JP6795314B2 - コークスの製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、コークスの製造方法に関する。
従来、製鉄原料として用いられるコークスは、高炉内での通液性を確保するため、高強度であることが求められる。
しかしながら、高強度なコークスを製造する、高品質な石炭を多く使用するとコークス製造コストが増加する。そこで、安価で高強度なコークス製造技術について、様々な検討がされてきており、その一環として粉砕粒度を適正化することで強度を制御する方法が検討されてきた。
一般に石炭をコークス炉へ装入した際の充填密度が一定であれば、同一配合において石炭を細かく粉砕するほど均質性が増加し、乾留して得られるコークスの強度が高まると言われている。
しかしながら、粉砕粒度を細かくすることで充填密度が低下し、生産性が低下することが懸念されてきた。そこで、充填密度の低下を抑制するため、配合前の各単味炭を各石炭性状により整理し、各石炭の適切な粉砕粒度を設定する方法が報告されている。
例えば、特許文献1〜4には、イナート組織のサイズに応じて石炭の粉砕粒度、配合を制御することで高強度コークスを製造する方法が開示されている。
また、特許文献5〜7には、膨張率、全イナート量、入荷時平均粒度、平均最大反射率、ギーセラー最高流動度、ハードグローブ指数等、各種石炭性状に応じて適切な粉砕粒度を決定し、高強度コークスを製造する方法が開示されている。
また、特許文献8には、浸透距離が大きい石炭を粉砕することで強度低下を抑制する方法が開示されている。
また、特許文献9には、揮発分が30質量%以上で、ジラトメーター測定による全膨張率が40%以下、ギーセラー流動度(ddpm)の対数値が1.5以下の非微粘結炭を粉砕して配合炭の一部としてコークスを製造するにあたり、膨張性阻害変動率が所定の値以下になるように前記非微粘結炭の粉砕粒度を決定するコークスの製造方法が開示されている。
特開2004−339503号公報 特開2008−297385号公報 特開2010−138254号公報 特開2006−273884号公報 特開2007−112941号公報 特開2008−133383号公報 特開2013−6958号公報 特開2012−72388号公報 特開2015−203045号公報
特許文献1〜4において、イナートサイズを評価する方法は、顕微鏡によって撮影した石炭、コークス画像を画像解析する方法、イナートの累積体積比から評価する方法などである。しかしながら、このような手法による、粉砕後の石炭もしくは乾留後のコークスのイナートサイズの評価は煩雑であり、時間もかかるといった問題がある。
また、特許文献5〜7の方法では、石炭性状を組み合わせる場合、複数の測定を実施する必要があり、情報を得るためには時間を要し、必要試料量も多くなるといった問題がある。
また、特許文献8の方法では、浸透距離測定には特殊な測定装置が必要であるといった問題がある。
本発明は、上述した課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、特殊な装置を必要とせず、簡便な方法で粉砕粒度を適正化して、製造されるコークスの強度を高強度化することが可能なコークスの製造方法を提供することにある。
本発明者らは、各単味炭の粉砕粒度を適正化し、製造されるコークス強度を高強度化する方法について鋭意検討を行った。その結果、単味炭の中でも、粒度の細かい部分の性状が、よりコークス強度に寄与するであろう考えた。そして、鋭意検討したところ、所定粒度以下のフラクションの全膨張率が粉砕効果と相関があることを本発明者らは見出した。本発明は、上記知見を基になされたものである。
すなわち、本発明は、以下のようなものを提供する。
複数種の単味炭を配合して得られる装入炭を乾留することによりコークスを製造するコークスの製造方法であって、
所定の目開きの篩で各前記単味炭を篩分けする工程A、
前記工程Aにより篩分けされた所定粒度以下のフラクションの全膨張率を、ジラトメーターにより測定する工程B、
粉砕効果を示す値Yを、下記式(1)により算出する工程C、
Y=a×X+b×X+c・・・・・・・式(1)
(ただし、Xは、ギーセラー最高流動度(ddpm)であり、Xは、所定粒度以下のフラクションの全膨張率であり、a、b及びcは定数である。)
