JP6810000B2 - 挟み込み検出装置 - Google Patents

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Description

本発明は、開閉体による物体の挟み込みを検出する挟み込み検出装置に関する。
従来、車両のパワーウインド装置は、乗員による車載スイッチの操作に基づいて、車両側部に設けられたドアのウインドガラスを自動的に上下動させて開閉する。このようなパワーウインド装置には、ウインドガラスによる物体の挟み込みを検出する挟み込み検出装置を備えたものがある(例えば、特許文献1を参照)。
物体の挟み込みを検出する方法としては、パルス検出方式が知られている。パルス検出方式は、ウインドガラスを開閉するモータの回転速度を検出して、当該回転速度に比例した周期のパルス信号を生成することにより行われる。ここで、一般的には、モータの回転速度が速い場合にはパルス周期(パルス信号の周期)は短いのに対し、モータの回転速度が遅い場合にはパルス周期は長くなる。一定の回転速度でウインドガラスの開閉操作をしている場合には、パルス周期は一定であるのに対し、ウインドガラスに物体が挟み込まれた場合等には、パルス周期が長くなる。このため、挟み込み検出装置は、パルス周期に基づいて、ウインドガラスによる物体の挟み込みを検出することができる。すなわち、この挟み込み検出装置は、検出されたパルス信号に基づいて挟み込みの有無を検出し、パルス幅時間が閾値以上となったときに、ウインドガラスによる物体の挟み込みがあったとして、ウインドガラスを反転作動又は停止させる。
特開2000−152677号公報
ところで、パワーウインド装置では、ウインドガラスの位置を確定させる初期化が必要であり、この初期化前(窓位置確定前)に挟み込み検出ができない。なぜなら、窓枠も挟み込み対象物として認識してしまうためである。仮に窓枠を挟み込み対象物として認識してしまうと、ウインドガラスを閉じ切ることができず、いわゆる誤反転が発生することになる。
本発明は、このような問題点に着目してなされたものであって、その目的は、初期化時の挟み込み検出を可能にした挟み込み検出装置を提供することにある。
上記課題を解決する挟み込み検出装置は、開閉体による物体の挟み込みを検出する挟み込み検出装置において、前記開閉体を開閉させるアクチュエータへ供給される電力の駆動電圧及び駆動電流、並びに前記アクチュエータの駆動に応じて生成されるパルス信号に基づいて、前記開閉体の位置に応じた移動荷重を演算し、前記移動荷重の増加量が第1の規定値以上で、且つ、前記第1の規定値よりも大きな第2の規定値以下のときと、前記開閉体が閉じ切り位置に到達することに伴い前記移動荷重の増加量が前記第2の規定値を超えるときと、を区別する挟み込み対象物識別部を備えた。
この構成によれば、移動荷重の増加傾向の違いを利用して挟み込み対象物を識別することにより、開閉体の位置を確定させる初期化時に誤反転なく挟み込み検出ができる。
上記挟み込み検出装置について、前記挟み込み対象物識別部は、前記移動荷重を演算する度に、それぞれの1つ前の移動荷重と比較し、移動荷重が増加し続ける前記開閉体の位置の区間内における前記移動荷重の増加量を監視することとしてもよい。
この構成によれば、挟み込み対象物を識別するのに先立ち、挟み込み対象物の存在を肯定できる。
上記挟み込み検出装置について、前記パルス信号は、単位パルス信号が連続的に発生する電気信号であり、前記挟み込み対象物識別部は、前記駆動電圧と前記駆動電流と前記単位パルス信号当たりの前記開閉体の移動時間との積を、前記単位パルス信号当たりの前記開閉体の移動距離で割ることにより、前記移動荷重を演算することとしてもよい。
