JP6762505B2 - ヘッドレスト - Google Patents

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Description

本発明は、自動車等のシートバック上部に備えられるヘッドレストに関する。
自動車等のシートバック上部に備えられるヘッドレストとしては、様々なものが知られている。例えば、高級仕様のミニバンのリクライニングシート等では、ヘッドレストにおける後頭部受け部分(使用者の後頭部を支持する部分)の両側に、側頭部受け部分(使用者の側頭部を支持する部分)を有し、側頭部受け部分の位置を調整することができるようにしたもの(例えば、特許文献1を参照。)が採用されることがある。
特開2016−132299号公報
しかし、側頭部受け部分の位置を調整可能な構造を有する従来のヘッドレストは、部品点数が多く、構造が複雑であるため、値段が高いだけでなく、質量が重い(従来のものは2kg近い質量を有する。)ものとなっている。ヘッドレストが重たいと、車両が衝突した際や急ブレーキの際にヘッドレストに作用する慣性力が大きくなる。このため、ヘッドレストを備え付けるシートバックは、上記の慣性力に耐え得るように、その強度を高める必要が生じ、シートバック自体の質量も必然的に重たくなる。したがって、車両の軽量化が困難になって、低燃費化も困難になるという問題が生じる。
本発明は、上記課題を解決するために為されたものであり、側頭部受け部分の位置を調整可能な構造を有するヘッドレストの部品点数を少なくして構造を簡素化し、当該ヘッドレストの軽量化や低コスト化を図ることを目的とするものである。
上記課題は、
固定側部材と、
固定側部材に対して回動調整可能な調整側部材と、
で構成され、
使用者の側頭部を支持するための側頭部受け部材が、不使用状態の後方位置と、後方位置よりも前方に回動した使用状態の前方位置と、
の間で回動可能で、
且つ、
使用状態の側頭部受け部材をロック可能な構造
を有するヘッドレストであって、
固定側部材が、少なくとも、
横ステー部及び左右一対の縦ステー部を有して門型を為すヘッドレストステーと、
側頭部受け部材を常時後方へ付勢する回動付勢バネと、
を備えたものとされて、
固定側部材を構成するいずれかの部材に、ロック用開口部、カム部A、前方回動規制当接部B及び後方回動規制当接部Cが設けられる一方、
調整側部材が、少なくとも、
固定側部材に対して前後方向に回動可能に支持された、前方回動規制当接部B及び後方回動規制当接部Cを有するケース状の側頭部受け部材と、
側頭部受け部材に対してスライド可能に支持された、カム部Aを有するロックレバーと、
ロックレバーをロック側へ常時付勢するためのロック付勢バネと、
を備えたものとされ、
側頭部受け部材が後方位置にあるときには、後方回動規制当接部Cと後方回動規制当接部Cとが当接して側頭部受け部材の後方回動が規制され、且つ、回動付勢バネの付勢力により側頭部受け部材の前方回動が規制されつつも、回動付勢バネの付勢力を上回る前向きの力(例えば、2〜3N・m程度のトルクを生ずる力)を加えると側頭部受け部材を前方回動させることができる状態とされ、
側頭部受け部材が後方位置から前方位置に前方回動するときには、ロックレバーがロック付勢バネに抗いながら、カム部Aがカム部Aを乗り越して、ロックレバーがロック用開口部に嵌合し、
側頭部受け部材が前方位置にあるときには、前方回動規制当接部Bと前方回動規制当接部Bとが当接すること、及び、ロックレバーがロック用開口部に嵌合していることで、側頭部受け部材の前方回動及び後方回動が規制される一方、ロックレバーをロック解除側へ操作することにより、ロックレバーをロック用開口部から外して、側頭部受け部材を回動付勢バネの作用で後方位置に移動させることができるようにした
ことを特徴とするヘッドレスト
を提供することによって解決される。
以下においては、説明の便宜上、上記の構造を有する本発明のヘッドレストを、「基本タイプのヘッドレスト」と呼ぶことがある。
本発明の基本タイプのヘッドレストは、側頭部受け部分の位置を調整可能な構造を有するものでありながら、上記のように、部品点数が少なく、構造が簡素なものとなっている。このため、ヘッドレストの製造コストを抑えるだけでなく、軽量化を図ることも可能なものとなっている。本発明の基本タイプのヘッドレストでは、その重量を1〜1.3kg程度に抑えることも十分に可能である。したがって、ヘッドレスト自体を軽量化することは勿論のこと、車両が衝突した際や急ブレーキの際にヘッドレストに作用する慣性力を小さくすることもできるため、ヘッドレストを備え付けるシートバックの軽量化を図ることも可能になる。よって、車両を軽量化し、さらなる低燃費化を図ることも可能になる。
本発明の基本タイプのヘッドレストにおいて、ロック用開口部、カム部A、前方回動規制当接部B及び後方回動規制当接部Cを設ける部材は、固定側部材であれば、特に限定されない。ロック用開口部、カム部A、前方回動規制当接部B及び後方回動規制当接部Cは、その全てを同じ部材に設けてもよいし、その一部又は全てを異なる部材に設けてもよい。例えば、以下のような構成を採用することができる。
第一に、
側頭部受け部材に、使用者の後頭部を支持するための後頭部受け部分を一体的に設けるとともに、
ロック用開口部及びカム部Aを有する金属製のガイドプレートを、固定側部材として、ヘッドレストステーに固定し、
金属製のヘッドレストステーの縦ステー部が、前方回動規制当接部B及び後方回動規制当接部Cとして機能するようにする
構成が挙げられる。
以下においては、説明の便宜上、当該構成を有する基本タイプのヘッドレストを、「第一の基本タイプのヘッドレスト」と呼ぶことがある。
