JP6755072B2 - 車両構造 - Google Patents

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本発明は、隣り合って並んで配置されるシートクッション部及びシートバック部を有するシートと、シート内に設けられるエアバッグとを備える車両構造に関する。
乗員が車両の車幅方向に隣り合って着座するシートを備え、車両の衝突時に乗員を保護するエアバッグがシート内に搭載された車両構造が知られている。例えば、特許文献1には、車幅方向に隣り合う左右のシートの各シートバックにおける車幅方向中央側の側部に、前方に膨張展開するエアバッグ(ファーサイドエアバッグ)が搭載された構成が開示されている。特許文献1に記載の技術は、側面衝突(側突)時に、隣り合う乗員同士が衝突することをエアバッグによって回避し、乗員を保護するものである。
特開2015−131586号公報
特許文献1に記載の技術では、側突時における乗員同士の衝突をシートに設けられたエアバッグ(ファーサイドエアバッグ)によって回避する。しかしながら、このエアバッグは、側突時にしか効果がなく、前面衝突(前突)や後面衝突(後突)時など側突以外の衝突時には機能しない。また、最近では、自動車における自動運転技術の研究開発が進められている。自動運転機能を有する自動車(自動運転車)の場合、自動運転の状態では、走行中、シートをどの方向に向けてもよく、シートの向きを任意の方向に変えることが可能である。例えば、フロントシート(運転席及び助手席)を車両後方に向けた状態で走行する状況が想定され、その場合、車両に衝突が発生した際に、ステアリングやインストルメントパネルに設けられた運転席エアバッグや助手席エアバッグでは乗員を保護しきれない。乗員を適切に保護するためには、シートの向きを変えても乗員を保護できるエアバッグが必要である
本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、その目的の一つは、側突時だけでなく、前突時や後突時にも、1つのエアバッグで乗員を保護できる車両構造に関する。
(1)本発明の一態様に係る車両構造は、隣り合って並んで配置されるシートクッション部及びシートバック部を有するシートと、前記シート内に設けられるエアバッグとを備える。前記エアバッグは、前記シートバック部の間から前記シートの前方に膨張展開するセンターバッグ部と、前記センターバッグ部の前端部に連続し、前記センターバッグ部に対して交差する両方向に膨張展開するフロントバッグ部とを有する。
上記態様に係る車両構造によれば、車両の衝突時にシート内に設けられたエアバッグが膨張展開することで、側突時だけでなく前突時や後突時にも、1つのエアバッグによって乗員を効果的に保護できる。具体的には、シートが車両の前方又は後方に向いて、車両の車幅方向に隣り合って乗員がシートに着座している場合、側突時にエアバッグのセンターバッグ部が乗員の間に展開し、センターバッグ部によって乗員同士の衝突を回避できる。また、この場合、前突時又は後突時には、センターバッグ部に連続するフロントバッグ部が乗員の前面に展開し、フロントバッグ部によって乗員のシート前方への変位を抑制すると共に乗員の腹部圧迫も抑制でき、乗員保護に効果がある。或いは、シートが車両の左方又は右方(車幅方向の内方又は外方)に向いて、車両の前後方向に隣り合って乗員がシートに着座している場合であれば、前突時又は後突時にセンターバッグ部が乗員の間に展開し、センターバッグ部によって乗員同士の衝突を回避できる。また、この場合では、側突時に、フロントバッグ部が乗員の前面に展開し、フロントバッグ部によって乗員のシート前方への変位を抑制すると共に乗員の腹部圧迫も抑制できる。フロントバッグ部はセンターバッグ部に対して交差する両方向に展開することから、隣り合って並んで着座する複数名の乗員の変位を抑制できる。したがって、上記車両構造は、シートの向きを変えても、側突・前突・後突などあらゆる方向の衝突に対して、1つのエアバッグで対応でき、その効果も大きい。
上記車両構造を車両のフロントシート(運転席及び助手席)に適用し、フロントシートに上記エアバッグを設けた場合であれば、フロントバッグ部によって乗員のシート前方への変位を抑制できることから、運転席エアバッグや助手席エアバッグを省略したり、これらエアバッグの容量を小さくできる。そのため、コスト・重量・生産性の点で有利である。
