JP6753478B2 - 光モジュール - Google Patents

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Description

この発明は光モジュールに関する。
近年、10Gbit/sの伝送速度で40〜80kmの伝送距離に対応する光モジュールの普及が進み、その低コスト化への要求が高まっている。このような光モジュールには、電界吸収型変調器を集積し、高品質な光信号を送信できる半導体レーザと、半導体レーザの温度を一定に制御し特性を安定化させるペルチエ素子が搭載される。光モジュールのパッケージとしては、従来はセラミックの箱型パッケージが使用されていたが、最近はより安価なTO−CAN(Transistor outlined CAN)型パッケージが使用されつつある。
TO−CAN型パッケージは、レンズが取り付けられた円筒形のキャップをステムに抵抗溶接することで半導体レーザ素子を気密封止するものである。半導体レーザ素子の前面光は、レンズを介し光ファイバの端面に集光される。これにより、半導体レーザ素子の前面光は光ファイバの導波路に結合し、光信号が送信される。
半導体レーザ素子の特性は温度により敏感に変化する。安定して高品質な光信号を送信するため、半導体レーザ素子の温度はTEC(Thermoelectric Cooler)により一定に制御される。TECはペルチエ素子の両端に熱伝導性の良い吸熱基板と放熱基板を取り付けた熱電モジュールである。吸熱基板側には半導体レーザ素子が接続され、放熱基板側にはステムが接続される。ステムの側面は光トランシーバ筐体と接しており、TECの動作により発生する熱は光トランシーバ筐体へと放熱される。
例えば、ステムの材料は冷間圧延鋼が用いられ、TECの放熱基板及び吸熱基板の材料はAlN又はアルミナ等のセラミックが用いられる。放熱基板はステムよりも線熱膨張係数が小さいため、ステムのTECと接する面は熱変形が拘束され熱膨張が小さくなるが、ステムのTECと接する面と対向する面は熱変形が拘束されず熱膨張が大きくなる。これにより、ステムに反りが発生し、半導体レーザ素子の位置はステムへ向かう方向に変動する。一方、レンズの位置はキャップの熱膨張により光ファイバへ向かう方向に変動する。このため、半導体レーザ素子とレンズの間の距離が変動することで、半導体レーザ素子の前面光の集光点位置が変動し、光ファイバへの結合効率も変動してしまう。このような熱変形による光ファイバへの結合効率の変動をトラッキングエラーと呼ぶ。
そこで、特許文献1では、TEC上の半導体レーザ素子とレンズとの間にさらに別のレンズを配置したTO−CAN型パッケージが提案されている。このTO−CAN型パッケージは、半導体レーザ素子の出射光をコリメート光とすることでトラッキングエラーを軽減する。また、TEC上の半導体レーザ素子とレンズとの間にプラスチック板を配置することもできる。
特開2011−108937号公報
特許文献1に示されたTO−CAN型パッケージは、コリメート光を生成するためにレンズの位置を精度よく固定する必要があり、組立コストの増加を招く。また、パッケージ内部にプラスチック板を収容する場合、光軸方向のパッケージ長が長くなりやすい問題があった。
本発明は上述の問題を解決するためになされたものであり、簡単かつ低コストにトラッキングエラーを軽減した光モジュールを提供することを目的とする。
本願の発明にかかる光モジュールは、第1面と第2面とを有するステムと、該第1面に固定された放熱基板を有する熱電クーラーと、該熱電クーラーに取り付けられた半導体レーザ素子と、該第1面に固定され、該熱電クーラーと該半導体レーザ素子を覆うキャップと、該キャップに固定されたレンズと、該レンズから見て該第1面と対向する該第2面にだけ固定された拘束体と、を備え、該放熱基板と該拘束体の線熱膨張係数は、該ステムの線熱膨張係数より小さく、該拘束体の線熱膨張係数は、該放熱基板の線熱膨張係数より小さいことを特徴とする。