第一の基本タイプのヘッドレストでは、ロック用開口部及びカム部Aを設ける部材(ガイドプレート)と、前方回動規制当接部B及び後方回動規制当接部Cを設ける部材(ヘッドレストステー)とを、いずれも、金属製の部材とすることができるため、ロックレバーのロックの強度や、側頭部受け部材の前後回動の規制の強度を高めることができるというメリットが得られる。
第二に、
使用者の後頭部を支持するためのケース状の後頭部受け部材を、固定側部材としてヘッドレストステーに固定し、
ロック用開口部、カム部A、前方回動規制当接部B及び後方回動規制当接部Cを、後頭部受け部材に設ける
構成が挙げられる。
以下においては、説明の便宜上、当該構成を有する基本タイプのヘッドレストを、「第二の基本タイプのヘッドレスト」と呼ぶことがある。
上述した第一の基本タイプのヘッドレストでは、使用者の側頭部を支持する部分(側頭部受け部材)に、使用者の後頭部を支持する部分(後頭部受け部分)が一体化されていたのに対し、第二の基本タイプのヘッドレストでは、使用者の側頭部を支持する部分(側頭部受け部材)が、使用者の後頭部を支持する部分(後頭部受け部材)とは別部材になっている。このため、第二の基本タイプのヘッドレストは、側頭部受け部材の位置を後頭部受け部材とは独立して調整できるというメリットを有している。
また、上記課題は、
固定側部材と、
固定側部材に対して回動調整可能な調整側部材と、
で構成され、
使用者の側頭部を支持するための側頭部受け部材と、使用者の後頭部を支持するための後頭部受け部材とが、それぞれ、
後方位置と、
後方位置よりも前方に回動した前方位置と、
の間で回動可能で、
且つ、
使用状態の側頭部受け部材をロック可能な構造
を有するヘッドレストであって、
固定側部材が、少なくとも、
横ステー部及び左右一対の縦ステー部を有して門型を為し、前方回動規制当接部B及び後方回動規制当接部Cを有するヘッドレストステーと、
前方回動規制当接部D及び後方回動規制当接部Eを有するストッパープレートと、
後頭部受け部材を常時前方へ付勢する回動付勢バネと、
を備えたものとされて、
調整側部材が、少なくとも、
固定側部材に対して前後方向に回動可能に支持された、前方回動規制当接部B及び後方回動規制当接部Cを有するケース状の側頭部受け部材と、
使用者の後頭部を支持するために、固定側部材に対して側頭部受け部材とは独立して回動可能に支持された、ロック用開口部、カム部A、前方回動規制当接部D及び後方回動規制当接部Eを有するケース状の後頭部受け部材と、
側頭部受け部材に対してスライド可能に支持された、カム部Aを有するロックレバーと、
ロックレバーをロック側へ常時付勢するためのロック付勢バネと、
を備えたものとされ、
側頭部受け部材が前方位置又は後方位置にあるときに、後頭部受け部材が前方位置から後方位置に後方回動するときには、ロックレバーがロック付勢バネに抗いながら、カム部Aがカム部Aを乗り越して、ロックレバーがロック用開口部に嵌合し、
側頭部受け部材が前方位置又は後方位置にあるときに、後頭部受け部材が後方位置にあるときには、ロックレバーがロック用開口部に嵌合していることで、後頭部受け部材の前方回動及び後方回動が規制される一方、ロックレバーをロック解除側へ操作することにより、ロックレバーをロック用開口部から外して、後頭部受け部材を回動付勢バネの作用で前方位置に移動させることができるようにするとともに、
側頭部受け部材及び後頭部受け部材がいずれも前方位置にあるときには、側頭部受け部材が不使用状態とされ、前方回動規制当接部Bと前方回動規制当接部Bとが当接すること、及び、前方回動規制当接部Dと前方回動規制当接部Dとが当接することで、側頭部受け部材及び後頭部受け部材の前方回動が規制されて、且つ、回動付勢バネの付勢力により後頭部受け部材の後方回動が規制されつつも、回動付勢バネの付勢力を上回る後向きの力(例えば、2〜3N・m程度のトルクを生ずる力)を加えると後頭部受け部材を後方回動させることができる状態とされ、
側頭部受け部材が前方位置にあり、後頭部受け部材が後方位置にあるときには、側頭部受け部材が使用状態とされ、前方回動規制当接部Bと前方回動規制当接部Bとが当接することで、側頭部受け部材の前方回動が規制され、
側頭部受け部材が後方位置にあり、後頭部受け部材が前方位置にあるときには、側頭部受け部材が不使用状態とされ、後方回動規制当接部Cと後方回動規制当接部Cとが当接することで、側頭部受け部材の後方回動が規制され、
側頭部受け部材及び後頭部受け部材がいずれも後方位置にあるときには、側頭部受け部材が使用状態とされ、後方回動規制当接部Cと後方回動規制当接部Cとが当接すること、及び、後方回動規制当接部Eと後方回動規制当接部Eとが当接することで、側頭部受け部材及び後頭部受け部材の後方回動が規制されるようにした
ことを特徴とするヘッドレスト
を提供することによっても解決される。
以下においては、説明の便宜上、上記の構造を有する本発明のヘッドレストを、「応用タイプのヘッドレスト」と呼ぶことがある。
上述した基本タイプのヘッドレストでは、側頭部受け部材が後頭部受け部材とは別部材で設けられた第二の基本タイプのヘッドレストでさえ、後頭部受け部材の前後位置を、側頭部受け部材とは独立して調整できなかった。これに対し、上記の応用タイプのヘッドレストでは、側頭部受け部材と後頭部受け部材とが別部材となっていることに加えて、後頭部受け部材が、側頭部受け部材とは独立して回動可能な状態で固定側部材に支持された調整側部材となっている。このため、後頭部受け部材の前後位置を、側頭部受け部材とは独立して調整することが可能となっている。したがって、応用タイプのヘッドレストでは、シートバックをリクライニングしたときやしていないとき等、状況に応じて、ヘッドレストの形態を多様に変化させることが可能となっている。応用タイプのヘッドレストは、基本タイプのヘッドレストと比較して、部品点数はやや多くなるものの、それでもなお部品点数の少ない簡素な構造となっている。このため、応用タイプのヘッドレストでも、軽量化や製造コストの削減を図ることが可能となっている。