この構成によれば、電力量が電力と時間との積で表されるとともに、仕事が力の大きさと力の向きに移動した距離との積で表される基本公式からエネルギー保存の法則により作成される計算式を用いて、移動荷重を正確に演算できる。
上記挟み込み検出装置について、前記挟み込み対象物識別部は、単数の単位パルス信号又は連続する複数の単位パルス信号の組み合わせによる基準パルス信号を選択し、前記基準パルス信号当たりの前記移動荷重の増加量を監視することとしてもよい。
この構成によれば、基準パルス信号当たりの移動荷重の増加量に応じて挟み込み対象物を識別できる。
上記挟み込み検出装置について、前記挟み込み対象物識別部は、前記第1の規定値を挟み込み検出の閾値の下限値に設定するとともに、前記第2の規定値を挟み込み検出の閾値の上限値に設定し、前記移動荷重の増加量が前記第1の規定値以上で、且つ、前記第2の規定値以下のとき、前記開閉体による物体の挟み込みがあったと判定することとしてもよい。
この構成によれば、移動荷重の増加量を挟み込み検出の閾値と比較することで、挟み込みの有無を検出できる。
上記挟み込み検出装置について、前記挟み込み対象物識別部は、前記移動荷重の増加量が前記第2の規定値を超えたとき、前記開閉体が閉じ切り位置に到達したと判定することとしてもよい。
この構成によれば、第2の規定値をいわば閉じ切り検出の閾値の下限値に設定しつつ、移動荷重の増加量を閉じ切り検出の閾値と比較することで、開閉体の閉じ切りを検出できる。
本発明によれば、初期化時に挟み込み検出ができる。
パワーウインド装置の概略構成図。 パワーウインド装置のブロック図。 挟み込み対象物識別部の動作例を示す図。 想定(a)〜(c)の場合における上昇荷重の推移を示すグラフ。 挟み込み対象物識別方法の概念図。
以下、挟み込み検出装置の一実施の形態について説明する。
図1に示すように、挟み込み検出装置の適用例であるパワーウインド装置1は、車両側部のドア2に設けられた可動式のウインドガラス3を、例えばモータを動力源とするアクチュエータ4により自動的に開閉させる。ウインドガラス3は、略垂直方向に一致するスライド方向Dに上下動し、上昇による閉作動と下降による開作動とにより、ドアフレーム5の開口部6を開閉する。ウインドガラス3は開閉体の一例である。
図2に示すように、パワーウインド装置1は、ウインドガラス3の開閉制御を司るコントローラ10の他、乗員により操作される操作部11を備えている。コントローラ10は、操作部11から入力される操作信号に基づいて、駆動回路7を制御しつつ、バッテリ8からの電力をアクチュエータ4に供給することにより、ウインドガラス3を開閉させる。
コントローラ10には、パルス検出部12の他、電圧検出部13、電流検出部14が電気的に接続されている。パルス検出部12は、アクチュエータ4におけるモータの回転に同期したパルス信号Pを生成する。パルス信号Pは、矩形波による単位パルス信号が連続的に発生する電気信号である。コントローラ10は、単位パルス信号をカウントすることにより、ウインドガラス3の位置を認識する。つまり、単位パルス信号当たりのウインドガラス3の移動距離が規定されていることを前提に、例えばウインドガラス3の全開位置のカウント値を「0」としつつ、単位パルス信号をカウントすることにより、全開位置を基点にウインドガラス3の位置を認識できることになる。
電圧検出部13は、給電経路Rpを通じて駆動回路7からアクチュエータ4へ供給される電力の駆動電圧Vを検出し、電流検出部14は、給電経路Rpを通じて駆動回路7からアクチュエータ4へ供給される電力の駆動電流Iを検出する。
コントローラ10は、パルス検出部12によるパルス信号Pの他、電圧検出部13による駆動電圧V、電流検出部14による駆動電流Iを監視しつつ、以下に示す基本公式からエネルギー保存の法則により作成される計算式を用いてウインドガラス3の上昇荷重を演算する。
