JP6805822B2 - チタン材、セパレータ、セル、および固体高分子形燃料電池 - Google Patents

チタン材、セパレータ、セル、および固体高分子形燃料電池 Download PDF

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Description

本発明は、チタン材、このチタン材を用いた固体高分子形燃料電池のセパレータ、このセパレータを用いたセル、およびこのセルを用いた固体高分子形燃料電池に関する。
導電性に優れた金属材料の用途として、電池の集電体、電池ケースなどがある。燃料電池用途では、このような金属材料は金属製集電セパレータ材として利用される。このセパレータ材に用いられる金属材料には、耐食性および耐水素脆化性が求められる。耐食性および耐水素脆化性に優れた金属材料として、チタン材が使用される。チタン材が耐食性を有するのは、その表面にTiO2を主体とする酸化物皮膜が生成し、母材を保護することによる。チタン材が耐水素脆化性を有するのは、上述の酸化物皮膜の存在により、水素の進入が遮蔽され、水素脆化を抑制できることによる。
TiO2を主体とする酸化物皮膜は、耐食性および耐水素脆化性の向上のためには有用であるが、導電性に乏しく、母材を構成する金属本来の導電性を利用することの障害となっている。耐水素脆化性を有するチタン材として、以下のような報告がなされている。
特許文献1には、Tiに固溶限以上の量のCuを添加し、一定量のTi2Cu相を析出させることで、Ti相がCuを固溶限まで含むチタン材が開示されている。このチタン材は、耐水素吸収特性が高く、耐水素脆化性が向上しているとされている。
特許文献2には、ZrまたはHfが添加されたチタン合金が開示されている。ZrまたはHfの添加により、水素吸収抑制効果が得られるとされている。
特許文献3には、チタン表面にチタン水素化物含有層を形成して、耐水素脆化性を向上させたチタン材が開示されている。このチタン材は、水素を陰極電解で強制的に導入することにより、あらかじめ水素化物を析出させ、このチタン水素化物含有層を水素に対する障壁として使用するものである。
特許文献4には、チタンまたはチタン合金からなる基材と、表面を被覆する導電性の炭素層と、基材と炭素層との間に設けられた中間層とを備える燃料電池セパレータが開示されている。中間層は、炭化チタンを含有し、酸素の含有率が0.1〜40原子%である。このセパレータは、耐食性に優れ、低い接触抵抗を長期間維持できるとされている。
特開2013−1973号公報 特許2006−291263号公報 特開2005−36314号公報 特開2014−22250号公報
佐藤俊樹 外1名、「黒鉛をコーティングした固体高分子形燃料電池用チタン製セパレータの特性」、神戸製鋼技報、Vol. 65 No. 2(Sep. 2015)
特許文献1〜3では、耐食性および導電性については十分に検討されていない。特許文献4では、耐食性および導電性について検討されているが、中間層が粒状であり、セパレータ用材料として加工性が不十分である。
本発明の目的は、導電性、耐食性、および耐水素脆化性に優れたチタン材、および固体高分子形燃料電池のセパレータを提供することである。本発明の他の目的は、高い発電効率を維持できる固体高分子形燃料電池のセルおよび固体高分子形燃料電池を提供することである。
本発明の実施形態のチタン材は、
純チタンまたはチタン合金からなる母材と、
前記母材の上に形成され、主相を含むチタン酸化物皮膜と、を備え、
前記主相は、当該チタン材の表層について入射角0.3°の薄膜X線回折分析により得られるピークのうち、α−Ti相、およびβ−Ti相に対応するピークを除いて、最大のピークに対応する結晶相であるとともに、Tin(2n-1)(nは、1〜9の整数)相のいずれかであり、
前記チタン酸化物皮膜の厚さが、30〜500nmである、チタン材である。
本発明の実施形態の固体高分子形燃料電池のセパレータは、上記チタン材を備える。
本発明の実施形態の固体高分子形燃料電池のセルは、上記セパレータを備える。
本発明の実施形態の固体高分子形燃料電池は、上記セルを備える。
