JP6754946B2 - 波長変換部材、プロジェクタおよび照明装置 - Google Patents

波長変換部材、プロジェクタおよび照明装置 Download PDF

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Description

本開示は、波長変換部材、並びに、これを備えたプロジェクタおよび照明装置に関する。
従来から、プロジェクタや照明装置において、半導体レーザや発光ダイオードなどの固体光源から出射される励起光を、波長変換部材の蛍光体層により波長変換して、所望の色の光を得ることが行われている。
また、そのような波長変換部材において、蛍光体層と基板との間にAg(銀)やAl(アルミニウム)などの金属からなる金属反射層を設けて、波長変換部材の光取出し効率を向上させることが行われている。
特開2016−58638号公報
しかしながら、波長変換部材に金属反射層を設けると、マイグレーションにより金属反射層の反射効率が低下するという課題が生じうる。このような反射効率の低下が生じた場合、波長変換部材の光取出し効率が低下してしまう。
本開示は、マイグレーションによる金属反射層の反射効率の低下が生じにくい波長変換部材を提供することを目的とする。また、本開示は、そのような波長変換部材を備えた、耐久性の高いプロジェクタおよび照明装置を提供することを目的とする。
本開示の一態様に係る波長変換部材は、基板上に、金属反射層、増反射層、蛍光体層および反射防止層がその順で形成されている。増反射層は、金属反射層が形成された領域の全体に形成され、基板側から順に低屈折率層および高屈折率層を有する。蛍光体層は、金属反射層が形成された領域の一部に形成されている。反射防止層は、金属反射層が形成された領域の全体に形成され、基板側から順に第1低屈折率層、高屈折率層および第2低屈折率層を有する。
本開示の一態様に係るプロジェクタは、上記波長変換部材を備える。
本開示の一態様に係る照明装置は、上記波長変換部材を備える。
本開示に係る波長変換部材は、増反射層および反射防止層が、金属反射層が形成された領域の全体に形成されているため、マイグレーションによる金属反射層の反射効率の低下が生じにくい。
また、本開示に係るプロジェクタおよび照明装置は、上記波長変換部材を備えているため、耐久性が高い。
実施の形態1に係る波長変換部材を示す斜視図 実施の形態1に係る波長変換部材を示す図1における2−2線断面図 実施の形態1に係るプロジェクタを示す構成図 実施の形態2に係る波長変換部材を示す斜視図 実施の形態2に係る照明装置を示す構成図
以下、本開示に係る波長変換部材、プロジェクタおよび照明装置の実施の形態を、図面に基づき説明する。なお、下記に開示される実施の形態はすべて例示であって、本開示に係る波長変換部材、プロジェクタおよび照明装置に制限を加える意図はない。
また、下記に開示される実施の形態では、必要以上の詳細な説明を省略する場合がある。例えば、既によく知られた事項についての詳細な説明や、実質的に同一の構成についての重複する説明を、省略する場合がある。これは、説明が不必要に冗長になるのを避けることで、当業者の理解を容易にするためである。
[実施の形態1]
(波長変換部材)
図1は、実施の形態1に係る波長変換部材を示す斜視図。図1に示す実施の形態1に係る波長変換部材10は、プロジェクタ用の蛍光体ホイールであって、円板状の基板11の一方の主面(上面)側に、円弧状の蛍光体層15を備える。基板11には円弧状の開口11aが設けられており、この開口11aと蛍光体層15とで円環状のシルエットを形成している。基板11に開口11aが設けられているため、後述する固体光源111aから波長変換部材10へ向けて出射される励起光の一部は、開口11aを介して基板11を通り抜ける。
図2は、実施の形態1に係る波長変換部材を示す図1における2−2線断面図である。図2に示すように、波長変換部材10は、基板11、接着層12、金属反射層13、増反射層14、蛍光体層15および反射防止層16を備える。接着層12、金属反射層13、増反射層14、蛍光体層15および反射防止層16は、基板11上にその順で形成されている。
基板11は、蛍光体層15を支持する機能、および、蛍光体層15で発生した熱を外部へ放散させる機能を有する。基板11の材料としては、ガラス、石英、GaN(窒化ガリウム)、サファイア、シリコン、樹脂などが挙げられる。樹脂としては、PEN(ポリエチレンナフタレート)、PET(ポリエチレンテレフタレート)など挙げられる。
