JP6772759B2 - 伸縮ブーム式作業機 - Google Patents

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Description

本発明は、伸縮ブームを備える伸縮ブーム式作業機に関する。
従来、複数の筒状のブームが入れ子構造を形成するように配置され、外側のブームに対して内側のブームがスライドすることにより伸縮する伸縮ブーム式作業機が知られている(例えば、特許文献1)。一般に、伸縮ブーム式作業機においては、ブームを円滑にスライドさせるため、また、伸縮時のブームの振動を抑制するために、内外に隣接するブーム間の隙間に、潤滑剤(例えばグリース)を塗布したスライドプレートが配置されている。伸縮時にブームが振動すると、先端に吊り下げられたフックが揺れてブームに衝突する等、極めて危険である。
伸縮時のブームの振動対策として、上述した手法が採られているが、ブーム間の摺動状態は経時的に変化するため、永続的に振動を防止することは困難である。従来は、振動が生じた場合には、グリースの再塗布、グリースの種類の変更、スライドプレートの材質の変更、スライドプレートのガタの調整、又は伸縮ワイヤーの固定位置の変更等による対応がなされている。
特開2011−84350号公報
しかしながら、伸縮時のブームの振動は、非周期的な外力に基づく自励振動であり、原因を特定することは困難である。そのため、上述した対応は、保守作業者の勘や経験に基づくところが大きく、伸縮時のブームの振動が改善されない場合もあり、保守作業に多大な時間を要する虞がある。
本発明の目的は、伸縮時のブームの振動を抑制できるとともに、経時的にブームの振動が生じるようになった場合にも容易に対応できる伸縮ブーム式作業機を提供することである。
本発明の一態様に係る伸縮ブーム式作業機は、
基端ブーム及び先端ブームを含む複数の筒状のブームからなるテレスコピック構造を有する伸縮ブームと、
ばね部及び質量部を有し、前記ばね部の少なくとも一端が前記伸縮ブームに固定される動吸振器と、を備え
前記動吸振器は、前記伸縮ブームの内部に配置されていることを特徴とする。
本発明の一態様に係る伸縮ブーム式作業機は、
基端ブーム及び先端ブームを含む複数の筒状のブームからなるテレスコピック構造を有する伸縮ブームと、
ばね部及び質量部を有し、前記ばね部の少なくとも一端が前記伸縮ブームに固定される動吸振器と、を備え、
前記ばね部は、ブーム軸方向に沿って延びていることを特徴とする。
本発明の一態様に係る伸縮ブーム式作業機は、
基端ブーム及び先端ブームを含む複数の筒状のブームからなるテレスコピック構造を有する伸縮ブームと、
ばね部及び質量部を有し、前記ばね部の少なくとも一端が前記伸縮ブームに固定される動吸振器と、を備え、
前記動吸振器は、前記伸縮ブームの内部に配置され、
前記ばね部は、ブーム軸方向に沿って延びていることを特徴とする。
本発明によれば、伸縮ブームにおいて、動吸振器の固有振動数と同じ振動数を有する振動が発生する場合に、この振動は動吸振器によって吸収される。したがって、動吸振器の固有振動数を調整することにより、伸縮ブームにおいて伸縮時に生じる特定の振動を抑制することができるとともに、経時的にブームの振動が生じるようになった場合にも容易に対応することができる。
本発明の一実施の形態に係る伸縮ブーム式作業機の走行時の状態を示す図である。 伸縮ブーム式作業機の作業時の状態を示す図である。 実施の形態に係る動吸振器を示す図である。 実施の形態に係る動吸振器を示す図である。 変形例に係る動吸振器の配置態様を示す図である。 変形例に係る動吸振器の配置態様を示す図である。 動吸振器の他の一例を示す図である。 動吸振器の配置態様の他の一例を示す図である。 動吸振器を高所作業車に取り付ける場合の一例を示す図である。
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明の一実施の形態に係る伸縮ブーム式作業機1の走行時の状態を示す図である。図2は、伸縮ブーム式作業機1の作業時の状態を示す図である。図1、図2に示す伸縮ブーム式作業機1は、いわゆるラフテレーンクレーンであり、上部旋回体10及び下部走行体20を備える(以下「ラフテレーンクレーン1」と称する)。ラフテレーンクレーン1は、下部走行体20の走行部にタイヤを使用した自走クレーンであり、一つの運転室から走行操作とクレーン操作を行うことができる。
