JP6773459B2 - 無段変速機 - Google Patents

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Description

本発明は、無段変速機に関し、特に、ハイブリッド自動車に好適に用いることができるハイブリッド自動車用の無段変速機に関する。
近年、エンジンと電動モータとを併用することで車両の燃料消費率(燃費)を効果的に向上させることができるハイブリッド自動車(HEV)が広く実用化されている。
このようなハイブリッド自動車として、特許文献1には、エンジンの駆動力をトルクコンバータ及び前後進切替機構を介して無段変速機に伝達する動力伝達系と、モータジェネレータ(電動モータ)の駆動力を直接、無段変速機に伝達する動力伝達系とを備えたハイブリッド自動車(ハイブリッドシステム)が開示されている。
このハイブリッドシステムでは、エンジンから出力された動力及びモータジェネレータ(電動モータ)から出力された動力は、それぞれ無段変速機(プライマリプーリ)に入力され、該無段変速機によって変換された後に各駆動輪に伝達される。
特開2012−71752号公報
ところで、一般的に、エンジンは低回転側(低回転高負荷側)で運転効率がよくなる傾向があり、電動モータは高回転側で運転効率がよくなる傾向がある。すなわち、エンジンと電動モータとでは、運転効率のよい運転ポイント(高効率領域)が異なる。ここで、上述した特許文献1に記載のハイブリッドシステムでは、エンジンも電動モータ(モータジェネレータ)も無段変速機のプライマリプーリに連結されているため、該プライマリプーリに連結されるエンジン側の回転軸(エンジンの駆動力を伝達する回転軸)と電動モータ側の回転軸(電動モータの駆動力を伝達する回転軸)の回転数が同じになる。
そのため、特許文献1に記載のハイブリッドシステムでは、エンジンと電動モータをそれぞれ独立させ、エンジンと電動モータそれぞれの最も運転効率がよい運転ポイント(高効率領域)で運転することが困難であった。すなわち、運転者の要求駆動力(トルク)を満足させつつ、エンジンを、該エンジンの最も効率がよい運転ポイント(回転数等)で運転すると同時に、電動モータを、該電動モータの最も効率がよい運転ポイント(回転数等)で運転することが困難であった。よって、運転者の要求駆動力を満足させつつ、ハイブリッドシステム全体(トータル)として最も効率がよい運転ポイントを選んで運転することが困難であった。
ただし、エンジン、電動モータそれぞれに独立した無段変速機(変速機構)を設けるとすると、システムが複雑になり、コストアップや重量の増加などを招くおそれがある。そのため、コストアップや重量の増加などを抑えつつ、かつ、運転者の要求駆動力を満足させつつ、ハイブリッドシステム全体として最も効率がよくなるようにエンジン、電動モータを運転することのできる技術が望まれていた。
本発明は、上記問題点を解消する為になされたものであり、コストアップや重量の増加などを抑えつつ、かつ、運転者の要求駆動力を満足させつつ、ハイブリッドシステム全体として最も効率がよくなるようにエンジン及び電動モータを運転することが可能な無段変速機を提供することを目的とする。
本発明に係る無段変速機は、エンジンの駆動力を伝達する第1回転軸に接続された第1固定シーブと、該第1固定シーブに対向して配置され、第1回転軸の軸方向に移動自在に設けられた第1可動シーブとを有する第1プライマリプーリと、電動モータの駆動力を伝達する第2回転軸に接続された第2固定シーブと、該第2固定シーブに対向配置され、第2回転軸の軸方向に移動自在に設けられた第2可動シーブとを有する第2プライマリプーリと、互いに対向して配設され、共通の出力軸に接続された、第3固定シーブ及び第4固定シーブと、当該第3固定シーブと第4固定シーブとの間に配設され、出力軸の軸方向に移動自在に設けられた共通可動シーブと、第1プライマリプーリと、第3固定シーブと共通可動シーブの一方の側面とを有して形成される第1セカンダリプーリとの間に巻装された第1動力伝達部材と、第2プライマリプーリと、第4固定シーブと共通可動シーブの他方の側面とを有して形成される第2セカンダリプーリとの間に巻装された第2動力伝達部材とを備えることを特徴とする。
本発明に係る無段変速機によれば、エンジンの駆動力を伝達する第1回転軸に接続された第1固定シーブと第1可動シーブとを有して構成される第1プライマリプーリと、第3固定シーブと共通可動シーブの一方の側面とを有して形成される第1セカンダリプーリと、第1プライマリプーリと第1セカンダリプーリとの間に巻装された第1動力伝達部材とを有して構成される第1バリエータ、及び、電動モータの駆動力を伝達する第2回転軸に接続された第2固定シーブと第2可動シーブとを有して構成される第2プライマリプーリと、第4固定シーブと共通可動シーブの他方の側面とを有して形成される第2セカンダリプーリと、第2プライマリプーリと第2セカンダリプーリとの間に巻装された第2動力伝達部材とを有して構成される第2バリエータを備え、共通可動シーブが出力軸の軸方向に移動自在に設けられている。そのため、エンジン側の変速比(第1バリエータの変速比)と電動モータ側の変速比(第2バリエータの変速比)とを独立して変更(設定)することができる。すなわち、エンジンの回転数と電動モータの回転数を独立して変更(制御)することができる。よって、運転者の要求駆動力を満足させつつ、エンジンの効率がよい運転ポイント(高効率領域)及び電動モータの効率がよい運転ポイント(高効率領域)で運転することができる。また、第1セカンダリプーリと第2セカンダリプーリの可動シーブを共通化し、2つのバリエータを一体的に構成できるため、コストアップや重量の増加などを抑えることができる。その結果、コストアップや重量の増加などを抑えつつ、かつ、運転者の要求駆動力を満足させつつ、ハイブリッドシステム全体として最も効率がよくなるようにエンジン及び電動モータを運転することが可能となる。
