JP6787006B2 - モータ制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、モータ制御装置に関する。
例えば、永久磁石同期モータ(以下、モータと呼ぶ)を、誘起電圧を利用してセンサレス駆動(以下、位置検出運転と呼ぶ)する場合、誘起電圧が検出されない停止時からモータを起動するために、モータが起動可能な電圧と起動回転数との積であるVF値を予め決めておき、VF値に従ってモータの強制転流を行う方法が知られている。この方法によれば、トルク不足による起動失敗を回避するには、負荷の大きさに合わせて起動時のVF値を設定することが考えられる。この場合、モータは、電圧過多の状態(過電圧の状態)で起動することになる。
しかし、電圧過多の場合、余剰電力によりモータのd軸に大きな電流が発生するので、モータの回転子が最適位置(例えば効率が最大となる位置)よりも大きく進角する結果となる。この状態では、加速運転(強制転流による運転)から通常運転(位置検出運転)への切り換え(以下、モード移行と呼ぶ)を行う際に、進角量が大きすぎるために(すなわち、制御軸(γ−δ軸)とd−q軸との位相差が大きいため)、脱調によりモータが停止に至る場合がある。
そこで、モータの起動時に、加速運転と位置検出運転との間に、位相調整運転(γ軸電流Iγがゼロになるような角速度で加速運転を行うことで位相差を調整する運転)を行う起動方式が提案されている(例えば特許文献1参照)。特許文献1によれば、位相調整運転を行うことで、滑らかなモード移行を実現することができる。
特開2013−207868号公報
しかしながら、上述の従来技術では、例えば空気調和機の室外機に用いられる送風ファンのように、慣性モーメントが大きな負荷であって起動の際の加速運転時に風や雨の水滴などの外力により負荷の大きさに変動を生じる場合がある負荷を駆動するモータにおいては、起動時に、十分な回転数が得られず誘起電圧を利用した位置検出運転ができない場合がある。
本発明は、上述の従来技術に鑑みてなされたものであって、加速運転時に負荷が変動した場合であっても、負荷変動に対応して滑らかなモード移行を実現することができるモータ制御装置を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明の1つの側面にかかるモータ制御装置は、モータを駆動する駆動部と、モータの電流を検出する電流検出部とを有するモータ制御装置である。モータ制御装置は、モータの負荷を検出する負荷検出部と、モータの起動開始から第1の時刻までの負荷検出区間では、γ−δ座標系における所定のδ軸電圧及び所定の指令角速度をもとにモータを駆動し、第1の時刻から第2の時刻までの加速運転区間では、時間経過とともに増加するδ軸電圧及び指令角速度をもとにモータを駆動するように駆動部を制御する駆動制御部とを備える。負荷検出部は、負荷検出区間においてモータの負荷を検出し、駆動制御部は、加速運転区間において、時間経過とともに増加するδ軸電圧の特性を、前記負荷検出部により検出された前記負荷に応じて変更してモータを駆動するように駆動部を制御する。
本発明に係るモータ制御装置は、例えば、加速運転時の負荷変動に対応して滑らかなモード移行を実現することができるという効果を奏する。
図1は、実施形態におけるU−V−W固定座標系とγ−δ座標系とd−q座標系との関係を示す図である。 図2は、実施形態におけるモータ回転の定常状態の電圧ベクトル及び電流ベクトルを示す図である。 図3は、実施形態におけるモータ回転の電圧過多状態の電圧ベクトル及び電流ベクトルを示す図である。 図4は、実施形態における加速運転時の指令電圧と指令角速度の設定例を示す図である。 図5は、実施形態における起動時のδ軸電圧、指令角速度、評価電流の変化を示す図である。 図6は、実施形態におけるモータの負荷増加時における電圧ベクトル及び電流ベクトルを示す図である。 図7は、実施形態に係るモータ制御装置の構成を示す図である。 図8は、実施形態に係る速度推定処理器の構成を示す図である。 図9は、実施形態に係る起動運転処理を示すフローチャートである。
以下に、本発明に係るモータ制御装置の実施形態の一例を図面に基づいて詳細に説明する。以下の実施形態では、空気調和機の室外機の送風ファン(例えばプロペラファン)のように、負荷トルク(モーメント)が大きくかつ風や雨の水滴などの外力により負荷トルクが不規則に変動する負荷を駆動するセンサレス同期モータ(以下、モータと呼ぶ)を、位置センサレスベクトル制御により制御するモータ制御装置を例とする。しかし、本発明は、コンプレッサ用モータを制御するモータ制御装置等にも広く適用可能である。
なお、以下に示す実施形態は、本発明を限定するものではない。また、以下に示す実施形態及びその変形例は、矛盾しない範囲で適宜組み合わせることができる。また、以下に示す実施形態は、本発明に係る構成及び処理について主に示し、その他の構成及び処理の説明を簡略又は省略する。また、各実施形態において、同一の構成及び処理には同一の符号を付与し、既出の構成及び処理の説明は省略する。
[実施形態]
先ず、実施形態の概要について説明する。
(座標系の定義)
図1は、実施形態におけるU−V−W固定座標系とγ−δ座標系とd−q座標系との関係を示す図である。d軸、q軸は2相の回転座標系の座標軸を表し、Id、Iq及びVd、Vqはそれぞれd軸上、q軸上の電流及び電圧である。d軸は、モータにおけるロータの磁極Nの向きを正とし、ロータの回転方向にd軸と直交する軸をq軸とする。d−q軸に対応した制御軸(γ−δ軸)をγ−δ軸とし、α軸(U相)からγ軸までの回転角をθeとする。ロータの位置検出を行うモータの通常運転時は、制御軸(γ−δ軸)はd−q軸と一致するため、α軸とd軸との位相差がθeである。他方、モータの起動時は、ロータの位置検出は行われないので、d軸の位置は不明である。よって、α軸とγ軸との位相差をθeとし、γ軸とd軸との位相差をΔθとする。ロータは、角速度ωeで反時計回りに回転する。回転角θeは、現在のロータの位置を示す。
(モータ回転の理想状態の電圧ベクトル及び電流ベクトル)
図2は、実施形態におけるモータ回転時のマグネットトルク最大の状態、すなわち現在の電流値で最もマグネットトルクが出せる状態(誘起電圧ベクトルφ・ωeと、電流ベクトルとが一致)の電圧ベクトル及び電流ベクトルを示す図である。モータが、マグネットトルク最大の状態で回転している場合には、電圧電流方程式は、下記(1−1)式及び(1−2)式で表される。ただし、下記(1−1)式及び(1−2)式では、制御軸(γ−δ軸)がd−q軸と一致する状態、すなわち理想状態でモータが回転している場合を想定している。従って、γ−δ軸とd−q軸とが一致し、変数の添え字にはd及びqを用いている。
