JP6771203B2 - ペプチドワクチン療法の効果予測方法 - Google Patents

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本発明は、被検者の体液中のマイクロRNAの発現量を測定することを特徴とする大腸がん患者に対するペプチドワクチン療法の効果予測方法や、大腸がん患者に対するペプチドワクチン療法の効果予測キットや、大腸がん患者に対するペプチドワクチン療法の効果向上剤に関する。
がんは世界中で多くの罹患数がいる疾患であり、その中でも大腸がんは世界中で約70万人が毎年命を失っている疾患である。この10年間、標準化学療法(FOLFOX)や抗VEGF抗体や抗EGFR抗体のようなモノクローナル抗体との併用療法により転移性大腸がん患者の予後は著しく改善してきた。しかしながら、多くの大腸がん患者において化学療法抵抗性により進行が進み、命を失っているのが現状である。
がんは早期の発見がその治療にとって重要であり、そのために様々ながんの診断方法が開発されてきた。そのなかで、近年、マイクロRNAを測定することにより、がんの診断を行う手法が挙げられる。マイクロRNA(以下、「miR」ともいう)とは、細胞内に存在する長さ18から25塩基のRNAであり、他の遺伝子の発現を調節する機能を有すると考えられているノンコーディングRNAの一種である。これまでに、マイクロRNA分子からなる大腸がんの検査マーカー(特許文献1参照)や、無血清培地中で大腸がん細胞を培養し、培養液中に放出されるマイクロRNAを測定してがん細胞の悪性度を評価する方法(特許文献2参照)が提案されている。また、被検者が大腸がんを有するか又はそれを発生する危険性があるかどうかを診断する方法であって、被検者からの試験試料中のmiR-125b-1のレベルを測定することを含む方法(特許文献3参照)や、前立腺がんを有する患者におけるがんの再発尤度を定量化する方法であって、前記患者から採取された前立腺組織を含む生物学的試料中のmiR-486-5pの発現量を測定する工程を含む方法(特許文献4参照)や、血清中の腫瘍由来miR-486-5pが肺がんと関係していること(非特許文献1参照)や、miR-147bの発現が胃がん組織と正常な胃の組織との間で2倍以上異なっていたこと(非特許文献2参照)が報告されている。
一方、標準的ながん療法では効果が不十分な患者に対する療法として、標準化学療法と併用するために、作用機序の異なる免疫療法の開発が世界的に進められている。開発初期の単純な腫瘍抗原ペプチドワクチンは免疫療法効果が十分でないことが判明した。そこで、現在、抗腫瘍免疫ネットワークの重要なポイントを制御する免疫制御技術の開発が進められており、将来はそれらを組み合わせた複合免疫療法の開発が期待されている。免疫療法には腫瘍抗原エピトープペプチドが用いられ、たとえば、RNF43(ring finger protein 43)、TOMM34(34kDa translocase of the outer mitochondrial membrane)、KOC1(IMP-3; IGF-II mRNA binding protein 3)等が報告されている(非特許文献3参照)。かかる免疫療法は、患者によって効果に個人差があり、療法を施す前に療法効果を予測することが好ましいため、免疫療法を行う前に、その効果を適切に予測できる方法の開発が重要な課題となっている。
これまでに、被検者から得られた試料に含まれる、miR-660、miR-324-5p、miR-532-5p、及びこれらマイクロRNAと同一のファミリーに属するマイクロRNAからなる群から選ばれる1又は複数を測定する工程を含む、前記被検者における肝線維症の療法の効果予測方法(特許文献5参照)が提案されている。
