JP6782272B2 - 建設機械 - Google Patents

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Description

本発明は、両傾転ポンプで片ロッド式液圧シリンダを直接駆動する液圧回路を備えた建設機械に関する。
近年、油圧ショベルなどの作業機械において、油圧シリンダなどの油圧アクチュエータを駆動させる油圧回路内の絞り要素を減らし燃料消費率を低減するために、油圧ポンプなどの油圧駆動源から作動油を油圧アクチュエータへ送り、油圧アクチュエータで仕事を行った作動油をタンクに戻さず油圧ポンプへ戻すように構成した油圧回路(閉回路)の開発が進められている。このような閉回路の従来技術を開示するものとして、例えば特許文献1がある。
特許文献1には、両傾転型の油圧ポンプ(両傾転ポンプ)の吐出流量を調整して、この両傾転ポンプに接続されたアームシリンダの作動速度を制御する閉回路と、回路内の余剰油をタンクに排出するためのフラッシングバルブ、低圧側の圧力を保持するための低圧用リリーフ弁、シリンダの落下動作を防止するための電磁切換弁、バキューム防止用チェック弁、およびオーバーロードリリーフ弁によって構成されたバルブユニットと、片傾転型の油圧ポンプ(片傾転ポンプ)の作動油をアームシリンダに配分する配分回路と、この配分回路に設けられ、片傾転ポンプの圧油をアームシリンダに供給するための電磁比例切換弁とを備えた作業機械の駆動装置が記載されている(段落[0027]、[0029]、[0031])。
特許文献1に記載の作業機械の駆動装置によれば、アームシリンダが両傾転ポンプから供給される流量以上を要求した時は、アームシリンダのレバー操作量に応じて電磁比例切換弁の開口が制御され、片傾転ポンプの圧油がアームシリンダに補充され、レバー操作に対応したシリンダ速度が得られるように制御される(段落[0049])。
特開2005―76781号公報
特許文献1に記載の作業機械の駆動装置では、例えばアームダンプ動作を高速で行う時(アームシリンダを高速で収縮する時)に、両傾転ポンプと片傾転ポンプの吐出流量がアームシリンダのロッド室に供給される。この時、キャップ室から排出される流量の一部は両傾転ポンプに吸い込まれるが、残りの流量はフラッシングバルブおよび低圧用リリーフ弁を介してタンクに戻される。一般的な片ロッド式液圧シリンダでは、キャップ側の受圧面積がロッド側の受圧面積の約2倍であるため、キャップ室から排出される流量はロッド室に流入する流量の約2倍となる。前述の通り、ポンプ2台分の流量をロッド室に流入させると、キャップ室から排出される流量はポンプ4台分になり、このうち1台分が両傾転ポンプ吸収されるため、フラッシングバルブおよび低圧用リリーフ弁からタンクに排出される流量はポンプ3台分となる。その結果、フラッシングバルブおよび低圧用リリーフ弁の定格流量が増えることとなり、フラッシングバルブおよび低圧用リリーフ弁が大型化し、搭載性が悪化する。
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、両傾転ポンプで片ロッド式液圧シリンダを直接駆動する液圧回路を備え、片傾転ポンプの吐出流量をロッド室に補充することによりシリンダ収縮動作を増速できると共に、回路内の余剰流量をタンクに戻すための低圧選択弁およびリリーフ弁の大型化を防ぐことができる建設機械を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明は、複数の作業部材からなる作業装置と、前記複数の作業部材の1つを駆動する片ロッド式液圧シリンダと、前記片ロッド式液圧シリンダの動作を指示するための第1操作装置と、前記片ロッド式液圧シリンダのキャップ室に接続されたキャップ側流路と、前記片ロッド式液圧シリンダのロッド室に接続されたロッド側流路と、両傾転ポンプと、前記両傾転ポンプの一方の入出力ポートに接続された第1ポンプ流路と、前記両傾転ポンプの他方の入出力ポートに接続された第2ポンプ流路と、前記第1ポンプ流路と前記キャップ側流路との間、および前記第2ポンプ流路と前記ロッド側流路との間を連通または遮断する閉回路切換弁と、作動液を貯留するタンクと、前記タンクから吸い込んだ作動液を吐出する片傾転ポンプと、前記片傾転ポンプの吐出ポートに接続された第3ポンプ流路と、前記第3ポンプ流路と前記キャップ側流路とを連通または遮断する第1開回路切換弁と、前記第3ポンプ流路と前記ロッド側流路とを連通または遮断する第2開回路切換弁と、前記タンクから吸い込んだ作動液を吐出するチャージポンプと、前記チャージポンプの吐出ポートに接続されたチャージ流路と、前記キャップ側流路および前記ロッド側流路のいずれか低圧側を前記チャージ流路に連通する低圧選択弁と、前記チャージ流路に設けられたリリーフ弁と、前記第1操作装置からの操作信号に応じて、前記閉回路切換弁ならびに前記第1および第2開回路切換弁を開閉し、かつ前記両傾転ポンプおよび前記片傾転ポンプの吐出流量を調整するコントローラとを備えた建設機械において、前記キャップ室の圧力を検出するキャップ圧検出装置と、前記ロッド室の圧力を検出するロッド圧検出装置と、前記キャップ側流路から分岐して前記タンクに接続する流路上に設けられた排出弁とを備え、前記コントローラは、前記第1操作装置を介して前記片ロッド式液圧シリンダの収縮動作が指示された場合に、前記キャップ室および前記ロッド室の圧力、ならびに前記両傾転ポンプおよび前記片傾転ポンプの吐出流量に基づいて、前記低圧選択弁が前記キャップ側流路に開口しているときの前記低圧選択弁の通過流量を演算し、前記通過流量が前記低圧選択弁の定格最大流量以下に設定された所定の流量を超えたときに、前記排出弁を開くものとする。
