[第1の実施形態]
以下、第1の実施形態について、図面を参照して説明する。
図1は、第1の実施形態に係る医用画像表示装置10が含まれる医療情報システムを示す模式図である。図1に示される医療情報システムは、医用画像表示装置10、ワークステーション20、画像保管サーバ30、HIS(Hospital Information System)サーバ、RIS(Radiology Information System)サーバ41、RIS端末42、及び医用画像診断装置50を具備する。医用画像表示装置10、ワークステーション20、画像保管サーバ30、HISサーバ、RISサーバ41、RIS端末42、及び医用画像診断装置50は、ローカルネットワークに接続し、所定の装置へ情報を送信すると共に、所定の装置から送信される情報を受信する。なお、医療情報システムは、ローカルネットワークに加え、又は、ローカルネットワークの代わりに、外部のネットワークに接続しても構わない。
図1において、医用画像表示装置10、ワークステーション20、及び画像保管サーバ30は、画像管理システム(PACS:Picture Archiving and Communication System)を構成する要素の一部である。RISサーバ41及びRIS端末42は、放射線部門情報管理システム(RIS)を構成する要素の一部である。
RISサーバ41は、RISにおいて、放射線検査業務に係る情報を管理する。放射線検査業務に係る情報には、患者情報、検査オーダ情報、及び照射録等が含まれる。患者情報、及び検査オーダ情報は、HISサーバからRISサーバ41へ出力される情報である。患者情報には、患者ID、患者名、性別、身長、体重、年齢、及び血液型等が含まれる。検査オーダ情報には、検査を識別可能なオーダ番号、患者ID、検査予定日時、検査種別、検査部位、及び依頼元情報等が含まれる。オーダ番号は、検査オーダ情報が入力される際に発行される番号であり、例えば1つの病院内で検査オーダ情報を一意に特定するための識別子である。患者IDは、患者毎に付与され、例えば1つの病院内で患者を一意に特定するための識別子である。検査種別には、X線検査、CT(Computed Tomography)検査、MR(Magnetic Resonance)検査、及びRI(Radio Isotope)検査等が含まれる。検査部位には、ABDOMEN、BRAIN、及びCHEST等が含まれる。依頼元情報には、診療科名、及び担当医名等が含まれる。照射録は、例えば過去の検査の際に医用画像診断装置50において設定された各種設定情報等である。
RISサーバ41は、HISサーバから出力される患者情報及び検査オーダ情報を受信すると、受信した患者情報及び検査オーダ情報に基づいて、医用画像診断装置50を動作させるために必要な検査予約情報を生成する。
このとき、RISサーバ41は、受信した患者情報及び検査オーダ情報に加えて、照射録に基づいて、検査予約情報を生成する。また、RISサーバ41は、患者情報、及び検査オーダ情報に基づく放射線検査依頼をRIS端末42から受け付け、受け付けた放射線検査依頼に基づいて、検査予約情報を生成する。RISサーバ41は、生成した検査予約情報を医用画像診断装置50へ送信する。なお、検査予約情報には、例えば、オーダ番号、患者ID、検査種別、手技、撮影部位、***、及び撮影方向等の検査の実施に必要な情報が含まれる。
RISサーバ41は、検査予約情報に従って実施した検査に関する検査実施情報を医用画像診断装置50から受信する。RISサーバ41は、受信した検査実施情報をHISサーバへ出力する。
医用画像診断装置50は、RISサーバ41から送信される検査予約情報に基づき、検査を実施する。医用画像診断装置50は、例えばX線コンピュータ断層撮影装置、X線診断装置、磁気共鳴イメージング装置、核医学診断装置、及び超音波診断装置等を含む。医用画像診断装置50は、検査の実施により医用画像を生成する。医用画像は、例えばX線CT画像、X線画像、MRI画像、核医学画像、及び超音波画像等である。医用画像診断装置50は、例えば検査技師によりRIS端末42から入力される指示に従って、医用画像に対し所定の画像処理が規定された画像処理タスクを実行する。
画像処理には、例えば、MPR(multiplanner reconstruction)処理、及びVR(volume rendering)処理等の基本的な画像処理、並びに、大腸解析、肺結節解析、肝臓区域・セグメンテーション解析、EPプランニング、及びステントプランニング等の応用的な画像処理が含まれる。画像処理タスクが実行されることで、2次的なキャプチャ画像、GSPS(Grayscale Softcopy Presentation State)情報、及び/又はDICOM SR(Structured Report)等が生成される。GSPS情報は、例えば、画像に重ねて表示する注記情報である。DICOM SRは、例えば、画像処理タスクの実行により計測される各種計測値等の解析情報を表す情報である。なお、画像処理タスクは、主に所定のアプリケーションベンダにより作成されたアプリケーションを利用するが、より単純な計測ツール、及び、特定部位を特定の方法で観察するツール等を利用してもよい。
医用画像診断装置50は、生成した医用画像を例えばDICOM(Digital Imaging and Communication in Medicine)規格に準拠した形式に変換することにより、医用画像ファイルを生成する。また、医用画像診断装置50は、画像処理タスクの実行により生成された情報を、例えばDICOM規格に準拠した形式のファイルに変換する。本実施形態では、画像処理タスクの実行により、例えば、2次的なキャプチャ画像が生成される場合を例に説明する。キャプチャ画像は、DICOM規格に準拠したSC(Secondary Capture)画像ファイルに変換される。
医用画像ファイルは、医用画像に関する画像データ、及び、当該画像データを分類し、かつ、当該画像データの出自等を表す付帯情報を含む。医用画像ファイルにおける付帯情報には、例えば、生成された医用画像に対応するオーダ番号、検査UID、シリーズUID、患者ID、モダリティコード、シリーズNO.、及びシリーズ記述等の医用画像を特定するための情報が含まれる。検査UIDは、検査を一意に特定可能な識別子である。シリーズUIDは、例えば撮影部位毎又は撮影条件毎に取得される、一連の画像群を一意に特定可能な識別子である。モダリティコードは、画像種別を特定するための識別子であり、例えば「CT」、「MR」、及び「US」等が規定されている。「CT」、「MR」、及び「US」は、それぞれX線コンピュータ断層撮影装置、磁気共鳴イメージング装置、及び超音波診断装置で撮影された医用画像であることを意味する。シリーズNO.は、例えば撮影部位毎又は撮影条件毎に取得される、一連の画像群を一意に特定可能な識別子である。シリーズNO.は、例えば医療施設毎に規定される。シリーズ記述は、検査技師が検査時(撮影時)に医師に伝えておくべき特記事項がある場合にその内容を表すものである。
SC画像ファイルは、キャプチャ画像に関する画像データ、及び、当該画像データを分類し、かつ、当該医用画像データの出自等を表す付帯情報を含む。SC画像ファイルにおける付帯情報には、例えば、生成されたキャプチャ画像に対応するオーダ番号、検査UID、シリーズUID、患者ID、モダリティコード、シリーズNO.、シリーズ記述、及び実行された画像処理タスクを特定可能な情報等の医用画像を特定するための情報が含まれる。SC画像ファイルにおける付帯情報に含まれるモダリティコードには、SC画像であることを表す「SC」が設定されている。画像処理タスクを特定可能な情報としては、例えば画像処理タスク名が挙げられる。医用画像診断装置50は、生成した医用画像ファイル及びSC画像ファイルをワークステーション20及び画像保管サーバ30へ出力する。
画像保管サーバ30は、医用画像診断装置50から出力された医用画像ファイル及びSC画像ファイルを、画像保管サーバ30が有する所定の記憶装置に保管し、要求に応じて保管している医用画像ファイル及びSC画像ファイルを出力する。
医用画像表示装置10は、画像保管サーバ30で保管されている医用画像ファイル及びSC画像ファイルに基づいて、医用画像及びキャプチャ画像をそれぞれ表示する。
ワークステーション20は、医用画像ファイルに含まれる医用画像に対し、所定の画像処理タスクを実行し、キャプチャ画像を生成する。ワークステーション20は、生成したキャプチャ画像を例えばDICOM規格に準拠した形式に変換することにより、SC画像ファイルを生成する。
以下、医用画像表示装置10及びワークステーション20の詳細について説明する。
第1の実施形態に係る医用画像表示装置10は、例えばDICOMビューアの役割を担う。図2は、第1の実施形態に係る医用画像表示装置10の構成例を示すブロック図である。図2に示される医用画像表示装置10は、制御回路11、表示回路12、入力インタフェース回路13、通信インタフェース回路14、及び記憶回路15を有する。制御回路11、表示回路12、入力インタフェース回路13、通信インタフェース回路14、及び記憶回路15は、例えば、バスを介して互いに通信可能に接続されている。
制御回路11は、医用画像表示装置10の中枢として機能するプロセッサである。制御回路11は、記憶回路15等に記憶されている各種動作プログラムを実行することにより、当該プログラムに対応する機能を実現する。
表示回路12は、例えば、表示インタフェース回路と表示機器とを有する。表示機器としては、例えば、CRTディスプレイや液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイ、LEDディスプレイ、プラズマディスプレイ、又は当技術分野で知られている他の任意のディスプレイが適宜利用可能である。表示インタフェース回路は、表示対象を表すデータをビデオ信号に変換する。表示機器は、表示対象を表すビデオ信号を表示する。
入力インタフェース回路13は、例えば、マウス、キーボード、及び、操作面へ触れることで指示が入力されるタッチパッド等により実現される。入力インタフェース回路13は、操作者からの各種指示を受け付ける。入力インタフェース回路13は、例えばバスを介して制御回路11に接続され、操作者から入力される操作指示を電気信号へ変換し、電気信号を制御回路11へ出力する。なお、本明細書において入力インタフェース回路13はマウス及びキーボード等の物理的な操作部品を備えるものだけに限られない。例えば、医用画像表示装置とは別体に設けられた外部の入力機器から入力される操作指示に対応する電気信号を受け取り、この電気信号を制御回路11へ出力する電気信号の制御回路も入力インタフェース回路13の例に含まれる。
通信インタフェース回路14は、図1に示されるネットワーク等を介して接続されたワークステーション20、画像保管サーバ30、及び放射線情報システムのRISサーバ41等の外部装置との間でデータ通信を行う。当該外部装置との通信の規格は、如何なる規格であっても良いが、例えば、DICOM規格が挙げられる。
記憶回路15は、種々の情報を記憶するHDD(Hard disk drive)、SSD(Solid state drive)、及び集積回路記憶装置等の記憶装置である。また、記憶回路15は、CD−ROMドライブ、DVDドライブ、及びフラッシュメモリ等の可搬性記憶媒体との間で種々の情報を読み書きする駆動装置等であっても良い。記憶回路15は、タスク対応テーブル151、及びタスク管理テーブル152を記憶する。
