JP6749760B2 - 座布団 - Google Patents
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Description
座布団の従来例として、硬質スポンジ等の板体に打ち抜き部分を設け、この打ち抜き部分に使い捨てカイロを収納し、板体の両面に通気性を有する軟質スポンジの板体を配置し、全体を合成樹脂被膜で被覆したものがある(特許文献1)。
特許文献2の従来例では、座った際に、痛く感じないようにするために、布団綿やスポンジが必要とされるので、製造コストが高いものとなる。
発熱体から生じる熱は、袋体の内層部、中間層部及び外層部を通って外部に伝達されるが、これらの層は熱を伝えることができる。しかも、袋体はキルティングで縫製されているので、袋体の縫製されていない領域は、確実に、発熱体の熱を外部に伝達することができる。そのため、座布団を使用する使用者は、袋体から加熱体の熱を感じることができる。
発熱体を交換するには、ファスナーで袋体の開口部を明け、この開口部から発熱体が取り付けられたホルダーを取り出す。ホルダーに取り付けられた発熱体を交換したら、再度、ホルダーを開口部から袋体の内部に収納し、ファスナーで開口部を閉じる。
従って、本発明では、発熱体以外の部品を再利用できるので、座布団自体を使い捨てする従来例に比べて、経済的である。さらに、袋体の内部に綿等を収納することが不要とされるので、この点からも経済的である。
しかも、袋体の中間層部に弾力性を持たせているので、袋体内部にあるホルダーや発熱体の硬さが直接伝わらず、良好な使用感を得ることができる。
この構成では、袋入りの使い捨てカイロを別途用意し、使用にあたり、袋から取り出した使い捨てカイロをホルダーに取り付けて、袋体に収納する。使い捨てカイロは、保温時間も長く、使い捨てタイプではないカイロに比べて、メンテナンスが不要とされる。
この構成では、通気性、弾力性、保温性を有する中間層部を簡易な構成で実現することができる。
図1及び図2は本実施形態の全体構成を示す。
図1及び図2において、座布団1は、開口部20を有する袋体2と、袋体2の内部に収納されるホルダー3と、ホルダー3に着脱自在に設けられる発熱体4と、開口部20を開閉するファスナー5とを備えて構成されている。
袋体2は、1枚の長方形の生地の中間部分を折り曲げて底部2Aを形成するとともに、底部2Aの両端からそれぞれ直交する側部2Bが超音波シールされている。
開口部20は袋体2の底部2Aと対向する部分であり、直線状に形成されている。
発熱体4は、ホルダー3の一面において、切込30を境に2個取り付けられている。
発熱体4は、扁平状の袋41と、袋41の内部に封入され空気の存在下で酸化発熱する発熱組成物42と、袋41をホルダー3に取り付けるための面状部43とを備えた市販の使い捨てカイロである。
なお、本実施形態では、発熱体4のホルダー3への着脱を容易にするために、発熱体4を剥離しやすいシート(図示せず)をホルダー3に設けてもよい。
発熱組成物42は、公知の使い捨てカイロに使用される発熱組成物であり、例えば、酸化性金属として鉄、アルミニウム、マグネシウム、亜鉛などがあげられ、活性炭として木質系活性炭、ヤシ殻系活性炭、石炭系活性炭等が挙げられる。発熱体4である使い捨てカイロを収納する包装袋(図示せず)から取り出すことで、空気に触れた発熱組成物42が酸化発熱する。
面状部43は、ホルダー3に対向する面が貼付面とされ、この貼付面は、通気性層又は非通気性層、粘着剤層及び剥離紙からなる。ホルダー3に貼り付けられた面状部43は、ホルダー3から剥がすことが可能とされる。
一方の帯状部51と雄部52Aとはプラスチックから一体形成されており、雄部52Aは帯状部51の長手方向に沿って延びている。
他方の帯状部51と雌部52Bとはプラスチックから一体形成されており、雌部52Bは帯状部51の長手方向に沿って延びている。
雄部52Aと雌部52Bとが互いに嵌合離脱可能である。
図3において、袋体2は、袋外部に露出する外層部21と、袋内部に露出する内層部22と、外層部21と内層部22との間に配置された中間層部23とが積層された断面構造である。
外層部21と内層部22とは、それぞれプラスチック製不織布、例えば、ポリプロピレン製の不織布から形成されている。
中間層部23は、通気性、保温性及び弾性を有する構成であり、具体的には、プラスチック製ファイバーから構成されている。プラスチック製ファバーとしては、ポリエチレン製ファイバーを例示できる。なお、中間層部23は、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリエステルの複合素材からなる不織布から構成されるものでもよい。