このチタン材および固体高分子形燃料電池のセパレータは、導電性、耐食性、および耐水素脆化性に優れている。この固体高分子形燃料電池のセルおよび固体高分子形燃料電池は、高い発電効率を維持することができる。このチタン材は、海水淡水化プラント、化学プラント等、水素吸収による脆性破壊が問題となる環境で、電気接点用の構成材等として用いることもできる。この場合も、優れた導電性、耐食性、および耐水素脆化性が得られる。
図1は、チタン材の接触抵抗を測定する装置の構成を示す図である。
以下、本発明の実施の形態について詳細に説明する。以下の説明で、特に断りがない限り、化学組成について、「%」は質量%を意味する。
[チタン材]
チタン材は、母材と、母材の上に形成されたチタン酸化物皮膜と、チタン酸化物皮膜の上に形成され導電性を有する炭素材とを備える。
〈母材〉
母材は、純チタンまたはチタン合金からなる。ここで、「純チタン」とは、98.8%以上のTiを含有し、残部が不純物からなる金属材を意味する。純チタンとして、たとえば、JIS1種〜JIS4種の純チタンを用いることができる。これらのうち、JIS1種およびJIS2種の純チタンは、経済性に優れ、加工しやすいという利点を有する。「チタン合金」とは、70%以上のTiを含有し、残部が合金元素と不純物元素とからなる金属材を意味する。チタン合金として、たとえば、耐食用途のJIS11種、13種、もしくは17種、または高強度用途のJIS60種を用いることができる。
〈チタン酸化物皮膜〉
チタン酸化物皮膜は、主相を含む。主相は、後述のX線回折分析により特定される。主相は、Tin(2n-1)(nは、1〜9の整数;以下、特に断りのない限り、同様)相のいずれかである。具体的には、Tin(2n-1)相は、Ti917(n=9)、Ti815(n=8)、Ti713(n=7)、Ti611(n=6)、Ti59(n=5)、Ti47(n=4)、Ti35(n=3)、Ti23(n=2)、およびTiO(n=1)である。このチタン酸化物皮膜は、以下に述べるように、導電性、耐食性、および耐水素脆化性に優れる。
Tin(2n-1)相は、TiO2相よりも高い導電性を有する。チタン酸化物皮膜は、主相としてTin(2n-1)相を含むので、優れた導電性を有する。また、Tin(2n-1)相は、耐食性を有する。チタン酸化物皮膜は、主相としてTin(2n-1)相を含むので、優れた耐食性を有する。さらに、Tin(2n-1)相は、水素透過の障壁となる。チタン酸化物皮膜は、主相としてTin(2n-1)相を含むので、優れた耐水素脆化性を有する。
Tin(2n-1)(nは、1〜9の整数)相は、nの値が小さいほど、水素透過に対する障壁効果が高く、かつ導電性が良好である。導電性、耐食性、および耐水素脆化性をバランスよく得るためには、nが1〜5の整数であることが好ましく、nが1または2であることがより好ましい。チタン酸化物皮膜は、Tin(2n-1)(nは、1〜9の整数)相の2種以上を含んでいてもよい。この場合、いずれのTin(2n-1)相のnも、1〜5の整数であることが好ましい。Tin(2n-1)相は、Ti23相およびTiO相の1種以上であることが、最も好ましい。
チタン酸化物皮膜の厚さは、30nm以上500nm以下である。チタン酸化物皮膜の厚さが30nm以上であると、十分な耐水素脆化性が得られる。また、チタン酸化物皮膜の厚さが30nm以上であると、チタン酸化物皮膜中のTin(2n-1)相の結晶性が高くない場合であっても、十分な耐食性が得られる。一方、チタン酸化物皮膜の主相であるTin(2n-1)相は、母材より導電性が低い。しかし、チタン酸化物皮膜の厚さが500nm以下であることにより、チタン酸化物皮膜の電気抵抗は十分に低い(導電性は十分に高い)。また、チタン酸化物皮膜の厚さが500nm以下であることにより、チタン材をプレス加工する際に、チタン酸化物皮膜の割れが発生し難い。
チタン酸化物皮膜の厚さは、好ましくは40nm以上であり、より好ましくは50nm以上である。チタン酸化物皮膜の厚さは、好ましくは400nm以下であり、より好ましくは300nm以下である。