まず、電力量W[J]は基本公式(1)により表され、仕事W[J]は基本公式(2)により表される。
電力量W[J]=電力P[W]×時間t[s] …(1)
仕事W[J]=力の大きさF[N]×力の向きに移動した距離d[m] …(2)
そして、エネルギー保存の法則により、基本公式(1)の電力量W[J]と基本公式(2)の仕事W[J]とが等しいことを前提に、力の大きさF[N]について解くと、ウインドガラス3の上昇荷重[N]は次式(3)により表すことができる。
ウインドガラス3の上昇荷重[N]=駆動電圧V[V]×駆動電流I[A]×単位パルス信号当たりのウインドガラス3の移動時間t[s]/単位パルス信号当たりのウインドガラス3の移動距離d[m] …(3)
つまり、単位パルス信号当たりのウインドガラス3の移動距離d[m]が規定されていることを前提に、駆動電圧V[V]及び駆動電流I[A]及び単位パルス信号当たりのウインドガラス3の移動時間t[s]を監視することにより、ウインドガラス3の上昇荷重[N]を演算できることになる。
ここで、ウインドガラス3に物体が挟み込まれた場合には、ウインドガラス3に物体が挟み込まれていない場合に比べ、ウインドガラス3の上昇荷重[N]が大きくなる。そして、この点を考慮した閾値が規定されていることを前提に、ウインドガラス3の上昇荷重[N]の増加量を当該閾値と比較することで、ウインドガラス3による物体の挟み込みを検出できることになる。コントローラ10は、ウインドガラス3による物体の挟み込みがあったと判定したとき、ウインドガラス3を反転作動又は停止させる。
ところで、ウインドガラス3が閉じ切り位置に到達した場合にも、ウインドガラス3の上昇荷重[N]が大きくなる。このため、本例に対する比較例では、ウインドガラス3の位置を確定させる初期化前(窓位置確定前)に挟み込み検出を有効にした場合、窓枠も挟み込み対象物として認識してしまうため、ウインドガラス3を閉じ切ることができず、いわゆる誤反転が発生することになる。ちなみに、初期化後であれば、閉じ切り位置付近に挟み込み検出が無効になる不感帯を設定することができ、この不感帯のエリアでウインドガラス3の上昇荷重[N]の増加量が閾値の下限値以上となった場合に、ウインドガラス3による物体の挟み込みがあったとは判定せず、閉じ切り位置に到達するまでウインドガラス3を閉作動させることができる。このように比較例では、初期化後には、誤反転なく挟み込み検出ができるようになる。
これに対し、本例では、初期化前でも、誤反転なく挟み込み検出ができるようにするための工夫を凝らした。そして、これを実現するために、コントローラ10は、挟み込み対象物識別部15を備えている。
図3に示すように、挟み込み対象物識別部15は、パルス信号Pにおいて、単位パルス信号毎にウインドガラス3の上昇荷重[N]を上記式(3)により演算する。そして、挟み込み対象物識別部15は、上昇荷重[N]を演算する度に、それぞれの1つ前の上昇荷重[N]と比較し、上昇荷重[N]が増加し続けるウインドガラス3の位置の区間内における上昇荷重[N]の増加量を監視する。
ここで、図3に示すパルス信号Pにおいて、1つ目の単位パルス信号と2つ目の単位パルス信号とを比較すると、2つ目の単位パルス信号当たりのウインドガラス3の移動時間t[s]が、1つ目の単位パルス信号当たりのウインドガラス3の移動時間t[s]よりも短い。このため、1つ目の単位パルス信号を基に演算されるウインドガラス3の上昇荷重[N]よりも、2つ目の単位パルス信号を基に演算されるウインドガラス3の上昇荷重[N]の方が小さくなる。
同様に、2つ目の単位パルス信号と3つ目の単位パルス信号とを比較すると、3つ目の単位パルス信号当たりのウインドガラス3の移動時間t[s]が、2つ目の単位パルス信号当たりのウインドガラス3の移動時間t[s]よりも長い。このため、2つ目の単位パルス信号を基に演算されるウインドガラス3の上昇荷重[N]よりも、3つ目の単位パルス信号を基に演算されるウインドガラス3の上昇荷重[N]の方が大きくなる。尚、3つ目の単位パルス信号を基に演算されたウインドガラス3の上昇荷重[N]を便宜上300[N]とする。