Figure 0006787006
なお、上記(1−1)式及び(1−2)式において、Rは巻き線抵抗値、Ldはd軸から見た巻き線インダクタンス、Lqはq軸から見た巻き線インダクタンス、φはロータの磁束、Eoxは拡張誘起電圧である。
モータの起動時には、リラクタンストルクよりもマグネットトルクが支配的と考え、マグネットトルクのみを起動に用いるとすれば、d軸電流Idを0に制御すればよい。よって、上記(1−1)式及び(1−2)式にId=0を代入すると、下記(2−1)式及び(2−2)式となる。なお、d軸電流Idを0とすると、定常状態における拡張誘起電圧Eoxは、インダクタンス差分によって発生する誘起電圧が0となるので、下記(2−2)式では、ロータの角速度ωeと磁束φの積で表している。図2は、下記(2−1)式及び(2−2)式が示す理想状態をベクトルで表した図である。
Figure 0006787006
(モータ回転の電圧過多状態の電圧ベクトル及び電流ベクトル)
図3は、実施形態におけるモータ回転の電圧過多状態の電圧ベクトル及び電流ベクトルを示す図である。トルク不足による起動失敗を回避するため、モータが電圧過多状態で回転している場合は、制御軸(γ−δ軸)がd−q軸よりも位相差Δθだけ遅れ位相で回転することになる。γ−δ軸が定常的に回転しているとして過渡的な項を0とすると、制御軸(γ−δ軸)における電圧と電流の関係式は下記(3−1)式及び(3−2)式で表される。図3は、下記(3−1)式及び(3−2)式が示す電圧過多状態をベクトルで表した図である。
Figure 0006787006
図3に示す電圧過多状態で、位置検知フィードバックを行わない加速運転(強制転流による運転)から通常運転(位置検出運転)へ直接モード移行すると、理想状態から位相が位相差Δθだけ乖離しているので、この位相差を無くすようにモータ制御装置が修正制御を行う。この修正制御の際、位相差Δθが大きければ大きい程、修正制御に伴う電流ハンチングが発生して、最悪の場合には脱調により起動の失敗を招く場合がある。よって、図3に示す電圧過多状態を、図2に示す理想状態に近づけることにより、モード移行に伴う切換ショックを緩和することができると考えられることから、加速運転区間と通常運転区間との間に位相調整処理区間を設ける。
そこで、γ軸に射影されるγ軸電流Iγに着目すると、図3の電圧過多状態ではγ軸電流Iγが正に発生しており、d軸に射影されるd軸電流Idも正(第一象限)に現れている。図2と比較して、位相調整処理において、最終的にこのd軸電流Idが0になるように制御すると、上記(3−1)式に示すγ軸電圧は、上記(2−1)式に示すd軸電圧に近づいてゆくと考えられる。
そこで、先ず、加速運転時のγ軸電圧Vsγ*を、角速度ωse*と、検出したモータのδ軸電流Iδを用いて、下記(4)式のように定義する。これは、上記(2−1)式の電圧Vd、d軸電流Id及び角速度ωeをγ−δ軸のγ軸電圧Vsγ*、δ軸電流Iδ及び角速度ωse*それぞれに置き換えたものである。
なお、角速度ωse*は、起動時の強制転流を行う回転数であり、事前試験等により予め設計された値であり、後述のδ軸電圧Vsδ*と対応して、負荷変動があっても十分に同期引き込み(モータが停止時から回転継続状態に移ること)が可能な角速度である。角速度ωse*及び電圧Vsδ*は、強制転流を行うパラメータであり、VF制御などにより時間的に可変(例えば角速度ωse*とδ軸電圧Vsδ*を時間経過に伴い増加させる加速運転)としてもよいが、定数値であってもよい。いずれにしても、駆動対象のモータ等を、予め設定した回転数まで加速しうる値とする。
Figure 0006787006
そして、位相の調整は、図3の位相状態を図2の理想状態に近づける、すなわち位相差Δθ=0とするために、電圧及び角速度のいずれかを調整する。しかし、γ軸電圧を上記(4)式で既に調整しており、γ軸電圧及びδ軸電圧を同時に調整すると、互いに干渉して制御の発散を招く恐れがある。また、δ軸電圧はトルクを発生するためのδ軸電流を生成するので、過度に低下させるとトルク不足で脱調する可能性があるので、大きく調整幅を取ることができない。
そこで、δ軸電圧は定電圧とし、現在の印加電圧と負荷トルクとが均衡するように、制御軸(γ−δ軸)の角速度を調整する既存手法を用いる(特許文献1参照)。電圧過多状態の場合、図3に示すようにγ軸電流Iγが正に現れ、射影されるd軸電流も正となる。このとき、制御軸(γ−δ軸)は、d−q軸に対してΔθだけ遅角しているので、制御軸(γ−δ軸)の角速度を加速させれば、位相差Δθが減少してゆく。逆に、γ軸電流が負値の場合は、制御軸(γ−δ軸)の角速度を減速するように制御する。すなわち、γ軸電流が0になるように制御軸(γ−δ軸)の角速度の制御を行うことにより、現在の電圧と負荷に対して位相が理想状態に収束する。
上述のように、加速運転(強制転流)時は、δ軸電圧Vsδ*及びγ軸電圧Vsγ*が生成される。δ軸電圧Vsδ*は、定数又は時間的に変化する可変値で与えられる。また、γ軸電圧Vsγ*は、上記(4)式をもとに、初期値を0とし、検出されたモータのδ軸電流Iδを用いて逐次計算されて更新される。γ軸電圧Vsγ*が更新されながら強制転流が行われ、角速度が十分に高くなり、安定した同期運転状態に達するまでモータを加速する。モータの安定した同期運転状態の検知は、例えば、予め決めておいた時間経過などにより判断する。なお、図2や図3に示すように、印加電圧Vは制御軸(γ−δ軸)上で第2象限にあることが望ましいが、γ軸電圧Vsγ*は必ずしも上記(4)式で与えられる必要はない。例えばVsγ*をゼロにしてもよい。
(加速運転時の指令電圧と指令角速度の設定例)
図4は、実施形態における加速運転時の指令電圧と指令角速度の設定例を示す図である。図4は、位相調整処理の前に行う加速運転及び位相調整処理におけるδ軸電圧Vsδ*及び指令角速度ωse*を示す図である。図4において、オフセット電圧Vδofは、加速運転開始時に印可する電圧Vsδ*であり、移行電圧Vδsfは、位相調整処理に移行する直前の電圧Vsδ*に相当する。また、図4において、オフセット角速度ωofは、加速運転開始時の角速度ωse*であり、移行角速度ωsfは、位相調整処理に移行する直前の角速度ωse*である。加速運転区間は、時刻t=0から位相調整処理を開始する時刻t=Tまでの時間である。
なお、以下では、加速運転時間Tが経過すると、強制的に位相調整処理へ移行する加速運転による起動方法について述べる。モータの起動を行うにあたり、オフセット電圧Vδof、移行電圧Vδsf、オフセット角速度ωof、移行角速度ωsf、加速運転時間Tは、事前試験等により予め設定されるパラメータである。これらのパラメータのうち、オフセット電圧Vδofとオフセット角速度ωofは、モータに接続される負荷を十分に回転開始できる値とする。