チタン酸化物皮膜の厚さは、以下のようにして求めることができる。まず、XPS(X-ray Photoelectron Spectroscopy)により、チタン材の表面からの深さ方向に、ArでスパッタしながらO含有率の分析を行う。O含有率は、Ti、母材に1%以上含まれる成分、C、およびOの濃度を100%として算出する。O含有率が最大値の1/2に低減した深さを、チタン酸化物皮膜の厚さとする。
チタン酸化物皮膜の表面の少なくとも一部に、導電性を有する炭素材が設けられていてもよい。この場合、導電性および耐食性が向上する。
〈薄膜X線回折分析〉
このチタン材では、表層について入射角0.3°(deg)の薄膜X線回折分析を行うことにより、チタン酸化物皮膜の主相が同定される。主相は、薄膜X線回折分析により得られるピークのうち、α−Ti相、およびβ−Ti相に対応するピークを除いて、最大のピークに対応する結晶相である。主相を特定するのにα−Ti相およびβ−Ti相を除くのは、これらの相の大部分が、チタン酸化物皮膜を構成するものではなく、母材に含まれるTiであるためである。ここで、表層は、少なくとも、チタン酸化物皮膜と、母材においてチタン酸化物皮膜の近傍の部分とを含む。
結晶相の同定は、たとえば、以下の手順により行うことができる。まず、検出されることが予想される結晶相として、結晶相の候補を決定する。結晶相の候補は、たとえば、Ti、ならびにTiとC、およびOの1種以上とを含む化合物とすることができる。具体的な候補として、TiO2(ルチル型)、TiO2(アナターゼ型)、Tin(2n-1)、α−Ti、β−Ti、およびTiCが挙げられる。母材がチタン合金である場合、合金元素を含む化合物も候補としてもよい。チタン材の製造工程で、Hを含む雰囲気で処理した場合は、Hを含む化合物も候補としてもよい。候補には、少なくとも、TiO2(ルチル型)、TiO2(アナターゼ型)、Tin(2n-1)、α−Ti、およびβ−Tiが含まれる。
X線回折分析の条件は、たとえば、下記の通りとすることができる。
X線:Co−Kα線
励起:加速電圧を30kVとした100mAの電子線照射
測定対象の回折角度:2θ=20〜100°
スキャン:0.02°のステップでのステップスキャン
各ステップの固定時間:10秒
ピーク強度は、X線回折曲線の連続バックグラウンドより上の部分の面積とする。ここで、「面積」とは、測定したカウント数を使って得た積分強度である。
そして、上記候補の金属チタンおよびチタン化合物のX線回折パターンのデータベースを用い、候補の結晶相のうち薄膜X線回折分析の結果と整合するものが存在すると判断する。その手順は、たとえば、以下の通りである。まず、得られたデータを21点の放物線フィルタで平滑化する。この平滑化したデータに対して、ピーク強度閾値を20cps、ピーク幅閾値を0.1°として、二次微分法でピーク検出を行う。ピーク位置は重心角度とする。以下、このようにして検出されたピークを「実測回折線」という。
実測回折線のうち、上記データベースにあるα−Tiおよびβ−Tiの回折線(以下、「DB回折線」という。)と0.1°以内の角度にあるものを除いて最大のものに対応する結晶相が主相である。すなわち、主相は、上述の候補のいずれかに同定される。母材は純チタンまたはチタン合金からなるので、Tin(2n-1)相、およびTiO2相は、チタン酸化物皮膜中に存在する。本発明のチタン材では、チタン酸化物皮膜は、Tin(2n-1)相を主相として含む。
最大の回折線に対して複数種の結晶相が対応する場合は、確度評価が最も高いものを、主相とする。確度評価として、たとえば、上述の複数種のいずれを主相とするかを、まず、下記(i)の判定基準により決定することを試みる。そして、この判定基準で決定できない場合は、下記(ii)の判定基準により、決定を試みる。
(i)候補となる結晶相のDB回折線において強度が強い順に3番目までのDB回折線のうち、実測回折線と一致するDB回折線の数。
(ii)同様に、強度が強い順に8番目までのDB回折線のうち、実測回折線と一致するDB回折線の数。
上記(i)および(ii)の判定基準では、一致するDB回折線の数が多いほど確度が高い。さらに、DB回折線と一致する実測回折線の数が同じ場合には、一致するDB回折線と実測回折線とについて、DB回折線の回折角度と実測回折線の回折角度との差の平均を比較し、この角度差の平均が小さいものをより確度が高いとする。これにより、主相の同定を客観的に行うことができる。以上の手順は、たとえば、X線回折分析装置に付属するソフトウェアを用いて実施することができる。
