JP6809047B2 - 回転子及び永久磁石式回転電機 - Google Patents

回転子及び永久磁石式回転電機 Download PDF

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Description

本発明は、回転子コアの各磁石スロットに発生する応力を小さくすることができる回転子及びこの回転子を備えた永久磁石式回転電機に関する。
一般に、永久磁石式回転電機における回転子は、円筒状の回転子コアと、回転子コアの周方向に所定間隔をあけて設けた複数の磁極部とを備えている。そして、複数の磁極部の各々は、回転子コアに形成された磁石スロットと、この磁石スロット内に固定され、周方向に隣り合う磁極部同士が異極性となるように配置した永久磁石とを備えている。
この回転子において、各磁極部における各磁石スロットに発生する応力を小さくするために、各磁極部における各磁石スロットを周方向に2つに分割し、分割された2つの磁石スロットのそれぞれに永久磁石を固定することが行われる。
従来のこの種の各磁石スロットに発生する応力を小さくした埋込磁石型回転電機として、例えば、特許文献1に示すものが知られている。
特許文献1に示す埋込磁石型回転電機におけるロータは、円筒状のロータコアと、このロータコアの周方向に所定間隔をあけて設けた複数の磁極部とを備えている。そして、複数の磁極部の各々は、ロータ子コアの軸方向に貫通し、ロータコアの周方向に離間して形成された一対のロータスロットと、これらロータスロット内に固定され、周方向に隣り合う磁極部同士が異極性となるように配置した永久磁石とを備えている。
この埋込磁石型回転電機によれば、各磁極部において、ロータスロットを一対設け、各ロータスロット内に固定される永久磁石を小さくすることにより、各磁極部における各ロータスロットに発生する応力を小さくすることができる。
特開2013−81284号公報
しかしながら、この従来の特許文献1に示す埋込磁石型回転電機にあっては、以下の問題点があった。
即ち、各磁極部において、ロータコアの周方向に離間して形成された一対のロータスロットを設けているが、各磁極部における各ロータスロットに発生する応力の低減度合がまだ足りない。
一方、各磁極部における各ロータスロットに発生する応力の低減度合を高めるために、各磁極部において、周方向に一対以上、すなわち2つ以上のロータスロットを配設することも考えられる。その場合、各ロータスロットに固定される永久磁石が小さくなりすぎ磁力も弱くなるため、各磁極部における磁力が弱くなり所望の電気的特性が得られず、ロータの回転速度を上げるのが困難にであった。
従って、本発明はこの従来の問題点を解決するためになされたものであり、その目的は、各磁極部における磁力を弱くすることなく、各磁極部における各磁石スロットに発生する応力を小さくすることができる回転子及びこの回転子を備えた永久磁石式回転電機を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明の一態様に係る回転子は、円筒状の回転子コアと、該回転子コアの周方向に沿って所定間隔をあけて設けられた複数の磁極部とを備え、該複数の磁極部の各々が、前記回転子コアの軸方向に貫通し、前記回転子コアの周方向及び径方向に沿って行列状に配設された複数の磁石スロットと、該複数の磁石スロットの各々内に固定された複数の永久磁石とを有することを要旨とする。
また、本発明の別の態様に係る回転子は、 円筒状の回転子コアと、該回転子コアの周方向に沿って所定間隔をあけて設けられた複数の磁極部とを備え、該複数の磁極部の各々が、前記回転子コアの軸方向に貫通し、前記回転子コアの周方向及び径方向に沿って行列状に配設された複数の磁石スロットであって、径方向外周側の複数の外周側磁石スロットと、径方向内周側の複数の内周側磁石スロットとの2行複数列状に形成されている複数の磁石スロットと、前記複数の外周側磁石スロットの各々内に固定される複数の外周側永久磁石と、前記複数の内周側磁石スロットの各々内に固定される複数の磁性金属とを備えていることを要旨とする。
