al+3O ・・・(5)
この方法では、C脱酸による介在物抑制効果を安定して活用することができる。しかしながら、環流型脱ガス装置でのC脱酸反応は、取鍋上面のスラグからの再酸化の影響を強く受ける。スラグからの再酸化が起こると、Al23以外にもSiO2やMnOなどの介在物が溶鋼中に生成される可能性があり、これらの介在物も鋼の製品特性を著しく低下させる場合がある。したがって、C脱酸による介在物抑制効果を更に安定して活用するためには、再酸化の要因となるスラグ中のFeO,MnOといった低級酸化物を脱ガス処理前の段階で十分に低減させる必要がある。
スラグ中の低級酸化物を還元する技術としては、特許文献3には、真空脱ガス装置においてCとOを減圧下で反応させる前段階として、取鍋スラグに金属AlまたはAlドロスを添加してスラグ中の低級酸化物であるFeOとMnOを還元した後、MgOを添加してスラグを固化させることを特徴とする、高清浄度鋼の製造方法が開示されている。この方法は、Alを溶鋼ではなくスラグ上面のみに散布し、溶鋼中Al濃度を増加させることなくFeO,MnOを還元させるとともに、MgOによりスラグを固化させ、スラグからの再酸化を抑制する技術である。
しかしながら、スラグ上面にAlおよびMgOを散布させただけでは低級酸化物の還元反応が効率的に進行せず、かつ還元反応に寄与しなかったAlが溶鋼に溶解する可能性がある。したがって、脱ガス処理によってAl23低減効果が得られない可能性がある。
また、特許文献4には、取鍋内のスラグ表面にガスを吹き付けてスラグを冷却し、スラグ表面温度を溶鋼温度よりも150℃以上低下させることを特徴とする清浄鋼の溶製方法が開示されている。これは、ガス上吹きにてスラグを固めて、スラグからの再酸化反応そのものを抑制する技術である。
しかしながら、溶鋼と接触しているスラグ下部まで安定的に固化させることは難しく、かつ溶鋼温度の低下を招くという課題がある。
特開平10−317049号公報 特開2015−161022号公報 特許第5958152号公報 特許第4367382号公報
森ら:鉄と鋼、67(1981)、p672
上記したような従来の手法では、Alを溶鋼中に溶解させずに、スラグ中FeO,MnOの還元を効率よく実施することは困難である。すなわち、従来の手法では、溶鋼中での介在物の生成を安定的に抑制することは困難である。
そこで本発明は、溶鋼中の酸素を除去する方法として、Al等の還元剤を使用することなく、かつスラグを固化させることなくスラグ中のFeO及びMnO濃度を低減して溶鋼中の介在物を低減できる清浄鋼の溶製方法を提供することを目的とする。
上述した課題を解決するためには、本発明者らは、真空脱ガス処理を実施する前段階の取鍋精錬において、Cによりスラグ中FeOおよびMnOの還元を促進させることが有効と考えた。
ここで、上述した(4)式及び(5)式で決定される平衡酸素濃度は、各反応における平衡関係式からそれぞれ下記(6)式及び(7)式で表される。したがって、Al脱酸が生じずC脱酸のみが生じる条件は以下の(8)式で表すことができ、(6)式〜(8)式を解くことで、C脱酸が活用できるAl濃度範囲はC濃度の関数として以下の(9)式で表すことができる。
[%O]C=C6(定数)×PCO/[%C] ・・・(6)
[%O]Al=(C7(定数)/[%Al]22/3 ・・・(7)
[%O]C<[%O]<[%O]Al ・・・(8)
[%Al]<C9(定数)×[%C]1.5 ・・・(9)
ここで、[%O]Al:Alの酸化反応から求まる溶鋼中O濃度(質量%)、[%O]C:Cの酸化反応から求まる溶鋼中O濃度(質量%)、[%Al]:sol.Al濃度(質量%)、PCO:CO分圧(Torr)、[%C]:C濃度(質量%)、[%O]:溶存酸素濃度(質量%)である。