本願の発明にかかる他の光モジュールは、第1面と第2面および側面とを有するステムと、該第1面に固定された放熱基板を有する熱電クーラーと、該熱電クーラーに取り付けられた半導体レーザ素子と、該第1面に固定され、該熱電クーラーと該半導体レーザ素子を覆うキャップと、該キャップに固定されたレンズと、該側面のうち、該レンズから見て該第1面より該第1面と対向する該第2面に近い位置にだけ固定された拘束体と、を備え、該放熱基板と該拘束体の線熱膨張係数は、該ステムの線熱膨張係数より小さく、該拘束体の線熱膨張係数は、該放熱基板の線熱膨張係数より小さいことを特徴とする。
本発明のその他の特徴は以下に明らかにする。
この発明によれば、例えばステムよりも線熱膨張係数が小さい熱電クーラーと拘束体とでステムを挟むことで、簡単かつ低コストにトラッキングエラーを軽減できる。
実施の形態1に係る光モジュールの断面図である。 高温時における光モジュールの断面図である。 低温時における光モジュールの断面図である。 実施の形態2に係る光モジュールの断面図である。 ステム等の底面図である。 実施の形態3に係る光モジュールの断面図である。 実施の形態4に係る拘束体等の平面図である。 実施の形態4に係る光モジュールの断面図である。 高温時における光モジュールの断面図である。 実施の形態5に係る拘束体等を示す図である。 実施の形態6に係る光モジュールの断面図である。 パッケージ周囲温度と結合効率の関係を示す図である。 低温時における光モジュールの断面図である。
本発明の実施の形態に係る光モジュールについて図面を参照して説明する。同じ又は対応する構成要素には同じ符号又は同じ名称を付し、説明の繰り返しを省略する場合がある。
実施の形態1.
図1は、実施の形態1に係る光モジュール10の断面図である。光モジュール10は、第1面13aと、第1面13aと反対側の第2面13bとを有するステム13を備えている。ステムの13の第1面13aには熱電クーラー16が設けられている。熱電クーラー16は、ぺルチエ素子16aの両側に吸熱基板16bと放熱基板16cが取り付けられたTEC(Thermoelectric Cooler)である。放熱基板16cが第1面13aに固定されている。固定の方法は特に限定されないが、例えばAuSn、SnAgCu等を用いたはんだ付けである。あるいは溶接でもよい。
熱電クーラー16には、放熱ブロックなどにより半導体レーザ素子18が取り付けられている。具体的には、吸熱基板16bに放熱ブロックなどにより半導体レーザ素子18が取り付けられている。半導体レーザ素子18は例えばレーザダイオードである。半導体レーザ素子18は、熱電クーラー16による温度調整を受ける。
第1面13aにはキャップ20が固定されている。キャップ20は、熱電クーラー16と半導体レーザ素子18を覆う。キャップ20にはレンズ22が固定されている。レンズ22は半導体レーザ素子18の出射光を集光する。レンズ22を保持したキャップ20をステム13の第1面13aに例えば抵抗溶接することで、半導体レーザ素子18を気密封止することができる。
第2面13bには拘束体30が固定されている。固定の方法は特に限定されないが、例えばAuSn、SnAgCu等を用いたはんだ付けである。あるいは溶接でもよい。拘束体30は例えば板状の金属である。拘束体30と放熱基板16cの線熱膨張係数は、ステム13の線熱膨張係数より小さい。拘束体30、放熱基板16cおよびステム13の材料として、この線熱膨張係数の関係を満たすあらゆる材料を採用することができる。拘束体30の線熱膨張係数は、放熱基板16cの線熱膨張係数より小さくすることが好ましい。
ステム13を貫通する給電用リードピンを設けることで、半導体レーザ素子18と熱電クーラー16に電力供給することができる。熱電クーラー16により半導体レーザ素子18の温度を一定に調整するため、半導体レーザ素子18が出力する光信号は高品質に保たれる。
図2は、高温時における光モジュール10の熱変形の様子を示す図である。図3は、低温時における光モジュール10の熱変形の様子を示す図である。図2、3は、放熱基板16cの線熱膨張係数はステム13の線熱膨張係数より小さく、拘束体30の線膨張係数は放熱基板16cの線熱膨張係数よりも小さい光モジュールに関する。図2、3には、半導体レーザ素子18からのレーザ光と結合する光ファイバ32を示す。
