JP6775393B2 - 水解性シート及び当該水解性シートの製造方法 - Google Patents
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Description
この種の水解性シートは、洗浄剤が含浸された状態で提供され、また使用後にトイレに流して処理可能とされる。
このように、水解性シートにおいては、水解性を確保しつつ、更に、強く擦ったときの破れにくさを向上させたいという要望があった。
原紙シートに対して水性薬剤を含浸させた水解性シートであって、
前記原紙シートは、目付量が30〜150gsmであり、カルボキシメチルセルロース及びカルボキシメチル化セルロースナノファイバーが含有されており、
前記水性薬剤は、前記カルボキシメチルセルロースと架橋する多価金属イオンが含まれていることを特徴とする。
請求項1に記載の水解性シートであって、
前記原紙シートは、
学振子としてPPバンドを用いた学振型摩擦堅牢度試験機による耐摩耗性試験をMD方向、CD方向で各3回実施し、それぞれ各3回の測定値の平均を算出すると、それぞれの平均値が50回以上であることを特徴とする。
水解性シートの製造方法であって、
原紙シートの外面に対して、カルボキシメチルセルロース及びカルボキシメチル化セルロースナノファイバーを含有する溶液を付与する溶液付与工程と、
前記溶液が付与されたシートを乾燥させる乾燥工程と、
乾燥後のシートに、前記カルボキシメチルセルロースと架橋する多価金属イオンを含む水性薬剤を付与する薬剤付与工程と、
を含み、
前記溶液付与工程において付与する前記溶液の濃度は、3.0%以上であり、当該溶液の前記カルボキシメチルセルロースと前記カルボキシメチル化セルロースナノファイバーの配合比率は、9:1〜1:1の割合であることを特徴とする。
請求項3に記載の水解性シートの製造方法であって、
前記溶液付与工程において付与する前記溶液の濃度は、3.5%以上であることを特徴とする。
なお、水解性シートはトイレクリーナーを一例にして説明するが、水解性シートにはトイレクリーナー以外の清拭用途の水性薬剤を含浸させたウェットティシューなども含まれる。また、トイレクリーナーの製造時の紙の搬送方向をY方向(縦方向)、搬送方向に直交する方向をX方向(横方向)として説明する。
トイレクリーナー100は、複数枚(例えば、2枚)の原紙シートがプライ加工(積層)されたものであって、所定の水性薬剤が含浸されている。なお、原紙シートは、プライ加工されていない、1枚の原紙シートにより構成されていてもよい。
原紙シートの目付量は、30〜150gsm程度である。なお、目付量は、JIS P 8124に基づくものである。
より好ましくは、広葉樹晒クラフトパルプの配合割合が50重量%を超えるもの、すなわち広葉樹晒クラフトパルプに対する針葉樹晒クラフトパルプの配合比が1/1未満となるものがあげられる。針葉樹晒クラフトパルプに対する広葉樹晒クラフトパルプの配合比を多くすることで、繊維間隙間が減少し、水分蒸散が抑制されるため、乾きにくさを向上させることができる。
また、粉砕されたパルプからなるシート、粉砕パルプを水解紙で覆ったり、挟んだりしたシートにより構成されていてもよい。
カルボキシル基を有する水溶性バインダーは、水中で容易にカルボキシラートを生成するアニオン性の水溶性バインダーである。その例としては多糖誘導体、合成高分子、天然物が挙げられる。
また、CMCは、水膨潤性のものを用いることが好ましい。これは、水性薬剤中の架橋剤である特定金属イオンとの架橋により、未膨潤化のままシートを構成する繊維をつなぎとめる機能を発揮し、清掃・清拭作業に耐えうる拭き取りシートとしての強度を発現することができるからである。
本実施形態のトイレクリーナー100の場合には、水溶性バインダーとして、CMCが付与されている。