更に、上記車両構造は、シート内にエアバッグが設けられ、シートの向きを変えても、側突・前突・後突などあらゆる方向の衝突に対応できるので、特に、自動運転車に最適である。
実施形態に係る車両構造の構成を示し、シートの上方から見た概略上面図である。 実施形態に係る車両構造の構成を示し、シートの正面から見た概略正面図である。 実施形態に係る車両構造の構成を示し、シートの側方から見た概略側面図である。 実施形態に係る車両構造を自動運転車に適用した一例を示す概略斜視図である。 実施形態に係る車両構造の変形例1を示す概略上面図である。
以下、図面を参照して、本発明の実施形態に係る車両構造の具体例を説明する。以下の説明では、シート(エアバッグを含む)において、シートの正面側を前、その反対側を後とし、シートから見て右側を右、左側を左とする。図1〜図3、図5において、frはシート前後方向の前方、rrは後方、lhはシート左右方向の左方、rhは右方、upはシート上下方向の上方、lwrは下方を示す。図1〜図5では、説明の便宜上、エアバッグが展開した状態を示している。図中の同一符号は同一名称物を示す。
<車両構造>
図1〜図3を参照して、実施形態の車両構造1を説明する。車両構造1は、図1、図2に示すように、隣り合って並んで配置されるシートクッション部12及びシートバック部14を有するシート10と、シート10内に設けられるエアバッグ20とを備える。車両構造1の特徴の1つは、エアバッグ20が、シートバック部14の間からシート10の前方に膨張展開するセンターバッグ部22と、センターバッグ部22の前端部に連続し、センターバッグ部22に対して交差する両方向に膨張展開するフロントバッグ部24とを有する点にある。
(シート)
シート10は、車両の車室内に設けられており、乗員が着座する座面となるシートクッション部12及び着座した乗員の背面を支持する背もたれ面となるシートバック部14を有する。この例では、図1、図2に示すように、シート10は、左右に分割されてそれぞれ独立した2つのシート10R、10Lで構成されている。各シート10R、10Lは、個々にシートクッション部12R、12L及びシートバック部14R、14Lを有する所謂セパレートシートである。セパレートシートの場合、各シート10R、10Lにそれぞれ1名の乗員M1、M2が着座でき、各シートクッション部12R、12L及び各シートバック部14R、14Lが左右に分離されている。シート10Rは車両右側に配置され、シート10Lは車両左側に配置されている。
シート10は、1つのシートに複数名の乗員が隣り合って並んで着座できる所謂ベンチシートであってもよい(図4に示すリアシート10Rrを参照)。ベンチシートの場合、図4に示すリアシート10Rrのように、1つのシートで構成され、1名の乗員が着座できるシートクッション部(座面)及びシートバック部(背もたれ面)が左右方向に連続したシートクッション120及びシートバック140を有する。つまり、図1、図2に示すセパレートシートに対してベンチシートの場合は、各シートクッション部12R、12L及び各シートバック部14R、14Lが左右に分離されておらず、一体となっているといえる。いずれのシートの場合であっても、隣り合って並んで配置されるシートクッション部12及びシートバック部14を有することになる。
シート10は、車両前部に設けられたフロントシートであってもよいし、車両後部に設けられたリアシートであってもよい。また、シート10は、車両前方に向いていてもよいし、車両後方に向いていてもよく、或いは、車両の左方又は右方(車幅方向の内方又は外方)に向いていてもよい。この例では、シート10R、10Lは、車幅方向に並んで配置されており、シート10の左右方向(幅方向)が車幅方向と一致している。乗員M1、M2は、左右方向(車幅方向)に隣り合って並んで着座している。
(エアバッグ)