本発明者らは、真空脱ガス処理中だけでなく、取鍋精錬中においてもAl濃度を(7)式の範囲に制御した上でCO分圧を低位に制御することで、溶鋼中のCによりスラグ中のFeOおよびMnOの還元が可能と考えた。また、本発明者らは、溶鋼中Cによるスラグ中のFeOおよびMnOの還元速度は、CO分圧、C濃度、溶鋼の攪拌動力密度およびスラグ原単位(溶鋼1ton当たりのスラグ質量)と相関があることを見出し、還元に必要な取鍋精錬時間はこれらの関数で表すことが可能と考えた。
上記の考えを踏まえ、本発明は、スラグ中のFeOおよびMnOを、取鍋精錬下でのC脱酸により真空脱ガス処理中に再酸化が生じないレベルまでスラグ中のFeOおよびMnOを還元が可能となる操業条件範囲を明らかとすることでなされたものであり、以下に記載の通りである。
(1)C:0.2〜1.2質量%、Si:0.03〜0.3質量%、Mn:0.1〜1.5質量%、Ti:0.03質量%以下を含有する溶鋼を、不活性ガスによる底吹き攪拌下で取鍋精錬を実施した後、環流型脱ガス装置にて脱ガス処理を実施する清浄鋼の溶製方法であって、
出鋼後の溶鋼中のAl濃度を(1)式の範囲に調整し、かつスラグ組成をCaO/Al23:1.4〜2.0、CaO/SiO2:2.5〜4.0、FeO+MnO:5〜15質量%に調整した後、前記取鍋精錬において、雰囲気CO分圧を80Torr未満、溶鋼の攪拌動力密度を30〜80W/tonに調整し、(2)式及び(3)式に示す条件で取鍋精錬処理を実施し、その後、Alおよび強脱酸元素のいずれも新たに添加せずに、環流型脱ガス装置にて脱ガス処理を実施することを特徴とする清浄鋼の溶製方法。
[%Al]<0.035×[%C]1.5 ・・・(1)
Ladle>55×(PCO/[%C])0.28×ε-1.69×(WSlag/WSteel1.29
・・・(2)
ε=371GT/WSteel×{ln(1+75ρSteelH/PLadle)+0.06(1−300/T)} ・・・(3)
ここで、[%Al]:溶鋼中Sol.Al濃度(質量%)、[%C]:溶鋼中C濃度(質量%)、tLadle:取鍋精錬処理時間(min)、PCO:取鍋内CO分圧(Torr)、ε:溶鋼の攪拌動力密度(W/ton)、WSlag:スラグ質量(kg)、WSteel:溶鋼質量(ton)、G:底吹き不活性ガス流量(Nm3/s)、T:溶鋼温度(K)、ρSteel:溶鋼密度(ton/m3)、H:取鍋内溶鋼の浴深(m)、PLadle:取鍋内全圧(Torr)である。
ここで、溶鋼の攪拌動力密度εを定義する(3)式は非特許文献1に記載されており、本発明では、この関係式を用いた。
本発明によれば、Alを使用することなく、かつ処理負荷を増加させることなくスラグ中のFeOおよびMnOを還元して脱ガス処理中の再酸化を抑制することが可能となり、C脱酸による介在物低減効果を安定して得ることができる。
取鍋精錬処理時間の実績値と計算値とでの効果の関係を示す図である。
以下に本発明について詳細に説明する。
1.本発明における用語の定義
「取鍋精錬」とは、LFやVADに代表される取鍋精錬処理中の雰囲気CO分圧を低下させた上で、取鍋内溶鋼およびスラグを不活性ガスにより底吹きにて攪拌させる処理を指す。「環流型脱ガス装置」とは、一般的にRHと呼称される真空槽を要する溶鋼処理装置である。「脱ガス処理」とは、溶鋼成分とスラグ成分とを所定の範囲に調整した後、環流型脱ガス装置の真空槽内にて(4)式のC脱酸反応を生じさせ、Cによる脱酸を行う処理のことを指す。また、「強脱酸元素」とは、酸素との親和力がAlと同等もしくはそれ以上に高い元素を指し、Ti、Zr、Ca、Mgおよび希土類元素(REM)がこれに該当する。
2.本発明に係る出鋼後の溶鋼組成(溶鋼全体に対する割合)
[C:0.2〜1.2質量%]
Cは、鋼の強度を決める重要元素である。本発明はAlキルド鋼のようなAl濃度の高い鋼種への適用も想定しており、C濃度が低いと効率よくC脱酸を活用できない可能性があるため、C濃度の下限を0.2質量%とする。また、C濃度が高いほどC脱酸の効果は大きくなるが、C濃度が1.2質量%を超えると母材の硬度が大きくなり過ぎるため、加工性が著しく低下してしまう。また、Cが1.2質量%を超えると脱ガス処理後に脱炭処理を行う必要性が生じるため、本発明でのC濃度の上限は1.2質量%とする。
