JP6762243B2 - 鉄道車両用電力変換装置 - Google Patents

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Description

本発明は、鉄道車両に搭載される電力変換装置に関する。
近年、低炭素社会の実現に向けて省エネルギー化が求められている。鉄道分野における省エネルギー化として、電力変換装置や電動機の高効率化が検討されている。電力変換装置では、電圧駆動型スイッチング素子であるIGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)やMOSFET(Metal−Oxide−Semiconductor Field−Effect Transistor)が適用されている。IGBTやMOSFETをはじめとするパワー半導体は高速なスイッチング動作によりスイッチング損失を低減できる。
さらに、鉄道駆動システムは省エネルギー化を実現するために、電気ブレーキを用いており、運動エネルギーを電気エネルギーに変換することにより電源に電力を回生している。この回生電力は他の車両や地上設備で使用される。このとき、電気ブレーキで不足しているブレーキ力は、機械的なブレーキ(以下、空気ブレーキ)を用いて補っている。しかしながら、車両が高速で走行しているときには電動機の出力トルクが制限されるため、十分な電気ブレーキ力を得られない。そこで、車両が高速で走行しているときの電動機出力トルクを向上するために、昇降圧チョッパを用いて電動機に印加する電圧を上昇することが検討されている。
本技術分野の背景技術として特開2002−369310号公報(特許文献1)がある。この公報には、「パンタグラフ11から入力された架線18からの直流電圧を制御する昇降圧DC/DCコンバータ12とDC/AC変換器であるインバータ13とから成るPAM制御方式主回路20と、鉄道車両などに使用される主電動機群14と、ブレーキ信号を入力するブレーキ入力部16と、ブレーキ入力部16からのブレーキ信号に応じて、予め設定された応速度ブレーキ力パターン(期待粘着ブレーキパターン)μに基づいて、PAM制御方式主回路20を制御する制御部17」が記載されている(要約参照)。
特開2002−369310号公報
本願発明者が、鉄道車両のリアルタイムな状況も考慮した省エネルギー化について鋭意検討した結果、次の知見を得るに至った。
特許文献1は、速度に応じて減速度を変更することにより全電気ブレーキを実現するとともに、電動機のトルクが必要な最高速度において昇降圧回路の出力を最高電圧とすることにより、高速度域の電気ブレーキにより回生電力を増大している。しかし、鉄道では周囲の車両の走行状況に応じて回生可能な電力は異なるため、必ずしも最高速度で最高電圧を出力する必要があるとは限らない。すなわち、架線電圧や他の車両の走行状況をリアルタイムに検出して昇降圧回路を動作させる必要がある。
本発明の目的は、鉄道車両の周囲状況も考慮して回生電力量を増大させることに関する。
本発明は、直流架線から供給される直流電力を複数のスイッチング素子により直流−直流電力変換する第一の電力変換回路と、当該第一の電力変換回路の出力電力を複数のスイッチング素子により直流−交流電力変換して電動機を駆動する第二の電力変換回路と、を有する鉄道車両用電力変換装置において、ブレーキ時に必要な電動機のトルクが予め定められたトルクよりも高く、且つ直流架線の電圧が予め定められた電圧よりも低いときに、第二の電力変換回路の入力電圧が前記直流架線の電圧よりも高くなることに関する。
本発明によれば、回生電力を増大するための昇降圧回路の動作を最適化することにより、省エネルギー化を実現できる。
実施例1にかかる電気車の概略図である。 実施例1にかかる駆動装置の回路図である。 実施例1にかかる直流−直流電力変換回路が動作する時の電動機の回生特性である。 実施例1にかかる直流−直流電力変換回路の動作フローである。 実施例1にかかる直流−直流電力変換回路が動作する時のタイミングチャートである。 実施例1にかかる直流−直流電力変換回路が動作した時の消費電力量の内訳例である。 実施例2にかかる複数車両での電力融通における概略図である。 実施例3にかかる電力変換装置の実装例である。
