JP6783120B2 - 測定装置および測定方法 - Google Patents

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Description

本発明は、測定対象に供給する測定用交流信号の周波数を所定の周波数帯域内で段階的に増加または減少(スイープ(掃引))させつつ、各周波数において、測定用交流信号の供給によって測定対象に発生する被測定信号についての周波数特性またはこの被測定信号に基づいて算出される測定対象の物理量についての周波数特性を測定する測定装置および測定方法に関するものである。
この種の測定装置として、下記の特許文献1において出願人が開示した測定装置(検査装置)が知られている。この測定装置は、測定部、記憶部、処理部および表示部を備え、部品が搭載された基板について、この部品の実装状態(部品が実装状態であるか非実装状態であるか)を検査可能に構成されている。
この測定装置では、実装状態の検査に際して、測定部が、部品が実装されているべき2つの導体パターン間に、周波数をスイープ(段階的に増加または減少)させつつ交流電流(測定用交流信号)を供給すると共に、これに伴って2つの導体パターン間に発生する交流電圧(被測定信号)を検出する。また、測定部は、この交流電流およびこの交流電圧に基づいて、2つの導体パターン間のインピーダンス(物理量の一例)を周波数毎に測定し(つまり、インピーダンスの周波数特性を測定し)、測定した周波数毎のインピーダンスを示す特性データ(インピーダンスの周波数特性を示すデータ)を処理部に出力する。処理部は、測定部から出力された特性データを取得して記憶部に記憶させると共に、この特性データに基づいて検査処理を実行して、2つの導体パターン間に実装されている部品で構成される電気回路でのこの部品の実装状態を検査する。一例として、この特性データ(インピーダンスの周波数特性)に表れる共振周波数の数は、部品がコンデンサのときにはコンデンサの数と同数となる。このため、処理部は、この共振周波数の数に基づいて、検査対象(測定対象)としての上記の電気回路について、部品としてのコンデンサがすべて正常に実装されているか、非実装のコンデンサがあるかを検査することが可能となっている。
ところで、測定部によって測定されるこの電気回路のインピーダンスは、特許文献1に開示されているように、共振周波数においては1Ω未満の極めて小さい値となる一方で、共振周波数から離れた周波数においては1kΩを超える大きな値となることがある。つまり、一般的な測定部では交流電流を交流定電流(振幅が一定の交流電流)として供給する構成を採用することから、測定部によって測定される2つの導体パターン間に発生する交流電圧は、その電圧値が大きく変化するものとなっている。このため、一般的な測定部では、このような交流電圧を正確に測定するために、複数の測定レンジ(例えば、1Ω以下のインピーダンスに対応する電圧値用の最も大きなゲインの測定レンジ、10Ω以下のインピーダンスに対応する電圧値用の次にゲインの大きな測定レンジ、100Ω以下のインピーダンスに対応する電圧値用のその次にゲインの大きな測定レンジ、1kΩ以下のインピーダンスに対応する電圧値用のその次にゲインの大きな測定レンジ、10kΩ以下のインピーダンスに対応する電圧値用の最もゲインの小さな測定レンジ)を備えると共に、交流電流の各周波数において、これらの測定レンジのうちの最適な測定レンジに切り替えて交流電圧を測定する構成を採用している。
特開2014−74672号公報(第6−8頁、第1−5図)
ところが、各周波数において複数の測定レンジを切り替えながら測定対象についての被測定信号を測定することで、この測定対象についての周波数特性を測定する上記の測定装置には、改善すべき以下の課題がある。具体的には、この測定装置では、各周波数において、複数の測定レンジのうちの例えば最もゲインの小さな測定レンジを最初の測定レンジとして、ゲインの大きな測定レンジに順次切り替えるレンジ切替動作(レンジ自動切替処理の実行)を繰り返すことにより、適切な測定レンジに切り替えている。このため、この測定装置には、測定対象に生じる被測定信号についての周波数特性や測定対象の物理量についての周波数特性を測定するのに要する時間が長くなるという改善すべき課題が存在している。
本発明は、かかる課題を解決すべくなされたものであり、測定対象の被測定信号や物理量についての周波数特性を測定するのに要する時間を短縮し得る測定装置および測定方法を提供することを主目的とする。
上記目的を達成すべく請求項1記載の測定装置は、測定対象に供給する測定用交流信号の周波数を所定の周波数帯域内で段階的に増加または減少させつつ、各周波数において、当該測定用交流信号の供給によって当該測定対象に発生する被測定信号を複数の測定レンジのうちの適切な1つの測定レンジに切り替えて測定すると共に当該測定した被測定信号のレベルを当該測定用交流信号の周波数に対応させて記憶することにより、当該被測定信号についての周波数特性または当該被測定信号に基づいて算出される当該測定対象の物理量についての周波数特性を測定する測定装置であって、1回目の前記周波数特性の測定の際には、前記各周波数において、前記複数の測定レンジから前記適切な1つの測定レンジを自動的に探し出すと共に当該探し出した測定レンジに切り替えるレンジ自動切替処理を実行し、かつ当該探し出した測定レンジを示すレンジ情報を前記測定用交流信号の周波数に対応させて候補レンジ情報として記憶し、2回目以降の前記周波数特性の測定の際には、前記測定用交流信号の周波数に対応させて記憶した前記候補レンジ情報で示される前記測定レンジに切り替えた後に前記レンジ自動切替処理を実行すると共に当該レンジ自動切替処理において新たな前記適切な1つの測定レンジを探し出したときには当該探し出した測定レンジを示すレンジ情報を当該測定用交流信号の周波数に対応させて新たな候補レンジ情報として記憶する。
また、請求項2記載の測定装置は、測定対象に供給する測定用交流信号の周波数を所定の周波数帯域内で段階的に増加または減少させつつ、各周波数において、当該測定用交流信号の供給によって当該測定対象に発生する被測定信号を複数の測定レンジのうちの適切な1つの測定レンジに切り替えて測定すると共に当該測定した被測定信号のレベルを当該測定用交流信号の周波数に対応させて記憶することにより、当該被測定信号についての周波数特性または当該被測定信号に基づいて算出される当該測定対象の物理量についての周波数特性を測定する測定装置であって、1回目の前記周波数特性の測定の際には、前記各周波数において、前記複数の測定レンジから前記適切な1つの測定レンジを自動的に探し出すと共に当該探し出した測定レンジに切り替えるレンジ自動切替処理を実行し、かつ当該探し出した測定レンジを示すレンジ情報を前記測定用交流信号の周波数に対応させて使用レンジ情報として記憶し、2回目以降の前記周波数特性の測定の際には、前記各周波数において、前記レンジ自動切替処理を実行することなく、前記測定用交流信号の周波数に対応させて記憶した前記使用レンジ情報で示される前記測定レンジに切り替える。