上部旋回体10は、旋回フレーム11、キャビン12(運転室)、伸縮ブーム100、起伏シリンダー13、ジブ14、フック15、ブラケット16、カウンターウエイト(図示略)、及び巻上装置(ウインチ、図示略)等を備える。
旋回フレーム11は、旋回支持体(図示略)を介して、下部走行体20に旋回可能に支持される。旋回フレーム11に対して、キャビン12、伸縮ブーム100、起伏シリンダー13、ブラケット16、カウンターウエイト(図示略)、及び巻上装置(ウインチ、図示略)等が取り付けられる。
キャビン12は、旋回フレーム11の前部に配置される。キャビン12は、走行操作(例えば前輪22及び後輪23の操舵)及びクレーン操作(例えば伸縮ブーム100の起伏及び伸縮)を行うための操作レバー、ハンドル、ペダル、スイッチ類等を含む操作部、並びに各種情報を表示する計器類を含む表示部を有する(いずれも図示略)。
伸縮ブーム100は、支持軸(フートピン、符号略)を介して、ブラケット16に回動可能に取り付けられる。伸縮ブーム100において、ブラケット16に取り付けられる側を「基端側」、反対側を「先端側」と称する。本実施形態では、伸縮ブーム100は6段編成であり、伸張したときの基端側から順に、基端ブーム101、中間ブーム102〜105、及び先端ブーム106を有する。先端ブーム106の先端部には、シーブ(符号略)を有するブームヘッド107が配置される。さらに、ブームヘッド107の先端面には、伸縮ブーム100の振動を抑制するための動吸振器110(図3、図4参照)が配置される。
なお、伸縮ブーム100において、中間ブームの数は特に限定されない。また、ブームヘッド107には、バケットなどの作業用アタッチメントが取り付けられる場合もある。以下において、基端ブーム101、中間ブーム102〜105、及び先端ブーム106を区別しない場合は、「ブーム101〜106」と称する。
ブーム101〜106は、例えば高張力鋼板によって形成される。ブーム101〜106は、ブーム軸方向両端が開放された筒形状を有し、基端ブーム101が最外側、先端ブーム106が最内側となるように、順に入れ子式に配置される。中間ブーム102〜105及び先端ブーム106は、内部に配置された伸縮シリンダー(図示略)が伸縮することにより、基端ブーム101に対して、長手方向にスライドして伸縮する(いわゆるテレスコピック構造)。伸縮ブーム100のブーム長は、例えば全収納状態で9.8m(以下「基本ブーム長」と称する)、全伸長状態で44.0m(以下「最大ブーム長」と称する)である。
起伏シリンダー13は、旋回フレーム11と伸縮ブーム100との間に架設される。起伏シリンダー13の伸縮により、伸縮ブーム100が起伏される。伸縮ブーム100の起伏角度は、例えば0°〜84°である。
ジブ14は、揚程を拡大する場合に、伸縮ブーム100(ブームヘッド107)の先端に回動可能に装着される。ジブ14は、前方に向けて回動することにより、伸縮ブーム100の前方に張り出される。
フック15は、かぎ形状を有する吊り具であり、主巻フック及び補巻フックを有する。フック15は、ブームヘッド107の先端部又はジブ14の先端部のシーブに掛け回されたワイヤーロープ17に取り付けられる。巻上装置(図示略)によるワイヤーロープ17の巻上げ又は繰出しに伴い、フック15が昇降する。
下部走行体20は、車体フレーム21、前輪22、後輪23(以下「車輪22、23」と称する)、フロントアウトリガー24、リアアウトリガー25(以下「アウトリガー24、25」と称する)、及びエンジン26等を備える。
車輪22、23には、トランスミッション(図示略)を介してエンジン26の駆動力が伝達される。ラフテレーンクレーン1は、エンジン26の駆動力によって車輪22、23が回転することにより走行する。また、車輪22、23の操舵角(走行方向)は、キャビン12に設けられたハンドル(図示略)の操作に伴い変化する。
アウトリガー24、25は、走行時には車体フレーム21に収納される。一方、アウトリガー24、25は、作業時(上部旋回体10の動作時)に、水平方向及び垂直方向に張り出し、車体全体を持ち上げて、姿勢を安定させる。
ラフテレーンクレーン1において、伸縮ブーム100は、伸縮する際(特に収納する際)に、主にフック15が吊り下げられている方向、言い換えると伸縮ブーム100の起伏動作が行われる面内で振動する(以下「縦揺れ」と称する)。本発明者らは、ブーム伸縮時における伸縮ブーム100の起伏状態(起伏角度)が同じであれば、ほぼ同じブーム長で振動が発生し始めることを発見した。そして、この振動を抑制するのに動吸振器を適用すること、さらには全伸長状態から収納する場合は最初に生じる振動を抑制することで、伸縮ブーム100に生じる振動を飛躍的に低減できることを確認し、本発明に想到した。