以上のように、本発明によって、側頭部受け部分の位置を調整可能な構造を有するヘッドレストの部品点数を少なくして構造を簡素化し、当該ヘッドレストの軽量化や低コスト化を図ることが可能になる。
側頭部受け部材が前方位置にあるときの第一実施態様のヘッドレストを、(a)前方斜め左上及び(b)後方斜め左上から見た状態を示した斜視図である。 第一実施態様のヘッドレストを分解した状態を前方斜め左上から見た状態を示した斜視図である。 (a)側頭部受け部材が後方位置にあるとき及び(b)側頭部受け部材が前方位置にあるときの第一実施態様ヘッドレストを、左右方向略中間部で切断して左方から見た状態を示した断面図である。 (a)側頭部受け部材が後方位置にあるとき及び(b)側頭部受け部材が前方位置にあるときの第二実施態様のヘッドレストを、前方斜め左上から見た状態を示した斜視図である。 (a)側頭部受け部材が後方位置にあるとき及び(b)側頭部受け部材が前方位置にあるときの第二実施態様のヘッドレストを、後方斜め左上から見た状態を示した斜視図である。 第二実施態様のヘッドレストを分解した状態を前方斜め左上から見た状態を示した斜視図である。 (a)側頭部受け部材が後方位置にあるとき及び(b)側頭部受け部材が前方位置にあるときの第二実施態様のヘッドレストを、左右方向略中間部で切断して左方から見た状態を示した断面図である。 第三実施態様のヘッドレストを分解した状態を前方斜め左上から見た状態を示した斜視図である。 第三実施態様のヘッドレストを組み立てている途中の状態を後方斜め左上から見た状態を示した斜視図である。 (a)側頭部受け部材及び後頭部受け部材がいずれも前方位置にあるとき、(b)側頭部受け部材が前方位置にあり、後頭部受け部材が後方位置にあるとき、(c)側頭部受け部材が後方位置にあり、後頭部受け部材が前方位置にあるとき、及び、(d)側頭部受け部材及び後頭部受け部材がいずれも後方位置にあるときの第三実施態様のヘッドレストを、左右方向略中間部で切断して左方から見た状態を示した断面図である。 (a)側頭部受け部材が後方位置にあるとき及び(b)側頭部受け部材が前方位置にあるときの第四実施態様のヘッドレストを、後方斜め左上から見た状態を示した斜視図である。
本発明のヘッドレストの好適な実施態様について、図面を用いてより具体的に説明する。以下においては、4つの実施態様(第一実施態様、第二実施態様、第三実施態様及び第四実施態様)を例に挙げて、本発明のヘッドレストを説明する。ただし、本発明のヘッドレストの技術的範囲は、これらの実施態様のものに限定されない。本発明のヘッドレストは、発明の趣旨を損なわない範囲で適宜変更を施すことができる。後述する図1〜11においては、x軸、y軸及びz軸を表しているが、以下においては、x軸方向正側を「左」側、x軸方向負側を「右」側、y軸方向負側を「前」側、y軸方向正側を「後」側、z軸方向正側を「上」側、z軸方向負側を「下」側として説明する。
1.第一実施態様のヘッドレスト
1.1 第一実施態様のヘッドレストの概要
まず、第一実施態様のヘッドレストについて説明する。第一実施態様のヘッドレストは、上記の「第一の基本タイプのヘッドレスト」に相当するものである。図1は、側頭部受け部材60が前方位置にあるときの第一実施態様のヘッドレストを、(a)前方斜め左上及び(b)後方斜め左上から見た状態を示した斜視図である。図2は、第一実施態様のヘッドレストを分解した状態を前方斜め左上から見た状態を示した斜視図である。図3は、(a)側頭部受け部材60が後方位置にあるとき及び(b)側頭部受け部材60が前方位置にあるときの第一実施態様ヘッドレストを、左右方向略中間部で切断して左方から見た状態を示した断面図である。
第一実施態様のヘッドレストは、図2に示すように、固定側部材10〜30と調整側部材60〜80とで構成されたものとなっており、使用者の側頭部を支持するための側頭部受け部材60が、図3に示すように、不使用状態の後方位置(同図(a))と、後方位置よりも15〜30°の回動角度で前方に移動した使用状態の前方位置(同図(b))との間で回動可能な構造を有するとともに、使用状態の側頭部受け部材60をロック可能な構造を有するものとなっている。調整側部材60〜80は、固定側部材10〜30に対して回動調整可能な状態で取り付けられている。
第一実施態様のヘッドレストにおいては、図2に示すように、固定側部材10〜30が、ヘッドレストステー10と、ガイドプレート20と、回動付勢バネ30とで構成され、調整側部材60〜80が、側頭部受け部材60と、ロックレバー70と、ロック付勢バネ80とで構成されている。以下、第一実施態様のヘッドレストを構成する各部材について説明する。
1.2 ヘッドレストステー
ヘッドレストステー10は、ヘッドレストを所定の高さに支持するためのものとなっている。ヘッドレストステー10は、図2に示すように、左右一対の縦ステー部11,12と、縦ステー部11,12の上端部を連結する横ステー部13とを有する門型に形成されている。このヘッドレストステー10は、その縦ステー部11,12の下端部を、図示省略のシートバックの上部に設けられたステーホルダに対して、上下動(高さ調節)可能な状態で取り付けられるか、シートバックの内側に収容されたシートバックフレームに対して所定のブラケット等を介して固定される。