実施例では、直流架線から供給される直流電力を複数のスイッチング素子により直流−直流電力変換する第一の電力変換回路と、当該第一の電力変換回路の出力電力を複数のスイッチング素子により直流−交流電力変換して電動機を駆動する第二の電力変換回路と、を有し、ブレーキ時に必要な電動機のトルクが予め定められたトルクよりも高く、且つ直流架線の電圧が予め定められた電圧よりも低いときに、第二の電力変換回路の入力電圧が直流架線の電圧よりも高くなる鉄道車両用電力変換装置を開示する。また、当該電力変換装置を搭載した鉄道車両を開示する。
また、実施例では、第一の電力変換回路が、他の電気車の走行モードの情報に基づき制御されることを開示する。また、走行モードが、力行または回生の動作情報であることを開示する。
また、実施例では、スイッチング素子が、シリコンまたはシリコンより大きいバンドギャップを有する半導体材料を母材とすることを開示する。
また、実施例では、スイッチング素子が、MOSFETまたはIGBTの電圧駆動型素子であることを開示する。
また、実施例では、上アームと下アームにかかるスイッチング素子が、同一のパッケージに封入された2in1構成であることを開示する。
また、実施例では、第一の電力変換回路にかかる複数のスイッチング素子が、同一のパッケージに封入された2in1構成であることを開示する。
また、実施例では、第一の電力変換回路および第二の電力変換回路が、同一の冷却器に実装されていることを開示する。
以下、上記およびその他の新規な特徴と効果について図面を参酌して説明する。なお、図面は専ら発明の理解のために用いるものであり、権利範囲を限縮するものではない。
図1は、本実施例にかかる電気車の概略図である。車両8は、レール2上を走行する車輪3を備えた台車4により支えられている。車両8の上部には架線1と電気的に接触する集電装置1が設置され、車両8の床下には電力変換装置6が設置されている。台車4には、車輪3を駆動する電動機5が搭載されている。電気車を加速するための力行動作では、電力源である架線1から集電装置7を介して車両8に電力が供給される。供給された電力は電力変換装置6を介して電動機5を駆動し、車輪3が回転することにより車両8が前進または後進する。また、電気車を減速するための回生動作では、力行動作と電力の流れが逆になる。すなわち、電動機5が発電機として動作することにより発生した電力は、電力変換装置6により電力変換された後に、集電装置7を介して架線1に回生される。なお、電気的なグランドとして、電力変換装置6の負電圧側は車輪3を介してレール2に接続されている。以下、本実施例では、架線1の電圧を直流1500Vとした例を説明する。なお、架線1の代わりに導電レールなどを用いてもよい。
図2は、本実施例にかかる駆動装置の回路図であり、基本回路構成を示す。直流−直流電力変換回路101は、リアクトル103とスイッチング素子Q1、Q2を備えており、スイッチング素子Q1、Q2は直列接続されて一相を構成している。リアクトル103は、集電装置7と電圧センサ105の間およびスイッチング素子Q1とスイッチング素子Q2の間を繋ぐように配置されている。また、スイッチング素子Q1、Q2には、通流方向が逆方向となるようにダイオードD1、D2が並列接続される。ここで、スイッチング素子Q1、Q2がIGBTの場合にはダイオードD1、D2を接続する必要があるが、スイッチング素子Q1、Q2がMOSFETである場合には、ダイオードD1、D2を接続せずにMOSFETのボディダイオードを利用できる。なお、スイッチング素子は、シリコンまたはシリコンより大きいバンドギャップを有するSiCなどの半導体材料で構成される。