図2に示されるように、ステム13の熱膨張は、拘束体30と放熱基板16cの双方から拘束されるが、拘束体30の方が放熱基板16cよりも熱膨張を拘束する力が大きい。従って、第2面13bの熱膨張は、第1面13aの熱膨張よりも小さくなり、ステム13がキャップ20側に凸に反る。このため、半導体レーザ素子18の位置は、光ファイバ32へと向かう方向に変動する。また、レンズ22の位置もキャップ20の熱膨張により光ファイバ32へと向かう方向に変動するので、熱変形による半導体レーザ素子18とレンズ22との間の距離の変動を抑制することができる。
低温時における光モジュール10の熱変形を示す図3について説明する。拘束体30は放熱基板16cよりもステム13の熱収縮を拘束する力が強いため、ステム13は拘束体30側に凸に反る。このため、半導体レーザ素子18の位置はステム13へと向かう方向に変動する。レンズ22の位置もキャップ20の熱収縮によりステム13へと向かう方向に変動するので、熱変形による半導体レーザ素子18とレンズ22との間の距離の変動を抑制することができる。
実施の形態1に係る光モジュール10では、ステム13の第1面13aに放熱基板16cを取り付け、第2面13bに拘束体30を取り付けることで、熱変形による半導体レーザ素子18とレンズ22の間の距離の変動を抑制できる。これにより、集光点の位置の変動を抑制することができるので、トラッキングエラーを軽減できる。
実施の形態1に係る光モジュール10はその特徴を失わない範囲で様々な変形が可能である。拘束体30と放熱基板16cの線熱膨張係数は、ステム13の線熱膨張係数より小さくする必要がある。しかし、拘束体30と放熱基板16cの線熱膨張係数は等しくしてもよい。あるいは、拘束体30の線熱膨張係数を、放熱基板16cの線熱膨張係数より大きくしてもよい。これらの場合でも、拘束体30を設けない場合と比べてトラッキングエラーを軽減することができる。
ステム13の材料は例えばSPCCなどの冷間圧延鋼とすることができる。放熱基板16cの材料は例えば窒化アルミすなわちAlNまたはアルミナとすることができる。拘束体30の材料は例えば窒化アルミ、アルミナ、コバール、またはインバーとすることができる。これらの材料は、拘束体30の線熱膨張係数を放熱基板16cの線熱膨張係数以下とし、ステム13の線熱膨張係数を拘束体30及び放熱基板16cの線熱膨張係数よりも大きくすることができるものである。また、拘束体30の材料としてAlNまたはアルミナを選定した場合、拘束体30の熱伝導率をステム13の熱伝導率より高くすることができるので、拘束体30の取り付けによる製品の放熱性悪化を防止できる。なお、これらの材料は例示である。
以下の実施の形態に係る光モジュールは、実施の形態1との類似点が多いので実施の形態1との相違点を中心に説明する。
実施の形態2.
図4は、実施の形態2に係る光モジュールの断面図である。第2面13bには凹部13cが形成されている。拘束体30は凹部13cに設けられている。例えば溶接により拘束体30が凹部13cに固定されている。拘束体30は、凹部13cに格納されることで、第1面13aと第2面13bの間にある。
ステム13の第2面13bにはフレキシブル基板40が固定されている。フレキシブル基板40は高周波線路を有し、半導体レーザ素子18と熱電クーラー16へ入力電気信号を伝送するものである。ステム13の側面は光トランシーバの筐体42と接している。これにより、熱電クーラー16の動作により発生する熱が光トランシーバの筐体42へ放熱される。
図5は、実施の形態2に係る光モジュールのステム13の底面図である。前述の凹部13cはステム13の中央に形成されている。ステム13には半導体レーザ素子18および熱電クーラー16への給電に用いるリードピン44が固定されている。リードピン44は凹部13cを避けてステム13を貫通している。つまり、リードピン44は凹部13cとは異なる位置に設けられる。拘束体30の面積と厚みは、放熱基板16cの面積と厚みよりも大きくすることが望ましい。そのような面積と厚みを有する拘束体30を格納できるように凹部13cの寸法を決める。
そして、フレキシブル基板40は、リードピン44に電気的に接続されることで、半導体レーザ素子18と熱電クーラー16へ入力電気信号を伝送できるようになっている。