第一実施態様のヘッドレストにおいては、縦ステー部11,12の上部外周面における後側が、前方回動規制当接部Bとなり、縦ステー部11,12の上部外周面における前側が、後方回動規制当接部Cとなっている。前方回動規制当接部Bは、側頭部受け部材60の内部に設けられた前方回動規制当接部Bに当接することによって、側頭部受け部材60の前方回動を規制するための部分となっている。一方、後方回動規制当接部Cは、側頭部受け部材60の内部に設けられた後方回動規制当接部Cに当接することによって、側頭部受け部材60の後方回動を規制するための部分となっている。
1.3 ガイドプレート
ガイドプレート20は、後述するロックレバー70をロックするためのものとなっている。第一実施態様のヘッドレストにおいて、ガイドプレート20は、図2に示すように、縦ステー部11,12のやや上寄りの部分を連結するように、ヘッドレストステー10に対して固定された、金属製の帯板状の部材となっている。このガイドプレート20には、ロック用開口部F及びカム部Aが設けられている。ロック用開口部Fは、ロックレバー70のロック部分71(下端部)を嵌合するための部分となっている。一方、カム部Aは、ロックレバー70の下端部に設けられたカム部Aに作用させるための部分となっている。第一実施態様のヘッドレストにおいては、ガイドプレート20の上面後縁側の角部がカム部Aとして機能するようにしている。
1.4 回動付勢バネ
回動付勢バネ30は、側頭部受け部材60を常時後方へ付勢するためのものとなっている。回動付勢バネ30は、上記のような機能を発揮できるのであれば、その形態等は特に限定されない。第一実施態様のヘッドレストにおいては、図2に示すように、回動付勢バネ30は、コイルバネとなっている。この回動付勢バネ30は、ヘッドレストステー10の横ステー部13に対して外挿された状態となる。回動付勢バネ30の一端部は、ヘッドレストステー10に設けられたバネ固定部14に連結固定され、回動付勢バネ30の他端部は、側頭部受け部材60に設けられたバネ固定部(図2では省略)に連結固定される。
1.5 側頭部受け部材
側頭部受け部材60は、ヘッドレストの使用者の側頭部を支持するためのものとなっている。側頭部受け部材60の外面は、通常、図示省略のクッション材と表皮とによって覆われる。第一実施態様のヘッドレストにおいて、側頭部受け部材60は、使用者の左側の側頭部を支持するためのケース状の左側部分61と、使用者の右側の側頭部を支持するためのケース状の右側部分62と、側頭部受け部材60の後面側(厳密には後述する側頭部受け部材60に一体的に設けられた後頭部受け部分50の後面側)の操作用開口部(図1(b)に示されるように、ロックレバー70の操作部分72を露出させるための開口部)の周縁部に取り付けられる枠状部分63とを組み合わせて構成される。通常、左側部分61と右側部分62と枠状部分63はいずれも、樹脂の射出成形品とされる。第一実施態様のヘッドレストにおいては、図2に示すように、ヘッドレストの使用者の後頭部を支持するための後頭部受け部分50も、側頭部受け部材60に対して一体的に設けられている。
図2に示すように、側頭部受け部材60の内側には、複数のリブやフィンが設けられており、これらのうち一部が、前方回動規制当接部Bと後方回動規制当接部Cとになるようにしている。前方回動規制当接部Bは、ヘッドレストの前方回動を規制するために、上述したヘッドレストステー10の前方回動規制当接部Bに当接するための部分となっている。一方、後方回動規制当接部Cは、ヘッドレストの後方回動を規制するために、上述したヘッドレストステー10の後方回動規制当接部Cに当接するための部分となっている。側頭部受け部材60の内側には、上記の回動付勢バネ30の他端部を連結固定するための図示省略のバネ固定部も設けられている。
1.6 ロックレバー
ロックレバー70は、使用状態(前方位置)にある側頭部受け部材60がヘッドレストステー10(固定側部材)に対して回動しないように、側頭部受け部材60を固定側部材に対してロックするための部材となっている。一方、使用状態(前方位置)にある側頭部受け部材60を不使用状態(後方位置)にしようとした際には、ロックレバー70を操作して上側にスライドすることで、上記のロックを解除することができるようになっている。第一実施態様のヘッドレストにおいては、図2に示すように、ロックレバー70は、ロック部分71(下端部)と操作部分72(上端部)とを有する板状の部材となっており、側頭部受け部材60の後面(より厳密には、側頭部受け部材60に一体的に形成された後頭部受け部分50の後面)に上下スライド可能な状態で支持されている。このロックレバー70のロック部分71(下端部)が、上記のガイドプレート20のロック用開口部Fに嵌合することで、側頭部受け部材60の回動を規制することができるようになっている。ロックレバー70の下端部には、上述したガイドプレート20のカム部Aに作用するためのカム部Aも設けられている。
1.7 ロック付勢バネ
ロック付勢バネ80は、ロックレバー70をロック側(第一実施態様のヘッドレストにおいては下側)へ常時付勢するためのものとなっている。ロック付勢バネ80は、上記のような機能を発揮できるのであれば、その形態等は特に限定されない。第一実施態様のヘッドレストにおいては、図2に示すように、ロック付勢バネ80は、コイルバネとなっている。このロック付勢バネ80の一端部(上端部)は、ロックレバー70に設けられたバネ固定部73に連結固定され、ロック付勢バネ80の他端部は、側頭部受け部材60に設けられたバネ固定部(図2では省略)に連結固定される。
1.8 第一実施態様のヘッドレストの動作
次に、第一実施態様のヘッドレストの動作について説明する。