タスク対応テーブル151は、RISサーバ41から出力される検査予約情報に含まれると予想される所定の「臨床キーワード」と、検査予約情報により特定される検査に対応して実行されるべき「画像処理タスク」とが関連付けられたマスタテーブルである。臨床キーワードは、例えば関連付けられた「画像処理タスク」を想起可能な文字列であり、1以上の単語で構成される。臨床キーワードは、「画像処理タスク」が「大腸解析」である場合、例えば、「CT、大腸、がん」のように表される。タスク対応テーブル151における各情報は、予め登録されてもよいし、入力インタフェース回路13を介して手動で登録されてもよい。
タスク管理テーブル152は、依頼された検査に対し実行されるべき「画像処理タスク」と、当該「画像処理タスク」の「実行状態」とが関連付けられたテーブルであって、画像処理タスクの実行状態を管理するためのテーブルである。実行状態は、画像処理タスクが実行されたか否かの状態を表す。タスク管理テーブル152における各情報は、例えば依頼された検査の目的を達成するために必要な「画像処理タスク」が特定された後の所定のタイミングで登録される。また、タスク管理テーブル152における各情報は、例えばタスク管理テーブル152に登録された「画像処理タスク」が実行された後の所定のタイミングで更新される。なお、タスク管理テーブル152では、入力インタフェース回路13を介して、検査技師及び読影医等により、所定の検査予約情報に対して不足している画像処理タスクの追加登録及び余分な画像処理タスクの削除等が行われてもよい。
第1の実施形態に係る制御回路11は、記憶回路15から読み出した動作プログラムを実行することで、図2に示される各種機能を実現する。すなわち、制御回路11は、タスク特定機能111、タスク実行状態判定機能112、表示制御機能113、タスク実行指示機能114、及びタスク管理機能115を備える。なお、第1の実施形態では、単一のプロセッサによってタスク特定機能111、タスク実行状態判定機能112、表示制御機能113、タスク実行指示機能114、及びタスク管理機能115が実現される場合を説明するが、これに限定されない。例えば、複数の独立したプロセッサを組み合わせて制御回路を構成し、各プロセッサが動作プログラムを実行することによりタスク特定機能111、タスク実行状態判定機能112、表示制御機能113、タスク実行指示機能114、及びタスク管理機能115を実現しても構わない。
タスク特定機能111は、RISサーバ41から送信される検査予約情報に基づき実行すべき画像処理タスクを特定する機能である。タスク特定機能111が実行されると、制御回路11は、RISサーバ41から送信された検査予約情報に含まれる文字列と、タスク対応テーブル151に登録された臨床キーワードとを照合する。制御回路11は、タスク対応テーブル151に登録された臨床キーワードが検査予約情報に含まれている場合、RISサーバ41から送信された検査予約情報に対して画像処理タスクが必要であると判定する。制御回路11は、タスク対応テーブル151に登録された画像処理タスクのうち、当該臨床キーワードに関連付けられた画像処理タスクを抽出する。これにより、RISサーバ41から送信された検査予約情報から実行すべき画像処理タスクが特定される。
タスク実行状態判定機能112は、タスク特定機能111の実行により特定された画像処理タスクの実行状態を判定する機能である。タスク実行状態判定機能112が実行されると、制御回路11は、医用画像ファイルにおける付帯情報、及びSC画像ファイルにおける付帯情報に基づいて、タスク管理テーブル152に登録された画像処理タスクの実行状態を判定する。
表示制御機能113は、表示回路12を制御し、画像処理タスクの実行状態を表示する機能である。表示制御機能113が実行されると、制御回路11は、タスク実行状態判定機能112により判定された画像処理タスクの実行状態に応じて、当該画像処理タスクの実行状態を表す画像データを生成する。制御回路11は、生成した画像データに基づく画像を表示回路12に表示する。
タスク実行指示機能114は、通信インタフェース回路14を介し、タスク管理テーブル152に登録された画像処理タスクの実行を、例えばワークステーション20等の外部装置に指示する機能である。
タスク管理機能115は、タスク管理テーブル152のレコードを管理する機能である。タスク管理機能115が実行されると、制御回路11は、タスク特定機能111により特定された画像処理タスクを、タスク管理テーブル152に登録する。また、制御回路11は、タスク実行状態判定機能112により判定された実行状態を用いて、タスク管理テーブル152に登録された実行状態を示す情報を更新する。また、制御回路11は、未だ実行されていない所定の画像処理タスクが実行された場合、タスク管理テーブル152における当該画像処理タスクの実行状態を、当該画像処理タスクが実行されたことを示す「実行済」に更新する。
また、制御回路11は、画像一覧の表示要求を受け付けた後、表示が要求されている画像一覧を表示する最中において、例えば検査技師により当該検査において実行が求められる画像処理タスクが実行されたか否か監視する。制御回路11は、例えば依頼された検査に必要なSC画像ファイルが画像保管サーバ30に出力されると、依頼された検査に必要な画像処理タスクが実行されたと判定する。そして、制御回路11は、タスク管理テーブル152において、当該画像処理タスクの実行状態を「実行済」に更新する。
第1の実施形態に係るワークステーション20は、医用画像表示装置10からの指示に応じて、所定の医用画像に対し読影目的に適した画像処理タスクを実行する。図3は、実施形態に係るワークステーションの構成を示すブロック図である。図3に示されるワークステーション20は、通信インタフェース回路21、記憶回路22、及び制御回路23を有する。
通信インタフェース回路21は、図1に示されるネットワーク等を介して接続された医用画像表示装置10、画像保管サーバ30、及び医用画像診断装置50等の外部装置との間でデータ通信を行う。
記憶回路22は、種々の情報を記憶するHDD、SSD、及び集積回路記憶装置等の記憶装置である。また、記憶回路22は、CD−ROMドライブ、DVDドライブ、及びフラッシュメモリ等の可搬性記憶媒体との間で種々の情報を読み書きする駆動装置等であっても良い。記憶回路22は、医用画像ファイル、及びSC画像ファイルを記憶する。
制御回路23は、ワークステーション20の中枢として機能するプロセッサである。また、制御回路23は、記憶回路22から読み出した動作プログラムを実行することで、図3に示されるタスク実行機能231を実現する。
タスク実行機能231は、医用画像表示装置10からの指示に従い、画像処理タスクを実行する機能である。タスク実行機能231が実行されると、制御回路23は、当該指示に応じた画像処理タスクに係る画像処理プログラムを記憶回路22から読み出す。制御回路23は、読み出した画像処理プログラムを実行することにより、医用画像表示装置10からの指示に応じた画像処理タスクを実行し、キャプチャ画像を生成する。制御回路23は、生成したキャプチャ画像を例えばDICOM規格に準拠した形式に変換することにより、SC画像ファイルを生成する。
以上のように構成された医用画像表示装置1が画像処理タスクを特定する動作を、図4に示される制御回路11の処理手順に従い説明する。図4は、第1の実施形態に係る制御回路11が画像処理タスクを特定する流れの例を示すフローチャートである。以下では、説明を明瞭にするため、依頼された検査に対して必要な画像処理タスクが「MPR」及び「大腸解析」であるとする。また、「MPR」は、撮影検査時において検査技師により実行されており、「大腸解析」は実行されていないものとする。また、医用画像ファイル及びSC画像ファイルの付帯情報に含まれるシリーズ記述には、画像処理タスクの名称である画像処理タスク名が含まれているものとする。そして、画像処理タスク名を画像処理タスクを特定可能な情報として用いるものとする。
制御回路11は、入力インタフェース回路13を介して、医用画像及びキャプチャ画像を表示する所定のアプリケーションを起動する起動指示が入力されると、タスク特定機能111を実行する。タスク特定機能111の実行により制御回路11は、RISサーバ41から検査予約情報を取得する(ステップSA1)。取得する対象となる検査予約情報は、所定期間、例えば読影医が読影する当日から1週間前までの期間に生成される検査予約情報である。
制御回路11は、取得した検査予約情報のうちの1つを読み込む(ステップSA2)。ここで、読み込まれた検査予約情報には、オーダ番号「000001」、患者ID「00001」、装置「X線CT検査」、手技「CTコロノグラフィ―」、撮影部位「大腸」、***「指定なし」、及び撮影方向「指定なし」が含まれているものとする。
制御回路11は、ステップSA2において、検査予約情報を読み込むと、図5に示されるタスク対応テーブル151から1レコード読み込む(ステップSA3)。
図5に示されるタスク対応テーブル151では、例えば、臨床キーワード「CT、大腸、コロノグラフィー」に対し、画像処理タスク「大腸解析」が対応する。また、臨床キーワード「CT、肺、結節」に対し、画像処理タスク「肺結節解析」が対応する。また、臨床キーワード「CT、肝臓、腫瘍」に対し、画像処理タスク「肝臓区域・セグメンテーション解析」が対応する。また、臨床キーワード「CT、心房、肺静脈、不整脈」に対し、画像処理タスク「EPプランニング」が対応する。また、臨床キーワード「CT、大動脈瘤、ステント」に対し、画像処理タスク「ステントプランニング」が対応する。また、臨床キーワード「CT」に対し、画像処理タスク「MPR」が対応する。また、臨床キーワード「MRI」に対し、画像処理タスク「MPR」が対応する。
制御回路11は、例えば、図5に示される、1行目のレコード、すなわち臨床キーワード「CT、大腸、コロノグラフィ―」及び画像処理タスク「大腸解析」であるレコードを読み込む。
制御回路11は、ステップSA3において読み込んだレコードに設定された画像処理タスク「大腸解析」が、ステップSA2において読み込んだ検査予約情報に対して必要か否か判定する(ステップSA4)。具体的には、制御回路11は、検査予約情報に含まれる文字列である、装置「X線CT検査」、手技「CTコロノグラフィ―」、撮影部位「大腸」、***「指定なし」、及び撮影方向「指定なし」と、読み込んだレコードに含まれる臨床キーワード「CT、大腸、コロノグラフィー」とを照合する。
制御回路11は、検査予約情報に含まれる文字列に臨床キーワード「CT、大腸、コロノグラフィー」が含まれているため、当該検査予約情報に対して画像処理タスクが必要であると判定する(ステップSA4のYes)。そして、制御回路11は、タスク対応テーブル151から当該臨床キーワードに関連付けられた画像処理タスク「大腸解析」を抽出する(ステップSA5)。
制御回路11は、ステップSA5において、タスク対応テーブル151から画像処理タスク「大腸解析」が抽出されると、タスク管理機能115を実行する。タスク管理機能115の実行により制御回路11は、図6に示されるように、タスク管理テーブル152に対し、抽出した画像処理タスク「大腸解析」に関するレコードを登録する(ステップSA6)。すなわち、制御回路11は、タスク管理テーブル152に対し、オーダ番号「000001」、画像処理タスク「大腸解析」、及び実行状態「未実行」が含まれるレコードを登録する。
制御回路11は、タスク対応テーブル151に登録されたレコードのうち、画像処理タスクの実行要否が判定されていない他のレコードが存在するか否か判定する(ステップSA7)。
制御回路11は、画像処理タスクの実行要否が判定されていない他のレコードが存在する場合(ステップSA7のYes)、画像処理タスクの実行要否が判定されていないレコードを、タスク対応テーブル151から1レコード読み込み(ステップSA3)、ステップSA4以降の処理を再度実行する。