TiO2相は導電性に乏しいため、TiO2相(ルチル型またはアナターゼ型)の最強ピーク強度ITiO2は0であることが好ましい。ITiO2が0ではない場合、すなわち、TiO2相に起因するピークが認められる場合は、主相の最強ピーク強度I1は、ITiO2の5倍以上であることが好ましい。すなわち、この場合、チタン材の薄膜X線回折分析によるピーク強度は、下記式(1)を満足する。
I1≧5×ITiO2 …(1)
式(1)は、チタン酸化物皮膜中において、導電性を有する主相が導電性に乏しい結晶相であるTiO2相に比して十分多く存在することを意味する。したがって、式(1)を満足するチタン材のチタン酸化物皮膜は、高い導電性を有する。
TiO2相に起因するピークが認められるか否かは、上記ピーク検出を行った後、主相に同定されていない実測回折線で、TiO2相に起因し得るピーク(回折線)が存在するか否かにより判断する。
[チタン材の製造方法]
このチタン材は、以下に説明する第1工程および第2工程を含む方法により製造することができる。第1工程では、母材の表層を酸化させて、TiO2相を主体とする酸化皮膜(以下、「中途酸化物皮膜」という。)を形成する。第2工程では、中途酸化物皮膜を還元処理して、Tin(2n-1)相を主相とするチタン酸化物皮膜を形成する。
〈第1工程〉
第1工程は、酸化性雰囲気中での熱処理、または陽極酸化処理を含むものとすることができる。母材の表面に均質な酸化皮膜を生成させるという観点では、陽極酸化処理を採用することが好ましい。この第1工程により、第2工程で厚さが30〜500nmのチタン酸化物皮膜が得ることのできる厚さの中途酸化物皮膜を生成する。
《酸化性雰囲気中での熱処理》
酸化性雰囲気は、たとえば大気雰囲気とすることができる。大気雰囲気中で母材の表面に中途酸化物皮膜を生成させるためには、350℃以上700℃以下の温度で加熱する。350℃未満での加熱では、生成する中途酸化物皮膜の厚さが薄く、第2工程での還元処理により、酸化皮膜が消失する可能性がある。また、700℃を超える温度で加熱すると、気孔率が大きい中途酸化物皮膜が生成し、中途酸化物皮膜そのものが脱落するおそれがある。より好ましい温度範囲は、干渉色が青色から紫色となる500℃以上700℃以下である。加熱時間は、たとえば、所定の温度に到達してから、5分〜90分とすることができる。
《陽極酸化処理》
陽極酸化処理は、チタンの一般的な陽極酸化に用いられる水溶液、たとえば、リン酸水溶液、硫酸水溶液などを用いて実施することが可能である。陽極酸化の電圧は、15V以上で、絶縁破壊を起こさない電圧(約150V)を上限とする。陽極酸化の電圧は、好ましくは、40V以上115V以下とする。電圧を40V以上とすることにより、中途酸化物皮膜中にアナターゼ型TiO2相が形成される。このような中途酸化物皮膜に対して第2工程を実施するとTin(2n-1)相を多く含むチタン酸化物皮膜を形成することができる。115Vは、工業的に容易にチタンの陽極酸化が可能な上限の電圧である。
酸化性雰囲気中での熱処理、および陽極酸化処理のいずれにより中途酸化物皮膜を形成した場合でも、チタン酸化物皮膜を構成するTiは、母材に由来する。これにより、母材に対するチタン酸化物皮膜の密着性が高くなるとともに、チタン酸化物皮膜中の導電性を有するチタン酸化物(Tin(2n-1)相等)と母材との導電経路が得られやすくなる。
これに対して、蒸着のような手段により、母材に由来しないTiを母材上に付加してチタン酸化物皮膜を形成した場合は、母材に対するチタン酸化物皮膜の密着性が不十分になることがある。また、このような場合、Tiを付加する前に、母材表面に導電性に乏しいTiO2相が形成されていることがある。この場合、チタン酸化物皮膜中の導電性を有するチタン酸化物と母材との導通が阻害されることがある。このようなTiO2相の存在は、チタン材の表面から深さ方向のO(酸素)含有率プロファイルを取得し、母材とチタン酸化物皮膜との境界領域に高いO含有率の部分が存在するか否かにより確認することができる。O含有率プロファイルを取得するための分析手段として、たとえば、GD−OES(Glow Discharge Optical Emission Spectrometry)を用いることができる。