そして、3つ目の単位パルス信号と4つ目の単位パルス信号とを比較すると、4つ目の単位パルス信号当たりのウインドガラス3の移動時間t[s]が、3つ目の単位パルス信号当たりのウインドガラス3の移動時間t[s]よりも長い。このため、3つ目の単位パルス信号を基に演算されるウインドガラス3の上昇荷重[N]よりも、4つ目の単位パルス信号を基に演算されるウインドガラス3の上昇荷重[N]の方が大きくなる。尚、4つ目の単位パルス信号を基に演算されたウインドガラス3の上昇荷重[N]を便宜上310[N]とする。
そして、4つ目の単位パルス信号と5つ目の単位パルス信号とを比較すると、5つ目の単位パルス信号当たりのウインドガラス3の移動時間t[s]が、4つ目の単位パルス信号当たりのウインドガラス3の移動時間t[s]よりも長い。このため、4つ目の単位パルス信号を基に演算されるウインドガラス3の上昇荷重[N]よりも、5つ目の単位パルス信号を基に演算されるウインドガラス3の上昇荷重[N]の方が大きくなる。尚、5つ目の単位パルス信号を基に演算されたウインドガラス3の上昇荷重[N]を便宜上330[N]とする。
これにより、上昇荷重[N]が増加し続けるウインドガラス3の位置の区間として、3つ目の単位パルス信号から5つ目の単位パルス信号までの3パルス分の区間が選択され、その区間内における上昇荷重[N]の増加量が監視される。尚、上昇荷重[N]が増加し続けるウインドガラス3の位置の区間として選択された上記3パルス分の区間によって、連続する3つの単位パルス信号の組み合わせによる基準パルス信号が規定され、その基準パルス信号当たりの上昇荷重[N]の増加量が監視されることになる。図3の例では、基準パルス信号当たりの上昇荷重[N]の増加量は30[N]である。
挟み込み対象物識別部15は、基準パルス信号当たりの上昇荷重[N]の増加量が第1の規定値(一例は30[N])未満のとき、ウインドガラス3による物体の挟み込みがないと判定する。一方、挟み込み対象物識別部15は、基準パルス信号当たりの上昇荷重[N]の増加量が第1の規定値以上で、且つ、第2の規定値(一例は80[N])以下のとき、ウインドガラス3による物体の挟み込みがあったと判定する。他方、挟み込み対象物識別部15は、基準パルス信号当たりの上昇荷重[N]の増加量が第2の規定値を超えたとき、ウインドガラス3が閉じ切り位置に到達したと判定する。
このように挟み込み対象物識別部15は、基準パルス信号当たりの上昇荷重[N]の増加量が第1の規定値以上か否かを監視しつつ、挟み込み対象物の存在を肯定できるか否かを判定する。また、挟み込み対象物識別部15は、基準パルス信号当たりの上昇荷重[N]の増加量が第1の規定値以上で、且つ、第2の規定値以下のときと、基準パルス信号当たりの上昇荷重[N]の増加量が第2の規定値を超えるときと、を区別しつつ、挟み込み対象物を識別する。もっとも、基準パルス信号当たりの上昇荷重[N]の増加量が第2の規定値を超えたとき、挟み込み対象物が窓枠であると認識されるため、ウインドガラス3の反転作動を伴わない。これにより、初期化前でも、誤反転なく挟み込み検出ができるようになる。
尚、第1の規定値は、挟み込み検出の閾値の下限値に相当し、第2の規定値は、挟み込み検出の閾値の上限値に相当する。そして、第2の規定値は、いわば閉じ切り検出の閾値の下限値に相当する。
次に、パワーウインド装置1の作用について説明する。