[Si:0.03〜0.30質量%]
Siは、鋼材の焼き入れ性および強度を高める重要な元素であり、かつ溶鋼の酸素濃度を低位に維持するために最低限必要であるため、転炉出鋼直後の時点で少なくとも0.03質量%は含有させる必要がある。しかし、Si濃度が0.30質量%を上回るとSi脱酸が顕著に生じ、SiO2系酸化物が大量に生成して溶鋼の清浄度が悪化する可能性があるため、0.30質量%を上限とする。
[Mn:0.1〜1.5質量%]
MnもSiと同様に、鋼材の強度を高める重要な元素であり、かつ溶鋼の酸素濃度を低位維持するために最低限必要であるため、転炉出鋼直後の時点で0.1質量%は含有させる必要がある。しかし、Mn濃度が高過ぎると、Siと同様にMnO系酸化物が大量に生成する可能性があるため、1.5質量%を上限とする。
[(1)式条件:[%Al]<0.035×[%C]1.5
取鍋精錬でのCによるFeOおよびMnOの還元、ならびに環流脱ガス装置での脱ガス処理を行うためには、C脱酸がAl脱酸よりも優勢な条件に制御する必要がある。(1)式の条件は(6)式の形で記述でき、(6)式の右辺の係数(C6)を鋭意検討により求めることで(1)式の条件を得ることができた。したがって、出鋼後から取鍋精錬開始までの間に、Al濃度およびC濃度が(1)式の条件を満たすように制御する必要がある。なお、取鍋精錬の時点で(1)式の範囲に制御出来ていれば、脱ガス処理時もほぼこの範囲に制御可能となる。
3.鋼材の機械特性の観点から鋼中に含有することが許容される成分濃度範囲
本発明で溶製する清浄鋼には、対象となる溶鋼に製品に必要な機能を付加する目的で、合金元素を含有させることも原理的に許容される。具体的には、Feの一部に加えて、Cr:1.7質量%以下、Mo:1.0質量%以下、V:0.3質量%以下、Ni:2.0質量%以下を含有させてもよい。また、不可避的不純物としてP:0.03質量%以下、S:0.03質量%以下、Mg:0.002質量%以下、Ca:0.002質量%以下、N:0.02質量%以下を含有していてもよい。ただし、取鍋精錬処理後から環流型脱ガス装置にて脱ガス処理を実施するまでの間にAlあるいは強脱酸元素を添加してしまうと、脱ガス処理中にC脱酸が生じず溶鋼の清浄化がなされない懸念があるため、上述した時期にAlあるいは強脱酸元素を添加しないようにする。
4.本発明に係る出鋼後のスラグ組成
[CaO/Al23:1.4〜2.0]
取鍋精錬下における溶鋼−スラグ間反応を効率的に実施するためには、スラグの粘度を低下させるとともに、スラグ液相率を高位に維持することが重要となる。CaO/Al23が低すぎるとスラグ粘度が大きく増加してしまうため、1.4を下限とする。一方で、CaO/Al23が高すぎるとスラグの液相率が大きく低下してしまうため、2.0を上限とする。
[CaO/SiO2:2.5〜4.0]
スラグ中のSiO2はスラグの融点を低下させて液相率を増加させる効果があるため、スラグ中に最低限のSiO2が含有されている必要があり、CaO/SiO2の上限を4.0とする。一方で、SiO2はCaOやAl23と比較すると酸素との親和性が弱く、スラグ中にSiO2が過剰に含有されるとSiO2がSiとOとに分離して溶鋼中での再酸化の要因となるため、CaO/SiO2の下限を2.5とする。
[FeO+MnO:5〜15質量%(スラグ全体に対する割合)]
スラグ中のFeOおよびMnOは溶鋼での再酸化の要因となり、取鍋精錬前の段階で15%を超えていると、取鍋精錬の現実的な処理時間内にこれらの低級酸化物を還元し切れない可能性があるため、スラグ全体に対して合計で15質量%を上限とする。一方で、FeOおよびMnOはスラグの融点を低下させる成分であり、出鋼直後に液相スラグを効率的に生成させる必要があるため、スラグ全体に対して合計で5質量%を下限とする。なお、本発明により、取鍋精錬後のスラグ中のFeO濃度およびMnO濃度の合計を1.0質量%未満にするものとするが、取鍋精錬前の段階で1.0質量%未満にすると、CaOやSiO2などを大量に添加する必要があり操業上困難であることから、取鍋精錬前の段階では合計で5質量%を下限とする。
