JP6775842B2 - コアレス電気機械装置、及び、コイルアセンブリー - Google Patents

コアレス電気機械装置、及び、コイルアセンブリー Download PDF

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Description

関連出願の相互参照
本願は、2017年1月30日に出願された出願番号2017−014494の日本特許出願に基づく優先権を主張し、その開示の全てが参照によって本願に組み込まれる。
本発明は、電動モーターや発電機などのコアレス電気機械装置に関する。
JP2010−141975Aには、空芯の集中巻きのコイル群を用いた電動機が開示されている。この電動機の各コイルは、隣り合うコイルと一部分が重なり合っており、それぞれのコイルから永久磁石までの距離が等しくなるように配置されている。この電動機によれば、各コイルから永久磁石までの距離が等しいので、電動機に発生するトルクリップルを低減することができる。
しかしながら、上述の従来技術では、コイルの具体的な形状に関する工夫が十分になされていなかったので、トルクリップルの少ないコアレス電気機械装置を実現するのが困難であった。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態として実現することが可能である。
<1>本発明の一形態は、2相のコアレス電気機械装置である。このコアレル電気機械装置は、永久磁石を有し、中心軸の回りに回転するローターと、複数の電磁コイルを組合せたコイルアセンブリーを有し、前記ローターと同心円上に前記ローターからギャップを介して配置されたステーターと、を備える。各電磁コイルは、前記中心軸に平行な上底部と、前記上底部に対向する下底部と、前記上底部と前記下底部とを接続する2つの脚部と、前記上底部と前記下底部と前記2つの脚部とに囲まれた空芯領域と、を有する集中巻きコイルとして構成されている。各電磁コイルは、平面視で台形形状を有し、前記上底部と前記下底部と前記2つの脚部は、それぞれ直線的な形状を有する。前記2つの脚部は、前記下底部と各脚部との間の角度がそれぞれ90度未満になるように形成されており、前記上底部と前記下底部は、前記中心軸からの距離が異なる2つの円周上にそれぞれ配置され、前記2つの脚部は前記上底部と前記下底部とを接続するための段差をそれぞれ有している。前記コイルアセンブリーは、(i)前記中心軸周りの周回方向に沿って前記複数の電磁コイルを等間隔で配置することによって構成され、(ii)前記周回方向に沿って隣接する任意の2つの電磁コイルがそれぞれ異なる相に属するように前記複数の電磁コイルが結線され、(iii)各電磁コイルの前記上底部が、当該電磁コイルの前記上底部の側に隣接する他の1つの電磁コイルの前記空芯領域内に収容され、(iv)各電磁コイルの前記上底部及び前記2つの脚部が、当該電磁コイルの前記下底部の側に隣接する他の電磁コイルの前記上底部及び前記2つの脚部と前記ステーターの径方向に重なること無く前記周回方向に並ぶように配置された構成を有している。
このコアレス電気機械装置によれば、電磁コイルとコイルアセンブリーが上記(i)〜(iv)の特徴を有するので、このコイルアセンブリーを用いて、トルクリップルの少ない2相のコアレス電気機械装置を実現できる。
<2>本発明の他の形態は、3相のコアレス電気機械装置である。このコアレル電気機械装置は、永久磁石を有し、中心軸の回りに回転するローターと、複数の電磁コイルを組合せたコイルアセンブリーを有し、前記ローターと同心円上に前記ローターからギャップを介して配置されたステーターと、を備える。各電磁コイルは、前記中心軸に平行な上底部と、前記上底部に対向する下底部と、前記上底部と前記下底部とを接続する2つの脚部と、前記上底部と前記下底部と前記2つの脚部とに囲まれた空芯領域と、を有する集中巻きコイルとして構成されている。各電磁コイルは、平面視で台形形状を有し、前記上底部と前記下底部と前記2つの脚部は、それぞれ直線的な形状を有する。前記2つの脚部は、前記下底部と各脚部との間の角度がそれぞれ90度未満になるように形成されており、前記上底部と前記下底部は、前記中心軸からの距離が異なる2つの円周上にそれぞれ配置され、前記2つの脚部は前記上底部と前記下底部とを接続するための段差をそれぞれ有している。前記コイルアセンブリーは、(i)前記中心軸周りの周回方向に沿って前記複数の電磁コイルを等間隔で配置することによって構成され、(ii)前記周回方向に沿って隣接する任意の3つの電磁コイルがそれぞれ異なる相に属するように前記複数の電磁コイルが結線され、(iii)前記周回方向に沿って隣接する任意の2つの電磁コイルの前記上底部が、当該2つの電磁コイルの前記上底部の側に隣接する他の1つの電磁コイルの前記空芯領域内に収容され、(iv)各電磁コイルの前記上底部及び前記2つの脚部が、当該電磁コイルの前記下底部の側に隣接する他の電磁コイルの前記上底部及び前記2つの脚部と前記ステーターの径方向に重なること無く前記周回方向に並ぶように配置された構成を有している。
このコアレス電気機械装置によれば、電磁コイルとコイルアセンブリーが上記(i)〜(iv)の特徴を有するので、このコイルアセンブリーを用いて、トルクリップルの少ない3相のコアレス電気機械装置を実現できる。
(1)本発明の第1の形態は、2相のコアレス電気機械装置であって、永久磁石を有し、中心軸の回りに回転するローターと;複数の電磁コイルを組合せたコイルアセンブリーを有し、前記ローターと同心円上に前記ローターからギャップを介して配置されたステーターと;を備える。各電磁コイルは、前記中心軸に平行な上底部と、前記上底部に対向する下底部と、前記上底部と前記下底部とを接続する2つの脚部と、前記上底部と前記下底部と前記2つの脚部とに囲まれた空芯領域と、を有する集中巻きコイルとして構成されており、前記2つの脚部は、前記下底部と各脚部との間の角度がそれぞれ90度未満になるように形成されており、前記上底部と前記下底部は、前記中心軸からの距離が異なる2つの円周上にそれぞれ配置され、前記2つの脚部は前記上底部と前記下底部とを接続するための段差をそれぞれ有している。前記コイルアセンブリーは、(i)前記中心軸周りの周回方向に沿って前記複数の電磁コイルを等間隔で配置することによって構成され、(ii)前記周回方向に沿って隣接する任意の2つの電磁コイルがそれぞれ異なる相に属するように前記複数の電磁コイルが結線され、(iii)各電磁コイルの前記上底部が、当該電磁コイルの前記上底部の側に隣接する他の1つの電磁コイルの前記空芯領域内に収容され、(iv)各電磁コイルの前記上底部及び前記2つの脚部が、当該電磁コイルの前記下底部の側に隣接する他の電磁コイルの前記上底部及び前記2つの脚部と前記ステーターの径方向に重なること無く前記周回方向に並ぶように配置された構成を有している。
上記第1の形態のコアレス電気機械装置によれば、電磁コイルとコイルアセンブリーが上記(i)〜(iv)の特徴を有するので、このコイルアセンブリーを用いて、トルクリップルの少ない2相のコアレス電気機械装置を実現できる。