接着層12は、金属反射層13の基板11への接着性を高める機能を有する。接着層12は、例えばTi(チタン)からなり、基板11の上面の全体に亘って形成されている。なお、接着層12は、本実施の形態において必須の層ではない。
金属反射層13は、蛍光体層15を透過した励起光や、蛍光体層15から基板11側(下側)へと発せられた蛍光を、基板11とは反対側(上側)へ反射させる機能を有する。本実施の形態では、金属反射層13はAgからなり、接着層12の上面の全体に亘って形成されている。なお、金属反射層13は、Agに限定されずAlなどの他の金属で形成されていてもよい。但し、Agは反射率が高いため特に好適である。
増反射層14は、金属反射層13と反射防止層16との界面で生じる光の散乱ロスを低減する機能、および、入射光の角度依存性による反射率の低下を防止する機能を有する。増反射層14は、金属反射層13が形成された領域の全体、具体的には金属反射層13の上面の全体に形成されている。
増反射層14は、低屈折率層と高屈折率層とが交互に多層に積層された多層膜であって、本実施の形態では基板11側から順に低屈折率層14aおよび高屈折率層14bの2層で構成されている。各層の屈折率は、例えば、低屈折率層14aがd線(587.6nm)において1.5以下であり、高屈折率層14bがd線(587.6nm)において1.5以上である。なお、増反射層14は、2層で構成されるものに限定されず、低屈折率層と高屈折率層とが交互に多層に積層された多層膜であれば、低屈折率層14aおよび高屈折率層14b以外の層が含まれていてもよい。
低屈折率層14aの材料としては、例えばSiO(二酸化ケイ素)、Al(酸化アルミニウム)などの比較的軽い元素の酸化物が挙げられる。また、低屈折率層14aの材料は、AlN(窒化アルミニウム)、AlGaN(窒化アルミニウムガリウム)、AlInN(窒化アルミニウムインジウム)などの窒化物であってもよい。
高屈折率層14bの材料としては、例えばNb(五酸化ニオブ)、TiO(二酸化チタン)、Ti(五酸化チタン)、ZnO(酸化亜鉛)、ZrO(二酸化ジルコニウム)、Ta(五酸化タンタル)、CeO(酸化セリウム)などの比較的重い元素の酸化物が挙げられる。また、高屈折率層14bの材料は、AlON(酸窒化アルミニウム)、GaNなどの窒化物であってもよい。
好適な一例として、本実施の形態では、低屈折率層14aはSiOで形成されており、高屈折率層14bはNbで形成されている。
低屈折率層14aおよび高屈折率層14bは、公知の手法で形成することができる。公知の手法とは、例えば、電子ビーム蒸着法、抵抗加熱蒸着法、反応性プラズマ蒸着法、イオンアシスト蒸着法、スパッタリング法、有機金属気相成長法、分子線エピタキシー法、パルスレーザー堆積法またはイオンプレーティングなどである。
蛍光体層15は、固体光源111aから波長変換部材へ向けて出射された励起光を蛍光に変換する機能を有する。蛍光体層15は、金属反射層13が形成された領域の一部にのみ形成されている。具体的には、増反射層14の上面に、基板11の外周縁に沿って円弧状に形成されている。
蛍光体層15は、透明材料からなる封止層15aと、封止層15aの中に分散された蛍光体(蛍光体粒子)15bとを有する。封止層15aの透明材料としては、ガラス樹脂、ガラス、樹脂などが挙げられ、本実施の形態ではガラス樹脂が用いられている。なお、蛍光体層15は、透明材料に蛍光体を分散させたものに限定されず、ガラス中に発光中心をドープしたものや、セラミック蛍光体などであってもよい。
蛍光体15bは、紫外光から青色光領域の励起光を吸収し、励起光より長波長の蛍光を発する、少なくとも1種類の蛍光体で構成される。本実施の形態では、固体光源111aは青色の励起光を出射する半導体レーザであり、蛍光体15bは黄色蛍光体で構成されている。青色の励起光が照射された蛍光体15bは、黄色の蛍光を発する。なお、蛍光体15bを構成する蛍光体は黄色蛍光体に限定されず、赤色蛍光体または緑色蛍光体であってもよい。また、蛍光体15bは、発光スペクトルの中心波長が異なる複数種類の蛍光体で構成されていてもよい。
黄色蛍光体としては、例えば、YAl12:Ce3+、(Sr,Ba)SiO:Eu2+、Cax(Si,Al)12(O,N)16:Eu2+などが挙げられる。赤色蛍光体としては、例えば、CaAlSiN:Eu2+、(Ca,Sr)AlSiN:Eu2+、CaSi:Eu2+、(Ca,Sr)Si:Eu2+、KSiF:Mn4+、KTiF:Mn4+などが挙げられる。緑色蛍光体としては、例えば、LuAl12:Ce3+、Y(Ga,Al)12:Ce3+、CaScSi12:Ce3+、CaSc:Eu2+、(Ba,Sr)SiO:Eu2+、BaSi12:Eu2+、(Si,Al)(O,N):Eu2+、(Y,Lu)Al12:Ce3+などが挙げられる。
