<第1の実施形態>
本発明の第1の実施形態について、図面に基づいて説明する。
[撮影システムの概要]
図1に示す撮影制御機能3000を例に挙げて本実施形態に係る撮影システムの概要を説明する。
本撮影システムでは、撮影制御機能3000により、遊技施設に設けられた複数のカメラにおける撮影が制御される。撮影制御機能3000は、不正行為、不審者などの検出3011に基づいて、人物の撮影3021、周囲の撮影3022、人物および周囲の撮影3023に適したカメラを特定して撮影を指示する。
例えば、撮影制御機能3000は、各種の装置により人物による不正行為が検知された場合、2以上のカメラを連動させて不正行為に係る人物等を撮影するように各カメラを制御する。例えば、撮影制御機能3000は、各種の装置により不審者が検知された場合、2以上のカメラを連動させて不審者等を撮影するように各カメラを制御する。
ここで、撮影制御機能3000は、各カメラからリアルタイムに、定期的に、または適宜のタイミングで撮像情報を受信(または取得)し、画像解析処理を行う。撮影制御機能3000は、画像解析処理を行うことにより、各カメラで撮影されている撮影内容を把握し、撮影内容に応じて当該カメラおよびその他のカメラの撮影を制御する。
例えば、撮影制御機能3000は、画像解析処理の結果に基づいて、第1のカメラに対して人物の撮影3021を指示し、第2のカメラに対して周囲の撮影3022を指示し、第3のカメラに対して人物および周囲の撮影3023を指示する。
また、例えば、撮影制御機能3000は、リアルタイムに、定期的に、または適宜のタイミングで第1〜第3のカメラから送信される撮像情報についての画像解析処理の結果に基づいて、撮影条件の変更を指示する。
このように、撮影制御機能3000によれば、複数のカメラが連動して撮影が行われるので、不審者の行動、不正行為者の行動などの適切なモニタリングが実現可能になる。
図2は、撮影制御機能3000を提供可能なシステムの一例(撮影システム2000)を示す図である。撮影システム2000は、情報処理装置2030と複数のゲーミングマシン2050と複数の撮影装置2060とを含んで構成される。
情報処理装置2030は、コントローラ部2031、インターフェイス部2032、記憶部2033、および入力部2034を有する。
コントローラ部2031は、インターフェイス部2032、および記憶部2033を制御可能に構成されている。コントローラ部2031は、画像解析処理などが実行可能に構成されている。CPU(Central Processing Unit)、MCU(Micro-Control Unit)、マザーボード、GPU(Graphics Processing Unit)、ビデオカード(グラフィックボード)などがコントローラ部2031として機能する。
なお、コントローラ部2031とは別に、ディスプレイなどの表示部の画像表示などを制御可能に構成されている表示制御部を設けてもよい。
インターフェイス部2032は、ネットワークに接続された機器と通信可能に構成されている。有線通信および無線通信を含む通信機器(例えば、有線LAN、無線LANおよび携帯電話通信の通信モジュールなど)などがインターフェイス部2032として機能する。
記憶部2033は、各種の情報(撮影システム2000の制御に係るプログラム、テーブルなど)を記憶可能に構成されている。ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、シリコンディスク、ハードディスクなどが記憶部2033として機能する。
例えば、CPUがROMなどに格納されたプログラムおよびテーブルデータをRAMに読み出して実行することにより、コントローラ部2031、インターフェイス部2032および入力部2034の各種機能が実現される。
入力部2034は、ユーザ操作に基づいて各種の情報を情報処理装置2030に入力可能に構成されている。USB端子などの入出力インターフェイス、物理的なボタン、物理的なキーボード、マウス、ジョイスティック、液晶タッチパネルに表示されるユーザーインターフェイスなどが入力部2034として機能する。
ゲーミングマシン2050は、情報読取装置2040を含んで構成される。
情報読取装置2040は、コントローラ部2041、インターフェイス部2042、記憶部2043、接続部2044、カメラ部2045、入力部2046、および読取部2047を有する。
コントローラ部2041は、他の構成要素2042〜2048を制御可能に構成されている。CPU、MCU、マザーボード、GPU、ビデオカード(グラフィックボード)などがコントローラ部2041として機能する。
なお、コントローラ部2041とは別に、ディスプレイなどの表示部の画像表示などを制御可能に構成されている表示制御部を設けてもよい。
インターフェイス部2042は、ネットワークに接続された機器と通信可能に構成されている。有線通信および無線通信を含む通信機器(例えば、有線LAN、無線LANおよび携帯電話通信の通信モジュールなど)などがインターフェイス部2042として機能する。
記憶部2043は、各種の情報を記憶可能に構成されている。ROM、RAM、シリコンディスク、ハードディスクなどが記憶部2043として機能する。
接続部2044は、ゲーミングマシン2050と通信可能に構成されている。有線通信および無線通信を含む通信機器(USB、拡張スロット、ネットワーク端子など)が接続部2044として機能する。
カメラ部2045は、情報読取装置2040が設置された場所の撮影が可能に構成されている。また、カメラ部2045は、水平回転(例えば、真横、前方、真横と回転するように−25°〜205°の範囲で回転)および垂直回転(例えば、360°エンドレス旋回)可能に構成されている。CCDイメージセンサなどの撮像素子等がカメラ部2045として機能する。