また、移行電圧Vδsfと移行角速度ωsfは、通常運転に対応した値を設定する。例えば、通常運転が誘起電圧を検出して回転子の位置検出運転を行う方式であれば、通常運転に切り換えた時点で十分に誘起電圧を発生しうるだけの移行角速度と移行電圧を設定する必要がある。ただし、位相調整処理は、前述した既存手法、すなわち印加電圧に対して角速度を可変する方式であるため、電圧過多で起動した場合は、モード移行時に設定した移行角速度よりも速い回転数となっていることが多いので、この増速分も考慮して移行電圧と移行角速度を決定しなくてはならない。
また、オフセット電圧Vδof、オフセット角速度ωofから、移行電圧Vδsf、移行角速度ωsfに至るまでのδ軸電圧及び指令角速度の制御関数は、時間の経過とともに増加する時間関数とし、比例係数で制御できる一次関数を適用する。なお、このδ軸電圧及び指令角速度の関数は、一次関数に限らず、指数関数や二次関数など、その他の関数でもよい。
δ軸の電圧Vsδ*の制御式は、下記(5−1)式に示すとおりであり、角速度ωse*の制御式は、下記(5−2)式に示すとおりである。ただし、下記(5−1)式及び(5−2)式におけるtは、時間経過後の時刻を表す変数であり、0〜Tの間の値を取るとする。なお、下記(5−1)式におけるαVと、下記(5−2)式におけるαωは、比例係数である。
Figure 0006787006
モータの制御装置は、起動開始時にオフセット電圧Vδof、オフセット角速度ωofで出力を開始し、その後は、内蔵タイマで経過時間をカウントしながら上記(5−1)式及び(5−2)式に従ってδ軸電圧と指令角速度を変化させていく。また、γ軸電圧Vsγ*は、上記(5−2)式により算出された角速度ωse*と、検出したδ軸電流Iδとから上記(4)式に基づき算出される。内蔵タイマがTをカウントすると、モータの制御装置は、その時点の移行電圧Vδsfと移行角速度ωsf及び上記(4)式に基づき算出されたγ軸電圧Vsγ*を初期値として、位相調整処理に移行する。
(起動時の電圧、角速度、電流の変化)
図5は、実施形態における起動時のδ軸電圧、指令角速度、評価電流の変化を示す図である。図5は、図4に負荷検出区間を追加した場合の起動特性を示す。以下、負荷変動が想定より大きい場合に、起動可能範囲を広げる例を示す。上述のように、移行電圧Vδsfと移行角速度ωsfは、負荷変動を考慮して予め定めておいてもよいが、希に起きる大きな負荷変動や不測の負荷変動を考慮した過大なマージン設定は、起動時の電力消費の観点から望ましくない。
そこで、通常時は予め定められたδ軸電圧と指令角速度とに従って起動を行い、何らかの要因により負荷の大きさが増加した場合に、負荷の増分に応じて移行電圧をV1まで高くする。このために、負荷の増分を検出する負荷検出区間を加速運転区間の前に設ける。
図5に示すように、上記(5−1)式及び(5−2)式による加速運転を行う前に、負荷検出区間において負荷の増減を検出する。図5では、負荷検出区間は、時刻t=0までの時間であって、後述する評価電流I1の算出を開始してからから終了するまでの時間である。負荷検出区間では、オフセット電圧Vδofとオフセット角速度ωofを一定値で一定時間出力する。この時、γ軸電圧は、負荷検出区間において、上記(4)式により算出される可変電圧である。なお、γ軸電圧は必ずしも(4)式により算出される可変電圧でなくてもよい。例えばゼロとしてもよい。
図5において、通常時の負荷状態で起動した場合のδ軸電圧Vsδ*の変化を実線で表記する。このとき、加速運転区間と位相調整処理区間におけるVsδ*は、図4と同じ特性である。また、オフセット電圧Vδofで起動した場合に対応する基準電流をI0と表記している。なお、基準電流I0は、基準となる基準負荷に対応する電流値であり、負荷の代表値として、下記(6)式を用いて実測値から予め計算しておく。負荷検出区間における負荷検出に要する時間は、少なくとも上記(4)式と上記(6)式の計算が終了するまでの時間(例えば数秒間)である。
また、図5に示す評価電流I1は、負荷検出区間でモータの運転が安定(予め設定した時間が経過)した後、N個のサンプリングにより離散的に検出したn(n=0,1,・・・N−1)番目のγ軸電流をIγ(n)、δ軸電流をIδ(n)とすると、下記(6)式により算出する。なお下記(6)式において、Nはサンプル数である。負荷起動開始から所定時間経過後よりサンプリングを開始する。これは、回転が安定して電流値が落ち着くまでに所定時間を要するためである。
Figure 0006787006
図4及び図5において、位相調整処理区間において位相が収束すると、通常運転へ移行するモード移行を行うが、移行タイミングは、位相調整処理を開始してから所定時間経過したか否か、あるいは、制御対象のモータ電流の振幅値の減少量が所定量になったか否か等により判断する。
なお、図5では、負荷の大きさが増減した場合には電圧特性のみ変化させて指令角速度の特性は固定としている。これは、負荷の慣性モーメントが一定で負荷の大きさが変化する場合は、指令角速度の特性を固定して電圧を変化させる方が安定した起動が確保できるためである。
ただし、電圧特性のみ変化させて指令角速度の特性は固定とすることに限らず、電圧特性とともに、指令角速度も可変制御としてもよい。
(モータの負荷増加時における電圧ベクトル及び電流ベクトル)
図6は、実施形態におけるモータの負荷増加時における電圧ベクトル及び電流ベクトルを示す図である。図6は、図3と比較してモータの負荷が増加した場合を示し、負荷増加時のd軸をd軸とし、q軸をq軸とし、負荷増加に伴い位相差がΔθからΔθへ減少した状態を示している。図6において、δ軸電圧Vδのみが図3と同一であり、その他の電流、電圧は変化するので、添え字1を加えて表している。
モータの起動時に電圧過多で起動している場合であって、負荷が負荷基準よりも大きい場合には、制御軸に対するロータの進角が小さくなるため(すなわち回転磁界とロータとの位相角が小さくなるため)、制御軸(γ−δ軸)がd−q軸と一致する理想状態に近付くと考えられる。よって、図6に示すように、q軸電流が増加する、すなわちd軸側の余剰電力がq軸(トルク軸)側に移動するので、電力がトルクとして消費されてモータ効率が良くなる。従って、シャント抵抗から検出される電流が減少する。この電流が、図6に示す評価電流I1であり、評価電流I1は、上記(6)式により計算される。
そして、評価電流I1と基準電流I0とを比較して、評価電流I1が基準電流I0より小さい場合(図5参照)、風などの外力により負荷状態が重くなったと判断する。ここで、k=I0−I1とおくと、風などの外力により負荷が重くなった場合には、k>0となり、下記(7)式より電圧の比例係数αv1を求め、上記(5−1)式における比例係数αvを比例係数αv1で置き換えて、電圧Vsδ*を算出する。このようにして、負荷の増加に応じて起動電圧を増加させることができる。
