JP6758795B2 - 波動歯車装置 - Google Patents

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Description

本発明は波動歯車装置に関し、特に、可撓性の内歯車および可撓性の外歯車を備えた波動歯車装置に関する。
減速機等として用いられる波動歯車装置は、一般に、剛性の内歯車の内側に可撓性の外歯車が配置され、外歯車を波動発生器によって楕円状に撓めて内歯車にかみ合わせている。波動発生器をモータ等によって回転すると、両歯車のかみ合い位置が円周方向に移動する。この結果、両歯車の歯数差に応じて所定の減速比で減速された相対回転が両歯車の間に発生する。一方の歯車を回転しないように固定することで、他方の歯車から減速回転が取り出される。
外歯車として使用されるカップ形状あるいはシルクハット形状の外歯車は、その円筒部の開口端の側に形成されている外歯の部分が、波動発生器によって楕円形状に撓められ、外歯が、真円の剛体である内歯車の内歯と、楕円形状の長軸付近でかみ合う。長軸付近のかみ合いは、歯筋方向において同一ではなく、カップ形状あるいはシルクハット形状のコーニングの影響で、開口側で深く、ダイヤフラム側で浅くなる。また、このかみ合いのため、波動歯車装置の伝達特性、強度特性は、各部の製作寸法精度、組み付け精度の影響を大きく受ける。
この軸方向のかみ合い差を緩和するために、外歯車の外歯において、歯筋方向に沿って開口側の部分に、大きなレリービングを施す方法、歯形転位を施す方法が知られている。また、組み付け精度を維持するために、ユニットタイプの波動歯車装置が知られているが、十分ではない。例えば、特許文献1には、転位歯形を用いた波動歯車装置が記載されており、ここには、カップ形状の外歯車のコーニングについても記載されている。
特開2011−144916号公報
本発明の目的は、この点に鑑みて、外歯車と内歯車との間の歯筋方向におけるかみ合い状態を改善可能な波動歯車装置を提供することにある。
上記の課題を解決するために、本発明の波動歯車装置では、内歯車を半径方向に撓み可能な可撓性の内歯車とし、波動発生器によって非円形に撓められた可撓性の外歯車を、内歯車に対して、オーバーラップかみ合い状態で、かみ合わせるようにしている。また、可撓性の内歯車を外周側から支持して、外歯車とのかみ合い状態を維持している。
すなわち、本発明の波動歯車装置は、
半径方向に撓み可能な可撓性を備えた内歯車と、
前記内歯車を外周側から支持するための支持用内周面を備えた支持機構と、
前記内歯車の内側に同軸に配置された可撓性の外歯車と、
前記外歯車の内側に相対回転可能に嵌め込まれ、前記外歯車を非円形に撓めて、前記支持用内周面によって支持される前記内歯車に押し付けることで、前記外歯車を前記内歯車に対して円周方向に離れた複数の箇所でかみ合わせている波動発生器と
を有しており、
前記内歯に対する前記外歯のかみ合い状態は、前記内歯および前記外歯のそれぞれのピッチ円が相互にオーバーラップするオーバーラップかみ合い状態であることを特徴としている。
本発明では、可撓性の内歯車と可撓性の外歯車が相互に、オーバーラップかみ合い状態でかみ合う。歯筋方向の各位置における両歯車のかみ合いの差が緩和される。各部の製作寸法精度、組み付け精度に起因する波動歯車装置の伝達特性、強度特性の低下を抑制できる。
これに加えて、本発明は、カップ形状あるいはシルクハット形状の外歯車のコーニングと呼ばれる撓みに起因して、歯筋方向における両歯車のかみ合い状態が変化するカップ型あるいはシルクハット型の波動歯車装置に用いられる。