入力部2046は、ユーザ操作に基づいて各種の情報を情報読取装置2040に入力可能に構成されている。USB端子などの入出力インターフェイス、物理的なボタン、物理的なキーボード、マウス、液晶タッチパネルに表示されるユーザーインターフェイスなどが入力部2046として機能する。
読取部2047は、記憶媒体(ICカードなど)に記憶されたユーザを識別可能な識別情報などを読取可能に構成されている。接触型のリーダライタ、非接触型のリーダライタなどが読取部2047として機能する。
撮影装置2060は、コントローラ部2061、インターフェイス部2062、記憶部2063、およびカメラ部2064を有する。
コントローラ部2061は、他の構成要素2062〜2064を制御可能に構成されている。CPU、MCU、マザーボード、GPU、ビデオカード(グラフィックボード)などがコントローラ部2061として機能する。
なお、コントローラ部2061とは別に、ディスプレイなどの表示部の画像表示などを制御可能に構成されている表示制御部を設けてもよい。
インターフェイス部2062は、ネットワークに接続された機器と通信可能に構成されている。有線通信および無線通信を含む通信機器(例えば、有線LAN、無線LANおよび携帯電話通信の通信モジュールなど)などがインターフェイス部2062として機能する。
記憶部2063は、各種の情報を記憶可能に構成されている。ROM、RAM、シリコンディスク、ハードディスクなどが記憶部2063として機能する。
カメラ部2064は、撮影装置2060が設置された場所の撮影が可能に構成されている。また、カメラ部2064は、水平回転(例えば、遊技施設の天井に設置する場合、360°エンドレス旋回)および垂直回転(例えば、遊技施設の天井に設置する場合、水平、真下、水平と回転するように−25°〜210°の範囲で回転)可能に構成されている。CCDイメージセンサなどの撮像素子等がカメラ部2064として機能する。
[ゲームシステムの概要の説明]
まず、図3を用いて、ゲームシステムの概要について説明する。図3は、第1の実施形態に係るゲームシステム1の全体像を模式的に示す概略図である。
ゲームシステム1は、ホール管理サーバ10、ボーナスサーバ11、設定管理サーバ12、会員管理サーバ13、撮影制御サーバ14、記録サーバ15、および複数のネットワークカメラ、複数のゲーミングマシン(スロットマシン、遊技テーブル装置など)を備えている。
なお、各種の装置については、適宜の個数を採用することができる。例えば、各種の装置は、1つ設けられていてもよいし、複数設けられていてもよい。また、例えば、一の装置の機能を他の装置が担うことができる場合、一の装置を設けなくてもよい。
ホール管理サーバ10は、ホール(遊技施設)内の金銭の流れを集計・管理し、賃借表等を作成するとともに、他のサーバを管理する。また、ゲーミングマシンが単位ゲームを開始したタイミング、単位ゲームを終了したタイミング、および単位ゲームにおける抽籤結果などを含むアカウンティング情報を、各ゲーミングマシンから取得して蓄積する。
ボーナスサーバ11は、ボーナスゲームにおけるボーナス抽籤と、ボーナス抽籤に関連して実施される連動演出を制御する。また、ボーナス付与のための蓄積値(例えば、プログレッシブボーナスのために蓄積されるクレジット)の管理等も行う。
設定管理サーバ12は、ボーナス抽籤の対象となるゲーミングマシンに関する設定や連動演出に関する設定を記憶、管理する。なお、本実施形態では、ボーナスゲームを例にとって説明するが、スロットトーナメント等、他の種類のゲームであってもよい。
会員管理サーバ13は、会員の個人情報、会員カード(ICカード)の情報、会員についての過去の遊技結果等の記憶、管理を行うためのサーバである。会員カード(ICカード)の発券は、例えば、会員カード発券端末によって行われる。会員登録時に、入力された会員の個人情報が、会員カードの識別コードとともに、会員管理サーバ13に記憶される。また、会員カード発券端末は、カメラを備えており、会員カードの発券時に、ICカードの発券を受けるプレーヤの顔の撮影を行うようにすることもできる。撮影した画像は、識別コードに対応付けて会員管理サーバ13に記憶される。
撮影制御サーバ14は、ホールに係る撮影を制御(ホールの状況を監視)するためのサーバである。
より具体的には、撮影制御サーバ14は、ホールに設置されたネットワークカメラ、ゲーミングマシン等から、撮像情報を適時に(例えば、リアルタイムに、定期的に、人物の行動に応答して)取得し、取得した撮像情報をディスプレイに表示したり、撮像情報の画像解析処理結果をフロアマップにマッピング等してディスプレイに表示したりする。
また、撮影制御サーバ14は、ホールの状況(例えば、人物の入退場、人物の移動、不正行為などの人物の行動)に応じて予め定められた撮影条件での撮影をネットワークカメラ、ゲーミングマシン等に指示する。
記録サーバ15は、ホールの状況を記録(記憶)するためのサーバである。より具体的には、記録サーバ15は、ホールに設置されたネットワークカメラ、ゲーミングマシン等から送信された撮像情報を受信して記録する。また、記録サーバ15は、撮影制御サーバ14から要求された記録情報(スタッフ、管理者等により検索された過去の撮像情報)を撮影制御サーバ14に返信する。
ゲーミングマシンおよびネットワークカメラは、図3に示すように、複数のエリア(例えば、図3に示すように、A−1〜A−3)に亘って設置される。ここで、エリアは、例えば、ホールの1フロアや、フロア内のエリアに対応する。この例では、エリアはA−1からA−3まで示されているが、これは一例にすぎない。