Figure 0006787006
また、上述のk<0の場合は、負荷が小さくなったと判断されるが、同期起動時に電圧を減少させるとトルク不足から脱調停止する危険があると考えられる場合がある(例えば、風が間欠的に吹いたり、風向きが頻繁に変化する気象条件の場合など)。この場合には、軽負荷時(k<0)が検出されたとき、上記(7)式においてk=0とするとよい。この場合、αv1=αvとなり、電圧特性が変わらない。すなわち、起動の安全性から電圧はより高い方が望ましいので、負荷が大きくなった場合にのみ電圧特性を補正し、負荷が軽くなった場合には電圧補正は行わないとするとよい。
ただし、上述のk=I0−I1を負値まで拡張しても、上記(7)式、下記(9)式は成立することから、推定指令角速度の減速方向にも対応可能であるので、電圧補正は、k=I0−I1≧0の場合だけに限られるものではない。
なお、上述のkは、差分ではなく比でもよい。例えば、k=I0/I1とすれば、上記(7)式は、下記(8)式に置き換わる。この場合は、k>1の場合に、下記(8)式より電圧の比例係数αv1を求め、上記(5−1)式における比例係数αvを比例係数αv1で置き換えて、電圧Vsδ*を算出する。k<1の場合には、k=1とすれば、軽負荷時における電圧増加を0にできる。同様に、上述のk=I0/I1を1より小さい値まで拡張しても、下記(8)式、下記(9)式は成立することから、推定指令各速度の減速方向にも対応可能であるので、電圧補正は、k=I0/I1≧1の場合だけに限られるものではない。
Figure 0006787006
以上のようにして求めた比例係数αv1で上記(5−1)式のαvを置き換えたものが、下記(9)式に示す、補正されたδ軸の電圧Vsδ*の制御式となる。
Figure 0006787006
このように、負荷が接続されたモータは、起動時に含まれる負荷検出区間、負荷検出区間に続く加速運転区間、加速運転区間に続く位相調整処理区間それぞれにおける負荷検出、加速運転、位相調整を経て、通常運転へと移行する。
(モータ制御装置の構成)
図7は、実施形態に係るモータ制御装置の構成を示す図である。また、図8は、実施形態に係る速度推定処理器の構成を示す図である。実施形態に係るモータ制御装置10は、モータMが接続される。モータ制御装置10は、減算器11、速度制御器12、励磁電流制御器13、減算器14、減算器15、d軸電流制御器16、q軸電流制御器17、非干渉化処理器18、γ軸電圧出力処理器19、δ軸電圧出力処理器20、第1スイッチ21、第2スイッチ22、dq/UVW変換器23、PWM(Pulse Width Modulation)生成器23、IPM(Intelligent Power Module)24、1シャント電流検出器を構成するシャント抵抗26、電流再生器27、UVW/dq変換器28、同期回転数出力処理器29、速度推定器30、積分器32、負荷検出器33、軸誤差検出及び速度推定器34、除算器35、制御部36を有する。
制御部36は、図示を省略しているが、第1スイッチ21、第2スイッチ22、第3スイッチ31と接続され、制御部36が計時する時間に応じて各スイッチの接続状態を切り換える。また、制御部36は、γ軸電圧出力処理器19、δ軸電圧出力処理器20、同期回転数出力処理器29、速度推定器30を制御する。
減算器11は、モータ制御装置10へ入力された速度指令値(指令回転数)ωm*から、除算器35から出力された、推定された現在の角速度である実速度(機械角実速度)ωmを減算した速度偏差(機械角速度偏差)Δωを速度制御器12へ出力する。
速度制御器12は、減算器11から出力された速度偏差Δωが小さくなるようなq軸電流指令値Iq*を生成し、減算器14へ出力する。励磁電流制御器13は、速度制御器12から出力されたq軸電流指令値Iqからd軸電流指令値Idを生成し、減算器15へ出力する。
なお、速度制御器12は、図示しないPI制御器と接続されるため、積分器がq軸電流指令値Iq*を保持する。従って、通常運転にモード移行する際、すなわちスイッチ31が端子2から端子1に切り変わるときには、モード移行直前に生成したδ軸電流指令値Iδ*で積分器を初期化する。
減算器14は、速度制御器12から出力されたq軸電流指令値Iq*から、UVW/dq変換器28から出力されたq軸電流Iq(Iδ)を減算してq軸電流偏差ΔIqを生成しq軸電流制御器17へ出力する。減算器15は、d軸電流指令値Id*から、UVW/dq変換器28から出力されたd軸電流Id(Iγ)を減算してd軸電流偏差ΔIdを生成しd軸電流制御器16へ出力する。
d軸電流制御器16は、減算器15から出力されたd軸電流偏差ΔIdからd軸電圧指令値Vda*を生成する。q軸電流制御器17は、減算器14から出力されたq軸電流偏差ΔIqからq軸電圧指令値Vqa*を生成する。
非干渉化処理器18は、d軸電圧指令値Vda*及びq軸電圧指令値Vqa*の干渉をキャンセルしそれぞれを独立に制御するための非干渉化補正値を生成し、非干渉化補正値を用いてd軸電圧指令値Vda*及びq軸電圧指令値Vqa*それぞれを補正したd軸電圧指令値Vd*及びq軸電圧指令値Vq*それぞれを生成する。そして、非干渉化処理器18は、d軸電圧指令値Vd*及びq軸電圧指令値Vq*を軸誤差検出及び速度推定器34へ出力する。
さらに、非干渉化処理器18は、位相調整処理区間にて制御部36が計時する時間が速度推定が完了するのに十分な所定時間を経過した後、通常運転に移行するために、第1スイッチ21及び第2スイッチ22を介してdq/UVW変換器23と接続されると、d軸電圧指令値Vd*及びq軸電圧指令値Vq*をdq/UVW変換器23へ出力する。
なお、d軸電流制御器16及びq軸電流制御器17は、非干渉化処理器18と連携して動作する。下記(10−1)式及び(10−2)式は、d軸電圧指令値Vda*及びq軸電圧指令値Vqa*と、d軸電圧指令値Vd*及びq軸電圧指令値Vq*との関係を示す。
Figure 0006787006
ここで、上記(10−2)式におけるφは、モータMのロータの磁束量である。上記(10−1)式の右辺第二項がd軸電圧における干渉補正項、上記(10−2)式の右辺第二項がq軸電圧における干渉補正項である。非干渉化処理器18は、上記(10−1)式及び(10−2)式に基づく演算を行い、d軸電圧指令値Vd*及びq軸電圧指令値Vq*を生成する。