本発明に係る無段変速機では、第2回転軸が第1回転軸と同軸に配設され、第1固定シーブと第2固定シーブとが背中合わせに配置され、第1可動シーブと第2可動シーブとが第1固定シーブ及び第2固定シーブを挟むように対向して配置されていることが好ましい。
このようにすれば、無段変速機(バリエータ)をよりコンパクトな構成とすることができ、例えば、コストアップや重量の増加を抑えることが可能となる。
また、本発明に係る無段変速機は、上記第1回転軸に介装され、前進クラッチ及び後進クラッチを有し、第1回転軸の正転と逆転とを切替える前後進切替機構をさらに備えることが好ましい。
このようにすれば、前後進切替機構を構成するクラッチ機構(前進クラッチ及び後進クラッチ)を断続することにより、車両の走行状態に応じ、エンジン側を切り離して電動モータのみで走行(所謂EV走行)することができる。
本発明に係る無段変速機は、上記第2回転軸に介装され、該第2回転軸を介した動力伝達を断続するクラッチ機構をさらに備えることが好ましい。
このようにすれば、例えば、電動モータに電力を供給する蓄電池(高圧バッテリ)のSOC(State Of Charge)が低下している場合などに、電動モータ側を切り離し、エンジンのみで走行することができる。
本発明に係る無段変速機は、共通可動シーブの出力軸の軸方向の位置を制御する変速制御手段を備え、該変速制御手段が、運転者の要求駆動力、エンジンの運転効率、及び電動モータの運転効率に基づいて、共通可動シーブの位置を制御することが好ましい。
このようにすれば、運転者の要求駆動力を満足させつつ、エンジンと電動モータそれぞれの最も運転効率がよい運転ポイント(高効率領域)で運転すること、すなわち、エンジンを、該エンジンの最も効率がよい運転ポイント(回転数等)で運転すると同時に、電動モータを、該電動モータの最も効率がよい運転ポイント(回転数等)で運転することができる。よって、運転者の要求駆動力を満足させつつ、ハイブリッドシステム全体(トータル)としてシステム効率を最大化することが可能となる。
特に、本発明に係る無段変速機では、上記変速制御手段が、運転者の要求駆動力、エンジンの燃料消費率マップ、及び電動モータの効率マップに基づいて、共通可動シーブの位置を制御することが好ましい。
このようにすれば、運転者の要求駆動力を満足させつつ、より的確に、ハイブリッドシステム全体(トータル)としてシステム効率を最大化することが可能となる。
本発明によれば、コストアップや重量の増加などを抑えつつ、かつ、運転者の要求駆動力を満足させつつ、ハイブリッドシステム全体として最も効率がよくなるようにエンジン及び電動モータを運転することが可能となる。
実施形態に係る無段変速機、及び、該無段変速機が適用されたハイブリッドシステムの構成を示すスケルトン図である。 実施形態に係る無段変速機、及びハイブリッドシステムの運転モードの例を示す表である。
以下、図面を参照して本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。なお、図中、同一又は相当部分には同一符号を用いることとする。また、各図において、同一要素には同一符号を付して重複する説明を省略する。
まず、図1を用いて、実施形態に係る無段変速機60の構成について説明する。図1は、無段変速機60、及び、該無段変速機60が適用されたハイブリッドシステム1の構成を示すスケルトン図である。
ハイブリッドシステム1は、駆動力源として、エンジン10と電動モータ40とを備えている。エンジン10は、どのような形式のものでもよいが、例えば水平対向型の筒内噴射式4気筒ガソリンエンジンである。また、エンジン10としては、例えば、高膨張比サイクルによって圧縮比を高めることにより、熱効率の向上を図ったエンジンなどが好適に用いられる。エンジン10は、エンジン・コントロールユニット(以下「ECU」という)81によって制御される。
ECU81には、クランクシャフトの回転位置(エンジン回転数)を検出するクランク角センサ等の各種センサが接続されている。ECU81は、取得したこれらの各種情報、及び後述するハイブリッド車・コントロールユニット(以下「HEV−ECU」という)80からの制御情報に基づいて、燃料噴射量や点火時期、並びに電子制御式スロットルバルブ等の各種デバイスを制御することによりエンジン10を制御する。また、ECU81は、CAN(Controller Area Network)100を介して、エンジン回転数などの各種情報をHEV−ECU80に送信する。
エンジン10のクランク軸(出力軸)15には、クラッチ機能とトルク増幅機能を持つトルクコンバータ20、及び、前後進切替機構30を介して、エンジン10からの駆動力を変換して出力する無段変速機60が接続されている。
