JP6760515B2 - 整合回路および通信装置 - Google Patents

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Description

本発明は、アンテナ整合回路等の、高周波回路における整合回路、およびそれを備える通信装置に関する。
例えば携帯電話端末に備えられるパワーアンプとアンテナとの間には、パワーアンプの出力インピーダンスをアンテナのインピーダンスに整合させる整合回路が設けられている。このような整合回路は例えば特許文献1に示されている。
図15(A)は、特許文献1に示されている整合回路の例を示す図である。図15(A)において、パワーアンプ40は、RFIC(Radio Frequency Integrated Circuit)等から入力される送信信号を増幅する。整合回路30はパワーアンプ40の出力インピーダンスとアンテナ1のインピーダンスとを整合させる。
図15(A)に示す例では、シリーズ接続のインダクタL31とシャント接続のキャパシタC31,C32とで構成されている。従来の一般的なパワーアンプの出力インピーダンスの整合回路は、このようなLCフィルタ回路で構成されている。また、必要に応じて、図15(B)に示すように、LCフィルタ回路を多段構成とする場合もある。
LCフィルタ回路構成の整合回路は、良好なインピーダンス整合が得られる周波数範囲が狭帯域である。また、インピーダンス整合のために必要な素子数が多いため、損失が大きい傾向がある。
一方、オートトランス構造のインピーダンス整合回路が特許文献2に示されている。図16は特許文献2に示されている整合回路の回路図である。例えばパワーアンプの出力部に、この整合回路のポートP1が接続され、整合回路のポートP2にアンテナが接続される。
特開2017−84898号公報 国際公開第2011/090080号
図16に示されるようなオートトランス構造の整合回路においては、オートトランスの寄生リアクタンス成分の値を定めることで、アンテナのインピーダンス周波数特性に追従するようにトランス比を変えることができ、そのことで広帯域に亘ってインピーダンス整合させることができる。
このような整合回路を例えばパワーアンプとアンテナとの間に適用する場合に、パワーアンプで生じる高調波成分がアンテナから放射されないように、その高調波成分を抑制するため、整合回路の前段または後段にローパスフィルタやバンドパスフィルタが設けられることが多い。
上記フィルタはLC回路で構成されるので、フィルタを設けることで、インダクタおよびキャパシタによる損失が必然的に増加することになる。このように、インピーダンス整合回路とフィルタとを必要とする高周波回路において、フィルタを設けることにより損失が増加することは、パワーアンプの出力部とアンテナとの間に設けられる回路に限らず、インピーダンス整合回路とフィルタとを備える高周波回路に共通の課題である。
そこで、本発明の目的は、広帯域に亘るインピーダンス整合機能およびフィルタ機能を有する、低損失な整合回路、およびそれを備える通信装置を提供することにある。
(1)本発明の整合回路は、
第1ポートと第2ポートとのインピーダンスを整合させる整合回路であり、
前記第1ポートと前記第2ポートとの間に接続され、第1端子、第2端子および共用端子を備えるオートトランスと、
前記第2端子にシャント接続され、前記オートトランスの一部と共にローパスフィルタを構成する第1キャパシタと、を備え、
前記ローパスフィルタのカットオフ周波数は、前記第1ポートおよび接続第2ポートに入出力される高周波信号の周波数帯よりも高い、
ことを特徴とする。
上記構成により、オートトランス構造による広帯域に亘るインピーダンス整合特性を保ちながら、オートトランスの一部がローパスフィルタの一部を兼ねるので、実質的に少ない素子数でローパスフィルタが構成され、低損失化が図れる。
(2)上記(1)に記載の整合回路において、例えば、前記オートトランスは直列寄生インダクタンス成分を有し、前記ローパスフィルタの一部は前記直列寄生インダクタンス成分である。
(3)上記(1)または(2)に記載の整合回路において、例えば、前記オートトランスは並列寄生インダクタンス成分を有し、前記第1ポートと前記第1端子との間にシリーズ接続され、前記並列寄生インダクタンス成分と共にハイパスフィルタを構成する第2キャパシタ、を備える。
)本発明の整合回路は、
第1ポートと第2ポートとのインピーダンスを整合させる整合回路であり、
前記第1ポートと前記第2ポートとの間に接続され、第1端子、第2端子および共用端子を備えるオートトランスと、
前記第1ポートと前記第1端子との間にシリーズ接続され、前記オートトランスの一部と共にハイパスフィルタを構成する第2キャパシタと、を備え
前記ハイパスフィルタのカットオフ周波数は、前記第1ポートおよび前記第2ポートに入出力される高周波信号の周波数帯よりも低い
ことを特徴とする。