第一実施態様のヘッドレストでは、側頭部受け部材60が図3(a)に示す後方位置にあるとき(側頭部受け部材60が不使用状態にあるとき)には、後方回動規制当接部Cと後方回動規制当接部Cとが当接して側頭部受け部材60の後方回動が規制された状態となるようになっている。また、このときには、回動付勢バネ30の付勢力により側頭部受け部材60の前方回動も規制された状態となっている。ただし、ロックレバー70のロック部分72は、ガイドプレート20のロック用開口部Fには嵌合されていない。このため、回動付勢バネ30の付勢力を上回る前向きの力を側頭部受け部材60に加えると、側頭部受け部材60を前方回動させることができるようになっている。既に述べたように、第一実施態様のヘッドレストは、側頭部受け部材60に後頭部受け部分50が一体的に形成されているため、側頭部受け部材60を前方回動させる際には、後頭部受け部分50も側頭部受け部材60と一体となって回動する。
側頭部受け部材60を、図3(a)に示す後方位置から前方回動させると、ロックレバー70のカム部Aが、ガイドプレート20のカム部Aに当接する。上述したように、ロックレバー70は、ロック付勢バネ80によってロック側(下側)に付勢されているところ、カム部Aがカム部Aに作用することにより、ロックレバー70がロック付勢バネ80に抗いながらロック解除側(上側)に移動するようになっている。カム部Aがカム部Aを乗り越すと、図3(b)に示すように、ロックレバー70のロック部分71(下端部)がロック用開口部Fに嵌合し、側頭部受け部材60がガイドプレート20(固定側部材)に対してロックされた状態となる。
側頭部受け部材60が図3(b)に示す前方位置にあるとき(側頭部受け部材60が使用状態にあるとき)には、前方回動規制当接部Bと前方回動規制当接部Bとが当接すること、及び、ロックレバー70がロック用開口部Fに嵌合していることで、側頭部受け部材60の前方回動及び後方回動が規制される。このときの側頭部受け部材60は、前方位置となっており、使用することが可能な状態となっている。
側頭部受け部材60を、図3(b)に示す前方位置から、再度、図3(a)に示す後方位置へと移動する際には、ロックレバー70の操作部分72を操作して、ロックレバー70をロック解除側(上側)へ移動させる。これにより、ロックレバー70のロック部分71がロック用開口部Fから外れる。ロックレバー70がロック用開口部Fから外れると、側頭部受け部材60は、回動付勢バネ30の付勢力により、図3(a)に示す後方位置まで自動的に回動する。
2.第二実施態様のヘッドレスト
続いて、第二実施態様のヘッドレストについて説明する。第二実施態様のヘッドレストは、上記の「第二の基本タイプのヘッドレスト」に相当するものである。以下においては、第二実施態様のヘッドレストにおける各構成のうち、主に、第一実施態様のヘッドレストと異なる構成に絞って説明する。第二実施態様のヘッドレストにおいて特に言及しない構成は、第一実施態様のヘッドレストで述べたものと同様の構成を採用することができる。
図4は、(a)側頭部受け部材60が後方位置にあるとき及び(b)側頭部受け部材60が前方位置にあるときの第二実施態様のヘッドレストを、前方斜め左上から見た状態を示した斜視図である。図5は、(a)側頭部受け部材60が後方位置にあるとき及び(b)側頭部受け部材60が前方位置にあるときの第二実施態様のヘッドレストを、後方斜め左上から見た状態を示した斜視図である。図6は、第二実施態様のヘッドレストを分解した状態を前方斜め左上から見た状態を示した斜視図である。図7は、(a)側頭部受け部材60が後方位置にあるとき及び(b)側頭部受け部材60が前方位置にあるときの第二実施態様のヘッドレストを、左右方向略中間部で切断して左方から見た状態を示した断面図である。
第一実施態様のヘッドレストでは、図1に示すように、側頭部受け部材60に、後頭部受け部分50に一体的に形成されており、側頭部受け部材50が回動する際には、図3に示すように、後頭部受け部分50も一体となって回動するようになっていた。これに対し、第二実施態様のヘッドレストでは、図4に示すように、後頭部受け部分50(後頭部受け部材)が、側頭部受け部材60とは別体で設けられており、側頭部受け部材50が回動しても、図7に示すように、後頭部受け部材50は回動しないようになっている。このため、第二実施態様のヘッドレストは、側頭部受け部材60の位置を後頭部受け部材50とは独立して調整できるというメリットを有している。第二実施態様のヘッドレストにおいて、後頭部受け部材50は、ヘッドレストステー10に対して回動しない状態で取り付けられており、固定側部材を構成するものとなっている。
また、第一実施態様のヘッドレストでは、図2に示すように、ロック用開口部Fとカム部Aとがベース部材20に設けられていたのに対し、第二実施態様のヘッドレストでは、図6に示すように、ロック用開口部Fとカム部Aとが後頭部受け部材50に設けられている。具体的には、後頭部受け部材50は、ケース状の前側部分51と後側部分52とを組み合わせて構成されるものとなっているが、このうち、後側部分52の後面から後方に突出して設けられた部分に、ロック用開口部F及びカム部Aを設けている。このため、第二実施態様のヘッドレストは、第一実施態様のヘッドレストにおけるガイドプレート20を設ける必要のないものとなっている。
さらに、第一実施態様のヘッドレストでは、図2に示すように、前方回動規制当接部Bと後方回動規制当接部Cとが、ヘッドレストステー10の縦ステー部11,12に設けられていたが、第二実施態様のヘッドレストでは、図7に示すように、前方回動規制当接部Bと後方回動規制当接部Cとが、後頭部受け部材50に設けられている。具体的には、後頭部受け部材50の後面が前方回動規制当接部Bとして機能するようになっており、後頭部受け部材50の後面側上部に設けられた凹凸部分が後方回動規制当接部Cとして機能するようになっている。前方回動規制当接部Bには、図7(b)に示すように、側頭部受け部材60の中間部分の前面(前方回動規制当接部B)が当接し、後方回動規制当接部Cには、図7(a)に示すように、側頭部受け部材60の中間部分の上縁部(後方回動規制当接部C)が当接するようになっている。