すなわち、本発明では、カップ型あるいはシルクハット型の波動歯車装置において、前記外歯車は、半径方向に撓み可能な外歯車円筒部と、この外歯車円筒部の一端から半径方向の外方あるいは内方に延びる外歯車ダイヤフラムと、前記外歯車円筒部の他端の側の外周面部分に形成した外歯とを備えたカップ形状あるいはシルクハット形状の外歯車である。前記内歯車は、半径方向に撓み可能な内歯車円筒部と、この内歯車円筒部の一端から半径方向の外方あるいは内方に延びる内歯車ダイヤフラムと、前記内歯車円筒部の他端の側の内周面部分に形成した内歯とを備えたカップ形状あるいはシルクハット形状の内歯車である。
また、前記支持機構は、前記内歯における歯筋方向の各位置の半径方向の撓みに追従して変位可能なフローティング状態で、前記内歯車円筒部における前記内歯が形成されている内歯形成部分の外周面を支持する前記支持用内周面を備えたフローティングリングを有している。前記フローティングリングの内径は、前記外歯車を介して前記波動発生器によって非円形に撓められる前記内歯形成部分の外径に基づき設定される。
さらに、前記波動発生器は、前記外歯車円筒部における前記外歯が形成されている外歯形成部分の内側に相対回転可能に嵌め込まれて、当該外歯形成部分を非円形に撓めて、前記フローティングリングの円形内周面によって支持されている前記内歯形成部分に押し付ける。
本発明の波動歯車装置では、波動発生器によって撓められる外歯車は、内歯車に対して、オーバーラップかみ合い状態でかみ合う。内歯車を外周側から支持しているフローティングリングは、オーバーラップかみ合い状態を維持すると共に、内歯車の内歯の歯筋方向における半径方向の撓み状態に追従して変位可能なフローティング状態で、内歯車を支持する。歯筋方向の各位置における両歯車のかみ合い状態の差を緩和できる。各部の製作寸法精度、組み付け精度に起因する波動歯車装置の伝達特性、強度特性の低下を抑制できる。
前記波動発生器は、一般に、前記外歯形成部分を楕円形状に撓め、当該楕円形状の長軸方向の両端の位置において、前記外歯を前記内歯にかみ合わせる。この場合には、前記フローティングリングの前記支持用内周面の内径は、前記外歯形成部分を介して前記波動発生器によって楕円状に撓められた前記内歯形成部分の前記外周面の長径に基づき設定される。フローティングリングの内径を適切に設定することで、波動発生器の回転トルクの上昇を防ぐことができる。
前記フローティングリングをフローティング状態で支持するために、前記支持機構はリング支持部を備えている。リング支持部は、前記フローティングリングの外周面における前記軸線方向の途中の位置を中心として、前記フローティングリングの前記軸線方向の両側部分が半径方向に変位可能な状態で、前記フローティングリングを支持している。
例えば、前記支持機構として、同軸に配置された内側円筒および外側円筒と、前記内側円筒および前記外側円筒の間を繋ぐ円環状ウエブとを備えたH型断面の円筒部材を用いることができる。この場合、前記円筒部材における前記内側円筒が、前記フローティングリングであり、前記円筒部材における前記円環状ウエブおよび前記外側円筒が、前記リング支持部である。
また、前記支持機構として、玉軸受を用いることができる。この場合、前記玉軸受における内輪が、前記フローティングリングであり、前記玉軸受におけるボールおよび外輪が、前記リング支持部である。
さらに、前記軸線方向への前記フローティングリングの移動を拘束する弾性体を備えていることが望ましい。
本発明を適用した波動歯車装置を示す概略縦断面図である。 図1Aの波動歯車装置の概略横断面図である。 内歯車および外歯車の撓み状態を示す説明図である。 波動発生器によって楕円形状に撓められる前の内歯車、外歯車を示す縦断面図である。 波動発生器によって楕円形状に撓められた状態の内歯車、外歯車における長軸を含む断面を示す縦断面図である。 波動発生器によって楕円形状に撓められた状態の内歯車、外歯車における短軸を含む断面を示す縦断面図である。 異なる構成のフローティングリングを備えた波動歯車装置の例を示す半断面図である。 波動歯車装置の別の例を示す半断面図である。 波動歯車装置の別の例を示す半断面図である。 波動歯車装置の別の例を示す半断面図である。