また、本発明者らは、がん組織に発現するmiR-147b、miR-486-5p等の13種のマイクロRNAから選ばれる少なくとも1種のマイクロRNAの発現量を測定することを特徴とするがん患者に対するペプチドワクチン療法の効果予測方法(特許文献6参照)を提案した。しかしながら、上記13種のマイクロRNAは、がん組織におけるマイクロRNA解析に基づいて導いたマイクロRNAであり、がん組織の採取が不可能な場合があること、可能であっても過大な侵襲を伴うことが多い。また、がん組織に発現したマイクロRNA発現量と血漿中のマイクロRNA発現量は必ずしも相関するとはいえず、たとえ相関する場合があっても、むしろまれなケースと言うことができる。実際、特許文献6におけるがん組織中のマイクロRNA発現量と血漿中のマイクロRNAの発現量を比較検討すると、わずか1つのマイクロRNAで相関を示しただけであった。そのため、精度よくペプチドワクチン療法の効果を予測するにはがん組織を切除してがん組織の解析に基づいて導いたマイクロRNAの発現量を解析する必要があることから、より低侵襲なペプチドワクチン療法の効果予測方法が求められていた。
再表2011−040525号公報 再表2011−001906号公報 特開2013−046612号公報 特表2013−532482号公報 特開2012−125215号公報 特開2015−213492号公報
Li Y, Liang L, Zhang CY. Anal Chem. 2013 Dec3;85(23):11174-9 Yao Y, Suo AL, Li ZF, Liu LY, Tian T, Ni L,Zhang WG, Nan KJ, Song TS, Huang C. Mol Med Rep. 2009 Nov-Dec;2(6):963-70 硲 彰一、岡 正朗 日外科系連会誌2012 37(1):41-45
がん免疫療法においては、その効果を低侵襲、簡便かつ迅速に予測できる方法やそのためのバイオマーカーの確立が重要であり、さらに複合免疫療法構築のために必要な免疫制御技術を開発することにより、新たな複合免疫療法の治療戦略の構築を目指すことが必要である。そこで、本発明の課題は、体液中のマイクロRNAの発現量を測定することにより低侵襲、簡便かつ迅速に大腸がん患者に対するペプチドワクチン療法の効果を予測する方法や、大腸がん患者に対するペプチドワクチン療法の効果を予測するキットや、がん患者に対するペプチドワクチン療法の効果向上剤を提供することにある。
大腸がん患者に対するペプチドワクチン療法の効果を予測可能なバイオマーカーを探索するため、進行大腸がんの1次療法として標準化学療法とペプチドワクチン療法を行った93症例もの探索的解析を行った。その結果、血漿中のマイクロRNAの発現量の高低により、ペプチドワクチン療法の効果が異なることを見いだし、本発明を完成した。
すなわち、本発明は、以下の[1]〜[5]に示すとおりのものである。
[1]被検者の体液中のマイクロRNAの発現量を測定することを特徴とする大腸がん患者に対するペプチドワクチン療法の効果予測方法であって、前記マイクロRNAが、以下の(1)又は(2)に示すマイクロRNAのいずれかであることを特徴とする方法。
(1)配列番号1に示されるマイクロRNA−6826−5p(hsa-miR-6826-5p);
(2)配列番号2に示されるマイクロRNA−6875−5p(hsa-miR-6875-5p);
[2]大腸がん患者が、ヒト白血球型抗原(HLA)−A*2402を保有する患者であることを特徴とする上記[1]記載の方法。
[3]ペプチドワクチン療法に用いるエピトープペプチドが、ヒト白血球型抗原(HLA)−A*2402に対する結合能を有するエピトープペプチドであることを特徴とする上記[1]又は[2]記載の方法。
[4]大腸がん患者に対するペプチドワクチン療法の効果予測キットであって、以下の(1)又は(2)に示すマイクロRNAのいずれかとストリンジェントな条件下でハイブリダイズするプローブ又は以下の(1)又は(2)に示すマイクロRNAのいずれかを増幅しうるプライマー対を備えたキット。
(1)配列番号1に示されるマイクロRNA−6826−5p(hsa-miR-6826-5p);
(2)配列番号2に示されるマイクロRNA−6875−5p(hsa-miR-6875-5p);