第二実施態様のヘッドレストの動作は、後頭部受け部材50(後頭部受け部分)が回動しない以外は、第一実施態様のヘッドレストと同様であるため、詳しい説明を割愛する。
3.第三実施態様のヘッドレスト
続いて、第三実施態様のヘッドレストについて説明する。第三実施態様のヘッドレストは、上記の「応用タイプのヘッドレスト」に相当するものである。以下においては、第三実施態様のヘッドレストにおける各構成のうち、主に、第二実施態様のヘッドレストと異なる構成に絞って説明する。第三実施態様のヘッドレストにおいて特に言及しない構成は、第二実施態様のヘッドレストで述べたものと同様の構成を採用することができる。
図8は、第三実施態様のヘッドレストを分解した状態を前方斜め左上から見た状態を示した斜視図である。図9は、第三実施態様のヘッドレストを組み立てている途中の状態を後方斜め左上から見た状態を示した斜視図である。図10は、(a)側頭部受け部材60及び後頭部受け部材50がいずれも前方位置にあるとき、(b)側頭部受け部材60が前方位置にあり、後頭部受け部材50が後方位置にあるとき、(c)側頭部受け部材60が後方位置にあり、後頭部受け部材50が前方位置にあるとき、及び、(d)側頭部受け部材60及び後頭部受け部材50がいずれも後方位置にあるときの第三実施態様のヘッドレストを、左右方向略中間部で切断して左方から見た状態を示した断面図である。
第二実施態様のヘッドレストでは、図7に示すように、側頭部受け部材60のみが後方位置と前方位置との間で回動し、後頭部受け部材50は、回動しない固定側部材となっていた。これに対し、第三実施態様のヘッドレストでは、図10に示すように、側頭部受け部材60と後頭部受け部材50とが、それぞれ後方位置と前方位置との間で回動する調整側部材となっている。換言すると、後頭部受け部材50が、固定側部材(ヘッドレストステー10の横ステー部13)に対して側頭部受け部材60とは独立して回動可能に支持された状態となっている。
また、第二実施態様のヘッドレストでは、図7に示すように、前方回動規制当接部Bと後方回動規制当接部Cとが、後頭部受け部材50に設けられていた。これに対し、第三実施態様のヘッドレストでは、図8に示すように、縦ステー部11,12の中間部外周面における後側が、前方回動規制当接部Bとして機能し、縦ステー部11,12の中間部外周面における前側が、後方回動規制当接部Cとして機能するようになっている。前方回動規制当接部Bは、側頭部受け部材60の底部付近に設けられたステー挿通孔66(図8)の後端部(前方回動規制当接部B)に当接することによって、側頭部受け部材60の前方回動を規制するための部分となっている。一方、後方回動規制当接部Cは、側頭部受け部材60の底部付近に設けられたステー挿通孔66(図9)の前端部(後方回動規制当接部C)に当接することによって、側頭部受け部材60の後方回動を規制するための部分となっている
さらに、第三実施態様のヘッドレストは、図8に示すように、第二実施態様のヘッドレストには設けられていなかったストッパープレート90を備えたものとなっている。ストッパープレート90は、断面ハット状に折り曲げられた金属製の板状部材となっており、ヘッドレストステー10の横ステー部13に対して後方から嵌合した状態で固定される。このストッパープレート90は、前方回動規制当接部D及び後方回動規制当接部Eを有している。前方回動規制当接部Dは、図9及び図10(a)に示すように、後頭部受け部材50の前側部分51の後面側上部に設けられた前方回動規制当接部Dに当接することによって、後頭部受け部材50の前方回動を規制するための部分となっている。一方、後方回動規制当接部Eは、図9及び図10(d)に示すように、後頭部受け部材50の前側部分51の後面側上部に設けられた後方回動規制当接部Eに当接することによって、後頭部受け部材50の後方回動を規制するための部分となっている。
さらにまた、第二実施態様のヘッドレストでは、回動付勢バネ30は、側頭部受け部材60を常時後方へ付勢するものとなっていた。これに対し、第三実施態様のヘッドレストでは、回動付勢バネ30は、後頭部受け部材50を常時前方へ付勢するものとなっている。
上記の第三実施態様のヘッドレストは、以下のような動作を行うものとなっている。
すなわち、側頭部受け部材60が前方位置又は後方位置にあるときに、後頭部受け部材50を前方位置から後方位置に後方回動するとき(図10(a)の状態から図10(b)の状態となるとき、又は、図10(c)の状態から図10(d)の状態となるとき)には、ロックレバー70がロック付勢バネ80に抗いながら、カム部Aがカム部Aを乗り越して、ロックレバー70がロック用開口部Fに嵌合するようになっている。
また、側頭部受け部材60が前方位置又は後方位置にあり、且つ、後頭部受け部材50が後方位置にあるときには(図10(b)の状態にあるとき、又は、図10(d)の状態にあるときには)、ロックレバー70がロック用開口部Fに嵌合していることで、後頭部受け部材50の前方回動及び後方回動が規制される一方、ロックレバー70をロック解除側(上側)へ操作することにより、ロックレバー70をロック用開口部Fから外して、後頭部受け部材50を回動付勢バネ30(図8)の作用で前方位置に移動させることができるようになっている。
第三実施態様のヘッドレストは、上記のような動作を行うことで、図10(a)〜(d)に示す4つの状態を実現することができるようになっている。