図1に示す光モジュールにおいて、フレキシブル基板を設けようとすると、拘束体30の下面にフレキシブル基板を設けざるを得ないので、第2面13bに直接フレキシブル基板を固定する場合と比べてフレキシブル基板とステム13の距離が大きくなる。したがって、図1の構成では、新たな設計が必要となってしまう。
しかしながら、図4に示す光モジュールでは、ステム13の凹部13cに拘束体30を設けるので、フレキシブル基板40とステム13との間の隙間を拘束体30がない従来製品と同等にできる。従って、従来製品と同等のインピーダンスでステム13からフレキシブル基板40の間の高周波線路を設計でき、高周波特性が劣化することはない。また、ステム13の側面を従来製品と同様に光トランシーバの筐体42に接触させることができ、従来製品と同様の方法で筐体42への放熱が可能である。したがって、拘束体30とフレキシブル基板40を設けることによる放熱性の劣化はない。
放熱基板16cは、拘束体30と同様に、ステム13のうちリードピン44がない部分に取り付けられる。このため、拘束体30の面積は放熱基板16cの面積と同程度に設計できる。また、ステム13の厚みは例えば1.2〜1.3mm程度であり、放熱基板16cの厚みは例えば0.2mm程度である。この場合、凹部13cに設ける拘束体30の厚みを放熱基板16cの厚みと同等以上に設計することは容易である。この例では、凹部13cの深さを0.2mm以上として、その凹部13cに0.2mm以上の厚さの拘束体30を設ける。
以上より、拘束体30の面積及び厚みを放熱基板16cの面積及び厚みと同等以上にすることができる。拘束体30の線熱膨張係数が放熱基板16cの線熱膨張係数と同じであれば、少なくとも拘束体を設けない場合よりはステムの反りを抑制することができる。また、拘束体30の線熱膨張係数が放熱基板16cの線熱膨張係数よりも小さければ、実施の形態1で示したように熱変形に伴う半導体レーザ素子18とレンズ22の位置変動方向を一致させることができる。
このように、実施の形態2に係る光モジュールは、ステム13に凹部13cを設け、その中に拘束体30を埋め込むことで、従来製品と同等の高周波特性と放熱性を維持しつつトラッキングエラーを軽減することができる。
実施の形態3.
図6は、実施の形態3に係る光モジュールの断面図である。この光モジュールはステム13を貫通するリードピン44を備えている。さらに、拘束体30にはリードピン44を通す貫通孔30aが形成されている。これにより、拘束体30の面積を大きくして、拘束体30とステム13の接触面積を大きくすることができる。例えば、拘束体30と第2面13bの接触面積を、放熱基板16cと第1面13aの接触面積より大きくすることができる。拘束体30とステム13の接触面積が大きいと、拘束体30がステム13の熱変形を拘束する力を大きくすることができる。このため、実施の形態3に係る光モジュールのステム13には、高温時又は低温時に、実施の形態1、2のステムよりも大きな反りが発生し、熱変形に伴う半導体レーザ素子18の位置変動量は大きくなる。
例えば、ステム13の材料を冷間圧延鋼とし、キャップ20の材料をステンレス鋼とすることで、両者の線熱膨張係数の差を12ppm程度まで小さくできる。また、光軸方向のキャップ20の長さを例えば5〜6mmとし、ステム13の光軸方向の長さを1.2〜1.3mmとすると、キャップ20の光軸方向長さはステム13の光軸方向長さより長くなるので、キャップ20はステム13よりも熱膨張量が大きくなる。この場合、熱変形に伴うレンズ22の位置変動量は同条件下での半導体レーザ素子18の位置変動量よりも大きくなる。
上述のとおり、ステム13に拘束体30を取り付けることで半導体レーザ素子18とレンズ22の位置変動方向を一致させることができる。ただし、半導体レーザ素子18よりもレンズ22の方が位置変動量が大きい。実施の形態3では、拘束体30の面積を大きくすることで半導体レーザ素子18の位置変動量を大きくできるので、半導体レーザ素子18とレンズ22との相対位置変動量を小さくすることができる。したがって、トラッキングエラーを更に軽減することができる。
実施の形態4.