図3、図4は、伸縮ブーム100の先端部(ブームヘッド107)に取り付けられる動吸振器110の一例を示す図である。図4Aは先端側から見た正面図であり、図4Bはブーム軸に沿う縦断面図である。
図3、図4に示すように、動吸振器110は、ばね部111及び質量部112を有する。動吸振器110は、減衰系(図示略)を有していてもよい。動吸振器110は、対象の振動系(主系)である伸縮ブーム100に、ばね部111を介して質量(質量部112)を付加することで、主系の代わりに振動する装置である。動吸振器110は、質量部112が主系と逆位相で振動することで、主系の振動を吸収する。
動吸振器110は、伸縮ブーム100に、自身の固有振動数と同じ振動数の振動が生じた場合に、この振動を吸収することができる。言い換えると、動吸振器110の固有振動数を調整することにより、伸縮ブーム100に生じうる振動のうち特定の振動数を有する振動を吸収することができる。
ここでは、動吸振器110は、所定の起伏状態(例えば起伏角70°)において、伸縮ブーム100を全伸長状態から収納する際に最初に発生する振動に基づいて、固有振動数が調整される。つまり、動吸振器110の固有振動数は、収納時に伸縮ブーム100が振動し始めるときの振動数と一致するように、調整される。これにより、ブーム長が長く最も振幅が大きくなる振動(伸縮ブーム100に生じうる振動のうち、最も抑制したい振動)を抑制することができる。したがって、伸縮ブーム100に吊り下げられたフック15が揺れて伸縮ブーム100に衝突することがなくなり、安全性がいっそう向上する。
ここで、所定の起伏状態とは、伸縮ブーム100の伸縮が行われるときに、ブームの振動が生じやすい起伏状態であり、伸縮ブーム100ごとにほぼ決まっている。言い換えると、所定の起伏状態以外の起伏状態で伸縮ブーム100の伸縮が行われるときは、振動は生じにくい。例えば、ある伸縮ブーム100においては、起伏角が70°〜84°のときに、ほぼ同じブーム長で振動が生じ始める。つまり、所定の起伏状態は、振動が生じ始めるときの起伏角の範囲及びブーム長の範囲で表される。このときの伸縮ブーム100の固有振動数の変化は軽微であるため、所定の起伏状態にあるときに伸縮ブーム100が取り得る固有振動数に基づいて動吸振器110の固有振動数を調整することで、一つの動吸振器110で十分に振動を抑制することができる。
なお、伸縮ブーム100が振動し始めるときの振動数は、実際に複数の起伏角に対して、伸縮ブーム100を全伸長状態から収納させて振動が生じ始めるブーム長を特定し、このブーム長を用いて算出することができる。または、伸縮ブーム100に振動センサーを取り付けて、伸縮ブーム100が振動し始めるときの振動数を直接的に測定してもよい。前述の通り、起伏角によっては、伸縮ブーム100に振動が生じない場合もある。
本実施の形態において、ばね部111は、所定長を有する板ばねである(以下「板ばね111」と称する)。質量部112は、所定重量を有する錘である(以下「錘112」と称する)。板ばね111の一端は、ブームヘッド107の先端面107aに、例えばボルト締めによって固定される。板ばね111の他端側には、錘112が取り付けられる。すなわち、動吸振器110は、片持ち梁型の動吸振器である。
このように、動吸振器110は、伸縮ブーム100のブーム先端に配置されていることが好ましい。また、動吸振器110は、板ばね111がブーム軸方向に沿って延在するように配置されるのが好ましい。これにより、伸縮ブーム100を収納して走行する際等に、動吸振器110が邪魔になるのを防止できる。
なお、板ばね111の素材(弾性係数)及び寸法(長さ、幅、厚さ)、並びに錘112の質量は、伸縮ブーム100に生じうる振動の振動数の範囲、すなわち伸縮ブーム100を全伸長状態から全収納状態(又は所定のブーム長)まで変化させたときに、伸縮ブーム100の固有振動数がとりうる範囲に応じて適宜に設定される。
また、動吸振器110において、板ばね111は、板面が制振方向、すなわち縦揺れ方向を向くように配置されるのが好ましい。これにより、伸縮時に伸縮ブーム100に生じる縦揺れを効率よく吸収することができる。