〈第2工程〉
第2工程は、炭素による還元処理、または水素による還元処理を含むものとすることができる。
《炭素による還元処理》
この処理は、還元に寄与する炭素を含む炭素源を用いた熱処理とすることができる。この熱処理では、一例として、下記式(a)の反応により、TiO2が、より低次の酸化物(この例では、Ti23)に還元される。
2TiO2+C→Ti23+CO↑ (a)
この方法では、まず、還元に用いる炭素源を、中途酸化物皮膜の上に供給する。炭素源の供給は、たとえば、表面に中途酸化物皮膜を形成した母材に対して、スキンパス圧延、すなわち、圧下率が5%以下の圧延を行うことにより実施できる。この場合、炭素源として、圧延油を用いる。圧下率が5%を超えると、中途酸化物皮膜が破壊されて、表面に金属が露出してしまうおそれがある。この場合、表面に所定のチタン酸化物皮膜が均一に形成されたチタン材が得られなくなる。
また、中途酸化物皮膜の上にC含有の樹脂フィルムをラミネートして、その後熱処理によりこのフィルムを炭化させてもよい。これによっても、中途酸化物皮膜の上に炭素源が供給される。
炭素源の供給は、たとえば、実質的に無酸素の雰囲気中で加熱することにより炭素化する物質を、中途酸化物皮膜に付着させることによって実施してもよい。このような物質として、たとえば、C(炭素)とH(水素)とO(酸素)とで構成された物質、およびCとHとCl(塩素)とで構成された物質を挙げることができる。CとHとOとで構成された物質は、たとえば、ポリビニールアルコール(以下、「PVA」と略記する。)、およびカルボキシメチルセルロース(以下、「CMC」と略記する。)である。CとHとClとで構成された物質は、たとえば、ポリ塩化ビニリデン、およびポリ塩化ビニルである。
PVAおよびCMCは、水溶性である。これらの水溶液は適度の粘度を有するので、中途酸化物皮膜に塗布するのに適している。有機溶媒に対して可溶性を有する炭素源であれば、水溶性を有しなくても、有機溶媒に溶解して塗布して用いることができる。
熱処理の温度は、400℃以上850℃以下とする。400℃未満では、還元反応が十分に進行しない。850℃を超える温度では、炭素源から中途酸化物皮膜またはチタン酸化物皮膜を介して母材中へCが拡散し、母材中にTiCが形成される可能性がある。TiCは、耐食性に乏しく、酸溶液に溶解する。このため、母材にTiCが形成されたチタン材は、酸溶液に接する環境での使用、たとえば、固体高分子形燃料電池のセパレータとしての使用には適しないことがある。熱処理時間は、所定の温度に到達してから10秒以上10分以下とする。10秒未満では、還元反応が十分に進行しない。10分を超えると、Tin(2n-1)相に加えて、TiC相が生成することがある。
熱処理をする前に、中途酸化物皮膜の上に十分な量の炭素源を供給した場合や、熱処理時間が短い場合、熱処理後、チタン酸化物皮膜の上には、炭素源に由来する導電性の炭素が残存する。残存した炭素は、炭素材となる。チタン酸化物皮膜の表面の少なくとも一部に炭素材を有するチタン材は、導電性および耐食性がより良好である。
チタン酸化物皮膜の表面に対する炭素源の供給は、たとえば、塊状(ブロック状等)の導電性炭素材をチタン酸化物皮膜に対して摺動させることによって行ってもよい。導電性炭素材は、黒鉛であることが好ましい。黒鉛では、炭素原子からなる六員環の面間の結合は弱い。このため、黒鉛をチタン酸化物皮膜に対して摺動させると、黒鉛は、鱗状の粒子となってチタン酸化物皮膜の表面にほぼ平行に配向する。これにより、チタン酸化物皮膜の表面を黒鉛で効率的に覆うことができる。
経済的に許容されるのであれば、チタン酸化物皮膜の表面に対して、蒸着によってCを供給してもよい。
《水素による還元処理》
この処理は、還元に寄与する水素を含む雰囲気中での熱処理とすることができる。この熱処理では、一例として、下記式(b)の反応により、TiO2が、より低次の酸化物(この例では、Ti23)に還元される。