直流−交流電力変換回路102は、キャパシタ104とスイッチング素子Q3〜Q8を備えており、スイッチング素子Q3、Q4は直列接続されてU相、スイッチング素子Q5、Q6は直列接続されてV相、スイッチング素子Q7、Q8は直列接続されてW相をそれぞれ構成する。各スイッチング素子Q3〜Q8には、通流方向が逆方向となるようにダイオードD3〜D8が並列接続される。ここで、スイッチング素子Q3〜Q8がIGBTの場合にはダイオードD3〜D8を接続する必要があるが、スイッチング素子Q3〜Q8がMOSFETである場合には、ダイオードD3〜D8を接続せずにMOSFETのボディダイオードを利用できる。また、直流−直流電力変換回路101のスイッチング素子Q1、Q2をIGBTとし、直流−交流電力変換回路102のスイッチング素子Q3〜Q8をMOSFETとしたり、またはこの逆にしたりするなど、スイッチング素子にMOSFETおよびIGBTの電圧駆動型素子を混載させてもよい。
直流−交流電力変換回路102は、直流−直流電力変換回路101が出力した直流電力を平滑化し、ノイズを除去するためのキャパシタ104を備えている。キャパシタ104は、スイッチング素子Q1、Q2、ならびにU相を構成するスイッチング素子Q3、Q4、V相を構成するスイッチング素子Q5、Q6、およびW相を構成するスイッチング素子Q7、Q8と並列接続されている。また、U相、V相およびW相のスイッチング素子Q3〜Q8が例えばPWM(Pulse Width Modulation)制御されて、キャパシタ104の直流電力を交流電力に変換することにより、電動機5に交流電力を供給する。また、電圧センサ105は、架線1の電圧を検出するために集電装置7とレール2(電気的なグランド)の間に配置されている。
図3は、本実施例にかかる直流−直流電力変換回路101が動作した時の電動機5の回生特性である。電動機5の特性としては、車両8の速度の低い領域おいては速度に応じて電動機5に印加される電圧が上昇するため一定のトルクを出力する。従来の駆動装置では直流−交流電力変換回路102の直流電圧は架線1の電圧に等しいため、架線1の電圧より高い電圧を電動機5に印加することはできない。
特に車両8の速度が上昇すると、電動機5の逆起電力の増大に伴い電動機5の電流が減少する。すなわち、直流−交流電力変換回路102が出力できる電圧が頭打ちになると、電動機5が出力できる最大のトルクが低減する。電動機5の最大トルクを増やすために電動機5および直流−交流電力変換回路102の電流容量を増大させると、電動機5および直流−交流電力変換回路102は大型化してしまう。
また、車両8がブレーキ動作するときには必要ブレーキ力に対して空気ブレーキと電気ブレーキを併用している。特に車両8が高速(例えば100km/h)で走行している状態からブレーキをかけるとき、従来の駆動装置では電動機5に印加可能な電圧が頭打ちとなっているため、出力トルクが制限される。不足したブレーキ力は空気ブレーキで賄うため、熱エネルギーとして消費され、省エネルギー化の弊害となっていた。
これを回避するために本実施例の駆動装置では架線1と直流−交流電力変換回路102の間に直流−直流電力変換回路101を搭載している。
直流−直流電力変換回路101の動作を説明する。車両8を加速するため電力変換装置6が力行する動作モードにおいて、架線1からリアクトル103を介して直流電力が供給される。このとき、スイッチング素子Q1はオフ状態、スイッチング素子Q2がオン状態になっていると、リアクトル103には電力が蓄えられる。次に、スイッチング素子Q2がオフ状態になると、リアクトル103に蓄えられた電力はダイオードD1を介してキャパシタ104に供給される。このとき、スイッチング素子Q1はオン状態となっており同期整流していてもよい。
すなわち、直流−直流電力変換回路101がキャパシタ104に供給する電力は、架線1とリアクトル103に蓄えられた電力の和になる。リアクトル103に蓄えられる電力は、スイッチング素子Q1、Q2のオンデューティに起因している。例えば、架線1の電圧が直流1500Vであり、直流−直流電力変換回路101の出力電圧すなわちキャパシタ104に供給される電圧が直流1800Vとすると、スイッチング素子Q2のオンデューティは0.17(=1−1500/1800)となる。一方、ダイオードD1(同期整流時はスイッチング素子Q1)のオンデューティは0.83(=1−0.17)となる。