トルクコンバータ20は、主として、ポンプインペラ21、タービンライナ22、及びステータ23から構成されている。クランク軸(出力軸)15に接続されたポンプインペラ21がオイルの流れを生み出し、ポンプインペラ21に対向して配置されたタービンライナ22がオイルを介してエンジン10の動力を受けて出力軸を駆動する。両者の間に位置するステータ23は、タービンライナ22からの排出流(戻り)を整流し、ポンプインペラ21に還元することでトルク増幅作用を発生させる。
また、トルクコンバータ20は、入力と出力とを直結状態にするロックアップクラッチ24を有している。トルクコンバータ20は、ロックアップクラッチ24が締結されていないとき(非ロックアップ状態のとき)はエンジン10の駆動力をトルク増幅して無段変速機60に伝達し、ロックアップクラッチ24が締結されているとき(ロックアップ時)はエンジン10の駆動力を無段変速機60に直接伝達する。
前後進切替機構30は、駆動輪の正転と逆転(車両の前進と後進)とを切替えるものである。前後進切替機構30は、主として、ダブルピニオン式の遊星歯車列31、前進クラッチ32及び後進クラッチ(後進ブレーキ)33を備えている。前後進切替機構30では、前進クラッチ32、及び後進クラッチ33それぞれの状態を制御することにより、エンジン駆動力の伝達経路を切替えることが可能に構成されている。
より具体的には、前進クラッチ32を締結して後進クラッチ33を解放することにより、タービン軸25の回転がそのまま後述する第1プライマリ軸610に伝達され、車両を前進走行させることが可能となる。また、前進クラッチ32を解放して後進クラッチ33を締結することにより、遊星歯車列31を作動させて第1プライマリ軸610の回転方向を逆転させることができ、車両を後進走行させることが可能となる。
なお、前進クラッチ32及び後進クラッチ33を解放することにより、タービン軸25と第1プライマリ軸610とは切り離され、前後進切替機構30は第1プライマリ軸610に動力を伝達しないニュートラル状態となる。すなわち、エンジン10と無段変速機60とを切り離すことができる。なお、前進クラッチ32及び後進クラッチ33の動作(締結/解放)は、後述するトランスミッション・コントロールユニット(以下「TCU」という)83、及びバルブボディ(コントロールバルブ)84によって制御される。また、以下、特に区別する必要がない場合には、前進クラッチ32及び後進クラッチ33をまとめて前進/後進クラッチ32,33と呼ぶこともある。
一方、電動モータ40は、例えば、三相交流タイプの交流同期モータである。なお、本実施形態では、電動モータ40として、ロータに永久磁石を用い、ステータにコイルを用いるタイプのものを採用した。電動モータ40は、主として車両を駆動する駆動力源として動作し、回生時には発電機として働く所謂モータジェネレータである。なお、電動モータ40では、ロータにコイルを用い、ステータに永久磁石を用いてもよい。また、電動モータ40として、交流同期モータに代えて、例えば、交流誘導モータや直流モータ等を用いてもよい。
電動モータ40は、パワー・コントロールユニット(以下「PCU」という)82によって制御される。また、電動モータ40の出力軸はプラネタリギヤユニット(遊星歯車機構)50を介して無段変速機60に接続されている。
プラネタリギヤユニット50は、サンギヤ50a、プラネタリピニオン(プラネタリキャリア)50b、及びリングギヤ(インターナルギヤ)50cを有して構成されている。サンギヤ50aには電動モータ40の出力軸45が接続されており、電動モータ40の駆動力が入力される。プラネタリピニオン(プラネタリキャリア)50bには無段変速機60の第2プライマリ軸620が接続されており、無段変速機60側に駆動力が伝達(出力)される。また、リングギヤ(インターナルギヤ)50cは、クラッチ(ブレーキ)51(特許請求の範囲に記載のクラッチ機構に相当)によって、ケースに固定可能(回転を停止可能)に構成されている。そのため、クラッチ51を締結することにより、電動モータ40の駆動力を無段変速機60の第2プライマリ軸620に伝達することができる。また、クラッチ51を解放することにより、電動モータ40を無段変速機60(第2プライマリ軸620)から切り離すことができる。
無段変速機60は、トルクコンバータ20、前後進切替機構30を介してエンジン10のクランク軸15と接続される第1プライマリ軸610(特許請求の範囲に記載のエンジンの駆動力を伝達する第1回転軸に相当)と、第1プライマリ軸610と同軸上に配設され、プラネタリギヤ50を介して電動モータ40の出力軸と接続される第2プライマリ軸620(特許請求の範囲に記載の電動モータの駆動力を伝達する第2回転軸に相当)と、第1プライマリ軸610及び第2プライマリ軸620と平行に配設されたセカンダリ軸630(特許請求の範囲に記載の共通の出力軸に相当)とを有している。
第1プライマリ軸610には、第1プライマリプーリ611が設けられている。第1プライマリプーリ611は、第1プライマリ軸610に接合された第1固定シーブ6111と、該第1固定シーブ6111に対向して、第1プライマリ軸610の軸方向に摺動自在(移動自在)に装着された第1可動シーブ6112とを有し、両シーブ6111,6112のコーン面間隔、すなわちプーリ溝幅を変更できるように構成されている。