上記構成により、オートトランス構造による広帯域に亘るインピーダンス整合特性を保ちながら、オートトランスの一部がハイパスフィルタの一部を兼ねるので、実質的に少ない素子数でハイパスフィルタが構成され、低損失化が図れる。
)上記()に記載の整合回路において、例えば、前記オートトランスは並列寄生インダクタンス成分を有し、前記ハイパスフィルタの一部は前記並列寄生インダクタンス成分である。
)上記()または()に記載の整合回路において、例えば、前記オートトランスは直列寄生インダクタンス成分を有し、前記第2端子にシャント接続され、前記直列寄生インダクタンス成分と共にローパスフィルタを構成する第1キャパシタ、を備える。
)上記(1)、(2)、(3)、(6)のいずれかに記載の整合回路において、前記ローパスフィルタは、前記第2端子と前記第2ポートとの間に接続される第1インダクタを備えてもよい。この構成により、直列接続のインダクタの必要なインダクタンスを容易に定められる。
)上記(1)、(2)、(3)、(6)、(7)のいずれかに記載の整合回路において、例えば、前記第1ポートおよび前記第2ポートの一方はパワーアンプに接続され、他方はアンテナが接続される。
)上記()から()のいずれかに記載の整合回路において、前記ハイパスフィルタは、前記第1端子と前記共用端子との間に接続される第2インダクタを備えてもよい。この構成により、並列接続のインダクタの必要なインダクタンスを容易に定められる。
10)上記()、()、()、(6)、(9)のいずれかに記載の整合回路において、例えば、前記第1ポートおよび前記第2ポートの一方は通信回路に接続され、他方はアンテナに接続される。
11)上記(1)から(10)のいずれかに記載の整合回路において、前記オートトランスは、互いに磁界結合する第1コイルと第2コイルとを備え、前記第1コイルは前記第1端子と前記第2端子との間に接続され、前記第2コイルは前記第2端子と前記共用端子との間に接続される、ことが好ましい。
上記(1)に記載のオートトランスがこの構成であれば、高インピーダンス側にキャパシタ(第1キャパシタ)を入れる構造となるので、この第1キャパシタによる損失は小さく抑えられる。また、上記(4)に記載のオートトランスがこの構成であれば、低インピーダンス側にキャパシタ(第2キャパシタ)を入れる構造となるので、このキャパシタの等価直列インダクタンス(ESL)が、オートトランスによって等価的に生じる負のインダクタンスで抑制される。
12)上記(11)に記載の整合回路において、前記オートトランスは、コイル導体パターンが形成された複数の絶縁性基材が積層されて構成された単一の部品であり、前記積層の方向から視て、前記第1コイルのコイル開口と前記第2コイルのコイル開口とが重なることが好ましい。この構成により、整合回路をチップ部品として扱うことができ、これを他のチップ部品と共に回路基板に実装するだけで、インピーダンス整合およびフィルタ機能を持たせることができる。
(13)本発明の通信装置は、
通信回路と、アンテナと、前記通信回路と前記アンテナとの間に接続され、前記通信回路と前記アンテナのインピーダンスを整合させる整合回路と、を備え、
前記整合回路は、
第1ポートと第2ポートとのインピーダンスを整合させる整合回路であり、
前記第1ポートと前記第2ポートとの間に接続され、第1端子、第2端子および共用端子を有するオートトランスと、
前記第2端子と前記共用端子との間に接続され、前記オートトランスの一部と共にローパスフィルタを構成する第1キャパシタと、を備え、
前記ローパスフィルタのカットオフ周波数は、前記第1ポートおよび接続第2ポートに入出力される高周波信号の周波数帯よりも高い、
ことを特徴とする。
(14)上記(13)に記載の通信装置において、例えば、前記オートトランスは直列寄生インダクタンス成分を有し、前記ローパスフィルタの一部は前記直列寄生インダクタンス成分である。
15)本発明の通信装置は、
通信回路と、アンテナと、前記通信回路と前記アンテナとの間に接続され、前記通信回路と前記アンテナのインピーダンスを整合させる整合回路と、を備え、
前記整合回路は、
第1ポートと第2ポートとのインピーダンスを整合させる整合回路であり、
前記第1ポートと前記第2ポートとの間に接続され、第1端子、第2端子および共用端子を有するオートトランスと、
前記第1ポートと前記第1端子との間にシリーズ接続され、前記オートトランスの一部と共にハイパスフィルタを構成する第2キャパシタと、を備え
前記ハイパスフィルタのカットオフ周波数は、前記第1ポートおよび前記第2ポートに入出力される高周波信号の周波数帯よりも低い
ことを特徴とする。
16)上記(15)に記載の通信装置において、例えば、前記オートトランスは並列寄生インダクタンスを有し、前記ハイパスフィルタの一部は前記並列寄生インダクタンスである。
17)上記(13)から(16)のいずれかに記載の通信装置において、例えば、前記通信回路と前記整合回路との間に接続されたパワーアンプを有する。
上記(13)〜(17)に記載の構成により、広帯域に亘って、通信回路とアンテナとのインピーダンス整合を保ちつつ、低損失の通信装置が得られる。
