JP6794745B2 - 流体圧ポンプ - Google Patents

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Description

本発明は、ポンプハウジングに回転自在にポンプロータを収容した流体圧ポンプに関する。
流体圧ポンプとして特許文献1には、アウタロータとインナロータとで成るギヤポンプロータを、ポンプ筐体のポンプ収容室に収容すると共に、ギヤポンプが、軸方向より径方向の熱膨張を小さく設定する技術が記載されている。
この特許文献1では、アウタロータとインナロータとに繊維状の充填剤を含む樹脂を用い、繊維の配向から、軸方向より径方向の熱膨張率を小さくしている。
特開2014‐206072号公報
特許文献1に記載されるように、繊維を含む樹脂を用いてアウタロータとインナロータとを形成した内接ギヤ式のポンプロータでは、熱膨張率による噛み合い量の変化を抑制し、ポンプ効率を高くする。
しかしながら、樹脂材料を用いてアウタロータとインナロータとを形成したものは、金属材によりアウタロータとインナロータとを形成したものと比較して高い精度を確保することが困難である。しかも、特許文献1に記載されるように、軸方向より径方向の熱膨張を小さくするように繊維状の充填剤を配向することも困難と考えられる。
インナロータに金属製の駆動軸を連結する工程を考えると、樹脂製のインナロータに駆動軸を打ち込んで連結することはできず、樹脂製のインナロータを用いる場合には、専用の嵌合構造を形成する等の工程も必要となる。
このことから、アウタロータとインナロータとを金属材で形成する有効性を再認識することになるが、例えば、自動車等の車両において、エンジンのオイルパンの潤滑油を送り出す流体圧ポンプとして、アルミニウム製のポンプハウジングと、鉄系のポンプロータとを用いた流体圧ポンプを考えると、熱膨張の影響を考慮する必要がある。
つまり、エンジンの稼働に伴い潤滑油の油温が上昇した場合には、熱膨張率の差からポンプハウジングの内面とポンプロータの外面との境界部分のクリアランスが拡大し、ポンプ効率を低下させる不都合に繋がる。
このような理由から、流体の温度が上昇した場合でもポンプ効率の低下のない流体圧ポンプが求められる。
本発明の特徴は、軸芯を中心とする断面形状が円形の内周壁と、前記軸芯に直交する姿勢の第1内壁および第2内壁とで取り囲まれたポンプ室を有するポンプハウジングと、
前記ポンプ室に収容され、前記内周壁に沿う姿勢の周隔壁部および前記第1内壁に沿う姿勢の主隔壁部を有し、内部にロータ収容空間を有することにより前記主隔壁部の反対側に開口が形成された中間部材と、
前記中間部材の前記ロータ収容空間に回転自在に収容されるポンプロータと、
前記中間部材の開口を、前記第2内壁に接近させる方向に付勢する付勢部材とを備えると共に、
前記ポンプロータと前記中間部材との熱膨張率の差が設定値を超えており、前記中間部材と前記ポンプハウジングとの熱膨張率の差が設定値未満であり、
前記ポンプロータは、アルミニウム材で形成され、
前記ポンプハウジング及び前記中間部材は、鉄系の材料で形成されている点にある。
この特徴構成によると、中間部材とポンプロータとの熱膨張率の差が設定値を超えるため、流体の温度上昇に伴い、例えば、ポンプロータの外径が中間部材の内径より拡大する材料を用いても、流体の温度上昇時には、中間部材がポンプロータの外径の拡大を抑制することが可能となる。また、流体の温度上昇に伴い、中間部材の周隔壁部の外径が拡大した場合でも、ポンプハウジングの内周壁の内径が同様に拡大するため、その差は小さく、これらの隙間の拡大を抑制できる。また、ポンプロータのうち第2内壁と反対側に中間部材の主隔壁部が配置され、付勢部材の付勢力が作用することにより、主隔壁部をポンプロータの端面に接近させる状態を維持できる。
つまり、この構成では、アウタロータとインナロータとにアルミニウム材を用いてポンプロータを構成し、ポンプハウジングと中間部材とに鉄系の材料を用いることにより、流体の温度が上昇した場合の流体のリークを抑制できる。
従って、流体の温度が上昇した場合でもポンプ効率の低下のない流体圧ポンプが構成された。特に、この構成では、流体のリークを抑制するため省エネルギーも実現する。
他の構成として、前記ポンプロータが、前記ロータ収容空間に回転自在に収容されるアウタロータと、このアウタロータの内部に収容されるインナロータとで内接歯車式に構成され、