エアバッグ20は、シート10(シートバック部14)内に設けられており、センターバッグ部22と、フロントバッグ部24とを有し、図1に示すように、上面視で少なくともT字状の部分がある。エアバッグ20は、シートバック部14R、14Lの間(換言すれば、シート左右方向の中央部)からシート前方に膨張展開する。この例では、図2、図3に示すように、エアバッグ20は、上下に分かれており、上側に位置するエアバッグ201と、下側に位置するエアバッグ202とで構成されている。エアバッグ201はシート10Rのシートバック部14Rに内蔵され、エアバッグ202は、シート10Lのシートバック部14Lに内蔵されている。この例では、上側のエアバッグ201が、乗員M1、M2の上体上部(胸部に対応する部位)の高さ位置に設けられ、下側のエアバッグ202が、乗員M1、M2の上体下部(腹部に対応する部位)の高さ位置に設けられている。この例では、エアバッグ20が上下2段に分かれて、2つのエアバッグ201、202で構成されているが、エアバッグ20は1つのエアバッグで構成してもよいし、3段以上に分けて複数のエアバッグで構成することも可能である。
各エアバッグ201、202は、展開前の状態では、各シートバック部14R、14L間の対向する側面に折り畳まれた状態で格納されている。より具体的には、各シートバック部14R、14Lにおけるシート左右方向(並び方向)の中央側の側面に格納されている。エアバッグ201、202は、シートバック部14R、14Lのいずれか一方にのみ設けることも可能である。
各シートバック部14R、14L内にはそれぞれ、ガスを発生させるインフレータ(図示せず)が設けられており、各インフレータから発生するガスの圧力によって各エアバッグ201、202が膨張展開する。インフレータは、車両に搭載された電子制御ユニット(図示せず)に接続されており、電子制御ユニットには、車両の衝突を検出する衝突センサ(図示せず)が接続されている。電子制御ユニットは、衝突センサからの電気信号に基づいて車両の衝突を検出した際に、各インフレータを作動させる。これにより、各インフレータから噴出したガスが各エアバッグ201、202に供給され、各エアバッグ201、202が膨張展開するようになっている。
〈センターバッグ部〉
各エアバッグ201、202はそれぞれ、センターバッグ部221、222を有する。各センターバッグ部221、222は、各シートバック部14R,14Lの間からシート前方に膨張展開し、展開した状態において、隣り合う乗員M1、M2の上体の間に位置する(図1を参照)。より具体的には、乗員M1、M2同士の対向する上体の側面の間、ここでは、乗員M1の上体の左側面と乗員M2の上体の右側面との間に位置する。これにより、シート10が車両の前方又は後方に向いて、シート10の左右方向が車幅方向と一致する場合では、側突時に、隣り合う乗員M1、M2同士が衝突することを抑制できる。或いは、シート10が車両の左方又は右方に向いて、シート10の左右方向が車両の前後方向と一致する場合では、前突時又は後突時に、乗員M1、M2同士が衝突することを抑制できる。センターバッグ部221、222の形状は特に限定されないが、例えば角棒状や丸棒状などが挙げられる。この例では、センターバッグ部221、222が角棒状である。センターバッグ部22(221)は、乗員M1、M2の頭部の高さ位置まで上方に展開するように構成してもよく、この場合、乗員M1、M2の頭部同士の衝突をより効果的に回避できる。
〈フロントバッグ部〉
各エアバッグ201、202はそれぞれ、フロントバッグ部241、242を有する。各フロントバッグ部241、242は、各センターバッグ部221、222の前端部に連続し、各センターバッグ部221、222に対して交差する両方向(シート左右方向)に膨張展開する。各フロントバッグ部241、242は、展開した状態において、隣り合う乗員M1、M2の上体の前面に位置する(図1、図2を参照)。つまり、各エアバッグ201、202の展開時の形状は、図1に示すように、上面視で略T字状である。この例では、エアバッグ201のフロントバッグ部241が各乗員M1、M2の上体上部に位置し、エアバッグ202のフロントバッグ部242が各乗員M1、M2の上体下部に位置する(図2、図3を参照)。これにより、シート10が車両前方に向いている状態では前突時、車両後方に向いている状態では後突時に、図3に示すように、乗員M1、M2のシート前方への変位を抑制できる。或いは、シート10が車両の左方又は右方に向いている場合であれば、側突時に、乗員M1、M2のシート前方への変位を抑制できる。フロントバッグ部241、242の形状は特に限定されないが、例えば角棒状や丸棒状などが挙げられる。この例では、フロントバッグ部241、242がセンターバッグ部221、222に直交して連続する丸棒状である。