2TiO2+H2→Ti23+H2O (b)
この方法では、水素を含む雰囲気中で熱処理を行う。熱処理温度は、400℃以上850℃以下とする。中途酸化物皮膜において、結晶性の低いアモルファス状の酸化物の比率が高くなるが、還元処理が400℃以上の温度で実施されることにより、結晶化が進行し耐水素脆化性が良好となる。850℃を超える温度では、水素の拡散速度が大きくなり、水素化チタンが形成されて水素脆化するおそれがある。熱処理時間は、処理温度にもよるが、通常、所定の温度に到達してから、保持時間を10秒以上5分以下とする。10秒未満では、還元が十分に進行しない。5分を超えると、Tin(2n-1)以外に、TiHが生成する。この場合、耐食性が不十分となる。
[固体高分子形燃料電池のセパレータ]
このセパレータは、上記チタン材を備える。これにより、このセパレータと電極膜との初期の接触抵抗は低い。また、チタン材が耐食性を有することにより、固体高分子形燃料電池のセパレータ環境で、この低い接触抵抗は維持される。さらに、上記チタン材を備えるセパレータは、耐水素脆化性に優れる。
セパレータは、表面に溝が形成された形状を有するものとすることができる。たとえば、セパレータの一面には、燃料ガスを流すための溝が形成されている。セパレータの他面には、酸化性ガスを流すための溝が形成されている。このような形状のセパレータは、薄板状のチタン材をプレス成形して得ることができる。
また、板状の母材をセパレータの形状に成形してから、その母材の表面に、Tin(2n-1)相を主相として含み30〜500nmの厚さを有するチタン酸化物皮膜を形成してもよい。この場合も、母材と、母材の上に形成された所定のチタン酸化物皮膜とを有するチタン材を備えるセパレータを得ることができる。
[セルおよび固体高分子形燃料電池]
セルは、上記セパレータと、固体高分子電解質膜と、燃料電極膜(アノード)と、酸化剤電極膜(カソード)とが、所定の順序で積層された公知の構造を有するものとすることができる。固体高分子形燃料電池は、複数のセルが積層され電気的に直列に接続された公知の構造を有するものとすることができる。これらのセルおよび固体高分子形燃料電池では、セパレータの導電性と耐食性とが優れることにより、セパレータと電極膜との低い接触抵抗が維持される。これにより、これらのセルおよび固体高分子形燃料電池は、高い発電効率を維持することができる。また、セパレータの耐水素脆化性が優れることにより、電池を長時間運転してもセパレータの脆化による破壊は生じ難い。これによっても、高い発電効率は維持される。
本発明の効果を確認するため、各種のチタン材を作製して評価した。
1.母材の準備
母材として、厚さが0.1mmの板状のJIS1種チタン材、および厚さが1mmの板状のJIS17種チタン合金材を使用した。表1に、母材の組成を示す。
Figure 0006805822
2.チタン酸化物皮膜の形成
第1工程として母材の表面に中途酸化物皮膜を形成した。その後、第2工程として中途酸化物皮膜を還元処理することにより、チタン酸化物皮膜を形成した。
2−1.第1工程:中途酸化物皮膜の形成
中途酸化物皮膜は、母材の表面を大気酸化または陽極酸化することにより形成した。大気酸化は、アズワン社製ガス置換マッフル炉を用い、空気ボンベから0.5L/分の流量で炉内に空気を導入しながら実施した。陽極酸化は、直流安定化電源により、1質量%の過酸化水素および1質量%のリン酸を含む水溶液中で、母材と対極との間に所定の電圧を印加することにより実施した。対極は、白金製のものを用いた。電圧の印加開始後、0.3V/秒の速度で電圧を上げて所定の電圧とし、60秒間保持して処理を完了した。
得られた試料について、リガク社製X線回折装置RINT2500を使用して、薄膜X線回折分析により、表層のTiO2相の種類、すなわち、ルチル型であるかアナターゼ型であるかを同定した。この際、ターゲットはCoを使用し、入射角を0.3°とした。TiO2は、中途酸化物皮膜を構成するものである。
2−2.第2工程:中途酸化物皮膜の還元
中途酸化物皮膜の還元は、水素雰囲気中での熱処理により行った。この熱処理の前に、炭素源を中途酸化物皮膜の上に供給する場合は、下記方法1〜4のいずれかにより供給した。