以上のように構成した本発明によれば、両傾転ポンプに加えて片傾転ポンプから片ロッド式液圧シリンダのロッド室に作動液を供給することにより、片ロッド液圧シリンダの収縮動作を増速することが可能となる。その際、キャップ側流路とタンクとを接続する流路上に設けられた排出弁が開き、キャップ室から排出される作動液の一部が排出弁を介してタンクに戻される。これにより、回路内の余剰流量をタンクに戻すためのフラッシング弁およびチャージ用リリーフ弁の通過流量を抑制することができるため、フラッシング弁およびチャージ用リリーフ弁の大型化を防ぐことが可能となる。
本発明によれば、両傾転ポンプで片ロッド式液圧シリンダを直接駆動する液圧回路を備えた建設機械において、片傾転ポンプの吐出流量をロッド室に補充することによりシリンダ収縮動作を増速できると共に、回路内の余剰流量をタンクに戻すための低圧選択弁およびリリーフ弁の大型化を防ぐことが可能になる。
本発明の実施の形態に係る建設機械の一例としての油圧ショベルの側面図である。 図1に示す油圧ショベルに搭載された液圧駆動装置の概略構成図である。 図2に示すコントローラの機能ブロック図である。 従来技術の制御を適用した場合の、アームシリンダを収縮させるアームダンプ動作時のレバー入力、ポンプ吐出流量、比例弁通過流量、切換弁状態、およびフラッシング弁通過流量の変化の一例を示す図である。 本発明の制御を適用した場合の、アームシリンダを収縮させるアームダンプ動作時のレバー入力、ポンプ吐出流量、比例弁通過流量、切換弁状態、フラッシング弁通過流量、および排出弁通過流量の変化の一例を示す図である。 図2に示すコントローラによる排出弁の制御を示すフローチャートである。 本発明の制御を適用した場合の、アームシリンダを収縮させるアームダンプ動作時のレバー入力、ポンプ吐出流量、比例弁通過流量、切換弁状態、フラッシング弁通過流量、および排出弁通過流量の変化のその他の例を示す図である。
以下、本発明の実施の形態に係る建設機械として油圧ショベルを例に挙げ、図面を参照して説明する。なお、各図中、同等の部材には同一の符号を付し、重複した説明は適宜省略する。
図1は、本発明の実施の形態に係る油圧ショベルの側面図である。
図1において、油圧ショベル100は、クローラ式の走行装置8を装備した下部走行体101と、下部走行体101上に旋回装置7を介して旋回可能に取り付けられた上部旋回体102と、上部旋回体102の前部に上下方向に回動可能に取り付けられたフロント作業装置103とを備えている。上部旋回体102上には、オペレータが搭乗するキャブ104が設けられている。キャブ104には、後述の操作レバー装置80,81(図2に示す)が配設されている。
フロント作業装置103は、上部旋回体102の前部に上下方向に回動可能に取り付けられた作業部材としてのブーム2と、このブーム2の先端部に上下、前後方向に回動可能に連結された作業部材としてのアーム4と、このアーム4の先端部に上下、前後方向に回動可能に連結された作業部材としてのバケット6と、ブーム2を駆動する片ロッド式液圧シリンダ(ブームシリンダ)1と、アーム4を駆動する片ロッド式液圧シリンダ(アームシリンダ)3と、バケット6を駆動する片ロッド式液圧シリンダ(バケットシリンダ)5とを備えている。
図2は、図1に示す油圧ショベル100に搭載された液圧駆動装置の概略構成図である。なお、説明の簡略化のため、図2では、アームシリンダ3およびバケットシリンダ5の駆動に関わる部分のみを示し、その他のアクチュエータの駆動に関わる部分は省略している。
図2において、液圧駆動装置300は、アームシリンダ3と、バケットシリンダ5と、動力源であるエンジン9と、エンジン9の動力を配分する動力伝達装置10と、動力伝達装置10によって配分された動力で駆動される第1〜第4液圧ポンプ12〜15およびチャージポンプ11と、第1および第2液圧ポンプ12,13を選択的にアームシリンダ3またはバケットシリンダ5に接続する切換弁(閉回路切換弁)40〜43と、第3および第4液圧ポンプ14,15を選択的にアームシリンダ3またはバケットシリンダ5に接続する切換弁(開回路切換弁)44〜51と、アームシリンダ3の動作を指示するためのアーム操作レバー装置(操作装置)80と、バケットシリンダ5の動作を指示するためのバケット操作レバー装置(操作装置)81と、アームシリンダ3およびバケットシリンダ5の動作を制御するコントローラ70とを備えている。
第1および第2液圧ポンプ12,13は、両傾転型の液圧ポンプ(両傾転ポンプ)であり、一対の入出力ポートを有し、両方向に圧液を吐出可能な両傾転斜板機構(図示せず)と、この両傾転斜板機構を構成する両傾転斜板の傾転角(傾転量)を調整するための第1および第2レギュレータ12a,13aとを備えている。第1および第2レギュレータ12a,13aは、コントローラ70からの指令信号に応じて、第1および第2液圧ポンプ12,13の両傾転斜板の傾転角を調整し、第1および第2液圧ポンプ12,13から吐出される作動液の方向および流量を制御する。
第3および第4液圧ポンプ14,15は、片傾転型の液圧ポンプ(片傾転ポンプ)であり、吸込ポートおよび吐出ポートを有し、一方向にのみ圧液を吐出可能な片傾転斜板機構(図示せず)と、この片傾転斜板機構を構成する片傾転斜板の傾転角を調整するための第3および第4レギュレータ14a,15aとを備えている。第3および第4レギュレータ14a,15aは、コントローラ70からの指令信号に応じて、第3および第4液圧ポンプ14,15の片傾転斜板の傾転角を調整し、第3および第4液圧ポンプ14,15から吐出される作動液の流量を制御する。