エアバッグ20の展開動作は、センターバッグ部22が前方に展開した後に連続して、フロントバッグ部24がセンターバッグ部22の前端部から直交する両水平方向(左右方向)に展開するようになっている。
<作用効果>
実施形態の車両構造1は、エアバッグ20がセンターバッグ部22とフロントバッグ部24とを有し、上面視で略T字状になっている。車両構造1によれば、例えば、シート10が車両の前方又は後方に向いて、乗員M1、M2が車幅方向に隣り合って着座している場合、側突時に、センターバッグ部22が乗員M1、M2の上体の間に展開して、乗員M1、M2同士の衝突を回避できる。また、この場合、前突時や後突時に、フロントバッグ部24が乗員M1、M2の上体の前面に展開して、乗員M1、M2のシート前方への変位を抑制すると共に腹部圧迫も抑制でき、乗員保護に効果がある。或いは、シート10が車両の左方又は右方に向いて、乗員M1、M2が車両の前後方向に隣り合って着座している場合、前突時又は後突時に、センターバッグ部22が乗員M1、M2の上体の間に展開して、乗員M1、M2同士の衝突を回避できる。また、この場合、側突時に、フロントバッグ部24が乗員M1、M2の上体の前面に展開して、乗員M1、M2のシート前方への変位を抑制すると共に腹部圧迫も抑制できる。フロントバッグ部24はセンターバッグ部22に対して交差する両水平方向に展開することから、フロントバッグ部24によって隣り合う乗員M1、M2の変位を抑制できる。したがって、車両構造1は、シート10の向きによらず、側突時だけでなく前突時や後突時にも、シート10内に設けられた1つのエアバッグ20によって乗員M1、M2を効果的に保護できる。
車両構造1をフロントシートに適用した場合、前突時に、フロントバッグ部24によって乗員のシート前方への変位を抑制できる。そのため、運転席エアバッグや助手席エアバッグを省略したり、これらエアバッグの容量を小さくできるので、コスト・重量・生産性の点で有利である。
更に、車両構造1は、シート10内にエアバッグ20が設けられ、シート10の向きを変えても、側突・前突・後突などあらゆる方向の衝突に対応できるので、特に、自動運転車に最適である。
車両構造1では、エアバッグ20を上下に分け、複数のエアバッグ201、202で構成することで、1つのエアバッグで構成する場合に比較して、個々のエアバッグ201、202の容量を小さくし、車両の衝突時に迅速に展開することが可能である。そのため、乗員保護の上で有利である。
[適用例]
図4を参照して、実施形態に係る車両構造の適用例を説明する。以下の説明では、上述した実施形態で説明したものと同じ構成要素には同一符号を付して重複する説明は省略する。図4中、FRは車両前後方向の前方、RRは後方、LHは車両左右方向(車幅方向)の左方、RHは右方、UPは車両上下方向の上方、LWRは下方を示す。
図4に示す車両構造1Aは、自動で運転を行う自動運転車に適用した例であり、フロントシート10Frと、リアシート10Rrとを備える。フロントシート10Frは、上述した実施形態と同様に、左右に分割されたセパレートシートで構成され、車両右側に配置されたシート10Rと車両左側に配置されたシート10Lとを有する。各シート10R、10Lは、個々にシートクッション部12R、12L及びシートバック部14R、14Lを有する。各シート10R、10Lはそれぞれ、回転機構16を有しており、図中の白抜き矢印の方向に180°回転可能である。一方、リアシート10Rrは、2人掛け用のベンチシートで構成され、各シートクッション部12R、12L及び各シートバック部14R、14Lが左右方向に連続したシートクッション120及びシートバック140を有する。フロントシート10Fr及びリアシート10Rrは共に、シートの左右方向が車幅方向と一致している。この例では、各シート10R、10Lを車両後方に向くように回転させ、フロントシート10Frが車両後方に向いており、車両前方に向いたリアシート10Rrと対面している。フロントシート10Frとリアシート10Rrとが対面シートになっており、フロントシート10Frの乗員とリアシート10Rrの乗員とが車両の前後方向に互いに向かい合って着座できる。