一方、車両8が減速するために電力変換装置6が回生するとき、電動機5が交流電圧源となり、架線1に電力が回生される。このとき、直流−交流電力変換回路102は電動機5の交流電圧を整流することにより直流電圧に変換し、キャパシタ104に電力を蓄える。このとき、キャパシタ104に供給される電圧は例えば直流1800Vである。
直流−直流電力変換回路101は、キャパシタ104の電圧、例えば1800Vを架線1の電圧を1500Vとするために、降圧動作を行う。スイッチング素子Q1がオン状態、スイッチング素子Q2がオフ状態になっていると、リアクトル103を介して架線1に電力が回生される。次に、スイッチング素子Q1がオフ状態になると、リアクトル103に流れる電流は一定であろうとするため、ダイオードD2を介して架線1に電力が回生される。このとき、スイッチング素子Q2はオン状態となっており、同期整流していてもよい。
直流−直流電力変換回路101が架線1に回生する電力は、リアクトル103に蓄えられた電力になる。リアクトル103に蓄えられる電力は、スイッチング素子Q1、Q2のオンデューティに起因している。例えば、キャパシタ104の電圧が直流1800Vであり、直流−直流電力変換回路101の出力電圧すなわち架線1に供給される電圧が直流1500Vとすると、スイッチング素子Q1のオンデューティは0.83(=1500/1800)となる。一方、ダイオードD2(同期整流時はスイッチング素子Q2)のオンデューティは0.17(=1−0.83)となる。
直流−直流電力変換回路101を搭載することにより電動機5には架線1の電圧よりも高い電圧を電動機5に印加できる。これは、回生時にも同様であり、電動機5が架線1の電圧より高い電圧を印加できるため、車両8が高速で走行しているときの電気ブレーキを強くできる。
例えば、従来の駆動装置では電動機5に印加される電圧が最大となる車両8の速度が50km/hであったのに対して、直流−直流電力変換回路101を搭載することによって、電圧が最大となる車両8の速度が60km/hに拡大する。すなわち、全電気ブレーキ可能な領域が10km/h上昇するため、当該領域において空気ブレーキを使用する必要が無くなり、回生電力を最大限に回収できる。
図4に、本実施例にかかる直流−直流電力変換回路101の動作フローを示す。車両8がブレーキ動作を開始するに当たり、運転士がブレーキハンドルを操作する。そのブレーキハンドルのノッチ情報に基づいて、車両8が目標位置に停止するために必要なブレーキ力が計算される。前述の通り、回生電力を発生する電気ブレーキは省エネルギーに有効なため、電気ブレーキ力の指令が優先して出力される。
次に電気ブレーキ力の指令に基づき、電動機5に必要な出力トルクの指令値を演算する。この電動機出力トルク指令値がその電動機が出力できる最大のトルク(停動トルク)を超過していると、空気ブレーキを使用する必要があるため省エネルギー化の弊害となる。
一方で、回生電力を架線1に戻す際に、電気ブレーキをかけている車両の周辺に回生電力を消費する車両がいないとき(軽負荷回生)には、回生電流により架線1の電圧が上昇していく。架線1の電圧の上限値は例えば1830Vなど予め定められているため、特に、直流−直流電力変換回路101が動作し、電動機5の電気ブレーキを強くすると、軽負荷回生の状態が増えることが課題となる。
そこで,直流−直流電力変換回路101の動作フローとしては、電動機5の出力トルク指令値が出力された後に架線1の電圧を、電圧センサ105を用いて検出し、架線電圧上限値と比較する。このとき、架線電圧上限値を超えていれば軽負荷回生の状態となるため、電力回生してもその消費先が存在しない。このため、電気ブレーキ力をフィードバックし、必要なブレーキ力との差分から空気ブレーキ力指令を出力し、空気ブレーキを開始する動作をする。