第1液圧ポンプ12の一対の入出力ポートは、一対のポンプ流路200,201を介して切換弁40,41に接続されている。第1液圧ポンプ12は、一対のポンプ流路200,201の一方から作動液を吸い込み、他方に吐出する。切換弁40は、アクチュエータ流路210を介してアームシリンダ3のキャップ室3aに接続され、アクチュエータ流路211を介してアームシリンダ3のロッド室3bに接続されている。一方、切換弁41は、アクチュエータ流路212を介してバケットシリンダ5のキャップ室5aに接続され、アクチュエータ流路213を介してバケットシリンダ5のロッド室5bに接続されている。以下、特に区別する場合は、キャップ室3a,5aに接続されたアクチュエータ流路210,212をキャップ側流路と称し、ロッド室3b,5bに接続されたアクチュエータ流路211,213をロッド側流路と称する。アームシリンダ3は、キャップ側流路210を介してキャップ室3aに作動液が供給されると伸長動作し、ロッド側流路211を介してロッド室3bに作動液が供給されると収縮動作する。バケットシリンダ5は、キャップ側流路212を介してキャップ室5aに作動液が供給されると伸長動作し、ロッド側流路213を介してロッド室5bに作動液が供給されると収縮動作する。
切換弁40,41は、コントローラ70からの指令信号に応じて、連通位置と遮断位置のいずれかに切り換わる。切換弁40,41は、コントローラ70から指令信号が出力されていないときは遮断位置に保持されており、コントローラ70から指令信号が出力されると連通位置に切り換わる。切換弁40が連通位置にあるときは、ポンプ流路200,201とアクチュエータ流路210,211とがそれぞれ連通し、第1液圧ポンプ12とアームシリンダ3とが閉回路接続される。一方、切換弁41が連通位置にあるときは、ポンプ流路200,201とアクチュエータ流路212,213とがそれぞれ連通し、第1液圧ポンプ12とバケットシリンダ5とが閉回路接続される。
第2液圧ポンプ13の一対の入出力ポートは、一対のポンプ流路202,203を介して切換弁42,43に接続されている。第2液圧ポンプ13は、一対のポンプ流路202,203の一方から作動液を吸い込み、他方に吐出する。切換弁42は、キャップ側流路210を介してアームシリンダ3のキャップ室3aに接続され、ロッド側流路211を介してアームシリンダ3のロッド室3bに接続されている。一方、切換弁43は、キャップ側流路212を介してバケットシリンダ5のキャップ室5aに接続され、ロッド側流路213を介してバケットシリンダ5のロッド室5bに接続されている。
切換弁42,43は、コントローラ70からの指令信号に応じて、連通位置と遮断位置のいずれかに切り換わる。切換弁42,43は、コントローラ70から指令信号が出力されていないときは遮断位置に保持されており、コントローラ70から指令信号が出力されると連通位置に切り換わる。切換弁42が連通位置にあるときは、ポンプ流路202,203とアクチュエータ流路210,211とがそれぞれ連通し、第3液圧ポンプ13とアームシリンダ3とが閉回路接続される。一方、切換弁43が連通位置にあるときは、ポンプ流路202,203とアクチュエータ流路212,213とがそれぞれ連通し、第2液圧ポンプ13とバケットシリンダ5とが閉回路接続される。
第3液圧ポンプ14の吐出ポートは、ポンプ流路204を介して切換弁44〜47に接続されており、第3液圧ポンプ14の吸込ポートは、作動液を貯留するタンク25に接続されている。第3液圧ポンプ14は、タンク25から作動液を吸い込み、ポンプ流路204に吐出する。ポンプ流路204は、リリーフ弁21を介してタンク25に接続されている。リリーフ弁21は、ポンプ流路204の圧力が所定の圧力(リリーフ圧)を上回ったときに、ポンプ流路204の作動液をタンク25に逃がし、回路を保護する。切換弁44はアームシリンダ3のロッド側流路211に接続され、切換弁45はバケットシリンダ5のロッド側流路213に接続され、切換弁46はアームシリンダ3のキャップ側流路210に接続され、切換弁47はバケットシリンダ5のキャップ側流路212に接続されている。
切換弁44〜47は、コントローラ70からの指令信号に応じて、連通位置と遮断位置のいずれかに切り換わる。切換弁44〜47は、コントローラ70から指令信号が出力されていないときは遮断位置に保持されており、コントローラ70から指令信号が出力されると連通位置に切り換わる。
切換弁44が連通位置にあるときは、第3液圧ポンプ14は、ポンプ流路204およびロッド側流路211を介して、アームシリンダ3のロッド室3bに接続される。第3液圧ポンプ14は、第1液圧ポンプ12または第2液圧ポンプ13と共にアームシリンダ3のロッド室3bに作動液を供給することにより、アームシリンダ3の収縮動作を増速することができる。
切換弁45が連通位置にあるときは、第3液圧ポンプ14は、ポンプ流路204およびロッド側流路213を介して、バケットシリンダ5のロッド室5bに接続される。第3液圧ポンプ14は、第1液圧ポンプ12または第2液圧ポンプ13と共にバケットシリンダ5のロッド室5bに作動液を供給することにより、バケットシリンダ5の収縮動作を増速することができる。
切換弁46が連通位置にあるときは、第3液圧ポンプ14は、ポンプ流路204およびキャップ側流路210を介して、アームシリンダ3のキャップ室3aに接続される。第3液圧ポンプ14は、第1液圧ポンプ12または第2液圧ポンプ13と共にアームシリンダ3のキャップ室3aに作動液を供給することにより、アームシリンダ3の伸長動作を増速することができる。
切換弁47が連通位置にあるときは、第3液圧ポンプ14は、ポンプ流路204およびキャップ側流路212を介して、バケットシリンダ5のキャップ室5aに接続される。第3液圧ポンプ14は、第1液圧ポンプ12または第2液圧ポンプ13と共にバケットシリンダ5のキャップ室5aに作動液を供給することにより、バケットシリンダ5の伸長動作を増速することができる。