同様に、第2プライマリ軸620には、第2プライマリプーリ621が設けられている。第2プライマリプーリ621は、第2プライマリ軸620に接合された第2固定シーブ6211と、該第2固定シーブ6211に対向して、第2プライマリ軸620の軸方向に摺動自在(移動自在)に装着された第2可動シーブ6212とを有し、両シーブ6211,6212のコーン面間隔、すなわちプーリ溝幅を変更できるように構成されている。
ここで、第1固定シーブ6111と第2固定シーブ6211とは背中合わせに配置され、第1可動シーブ6112と第2可動シーブ6212とは、第1固定シーブ6111及び第2固定シーブ6211を挟むように対向して配置されている。また、第1固定シーブ6111の背面と第2固定シーブ6211の背面との間には、例えばベアリング615を介在させることが好ましい。
一方、セカンダリ軸630には、第1セカンダリプーリ612及び第2セカンダリプーリ622が設けられている。より具体的には、第1セカンダリプーリ612及び第2セカンダリプーリ622は、互いに対向して配設され、セカンダリ軸630に接合された一対の固定シーブ(第3固定シーブ6121及び第4固定シーブ6221)と、該第3固定シーブ6121と第4固定シーブ6221との間に配設され、セカンダリ軸630の軸方向に摺動自在(移動自在)に設けられた共通可動シーブ6215とを有して構成されている。そして、第3固定シーブ6121と共通可動シーブ6215の一方(図面左側)の側面(コーン面)とを有して第1セカンダリプーリ612が構成される。同様に、第4固定シーブ6221と共通可動シーブ6215の他方(図面右側)の側面(コーン面)とを有して第2セカンダリプーリ622が構成される。
共通可動シーブ6215は、アクチュエータ6216(例えば電動モータ)によってセカンダリ軸630の軸方向に駆動される。ここで、共通可動シーブ6215をセカンダリ軸630の軸方向に移動させる機構(構成)としては、例えば、アクチュエータ6216の先端に取り付けられ、アクチュエータ6216の駆動により回転する歯車(ピニオン・ギヤ)と、直線状に歯を取り付けたラックとを組み合わせたラック・アンド・ピニオン機構などを用いることができる。その際に、共通可動シーブ6215を回転可能とするため、ラックにベアリングを配設し、共通可動シーブ6215の回転方向はベアリングで保持しつつ、軸方向には移動可能な構成とする。なお、共通可動シーブ6215をセカンダリ軸630の軸方向に移動させる構成は、上記構成に限られることなく、他の構成、例えば、ボールネジを送りモ−タ(アクチュエータ6216)で回転させ直線運動に変換する方式などを採用することもできる。
第1プライマリプーリ611と第1セカンダリプーリ612との間には駆動力を伝達する第1チェーン613(特許請求の範囲に記載の第1動力伝達部材に相当)が掛け渡されている。上述した第1プライマリプーリ611、第1セカンダリプーリ612、及び第1チェーン613により第1バリエータ61が構成される。
第1プライマリプーリ611及び第1セカンダリプーリ612の溝幅を変化させて、各プーリ611,612に対する第1チェーン613の巻き付け径の比率(プーリ比)を変化させることにより、エンジン側(第1バリエータ61)の変速比が無段階に変更される。なお、第1チェーン613の第1プライマリプーリ611に対する巻き付け径をRp1とし、第1セカンダリプーリ612に対する巻き付け径をRs1とすると、エンジン側(第1バリエータ61)の変速比i1は、i1=Rs1/Rp1で表される。
同様に、第2プライマリプーリ621と、第2セカンダリプーリ622との間には駆動力を伝達する第2チェーン623(特許請求の範囲に記載の第2動力伝達部材に相当)が掛け渡されている。上述した第2プライマリプーリ621、第1セカンダリプーリ622、及び第1チェーン623により第2バリエータ62が構成される。
第2プライマリプーリ621及び第2セカンダリプーリ622の溝幅を変化させて、各プーリ621,622に対する第2チェーン623の巻き付け径の比率(プーリ比)を変化させることにより、電動モータ側(第2バリエータ62)の変速比が無段階に変更される。なお、第2チェーン623の第2プライマリプーリ621に対する巻き付け径をRp2とし、第1セカンダリプーリ622に対する巻き付け径をRs2とすると、電動モータ側(第2バリエータ62)の変速比i2は、i2=Rs2/Rp2で表される。
無段変速機60の変速比、すなわち、第1バリエータ61の変速比及び第2バリエータ62の変速比それぞれは、共通可動シーブ6215を軸方向に移動させるとによって変更される。すなわち、第1バリエータ61(第1プライマリプーリ611並びに第1セカンダリプーリ621)、及び第2バリエータ62(第2プライマリプーリ612並びに第1セカンダリプーリ622)それぞれの溝幅は、共通可動シーブ6215の軸方向の位置を調節することによって設定・変更される。
よって、エンジン側(第1バリエータ61)の変速比と電動モータ側(第2バリエータ62)の変速比とは逆の動きをする。すなわち、エンジン側(第1バリエータ61)の変速比がハイ側に動くときには、電動モータ側(第2バリエータ62)の変速比はロー側に動き、エンジン側(第1バリエータ61)の変速比がロー側に動くときには、電動モータ側(第2バリエータ62)の変速比はハイ側に動く。