また、本発明の別の態様に係る回転子は、円筒状の回転子コアと、該回転子コアの周方向に沿って所定間隔をあけて設けられた複数の磁極部とを備え、該複数の磁極部の各々が、前記回転子コアの軸方向に貫通し、前記回転子コアの周方向及び径方向に沿って行列状に配設された複数の磁石スロットであって、径方向外周側の複数の外周側磁石スロットと、径方向内周側の複数の内周側磁石スロットとの2行複数列状に形成されている複数の磁石スロットと、前記複数の外周側磁石スロットの各々内に固定される複数の外周側永久磁石と、前記複数の内周側磁石スロットのうち前記複数の磁極部の周方向に磁極中央側に配置された複数の内周側磁石スロットの各々内に固定された複数の内周側永久磁石と、前記複数の内周側磁石スロットのうち前記複数の磁極部の周方向に磁極両端側に配置された複数の内周側磁石スロットの各々内に固定される複数の磁性金属とを備え、前記複数の内周側永久磁石は、前記複数の外周側永久磁石と磁束密度が同一であることを要旨とする。
また、本発明の別の態様に係る永久磁石式回転電機は、固定子巻線を巻装した固定子と、該固定子の内周側に回転自在に配置された、前述の回転子とを備えたことを要旨とする。
本発明に係る回転子及び永久磁石式回転電機によれば、各磁極部における磁力を弱くすることなく、各磁極部における各磁石スロットに発生する応力を小さくすることができる回転子及びこの回転子を備えた永久磁石式回転電機を提供できる。
本発明の第1実施形態に係る回転子を備えた永久磁石式回転電機の概略構成を示す断面図である。 図1に示す永久磁石式回転電機における回転子の断面図である。 図2に示す回転子のうち磁石スロット及び永久磁石を拡大して示す断面図である。 本発明の第2実施形態に係る回転子の概略構成を示す断面図である。 本発明の第3実施形態に係る回転子の概略構成を示す断面図である。 本発明の第4実施形態に係る回転子の概略構成を示す断面図である。 本発明の第5実施形態に係る回転子の概略構成を示す断面図である。 参考例に係る回転子の概略構成を示す断面図である。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
(第1実施形態)
本発明の第1実施形態に係る回転子を備えた永久磁石式回転電機は、図1に示されており、永久磁石式回転電機1は、4極24スロットの埋込磁石型同期電動機である。なお、本発明は、極数やスロット数、その他の各部分の寸法などによって何ら制約を受けるものではない。
図1に示す永久磁石式回転電機1は、固定子10と、固定子10の内周側に回転自在に配置された回転子20とを備えている。
ここで、固定子10は、円筒状のフレーム2と、フレーム2の内周側に配置された円筒状の固定子コア11とを備えている。固定子コア11の内周面側には、円周方向に等間隔で形成された24個のスロット12及び24個の磁極ティース13が形成される。各磁極ティース13には、スロット12内に巻装された固定子巻線14が巻回されている。
また、回転子20は、図1及び図2に示すように、積層鉄心で構成された円筒状の回転子コア21と、回転子コア21に設けられた4つの磁極部22とを備えている。回転子20は、回転子コア21の中心部に嵌挿固定された回転軸3によって回転する。
4つの磁極部22の各々は、回転子コア21の軸方向の両端にまで貫通する貫通孔で形成される8つの磁石スロット23と、各磁石スロット23内に固定される8つの永久磁石24とを備えている。ここで、8つの磁石スロット23は、回転子コア21の周方向及び径方向に沿って行列状に配設される。つまり、8つの磁石スロット23は、径方向外周側の4つの外周側磁石スロット23aと、径方向内周側の4つの内周側磁石スロット23bとの2行4列状に形成されている。また、8つの永久磁石24は、外周側磁石スロット23a内に固定される4つの外周側永久磁石24aと、内周側磁石スロット23b内に固定される4つの内周側永久磁石24bとを備えている。
ここで、各外周側磁石スロット23aは、図3に示すように、周方向に細長く直線状に延び、外周側永久磁石24aが挿入される磁石保持穴部と、磁石保持穴部の長手方向両端に形成された一対の空気領域23aaとを備えている。各空気領域23aaは、磁石保持穴部よりの径方向内周側に延びるとともにその径方向内周側端部をR面で形成することにより、遠心力によって発生する応力の集中を緩和することができる。また、各内周側磁石スロット23bは、周方向に細長く直線状に延び、内周側永久磁石24bが挿入される磁石保持穴部と、磁石保持穴部の長手方向両端に形成された一対の空気領域23baとを備えている。各空気領域23baは、空気領域23aaと異なり、磁石保持穴部よりの径方向内周側に延びるように形成されていない。この理由は、内周側磁石スロット23bは回転子コア21の中心からの距離が外周側磁石スロット23aの当該距離よりも短く、空気領域23baにおいて遠心力によって発生する応力が空気領域23aaにおいて発生する応力よりも小さいからである。