また、請求項3記載の測定方法は、測定対象に供給する測定用交流信号の周波数を所定の周波数帯域内で段階的に増加または減少させつつ、各周波数において、当該測定用交流信号の供給によって当該測定対象に発生する被測定信号を複数の測定レンジのうちの適切な1つの測定レンジに切り替えて測定すると共に当該測定した被測定信号のレベルを当該測定用交流信号の周波数に対応させて記憶することにより、当該被測定信号についての周波数特性または当該被測定信号に基づいて算出される当該測定対象の物理量についての周波数特性を測定する測定方法であって、1回目の前記周波数特性の測定の際には、前記各周波数において、前記複数の測定レンジから前記適切な1つの測定レンジを自動的に探し出すと共に当該探し出した測定レンジに切り替えるレンジ自動切替処理を実行し、かつ当該探し出した測定レンジを示すレンジ情報を前記測定用交流信号の周波数に対応させて候補レンジ情報として記憶し、2回目以降の前記周波数特性の測定の際には、前記測定用交流信号の周波数に対応させて記憶した前記候補レンジ情報で示される前記測定レンジに切り替えた後に前記レンジ自動切替処理を実行すると共に当該レンジ自動切替処理において新たな前記適切な1つの測定レンジを探し出したときには当該探し出した測定レンジを示すレンジ情報を当該測定用交流信号の周波数に対応させて新たな候補レンジ情報として記憶する。
また、請求項4記載の測定方法は、測定対象に供給する測定用交流信号の周波数を所定の周波数帯域内で段階的に増加または減少させつつ、各周波数において、当該測定用交流信号の供給によって当該測定対象に発生する被測定信号を複数の測定レンジのうちの適切な1つの測定レンジに切り替えて測定すると共に当該測定した被測定信号のレベルを当該測定用交流信号の周波数に対応させて記憶することにより、当該被測定信号についての周波数特性または当該被測定信号に基づいて算出される当該測定対象の物理量についての周波数特性を測定する測定方法であって、1回目の前記周波数特性の測定の際には、前記各周波数において、前記複数の測定レンジから前記適切な1つの測定レンジを自動的に探し出すと共に当該探し出した測定レンジに切り替えるレンジ自動切替処理を実行し、かつ当該探し出した測定レンジを示すレンジ情報を前記測定用交流信号の周波数に対応させて使用レンジ情報として記憶し、2回目以降の前記周波数特性の測定の際には、前記各周波数において、前記レンジ自動切替処理を実行することなく、前記測定用交流信号の周波数に対応させて記憶した前記使用レンジ情報で示される前記測定レンジに切り替える。
請求項1記載の測定装置および請求項3記載の測定方法では、実行した周波数特性測定処理において、各周波数のときに探し出した適切な測定レンジ(最終的に使用された測定レンジ)を示すレンジ情報が候補レンジ情報として更新されながら記憶される。そして、次の周波数特性測定処理の実行時において、各周波数に対応させて記憶されている候補レンジ情報が、各周波数のときに最初に使用する測定レンジを示すレンジ情報として使用され、この後にレンジ自動切替処理が実行される。
したがって、この測定装置および測定方法によれば、各周波数特性測定処理の実行時における各周波数でのレンジ自動切替処理において、従来の測定装置のように複数の測定レンジのうちの例えば最もゲインの小さな測定レンジを常に最初の測定レンジとしてレンジ自動切替処理を開始する構成とは異なり、1回前の周波数特性測定処理における各周波数でのレンジ自動切替処理によって探し出した適切な測定レンジを最初の測定レンジとしてレンジ自動切替処理を開始することができる。これにより、特に、1つの測定対象に発生する被測定信号についての周波数特性やこの被測定信号に基づいて算出される測定対象の物理量についての周波数特性を予め規定された時間間隔で継続的に測定する測定形態(つまり、周波数特性測定処理で測定される被測定信号の周波数特性や物理量の周波数特性が一般的に大きくは変動しない測定形態)においては、各周波数特性測定処理の実行時における各周波数でのレンジ自動切替処理における測定レンジの変更回数(レンジ切替えの回数)を大幅に低減することができるため、1回の周波数特性測定処理の実行に要する時間を大幅に短縮することができる。この結果、周波数特性の測定のために上記の予め規定された時間間隔でスリープ状態から一時的に起動する構成の測定装置では、起動状態の時間(起動してから、周波数特性の測定を行って、再度スリープ状態に移行するまでの時間)を短縮できることから、電力消費量を低く抑えることができるため、バッテリ駆動方式であれば、測定対象の周波数特性の測定をより長期間に亘って継続することを可能にすることができる。
また、請求項2記載の測定装置および請求項4記載の測定方法では、1回目の周波数特性の測定を実行したときに各周波数でのレンジ自動切替処理において探し出した適切な測定レンジを示すレンジ情報を使用レンジ情報として各周波数に対応させて記憶させ、2回目以降の周波数特性の測定のための各周波数での測定の際には、周波数に対応させて記憶されている使用レンジ情報で示される測定レンジに直ちに切り替えてこの測定レンジをそのまま使用することができる。したがって、この測定装置および測定方法によれば、2回目以降の周波数特性の測定のための各周波数での測定の際におけるレンジ自動切替動作を省くことができる結果、上記の測定装置および測定方法と比較して、周波数特性の測定に要する時間をさらに短縮することができる。
測定装置1の構成を示す構成図である。 図1の測定部2が測定する測定対象11についての電圧値Vsvの周波数特性図である。 測定装置1の1回目の周波数特性測定処理100での動作を説明するためのフローチャートである。 測定装置1の2回目以降の周波数特性測定処理200での動作を説明するためのフローチャートである。 周波数特性測定処理100のレンジ初期化処理(ステップ101)の完了後における各周波数f,f,・・・と、各周波数f,f,・・・に対応する候補レンジ情報DCRVとの関係を説明するための説明図である。 周波数特性測定処理100の完了後における各周波数f,f,・・・と、各周波数f,f,・・・に対応する候補レンジ情報DCRVとの関係を説明するための説明図である。 最初の周波数特性測定処理200の完了後(つまり、2回目の周波数特性測定処理の完了後)における各周波数f,f,・・・と、各周波数f,f,・・・に対応する候補レンジ情報DCRVとの関係を説明するための説明図である。 1回目の周波数特性測定処理(周波数特性測定処理100)、2回目の周波数特性測定処理(周波数特性測定処理200)、および3回目の周波数特性測定処理(周波数特性測定処理200)の実行によって記憶部3に、各周波数f,f,・・・に対応させて記憶される測定値(電圧値Vsv,インピーダンスZ)の状況を説明するための説明図である。
以下、添付図面を参照して測定装置および測定方法の実施の形態について説明する。
最初に、測定装置および測定方法としての測定装置1および測定方法について図面を参照して説明する。
測定装置1は、図1に示すように、測定部2、記憶部3、処理部4および出力部5を備え、1つの測定対象11に発生する被測定信号Vsについての周波数特性および被測定信号Vsに基づいて算出される測定対象11の物理量についての周波数特性を予め規定された時間間隔(例えば、数十分から数時間までの任意の時間間隔)で継続的に測定する。測定対象11としては、種々の電気機器や、これらの電気機器に搭載される種々の電子部品や電子部品が実装された回路基板、これらの電気機器に作動用電源を供給する電源装置(バッテリを含む)など種々のものとすることができるが、本例では一例として、電子部品が実装された不図示の回路基板を測定対象11とすると共に、この回路基板に形成されている電源供給ライン間(一例として、相互間に2つのバイパスコンデンサが並列に配設されて、所定の電圧(例えば+5V)が供給される正電圧共有ラインと、グランドラインとの間)のインピーダンスZ(本例では一例として、抵抗値)を測定対象11の物理量としてその周波数特性を測定するものとする。
測定部2は、一例として、予め規定された電流値Isv(例えば既知の実効値)の交流電流Is(測定用交流信号の一例である振幅が一定の交流定電流)を処理部4によって指示された周波数fで発生させて一対のプローブ6a,6b間に供給可能な電流供給部(不図示)と、一対のプローブ6a,6b間に発生する電圧信号Vs(被測定信号の一例である交流電圧)のレベル(本例では電圧値Vsv)を複数の測定レンジ(本例では一例として、電圧測定用の6つの測定レンジRV1〜RV6)のうちの処理部4によって指示された測定レンジRVに切り替えて測定すると共に、測定した電圧値Vsvを処理部4に出力する電圧測定部(不図示)とを備えて構成されている。