まず、図10(a)に示すように、側頭部受け部材60及び後頭部受け部材50がいずれも前方位置にあるときには、前方回動規制当接部Bと前方回動規制当接部Bとが当接すること、及び、前方回動規制当接部Dと前方回動規制当接部Dとが当接することで、側頭部受け部材60及び後頭部受け部材50の前方回動が規制されて、且つ、回動付勢バネ30の付勢力により後頭部受け部材50の後方回動が規制されるようになっている。ただし、回動付勢バネ30の付勢力を上回る後向きの力を後頭部受け部材50に加えると後頭部受け部材50を後方回動させることができる。図10(a)に示す状態では、ヘッドレスト自体は使用状態ではあるものの、側頭部受け部材60は、不使用状態となっている。図10(a)に示す状態は、例えば、シートバックを起こした状態でヘッドレストを使用しながらも、側頭部受け部材60を使用しない場合等に用いられる。
また、図10(b)に示すように、側頭部受け部材60が前方位置にあり、後頭部受け部材50が後方位置にあるときには、前方回動規制当接部Bと前方回動規制当接部Bとが当接することで、側頭部受け部材60の前方回動が規制される。図10(b)に示す状態では、側頭部受け部材60が使用状態(後頭部受け部材50の前面から前方に突出した状態)となっている。図10(b)に示す状態は、例えば、シートバックを起こした状態でヘッドレストを使用し、且つ、側頭部受け部材60も使用したい場合等に用いられる。
さらに、図10(c)に示すように、側頭部受け部材60が後方位置にあり、後頭部受け部材50が前方位置にあるときには、後方回動規制当接部Cと後方回動規制当接部Cとが当接することで、側頭部受け部材60の後方回動が規制される。図10(c)に示す状態では、側頭部受け部材60が不使用状態となっている。図10(c)に示す状態は、例えば、シートバックを倒した(リクライニングした)状態でヘッドレストを使用しながらも、側頭部受け部材60を使用しない場合等に用いられる。
さらにまた、図10(d)に示すように、側頭部受け部材60及び後頭部受け部材50がいずれも後方位置にあるときには、後方回動規制当接部Cと後方回動規制当接部Cとが当接すること、及び、後方回動規制当接部Eと後方回動規制当接部Eとが当接することで、側頭部受け部材60及び後頭部受け部材50の後方回動が規制される。図10(d)に示す状態では、側頭部受け部材60が使用状態(後頭部受け部材50の前面から前方に突出した状態)となっている。図10(d)に示す状態は、例えば、シートバックを倒した(リクライニングした)状態でヘッドレストを使用し、且つ、側頭部受け部材60も使用したい場合等に用いられる。
4.第四実施態様のヘッドレスト
続いて、第四実施態様のヘッドレストについて説明する。図11は、(a)側頭部受け部材60が後方位置にあるとき及び(b)側頭部受け部材60が前方位置にあるときの第四実施態様のヘッドレストを、後方斜め左上から見た状態を示した斜視図である。本発明のヘッドレストは、図11に示すような形態とすることも可能であり、その形態にバリエーションを持たせることもできる。第四実施態様のヘッドレストは、第二実施態様のヘッドレストと同様、上記の「第二の基本タイプのヘッドレスト」に相当するものである。第四実施態様のヘッドレストは、側頭部受け部材60や後頭部受け部材50等の具体的な形態や、側頭部受け部材60の回動角度(第四実施態様のヘッドレストでは、30〜60°程度に設定される。)が異なっていること等を除いては、第二実施態様のヘッドレストと同様である。このため、第四実施態様のヘッドレストについての詳しい説明は割愛する。
4.用途
以上で述べた第一実施態様から第四実施態様までのヘッドレスト等、本発明のヘッドレストは、各種の座席に設けることができ、その用途を特に限定されるものではないが、自動車等の車両の座席のシートバックに設けるものとして好適である。
10 ヘッドレストステー
11 縦ステー部(左側)
12 縦ステー部(右側)
13 横ステー部
14 バネ固定部
20 ガイドプレート
30 回動付勢バネ
50 後頭部受け部材(後頭部受け部分)
51 前側部分
52 後側部分
60 側頭部受け部材
61 左側部分
62 右側部分
63 枠状部分
64 前側部分
65 後側部分
66 ステー挿通孔
70 ロックレバー
71 ロックレバーの下端部(ロックレバーのロック部分)
72 ロックレバーの操作部分
73 バネ固定部
80 ロック付勢バネ
90 ストッパープレート
カム部
カム部
前方回動規制当接部
前方回動規制当接部
後方回動規制当接部
後方回動規制当接部
前方回動規制当接部
前方回動規制当接部
後方回動規制当接部
後方回動規制当接部
ロック用開口部

Claims (4)

  1. 固定側部材と、
    固定側部材に対して回動調整可能な調整側部材と、
    で構成され、
    使用者の側頭部を支持するための側頭部受け部材が、不使用状態の後方位置と、後方位置よりも前方に回動した使用状態の前方位置と、
    の間で回動可能で、
    且つ、
    使用状態の側頭部受け部材をロック可能な構造
    を有するヘッドレストであって、
    固定側部材が、少なくとも、
    横ステー部及び左右一対の縦ステー部を有して門型を為すヘッドレストステーと、
    側頭部受け部材を常時後方へ付勢する回動付勢バネと、
    を備えたものとされて、
    固定側部材を構成するいずれかの部材に、ロック用開口部、カム部A、前方回動規制当接部B及び後方回動規制当接部Cが設けられる一方、
    調整側部材が、少なくとも、
    固定側部材に対して前後方向に回動可能に支持された、前方回動規制当接部B及び後方回動規制当接部Cを有するケース状の側頭部受け部材と、