無段変速機60(第1チェーン613及び第2チェーン623)のチェーンスリップを防止するための油圧、すなわち、第1バリエータ61及び第2バリエータ62それぞれのクランプ圧は、バルブボディ(コントロールバルブ)84によってコントロールされる。バルブボディ84は、スプールバルブと該スプールバルブを動かすソレノイドバルブ(電磁弁)を用いてバルブボディ84内に形成された油路を開閉することで、オイルポンプ(図示省略)から吐出された油圧を調整して、第1プライマリプーリ611(第1可動シーブ6112)の油圧室6113、及び第2セカンダリプーリ621(第2可動シーブ6212)の油圧室6213に供給する。また、バルブボディ84は、ロックアップクラッチ24や前後進切替機構30(前進クラッチ32、後進クラッチ33)等にも調圧した油圧を供給する。
上述したように構成されているため、このハイブリッドシステム1では、エンジン10と電動モータ40の2つの動力で車輪(車両)を駆動することができる。また、走行条件に応じて、エンジン10のみによる走行と、電動モータ40のみによる走行(EV走行)と、エンジン10及び電動モータ40による走行とを切替えることができる。
車両の駆動力源であるエンジン10、電動モータ40、及び無段変速機60は、HEV−ECU80、ECU81、PCU82、TCU83を有して構成される制御システムによって総合的に制御される。
HEV−ECU80、ECU81、PCU82、TCU83それぞれは、演算を行うマイクロプロセッサ、該マイクロプロセッサに各処理を実行させるためのプログラム等を記憶するROM、演算結果などの各種データを記憶するRAM、その記憶内容が保持されるバックアップRAM、及び入出力I/F等を有して構成されている。
HEV−ECU80には、例えば、アクセルペダルの踏み込み量すなわちアクセルペダルの開度を検出するアクセルペダルセンサ91、及び車両の速度を検出する車速センサ92などを含む各種センサが接続されている。また、HEV−ECU80は、CAN100を介して、ECU81、PCU82、TCU83等と相互に通信可能に接続されている。HEV−ECU80は、CAN100を介して、ECU81やPCU82、TCU83等から、例えば、エンジン回転数や、モータ回転数、各プーリ回転数等の各種情報を受信する。
HEV−ECU80は、取得したこれらの各種情報に基づいて、エンジン10、電動モータ40、及び無段変速機60の駆動を総合的に制御する。HEV−ECU80は、例えば、アクセルペダル開度(運転者の要求駆動力)、エンジン回転数、モータ回転数、各プーリ611,621,612(622)の回転数、車速、高電圧バッテリ90の充電状態(SOC)などの各種情報に基づいて、エンジン10の要求出力、電動モータ40のトルク指令値、及び無段変速機60を構成する第1バリエータ61、第2バリエータ62それぞれの目標変速比(目標プーリ回転数)を求める。そして、HEV−ECU80は、求めた要求出力、トルク指令値、目標変速比(目標プーリ回転数)などをCAN100を介して出力する。
ECU81は、上記要求出力に基づいて、例えば、電子制御式スロットルバルブの開度を調節する。PCU82は、上記トルク指令値に基づいて、インバータ82aを駆動して、電動モータ40を駆動する。
また、TCU83は、上記第1バリエータ61、第2バリエータ62それぞれの目標変速比(目標プーリ回転数)に基づいて、アクチュエータ6216を駆動し、共通可動シーブ6215を軸方向に移動させる(共通可動シーブ6215の軸線上の位置を調節する)。すなわち、第1バリエータ61、第2バリエータ62それぞれの変速比を変更する。
その際、特に、HEV−ECU80は、運転者の要求駆動力(トルク)を満足させつつ、ハイブリッドシステム1の効率を最大化するようにエンジン10、電動モータ40、及び無段変速機60を運転(制御)する機能を有している。そのため、HEV−ECU80は、変速制御部80aを機能的に有している。HEV−ECU80では、ROMに記憶されているプログラムがマイクロプロセッサによって実行されることにより、変速制御部80aの各機能が実現される。
変速制御部80aは、例えばアクセルペダルの開度などに応じて求められる運転者の要求駆動力、エンジン10の運転効率、及び電動モータ40の運転効率に基づいて、運転者の要求駆動力を満足させつつ、エンジン10の運転効率がよい高効率領域、及び電動モータ40の効率がよい高効率領域で運転できるように、第1バリエータ61の目標変速比(目標プーリ回転数)及び第2バリエータ62の目標変速比(目標プーリ回転数)を設定する。すなわち、変速制御部80aは、特許請求の範囲に記載の変速制御手段として機能する。
その際に、変速制御部80aは、運転者の要求駆動力、予めROMなどに記憶されているエンジン10の正味燃料消費率(BSFC:Brake specific fuel consumption)マップ、及び電動モータ40の効率マップ(回転数とトルクと効率との関係を定めたマップ)に基づいて、運転者の要求駆動力を満足させつつ、エンジン10の効率がよい運転ポイント(回転数)及び電動モータ40の効率がよい運転ポイント(回転数)で運転できるように、第1バリエータ61の目標変速比(目標プーリ回転数)及び第2バリエータ62の目標変速比(目標プーリ回転数)を設定する。