(2)本発明の第2の形態は、3相のコアレス電気機械装置であって、永久磁石を有し、中心軸の回りに回転するローターと;複数の電磁コイルを組合せたコイルアセンブリーを有し、前記ローターと同心円上に前記ローターからギャップを介して配置されたステーターと;を備える。各電磁コイルは、前記中心軸に平行な上底部と、前記上底部に対向する下底部と、前記上底部と前記下底部とを接続する2つの脚部と、前記上底部と前記下底部と前記2つの脚部とに囲まれた空芯領域と、を有する集中巻きコイルとして構成されており、前記2つの脚部は、前記下底部と各脚部との間の角度がそれぞれ90度未満になるように形成されており、前記上底部と前記下底部は、前記中心軸からの距離が異なる2つの円周上にそれぞれ配置され、前記2つの脚部は前記上底部と前記下底部とを接続するための段差をそれぞれ有している。前記コイルアセンブリーは、(i)前記中心軸周りの周回方向に沿って前記複数の電磁コイルを等間隔で配置することによって構成され、(ii)前記周回方向に沿って隣接する任意の3つの電磁コイルがそれぞれ異なる相に属するように前記複数の電磁コイルが結線され、(iii)前記周回方向に沿って隣接する任意の2つの電磁コイルの前記上底部が、当該2つの電磁コイルの前記上底部の側に隣接する他の1つの電磁コイルの前記空芯領域内に収容され、(iv)各電磁コイルの前記上底部及び前記2つの脚部が、当該電磁コイルの前記下底部の側に隣接する他の電磁コイルの前記上底部及び前記2つの脚部と前記ステーターの径方向に重なること無く前記周回方向に並ぶように配置された構成を有している。
上記第2の形態のコアレス電気機械装置によれば、電磁コイルとコイルアセンブリーが上記(i)〜(iv)の特徴を有するので、このコイルアセンブリーを用いて、トルクリップルの少ない3相のコアレス電気機械装置を実現できる。
(3)上記各形態のコアレス電気機械装置において、各電磁コイルの前記2つの脚部が、当該電磁コイルの前記下底部の側に隣接する他の電磁コイルの前記2つの脚部と前記周回方向において互いに接した状態にあるものとしてもよい。
このコアレス電気機械装置によれば、コイル線密度を高めることができる。
(4)上記各形態のコアレス電気機械装置において、各電磁コイルは、平面視で台形形状を有するものとしてもよい。
このコアレス電気機械装置によれば、電磁コイル同士を密に配置できるので、更にコイル線密度を高めることが可能である。
(5)上記各形態のコアレス電気機械装置において、各電磁コイルは、2つのコイル端部を有し、前記2つのコイル端部は、前記下底部のコイルエンド部から取り出されているものとしてもよい。
このコアレス電気機械装置によれば、各電磁コイルへの給電が容易な構造とすることが可能である。
(6)本発明の第3の形態は、複数の電磁コイルを円環状に組み合わせたコイルアセンブリーである。前記電磁コイルは円環の中心軸に平行な上底部と、前記上底部に対向する下底部と、前記上底部と前記下底部とを接続する2つの脚部とを有し;前記上底部及び前記下底部は、前記コイルアセンブリーにおいて第1円周上及び第2円周上にそれぞれ配置され;前記上底部及び前記下底部の前記脚部との接続位置は、前記上底部の両端においては前記第1円周上に配置され、前記下底部の両端においては前記第2円周上に配置されている。
このコイルアセンブリーによれば、トルクリップルの少ないコアレス電気機械装置を実現できる。
(7)本発明の第4の形態は、電磁コイルであって、直線状の上底部と、前記上底部に平行に対向する前記上底部よりも長い下底部と、前記上底部と前記下底部とを接続する2つの脚部と、前記上底部と前記下底部と前記2つの脚部に囲まれる空芯領域を有し、前記2つの脚部は、前記下底部と各脚部との間の角度がそれぞれ90度未満になるように形成され、前記上底部の両端における前記脚部との接続位置は、前記下底部が含まれる平面には含まれず、前記下底部の両端における前記脚部との接続位置は当該平面に含まれることを特徴とする電磁コイルである。
この電磁コイルによれば、トルクリップルの少ないコアレス電気機械装置を実現できる。
(8)本発明の第5の形態は、2相のコアレス電気機械装置であって、永久磁石を有し、所定の移動軸上を移動するスライダーと;複数の電磁コイルを前記移動軸に沿って組合せたコイルアセンブリーよりなるステーターと;を備える。前記電磁コイルのそれぞれは、前記移動軸と垂直な上底部と、前記上底部と前記移動軸との距離と同じ距離で前記上底部に平行に対向する下底部と、前記上底部と前記下底部とを接続する2つの脚部と、前記上底部と前記下底部と前記2つの脚部とに囲まれた空芯領域と、を有する集中巻きコイルとして構成されている。前記2つの脚部のそれぞれは、前記上底部もしくは前記下底部と接続する部分に段差を有している。前記コイルアセンブリーは、(i)前記移動軸の方向に沿って前記複数の電磁コイルを等間隔で配置することによって構成され、(ii)前記移動軸の方向に沿って隣接する任意の2つの電磁コイルがそれぞれ異なる相に属するように前記複数の電磁コイルが結線され、(iii)各電磁コイルの前記上底部が、当該電磁コイルの前記上底部の側に隣接する他の1つの電磁コイルの前記空芯領域内に収容され、(iv)各電磁コイルの前記上底部及び前記2つの脚部が、当該電磁コイルの前記下底部の側に隣接する他の電磁コイルの前記上底部及び前記2つの脚部とは前記移動軸に垂直な方向に重なること無く前記移動軸の方向に並ぶように配置された構成を有している。
上記第5の形態のコアレス電気機械装置によれば、電磁コイルとコイルアセンブリーが上記(i)〜(iv)の特徴を有するので、このコイルアセンブリーを用いて、トルクリップルの少ない2相のコアレス電気機械装置を実現できる。
(9)本発明の第6の形態は、3相のコアレス電気機械装置であって、永久磁石を有し、所定の移動軸上を移動するスライダーと;複数の電磁コイルを前記移動軸に沿って組合せたコイルアセンブリーよりなるステーターと、を備える。前記電磁コイルのそれぞれは、前記移動軸に垂直な上底部と、前記上底部と前記移動軸との距離と同じ距離で前記上底部に平行に対向する下底部と、前記上底部と前記下底部とを接続する2つの脚部と、前記上底部と前記下底部と前記2つの脚部とに囲まれた空芯領域と、を有する集中巻きコイルとして構成されている。前記2つの脚部のそれぞれは、前記上底部もしくは前記下底部と接続する部分に段差を有している。前記コイルアセンブリーは、(i)前記移動軸の方向に沿って前記複数の電磁コイルを等間隔で配置することによって構成され、(ii)前記移動軸の方向に沿って隣接する任意の3つの電磁コイルがそれぞれ異なる相に属するように前記複数の電磁コイルが結線され、(iii)各電磁コイルの前記上底部が、当該電磁コイルの前記上底部の側に隣接する他の1つの電磁コイルの前記空芯領域内に収容され、(iv)各電磁コイルの前記上底部及び前記2つの脚部が、当該電磁コイルの前記下底部の側に隣接する他の電磁コイルの前記上底部及び前記2つの脚部とは前記移動軸に垂直な方向に重なること無く前記移動軸の方向に並ぶように配置された構成を有している。
上記第6の形態のコアレス電気機械装置によれば、電磁コイルとコイルアセンブリーが上記(i)〜(iv)の特徴を有するので、このコイルアセンブリーを用いて、トルクリップルの少ない3相のコアレス電気機械装置を実現できる。
