JP6822053B2 - 定着装置及び画像形成装置 - Google Patents

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Description

本発明は、電子写真方式の画像形成装置で用いられる定着装置、及びこれを備える画像形成装置に関する。
一般に、電子写真プロセス技術を利用した画像形成装置(プリンター、複写機、ファクシミリ等)は、帯電した感光体に対して、画像データに基づくレーザー光を照射(露光)することにより静電潜像を形成する。そして、静電潜像が形成された感光体(像担持体)へ現像装置よりトナーを供給することにより静電潜像を可視化してトナー像を形成する。さらに、このトナー像を直接又は間接的に用紙に転写させた後、加熱、加圧して定着させることにより用紙に画像を形成する。
このようにトナー像を定着させる定着装置としては、定着ベルトと、定着ベルトに圧接される加圧ローラーとによって形成された定着ニップで、トナー像が転写された用紙を通紙しながら、加熱及び加圧するベルト方式の定着装置がある。
従来のベルト方式の定着装置では、エンボス紙のような、凹凸の大きな表面形状を有する用紙(以下、凹凸紙)に対して定着処理を行う場合、凹凸紙の凹部内のトナーが定着ベルトに接触しにくく、定着ベルトから凹部内のトナーに十分な熱が伝わらず、凹部内のトナーについて良好な定着性を得ることができないという問題があった。
上記の問題を鑑み、ベルト方式の定着装置の定着ニップ部のニップ幅を増大することで、定着ベルトから凹部内のトナーに十分な熱を伝えようとする技術も提案されている(特許文献1)。
特開2015−172613号公報
ベルト方式の定着装置は、メディアの種類拡大に伴って、紙種の違いに応じた定着性が求められる。紙種には普通紙の他、例えば、坪量の小さい用紙(以下、薄紙)、坪量の大きい用紙(以下、厚紙)、又は、エンボス紙のような凹凸紙等が挙げられる。
定着ニップを形成し、トナー像が転写された用紙を通紙しながら、加熱及び加圧するベルト方式の定着装置によって定着処理を行う場合、紙種の違いによって異なる問題が生じる。薄紙については、薄紙は剛性が弱く、定着ニップを通過後に定着ニップを形成する定着ベルト又は加圧ローラー等に貼り付きやすいという分離性の問題がある。凹凸紙については、凹部内のトナーが剥がれてしまうことやトナーが凹部でずれてしまうといった定着性の問題がある。
凹凸紙の定着性を上げるために、上記の特許文献1に記載されている、ニップ部幅を増大させる方法の他に、定着ベルトの硬度を下げる方法や弾性層を厚くする方法も考えられるが、このような方法を適用すると、用紙の分離性を低下させ、薄紙に不利になってしまう。逆に、用紙の分離性を向上させるために、定着ベルトの硬度を上げる方法や弾性層を薄くする方法も考えられるが、このような方法を適用すると、凹凸紙への定着性が低下してしまう。従って、弾性層の硬度や厚みを変更するだけでは、薄紙の分離性と凹凸紙の定着性を両立することは困難である。
本発明は、薄紙の分離性と凹凸紙の定着性とを両立し得る定着装置及びこのような定着装置を備えた画像形成装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、以下の手段によって解決される。
(1)無端状の定着ベルトと、前記定着ベルトが捲回され、少なくともどちらか一方が加熱ローラーである2つの支持ローラーである第1及び第2支持ローラーと、前記定着ベルトを介して前記第1支持ローラーを加圧し、前記定着ベルトとの間に定着ニップ部を形成する第1加圧ローラーと前記第1及び第2支持ローラーの間にある前記定着ベルトの平面部を、前記第1加圧ローラーと前記第1支持ローラーの各回転軸を含む基準面に対して、前記定着ニップ部を通過する用紙の用紙搬送方向の上流側及び下流側に傾ける傾角変更手段とを備え、前記傾角変更手段は、前記定着ベルトの平面部に対向して設けられた当接部材と、前記当接部材を前記定着ベルトに圧接又は離間するように移動させる当接部材移動手段とを有することを特徴とする定着装置。
(2)(1)の定着装置に加えて、前記当接部材は、円柱状又は円筒状の形状であって、前記定着ベルトに対して周方向に従動回転することを特徴とする定着装置。
(3)無端状の定着ベルトと、前記定着ベルトが捲回され、少なくともどちらか一方が加熱ローラーである2つの支持ローラーである第1及び第2支持ローラーと、前記定着ベルトを介して前記第1支持ローラーを加圧し、前記定着ベルトとの間に定着ニップ部を形成する第1加圧ローラーと、前記第1及び第2支持ローラーの間にある前記定着ベルトの平面部を、前記第1加圧ローラーと前記第1支持ローラーの各回転軸を含む基準面に対して、前記定着ニップ部を通過する用紙の用紙搬送方向の上流側及び下流側に傾ける傾角変更手段と、前記定着ニップ部を通過する用紙の紙種に関する情報と、前記平面部と前記基準面との傾角に関する情報とを関連づけて記憶する記憶部と、前記傾角変更手段の動作を制御する制御部とを備え、前記定着ニップ部を通過する用紙が、表面に凹凸を有する凹凸紙である場合、前記制御部は、前記記憶部の情報に基づいて、前記傾角変更手段を制御し、前記定着ベルトの平面部を用紙搬送方向に対して下流側に傾けることを特徴とする定着装置。