以下に、図面を参照して、本発明を適用した波動歯車装置の実施の形態を説明する。図1Aは、実施の形態の波動歯車装置を示す概略縦断面図であり、図1Bはその概略横断面図である。図2は波動歯車装置の各部の撓み状態を誇張した状態で示す説明図である。波動歯車装置1は、半径方向に撓み可能な可撓性を備えた内歯車2と、内歯車2を外周側から支持するための円形の支持用内周面3aを備えた支持機構3と、内歯車2の内側に同軸に配置された可撓性の外歯車4と、波動発生器5とを備えている。
波動発生器5は、外歯車4の内側に相対回転可能に嵌め込まれ、外歯車4を非円形に撓めて、支持用内周面3aによって支持される内歯車2に押し付け、外歯車4を内歯車2に対して円周方向に離れた複数の箇所でかみ合わせている。また、内歯車2の内歯2aに対する外歯車4の外歯4aのかみ合い状態は、内歯2aおよび外歯4aのそれぞれのピッチ円が相互にオーバーラップするオーバーラップかみ合い状態に設定されている。
内歯車2はシルクハット形状の内歯車である。内歯車2は、半径方向に撓み可能な内歯車円筒部11と、この内歯車円筒部11の一端である後端から半径方向の外方に延びる円盤状の内歯車ダイヤフラム12と、内歯車ダイヤフラム12の外周端に形成した剛体である円環状のボス13とを備えている。内歯車円筒部11において、その他端である開口端から所定長さの円筒部分は内歯形成部分14である。内歯形成部分14の内周面に内歯2aが形成されている。
外歯車4はカップ形状の外歯車である。外歯車4は、半径方向に撓み可能な外歯車円筒部16と、この外歯車円筒部16の一端である後端から半径方向の内方に延びる円盤状の外歯車ダイヤフラム17と、外歯車ダイヤフラム17の内周縁に形成した剛体の円環状のボス18とを備えている。外歯車円筒部16において、その他端である開口端から所定長さの円筒部分は外歯形成部分19である。外歯形成部分19の外周面に外歯4aが形成されている。
波動発生器5は、外歯車4の外歯形成部分19の内側に、同軸に嵌め込まれている。波動発生器5は、剛体であるカム板21と、ウエーブベアリング22とを備えている。ウエーブベアリング22は、カム板21の楕円状外周面21aと、外歯車4の外歯形成部分19の内周面19aとの間に装着されている。ウエーブベアリング22にはボールベアリングを用いている。ウエーブベアリング22は、カム板21の楕円状外周面21aに装着されて、楕円状に撓められている。
図2から分かるように、楕円状に撓められたウエーブベアリング22の外輪22aによって、外歯車4の外歯形成部分19は楕円形状に撓められている。また、内歯車2の内歯形成部分14も、外歯形成部分19によって半径方向の外方に撓められて、全体として楕円形状に撓められている。楕円形状に撓められた外歯形成部分19の長軸Lmax付近において、外歯4aが内歯2aにかみ合っている。内歯2aに対する外歯4aのかみ合い状態は、それらのかみ合いのピッチ円が、一点鎖線で示すように、オーバーラップするオーバーラップかみ合い状態に設定されている。これに対して、楕円形状の短軸Lmin付近においては、外歯4aは内歯2aにはかみ合っておらず、また、内歯形成部分14の外周面は、支持機構3の支持用内周面3aから僅かに離れている。
図1に示すように、カム板21の中心部には、モータなどから回転が入力される入力軸6が同軸に連結固定される。入力軸6によってカム板21が回転すると、内歯2aに対する外歯4aのかみ合い位置が円周方向に移動する。内歯2aの歯数は外歯4aの歯数とは異なる。歯数差に応じた相対回転が両歯車2、4の間に生じる。例えば、内歯車2を回転しないように固定すると、外歯車4から減速回転を取り出すことができる。