[5]以下の(1)又は(2)に示すマイクロRNAのいずれかに対するマイクロRNAインヒビターを含む、大腸がん患者に対するペプチドワクチン療法の効果向上剤。
(1)配列番号1に示されるマイクロRNA−6826−5p(hsa-miR-6826-5p);
(2)配列番号2に示されるマイクロRNA−6875−5p(hsa-miR-6875-5p);
本発明によれば、体液中のマイクロRNAを解析することにより、大腸がん患者に対するペプチドワクチン療法の効果予測が可能となる。そのため、大腸がん患者に対して低侵襲、簡便かつ迅速に免疫療法を行うことが可能となる。
実施例2におけるhsa-miR-6826-5p発現量と全生存期間との関係を調べた結果を示す図であり、Aは試験療法群(HLA-A*2402+)、Bは対照群(HLA-A*2402-)である。LowはmiR191に対する相対発現量の中央値未満、HighはmiR191に対する相対発現量の中央値以上の患者であり、横軸は投与開始からの経過月を示し、縦軸は全生存率を示す。 実施例2におけるhsa-miR-6875-5p発現量と全生存期間との関係を調べた結果を示す図であり、Aは試験療法群(HLA-A*2402+)、Bは対照群(HLA-A*2402-)である。LowはmiR191に対する相対発現量の中央値未満、HighはmiR191に対する相対発現量の中央値以上の患者であり、横軸、縦軸は図1と同様である。 実施例2におけるmiR-135a-3p発現量と全生存期間との関係を調べた結果を示す図であり、Aは試験療法群(HLA-A*2402+)、Bは対照群(HLA-A*2402-)である。LowはmiR191に対する相対発現量の中央値未満、HighはmiR191に対する相対発現量の中央値以上の患者であり、横軸、縦軸は図1と同様である。
本発明の大腸がん患者に対するペプチドワクチン療法の効果予測方法としては、被検者の体液中のマイクロRNAの発現量を測定することを特徴とする大腸がん患者に対するペプチドワクチン療法の効果予測方法であって、前記マイクロRNAが、以下の(1)又は(2)に示すマイクロRNAのいずれかであることを特徴とする方法であれば特に制限されないが、被検者としてはヒトを好適に挙げることができる。なお、上記本発明のペプチドワクチン療法の効果予測方法には医師による診断行為は含まれない。
(1)配列番号1に示されるマイクロRNA−6826−5p(hsa-miR-6826-5p);
(2)配列番号2に示されるマイクロRNA−6875−5p(hsa-miR-6875-5p);
被検者の体液としては、被検者の血漿、血清、便、尿、唾液等を挙げることができる。
本発明におけるマイクロRNAは、配列番号1(5’-ucaauaggaaagaggugggaccu-3’)に示されるマイクロRNA−6826−5p(miRBase ID:hsa-miR-6826-5p, Accession NO:MIMAT0027552)や、配列番号2(5’-ugagggacccaggacaggaga-3’)に示されるマイクロRNA−6875−5p(miRBase ID:hsa-miR-6875-5p, Accession NO:MIMAT0027650)(以下、総称して「本件マイクロRNA」ともいう)のいずれかである。
被検者の体液からマイクロRNAを抽出する方法としては、被検者の体液から、マイクロRNAを含むRNAを抽出する方法である限り特に制限されず、例えば、miRNeay Mini Kit(キアゲン社製)を添付のプロトコールにしたがって用いることによって、マイクロRNAを含むトータルRNAを抽出する方法を好適に例示することができる。
本発明において、マイクロRNAの発現量を測定する方法としては特に制限されないが、定量PCR法やマイクロアレイ法を挙げることができる。
上記定量PCR法としては、本件マイクロRNAの配列を増幅し得るプライマー対を用いる方法であり、かつ、本件マイクロRNAの発現量を測定することが可能である限り特に制限されず、アガロース電気泳動法、SYBRグリーン法、蛍光プローブ法等の通常の定量PCR法を用いることができるが、定量の精度や信頼性の点で、蛍光プローブ法が好ましい。