なお、6つの測定レンジRV1〜RV6は、物理量の一例として算出(測定)されるインピーダンスZの6つの測定レンジに一対一で対応したものとなっている。具体的には、測定レンジRV1は、インピーダンスZの1つの測定レンジ(一例として1Ω以下のインピーダンスを測定するための最も大きなゲインの測定レンジ)に対応するレンジであり、測定レンジRV2は、インピーダンスZの他の1つの測定レンジ(一例として10Ω以下のインピーダンスを測定するための2番目にゲインの大きな測定レンジ)に対応するレンジであり、測定レンジRV3は、インピーダンスZの他の1つの測定レンジ(一例として100Ω以下のインピーダンスを測定するための3番目にゲインの大きな測定レンジ)に対応するレンジであり、測定レンジRV4は、インピーダンスZの他の1つの測定レンジ(一例として1kΩ以下のインピーダンスを測定するための4番目にゲインの大きな測定レンジ)に対応するレンジであり、測定レンジRV5は、インピーダンスZの他の1つの測定レンジ(一例として10kΩ以下のインピーダンスを測定するための5番目にゲインの大きな測定レンジ)に対応するレンジであり、測定レンジRV6は、インピーダンスZの他の1つの測定レンジ(一例として100kΩ以下のインピーダンスを測定するための最も小さなゲインの測定レンジ)に対応するレンジである。これにより、各測定レンジRV1〜RV6は、インピーダンスZの6つの測定レンジのうちの上記のように対応する1つの測定レンジともなっている。
記憶部3は一例としてROMやRAMなどの半導体メモリで構成されている。この記憶部3には、図示はしないが、処理部4のための動作プログラムが予め記憶されると共に、図5に示すように、記憶部3の周波数記憶領域3aには、周波数特性の測定の際に測定部2に指示する交流電流Isについての複数の周波数f(f<f<f<・・・<f<・・・fn−1<fのように予め規定されたn個の周波数。nは、例えば数十から数千程度の数であり、kは、1以上n以下の任意の数である)が昇順または降順に(本例では一例として昇順に)予め記憶されている。また、記憶部3には、各周波数f,f,・・・,f,・・・,fn−1,f(以下、各周波数fともいう)における測定レンジRVについての共通の初期値(測定装置1の起動直後やリセット直後において、各周波数fでの最初の測定レンジRVとする測定レンジRVを示すレンジ情報DRVである共通の初期レンジ情報DRV0)が予め記憶されている。本例では一例として、最も大きな電圧信号Vsを測定し得る測定レンジRV6を示すレンジ情報DRV6が初期レンジ情報DRV0として記憶されている。
また、記憶部3には、図5に示すように、各周波数fでの最初の測定レンジRVとする測定レンジRVを示す候補レンジ情報DCRVを、各周波数fに対応させて記憶するためのn個のレンジ記憶領域3bが設けられている。また、図8に示すように、記憶部3には、周波数特性測定処理(後述する周波数特性測定処理100,200)を実行する度に測定される測定値(各周波数f,f,・・・,f,・・・,fn−1,fでの電圧値Vsv,Vsv,・・・,Vsv,・・・,Vsvn−1,VsvおよびインピーダンスZ,Z,・・・,Z,・・・,Zn−1,Z)を、実行した回数毎に記憶するための測定値記憶領域が設けられている。
処理部4は、一例としてコンピュータで構成されて、周波数特性測定処理100,200(図3,4参照)、および出力処理を実行する。この周波数特性測定処理100,200のうちの周波数特性測定処理100は、測定装置1の起動直後や、リセット直後において実行される1回目の周波数特性測定処理であり、他の周波数特性測定処理200は、周波数特性測定処理100の実施後から、測定装置1の停止やリセットが行われるまでの間において実行される周波数特性測定処理(2回目以降の周波数特性測定処理)である。各周波数特性測定処理100,200では、処理部4は、記憶部3に記憶されている周波数fを順番に(昇順に)読み出して測定部2に指示することで、測定対象11に供給する交流電流Isの周波数を段階的に周波数f,f,・・・,fn−1,fというように増加させつつ、各周波数fにおいて、交流電流Isの供給によって測定対象11に発生する電圧信号Vsの電圧値Vsvを測定すると共にこの測定した電圧値Vsvに基づいて測定対象11の物理量としてのインピーダンスZを算出し、かつこのときの交流電流Isの周波数fに対応させて電圧値VsvおよびインピーダンスZを記憶するという処理(電圧値Vsvの周波数特性、およびインピーダンスZの周波数特性を測定する処理)を実行する。
出力部5は、例えばメディアインターフェース回路で構成されて、処理部4によって測定された電圧値Vsvの周波数特性やインピーダンスZの周波数特性を、出力部5に着脱自在に装着されたリムーバブルメディアに記憶させる。なお、出力部5は、メディアインターフェース回路に代えて、ネットワークインターフェース回路で構成してネットワーク経由で外部装置に上記の周波数特性を伝送させたり、LCD(液晶ディスプレイ)などの表示装置で構成して、上記の周波数特性を画面に表示させたりすることも可能である。
次に、測定装置1の動作と共に測定方法について、具体的に説明する。なお、測定部2は、一対のプローブ6a,6bを介して回路基板に形成されている各電源供給ラインに接続されて、この電源供給ライン間に並列に配設される測定対象11としての2つのバイパスコンデンサに発生する電圧信号Vsの電圧値Vsvを測定可能な状態にあるものとする。
測定装置1では、処理部4は、起動直後やリセット直後において、まず、図3に示す周波数特性測定処理100を実行する。この周波数特性測定処理100では、処理部4は、最初に、レンジ初期化処理を実行する(ステップ101)。このレンジ初期化処理では、処理部4は、記憶部3に記憶されている共通の初期レンジ情報DRV0(本例では、一例として測定レンジRV6を示すレンジ情報DRV6)を読み出すと共に、この読み出した初期レンジ情報DRV0(=DRV6)を、図5に示すように、各周波数fでの最初の測定レンジRVを示す候補レンジ情報DCRVとして各周波数fに対応させて記憶部3に記憶させる(具体的には、各周波数fに対応するレンジ記憶領域3bに記憶させる)。
次いで、処理部4は、記憶部3に記憶されている各周波数fのうちの1つの周波数を特定するための数値kを数値1とし(ステップ102)、後述するステップ103からステップ107までの各処理を、これらの各処理を1回実行する度に数値kをインクリメントしつつ(ステップ109)、この数値kが数値nに達したとステップ108において判別するまで繰り返す。
具体的には、処理部4は、ステップ103において、数値kで示される周波数fと、この周波数fに対応する候補レンジ情報DCRV(このときには、初期レンジ情報DRV0としてのレンジ情報DRV6)とを、記憶部3の周波数記憶領域3aとレンジ記憶領域3bとから読み出すと共に、読み出した周波数fを交流電流Isの周波数fとして測定部2に対して指示(設定)し(周波数設定処理)、また読み出した候補レンジ情報DCRVで示される測定レンジRV(このときにはレンジ情報DRV6で示される測定レンジRV6)を測定部2に対して最初に使用する測定レンジRVとして指示(設定)する(開始レンジ設定処理)。