さらに、本実施の形態では、板ばね111は、板面に、長手方向に沿う長穴111aを有する。図3では、4個の長穴111aのうち3個の長穴111aが現れている。錘112の挿通孔112aにボルト113を挿通し、ボルト113を板ばね111の長穴111aに締結することで、錘112は板ばね111に固定される。すなわち、錘112は、板ばね111の長さ方向に可動となっている。図3では、最先端に位置する長穴111aに錘112が固定されている。
このように、動吸振器110は、板ばね111の実効長さ(ばね部として機能する長さ)を連続的に変化させることができる構造を有することが好ましい。これにより、動吸振器110の固有振動数を簡単に調整することができるので、伸縮ブーム100に振動が生じるときのブーム長が経時的に変化した場合、すなわち伸縮ブーム100に生じる振動の振動数が経時的に変化した場合に容易に対応することができる。
最大ブーム長が44m(固有振動数2.5Hz)、基本ブーム長が9.8mである伸縮ブーム100の場合、例えば、板ばね111として、HT590製(縦弾性係数:203GPa)で、長さ:1175mm、幅:60mm、厚さ:6mmのものを適用し、錘112として、SS400製で、質量4.5〜15kgのものを適用した動吸振器110を用い、ばね部111の実効長さを452〜786mmに調整することにより、伸縮時の縦揺れを格段に抑制することができる。
[変形例]
図5、図6は、変形例に係る動吸振器110の配置態様を示す図である。図6Bはブーム軸に沿う縦断面図であり、図6Aは図6BにおけるB−B矢印方向から見た断面図である。実施の形態で示した構成と比較して、ばね部111の延在方向が逆向きである点が異なり、その他の構成は同様である。
図5、図6に示すように、動吸振器110は、伸縮ブーム100の内部に配置されるようにしてもよい。伸縮ブーム100においては、通常、先端ブーム106及びブームヘッド107の内部は空洞である。変形例では、この空間を利用して動吸振器110が配置されている。変形例の伸縮ブーム100においては、従前と同様の外形が確保されることとなる。これにより、伸縮ブーム100を収納して走行する際等に、動吸振器110が邪魔になるのを確実に防止できる。
このように、実施の形態に係るラフテレーンクレーン1(伸縮ブーム式作業機)は、基端ブーム101及び先端ブーム106を含む複数の筒状のブーム101〜106からなるテレスコピック構造を有する伸縮ブーム100と、ばね部111及び質量部112を有し、ばね部111の一端が伸縮ブーム100に固定される動吸振器110と、を備える。
ラフテレーンクレーン1では、伸縮ブームにおいて、動吸振器110の固有振動数と同じ振動数を有する振動が発生する場合に、この振動は動吸振器110によって吸収される。したがって、動吸振器110の固有振動数を調整することにより、伸縮ブーム100において伸縮時に生じる特定の振動を抑制することができる。また、経時的に伸縮ブーム100の振動が抑制できなくなる場合には、動吸振器110の固有振動数を再調整(ばね部111の実効長さの調整/動吸振器110の交換を含む)することにより、容易に対応することができる。
さらには、潤滑剤の塗布回数を低減することができる等、従来の振動対策に要していた工数を低減でき、保守作業時間を大幅に短縮することができる。また、複雑な構成要素を追加することなく、動吸振器という、単純かつ安価な装置によって振動対策を実現することができる。
以上、本発明者によってなされた発明を実施の形態に基づいて具体的に説明したが、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で変更可能である。
例えば、伸縮ブームに配置される動吸振器の構成は、実施の形態で説明したものに限定されず、ばね部及び質量部を有し、ばね部の一端が伸縮ブームに固定される構成であればよい。具体的には、動吸振器を伸縮ブームの内部に配置する場合、図7に示すように、複数の圧縮コイルばね121(ばね部)と球状の質量部122を組み合わせて、質量部122を浮遊させた状態で保持する構造の動吸振器120を適用することができる。この場合、動吸振器120は、全方向の振動に対して制振作用を発揮するので、伸縮ブーム100に生じる様々な振動を抑制することができる。
また例えば、実施の形態で説明した片持ち梁型の動吸振器110の場合、伸縮ブーム100の先端面に限らず、伸縮ブーム100の周面において、ブーム軸方向に沿ってばね部111が延びるように配置されてもよい(図8A参照)。この場合、ブーム101〜106の格段に取り付けることができる。図8Aにおいては、中間ブーム105の上面、中間ブーム104の下面、中間ブーム102の側面に動吸振器110を配置した例を示している。