(4)無端状の定着ベルトと、前記定着ベルトが捲回され、少なくともどちらか一方が加熱ローラーである2つの支持ローラーである第1及び第2支持ローラーと、前記定着ベルトを介して前記第1支持ローラーを加圧し、前記定着ベルトとの間に定着ニップ部を形成する第1加圧ローラーと、前記第1及び第2支持ローラーの間にある前記定着ベルトの平面部を、前記第1加圧ローラーと前記第1支持ローラーの各回転軸を含む基準面に対して、前記定着ニップ部を通過する用紙の用紙搬送方向の上流側及び下流側に傾ける傾角変更手段と、前記定着ニップ部を通過する用紙の紙種に関する情報と、前記平面部と前記基準面との傾角に関する情報とを関連づけて記憶する記憶部と、前記傾角変更手段の動作を制御する制御部とを備え、前記定着ニップ部を通過する用紙の坪量に対して、予め定めた坪量に関する坪量閾値を設け、前記定着ニップ部を通過する用紙の坪量が、前記坪量閾値以下の場合、前記制御部は、前記記憶部の情報に基づいて、前記傾角変更手段を制御し、前記定着ベルトの平面部を用紙搬送方向に対して上流側に傾けることを特徴とする定着装置。
(5)(3)又は(4)の定着装置に加えて、前記傾角変更手段は、前記第2支持ロー
ラーを、用紙搬送面に対して上下方向及び用紙搬送方向に対して上流側又は下流側に移動させるローラー移動手段を含むことを特徴とする定着装置。
(6)(3)又は(4)の定着装置に加えて、前記傾角変更手段は、前記定着ベルトの平面部に対向して設けられた当接部材と、前記当接部材を前記定着ベルトに圧接又は離間するように移動させる当接部材移動手段とを有することを特徴とする定着装置。
(7)(6)の定着装置に加えて、前記当接部材は、円柱状又は円筒状の形状であって、前記定着ベルトに対して周方向に従動回転することを特徴とする定着装置。
(8)(1)乃至(7)の何れかの定着装置に加えて、前記第1支持ローラーは第2加圧ローラーであり、前記第2支持ローラーは前記定着ベルトを加熱する加熱ローラーであることを特徴とする定着装置。
(9)用紙にトナー画像を形成する画像形成部と、用紙に形成されたトナー画像を定着する(1)乃至(8)の何れかの定着装置とを備える画像形成装置。
本発明の定着装置及び定着装置を備えた画像形成装置は、薄紙の分離に適した状態と凹凸紙の定着に適した状態のいずれかに切り替えることができ、薄紙に対する分離性と凹凸紙に対する定着性とを両立できる。これにより、紙種に関わらず良好な定着処理を行うことができる。
本実施の形態における画像形成装置の概略構成図である。 本実施の形態における画像形成装置1の制御系の主要部を示すブロック図である。 定着部60の概略構成図である。(a)は定着部60の、用紙搬送面に対して垂直方向の断面図である。(b)は定着部60の斜視図である。 加熱ローラー210が直立状態から、用紙搬送方向の上流側又は下流側に移動する状態を示す模式図である。 凹凸紙に対して、定着ベルト230を用紙搬送方向の上流側、下流側に傾けた場合、又は直立状態の場合の定着性及び分離性について評価した結果である。 普通紙に対して、定着ベルト230を用紙搬送方向の上流側、下流側に傾けた場合、又は直立状態の場合の定着性及び分離性について評価した結果である。 コート紙に対して、定着ベルト230を用紙搬送方向の上流側、下流側に傾けた場合、又は直立状態の場合の定着性及び分離性について評価した結果である。 定着ベルト230の面を用紙搬送方向に対して上流側、下流側に傾ける、又は直立状態にする制御を示すフローチャートである。 ベルト移動部材を用いて、定着ベルト230の面を上流側又は下流側に傾ける、定着部60の変形例を示す概略構成図である。(a)は定着ベルトの用紙搬送方向に対して上流側の面と下流側の面とを用紙搬送方向に対して上流側に傾けた状態であって、(b)は定着ベルトの用紙搬送方向に対して上流側の面と下流側の面とを用紙搬送方向に対して下流側に傾けた時の状態を示している。
以下、本実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
<画像形成装置1の構成>
図1は、本発明の実施の形態に係る画像形成装置1の全体構成を概略的に示す図である。図2は、本実施の形態に係る画像形成装置1の制御系の主要部を示す。図1、2に示す画像形成装置1は、電子写真プロセス技術を利用した中間転写方式のカラー画像形成装置である。すなわち、画像形成装置1は、感光体ドラム413上に形成されたY(イエロー)、M(マゼンタ)、C(シアン)、K(ブラック)の各色トナー像を中間転写ベルト421に転写(一次転写)し、中間転写ベルト421上で4色のトナー像を重ね合わせた後、用紙Sに転写(二次転写)することにより、画像を形成する。
また、画像形成装置1には、YMCKの4色に対応する感光体ドラム413を中間転写ベルト421の走行方向に直列配置し、中間転写ベルト421に一回の手順で各色トナー像を順次転写させるタンデム方式が採用されている。
図2に示すように、画像形成装置1は、画像読取部10、操作表示部20、画像処理部30、画像形成部40、用紙搬送部50、定着部60、通信部71、記憶部72、駆動部80及び制御部100を備える。
制御部100は、CPU(Central Processing Unit)101、ROM(Read Only Memory)102、RAM(Random Access Memory)103等を備える。CPU101は、ROM102から処理内容に応じたプログラムを読み出してRAM103に展開し、展開したプログラムと協働して画像形成装置1の各ブロックの動作を集中制御する。このとき、記憶部72に格納されている各種データが参照される。記憶部72は、例えば不揮発性の半導体メモリー(いわゆるフラッシュメモリー)やハードディスクドライブで構成される。
制御部100は、通信部71を介して、LAN(Local Area Network)、WAN(Wide Area Network)等の通信ネットワークに接続された外部の装置(例えばパーソナルコンピューター)との間で各種データの送受信を行う。制御部100は、例えば、外部の装置から送信された画像データを受信し、この画像データ(入力画像データ)に基づいて用紙Sに画像を形成させる。通信部71は、例えばLANカード等の通信制御カードで構成される。