前記ポンプロータにおいて流体に作用する吐出圧が設定値を超えた際に、吐出圧の作用により前記中間部材が前記ポンプロータから離間する方向への変位を許すように前記付勢部材の付勢力の値が設定されても良い。
これによると、吐出圧が設定値を超えた際には、付勢部材の付勢力に抗して中間部材がポンプロータから離間する方向に変位し、中間部材の主隔壁部の内面とポンプロータとの間に隙間が形成される。このように隙間が形成されることにより、吐出側の流体の一部を吸引側に逃がして圧力の過剰な上昇を抑制できる。つまり、リリーフ弁を用いることなく過剰な圧力の作用を抑制する流体圧ポンプを構成できる。
他の構成として、前記ロータ収容空間のうち吐出圧が作用する部位と、前記ポンプ室のうち前記中間部材の外部に連通させる連通孔が前記主隔壁部に形成されても良い。
これによると、ポンプロータの吐出圧を、連通孔を介してポンプ室に作用させるため、主隔壁部とポンプ室との間の空間の圧力を吐出圧に維持し、中間部材がポンプロータから離間する方向への変位を抑制できる。これにより、付勢部材の付勢力を適正に作用させて中間部材の位置を維持できる。
オイルポンプの断面である。 図1のII−II線断面図である。 負荷の上昇時における中間部材の作動状態を示す断面図である。 中間部材、インナロータ、アウタロータ等を示す分解斜視図である。 別実施形態(a)のオイルポンプのポンプ部の断面図である。 別実施形態(a)のオイルポンプで負荷の上昇時における中間部材の作動状態を示す断面図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
〔基本構成〕
図1に示すように、モータハウジング10と、ポンプハウジング20とを連結し、モータハウジング10に電動モータ1を備え、ポンプハウジング20に中間部材30とポンプ部2とを備えて流体圧ポンプとしてのオイルポンプ100が構成されている。
このオイルポンプ100は、ハイブリッド型の車両や、アイドルストップが行われる車両に備えられ、エンジンが停止する状況においてもCVT等の変速装置へのオイル(流体の一例)の供給を可能にする。
モータハウジング10は樹脂材で形成され、ポンプハウジング20はアルミニウム材で形成されている。オイルポンプ100は、電動モータ1で駆動される駆動軸11によりポンプ部2を駆動するように構成され、モータハウジング10のうち、ポンプハウジング20と反対側の端部には制御部15を備えている。
〔電動モータ・駆動軸〕
図1、図2に示すように、駆動軸11は、駆動軸芯Xと同軸芯上に配置され、ポンプハウジング20に回転自在に支持されている。この駆動軸11の一方の軸端にモータロータ12が連結し、他方の端部にポンプ部2のインナロータ4が連結する。
電動モータ1は、複数の永久磁石12Mが埋め込まれたモータロータ12と、これを取り囲む領域に配置されるステータ13とで構成されている。ステータ13は、モータハウジング10にインサートされ、ステータコア13aにコイル13bが巻回して構成されている。
この電動モータ1は、ブラシレスDCモータとして構成されるものであるが、同期モータや三相モータとして構成されるものでも良い。
制御部15は、モータハウジング10の端部に取り付けたカバー体15aと、カバー体15aの内部に収容した基板15bとを備えており、外部からの制御信号に対応して電動モータ1の回転を制御する。つまり、ステータ13のコイル13bに供給する電力を制御する。
〔ポンプハウジング・ポンプ部〕
図1〜図4に示すように、ポンプハウジング20は、第1ハウジング21と、第2ハウジング22とを連結して構成され、第1ハウジング21に凹状に形成された空間を、プレート状の第2ハウジング22で閉塞することにより、ポンプ室PSが形成されている。
ポンプ室PSは、内周壁24と、第1内壁25と、第2内壁26とで取り囲まれる空間として形成されている。内周壁24は、駆動軸芯Xに対して平行するロータ軸芯Yを中心に第1ハウジング21に断面形状が円形に形成されている。第1内壁25は、ロータ軸芯Yに対して直交する姿勢で第1ハウジング21に形成されている。第2内壁26は、ロータ軸芯Yに対して直交する姿勢で第2ハウジング22に形成されている。
ポンプ室PSに中間部材30が収容され、この中間部材30のロータ収容空間RSにポンプ部2が収容されている。中間部材30の構成は後述する。
ポンプ部2は、駆動軸芯Xと同軸芯で配置されるインナロータ4と、アウタロータ5とで成る内接歯車式のポンプロータを備えている。