ポンプ流路204は、また、比例弁52を介してタンク25に接続されている。比例弁52は、コントローラ70からの指令信号に応じて開口面積を変化させ、通過流量を制御する。比例弁52は、コントローラ70から指令信号が出力されていないときは全開位置に保持されており、コントローラ70から指令信号が出力されると、その指令信号に応じて全開位置から全閉位置側へ操作され、開口面積を最大開口面積からゼロまでの間で変化させる。また、コントローラ70は、切換弁44〜47が遮断位置にあるときは、第3液圧ポンプ14の吐出流量に応じて予め設定された開口面積となるように比例弁52を制御する。
第4液圧ポンプ15の吐出ポートは、ポンプ流路205を介して切換弁48〜51に接続されており、第4液圧ポンプ15の吸込ポートは、タンク25に接続されている。第4液圧ポンプ15は、タンク25から作動液を吸い込み、ポンプ流路205に吐出する。ポンプ流路205は、リリーフ弁22を介してタンク25に接続されている。リリーフ弁22は、ポンプ流路205の圧力が所定の圧力(リリーフ圧)を上回ったときに、ポンプ流路205の作動液をタンク25に逃がし、回路を保護する。切換弁48はアームシリンダ3のロッド側流路211に接続され、切換弁49はバケットシリンダ5のロッド側流路213に接続され、切換弁50はアームシリンダ3のキャップ側流路210に接続され、切換弁51はバケットシリンダ5のキャップ側流路212に接続されている。
切換弁48〜51は、コントローラ70からの指令信号に応じて、連通位置と遮断位置のいずれかに切り換わる。切換弁48〜51は、コントローラ70から指令信号が出力されていないときは遮断位置に保持されており、コントローラ70から指令信号が出力されると連通位置に切り換わる。
切換弁48が連通位置にあるときは、第4液圧ポンプ15は、ポンプ流路205およびロッド側流路211を介して、アームシリンダ3のロッド室3bに接続される。第4液圧ポンプ15は、第1液圧ポンプ12または第2液圧ポンプ13と共にアームシリンダ3のロッド室3bに作動液を供給することにより、アームシリンダ3の収縮動作を増速することができる。
切換弁49が連通位置にあるときは、第4液圧ポンプ15は、ポンプ流路205およびロッド側流路213を介して、バケットシリンダ5のロッド室5bに接続される。第4液圧ポンプ15は、第1液圧ポンプ12または第2液圧ポンプ13と共にバケットシリンダ5のロッド室5bに作動液を供給することにより、バケットシリンダ5の収縮動作を増速することができる。
切換弁50が連通位置にあるときは、第4液圧ポンプ15は、ポンプ流路205およびキャップ側流路210を介して、アームシリンダ3のキャップ室3aに接続される。第4液圧ポンプ15は、第1液圧ポンプ12または第2液圧ポンプ13と共にアームシリンダ3のキャップ室3aに作動液を供給することにより、アームシリンダ3の伸長動作を増速することができる。
切換弁51が連通位置にあるときは、第4液圧ポンプ15は、ポンプ流路205およびキャップ側流路212を介して、バケットシリンダ5のキャップ室5aに接続される。第4液圧ポンプ15は、第1液圧ポンプ12または第2液圧ポンプ13と共にバケットシリンダ5のキャップ室5aに作動液を供給することにより、バケットシリンダ5の伸長動作を増速することができる。
ポンプ流路205は、また、比例弁53を介してタンク25に接続されている。比例弁53は、コントローラ70からの指令信号に応じて開口面積を変化させ、通過流量を制御する。比例弁53は、コントローラ70から指令信号が出力されていないときは全開位置に保持されており、コントローラ70から指令信号が出力されると、その指令信号に応じて全開位置から全閉位置側へ操作され、開口面積を最大開口面積からゼロまでの間で変化させる。また、コントローラ70は、切換弁48〜51が遮断位置にあるときは、第4液圧ポンプ15の吐出流量に応じて予め設定された開口面積となるように比例弁53を制御する。
チャージポンプ11は、固定容量型の液圧ポンプであり、タンク25から作動液を吸い込み、チャージ流路214に吐出する。チャージ流路214は、チャージ用リリーフ弁20を介してタンク25に接続されている。チャージ用リリーフ弁20は、チャージ流路214の圧力が所定の圧力(チャージ圧)を上回ったときに、チャージ流路214の作動液をタンク25に逃がし、チャージ流路214の圧力を一定(チャージ圧)に保持する。
第1液圧ポンプ12のポンプ流路200,201は、チャージ用チェック弁26を介してチャージ流路214に接続されている。チャージ用チェック弁26は、ポンプ流路200,201の圧力がチャージ流路214の圧力(チャージ圧)を下回ったときに、チャージ流路214の作動液をポンプ流路200,201に補充する。また、ポンプ流路200,201は、リリーフ弁30a,30bを介してチャージ流路214に接続されている。リリーフ弁30a,30bは、ポンプ流路200,201の圧力が所定の圧力(リリーフ圧)を上回ったときに、ポンプ流路200,201の作動液をチャージ流路214に逃がし、回路を保護する。
第2液圧ポンプ13のポンプ流路202,203は、チャージ用チェック弁27を介してチャージ流路214に接続されている。チャージ用チェック弁27は、ポンプ流路202,203の圧力がチャージ流路214の圧力(チャージ圧)を下回ったときに、チャージ流路214の作動液をポンプ流路202,203に補充する。また、ポンプ流路202,203は、リリーフ弁31a,31bを介してチャージ流路214に接続されている。リリーフ弁31a,31bは、ポンプ流路202,203の圧力が所定の圧力(リリーフ圧)を上回ったときに、ポンプ流路202203の作動液をチャージ流路214に逃がし、回路を保護する。