よって、d軸電流制御器16には、d軸電圧指令値Vda*が保持される。また、q軸電流制御器17には、q軸電圧指令値Vqa*が保持される。通常運転へのモード移行時の第1スイッチ21及び第2スイッチ22が、非干渉化処理器18とdq/UVW変換器23とを接続するように切り替わる直前では、γ軸電圧出力処理器19からはγ軸電圧Vsγ*が出力されており、δ軸電圧出力処理器20からはδ軸電圧Vsδ*が出力されている。これらγ軸電圧Vsγ*及びδ軸電圧Vsδ*が、上記(10−1)式におけるd軸電圧指令値Vd*及び上記(10−2)式におけるq軸電圧指令値Vq*に相当する。
これより、通常運転移行の際には、第1スイッチ21が非干渉化処理器18とdq/UVW変換器23とを接続するように切り替わる直前でγ軸電圧出力処理器19が出力していたγ軸電圧Vsγ*は上記(10−1)式の右辺第二項と等しいので、制御部36は、d軸電流制御器16が保持するd軸電圧指令値Vda*をゼロで初期化する。また、通常運転移行の際、制御部36は、q軸電流制御器17が保持するq軸電圧指令値Vqa*を、上記(10−2)式の左辺のVq*をVsδ*に、右辺第二項のIdをIγに置き換えて演算したVsδ*−ωe・(Ld・Iγ+φ)で初期化すればよい。
γ軸電圧出力処理器19は、負荷検出区間及び加速運転区間において、第1スイッチ21を介してdq/UVW変換器23と接続され、第3スイッチ31を介して同期回転数出力処理器29と接続されている場合に、上記(4)式から、同期回転数出力処理器29から出力された角速度ωse*と、検出された現在のδ軸電流Iδからγ軸電圧Vsγ*を算出し、dq/UVW変換器23へ出力する。γ軸電圧Vsγ*は、初期値0から、モータMの加速に伴い更新され、徐々に負側に大きくなって、やがて一定値に収束する。
δ軸電圧出力処理器20は、負荷検出区間において、第2スイッチ22を介してdq/UVW変換器23と接続されている場合に、一定の電圧Vsδ*(=Vδof)を、dq/UVW変換器23へ出力する。
また、δ軸電圧出力処理器20は、加速運転区間において、第2スイッチ22を介してdq/UVW変換器23と接続されている場合に、上記(5−1)式をもとに算出された電圧Vsδ*を、dq/UVW変換器23へ出力する。電圧Vsδ*は、オフセット電圧Vδofを起点に、負荷検出器33で算出されたαVを用いて上記(5−1)式に従って電圧を増加してゆく。上記(5−1)式をもとに算出されたδ軸電圧Vsδ*は、負荷検出器33から出力されるαVの値により変化するので、負荷に応じた適切な値が用いられることになる。
また、δ軸電圧出力処理器20は、加速運転区間から位相調整処理区間に移行する直前に、上記(5−1)式をもとに計算された直前の電圧Vsδ*(=Vδsf)を保持する。そして、δ軸電圧出力処理器20は、位相調整処理区間において、移行電圧Vδsfを、第2スイッチ22を介してdq/UVW変換器23へ出力する。
第1スイッチ21は、制御部36により共通接点210が接点1及び接点2のいずれか一方と接続される。第1スイッチ21は、接点1が共通接点210と接続された状態では、非干渉化処理器18から出力されたd軸電圧指令値Vd*をdq/UVW変換器23へ出力する。また、第1スイッチ21は、接点2が共通接点210と接続された状態では、γ軸電圧出力処理器19から出力されたγ軸電圧Vsγ*をdq/UVW変換器23へ出力する。
第2スイッチ22は、制御部36により共通接点220が接点1及び接点2のいずれか一方と接続される。第2スイッチ22は、接点1が共通接点220と接続された状態では、非干渉化処理器18から出力されたd軸電圧指令値Vd*をdq/UVW変換器23へ出力する。また、第2スイッチ22は、接点2が共通接点220と接続された状態では、δ軸電圧出力処理器20から出力されたδ軸電圧Vsδ*(=Vδof)をdq/UVW変換器23へ出力する。
dq/UVW変換器23は、積分器32から出力された回転角θeを用いて、非干渉化された2相のd軸電圧指令値Vd*及びq軸電圧指令値Vq*を、3相のU相出力電圧指令値Vu*、V相出力電圧指令値Vv*、W相出力電圧指令値Vw*へ変換する。そして、dq/UVW変換器23は、U相出力電圧指令値Vu*、V相出力電圧指令値Vv*、W相出力電圧指令値Vw*をPWM生成器24へ出力する。
ここで、積分器32が出力する回転角θeは、積分器32が第3スイッチ31により同期回転数出力処理器29と接続されている状態では、同期回転数出力処理器29から出力された角速度ωse*に基づく現在のロータの位置となる。また、積分器32が出力する回転角θeは、積分器32が第3スイッチ31により速度推定器30と接続されている状態では、速度推定器30から出力された、推定された角速度ωse’に基づく現在のロータの位置となる。また、積分器32が出力する回転角θeは、積分器32が第3スイッチ31により軸誤差検出及び速度推定器34と接続されている状態では、軸誤差検出及び速度推定器34から出力された、推定された角速度ωeに基づく現在のロータの位置となる。
なお、Vu*とVv*とVw*及び後述のIuとIvとIwは、3相の固定座標系の電圧及び電流である。
PWM生成器24は、U相出力電圧指令値Vu*、V相出力電圧指令値Vv*、W相出力電圧指令値Vw*と、PWMキャリア信号から、PWM駆動信号(U,V、W、X、Y、Z)を生成し、IPM25へ出力する。
IPM25は、PWM生成器24から出力された6相のPWM駆動信号をもとに、モータMのU相、V相、W相それぞれへ印可する3相交流電圧を、外部から供給される直流電圧Vdcをチョッピングして生成し、各相の交流電圧をモータMのU相、V相、W相へ印加する。
電流再生器27は、PWM生成器24から出力された6相PWMスイッチング情報と、シャント抵抗26によって1シャント電流検出方式で検出された母線電流から、モータMのU相電流Iu、V相電流Iv、W相電流Iwを算出する。また、電流検出方式は、2つのCT(Current Transformer)でU相電流Iu及びV相電流Ivを検出し、残りのW相電流Iwを、Iu+Iv+Iw=0の関係式より算出する2CT方式であってもよい。電流再生器27は、算出したモータMのU相電流Iu、V相電流Iv、W相電流Iwを、UVW/dq変換器28へ出力する。
UVW/dq変換器28は、積分器32から出力された回転角θeを用いて、電流再生器27から出力された3相のU相電流Iu、V相電流Iv、W相電流Iwを、2相のd軸電流Id及びq軸電流Iqへ変換する。そして、UVW/dq変換器28は、d軸電流Idを減算器15、速度推定器30、負荷検出器33、軸誤差検出及び速度推定器34へ、q軸電流Iqを減算器14、γ軸電圧出力処理器19、負荷検出器33へ、それぞれ出力する。なお、速度推定器30、負荷検出器33、軸誤差検出及び速度推定器34へ入力されるd軸電流Idは、制御軸(γ−δ軸)のγ軸電流Iγで代用し、γ軸電圧出力処理器19、負荷検出器33へ入力されるq軸電流Iqは、制御軸(γ−δ軸)のδ軸電流Iδで代用する。