(フロントシートのエアバッグ)
フロントシート10Fr(シート10R、10L)には、シートバック部14R、14L内にエアバッグ20が設けられている。エアバッグ20は、上述した実施形態と同様に、上下に分かれており、エアバッグ201とエアバッグ202とで構成されている。エアバッグ201はシート10Rのシートバック部14Rに内に設けられており、エアバッグ202はシート10Lのシートバック部14L内に設けられている。各エアバッグ201、202は、各シートバック部14R、14L間の対向する側面、具体的には、各シートバック部14R、14におけるシート左右方向(車幅方向)の中央側の側面に格納されている。各エアバッグ201、202はそれぞれ、シートバック部14R、14Lの間からシート前方に膨張展開するセンターバッグ部221、222と、センターバッグ部221、222の前端部に連続し、センターバッグ部221、222に対して交差する両方向に膨張展開するフロントバッグ部241、242とを有する。この例では、センターバッグ部221,222が角棒状であり、フロントバッグ部241、242がセンターバッグ部221、222に直交して連続する角棒状である。
(リアシートのエアバッグ)
リアシート10Rrには、シートバック140内にエアバッグ20が設けられている。エアバッグ20は、上述したフロントシート10Frと同様に、上下に分かれており、エアバッグ201とエアバッグ202とで構成されている。リアシート10Rrでは、各エアバッグ201、202は、シートバック140におけるシートバック部14R、14Lの間、具体的には、シートバック140のシート左右方向(車幅方向)の中央部に格納されている。各エアバッグ201、202はそれぞれ、シートバック部14R、14Lの間からシート前方に膨張展開するセンターバッグ部221、222と、センターバッグ部221、222の前端部に連続し、センターバッグ部221、222に対して交差する両方向に膨張展開するフロントバッグ部241、242とを有する。この例では、フロントシート10Frの場合と同様に、センターバッグ部221,222が角棒状であり、フロントバッグ部241、242がセンターバッグ部221、222に直交して連続する角棒状である。
<作用効果>
上述した適用例の車両構造1Aでは、フロントシート10Fr及びリアシート10Rr内にそれぞれエアバッグ20が設けられており、側突時に、センターバッグ部22によって、各シート10Fr、10Rrに隣り合って着座する乗員同士の衝突を回避できる。また、車両後方に向いているフロントシート10Frでは、後突時に、フロントバッグ部24によって、乗員のシート前方への変位を抑制でき、腹部圧迫を抑制できる。一方、車両前方に向いているリアシート10Rrでは、前突時に、フロントバッグ部24によって、乗員のシート前方への変位を抑制でき、腹部圧迫を抑制できる。このように、各シート10Fr、10Rrに設けられたエアバッグ20は、側突・前突・後突に対して効果があるので、図4に示すフロントシート10Frのようにシートの向きを変えても、エアバッグ20によって、乗員を保護できる。
図4に示す車両構造1Aのように、対面シートになっている場合は、フロントバッグ部24によって乗員のシート前方への変位を抑制できるので、向かい合って着座する乗員同士の衝突も回避できる。したがって、車両構造1Aは、各シート10Fr、10Rr内に設けられたエアバッグ20によって、側突時だけでなく前突時や後突時にも、乗員を効果的に保護できる。
上述した適用例の車両構造1Aでは、車両の前後に配置された各シート(フロントシート10Fr及びリアシート10Rr)の左右方向が車幅方向に一致し、前後のシートが対面する前後対面シートに適用した場合を例に挙げて説明した。対面シートのその他の形態としては、車両の左右に配置された各シートが対面する左右対面シートの形態が考えられる。例えば、図4に示すリアシート10Rrをフロントシート10Frと同様にセパレートシートで構成すると共にリアシートを構成する各シートに回転機構を設け、フロントシート及びリアシートを構成する各シートを車幅方向の内方にそれぞれ向けることが挙げられる。