画像読取部10は、ADF(Auto Document Feeder)と称される自動原稿給紙装置11及び原稿画像走査装置12(スキャナー)等を備えて構成される。
自動原稿給紙装置11は、原稿トレイに載置された原稿Eを搬送機構により搬送して原稿画像走査装置12へ送り出す。自動原稿給紙装置11は、原稿トレイに載置された多数枚の原稿Eの画像(両面を含む)を連続して一挙に読み取ることができる。
原稿画像走査装置12は、自動原稿給紙装置11からコンタクトガラス上に搬送された原稿又はコンタクトガラス上に載置された原稿を光学的に走査し、原稿からの反射光をCCD(Charge Coupled Device)センサー12aの受光面上に結像させ、原稿画像を読み取る。画像読取部10は、原稿画像走査装置12による読取結果に基づいて入力画像データを生成する。この入力画像データには、画像処理部30において所定の画像処理が施される。
操作表示部20は、例えばタッチパネル付の液晶ディスプレイ(LCD:Liquid Crystal Display)で構成され、表示部21及び操作部22として機能する。表示部21は、制御部100から入力される表示制御信号に従って、各種操作画面、画像の状態表示、各機能の動作状況等の表示を行う。操作部22は、テンキー、スタートキー等の各種操作キーを備え、ユーザーによる各種入力操作を受け付けて、操作信号を制御部100に出力する。
画像処理部30は、入力画像データに対して、初期設定又はユーザー設定に応じたデジタル画像処理を行う回路等を備える。例えば、画像処理部30は、制御部100の制御下で、階調補正データ(階調補正テーブル)に基づいて階調補正を行う。また、画像処理部30は、入力画像データに対して、階調補正の他、色補正、シェーディング補正等の各種補正処理や、圧縮処理等を施す。これらの処理が施された画像データに基づいて、画像形成部40が制御される。
画像形成部40は、入力画像データに基づいて、Y成分、M成分、C成分、K成分の各有色トナーによる画像を形成するための画像形成ユニット41Y、41M、41C、41K、中間転写ユニット42等を備える。
Y成分、M成分、C成分、K成分用の画像形成ユニット41Y、41M、41C、41Kは、同様の構成を有する。図示及び説明の便宜上、共通する構成要素は同一の符号で示し、それぞれを区別する場合には符号にY、M、C、又はKを添えて示すこととする。図1では、Y成分用の画像形成ユニット41Yの構成要素についてのみ符号が付され、その他の画像形成ユニット41M、41C、41Kの構成要素については符号が省略されている。
画像形成ユニット41は、露光装置411、現像装置412、感光体ドラム413、帯電装置414、及びドラムクリーニング装置415等を備える。
感光体ドラム413は、例えばドラム径が80[mm]のアルミニウム製の導電性円筒体(アルミ素管)の周面に、アンダーコート層(UCL:Under Coat Layer)、電荷発生層(CGL:Charge Generation Layer)、電荷輸送層(CTL:Charge Transport Layer)を順次積層した負帯電型の有機感光体(OPC:Organic Photo-conductor)である。電荷発生層は、電荷発生材料(例えばフタロシアニン顔料)を樹脂バインダー(例えばポリカーボネイト)に分散させた有機半導体からなり、露光装置411による露光により一対の正電荷と負電荷を発生する。電荷輸送層は、正孔輸送性材料(電子供与性含窒素化合物)を樹脂バインダー(例えばポリカーボネイト樹脂)に分散させたものからなり、電荷発生層で発生した正電荷を電荷輸送層の表面まで輸送する。
制御部100が感光体ドラム413を回転させる駆動モーター(図示略)に供給される駆動電流を制御することにより、感光体ドラム413は一定の周速度で回転する。
帯電装置414は、光導電性を有する感光体ドラム413の表面を一様に負極性に帯電させる。露光装置411は、例えば半導体レーザーで構成され、感光体ドラム413に対して各色成分の画像に対応するレーザー光を照射する。感光体ドラム413の電荷発生層で正電荷が発生し、電荷輸送層の表面まで輸送されることにより、感光体ドラム413の表面電荷(負電荷)が中和される。感光体ドラム413の表面には、周囲との電位差により各色成分の静電潜像が形成されることとなる。
現像装置412は、例えば二成分現像方式の現像装置であり、感光体ドラム413の表面に各色成分のトナーを付着させることにより静電潜像を可視化してトナー像を形成する。
ドラムクリーニング装置415は、感光体ドラム413の表面に摺接されるドラムクリーニングブレード等を有し、一次転写後に感光体ドラム413の表面に残存する転写残トナーを除去する。
中間転写ユニット42は、中間転写ベルト421、一次転写ローラー422、複数の支持ローラー423、二次転写ローラー424、及びベルトクリーニング装置426等を備える。
中間転写ベルト421は無端状ベルトで構成され、複数の支持ローラー423にループ状に張架される。複数の支持ローラー423のうちの少なくとも一つは駆動ローラーで構成され、その他は従動ローラーで構成される。例えば、K成分用の一次転写ローラー422よりもベルト走行方向下流側に配置されるローラー423Aが駆動ローラーであることが好ましい。これにより、一次転写部におけるベルトの走行速度を一定に保持しやすくなる。駆動ローラー423Aが回転することにより、中間転写ベルト421は矢印A方向に一定速度で走行する。