アクチュエータ流路210,211は、チャージ用チェック弁28a,28bを介してチャージ流路214に接続されている。チャージ用チェック弁28a,28bは、アクチュエータ流路210,211の圧力がチャージ流路214の圧力(チャージ圧)を下回ったときに、チャージ流路214の作動液をアクチュエータ流路210,211に補充する。また、アクチュエータ流路210,211は、リリーフ弁32a,32bを介してチャージ流路214に接続されている。リリーフ弁32a,32bは、アクチュエータ流路210,211の圧力が所定の圧力(リリーフ圧)を上回ったときに、アクチュエータ流路210,211の作動液をチャージ流路214に逃がし、回路を保護する。
アクチュエータ流路210,211は、また、低圧選択弁としてのフラッシング弁34を介してチャージ流路214に接続されている。フラッシング弁34は、キャップ側流路210とロッド側流路211との差圧が所定の圧力(切換圧)を上回ったときに、アクチュエータ流路210,211の低圧側をチャージ流路214に連通させ、回路内の余剰流量をチャージ流路214に排出する。
キャップ側流路210は、また、排出弁54を介してタンク25に接続されている。排出弁54は、コントローラ70からの指令信号に応じて開口面積を変化させ、通過流量を制御する。排出弁54は、コントローラ70から指令信号が出力されていないときは全閉位置に保持されており、コントローラ70から指令信号が出力されると、その指令信号に応じて全閉位置から全開位置側へ操作され、開口面積をゼロから最大開口面積までの間で変化させる。
キャップ側流路210には、キャップ圧検出装置としての第1圧力センサ60aが設けられている。第1圧力センサ60aは、キャップ側流路210の圧力(キャップ室3aの圧力)を圧力信号に変換し、コントローラ70に出力する。また、ロッド側流路211には、ロッド圧検出装置としての第2圧力センサ60bが設けられている。第2圧力センサ60bは、ロッド側流路211の圧力(ロッド室3bの圧力)を圧力信号に変換し、コントローラ70に出力する。
アクチュエータ流路212,213は、チャージ用チェック弁29a,29bを介してチャージ流路214に接続されている。チャージ用チェック弁29a,29bは、アクチュエータ流路212,213の圧力がチャージ流路214の圧力(チャージ圧)を下回ったときに、チャージ流路214の作動液をアクチュエータ流路212,213に補充する。また、アクチュエータ流路212213は、リリーフ弁33a,33bを介してチャージ流路214に接続されている。リリーフ弁33a,33bは、アクチュエータ流路212,213の圧力が所定の圧力(リリーフ圧)を上回ったときに、アクチュエータ流路212,213の作動液をチャージ流路214に逃がし、回路を保護する。

アクチュエータ流路212,213は、また、低圧選択弁としてのフラッシング弁35を介してチャージ流路214に接続されている。フラッシング弁35は、キャップ側流路212とロッド側流路213との差圧が所定の圧力(切換圧)を上回ったときに、アクチュエータ流路212,213の低圧側をチャージ流路214に連通させ、回路内の余剰流量をチャージ流路214に排出する。
キャップ側流路212は、また、排出弁55を介してタンク25に接続されている。排出弁55は、コントローラ70からの指令信号に応じて開口面積を変化させ、通過流量を制御する。排出弁55は、コントローラ70から指令信号が出力されていないときは全閉位置に保持されており、コントローラ70から指令信号が出力されると、その指令信号に応じて全閉位置から全開位置側へ操作され、開口面積をゼロから最大開口面積までの間で変化させる。
キャップ側流路212には、キャップ圧検出装置としての第3圧力センサ61aが設けられている。第3圧力センサ61aは、キャップ側流路212の圧力(キャップ室5aの圧力)を圧力信号に変換し、コントローラ70に出力する。また、ロッド側流路213には、ロッド圧検出装置としての第4圧力センサ61bが設けられている。第4圧力センサ61bは、ロッド側流路213の圧力(ロッド室5bの圧力)を圧力信号に変換し、コントローラ70に出力する。
操作レバー装置80,81は、オペレータによる操作レバー80a,81aの操作に応じた操作信号をコントローラ70に出力する。コントローラ70は、操作レバー装置80,81からの操作信号と第1〜第4圧力センサ60a,60b,61a,61bからの圧力信号とに基づいて、切換弁40〜51、比例弁52,53、排出弁54,55、および第1〜第4レギュレータ12a〜15aを制御する。
図3は、図2に示すコントローラ70の機能ブロック図である。なお、説明の簡略化のため、図3では、アームシリンダ3およびバケットシリンダ5の駆動に関わる部分のみを示し、その他のアクチュエータの駆動に関わる部分は省略している。
図3において、コントローラ70は、レバー操作量演算部71と、アクチュエータ圧力演算部72と、フラッシング弁通過流量演算部73と、指令演算部74とを備えている。
レバー操作量演算部71は、操作レバー装置80,81から入力された操作信号に基づいて、アームシリンダ3およびバケットシリンダ5の動作方向および目標動作速度を演算し、演算結果を指令演算部74に入力する。
アクチュエータ圧力演算部72は,第1〜第4圧力センサ60a,60b,61a,61bの値から、各アクチュエータ3,5の圧力を演算し、指令演算部74に入力する。
フラッシング弁通過流量演算部73は、第1〜第4圧力センサ60a,60b,61a,61bからの圧力値からフラッシング弁34,35がキャップ側流路210,212に開口しているか否かを判定すると共に、第1〜第4レギュレータ12a〜15aへの指令値から求まる第1〜第4液圧ポンプ12〜15の吐出流量の収支からフラッシング弁34,35の通過流量を演算し、指令演算部74に入力する。
指令演算部74は、レバー操作量演算部71、アクチュエータ圧力演算部72、およびフラッシング弁通過流量演算部73の入力に基づいて、切換弁40〜51、比例弁52,53、排出弁54,55、および第1〜第4レギュレータ12a〜15aへの指令値を演算する。