少なくとも前記値Yの一番大きい単味炭を決定する工程D、及び、
少なくとも前記値Yが一番大きいと決定された単味炭を粉砕する工程E
を含むことを特徴とするコークスの製造方法。
前記構成によれば、まず、各単味炭のギーセラー最高流動度、及び、所定粒度以下のフラクションの全膨張率に基づいて、粉砕効果を示す値Yの一番大きい単味炭を決定する(工程A〜工程D)。粉砕効果が大きいとは、同量の単味炭を粉砕した際に、コークス強度の向上の程度が大きいことをいう。そして、工程Eにおいて、前記値Yが一番大きいと決定された単味炭を粉砕する。
つまり、工程Dにおいて複数種のなかで粉砕効果の最も大きいと決定された単味炭を、工程Eにおいて粉砕するため、装入炭全体の粉砕粒度が細かくなりすぎない態様で、コークス強度を効率的に高強度化することができる。
なお、特許文献9の方法は、全膨張率が40%以下、ギーセラー流動度(ddpm)の対数値が1.5以下の非微粘結炭を粉砕して配合炭の一部としてコークスを製造するにあたり、粉砕粒度を決定するものであり、複数の単味炭の粉砕順を決定するものではない。
本発明者らは、鋭意研究の結果、単味炭のなかでも、ギーセラー最高流動度が350ddpm以上のもののなかから、粉砕する単味炭を決定すれば、よりコークス強度を効率的に高強度化することができる知見を得た。
すなわち、前記構成において、各前記単味炭は、ギーセラー最高流動度が350ddpm以上であることが好ましい。各前記単味炭が、ギーセラー最高流動度が350ddpm以上であると、よりコークス強度を効率的に高強度化することができる。
前記構成においては、前記篩の目開きが、3mm以下の範囲内で選択されることが好ま
しい。実施例の結果からも分かるように、篩の目開きが、3mm以下の範囲内で選択され
ると、当該フラクションの全膨張率と実測の粉砕効果との相関が高くなる。従って、前記
篩の目開きを、3mm以下の範囲内で選択すれば、粉砕効果の推定値がより正確となる。
その結果、値Yの一番大きい単味炭をより正確に決定することが可能となり、さらにコー
クス強度を効率的に高強度化することができる。
さらに、本発明は、以下のようなものを提供する。
複数種の単味炭を配合して得られる装入炭を乾留することによりコークスを製造するコークスの製造方法であって、
所定の目開きの篩で各前記単味炭を篩分けする工程A、
前記工程Aにより篩分けされた所定粒度以下のフラクションの全膨張率を、ジラトメーターにより測定する工程B、
粉砕効果を示す値Yを、下記式(1)により算出する工程C、
Y=a×X +b×X +c・・・・・・・式(1)
(ただし、X は、ギーセラー最高流動度(ddpm)であり、X は、所定粒度以下のフラクションの全膨張率であり、a、b及びcは炉の型式、及び、操業方法によって決まる定数であり、実操業データを重回帰分析して求まる定数である。)
少なくとも前記値Yの一番大きい単味炭を決定する工程D、及び、
少なくとも前記値Yが一番大きいと決定された単味炭を粉砕する工程E
を含むことを特徴とするコークスの製造方法。
本発明によれば、特殊な装置を必要とせず、簡便な方法で粉砕粒度を適正化して、製造されるコークスの強度を高強度化することが可能なコークスの製造方法を提供することができる。
ドラム強度試験により実際に求めた3.0mm以下割合1%あたりのDI向上幅(実測粉砕効果)と、「−0.5mm全膨張率」との関係を示すグラフである。 ドラム強度試験により実際に求めた3.0mm以下割合1%あたりのDI向上幅(実測粉砕効果)と、「−1.5mm全膨張率」との関係を示すグラフである。 ドラム強度試験により実際に求めた3.0mm以下割合1%あたりのDI向上幅(実測粉砕効果)と、「−3.0mm全膨張率」との関係を示すグラフである。 ドラム強度試験により実際に求めた実測粉砕効果と、値Y(推定粉砕効果)との関係を示すグラフである。
以下、本発明の実施形態について説明する。
本実施形態に係るコークスの製造方法は、
複数種の単味炭を配合して得られる装入炭を乾留することによりコークスを製造するコークスの製造方法であって、
所定の目開きの篩で各前記単味炭を篩分けする工程A、
前記工程Aにより篩分けされた所定粒度以下のフラクションの全膨張率を、ジラトメーターにより測定する工程B、
粉砕効果を示す値Yを、下記式(1)により算出する工程C、