本発明で使用するスラグには、上記以外に、スラグに必要な機能を付加する目的で、MgO:5.0質量%以下、F:10質量%以下、Ti23:5.0質量%以下を含有させてもよい。また、不可避的不純物としてP25:1.0質量%以下、S:5.0質量%以下程度が許容される。
5.本発明に係る取鍋精錬処理条件
[雰囲気CO分圧:80Torr未満]
(2)式からもわかるように、C脱酸反応は雰囲気CO分圧が低位であるほど顕著に生じるため、取鍋精錬中の雰囲気CO分圧は80Torr未満とする。
[攪拌動力密度ε:30〜80W/ton]
一般的に溶鋼−スラグ間反応は溶鋼の攪拌動力密度が高いほど顕著に生じることが知られており、スラグ中のFeOおよびMnOを効率的に還元させるためには少なくとも30W/tonは確保する必要がある。一方で、攪拌動力密度を過度に増加させると取鍋固体酸化物の著しい損耗が生じ、この損耗に伴って溶鋼再酸化が顕著となり溶鋼清浄度の悪化を招く懸念があるため、80W/tonを上限とする。前述したように、攪拌動力密度の計算式は非特許文献1に記載された(3)式を用いる。
[(2)式条件:tLadle>55×(PCO/[%C])0.28×ε-1.69×(WSlag/WSteel1.29
スラグ中のFeOおよびMnOをCにより還元させるためには一定以上の時間を要し、還元に必要な時間を決定する因子として、CO分圧、C濃度、攪拌動力密度およびスラグと溶鋼との質量比が挙げられる。本発明者らは、後述する効果の確認方法に則り、(1)式の条件を満たした上で、発明の効果を得るために必要な取鍋精錬処理時間と上記の因子との関係を鋭意検討し、(2)式の条件を得た。図1に、(1)式の条件を満たした上での(2)式で計算された右辺の値と、取鍋精錬処理時間tLadleの実績とを比較した結果を示すが、本発明の効果が得られたものは全て(2)式の条件を満たしていることがわかる。したがって、本発明の効果を得るためには、取鍋精錬処理時間tLadleを(2)式の条件を満たすように設定する必要がある。
6.処理条件
本発明において、転炉から出鋼された溶鋼は、まず取鍋精錬処理にてスラグ改質が実施された後、環流型脱ガス装置にて脱ガス処理される。転炉等の精錬容器から取鍋に出鋼され、取鍋精錬装置まで搬送されて処理を行う前に、上記の溶鋼成分範囲に調整する目的で、合金等の添加を行うことが望ましい。具体的には、取鍋精錬処理を開始する前に、溶鋼およびスラグ組成を所定の範囲に調整することである。成分調整後の溶鋼およびスラグからサンプルを採取し、迅速分析にて成分濃度を得るとともに、スラグの厚みを測定し、取鍋断面積およびスラグ密度からスラグ質量WSlagを算出する。
上記操作を終えた溶鋼およびスラグは取鍋精錬装置まで搬送され、取鍋底部の底吹き羽口から不活性ガスを導入して攪拌、かつ容器内の雰囲気CO分圧を80Torr未満の水準まで低下させて取鍋精錬処理を開始する。ここで、雰囲気CO分圧を低下させる具体的な方法として容器内の不活性ガスによる置換、減圧が挙げられ、その手法としていずれの方法でも問題はないが、設備負荷の観点から不活性ガスによる容器内の置換が望ましく、さらには操業コストの観点から不活性ガスとして安価なArを使用することが望ましい。さらに、取鍋精錬処理を開始する前に測定したC濃度、スラグ質量、底吹き不活性ガス流量から(3)式で算出される攪拌動力密度εを計算し、容器内雰囲気のガス分析で得られたCO分圧から、(2)式を用いて取鍋精錬処理時間tLadleを決定する。
取鍋精錬を終えた溶鋼は、Alおよび強脱酸元素を新たに添加することなく、環流型真空脱ガス装置において脱ガス処理される。脱ガス処理は通常50Torr未満の高真空下で処理されるため、Al濃度を(1)式の範囲に制御すればC脱酸が優先的に生じる条件となる。