また、上記マイクロアレイ法としては、体液から抽出したRNAを蛍光等のラベルで標識し、そのRNAを、本件マイクロRNAとストリンジェントな条件下でハイブリダイズするプローブが固定されたマイクロアレイに接触させてハイブリダイゼーションを行った後、マイクロアレイを洗浄して、マイクロアレイ上に残ったマイクロRNAの発現量を測定する方法を例示することができる。
本発明において、ペプチドワクチン療法とは、投与する被検者が保有するHLAに結合可能なエピトープペプチドを患者に投与し、がんに対する特異的な獲得免疫を生じさせてがんの治療を行う方法を意味する。
本発明において、エピトープペプチドとは、がん細胞に特異的に存在するタンパク質由来の8〜10個のアミノ酸からなる、免疫療法に用いるペプチドを意味し、かかるエピトープペプチドとしては、投与する被検者が保有するHLAに結合可能なエピトープペプチドであることが好ましく、例えば被検者がHLA−A*2402を保有する場合には、HLA−A*2402に対する結合能を有するエピトープペプチド(HLA−A*2402拘束性エピトープペプチド)であることが好ましく、被検者がHLA−0201を保有する場合には、HLA−0201に対する結合能を有するエピトープペプチド(HLA−0201拘束性エピトープペプチド)であることが好ましく、被検者がHLA−3101を保有する場合には、HLA−3101に対する結合能を有するエピトープペプチド(HLA−3101拘束性エピトープペプチド)であることが好ましく、被検者がHLA−1101を保有する場合には、HLA−1101に対する結合能を有するエピトープペプチド(HLA−1101拘束性エピトープペプチド)であることが好ましく、被検者がHLA−2601を保有する場合には、HLA−2601に対する結合能を有するエピトープペプチド(HLA−2601拘束性エピトープペプチド)であることが好ましく、被検者がHLA−3303を保有する場合には、HLA−3303に対する結合能を有するエピトープペプチド(HLA−3303拘束性エピトープペプチド)であることが好ましく、被検者がHLA−0206を保有する場合には、HLA−0206に対する結合能を有するエピトープペプチド(HLA−0206拘束性エピトープペプチド)であることが好ましく、被検者がHLA−0207を保有する場合には、HLA−0207に対する結合能を有するエピトープペプチド(HLA−0207拘束性エピトープペプチド)であることが好ましい。HLA−A*2402拘束性エピトープペプチドとしては、具体的には、腫瘍抗原由来のRNF43-721(配列番号3:NSQPVWLCL)、TOMM34-299(配列番号4:KLRQEVKQNL)、KOC1(IMP-3)-508(配列番号5:KTVNELQNLAS)、及びVEGFR(vascular endothelial
growth factor receptor)1、VEGFR2をターゲットとする血管新生抑制がんワクチンであるVEGFR1-1084(配列番号6:SYGVLLWEI)、VEGFR2-169(配列番号7:RFVPDGNRI)を挙げることができ、上記エピトープペプチドのいずれか1個のみを用いても、2個以上混合して用いてもよく、3個以上混合してもよく、4個以上混合してもよく、5個全て混合してもよい。大腸がん細胞によって表面に有するエピトープペプチドにばらつきがあるため、よりペプチドワクチン療法の効果を高める観点からは、混合するエピトープペプチドの数は、3個以上、好ましくは4個以上、より好ましくは5個以上である。