例えば、制御回路11は、図5に示される画像処理タスク「MPR」の実行要否が判定されていないため、画像処理タスク「MPR」が含まれるレコードを読み出す(ステップSA3)。制御回路11は、検査予約情報に含まれる文字列に、臨床キーワード「CT」を照合する(ステップSA4)。制御回路11は、検査予約情報に、臨床キーワード「CT」が含まれるため、タスク対応テーブル151から画像処理タスク「MPR」を抽出する(ステップSA5)。制御回路11は、図6に示されるように、タスク管理テーブル152に対し、抽出した画像処理タスク「MPR」に関するレコードを登録する(ステップSA6)。すなわち、制御回路11は、タスク管理テーブル152に対し、オーダID「000001」、画像処理タスク「MPR」、及び実行状態「未実行」が含まれるレコードを登録する。
制御回路11は、画像処理タスクの実行要否が判定されていない他のレコードが存在しない場合(ステップSA7のNo)、画像処理タスクが必要であるか否か判定していない他の検査予約情報が存在するか否か判定する(ステップSA8)。
制御回路11は、画像処理タスクが必要であるか否か判定していない他の検査予約情報が存在する場合(ステップSA8のYes)、検査予約情報を1つ読み込み(ステップSA2)、ステップSA3からステップSA7までの処理を再度実行する。
制御回路11は、画像処理タスクが必要であるか否か判定していない他の検査予約情報が存在しない場合(ステップSA8のNo)、タスク特定機能111の処理を終了する。
次に、医用画像表示装置1が、画像一覧の表示要求に応じ、タスク管理テーブル152に登録された実行状態を表示回路12に表示する動作を説明する。図7は、第1の実施形態に係る制御回路11が、画像一覧の表示要求に応じ、画像処理タスクの実行状態を判定し、判定した実行状態を表す画像データを表示回路12に表示する流れを示すフローチャートである。なお、以下では、画像一覧の表示要求は、例えば患者ID及び検査UIDが指定されることで実現されるものとする。
制御回路11は、入力インタフェース回路13を介して画像一覧の表示要求を受け付ける(ステップSB1)。具体的には、まず、読影医等により入力インタフェース回路13を介して依頼された検査の対象となる患者が指定される。このとき、例えば、指定された患者の患者IDをキーとして、画像保管サーバ30から医用画像ファイル及びSC画像ファイルが予め読み出される。読み出された医用画像ファイルの付帯情報及びSC画像ファイルの付帯情報には、患者IDに加えて、オーダ番号、検査UID、及びシリーズUID等も含まれる。
図8は、第1の実施形態に係る表示回路12に患者IDをキーとして読み出された患者情報及び検査一覧が表示された表示画面の例を表す図である。図8に示されるように、表示画面には、患者IDにより識別される患者の患者情報が表示される患者情報表示領域F1、患者情報表示領域F1に表示された患者に対して実施された検査の一覧が表示される検査情報表示領域F2等が含まれる。検査情報表示領域F2には、検査が実施された検査日時毎に所定の検査を選択させる検査選択領域F21が表示されている。図8では、患者ID「00001」をキーとして読み出された患者情報及び検査一覧が表示されている。
制御回路11は、図8に示されるように、患者ID「00001」の患者について、「2016年3月4日午前7時」に実施された検査に係る画像一覧の表示要求がされると、タスク実行状態判定機能112を実行する。タスク実行状態判定機能112の実行により制御回路11は、この検査に割り当てられた検査UID、例えば「0001」が含まれる医用画像ファイル及びSC画像ファイルを、患者ID「00001」をキーとして画像保管サーバ30から予め読み出された医用画像ファイル及びSC画像ファイルから抽出する(ステップSB2)。
なお、指定された患者の患者IDをキーとして、画像保管サーバ30から医用画像ファイル及びSC画像ファイルの付帯情報のみが読み出されてもよい。このとき、医用画像に関する画像データ及びSC画像に関する画像データは、患者ID及び検査UIDが指定された時点で、指定された検査UIDに関するもののみ、画像保管サーバ30から読み出される。
制御回路11は、抽出した医用画像ファイル又はSC画像ファイルにおける付帯情報に含まれるオーダ番号「000001」を取得する(ステップSB3)。
制御回路11は、取得したオーダ番号「000001」であるレコードがタスク管理テーブル152に存在するか否か判定する(ステップSB4)。
制御回路11は、オーダ番号「000001」であるレコードがタスク管理テーブル152に存在しない場合(ステップSB4のNo)、ステップSB2において抽出された医用画像ファイルに係る画像一覧を図8に示される画像一覧表示領域F3に表示する(ステップSB11)。
制御回路11は、オーダ番号「000001」であるレコードがタスク管理テーブル152に存在する場合(ステップSB4のYes)、オーダ番号「000001」であるレコードをタスク管理テーブル152から1レコード読み込む(ステップSB5)。
制御回路11は、ステップSB2において抽出されたSC画像ファイルにおける付帯情報を参照し、図6に示されるタスク管理テーブル152から読み込んだレコードに含まれる画像処理タスクの実行結果を取得する(ステップSB6)。制御回路11は、例えば、図6に示されるオーダ番号「000001」であるレコードに含まれる画像処理タスク「大腸解析」の実行結果を取得する。具体的には、制御回路11は、オーダ番号「000001」であるSC画像ファイルの中で、その付帯情報に含まれる画像処理タスクを特定可能な情報が画像処理タスク「大腸解析」を表すSC画像ファイルの数を取得する。
制御回路11は、ステップSA6において取得したSC画像ファイルの数と、画像処理タスク毎に予め設定される数とを比較することにより、当該画像処理タスクの実行状態が「実行済」であるか否か判定する(ステップSB7)。具体的には、制御回路11は、オーダ番号「000001」であるSC画像ファイルの中で、その付帯情報に含まれる画像処理タスクを特定可能な情報が画像処理タスク「大腸解析」を表すSC画像ファイルの数と、画像処理タスク「大腸解析」に対して予め設定された数とを比較することにより、画像処理タスク「大腸解析」の実行状態が「実行済」であるか否か判定する。
制御回路11は、オーダ番号「000001」であるSC画像ファイルの中で、その付帯情報に含まれる画像処理タスクを特定可能な情報が画像処理タスク「大腸解析」を表すSC画像ファイルが存在しない場合、当該画像処理タスク「大腸解析」の実行状態は「未実行」であると判定し(ステップSB7のNo)、タスク管理テーブル152にオーダ番号「000001」であるレコードのうち、実行状態を判定されていない他のレコードが存在するか否か判定する(ステップSB9)。
制御回路11は、タスク管理テーブル152において、オーダ番号「000001」であるレコードのうち、実行状態を判定されていない他のレコードが存在する場合(ステップSB9のYes)、制御回路11は、タスク管理テーブル152から1レコード読み込み(ステップSB5)、ステップSB6以降の処理を再度実行する。
制御回路11は、図6に示されるように、タスク管理テーブル152において、オーダ番号「000001」であるレコードのうち、実行状態が判定されていない他のレコードが存在する、すなわち、オーダ番号「000001」かつ画像処理タスク「MPR」であるレコードが存在するため、ステップSB6以降の処理を再度実行する。
具体的には、制御回路11は、オーダ番号「000001」であるSC画像ファイルの中で、付帯情報に含まれる画像処理タスクを特定可能な情報が画像処理タスク「MPR」を表すSC画像ファイルの数を取得する(ステップSB6)。
制御回路11は、オーダ番号「000001」であるSC画像ファイルの中で、その付帯情報に含まれる画像処理タスクを特定可能な情報が画像処理タスク「MPR」を表すSC画像ファイルの数と、画像処理タスク「MPR」に対して予め設定された数とを比較することにより、画像処理タスク「MPR」の実行状態が「実行済」であるか否か判定する(ステップSB7)。
制御回路11は、オーダ番号「000001」であるSC画像ファイルの中で、その付帯情報に含まれる画像処理タスクを特定可能な情報が画像処理タスク「MPR」を表すSC画像ファイルが予め設定された数存在する場合、当該画像処理タスク「大腸解析」の実行状態は「実行済」であると判定し(ステップSB7のYes)、図6に示されるタスク管理テーブル152においてオーダ番号「000001」かつ画像処理タスク「MPR」であるレコードの実行状態の値を、図6に示される「未実行」から図9に示される「実行済」に更新する。
なお、ステップSB7における画像処理タスクの実行状態が「実行済」であるか否かの判定は、画像処理タスクを実行した結果生成されるGSPS情報、及び/又は、DICOM SR等の数に基づいて行われてもよい。また、タスク管理テーブル152における画像処理タスクの実行状態の更新は、画像処理タスク毎のSC画像ファイルの数、並びに当該画像処理タスクを実行した結果生成されるGSPS情報、及び/又は、DICOM SR等の数に基づいて行われてもよい。
制御回路11は、タスク管理テーブル152において、オーダ番号「000001」であるレコードのうち、実行状態が判定されていない他のレコードが存在しない場合(ステップSB9のNo)、表示制御機能113を実行する。表示制御機能113の実行により制御回路11は、図9に示されるタスク管理テーブル152を参照し、画像一覧の表示要求において指定された検査に割り当てられた検査UID「0001」に紐づくオーダ番号「000001」に対応する画像処理タスクの実行状態に応じて、当該画像処理タスクの実行状態を表す画像データを、例えばシリーズ毎に生成する。制御回路11は、表示回路12を制御し、生成した画像データを、画像処理状態表示アイコンとして、医用画像ファイルに係る画像一覧と共に、図8に示される画像一覧表示領域F3に表示する(ステップSB10)。画像処理状態表示アイコンは、所定のオーダ番号に係る画像処理タスクの実行状態が識別可能なアイコンである。
図10は、第1の実施形態に係る表示回路12に表示される画像処理状態表示アイコンが含まれる表示画面の例を表す図である。図10に示される表示画面には、図8に示される患者情報表示領域F1及び検査情報表示領域F2に加えて、画像一覧が表示される画像一覧表示領域F3及び読影候補と成り得る複数の医用画像が順次表示される画像表示領域F4が含まれる。図10に示される画像一覧表示領域F3には、医用画像表示領域F31及び画像処理状態表示領域F32が含まれる。
医用画像表示領域F31は、例えばシリーズ毎の画像一覧に関連付けられた医用画像表示指令アイコンが表示される領域である。医用画像表示指令アイコンは、例えば所定のシリーズの先頭の医用画像がサムネイル形式で表示されたアイコンである。
図10において、医用画像表示領域F31には、例えば、シリーズ1に属する複数の医用画像ファイルに関連付けられた医用画像表示指令アイコンI1、シリーズ2に属する複数の医用画像ファイルに関連付けられた医用画像表示指令アイコンI2、及びシリーズ3に属する複数の医用画像ファイルに関連付けられた医用画像表示指令アイコンI3が表示されている。医用画像表示指令アイコンが指定されると、例えば当該医用画像表示指令アイコンに関連付けられた所定のシリーズに属する複数の医用画像ファイルに含まれる画像データが表す画像が画像表示領域F4に所定の枚数ずつ順次表示される。
画像処理状態表示領域F32は、例えば、タスク管理テーブル152に登録された画像処理タスクの実行状態に応じて生成された画像処理状態表示アイコンが表示される領域である。図10では、画像一覧の表示要求において指定された検査に割り当てられた検査UID「0001」に紐づくオーダ番号「000001」をキーとして抽出されるレコードの実行状態の値に応じて生成された画像処理状態表示アイコンが表示されている。