また、各外周側永久磁石24a及び各内周側永久磁石24bは、それぞれ断面矩形形状に形成されており、その大きさは同じである。また、各外周側永久磁石24aの磁束密度と、各内周側永久磁石24bの磁束密度とは同一となっている。
この第1実施形態に係る回転子20及びその回転子20を備えた永久磁石式回転電機1によれば、複数(4つ)の磁極部22の各々が、回転子コア21の軸方向に貫通し、回転子コア21の周方向及び径方向に沿って行列状に配設された複数(8つ)の磁石スロット23と、複数(8つ)の磁石スロットの各々内に固定された複数(8つ)の永久磁石24とを有する。即ち、各磁極部22における磁石スロット23が周方向のみならず径方向にも分割され、それぞれの磁石スロット23内に永久磁石24が固定されている。これにより、各磁石スロット23内に固定される永久磁石24が周方向のみに磁石スロット23を分割する場合よりも小さくすることができ、各磁極部22における各磁石スロット23に発生する応力を小さくすることができる。
また、各磁極部22における磁石スロット23が周方向のみならず径方向にも分割され、それぞれの磁石スロット23内に永久磁石24が固定されているので、各磁石スロット23に固定される永久磁石24が小さくなり磁力が弱くなったとしても、各磁極部22におけるトータルの磁力は弱くならないので、所望の電気的特性を得ることができ、回転子20の回転速度を容易に上げることができる。
一方、図8に示す参考例に係る回転子20の場合には、各磁極部22は、回転子コア21の軸方向に貫通し、回転子コア21の周方向に沿って配設された一対の磁石スロット23を備えている。そして、各磁石スロット23内には、永久磁石24が固定されている。この場合、各磁極部22における磁石スロット23が周方向のみ分割されているため、各磁石スロット23に固定される永久磁石24を小さくすることに限界があり、各磁極部22における各磁石スロット23に発生する応力を小さくすることにも限界がある。
これに対し、本実施形態の場合、各磁極部22における磁石スロット23が周方向のみならず径方向にも分割され、それぞれの磁石スロット23内に永久磁石24が固定されている。これにより、各磁石スロット23内に固定される永久磁石24が周方向のみに磁石スロット23を分割する場合よりも小さくすることができ、各磁極部22における各磁石スロット23に発生する応力を小さくすることができる。
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態に係る回転子について図4を参照して説明する。図4において、図1乃至図3に示す部材と同一の部材については同一の符号を付し、その説明を省略することがある。
図4に示す回転子20は、図2に示す回転子20と基本構成は同様である。図2に示す回転子20においては、各磁極部22において、4つの内周側磁石スロット23bの各々内に固定される4つの内周側永久磁石24bの磁束密度が、4つの外周側磁石スロット23aの各々内に固定される4つの外周側永久磁石24aの磁束密度と同一となっている。これに対し、図4に示す回転子20においては、各磁極部22において、4つの内周側磁石スロット23bの各々内に固定される4つの内周側永久磁石24bの磁束密度が、4つの外周側磁石スロット23aの各々内に固定される4つの外周側永久磁石24aの磁束密度よりも小さくなっている点で相違している。各外周側永久磁石24a及び各内周側永久磁石24bは、それぞれ断面矩形形状に形成されており、その大きさは同じである。
この第2実施形態に係る回転子20及びその回転子20を備えた永久磁石式回転電機1においても、複数(4つ)の磁極部22の各々が、回転子コア21の軸方向に貫通し、回転子コア21の周方向及び径方向に沿って行列状に配設された複数(8つ)の磁石スロット23と、複数(8つ)の磁石スロットの各々内に固定された複数(8つ)の永久磁石24とを有する。即ち、各磁極部22における磁石スロット23が周方向のみならず径方向にも分割され、それぞれの磁石スロット23内に永久磁石24が固定されている。これにより、各磁石スロット23内に固定される永久磁石24が周方向のみに磁石スロット23を分割する場合よりも小さくすることができ、各磁極部22における各磁石スロット23に発生する応力を小さくすることができる。
また、各磁極部22において、4つの内周側磁石スロット23bの各々内に固定される4つの内周側永久磁石24bの磁束密度が、4つの外周側磁石スロット23aの各々内に固定される4つの外周側永久磁石24aの磁束密度よりも小さくなっているので、図1に示す永久磁石式回転電機1と電気的特性の異なる永久磁石式回転電機1を、図2に示す回転子コア21と同一の抜型で製作した回転子コア21を用いて製作することができる。