以上のように構成した液圧駆動装置300の動作を説明する。
(1)非操作時
図2において、操作レバー80a,81aが非操作時は、第1〜第4液圧ポンプ12〜15は最小傾転角に制御され、切換弁40〜51は全て閉じられ、アームシリンダ3およびバケットシリンダ5は停止状態で保持される。
(2)アームダンプ動作時
ここでは、まず従来技術の制御を適用した場合の動作を説明し、次に本発明の制御を適用した場合の動作を説明する。
<従来技術の制御を適用した場合の動作>
図4に、従来技術の制御を適用した場合の、アームシリンダ3を収縮させるアームダンプ動作時のレバー入力、ポンプ吐出流量、比例弁通過流量、切換弁状態、およびフラッシング弁通過流量の変化の一例を示す。
時刻t0から時刻t1にかけて、アーム操作レバー装置80からの入力は0であり、アームシリンダ3は静止している。
時刻t1から時刻t6にかけて、アーム操作レバー装置80からの入力はアームシリンダ3を収縮する指令値が最大値まで上げられる。
時刻t1から時刻t6において、アームシリンダ3のロッド室圧力は、キャップ室圧力よりも高いものとする。この時、フラッシング弁34は、キャップ側流路210とチャージ流路214を接続する状態(キャップ側流路210に開口した状態)に保たれる。
時刻t1において、コントローラ70は、切換弁40,46を閉状態から開状態に切り替える。
時刻t1から時刻t2にかけて、コントローラ70は、第1液圧ポンプ12の吐出流量Qcp12を最大値まで上げ、同時に比例弁52の通過流量Qpv52も最大値まで上げる。比例弁52の最大通過流量Qpv52maxは、第1液圧ポンプ12の最大吐出流量Qcp12maxをアームシリンダ3のロッド室3bに流入させた時のキャップ室3aからの排出流量のうち、第1液圧ポンプ12の最大吐出流量Qcp12maxを差し引いたものに設定するとよい。
時刻t1から時刻t2において、アームシリンダ3のロッド室3bへ流入する流量Q3rodは、
Figure 0006782272
となる。アームシリンダ3のロッド側の受圧面積A3rodとキャップ側の受圧面積A3capの比を受圧面積比α3とすると、
Figure 0006782272
となり、キャップ室3aから流出する流量Q3capは、
Figure 0006782272
となる。キャップ側から流出する流量Q3capのうち、第1液圧ポンプ12に戻る流量を差し引いた分は、全て比例弁52を通過し、タンク25へ排出されるので、フラッシング弁34を通過する流量Qfv34は、
Figure 0006782272
となる。
時刻t2において、コントローラ70は、切換弁42,50を閉状態から開状態に切り替える。
時刻t2から時刻t3にかけて、コントローラ70は、第2液圧ポンプ13の吐出流量Qcp13を最大値まで上げ、同時に比例弁53の通過流量Qpv53も最大値まで上げる。比例弁53の最大通過流量Qpv53maxは、第2液圧ポンプ13の最大吐出流量Qcp13maxをアームシリンダ3のロッド室3bに流入させた時のキャップ室3aからの排出流量のうち、第2液圧ポンプ13の最大吐出流量Qcp13maxを差し引いたものに設定するとよい。
時刻t2から時刻t3において、アームシリンダ3のロッド室へ流入する流量Q3rodは、
Figure 0006782272
となる。キャップ側から流出する流量Q3capは、
Figure 0006782272
となる。キャップ側から流出する流量Q3capのうち、第1液圧ポンプ12と第2液圧ポンプ13に戻る流量を差し引いた分は、全て比例弁52,53を通過し、タンク25へ排出されるので、フラッシング弁34を通過する流量Qfv34は、
Figure 0006782272
となる。
時刻t3において、コントローラ70は、切換弁46を開状態から閉状態に切り換え、切換弁44を閉状態から開状態に切り換える。また、コントローラ70は、比例弁52の通過流量Qpv52を0にする。
この時、式(7)より、フラッシング弁34を通過する流量Qfv34は、
Figure 0006782272
となる。
時刻t3から時刻t4にかけて、コントローラ70は、第3液圧ポンプ14の吐出流量Qop14を最大値まで上げる。
時刻t3から時刻t4において、アームシリンダ3のロッド室3bへ流入する流量Q3rodは、
Figure 0006782272
となる。キャップ室3aから流出する流量Q3capは、
Figure 0006782272
となる。また、フラッシング弁34を通過する流量Qfv34は、
Figure 0006782272
となる。ここで、受圧面積比α3を2とし、第1〜第4液圧ポンプ12〜15の最大吐出容積が等しいとすると、式(11)より、時刻t3から時刻t4において、フラッシング弁34には最大ポンプ3台分の流量が通過することになる。
時刻t4において、コントローラ70は、切換弁50を開状態から閉状態に切り換え、切換弁48を閉状態から開状態に切り換える。また、コントローラ70は、比例弁53の通過流量Qpv53を0にする。
この時、式(11)より、フラッシング弁34を通過する流量Qfv34は、
Figure 0006782272
となる。
時刻t4から時刻t6にかけて、コントローラ70は、第4液圧ポンプ15の吐出流量Qop15を最大値まで上げる。
時刻t4から時刻t6において、アームシリンダ3のキャップ室3aへ流入する流量Q3rodは、
Figure 0006782272
となる。キャップ側から流出する流量Q3capは、
Figure 0006782272
となる。また、フラッシング弁34を通過する流量Qfv34は、
Figure 0006782272
となる。ここで、受圧面積比α3を2とし、第1〜第4液圧ポンプ12〜15の最大吐出容積が等しいとすると、式(15)より、時刻t4から時刻t6において、フラッシング弁34には最大ポンプ6台分の流量が通過することになる。