制御回路11は、図10に示されるように、実行状態が「実行済」である画像処理タスクについては、例えば画像処理タスク「MPR」の実行結果であるキャプチャ画像が関連付けされた画像処理状態表示アイコンI4を表示回路12に表示させる。画像処理状態表示アイコンI4には、図10に示されるように、例えば画像処理タスク「MPR」が実行された結果生成されるキャプチャ画像のうち、代表的なキャプチャ画像がサムネイル形式で表示されている。また、画像処理状態表示アイコンI4には、図10に示されるように、生成されたキャプチャ画像は画像処理タスク「MPR」を実行した結果生成されたキャプチャ画像であることが認識できるように「MPR」と表示されている。
画像処理状態表示アイコンI4が指定されると、例えば、制御回路11は、SC画像表示指令アイコンをシリーズ毎に展開する。SC画像表示指令アイコンは、所定のシリーズの先頭のキャプチャ画像がサムネイル形式で表示されたアイコンである。
具体的には、シリーズ1に関するSC画像表示指令アイコンが指定されると、制御回路11は、図10に示される医用画像表示指令アイコンI1が指定された際に展開される医用画像に対して画像処理タスク「MPR」を実行した結果生成される複数のキャプチャ画像を展開する。また、シリーズ2に関するSC画像表示指令アイコンが指定されると、図10に示される医用画像表示指令アイコンI2医用画像に対して画像処理タスク「MPR」を実行した結果生成される複数のSC画像を展開する。また、シリーズ3に関するSC画像表示指令アイコンが指定されると、制御回路11は、図10に示される医用画像表示指令アイコンI3が指定された際に展開される医用画像に対して画像処理タスク「MPR」を実行した結果生成される複数のキャプチャ画像を展開する。
また、制御回路11は、図10に示されるように、実行状態が「未実行」である画像処理タスク「大腸解析」については、例えば所定の画像処理タスクの実行指示を生成するプログラムが関連付けられた画像処理状態表示アイコンI5を表示回路12に表示させる。画像処理状態表示アイコンI5には、図10に示されるように、画像処理タスク「大腸解析」が「未実行」であることを認識できるように、画像処理タスク名「大腸解析」が表示されている。
画像処理状態表示アイコンI5が指定されると、例えば、制御回路11は、医用画像表示指令アイコンが指定された際に展開される医用画像に対して実行すべき画像処理タスク「大腸解析」の実行プログラムを実行させるための実行指示を生成する。
画像処理タスク「大腸解析」の実行プログラムは、例えば、表示要求された検査に係る全てのシリーズに属する医用画像ファイルに含まれる医用画像に対して実行されるように設定されている。すなわち、画像処理タスク「大腸解析」の実行プログラムは、例えば図10に示される医用画像表示指令アイコンI1に関連付けられたシリーズ1に属する医用画像ファイルに含まれる医用画像、医用画像表示指令アイコンI2に関連付けられたシリーズ2に属する医用画像ファイルに含まれる医用画像、及び医用画像表示指令アイコンI3に関連付けられたシリーズ3に属する医用画像ファイルに含まれる医用画像に対して実行されるように設定されている。
なお、画像処理タスク「大腸解析」の実行プログラムは、各シリーズに属する医用画像ファイルに含まれる医用画像に対して実行されるように設定されていてもよい。
一方、制御回路11は、画像一覧の表示要求を受け付けた後、表示が要求されている画像一覧を表示する最中において、例えば検査技師により当該検査において実行が求められる画像処理タスクが実行されたか否か監視する。制御回路11は、例えば依頼された検査に必要なSC画像ファイルが画像保管サーバ30に出力されると、依頼された検査に必要な画像処理タスクが実行されたと判定し、タスク管理テーブル152において、当該画像処理タスクの実行状態を「実行済」に更新する。制御回路11は、タスク管理テーブルに登録されたレコードの実行状態が更新されると、表示制御機能113を実行し、表示回路12に表示される表示画面を更新する。
次に、第1の実施形態に係る表示回路12に表示される画像処理状態表示アイコンが指定されて画像処理タスクが実行される流れを、図10及び図11を参照しながら説明する。図11は、第1の実施形態に係る表示回路12に表示される所定の画像処理状態表示アイコンが指定された場合の処理の流れの例を示すフローチャートである。
まず、制御回路11は、入力インタフェース回路13を介して図11に示される画像処理状態表示領域F32の任意の位置が接触されるまで待機する(ステップSC1)。
制御回路11は、画像処理状態表示領域F32の任意の位置が接触されると、当該接触された位置が、画像処理タスクの実行状態が「未実行」を表す画像処理状態表示アイコンに対応する位置であるか否か判定する(ステップSC2)。
制御回路11は、画像処理状態表示領域F32上で接触された位置が、画像処理タスクの実行状態が「未実行」を表す画像処理状態表示アイコンに対応する位置である場合(ステップSC2のYes)、タスク実行指示機能114を実行する(ステップSC3)。タスク実行指示機能114の実行により制御回路11は、当該画像処理状態表示アイコンに関連付けられた画像処理タスクの実行指示を生成する。制御回路11は、生成した実行指示を、通信インタフェース回路14を介して、例えばワークステーション20に転送する。
制御回路11は、例えば、図10に示される画像処理状態表示アイコンI5が指定されると、通信インタフェース回路14を介して、画像処理タスク「大腸解析」の実行指示をワークステーション20に転送する。これにより、ワークステーション20の制御回路23において画像処理タスク「大腸解析」が実行され、キャプチャ画像が生成される。
ワークステーション20は、生成したキャプチャ画像を例えばDICOM規格に準拠した形式に変換することにより、SC画像ファイルを生成する。そして、ワークステーション20は、「実行済」である旨を含む実行結果を、通信インタフェース回路21を介して、医用画像表示装置10に送信する。また、ワークステーション20は、生成したSC画像ファイルを画像保管サーバ30に送信する。
医用画像表示装置10は、ワークステーション20から「実行済」である旨を含む実行結果を受信すると、ワークステーション20から画像保管サーバ30に送信されたSC画像ファイルを、画像保管サーバ30から取得する。なお、医用画像表示装置10は、例えばワークステーション20を所定の間隔でポーリングすることにより、実行結果の有無を確認してもよい。また、「実行済」である旨を含む実行結果は、画像保管サーバ30に送信されてもよい。このとき、医用画像表示装置10は、例えば画像保管サーバ30を所定の間隔でポーリングすることにより、実行結果の有無を確認する。
制御回路11は、実行指示に応じて生成されるSC画像ファイルを画像保管サーバ30から取得すると、タスク管理機能115を実行し、タスク管理テーブル152において当該画像処理タスクの実行状態を「実行済」に更新する(ステップSC4)。制御回路11は、例えば、画像処理タスク「大腸解析」の実行状態を「未実行」から「実行済」に更新する。
制御回路11は、タスク管理テーブル152において当該画像処理タスクの実行状態を「実行済」に更新すると、表示制御機能113を実行する。表示制御機能113の実行により制御回路11は、タスク管理テーブル152を参照し、画像処理タスク「大腸解析」の実行状態が「実行済」である旨を表す画像データを生成する。制御回路11は、表示回路12を制御し、生成した画像データを、画像処理状態表示アイコンとして、医用画像ファイルに係る画像一覧と共に、例えば図10に示される画像一覧表示領域F3に表示する(ステップSC5)。
制御回路11は、画像処理状態表示領域F3上で接触された位置が「未実行」を表す画像処理状態表示アイコンに対応する位置でない、すなわち所定の画像処理タスクが実行済であることを表す画像処理状態表示アイコンに対応する位置である場合(ステップSC2のNo)、表示制御機能113を実行する(ステップSC6)。表示制御機能113の実行により制御回路11は、例えば、画像処理タスクの実行結果であるキャプチャ画像を表示する。制御回路11は、例えば、図10に示される画像処理状態表示アイコンI4が指定されると、画像処理タスク「MPR」の実行結果であるMPR画像を表示する。
以上のように、第1の実施形態では、医用画像表示装置10に設けられる制御回路11は、検査の実施を依頼する検査予約情報に、タスク対応テーブル151に記憶された臨床キーワードを照合させることで、必要な画像処理タスクを特定する。制御回路11は、タスク管理テーブル152に、特定された画像処理タスクを登録する。制御回路11は、医用画像の表示要求に応じ、タスク管理テーブル152に登録されている、要求された医用画像ついて特定された画像処理タスクの実行状態を判定する。制御回路11は、画像処理タスクの実行状態についての判定結果に基づき、当該画像処理タスクの実行状態を更新する。これにより、制御回路11は、画像処理タスクの実行状態を把握することが可能となる。
したがって、本実施形態に係る医用画像表示装置10によれば、画像処理の実行漏れを防止することができる。
また、第1の実施形態では、制御回路11は、タスク管理テーブル152を参照し、画像処理タスクの実行状態が「実行済」である場合には、当該画像処理タスクを実行した結果生成されるキャプチャ画像のサムネイル及び当該画像処理タスク名を表示する。制御回路11は、タスク管理テーブル152を参照し、画像処理タスクの実行状態が「未実行」である場合には、例えば画像処理タスク名のみが表示された画像処理状態表示アイコンを表示する。これにより、読影医等に対して画像処理タスクの存在及び画像処理タスクの実行状態を認識させることが可能となる。また、実行されるべき画像処理タスクが実行されていないことを明示することが可能となる。
また、第1の実施形態では、制御回路11は、読影対象となる医用画像を展開するための医用画像表示指令アイコンI1、I2、及びI3が表示される画像一覧表示領域F3内に、画像処理タスクの実行状態を表す画像処理状態表示アイコンI4及びI5を表示する。読影医は、読影する際は、例えば画像一覧表示領域F3を参照して読影に必要な画像の精査を行う。第1の実施形態によれば、読影医が読影の際に参照する画像一覧表示領域F3内に画像処理状態表示アイコンI4及びI5を表示するため、従来通りの読影フローを崩すことなく、所定の画像処理が実行されていないことに気付くことが可能となる。すなわち、画像処理の実行漏れを防止することが可能となる。
また、第1の実施形態では、制御回路11は、タスク管理テーブル152において、画像処理タスクと、依頼された検査に係るオーダ番号とを関連付けて管理する。一方、依頼された検査が実施されることで生成された医用画像ファイルにおける付帯情報にはオーダ番号が含まれる。これにより、制御回路11は、依頼された検査が実施されることで取得された医用画像に対して実行が求められる画像処理タスクを確実に実行することが可能となる。すなわち、読影医は、実行されていない画像処理タスクを実行する際、所定の画像処理状態表示アイコンを指定することにより実行が求められる画像処理タスクを選択ミスすることなく確実に実行することが可能となる。
また、第1の実施形態では、制御回路11は、画像一覧の表示要求を受け付けた後、表示が要求されている画像一覧を表示する最中において、例えば検査技師により当該検査において実行が求められる画像処理タスクが実行されたか否か監視する。制御回路11は、表示が要求されている画像一覧を表示する最中において、例えば依頼された検査に必要なSC画像ファイルが画像保管サーバ30に出力されると、依頼された検査に必要な画像処理タスクが実行されたと判定する。制御回路11は、タスク管理テーブル152において、当該画像処理タスクの実行状態を「実行済」に更新する。制御回路11は、タスク管理テーブルに登録されたレコードの実行状態が更新されると、表示回路12に表示される表示画面を更新する。