図7は、実施の形態4に係る光モジュールのステム等の平面図である。ステム13の側面13dに拘束体50が固定されている。拘束体50は平面視で環状となっている。図8は、実施の形態4に係る光モジュールの断面図である。一点鎖線はステム13の中央線である。この中央線は第1面13aと第2面13bの中間にある。拘束体50は、側面13dのうち、第1面13aより第2面13bに近い位置に固定されている。言いかえれば、拘束体50は、ステム13の側面13dの内、リードピン出力側を覆うように取り付けられ、熱電クーラー16側には取り付けられない。つまり、一点鎖線よりも第2面13b側に拘束体50を設ける。放熱基板16cと拘束体50の線熱膨張係数は、ステム13の線熱膨張係数より小さい。
高温又は低温時には、拘束体50がステム13のリードピン出力側の熱伸縮を拘束することで、ステム13に実施の形態1と同方向の反りを発生させることができる。そのため、トラッキングエラーが軽減される。図9は、高温時における実施の形態4の光モジュールの断面図である。図9には、ステム13が第1面13a側では大きく膨張するが、第2面13b側では拘束体50により膨張が制限されることが示されている。このようにトラッキングエラーを抑制する効果に加えて、実施の形態4の光モジュールではステム13に凹部を設けるなどの特殊加工は必要ないので、ステム13のコストアップを避けることができる。
図8の拘束体50は、側面13dのうち第1面13aからの距離と第2面13bからの距離が等しい中間位置よりも第2面側に固定するものであれば様々な変形が可能である。例えば、拘束体とステムの接触面積を図8の場合よりも低下させてもよい。
実施の形態5.
図10は、実施の形態5に係る拘束体等を示す図である。拘束体52はアーチ状の形状を有し、ステム13の側面13dに設けられている。この拘束体52も、実施の形態4で説明したとおり、側面13dのうち、第1面13aより第2面13bに近い位置に固定される。図10に示されているように、拘束体52は、平面視でステム13の側面全体を覆うのではなく、平面視でステム13の側面13dの一部を覆う。側面13dのうち拘束体52に覆われていない部分は、光トランシーバの筐体42と熱的に接触させる。これにより、拘束体52を取り付けつつ、光モジュールから筐体42への良好な放熱を確保できる。
実施の形態6.
図11は、実施の形態6に係る光モジュールの断面図である。製品としての光モジュールについて、動作温度範囲が定められている。例えば、−5℃〜80℃で動作させる製品であれば中心温度は37.5℃である。−40〜95℃で動作させる製品であれば中心温度は27.5℃である。例えば、製品の動作温度範囲の中心温度を、製品の周囲温度である室温に一致させる。
図11には、キャップ20の外側にレンズ22に対向して設けられた光ファイバ32が示されている。一般的には、動作温度範囲の中心温度で結合効率のピークが得られるように光ファイバを設ける。これに対し、実施の形態6の光ファイバ32は、動作温度の中心温度よりも低い温度で結合効率のピークが得られる位置に設けた。具体的には、光ファイバ32は光モジュールから遠ざかる方向にデフォーカスして固定した。
図12は、パッケージ周囲温度と結合効率の関係を示す図である。想定される動作温度範囲の最低温度をT1とし最高温度をT2とする。動作温度範囲の中心温度はTcである。Tcは例えば25℃程度の室温である。実線で示す「デフォーカス無し」の場合は、動作温度の中心であるTcで結合効率のピークが得られるように光ファイバを設ける。
ステム13と拘束体30との接合強度が弱い場合などにおいては、低温時にステム13が熱収縮すると、拘束体50がステム13の熱変形を拘束する力が弱くなる。したがって、低温側ではトラッキングエラーの軽減効果が小さく、周囲温度の変化に対する結合効率変化が大きくなる。このため、低温側では結合効率の低下が大きい。その結果、図12の「デフォーカス無し」の場合、中心温度Tcでは高い結合効率が得られるものの、Tcよりも温度が低下すると結合効率が急激に低下する。
図12に破線で示す「デフォーカス有り」は、光ファイバ32をレンズ22から遠ざかる方向にデフォーカスして固定した場合の温度と結合効率の関係を示す。デフォーカス有りの場合、動作温度の中心温度Tcよりも低い温度で結合効率のピークが得られる位置に光ファイバ32を設ける。図13は、「デフォーカス有り」の場合において、周囲温度がTcよりも低くなったときの光モジュールの断面図である。この場合、キャップ20は熱収縮するため、レンズ22の位置はステム13の方向に変動する。これに伴い、半導体レーザ素子18の出射光の集光点の位置は光ファイバ32へ向かう方向に変動する。光ファイバ32はデフォーカスしたため、低温側で結合効率が上昇する。そして、結合効率のピークはTcよりも低温で得られる。