本発明において、がん患者としては特に制限されないが、ペプチドワクチン療法に用いるエピトープペプチドが結合可能なHLAを保有する患者であればよく、例えばHLA−A*2402拘束性エピトープペプチドを用いる場合には、HLA−A*2402を保有する患者であることが好ましく、HLA−0201拘束性エピトープペプチドを用いる場合には、HLA−0201を保有する患者であることが好ましく、HLA−3101拘束性エピトープペプチドを用いる場合には、HLA−3101を保有する患者であることが好ましく、HLA−1101拘束性エピトープペプチドを用いる場合には、HLA−1101を保有する患者であることが好ましく、HLA−2601拘束性エピトープペプチドを用いる場合には、HLA−2601を保有する患者であることが好ましく、HLA−3303拘束性エピトープペプチドを用いる場合には、HLA−3303を保有する患者であることが好ましく、HLA−0206拘束性エピトープペプチドを用いる場合には、HLA−0206を保有する患者であることが好ましく、HLA−0206拘束性エピトープペプチドを用いる場合には、HLA−0206を保有する患者であることが好ましい。がん患者がHLA型を保有するか否かは、HLA genotyping法により確認することが可能である。
本発明において、ペプチドワクチン療法の効果予測とは、ペプチドワクチン療法を行った患者において、ペプチドワクチン療法の効果が高いが低いかを予測することを意味し、具体的には、ペプチドワクチン療法を行った患者の全生存期間若しくは全生存率を向上させる効果が高いが低いかを予測することを挙げることができる。なお、全生存率とは、ペプチドワクチン療法を行った患者において、治療から一定期間が経過した後に生存している患者の割合を意味する。
上記がん患者に対するペプチドワクチン療法の効果予測は、被検者の体液中の本件マイクロRNAの発現量を測定することによって行うことができる。例えば、事前にペプチドワクチン療法の効果有りのがん患者と効果無しのがん患者それぞれ2人以上、好ましくは4人以上、より好ましくは5人以上の体液中における本件マイクロRNAの発現量を測定し、かかる発現量の中央値又は平均値を算出し、前記中央値又は平均値を基にカットオフ値を定める。次いで被検者の体液中における前記本件マイクロRNAの発現量を測定し、被検者のマイクロRNAの発現量と前記カットオフ値とを比較することで、がん患者に対するペプチドワクチン療法の効果を予測することが可能である。
ペプチドワクチン療法の効果有りのがん患者と効果無しのがん患者としては、ペプチドワクチン療法の効果有りのがん患者を「ペプチドワクチン療法開始後、3年以上生存した患者」とし、ペプチドワクチン療法の効果無しのがん患者を「ペプチドワクチン療法開始後、2年未満に亡くなった患者」とする方法を挙げることができる。
また、前記本件マイクロRNAの発現量を測定し、被検者の発現量と前記カットオフ値とを比較することで、がん患者に対するペプチドワクチン療法の効果を予測する方法としては、具体的には、本件マイクロRNAを測定した場合において、発現量がカットオフ値未満であれば、ペプチドワクチン療法の効果が高いと予測できる。
本発明のがん患者に対するペプチドワクチン療法の効果予測キットとしては、本件マイクロRNAとストリンジェントな条件下でハイブリダイズするプローブ又は本件マイクロRNAを増幅しうるプライマー対を備えたキットであれば特に制限されず、かかるキットには、上記プローブ又は上記プライマー対の他、バッファー、dNTPs、RNAのラベル化反応に用いる試薬、ハイブリダイゼーション反応に用いる試薬、説明書等を含んでもよい。
上記プローブ又は上記プライマー対は当該技術分野において周知の方法を用いて化学合成等することにより得ることができる。上記プローブ又は上記プライマー対を用いて定量PCR法又はマイクロアレイ法を行うことにより、マイクロRNAの発現量を測定することが可能となる。
上記ストリンジェントな条件としては、いわゆる特異的なハイブリッドが形成され、非特異的なハイブリッドが形成されない条件をいい、具体的には、80%以上、好ましくは90%以上、より好ましくは95%以上、さらに好ましくは100%の同一性を有するDNA同士がハイブリダイズし、それより同一性が低いDNA同士がハイブリダイズしない条件、あるいは通常のサザンハイブリダイゼーションの洗浄の条件である65℃、1×SSC溶液(1倍濃度のSSC溶液の組成は、150mM塩化ナトリウム、15mMクエン酸ナトリウム)、0.1%SDS、又は0.1×SSC、0.1%SDSに相当する塩濃度でハイブリダイズする条件を挙げることができる。