一次転写ローラー422は、各色成分の感光体ドラム413に対向して、中間転写ベルト421の内周面側に配置される。中間転写ベルト421を挟んで、一次転写ローラー422が感光体ドラム413に圧接されることにより、感光体ドラム413から中間転写ベルト421へトナー像を転写するための一次転写ニップが形成される。
二次転写ローラー424は、駆動ローラー423Aのベルト走行方向下流側に配置されるローラー423B(以下「バックアップローラー423B」と称する)に対向して、中間転写ベルト421の外周面側に配置される。中間転写ベルト421を挟んで、二次転写ローラー424がバックアップローラー423Bに圧接されることにより、中間転写ベルト421から用紙Sへトナー像を転写するための二次転写ニップが形成される。
一次転写ニップを中間転写ベルト421が通過する際、感光体ドラム413上のトナー像が中間転写ベルト421に順次重ねて一次転写される。具体的には、一次転写ローラー422に一次転写バイアスを印加し、中間転写ベルト421の裏面側(一次転写ローラー422と当接する側)にトナーと逆極性の電荷を付与することにより、トナー像は中間転写ベルト421に静電的に転写される。
その後、用紙Sが二次転写ニップを通過する際、中間転写ベルト421上のトナー像が用紙Sに二次転写される。具体的には、二次転写ローラー424に二次転写バイアスを印加し、用紙Sの裏面側(二次転写ローラー424と当接する側)にトナーと逆極性の電荷を付与することにより、トナー像は用紙Sに静電的に転写される。トナー像が転写された用紙Sは定着部60に向けて搬送される。
ベルトクリーニング装置426は、中間転写ベルト421の表面に摺接するベルトクリーニングブレード等を有し、二次転写後に中間転写ベルト421の表面に残留する転写残トナーを除去する。なお、二次転写ローラー424に代えて、二次転写ローラーを含む複数の支持ローラーに、二次転写ベルトがループ状に張架された構成(いわゆるベルト式の二次転写ユニット)を採用しても良い。
定着部60は、用紙Sの定着面(トナー像が形成されている面)側に配置される定着面側部材を有する上側定着部60A、用紙Sの裏面(定着面の反対の面)側に配置される裏面側支持部材を有する下側定着部60B、及び加熱源等を備える。定着面側部材に裏面側支持部材が圧接されることにより、用紙Sを狭持して搬送する定着ニップが形成される。
定着部60は、トナー像が二次転写され、搬送されてきた用紙Sを定着ニップ部で加熱、加圧することにより、用紙Sにトナー像を定着させる。定着部60は、定着器F内にユニットとして配置される。
用紙搬送部50は、給紙部51、排紙部52、及び搬送経路部53等を備える。給紙部51を構成する3つの給紙トレイユニット51a〜51cには、坪量やサイズ等に基づいて用紙Sが予め設定された種類ごとに収容される。搬送経路部53は、レジストローラー対53a等の複数の搬送ローラー対を有する。
給紙トレイユニット51a〜51cに収容されている用紙Sは、最上部から一枚ずつ送出され、搬送経路部53により画像形成部40に搬送される。このとき、レジストローラー対53aが配設されたレジストローラー部により、給紙された用紙Sの傾きが補正されるとともに搬送タイミングが調整される。そして、画像形成部40において、中間転写ベルト421のトナー像が用紙Sの一方の面に一括して二次転写され、定着部60において定着工程が施される。画像形成された用紙Sは、排紙ローラー52aを備えた排紙部52により機外に排紙される。
駆動部80は、制御部100から制御命令を受けて、加熱ローラー210を移動させる。駆動部80は、例えば、モーター、ギア及びカム等の組み合わせにより構成される。駆動部80は、加熱ローラー210を用紙搬送方向に沿って移動させるが、定着ベルト230の張力を一定に保つために、用紙搬送方向に対して、上下にも移動させる。
<定着ニップ部200を形成する構成>
次に、図3を参照し、定着ニップ部200を形成する構成について説明する。定着ニップ部200は、定着部60の上側定着部60Aと下側定着部60Bとが圧接することで形成される。なお、以下の説明では材質を具体的に記載しているが、これはあくまでも一例であり、種々の材質を取り得ることは言うまでもない。
上側定着部60Aは、加熱ローラー210と、第2加圧ローラー220とを有する。加熱ローラー210と第2加圧ローラー220との間には、無端状の定着ベルト230(定着面側部材)が巻き掛けられている。加熱ローラー210と第2加圧ローラー220は定着ベルト230の支持ローラーとしての役割を担っている。
下側定着部60Bは、裏面側支持部材としても機能する第1加圧ローラー240を有する。第1加圧ローラー240は、定着ベルト230を介して第2加圧ローラー220を所定の定着荷重で加圧する。このようにして、第2加圧ローラー220と第1加圧ローラー240との間には、用紙Sを狭持して搬送する上凸形状の定着ニップ部200が形成される。また、本実施の形態に限らず、第1加圧ローラー240を、定着ベルト230を介して加熱ローラー210に加圧し、第1加圧ローラー240と定着ベルト230との間に定着ニップ部200を形成する構成をとってもよい。
定着ベルト230は、トナー像が形成された用紙Sに接触して、この用紙Sを定着温度で加熱する。ここで、定着温度とは、用紙S上のトナーを溶融するのに必要な熱量を供給しうる温度であり、画像形成される用紙Sの紙種、坪量等によって異なる。
定着ベルト230は、例えば、基体としてPI(ポリイミド)を用い、基体の外周面を弾性層として耐熱性のシリコンゴムで被覆し、更に、表層に耐熱性樹脂であるPFA(パーフルオロアルコキシ)のコーティングをしている。