これにより、測定部2は、処理部4から指示された周波数fで交流電流Isを発生させると共に一対のプローブ6a,6bを介して測定対象11に供給する。また、測定部2は、この交流電流Isの供給に起因して測定対象11に発生する電圧信号Vsの電圧値Vsvを、一対のプローブ6a,6bを介して入力すると共に処理部4から指示された測定レンジRVを使用して測定を開始する。また、測定部2は、この測定した電圧値Vsvを処理部4に出力する。
また、処理部4は、ステップ104〜106においてレンジ自動切替処理を実行することにより、各周波数fでの最終的な電圧値Vsvの測定に使用する適切な測定レンジRVを探し出す(適切な測定レンジRVに切り替える)。詳細には、処理部4は、まず、ステップ104において、測定部2から出力される電圧値Vsvを取得することで電圧値Vsvの測定を行い、次いで、ステップ105において、この測定した電圧値Vsvに基づき、測定部2に対して指示した測定レンジRV(この電圧値Vsvの測定に使用された測定レンジRV)を変更する必要があるか否かを判別する。
例えば、測定レンジRV1〜RV6のうちの最小の測定レンジRV1では、測定した電圧値Vsvがこの測定レンジRV1に対して予め規定された上限閾値(例えば、この測定レンジRV1のフルスケールに対する例えば95%の値)以下かこの上限閾値を上回るか否かに基づき、上限閾値以下のときには現在の測定レンジRV1は適切な測定レンジであって測定レンジRVの変更は不要と判別してステップ107に移行し、一方、上限閾値を上回るときには現在の測定レンジRV1は適切な測定レンジではないことから、測定レンジRVの変更が必要であると判別してステップ106に移行する。
また、測定レンジRV1〜RV6のうちの中間の測定レンジRV2〜RV5では、測定した電圧値Vsvがこれらの各測定レンジRVに対して予め規定された上限閾値(例えば、この測定レンジRVのフルスケールに対する例えば95%の値)以下かこの上限閾値を上回るか否かと、測定した電圧値Vsvがこれらの各測定レンジRVに対して予め規定された下限閾値(例えば、この測定レンジRVのフルスケールに対する例えば5%の値)を下回るかこの下限閾値以上である否かとに基づき、上限閾値以下で、かつ下限閾値以上のときには現在の測定レンジRVは適切な測定レンジであって測定レンジRVの変更は不要と判別してステップ107に移行し、一方、上限閾値を上回るときや下限閾値を下回るときには現在の測定レンジRVは適切な測定レンジではないことから、測定レンジRVの変更が必要であると判別してステップ106に移行する。
また、測定レンジRV1〜RV6のうちの最大の測定レンジRV6では、測定した電圧値Vsvがこの測定レンジRV6に対して予め規定された下限閾値(例えば、この測定レンジRV6のフルスケールに対する例えば5%の値)を下回るかこの下限閾値以上であるか否かに基づき、下限閾値以上のときには現在の測定レンジRV6は適切な測定レンジであって測定レンジRVの変更は不要と判別してステップ107に移行し、一方、下限閾値を下回るときには現在の測定レンジRV6は適切な測定レンジではないことから、測定レンジRVの変更が必要であると判別してステップ106に移行する。
処理部4は、ステップ106では、測定レンジRVの変更が必要であると判別した理由に応じて、現在の測定レンジRVを1つ上位の測定レンジRVに変更したり、1つ下位の測定レンジRVに変更したりする処理を実行する。具体的には、処理部4は、測定した電圧値Vsvが現在の測定レンジRVの上限閾値を上回ることに基づき、測定レンジRVの変更が必要と判別したときには、現在の測定レンジRVを1つ上位の測定レンジRVに変更する処理(つまり、この1つ上位の測定レンジRVを測定部2に対して使用する測定レンジRVとして指示(設定)する処理)を実行する。一方、処理部4は、測定した電圧値Vsvが現在の測定レンジRVの下限閾値を下回ることに基づき、測定レンジRVの変更が必要と判別したときには、現在の測定レンジRVを1つ下位の測定レンジRVに変更する処理(つまり、この1つ下位の測定レンジRVを測定部2に対して使用する測定レンジRVとして指示(設定)する処理)を実行する。
処理部4は、ステップ106において測定レンジRVを変更する処理を実行した後は、ステップ104に移行する。このようにして、処理部4は、ステップ105において、現在の測定レンジRVを変更する必要が無いと判別するまで(つまり、現在の測定レンジRVが適切な測定レンジRVであると判別するまで、言い換えれば、適切な測定レンジRVを探し出すまで)、ステップ104〜ステップ106を繰り返す(レンジ自動切替処理の実行)。
処理部4は、ステップ105において現在の測定レンジRVを変更する必要が無い(つまり、現在の測定レンジRVが適切な測定レンジである)と判別して移行したステップ107では、図8に示すように、ステップ104で測定した電圧値Vsvを、ステップ103において測定部2に対して交流電流Isの周波数fとして指定した周波数fに対応させて記憶部3の測定値記憶領域に電圧値Vsvとして記憶させる。また、処理部4は、この電圧値Vsvと交流電流Isの既知の電流値Isvとに基づいて、測定対象11のインピーダンスZ(物理量)を算出すると共に、算出したインピーダンスZを、ステップ103において測定部2に対して交流電流Isの周波数fとして指定した周波数fに対応させて記憶部3の測定値記憶領域にインピーダンスZとして記憶させる。また、処理部4は、上記のレンジ自動切替処理において探し出した適切な測定レンジRVを示すレンジ情報DRVを、ステップ103において測定部2に対して交流電流Isの周波数fとして指定した周波数fに対応させて記憶部3に新たな候補レンジ情報DCRVとして記憶させる(具体的には、指定した周波数fに対応するレンジ記憶領域3bに更新記憶させる)。
処理部4は、上記したステップ107の実行の後、数値kが数値nに達したか否かを判別して(ステップ108)、達していないときには、数値kをインクリメントして(ステップ109)、ステップ103に移行する。このようにして、処理部4は、ステップ108において、数値kが数値nに達するまで(つまり、すべての周波数f〜fでの、電圧値Vsv〜Vsv、インピーダンスZ〜Zおよび新たな候補レンジ情報DCRVを記憶部3の測定値記憶領域およびレンジ記憶領域3bにそれぞれ記憶するまで、ステップ103〜ステップ107を繰り返す。これにより、ステップ108において、数値kが数値nに達したときには、測定対象11についての電圧値VsvおよびインピーダンスZのそれぞれについての1回目の周波数特性の測定結果が図8に示すように記憶部3に記憶される。これにより、1回目の周波数特性測定処理100が完了する。
例えば、交流電流Isの周波数fを周波数f,f,f,・・・,f,・・・,fn−1,fというように段階的に変化(増加)させたときに、測定部2で測定される電圧値Vsvが図2において実線で示すように変化したときを例に挙げて、1回目の周波数特性測定処理100での処理部4の動作について具体的に説明する。
この場合、処理部4は、この周波数特性測定処理100において、測定部2に対して交流電流Isの周波数fを周波数fに設定したときには、上記したレンジ自動切替処理において、最初の測定レンジRV6で測定された電圧値Vsvに基づき、この測定レンジRV6を1つ下位の適切な測定レンジRV5に変更する。また、処理部4は、ステップ107において、この測定レンジRV5で測定された電圧値Vsvに基づいてインピーダンスZを算出する。また、処理部4は、図6に示すように、周波数fに対応するレンジ記憶領域3bに測定レンジRV5を示すレンジ情報DRV5を候補レンジ情報DCRVとして更新記憶させる。また、処理部4は、図8に示すように、記憶部3の測定値記憶領域における1回目の周波数特性測定処理での測定値のための記憶領域に、周波数fに対応させて電圧値Vsvを電圧値Vsvとして記憶させると共に、インピーダンスZをインピーダンスZとして記憶させる。