ゲーミングマシンおよびネットワークカメラはさらに、エリア内のゾーン(例えば、図3に示すように、Z−1〜Z−4)ごとに設置される。ここで、ゾーンは、エリア内の特定のスペースに対応する。この例では、ゾーンは、エリア内にそれぞれ4つ(Z−1からZ−4)設けられているが、これも一例にすぎない。また、この例では、1つのゾーンにそれぞれ8台のゲーミングマシン、3台のネットワークカメラが配置されているが、これも一例に過ぎず、様々な台数を配置することができる。
ゲーミングマシンは、図3に示すように、エリアA−1のゾーンZ−1には、T−11a〜T−11hの8台が配置される。なお、図示は省略するが、エリアA−1のゾーンZ−2には、T−12a〜T−12hの8台が配置され、エリアA−1のゾーンZ−3には、T−13a〜T−13hの8台が配置され、エリアA−1のゾーンZ−4には、T−14a〜T−14hの8台が配置される。
さらに、図3に示すように、エリアA−2のゾーンZ−1には、T−21a〜T−21hの8台が配置される。なお、図示は省略するが、エリアA−2のゾーンZ−2には、T−22a〜T−22hの8台が配置され、エリアA−2のゾーンZ−3には、T−23a〜T−23hの8台が配置され、エリアA−2のゾーンZ−4には、T−24a〜T−24hの8台が配置される。
また、エリアA−3のゾーンZ−1には、T−31a〜T−31hの8台が配置される。なお、図示は省略するが、エリアA−3のゾーンZ−2には、T−32a〜T−32hの8台が配置され、エリアA−3のゾーンZ−3には、T−33a〜T−33hの8台が配置され、エリアA−3のゾーンZ−4には、T−34a〜T−34hの8台が配置される。
ネットワークカメラは、図3に示すように、エリアA−1のゾーンZ−1には、C−11a〜C−11cの3台が配置される。なお、図示は省力するが、エリアA−1のゾーンZ−2には、C−12a〜C−12cの3台が配置され、エリアA−1のゾーンZ−3には、C−13a〜C−13cの3台が配置され、エリアA−1のゾーンZ−4には、C−14a〜C−14cの3台が配置される。
さらに、図3に示すように、エリアA−2のゾーンZ−1には、C−21a〜C−21cの3台が配置される。なお、図示は省略するが、エリアA−2のゾーンZ−2には、C−22a〜C−22cの3台が配置され、エリアA−2のゾーンZ−3には、C−23a〜C−23cの3台が配置され、エリアA−2のゾーンZ−4には、C−24a〜C−24cの3台が配置される。
また、エリアA−3のゾーンZ−1には、C−31a〜C−31cの3台が配置される。なお、図示は省略するが、エリアA−3のゾーンZ−2には、C−32a〜C−32cの3台が配置され、エリアA−3のゾーンZ−3には、C−33a〜C−33cの3台が配置され、エリアA−3のゾーンZ−4には、C−34a〜C−34cの3台が配置される。
なお、ゲーミングマシンのそれぞれは、Ethernet(登録商標)によるLAN接続を介して、ホール管理サーバ10、ボーナスサーバ11、撮影制御サーバ14、記録サーバ15等に接続されることが模式的に示されているが、より詳細な接続形態については、後述する。
また、各ゲーミングマシン、各ネットワークカメラにはそれぞれ、固有の識別子が付されており、ホール管理サーバ10、撮影制御サーバ14等は、その識別子により、各ゲーミングマシン、各ネットワークカメラから送られてくるデータの出所を判別している。また、ホール管理サーバ10、撮影制御サーバ14等から各ゲーミングマシン、各ネットワークカメラにデータを送信する場合にも、その識別子に基づいて送信先を指定している。このような識別子には、例えば、IPアドレスなどのネットワークアドレスが使用されうるが、ネットワークアドレス以外の識別子を設けて、個々のゲーミングマシンを管理することもできる。
なお、ゲームシステム1は、様々な遊技を行うことが可能な1つのホール(遊技施設)内に構築されてもよいし、複数のホールに亘って構築されてもよい。また、1つのホール内に構築される場合には、ホールのフロアやセクションごとにゲームシステム1が構築されてもよい。サーバとゲーミングマシンおよびネットワークカメラを接続する通信回線は、有線であっても無線であってもよく、専用回線や交換回線等を採用することも可能である。
[ゲーミングマシンの概略の説明]
次に、図4を参照して、本発明の実施形態に係るゲーミングマシンの概略について説明する。図4には、プレーヤトラッキング装置(Player Tracking Device)と一体的に構成されたゲーミングマシンである、スロットマシン1010の構成が概念的に示されている。なお、プレーヤトラッキング装置は、プレーヤトラッキングシステム(Player Tracking System)を実現するための端末であり、本明細書では、この装置を以降、PTS端末と称する。なお、以下の説明では、ゲーミングマシンとしてスロットマシンを用いる場合について説明するが、本発明は、スロットマシンに限らず、種々のゲームを行うゲーミングマシンに適用することができる。
図4に示すように、スロットマシン1010は、PTS端末1700を搭載し、さらに精算機1868を備えている。スロットマシン1010は、PTS端末1700を介してホール管理サーバ10、ボーナスサーバ11、会員管理サーバ13、撮影制御サーバ14、記録サーバ15等と、ネットワークを介して接続されている。本実施形態では、1つのスロットマシン1010に対して、その筐体の一部に1つのPTS端末1700が設けられている。
本実施形態では、PTS端末1700は、通信回線(又はスロットマシン1010)を介して、紙幣識別器1022と接続されている。
また、PTS端末1700は、所定のプロトコルに基づいて、コントローラ(後述する、スロットマシン1010のコントローラ1100)とデータの送受信を行うとともに、ネットワークを介して接続されているホール管理サーバ10、ボーナスサーバ11、会員管理サーバ13、撮影制御サーバ14、記録サーバ15等とデータ通信を行う。例えば、PTS端末1700からコントローラに対しては、ゲームを開始するのに必要なクレジットの情報や、連動演出の際に単位ゲームの停止を指示する停止コマンドなどが送信され、ゲーミングコントローラからPTS端末1700に対しては、ゲーム結果としてのクレジットの情報や単位ゲームの開始通知、終了通知が送信されうる。