HEV−ECU80は、設定した第1バリエータ61の目標変速比(目標プーリ回転数)及び第2バリエータ62の目標変速比(目標プーリ回転数)を、CAN100を介して、TCU83に出力(送信)する。また、HEV−ECU80は、ハイブリッドシステム1の運転状態に応じて、前後進切替機構30を構成する前進クラッチ32、後進クラッチ33の締結/解放、及び、プラネタリギヤユニット50のクラッチ51の締結/解放を指示する指示情報をCAN100を介してTCU83に出力(送信)する。
TCU83は、受信した第1バリエータ61の目標変速比(目標プーリ回転数)及び第2バリエータ62の目標変速比(目標プーリ回転数)に基づいて、共通可動シーブ6215の目標位置を求め、共通可動シーブ6215の実位置と目標位置とが一致するように、アクチュエータ6216を駆動して、共通可動シーブ6215を移動する。すなわち、TCU83は、エンジン側(第1バリエータ61)の実変速比(実プーリ回転数)と、エンジン側(第1バリエータ61)の目標変速比(目標プーリ回転数)とが一致し、かつ電動モータ側(第2バリエータ62)の実変速比(実プーリ回転数)と、電動モータ側(第2バリエータ62)の目標変速比(目標プーリ回転数)とが一致するように、共通可動シーブ6215を移動する。
また、TCU83は、CAN100を介して受信した上記指示情報に基づいて、前後進切替機構30を構成する前進クラッチ32、後進クラッチ33の締結/解放(エンジン10の接続/切離し)、及び、プラネタリギヤユニット50のクラッチ51の締結/解放(電動モータ40の接続/切離し)を実行する。
次に、図2を参照しつつ、無段変速機60を含むハイブリッドシステム1の動作について説明する。図2は、無段変速機60、及びハイブリッドシステム1の運転モードの例を示す表である。図2では、4つの項目、すなわち、(1)エンジン10出力状態(前進/後進クラッチ32/33の締結/解放による無段変速機60との接続又は切り離し)、(2)電動モータ40出力状態(クラッチ51の締結/解放による無段変速機60との接続又は切り離し)、(3)エンジン側(第1バリエータ61)変速比、及び(4)電動モータ側(第2バリエータ62)変速比の組み合わせにより、無段変速機60を含むハイブリッドシステム1の運転モードを1〜6に分けて示した。以下、各運転モード1〜6について説明する。
運転モード1は、(1)エンジン10が出力状態(前進/後進クラッチ32/33が締結され無段変速機60に接続(稼働)された状態)に、(2)電動モータ40が出力状態(クラッチ51が締結され無段変速機60に接続(稼働)された状態)に、(3)エンジン側(第1バリエータ61)変速比がハイ側(低回転側)に、(4)電動モータ側(第2バリエータ62)変速比がロー側(高回転側)に制御される運転モードである。この運転モード1では、要求駆動力を確保しつつ、エンジン10の効率がよい低回転領域、及び電動モータ40の効率がよい高回転領域を使用して運転することができる。すなわち、ハイブリッドシステム1全体の効率を最大化するようにエンジン10及び電動モータ40を運転することができる。例えば、エンジン10を1000rpm程度の低回転(トルクを十分に出すことができる高効率領域)で運転し、かつ電動モータ40を効率がよい高回転領域で運転するといった使い方ができる。
運転モード2は、(1)エンジン10が出力状態(前進/後進クラッチ32/33が締結され無段変速機60に接続(稼働)された状態)に、(2)電動モータ40が出力状態(クラッチ51が締結され無段変速機60に接続(稼働)された状態)に、(3)エンジン側(第1バリエータ61)変速比がロー側(高回転側)に、(4)電動モータ側(第2バリエータ62)変速比がハイ側(低回転側)に制御される運転モードである。この運転モード2は、例えば発進時などに用いられるモードである。電動モータ40は、低回転側で出力トルクが増大する傾向があるため、エンジン10による発進時に、電動モータ40を低回転数・高トルク領域で運転することにより、発進をアシストすることができる。
運転モード3は、(1)エンジン10が出力状態(前進/後進クラッチ32/33が締結され無段変速機60に接続(稼働)された状態)に、(2)電動モータ40が停止状態(クラッチ51が解放され無段変速機60から切り離された状態)に、(3)エンジン側(第1バリエータ61)変速比がハイ側(低回転側)に、(4)電動モータ側(第2バリエータ62)変速比がロー側(高回転側)に制御される運転モードである。この運転モード3では、クラッチ51を解放することにより、例えば、高速巡行中などに電動モータ40を切り離して走行することができる。
運転モード4は、(1)エンジン10が出力状態(前進/後進クラッチ32/33が締結され無段変速機60に接続(稼働)された状態)に、(2)電動モータ40が停止状態(クラッチ51が解放され無段変速機60から切り離された状態)に、(3)エンジン側(第1バリエータ61)変速比がロー側(高回転側)に、(4)電動モータ側(第2バリエータ62)変速比がハイ側(低回転側)に制御される運転モードである。この運転モード4では、例えば、高圧バッテリ90のSOCが低下しているときに電動モータ40を駆動することなく、クラッチ(ブレーキ)51を解放し、エンジン10のみで発進することができる。