反射防止層16は、蛍光体層15へ入射する励起光の反射を低減させることで、励起光の蛍光体層15への入射効率を向上させる機能を有する。また、反射防止層16は、蛍光体15bから発せられた蛍光が封止層15aの表面で反射されるのを低減し、これによって蛍光体層15からの蛍光の取出し効率を向上させる機能を有する。
反射防止層16は、金属反射層13が形成された領域の全体に形成されている。また、反射防止層16は、基板11上における蛍光体層15が形成されていない領域において、増反射層14と接触している。特に、本実施の形態では、反射防止層16は、基板11上における蛍光体層15を囲繞する領域の全周に亘って増反射層14と接触している。したがって、蛍光体層15は、その上面15cだけでなく側面15dも反射防止層16によって覆われている。なお、蛍光体層15を囲繞する領域とは、円弧状の蛍光体層15の円弧外側の領域11bと、円弧内側の領域11cと、蛍光体層15と開口11aとの間の領域11d,11eとである。
反射防止層16は、高屈折率層と低屈折率層とが交互に多層に積層された多層膜である。本実施の形態では、反射防止層16は、基板11側から順に、第1低屈折率層16a、高屈折率層16bおよび第2低屈折率層16cの3層で構成されている。各層の屈折率は、例えば、第1低屈折率層16aが1.5であり、高屈折率層16bが1.9であり、第2低屈折率層16cが1.5である。なお、反射防止層16は、3層で構成されるものに限定されず、高屈折率層と低屈折率層とが交互に3層以上で積層された多層膜であれば、第1低屈折率層16a、高屈折率層16bおよび第2低屈折率層16c以外の層が含まれていてもよい。
第1低屈折率層16aおよび第2低屈折率層16cの材料としては、例えばSiO、Alなどの比較的軽い元素の酸化物が挙げられる。また、第1低屈折率層16aおよび第2低屈折率層16cの材料は、AlN、AlGaN、AlInNなどの窒化物でもよい。第1低屈折率層16aと第2低屈折率層16cとは、同じ材料で形成されていてもよいし、異なる材料で形成されていてもよい。また、第1低屈折率層16aおよび第2低屈折率層16cは、増反射層14の低屈折率層14aと同じ材料で形成されていてもよいし、異なる材料で形成されていてもよい。
高屈折率層16bの材料としては、例えばTiO、Nb、Ti、ZnO、ZrO、Ta、CeOなどの比較的重い元素の酸化物が挙げられる。また、高屈折率層16bの材料は、AlON、GaNなどの窒化物でもよい。反射防止層16の高屈折率層16bは、増反射層14の高屈折率層14bと同じ材料で形成されていてもよいし、異なる材料で形成されていてもよい。
好適な一例として、本実施の形態では、第1低屈折率層16aおよび第2低屈折率層16cはSiOで形成されており、高屈折率層16bはTiOで形成されている。
第1低屈折率層16a、高屈折率層16bおよび第2低屈折率層16cは、公知の手法で形成することができる。公知の手法とは、例えば、電子ビーム蒸着法、抵抗加熱蒸着法、反応性プラズマ蒸着法、イオンアシスト蒸着法、スパッタリング法、有機金属気相成長法、分子線エピタキシー法、パルスレーザー堆積法またはイオンプレーティングなどである。
以上のように、本実施の形態では、金属反射層13が形成された領域の全体に、増反射層14および反射防止層16が形成されている。そのため、HS(硫化水素)やSO(二酸化硫黄)などの腐食ガスが、金属反射層13まで到達しにくい。特に、本実施の形態では、蛍光体層15が形成されていない領域にも反射防止層16が形成されているため、蛍光体層15はその上面15cだけでなく側面15dも、反射防止層16によって覆われている。したがって、腐食ガスが金属反射層13まで到達しにくい。その結果、金属反射層13においてマイグレーションが生じにくく、マイグレーションにより金属反射層13の上面が荒れて金属反射層13の反射効率が低下するといったことが生じにくい。これにより、波長変換部材10は、従来よりもパッシベーション性が向上している。
しかも、本実施の形態では、基板11上における蛍光体層15が形成されていない領域において、増反射層14と反射防止層16とが接触している。そのため、より腐食ガスが金属反射層13まで到達しにくい。さらに、本実施の形態では、基板11上における蛍光体層15を囲繞する領域の全周に亘って、増反射層14と反射防止層16とが接触している。そのため、さらに腐食ガスが金属反射層13まで侵入しにくい。したがって、マイグレーションにより金属反射層13の上面が荒れて金属反射層13の反射効率が低下するといったことが特に生じにくい。