次に、支持機構3はフローティングリング25を備えている。フローティングリング25の内周面が支持用内周面3aである。フローティングリング25は、内歯車2の内歯形成部分14の外周面14aを、内歯2aにおける歯筋方向の各位置の半径方向の撓みに追従して変位可能なフローティング状態で、支持している。フローティングリング25の支持用内周面3aの内径は、外歯車4を介して波動発生器5によって非円形、本例では楕円形状に撓められる内歯形成部分14の外周面の長径に基づき設定されている。
本例の支持機構3はボールベアリングを用いて構成されている。支持機構3は、所定幅の内輪として機能するフローティングリング25と、所定幅の外輪26と、これらの間に転動可能な状態で装着されている複数個のボール27とを備えている。内輪として機能するフローティングリング25は、軸線1aの方向(内歯の歯筋方向)において、ボール中心27aの位置を中心として、両端が半径方向に変位可能である。換言すると、フローティングリング25は、外輪26およびボール27からなるリング支持部によって、フローティング状態で支持されている。
ここで、フローティングリング25には、外歯車4の側からスラスト力が作用する。スラスト力によって、フローティングリング25が、内歯形成部分14に対して、軸線1aの方向にずれないようにすることが望ましい。例えば、弾性体28、例えば弾性リングを内歯形成部分14の外周面に取り付け、弾性体28によって、フローティングリング25の移動を阻止する。弾性体28は、例えば、ゴム、プラスチック等から形成され、内歯形成部分14の撓み性を阻害することのないように、低剛性の部材とする。また、外輪26を、不図示の固定側の部材によって、軸線1aの方向に移動しないように保持してもよい。
図3A、図3Bおよび図3Cは、波動歯車装置1の内歯車2および外歯車4の撓み状態(コーニング)を示す説明図である。図3Aは撓み前の状態を示し、図3Bは楕円形状に撓められた状態の長軸を含む断面を示し、図3Cは楕円形状に撓められた状態の短軸を含む断面を示す。
図3Aに示すように、波動発生器5を装着する前の状態では、内歯車2の内歯形成部分14、外歯車4の外歯形成部分19は、真円の状態にあり、内歯2aと外歯4aはかみ合っていない。
図3Bに示すように、長軸Lmaxを含む断面上においては、波動発生器5によって外歯車4の外歯形成部分19が半径方向の外方に撓む。撓み量は、外歯車ダイヤフラム17側から開口端の側に向けて、外歯車ダイヤフラム17からの距離に応じて増加する。
外歯4aにかみ合う内歯2aが形成されている内歯形成部分14は、外歯形成部分19を介して、波動発生器5によって半径方向の外方に撓められて、フローティングリング25の支持用内周面3aに押し付けられる。フローティングリング25はフローティング状態で内歯形成部分14を外周側から支持している。また、フローティングリング25の支持用内周面3aは、内歯形成部分14の半径方向の撓みを規制しており、その内径は、内歯2aと外歯4aとの間のオーバーラップかみ合いが解除されないように、設定されている。
内歯形成部分14における半径方向の外方への撓み量も、内歯車ダイヤフラム12の側から開口端の側に向けて、内歯車ダイヤフラム12からの距離に応じて増加する。フローティングリング25は、内歯2aと外歯4aとの間のオーバーラップかみ合い状態を維持しながら、内歯2aの撓み状態に追従して、ボール27を中心として、内歯車ダイヤフラム12の側の端に比べて、開口端の側の端が、半径方向の外側により多く変位する。