第1実施形態におけるコアレスモーターの断面図。 第1実施形態の電磁コイルの斜視図。 第1実施形態の電磁コイルの正面図。 第1実施形態の電磁コイルの平面図。 第1実施形態のコイルアセンブリーの斜視図。 複数の電磁コイルを互いに重なり合わせる様子を示す説明図。 複数の電磁コイルを互いに重なり合わせる様子を示す説明図。 複数の電磁コイルを互いに重なり合わせる様子を示す説明図。 第1実施形態における電磁コイルの結線状態を示す説明図。 電磁コイルの形成工程を示す説明図。 電磁コイルの形成工程を示す説明図。 コイル用導線の構造例を示す説明図。 第2実施形態の電磁コイルの斜視図。 第2実施形態の電磁コイルの正面図。 第2実施形態の電磁コイルの平面図。 第2実施形態のコイルアセンブリーの斜視図。 第3実施形態の電磁コイルの斜視図。 第3実施形態の電磁コイルの正面図。 第3実施形態の電磁コイルの平面図。 第3実施形態のコイルアセンブリーの斜視図。 複数の電磁コイルの重なり状態を示す説明図。 第3実施形態における電磁コイルの結線状態を示す説明図。 アウターローター構造のコアレスモーターの断面図。
A.第1実施形態
図1は、第1実施形態のコアレス電気機械装置としてのコアレスモーター100の断面図である。このコアレスモーター100は、ケーシング110と、ステーター200と、ローター300とを有するラジアルギャップ構造のインナーローター型モーターである。図1には、互いに直交するX方向とY方向とZ方向が描かれている。Y方向はローター300の中心軸Cと平行な方向である。図2以降においても、必要に応じて図1と同じ方向X,Y,Zが描かれている。
ローター300は、中心軸Cの回りに回転するローター軸310と、ローター軸310の外側に設けられた永久磁石320とを有する。永久磁石320は、1個でも良いが、通常は複数の永久磁石320が設けられている。各永久磁石320は、ローター300の中心軸Cから外側に向かう径方向に沿って磁化されている。但し、永久磁石320の着磁方向は径方向(放射方向)に限らず、平行着磁などのように他の方向に着磁してもよい。なお、「ローター300の径方向」とは、ローター300の中心軸Cに垂直な方向であって、中心軸Cから外側に放射状に延びる方向を意味する。ローター軸310の両端部は、ケーシング110に設けられた軸受け120によって支持されている。
ステーター200は、ケーシング110に収容されており、ローター300の径方向の外周側にギャップを介して配置されている。ステーター200は、ケーシング110の内側に設けられたコイルバックヨーク250と、コイルバックヨーク250の内側に設けられた複数の電磁コイル210を有する。コイルバックヨーク250は、磁性体材料で形成されており、略円筒形形状を有している。電磁コイル210は、熱伝導性、絶縁性、及び剛性に優れた樹脂170によりモールドされている。これらの電磁コイル210のコイル用導線は、結線用基板150にそれぞれ接続されている。結線用基板150からは、給電用のコイル端子160がケーシング110の外部に取り出されている。
個々の電磁コイル210は、有効コイル部VCPと、有効コイル部VCPの両側に設けられた第1コイルエンド部CE1及び第2コイルエンド部CE2を有する。有効コイル部VCPは、電気的エネルギーと機械的エネルギーの間のエネルギー変換を有効に行うコイル部分であり、コイルエンド部CE1,CE2はエネルギー変換に直接関係しないコイル部分である。コイルバックヨーク250が設けられている場合には、コイルバックヨーク250と径方向に重なるコイル部分が有効コイル部VCPに相当し、コイルバックヨーク250と径方向に重ならないコイル部分がコイルエンド部CE1,CE2に相当する。電磁コイル210の形状については更に後述する。
ケーシング110には、ローター300の回転位置を検出する位置センサーとしての磁気センサー140が設けられており、磁気センサー140は回路基板130に接続されている。本実施形態では、磁気センサー140と回路基板130は、永久磁石320の両側のうち、第2コイルエンド部CE2と同じ側に配置されている。
図2Aは、電磁コイル210の斜視図であり、図2Bはその正面図、図2Cはその平面図である。図3は、図2A〜図2Cに示した電磁コイル210を円筒状に並べた、又は、円環状に組み合わせたコイルアセンブリー210ASの斜視図である。図3において、電磁コイルの符号210の後ろに付された「(A)」「(B)」の文字は、A相とB相の違いを示している。すなわち、第1実施形態のコアレスモーター100は、2相モーターである。
図2Cの平面視において、電磁コイル210は、ローター300の中心軸C(図1)に平行な上底部211と、上底部211に対向する下底部212と、上底部211と下底部212とを接続する2つの脚部213,214と、を有する台形形状の集中巻きコイルとして構成されている。上底部211と下底部212と2つの脚部213,214は、いずれも直線的な形状を有する。また、上底部211は、下底部212よりも短い。図2Cに示すように、上底部211と下底部212は、ローター300の中心軸Cと平行な方向(Y方向)に延びる2本の平行なコイル部分であり、図1の有効コイル部VCPに相当する部分を含んでいる。上底部211と下底部212と2つの脚部213,214とに囲まれた空間を、「空芯領域218」と呼ぶ。2つの脚部213,214は、下底部212と各脚部213,214との間の角度θ1,θ2がそれぞれ90度未満になるように形成されている。この例では、2つの角度θ1,θ2は等しい値に設定されており、電磁コイル210は平面視で等脚台形形状を有する。但し、2つの角度θ1,θ2は、異なる値に設定されていてもよい。なお、「平面視」とは、電磁コイル210を平面上に載置した状態で、その平面に垂直な方向から観察した状態を意味する。電磁コイル210を平面視した状態において、上底部211及び下底部212は互いに平行であり、脚部213,214は上底部211及び下底部212から斜めに傾いた方向に延びる。本明細書において、「台形形状」とは、厳密な台形に限らず、図2Cにも示したように、上底あるいは下底と脚部の接続部が曲率を持って曲がっていたり、屈曲している形状も「台形」又は「台形形状」と呼ぶ。各電磁コイル210を平面視において台形形状となるように構成すれば、電磁コイル210同士を密に配置できるので、コイル線密度を高めることが可能である。