読影医が読影を開始した後に、検査技師が画像処理タスクの実行漏れに気付くことがある。このとき、画像処理タスクの実行漏れに気付いた検査技師が必要な画像処理タスクを実行したとしても、当該画像処理タスクが実行された結果生成されるキャプチャ画像等に読影医等が気付かないおそれがある。第1の実施形態によれば、読影開始後に検査技師により生成されたキャプチャ画像等に読影医が気付かないという事態を防ぐことが可能となる。
[第2の実施形態]
第1の実施形態では、医用画像ファイル及びSC画像ファイルが保管されない医用画像表示装置において画像処理タスクが管理される場合について説明した。第2の実施形態では、医用画像ファイル及びSC画像ファイルが保管される画像保管サーバにおいて画像処理タスクが管理される場合について説明する。
図12は、第2の実施形態に係る画像保管サーバ30Aが含まれる医療情報システムを示す模式図である。図12に示される医療情報システムは、画像保管サーバ30A、ビューア10A、ワークステーション20、HISサーバ、RISサーバ41、RIS端末42、及び医用画像診断装置50を具備する。画像保管サーバ30A、ビューア10A、ワークステーション20、HISサーバ、RISサーバ41、RIS端末42、及び医用画像診断装置50は、ローカルネットワークに接続し、所定の装置へ情報を送信すると共に、所定の装置から送信される情報を受信する。なお、医療情報システムは、ローカルネットワークに加え、又は、ローカルネットワークの代わりに、外部のネットワークに接続しても構わない。
図12において、画像保管サーバ30A、ビューア10A、及びワークステーション20は、画像管理システム(PACS)を構成する要素の一部である。RISサーバ41及びRIS端末42は、放射線部門情報管理システム(RIS)を構成する要素の一部である。
RISサーバ41の機能は、上記実施形態のRISサーバ41と同様である。医用画像診断装置50の機能は、上記実施形態の医用画像診断装置50と同様である。医用画像診断装置50は、生成した医用画像ファイルを画像保管サーバ30A及びワークステーション20へ出力する。
ワークステーション20の機能は、上記実施形態のワークステーション20と同様である。
画像保管サーバ30Aは、医用画像診断装置50から出力された医用画像ファイルを、画像保管サーバ30Aが有する所定の記憶装置に保管し、要求に応じて保管している医用画像ファイルを出力する。
以下、ビューア10A及び画像保管サーバ30Aの詳細について説明する。
第2の実施形態に係るビューア10Aは、例えばDICOMビューアの役割を担う。図13は、第2の実施形態に係るビューア10Aの構成の例を示すブロック図である。図13に示されるビューア10Aは、システム制御回路11A、表示回路12A、入力インタフェース回路13A、及び通信インタフェース回路14Aを有する。システム制御回路11A、表示回路12A、入力インタフェース回路13A、及び通信インタフェース回路14Aは、例えば、バスを介して互いに通信可能に接続されている。
システム制御回路11Aは、例えばビューア10Aの各構成回路を制御するプロセッサである。システム制御回路11Aは、ビューア10Aの中枢として機能する。具体的には、システム制御回路11Aは、表示回路12Aを制御し、画像保管サーバ30Aより送信された医用画像ファイルに基づく医用画像及びSC画像ファイルに基づくキャプチャ画像等を表示する。また、システム制御回路11Aは、通信インタフェース回路14Aを介して、画像保管サーバ30Aより、医用画像ファイル及びSC画像ファイルを受信する。
表示回路12Aは、例えば液晶ディスプレイ又はOLED(Organic Light Emitting Diode)ディスプレイ等の一般的な表示出力装置を有する。表示回路12Aは、システム制御回路11Aの制御に従い、画像保管サーバ30Aより送信された医用画像ファイルに基づく医用画像及びSC画像ファイルに基づくキャプチャ画像等を表示する。
入力インタフェース回路13Aは、例えば、マウス、キーボード、及び、操作面へ触れることで指示が入力されるタッチパッド等により実現される。入力インタフェース回路13Aは、操作者からの各種指示を受け付ける。入力インタフェース回路13Aは、例えば読影医等から画像一覧の表示要求を受け付ける。入力インタフェース回路13Aは、例えばバスを介してシステム制御回路11Aに接続され、操作者から入力される操作指示を電気信号へ変換し、電気信号をシステム制御回路11Aへ出力する。
通信インタフェース回路14Aは、図12に示されるネットワーク等を介して接続されたワークステーション20及び画像保管サーバ30A等の外部装置との間でデータ通信を行う。
第2の実施形態に係る画像保管サーバ30Aは、例えばDICOMサーバの役割を担う。図14は、第2の実施形態に係る画像保管サーバ30Aの構成の例を示すブロック図である。図14に示される画像保管サーバ30Aは、制御回路31、通信インタフェース回路34、及び記憶回路35を有する。制御回路31、通信インタフェース回路34、及び記憶回路35は、例えば、バスを介して互いに通信可能に接続されている。
制御回路31は、画像保管サーバ30Aの中枢として機能するプロセッサである。制御回路31は、記憶回路35等に記憶されている画像処理タスクを実行することにより、当該プログラムに対応する機能を実現する。
通信インタフェース回路34は、図12に示されるネットワーク等を介して接続されたワークステーション20、ビューア10A、放射線情報システムのRISサーバ41、及び医用画像診断装置50等の外部装置との間でデータ通信を行う。
記憶回路35の構成は、上記実施形態の記憶回路15と同様である。記憶回路35は、タスク対応テーブル351、及びタスク管理テーブル352を記憶する。タスク対応テーブル351及びタスク管理テーブル352の機能は、第1の実施形態のタスク対応テーブル151及びタスク管理テーブル352とそれぞれ同様である。また、記憶回路35は、医用画像診断装置50から出力された医用画像ファイル及びSC画像ファイルを記憶する。また、記憶回路35は、各種画像処理タスクを実行するための画像処理プログラムを記憶する。また、記憶回路35は、所定の検査に係る画像処理タスクの付属情報であるタスク実行回数、実行日、及び実行ユーザを記憶する。
第2の実施形態に係る制御回路31は、記憶回路35から読み出した動作プログラムを実行することで、図13に示される各種機能を実現する。すなわち、制御回路31は、タスク特定機能311、タスク実行状態判定機能312、表示制御機能313、タスク実行機能314、及びタスク管理機能315を備える。
タスク特定機能311の役割は、第1の実施形態のタスク特定機能111と同様である。
タスク実行状態判定機能312は、タスク特定機能311の実行により特定された画像処理タスクの実行状態を判定する機能である。タスク実行状態判定機能312が実行されると、制御回路31は、医用画像ファイルにおける付帯情報、及びSC画像ファイルにおける付帯情報に基づいて、タスク特定機能311の実行により特定された画像処理タスクの実行状態を判定する。
表示制御機能313は、通信インタフェース回路34を制御し、画像処理タスクの実行状態を表す画像データをビューア10Aへ送信する機能である。表示制御機能313が実行されると、制御回路31は、タスク特定機能311の実行により必要な画像処理タスクが特定される場合、特定された画像処理タスクの実行状態に応じて、当該画像処理タスクの実行状態を表す画像データを生成する。制御回路31は、生成した画像データを、当該画像データに係る画像処理タスクの付属情報と共に、通信インタフェース回路34を制御し、ビューア10Aへ送信する。
タスク実行機能314は、画像処理タスクの実行指示に基づいて、実行指示された画像処理タスクを実行する機能である。タスク実行機能314が実行されると、制御回路31は、通信インタフェース回路34を介して、ビューア10Aから送信された画像処理タスクの実行指示に応じた画像処理プログラムを記憶回路35から読み出す。制御回路31は、読み出した画像処理プログラムを実行することにより、入力インタフェース回路13Aを介して指定された画像処理タスクを実行し、キャプチャ画像を生成する。制御回路31は、生成したキャプチャ画像を例えばDICOM規格に準拠した形式に変換することにより、SC画像ファイルを生成する。
タスク管理機能315の役割は、第1の実施形態のタスク管理機能315と同様である。
以上のように構成された画像保管サーバ30Aが画像処理タスクを特定する動作を説明する。図15は、第2の実施形態に係る制御回路31が画像処理タスクを特定し、特定した画像処理タスクの実行状態を判定する流れの例を示すフローチャートである。
制御回路31は、通信インタフェース回路34を介して、ビューア10Aから医用画像及びキャプチャ画像を表示する所定のアプリケーションを起動する起動指示が入力されると、タスク特定機能311を実行する。タスク特定機能311の実行により制御回路31は、RISサーバ41から検査予約情報を取得する(ステップSD1)。
制御回路31は、取得した検査予約情報のうちの1つを読み込む(ステップSD2)。ここで、読み込まれた検査予約情報には、オーダ番号「000001」、患者ID「00001」、装置「X線CT検査」、手技「CTコロノグラフィ―」、撮影部位「大腸」、***「指定なし」、及び撮影方向「指定なし」が含まれているものとする。
制御回路31は、ステップSD2において、検査予約情報を読み込むと、図5に示されるようなタスク対応テーブル351から1レコード読み込む(ステップSD3)。
制御回路31は、例えばステップSD3において読み込んだレコードに設定された画像処理タスク「大腸解析」が、ステップSD2において読み込んだ検査予約情報に対して必要か否か判定する(ステップSD4)。
制御回路31は、検査予約情報に含まれる文字列に臨床キーワード「CT、大腸、コロノグラフィー」が含まれているため、当該検査予約情報に対して画像処理タスクが必要であると判定する(ステップSD4のYes)。そして、制御回路31は、タスク対応テーブル351から当該臨床キーワードに関連付けられた画像処理タスク「大腸解析」を抽出する(ステップSD5)。
制御回路31は、ステップSD2において読み込んだ検査予約情報に含まれるオーダ番号「000001」をキーとして、オーダ番号「000001」が含まれる医用画像ファイル及びSC画像ファイルを、記憶回路35に記憶された医用画像ファイル及びSC画像ファイルから抽出する(ステップSD6)。
制御回路31は、ステップSD6において抽出された医用画像ファイル及びSC画像ファイルの付帯情報を参照し、ステップSD5において抽出された画像処理タスク「大腸解析」の実行結果、すなわちオーダ番号「000001」であるSC画像ファイルの中で、その付帯情報に含まれる画像処理タスクを特定可能な情報が画像処理タスク「大腸解析」を表すSC画像ファイルの数を取得する(ステップSD7)。
制御回路31は、ステップSD7において取得したSC画像ファイルの数と、画像処理タスク毎に予め設定される数とを比較することにより、当該画像処理タスクの実行状態が「実行済」であるか否か判定する(ステップSD8)。
制御回路31は、当該画像処理タスクの実行状態を判定すると、タスク管理機能315を実行する。タスク管理機能315の実行により制御回路31は、図6に示されるようなタスク管理テーブル352に対し、抽出した画像処理タスク「大腸解析」に関するレコードを登録する(ステップSD9)。すなわち、制御回路31は、タスク管理テーブル352に対し、オーダ番号「000001」、画像処理タスク「大腸解析」、及び実行状態「未実行」が含まれるレコードを登録する。