よって、外歯4aの撓み状態に追従した状態で内歯2aをかみ合わせることができる。すなわち、歯筋方向における両歯2a、4aの間のかみ合いの差を緩和できる。この結果、プリロード力が低下し、1歯のかみ合い面積を増加でき、また、円周方向におけるかみ合い歯数を増加できる。これにより、波動歯車装置1の回転ムラ(回転電流リップル、角度伝達誤差)の減少、並びに、両歯車の歯底強度および耐摩耗性の向上が図れる。
図3Cに示すように、短軸Lminを含む断面上においては、内歯車2の内歯形成部分14および外歯車4の外歯形成部分19は半径方向の内方に撓められた状態になる。内歯2aに対して外歯4aは僅かに離れ、かみ合っていない。また、フローティングリング25の支持用内周面3aに対して、内歯形成部分14の外周面は僅かに離れた状態になる。
(フローティングリングの別の例)
図4Aは、上記の波動歯車装置1におけるフローティングリング25の別の例を示す概略半断面図である。この図に示す波動歯車装置1Aの支持機構3Aは、H型断面の円筒体から構成されている。すなわち、支持機構3Aは、フローティングリング25Aである所定幅の内側円筒と、フローティングリング25Aを同心状に取り囲む所定幅の外側円筒32と、フローティングリング25Aおよび外側円筒32の間を繋ぐ円環状のウエブ33と備えている。
支持機構3Aにおける円環状のウエブ33および外側円筒32が、フローティングリング25Aをフローティング状態で支持するリング支持部として機能する。ウエブ33の内周端部33aを中心として、フローティングリング25Aは、内歯形成部分14の撓みに追従して半径方向に変位可能である。なお、波動歯車装置1Aにおける支持機構以外の構成は、前述の波動歯車装置1と同一である。
(内歯車、外歯車の別の例)
上記の波動歯車装置1においては、内歯車2における内歯車ダイヤフラム12から内歯形成部分14までの距離、例えば、内歯車ダイヤフラム12から内歯形成部分14の内歯2aにおける歯筋方向の中心までの長さは、外歯車4における外歯車ダイヤフラム17から外歯形成部分19における外歯4aの中心までの長さとほぼ同一である。外周側に位置する内歯車2の内歯車円筒部11の長さに比べて、内周側に位置する外歯車4の外歯車円筒部16の長さを長くするほど、内歯2aと外歯4aとの間の歯筋方向のかみ合い深さの差は緩和される。例えば、図4Bに示す波動歯車装置1Bでは、内周側の外歯車4Bの外歯車円筒部16の長さを、内歯車2の内歯車円筒部11の長さよりも長くしてある。
図4Cは、上記の波動歯車装置1における可撓性の内歯車2の別の例を示す概略半断面図である。この図に示す波動歯車装置1Cの内歯車2Cは、内歯形成部分14を備えた内歯車円筒部11と、内歯車円筒部11の一端である後端から半径方向の外方に延びる円盤状の内歯車ダイヤフラム12と、剛体である円環状のボス13Cとを備えている。ボス13Cは、内歯車ダイヤフラム12の外周縁において、内歯車円筒部11の他端である開口端の側に突出する状態に形成されている。すなわち、内歯車ダイヤフラム12の後端側の端面12aとボス13Cの後端側の端面13aとが同一平面上に位置する。内歯車ダイヤフラム12の開口端側の端面12bに対して、ボス13Cの開口端側の端面13bは開口端の側に迫り出した位置にある。なお、波動歯車装置1Cにおける内歯車2C以外の構成は、前述の波動歯車装置1と同一である。
図4Dは、上記の波動歯車装置1における可撓性の外歯車4として、シルクハット形状の外歯車4Dを用いた例を示す概略半断面図である。この図に示す波動歯車装置1Dの外歯車4Dは、外歯形成部分19を備えた外歯車円筒部16と、外歯車円筒部16の一端である後端から半径方向の外方に延びる円盤状の外歯車ダイヤフラム17Dと、外歯車ダイヤフラム17Dの外周縁に形成した剛体の円環状のボス18Dとを備えている。なお、波動歯車装置1Dにおける外歯車4D以外の構成は、前述の波動歯車装置1と同一である。