具体的には、フロントシート及びリアシートを構成する各シートのうち、車両右側のシートを車両の左方に向け、車両左側のシートを車両の右方に向ける。この場合、車両の左右両側にシートが隣り合って並んで配置され、シートの左右方向が車両の前後方向と一致することになる。このような左右対面シートの場合は、車両の左右に配置された各シートにおいて、上述した実施形態で説明したように、隣り合うシートバック部の間(具体的には、シート左右方向の中央側の側面)にエアバッグを設けることで、車両構造1Aと同様に乗員を保護できる。左右対面シートに適用した場合は、前突時又は後突時に、センターバッグ部によって、車両の前後方向に隣り合って着座する乗員同士の衝突を回避できる。側突時には、フロントバッグ部によって、乗員のシート前方への変位を抑制すると共に腹部圧迫を抑制でき、また、車幅方向に向かい合って着座する乗員同士の衝突も回避できる。
[変形例1]
図5を参照して、実施形態に係る車両構造の変形例1を説明する。以下に、車両構造の変形例について説明するが、上述した実施形態で説明したものと同じ構成要素には同一符号を付して重複する説明は省略する。
変形例1の車両構造1αでは、エアバッグ20が上下に分かれておらず、1つのエアバッグで構成されており、シート10R、10Lのうち一方のシートバック部14R、14L内にエアバッグ20が設けられている。
(サイドバッグ部)
変形例1では、エアバッグ20の構成が、上述した実施形態で説明したものと相違する。変形例1におけるエアバッグ20は、図5に示すように、センターバッグ部22及びフロントバッグ部24に加えて、フロントバッグ部24の左右両端部に連続し、フロントバッグ部24に対して後方に膨張展開するサイドバッグ部26を有する。
サイドバッグ部26は、フロントバッグ部24の左右両端部からシートバック部14R、14L側に突出するように展開する。サイドバッグ部26は、展開した状態において、乗員M1、M2における左右方向の外側の上体の各側面(図5の場合では、乗員M1の上体の右側面及び乗員M2の上体の左側面)に位置する。エアバッグ20がサイドバッグ部26を有することで、サイドバッグ部26によって各乗員M1、M2の拘束性を向上でき、乗員保護効果をより高めることができる。
サイドバッグ部26は、図5の上図に示すように、フロントバッグ部24の左右両端部からシートバック部14R、14L側に向かって少なくとも突出してあればよい。また、図5の下図に示すサイドバッグ部26のように、シートバック部14R、14L側まで延びて、乗員M1、M2の上体の各側面に対向するように構成してもよい。この場合、側突時に、サイドバッグ部26が乗員M1、M2の上体とその外側のドアやピラーとの間に展開して、乗員M1、M2の上体への衝撃を軽減できるため、乗員M1、M2をより効果的に保護できる。
本発明は、これらの例示に限定されず、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
本発明の車両構造は、自動車に利用可能である。
1、1A、1α 車両構造
10、10R、10L シート
10Fr フロントシート
10Rr リアシート(ベンチシート)
12、12R、12L シートクッション部
120 シートクッション
14、14R、14L シートバック部
140 シートバック
16 回転機構
20、201、202 エアバッグ
22、221、222 センターバッグ部
24、241、242 フロントバッグ部
26 サイドバッグ部
M1、M2 乗員

Claims (1)

  1. 隣り合って並んで配置されるシートクッション部及びシートバック部を有するシートと、前記シート内に設けられるエアバッグとを備える車両構造であって、
    前記エアバッグは、
    前記シートバック部の間から前記シートの前方に膨張展開するセンターバッグ部と、
    前記センターバッグ部の前端部に連続し、前記センターバッグ部に対して交差する両方向に膨張展開するフロントバッグ部と、
    前記フロントバッグ部の両端部から前記シートバック部側に向かって膨張展開するサイドバッグ部と、を有し、
    前記エアバッグは、上下に分かれて複数設けられている車両構造。
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