加えて、金属反射層13が銀からなる場合は、金属反射層13において腐食ガスによるマイグレーションがより生じやすい。しかしながら、本実施の形態では、波長変換部材10が上記構成を有するため、銀からなる金属反射層13であるにもかかわらず、腐食ガスによるマイグレーションが生じにくい。
また、本実施の形態では、蛍光体層15の封止層15aがガラスおよび樹脂を含有する。そのため、蛍光体層15の上面15cに反射防止層16を直接形成することが可能である。したがって、波長変換部材10では、蛍光体層15からの光取出し効率の向上と、金属反射層13におけるマイグレーションの防止とが、共に達成されている。
(プロジェクタ)
次に、実施の形態1に係るプロジェクタとして、実施の形態1に係る波長変換部材10を備えたプロジェクタについて説明する。
図3は、実施の形態1に係るプロジェクタを示す構成図である。図3に示すように、プロジェクタ100は、発光装置110、光学ユニット120および制御部130を備える。
発光装置110は、プロジェクタ100の光源として動作する装置である。発光装置110は、波長変換部材10、照射部111、ダイクロイックミラー112、第1反射ミラー113、第2反射ミラー114および第3反射ミラー115を備える。
波長変換部材10は、モータ116に取り付けられて回転される。モータ116は、制御部130からの駆動制御信号に基づいて駆動される。
照射部111は、蛍光体15bを励起するための励起光を蛍光体層15側から波長変換部材10に照射する。照射部111は、より具体的には、複数の固体光源111aと、固体光源111aから出射した励起光をコリメートするコリメートレンズ111bと、ヒートシンク111cとを備える。
固体光源111aは、例えば半導体レーザや発光ダイオードなどであり、駆動電流によって駆動されて所定の色(波長)の励起光を出射する。本実施の形態では、固体光源111aとして、360nm以上480nm以下の波長の青色光を出射する半導体レーザが用いられる。固体光源111aの発光制御は、制御部130によって行われる。なお、固体光源111aは、複数個設けられているが、1個であってもよい。
ダイクロイックミラー112は、照射部111から出射される青色光(青色の励起光)を透過するとともに、この青色光よりも長い波長の光を反射する特性を有する。つまり、ダイクロイックミラー112は、波長変換部材10からの黄色光(黄色の蛍光)を反射する。
光学ユニット120は、集光レンズ121、ロッドインテグレータ122、レンズ群123、投射レンズ124および表示素子125を備える。
集光レンズ121は、発光装置110からの光をロッドインテグレータ122の入射端面に集光させる。
ロッドインテグレータ122は、集光レンズ121によって集光された光を入射端面で受けて輝度分布を均一にして出射する。ロッドインテグレータ122は、例えば四角柱であり、ロッドインテグレータ122に入射した光は、媒体内で全反射を繰り返して均一な輝度分布となって出射される。
レンズ群123は、ロッドインテグレータ122から出射される光を表示素子125に入射させる。レンズ群123は、複数のレンズからなるレンズユニットであり、例えばコンデンサレンズおよびリレーレンズなどを備える。
投射レンズ124は、表示素子125から出力される光をプロジェクタ100の外部に投射するレンズである。投射レンズ124は、1つ又は複数のレンズからなる投射レンズ群(投射ユニット)であり、例えば、両凸レンズ、絞りおよび平凹レンズなどによって構成される。
表示素子125は、レンズ群123から出射される光を制御して、映像として出力する。表示素子125は、具体的には、映像素子として用いられるDMD(デジタルミラーデバイス)である。
制御部130は、発光装置110(照射部111およびモータ116)と、表示素子125とを制御する。制御部130は、具体的には、マイクロコンピュータ、プロセッサ、または専用回路などによって実現される。
以上のようなプロジェクタ100において、照射部111から出射された青色光は、ダイクロイックミラー112を透過して波長変換部材10に入射する。このとき、波長変換部材10では、青色光の一部が開口11aを介して基板11を通り抜け、青色光の他の一部が蛍光体層15により黄色光に変換される。なお、このとき、波長変換部材10は、モータ116により回転している。