これに対して、架線1の電圧が架線電圧上限値以下の場合には回生電力を消費する車両が存在するため、電気ブレーキを使用することが省エネルギー化に有効である。このとき、電動機5の出力トルク指令値が停動トルク以下であれば、直流−直流電力変換回路101が動作せずとも全電気ブレーキが可能となる。
一方、電動機5の出力トルク指令値が停動トルクを上回っている場合には、直流−直流電力変換回路によって高速域での電動機5の出力トルクを向上することにより全電気ブレーキが可能となる。このとき、直流−直流電力変換回路101の出力電圧がスイッチング素子Q1〜Q8の定格を超過すると、電力変換装置6が故障する。そこで、例えばスイッチング素子Q1〜Q8の電圧定格が3300Vの場合、直流−直流電力変換回路101の出力電圧は例えば2000V以下とする必要がある。
本実施例にかかる直流−直流電力変換回路101の動作フローによれば、架線1の電圧を常時監視しながらブレーキ時の電動機5の出力トルク指令値と停動トルクを比較することにより、直流−直流電力変換回路101の動作を必要最小限に抑えることができ、省エネルギー化につながる。
また、例えば一車両が速度70km/hで走行している場合において周囲に回生電力を消費する車両がいないときには、直流−直流電力変換回路101を動作する必要が無い。しかし、その後減速して60km/hになった場合において周囲に回生電力を消費する車両が現れたときには、直流−直流電力変換回路101を動作して電気ブレーキ力を増大することが省エネルギー化につながる。すなわち、本実施例によると車両が最高速度で走行して電動機5に印加される電圧が最大となる場合に限らず、架線1の電圧と、ブレーキに必要な電動機5のトルクに応じて直流−直流電力変換回路101を動作することが有効である。
図5は、本実施例にかかる直流−直流電力変換回路101が動作する時のタイミングチャートであり、直流−直流電力変換回路101の動作有無における回生電力の計算結果を示す。図5では、車両が高速度で惰行している状態からブレーキをかけている場合を示す。このとき、直流−直流電力変換回路101が動作していないと、ブレーキのかけ始めのタイミングで電動機出力トルクが低いため空気ブレーキを多用することとなる。すなわち、回生電力が十分に得られず省エネルギー化に寄与できない。
これに対して、ブレーキのかけ始めのタイミングで直流−直流電力変換回路101を動作することによって、電動機の出力トルクが増大している。これにより、空気ブレーキの使用を抑制でき、回生電力を増大できる。
図6は、本実施例にかかる直流−直流電力変換回路101が動作した時の消費電力量の内訳例である。本実施例の直流−直流電力変換回路101の制御フローを適用することにより空気ブレーキによる消費電力量を抑制し、回生電力量を増大できる。その結果、車両1両が1km進む際に消費する電力量(車両原単位[kWh/km/Car]を低減でき、省エネルギー化に大きく寄与する。
本実施例は、複数車両で電力融通するものである。以下、実施例1との相違点を中心に説明する。
図7は、本実施例にかかる複数車両での電力融通における概略図である。実施例1では架線1の電圧およびブレーキに必要な電動機5のトルクに応じて、直流−直流電力変換回路101を制御していたが、これに対して、本実施例では、直流−直流電力変換回路101の制御フローとして、架線1の電圧情報だけでなく、他の車両の走行モードに基づいて制御する。各車両には、力行や回生の動作情報などの走行モードの情報を送受信する車両情報制御装置9が搭載されており、走行モードの情報は車両情報演算装置10に収集される。ここで、車両情報演算装置10が複数の車両の力行や回生の動作情報によって、直流−直流電力変換回路101の制御を行うことにより、回生電力を最大化できる。
例えば、一車両が回生しているときに、同一の架線に接続されている車両の中で力行をしようとしている車両がいることを車両情報演算装置10が検出する。この検出した信号を元に、車両情報制御装置9に信号を伝達することにより、回生車の電動機出力トルクが不足していれば、直流−直流電力変換回路101を動作することにより、より多くの回生電力を力行車に融通できる。