Y=a×X+b×X+c・・・・・・・式(1)
(ただし、Xは、ギーセラー最高流動度(ddpm)であり、Xは、所定粒度以下のフラクションの全膨張率であり、a、b及びcは定数である。)
少なくとも前記値Yの一番大きい単味炭を決定する工程D、及び、
少なくとも前記値Yが一番大きいと決定された単味炭を粉砕する工程E
を少なくとも含む。
以下、各工程について説明する。
[工程A]
まず、工程Aにおいて、所定の目開きの篩で各前記単味炭を篩分けする。
前記篩の目開きとしては、後述する工程Bにおいて測定されるフラクションの全膨張率と、実測粉砕効果とがある程度相関が得られる範囲内であることが好ましい。具体的に、前記篩の目開きとしては、例えば、3mm、1.5mm、0.5mmが挙げられる。実施例の結果からも分かるように、篩の目開きが、3mm以下の範囲内で選択されると、当該フラクションの全膨張率と実測の粉砕効果との相関が高くなる。従って、前記篩の目開きを、3mm以下の範囲内で選択すれば、粉砕効果の推定値がより正確となる。その結果、値Yの一番大きい単味炭をより正確に決定することが可能となり、さらにコークス強度を効率的に高強度化することができる。
工程Aにおける、篩分けの対象となる単味炭は、ギーセラー最高流動度が350ddpm以上のものであることが好ましく、より好ましくは、500ddpm以上である。また、前記単味炭のギーセラー最高流動度は、大きいほど好ましいが、例えば、60000ddpm以下等が挙げられる。各前記単味炭が、ギーセラー最高流動度が350ddpm以上であると、よりコークス強度を効率的に高強度化することができる。
[工程B]
次に、前記工程Aにより篩分けされた所定粒度以下のフラクションの全膨張率を、ジラトメーターにより測定する。
[工程C]
次に、粉砕効果を示す値Yを、下記式(1)により算出する。
Y=a×X+b×X+c・・・・・・・式(1)
(ただし、Xは、ギーセラー最高流動度(ddpm)であり、Xは、所定粒度以下のフラクションの全膨張率であり、a、b及びcは定数である。)
なお、定数a、b、及びcは、炉の型式や操業方法によって決まる定数であり、多数の実操業データを統計的に解析することによって求めることができる。具体的には、重回帰分析により求めることができる。
[工程D]
次に、少なくとも前記値Yの一番大きい単味炭を決定する。
本発明では、少なくとも前記値Yの一番大きい単味炭がどれであるかを決定すればよいが、前記値Yの値が大きい順に単味炭の順位を決定することが好ましい。なお、順位を決定する場合、すべての単味炭について順位をつけてもよいが、上位の数種類にのみ順位をつけてもよい。例えば、10種の単味炭を配合する場合に、前記値Yの大きい5番目までにのみ順位をつけることとしてもよい。
[工程E]
次に、少なくとも前記値Yが一番大きいと決定された単味炭を粉砕する。工程Cにおいて決定された、前記値Yの一番大きい単味炭は、粉砕効果の最も大きい単味炭である。粉砕効果が大きいとは、同量の単味炭を粉砕した際に、コークス強度の向上の程度が大きいことをいう。
つまり、工程Dにおいて複数種のなかで粉砕効果の最も大きいと決定された単味炭を、工程Eにおいて粉砕するため、装入炭全体の粉砕粒度が細かくなりすぎない態様で、コークス強度を効率的に高強度化することができる。
また、工程Dにおいて前記値Yの値が大きい順に単味炭の順位を決定した場合、工程Eにおいて、前記値Yの値が大きい順に単味炭を粉砕する。例えば、目標とする装入炭全体の粉砕粒度になるまで、工程Dで決定した順位で単味炭を粉砕すれば、コークス強度をより効率的に高強度化することができる。
上述した実施形態では、工程Dにおいて前記値Yの値が大きい順に単味炭の順位を決定した場合、工程Eにおいて、前記値Yの値が大きい順に単味炭を粉砕する場合について説明した。しかしながら、本発明はこの例に限定されず、順位をつけたものについて1又は複数種ごとにグループ化(好ましくは3つ以上にグループ化)し、グループごとに粉砕することとしてもよい。
以下、本発明に関し、実施例を用いて詳細に説明するが、本発明はその要旨を超えない限り、以下の実施例に限定されるものではない。
<実測粉砕効果と所定粒度以下のフラクションの全膨張率との相関性>
まず、表1に示す4種類の銘柄の単味炭を準備した。