制御回路31は、タスク対応テーブル351に登録されたレコードのうち、画像処理タスクの実行要否が判定されていない他のレコードが存在するか否か判定する(ステップSD10)。
制御回路31は、画像処理タスクの実行要否が判定されていない他のレコードが存在する場合(ステップSD10のYes)、画像処理タスクの実行要否が判定されていないレコードを、タスク対応テーブル351から1レコード読み込み(ステップSD3)、ステップSD4からステップSD9までの処理を再度実行する。
制御回路11は、画像処理タスクの実行要否が判定されていない他のレコードが存在しない場合(ステップSD10のNo)、画像処理タスクが必要であるか否か判定していない他の検査予約情報が存在するか否か判定する(ステップSD11)。
制御回路31は、画像処理タスクが必要であるか否か判定していない他の検査予約情報が存在する場合(ステップSD11のYes)、検査予約情報を1つ読み込み(ステップSD2)、ステップSD3からステップSD10までの処理を再度実行する。
制御回路31は、画像処理タスクが必要であるか否か判定していない他の検査予約情報が存在しない場合(ステップSD11のNo)、タスク特定機能311の処理を終了する。
次に、画像保管サーバ30Aが、タスク管理テーブル352に登録された画像処理タスクの実行状態を取得し、取得した実行状態を表す所定の画像を表示回路12Aに表示する動作を説明する。図16は、第2の実施形態に係る制御回路31が、画像一覧の表示要求に応じ、画像処理タスクの実行状態を表す画像データをビューア10Aに送信する流れを示すフローチャートである。
以下では、画像一覧の表示要求は、第1の実施形態と同様に、例えば患者ID及び検査UIDが指定されることで実現されるものとする。このとき、例えば図8に示されるような表示画面は、ビューア10Aの表示回路12Aに表示されている。また、読影医等は、ビューア10Aの入力インタフェース回路13Aを介して画像一覧の表示要求を入力する。入力された画像一覧の表示要求は、ビューア10Aの通信インタフェース回路14Aを介して、画像保管サーバ30Aに送信される。
制御回路31は、通信インタフェース回路34を介して、ビューア10Aから送信された画像一覧の表示要求を受け付ける(ステップSE1)。
制御回路31は、例えば図8に示されるように、患者ID「00001」の患者について、「2016年3月4日午前7時」に実施された検査に係る画像一覧の表示要求がされると、この検査に割り当てられた検査UID、例えば「0001」が含まれる医用画像ファイル及びSC画像ファイルを、記憶回路35に記憶された医用画像ファイル及びSC画像ファイルから抽出する(ステップSE2)。
制御回路31は、抽出した医用画像ファイル又はSC画像ファイルの付帯情報に含まれるオーダ番号、例えば「000001」を取得する(ステップSE3)。
制御回路31は、取得したオーダ番号「000001」であるレコードがタスク管理テーブル352に存在するか否か判定する(ステップSE4)。
制御回路31は、オーダ番号「000001」であるレコードがタスク管理テーブル352に存在しない場合(ステップSE4のNo)、表示制御機能313を実行する。表示制御機能313の実行により制御回路31は、通信インタフェース回路34を制御し、ステップSE2において抽出された医用画像ファイルに係る画像一覧を表す画像データを、ビューア10Aに送信する(ステップSE6)。ビューア10Aに送信された医用画像ファイルに係る画像一覧を表す画像データは、ビューア10Aの表示回路12Aにおいて、例えば図8に示される画像一覧表示領域F3に表示する。
制御回路31は、オーダ番号「000001」であるレコードがタスク管理テーブル352に存在する場合(ステップSE4のYes)、表示制御機能313を実行する。表示制御機能313の実行により制御回路31は、図9に示されるようなタスク管理テーブル352を参照し、画像一覧の表示要求において指定された検査に割り当てられた検査UID「0001」に紐づくオーダ番号「000001」に対応する画像処理タスクの実行状態に応じて、当該画像処理タスクの実行状態を表す画像データを、例えばシリーズ毎に生成する。制御回路31は、通信インタフェース回路34を制御し、生成した画像データを、医用画像ファイルに係る画像一覧を表す画像データと共に、ビューア10Aに送信する(ステップSE5)。ビューア10Aに送信された画像処理タスクの実行状態を表す画像データ及び医用画像ファイルに係る画像一覧を表す画像データは、ビューア10Aの表示回路12Aにおいて、図8に示される画像一覧表示領域F3に表示される。
なお、ビューア10Aのシステム制御回路11Aは、例えば入力インタフェース回路13Aが有するマウスを介して所定のカーソルが画像処理状態表示アイコンに合わせられると、当該アイコンに紐づけされたセカンダリキャプチャを生成する際に実行された画像処理タスクに係るタスク実行回数、実行日、及び実行ユーザを、吹き出し形式で表示する。図17は、第2の実施形態に係るビューア10Aが備える表示回路12Aに表示される吹き出しの例を表す図である。図17に示されるように、例えば、画像処理状態表示アイコンI4にマウスのカーソルが合せられると、画像処理タスク「MPR」に係るタスク実行回数、実行日、及び実行ユーザが吹き出し形式で表示される。
次に、第2の実施形態に係る表示回路32に表示される画像一覧を介して画像処理タスクが実行される流れを、図18を参照しながら説明する。図18は、第2の実施形態に係るビューア10Aが備える表示回路12Aに表示される所定の画像処理状態表示アイコンが指定された場合の処理の流れの例を示すフローチャートである。
まず、制御回路31は、通信インタフェース回路34を介して、ビューア10Aから画像処理状態表示領域F32の任意の位置の接触が通知されるまで待機する(ステップSF1)。
制御回路31は、ビューア10Aから画像処理状態表示領域F32の任意の位置の接触が通知されると、当該接触された位置が画像処理タスクの実行状態が「未実行」を表す画像処理状態表示アイコンに対応する位置であるか否か判定する(ステップSF2)。
制御回路31は、ステップSD2において指定された位置が画像処理タスクの実行状態が「未実行」を表す画像処理状態表示アイコンに対応する位置である場合(ステップSF2のYes)、タスク実行機能314を実行する(ステップSF3)。タスク実行機能314の実行により制御回路31は、当該画像処理状態表示アイコンに関連付けられた画像処理タスクに係る画像処理プログラムを記憶回路35から読み出す。制御回路31は、読み出した画像処理プログラムを実行する。制御回路31は、例えば、図10に示される画像処理状態表示アイコンI5が指定されると、画像処理タスク「大腸解析」に係る画像処理プログラムを記憶回路35から読み出す。制御回路31は、読み出した画像処理タスク「大腸解析」に係る画像処理プログラムを実行し、キャプチャ画像を生成する。制御回路31は、生成したキャプチャ画像を例えばDICOM規格に準拠した形式に変換することにより、SC画像ファイルを生成する。そして、制御回路31は、「実行済」である旨を含む実行結果を取得する。
制御回路31は、「実行済」である旨を含む実行結果を取得すると、タスク管理機能315を実行し、タスク管理テーブル352において当該画像処理タスク実行状態を「実行済」に更新する(ステップSF4)。制御回路31は、例えば、画像処理タスク「大腸解析」の実行状態を「未実行」から「実行済」に更新する。
制御回路11は、タスク管理テーブル352において当該画像処理タスクの実行状態を「実行済」に更新すると、表示制御機能313を実行する。表示制御機能313の実行により制御回路31は、タスク管理テーブル352を参照し、画像処理タスク「大腸解析」の実行状態が「実行済」である旨を表す画像データを生成する。制御回路31は、通信インタフェース回路34を制御し、生成した画像データを、ビューア10Aに送信する(ステップSF5)。
制御回路31は、画像処理状態表示領域F3上で接触された位置が「未実行」を表す画像処理状態表示アイコンに対応する位置でない、すなわち所定の画像処理タスクが実行済であることを表す画像処理状態表示アイコンに対応する位置である場合(ステップSF2のNo)、表示制御機能313を実行する(ステップSF6)。表示制御機能313の実行により制御回路31は、例えば、画像処理タスクの実行結果であるキャプチャ画像を、通信インタフェース回路34を介して、ビューア10Aに送信する。そして、ビューア10Aが備えるシステム制御回路11Aは、表示回路12Aを制御し、受信したキャプチャ画像を表示する。
制御回路31は、例えば、ビューア10Aの表示回路12Aにおいて、画像処理タスク「MPR」が実行済であることを表す画像処理状態表示アイコンI4が指定されると、指定された検査に係る画像処理タスク「MPR」の実行結果であるMPR画像を表すMPR画像データを、通信インタフェース回路34を介して、ビューア10Aに送信する。そして、ビューア10Aが備えるシステム制御回路11Aは、表示回路12Aを制御し、受信したMPR画像データに基づきMPR画像を表示する。
以上のように、第2の実施形態では、画像保管サーバ30Aが備える記憶回路35は、医用画像診断装置50から出力された医用画像ファイル及びSC画像ファイルを記憶する。これにより、ネットワークを介して医用画像ファイル及びSC画像ファイルを読み出す必要がなくなるため、通信負荷を軽減することができる。
また、第2の実施形態では、タスク実行機能314が実行されると、画像保管サーバ30Aが備える制御回路31は、画像処理タスクを実行する。これにより、ネットワークを介してSC画像ファイル及び計測値等の実行結果を取得する必要がなくなるため、通信負荷の軽減及び画像処理タスクの実行が要求されてから当該実行結果が取得されるまでの時間の短縮を実現することができる。
[変形例]
第1の実施形態及び第2の実施形態では、医用画像ファイルの付帯情報及びSC画像ファイルの付帯情報に、オーダ番号が含まれる場合を例に説明した。しかしながら、医用画像ファイルの付帯情報及びSC画像ファイルの付帯情報に、オーダ番号が含まれない場合がある。以下では、医用画像ファイルの付帯情報及びSC画像ファイルの付帯情報にオーダ番号が含まれない場合について説明する。
本変形例は、第1の実施形態に係る医療情報システムの構成を用いて説明する。すなわち、例えば図2に示される医用画像表示装置10が、タスク特定機能、タスク実施状態判定機能、及びタスク管理機能等の画像処理タスクの実行状態を管理するための各種機能を実行する場合を例に説明する。なお、本変形例は、第2の実施形態に係る医療情報システムの構成に適用してもよい。すなわち、例えば図14に示される画像保管サーバ30Aがタスク特定機能、タスク実施状態判定機能、及びタスク管理機能等の画像処理タスクの実行状態を管理するための各種機能を実行する場合の医療情報システムの構成に適用してもよい。
図19は、変形例に係る医用画像表示装置10Bが含まれる医療情報システムを示す模式図である。図19に示される医療情報システムは、医用画像表示装置10B、ワークステーション20、画像保管サーバ30、HISサーバ、RISサーバ41、RIS端末42、及び医用画像診断装置50を具備する。
以下、医用画像表示装置10Bの詳細について説明する。
変形例に係る医用画像表示装置10Bは、例えばDICOMビューアの役割を担う。図20は、変形例に係る医用画像表示装置10Bの構成例を示すブロック図である。図20に示される医用画像表示装置10Bは、制御回路11B、表示回路12、入力インタフェース回路13、通信インタフェース回路14、及び記憶回路15Bを有する。制御回路11B、表示回路12、入力インタフェース回路13、通信インタフェース回路14、及び記憶回路15Bは、例えば、バスを介して互いに通信可能に接続されている。