図3から理解できるように、電磁コイル210の上底部211と下底部212は、ローター300の中心軸Cからの距離が異なる2つの円周上にそれぞれ配置される。具体的には、上底部211の方が、下底部212よりもローター300の中心軸Cから遠い位置に存在する。図2A及び図2Bに示すように、2つの脚部213,214は、上底部211と下底部212とを接続するための段差をそれぞれ有している。具体的には、脚部213、214は、上底部211と下底部212を接続するように略Z字状に曲がった形状を有する。上底部211及び下底部212の脚部213,214との接続位置は、上底部211の両端においては上底部211が存在する第1円周上に配置されており、下底部212の両端においては下底部212が存在する第2円周上に配置されている。第1円周は、第2円周よりも外側(コイルアッセンブリーの中心軸から遠い位置)に配置されている。脚部213,214の段差は、上底部211よりも下底部212に近い位置において第1円周と第2円周の間を接続する。図2Cに示すように、第1の脚部213は、外側面213oと内側面213iを有する。平面視において、脚部213の幅は一定であり、その外側面213oと内側面213iは平行である。第2の脚部214も同様に、外側面214oと内側面214iを有する。脚部214の幅は一定であり、その外側面214oと内側面214iは平行である。電磁コイル210の2つのコイル端部215,216は、下底部212の第2コイルエンド部CE2(図1)の側から取り出されている。こうすれば、各電磁コイル210への給電が容易な構造とすることが可能である。
図3に示すように、コイルアセンブリー210ASは、ローター300の中心軸C周りの周回方向に沿って複数の電磁コイル210を等間隔でリング状に配置し、互いに接着することによって形成できる。このとき、隣接する電磁コイル210の第1の脚部213同士及び第2の脚部214同士が、周回方向において互いに接した状態になるように配置すれば、コイル線密度を高めることが可能である。この場合には、電磁コイル210が平面視で等脚台形形状を有することが好ましい。こうすれば、すべての電磁コイル210がローター300の中心軸Cの周りの周回方向に沿って一列に整列した状態で複数の電磁コイル210を配置することができるので、コアレスモーター100の軸方向サイズを増大させること無く、コイル線密度を十分に高めることが可能となる。第1実施形態では、周回方向に沿って隣接する任意の2つの電磁コイル210がそれぞれ異なる相(A相又はB相)に属するように複数の電磁コイル210が結線される。
図3から理解できるように、複数の電磁コイル210は、それぞれの脚部213,214がほぼ隙間無く接した状態で配置されるので、コイルアセンブリー210ASにおけるコイル線密度を十分に高くすることが可能である。また、上述したように、複数の電磁コイル210の上底部211と下底部212は、ローター300の中心軸Cからの距離が異なる2つの円周上にそれぞれ配置されている。このような特徴的な形状及び配置を採用することによって、永久磁石320(図1)から各電磁コイル210までの距離を常に一定に維持することができる。すなわち、永久磁石320から、A相用の電磁コイル210(A)までの距離とB相用の電磁コイル210(B)までの距離を常に一定に維持できる。この結果、トルクリップルの少ないコアレスモーター100を実現することが可能である。
なお、本明細書において、「トルクリップル」とは、コアレスモーター100をモーターとして使用したときに発生する駆動トルクの変動と、発電機として使用したときに発生する制動トルクの変動と、の両方を含む意味を有する。
図4A〜図4Cは、複数の電磁コイル210を互いに重なり合わせる様子を示す説明図である。これらの各図において、上部には3つの電磁コイル210a,210b,210cを正面から見た状態を示し、下部にはその平面視を示している。電磁コイルの符号210の後ろに付した「a」「b」「c」の文字は、単に3つの電磁コイル210を識別するために付したものであり、実質的に同一形状の電磁コイル210を示している。図4Aから図4B,図4Cに至るに従って、電磁コイル210a,210b,210cの距離が次第に小さくなり、図4Cでは、図3に示したコイルアセンブリー210ASと同じ位置関係に達している。図4Cの下部に示す平面視では、各電磁コイル210a,210b,210cについて、上底部211a,211b,211cと、下底部212a,212b,212cと、第1の脚部213a,213b,213cと、第2の脚部214a,214b,214cにそれぞれの符号を付している。
図4Cから理解できるように、コイルアセンブリー210ASは、以下のような特徴を有している(「a」「b」「c」の文字は省略)。
(1)各電磁コイル210の上底部211が、その電磁コイル210の上底部211の側に隣接する他の1つの電磁コイル210の空芯領域218(図2C)内に収容されている。
(2)各電磁コイル210の上底部211及び2つの脚部213,214が、その電磁コイル210の下底部212の側に隣接する他の電磁コイル210の上底部211及び2つの脚部213,214と径方向に重なること無く、ローター300の中心軸C(図1)の周りの周回方向に並ぶように配置されている。
図5は、第1実施形態における電磁コイル210の結線状態を示す説明図である。図5の最上部にはA相用の電磁コイル210(A)の断面が描かれており、その下にB相用の電磁コイル210(B)の断面が描かれている。各電磁コイル210(A),210(B)のうち、文字「A+」「A−」「B+」「B−」が記載されている矩形部分は、図1の有効コイル部VCP(すなわち、図2Aの上底部211又は下底部212)の断面を示しており、文字「A+」「A−」「B+」「B−」は電流の向きの違いを示している。図5の下部には、A相とB相を含むコイルアセンブリー210ASと、複数の永久磁石320との位置関係を示している。但し、ここでは図示の便宜上、両者がそれぞれ直線上にあるものとして簡略化している。この図から理解できるように、A相用の電磁コイル210(A)と、B相用の電磁コイル210(B)は、永久磁石320から同じ距離Gに配置されている。従って、トルクリップルの少ない2相のコアレスモーター100を容易に実現することが可能である。
図6A〜図6Bは、電磁コイル210の形成工程を示す説明図である。まず、図6Aに示す工程では、コイル用導線を準備し、α巻きとなるようにコイル用導線のほぼ真ん中から両端側をそれぞれ外側方向へ巻いてゆくことにより、一本のコイル用導線から2つのコイル部210u,210dを形成する。図中の矢印は巻き方向WDを示している。図6Aの左側は平面図であり、図6Aの右側は有効コイル部の断面図である。2つのコイル部210u,210dからは、コイル端部215,216がそれぞれ外部に突出している。次に、図6Bに示す工程において、2つのコイル部210u,210dを対面で重ね合わせて平面状の電磁コイル210を形成する。図中の矢印は、コイル端部215から電流が流れた場合の電流方向を示している。次に、平面状の電磁コイル210に曲げ加工を施すことによって、図2A〜図2Cに示した形状を有する電磁コイル210が得られる。なお、コイル部210u,210dは、積層数を同数として説明したが、両者の積層数を一致させる必要はなく、異なる積層数としてもよい。例えば、一方のコイル部210uを1層構造とし、他方のコイル部210dを4層構造とするようにしてもよい。