表1には、これらの単味炭の石炭性状(VM、RoMF、TI、全膨張率、−3mm全膨張率、−1.5mm全膨張率、−0.5mm全膨張率)について、示している。表1中、VM、RoMF、TI、全膨張率、−3mm全膨張率、−1.5mm全膨張率、−0.5mm全膨張率は、下記を意味する。
VM:空気との接触を断って、既定の条件のもとで試料を加熱したときの、質量減少率から水分を差引いた値(JIS M 8812に従って測定できる。)
Ro:ビトリニット(主として植物の木質部に由来する微細組織)の反射率測定において、1個の研磨資料の50点以上の最大反射率の平均値。原料石炭の石炭化度を示すパラメーター。)
MF:ギーセラー最高流動度(ギーセラ−プラストメーターを使用する試験(JISM8801にその詳細が規定されている石炭の加熱軟化溶融特性試験)において回転翼が最高回転数を示す値の対数値。原料石炭の粘結性を代表する指標。)
TI:イナート組織全量の石炭全体に対する体積割合(JIS M 8816に従って測定できる。)
全膨張率:篩分けしていない状態の単味炭の全膨張率
−3mm全膨張率:篩分けしていない状態の単味炭を目開き3mmの篩で篩分けした後の、粒度3mm以下のフラクションの全膨張率
−1.5mm全膨張率:篩分けしていない状態の単味炭を目開き1.5mmの篩で篩分けした後の、粒度1.5mm以下のフラクションの全膨張率
−0.5mm全膨張率:篩分けしていない状態の単味炭を目開き0.5mmの篩で篩分けした後の、粒度0.5mm以下のフラクションの全膨張率
上記全膨張率、−3mm全膨張率、−1.5mm全膨張率、及び、−0.5mm全膨張率は、いずれも、JIS M8801に記載の膨張性測定方法(ジラトメーター法)により測定される収縮率及び膨張率の和(Total Dilatation)である。
Figure 0006795314
<実測粉砕効果と−0.5mm全膨張率との相関性>
(製造例1〜製造例4)
ベースとなる配合炭に、表2の「配合率」に示す配合率でA炭〜D炭のいずれかが配合された評価用配合炭を作製した。ベースとなる配合炭と、評価対象の炭(A炭〜D炭)との合計が100%となるように配合した。例えば、製造例1では、ベースとなる配合炭80%に対して、A炭を20%配合して評価用配合炭とした。
配合する際には、粉砕粒度が3.0mm以下のものが含まれる割合を、表2の「3.0mm以下割合」に示す割合となるように、ハンマーミル、ジョークラッシャーあるいはコーヒーミルで粉砕した上で、配合した。
具体的には、各製造例において、それぞれ評価石炭A〜Dの粉砕粒度を3.0mm以下が約80%となるものと、100%となるものとの2水準に粉砕した。
例えば、製造例1において製造例1−Aでは、評価石炭Aの粉砕粒度を、3.0mm以下が82.6%(A炭全体を100%としたときの3.0mm以下のものの割合が82.6%)となるようにする一方、製造例1−Bでは、100%とした。
評価用配合炭を作成後、水分を7.5%±0.2%に調整した。
次に、水分調整した試料をL:235mm×W:300mm×H:235mmの缶容器に充填密度735dry−kg/mで充填した。
次に、乾留温度1,000℃で約19時間乾留してコークスを得た。
[ドラム強度試験]
得られたコークスをシャッター試験2回実施後、ドラム試験機で150回転させ、DI150 15を測定した。結果を表2に示す。また、実測粉砕効果も表2に示した。実測粉砕効果は、粒度3.0mm以下の炭1%当たりのDI向上量である。例えば、製造例1では、粒度3.0mm以下の炭が17.4%増加すると(100%−82.6%=17.4%)、DIが0.7向上しているから(85.0−84.3=0.7)、実測粉砕効果は、約0.040となる(0.7/17.4≒0.040)。ここで、実測粉砕効果の値が大きいほど、粉砕による強度向上の効果が大きいことを意味する。そこで、実測粉砕効果の大きい順に、順位をつけた。
図1は、上記ドラム強度試験により実際に求めた3.0mm以下割合1%あたりのDI向上幅、すなわち、「実測粉砕効果」と、「−0.5mm全膨張率」との関係を示すグラフである。具体的には、表1の炭A〜炭Dの−0.5mm全膨張率の値を横軸に、表2の実測粉砕効果の値を縦軸として、プロットしたものである。
図1から分かるように、実測粉砕効果の値と、−0.5mm全膨張率とはよい相関を示している。
<実測粉砕効果と−1.5mm全膨張率との相関性>