また、一般に、永久磁石式回転電機1において、大きな逆磁界が発生した場合には、永久磁石の磁力が低下する現象が発生するが、回転子コア21の径方向外周側が逆磁界の影響が強く減磁の度合いが大きく、回転子コア21の径方向内周側が逆磁界の影響が小さく減磁の度合いが小さい。ここで、第2実施形態に係る回転子20においては、各磁極部22において、4つの内周側磁石スロット23bの各々内に固定される4つの内周側永久磁石24bの磁束密度が、4つの外周側磁石スロット23aの各々内に固定される4つの外周側永久磁石24aの磁束密度よりも小さくなっている。このため、大きな逆磁界が発生した際の逆磁界の影響を考慮した適切な磁石配置の回転子20とすることができる。また、内周側永久磁石24bの磁束密度を外周側永久磁石24aの磁束密度よりも小さくすることにより、内周側永久磁石24bの磁束密度を外周側永久磁石24aの磁束密度と同一とする場合よりも低コスト化が可能となる。
(第3実施形態)
次に、本発明の第3実施形態に係る回転子について図5を参照して説明する。図5において、図1乃至図3に示す部材と同一の部材については同一の符号を付し、その説明を省略することがある。
図5に示す回転子20は、図2に示す回転子20と基本構成は同様である。図2に示す回転子20においては、各磁極部22において、4つの内周側磁石スロット23bの各々内に固定される4つの内周側永久磁石24bの磁束密度が、4つの外周側磁石スロット23aの各々内に固定される4つの外周側永久磁石24aの磁束密度と同一となっている。これに対し、図5に示す回転子20においては、各磁極部22において、4つの内周側磁石スロット23bの各々内に固定される4つの内周側永久磁石は、4つの磁極部22の周方向に磁極中央側に配置された2つの内周側磁石スロット23bの各々内に固定された2つの内周側第1永久磁石24cと、4つの磁極部22の周方向に磁極両端側に配置された2つの内周側磁石スロット23bの各々内に固定された2つ内周側第2永久磁石24dとを備え、2つの内周側第1永久磁石24cは、2つの外周側磁石スロット23aの各々内に固定される複数の外周側永久磁石24aと磁束密度が同一であり、2つの内周側第2永久磁石24dは、2つの内周側第1永久磁石24cよりも磁束密度が小さい点で相違している。各外周側永久磁石24a、各内周側第1永久磁石24c及び各内周側第2永久磁石24dは、それぞれ断面矩形形状に形成されており、その大きさは同じである。
この第3実施形態に係る回転子20及びその回転子20を備えた永久磁石式回転電機1においても、複数(4つ)の磁極部22の各々が、回転子コア21の軸方向に貫通し、回転子コア21の周方向及び径方向に沿って行列状に配設された複数(8つ)の磁石スロット23と、複数(8つ)の磁石スロットの各々内に固定された複数(8つ)の永久磁石24とを有する。即ち、各磁極部22における磁石スロット23が周方向のみならず径方向にも分割され、それぞれの磁石スロット23内に永久磁石24が固定されている。これにより、各磁石スロット23内に固定される永久磁石24が周方向のみに磁石スロット23を分割する場合よりも小さくすることができ、各磁極部22における各磁石スロット23に発生する応力を小さくすることができる。
また、各磁極部22において、4つの内周側磁石スロット23bの各々内に固定される4つの内周側永久磁石は、4つの磁極部22の周方向に磁極中央側に配置された2つの内周側磁石スロット23bの各々内に固定された2つの内周側第1永久磁石24cと、4つの磁極部22の周方向に磁極両端側に配置された2つの内周側磁石スロット23bの各々内に固定された2つ内周側第2永久磁石24dとを備え、2つの内周側第1永久磁石24cは、2つの外周側磁石スロット23aの各々内に固定される複数の外周側永久磁石24aと磁束密度が同一であり、2つの内周側第2永久磁石24dは、2つの内周側第1永久磁石24cよりも磁束密度が小さい。
ここで、第1実施形態に係る回転子20のように、各磁極部22において、4つの内周側磁石スロット23bの各々内に固定される4つの内周側永久磁石24bの磁束密度が、4つの外周側磁石スロット23aの各々内に固定される4つの外周側永久磁石24aの磁束密度と同一になっている場合には、4つの外周側永久磁石24a及び4つの内周側永久磁石24bからの磁束が作る起磁力の波形は、矩形波形状となる。