図7は、電磁コイルを形成するために使用されるコイル用導線の構造例を示す説明図である。図7の上段に示す第1のコイル用導線410は、それぞれ絶縁されていない複数の非絶縁導線411を束ねた導線束412と、この導線束412の周囲を被覆する絶縁被覆層414と、を備えている。この絶縁被覆層414は、電磁コイルにおいてコイル用導線410の1巻分に生じる誘起電圧に耐えるだけの絶縁性を有していればよく、後で述べる第2の絶縁被膜によってコイル間及び相間に生じる電位差に耐える絶縁性が確保される。非絶縁導線411は、例えば、裸の銅線である。絶縁被覆層414の周囲には、自己融着層416が形成されている。自己融着層416は、熱又は溶剤により活性化して、隣接するコイル用導線410を互いに融着させる機能を有する。なお、自己融着層416は省略してもよい。導線束412は、編組みされていない。このコイル用導線410の断面は円形であるが、断面を略矩形に形成してもよい。
なお、コイル用導線として慣用されるエナメル線は、個々の導線が絶縁被膜で絶縁されているので、永久磁石320が電磁コイルの近傍を通過する際に、比較的大きな渦電流が電磁コイルに発生するという問題がある。渦電流を低減するために、例えばリッツ線(エナメル線をより合わせた線)を使用することが可能である。しかし、本願の発明者は、リッツ線をコイル用導線として使用すると、電磁コイルの成形時に局所的に過度の伸長が生じたり、断線が生じたりするという問題があることを見いだした。一方、図7に示したコイル用導線410は、複数の非絶縁導線411を束ねた導線束412と、導線束412の周囲を被覆する絶縁被覆層414と、を有するので、電磁コイルに局所的に過度の伸長が生じたり、断線が生じたりすることを抑制できる。本願の発明者の実験によれば、この第1のコイル用導線410は、非絶縁導線411の線径を市販のリッツ線の銅線の線径より細くした場合にも、リッツ線に比べて断線が少ないことが確認された。
また、本願の発明者は、第1のコイル用導線410に発生する渦電流の大きさを実験的に調べた結果、リッツ線を用いた場合に比べて導線の線径を細くすることができ、渦電流を大幅に低減できることを見いだした。渦電流は、コイルに対する永久磁石の相対位置変化を妨げる方向で発生するので、コアレスモーターを回転させる際の抵抗力の原因となるので、低減する必要がある。なお、渦電流の実験としては、コイル用導線410を直線的に配置した状態で、その表面近傍の位置を永久磁石が通過するように永久磁石を移動させ、その際にコイル用導線410に発生する力を測定する実験を行った。このとき、コイル用導線410に発生する力は、コイル用導線410に発生する渦電流の大きさに比例するものと考えることが可能である。
なお、第1のコイル用導線410を用いて図2A〜図2Cに示す形状を有する個々の電磁コイル210を作成した後に、個々の電磁コイル210の全体を、更に第2の絶縁被膜で被覆することによって、コイル間及び相間に生じる電位差に耐える絶縁性を確保するようにしてもよい。この第2の絶縁被膜は、導線束412の周囲の絶縁被覆層414よりも耐電圧特性に優れた絶縁材料で形成することが好ましい。
なお、渦電流はコイルを形成する非絶縁導電線411の断面方向に渦を巻くので、非絶縁導電線411の断面積が小さいほど好適である。具体的には0.04mm以下とすると良い。より好適には0.02mm以下とするとよいが、本構成では断面積が小さくなることによる電気抵抗の増大を考慮する必要がある。
図7の中段に示す第2のコイル用導線420も、それぞれ絶縁されていない複数の非絶縁導線421を束ねた導線束422と、この導線束422の周囲を被覆する絶縁被覆層424と、を備えている。非絶縁導線421は、例えば、裸の銅線である。絶縁被覆層424の周囲には、自己融着層426が形成されている。導線束412は、編組みされており、この例では平編みされている。このコイル用導線420の断面は略矩形であるが、断面を円形に形成してもよい。このコイル用導線420は、導線束422が編組みされているので、コイル用導線420の伸縮性を高めることができる。この結果、コイル用導線420を巻いて電磁コイルを作成する際に、電磁コイルに局所的に過度の伸長が生じたり、断線が生じたりすることを更に抑制できる。特に、導線束422を平編みとした場合には、直交する2つの方向(図7の左右方向と上下方向)の両方向に沿った伸縮性を高めることが可能である。
第2のコイル用導線420に発生する渦電流の大きさは、第1のコイル用導線410よりも更に大幅に低下した。この理由は、導線束422を編組みすることにより、非絶縁導線421の線径をリッツ線の銅線の線径よりも大幅に小さくすることができ、渦電流の経路がさらに分断されて、渦電流が発生しにくくなるからであると推定される。
本構成では、各非絶縁導電線421は編組みされているため、個々の非絶縁導電線421の断面積を0.04mm以下又は0.02mm以下としても、電気抵抗の増大は問題とならない。渦電流の起電力は小さいため、非絶縁導電線421をまたがって流れることができずに減衰するが、コイル電流は十分な電圧によって供給されるため非絶縁性導電線をまたがって流れるからであると推測される。
図7の下段に示す第3のコイル用導線430も、それぞれ絶縁されていない複数の非絶縁導線431を束ねた導線束432と、この導線束432の周囲を被覆する絶縁被覆層434と、を備えている。非絶縁導線431は、例えば、裸の銅線である。絶縁被覆層434の周囲には、自己融着層436が形成されている。更に、個々の非絶縁導線431の表面には、めっき層438(例えばSnめっき層)が形成されている。導線束432は、編組みされており、この例では平編みされている。このコイル用導線430の断面は略矩形であるが、断面を円形に形成してもよい。このコイル用導線430も、導線束432が編組みされているので、コイル用導線420の伸縮性を高めることができる。この結果、コイル用導線420を巻いて電磁コイルを作成する際に、電磁コイルに局所的に過度の伸長が生じたり、断線が生じたりすることを更に抑制できる。
第3のコイル用導線430に発生する渦電流の大きさは、第2のコイル用導線420よりやや大きく、第1のコイル用導線410とほぼ同程度であった。従って、渦電流を小さくするという観点からは、第2のコイル用導線420のように、メッキされていない銅線を非絶縁導線として用いることが好ましい。
以上のように、第1実施形態では、各電磁コイル210の上底部211及び2つの脚部213,214が、その電磁コイル210の下底部212の側に隣接する他の電磁コイル210の上底部211及び2つの脚部213,214と径方向に重なること無く周回方向に並ぶように配置されているので、トルクリップルの少ない2相のコアレス電気機械装置を実現できる。
B.第2実施形態
図8A〜図8Cは、第2実施形態における電磁コイル220を示す図であり、第1実施形態の図2A〜図2Cと対応する図である。図9は、図8A〜図8Cに示した電磁コイル220を円筒状に並べた、又は、円環状に組み合わせたコイルアセンブリー220ASの斜視図である。なお、図1に示したコアレスモーターの断面構造は、第2実施形態も第1実施形態と同じである。第2実施形態が第1実施形態と異なる点は、電磁コイルの形状が異なる点だけあり、他の構成は第1実施形態と同じである。