本発明によれば、広帯域に亘るインピーダンス整合機能およびフィルタ機能を有する、低損失な整合回路およびそれを備える通信装置が得られる。
図1(A)は、第1の実施形態に係る整合回路11Aの回路図であり、図1(B)は、第1の実施形態に係る整合回路11Bの回路図である。 図2(A)、図2(B)、図2(C)は、いずれも図1(A)に示した整合回路11Aの等価回路図、または図1(B)に示した整合回路11Bの等価回路図である。 図3(A)、図3(B)は、本実施形態の整合回路11A,11Bの別の等価回路図である。 図4(A)はオートトランスTAまたはTBの各層の平面図である。図4(B)はオートトランスTAまたはTBの外観斜視図である。 図5(A)は、整合回路11A,11Bの第1ポートP1−第2ポートP2間の通過損失の周波数特性を示す図であり、図5(B)は整合回路11A,11Bの第1ポートP1から視た反射損失の周波数特性を示す図である。 図6(A)は、第2の実施形態に係る整合回路12Aの回路図であり、図6(B)は、第2の実施形態に係る整合回路12Bの回路図である。 図7(A)、図7(B)、図7(C)は、いずれも図6(A)に示した整合回路12Aの等価回路図、または図6(B)に示した整合回路12Bの等価回路図である。 図8(A)、図8(B)は、本実施形態の整合回路12A,12Bの別の等価回路図である。 図9(A)は、整合回路12A,12Bの第1ポートP1−第2ポートP2間の通過損失の周波数特性を示す図であり、図9(B)は整合回路12A,12Bの第1ポートP1から視た反射損失の周波数特性を示す図である。 図10(A)は、第3の実施形態に係る整合回路13Aの回路図であり、図10(B)は、その等価回路図である。 図11(A)、図11(B)は整合回路13Aの第1ポートP1−第2ポートP2間の通過損失の周波数特性を示す図であり、図11(C)は整合回路13Aの第1ポートP1から視た反射損失の周波数特性を示す図である。 図12(A)は第4の実施形態に係る整合回路14Aの回路図であり、図12(B)は整合回路14Aの等価回路図である。 図13(A)は第4の実施形態に係る別の整合回路14Bの回路図であり、図13(B)は整合回路14Bの等価回路図である。 図14は第5の実施形態に係る通信装置100のブロック図である。 図15(A)は、特許文献1に示されている整合回路の例を示す図である。図15(B)はLCフィルタ回路を多段構成とした整合回路の例を示す図である。 図16は特許文献2に示されている整合回路の回路図である。 図17は、第3の実施形態における整合回路に対する比較例としての整合回路の回路図である。
以降、図を参照して幾つかの具体的な例を挙げて、本発明を実施するための複数の形態を示す。各図中には同一箇所に同一符号を付している。要点の説明または理解の容易性を考慮して、便宜上実施形態を分けて示すが、異なる実施形態で示した構成の部分的な置換または組み合わせは可能である。第2の実施形態以降では第1の実施形態と共通の事柄についての記述を省略し、異なる点についてのみ説明する。特に、同様の構成による同様の作用効果については実施形態毎には逐次言及しない。
《第1の実施形態》
第1の実施形態は、ローパスフィルタ特性を有するインピーダンス整合回路の例である。
図1(A)は、第1の実施形態に係る整合回路11Aの回路図であり、図1(B)は、第1の実施形態に係る整合回路11Bの回路図である。これら整合回路11A,11Bは、第1ポートP1と第2ポートP2とのインピーダンスを整合させる機能と、ローパスフィルタ機能とを有する。整合回路11Aは、オートトランスTAと第1キャパシタC1を備える。また、整合回路11Bは、オートトランスTBと第1キャパシタC1を備える。
上記オートトランスTA,TBは、第1ポートP1側に接続される第1端子T1と、第2ポートP2側に接続される第2端子T2と、基準電位(グランド)に接続される共用端子T3とを備える。
整合回路11AのオートトランスTAは、第1端子T1と第2端子T2との間に接続された第1コイルL1と、第2端子T2と共用端子T3との間に接続された第2コイルL2とで構成されている。また、整合回路11BのオートトランスTBは、第1端子T1と第2端子T2との間に接続された第1コイルL1と、第1端子T1と共用端子T3との間に接続された第2コイルL2とで構成されている。第1コイルL1と第2コイルL2は結合係数k で結合する。
整合回路11A,11Bにおいて、第1キャパシタC1は第2端子T2とグランドとの間にシャント接続されている。
図2(A)、図2(B)、図2(C)は、いずれも図1(A)に示した整合回路11Aの等価回路図、または図1(B)に示した整合回路11Bの等価回路図である。つまり、整合回路11A,11Bのいずれも、図2(A)、図2(B)、図2(C)のいずれかの等価回路で表すことができる。但し、直列寄生インダクタLsおよび並列寄生インダクタLpが1次側にある場合と2次側にある場合とで、それらのインダクタンスは、理想トランスのトランス比等に応じて異なる。