インナロータ4は、鉄系の焼結金属で形成され複数の外歯4Aを備えている。アウタロータ5は、インナロータ4と同様に鉄系の焼結金属で形成されインナロータ4の外歯4Aに噛合する複数の内歯5Aを備えている。アウタロータ5の外周は、ロータ軸芯Yを中心とする円柱面に形成されている。
第2ハウジング22には、ポンプ部2のうち低圧となる吸引領域28が溝状に形成され、これに吸引ポート28Pが連通している。ポンプ部2のうち高圧となる吐出領域29が溝状に形成され、これに吐出ポート29Pが連通している。
〔中間部材〕
前述したように、インナロータ4とアウタロータ5とが鉄系の焼結金属で形成され、これらの熱膨張率と中間部材30の熱膨張率との差が設定値未満となるように、中間部材30に鉄材が使用されている。また、ポンプハウジング20を構成するアルミニウム材の熱膨張率が、中間部材30の熱膨張率より大きい値となる。
この構成では、中間部材30とポンプハウジング20との熱膨張率の差が設定値を超えるためオイルの温度が上昇した場合には、中間部材30の周隔壁部31の外径が拡大し、ポンプハウジング20の内周壁24の内径が拡大し、これらの隙間が拡大する。しかしながら、アウタロータ5と中間部材30との熱膨張率の差が設定値未満であるため、オイルの温度が上昇した場合にもアウタロータ5の外径と、中間部材30の周隔壁部31の外径とを略等しくできる。従って、アウタロータ5の外面と、中間部材30の周隔壁部31の内面との隙間が殆ど拡大せず、オイルのリークが抑制される。
尚、この説明では、インナロータ4とアウタロータ5とを構成する焼結金属と中間部材30との熱膨張率と熱膨張率の差の説明、及び、中間部材30とポンプハウジング20との熱膨張率の差の説明に「設定値」を用いているが、この2種の「設定値」は同じ値であっても、異なる値であっても良い。
図1〜図4に示すように、中間部材30は、ポンプ室PSに収容され、内周壁24に沿う姿勢の周隔壁部31と、第1内壁25に沿う姿勢の主隔壁部32とを有し、内部にロータ収容空間RSを形成することで主隔壁部32と反対側に開口が形成されている。
つまり、中間部材30は、全体的に有蓋筒状に形成され、主隔壁部32に対して駆動軸芯Xと同軸芯で駆動軸11が挿通する軸挿通孔34が穿設されている。軸挿通孔34は、電動モータ1の駆動時に、駆動軸11の回転力を中間部材30に伝えないように、駆動軸11の外径より充分に大きい内径で形成されている。
中間部材30のロータ収容空間RSは、アウタロータ5を回転自在に収容できるように、アウタロータ5の外径より僅かに大きい内径で、アウタロータ5のロータ軸芯Yに沿う方向での寸法より僅かに大きい寸法の空間として形成されている。
これにより、中間部材30の周隔壁部31の開口縁が第2ハウジング22の表面に当接する状態で、ポンプ部2の全体が収容される。
また、中間部材30の周隔壁部31の外径が、ポンプ室PSの内周壁24の内径より僅かに小さい値に設定されている。周隔壁部31のロータ軸芯Yに沿う方向での寸法が、ポンプ室の内周壁24のロータ軸芯Yに沿う方向での寸法より小さく設定されている。
これにより、中間部材30の主隔壁部32の外面とポンプ室PSの第1内壁25との間に間隙が形成され、この間隙には付勢部材としての弾性リング36が介装される。
〔作動形態:実施形態の作用・効果〕
このようなオイルポンプ100の構成から、電動モータ1の駆動により駆動軸11と一体的にインナロータ4が回転し、これに連動してアウタロータ5が回転する。この回転に伴い、吸引領域28に負圧が作用するため吸引ポート28Pからオイルが吸引され、吸引されたオイルは吐出領域29から吐出ポート29Pに送り出される。
また、エンジンの温度上昇に伴い、オイルの温度が上昇した場合には、インナロータ4とアウタロータ5と、中間部材30と、ポンプハウジング20とが熱膨張する。この状況では、中間部材30の主隔壁部32の外面と、ポンプ室PSの内周壁24との境界の間隔は拡大する。しかしながら、インナロータ4とアウタロータ5との熱膨張率と、中間部材30の熱膨張率との差が設定値未満であるため(略等しいため)、ロータ収容空間RSの内壁と、アウタロータ5の外壁との境界部分の隙間は拡大することはない。これによりオイルのリークを抑制してポンプ効率を高く維持でき、省エネルギーも実現する。