図4に示すように、腕を模した治具をウインドガラス3に挟み込ませた想定(a)の場合、基準パルス信号に該当する3パルス当たりの上昇荷重[N]の増加量は30[N]である。一方、指を模した治具をウインドガラス3に挟み込ませた想定(b)の場合も、基準パルス信号に該当する3パルス当たりの上昇荷重[N]の増加量は30[N]である。他方、ウインドガラス3によって窓枠を閉じ切った想定(c)の場合には、基準パルス信号に該当する3パルス当たりの上昇荷重[N]の増加量は550[N]である。こうした上昇荷重[N]の増加傾向の違いから、腕或いは指といった人体と窓枠とを区別できることになる。
具体的には、図5に示すように、条件(1)〜(3)を全て満足する場合に、挟み込み対象物が人体であると判定される。尚、本例における条件(1)とは、上昇荷重[N]が増加し続けるウインドガラス3の位置に該当することである。同じく条件(2)とは、3パルス移動時の上昇荷重[N]の増加量が30[N]以上であることである。同じく条件(3)とは、3パルス移動時の上昇荷重[N]の増加量が80[N]以下であることである。
そして、図4の想定(a)〜(c)を条件(1)〜(3)に当て嵌めると、想定(c)について条件(3)が非該当となる他は、全てが該当する。つまり、ウインドガラス3によって窓枠を閉じ切った想定(c)の場合には、3パルス移動時の上昇荷重[N]の増加量が550[N]であるため、条件(3)の80[N]を超えて非該当となる。これにより、人体と窓枠とを識別できることになり、上昇荷重[N]が想定(a)或いは(b)に倣って推移した場合には、人体の挟み込みがあったことを検出してウインドガラス3を反転作動し、上昇荷重[N]が想定(c)に倣って推移した場合には、閉じ切りを検出して誤反転を回避する。
以上説明したように、本実施の形態によれば、以下の効果を奏することができる。
(1)上昇荷重[N]の増加傾向の違いを利用して挟み込み対象物を識別することにより、ウインドガラス3の位置を確定させる初期化時に誤反転なく挟み込み検出ができる。
(2)挟み込み対象物を識別するのに先立ち、条件(1)により、挟み込み対象物の存在を肯定できる。
(3)電力量が電力と時間との積で表されるとともに、仕事が力の大きさと力の向きに移動した距離との積で表される基本公式からエネルギー保存の法則により作成される計算式を用いて、ウインドガラス3の上昇荷重[N]を正確に演算できる。
(4)基準パルス信号当たりの上昇荷重[N]の増加量に応じて挟み込み対象物を識別できる。
(5)上昇荷重[N]の増加量を挟み込み検出の閾値と比較することで、挟み込みの有無を検出できる。
(6)第2の規定値をいわば閉じ切り検出の閾値の下限値に設定しつつ、上昇荷重[N]の増加量を閉じ切り検出の閾値と比較することで、ウインドガラス3の閉じ切りを検出できる。
(7)初期化時に挟み込み対象物として人体を検出した際に反転作動するので、初期化時の安全確保に貢献できる。
(8)上記(7)に関連して、初期化時から挟み込み防止機能付のオート動作ができるため、作業性を向上できる。
尚、上記実施の形態は、次のように変更して具体化することも可能である。
・挟み込み検出の閾値の下限値に相当する第1の規定値は30[N]に限らず任意である。尚、第1の規定値が小さい程、挟み込み対象物の存在が肯定されやすくなり、第1の規定値が大きい程、挟み込み対象物の存在が肯定されにくくなる。したがって、狙いの精度で挟み込み対象物の存在を肯定できるような第1の規定値を採用すればよい。
・挟み込み検出の閾値の上限値に相当する第2の規定値は80[N]に限らず任意である。尚、想定(c)との兼ね合いで例えば500[N]といったような550[N]に近い値を第2の規定値としてもよい。
・上記実施の形態では、上昇荷重[N]が増加し続けるウインドガラス3の位置の区間として、3パルス分の区間を選択したが、区間最初の上昇荷重[N]が1つ前の上昇荷重[N]から増加していることを条件に2パルス分又は4パルス分以上の区間を選択してもよい。