また、PTS端末1700からホール管理サーバ10には、単位ゲームの開始通知や終了通知、抽籤結果等を含むアカウンティング情報等が送信され、ボーナスサーバ11から(所定のスロットマシン1010の)PTS端末1700には、ボーナス当籤通知が送信される。さらに、PTS端末1700と会員管理サーバ13との間では、会員のクレジットの情報等がやりとりされる。
また、PTS端末1700から撮影制御サーバ14には、後述するように、人体検出カメラ1713で撮影された撮像情報などのモニタリング情報が送信される。撮影制御サーバ14からPTS端末1700には、撮影に係る指示が送信される。
また、PTS端末1700から記録サーバ15には、後述するように、人体検出カメラ1713で撮影された撮像情報などのモニタリング情報が送信される。
ここで、会員の場合の遊技フローは概略以下のようになる。最初に、会員カード発券端末によって会員登録を行い、その際に、会員カード(ICカード)が発券される。その後、プレーヤは、スロットマシン1010のPTS端末1700に会員カードを挿入し、そこで、現金を投入する。紙幣識別器1022は、紙幣が投入されると、金種および金額を識別し、その識別結果として、金種データおよび金額データがPTS端末1700へ送信される。PTS端末1700は、金種データおよび金額データから、ゲーム用のクレジットを求め、これをコントローラに送信する。
コントローラは、PTS端末1700から送信されたクレジットに基づいてゲームを実行する。ゲーム結果に応じたクレジットは、コントローラからPTS端末1700へ送信され、PTS端末1700において、ゲーム結果に基づく払出し計算が行われて、プレーヤに払い出される金額が決定される。PTS端末1700では、この決定された金額をそのまま会員カードに書き込み、会員カードを排出する。また、会員カードには、ゲームの実行等に応じて、所定のポイントが付与される。
会員であるプレーヤが次にゲームを行う場合、PTS端末1700は、挿入された会員カードを読み込むと、会員カードに記憶されている金額を読み取る。読み取られた金額は、クレジットに変換され、コントローラに送信される。ゲーム結果に応じたクレジットは、上記と同様に、コントローラからPTS端末1700へ送信され、PTS端末1700において、ゲーム結果に基づく払出し計算が行われて、プレーヤに払い出される金額が決定される。このとき、挿入されている会員カードの金額に対して、ゲームの結果得られた金額を加算することによりこれを更新する。
このときさらに、PTS端末1700は、会員カードから読み取った識別コード(又はプレーヤ識別コード)と更新された金額を会員管理サーバ13に送信し、会員管理サーバ13は、PTS端末1700から送信された金額を、上記の識別コードで特定される会員の金額に加算し、記憶する。この処理により、会員の保持する金額が常に管理される。
会員であるプレーヤはその後必要に応じて、キャッシャーカウンタ等で、会員カードに記憶されている金額に基づいて精算を行うことができる。また、上述したスロットマシン1010のように精算機1868を備える場合は、当該スロットマシン1010において会員カードによる精算を行うことができる。
一方、非会員の場合の遊技フローは概略以下のようになる。プレーヤは、スロットマシン1010のPTS端末1700に現金を投入する。紙幣識別器1022は、紙幣が投入されると、金種および金額を識別し、その識別結果として、金種データおよび金額データがPTS端末1700へ送信される。PTS端末1700は、金種データおよび金額データから、ゲーム用のクレジットを求め、これをコントローラへ送信する。
コントローラは、PTS端末1700から送信されたクレジットに基づいてゲームを実行する。ゲーム結果に応じたクレジットは、コントローラからPTS端末1700に送信され、PTS端末1700において、ゲーム結果に基づく払出し計算が行われて、プレーヤに払い出される金額が決定される。PTS端末1700では、この決定された金額を、スロットマシン1010にストックされている新たなICカードに書き込み、そのICカードを排出する。非会員は、ここで初めてICカードを手にすることになる。
非会員であるプレーヤはその後必要に応じて、キャッシャーカウンタ等で、ICカードに記憶されている金額に基づいて精算を行うことができる。また、上述したスロットマシン1010のように精算機1868を備える場合は、当該スロットマシン1010においてICカードによる精算を行うことができる。
[機能フロー図の説明]
図5を参照して、スロットマシンの基本的な機能について説明する。図5に示すように、スロットマシン1010は、外部制御装置(例えば、ボーナスサーバ11)にデータ通信可能に接続され、外部制御装置は、ホール内に設置された他の複数のスロットマシン1010にデータ通信可能に接続されている。
〈スタートチェック〉
まず、スロットマシン1010は、BETボタンがプレーヤにより押されたか否かをチェックし、続いて、スピンボタンがプレーヤにより押されたか否かをチェックする。
〈シンボル決定〉
次に、スロットマシン1010は、スピンボタンがプレーヤにより押されると、シンボル決定用乱数値を抽出し、ディスプレイ上に表示する複数のビデオリールのそれぞれに応じて、シンボル列のスクロールを停止させたときにプレーヤに表示するシンボルを決定する。
〈シンボル表示〉
次に、スロットマシン1010は、各ビデオリールのシンボル列のスクロールを開始させ、決定されたシンボルがプレーヤに表示されるようにスクロールを停止させる。
〈入賞判定〉