また、オイルポンプ100の稼動時に、吐出ポート29Pに作用する負荷が上昇して吐出圧が設定値を超えた場合には、ロータ収容空間RSの圧力上昇に伴い、中間部材30の主隔壁部32の内面側に高い圧力が作用する。この圧力の作用により、図3に示すように、弾性リング36の付勢力に抗して中間部材30を第2ハウジング22から離間させる。
これによりインナロータ4とアウタロータ5と、中間部材30の主隔壁部32との間に連通空間Gが作り出され、この連通空間Gを介して高圧側のオイルを低圧側に逃がすことが可能となり過剰な圧力の作用を解消する。
つまり、吐出ポート29Pに作用する負荷が想定範囲内にある場合には、中間部材30の周隔壁部31の端部を第2内壁26に当接させ、吐出ポート29Pに作用する負荷が設定値を超えた場合に、中間部材30が第2内壁26から離間する変位を可能にするように弾性リング36の付勢力を設定している。これにより、リリーフ弁を備えずとも過剰な圧力の作用を解消してポンプ部2等を破損する不都合を抑制する。
尚、オイルの温度上昇にともない中間部材30の周隔壁部31の外面と、ポンプ室PSの内周壁24の境界部分の隙間は拡大するものの、この隙間にオイルが流れることはなく、ポンプ効率を低下させることもない。更に、中間部材30がロータ軸芯Yを中心に回転自在にポンプ室PSに収容される構成であるが、ロータ軸芯Yが駆動軸芯Xに対して偏心する位置関係にあるため、オイルポンプ100の駆動時に中間部材30に回転力が作用する状況でも、駆動軸11が軸挿通孔34に当接することにより、中間部材30の回転が阻止される。
このようにオイルポンプ100は、ポンプハウジング20のポンプ室PSに有蓋筒状の中間部材30を嵌め込み、この中間部材30のロータ収容空間RSにポンプロータ(インナロータ4とアウタロータ5)とを嵌め込む単純な構成となる。
この構成では、ポンプハウジング20として加工が容易で軽量なアルミニウム材の使用が可能となり、インナロータ4とアウタロータ5とに耐摩耗性が高く、高精度で歯部を形成し得る鉄系の焼結金属の使用が可能となる。しかも、前述したようにオイルの温度が上昇した場合にもポンプ効率を高く維持し、リリーフ弁を備えずともポンプ部2等を破損する不都合を抑制できるのである。
〔別実施形態〕
本発明は、上記した実施形態以外に以下のように構成しても良い(実施形態と同じ機能を有するものには、実施形態と共通の番号、符号を付している)。
(a)図5、図6に示すように、中間部材30の主隔壁部32に対して圧力均衡用の連通孔35を穿設する。この連通孔35はポンプ部2において吐出圧が高い領域(吐出領域29)からの流体を、ポンプ室PSのうち、第1内壁25と主隔壁部32との間の空間に供給する位置に形成されている。
また、この別実施形態(a)では、付勢部材として一対の皿バネ37を用い、第2ハウジング22の第2内壁26には、中間部材30の周隔壁部31の開口部分が嵌り込む環状凹部27を形成している。
このような構成により、ポンプ室PSのうち、第1内壁25と主隔壁部32との中間の間隙には、連通孔35を介してポンプ部2の圧油が供給される。このため、主隔壁部32の内面側と外面側とに作用する圧力が均衡し、皿バネ37の付勢力だけが中間部材30に作用する状態となる。これにより、中間部材30は、その周隔壁部31の開口縁が環状凹部27の底壁部分に当接する状態を維持する。
この構成から、先に〔作動形態〕において説明したものと同様に、オイルの温度が上昇してもアウタロータ5の外壁との境界部分の隙間は拡大しないため、オイルのリークを抑制してポンプ効率を高く維持できる。そして、吐出ポート29Pに作用する負荷の上昇に伴い吐出圧が設定値を超えた場合には、図6に示すように、中間部材30が皿バネ37の付勢力に抗して第2内壁26から離間する方向に変位することにより連通空間Gが作り出され、リリーフ弁を備えずとも過剰な圧力の作用を解消してポンプ部2等を破損する不都合を抑制する。
このように負荷の作用により中間部材30が皿バネ37の付勢力に抗して変位する場合には、中間部材30の周隔壁部31の開口側の端部が環状凹部27から抜け出さない位置関係に維持することも可能となる。このような位置関係に維持することにより、中間部材30の周隔壁部31の内面にアウタロータ5の外周面を常に接触させ、これらの相対的な位置関係を安定させることも可能となる。
(b)図1〜図4に示す構成と同様に、モータハウジング10と、ポンプハウジング20と、中間部材30とを備え、中間部材30の主隔壁部32の外面とポンプ室PSの第1内壁25との間の間隙に弾性リング36を備えてオイルポンプ100が構成されている。