同期回転数出力処理器29は、負荷検出区間であって、第3スイッチ31を介して積分器32と接続されている場合に、角速度ωse*(=ωof)の一定角速度を、積分器32へ出力する。なお、負荷検出区間における回転角θeは、積分器32により角速度ωse*(=ωof)を時間積分することにより生成される。負荷検出区間における回転角θeは、負荷検出区間におけるα軸(U相軸)とγ軸との位相角(図1参照)である。dq/UVW変換器23は、負荷検出区間において、この回転角θeを用いてγ−δ直交軸の回転座標系をUVWの3相固定座標系に座標変換する。
また、同期回転数出力処理器29は、加速運転区間であって、第3スイッチ31を介して積分器32と接続されている場合に、上記(5−2)式をもとに算出された角速度ωse*を、積分器32へ出力する。同期回転数出力処理器29は、オフセット角速度ωofを起点に、上記(5−2)式に従って同期のための角速度ωse*を上昇させてゆく。
加速運転区間における回転角θeは、積分器32により角速度ωse*を時間積分することにより生成される。加速運転区間における回転角θeは、加速運転区間におけるα軸(U相軸)とγ軸との位相角(図1参照)である。dq/UVW変換器23は、加速運転区間において、この回転角θeを用いてγ−δ直交軸の回転座標系をUVWの3相固定座標系に座標変換する。
速度推定器30は、図8に示すように、積分定数KIの係数器30−1、比例定数KPの係数器30−2、積分器30−3、加算器30−4を有する。モータは、加速運転区間に入ってから所定時間経過後に位相調整区間に入る。位相調整区間では、速度推定器30は、γ軸電流を0にして、マグネットトルク最大の状態に近付けるような角速度ωse’を推定する。
すなわち、速度推定器30は、位相調整処理区間において、γ軸電流Iγを入力とし、γ軸電流Iγに対して係数器30−1、係数器30−2でそれぞれ積分定数KI、比例定数KPをかけ、係数器30−1の出力を積分器30−3で積分し、積分器30−3の出力と係数器30−2の出力を加算器30−4で加算することで、マグネットトルク最大となる角速度ωse’を逐次的に推定して出力する。
なお、位相調整処理区間における回転角θeは、積分器32により角速度ωse’を時間積分することにより生成される。位相調整処理区間における回転角θeは、位相調整処理区間におけるα軸(U相軸)とγ軸との位相角(図1参照)である。dq/UVW変換器23は、位相調整処理区間において、この回転角θeを用いてγ−δ直交軸の回転座標系をUVWの3相固定座標系に座標変換する。
ここで、積分定数KI及び比例定数KPは、推定する角速度ωse’が収束するように予め決定しておく。また、速度推定器30は、加速運転区間から位相調整処理区間に移行時に、第3スイッチ31を介して積分器32と接続される直前の角速度で初期化される必要がある。例えば、上記(5−2)式によれば、初期値は、移行角速度ωsfである。移行角速度ωsfは、位相調整処理区間移行時における角速度である。
負荷検出器33は、負荷検出期間において、モータMの回転が安定したと見なすことができる予め決められた所定時間が経過すると、上記(6)式をもとにγ軸電流Iγ及びδ軸電流Iδから算出した基準電流I0及び評価電流I1に基づく上述のkの値より、上記(7)式又は(8)式により比例係数αv1を求め、比例係数αVをδ軸電圧出力処理器20へ出力する。なお、負荷検出区間における上記(6)式の計算は、予め決められた時間だけ演算を繰り返してもよいし、サンプリング数Nの値を予め決めておいて、サンプリング数Nに至るまで回数をカウントしてサンプリングを行ってもよい。
軸誤差検出及び速度推定器34は、UVW/dq変換器28から出力されたd軸電流Id(Iγ)及びq軸電流Iq(Iδ)と、非干渉化処理器18から出力されたd軸電圧指令値Vd*及びq軸電圧指令値Vq*とから、モータMの誘起電圧を推定し、さらに現在の角速度ωeを推定する。軸誤差検出及び速度推定器34は、推定した現在の角速度ωeを除算器35へ出力する。
また、軸誤差検出及び速度推定器34は、位相調整処理区間にて速度推定が完了するのに十分な所定時間が経過した後、通常運転に移行するために、第3スイッチ31を介して積分器32と接続されると、推定した角速度ωeを積分器32へ出力する。軸誤差検出及び速度推定器34が推定した角速度ωeは、積分器32による積分制御により座標変換用の回転角θeとなるとともに、速度制御器12における速度制御にも用いられる。
なお、軸誤差検出及び速度推定器34は、角速度ωeを保持するので、加速運転から通常運転にモード移行時に、第3スイッチ31を介して積分器32と接続される際には、制御部36は、軸誤差検出及び速度推定器34が保持する角速度を速度推定器30で直前に推定された角速度ωse’で初期化する。
除算器35は、軸誤差検出及び速度推定器34から出力された、推定された現在の角速度ωeをモータMの極対数Pnで除し、実速度(機械角実速度)ωmに変換して出力する。
上述のように、加速運転から通常運転への移行時に、PI制御器である速度制御器12、d軸電流制御器16、q軸電流制御器17、軸誤差検出及び速度推定器34の各積分器を初期化してモード移行すれば、速度推定器30で既に位相が調整された状態にあるので、切換えの前後で滑らかに運転が継続されることになる。そして、通常運転時では、モータMは、第1スイッチ21及び第2スイッチ22が非干渉化処理器18側と接続され、第3スイッチ31が軸誤差検出及び速度推定器34側と接続されて形成された帰還ループにより速度制御され、速度指令値ωm*で駆動される。
なお、dq/UVW変換器23、PWM生成器24、IPM25は、モータを駆動する駆動部の一例である。また、シャント抵抗26、電流再生器27は、モータの電流を検出する電流検出部の一例である。また、負荷検出器33は、負荷検出区間においてモータの負荷を検出する負荷検出部の一例である。また、γ軸電圧出力処理器19、δ軸電圧出力処理器20、同期回転数出力処理器29は、モータの起動開始から第1の時刻までの負荷検出区間では、γ−δ座標系における所定のδ軸電圧及び所定の指令角速度と、所定の指令角速度及びモータのδ軸電流に応じたγ−δ座標系における第1の可変のγ軸電圧とをもとにモータを駆動し、第1の時刻から第2の時刻までの加速運転区間では、時間経過とともに増加するδ軸電圧及び指令角速度と、指令角速度及びモータのδ軸電流に応じた第2の可変のγ軸電圧とをもとにモータを駆動し、負荷検出部により検出された負荷と基準負荷とに差異がある場合には、加速運転区間において、時間経過とともに増加するδ軸電圧の特性を負荷に応じて変更してモータを駆動するように駆動部を制御する駆動制御部の一例である。また、速度推定器30は、電流検出部により検出されるモータのγ−δ座標系におけるγ軸電流及びδ軸電流のうちγ軸電流を0にする角速度を推定する推定部の一例である。