次に、スロットマシン1010は、各ビデオリールのシンボル列のスクロールが停止されると、プレーヤに表示されたシンボルの組合せが入賞に係るものであるか否かを判定する。
〈払い出し〉
次に、スロットマシン1010は、プレーヤに表示されたシンボルの組合せが入賞に係るものであるとき、そのシンボルの組合せの種類に応じた特典をプレーヤに与える。例えば、スロットマシン1010は、配当に係るシンボルの組合せが表示されたとき、そのシンボルの組合せに応じた配当をプレーヤに払い出す。
また、スロットマシン1010は、スピンボタンがプレーヤにより押されたことによって単位ゲームが開始された場合、および単位ゲームが終了した場合に、それに応じて、ボーナスサーバ11でボーナスゲームの抽籤が行われる。ボーナスゲームの抽籤の結果、いずれかのスロットマシン1010が当籤すると、スロットマシン1010において単位ゲームが停止され、その後、PTS端末1700において連動演出が行われる。ここで、単位ゲームとは、BETの受付開始から賞成立となり得る状態までの一連の動作である。
ボーナスゲームに当籤したスロットマシン1010には、ボーナスサーバ11からPTS端末1700を経由して払い出しが行われる。また、ボーナスサーバ11は、例えば、それぞれのスロットマシン1010においてプレーヤが消費したクレジットの一部を、例えば、プログレッシブボーナスのためのクレジットとして蓄積し、スロットマシン1010がボーナスゲームに当籤した場合に、そのスロットマシン1010に対して、プログレッシブボーナスの一部を払い出す。
〈演出の決定〉
スロットマシン1010は、ディスプレイによる画像の表示、ランプによる光の出力、およびスピーカによる音の出力によって演出を行う。スロットマシン1010は、演出用乱数値を抽出し、抽籤により決定されたシンボルなどに基づいて、演出の内容を決定する。
また、ボーナスゲームの抽籤に際し、PTS端末1700の表示装置、発光部、およびスピーカによって、複数のゲーミングマシンに亘る連動演出が行われる。
[スロットマシンの全体構成]
次に、図6を参照して、スロットマシン1010の全体構造について説明する。
スロットマシン1010では、遊技媒体として、会員カード(ICカード)、紙幣又はこれらに相当する電子的な有価情報が用いられる。特に、本実施形態では、ICカード1500に記憶された現金データなどのクレジット関連データが用いられている。
スロットマシン1010は、キャビネット1011と、キャビネット1011の上側に設置されたトップボックス1012と、キャビネット1011の前面に設けられたメインドア1013と、を備えている。
メインドア1013には、下側画像表示パネル1141と称されるシンボル表示装置1016が設けられている。シンボル表示装置1016は、透明液晶パネルにより形成されている。シンボル表示装置1016が表示する画面では、中央部に表示窓1150を有している。表示窓1150は、5列、4行の20個の表示ブロック1028により構成されている。各列の4個の表示ブロック1028は、擬似リール1151〜1155を形成し、プレーヤの操作に応じて回転するようになっている。各擬似リール1151〜1155は、4個の表示ブロック1028が全体的に速度を変更しながら下方向に移動表示されることによって、各表示ブロック1028に表示されたシンボル1501を縦方向に回転させた後に停止する再配置を行うことを可能にしている。
ここで、「再配置」とは、シンボル1501の配置が解除された後、再びシンボル1501が配置される状態を意味する。「配置」とは、シンボル1501が外部のプレーヤに対して目視により確認可能な状態であることを意味する。スロットマシン1010は、回転した擬似リール1151〜1155が停止することによるシンボル1501の配置状態によって、所定の役に応じた配当を付与する所謂スロットゲームを実行する。
なお、本実施形態では、スロットマシン1010が所謂ビデオスロットマシンである場合について説明しているが、本発明のスロットマシン1010は、所謂機械式リールを採用してもよいし、一部の擬似リール1151〜1155に代用してもよい。
さらに、シンボル表示装置1016の前面には、タッチパネル1069が設けられていて、プレーヤはタッチパネル1069を操作して各種の指示を入力することができる。タッチパネル1069から入力信号がメインCPU1071に対して送信される。
トップボックス1012の前面には、上側画像表示パネル1131が設けられている。上側画像表示パネル1131は、液晶パネルからなり、ディスプレイを構成する。上側画像表示パネル1131は、演出にかかる画像や、遊技の内容の紹介やルールの説明を示す画像が表示される。また、トップボックス1012には、ランプ1111が設けられている。スロットマシン1010では、画像の表示、音の出力および光の出力によって単位ゲームの演出が実行される。
また、表示窓1150の上方には、クレジット数表示部(不図示)が表示されており、現在のクレジット数が表示されている。ここで、「クレジット」とは、プレーヤがBETする際に使用するゲーム上での仮想の遊技媒体である。なお、クレジット数表示部には、プレーヤが現在所有するクレジットの合計数が表示されるようになっている。
また、クレジット数表示部の下方には、端数現金表示部(不図示)が表示されている。端数現金表示部には、端数現金が表示されている。「端数現金」とは、投入された金額が足らないために、クレジットに換算されなかった現金の事である。
後述するPTS端末1700にICカード1500が挿入され、クレジット数表示部に、ICカードに記憶されていたクレジット数が表示され、端数現金表示部に、ICカードに記憶されていた端数現金が表示される。なお、これらの数値は、会員カードの識別コードに対応付けて、会員管理サーバ13に記憶される。