上記プローブとしては、本件マイクロRNAのマイクロRNAの塩基配列若しくはその一部と相補的な塩基配列からなるポリヌクレオチドを挙げることができ、かかるポリヌクレオチドをプローブとしてマイクロアレイに固定して用いれば、マイクロアレイ法を行うことができる。
また、上記プライマー対としては、本件マイクロRNAを増幅し得るプライマー対であればよく、本件マイクロRNAの塩基配列の5’側の一部の塩基配列からなるポリヌクレオチド(フォワードプライマー)と、本件マイクロRNAの塩基配列の3’側の一部と相補的な塩基配列からなるポリヌクレオチド(逆転写プライマー)の3’側の一部と相補的は塩基配列からなるポリヌクレオチド(リバースプライマー)からなるプライマー対を挙げることもできる。かかるプライマー対を用いれば、定量PCR法を行うことができ、具体的には、TaqMan(登録商標) MicroRNA Assay(Thermo Fisher Scientific社製)等の市販のキットを用いることができる。
本発明のがん患者に対するペプチドワクチン療法の効果向上剤としては、本件マイクロRNAに対するマイクロRNAインヒビターを含んでいれば特に制限されず、前記マイクロRNAインヒビターとは、本件マイクロRNAに対して拮抗作用を有する化合物を意味する。
上記ペプチドワクチン療法の効果向上剤は、製剤化のために通常使用され薬学的に許容される賦形剤、結合剤、滑沢剤、崩壊剤、防腐剤、等張化剤、安定化剤、分散剤、酸化防止剤、着色剤、香味剤、緩衝剤等の添加物を含んでいてもよい。製剤の剤型としては散剤、顆粒剤等の固形製剤であってもよいが、優れたペプチドワクチン療法の効果向上を得る観点からは、溶液剤、乳剤、懸濁剤等の液剤とすることが好ましい。
上記ペプチドワクチン療法の効果向上剤の投与方法としては、所望のペプチドワクチン療法の効果向上が得られる限り特に制限されず、静脈内投与、経口投与、筋肉内投与、皮下投与、経皮投与、経鼻投与、経肺投与等を挙げることができる。また、上記ペプチドワクチン療法の効果向上剤はペプチドワクチン療法に用いるエピトープペプチド等の薬剤と同時に患者に投与しても、いずれか一方を先に患者に投与してもよい。
[第II相試験(PII)を行った症例の探索的解析を行った症例の探索的解析]
(がん患者に対する療法)
切除不能進行大腸がん患者に対する1次療法として標準化学療法であるFOLFOX療法(Schmoll HJ, et all, J Clin Oncol(2012) 30:3588-3595)にペプチドワクチン療法を上乗せする併用療法(第II相試験(PII):FXV)を合計96名に行った。この試験はヘルシンキ宣言に従っており、国立大学法人山口大学の倫理審査委員会により承認された。また、患者からはインフォームドコンセントを得た。
(ペプチドワクチン療法)
ペプチドワクチン療法としてはHLA−A*2402拘束性の5種類のエピトープペプチドそれぞれ3mgを1.5mlの不完全フロイントアジュバント(IFA)Montanide ISA51(Seppci社製)に混合し、週1回の皮下投与を13週、その後2週間に一度の皮下投与を行った。5種類のエピトープペプチドとしては、腫瘍抗原由来のRNF43-721(配列番号3:NSQPVWLCL)、TOMM34-299(配列番号4:KLRQEVKQNL)、KOC1(IMP-3)-508(配列番号5:KTVNELQNL)、VEGFR1をターゲットとする血管新生抑制がんワクチンであるVEGFR1-1084(配列番号6:SYGVLLWEI)、及びVEGFR2をターゲットとする血管新生抑制がんワクチンであるVEGFR2-169(配列番号7:RFVPDGNRI)(American Peptide Company社製)を用いた。上記ぺプチドは標準固相法で合成し、精製してGMP gradeのものを用いた。