運転モード5は、(1)エンジン10が停止状態(前進/後進クラッチ32/33が解放され無段変速機60から切り離された状態)に、(2)電動モータ40が出力状態(クラッチ51が締結され無段変速機60に接続(稼働)された状態)に、(3)エンジン側(第1バリエータ61)変速比がハイ側(低回転側)に、(4)電動モータ側(第2バリエータ62)変速比がロー側(高回転側)に制御される運転モードである。この運転モード5では、電動モータ40の高効率領域を利用して電動モータ40のみによる走行(EV走行)ができる。その際に、前進/後進クラッチ32/33を解放し、エンジン10を切り離すことにより、エンジン10が逆回転することを防止できる。
運転モード6は、(1)エンジン10が停止状態(前進/後進クラッチ32/33が解放され無段変速機60から切り離された状態)に、(2)電動モータ40が出力状態(クラッチ51が締結され無段変速機60に接続(稼働)された状態)に、(3)エンジン側(第1バリエータ61)変速比がロー側(高回転側)に、(4)電動モータ側(第2バリエータ62)変速比がハイ側(低回転側)に制御される運転モードである。この運転モード6では、電動モータ40のみで高速走行を行うことができる。
以上、詳細に説明したように、本実施形態によれば、エンジン10の駆動力を伝達する第1プライマリ軸610に接続された第1固定シーブ6111並びに第1可動シーブ6112を有して構成される第1プライマリプーリ611と、第3固定シーブ6121並びに共通可動シーブ6125の一方の側面(コーン面))を有して形成される第1セカンダリプーリ612と、第1プライマリプーリ611と第1セカンダリプーリ612との間に巻装された第1チェーン613とを有して構成される第1バリエータ61、及び、電動モータ40の駆動力を伝達する第2プライマリ軸620に接続された第2固定シーブ6211並びに第2可動シーブ6212とを有して構成される第2プライマリプーリ621と、第4固定シーブ6221並びに共通可動シーブ6215の他方の側面(コーン面)を有して形成される第2セカンダリプーリ622と、第2プライマリプーリ621と第2セカンダリプーリ622との間に巻装された第2チェーン623とを有して構成される第2バリエータ62を備え、共通可動シーブ6215がセカンダリ軸630の軸方向に移動自在に設けられている。そのため、エンジン側の変速比(第1バリエータ61の変速比)と電動モータ側の変速比(第2バリエータ62の変速比)とを独立して変更(設定)することができる。すなわち、エンジン10の回転数と電動モータ40の回転数を独立して変更(制御)することができる。よって、運転者の要求駆動力を満足させつつ、エンジン10の効率がよい運転ポイント(高効率領域)及び電動モータ40の効率がよい運転ポイント(高効率領域)で運転することができる。また、2つのバリエータ61,62を一体的に構成できるため、コストアップや重量の増加などを抑えることができる。その結果、コストアップや重量の増加などを抑えつつ、かつ、運転者の要求駆動力を満足させつつ、ハイブリッドシステム1全体として最も効率がよくなるようにエンジン10及び電動モータ40を運転することが可能となる。
本実施形態によれば、第2プライマリ軸620が第1プライマリ軸610と同軸に配設され、第1固定シーブ6111と第2固定シーブ6211とが背中合わせに配置され、第1可動シーブ6112と第2可動シーブ6212とが第1固定シーブ6111及び第2固定シーブ6211を挟むように、対向して配置されている。そのため、無段変速機60(第1,第2バリエータ61,62)をよりコンパクトな構成とすることができ、例えば、コストアップや重量の増加などを抑えることが可能となる。
本実施形態によれば、第1プライマリ軸610に介装され、前進クラッチ32及び後進クラッチ33を有し、第1プライマリ軸610の正転と逆転とを切替える前後進切替機構30を備えている。そのため、前後進切替機構30を構成するクラッチ機構(前進クラッチ32及び後進クラッチ33)を断続することにより、車両の走行状態に応じ、エンジン側を切り離して電動モータ40のみで走行(所謂EV走行)することができる。
本実施形態によれば、第2プライマリ軸620に介装され、該第2プライマリ軸620を介した動力伝達を断続するプラネタリギヤユニット50(クラッチ51)を備えている。そのため、例えば、電動モータ40に電力を供給する蓄電池(高圧バッテリ)90のSOCが低下している場合などに、電動モータ40を切り離し、エンジン10のみで走行することができる。
本実施形態によれば、運転者の要求駆動力、エンジン10の運転効率、及び電動モータ40の運転効率に基づいて、共通可動シーブ6215の位置(すなわち、エンジン側(第1バリエータ61)の変速比及び電動モータ側(第2バリエータ62)の変速比)が制御される。そのため、運転者の要求駆動力を満足させつつ、エンジン10と電動モータ40それぞれの最も運転効率がよい運転ポイント(高効率領域)で運転すること、すなわち、エンジン10を、該エンジン10の最も効率がよい運転ポイント(回転数等)で運転すると同時に、電動モータ40を、該電動モータ40の最も効率がよい運転ポイント(回転数等)で運転することができる。よって、ハイブリッドシステム1全体としてシステム効率を最大化することが可能となる。