Claims (6)

  1. 半径方向に撓み可能な可撓性を備えた内歯車と、
    前記内歯車を外周側から支持するための支持用内周面を備えた支持機構と、
    前記内歯車の内側に同軸に配置された可撓性の外歯車と、
    前記外歯車の内側に相対回転可能に嵌め込まれ、前記外歯車を非円形に撓めて、前記支持用内周面によって支持される前記内歯車に押し付け、前記外歯車を前記内歯車に対して円周方向に離れた複数の箇所でかみ合わせている波動発生器と
    を有しており、
    前記内歯車の内歯に対する前記外歯車の外歯かみ合い状態は、前記内歯および前記外歯のそれぞれのピッチ円が相互にオーバーラップするオーバーラップかみ合い状態であり、
    前記内歯車は、半径方向に撓み可能な内歯車円筒部と、この内歯車円筒部の一端から半径方向の外方あるいは内方に延びる内歯車ダイヤフラムと、前記内歯車円筒部の他端の側の内周面部分に形成した内歯とを備えたカップ形状あるいはシルクハット形状の内歯車であり、
    前記外歯車は、半径方向に撓み可能な外歯車円筒部と、この外歯車円筒部の一端から半径方向の外方あるいは内方に延びる外歯車ダイヤフラムと、前記外歯車円筒部の他端の側の外周面部分に形成した外歯とを備えたカップ形状あるいはシルクハット形状の外歯車であり、
    前記支持機構は、前記内歯における歯筋方向の各位置の半径方向の撓みに追従して変位可能なフローティング状態で、前記内歯車円筒部における前記内歯が形成されている内歯形成部分の外周面を支持する前記支持用内周面を備えたフローティングリングを有しており、
    前記波動発生器は、前記外歯車円筒部における前記外歯が形成されている外歯形成部分の内側に相対回転可能に嵌め込まれて、当該外歯形成部分を非円形に撓めて、前記フローティングリングの前記支持用内周面によって支持されている前記内歯形成部分に押し付けている波動歯車装置。
  2. 請求項1において、
    前記波動発生器は、前記外歯形成部分を楕円形状に撓め、当該楕円形状の長軸方向の両端の位置において、前記外歯を前記内歯にかみ合わせており、
    前記フローティングリングの前記支持用内周面の内径は、前記外歯形成部分を介して前記波動発生器によって楕円状に撓められた前記内歯形成部分の前記外周面の長径に基づき設定されている波動歯車装置。
  3. 請求項1において、
    前記フローティングリングは、前記内歯車の軸線方向に所定の幅を有するリングであり、
    前記支持機構は、前記フローティングリングを支持しているリング支持部を備えており、
    前記リング支持部は、前記フローティングリングの外周面における前記軸線方向の途中の位置を中心として、前記フローティングリングの前記軸線方向の両側部分が半径方向に変位可能な状態で、前記フローティングリングを支持している波動歯車装置。
  4. 請求項3において、
    前記支持機構は、同軸に配置された内側円筒および外側円筒と、前記内側円筒および前記外側円筒の間を繋ぐ円環状ウエブとを備えたH型断面の円筒体であり、
    前記円筒体における前記内側円筒が、前記フローティングリングであり、
    前記円筒体における前記円環状ウエブおよび前記外側円筒が、前記リング支持部である波動歯車装置。
  5. 請求項3において、
    前記支持機構は、玉軸受を備えており、
    前記玉軸受における内輪が、前記フローティングリングであり、
    前記玉軸受におけるボールおよび外輪が、前記リング支持部である波動歯車装置。
  6. 請求項1において、
    前記内歯車の軸線に沿った方向への前記フローティングリングの移動を拘束する弾性体を備えている波動歯車装置。
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