7.効果の確認方法
本発明の効果は、取鍋精錬後のスラグ中のFeO濃度およびMnO濃度の合計、脱ガス処理後の酸化物系介在物の個数密度にて評価する。スラグ中のFeO濃度およびMnO濃度の合計は、取鍋精錬後の溶鋼上面のスラグからサンプルを採取し、化学分析に供することで得ることができる。酸化物系介在物の個数密度は、脱ガス処理後に採取した溶鋼のボンブサンプルを切断、樹脂埋め、研磨した後に切断面を光学顕微鏡で観察し、検鏡範囲内(=200mm2)に存在する5.0μm以上20μm未満の介在物の個数を計測することで評価する。ただし、本発明ではAlを殆ど添加しないため、酸化物系介在物はAl23以外にSiO2、MnO、Ti23が主成分となる可能性があり、Al23系介在物のみ評価したのでは本発明による介在物低減効果を充分に確認できない。そこで、エネルギー分散型X線アナライザーを具備した走査電子顕微鏡で測定した際、Al、Si、Mn、Ti、Ca、MgおよびOの占める割合が90atm%以上であるものを介在物として計測する。本発明において、取鍋精錬後のスラグ中のFeO濃度およびMnO濃度の合計が1.0質量%未満、かつ5.0μm以上20μm未満の酸化物系介在物の個数密度が10個/mm2未満であったものを、発明の効果が得られたと判断することができる。
次に、本発明を実施例に基づいて更に説明するが、実施例での条件は、本発明の実施可能性及び効果を確認するために採用した一条件例であり、本発明は、この一条件例に限定されるものではない。本発明は、本発明の要旨を逸脱せず、本発明の目的を達成する限りにおいて、種々の条件を採用し得るものである。
転炉から出鋼直後の溶鋼およびスラグに対し成分調整を実施し、表1に示す組成の溶鋼およびスラグを得た。
次に、表1に示す組成の溶鋼とスラグを、取鍋とともに取鍋精錬装置であるLFまで搬送し、表2に示す条件にて取鍋精錬処理を行った。なお、発明例(実施例)、比較例とも全て、溶鋼量WSteelは80ton、溶鋼温度Tは1873K、取鍋内溶鋼の浴深Hは2.6m、取鍋内全圧PTotalは760Torrであった。また、上記計算において、溶鋼の密度ρSteelは7ton/m3とした。
取鍋精錬開始前には、溶鋼サンプルを採取してC濃度を測定し、スラグ厚みの測定によりスラグ質量WSlagを算出した。また、取鍋精錬中には容器内のガス分析を実施し、雰囲気CO分圧PCOを測定した。さらに取鍋精錬後のスラグを採取することで取鍋精錬後のFeO濃度およびMnO濃度を得た。
また、取鍋精錬後にはRH環流脱ガス装置にて脱ガス処理を実施した。そして、脱ガス処理直後に溶鋼サンプルを採取し、溶鋼サンプルから検鏡用のミクロサンプルを切り出した。前述した効果の確認方法に従って、ミクロサンプルから検鏡法にて介在物個数を計測した後、EDS付属の走査型電子顕微鏡にて酸化物組成を測定した。RH真空脱ガス装置で処理した後は、連続鋳造法によってブルームあるいはビレットといった半製品を得た。
各試験における取鍋精錬処理後のスラグ中の(FeO+MnO)濃度、および脱ガス処理後の最終的な溶鋼中介在物個数密度を表2に示す。
表1及び表2に示すように、実施例であるCh.No.1〜6は、本発明の条件を全て満たしていたため、取鍋精錬後のスラグ中のFeO濃度およびMnO濃度の合計が1質量%未満であり、かつ脱ガス処理後の介在物個数密度が10個/mm2未満であったため、発明の効果が顕著に得られた。
また、以下の比較例の結果から、本発明により介在物の生成抑制効果を得るには、前述の条件を全て満たす必要があることが分かった。
表1及び表2のCh.No.7〜27は、本発明の条件を一部満たしていなかったため発明の効果が得られなかったものである。