図8Cの平面視に示すように、第2実施形態の電磁コイル220も、第1実施形態の電磁コイル210と同様に、ローター300の中心軸C(図1)に平行な上底部221と、上底部221に対向する下底部222と、上底部221と下底部222とを接続する2つの脚部223,224と、を有する台形形状の集中巻きコイルとして構成されている。上底部221と下底部222と2つの脚部223,224とに囲まれた空間は、空芯領域228である。
第2実施形態の電磁コイル220では、ローター300の中心軸Cから上底部221と下底部222までの距離の関係が、第1実施形態の電磁コイル210と逆である。すなわち、第2実施形態の電磁コイル220では、上底部221の方が、下底部222よりもローター300の中心軸Cに近い位置に存在する。上底部221及び下底部222の脚部223,224との接続位置は、上底部221の両端においては上底部221が存在する第1円周上に配置されており、下底部222の両端においては下底部222が存在する第2円周上に配置されている。第2円周は、第1円周よりも外側(コイルアッセンブリーの中心軸から遠い位置)に配置されている。脚部223,224の段差は、上底部221よりも下底部222に近い位置において第1円周と第2円周の間を接続する。その他の形状的な特徴は、第1実施形態とほぼ同様なのでここでは説明を省略する。この第2実施形態によっても、第1実施形態と同様の効果を得ることが可能である。
C.第3実施形態
図10A〜図10Cは、第3実施形態における電磁コイル230を示す図であり、第1実施形態の図2A〜図2Cと対応する図である。図11は、図10A〜図10Cに示した電磁コイル230を円筒状に並べた、又は、円環状に組み合わせたコイルアセンブリー230ASの斜視図である。図11において、電磁コイルの符号230の後ろに付された「(U)」「(V)」「(W)」の文字は、U相とV相とW相の違いを示している。すなわち、第3実施形態のコアレスモーターは、3相モーターである。
なお、図1に示したコアレスモーター100の断面構造は、第3実施形態も第1実施形態とほぼ同じである。第3実施形態が第1実施形態と異なる点は、電磁コイルの形状が異なる点と、3相モーターとして構成されている点、の2点であり、他の構成は第1実施形態とほぼ同じである。
図10Cの平面視に示すように、第3実施形態の電磁コイル230も、第1実施形態の電磁コイル210と同様に、ローター300の中心軸C(図1)に平行な上底部231と、上底部231に対向する下底部232と、上底部231と下底部232とを接続する2つの脚部233,234と、を有する台形形状の集中巻きコイルとして構成されている。上底部231と下底部232と2つの脚部233,234は、いずれも直線的な形状を有する。また、上底部231は、下底部232よりも短い。上底部231と下底部232は、ローター300の中心軸Cと平行な方向(Y方向)に延びる2本の平行なコイル部分であり、図1の有効コイル部VCPに相当する部分を含んでいる。上底部231と下底部232と2つの脚部233,234とに囲まれた空間は、空芯領域238である。2つの脚部233,234は、下底部232と各脚部233,234との間の角度θ1,θ2がそれぞれ90度未満になるように形成されている。この例では、2つの角度θ1,θ2は等しい値に設定されており、電磁コイル230は平面視で等脚台形形状を有する。但し、2つの角度θ1,θ2は、異なる値に設定されていてもよい。
上底部231と下底部232は、ローター300の中心軸Cからの距離が異なる2つの円周上にそれぞれ配置されている。具体的には、上底部231の方が、下底部232よりもローター300の中心軸Cから遠い位置に存在する。この位置関係は、第1実施形態と同じである。但し、第2実施形態と同様に、上底部231が、下底部232よりもローター300の中心軸Cに近い位置に存在するように電磁コイル230を形成してもよい。図10A及び図10Bに示すように、2つの脚部233,234は、上底部231と下底部233とを接続するための段差をそれぞれ有している。電磁コイル230の2つのコイル端部235,236は、下底部232の第2コイルエンド部CE2(図1)の側から取り出されている。上底部231及び下底部232の脚部233,234との接続位置は、上底部231の両端においては上底部231が存在する第1円周上に配置されており、下底部232の両端においては下底部232が存在する第2円周上に配置されている。第1円周は、第2円周よりも外側(コイルアッセンブリーの中心軸から遠い位置)に配置されている。脚部233,234の段差は、上底部231よりも下底部232に近い位置において第1円周と第2円周の間を接続する。
図11に示すように、コイルアセンブリー230ASは、ローター300の中心軸C周りの周回方向に沿って複数の電磁コイル230を等間隔でリング状に配置し、互いに接着することによって形成できる。このとき、隣接する電磁コイル230の第1の脚部233同士及び第2の脚部234同士が、周回方向において互いに接した状態になるように配置すれば、コイル線密度を高めることが可能である。この場合には、電磁コイル230は平面視で等脚台形形状を有することが好ましい。第3実施形態においては、第1実施形態及び第2実施形態と異なり、周回方向に沿って隣接する任意の3つの電磁コイル230がそれぞれ異なる相(U相、W相、又は、W相)に属するように複数の電磁コイル230が結線される。
図12は、第3実施形態における複数の電磁コイル220の重なり状態を平面視で示す説明図であり、図4Cの下部の図に相当する。電磁コイルの符号230の後ろに付した「a」「b」「c」の文字は、単に3つの電磁コイル230を識別するために付したものであり、実質的に同一形状の電磁コイル230を示している。また、図12では、図11に示したコイルアセンブリー220ASとほぼ同じ重なり状態を示している。また、図12では、各電磁コイル230a,230b,230cについて、上底部231a,231b,231cと、下底部232a,232b,232cと、第1の脚部233a,233b,233cと、第2の脚部234a,234b,234cにそれぞれの符号を付している。
図12から理解できるように、第3実施形態のコイルアセンブリー230Aは、以下のような特徴を有している(「a」「b」「c」の文字は省略)。
(1)周回方向に沿って隣接する任意の2つの電磁コイル230の上底部231が、それら2つの電磁コイル230の上底部231の側に隣接する他の1つの電磁コイル230の空芯領域238内に収容されている。
(2)各電磁コイル230の上底部231及び2つの脚部233,234が、その電磁コイル230の下底部232の側に隣接する他の電磁コイル230の上底部231及び2つの脚部233,234と径方向に重なること無く、ローター300の中心軸C(図1)の周りの周回方向に並ぶように配置されている。