CMCとカルボキシメチル化CNFの配合比率は、9:1〜1:1の割合であることが好ましい。即ち、水溶性バインダー溶液中に、カルボキシメチル化CNFが10重量%以上、50重量%以下含まれていることが好ましい。このような配合比率とすることで、CMCの量を増やすことなく、効果的にトイレクリーナー100の表面強度を向上させることができるからである。
CNFにカルボキシメチル化処理を施すことにより、CNF自体がCMCと同様に金属イオン(好ましくは2価)と架橋構造をとることができるようになり、CMCと同様の使用を行うことで水解紙の強度発現性が大きく向上する。CNFとCMCを併用使用することでより良好な強度発現性を水解紙に与えることができる。
水溶性バインダー溶液の濃度を3.0%以上とすることで、効果的にトイレクリーナー100の表面強度を向上させることができ、その濃度が3.5%、3.8%と高くなるにつれて、より効果を高めることができる。また、その濃度を4.0%以下とすることで、操業上、取扱いが容易となる。
上記耐摩耗性試験の方法は、トイレクリーナー100を3つ折りにし、測定部分を学振型摩擦堅牢度試験機で擦り、目視で紙面に毛羽立ちや破れ等のダメージが確認された時点の回数を計測する。
上記耐摩耗性試験では、トイレクリーナーを実際に使用する場面を想定、すなわち汚れが付着したことにより便器の縁等がザラザラした状態を想定し、表面に網目模様が施されたPPバンドを学振子として使用している。これにより、トイレクリーナーの実際の使用時を想定した環境試験が可能となり、トイレクリーナーが実際の使用時に耐え得るか否かについて信頼性の高い評価を行うことができる。なお、上記耐摩耗性試験では、トイレクリーナーが実際の使用時に耐え得る目安として40回以上であることを条件としている。
紙の製造工程である抄紙工程においては抄紙機のワイヤーの上に繊維を敷き詰めて搬送方向に流すため、一般的には、紙は、抄紙機の搬送方向である縦方向に多くの繊維が並んでいる(例えば、縦:横=2.3:1等。図2(a)参照)という特性がある。そのため、横方向の繊維密度が薄く繊維が断裂しやすい。即ち、拭くときの方向によって破れやすい。そこで、本実施形態においては、図2(b)に示すように、トイレクリーナー100の縦横の繊維配向比率を0.8〜2.0、好ましくは、0.8〜1.2とすることで、どの方向から拭いても破れにくいトイレクリーナー100を提供することができる。なお、縦横の繊維配向の比率は、MD及びCD方向の湿潤強度の比により求めることができる。
また、エンボスEM12は、図3(b)に示すように、膨出部PR22が平面の形状を有している。
また、エンボスEM11の膨出部PR21とエンボスEM12の膨出部PR22が近接するだけであって、連なっていない場合であってもよい。
次に、トイレクリーナーの製造方法について説明する。図5は、トイレクリーナーの製造方法を示すフローチャートである。図6は、トイレクリーナーの原紙シート(抄紙シート)に対して水溶性バインダー溶液を付与する溶液付与設備の模式図である。図7は、図6に示す溶液付与設備で水溶性バインダー溶液が付与された原紙シートを加工する加工設備の模式図である。
以下、各工程の詳細については、詳述する。
まず、本実施形態にかかる抄紙工程(S1)について説明する。本発明の抄紙工程(S1)では、例えば、公知の湿式抄紙技術により抄紙原料を抄紙して原紙シートを形成する。すなわち、抄紙原料を湿紙の状態とした後に、ドライヤーなどによりこれを乾燥して、薄葉紙、クレープ紙などの原紙シートを形成する。
なお、原紙シートには、パルプ及び凝集剤の他、湿潤紙力剤、接着剤、剥離剤等の抄紙用薬品を適宜用いてもよい。
抄紙工程でも水溶性バインダー溶液を付与した場合、得られる水解性シート全体の強度を高めることができ、後工程の溶液付与工程で更に水溶性バインダー溶液を付与することにより、当該水解性シートの表面強度をより一層高めることができるようになる。