上記オートトランスTA,TBは、直列寄生インダクタLsで表される直列寄生インダクタンス成分と、並列寄生インダクタLpで表される並列寄生インダクタンス成分を有する。つまり、直列寄生インダクタLsで表される直列寄生インダクタンス成分や並列寄生インダクタLpで表される並列寄生インダクタンス成分は、オートトランスTA,TBの一部である。また、オートトランスTA,TBは、寄生成分を分離した等価回路では、理想トランスITと、直列寄生インダクタLsと、並列寄生インダクタLpとで表される。
ここで、第1コイルL1の自己インダクタンスをL1、第2コイルL2の自己インダクタンスをL2、第1コイルL1と第2コイルL2との相互インダクタンスをM、でそれぞれ表し、また、直列寄生インダクタLsのインダクタンスをLsで表し、並列寄生インダクタLpのインダクタンスをLpで表すと、各寄生成分のインダクタンスは次の関係にある。
M = k√(L1*L2)
n = (L1 + L2 + 2M) /(L2 + M)
Ls = {(1 - k2)L1*L2} / (L1 + L2 + 2M)
Lp = L1 + L2 + 2M
図2(A)、図2(B)、図2(C)いずれの表現でも、第1キャパシタC1と直列寄生インダクタLsとでローパスフィルタLPFが構成される。
つまり、ローパスフィルタLPFの一部として、オートトランスTA,TBの直列寄生インダクタLsを利用するので、実質的に少ない素子数でローパスフィルタが構成される。このことにより、例えばローパスフィルタ用に外部にインダクタを接続した場合に比べて、そのインダクタによる損失が発生せず、全体として低損失化が図れる。
図3(A)、図3(B)は、本実施形態の整合回路11A,11Bの別の等価回路図である。この例は、オートトランスTA,TBを、第1コイルL1と第2コイルL2との磁界結合による相互インダクタンスMを明示した三端子等価回路で表している。
図1(A)、図1(B)に示した、第1コイルL1の自己インダクタンスをL1、第2コイルL2の自己インダクタンスをL2、第1コイルL1と第2コイルL2との相互インダクタンスをM、でそれぞれ表すと、図3(A)、図3(B)において、インダクタLaのインダクタンスは(L1+M)、インダクタLbのインダクタンスは(-M)、インダクタLcのインダクタンスは(L2+M)、である。
図3(B)に示す整合回路11Bの第1ポートP1と第2ポートP2との間のインピーダンス変換比は、(-M + L2 + M) : (L1 + M + L2 + M) : = L2 : (L1 + L2 + 2M)
である。つまり、第1ポートは低インピーダンス側、第2ポートP2は高インピーダンス側である。
整合回路11Bによれば、高インピーダンス側において並列にキャパシタ(第1キャパシタC1)を入れる回路構成となるので、第1キャパシタC1に流れる電流は相対的に小さい。このことにより、第1キャパシタC1を設けることによる損失増加は小さい。
次に、オートトランスTA,TBの構造の例を示す。図4(A)はオートトランスTAまたはTBの各層の平面図である。図4(B)はオートトランスTAまたはTBの外観斜視図である。図1(A)、図1(B)では、オートトランスの符号をTAとTBとに区別したが、外部に接続する回路構成が異なるだけであり、実際には同じ部品である。
オートトランスTA,TBは、表面実装型のチップ部品として構成されており、絶縁性基材S1〜S6を含む複数の絶縁性基材を備えている。これら絶縁性基材は非磁性体セラミック基材または非磁性体樹脂基材である。基材S1〜S6には各種導体パターンが形成されている。「各種導体パターン」には、基材の表面に形成された導体パターンだけでなく、層間接続導体を含む。層間接続導体はビア導体だけでなく、図4(B)に表れているように、積層体の端面に形成される端面電極も含む。
基材S1は積層体の実装面(最下層)に相当する。基材S1には第1端子T1、第2端子T2、共用端子(グランド端子)T3がそれぞれ形成されている。
基材S2には約11/12ターンのループ状の導体パターンL23が形成されている。基材S3には約9/12ターンのループ状の導体パターンL22が形成されている。基材S4には約8/12ターンのループ状の導体パターンL21が形成されている。これら直列的に接続された導体パターンL21,L22,L23で第2コイル(図1(A)、図1(B)における第2コイルL2)が構成されている。
基材S5には約1/2ターンのループ状の導体パターンL12が形成されている。基材S6には約8/12ターンのループ状の導体パターンL11が形成されている。これら直列的に接続された導体パターンL11,L12で第1コイル(図1(A)、図1(B)における第1コイルL1)が構成されている。
このように、オートトランスTA,TBは、コイル導体パターンが形成された複数の絶縁性基材が積層されて構成された単一の部品である。オートトランスTA,TBは、積層の方向から視て、第1コイルL1のコイル開口と第2コイルL2のコイル開口とが重なる。また、第1コイルL1と第2コイルL2は同一の巻回軸を有し、且つその内外径寸法はほぼ同一である。