これに対して、第3実施形態に係る回転子20のように、各磁極部22において、4つの内周側磁石スロット23bの各々内に固定される4つの内周側永久磁石が、4つの磁極部22の周方向に磁極中央側に配置された、磁束密度が外周側永久磁石24aの磁束密度と同一である2つの内周側第1永久磁石24cと、4つの磁極部22の周方向に磁極両端側に配置された、磁束密度が内周側第1永久磁石24cよりも小さい2つの内周側第2永久磁石24dとを備えると、4つの外周側永久磁石24a、2つの内周側第1永久磁石24c及び2つの内周側第2永久磁石24dからの磁束が作る起磁力の波形は、矩形波形状の両側に小さな2つの矩形波形状を加えた形状となり、正弦波形状に近づくことになる。これにより、起磁力の基本波成分が増加するとともに高調波成分が減少し、高トルク化及びコギングトルクの低減を実現することができる。
(第4実施形態)
次に、本発明の第4実施形態に係る回転子について図6を参照して説明する。図6において、図1乃至図3に示す部材と同一の部材については同一の符号を付し、その説明を省略することがある。
図6に示す回転子20は、図2に示す回転子20と基本構成は同様である。図2に示す回転子20においては、各磁極部22において、8つの磁石スロット23の全てに永久磁石24が固定されているが、即ち、4つの外周側磁石スロット23aに4つの外周側永久磁石24aが固定され、4つの内周側磁石スロット23bに4つの内周側永久磁石24bが固定されている。これに対し、図6に示す回転子20では、各磁極部22において、4つの外周側磁石スロット23aの各々内に4つの外周側永久磁石24aが固定され、4つの内周側磁石スロット23bの各々内に4つの磁性金属25が固定されている点で相違している。各外周側永久磁石24a及び各磁性金属25は、それぞれ断面矩形形状に形成されており、その大きさは同じである。磁性金属25としては、鉄などの強磁性体があげられる。
この第4実施形態に係る回転子20によれば、複数(4つ)の磁極部22の各々が、径方向外周側の複数(4つ)の外周側磁石スロット23aと、径方向内周側の複数(4つ)の内周側磁石スロット23bとの2行複数列(4列)状に形成されている複数(8つ)の磁石スロットと、複数(4つ)の外周側磁石スロット23aの各々内に固定される複数(4つ)の外周側永久磁石24aと、複数(4つ)の内周側磁石スロット23bの各々内に固定される複数(4つ)の磁性金属25とを備えている。このため、第2実施形態に係る回転子20と同様に、図1に示す永久磁石式回転電機1と電気的特性の異なる永久磁石式回転電機1を、図2に示す回転子コア21と同一の抜型で製作した回転子コア21を用いて製作することができる。
また、第4実施形態に係る回転子20によれば、各磁極部22において、4つの内周側磁石スロット23bの全てに磁性金属25が固定されているため、第2実施形態に係る回転子20と同様に、大きな逆磁界が発生した際の逆磁界の影響を考慮した適切な磁石配置の回転子20とすることができる。
(第5実施形態)
次に、本発明の第5実施形態に係る回転子について図7を参照して説明する。図7において、図1乃至図3に示す部材と同一の部材については同一の符号を付し、その説明を省略することがある。
図7に示す回転子20は、図2に示す回転子20と基本構成は同様である。図2に示す回転子20においては、各磁極部22において、8つの磁石スロット23の全てに永久磁石24が固定されているが、即ち、4つの外周側磁石スロット23aに4つの外周側永久磁石24aが固定され、4つの内周側磁石スロット23bに4つの内周側永久磁石24bが固定されている。これに対し、図7に示す回転子20では、各磁極部22において、4つの外周側磁石スロット23aの各々内に4つの外周側永久磁石24aが固定され、4つの内周側磁石スロット23bのうち4つの磁極部22の周方向に磁極中央側に配置された2つの内周側磁石スロット23bの各々内に外周側永久磁石24aと同一の磁束密度を有する2つの内周側永久磁石24bが固定され、4つの内周側磁石スロット23bのうち4つの磁極部22の周方向に磁極両端側に配置された2つの内周側磁石スロット23bの各々内に2つの磁性金属25が固定される点で相違している。各外周側永久磁石24a、各内周側永久磁石24b及び各磁性金属25は、それぞれ断面矩形形状に形成されており、その大きさは同じである。磁性金属25としては、鉄などの強磁性体があげられる。