(起動運転処理)
図9は、実施形態に係る起動運転処理を示すフローチャートである。起動運転処理とは、モータ制御装置10において、モータM(図7参照)の起動開始から通常運転までの間に順次実行される、負荷検出区間における負荷検出処理、加速運転区間における加速運転処理、位相調整処理区間における位相調整処理を含む。
先ず、制御部36は、スイッチ切替を行う(ステップS11)。制御部36は、第1スイッチ21(図7参照)の共通接点210と接点2とを接続させ、第2スイッチ22(図7参照)の共通接点220と接点2とを接続させ、第3スイッチ31(図7参照)の共通接点310と接点3とを接続させる。これにより、モータ制御装置10において、同期回転数出力処理器29(図7参照)から角速度ωse*が積分器32に出力される。角速度ωse*が積分器32より積分されて回転角θeが生成される。次に、回転角θeが、dq/UVW変換器23及びUVW/dq変換器28へ入力される(ステップS11)。
次に、制御部36は、負荷検出処理を開始する(ステップS12)。制御部36は、γ軸電圧出力処理器19の出力をγ軸電圧Vsγ*=0、δ軸電圧出力処理器20の出力をδ軸電圧Vsδ*=Vsof、同期回転数出力処理器29の出力を角速度ωse*=ωofとそれぞれ初期化する(ステップS12)。
次に、制御部36は、δ軸電圧出力処理器20に電圧Vsδ*=Vsofの一定出力、同期回転数出力処理器29に角速度ωse*=ωofの一定出力を維持させつつ、γ軸電圧出力処理器19に、上記(4)式によりγ軸電圧Vsγ*を更新して出力させる。そして、制御部36は、モータMの回転が安定(例えばステップS12を実行してから所定時間経過)したか否かを判定する(ステップS13)。制御部36は、モータMの回転が安定したと判定した場合(ステップS13:Yes)、ステップS14へ処理を移す。
ステップS14では、制御部36は、負荷検出器33に負荷検出を実行させる。制御部36は、ステップS12から引き続き、δ軸電圧出力処理器20に電圧Vsδ*=Vsofの一定出力、同期回転数出力処理器29に角速度ωse*=ωofの一定出力を維持させつつ、γ軸電圧出力処理器19に、上記(4)式によりγ軸電圧Vsγ*を更新して出力させる。
制御部36は、上記(6)式をもとに評価電流I1を算出し、基準電流I0及び評価電流I1に基づく上述のk=I0−I1がk>0である場合に、上記(7)式により比例係数αv1を決定する負荷検出を負荷検出器33に実行させ、δ軸電圧出力処理器20へ出力させる(ステップS14)。なお、上述のk=I0−I1がk≦0である場合も、上記(7)式により比例係数αv1を決定してもよいが、安定化のためにαv1=αvとなるように、k=0とするとよい。
なお、上述のkは、差分ではなく比でもよい。k=I0/I1の定義ならば、ステップS14において、k=I0/I1がk>1である場合に、上記(8)式により比例係数αv1を決定する負荷検出を実行させ、δ軸電圧出力処理器20へ出力させる。なお、上述のk=I0/I1がk≦1である場合にも、比例係数αv1を決定してもよいが、安定化のためにαv1=αvとなるように、k=1とするとよい。
次に、制御部36は、負荷検出器33が上記(6)式による演算を行い負荷検出を完了したか否かを判定する(ステップS15)。制御部36は、負荷検出器33から負荷検出完了信号を受けて負荷検出器33が負荷検出を完了したと判定した場合(ステップS15:Yes)、ステップS16へ処理を移し、負荷検出器33が負荷検出を完了していないと判定した場合(ステップS15:No)、ステップS14へ処理を戻す。
ステップS16では、制御部36は、加速運転処理を開始する。加速運転処理では、制御部36は、γ軸電圧出力処理器19にγ軸電圧Vsγ*を継続して出力させつつ、δ軸電圧出力処理器20の出力をδ軸電圧Vsδ*=Vδof、同期回転数出力処理器29の出力を角速度ωse*=ωofに初期化する。
次に、制御部36は、ロータを加速する(ステップS17)。制御部36は、ステップS16から引き続きγ軸電圧出力処理器19に上記(4)式によりγ軸電圧Vsγ*を更新して出力させつつ、δ軸電圧出力処理器20に上記(9)式をもとにδ軸の電圧Vsδ*を算出して出力させ、同期回転数出力処理器29には上記(5−2)をもとに角速度ωse*を算出して出力させる(ステップS17)。なお、ステップS17の実行の都度、上記(9)式及び(5−2)式に代入するtの値は、ステップS16が実行開始されたときをt=0とする、ステップS16の実行開始後の経過時間である。
次に、制御部36は、ステップS16を実行してから所定時間(加速運転時間)Tが経過したか否かを判定する(ステップS18)。なお、所定時間は、本発明を適用する装置によって変わるが、数秒から10数秒程度である。制御部36は、ステップS16を実行開始して、所定時間Tが経過したと判定した場合(ステップS18:Yes)、ステップS19へ処理を移し、所定時間Tが経過していないと判定した場合(ステップS18:No)、ステップS17へ処理を戻す。
ステップS19では、制御部36は、速度推定器30の積分器30−3の初期値を移行角速度ωsfで初期化する。
次に、制御部36は、スイッチ切替を行う(ステップS20)。制御部36は、第3スイッチ31の共通接点310と接点2とを接続させる。これにより、モータ制御装置10において、速度推定器30(図7参照)から出力された角速度ωse’が積分器32により積分制御されて回転角θeが生成される。生成された回転角θeがdq/UVW変換器23及びUVW/dq変換器28へ入力される。
次に、制御部36は、位相調整処理を開始する(ステップS21)。制御部36は、γ軸電圧出力処理器19に上記(4)式によりステップS19で最後に更新したγ軸電圧Vsγ*を継続して出力させつつ、δ軸電圧出力処理器20に上記(9)式においてt=Tとおいたδ軸電圧Vsδ*(αv1が上記(7)式で与えられるならばδ軸電圧Vsδ*=Vδof+(1+k/I0)・αv・T、αv1が上記(8)式で与えられるならばδ軸電圧Vsδ*=Vδof+k・αv・Tに等しい)の一定電圧を継続して出力させる(ステップS23)。
次に、制御部36は、位相調整処理を行う(ステップS22)。制御部36は、ステップS21から引き続きγ軸電圧出力処理器19に上記(4)式によりγ軸電圧Vsγ*を更新して出力させ、δ軸電圧出力処理器20にステップS19で最後に更新した電圧Vsδ*を継続して出力させつつ、速度推定器30に角速度ωse’を推定させ出力させる(ステップS24)。