この構成により、オートトランスをチップ部品として扱うことができ、このオートトランスと第1キャパシタとを回路基板に実装するだけで、整合回路を構成できる。
次に、本実施形態の整合回路11A,11Bのフィルタ特性について示す。図5(A)は、整合回路11A,11Bの第1ポートP1−第2ポートP2間の通過損失(S21)の周波数特性を示す図であり、図5(B)は整合回路11A,11Bの第1ポートP1から視た反射損失(S11)の周波数特性を示す図である。図5(A)において、通過損失が−3dBとなる周波数が、ローパスフィルタのカットオフ周波数fcである。このカットオフ周波数fcは、整合回路11A,11Bの第1ポートP1および第2ポートP2に入出力される高周波信号の周波数帯の上限周波数より高い。つまり、第1ポートP1(第2ポートP2)から意図して入力される高周波信号はローパスフィルタによってほとんど減衰されることなく、第2ポート(第1ポートP1)から出力されるのに対して、意図せず第1ポートP1(第2ポートP2)に混入する高調波成分(意図して入力される高周波信号よりも高い周波数成分)は、ローパスフィルタによってカットされる。換言すると、本実施形態の整合回路は、第1ポートP1および第2ポートP2に入出力される高周波信号とは異なる高調波成分をカットするローパスフィルタを備える。
上記カットオフ周波数fcは通信周波数の2倍未満である。このことにより、例えば、一方のポートにパワーアンプを接続し、他方のポートにアンテナを接続した場合には、パワーアンプの歪み特性によって生じる高調波成分のアンテナからの輻射が抑制される。この場合、パワーアンプの歪み特性によって生じる高調波成分が、上記の、意図せずポートに混入する高調波成分に相当する。
《第2の実施形態》
第2の実施形態は、ハイパスフィルタ特性を有するインピーダンス整合回路の例である。
図6(A)は、第2の実施形態に係る整合回路12Aの回路図であり、図6(B)は、第2の実施形態に係る整合回路12Bの回路図である。これら整合回路12A,12Bは、第1ポートP1と第2ポートP2とのインピーダンスを整合させる機能と、ローパスフィルタ機能とを有する。整合回路12Aは、オートトランスTAと第2キャパシタC2を備える。また、整合回路12Bは、オートトランスTBと第2キャパシタC2を備える。
上記オートトランスTA,TBの構成は第1の実施形態で示したとおりである。
整合回路12A,12Bにおいて、第2キャパシタC2は第1端子T1と第1ポートP1との間にシリーズに接続されている。
図7(A)、図7(B)、図7(C)は、いずれも図6(A)に示した整合回路12Aの等価回路図、または図6(B)に示した整合回路12Bの等価回路図である。つまり、整合回路12A,12Bのいずれも、図7(A)、図7(B)、図7(C)のいずれかの等価回路で表すことができる。
図7(A)、図7(B)、図7(C)いずれの表現でも、第2キャパシタC2と並列寄生インダクタLpとでハイパスフィルタHPFが構成される。
つまり、ハイパスフィルタHPFの一部として、オートトランスTA,TBの並列寄生インダクタLpを利用するので、実質的に少ない素子数でハイパスフィルタが構成される。このことにより、例えばハイパスフィルタ用に外部にインダクタを接続した場合に比べて、そのインダクタによる損失が発生せず、全体として低損失化が図れる。
図8(A)、図8(B)は、本実施形態の整合回路12A,12Bの別の等価回路図である。この例は、オートトランスTA,TBを、第1コイルL1と第2コイルL2との磁界結合による相互インダクタンスMを明示した三端子等価回路で表している。
図8(B)に示す構成では、第2キャパシタC2は等価的な負のインダクタ(-M)を有するインダクタLbに直列接続されるので、この第2キャパシタC2の等価直列インダクタンス(ESL)が、負のインダクタンス(-M)と合成されることによって抑制される。その結果、周波数依存性が小さくなり、広帯域に亘って反射損失が低く保たれる。
次に、本実施形態の整合回路12A,12Bのフィルタ特性について示す。図9(A)は、整合回路12A,12Bの第1ポートP1−第2ポートP2間の通過損失(S21)の周波数特性を示す図であり、図9(B)は整合回路12A,12Bの第1ポートP1から視た反射損失(S11)の周波数特性を示す図である。図9(A)において、通過損失が−3dBとなる周波数が、ハイパスフィルタのカットオフ周波数fcである。このカットオフ周波数fcは、整合回路12A,12Bの第1ポートP1および第2ポートP2に入出力される高周波信号の周波数帯の下限周波数より低い。つまり、第1ポートP1(第2ポートP2)から意図して入力される高周波信号はハイパスフィルタによってほとんど減衰されることなく、第2ポート(第1ポートP1)から出力されるのに対して、意図せず第1ポートP1(第2ポートP2)に混入する低調波成分(意図して入出力される高周波信号よりも低い周波数成分)は、ハイパスフィルタによってカットされる。換言すると、本実施形態の整合回路は、第1ポートP1および第2ポートP2に入出力される高周波信号とは異なる低調波成分をカットするハイパスフィルタを備える。