制御回路11Bは、医用画像表示装置10Bの中枢として機能するプロセッサである。制御回路11Bは、記憶回路15B等に記憶されている各種動作プログラムを実行することにより、当該プログラムに対応する機能を実現する。
記憶回路15Bは、種々の情報を記憶するHDD、SSD、及び集積回路記憶装置等の記憶装置である。記憶回路15Bは、タスク対応テーブル151、及びタスク管理テーブル152Bを記憶する。
タスク管理テーブル152Bは、依頼された検査に対し実行されるべき「画像処理タスク」と、当該「画像処理タスク」の「実行状態」とが関連付けられたテーブルであって、画像処理タスクの実行状態を管理するためのテーブルである。本変形例において、タスク管理テーブル152Bの各レコードは、例えば検査UIDをキーとして登録される。
変形例に係る制御回路11Bは、記憶回路15Bから読み出した動作プログラムを実行することで、図20に示される各種機能を実現する。すなわち、制御回路11Bは、タスク特定機能111、タスク実行状態判定機能112、表示制御機能113、タスク実行指示機能114、及びタスク管理機能115Bを備える。
タスク実行状態判定機能112Bは、タスク特定機能111の実行により特定された画像処理タスクの実行状態を判定する機能である。タスク実行状態判定機能112Bが実行されると、制御回路11は、医用画像ファイルにおける付帯情報、及びSC画像ファイルにおける付帯情報に基づいて、タスク管理テーブル152Bに登録された画像処理タスクの実行状態を判定する。
本変形例において、医用画像ファイルにおける付帯情報には、例えば、生成された医用画像に対応する検査UID、シリーズUID、患者ID、モダリティコード、シリーズNO.、及びシリーズ記述等の医用画像を特定するための情報が含まれる。また、SC画像ファイルにおける付帯情報には、例えば、生成されたキャプチャ画像に対応する検査UID、シリーズUID、患者ID、モダリティコード、シリーズNO.、シリーズ記述等の医用画像を特定するための情報が含まれる。
タスク管理機能115Bは、タスク管理テーブル152Bのレコードを管理する機能である。本変形例において、タスク管理機能115Bが実行されると、制御回路11Bは、例えば検査UIDをキーとして、タスク特定機能111により特定された画像処理タスクに係るレコードを登録し、登録したレコードに係る画像処理タスクの実行状態を更新する。
以上のように構成された医用画像表示装置10Bが画像処理タスクを特定する動作を、図21に示される制御回路11Bの処理手順に従い説明する。図21は、変形例に係る制御回路11Bが画像処理タスクを特定する流れの例を示すフローチャートである。以下では、説明を明瞭にするため、依頼された検査に対して必要な画像処理タスクが「MPR」及び「大腸解析」であるとする。また、「MPR」は、撮影検査時において検査技師により実行されており、「大腸解析」は実行されていないものとする。
制御回路11Bは、入力インタフェース回路13を介して、医用画像及びキャプチャ画像を表示する所定のアプリケーションを起動する起動指示が入力されると、タスク特定機能111を実行する。タスク特定機能111の実行により制御回路11Bは、RISサーバ41から検査予約情報を取得する(ステップSG1)。
制御回路11Bは、取得した検査予約情報のうちの1つを読み込む(ステップSG2)。ここで、読み込まれた検査予約情報には、患者ID「00001」、装置「X線CT検査」、手技「CTコロノグラフィ―」、撮影部位「大腸」、***「指定なし」、及び撮影方向「指定なし」が含まれているものとする。
制御回路11Bは、検査予約情報を読み込むと、タスク管理機能115Bを実行する。タスク管理機能115Bの実行により制御回路11Bは、ステップSG2において読み込んだ検査予約情報に含まれる患者ID「00001」をキーとして、画像保管サーバ30から医用画像ファイル及びSC画像ファイルを読み出す(ステップSG3)。読み出された医用画像ファイルの付帯情報及びSC画像ファイルの付帯情報には、患者IDに加えて、検査UID、及びシリーズUID等も含まれる。
制御回路11Bは、画像保管サーバ30から読み出した医用画像ファイルの付帯情報及びSC画像ファイルの付帯情報に含まれる検査UIDを取得する(ステップSG4)。
制御回路11Bは、ステップSG4において、検査UIDを取得すると、図5に示されるタスク対応テーブル151から1レコード読み込む(ステップSG5)。制御回路11Bは、例えば、図5に示される、1行目のレコード、すなわち臨床キーワード「CT、大腸、コロノグラフィ―」及び画像処理タスク「大腸解析」であるレコードを読み込む。
制御回路11Bは、ステップSG5において読み込んだレコードに設定された画像処理タスク「大腸解析」が、ステップSG2において読み込んだ検査予約情報に対して必要か否か判定する(ステップSG6)。具体的には、制御回路11Bは、検査予約情報に含まれる文字列である、装置「X線CT検査」、手技「CTコロノグラフィ―」、撮影部位「大腸」、***「指定なし」、及び撮影方向「指定なし」と、読み込んだレコードに含まれる臨床キーワード「CT、大腸、コロノグラフィー」とを照合する。
制御回路11Bは、検査予約情報に含まれる文字列に臨床キーワード「CT、大腸、コロノグラフィー」が含まれているため、当該検査予約情報に対して画像処理タスクが必要であると判定する(ステップSG6のYes)。そして、制御回路11Bは、タスク対応テーブル151から当該臨床キーワードに関連付けられた画像処理タスク「大腸解析」を抽出する(ステップSG7)。
制御回路11Bは、図22に示されるようなタスク管理テーブル152Bに対し、抽出した画像処理タスク「大腸解析」に関するレコードを登録する(ステップSG8)。すなわち、制御回路11Bは、タスク管理テーブル152Bに対し、ステップSG4において取得した検査UID「0001」、画像処理タスク「大腸解析」、及び実行状態「未実行」が含まれるレコードを登録する。
制御回路11Bは、タスク対応テーブル151に登録されたレコードのうち、画像処理タスクの実行要否が判定されていない他のレコードが存在するか否か判定する(ステップSG9)。
制御回路11Bは、画像処理タスクの実行要否が判定されていない他のレコードが存在する場合(ステップSG9のYes)、画像処理タスクの実行要否が判定されていないレコードを、タスク対応テーブル151から1レコード読み込み(ステップSG5)、ステップSG6以降の処理を再度実行する。
例えば、制御回路11Bは、図5に示される画像処理タスク「MPR」の実行要否が判定されていないため、画像処理タスク「MPR」が含まれるレコードを読み出す(ステップSG5)。制御回路11Bは、検査予約情報に含まれる文字列に、臨床キーワード「CT」を照合する(ステップSG6)。
制御回路11Bは、検査予約情報に、臨床キーワード「CT」が含まれるため、タスク対応テーブル151から画像処理タスク「MPR」を抽出する(ステップSG7)。
制御回路11Bは、図22に示されるように、タスク管理テーブル152Bに対し、抽出した画像処理タスク「MPR」に関するレコードを登録する(ステップSG8)。すなわち、制御回路11Bは、タスク管理テーブル152Bに対し、検査UID「0001」、画像処理タスク「MPR」、及び実行状態「未実行」が含まれるレコードを登録する。
制御回路11Bは、画像処理タスクの実行要否が判定されていない他のレコードが存在しない場合(ステップSG9のNo)、画像処理タスクが必要であるか否か判定していない他の検査予約情報が存在するか否か判定する(ステップSG10)。
制御回路11Bは、画像処理タスクが必要であるか否か判定していない他の検査予約情報が存在する場合(ステップSG10のYes)、検査予約情報を1つ読み込み(ステップSG2)、ステップSG3からステップSG9までの処理を再度実行する。
制御回路11Bは、画像処理タスクが必要であるか否か判定していない他の検査予約情報が存在しない場合(ステップSG10のNo)、タスク特定機能111の処理を終了する。
次に、医用画像表示装置10Bが、画像一覧の表示要求に応じ、タスク管理テーブル152Aに登録された実行状態を表示回路12に表示する動作を説明する。図23は、変形例に係る制御回路11Bが、画像一覧の表示要求に応じ、画像処理タスクの実行状態を判定し、判定した実行状態を表す画像データを表示回路12に表示する流れを示すフローチャートである。なお、以下では、画像一覧の表示要求は、例えば患者ID及び検査UIDが指定されることで実現されるものとする。
制御回路11Bは、入力インタフェース回路13を介して画像一覧の表示要求を受け付ける(ステップSH1)。具体的には、まず、読影医等により入力インタフェース回路13を介して依頼された検査の対象となる患者が指定される。
制御回路11Bは、図8に示されるように、患者ID「00001」の患者について、「2016年3月4日午前7時」に実施された検査に係る画像一覧の表示要求がされると、タスク実行状態判定機能112を実行する。タスク実行状態判定機能112の実行により制御回路11は、この検査に割り当てられた検査UID、例えば「0001」が含まれる医用画像ファイル及びSC画像ファイルを、患者ID「00001」をキーとして画像保管サーバ30から予め読み出された医用画像ファイル及びSC画像ファイルから抽出する(ステップSH2)。
制御回路11Bは、検査UID「0001」であるレコードがタスク管理テーブル152Bに存在するか否か判定する(ステップSH3)。
制御回路11Bは、ステップSH3において、検査UID「0001」であるレコードがタスク管理テーブル152Bに存在しない場合(ステップSH3のNo)、ステップSH2において抽出された医用画像ファイルに係る画像一覧を図8に示される画像一覧表示領域F3に表示する(ステップSH10)。
制御回路11Bは、検査UID「0001」であるレコードがタスク管理テーブル152Bに存在する場合(ステップSH3のYes)、検査UID「0001」であるレコードをタスク管理テーブル152Bから1レコード読み込む(ステップSH4)。
制御回路11Bは、ステップSH2において抽出されたSC画像ファイルにおける付帯情報を参照し、図22に示されるタスク管理テーブル152Bから読み込んだレコードに含まれる画像処理タスクの実行結果を取得する(ステップSH5)。制御回路11Bは、例えば、図22に示される検査UID「0001」であるレコードに含まれる画像処理タスク「大腸解析」の実行結果を取得する。具体的には、制御回路11Bは、検査UID「0001」であるSC画像ファイルの中で、その付帯情報に含まれる画像処理タスクを特定可能な情報が画像処理タスク「大腸解析」を表すSC画像ファイルの数を取得する。
制御回路11Bは、ステップSH5において取得したSC画像ファイルの数と、画像処理タスク毎に予め設定される数とを比較することにより、当該画像処理タスクの実行状態が「実行済」であるか否か判定する(ステップSH6)。具体的には、制御回路11Bは、検査UID「0001」であるSC画像ファイルの中で、その付帯情報に含まれる画像処理タスクを特定可能な情報が画像処理タスク「大腸解析」を表すSC画像ファイルの数と、画像処理タスク「大腸解析」に対して予め設定された数とを比較することにより、画像処理タスク「大腸解析」の実行状態が「実行済」であるか否か判定する。
制御回路11Bは、検査UID「0001」であるSC画像ファイルの中で、その付帯情報に含まれる画像処理タスクを特定可能な情報が画像処理タスク「大腸解析」を表すSC画像ファイルが存在しない場合、当該画像処理タスク「大腸解析」の実行状態は「未実行」であると判定し(ステップSH6のNo)、タスク管理テーブル152Bに検査UID「0001」であるレコードのうち、実行状態を判定されていない他のレコードが存在するか否か判定する(ステップSH8)。