また、処理部4は、測定部2に対して交流電流Isの周波数fを周波数fに設定したときには、上記したレンジ自動切替処理において、最初の測定レンジRV6で測定された電圧値Vsvに基づき、この測定レンジRV6を1つ下位の適切な測定レンジRV5に変更する。また、処理部4は、ステップ107において、この測定レンジRV5で測定された電圧値Vsvに基づいてインピーダンスZを算出する。また、処理部4は、図6に示すように、周波数fに対応するレンジ記憶領域3bに測定レンジRV5を示すレンジ情報DRV5を候補レンジ情報DCRVとして更新記憶させる。また、処理部4は、図8に示すように、記憶部3の測定値記憶領域における1回目の周波数特性測定処理での測定値のための記憶領域に、周波数fに対応させて電圧値Vsvを電圧値Vsvとして記憶させると共に、インピーダンスZをインピーダンスZとして記憶させる。
また、処理部4は、測定部2に対して交流電流Isの周波数fを周波数fに設定したときには、上記したレンジ自動切替処理において、最初の測定レンジRV6で測定された電圧値Vsvに基づき、この測定レンジRV6を1つ下位の測定レンジRV5に変更し、さらにこの測定レンジRV5で測定された電圧値Vsvに基づき、この測定レンジRV5を1つ下位の適切な測定レンジRV4に変更する。また、処理部4は、ステップ107において、この測定レンジRV4で測定された電圧値Vsvに基づいてインピーダンスZを算出する。また、処理部4は、図6に示すように、周波数fに対応するレンジ記憶領域3bに測定レンジRV4を示すレンジ情報DRV4を候補レンジ情報DCRVとして更新記憶させる。また、処理部4は、図8に示すように、記憶部3の測定値記憶領域における1回目の周波数特性測定処理での測定値のための記憶領域に、周波数fに対応させて電圧値Vsvを電圧値Vsvとして記憶させると共に、インピーダンスZをインピーダンスZとして記憶させる。
その後、処理部4は、測定部2に対して交流電流Isの周波数fを周波数fに設定したときには、上記したレンジ自動切替処理において、最初の測定レンジRV6で測定された電圧値Vsvに基づき、この測定レンジRV6を1つ下位の測定レンジRV5に変更し、さらにこの測定レンジRV5で測定された電圧値Vsvに基づき、この測定レンジRV5を1つ下位の測定レンジRV4に変更するという測定レンジRVの変更を繰り返すことで、測定部2に指示する測定レンジRVを、測定レンジRV6→測定レンジRV5→測定レンジRV4→測定レンジRV3→測定レンジRV2→測定レンジRV1というように順次1つ下位側の測定レンジRVに変更する(これにより、適切な測定レンジRV1に変更される)。また、処理部4は、ステップ107において、この測定レンジRV1で測定された電圧値Vsvに基づいてインピーダンスZを算出する。また、処理部4は、図6に示すように、周波数fに対応するレンジ記憶領域3bに測定レンジRV1を示すレンジ情報DRV1を候補レンジ情報DCRVとして更新記憶させる。また、処理部4は、図8に示すように、記憶部3の測定値記憶領域における1回目の周波数特性測定処理での測定値のための記憶領域に、周波数fに対応させて電圧値Vsvを電圧値Vsvとして記憶させると共に、インピーダンスZをインピーダンスZとして記憶させる。
また、処理部4は、さらにその後に測定部2に対して周波数fn−1を設定したときには、上記したレンジ自動切替処理において、上記した周波数fを設定したときと同様にして、測定部2に指示する測定レンジRVを、測定レンジRV6→測定レンジRV5→測定レンジRV4→測定レンジRV3→測定レンジRV2というように順次1つ下位側の測定レンジRVに変更する(これにより、適切な測定レンジRV2に変更される)。また、処理部4は、ステップ107において、この測定レンジRV2で測定された電圧値Vsvn−1に基づいてインピーダンスZn−1を算出する。また、処理部4は、図6に示すように、周波数fn−1に対応するレンジ記憶領域3bに測定レンジRV2を示すレンジ情報DRV2を候補レンジ情報DCRVとして更新記憶させる。また、処理部4は、図8に示すように、記憶部3の測定値記憶領域における1回目の周波数特性測定処理での測定値のための記憶領域に、周波数fn−1に対応させて電圧値Vsvn−1を電圧値Vsvとして記憶させると共に、インピーダンスZn−1をインピーダンスZとして記憶させる。
また、処理部4は、最後に、測定部2に対して周波数fを設定したときには、上記したレンジ自動切替処理において、上記した周波数fを設定したときと同様にして、測定部2に指示する測定レンジRVを、測定レンジRV6→測定レンジRV5→測定レンジRV4→測定レンジRV3→測定レンジRV2というように順次1つ下位側の測定レンジRVに変更する(これにより、適切な測定レンジRV2に変更される)。また、処理部4は、ステップ107において、この測定レンジRV2で測定された電圧値Vsvに基づいてインピーダンスZを算出する。また、処理部4は、図6に示すように、周波数fに対応するレンジ記憶領域3bに測定レンジRV2を示すレンジ情報DRV2を候補レンジ情報DCRVとして更新記憶させる。また、処理部4は、図8に示すように、記憶部3の測定値記憶領域における1回目の周波数特性測定処理での測定値のための記憶領域に、周波数fに対応させて電圧値Vsvを電圧値Vsvとして記憶させると共に、インピーダンスZをインピーダンスZとして記憶させる。
1回目の周波数特性測定処理100の完了後において、処理部4は、予め規定された時間間隔が経過する都度、図4に示す周波数特性測定処理200を実行する。この周波数特性測定処理200は、周波数特性測定処理100におけるレンジ初期化処理101が省かれている以外は、周波数特性測定処理100と同じ内容となっている。このため、図4に示す周波数特性測定処理200では、周波数特性測定処理100と同じ内容の処理を実行するステップについては周波数特性測定処理100と同じステップ番号を付すものとする。また、後述する周波数特性測定処理200の説明において、周波数特性測定処理100と同じ処理については、重複する説明を省略する。
この周波数特性測定処理200では、処理部4は、最初に、記憶部3に記憶されている各周波数fのうちの1つの周波数を特定するための数値kを数値1とし(ステップ102)、ステップ103からステップ107までの各処理を、これらの各処理を1回実行する度に数値kをインクリメントしつつ(ステップ109)、この数値kが数値nに達したとステップ108において判別するまで繰り返す。
具体的には、処理部4は、ステップ103において、数値kで示される周波数fと、この周波数fに対応する候補レンジ情報DCRVとを、記憶部3の周波数記憶領域3aとレンジ記憶領域3bとから読み出すと共に、読み出した周波数fを交流電流Isの周波数fとして測定部2に対して指示(設定)し(周波数設定処理)、また読み出した候補レンジ情報DCRVで示される測定レンジRVを測定部2に対して最初に使用する測定レンジRVとして指示(設定)する(開始レンジ設定処理)。
これにより、測定部2は、処理部4から指示された周波数fで交流電流Isを発生させると共に一対のプローブ6a,6bを介して測定対象11に供給する。また、測定部2は、この交流電流Isの供給に起因して測定対象11に発生する電圧信号Vsの電圧値Vsvを、一対のプローブ6a,6bを介して入力すると共に処理部4から指示された測定レンジRVを使用して測定を開始する。また、測定部2は、この測定した電圧値Vsvを処理部4に出力する。