上記カットオフ周波数fcは通信周波数の1/2倍以上である。このことにより、例えば、一方のポートに通信回路を接続し、他方のポートにアンテナを接続した場合には、通信回路内で生じる低調波成分のアンテナからの輻射が抑制される。この場合、通信回路内で生じる低調波成分が、上記の、意図せずポートに混入する低調波成分に相当する。
《第3の実施形態》
第3の実施形態は、バンドパスフィルタ特性を有するインピーダンス整合回路の例である。
図10(A)は、第3の実施形態に係る整合回路13Aの回路図であり、図10(B)は、その等価回路図である。整合回路13Aは、第1ポートP1と第2ポートP2とのインピーダンスを整合させる機能と、バンドパスフィルタ機能とを有する。整合回路13Aは、オートトランスTAと第1キャパシタC1と第2キャパシタC2とを備える。
上記オートトランスTAの構成は第1の実施形態で示したとおりである。
整合回路13Aにおいて、第1キャパシタC1は第2端子T2とグランドとの間にシャント接続されていて、第2キャパシタC2は第1端子T1と第1ポートP1との間にシリーズに接続されている。
図10(B)において、第1キャパシタC1と直列寄生インダクタLsとでローパスフィルタLPFが構成される。また、第2キャパシタC2と並列寄生インダクタLpとでハイパスフィルタHPFが構成される。ローパスフィルタLPFのカットオフ周波数は高周波信号の周波数帯より高く、ハイパスフィルタHPFのカットオフ周波数は高周波信号の周波数帯より低い。したがって、第1ポートP1と第2ポートP2との間で、バンドパスフィルタ特性を有する。
図11(A)、図11(B)は整合回路13Aの第1ポートP1−第2ポートP2間の通過損失(S21)の周波数特性を示す図であり、図11(C)は整合回路13Aの第1ポートP1から視た反射損失(S11)の周波数特性を示す図である。図11(A)、図11(B)、図11(C)において特性ラインPは本実施形態の特性、特性ラインCは比較例の整合回路の特性である。
ここで、比較例の整合回路を図17に示す。図17において、キャパシタC3とインダクタL3とでローパスフィルタLPFが構成されていて、キャパシタC4とインダクタL4とでハイパスフィルタHPFが構成されている。つまり、この比較例の整合回路は、オートトランスTAによるインピーダンス整合回路に、これとは別に構成されたローパスフィルタLPFとハイパスフィルタHPFを付加したものである。
図10(A)中の各素子の値は次のとおりである。
L1 = 0.5nH
L2 = 7.0nH
k = 0.7
C1 = 8.2pF
C2 = 1.8pF
第1ポートP1に接続されるRFICのインピーダンスは50Ω、第2ポートに接続されるアンテナのインピーダンスは3Ωである。
図17中の各素子の値は次のとおりである。
L1 = 0.5nH
L2 = 7.0nH
k = 0.7
C3 = 4.9pF
C4 = 3.0pF
L3 = 0.3nH
L4 = 6.1nH
また、各インダクタの直列等価抵抗(ESR)は次式によって計算している。
R = 2πf L / Q
f:周波数
L:インダクタンス
なお、インダクタL3,L4のQ値は、Q=60、第1コイルL1、第2コイルのQ値は、Q=30としている。
本実施形態の整合回路13AのオートトランスTAのインピーダンス変換比は、第1ポートP1と第2ポートP2との間のインピーダンス変換比とは異なる。つまり、フィルタ形成用の第1キャパシタC1または第2キャパシタC2の付加によって、回路全体で所定のインピーダンス変換比になるので、オートトランス単体で所定のインピーダンス変換比を定めて、それにフィルタを付加する場合に比べて、素子数が少なくなることだけでなく、フィルタ形成用の第1キャパシタまたは第2キャパシタの付加によるインピーダンスのずれを小さくできる。また、そのことにより反射損失が低減される。
本実施形態の整合回路13Aによれば、図11(A)、図11(B)に表れているように、1700MHz〜2100MHz以下の周波数帯を通過させ、それ以外の周波数帯を減衰させることができる。また、特に図11(B)に表れているように、比較例の整合回路より、通過損失を低減できることが分かる。
なお、この第3の実施形態においても、オートトランスの構成を図1(B)や図6(B)に示したオートトランスTBの構成としてもよい。
《第4の実施形態》
第4の実施形態では、インダクタを更に接続した整合回路の例を示す。
図12(A)は第4の実施形態に係る整合回路14Aの回路図であり、図12(B)は整合回路14Aの等価回路図である。整合回路14Aは、第1ポートP1と第2ポートP2とのインピーダンスを整合させる機能と、ローパスフィルタ機能とを有する。整合回路14Aは、オートトランスTAと第1キャパシタC1と第1インダクタLs1とを備える。
上記オートトランスTAの構成は第1の実施形態で示したとおりである。