制御回路11Bは、タスク管理テーブル152Bにおいて、検査UID「0001」であるレコードのうち、実行状態を判定されていない他のレコードが存在する場合(ステップSH8のYes)、制御回路11Bは、タスク管理テーブル152Bから1レコード読み込み(ステップSH4)、ステップSH5以降の処理を再度実行する。制御回路11Bは、図22に示されるように、タスク管理テーブル152Bにおいて、検査UID「0001」であるレコードのうち、実行状態が判定されていない他のレコードが存在する、すなわち、検査UID「0001」かつ画像処理タスク「MPR」であるレコードが存在するため、ステップSH4以降の処理を再度実行する。
具体的には、制御回路11Bは、検査UID「0001」であるSC画像ファイルの中で、付帯情報に含まれる画像処理タスクを特定可能な情報が画像処理タスク「MPR」を表すSC画像ファイルの数を取得する(ステップSH5)。
制御回路11Bは、検査UID「0001」であるSC画像ファイルの中で、その付帯情報に含まれる画像処理タスクを特定可能な情報が画像処理タスク「MPR」を表すSC画像ファイルの数と、画像処理タスク「MPR」に対して予め設定された数とを比較することにより、画像処理タスク「MPR」の実行状態が「実行済」であるか否か判定する(ステップSH6)。
制御回路11Bは、検査UID「0001」であるSC画像ファイルの中で、その付帯情報に含まれる画像処理タスクを特定可能な情報が画像処理タスク「MPR」を表すSC画像ファイルが予め設定された数存在する場合、当該画像処理タスク「大腸解析」の実行状態は「実行済」であると判定し(ステップSH6のYes)、図22に示されるタスク管理テーブル152Bにおいて検査UID「0001」かつ画像処理タスク「MPR」であるレコードの実行状態の値を、図22に示される「未実行」から図24に示される「実行済」に更新する。
制御回路11Bは、タスク管理テーブル152Bにおいて、検査UID「0001」であるレコードのうち、実行状態が判定されていない他のレコードが存在しない場合(ステップSH8のNo)、表示制御機能113を実行する。表示制御機能113の実行により制御回路11Bは、図24に示されるタスク管理テーブル152Bを参照し、画像一覧の表示要求において指定された検査に割り当てられた検査UID「0001」に対応する画像処理タスクの実行状態に応じて、当該画像処理タスクの実行状態を表す画像データを、例えばシリーズ毎に生成する。
制御回路11Bは、表示回路12を制御し、生成した画像データを、画像処理状態表示アイコンとして、医用画像ファイルに係る画像一覧と共に、図8に示される画像一覧表示領域F3に表示する(ステップSH9)。画像処理状態表示アイコンは、所定のオーダ番号に係る画像処理タスクの実行状態が識別可能なアイコンである。なお、変形例では、図10に示される画像処理状態表示アイコンは、画像一覧の表示要求において指定された検査に割り当てられた検査UID「0001」をキーとして抽出されるレコードの実行状態の値に応じて生成されるものとする。
次に、変形例に係る表示回路12に表示される画像処理状態表示アイコンが指定されて画像処理タスクが実行される流れを、図10及び図25を参照しながら説明する。図25は、変形例に係る表示回路12に表示される所定の画像処理状態表示アイコンが指定された場合の処理の流れの例を示すフローチャートである。
まず、制御回路11Bは、入力インタフェース回路13を介して図11に示される画像処理状態表示領域F32の任意の位置が接触されるまで待機する(ステップSI1)。
制御回路11Bは、画像処理状態表示領域F32の任意の位置が接触されると、当該接触された位置が画像処理タスクの実行状態が「未実行」を表す画像処理状態表示アイコンに対応する位置であるか否か判定する(ステップSI2)。
制御回路11Bは、画像処理状態表示領域F32上で接触された位置が画像処理タスクの実行状態が「未実行」を表す画像処理状態表示アイコンに対応する位置である場合(ステップSI2のYes)、タスク実行指示機能114を実行する(ステップSI3)。タスク実行指示機能114の実行により制御回路11Bは、当該画像処理状態表示アイコンに関連付けられた画像処理タスクの実行指示を生成する。制御回路11Bは、生成した実行指示を、通信インタフェース回路14を介して、例えばワークステーション20に転送する。
制御回路11Bは、例えば、図10に示される画像処理状態表示アイコンI5が指定されると、通信インタフェース回路14を介して、画像処理タスク「大腸解析」の実行指示をワークステーション20に転送する。これにより、ワークステーション20の制御回路23において画像処理タスク「大腸解析」が実行され、キャプチャ画像が生成される。
ワークステーション20は、生成したキャプチャ画像を例えばDICOM規格に準拠した形式に変換することにより、SC画像ファイルを生成する。そして、ワークステーション20は、「実行済」である旨を含む実行結果を、通信インタフェース回路21を介して、医用画像表示装置10Bに送信する。また、ワークステーション20は、生成したSC画像ファイルを画像保管サーバ30に送信する。
医用画像表示装置10Bは、ワークステーション20から「実行済」である旨を含む実行結果を受信すると、ワークステーション20から画像保管サーバ30に送信されたSC画像ファイルを、画像保管サーバ30から取得する。
制御回路11Bは、実行指示をした画像処理タスクが実行された結果生成されるSC画像ファイルを画像保管サーバ30から取得すると、タスク管理機能115Bを実行し、タスク管理テーブル152Bにおいて当該画像処理タスクの実行状態を「実行済」に更新する(ステップSI4)。制御回路11Bは、例えば、画像処理タスク「大腸解析」の実行状態を「未実行」から「実行済」に更新する。
制御回路11Bは、タスク管理テーブル152Bにおいて当該画像処理タスクの実行状態を「実行済」に更新すると、表示制御機能113を実行する。表示制御機能113の実行により制御回路11Bは、タスク管理テーブル152Bを参照し、画像処理タスク「大腸解析」の実行状態が「実行済」である旨を表す画像データを生成する。制御回路11Bは、表示回路12を制御し、生成した画像データを、画像処理状態表示アイコンとして、医用画像ファイルに係る画像一覧と共に、例えば図10に示される画像一覧表示領域F3に表示する(ステップSI5)。
制御回路11Bは、画像処理状態表示領域F3上で接触された位置が画像処理タスクの実行状態が「未実行」を表す画像処理状態表示アイコンに対応する位置でない、すなわち所定の画像処理タスクが実行済であることを表す画像処理状態表示アイコンに対応する位置である場合(ステップSI2のNo)、表示制御機能113を実行する(ステップSI6)。表示制御機能113の実行により制御回路11Bは、例えば、画像処理タスクの実行結果であるキャプチャ画像を表示する。制御回路11Bは、例えば、図10に示される画像処理状態表示アイコンI4が指定されると、画像処理タスク「MPR」の実行結果であるMPR画像を表示する。
変形例によれば、制御回路11Bは、医用画像ファイル及びSC画像ファイルを、オーダ番号ではなく検査UIDをキーとして抽出する。これにより、例えばDICOM規格に準拠した医用画像ファイル及びSC画像ファイルの付帯情報に含まれている検査UIDを活用し、簡易に画像処理タスクを管理することができる。
[他の実施形態]
なお、この発明は上記実施形態に限定されるものではない。例えば、上記実施形態では、画像処理タスクの実行状態は、アイコン形式で表示されていたが、文字に画像処理タスクの実行結果を表す画像ファイル、又は、画像処理プログラムが関連付けされた形式で表示されてもよい。
また、第1実施形態では、ワークステーション20が備える制御回路23において画像処理タスクを実行したがこれに限定されない。すなわち、医用画像表示装置10が備える制御回路11にタスク実行機能231と同様の機能が実装され、画像処理タスクが医用画像表示装置10において実行されてもよい。
また、第2の実施形態では、ビューア10A及び画像保管サーバ30Aは、別筐体であったが、これに限定されない。すなわち、ビューア10Aが備える入力インタフェース回路13A及び表示回路12Aを、画像保管サーバ30Aが備え、医用画像表示装置として利用されてもよい。このとき、画像保管サーバ30Aにおいて、入力インタフェース回路13Aを介した画像一覧の表示要求の受付、及び表示回路12Aを介した画像処理状態表示アイコン等の表示が実現される。
また、上記実施形態では、タスク管理テーブル152の実行状態の取りうる値は、「実行済」及び「未実行」に限定されない。例えば、実行状態の取りうる値としては、「一部実行済」が挙げられる。「一部実行済」とは、例えば画像処理状態表示アイコンに対応付けられた画像処理タスクが複数あり、その一部の画像処理タスクのみ実行されている場合に取りうる値である。すなわち、「一部実行済」は、画像処理タスク毎に予め設定されるSC画像ファイル等の数に対して、実際に生成されているSC画像ファイル等が一部の数のみ生成されている場合に取りうる値である。
このとき、実行状態が「一部実行済」であることを表す画像処理状態表示アイコンには、「一部実行済」であることが認識可能な画像、例えば「一部実行済」の文字列が表示されている。実行状態が「一部実行済」であることを表す画像処理状態表示アイコンが指定されると、第1の実施形態に係る制御回路11は、表示回路12を制御し、例えば画像処理タスクの実行結果が関連付けられたアイコンと、未だ実行されていない所定の画像処理タスクの実行指示を生成するプログラムが関連付けられたアイコンとを並列して表示する。
また、上記実施形態では、画像処理タスクの実行状態の判定を、タスク実行状態判定機能112により実現していたがこれに限定されない。すなわち、画像処理タスクの実行状態の判定を個々の画像処理タスクのアプリケーションに実装することにより実現してもよい。
上記説明において用いた「プロセッサ」という文言は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、GPU(Graphics Processing Unit)、或いは、特定用途向け集積回路(Application Specific Integrated Circuit:ASIC)、プログラマブル論理デバイス(例えば、単純プログラマブル論理デバイス(Simple Programmable Logic Device:SPLD)、複合プログラマブル論理デバイス(Complex Programmable Logic Device:CPLD)、及びフィールドプログラマブルゲートアレイ(Field Programmable Gate Array:FPGA))等の回路を意味する。プロセッサは記憶回路に保存されたプログラムを読み出し実行することで機能を実現する。なお、記憶回路にプログラムを保存する代わりに、プロセッサの回路内にプログラムを直接組み込むよう構成しても構わない。この場合、プロセッサは回路内に組み込まれたプログラムを読み出し実行することで機能を実現する。なお、上記各実施形態の各プロセッサは、プロセッサごとに単一の回路として構成される場合に限らず、複数の独立した回路を組み合わせて1つのプロセッサとして構成し、その機能を実現するようにしてもよい。さらに、図2及び図3における複数の構成要素を1つのプロセッサへ統合してその機能を実現するようにしてもよい。また、図13及び図14における複数の構成要素を1つのプロセッサへ統合してその機能を実現するようにしてもよい。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として表示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。