また、処理部4は、ステップ104〜106においてレンジ自動切替処理を実行する。詳細には、処理部4は、まず、ステップ104において、測定部2から出力される電圧値Vsvを取得することで電圧値Vsvの測定を行い、次いで、ステップ105において、この測定した電圧値Vsvに基づき、測定部2に対して指示した測定レンジRV(この電圧値Vsvの測定に使用された測定レンジRV)を変更する必要があるか否かを判別する。
また、処理部4は、ステップ106では、測定した電圧値Vsvが現在の測定レンジRVの上限閾値を上回ることに基づき、測定レンジRVの変更が必要と判別したときには、現在の測定レンジRVを1つ上位の測定レンジRVに変更する処理(つまり、この1つ上位の測定レンジRVを測定部2に対して使用する測定レンジRVとして指示(設定)する処理)を実行する。一方、処理部4は、測定した電圧値Vsvが現在の測定レンジRVの下限閾値を下回ることに基づき、測定レンジRVの変更が必要と判別したときには、現在の測定レンジRVを1つ下位の測定レンジRVに変更する処理(つまり、この1つ下位の測定レンジRVを測定部2に対して使用する測定レンジRVとして指示(設定)する処理)を実行する。
処理部4は、ステップ106において測定レンジRVを変更する処理を実行した後は、ステップ104に移行する。このようにして、処理部4は、ステップ105において、現在の測定レンジRVを変更する必要が無いと判別するまで(つまり、現在の測定レンジRVが適切な測定レンジRVであると判別するまで)、ステップ104〜ステップ106を繰り返す(レンジ自動切替処理の実行)。
処理部4は、ステップ105において現在の測定レンジRVを変更する必要が無い(つまり、現在の測定レンジRVが適切な測定レンジである)と判別して移行したステップ107では、図8に示すように、ステップ104で測定した電圧値Vsvを、ステップ103において測定部2に対して交流電流Isの周波数fとして指定した周波数fに対応させて記憶部3の測定値記憶領域に電圧値Vsvとして記憶させる。また、処理部4は、この電圧値Vsvと交流電流Isの既知の電流値Isvとに基づいて、測定対象11のインピーダンスZを算出すると共に、算出したインピーダンスZを、ステップ103において測定部2に対して交流電流Isの周波数fとして指定した周波数fに対応させて記憶部3の測定値記憶領域にインピーダンスZとして記憶させる。また、処理部4は、上記のレンジ自動切替処理において探し出した適切な測定レンジRVを示すレンジ情報DRVを、ステップ103において測定部2に対して交流電流Isの周波数fとして指定した周波数fに対応させて記憶部3に新たな候補レンジ情報DCRVとして記憶させる(具体的には、指定した周波数fに対応するレンジ記憶領域3bに更新記憶させる)。
処理部4は、上記したステップ107の実行の後、数値kが数値nに達したか否かを判別して(ステップ108)、達していないときには、数値kをインクリメントしてステップ103に移行する。このようにして、処理部4は、ステップ108において、数値kが数値nに達するまで(つまり、すべての周波数f〜fでの、電圧値Vsv〜Vsv、インピーダンスZ〜Zおよび新たな候補レンジ情報DCRVを記憶部3の測定値記憶領域およびレンジ記憶領域3bにそれぞれ記憶するまで、ステップ103〜ステップ107を繰り返す。これにより、ステップ108において、数値kが数値nに達したときには、測定対象11についての電圧値VsvおよびインピーダンスZのそれぞれについての2回目の周波数特性測定処理での測定結果が図8に示すように記憶部3に記憶される。これにより、最初の周波数特性測定処理200が完了する。
例えば、2回目の周波数特性測定処理(最初の周波数特性測定処理200)の実行時において、交流電流Isの周波数fを周波数f,f,f,・・・,f,・・・,fn−1,fというように段階的に変化(増加)させたときに、測定対象11の電気的特性が経時的に変化したことに起因して、測定部2で測定される電圧値Vsvが図2において破線で示すように変化したときを例に挙げて、周波数特性測定処理200での処理部4の動作について具体的に説明する。
この場合、処理部4は、この周波数特性測定処理200において、測定部2に対して交流電流Isの周波数fを周波数fに設定したときには、ステップ103における開始レンジ設定処理において、図6に示すように、この周波数fに対応するレンジ記憶領域3bに記憶されている候補レンジ情報DCRVとしてのレンジ情報DRV5を読み出すと共に、このレンジ情報DRV5で示される測定レンジRV5を測定部2に対して指示し、次いで、上記したレンジ自動切替処理を実行する。
処理部4は、このレンジ自動切替処理でのステップ105において、最初の測定レンジRV5で測定された電圧値Vsvに基づき、この測定レンジRV5を変更する必要はないと判別する(この場合、測定レンジRV5が適切な測定レンジRVとなる)。これにより、処理部4は、ステップ107に移行して、この電圧値Vsvに基づいてインピーダンスZを算出し、図7に示すように、周波数fに対応するレンジ記憶領域3bに測定レンジRV5を示すレンジ情報DRV5を候補レンジ情報DCRVとして更新記憶させる。また、処理部4は、図8に示すように、記憶部3の測定値記憶領域における2回目の周波数特性測定処理での測定値のための記憶領域に、周波数fに対応させて電圧値Vsvを電圧値Vsvとして記憶させると共に、インピーダンスZをインピーダンスZとして記憶させる。
また、処理部4は、測定部2に対して交流電流Isの周波数fを周波数fに設定したときには、ステップ103における開始レンジ設定処理において、図6に示すように、この周波数fに対応するレンジ記憶領域3bに記憶されている候補レンジ情報DCRVとしてのレンジ情報DRV5を読み出すと共に、このレンジ情報DRV5で示される測定レンジRV5を測定部2に対して指示し、次いで、上記したレンジ自動切替処理を実行する。
処理部4は、このレンジ自動切替処理でのステップ105において、最初の測定レンジRV5で測定された電圧値Vsvに基づき、この測定レンジRV5を変更する必要があると判別して、ステップ106において、この測定レンジRV5を1つ下位の適切な測定レンジRV4に変更し、ステップ104において、この測定レンジRV4での電圧値Vsvを測定する。これにより、処理部4は、ステップ107に移行して、この最終的な電圧値Vsvに基づいてインピーダンスZを算出し、図7に示すように、周波数fに対応するレンジ記憶領域3bに測定レンジRV4を示すレンジ情報DRV4を候補レンジ情報DCRVとして更新記憶させる。また、処理部4は、図8に示すように、記憶部3の測定値記憶領域における2回目の周波数特性測定処理での測定値のための記憶領域に、周波数fに対応させて電圧値Vsvを電圧値Vsvとして記憶させると共に、インピーダンスZをインピーダンスZとして記憶させる。
また、処理部4は、測定部2に対して交流電流Isの周波数fを周波数fに設定したときには、ステップ103における開始レンジ設定処理において、図6に示すように、この周波数fに対応するレンジ記憶領域3bに記憶されている候補レンジ情報DCRVとしてのレンジ情報DRV4を読み出すと共に、このレンジ情報DRV4で示される測定レンジRV4を測定部2に対して指示し、次いで、上記したレンジ自動切替処理を実行する。
処理部4は、このレンジ自動切替処理でのステップ105において、最初の測定レンジRV4で測定された電圧値Vsvに基づき、この測定レンジRV4を変更する必要はないと判別する(この場合、測定レンジRV4が適切な測定レンジRVとなる)。これにより、処理部4は、ステップ107に移行して、この電圧値Vsvに基づいてインピーダンスZを算出し、図7に示すように、周波数fに対応するレンジ記憶領域3bに測定レンジRV4を示すレンジ情報DRV4を候補レンジ情報DCRVとして更新記憶させる。また、処理部4は、図8に示すように、記憶部3の測定値記憶領域における2回目の周波数特性測定処理での測定値のための記憶領域に、周波数fに対応させて電圧値Vsvを電圧値Vsvとして記憶させると共に、インピーダンスZをインピーダンスZとして記憶させる。