特に、本実施形態によれば、エンジン10の正味燃料消費率(BSFC)マップ、及び電動モータ40の効率マップに基づいて、共通可動シーブ6215の位置が制御される。そのため、より的確に、運転者の要求駆動力を満足させつつ、ハイブリッドシステム1全体としてシステム効率を最大化することが可能となる。
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく種々の変形が可能である。例えば、上記実施形態では、電動モータ40と無段変速機60との間にプラネタリギヤユニット50を介在させたが、リダクション(減速)が不要な場合には、プラネタリギヤユニット50に代えてクラッチ機構のみを備える構成としてもよい。
上記実施形態では、制御システムとして、HEV−ECU80、ECU81、PCU82、TCU83の各ユニットに機能を分け、かつ、それぞれのユニットをCAN100で通信可能に接続する構成としたが、制御システムの構成、及び機能分担等は上記実施形態に限られない。例えば、変速制御部80aを、HEV−ECU80に代えてTCU83が備える構成としてもよい。
上記実施形態では、本発明をチェーン式の無段変速機(CVT)に適用したが、チェーン式の無段変速機に代えて、例えば、ベルト式の無段変速機等にも適用することができる。
1 ハイブリッドシステム
10 エンジン
20 トルクコンバータ
30 前後進切替機構
31 遊星歯車列
32 前進クラッチ
33 後進クラッチ(後進ブレーキ)
40 電動モータ
50 プラネタリギヤ(遊星歯車)ユニット
51 クラッチ
60 無段変速機
61 第1バリエータ
62 第2バリエータ
610 第1プライマリ軸
611 第1プライマリプーリ
612 第1セカンダリプーリ
613 第1チェーン
620 第2プライマリ軸
621 第2プライマリプーリ
622 第2セカンダリプーリ
623 第2チェーン
6111 第1固定シーブ
6112 第1可動シーブ
6113 油圧室
6211 第2固定シーブ
6212 第2可動シーブ
6213 油圧室
6121 第3固定シーブ
6221 第4固定シーブ
6215 共通可動シーブ
6216 アクチュエータ
630 セカンダリ軸
80 HEV−ECU
80a 変速制御部
81 ECU
82 PCU
83 TCU
84 バルブボディ(コントロールバルブ)

Claims (6)

  1. エンジンの駆動力を伝達する第1回転軸に接続された第1固定シーブと、該第1固定シーブに対向して配置され、前記第1回転軸の軸方向に移動自在に設けられた第1可動シーブと、を有する第1プライマリプーリと、
    前記電動モータの駆動力を伝達する第2回転軸に接続された第2固定シーブと、該第2固定シーブに対向配置され、前記第2回転軸の軸方向に移動自在に設けられた第2可動シーブと、を有する第2プライマリプーリと、
    互いに対向して配設され、共通の出力軸に接続された、第3固定シーブ及び第4固定シーブと、
    当該第3固定シーブと第4固定シーブとの間に配設され、前記出力軸の軸方向に移動自在に設けられた共通可動シーブと、
    前記第1プライマリプーリと、前記第3固定シーブと前記共通可動シーブの一方の側面とを有して形成される第1セカンダリプーリとの間に巻装された第1動力伝達部材と、
    前記第2プライマリプーリと、前記第4固定シーブと前記共通可動シーブの他方の側面とを有して形成される第2セカンダリプーリとの間に巻装された第2動力伝達部材と
    前記共通可動シーブを前記出力軸の軸方向に移動させる駆動力を発生するアクチュエータと、を備え
    前記共通可動シーブは、前記アクチュエータの駆動力に応じて、前記一方の側面及び前記他方の側面が、同じ方向に同じ距離だけ移動するように構成されていることを特徴とする無段変速機。
  2. 前記第2回転軸は、前記第1回転軸と同軸に配設され、
    前記第1固定シーブと前記第2固定シーブとは背中合わせに配置され、
    前記第1可動シーブと前記第2可動シーブとは、前記第1固定シーブ及び前記第2固定シーブを挟むように、対向して配置されていることを特徴とする請求項1に記載の無段変速機。
  3. 前記第1回転軸に介装され、前進クラッチ及び後進クラッチを有し、前記第1回転軸の正転と逆転とを切替える前後進切替機構をさらに備えることを特徴とする請求項1又は2に記載の無段変速機。
  4. 前記第2回転軸に介装され、該第2回転軸を介した動力伝達を断続するクラッチ機構をさらに備えることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の無段変速機。
  5. 前記共通可動シーブの前記出力軸の軸方向の位置を制御する変速制御手段を備え、
    前記変速制御手段は、運転者の要求駆動力、前記エンジンの運転効率、及び前記電動モータの運転効率に基づいて、前記共通可動シーブの位置を制御することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の無段変速機。
  6. 前記変速制御手段は、運転者の要求駆動力、前記エンジンの燃料消費率マップ、及び前記電動モータの効率マップに基づいて、前記共通可動シーブの位置を制御することを特徴とする請求項5に記載の無段変速機。
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