時刻t3から時刻t6において、フラッシング弁34を通過する流量が増えていくと、例えば時刻t5でフラッシング弁34の定格最大流量を超えてしまう。これを防ぐためには、フラッシング弁34を大型化しなければならない。また、フラッシング弁34を通過した流量は、チャージ用リリーフ弁20を通過しタンク25へ排出されるため、チャージ用リリーフ弁20も同様に大型化しなければならない。
<本発明の制御を適用した場合の動作>
図5に、本発明の制御を適用した場合の、アームシリンダ3を収縮させるアームダンプ動作時のレバー入力、ポンプ吐出流量、比例弁通過流量、切換弁状態、フラッシング弁通過流量、および排出弁通過流量の変化の一例を示す。
時刻t0から時刻t5における挙動は、従来技術(図4に示す)と同様であるため省略する。
時刻t5において、フラッシング弁34を通過する流量が、定格最大流量を超えそうになる場合に排出弁54が開く。図6は、コントローラ70による排出弁54の制御を示すフローチャートである。処理F1において、コントローラ70は、式(15)に基づき、フラッシング弁34の通過流量を演算している。図示しないが、フラッシング弁34を通過する流量を直接検出する手段を設けても良い。
処理F2において、フラッシング弁34の通過流量が許容流量以下か否かを判定する。本動作例では、許容流量を定格最大流量とするが、シリンダから排出される圧油を油圧ショベルの操作性に影響を与えずにタンクに戻すことが可能な限り許容流量の値は特に限定されず、例えば余裕をもった値(定格最大流量よりも小さい流量)に設定してもよい。
処理F2において、フラッシング弁34の通過流量が許容流量を越えない場合は、処理F3に進み、コントローラ70は、排出弁54を閉じるよう指令値を演算する。
処理F2において、フラッシング弁34の通過流量が許容流量を越える場合は、処理F4に進み、コントローラ70は、排出弁54を通過する流量を演算する。排出弁54を通過する流量Qpv54は、処理F1で演算したフラッシング弁34の通過流量Qfv34と、フラッシング弁の許容最大通過流量Qfv34maxの差分となるので、式(15)より、
Figure 0006782272
となる。
処理F5において、処理F4で演算した排出弁54の通過流量Qpv54を実現するための指令値を演算する。
図5に示す通り、時刻t5からt6において、式(16)に基づき、排出弁54の通過流量を制御することにより、フラッシング弁34の通過流量を定格最大流量以下に抑えることが可能になる。
また、フラッシング弁34の許容流量を0に設定すれば、図7に示す通り、時刻t1からt2にかけて排出弁54を開くため、図5の動作例で開いていた切換弁46および比例弁52をアームダンプ動作のために使用しなくて済む。このため、時刻t1からt3にかけて、第3液圧ポンプ14をアームシリンダ3以外の液圧アクチュエータ(例えばバケットシリンダ5)に接続することが可能になり、システム全体の冗長性を向上することができる。さらに、時刻t3で排出弁54をすでに開いているため、時刻t3以降のフラッシング弁34の通過流量を低減できる。そのため、フラッシング弁34を小型化することができる。
以上のように構成した本実施の形態に係る油圧ショベル100によれば、両傾転ポンプ12,13に加えて片傾転ポンプ14,15から片ロッド式液圧シリンダ3,5のロッド室3b,5bに作動液を供給することにより、片ロッド液圧シリンダ3,5の収縮動作を増速することが可能となる。その際、キャップ側流路210,212とタンク25とを接続する流路上に設けられた排出弁54,55が開き、キャップ室3a,5aから排出される作動液の一部が排出弁54,55を介してタンク25に戻される。これにより、フラッシング弁34,35およびチャージ用リリーフ弁20の通過流量を抑制することができるため、フラッシング弁34,35およびチャージ用リリーフ弁20の大型化を防ぐことが可能となる。
以上、本発明の実施の形態について詳述したが、本発明は、上記した実施の形態に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、上記した実施の形態では、低圧選択弁をフラッシング弁で構成したが、パイロットチェック弁で構成しても良い。また、上記した実施の形態は、本発明を分かり易く説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。
1…ブームシリンダ(片ロッド式液圧シリンダ)、2…ブーム(作業部材)、3…アームシリンダ(片ロッド式液圧シリンダ)、3a…キャップ室、3b…ロッド室、4…アーム(作業部材)、5…バケットシリンダ(片ロッド式液圧シリンダ)、5a…キャップ室、5b…ロッド室、6…バケット(作業部材)、7…旋回装置、8…走行装置、9…エンジン、10…動力伝達装置、11…チャージポンプ、12…第1液圧ポンプ、12a…第1レギュレータ、13…第2液圧ポンプ、13a…第2レギュレータ、14…第3液圧ポンプ、14a…第3レギュレータ、15…第4液圧ポンプ、15a…第4レギュレータ、20…チャージ用リリーフ弁、21,22…リリーフ弁、25…タンク、26…チャージ用チェック弁、27…チャージ用チェック弁、28a,28b,29a,29b…チャージ用チェック弁、30a,30b,31a,31b,32a,32b,33a,33b…リリーフ弁、34,35…フラッシング弁、40〜43…切換弁(閉回路切換弁)、44〜51…切換弁(開回路切換弁)、52,53…比例弁、54,55…排出弁、60a…第1圧力センサ(キャップ圧検出装置)、60b…第2圧力センサ(ロッド圧検出装置)、61a…第3圧力センサ(キャップ圧検出装置)、61b…第4圧力センサ(ロッド圧検出装置)、70…コントローラ、71…レバー操作量演算部、72…アクチュエータ圧力演算部、73…フラッシング弁通過流量演算部、74…指令演算部、80…アーム操作レバー装置(操作装置)、80a…アーム操作レバー、81…バケット操作レバー装置(操作装置)、81a…バケット操作レバー、100…油圧ショベル、101…下部走行体、102…上部旋回体、103…フロント作業装置、104…キャブ、200〜205…ポンプ流路、210…キャップ側流路(アクチュエータ流路)、211…ロッド側流路(アクチュエータ流路)、212…キャップ側流路(アクチュエータ流路)、213…ロッド側流路(アクチュエータ流路)、214…チャージ流路、300…液圧駆動装置。