・上記実施の形態では、連続する3つの単位パルス信号の組み合わせによる基準パルス信号当たりの上昇荷重[N]の増加量を監視したが、連続する2つ又は4つ以上の単位パルス信号の組み合わせによる基準パルス信号当たりの上昇荷重[N]の増加量を監視してもよい。
・上記実施の形態では、連続する複数の単位パルス信号の組み合わせによる基準パルス信号当たりの上昇荷重[N]の増加量を監視したが、単数の単位パルス信号による基準パルス信号当たりの上昇荷重[N]の増加量を監視してもよい。
・建物のシャッタ等のように、上昇による開作動と下降による閉作動とを行う開閉体による物体の挟み込みを検出する挟み込み検出装置に本発明を具体化してもよい。この場合、上記実施の形態におけるウインドガラス3の上昇荷重[N]に代わり、シャッタの下降荷重が開閉体の移動荷重に相当する。
・車両のスライドドア或いは建物の自動ドア等のように、水平方向に作動する開閉体による物体の挟み込みを検出する挟み込み検出装置に本発明を具体化してもよい。
・車両のサンルーフ等の開閉体による物体の挟み込みを検出する挟み込み検出装置に本発明を具体化してもよい。
1…パワーウインド装置(挟み込み検出装置)、2…ドア、3…ウインドガラス(開閉体)、4…アクチュエータ、5…ドアフレーム、6…開口部、7…駆動回路、8…バッテリ、10…コントローラ、11…操作部、12…パルス検出部、13…電圧検出部、14…電流検出部、15…挟み込み対象物識別部。

Claims (6)

  1. 開閉体による物体の挟み込みを検出する挟み込み検出装置において、
    前記開閉体を開閉させるアクチュエータへ供給される電力の駆動電圧及び駆動電流、並びに前記アクチュエータの駆動に応じて生成されるパルス信号に基づいて、前記開閉体の位置に応じた移動荷重を演算し、前記移動荷重の増加量が第1の規定値以上で、且つ、前記第1の規定値よりも大きな第2の規定値以下のときと、前記開閉体が閉じ切り位置に到達することに伴い前記移動荷重の増加量が前記第2の規定値を超えるときと、を区別する挟み込み対象物識別部を備えた
    ことを特徴とする挟み込み検出装置。
  2. 前記挟み込み対象物識別部は、前記移動荷重を演算する度に、それぞれの1つ前の移動荷重と比較し、移動荷重が増加し続ける前記開閉体の位置の区間内における前記移動荷重の増加量を監視する
    請求項1に記載の挟み込み検出装置。
  3. 前記パルス信号は、単位パルス信号が連続的に発生する電気信号であり、
    前記挟み込み対象物識別部は、前記駆動電圧と前記駆動電流と前記単位パルス信号当たりの前記開閉体の移動時間との積を、前記単位パルス信号当たりの前記開閉体の移動距離で割ることにより、前記移動荷重を演算する
    請求項1又は2に記載の挟み込み検出装置。
  4. 前記挟み込み対象物識別部は、単数の単位パルス信号又は連続する複数の単位パルス信号の組み合わせによる基準パルス信号を選択し、前記基準パルス信号当たりの前記移動荷重の増加量を監視する
    請求項3に記載の挟み込み検出装置。
  5. 前記挟み込み対象物識別部は、前記第1の規定値を挟み込み検出の閾値の下限値に設定するとともに、前記第2の規定値を挟み込み検出の閾値の上限値に設定し、前記移動荷重の増加量が前記第1の規定値以上で、且つ、前記第2の規定値以下のとき、前記開閉体による物体の挟み込みがあったと判定する
    請求項1〜4のいずれか一項に記載の挟み込み検出装置。
  6. 前記挟み込み対象物識別部は、前記移動荷重の増加量が前記第2の規定値を超えたとき、前記開閉体が閉じ切り位置に到達したと判定する
    請求項5に記載の挟み込み検出装置。
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