ここで、ICカードは、非接触ICカードであり、クレジットなどの各種データの記録や演算をするためのIC(Integrated Circuit)を組み込まれ、例えば、NFC(Near Field Communication)のようなRFID(Radio Frequency Identification)技術を用いた近距離無線通信が可能となっている。プレーヤは、ICカード1500を用いることによりクレジット関連データを所有でき、さらに、異なるスロットマシン間において、これを自由に持ち運びすることができる。そして、プレーヤは、スロットマシン1010のPTS端末1700にICカード1500を挿入することにより、ICカード1500内に記憶されたクレジット関連データ(金額データ)を使用して、スロットマシン1010で単位ゲーム等の遊技を行うことができる。
なお、プレーヤは、ホールに設置される機械から、コインや紙幣などの現金を現金データとして、ICカード1500に貯めることができてもよい。
また、下側画像表示パネル1141の下方では、キャビネット1011にPTS端末1700が組み込まれている。さらに、PTS端末1700の左右には、それぞれ、スピーカ1112が設けられ、トップボックス1012の上部にはランプ1111が設けられている。スロットマシン1010では、上側画像表示パネル1131による画像の表示、スピーカ1112による音の出力、および、ランプ1111による光の出力等によって単位ゲームの演出が実行される。
[PTS端末の構成]
図7は、スロットマシン1010に組み込まれているPTS端末1700を示す図である。PTS端末1700は、ゲーミングマシンとの間で共通化されたデータインターフェイスを用いてデータのやりとりを行うことによって、様々なメーカの様々なタイプのゲーミングマシンに組み込むことが可能である。
図8は、図7に示したPTS端末1700の拡大図である。図8に示すように、PTS端末1700はパネル1710を有しており、パネル1710の前面に配置された各部がプレーヤによって視認され、パネル1710の裏面に配置された部材は、スロットマシン1010の内部に収納され、プレーヤからは視認できないようになっている。
パネル1710の前面右側には、タッチパネル機能を有したLCD1719が設けられている。LCD1719は、例えば、会員の情報や会員向けの情報を表示し、画面のサイズは6.2インチ(約15.7cm)である。また、LCD1719の周囲には、LCDカバー1719aが設けられている。なお、この例では、LCD1719がタッチパネル機能を有するように構成されるが、キーボードやマウスといった他の入力装置によってプレーヤの指示を入力するようにしてもよい。
また、LCD1719、LCDカバー1719aの上方には、LEDに接続されて発光する発光板1720aが設けられている。発光板1720aは、例えば、ポリカーボネートで構成され、パネル1710の裏側に配置された複数の(例えば、7つの)フルカラーLED1721aに接続され、フルカラーLED1721aの発光に応じて発光する。
LCD1719、LCDカバー1719aの下方には、同様に、LEDに接続されて発光する発光板1720bが設けられている。発光板1720bは、例えば、ポリカーボネートで構成され、パネル1710の裏側に配置された複数の(例えば、7つの)フルカラーLED1721b(不図示)に接続され、これらのフルカラーLED1721bの発光に応じて発光する。
また、LCD1719の右側には、撮像窓1712が設けられており、LCDカバー1719aの内部又はパネル1710の裏側に配置された人体検出カメラ1713(不図示)が、この撮像窓1712を介してプレーヤなどを撮像する。撮像窓1712は、例えば、スモーク等のシールド処理がなされたハーフミラー材であってもよい。なお、撮像窓1712および人体検出カメラ1713の実装箇所は、図8に示すものに限られるのではなく、PTS端末1700の適宜の箇所に実装可能である。
また、LCD1719の右下のLCDカバー1719aには、ホームボタン1722が設けられている。ホームボタン1722は、LCD1719に表示された画面を所定の上位画面に遷移させるためのボタンである。
さらに、LCD1719の右側のLCDカバー1719aには、スピーカ用ダクト1706が設けられており、これに対応するパネル1710の裏側の位置には、バスレフ型(バス・レフレックス型)のスピーカ1707が設けられている。同様に、LCD1719の左側には、スピーカ用ダクト1708が設けられており、これに対応するパネル1710の裏側の位置には、バスレフ型(バス・レフレックス型)のスピーカ1709(不図示)が設けられている。これらのスピーカは、PTS端末1700の専用スピーカであり、スロットマシン1010に設けられたスロットマシンゲーム用のスピーカとは別に設けられている。これらのスピーカは、連動演出や、音声による通話を実現したり、ICカード1500の抜き忘れによる報知音を出力したりすることができる。なお、スピーカからの音が、上述したスピーカ用ダクト1706、1708を通って前方(プレーヤ側)にステレオで聞こえるように構成されているため、パネル1710の裏側にスピーカを設置することができ、結果的にPTS端末1700の(パネル面の)省スペース化が実現される。
また、LCD1719の左下のLCDカバー1719aには、マイク用開口部1714と、マイク用開口部1716が設けられており、これらに対応するLCDカバー1719aの内部には、それぞれマイク1715、1717(不図示)が設けられている。