定着ベルト230は、第1加圧ローラー240及び第2加圧ローラー220がそれぞれ矢印B方向及び矢印C方向に回転することによって、矢印D方向に回転する。第1加圧ローラー240は駆動回転し、第1加圧ローラー240の駆動回転により、第2加圧ローラー220及び定着ベルト230は従動回転する。加熱ローラー210は、定着ベルト230の回転とともに、従動回転する。
加熱ローラー210は、定着ベルト230を加熱する加熱源としてハロゲンヒーター250aを内蔵している。加熱ローラー210は、例えば、アルミニウム等から形成された円筒状の芯金の外周面を、PTFEでコーティングした樹脂層で被覆されている。
ハロゲンヒーター250aの温度は、制御部100によって制御される。ハロゲンヒーター250aによって加熱ローラー210が加熱され、その結果、定着ベルト230が加熱される。定着ベルト230の温度は、温度センサー280によって測定される。
第2加圧ローラー220は、第1加圧ローラー240とともに、定着ニップ部200を形成する。第2加圧ローラー220の駆動制御(例えば、回転のオン/オフ、回転数等)は、制御部100によって行われる。
第2加圧ローラー220は、例えば、鉄等の金属から形成された円柱状の芯金を、表層部の弾性層として耐熱性のシリコンゴムで被覆し、更に、低摩擦で耐熱性樹脂であるPTFEでコーティングした樹脂層で被覆している。
第1加圧ローラー240は、定着ニップ部200を用紙Sが通過する場合(通紙時)、押圧手段(図示略)により定着ベルト230を介して第2加圧ローラー220のシリコンゴムに圧接する一方、定着ニップ部200を用紙Sが通過しない場合、第2加圧ローラー220のシリコンゴムから離間する。第1加圧ローラー240の駆動制御(例えば、回転のオン/オフ、回転数等)は、制御部100によって行われる。
第1加圧ローラー240は、アルミニウム等から形成された円筒状の芯金の外周面を、弾性層として耐熱性のシリコンゴムで被覆し、更に、PFAチューブの樹脂層で被覆している。第1加圧ローラー240は、内部にハロゲンヒーター250bを内蔵している。ハロゲンヒーター250bによって第1加圧ローラー240は加熱される。
本実施の形態では、第2加圧ローラー220と第1加圧ローラー240との夫々の中心に位置する回転軸220a,240aを含む仮想的な平面270を基準面とする。定着部60は、加熱ローラー210の回転軸210aが基準面270の延長線上にある場合を直立状態とする。
加熱ローラー210は、駆動部80によって、用紙搬送方向に対して、上流側又は下流側に移動する(図4参照)。基準面270と定着ベルト230の面とのなす角度を傾角とし、上流側に傾く場合を正の傾角、下流側に傾く場合を負の傾角で表す。加熱ローラー210が移動することによって、定着ベルト230の面の傾角は、直立状態からθ[°]傾く。駆動部80は、定着ベルト230の面の傾角変更手段として働き、加熱ローラー210が移動し、定着ベルト230の面の傾角が直立状態からθ[°]傾いた状態で、用紙への定着処理を行うことができる。駆動部80は、加熱ローラー210を用紙搬送面に対し上下方向にも移動でき、加熱ローラー210を用紙搬送方向に対して上流側又は下流側に移動する際、加熱ローラー210の移動前後の加熱ローラー210と第2加圧ローラー220の距離が同一となる位置へ上下に移動させ、加熱ローラー210の移動前後で定着ベルト230の張力を一定に保つようにする。
ここで、本実施の形態においては、用紙が凹凸紙か否か、用紙が普通紙の場合にその坪量閾値以上か否かによって、加熱ローラー210を用紙搬送方向に対して、上流側又は下流側に移動し、定着ベルト230の傾角を変化させるようにしている。これは、以下に説明するように、定着ベルト230を用紙搬送方向の上流側に傾けるか、又は下流側に傾けるかによって、定着性や分離性に違いが生じることに基づいている。
以下、定着ベルト230の傾きによる定着性・分離性への影響を確認するための具体的な実施例を説明する。定着ベルト230の面の傾角を変化させて、トナーが転写された用紙に定着処理を行った。加熱ローラー210には、表面をPTFEコーティングした外径50[mm]のアルミニウムのローラーを使用した。第2加圧ローラー220には、アルミニウムで形成された外径40[mm]のローラーの表面に、厚さ10[mm]のシリコンゴムを被覆させ、表面にPTFEコーティングを施したものを使用した。第1加圧ローラー240には、アルミニウムで形成された外径50[mm]のローラーの表面に、厚さ1[mm]のシリコンゴムを被覆させ、表面に30[μm]のPFAコーティングしたものを使用した。定着ベルト230には、外径80[mm]、厚さ70[μm]のPIの基体に、厚さ250[μm]のシリコンゴムを被覆させ、表面に厚さ30[μm]のPFAコーティングしたものを使用した。定着ベルト230の外径は、加熱ローラー210と第2加圧ローラー220とに捲回することで、100[mm]となる。用紙を搬送する速度は、250[mm/s]とした。第1加圧ローラー240の第2加圧ローラー220を加圧する荷重は、1500[N]とした。定着ベルト230の張力は、250[N]とした。定着温度は、ハロゲンヒーター250aによって熱せられた定着ベルト230の表面温度である。定着温度は、温度センサー280によって測定される。トナー付着量は、用紙に転写するトナーの量である。定着ベルト230の傾角は、直立状態からの傾角であり、基準面270から時計回りになす角度を正とし、反時計回りになす角を負とする。また、坪量が128[g/m]以下である紙を、薄紙としている。