Claims (4)

  1. 複数の作業部材からなる作業装置と、
    前記複数の作業部材の1つを駆動する片ロッド式液圧シリンダと、
    前記片ロッド式液圧シリンダの動作を指示するための第1操作装置と、
    前記片ロッド式液圧シリンダのキャップ室に接続されたキャップ側流路と、
    前記片ロッド式液圧シリンダのロッド室に接続されたロッド側流路と、
    両傾転ポンプと、
    前記両傾転ポンプの一方の入出力ポートに接続された第1ポンプ流路と、
    前記両傾転ポンプの他方の入出力ポートに接続された第2ポンプ流路と、
    前記第1ポンプ流路と前記キャップ側流路との間、および前記第2ポンプ流路と前記ロッド側流路との間を連通または遮断する閉回路切換弁と、
    作動液を貯留するタンクと、
    前記タンクから吸い込んだ作動液を吐出する片傾転ポンプと、
    前記片傾転ポンプの吐出ポートに接続された第3ポンプ流路と、
    前記第3ポンプ流路と前記キャップ側流路とを連通または遮断する第1開回路切換弁と、
    前記第3ポンプ流路と前記ロッド側流路とを連通または遮断する第2開回路切換弁と、
    前記タンクから吸い込んだ作動液を吐出するチャージポンプと、
    前記チャージポンプの吐出ポートに接続されたチャージ流路と、
    前記キャップ側流路および前記ロッド側流路のいずれか低圧側を前記チャージ流路に連通する低圧選択弁と、
    前記チャージ流路に設けられたリリーフ弁と、
    前記第1操作装置からの操作信号に応じて、前記閉回路切換弁ならびに前記第1および第2開回路切換弁を開閉し、かつ前記両傾転ポンプおよび前記片傾転ポンプの吐出流量を調整するコントローラとを備えた建設機械において、
    前記キャップ室の圧力を検出するキャップ圧検出装置と、
    前記ロッド室の圧力を検出するロッド圧検出装置と、
    前記キャップ側流路から分岐して前記タンクに接続する流路上に設けられた排出弁とを備え、
    前記コントローラは、前記第1操作装置を介して前記片ロッド式液圧シリンダの収縮動作が指示された場合に、前記キャップ室および前記ロッド室の圧力、ならびに前記両傾転ポンプおよび前記片傾転ポンプの吐出流量に基づいて、前記低圧選択弁が前記キャップ側流路に開口しているときの前記低圧選択弁の通過流量を演算し、前記通過流量が前記低圧選択弁の定格最大流量以下に設定された所定の流量を超えたときに、前記排出弁を開く
    ことを特徴とする建設機械。
  2. 請求項1に記載の建設機械において、
    前記コントローラは、
    前記第1操作装置からの操作信号に基づいて、前記第1操作装置の操作量を演算する操作量演算部と、
    前記キャップ圧検出装置および前記ロッド圧検出装置からの圧力信号に基づいて、前記キャップ室および前記ロッド室の圧力を演算する圧力演算部と、
    前記キャップ室および前記ロッド室の圧力、ならびに前記両傾転ポンプおよび前記片傾転ポンプの吐出流量に基づいて、前記通過流量を演算する通過流量演算部と、
    前記通過流量が前記所定の流量を超えたときに、前記通過流量が前記所定の値以下に保たれるような前記排出弁の開口面積を演算する指令演算部とを有する
    ことを特徴とする建設機械。
  3. 請求項1に記載の建設機械において、
    前記片傾転ポンプの吐出ポートを前記タンクに接続する流路上に設けられた比例弁を更に備え、
    前記コントローラは、前記第1操作装置を介して前記片ロッド式液圧シリンダの収縮動作が指示された場合に、前記閉回路切換弁を開き、前記第1開回路切換弁を開き、前記第2開回路切換弁を閉じ、前記第1操作装置の操作量に応じて前記両傾転ポンプの吐出流量および前記比例弁の開口面積を調整することにより、前記キャップ室から排出される作動液の一部を前記比例弁を介して前記タンクに戻す
    ことを特徴とする建設機械。
  4. 請求項3に記載の建設機械において、
    前記片ロッド式液圧シリンダとは別に設けられた液圧アクチュエータと、
    前記液圧アクチュエータの動作を指示するための第2操作装置と、
    前記片傾転ポンプの吐出ポートを前記液圧アクチュエータに接続するアクチュエータ流路と、
    前記アクチュエータ流路に設けられ、前記アクチュエータ流路の連通と遮断とを切り換える第3開回路切換弁とを更に備え、
    前記コントローラは、前記第1操作装置を介して前記片ロッド式液圧シリンダの収縮動作が指示され、かつ前記第2操作装置を介して前記液圧アクチュエータの動作が指示された場合に、前記閉回路切換弁を開き、前記第1開回路切換弁を閉じ、前記第2開回路切換弁を閉じ、前記第3開回路切換弁を開き、前記第1操作装置の操作量に応じて前記両傾転ポンプの吐出流量および前記排出弁の開口面積を調整し、前記第2操作装置の操作量に応じて前記片傾転ポンプの吐出流量または前記比例弁の開口面積を調整することにより、前記片傾転ポンプの吐出流量を前記液圧アクチュエータに供給し、または、前記液圧アクチュエータから排出される作動液の一部を前記比例弁を介して前記タンクに戻す
    ことを特徴とする建設機械。
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