次に、制御部36は、ステップS20を実行してから位相調整処理が完了するのに十分な所定の推定時間が経過したか否かを判定する(ステップS23)。なお、所定時間は、本発明を適用する装置によって変わるが、数秒程度である。制御部36は、ステップS22を実行してから速度推定が完了するのに十分な所定の推定時間が経過したと判定した場合(ステップS23:Yes)、ステップS24へ処理を移し、十分な所定の推定時間が経過していないと判定した場合(ステップS23:No)、ステップS22へ処理を戻す。
ステップS24では、制御部36は、位相調整処理から通常運転へ移行する前段階として初期化処理を行う。制御部36は、(1)軸誤差検出及び速度推定器34の積分器の初期値を、速度推定器30で直前に推定された角速度ωse’で初期化し、(2)速度制御器12を、直前に生成した電流指令値Iδで初期化し、(3)d軸電流制御器16を、Vsγ*−ωe・Lq・Iδで初期化し、(4)q軸電流制御器17を、Vsδ*+ωe・(Ld・Iγ+φ)で初期化する。
次に、制御部36は、スイッチ切替を行う(ステップS25)。制御部36は、第1スイッチ21の共通接点210と接点1とを接続し、第2スイッチ22の共通接点220と接点1とを接続し、第3スイッチ31の共通接点310と接点1とを接続する(ステップS25)。そして、モータ制御装置10は、位相調整処理から通常運転へモード移行を完了する(ステップS26)。
なお、上述のステップS12〜ステップS15が負荷検出処理に該当し、ステップS16〜ステップS18が加速運転処理に該当し、ステップS21〜ステップS23が位相調整処理に該当する。
一般的な加速運転による起動方法では、負荷状態を厳密に推定して電圧特性や指令角速度特性を再設定しない限り、モード移行における脱調のリスクは避けられない。それは、負荷状態の推定は少なからず誤差を含むものであり、またモード移行における印可電圧と角速度の調整は相当な厳密性が要求されるからである。しかしながら、実施形態では、モード移行前に、負荷検出を行い、負荷に応じた電圧特性で加速運転を行った後に位相調整処理を行う。従って、電圧特性が真値から外れて過多となっていたとしても、位相調整処理により適切な位相角に収束させることができる。つまり、モード移行前の負荷検出に厳密性が要求されず、起動可能な負荷変動幅を極めて広く設定することが可能である。負荷状態を監視して起動特性を可変する実施形態は、モード移行前に位相調整処理を行うことで、より広範かつ好適なモータ制御を行うことができる。
上述の実施形態及び図示の具体的名称、処理、制御、各種のデータやパラメータを含む情報については、一例を示すに過ぎず、特記する場合を除いて適宜変更することができる。また、上述の実施形態における各部もしくは各装置の構成は、処理負荷や実装効率等から適宜分散又は統合されてもよい。
上述の実施形態のより広範な態様は、上述のように表しかつ記述した特定の詳細及び代表的な実施形態に限定されるものではない。したがって、添付の特許請求の範囲及びその均等物によって定義される総括的な発明の概念又は範囲から逸脱することなく、様々な変更が可能である。
M モータ
10 モータ制御装置
11 減算器
12 速度制御器
14 減算器
15 減算器
16 d軸電流制御器
17 q軸電流制御器
18 非干渉化処理器
19 γ軸電圧出力処理器
20 δ軸電圧出力処理器
21 第1スイッチ
210 共通接点
22 第2スイッチ
220 共通接点
23 dq/UVW変換器
24 PWM生成器
25 IPM
26 シャント抵抗
27 電流再生器
28 UVW/dq変換器
29 同期回転数出力処理器
30 速度推定器
30−1 係数器
30−2 係数器
30−3 積分器
30−4 加算器
31 第3スイッチ
310 共通接点
32 積分器
33 負荷検出器
34 軸誤差検出及び速度推定器
35 除算器
36 制御部

Claims (5)

  1. モータを駆動する駆動部と、前記モータの電流を検出する電流検出部とを有するモータ制御装置であって、
    前記モータの負荷を検出する負荷検出部と、
    前記モータの起動開始から第1の時刻までの負荷検出区間では、γ−δ座標系における所定のδ軸電圧及び所定の指令角速度をもとに前記モータを駆動し、前記第1の時刻から第2の時刻までの加速運転区間では、時間経過とともに増加するδ軸電圧及び指令角速度をもとに前記モータを駆動するように前記駆動部を制御する駆動制御部と
    を備え、
    前記負荷検出部は、前記負荷検出区間において前記モータの負荷を検出し、
    前記駆動制御部は、前記加速運転区間において、前記時間経過とともに増加するδ軸電圧の特性を、前記負荷検出部により検出された前記負荷に応じて変更して前記モータを駆動するように前記駆動部を制御する
    ことを特徴とするモータ制御装置。
  2. 前記加速運転区間において、前記駆動制御部は、前記負荷検出部により検出された負荷が予め定められた基準負荷より大である場合には、前記時間経過とともに増加するδ軸電圧を増加率が高くなるように特性を変更し、前記負荷検出部により検出された負荷が予め定められた基準負荷以下である場合には、前記時間経過とともに増加するδ軸電圧の特性を変更しない
    ことを特徴とする請求項1に記載のモータ制御装置。
  3. 前記負荷検出部は、前記電流検出部により検出される前記モータの電流をもとに前記モータの負荷を検出する
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載のモータ制御装置。
  4. 前記負荷検出部は、前記電流検出部により検出される前記モータの電流と、前記基準負荷に対応して予め定められた基準電流との差又は比に基づいて前記モータの負荷を検出する
    ことを特徴とする請求項3に記載のモータ制御装置。
  5. 前記電流検出部により検出される前記モータの前記γ−δ座標系におけるγ軸電流及びδ軸電流のうちγ軸電流を0にする角速度を推定する推定部
    をさらに備え、
    前記駆動制御部は、前記第2の時刻から第3の時刻までの位相調整区間では、前記推定部により推定された角速度を積分制御して求められた回転角度をもとに、前記電流検出部により検出された前記モータの前記γ−δ座標系におけるγ軸電流及びδ軸電流に対応するγ軸電圧及びδ軸電圧を、前記駆動部により前記モータが駆動される際の固定座標系における電圧へ変換する
    ことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のモータ制御装置。
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