まず、凹凸紙に対して、定着処理を行った時の実験条件を示す。
紙種 : 凹凸紙
坪量 : 151,203,302[g/m
定着温度 : 160,170,180,190,200,210[℃]
トナー付着量 : 4,8[g/m
定着ベルト230の傾角: 0,±30[°]
凹凸紙として、特殊東海製紙株式会社のレザック(登録商標)66を使用し、凹凸紙の表面に均一にトナーを付着させてベタ画像を形成する。
図5は、凹凸紙に対して上記の実験条件で定着処理を行った時の実験結果である。図5は、凹凸紙の上記各坪量、各定着温度、各トナー付着量における、各傾角での定着性を下記の手順で評価したものである。
定着処理後の凹部・凸部のいずれにもトナーずれは認めらない用紙に対して、紙製のウエス(キンバリー・クラーク社のキムワイプ(登録商標))を擦り付け、トナーが剥がれたか否かを目視で確認する擦り試験を行い、その結果、凸部凹部ともにトナー剥がれが生じない、上記実験条件に挙げた中で最も低い温度を、図5では(トナー付着量4[g/m]の時の定着温度[℃])/(トナー付着量8[g/m]の時の定着温度[℃])と示している。最も低い温度の結果を抽出したのは、トナーの定着性は温度に依存し、低温であるほど定着性が落ちてしまうからである。
実験結果から明らかなように、用紙の坪量とトナー付着量によって、良好な定着性が得られる温度域がシフトしていが、明らかに−30[°]の傾角の場合に、低い定着温度で良好な定着性を確保できていることがわかる。なお、分離性はいずれの条件でも問題なかった。
次に、普通紙に対して、定着処理を行った時の実験条件を示す。
紙種 : 普通紙
坪量 : 90,136[g/m
定着温度 : 160,170,180,190[℃]
トナー付着量 : 4,6,8[g/m
定着ベルト230の傾角: 0,±30[°]
普通紙として、Mondi社のMondi(登録商標)90を使用し、普通紙の表面に均一にトナーを付着させてベタ画像を形成する。
図6は、普通紙に対して上記の実験条件で定着処理を行った時の実験結果である。図6は、普通紙の上記各坪量、各定着温度、各トナー付着量における、各傾角での分離性と定着性について下記の手順で評価したものである。
定着ベルト230又は第1加圧ローラー240に巻き付かず搬出された用紙の画像を目視し、画像が荒れていないかを確認する試験を行い、その結果、全体にわたって画像荒れが生じていない、上記の実験条件に挙げた中で最も高い温度を、図6では(トナー付着量8[g/m]の時の定着温度[℃])/(トナー付着量6[g/m]の時の定着温度[℃])/(トナー付着量4[g/m]の時の定着温度[℃])と示している。最も高い温度の結果を抽出したのは、用紙の分離性は温度に依存し、高温であるほど分離性が落ちてしまうからである。
実験結果から明らかなように、用紙の坪量とトナー付着量によって、良好な分離性及び定着性が得られる温度域に違いがあるが、明らかに30[°]の傾角の場合に高い定着温度でも良好な分離性及び定着性が得られることがわかる。
次に、コート紙に対して、定着処理を行った時の実験条件を示す。
紙種 : コート紙
坪量 : 85[g/m
定着温度 : 160,170,180,190[℃]
トナー付着量 : 4,6,8[g/m
定着ベルト230の傾角: 0,±30[°]
コート紙として、王子製紙株式会社(登録商標)のOKトップコート+を使用し、コート紙の表面に均一にトナーを付着させてベタ画像を形成する。
図7は、コート紙に対して上記の実験条件で定着処理を行った時の実験結果である。図7は、コート紙の上記各坪量、各定着温度、各トナー付着量における、各傾角での分離性と定着性について下記の手順で評価したものである。
定着ベルト230又は第1加圧ローラー240に巻き付かず搬出された用紙の画像を目視し、画像が荒れていないかを確認する試験を行い、その結果、全体にわたって画像荒れが生じていない、上記の実験条件に挙げた中で最も高い温度を、図7では(トナー付着量8[g/m]の時の定着温度[℃])/(トナー付着量6[g/m]の時の定着温度[℃])/(トナー付着量4[g/m]の時の定着温度[℃])と示している。最も高い温度の結果を抽出したのは、用紙の分離性は温度に依存し、高温であるほど分離性が落ちてしまうからである。
コート紙の場合でも、普通紙の結果と同じ傾向が見受けられ、+30[°]の傾角で、トナー付着量に関わらずもっとも良好な分離性及び定着性を示すことがわかる。
定着ベルト230の面の傾角をθ[°]傾けた状態で、トナーが転写された用紙に定着処理を行った実験から、定着ベルト230の面を用紙搬送方向に対して、上流側に傾けると用紙の分離性が良好になる効果が得られ、下流側に傾けると凹凸紙の凹部のトナー定着性が良好になる効果が得られることがわかる。定着ベルト230を傾けることで、用紙の分離性や凹凸紙のトナー定着性が良好になる効果が得られる理由は明らかではないが、定着ベルト230の面が傾くことで、駆動回転する第1加圧ローラー240と従動回転する定着ベルト230の回転速度との間の差に変化が生じていることが、用紙の分離性やトナー像の定着性に影響を与えていることが一因と推測される。
定着ベルト230が、用紙搬送方向に対して上流側又は下流側に傾いた状態にするための制御について述べる。
画像形成される用紙の紙種や坪量に関する情報は制御部100内のRAM103に記憶される。制御部100は、RAM103に記憶された情報に基づいて、記憶部72に記憶された制御指令を駆動部80に出して、駆動部80を動作させる。駆動部80は、用紙搬送方向に対して上流側又は下流側へ、加熱ローラー210を移動させる。駆動部80は、モーター、ギア及びカム等によって構成され、定着ベルト230の張力を一定に保てるように、加熱ローラー210と第2加圧ローラー220との距離を一定に保ちながら、所定の位置へ加熱ローラー210を移動させる。加熱ローラー210の移動によって、定着ベルト230は基準面270に対して、時計回り又は反時計回りに傾角を得る。