蛍光体層15から発せられた黄色光は、ダイクロイックミラー112で反射して光学ユニット120に導かれる。一方、開口11aを介して基板11を通り抜けた青色光は、第1反射ミラー113、第2反射ミラー114および第3反射ミラー115で順次反射する。そして、第3反射ミラー115で反射した青色光は、ダイクロイックミラー112を透過して、光学ユニット120に導かれる。つまり、光学ユニット120には、青色光と黄色光とが混ざった白色光が入射される。
光学ユニット120に入射した白色光は、集光レンズ121、ロッドインテグレータ122およびレンズ群123を通って表示素子125に入射する。そして、制御部130からの映像信号に基づいて画像(映像光)に形成されて、表示素子125から出力される。表示素子125から出力された画像は、投射レンズ124からスクリーンなどの対象物に投射される。
以上で説明したように、本開示は、波長変換部材10を備えたプロジェクタ100として実現することができる。つまり、波長変換部材10を用いることによって、光取出し効率および耐久性を向上させたプロジェクタ100を実現することができる。
なお、本実施の形態に係るプロジェクタ100は、一例であり、波長変換部材10に例示される本開示に係る波長変換部材は、既存の各種光学系を使用したプロジェクタに使用可能である。
[実施の形態2]
(波長変換部材)
図4は、実施の形態2に係る波長変換部材を示す斜視図である。図4に示す実施の形態2に係る波長変換部材20は、照明装置用の波長変換部材であって、矩形板状の基板21の一方の主面側に、矩形の蛍光体層25を備える。
図4における2−2線断面図は、図1における2−2線断面図と同様であるため、図2を用いて図4における2−2線断面の説明を行う。
図2に示すように、波長変換部材20は、基板21、接着層22、金属反射層23、増反射層24、蛍光体層25および反射防止層26を備える。波長変換部材20を構成する各構成要素21〜26は、実施の形態1に係る波長変換部材10を構成する同名の各構成要素11〜16と、形状に関する事項を除いて略同様である。したがって、各構成要素21〜26の説明は省略する。
増反射層24は、低屈折率層24aおよび高屈折率層24bで構成されている。増反射層24を構成する各構成要素24a,24bは、実施の形態1に係る増反射層14を構成する同名の各構成要素14a,14bと、形状に関する事項を除いて略同様である。したがって、各構成要素24a,24bの説明は省略する。
蛍光体層25は、封止層25aおよび蛍光体25bで構成されている。蛍光体層25を構成する各構成要素25a,25bは、実施の形態1に係る蛍光体層15を構成する同名の各構成要素15a,15bと、形状に関する事項を除いて略同様である。したがって、各構成要素25a,25bの説明は省略する。
反射防止層26は、第1低屈折率層26a、高屈折率層26bおよび第2低屈折率層26cで構成されている。反射防止層26を構成する各構成要素26a〜26cは、実施の形態1に係る反射防止層16を構成する同名の各構成要素16a〜16cと、形状に関する事項を除いて略同様である。したがって、各構成要素26a〜26cの説明は簡略する。
反射防止層26は、金属反射層23が形成された領域の全体に形成されている。また、反射防止層26は、基板21上における蛍光体層25が形成されていない領域において、増反射層24と接触している。特に、本実施の形態では、反射防止層26は、基板21上における蛍光体層25を囲繞する領域の全周に亘って増反射層24と接触している。したがって、蛍光体層25は、その上面25cだけでなく側面25dも反射防止層26によって覆われている。なお、蛍光体層25を囲繞する領域とは、具体的には、蛍光体層25の四方外側の領域21b〜21eである。
以上のように波長変換部材20は、実施の形態1に係る波長変換部材10と略同様の構成を有する。したがって、波長変換部材20は、上記で説明した波長変換部材10が奏する効果と同様の効果を全て奏する。
(照明装置)
図5は、実施の形態2に係る照明装置を示す構成図である。図5に示すように、照明装置200は、実施の形態2に係る波長変換部材20と、固体光源210と、光学系220とを備える。
固体光源210としては、例えば、紫外光から青色光領域の励起光を出射する半導体レーザや発光ダイオードなどが挙げられる。本実施の形態では、固体光源210は、GaN系の材料を用いた約460nmの青色光を発光する半導体レーザである。