外層部21、中間層部23及び内層部22は、それぞれプラスチック製であるため、超音波によるキルティングで縫製されている。キルティングは、平面格子状に形成されている(図1参照)。
ファスナー5で開口部20が閉じられていても、袋体2を構成する外層部21及び内層部22が不織布から形成されており、中間層部23が通気性を有するため、袋体2の外部の空気が内部に通ることになる。そのため、発熱体4は空気に触れることが可能となり、発熱を続けることになる。
発熱体4は市販の使い捨てカイロからなるので、発熱時間に限界がある。発熱体4からの発熱がなくなったら、ファスナー5の雄部52Aと雌部52Bとを離脱して袋体2の開口部20を明ける。開口部20から発熱体4が貼り付けられたホルダー3を取り出し、使用済みの発熱体4をホルダー3から剥がす。そして、未使用の発熱体4をホルダー3に貼り付け、再度、ホルダー3を開口部20から袋体2の内部に収納し、ファスナー5で開口部20を閉じる。
(1)開口部20を有する袋体2と、袋体2の内部に収納されるホルダー3と、ホルダー3に着脱自在に設けられる発熱体4と、袋体2の開口部20を開放閉塞するファスナー5とを備えて座布団1を構成する。袋体2は、それぞれプラスチック製不織布の内層部22及び外層部21と、これらの層の間に配置され、かつ、通気性、保温性及び弾性を有する中間層部23とを有し、内層部22、中間層部23及び外層部21がキルティングで縫製される。袋体2を構成する中間層部23に弾力性を持たせているので、発熱体4の硬さが使用者に直接伝わることがなく、良好な使用感を得ることができる。そして、発熱体4の交換に際して、発熱体4以外の部品を再利用できるので、座布団自体を使い捨てする従来例に比べて、経済的である。しかも、良好な使用感を持たせるため、袋体2の中間層部23に弾性を持たせているので、袋体2の内部に綿等を収納することが不要となり、この点からも経済的である。
(3)中間層部23は、プラスチック製ファイバーから形成されれば、通気性、弾力性、保温性を有する中間層部23を簡易な構成で実現することができる。
(5)ホルダー3は、その中心部分に切込30が形成されており、かつ、切込30を境に2個の発熱体4がホルダー3に貼付されている。そのため、切込30を境にして座布団1を折り曲げることが可能となる。
例えば、前記実施形態では、ホルダー3を発熱体4が貼付されるための面を有する板状部材としたが、本発明では、ホルダー3の形状はこれに限定されず、例えば、図4に示されるものでもよい。
さらに、図4の想像線で示される通り、ホルダー6の一面に板部63を一体形成したものでもよい。
さらに、図4の実線で示されるホルダー6の両面にそれぞれ弾性を有する板材(図示せず)をそれぞれ配置したものでもよい。
また、座布団1の平面形状は、矩形に限定されず、円形でもよい。座布団を円形にした場合、座布団1の平面形状に合わせて、ファスナーの形状を円弧状に形成する。
Claims (3)
- 開口部を有する袋体と、前記袋体の内部に収納されるホルダーと、前記ホルダーに着脱自在に設けられる発熱体と、前記袋体の前記開口部を開放閉塞するファスナーとを備え、
前記袋体は、プラスチック製不織布の外層部と、プラスチック製不織布の内層部と、前記外層部と前記内層部との間に配置され、かつ、通気性、保温性及び弾性を有する中間層部とが積層された生地から構成され、前記生地の中間部分を折り曲げるとともに、側部を超音波シールすることで形成され、
前記外層部、前記中間層部及び前記内層部は、キルティングで縫製され、
前記ホルダーは、弾性力を有し両面に切込がそれぞれ直線状に形成される板状部材から構成され、
前記ファスナーは、前記開口部の互いに対向する部分に超音波シールされる帯状部と、前記帯状部のうちの一方と一体形成された雄部と、他方と一体形成された雌部とを備え、
前記発熱体は、前記ホルダーの一面において、前記切込を境に2個貼り付けられている
ことを特徴とする座布団。 - 請求項1に記載された座布団において、
前記発熱体は、袋内に空気の存在下で酸化発熱する発熱組成物が封入された使い捨てカイロを備えた
ことを特徴とする座布団。 - 請求項1又は請求項2に記載された座布団において、
前記中間層部は、プラスチック製ファイバーから形成される
ことを特徴とする座布団。
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