また例えば、実施の形態で説明した片持ち梁型の動吸振器110の場合、伸縮ブーム100のブーム軸方向に対して直交する方向にばね部111が延びるように配置されてもよい(図8B参照)。
さらに、片持ち梁型の動吸振器110において、ばね部111は、棒状の弾性体で構成されてもよい。この場合、動吸振器110の制振方向は縦揺れ方向に制限されないので、伸縮ブーム100に生じうる振動をより効果的に抑制することができる。
また、伸縮ブーム100に配置される動吸振器110の数、配置は特に制限されない。複数の動吸振器110を設ける場合、それぞれの固有振動数が異なるように調整してもよい。これにより、振動数の異なる複数の振動を抑制することが可能となる。
本発明は、オールテレーンクレーンやトラッククレーン、又は高所作業車など、伸縮ブームを備える伸縮ブーム式作業機に適用できる。特に、伸縮ブームの先端にバケットを取り付けた高所作業車においては、バケットに作業者を乗せた状態で伸縮ブームの伸縮が行われるため、伸縮ブームが振動するとバケットも揺れて、作業性が低下する虞がある。高所作業車に本発明を適用することにより、伸縮ブームの振動が抑制されるので、バケットが揺れて作業性が低下するのを防止できる。
この場合、図9に示すように、バケット130にいる作業者OPが、バケット130の中から動吸振器110のスライダー114をばね部111の長さ方向に沿って上下に移動させ、ばね部111の固定端の位置を変化させることで、ばね部111の有効長さ、ひいては動吸振器110の固有振動数を調整できる構成であることが好ましい。これにより、伸縮ブーム100に振動が生じても、バケット130内の作業者OPは、スライダー114を移動させるという自身の行動により振動を早期に収束させることができ、伸縮ブーム100の振動に伴う作業性の低下を回避することができる。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1 ラフテレーンクレーン(伸縮ブーム式作業機)
10 上部旋回体
20 下部走行体
100 伸縮ブーム
101 基端ブーム
102〜105 中間ブーム
106 先端ブーム
107 ブームヘッド
110 動吸振器
111 板ばね(ばね部)
112 錘(質量部)

Claims (7)

  1. 基端ブーム及び先端ブームを含む複数の筒状のブームからなるテレスコピック構造を有する伸縮ブームと、
    ばね部及び質量部を有し、前記ばね部の少なくとも一端が前記伸縮ブームに固定される動吸振器と、を備え
    前記動吸振器は、前記伸縮ブームの内部に配置されていることを特徴とする伸縮ブーム式作業機。
  2. 基端ブーム及び先端ブームを含む複数の筒状のブームからなるテレスコピック構造を有する伸縮ブームと、
    ばね部及び質量部を有し、前記ばね部の少なくとも一端が前記伸縮ブームに固定される動吸振器と、を備え、
    前記ばね部は、ブーム軸方向に沿って延びていることを特徴とする伸縮ブーム式作業機。
  3. 基端ブーム及び先端ブームを含む複数の筒状のブームからなるテレスコピック構造を有する伸縮ブームと、
    ばね部及び質量部を有し、前記ばね部の少なくとも一端が前記伸縮ブームに固定される動吸振器と、を備え、
    前記動吸振器は、前記伸縮ブームの内部に配置され、
    前記ばね部は、ブーム軸方向に沿って延びていることを特徴とする伸縮ブーム式作業機。
  4. 前記ばね部は、板ばねであり、板面が前記伸縮ブームの起伏動作が行われる方向に向くように配置されることを特徴とする請求項2又3に記載の伸縮ブーム式作業機。
  5. 前記動吸振器は、所定の起伏状態において、全伸長した状態から収納する際に最初に発生する振動に基づいて、固有振動数が調整されていることを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の伸縮ブーム式作業機。
  6. 前記動吸振器は、前記伸縮ブームの先端に配置されていることを特徴とする請求項1から5のいずれか一項に記載の伸縮ブーム式作業機。
  7. 前記質量部又は前記ばね部の固定端は、前記ばね部の長さ方向に可動であり、
    前記質量部の前記長さ方向の位置、又は前記固定端の前記長さ方向の位置を変えることにより、前記ばね部の実効長さが変化することを特徴とする請求項1から6のいずれか一項に記載の伸縮ブーム式作業機。
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