この別実施形態(b)の構成では、インナロータ4とアウタロータ5とをアルミニウム材で形成し、ポンプハウジング20と中間部材30とを鉄系の材料で形成している。これにより、ポンプロータを構成するアウタロータ5と中間部材30との熱膨張率との差が設定値を超えており、中間部材30とポンプハウジング20との熱膨張率の差が設定値未満に設定される。
このような構成から、オイルの温度上昇に伴い熱膨張率によりポンプロータの外径(アウタロータ5の外径)が拡大しようとするが、中間部材30の熱膨張率がポンプロータの熱膨張率より小さいため、ポンプロータの外径(アウタロータ5の外径)の拡大を中間部材30が抑制する。また、オイルの温度上昇に伴い中間部材30とポンプハウジング20とが熱膨張するものの、これらの熱膨張率の差が設定値未満であるため(略等しいため)、中間部材30の周隔壁部31の外径と、ポンプハウジング20の内周壁24の内径と隙間の拡大が抑制され、オイルのリークを抑制できる。
更に、ポンプロータのうち第2内壁と反対側に中間部材30の主隔壁部32が配置され、付勢部材としての弾性リング36の付勢力が作用することにより、主隔壁部32をポンプロータ(インナロータ4とアウタロータ5)の端面に接近させる状態を維持できる。
このように、別実施形態(b)では、アウタロータ5の熱膨張率より中間部材30の熱膨張率を大きく設定するものの、この中間部材30の熱膨張率をポンプハウジング20の熱膨張率と略等しくすることにより、この中間部材30の周隔壁部31とポンプハウジング20の内周壁24との間でのオイルのリークの抑制を実現している。
この別実施形態(b)の変形例として、インナロータ4とアウタロータ5とを鉄系の焼結金属で形成し、ポンプハウジング20と、中間部材30とをアルミニウム材で形成する構成を採用しても良い。
尚、この別実施形態(b)でもインナロータ4とアウタロータ5と中間部材30との熱膨張率と熱膨張率の差の説明、及び、中間部材30とポンプハウジング20との熱膨張率の差の説明に「設定値」を用いているが、この2種の「設定値」は同じ値であっても、異なる値であっても良い。
(c)流体圧ポンプの駆動源は電動モータに限るものではなく、例えば、エンジンのクランクシャフトからの駆動力で駆動される構成でも良い。
本発明は、ポンプハウジングに回転自在にポンプロータを収容した流体圧ポンプに利用することができる。
4 インナロータ
5 アウタロータ
20 ポンプハウジング
24 内周壁
25 第1内壁
26 第2内壁
30 中間部材
31 周隔壁部
32 主隔壁部
35 連通孔
36 弾性リング(付勢部材)
37 皿バネ(付勢部材)
PS ポンプ室
RS ロータ収容空間
Y ロータ軸芯

Claims (3)

  1. 軸芯を中心とする断面形状が円形の内周壁と、前記軸芯に直交する姿勢の第1内壁および第2内壁とで取り囲まれたポンプ室を有するポンプハウジングと、
    前記ポンプ室に収容され、前記内周壁に沿う姿勢の周隔壁部および前記第1内壁に沿う姿勢の主隔壁部を有し、内部にロータ収容空間を有することにより前記主隔壁部の反対側に開口が形成された中間部材と、
    前記中間部材の前記ロータ収容空間に回転自在に収容されるポンプロータと、
    前記中間部材の開口を、前記第2内壁に接近させる方向に付勢する付勢部材とを備えると共に、
    前記ポンプロータと前記中間部材との熱膨張率の差が設定値を超えており、前記中間部材と前記ポンプハウジングとの熱膨張率の差が設定値未満であり、
    前記ポンプロータは、アルミニウム材で形成され、
    前記ポンプハウジング及び前記中間部材は、鉄系の材料で形成されている流体圧ポンプ。
  2. 前記ポンプロータが、前記ロータ収容空間に回転自在に収容されるアウタロータと、このアウタロータの内部に収容されるインナロータとで内接歯車式に構成され、
    前記ポンプロータにおいて流体に作用する吐出圧が設定値を超えた際に、吐出圧の作用により前記中間部材が前記ポンプロータから離間する方向への変位を許すように前記付勢部材の付勢力の値が設定されている請求項1に記載の流体圧ポンプ。
  3. 前記ロータ収容空間のうち吐出圧が作用する部位と、前記ポンプ室のうち前記中間部材の外部に連通させる連通孔が前記主隔壁部に形成されている請求項1又は2に記載の流体圧ポンプ。
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