図8は、制御部100が、定着処理を行う際に、加熱ローラー210を移動させることで、定着ベルト230の面を用紙搬送方向に対して上流側又は下流側に傾ける、若しくは直立状態にする流れを示すフローチャートである。
制御部100は、画像形成される用紙の紙種や坪量に関する情報を、RAM103から取得する(ステップS1)。
制御部100は、画像形成される用紙が、凹凸紙である場合(ステップS2ではYES)、記憶部72に記憶された、加熱ローラー210を用紙搬送方向に対して下流側に移動する制御の情報に基づいて、加熱ローラー210が上流側又は直立状態である場合は、駆動部80を動作させて下流側に加熱ローラー210を移動し(ステップS4)、制御を終了する。画像形成される用紙が、凹凸紙でない場合(ステップS2ではNO)、ステップS3に進む。
ステップS3では、制御部100は、画像形成される用紙の坪量を、記憶部72に記憶された良好な分離性が得られる予め定めた閾値と比較する。画像形成される用紙の坪量が閾値未満である場合(ステップS3ではNO)、記憶部72に記憶された、加熱ローラー210を用紙搬送方向に対して上流側に移動する制御の情報に基づいて、加熱ローラー210が下流側又は直立状態である場合は、駆動部80を動作させて上流側に加熱ローラー210を移動し(ステップS5)、制御を終了する。画像形成される用紙の坪量が、閾値以上である場合(ステップS3ではYES)、記憶部72に記憶された、加熱ローラー210を定着ベルト230の面を直立状態にする制御の情報に基づいて、加熱ローラー210が上流側又は下流側にある場合は、駆動部80を動作させて直立状態に移動し(ステップS6)、制御を終了する。
制御部100は、加熱ローラー210の位置設定が完了したことを確認し、定着処理を始める。
本実施の形態では、モーター、ギア及びカム等によって構成される駆動部80によって、加熱ローラー210を用紙搬送方向に対して上流側又は下流側に移動させ、定着ベルト230の面を傾けているが、本発明はこの構成に限定されず、例えば以下の変形例に示すような、定着ベルト230を傾ける他の手段を備えても良い。なお、上記実施形態においては、傾角を±30[°]としているが、これに限るものではなく、用紙の坪量、凹凸紙の凹部の深さ、コート紙の厚さ等に応じて、種々の値にすることができる。また、傾角を多段階で設定できるようにしても良いし、傾角を無段階で設定できるようにしても良い。
<変形例>
図9は、定着ベルト230の面を傾ける他の形態を示している。
定着部60は、定着ベルト230に当接する当接部材として、ベルト移動部材を備える。ベルト移動部材は、当接部材移動手段としての駆動手段によって駆動され、定着ベルト230に圧接することで、定着ベルト230の面を傾けることができる傾角変更手段を構成する。駆動手段は、カム機構だけでなく、ソレノイドやバネを用いた構成であってもよい。駆動手段は、制御部100によって制御される。ベルト移動部材は、第2加圧ローラー220近傍の第2加圧ローラー220に接していない定着ベルト230の面が、基準面270に対して上流側又は下流側に傾くように圧接する。定着ベルト230の面を傾けることによって、定着ベルト230の張力が変わることを防ぐため、駆動部80は定着ベルト230の張力を一定に保つために加熱ローラー210を上下方向に移動させる(図示略)。
本実施の形態では、定着ベルト230の第2加圧ローラー220近傍の用紙搬送方向上流側及び下流側の面をベルト移動部材によって移動させるために、4つのベルト移動部材260a,260b,260c,260dを備える。ベルト移動部材260a,260bが一対で移動し、ベルト移動部材260c,260dが一対で移動するように構成されている。ベルト移動部材260a,260bは互いに一定の距離を置いて平行に配置されており、ベルト移動部材260c,260dも同様である。上記したような加熱ローラー210を用紙搬送方向に対して上流側又は下流側に移動させ、定着ベルト230の面を傾ける構成により実現されるのと同様に、ベルト移動部材の接触している線上の部位と第2加圧ローラー220の接触している部位とを含む面が、用紙搬送方向に対して上流側又は下流側に傾くようにする。
定着ベルト230を上流側に傾ける場合は、ベルト移動部材260aを定着ベルト230の用紙搬送方向下流側の外周面に圧接する。ベルト移動部材260aの圧接により、定着ベルト230の用紙搬送方向下流側の面は、用紙搬送方向上流側に傾く。また、ベルト移動部材260cを定着ベルト230の用紙搬送方向上流側の内周面に圧接する。ベルト移動部材260cの圧接により、定着ベルト230の用紙搬送方向上流側の面は、用紙搬送方向上流側に傾く。
定着ベルト230を下流側に傾ける場合は、ベルト移動部材260bを定着ベルト230の用紙搬送方向下流側の内周面に圧接する。ベルト移動部材260bの圧接により、定着ベルト230の用紙搬送方向下流側の面は、用紙搬送方向下流側に傾く。また、ベルト移動部材260dを定着ベルト230の用紙搬送方向上流側の外周面に圧接する。ベルト移動部材260dの圧接により、定着ベルト230の用紙搬送方向上流側の面は、用紙搬送方向下流側に傾く。