すなわち本実施例によれば、複数の車両の走行状況とそれらの中の回生車の電動機出力トルクの情報から、直流−直流電力変換回路101を制御し、回生電力を最大化できる。
本実施例は、電力変換装置の実装例である。以下、実施例1および2との相違点を中心に説明する。
図8は、本実施例にかかる電力変換装置6の実装例である。電力変換装置6は従来の直流−交流電力変換回路102に加えて直流−直流電力変換回路101を搭載しているため、鉄道のように床下スペースが限られた用途では小型化が望ましい。
そこで、本実施例の電力変換装置6はスイッチング素子Q1とダイオードD1が同一のパッケージに封入された1in1モジュールを8台使用する。更に、直流−直流電力変換回路101と直流−交流電力変換回路102を同一の冷却器106に実装することにより、デッドスペースを削除でき、小型化に寄与する。
なお、電力変換装置6の上下アーム(例えば、スイッチング素子Q1、Q2とダイオードD1、D2)が同一パッケージに封入された2in1モジュールを用いてもよく、スイッチング素子Q1〜Q8およびダイオードD1〜D8は複数台のモジュールを並列に接続してもよい。
1 架線
2 レール
3 車輪
4 台車
5 電動機
6 電力変換装置
7 集電装置
8 車両
9 車両情報制御装置
10 車両情報演算装置
100 直流−直流電力変換回路の動作フロー
101 直流−直流電力変換回路
102 直流−交流電力変換回路
103 リアクトル
104 キャパシタ
105 電圧センサ
106 冷却器
Q1〜Q8 スイッチング素子
D1〜D8 ダイオード

Claims (9)

  1. 直流架線から供給される直流電力を複数のスイッチング素子により直流−直流電力変換する第一の電力変換回路と、当該第一の電力変換回路の出力電力を複数のスイッチング素子により直流−交流電力変換して電動機を駆動する第二の電力変換回路と、を有する鉄道車両用電力変換装置において、
    ブレーキ時に必要な前記電動機のトルクが予め定められたトルクよりも高く、且つ前記直流架線の電圧が予め定められた電圧よりも低いときに、前記第二の電力変換回路の入力電圧が前記直流架線の電圧よりも高くなることを特徴とする鉄道車両用電力変換装置。
  2. 請求項1に記載の鉄道車両用電力変換装置において、
    前記第一の電力変換回路が、他の電気車の走行モードの情報に基づき制御されることを特徴とする鉄道車両用電力変換装置。
  3. 請求項2に記載の鉄道車両用電力変換装置において、
    前記走行モードが、力行または回生の動作情報であることを特徴とする鉄道車両用電力変換装置。
  4. 請求項1乃至3のいずれかに記載の鉄道車両用電力変換装置において、
    前記スイッチング素子が、シリコンまたはシリコンより大きいバンドギャップを有する半導体材料を母材とすることを特徴とする鉄道車両用電力変換装置。
  5. 請求項1乃至4のいずれかに記載の鉄道車両用電力変換装置において、
    前記スイッチング素子が、MOSFETまたはIGBTの電圧駆動型素子であることを特徴とする鉄道車両用電力変換装置。
  6. 請求項1乃至5のいずれかに記載の鉄道車両用電力変換装置において、
    上アームと下アームにかかる前記スイッチング素子が、同一のパッケージに封入された2in1構成であることを特徴とする鉄道車両用電力変換装置。
  7. 請求項1乃至6のいずれかに記載の鉄道車両用電力変換装置において、
    前記第一の電力変換回路にかかる前記複数のスイッチング素子が、同一のパッケージに封入された2in1構成であることを特徴とする鉄道車両用電力変換装置。
  8. 請求項1乃至7のいずれかに記載の鉄道車両用電力変換装置において、
    前記第一の電力変換回路および前記第二の電力変換回路が、同一の冷却器に実装されていることを特徴とする鉄道車両用電力変換装置。
  9. 請求項1乃至請求項8のいずれかに記載の鉄道車両用電力変換装置を搭載した鉄道車両。
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