    側頭部受け部材に対してスライド可能に支持された、カム部Aを有するロックレバーと、
    ロックレバーをロック側へ常時付勢するためのロック付勢バネと、
    を備えたものとされ、
    側頭部受け部材が後方位置にあるときには、後方回動規制当接部Cと後方回動規制当接部Cとが当接して側頭部受け部材の後方回動が規制され、且つ、回動付勢バネの付勢力により側頭部受け部材の前方回動が規制されつつも、回動付勢バネの付勢力を上回る前向きの力を加えると側頭部受け部材を前方回動させることができる状態とされ、
    側頭部受け部材が後方位置から前方位置に前方回動するときには、ロックレバーがロック付勢バネに抗いながら、カム部Aがカム部Aを乗り越して、ロックレバーがロック用開口部に嵌合し、
    側頭部受け部材が前方位置にあるときには、前方回動規制当接部Bと前方回動規制当接部Bとが当接すること、及び、ロックレバーがロック用開口部に嵌合していることで、側頭部受け部材の前方回動及び後方回動が規制される一方、ロックレバーをロック解除側へ操作することにより、ロックレバーをロック用開口部から外して、側頭部受け部材を回動付勢バネの作用で後方位置に移動させることができるようにした
    ことを特徴とするヘッドレスト。
  2. 側頭部受け部材に、使用者の後頭部を支持するための後頭部受け部分が一体的に設けられるとともに、
    ロック用開口部及びカム部Aを有する金属製のガイドプレートが、固定側部材として、ヘッドレストステーに固定され、
    金属製のヘッドレストステーの縦ステー部が、前方回動規制当接部B及び後方回動規制当接部Cとして機能するようにした請求項1記載のヘッドレスト。
  3. 使用者の後頭部を支持するためのケース状の後頭部受け部材が、固定側部材としてヘッドレストステーに固定され、
    ロック用開口部、カム部A、前方回動規制当接部B及び後方回動規制当接部Cが、後頭部受け部材に設けられた請求項1記載のヘッドレスト。
  4. 固定側部材と、
    固定側部材に対して回動調整可能な調整側部材と、
    で構成され、
    使用者の側頭部を支持するための側頭部受け部材と、使用者の後頭部を支持するための後頭部受け部材とが、それぞれ、
    後方位置と、
    後方位置よりも前方に回動した前方位置と、
    の間で回動可能で、
    且つ、
    使用状態の側頭部受け部材をロック可能な構造
    を有するヘッドレストであって、
    固定側部材が、少なくとも、
    横ステー部及び左右一対の縦ステー部を有して門型を為し、前方回動規制当接部B及び後方回動規制当接部Cを有するヘッドレストステーと、
    前方回動規制当接部D及び後方回動規制当接部Eを有するストッパープレートと、
    後頭部受け部材を常時前方へ付勢する回動付勢バネと、
    を備えたものとされて、
    調整側部材が、少なくとも、
    固定側部材に対して前後方向に回動可能に支持された、前方回動規制当接部B及び後方回動規制当接部Cを有するケース状の側頭部受け部材と、
    使用者の後頭部を支持するために、固定側部材に対して側頭部受け部材とは独立して回動可能に支持された、ロック用開口部、カム部A、前方回動規制当接部D及び後方回動規制当接部Eを有するケース状の後頭部受け部材と、
    側頭部受け部材に対してスライド可能に支持された、カム部Aを有するロックレバーと、
    ロックレバーをロック側へ常時付勢するためのロック付勢バネと、
    を備えたものとされ、
    側頭部受け部材が前方位置又は後方位置にあるときに、後頭部受け部材が前方位置から後方位置に後方回動するときには、ロックレバーがロック付勢バネに抗いながら、カム部Aがカム部Aを乗り越して、ロックレバーがロック用開口部に嵌合し、
    側頭部受け部材が前方位置又は後方位置にあるときに、後頭部受け部材が後方位置にあるときには、ロックレバーがロック用開口部に嵌合していることで、後頭部受け部材の前方回動及び後方回動が規制される一方、ロックレバーをロック解除側へ操作することにより、ロックレバーをロック用開口部から外して、後頭部受け部材を回動付勢バネの作用で前方位置に移動させることができるようにするとともに、
    側頭部受け部材及び後頭部受け部材がいずれも前方位置にあるときには、側頭部受け部材が不使用状態とされ、前方回動規制当接部Bと前方回動規制当接部Bとが当接すること、及び、前方回動規制当接部Dと前方回動規制当接部Dとが当接することで、側頭部受け部材及び後頭部受け部材の前方回動が規制されて、且つ、回動付勢バネの付勢力により後頭部受け部材の後方回動が規制されつつも、回動付勢バネの付勢力を上回る後向きの力を加えると後頭部受け部材を後方回動させることができる状態とされ、
    側頭部受け部材が前方位置にあり、後頭部受け部材が後方位置にあるときには、側頭部受け部材が使用状態とされ、前方回動規制当接部Bと前方回動規制当接部Bとが当接することで、側頭部受け部材の前方回動が規制され、
    側頭部受け部材が後方位置にあり、後頭部受け部材が前方位置にあるときには、側頭部受け部材が不使用状態とされ、後方回動規制当接部Cと後方回動規制当接部Cとが当接することで、側頭部受け部材の後方回動が規制され、
    側頭部受け部材及び後頭部受け部材がいずれも後方位置にあるときには、側頭部受け部材が使用状態とされ、後方回動規制当接部Cと後方回動規制当接部Cとが当接すること、及び、後方回動規制当接部Eと後方回動規制当接部Eとが当接することで、側頭部受け部材及び後頭部受け部材の後方回動が規制されるようにした
    ことを特徴とするヘッドレスト。
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