この第5実施形態に係る回転子20によれば、複数(4つ)の磁極部22の各々が、径方向外周側の複数(4つ)の外周側磁石スロット23aと、径方向内周側の複数(4つ)の内周側磁石スロット23bとの2行複数列(4列)状に形成されている複数(8つ)の磁石スロット23と、複数(4つ)の外周側磁石スロット23aの各々内に固定される複数(4つ)の外周側永久磁石24aと、複数(4つ)の内周側磁石スロット23bのうち4つの磁極部22の周方向に磁極中央側に配置された2つの内周側磁石スロット23bの各々内に固定された複数(2つ)の内周側永久磁石24bと、複数(4つ)の内周側磁石スロット23bのうち4つの磁極部22の周方向に磁極両端側に配置された2つの内周側磁石スロット23bの各々内に固定される複数(2つ)の磁性金属25とを備えている。そして、複数(2つ)の内周側永久磁石は、複数(4つ)の外周側永久磁石24aと磁束密度が同一である。このため、4つの外周側永久磁石24a、2つの内周側永久磁石24b及び2つの磁性金属25からの磁束が作る起磁力の波形は、矩形波形状の両側に小さな2つの矩形波形状を加えた形状となり、正弦波形状に近づくことになる。これにより、第3実施形態に係る回転子20と同様に、起磁力の基本波成分が増加するとともに高調波成分が減少し、高トルク化及びコギングトルクの低減を実現することができる。
以上、本発明の実施形態について説明してきたが、本発明はこれに限定されずに種々の変更、改良を行うことができる。
例えば、第1実施形態に係る回転子20においては、各磁極部22において、磁石スロット23が2行4列状に形成されているが、これに限定されるものではなく、2行以上かつ2列以上の行列状に形成されていればよい。
また、第1実施形態に係る回転子20においては、各外周側永久磁石24a及び各内周側永久磁石24bの大きさは同じであるが、異なっていてもよい。
また、第1実施形態に係る回転子20においては、各外周側永久磁石24aの磁束密度と、各内周側永久磁石24bの磁束密度とは同一となっているが、各外周側永久磁石24aの磁束密度と、各内周側永久磁石24bの磁束密度とは異なっていてもよい。
また、第2実施形態に係る回転子20においては、各磁極部22において、磁石スロットが2行4列状に形成されているが、これに限定されず、2行かつ2列以上の行列状に形成されていればよい。
また、第3実施形態に係る回転子20においては、各磁極部22において、各磁極部22において、磁石スロットが2行4列状に形成されているが、これに限定されず、2行かつ3列以上の行列状に形成されていればよい。
また、第4実施形態に係る回転子20においては、各磁極部22において、磁石スロットが2行4列状に形成されているが、これに限定されず、2行かつ2列以上の行列状に形成されていればよい。
また、第5実施形態に係る回転子20においては、各磁極部22において、各磁極部22において、磁石スロットが2行4列状に形成されているが、これに限定されず、2行かつ3列以上の行列状に形成されていればよい。
1 永久磁石式回転電機
10 固定子
14 固定子巻線
20 回転子
21 回転子コア
22 磁極部
23 磁石スロット
23a 外周側磁石スロット
23b 内周側磁石スロット
24 永久磁石
24a 外周側永久磁石
24b 内周側永久磁石
24c 内周側第1永久磁石
24d 内周側第2永久磁石
25 磁性金属

Claims (2)

  1. 円筒状の回転子コアと、該回転子コアの周方向に沿って所定間隔をあけて設けられた複数の磁極部とを備え、
    該複数の磁極部の各々が、前記回転子コアの軸方向に貫通し、前記回転子コアの周方向及び径方向に沿って行列状に配設された複数の磁石スロットであって、径方向外周側の複数の外周側磁石スロットと、径方向内周側の複数の内周側磁石スロットとの2行複数列状に形成されている複数の磁石スロットと、前記複数の外周側磁石スロットの各々内に固定される複数の外周側永久磁石と、前記複数の内周側磁石スロットのうち前記複数の磁極部の周方向に磁極中央側に配置された複数の内周側磁石スロットの各々内に固定された複数の内周側永久磁石と、前記複数の内周側磁石スロットのうち前記複数の磁極部の周方向に磁極両端側に配置された複数の内周側磁石スロットの各々内に固定される複数の磁性金属とを備え、前記複数の内周側永久磁石は、前記複数の外周側永久磁石と磁束密度が同一であることを特徴とする回転子。
  2. 固定子巻線を巻装した固定子と、該固定子の内周側に回転自在に配置された、請求項に記載の回転子とを備えたことを特徴とする永久磁石式回転電機。
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