実施の形態6の光モジュールは、ステム13と拘束体30の接合強度が弱い場合などにおいて低温側で結合効率が急激に低下することを考慮して、結合効率のピークを低温側にずらすものである。これにより、動作温度範囲全体で発生する結合効率変化を小さくすることができる。つまり、トラッキングエラーを軽減できる。
ステム13と拘束体30の接合強度が弱い場合だけでなく、拘束体の材料の特性上ステムの熱変形を拘束する力が弱い場合などにおいても、低温側で結合効率が急激に低下するので、上述のとおり光ファイバの光軸方向の位置を調整することが有効である。
なお、上記の各実施の形態に係る光モジュールの特徴を適宜に組み合わせて、本発明の効果を高めても良い。
10 光モジュール、 13 ステム、 16 熱電クーラー、 18 半導体レーザ素子、 20 キャップ、 22 レンズ

Claims (11)

  1. 第1面と第2面とを有するステムと、
    前記第1面に固定された放熱基板を有する熱電クーラーと、
    前記熱電クーラーに取り付けられた半導体レーザ素子と、
    前記第1面に固定され、前記熱電クーラーと前記半導体レーザ素子を覆うキャップと、
    前記キャップに固定されたレンズと、
    前記レンズから見て前記第1面と対向する前記第2面にだけ固定された拘束体と、を備え、
    前記放熱基板と前記拘束体の線熱膨張係数は、前記ステムの線熱膨張係数より小さく、
    前記拘束体の線熱膨張係数は、前記放熱基板の線熱膨張係数より小さいことを特徴とする光モジュール。
  2. 前記第2面には凹部が形成され、前記拘束体は前記凹部に設けられたことを特徴とする請求項1に記載の光モジュール。
  3. 前記凹部を避けて前記ステムを貫通するリードピンと、
    前記第2面に固定され、前記リードピンに電気的に接続されたフレキシブル基板と、を備えたことを特徴とする請求項2に記載の光モジュール。
  4. 前記ステムを貫通するリードピンを備え、
    前記拘束体には前記リードピンを通す貫通孔が形成されたことを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の光モジュール。
  5. 前記拘束体と前記第2面の接触面積は、前記放熱基板と前記第1面の接触面積より大きいことを特徴とする請求項4に記載の光モジュール。
  6. 第1面と第2面および側面とを有するステムと、
    前記第1面に固定された放熱基板を有する熱電クーラーと、
    前記熱電クーラーに取り付けられた半導体レーザ素子と、
    前記第1面に固定され、前記熱電クーラーと前記半導体レーザ素子を覆うキャップと、
    前記キャップに固定されたレンズと、
    前記側面のうち、前記レンズから見て前記第1面より前記第1面と対向する前記第2面に近い位置にだけ固定された拘束体と、を備え、
    前記放熱基板と前記拘束体の線熱膨張係数は、前記ステムの線熱膨張係数より小さく、
    前記拘束体の線熱膨張係数は、前記放熱基板の線熱膨張係数より小さいことを特徴とする光モジュール。
  7. 前記拘束体は、前記側面のうち前記第1面からの距離と前記第2面からの距離が等しい中間位置よりも前記第2面側に固定されたことを特徴とする請求項6に記載の光モジュール。
  8. 前記拘束体は前記レンズから見て環状となっていることを特徴とする請求項6又は7に記載の光モジュール。
  9. 前記拘束体は前記レンズから見てアーチ状となっていることを特徴とする請求項6又は7に記載の光モジュール。
  10. 前記キャップの外側に前記レンズに対向して設けられた光ファイバを備え、
    前記光ファイバは、動作温度の中心温度よりも低い温度で結合効率のピークが得られる位置に設けられたことを特徴とする請求項1から9のいずれか1項に記載の光モジュール。
  11. 前記ステムの材料はSPCCであり、
    前記放熱基板の材料は窒化アルミまたはアルミナであり、
    前記拘束体の材料は窒化アルミ、アルミナ、コバール、またはインバーであることを特徴とする請求項1から10のいずれか1項に記載の光モジュール。
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