図12(B)において、直列寄生インダクタLsおよび第1インダクタLs1と、第1キャパシタC1とでローパスフィルタLPFが構成される。
図13(A)は第4の実施形態に係る別の整合回路14Bの回路図であり、図13(B)は整合回路14Bの等価回路図である。整合回路14Bは、第1ポートP1と第2ポートP2とのインピーダンスを整合させる機能と、ハイパスフィルタ機能とを有する。整合回路14Bは、オートトランスTAと第2キャパシタC2と第2インダクタLp2とを備える。
上記オートトランスTAの構成は第1の実施形態で示したとおりである。
図13(B)において、並列寄生インダクタLpおよび第2インダクタLp2と、第2キャパシタC2とでハイパスフィルタHPFが構成される。
本実施形態で示したように、オートトランスTAの直列寄生インダクタLsに対して直列接続されるように外部に第1インダクタLs1を接続してもよい。同様に、オートトランスTAの並列寄生インダクタLpに対して並列接続されるように外部に第2インダクタLp2を接続してもよい。
本実施形態によれば、ローパスフィルタ部の直列接続のインダクタを必要なインダクタンスに容易に定められる。同様にハイパスフィルタ部の並列接続のインダクタを必要なインダクタンスに容易に定められる。
なお、この第4の実施形態においても、オートトランスの構成を図1(B)や図6(B)に示したオートトランスTBの構成としてもよい。
また、図12(A)に示した整合回路14Aに第2キャパシタC2を付加することによって、または、図13(A)に示した整合回路14Bに第1キャパシタC1を付加することによって、バンドパスフィルタ特性を持たせてもよい。さらに、図12(A)に示した整合回路14Aに第2キャパシタC2および第2インダクタLp2を付加してもよいし、図13(A)に示した整合回路14Bに第1キャパシタC1および第1インダクタLs1を付加してもよい。
《第5の実施形態》
第5の実施形態では通信装置の例を示す。
図14は第5の実施形態に係る通信装置100のブロック図である。本実施形態の通信装置100は、アンテナ1、整合回路10、パワーアンプ40、RFIC(通信回路)50を備えている。アンテナ1とRFIC(通信回路)50との間に、整合回路10とパワーアンプ40とが接続され、パワーアンプ40はRFIC50と整合回路10との間に接続されている。なお、整合回路10の構成は、以上の各実施形態で示した整合回路である。RFIC50は、ローバンド(700MHz〜1.0GHz)とハイバンド(1.4GHz〜2.7GHz)についての送信回路を備えている。アンテナ1は、ローバンドとハイバンドに対応するモノポールアンテナ、逆L型アンテナ、逆F型アンテナ等である。なお、受信回路系については図14での図示を省略している。
上記構成要素は1つの筐体内に収納されている。例えば、整合回路10、パワーアンプ40、RFIC50はプリント配線板に実装され、プリント配線板は筐体内に収納される。アンテナ1はプリント配線板に実装されるか、筐体の内面または内部に配置される。
以上に示した構成により、広帯域に亘って、通信回路とアンテナとのインピーダンス整合を保ちつつ、低損失な通信装置が得られる。
最後に、上述の実施形態の説明は、すべての点で例示であって、制限的なものではない。当業者にとって変形および変更が適宜可能である。本発明の範囲は、上述の実施形態ではなく、特許請求の範囲によって示される。さらに、本発明の範囲には、特許請求の範囲内と均等の範囲内での実施形態からの変更が含まれる。
C1…第1キャパシタ
C2…第2キャパシタ
C3,C4…キャパシタ
C31,C32…キャパシタ
HPF…ハイパスフィルタ
IT…理想トランス
L1…第1コイル
L11,L12…導体パターン
L2…第2コイル
L21,L22,L23…導体パターン
L3,L4…インダクタ
L31…インダクタ
La,Lb,Lc…インダクタ
Lp…並列寄生インダクタ
Lp2…第2インダクタ
LPF…ローパスフィルタ
Ls…直列寄生インダクタ
Ls1…第1インダクタ
P1…第1ポート
P2…第2ポート
S1〜S6…絶縁性基材
T1…第1端子
T2…第2端子
T3…共用端子
TA,TB…オートトランス
1…アンテナ
10…整合回路
11A,11B…整合回路
12A,12B…整合回路
13A…整合回路
14A,14B…整合回路
30…整合回路
40…パワーアンプ
50…RFIC
100…通信装置

Claims (17)

  1. 第1ポートと第2ポートとのインピーダンスを整合させる整合回路であり、
    前記第1ポートと前記第2ポートとの間に接続され、第1端子、第2端子および共用端子を備えるオートトランスと、
    前記第2端子にシャント接続され、前記オートトランスの一部と共にローパスフィルタを構成する第1キャパシタと、を備え、
    前記ローパスフィルタのカットオフ周波数は、前記第1ポートおよび接続第2ポートに入出力される高周波信号の周波数帯よりも高い、
    ことを特徴とする整合回路。