次いで、本実施形態のプライ加工工程(S2)について説明する。プライ加工工程(S2)では、図6に示すように、原反ロール1から連続的に繰り出される各連続乾燥原紙1A,1Aを、その連続方向に沿ってプライ加工しプライ連続シート1Bとする重ね合わせ部2に供給される。重ね合わせ部2は、一対のロールで構成され、各連続乾燥原紙1A,1Aをプライ加工し、プライ加工されたプライ連続シート1Bを形成する。なお、連続乾燥原紙1A,1A同士を重ね合わせる際に、連続乾燥原紙1A,1A同士がずれにくくなるように、ピンエンボス(コンタクトエンボス)で軽く留めておいてもよい。
次いで、本実施形態の溶液付与工程(S3)ついて説明する。溶液付与工程(S3)では、図6に示すように、プライ連続シート(抄紙シート)1Bの両方の外面(連続乾燥原紙1A,1Aをプライ加工した時に連続乾燥原紙1A,1A同士が対向しない面)に2流体方式の各スプレーノズル3,3により水溶性バインダー溶液を噴霧して連続シート1Cを生成する。
本実施形態において、スプレーノズル3のノズル径は、0.09gal/min以下とする。また、本実施形態のスプレー条件としては、水溶性バインダー溶液の濃度;3.0〜4.0%、出温度;50〜70℃、液圧;2MPa以上、エア圧;0.05〜0.2MPsとなるようにすることが好ましい。
なお、厚み方向において内側及び外側とは、両面に塗布した場合には、厚み方向の中央部を内側とし、外面を外側とする。また、片面に塗布した場合には、水溶性バインダー溶液の非塗布面を内側とし、塗布面を外側とする。
次いで、本実施形態の乾燥工程(S4)について説明する。乾燥工程(S4)では、図6に示すように、乾燥設備4において、上述の連続シート1Cの水溶性バインダー溶液中の不溶な液分を蒸発させて、有効成分、特にCMCを繊維に対して定着させる。
ここで、連続シート1Cの厚み方向外側から内側に向かうにつれて、水溶性バインダー溶液の浸み込む量が減少していくことから、当該厚み方向内側に向かうにつれて、CMCの定着量が減少することとなる。そのため、後述する仕上げ加工工程(S7)で水性薬剤が含浸された際、当該厚み方向内側に向かうにつれて、架橋反応が起こり難く、空隙を多く有することから、シート内部に当該水性薬剤を閉じ込めた状態とすることができる。これにより、得られるトイレクリーナーを乾き難くすることができる。また、連続シート1Cの厚み方向外側付近にCNFが多く存在し、且つ連続シート1Cの厚み方向外側付近でCMCの架橋反応が多く生じることとなるので、得られるトイレクリーナーの表面強度を強固なものとすることができる。
乾燥設備4としては、連続シート1Cに対して熱風を吹き付けて乾燥させるフード付きドライヤー設備が利用できる。なお、シート同士をより密着させるために、プレスロールやターンロールを設置し、乾燥工程(S4)の前に当該プレスロールや当該ターンロールに連続シート1Cを通しても良い。
次いで、本実施形態のスリット・巻き取り工程(S5)について説明する。スリット・巻き取り工程(S5)では、プライ加工された連続水解性シート1Dをオフラインの加工機で加工する際の原反とするために、上述の乾燥工程(S4)で乾燥されCMCの定着が図られた連続水解性シート1Dをテンションを調整しながら、スリッター5で所定の幅にスリットし、ワインダー設備6において、巻き取ることとなる。巻き取り速度は、プライ加工工程(S2)、溶液付与工程(S3)、乾燥工程(S4)を考慮して適宜定める。過度に早いとシートの破断が生じ、過度に遅いと皺が発生するのでこれに留意する。
スリット・巻き取り工程(S5)で、プライ加工された連続水解性シート1Dが圧着されることにより、連続水解性シート1Dがより一体化され、1枚相当のシートとなる。
次いで、本実施形態のエンボス加工工程(S6)について説明する。エンボス加工工程(S6)では、図7に示すように、2次原反ロール11から繰り出される、連続水解性シート1Dに対して、エンボスロール12によって、シート全面に所定の形状をなすエンボス加工が施される。このエンボス加工は、シートの強度、嵩高性、拭き取り性等を高めるとともに、デザイン性を高めることを目的としてなされている。