各ベルト移動部材は、円柱状の形状を持ち、自由に回動できるような構成を取ることが望ましい。回転する定着ベルト230に圧接するため、上記の形状を持つことで、定着ベルト230及びベルト移動部材の摩耗を抑制することができる。特に、自由に回動できるようにしておくことでベルトの移動に従動して回転するので、より摩耗を抑えることができる。また、例えばU字状の部材を用いるなどして、ベルト移動部材を定着ベルト230の幅方向の端部にのみ接する構成を取るようにしても良い。定着ベルト230の幅方向端部のみに接することで、定着ベルト230表面の摩耗をより抑えることができる。なお、変形例においても、用紙の坪量、凹凸紙の凹部の深さ、コート紙の厚さ等に応じて、ベルトの傾角を種々の値にすることができる。また、傾角を多段階で設定できるようにしても良いし、傾角を無段階で設定できるようにしても良い。また、上流側への傾角と下流側への傾角とを異なる値としても良い。
1 画像形成装置
60 定着部
80 駆動部
100 制御部
200 定着ニップ部
210 加熱ローラー
220 第2加圧ローラー
230 定着ベルト
240 第1加圧ローラー
260a ベルト移動部材
260b ベルト移動部材
260c ベルト移動部材
260d ベルト移動部材

Claims (9)

  1. 無端状の定着ベルトと、
    前記定着ベルトが捲回され、少なくともどちらか一方が加熱ローラーである2つの支持ローラーである第1及び第2支持ローラーと、
    前記定着ベルトを介して前記第1支持ローラーを加圧し、前記定着ベルトとの間に定着ニップ部を形成する第1加圧ローラーと
    前記第1及び第2支持ローラーの間にある前記定着ベルトの平面部を、前記第1加圧ローラーと前記第1支持ローラーの各回転軸を含む基準面に対して、前記定着ニップ部を通過する用紙の用紙搬送方向の上流側及び下流側に傾ける傾角変更手段とを備え、
    前記傾角変更手段は、前記定着ベルトの平面部に対向して設けられた当接部材と、
    前記当接部材を前記定着ベルトに圧接又は離間するように移動させる当接部材移動手段とを有することを特徴とする定着装置。
  2. 前記当接部材は、円柱状又は円筒状の形状であって、前記定着ベルトに対して周方向に従動回転することを特徴とする請求項に記載の定着装置。
  3. 無端状の定着ベルトと、
    前記定着ベルトが捲回され、少なくともどちらか一方が加熱ローラーである2つの支持ローラーである第1及び第2支持ローラーと、
    前記定着ベルトを介して前記第1支持ローラーを加圧し、前記定着ベルトとの間に定着ニップ部を形成する第1加圧ローラーと、
    前記第1及び第2支持ローラーの間にある前記定着ベルトの平面部を、前記第1加圧ローラーと前記第1支持ローラーの各回転軸を含む基準面に対して、前記定着ニップ部を通過する用紙の用紙搬送方向の上流側及び下流側に傾ける傾角変更手段と、
    前記定着ニップ部を通過する用紙の紙種に関する情報と、前記平面部と前記基準面との傾角に関する情報とを関連づけて記憶する記憶部と、
    前記傾角変更手段の動作を制御する制御部とを備え、
    前記定着ニップ部を通過する用紙が、表面に凹凸を有する凹凸紙である場合、
    前記制御部は、前記記憶部の情報に基づいて、前記傾角変更手段を制御し、前記定着ベルトの平面部を用紙搬送方向に対して下流側に傾けることを特徴とする定着装置。
  4. 無端状の定着ベルトと、
    前記定着ベルトが捲回され、少なくともどちらか一方が加熱ローラーである2つの支持ローラーである第1及び第2支持ローラーと、
    前記定着ベルトを介して前記第1支持ローラーを加圧し、前記定着ベルトとの間に定着ニップ部を形成する第1加圧ローラーと、
    前記第1及び第2支持ローラーの間にある前記定着ベルトの平面部を、前記第1加圧ローラーと前記第1支持ローラーの各回転軸を含む基準面に対して、前記定着ニップ部を通過する用紙の用紙搬送方向の上流側及び下流側に傾ける傾角変更手段と、
    前記定着ニップ部を通過する用紙の紙種に関する情報と、前記平面部と前記基準面との傾角に関する情報とを関連づけて記憶する記憶部と、
    前記傾角変更手段の動作を制御する制御部とを備え、
    前記定着ニップ部を通過する用紙の坪量に対して、予め定めた坪量に関する坪量閾値を設け、
    前記定着ニップ部を通過する用紙の坪量が、前記坪量閾値以下の場合、
    前記制御部は、前記記憶部の情報に基づいて、前記傾角変更手段を制御し、前記定着ベルトの平面部を用紙搬送方向に対して上流側に傾けることを特徴とする定着装置。
  5. 前記傾角変更手段は、前記第2支持ローラーを、用紙搬送面に対して上下方向及び用紙搬送方向に対して上流側又は下流側に移動させるローラー移動手段を含むことを特徴とする請求項3又は4に記載の定着装置。
  6. 前記傾角変更手段は、前記定着ベルトの平面部に対向して設けられた当接部材と、
    前記当接部材を前記定着ベルトに圧接又は離間するように移動させる当接部材移動手段とを有することを特徴とする請求項3又は4に記載の定着装置。
  7. 前記当接部材は、円柱状又は円筒状の形状であって、前記定着ベルトに対して周方向に従動回転することを特徴とする請求項6に記載の定着装置。
  8. 前記第1支持ローラーは第2加圧ローラーであり、前記第2支持ローラーは前記定着ベルトを加熱する加熱ローラーであることを特徴とする請求項1乃至7の何れか一項に記載の定着装置。
  9. 用紙にトナー画像を形成する画像形成部と、用紙に形成されたトナー画像を定着する請求項1乃至8の何れか一項に記載の定着装置とを備える画像形成装置。
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