〈方法1〉導電性樹脂の塗布
第1工程が施されたチタン材の一方の面に、ポリアニリントルエン溶液(化研産業社製、商品名:PANT)を、バーコーターを用いて塗布し、ドラフト内大気中(室温)で3時間乾燥させた。目視により、塗膜が乾燥したこと、および塗膜の剥離がないことを確認した後、チタン材の他方の面も同様に樹脂を塗布し、さらにドラフト内大気中で24時間乾燥させた。
〈方法2〉炭素の真空蒸着
第1工程が施されたチタン材の片面に、蒸着装置として日本電子社製のオートカーボンコーター(JEC-560)を用い、炭素を真空蒸着した。チャンバー内を真空ポンプにより減圧し、MANUALモードに設定して、通電条件を4Vの電圧で5秒間として炭素蒸着を実施した。チャンバー内を大気圧にした後、チタン材の他方の面にも同様の条件で炭素を蒸着した。
〈方法3〉樹脂フィルムのラミネート
第1工程が施されたチタン材を、樹脂フィルム(明光商会社製MSパウチフィルム,厚さ100μm)で挟み、ラミネーター(アコ・ブランズ・ジャパン社製フュージョン5100L)を用いて加熱圧着させた。樹脂フィルムのみとなった端部は、切断除去した。
〈方法4〉圧延油の塗布
中途酸化物皮膜の表面に、炭素源としての圧延油を塗布して、圧下率1%のスキンパスを行った。圧延油として、出光興産社製ダフニーロールオイルFX−60を使用した。
以上の方法1〜4のいずれかにより中途酸化物皮膜の上に炭素源を供給した母材、または炭素源の供給を行わなかった母材を、常圧の水素雰囲気中(窒素を25at%含有)で加熱することにより、中途酸化物皮膜の還元処理を行った。
3.薄膜X線回折分析
上述の中途酸化物皮膜のTiO2相の同定と同様の条件により、チタン材の試料表層部について、薄膜X線回折分析を行った。その結果に基づいて、主相を同定した。また、ピーク強度I1、およびITiO2を測定した。これらの強度に基づき、各試料について、TiO2相に起因するピークが認められた場合は、I1/ITiO2を求めた。
4.チタン酸化物皮膜の厚さ
チタン酸化物皮膜の厚さを、XPSによる上述の方法により求めた。測定装置として、アルバックファイ社製のQuantum2000を用いた。X線源は、AlのKα線を用い、ビームの直径は200μmとした。
5.接触抵抗の測定
得られたチタン材の試料について、非特許文献1に記載されている方法に準じ、接触抵抗を測定した。図1は、チタン材の接触抵抗を測定する装置の構成を示す図である。この装置を用い、各試料の接触抵抗を測定した。図1を参照して、まず、作製した試料11を、燃料電池用のガス拡散層として使用される1対のカーボンペーパ(東レ(株)製 TGP−H−90)12で挟み込み、これを金めっきした1対の電極13で挟んだ。各カーボンペーパ12の面積は、1cm2であった。
次に、この1対の金めっき電極13の間に、10kgf/cm2(9.81×105Pa)の荷重を加えた。図1に、荷重の方向を白抜き矢印で示す。この状態で、1対の金めっき電極13間に一定の電流を流し、このとき生じるカーボンペーパ12と試料11との間の電圧降下を測定した。この結果に基づいて抵抗値を求めた。得られた抵抗値は、試料11の両面の接触抵抗を合算した値となるため、これを2で除して、試料11の片面あたりの接触抵抗値とした。このようにして測定した接触抵抗を、初回の接触抵抗とした。
次に、この1対の金めっき電極13の間に加える荷重を、5kgf/cm2(4.90×105Pa)と20kgf/cm2(19.6×105Pa)との間で繰り返し10回変化させた。その後圧力を10kgf/cm2(9.81×105Pa)として、同様に、接触抵抗を測定した。このようにして測定した接触抵抗を、10回加重後の接触抵抗とした。
6.耐食性の調査
得られたチタン材の試料(繰り返し変動する荷重を加えていないもの)を、90℃、pH2のH2SO4水溶液に96時間浸漬した後、十分に水洗して乾燥させた。そして、上述の方法により接触抵抗を測定した。耐食性が良好ではない場合には、チタン材表面の不動態皮膜が成長するので、浸漬前と比較し接触抵抗が上昇する。
7.耐水素脆化性の調査