  2. 前記オートトランスは直列寄生インダクタンス成分を有し、前記ローパスフィルタの一部は前記直列寄生インダクタンス成分である、請求項1に記載の整合回路。
  3. 前記オートトランスは並列寄生インダクタンス成分を有し、
    前記第1ポートと前記第1端子との間にシリーズ接続され、前記並列寄生インダクタンス成分と共にハイパスフィルタを構成する第2キャパシタ、を備える、
    請求項1または2に記載の整合回路。
  4. 第1ポートと第2ポートとのインピーダンスを整合させる整合回路であり、
    前記第1ポートと前記第2ポートとの間に接続され、第1端子、第2端子および共用端子を備えるオートトランスと、
    前記第1ポートと前記第1端子との間にシリーズ接続され、前記オートトランスの一部と共にハイパスフィルタを構成する第2キャパシタと、を備え
    前記ハイパスフィルタのカットオフ周波数は、前記第1ポートおよび前記第2ポートに入出力される高周波信号の周波数帯よりも低い
    ことを特徴とする整合回路。
  5. 前記オートトランスは並列寄生インダクタンス成分を有し、前記ハイパスフィルタの一部は前記並列寄生インダクタンス成分である、請求項に記載の整合回路。
  6. 前記オートトランスは直列寄生インダクタンス成分を有し、
    前記第2端子にシャント接続され、前記直列寄生インダクタンス成分と共にローパスフィルタを構成する第1キャパシタ、を備える、
    請求項またはに記載の整合回路。
  7. 前記ローパスフィルタは、前記第2端子と前記第2ポートとの間に接続される第1インダクタを備える、
    請求項1、2、3、6のいずれかに記載の整合回路。
  8. 前記第1ポートおよび前記第2ポートの一方はパワーアンプに接続され、他方はアンテナに接続される、
    請求項1、2、3、6、7のいずれかに記載の整合回路。
  9. 前記ハイパスフィルタは、前記第1端子と前記共用端子との間に接続される第2インダクタを備える、
    請求項からのいずれかに記載の整合回路。
  10. 前記第1ポートおよび前記第2ポートの一方は通信回路に接続され、他方はアンテナに接続される、
    請求項3、4、5、6、9のいずれかに記載の整合回路。
  11. 前記オートトランスは、互いに磁界結合する第1コイルと第2コイルとを備え、前記第1コイルは前記第1端子と前記第2端子との間に接続され、前記第2コイルは前記第2端子と前記共用端子との間に接続される、
    請求項1から10のいずれかに記載の整合回路。
  12. 前記オートトランスは、コイル導体パターンが形成された複数の絶縁性基材が積層されて構成された単一の部品であり、
    前記積層の方向から視て、前記第1コイルのコイル開口と前記第2コイルのコイル開口とが重なる、
    請求項11に記載の整合回路。
  13. 通信回路と、アンテナと、前記通信回路と前記アンテナとの間に接続され、前記通信回路と前記アンテナのインピーダンスを整合させる整合回路と、を備え、
    前記整合回路は、
    第1ポートと第2ポートとのインピーダンスを整合させる整合回路であり、
    前記第1ポートと前記第2ポートとの間に接続され、第1端子、第2端子および共用端子を有するオートトランスと、
    前記第2端子と前記共用端子との間に接続され、前記オートトランスの一部と共にローパスフィルタを構成する第1キャパシタと、を備え、
    前記ローパスフィルタのカットオフ周波数は、前記第1ポートおよび接続第2ポートに入出力される高周波信号の周波数帯よりも高い、
    ことを特徴とする通信装置。
  14. 前記オートトランスは直列寄生インダクタンス成分を有し、前記ローパスフィルタの一部は前記直列寄生インダクタンス成分である、
    請求項13に記載の通信装置。
  15. 通信回路と、アンテナと、前記通信回路と前記アンテナとの間に接続され、前記通信回路と前記アンテナのインピーダンスを整合させる整合回路と、を備え、
    前記整合回路は、
    第1ポートと第2ポートとのインピーダンスを整合させる整合回路であり、
    前記第1ポートと前記第2ポートとの間に接続され、第1端子、第2端子および共用端子を有するオートトランスと、
    前記第1ポートと前記第1端子との間にシリーズ接続され、前記オートトランスの一部と共にハイパスフィルタを構成する第2キャパシタと、を備え
    前記ハイパスフィルタのカットオフ周波数は、前記第1ポートおよび前記第2ポートに入出力される高周波信号の周波数帯よりも低い
    ことを特徴とする通信装置。
  16. 前記オートトランスは並列寄生インダクタンス成分を有し、前記ハイパスフィルタの一部は前記並列寄生インダクタンス成分である、
    請求項15に記載の通信装置。
  17. 前記通信回路と前記整合回路との間に接続されたパワーアンプを有する、請求項13から16のいずれかに記載の通信装置。
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