その後、処理部4は、測定部2に対して交流電流Isの周波数fを周波数fに設定したときには、ステップ103における開始レンジ設定処理において、図6に示すように、この周波数fに対応するレンジ記憶領域3bに記憶されている候補レンジ情報DCRVとしてのレンジ情報DRV1を読み出すと共に、このレンジ情報DRV1で示される測定レンジRV1を測定部2に対して指示し、次いで、上記したレンジ自動切替処理を実行する。
処理部4は、このレンジ自動切替処理でのステップ105において、最初の測定レンジRV1で測定された電圧値Vsvに基づき、この測定レンジRV1を変更する必要はないと判別する。これにより、処理部4は、ステップ107に移行して、この電圧値Vsvに基づいてインピーダンスZを算出し、図7に示すように、周波数fに対応するレンジ記憶領域3bに測定レンジRV1を示すレンジ情報DRV1を候補レンジ情報DCRVとして更新記憶させる。また、処理部4は、図8に示すように、記憶部3の測定値記憶領域における2回目の周波数特性測定処理での測定値のための記憶領域に、周波数fに対応させて電圧値Vsvを電圧値Vsvとして記憶させると共に、インピーダンスZをインピーダンスZとして記憶させる。
また、処理部4は、さらにその後に測定部2に対して周波数fn−1を設定したときには、ステップ103における開始レンジ設定処理において、図6に示すように、この周波数fn−1に対応するレンジ記憶領域3bに記憶されている候補レンジ情報DCRVとしてのレンジ情報DRV2を読み出すと共に、このレンジ情報DRV2で示される測定レンジRV2を測定部2に対して指示し、次いで、上記したレンジ自動切替処理を実行する。
処理部4は、このレンジ自動切替処理でのステップ105において、最初の測定レンジRV2で測定された電圧値Vsvn−1に基づき、この測定レンジRV2を変更する必要はないと判別する。これにより、処理部4は、ステップ107に移行して、この電圧値Vsvn−1に基づいてインピーダンスZn−1を算出し、図7に示すように、周波数fn−1に対応するレンジ記憶領域3bに測定レンジRV2を示すレンジ情報DRV2を候補レンジ情報DCRVとして更新記憶させる。また、処理部4は、図8に示すように、記憶部3の測定値記憶領域における2回目の周波数特性測定処理での測定値のための記憶領域に、周波数fn−1に対応させて電圧値Vsvn−1を電圧値Vsvとして記憶させると共に、インピーダンスZn−1をインピーダンスZとして記憶させる。
また、処理部4は、最後に、測定部2に対して周波数fを設定したときには、ステップ103における開始レンジ設定処理において、図6に示すように、この周波数fに対応するレンジ記憶領域3bに記憶されている候補レンジ情報DCRVとしてのレンジ情報DRV2を読み出すと共に、このレンジ情報DRV2で示される測定レンジRV2を測定部2に対して指示し、次いで、上記したレンジ自動切替処理を実行する。
処理部4は、このレンジ自動切替処理でのステップ105において、最初の測定レンジRV2で測定された電圧値Vsvに基づき、この測定レンジRV2を変更する必要はないと判別する。これにより、処理部4は、ステップ107に移行して、この電圧値Vsvに基づいてインピーダンスZを算出し、図7に示すように、周波数fに対応するレンジ記憶領域3bに測定レンジRV2を示すレンジ情報DRV2を候補レンジ情報DCRVとして更新記憶させる。また、処理部4は、図8に示すように、記憶部3の測定値記憶領域における2回目の周波数特性測定処理での測定値のための記憶領域に、周波数fに対応させて電圧値Vsvを電圧値Vsvとして記憶させると共に、インピーダンスZをインピーダンスZとして記憶させる。
最初の周波数特性測定処理200の完了後は、処理部4は、上記したように、予め規定された時間間隔が経過する都度、この周波数特性測定処理200を実行する。これにより、上記したように、記憶部3におけるレンジ記憶領域3bに記憶されている各周波数f,f,・・・,f,・・・,fn−1,fに対応する候補レンジ情報DCRVが更新記憶されつつ、図8に示すように、記憶部3における測定値記憶領域に、周波数特性測定処理を実行した回数毎の測定値(各周波数f,f,・・・,f,・・・,fn−1,fでの電圧値Vsv,Vsv,・・・,Vsv,・・・,Vsvn−1,VsvおよびインピーダンスZ,Z,・・・,Z,・・・,Zn−1,Z)が順次記憶される。
また、処理部4は、定期的に、または不図示の操作部から開始指示が入力されたときに出力処理を実行して、記憶部3の測定値記憶領域に記憶されている各回の周波数特性測定処理において測定された各周波数fでの電圧値VsvおよびインピーダンスZを、出力部5に装着されている不図示のリムーバブルメディアに記憶させる。これにより、測定装置1の使用者は、測定装置1自体を測定対象11から外して回収するか、またはリムーバブルメディアだけを測定装置1から取り外して回収することにより、予め規定された時間間隔で継続して測定された測定対象11についての電圧値Vsvの周波数特性およびインピーダンスZの周波数特性をそれぞれ測定することが可能となっている。
このように、この測定装置1および測定方法では、記憶部3におけるレンジ記憶領域3bには、実行した周波数特性測定処理において、各周波数f,f,・・・,f,・・・,fn−1,fのときに最終的に使用された測定レンジRVを示すレンジ情報DRVが候補レンジ情報DCRVとして更新されながら記憶される。そして、次の周波数特性測定処理の実行時において、このレンジ記憶領域3bに各周波数f,f,・・・,f,・・・,fn−1,fに対応させて記憶されている候補レンジ情報DCRVが、各周波数f,f,・・・,f,・・・,fn−1,fのときに測定部2が最初に使用する測定レンジRVを示すレンジ情報DRVとして使用され、この後にレンジ自動切替処理が実行される。
したがって、この測定装置1および測定方法によれば、各周波数特性測定処理の実行時における各周波数f,f,・・・,f,・・・,fn−1,fでのレンジ自動切替処理において、従来の測定装置のように複数の測定レンジのうちの例えば最もゲインの小さな測定レンジ(本例での測定レンジRV6)を常に最初の測定レンジとしてレンジ自動切替処理を開始する構成とは異なり、1回前の周波数特性測定処理における各周波数f,f,・・・,f,・・・,fn−1,fでのレンジ自動切替処理によって最終的に探し出した測定レンジRV(最終的な電圧値Vsvの測定に使用した測定レンジ)を最初の測定レンジとしてレンジ自動切替処理を開始することができる。これにより、特に、本例のような1つの測定対象11に発生する被測定信号Vsの電圧値Vsvについての周波数特性やこの電圧値Vsvに基づいて算出される測定対象11のインピーダンスZ(物理量)についての周波数特性を予め規定された時間間隔で継続的に測定する測定形態(つまり、周波数特性測定処理で測定される電圧値Vsvの周波数特性やインピーダンスZの周波数特性が一般的に大きくは変動しない測定形態)においては、各周波数特性測定処理の実行時における各周波数f,f,・・・,f,・・・,fn−1,fでのレンジ自動切替処理における測定レンジRVの変更回数(レンジ切替えの回数)を大幅に低減することができるため、1回の周波数特性測定処理の実行に要する時間を大幅に短縮することができる。この結果、測定装置1が周波数特性の測定のために上記の予め規定された時間間隔でスリープ状態から一時的に起動する構成としたときには、起動状態の時間(起動してから、周波数特性の測定を行って、再度スリープ状態に移行するまでの時間)を短縮できることから、測定装置1での電力消費量を低く抑えることができるため、バッテリ駆動方式であれば、測定対象11の周波数特性の測定をより長期間に亘って継続することを可能にすることができる。