パネル1710の前面左下には、ICカード1500を挿入又は取り出すことができるカード挿入口1730が設けられている。カード挿入口1730のカード挿入部には、フルカラーLED1731(不図示)が設けられており、複数色に点灯することによって、後述するカードスタッカー1742に溜まったICカード1500の残数を報知することができる。カード挿入口1730には、イジェクトボタン1732が設けられており、イジェクトボタン1732の位置や、イジェクト操作の工程がわかるように、イジェクトボタン1732の近傍に設けられた赤色のLED1733(不図示)が点灯するようになっている。
また、カード挿入口1730に対応するパネル1710の裏側の位置には、カードユニット1741とカードスタッカー1742が設けられており、カード挿入口1730は、カードユニット1741の一部として構成されている。カードスタッカー1742には、ICカード1500を30枚程度保管しておくことができ、新たに単位ゲームを行ったプレーヤがクレジットの精算を行う場合に、カードスタッカー1742に保管してあるICカード1500が取り出され、カード挿入口1730に排出される。
カード挿入口1730から取り込まれ、カードユニット1741において保持されているICカード1500は、クレジットの精算時において、NFC等によりクレジット情報を更新し、その後、ICカード1500をカード挿入口1730から排出する。ICカード1500は、プレーヤが単位ゲームを行っている間は、完全にカードユニット1741の内部に格納されている。
また、クレジットの精算時において、ICカード1500が残っているにもかかわらず人体検出カメラ等によってプレーヤの不在が検出された場合、ICカード1500をカードスタッカー1742に保管するように構成することもできる。これにより、例えば、プレーヤが、残りクレジットが少ないことを知った上でICカード1500を放置して席を立った場合や、単にICカード1500を取り忘れて席を離れた場合でも、ICカード1500が長時間に亘ってカードユニット1741に保持されたままになることがない。
パネル1710の前面左上には、USB端子1737とオーディオ端子1738が設けられている。USB端子1737は、ここにUSB機器を接続して充電等を行うことができるように構成されている。また、オーディオ端子1738は、例えば、4極の端子であり、ここにヘッドセットを挿入して、ヘッドフォンとマイクで相手と通話をすることができる。また、オーディオ端子1738を2極又は3極の端子として、ヘッドフォンで音声を聴くことができるようにもできる。
パネル1710の前面で、LCD1719の左側には、タッチユニット1745が設けられている。タッチユニット1745は、ICチップを含んだICデバイス(例えば、非接触ICカードやNFCによる通信機能を備えた携帯電話やスマートフォン等)に対してデータ通信によりデータを書き込むライタや、当該ICデバイスからデータ通信によりデータを読み取るリーダとして機能することが可能なRFIDモジュールを含んでいる。また、タッチユニット1745の前面4隅には、それぞれLED1746(不図示)が配置されている。また、タッチユニット1745の他に、あるいはタッチユニット1745に替えて、磁気カードのような情報記録媒体に記憶された情報を読み取るための情報記録媒体読取装置を備えるようにしてもよい。この場合、ICカード1500の代わりに、磁気カードを会員カードとすることができる。
上述したように、PTS端末1700は、マイク機能、カメラ機能、スピーカ機能、表示機能、などを有する各種装置が、一体となって一つのユニットを形成しているため、省スペース化を実現している。これにより、例えば、それぞれの機能が単品で設置されることによって、LCDをプレーヤの方に向けると、スピーカがプレーヤの方に向けて設置できないなどの不都合を生じることがない。
[カードユニットとタッチユニットを併設する利点]
また、PTS端末1700は、カード挿入口1730にICカード1500が挿入されると、カードユニット1741によってICカード1500の内容が読み込まれ、ICカード1500全体を(PTS端末1700の内部に)取り込んで保持するように構成されるが、これに加えて、タッチユニット1745が設けられ、これによって、さらに別のICカードや携帯電話、スマートフォンとデータ通信を行うことができる。
本発明のPTS端末1700の上記構成により、例えば、会員であるプレーヤがゲーミングマシンでゲームを行っている途中で(このとき、カードユニット1741には、会員カードが保持されている)、何らかのメンテナンスが必要となった場合に、スタッフが、メンテナンス用のICカードをこのタッチユニット1745にタッチすることによって、メンテナンス用の画面をPTS端末1700のLCD1719に表示させたり、メンテナンス内容や履歴をサーバに送信して蓄積したりすることが可能となる。
また、複数台同時に、又は多くの台数を連続的にメンテナンスする場合などに、メンテナンス用のカードをこのタッチユニット1745に順にタッチしていくことで、メンテナンス用の画面を表示させたり、メンテナンスの内容を登録したりする操作等を素早く行うことができる。
一方、PTS端末1700において、タッチユニット1745でのみICカード等へのアクセスが可能という構成にしてしまうと、最初にICカード1500をタッチしてゲームを行ったプレーヤがゲーミングマシンを離れた後、別のプレーヤがそのゲーミングマシンを利用しても、ゲーミングマシンはプレーヤが代わったことを認識できない。このような不都合を解消するためにも、ICカード1500を、ゲーム中に保持するカードユニット1741が好ましい。例えば、最初にICカード1500をタッチしてゲームを行ったプレーヤがゲーミングマシンを離れた後、別のプレーヤが(ICカードを用いずに)紙幣を投入してそのゲーミングマシンでゲームを行い、精算を行うと、最初のプレーヤのICカード1500にクレジット関連データが記憶されることになってしまう。
[スロットマシンの回路構成]
次に、図9を参照して、スロットマシン1010が備える回路の構成について説明する。