図13は、第3実施形態における電磁コイル230の結線状態を示す説明図である。図13の上部には、U相用の電磁コイル230(U)の断面と、V相用の電磁コイル230(V)の断面と、W相用の電磁コイル230(W)の断面が描かれている。各電磁コイル230(U),230(V),230(W)のうち、文字「U+」「U−」「V+」「V−」「W+」[W−」が記載されている矩形部分は、有効コイル部VCP(すなわち、上底部231又は下底部232)の断面を示しており、文字「U+」「U−」「V+」「V−」「W+」[W−」は電流の向きの違いを示している。図13の下部には、U相とV相とW相を含むコイルアセンブリー230ASと、複数の永久磁石320との位置関係を示している。但し、ここでは図示の便宜上、両者がそれぞれ直線上にあるものとして簡略化している。この図から理解できるように、U相用の電磁コイル230(U)と、V相用の電磁コイル230(V)と、W相用の電磁コイル230(W)は、永久磁石320から同じ距離Gに配置されている。従って、トルクリップルの少ない3相のコアレス電磁機械装置を容易に実現することが可能である。
なお、上述した各実施形態では、コイルアッセンブリーの内側にローターが配置されるインナーローター構造の電気機械装置について説明したが、本発明は、コイルアッセンブリーの外側にローターが配置されるアウターローター構造の電気機械装置にも適用可能である。
図14は、アウターローター構造の電気機械装置の一例としてのコアレスモーター100aの断面図である。図1に示したインナーローター構造のコアレスモーター100の部品と対応する部品には同一の符号を付しており、それらの詳細な説明は省略する。図14のコアレスモーター100aでは、ローター300の永久磁石320が、電磁コイル210を有するステーター200の径方向の外側にギャップを介して配置されている。回路基板130に設置された磁気センサー140は、この永久磁石320に対向する位置に設置されている。また、回路基板130は、外部配線との接続を行うためのコネクター180が接続されている。アウターローター構造は、ステーター200がローター300と同心円上にローター300からギャップを介して配置されている点でインナーローター構造と共通している。このようなアウターローター構造の電気機械装置においても、インナーローター構造の電気機械装置とほぼ同様の効果を得ることが可能である。
また、図5及び図13の概念図から理解できるように、本発明は、回転式の電気機械装置に限らず、リニア式の電気機械装置にも適用できる。この場合には、例えば、上記実施形態において「中心軸回りに回転するローター」を「移動軸上を移動するスライダー」と読み替える。また、電磁コイルの上底部と下底部は、互いに平行な2つの平面上にそれぞれ配置され、コイルアセンブリーは、スライダーの移動方向に沿って複数の電磁コイルを等間隔で配置した構成となる。
本発明は、上述の実施形態や実施例、変形例に限られるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲において種々の構成で実現することができる。例えば、発明の概要の欄に記載した各形態中の技術的特徴に対応する実施形態、実施例、変形例中の技術的特徴は、上述の課題の一部又は全部を解決するために、あるいは、上述の効果の一部又は全部を達成するために、適宜、差し替えや、組み合わせを行うことが可能である。また、その技術的特徴が本明細書中に必須なものとして説明されていなければ、適宜、削除することが可能である。
100…コアレスモーター、110…ケーシング、120…軸受け、130…回路基板、140…磁気センサー、150…結線用基板、160…コイル端子、170…樹脂、200…ステーター、210…電磁コイル、210AS…コイルアセンブリー、211…上底部、212…下底部、213,214…脚部、213i…内側面、213o…外側面、214i…内側面、214o…外側面、215,216…コイル端部、218…空芯領域、220…電磁コイル、220AS…コイルアセンブリー、221…上底部、222…下底部、223,224…脚部、225,226…コイル端部、228…空芯領域、230…電磁コイル、230AS…コイルアセンブリー、231…上底部、232…下底部、233,234…脚部、235,236…コイル端部、238…空芯領域、250…コイルバックヨーク、300…ローター、310…ローター軸、320…永久磁石、410…コイル用導線、411…非絶縁導線、412…導線束、414…絶縁被覆層、416…自己融着層、420…コイル用導線、421…非絶縁導線、422…導線束、424…絶縁被覆層、426…自己融着層、430…コイル用導線、431…非絶縁導線、432…導線束、434…絶縁被覆層、436…自己融着層、438…めっき層

Claims (13)

  1. 2相のコアレス電気機械装置であって、
    永久磁石を有し、中心軸の回りに回転するローターと、
    複数の電磁コイルを組合せたコイルアセンブリーを有し、前記ローターと同心円上に前記ローターからギャップを介して配置されたステーターと、
    を備え、
    各電磁コイルは、前記中心軸に平行な上底部と、前記上底部に対向する下底部と、前記上底部と前記下底部とを接続する2つの脚部と、前記上底部と前記下底部と前記2つの脚部とに囲まれた空芯領域と、を有する集中巻きコイルとして構成されており、
    各電磁コイルは、平面視で台形形状を有し、
    前記上底部と前記下底部と前記2つの脚部は、それぞれ直線的な形状を有し、
    前記2つの脚部は、前記下底部と各脚部との間の角度がそれぞれ90度未満になるように形成されており、
    前記上底部と前記下底部は、前記中心軸からの距離が異なる2つの円周上にそれぞれ配置され、前記2つの脚部は前記上底部と前記下底部とを接続するための段差をそれぞれ有しており、
    前記コイルアセンブリーは、(i)前記中心軸周りの周回方向に沿って前記複数の電磁コイルを等間隔で配置することによって構成され、(ii)前記周回方向に沿って隣接する任意の2つの電磁コイルがそれぞれ異なる相に属するように前記複数の電磁コイルが結線され、(iii)各電磁コイルの前記上底部が、当該電磁コイルの前記上底部の側に隣接する他の1つの電磁コイルの前記空芯領域内に収容され、(iv)各電磁コイルの前記上底部及び前記2つの脚部が、当該電磁コイルの前記下底部の側に隣接する他の電磁コイルの前記上底部及び前記2つの脚部と前記ステーターの径方向に重なること無く前記周回方向に並ぶように配置された構成を有している、
    コアレス電気機械装置。
  2. 3相のコアレス電気機械装置であって、
    永久磁石を有し、中心軸の回りに回転するローターと、
    複数の電磁コイルを組合せたコイルアセンブリーを有し、前記ローターと同心円上に前記ローターからギャップを介して配置されたステーターと、
    を備え、
    各電磁コイルは、前記中心軸に平行な上底部と、前記上底部に対向する下底部と、前記上底部と前記下底部とを接続する2つの脚部と、前記上底部と前記下底部と前記2つの脚部とに囲まれた空芯領域と、を有する集中巻きコイルとして構成されており、
    各電磁コイルは、平面視で台形形状を有し、
    前記上底部と前記下底部と前記2つの脚部は、それぞれ直線的な形状を有し、
    前記2つの脚部は、前記下底部と各脚部との間の角度がそれぞれ90度未満になるように形成されており、
    前記上底部と前記下底部は、前記中心軸からの距離が異なる2つの円周上にそれぞれ配置され、前記2つの脚部は前記上底部と前記下底部とを接続するための段差をそれぞれ有しており、