(患者におけるHLA−A*2402の有無)
上記療法は、患者がHLA−A*2402を有するか否かを患者ならびに主治医に知らせず、生物学的二重盲検試験とした。HLA genotyping法により各患者がHLA−A*2402を保有するか否かを調べ、50例が試験療法群(本試験で使用したエピトープペプチドの効果が認められる、HLA−A*2402を保有する患者群:HLA-A*2402+)、46例が対照群(本試験で使用したエピトープペプチドの効果が認められない、HLA−A*2402を保有しない患者群:HLA-A*2402-)であったことが後のキーオープンで判明した。上記患者の96例のうち、93例から得た末梢血液をEDTAチューブに回収してし、400g、15分、4℃で遠心して血漿を調整し、使用するまで−80℃で保存し、本実施例1及び後述の実施例2におけるトータルRNAの抽出に用いた。
(トータルRNAの抽出)
93例中13例の患者の血漿から抽出したトータルRNAを用いて、約2600種類のマイクロRNAの発現量と全生存期間の関係をマイクロRNAマイクロアレイ解析により網羅的に解析した。トータルRNAは3D-Gene(登録商標)RNA extraction reagent from liquid sample kit(東レ社製)を用いて、そのプロトコールに従って抽出した。
(マイクロRNAマイクロアレイ解析)
マイクロRNAマイクロアレイ解析は3D-Gene miRNA Labeling kit及び3D-Gene Human miRNA Oligo Chip(東レ社製)を用いて行った。それぞれのハイブリダイゼーションシグナルの相対蛍光強度をMicroarray Data Analysis Tool Ver3.2(Filgen社製)により評価し、マイクロRNAの発現量を調べた。
次に、上記13例の患者のうち5例を長期生存患者群(ペプチドワクチン療法開始後、3年以上生存した患者)、8例を短期生存患者群(ペプチドワクチン療法開始後、2年未満に亡くなった患者)とし、各群の患者の血漿に発現しているマイクロRNAの発現量(血漿miR発現量)を比較し、Log2 Ratio及びFisher Ratioを求めた。結果を表1に示す。
上記マイクロアレイ解析により、両群を峻別するマイクロアレイとしてLog2 Ratioの絶対値が1.3以上であるmiR-6826-5p、miR-6875-5p、miR-135a-3p、miR-6835-5pの4つのマイクロRNAを候補として選定した。
上記実施例1で得た93例の血漿からトータルRNAを抽出し、miRNeasy serum/plasma kit(QIAGEN社製)で精製後、以下に示すRT−PCR解析によりmiR-6826-5p、miR-6875-5p、miR-135a-3p、miR-6835-5pの発現を定量した。トータルRNAの抽出は実施例1と同様に行った。なお、miR-6835-pは定量PCRにおいて検出できず、極めて発現量が少なかったため、本解析から除外した。
(RT−PCR解析)
miR-6826-5p、miR-6875-5p、miR-135a-3p、miR-6835-5pそれぞれについて、TaqMan(登録商標) MicroRNA assay(Thermo Fisher Scientific社製)とLightCycler 480 Probe Master(Roche Diagnostics社製)を用いて、LightCycler(登録商標)480 System II(Roche Diagnostics社製)にてRT−PCRを行った。内在性コントロールとしては、miR-191を用いた。上記TaqMan MicroRNA assayに含まれるLooped RT primerと鋳型RNAを用いて16℃30分、42℃30分、85℃5分にて逆転写反応を行い、続くPCR反応は、95℃10分間のプレヒーティング後、95℃15秒間、60℃60秒間を40サイクルで行った。なお、mean±3SDの値は除外した。