Ch.No.7は溶鋼のC濃度が0.2質量%を下回っていたため、Cによりスラグ中のFeOおよびMnOを効率的に還元できなかった。その結果、脱ガス処理中にスラグからの再酸化が生じ、介在物が多く生成されてしまった。この結果から、出鋼直後の溶鋼中C濃度は0.2質量%以上である必要があることが確認できた。
Ch.No.8はSi濃度が0.03質量%を下回っていたため、溶鋼の脱酸不足で溶鋼中の酸素濃度が高くなりすぎ、スラグ中のFeOおよびMnOの還元不良が生じてしまった。その結果、脱ガス処理中にスラグからの再酸化が生じ、介在物が多く生成されてしまった。一方で、Ch.No.9はSi濃度が0.3質量%を上回っていたため、スラグ中のFeOおよびMnOを効率的に還元することができたが、Si脱酸が顕著に生じてSiO2系介在物が大量に生成してしまった。この結果から、出鋼後の溶鋼中Si濃度は0.03〜0.3質量%の範囲に制御する必要があることが確認できた。
Ch.No.10は、Mn濃度が0.1質量%を下回っていたため、Siの場合と同様溶鋼の脱酸不足で酸素濃度が高くなりすぎ、スラグ中のFeOおよびMnOの還元不良が生じてしまった。その結果、脱ガス処理中にスラグからの再酸化が生じ、介在物が多く生成されてしまった。一方で、Ch.No.11はMn濃度が1.5質量%を上回っていたため、スラグ中のFeOおよびMnOを効率的に還元することができたが、Mn脱酸が顕著に生じてMnO系介在物が大量に生成してしまった。この結果から、出鋼後の溶鋼中Mn濃度は0.1〜1.5質量%の範囲に制御する必要がある。
Ch.No.12は、Ti濃度が0.03質量%を上回っていたため、スラグ中のFeOおよびMnOを効率的に還元することができたが、Ti脱酸が顕著に生じてTi23系介在物が大量に生成してしまった。この結果から、出鋼後の溶鋼中Ti濃度は0.03質量%以下の範囲に制御する必要があることが確認できた。
Ch.No.13は、スラグ中のCaO/Al23が1.4を下回っていたため、スラグ液相率は十分確保されていたもののスラグの粘度が増加して流動性が大きく悪化し、スラグ中のFeOおよびMnOの還元不良が生じてしまった。その結果、脱ガス処理中にスラグからの再酸化が生じ、介在物が多く生成されてしまった。一方で、Ch.No.14はスラグ中のCaO/Al23が2.0を上回っていたため、スラグ液相率が大きく低下したことによってスラグの流動性が低下し、スラグ中のFeOおよびMnOの還元不良が生じてしまった。その結果、脱ガス処理中にスラグからの再酸化が生じ、介在物が多く生成されてしまった。以上の結果から、出鋼後のスラグ中のCaO/Al23は1.4〜2.0の範囲に制御する必要があることが確認できた。
Ch.No.15は、スラグ中のCaO/SiO2が2.5を下回っていたため、スラグの酸化度が増加してCによるFeOおよびMnOの還元不良が生じてしまった。その結果、脱ガス処理中にスラグからの再酸化が生じ、介在物が多く生成されてしまった。一方で、Ch.No.16はスラグ中のCaO/SiO2が4.0を上回っていたため、スラグの初期の溶融が効率的に進行せず、スラグの流動性が低下してFeOおよびMnOの還元不良が生じてしまった。その結果、脱ガス処理中にスラグからの再酸化が生じ、介在物が多く生成されてしまった。以上の結果から、出鋼後のスラグ中のCaO/SiO2は2.5〜4.0の範囲に制御する必要があることが確認できた。
Ch.No.17は、取鍋精錬前でスラグ中のFeO濃度およびMnO濃度の合計が5質量%を下回っていたため、スラグの初期の溶融が効率的に進行せず、スラグの流動性が低下してFeOおよびMnOの還元不良が生じた。その結果、脱ガス処理中にスラグからの再酸化が生じ、介在物が多く生成されてしまった。一方で、Ch.No.18は取鍋精錬前でスラグ中のFeO濃度およびMnO濃度の合計が15質量%を上回っていたため、現実的な取鍋精錬時間内にFeOおよびMnOを充分に還元し切れなかった。その結果、脱ガス処理中にスラグからの再酸化が生じ、介在物が多く生成されてしまった。以上の結果から、出鋼後のスラグ中のFeO濃度およびMnO濃度の合計は5〜15質量%の範囲に制御する必要があることが確認できた。