次いで、本実施形態の仕上げ加工工程(S7)について説明する。仕上げ加工工程(S7)では、図7に示すように、仕上げ加工設備13において、エンボス済シート1Eの裁断加工、裁断された各シートの折り加工、折り加工がなされた各シートへの水性薬剤(水性洗浄剤、香料、防腐剤、除菌剤、紙力増強剤、有機溶剤等を含む)の含浸、当該水性薬剤を含浸させた各シートの包装を一連の流れで行う。
以上の各工程を経ることにより、トイレクリーナーが製造される。
CMCとカルボキシメチル化CNFの配合比率;1:1
[実施例2]
CMCとカルボキシメチル化CNFの配合比率;7:3
[実施例3]
CMCとカルボキシメチル化CNFの配合比率;9:1
[比較例1]
CMCとCNFの配合比率;1:1
(ここでは、カルボキシメチル化していないCNFを用いた。)
[比較例2]
CMCとCNFの配合比率;7:3
(ここでは、カルボキシメチル化していないCNFを用いた。)
[比較例3]
CMCとCNFの配合比率;9:1
(ここでは、カルボキシメチル化していないCNFを用いた。)
[比較例4]
CMCとカルボキシメチル化CNFの配合比率;0:10
[比較例5]
CMCとカルボキシメチル化CNFの配合比率;10:0
[比較例6]
CMCとCNFの配合比率;10:0
(ここでは、カルボキシメチル化していないCNFを用いた。)
また、比較例1〜3及び比較例6で使用したCNFは、NBKPにカルボキシメチル化処理を施さず、解繊することによって得たものである。
また、実施例1〜3及び比較例1〜3、5で使用したCMCは、CMC1330(ダイセル社)である。
このとき、水溶液の濃度は、3.0%、3.3%、3.5%、3.8%、4.0%とした。また、スプレー塗布終了後に各シート上に付着するCMC・カルボキシメチル化CNF(又はCNF)の合計量が一定となるように、水溶液の濃度に応じて、シートに対する塗布量を調整した。具体的に、シートに対する水溶液の塗布量は、3.0%ではウェット塗布量40gsm、3.3%ではウェット塗布量36.4gsm、3.5%ではウェット塗布量34.3gsm、3.8%ではウェット塗布量31.6gsm、4.0%ではウェット塗布量30gsmとした。なお、ドライ塗布量は全て1.2gsmである。
<試験方法>
実施例1〜3及び比較例1〜6に対応するサンプルにつき、プライを剥がさずに幅75mm×長さ240mmでMD方向とCD方向にそれぞれ切り取って、幅方向の両端部領域が重なるように3つ折りにし、測定部分を学振型摩擦堅牢度試験機で擦り、目視で紙面に毛羽立ちや破れ等のダメージが確認された時点の回数を計測する。この計測をMD方向、CD方向で各3回実施し、それぞれ各3回の測定値の平均を算出する。
学振型摩擦堅牢度試験機による試験条件は下記のとおりである。
・学振型摩擦堅牢度試験機:テスター産業株式会社製 品番AB301
・摩擦子:形状 20mm×R50mm
荷重 200gf(白綿布止め、アーム含む)
単位面積あたりの荷重 50gf/cm2(荷重200gf/接触面積4.0
cm2)
摩擦子の綿布止めにPPバンド(積水樹脂株式会社 品番19K(幅15mm
×長さ60mm))1枚を隙間が生じたり、しわが生じたりしないように、ね
じ止めで摩擦子に固定する。
・試料台:形状 R200mm
ストローク 120mm
往復速度 30cps
・サンプル:幅25mm(プライを剥がさず幅75mmを3つ折り)
×長さ240mm(試料台側)
・試験手順:(1)サンプルを試料台に弛まないように取り付ける。
(2)摩擦子を試料台に静かに降ろす。
(3)スタートSWを押して試験開始。
・判定方法:学振させてサンプルの状態を確認し、目視で紙面に毛羽立ちや破れ
等のダメージが確認された時点の回数を計測した。
図9は、MD方向の上記試験の結果を示すグラフである。図10は、CD方向の上記試験の結果を示すグラフである。
トイレクリーナーが実際の使用時に耐え得るか否かの目安となる数値は40回であるが、図9、図10に示すとおり、実施例1〜3では、水溶液の濃度が3.%以上、4.0%以下の範囲において、数値が50回以上であり、高い強度を有することがわかる。