さらに、試験療法群(HLA-A*2402+)、対照群(HLA-A*2402-)それぞれの患者を、マイクロRNAの発現量の高低で二群に分け、Kaplan-Meier法により全生存率を求め、二群の全生存期間の差をlog-rank検定により比較検討した。発現量の高低で患者を二群に分ける際の基準となるカットオフ値は、全症例(93例)における血漿に発現しているマイクロRNAの発現量の中央値とした。また、全生存期間は最初にエピトープペプチドを投与した日から患者が亡くなった日で計算した。各マイクロRNAの発現量と全生存期間との関係を図1〜3に示す。
図1、2に示すように、試験療法群(HLA-A*2402+)において、miR-6826-5p、miR-6875-5pの発現量が少ない(相対蛍光強度がカットオフ値未満)症例においては、発現量が多い(相対蛍光強度がカットオフ値以上)症例と比較して全生存期間が長いことが明らかとなった。上記マイクロRNAにおいては、HLA−A*2402を保有する試験療法群(HLA-A*2402+)にのみ発現量の高低で予後に差が確認され、血漿中のそれぞれのマイクロRNAの発現量と、ペプチドワクチン療法の効果との関連が示された。一方、図3に示すように、試験療法群(HLA-A*2402+)において、miR-135a-3pの発現量が多い症例と少ない症例で全生存期間に差は見られなかった。
したがって、miR-6826-5p、miR-6875-5pはペプチドワクチン療法の効果を予測するバイオマーカーであり、血漿中の上記マイクロRNAの発現量を調べることで、がん患者に対するペプチドワクチン療法の効果を予測することが可能であることが明らかとなった。また、miR-6826-5p、miR-6875-5pに対して拮抗作用を有する化合物を用いることにより、ペプチドワクチン療法の効果が高まると考えられる。
本発明は、大腸がん患者に対するペプチドワクチン療法の効果を予測することが可能であり、大腸がんの治療分野において利用可能である。

Claims (2)

  1. 被検者の血漿又は血清中のマイクロRNAの発現量を測定することを特徴とする大腸がん患者に対するペプチドワクチン療法の効果予測を補助する方法であって、前記マイクロRNAが、以下の(1)又は(2)に示すマイクロRNAのいずれかであり、大腸がん患者が、ヒト白血球型抗原(HLA)−A*2402を保有する患者であり、ペプチドワクチン療法に用いるエピトープペプチドが、ヒト白血球型抗原(HLA)−A*2402に対する結合能を有するエピトープペプチドであり、事前にペプチドワクチン療法の効果有りのがん患者及び効果無しのがん患者の血漿若しくは血清中における前記マイクロRNAの発現量に基づきカットオフ値を定め、被検者の血漿若しくは血清中における前記マイクロRNAの発現量と前記カットオフ値とを比較することで、被検者に対するペプチドワクチン療法の効果予測を補助することを特徴とする方法。
    (1)配列番号1に示されるマイクロRNA−6826−5p(hsa-miR-6826-5p);
    (2)配列番号2に示されるマイクロRNA−6875−5p(hsa-miR-6875-5p);
  2. ヒト白血球型抗原(HLA)−A*2402を保有する大腸がん患者に対する、ヒト白血球型抗原(HLA)−A*2402に対する結合能を有するエピトープペプチドを用いたペプチドワクチン療法の効果予測キットであって、以下の(1)又は(2)に示すマイクロRNAのいずれかとストリンジェントな条件下でハイブリダイズするプローブ又は以下の(1)又は(2)に示すマイクロRNAのいずれかを増幅しうるプライマー対を備えたキット。
    (1)配列番号1に示されるマイクロRNA−6826−5p(hsa-miR-6826-5p);
    (2)配列番号2に示されるマイクロRNA−6875−5p(hsa-miR-6875-5p);
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