なお、上記した測定装置1および測定方法では、1回目(最初)の周波数特性測定処理100の実行後の2回目以降に継続的に実行する周波数特性測定処理200における各周波数fでの測定においてレンジ自動切替処理(図4におけるステップ104〜ステップ106)を実行する構成を採用しているが、この構成に限定されるものではない。
例えば、電圧値Vsvの周波数特性やインピーダンスZ(物理量)の周波数特性が大きく変動しないような測定対象11については、1回目の周波数特性測定処理100を実行したときに各周波数fでのレンジ自動切替処理において探し出した測定レンジRVを示すレンジ情報DRVを候補レンジ情報(この例では、使用レンジ情報である)DCRVとして記憶部3に各周波数fに対応させて記憶させ、2回目以降の周波数特性の各周波数fでの測定の際には、周波数fに対応させて記憶されている候補レンジ情報(この例では、使用レンジ情報である)DCRVで示される測定レンジRVに直ちに切り替えてこの測定レンジRVをそのまま使用することができる。したがって、このような測定対象11の周波数特性を測定するための測定装置および測定方法では、上記した周波数特性測定処理200における上記のレンジ自動切替処理(図4におけるステップ104〜ステップ106)を省く構成(つまり、ステップ103の実行後に、直ちにステップ107に移行する構成)を採用する。なお、この構成を採用した測定装置は、上記した測定装置1と同じ図1に示す構成を備えると共に、1回目(最初)の周波数特性測定処理では、測定装置1と同様にして周波数特性測定処理100を実行する。
この構成を採用した測定装置および測定方法によれば、2回目以降の各周波数特性測定処理における各周波数fでの測定の際におけるレンジ自動切替動作を省くことができる結果、周波数特性測定処理の実行に要する時間をさらに短縮することができる。
また、上記の実施の形態では、測定対象11の物理量の一例としてのインピーダンスZの周波数特性を測定する一例を挙げて説明したが、測定する物理量はこれに限定されるものではなく、電圧値や電流値や容量値やインダクタンス値など種々のものであってもよい。
1 測定装置
11 測定対象
CRV 候補レンジ情報
Is 交流電流
RV 測定レンジ
Vs 電圧信号

Claims (4)

  1. 測定対象に供給する測定用交流信号の周波数を所定の周波数帯域内で段階的に増加または減少させつつ、各周波数において、当該測定用交流信号の供給によって当該測定対象に発生する被測定信号を複数の測定レンジのうちの適切な1つの測定レンジに切り替えて測定すると共に当該測定した被測定信号のレベルを当該測定用交流信号の周波数に対応させて記憶することにより、当該被測定信号についての周波数特性または当該被測定信号に基づいて算出される当該測定対象の物理量についての周波数特性を測定する測定装置であって、
    1回目の前記周波数特性の測定の際には、前記各周波数において、前記複数の測定レンジから前記適切な1つの測定レンジを自動的に探し出すと共に当該探し出した測定レンジに切り替えるレンジ自動切替処理を実行し、かつ当該探し出した測定レンジを示すレンジ情報を前記測定用交流信号の周波数に対応させて候補レンジ情報として記憶し、2回目以降の前記周波数特性の測定の際には、前記測定用交流信号の周波数に対応させて記憶した前記候補レンジ情報で示される前記測定レンジに切り替えた後に前記レンジ自動切替処理を実行すると共に当該レンジ自動切替処理において新たな前記適切な1つの測定レンジを探し出したときには当該探し出した測定レンジを示すレンジ情報を当該測定用交流信号の周波数に対応させて新たな候補レンジ情報として記憶する測定装置。
  2. 測定対象に供給する測定用交流信号の周波数を所定の周波数帯域内で段階的に増加または減少させつつ、各周波数において、当該測定用交流信号の供給によって当該測定対象に発生する被測定信号を複数の測定レンジのうちの適切な1つの測定レンジに切り替えて測定すると共に当該測定した被測定信号のレベルを当該測定用交流信号の周波数に対応させて記憶することにより、当該被測定信号についての周波数特性または当該被測定信号に基づいて算出される当該測定対象の物理量についての周波数特性を測定する測定装置であって、
    1回目の前記周波数特性の測定の際には、前記各周波数において、前記複数の測定レンジから前記適切な1つの測定レンジを自動的に探し出すと共に当該探し出した測定レンジに切り替えるレンジ自動切替処理を実行し、かつ当該探し出した測定レンジを示すレンジ情報を前記測定用交流信号の周波数に対応させて使用レンジ情報として記憶し、2回目以降の前記周波数特性の測定の際には、前記各周波数において、前記レンジ自動切替処理を実行することなく、前記測定用交流信号の周波数に対応させて記憶した前記使用レンジ情報で示される前記測定レンジに切り替える測定装置。
  3. 測定対象に供給する測定用交流信号の周波数を所定の周波数帯域内で段階的に増加または減少させつつ、各周波数において、当該測定用交流信号の供給によって当該測定対象に発生する被測定信号を複数の測定レンジのうちの適切な1つの測定レンジに切り替えて測定すると共に当該測定した被測定信号のレベルを当該測定用交流信号の周波数に対応させて記憶することにより、当該被測定信号についての周波数特性または当該被測定信号に基づいて算出される当該測定対象の物理量についての周波数特性を測定する測定方法であって、
    1回目の前記周波数特性の測定の際には、前記各周波数において、前記複数の測定レンジから前記適切な1つの測定レンジを自動的に探し出すと共に当該探し出した測定レンジに切り替えるレンジ自動切替処理を実行し、かつ当該探し出した測定レンジを示すレンジ情報を前記測定用交流信号の周波数に対応させて候補レンジ情報として記憶し、2回目以降の前記周波数特性の測定の際には、前記測定用交流信号の周波数に対応させて記憶した前記候補レンジ情報で示される前記測定レンジに切り替えた後に前記レンジ自動切替処理を実行すると共に当該レンジ自動切替処理において新たな前記適切な1つの測定レンジを探し出したときには当該探し出した測定レンジを示すレンジ情報を当該測定用交流信号の周波数に対応させて新たな候補レンジ情報として記憶する測定方法。
  4. 測定対象に供給する測定用交流信号の周波数を所定の周波数帯域内で段階的に増加または減少させつつ、各周波数において、当該測定用交流信号の供給によって当該測定対象に発生する被測定信号を複数の測定レンジのうちの適切な1つの測定レンジに切り替えて測定すると共に当該測定した被測定信号のレベルを当該測定用交流信号の周波数に対応させて記憶することにより、当該被測定信号についての周波数特性または当該被測定信号に基づいて算出される当該測定対象の物理量についての周波数特性を測定する測定方法であって、
    1回目の前記周波数特性の測定の際には、前記各周波数において、前記複数の測定レンジから前記適切な1つの測定レンジを自動的に探し出すと共に当該探し出した測定レンジに切り替えるレンジ自動切替処理を実行し、かつ当該探し出した測定レンジを示すレンジ情報を前記測定用交流信号の周波数に対応させて使用レンジ情報として記憶し、2回目以降の前記周波数特性の測定の際には、前記各周波数において、前記レンジ自動切替処理を実行することなく、前記測定用交流信号の周波数に対応させて記憶した前記使用レンジ情報で示される前記測定レンジに切り替える測定方法。
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