また、実施例1〜3から、水溶液の濃度が高くなるほど数値が高く、水溶液の濃度が高くなるほど強度が高くなることがわかる。
また、実施例1〜3と比較例1〜3から、カルボキシメチル化CNFを用いた場合、カルボキシメチル化していないCNFを用いた場合と比べて、強度が高くなることがわかる。これは、CNFにカルボキシメチル化処理を施すことにより、CNF自体の強度が高められたためと考えられる。
また、比較例4〜6では、この目安となる数値を下回っており、実際の使用時に耐え得ることができないことがわかる。
従って、水溶性バインダー溶液に含まれるCMCの塗布量を増量することなく表面強度を向上させることができる。
例えば、本発明の実施形態等の説明に際しては、水解性シートとして、トイレクリーナーを例示したが、これに限らず、身体を拭くための体拭き用シート、お尻拭き用シートなど、使用後にトイレなどで大量の水とともに流して廃棄するニーズのある物品に適用可能である。
図12〜図14において、凹部e2は、凸部e1を反転した形状である。凸部e1と凹部e2は、交互に一例に配置され、この列が多列に、かつ隣り合う列における凸部e1と凹部e2が互いに半ピッチずれるように配列されたエンボスパターンを形成している。このように、凸部e1及び凹部e2が縦方向においても横方向においても交互に形成されていることで、凸部同士や凹部同士が一列に並んでいるエンボスパターンよりも汚れの拭き取り性を向上させることができる。なお、凸部e1と凹部e2の形状は、特に限定されず、円形、楕円形、多角形等が用いられる。各形状を組み合わせたものとしてもよい。
1 1次原反ロール
1A 連続乾燥原紙
1B プライ連続シート
1C 連続シート
1D 連続水解性シート
1E エンボス済シート
2 重ね合わせ部
3 スプレーノズル
4 第1乾燥設備
5 スリッター
6 ワインダー設備
11 2次原反ロール
12 エンボスロール
13 仕上げ加工設備
14 フォーマー
15 ワイヤー
16 サクションボックス
17 第1ドライパート
18 回転ドラム
19 フード
20 上コンベアベルト
21 下コンベアベルト
22 真空ロール
23 スプレーノズル
24 第2ドライパート
25 回転ドラム
26 フード
EM11、EM12、EM21 エンボス
PR21、PR22 膨出部
HT21、HT22 膨出部の高さ
CN31、SN32 接触面積
e1 凸部
e2 凹部
Claims (4)
- 原紙シートに対して水性薬剤を含浸させた水解性シートであって、
前記原紙シートは、目付量が30〜150gsmであり、カルボキシメチルセルロース及びカルボキシメチル化セルロースナノファイバーが含有されており、
前記水性薬剤は、前記カルボキシメチルセルロースと架橋する多価金属イオンが含まれていることを特徴とする水解性シート。 - 前記原紙シートは、
学振子としてPPバンドを用いた学振型摩擦堅牢度試験機による耐摩耗性試験をMD方向、CD方向で各3回実施し、それぞれ各3回の測定値の平均を算出すると、それぞれの平均値が50回以上であることを特徴とする請求項1に記載の水解性シート。 - 原紙シートの外面に対して、カルボキシメチルセルロース及びカルボキシメチル化セルロースナノファイバーを含有する溶液を付与する溶液付与工程と、
前記溶液が付与されたシートを乾燥させる乾燥工程と、
乾燥後のシートに、前記カルボキシメチルセルロースと架橋する多価金属イオンを含む水性薬剤を付与する薬剤付与工程と、
を含み、
前記溶液付与工程において付与する前記溶液の濃度は、3.0%以上であり、当該溶液の前記カルボキシメチルセルロースと前記カルボキシメチル化セルロースナノファイバーの配合比率は、9:1〜1:1の割合であることを特徴とする水解性シートの製造方法。 - 前記溶液付与工程において付与する前記溶液の濃度は、3.5%以上であることを特徴とする請求項3に記載の水解性シートの製造方法。
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