図2は、上記ドラム強度試験と同様にして実際に求めた3.0mm以下割合1%あたりのDI向上幅、すなわち、「実測粉砕効果」と、「−1.5mm全膨張率」との関係を示すグラフである。
<実測粉砕効果と−3.0mm全膨張率との相関>
図3は、上記ドラム強度試験と同様にして実際に求めた3.0mm以下割合1%あたりのDI向上幅、すなわち、「実測粉砕効果」と、「−3.0mm全膨張率」との関係を示すグラフである。
図2からわかるように、実測粉砕効果の値と、−1.5mm全膨張率とはよい相関を示している。また、図3からわかるように、実測粉砕効果の値と、−3.0mm全膨張率とはよい相関を示している。従って、本実施例では、粒度3mm以下のフラクションの全膨張率を用いれば、精度よく粉砕効果の推定値が得られることが分かる。なかでも、本実施例では、実測粉砕効果の値と、−1.5mm全膨張率とがよりよい相関を示していることが分かる。従って、−0.5mm全膨張率を用いれば、より精度よく粉砕効果の推定値が得られることが分かる。
以上より、工程Aにより、目開きが3mmかそれよりも小さい篩を用いることにすれば、精度よく粉砕効果の推定値が得られ、精度よく粉砕する単味炭を決定することが可能となる。
なお、工程Aにおいて使用する篩の目開きは、実測粉砕効果との間で、所望の相関が得られる範囲内において、適宜設定すればよく、3mm以下に限定されない。
<−0.5mm全膨張率を採用した場合の推定粉砕効果の算出>
本実施例では、もっとも相関のよかった−0.5mm全膨張率を採用し、推定粉砕効果を算出した。具体的には、推定粉砕効果を示す値Yを、下記式(1)により算出した。結果を表2に示す。
Y=a×X+b×X+c・・・・・・・式(1)
(ただし、Xは、ギーセラー最高流動度(ddpm)であり、Xは、−0.5mmのフラクションの全膨張率であり、a、b及びcは定数である。具体的なa、b及びcは、下記の通りであり、重回帰分析により求めた。)
a:4.48×10−6
b:0.000834
c:−0.0320
Figure 0006795314
図4は、上記ドラム強度試験により実際に求めた3.0mm以下割合1%あたりのDI向上幅、すなわち、「実測粉砕効果」と、工程A〜工程Cの手順により算出した石炭A〜Dの値Y「推定粉砕効果」との関係を示すグラフである。
図4からわかるように、実測粉砕効果の値と、本発明に係る推定粉砕効果の値とはよい相関を示している。従って、推定粉砕効果の値、すなわち、値Yの高い単味炭から順に粉砕すれば、装入炭全体の粉砕粒度が細かくなりすぎない態様で、コークス強度を効率的に高強度化することができることがわかる。

Claims (3)

  1. 複数種の単味炭を配合して得られる装入炭を乾留することによりコークスを製造するコークスの製造方法であって、
    所定の目開きの篩で各前記単味炭を篩分けする工程A、
    前記工程Aにより篩分けされた所定粒度以下のフラクションの全膨張率を、ジラトメーターにより測定する工程B、
    粉砕効果を示す値Yを、下記式(1)により算出する工程C、
    Y=a×X+b×X+c・・・・・・・式(1)
    (ただし、Xは、ギーセラー最高流動度(ddpm)であり、Xは、所定粒度以下のフラクションの全膨張率であり、a、b及びcは炉の型式、及び、操業方法によって決まる定数であり、実操業データを重回帰分析して求まる定数である。)
    少なくとも前記値Yの一番大きい単味炭を決定する工程D、及び、
    少なくとも前記値Yが一番大きいと決定された単味炭を粉砕する工程E
    を含み、
    前記工程Dは、前記値Yの値が大きい順に単味炭の順位を決定する工程であり、
    前記工程Eは、前記工程Dで順位をつけたものについて1又は複数種類ごとにグループ化し、前記工程Dで決定された順位の順に、目標とする装入炭全体の粉砕粒度になるまで、単味炭をグループごとに粉砕する工程であることを特徴とするコークスの製造方法。
  2. 各前記単味炭は、ギーセラー最高流動度が350ddpm以上であることを特徴とする請求項1に記載のコークスの製造方法。
  3. 前記篩の目開きが、3mm以下の範囲内で選択されることを特徴とする請求項1又は2に記載のコークスの製造方法。
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