チタン材中の水素の安定性を、アネルバ社製M201QA-TDM型分析装置を使用した昇温脱離ガス分析(Thermal Desorption Spectroscopy:TDS分析)によって、調査した。試料を0.5℃/秒で昇温し、水素ガスの発生量を測定し、その発生量がピークを示す時の温度を水素脱離温度とした。水素脱離温度は、チタン材中の水素ガスが拡散放出されるのに必要な温度を示す。室温から水素脱離温度までは、実質的に水素の侵入が起こらない。したがって、水素脱離温度が高いほど、水素の進入は起こりにくい。このため、水素脱離温度は、耐水素脆化性の指標となる。
また、耐水素脆化性の評価として、チタン材を、200℃で0.15MPaの100%水素雰囲気中に100時間曝露し、曝露後のチタン材をセパレータ形状にプレス加工した際の加工割れの有無を調査した。
表2に、チタン材の作製条件、および評価結果を示す。
Figure 0006805822
表2の「加工割れ」の欄の記号は、前記条件で水素雰囲気中にチタン材を曝露後にセパレータ形状にプレス加工した際の加工割れの有無が以下の通りであることを示す。
○:加工割れなし
×:加工割れあり
本発明例1〜13では、いずれも、主相はTin(2n-1)相のいずれかであり、チタン酸化物皮膜の厚さは30〜500nmであった。これらの試料では、接触抵抗の値は、初期および耐食試験後のいずれでも20mΩ・cm2以下と低かった。すなわち、これらの試料が導電性および耐食性に優れることが確認された。これらの試料では、水素雰囲気曝露後のプレス加工時の加工割れがなかった。すなわち、これらの試料が耐水素脆化性に優れることが確認された。
本発明例7〜10の結果から、本発明のチタン材は、方法1〜4のいずれにより炭素を供給しても製造できることが確認できた。
比較例1および7は、それぞれ、処理を施していない母材AおよびBである。これらの表層部には、Tin(2n-1)相が実質的に形成されていない、TiO2相を主体とする自然酸化膜が形成されていると考えられる。比較例1および2では、接触抵抗は、初期で100mΩ・cm2を超え、耐食試験後には大幅に高くなった。また、耐水素脆化性も不良であった。
比較例2、4、および5は、チタン酸化物皮膜の主相はTin(2n-1)相であるが、チタン酸化物皮膜の厚さは30nm未満であった。これらの試料では、耐食試験後で少なくとも10回加重後の接触抵抗が40mΩ・cm2を超えた。また、耐水素脆化性も不良であった。
比較例3、6、および8では、主相はTin(2n-1)相ではなくTiO2相であった。これは、比較例3では、工程2(炭素還元)が施されなかったことによる。比較例6では、工程2の熱処理温度が350℃と低かったため、酸化皮膜の還元が進行しなかったことによる。比較例8では、工程2の熱処理温度が860℃と高かったため、炭素が酸化皮膜の還元剤として機能せず、TiCが形成されたことによる。これらの試料の接触抵抗は、初期および耐食試験後のいずれも、300mΩ・cm2を超えた。TiO2相が導電性に乏しいことにより、接触抵抗が高くなったものと考えられる。また、耐水素脆化性も不良であった。
11:試料(チタン材)

Claims (4)

  1. 純チタンまたはチタン合金からなる母材と、
    前記母材の上に形成され、主相を含むチタン酸化物皮膜と、を備えるチタン材であって、
    前記主相は、当該チタン材の表層について入射角0.3°の薄膜X線回折分析により得られるピークのうち、α−Ti相、およびβ−Ti相に対応するピークを除いて、最大のピークに対応する結晶相であるとともに、Tin(2n-1)(nは、1〜9の整数)相のいずれかであり、
    前記薄膜X線回折分析で、TiO 2 相に起因するピークが認められ、前記主相の最強ピーク強度がTiO 2 相の最強ピーク強度の5倍以上であり、
    前記チタン酸化物皮膜の厚さが、30〜500nmである、固体高分子形燃料電池のセパレータ用のチタン材。
  2. 請求項1に記載のチタン材を備える、固体高分子形燃料電池のセパレータ。
  3. 請求項に記載のセパレータを備える、固体高分子形燃料電池のセル。
  4. 請求項に記載のセルを備える、固体高分子形燃料電池。
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