    前記コイルアセンブリーは、(i)前記中心軸周りの周回方向に沿って前記複数の電磁コイルを等間隔で配置することによって構成され、(ii)前記周回方向に沿って隣接する任意の3つの電磁コイルがそれぞれ異なる相に属するように前記複数の電磁コイルが結線され、(iii)前記周回方向に沿って隣接する任意の2つの電磁コイルの前記上底部が、当該2つの電磁コイルの前記上底部の側に隣接する他の1つの電磁コイルの前記空芯領域内に収容され、(iv)各電磁コイルの前記上底部及び前記2つの脚部が、当該電磁コイルの前記下底部の側に隣接する他の電磁コイルの前記上底部及び前記2つの脚部と前記ステーターの径方向に重なること無く前記周回方向に並ぶように配置された構成を有している、
    コアレス電気機械装置。
  3. 請求項1又は2に記載のコアレス電気機械装置において、
    各電磁コイルの前記2つの脚部が、当該電磁コイルの前記下底部の側に隣接する他の電磁コイルの前記2つの脚部と前記周回方向において互いに接した状態にある、コアレス電気機械装置。
  4. 請求項1〜のいずれか一項に記載のコアレス電気機械装置において、
    各電磁コイルは、2つのコイル端部を有し、
    前記2つのコイル端部は、前記下底部のコイルエンド部から取り出されている、
    コアレス電気機械装置。
  5. 複数の電磁コイルを円環状に組み合わせたコイルアセンブリーであって、
    前記電磁コイルは円環の中心軸に平行な上底部と、前記上底部に対向する下底部と、前記上底部と前記下底部とを接続する2つの脚部とを有し、
    各電磁コイルは、平面視で台形形状を有し、
    前記上底部と前記下底部と前記2つの脚部は、それぞれ直線的な形状を有し、
    前記上底部及び前記下底部は、前記コイルアセンブリーにおいて第1円周上及び第2円周上にそれぞれ配置され、
    前記上底部及び前記下底部の前記脚部との接続位置は、前記上底部の両端においては前記第1円周上に配置され、前記下底部の両端においては前記第2円周上に配置されていることを特徴とするコイルアセンブリー。
  6. 請求項に記載のコイルアセンブリーであって、
    前記電磁コイルを平面視した状態において、前記上底部及び前記下底部は互いに平行であり、前記脚部は前記上底部及び前記下底部から斜めに傾いた方向に延びる、コイルアセンブリー。
  7. 請求項5又は6に記載のコイルアセンブリーであって、
    前記下底部は前記上底部よりも長く、
    前記脚部は、前記上底部よりも前記下底部に近い位置において前記第1円周と前記第2円周の間を接続する段差を有する、コイルアセンブリー。
  8. 請求項5〜7のいずれか一項に記載のコイルアセンブリーであって、
    各電磁コイルは、前記上底部と前記下底部と前記2つの脚部とに囲まれた空芯領域を有し、
    各電磁コイルの前記上底部が、当該電磁コイルに隣接する他の電磁コイルの前記空芯領域に収容されている、コイルアセンブリー。
  9. 請求項5〜8のいずれか一項に記載のコイルアセンブリーであって、
    前記第1円周は、前記第2円周よりも外側に配置される、コイルアセンブリー。
  10. 請求項5〜9のいずれか一項に記載のコイルアセンブリーであって、
    各電磁コイルは実質的に同一形状である、コイルアセンブリー。
  11. 2相のコアレス電気機械装置であって、
    永久磁石を有し、所定の移動軸上を移動するスライダーと、
    複数の電磁コイルを前記移動軸に沿って組合せたコイルアセンブリーよりなるステーターと、
    を備え、
    前記電磁コイルのそれぞれは、前記移動軸と垂直な上底部と、前記上底部と前記移動軸との距離と同じ距離で前記上底部に平行に対向する下底部と、前記上底部と前記下底部とを接続する2つの脚部と、前記上底部と前記下底部と前記2つの脚部とに囲まれた空芯領域と、を有する集中巻きコイルとして構成されており、
    各電磁コイルは、平面視で台形形状を有し、
    前記上底部と前記下底部と前記2つの脚部は、それぞれ直線的な形状を有し、
    前記2つの脚部のそれぞれは、前記上底部もしくは前記下底部と接続する部分に段差を有しており、
    前記コイルアセンブリーは、(i)前記移動軸の方向に沿って前記複数の電磁コイルを等間隔で配置することによって構成され、(ii)前記移動軸の方向に沿って隣接する任意の2つの電磁コイルがそれぞれ異なる相に属するように前記複数の電磁コイルが結線され、(iii)各電磁コイルの前記上底部が、当該電磁コイルの前記上底部の側に隣接する他の1つの電磁コイルの前記空芯領域内に収容され、(iv)各電磁コイルの前記上底部及び前記2つの脚部が、当該電磁コイルの前記下底部の側に隣接する他の電磁コイルの前記上底部及び前記2つの脚部とは前記移動軸に垂直な方向に重なること無く前記移動軸の方向に並ぶように配置された構成を有している、コアレス電気機械装置。
  12. 3相のコアレス電気機械装置であって、
    永久磁石を有し、所定の移動軸上を移動するスライダーと、
    複数の電磁コイルを前記移動軸に沿って組合せたコイルアセンブリーよりなるステーターと、
    を備え、
    前記電磁コイルのそれぞれは、前記移動軸に垂直な上底部と、前記上底部と前記移動軸との距離と同じ距離で前記上底部に平行に対向する下底部と、前記上底部と前記下底部とを接続する2つの脚部と、前記上底部と前記下底部と前記2つの脚部とに囲まれた空芯領域と、を有する集中巻きコイルとして構成されており、
    各電磁コイルは、平面視で台形形状を有し、
    前記上底部と前記下底部と前記2つの脚部は、それぞれ直線的な形状を有し、
    前記2つの脚部のそれぞれは、前記上底部もしくは前記下底部と接続する部分に段差を有しており、
    前記コイルアセンブリーは、(i)前記移動軸の方向に沿って前記複数の電磁コイルを等間隔で配置することによって構成され、(ii)前記移動軸の方向に沿って隣接する任意の3つの電磁コイルがそれぞれ異なる相に属するように前記複数の電磁コイルが結線され、(iii)前記移動軸の方向に沿って隣接する任意の2つの電磁コイルの前記上底部が、当該2つの電磁コイルの前記上底部の側に隣接する他の1つの電磁コイルの前記空芯領域内に収容され、(iv)各電磁コイルの前記上底部及び前記2つの脚部が、当該電磁コイルの前記下底部の側に隣接する他の電磁コイルの前記上底部及び前記2つの脚部とは前記移動軸に垂直な方向に重なること無く前記移動軸の方向に並ぶように配置された構成を有している、コアレス電気機械装置。
  13. 請求項1〜4,11〜12のいずれか一項に記載のコアレス電気機械装置であって、
    各電磁コイルを形成するために使用されるコイル用導線は、それぞれ絶縁されていない複数の非絶縁導線を束ねた導線束と、前記導線束の周囲を被覆する絶縁被覆層と、を有し、
    前記導線束は、編組みされている、コアレス電気機械装置。
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