Ch.No.19は、取鍋精錬中の雰囲気CO分圧が80Torrを超えていたため、C脱酸反応が効率的に進行せず、Cによるスラグ中FeOおよびMnOの還元が効率的になされなかった。その結果、脱ガス処理中にスラグからの再酸化が生じ、介在物が多く生成されてしまった。以上の結果から、取鍋精錬中の雰囲気CO分圧は80Torr未満の水準に制御する必要があることが確認できた。
Ch.No.20は、取鍋精錬中の溶鋼の攪拌動力密度が30W/tonを下回っていたため、溶鋼とスラグとの混合が効率的になされず、取鍋精錬処理時間内にスラグ中のFeOおよびMnOの還元が効率的になされなかった。その結果、脱ガス処理中にスラグからの再酸化が生じ、介在物が多く生成されてしまった。一方で、Ch.No.21は、溶鋼の攪拌動力密度が80W/tonを上回っていたため、スラグ中のFeOおよびMnOを効率的に還元することができたが、取鍋の固体酸化物が損耗し、これに伴って溶鋼中で再酸化が顕著に生じてしまい脱ガス処理後の介在物個数が増加してしまった。以上の結果から、取鍋精錬中の溶鋼の攪拌動力密度は30〜80W/tonの範囲内に制御する必要があることが確認できた。
表1及び表2のCh.No.22〜27は、本発明の(1)式または(2)式の条件を満たしていなかったため、発明の効果が得られなかったものである。
Ch.No.22は、溶鋼中のAlが(1)式の範囲を超えて含有されていたため、Al脱酸がC脱酸よりも優勢となってAl23が大量に生成してしまい、介在物個数が大きく増加してしまった。以上の結果から、本発明の効果を得るためには、(1)式の条件を満足する必要があることが確認できた。
Ch.No.23〜27は、それぞれ取鍋精錬処理時間が(2)式の範囲から外れていたため、スラグ中のFeOおよびMnOが処理時間内に還元し切れず、脱ガス処理中の再酸化にて最終的な介在物個数が大きく増加してしまった。以上の結果から、本発明の効果を得るためには(2)式の条件を満足する必要があることが確認できた。

Claims (1)

  1. C:0.2〜1.2質量%、Si:0.03〜0.3質量%、Mn:0.1〜1.5質量%、Ti:0.03質量%以下を含有する溶鋼を、不活性ガスによる底吹き攪拌下で取鍋精錬を実施した後、環流型脱ガス装置にて脱ガス処理を実施する清浄鋼の溶製方法であって、
    出鋼後の溶鋼中のAl濃度を(1)式の範囲に調整し、かつスラグ組成をCaO/Al23:1.4〜2.0、CaO/SiO2:2.5〜4.0、FeO+MnO:5〜15質量%に調整した後、前記取鍋精錬において、雰囲気CO分圧を80Torr未満、溶鋼の攪拌動力密度を30〜80W/tonに調整し、(2)式及び(3)式に示す条件で取鍋精錬処理を実施し、その後、Alおよび強脱酸元素のいずれも新たに添加せずに、環流型脱ガス装置にて脱ガス処理を実施することを特徴とする清浄鋼の溶製方法。
    [%Al]<0.035×[%C]1.5 ・・・(1)
    Ladle>55×(PCO/[%C])0.28×ε-1.69×(WSlag/WSteel1.29 ・・・(2)
    ε=371GT/WSteel×{ln(1+75ρSteelH/PLadle)+0.06(1−300/T)} ・・・(3)
    ここで、[%Al]:溶鋼中Sol.Al濃度(質量%)、[%C]:溶鋼中C濃度(質量%)、tLadle:取鍋精錬処理時間(min)、PCO:取鍋内CO分圧(Torr)、ε:溶鋼の攪拌動力密度(W/ton)、WSlag:スラグ質量(kg)、WSteel:溶鋼質量(ton)、G:底吹き不活性ガス流量(Nm3/s)、T:溶鋼温度(K)、ρSteel:溶鋼密度(ton/m3)、H:取鍋内溶鋼の浴深(m)、PLadle:取鍋内全圧(Torr)である。
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