固体光源210から波長変換部材20に向けて出射された青色光(青色の励起光)は、その一部が蛍光体層25により黄色光(黄色の蛍光)に変換される。金属反射膜23は、蛍光体層25から発せられた黄色光や、蛍光体層25で変換されなかった青色光を、光学系220に向けて反射させる。この結果、反射した青色光と黄色光とが混色し、波長変換部材10からは白色光が出力され、この白色光が光学系220で発散され照明光となる。
以上で説明したように、本開示は、波長変換部材20を備えた照明装置200として実現することができる。つまり、波長変換部材20を用いることによって、光取出し効率および耐久性を向上させた照明装置200を実現することができる。
[変形例]
以上、実施の形態1および実施の形態2に係る波長変換部材10,20、プロジェクタ100および照明装置200について説明したが、本開示は、上記実施の形態に限定されない。本開示の趣旨を逸脱しない限り、当業者が思いつく各種変形を上記実施の形態に施したものも、本開示の範囲内に含まれる。
例えば、上記実施の形態では、プロジェクタ用および照明装置用の波長変換部材について説明したが、波長変換部材の用途はそれらに限定されない。例えば、本開示に係る波長変換部材は、ディスプレイなどのその他の用途に用いられてもよい。
また、上記実施の形態では、図2を用いて波長変換部材の積層構造を例示したが、本開示の積層構造は図2に示す積層構造に限定されない。例えば、図2に示す積層構造と同様の機能を実現できる範囲で、図2に示す積層構造の層間に別の層が設けられてもよい。
上記実施の形態では、積層構造の各層を構成する主たる材料について例示しているが、上記積層構造と同様の機能を実現できる範囲であれば、各層に他の材料が含まれていてもよい。
本開示に係る波長変換部材は、プロジェクタや照明装置などの波長変換された光を利用する装置に広く利用可能である。
10,20 波長変換部材
11,21 基板
11a 開口
11b 円弧外側の領域
11c 円弧内側の領域
11d,11e 開口との間の領域
12,22 接着層
13,23 金属反射層
14,24 増反射層
14a,24a 低屈折率層
14b,24b 高屈折率層
15,25 蛍光体層
15a,25a 封止層
15b,25b 蛍光体
15c,25c 上面
15d,25d 側面
16,26 反射防止層
16a,26a 第1低屈折率層
16b,26b 高屈折率層
16c,26c 第2低屈折率層
21b〜21e 四方外側の領域
100 プロジェクタ
110 発光装置
111 照射部
111a,210 固体光源
111b コリメートレンズ
111c ヒートシンク
112 ダイクロイックミラー
113 第1反射ミラー
114 第2反射ミラー
115 第3反射ミラー
116 モータ
120 光学ユニット
121 集光レンズ
122 ロッドインテグレータ
123 レンズ群
124 投射レンズ
125 表示素子
130 制御部
200 照明装置
220 光学系

Claims (7)

  1. 基板上に、金属反射層、増反射層、蛍光体層および反射防止層がその順で形成され、
    前記増反射層は、前記金属反射層が形成された領域の全体に形成され、前記基板側から順に低屈折率層および高屈折率層を有し、
    前記蛍光体層は、前記金属反射層が形成された領域の一部に形成され、
    前記反射防止層は、前記金属反射層が形成された領域の全体に形成され、前記基板側から順に第1低屈折率層、高屈折率層および第2低屈折率層を有することを特徴とする波長変換部材。
  2. 前記反射防止層は、前記基板上における前記蛍光体層が形成されていない領域において前記増反射層と接触していることを特徴とする請求項1に記載の波長変換部材。
  3. 前記反射防止層は、前記基板上における前記蛍光体層を囲繞する領域の全周に亘って前記増反射層と接触していることを特徴とする請求項1又は2に記載の波長変換部材。
  4. 前記金属反射層は、銀からなることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の波長変換部材。
  5. 前記蛍光体層は、ガラスおよび樹脂を含有する封止層と、前記封止層の中に分散された蛍光体とを有することを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の波長変換部材。
  6. 請求項1から5のいずれかに記載の波長変換部材を備えることを特徴とするプロジェクタ。
  7. 請求項1から5のいずれかに記載の波長変換部材を備えることを特徴とする照明装置。
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