ゲーミングボード1050は、内部バスによって互いに接続されたCPU1051、ROM1052およびブートROM1053と、メモリカード1054に対応したカードスロット1055と、GAL(Generic Array Logic)1056に対応したICソケット1057と、を備えている。
メモリカード1054は、不揮発性メモリからなり、ゲームプログラムおよびゲームシステムプログラムを記憶している。ゲームプログラムには、遊技進行に係るプログラム、画像や音による演出を実行するためのプログラムが含まれている。また、上記ゲームプログラムには、シンボル決定プログラムが含まれている。シンボル決定プログラムは、表示ブロック1028に再配置されるシンボルを決定するためのプログラムである。
また、カードスロット1055は、メモリカード1054を挿抜可能に構成されており、IDEバスによってマザーボード1070に接続されている。従って、カードスロット1055からメモリカード1054を抜き取り、メモリカード1054に別のゲームプログラムを書き込み、そのメモリカード1054をカードスロット1055に差し込むことにより、スロットマシン1010で行われるゲームの種類や内容を変更することができる。
GAL1056は、OR固定型アレイ構造を有するPLD(Programmable Logic Device)の一種である。GAL1056は、複数の入力ポートと出力ポートとを備えており、入力ポートに所定の入力があると、対応するデータを出力ポートから出力する。
また、ICソケット1057は、GAL1056を着脱可能なように構成されており、PCIバスによってマザーボード1070に接続されている。メモリカード1054を別のプログラムが書き込まれたものに差し替えるか、又は、メモリカード1054に書き込まれたプログラムを別のものに書き換えることによって、スロットマシン1010で行われる遊技の内容を変更することができる。
内部バスによって互いに接続されたCPU1051、ROM1052およびブートROM1053は、PCIバスによってマザーボード1070に接続されている。PCIバスは、マザーボード1070とゲーミングボード1050との間の信号伝達を行うとともに、マザーボード1070からゲーミングボード1050への電力供給を行う。
ROM1052には、認証プログラムが記憶される。ブートROM1053には、予備認証プログラムおよびCPU1051が予備認証プログラムを起動するためのプログラム(ブートコード)等が記憶されている。
認証プログラムは、ゲームプログラムおよびゲームシステムプログラムを認証するためのプログラム(改竄チェックプログラム)である。予備認証プログラムは、上記認証プログラムを認証するためのプログラムである。認証プログラムおよび予備認証プログラムは、対象となるプログラムが改竄されていないことの認証を行う手順(認証手順)に沿って記述されている。
マザーボード1070は、市販の汎用マザーボード(パーソナルコンピュータの基本部品を実装したプリント配線板)を用いて構成され、メインCPU1071と、ROM(Read Only Memory)1072と、RAM(Random Access Memory)1073と、通信インターフェイス1082と、を備えている。なお、マザーボード1070は、本実施形態におけるコントローラ1100に相当する。
ROM1072は、フラッシュメモリ等のメモリデバイスからなり、メインCPU1071により実行されるBIOS(Basic Input/Output System)などのプログラムと恒久的なデータとが記憶されている。メインCPU1071によってBIOSが実行されると、所定の周辺装置の初期化処理が行われる。また、ゲーミングボード1050を介して、メモリカード1054に記憶されているゲームプログラムおよびゲームシステムプログラムの取込処理が開始される。なお、本発明に置いて、ROM1072は、内容の書き換えが可能なものであってもよく、不可能なものであってもよい。
RAM1073には、メインCPU1071が動作する際に用いられるデータやシンボル決定プログラムなどのプログラムが記憶される。例えば、前述のゲームプログラムおよびゲームシステムプログラムや認証プログラムの取込処理を行った際、これらを記憶することができる。また、RAM1073には、上記プログラムを実行する際の作業用の領域が設けられている。例えば、遊技回数、BET数、払出数、クレジット数などを管理するカウンタを記憶する領域や、抽籤により決定したシンボル(コードナンバー)を記憶する領域などが設けられている。
通信インターフェイス1082は、PTS端末1700との間でデータの送受信を制御するためのものである。また、マザーボード1070には、後述するドアPCB(Printed Circuit Board)1090および本体PCB1110が、それぞれUSBによって接続されている。また、マザーボード1070には、電源ユニット1081が接続されている。
電源ユニット1081からマザーボード1070に電力が供給されると、マザーボード1070のメインCPU1071が起動するとともに、PCIバスを介してゲーミングボード1050に電力が供給されてCPU1051が起動される。
ドアPCB1090および本体PCB1110には、スイッチやセンサなどの入力装置や、メインCPU1071により動作が制御される周辺装置が接続されている。
ドアPCB1090には、コントロールパネル1030および冷陰極管1093が接続されている。
コントロールパネル1030には、前述の各ボタンに対応して、スピンスイッチ1031S、チェンジスイッチ1032S、CASHOUTスイッチ1033S、1−BETスイッチ1034S、および最大BETスイッチ1035Sが設けられている。各スイッチは、対応するボタンがプレーヤによって押されたことを検出し、メインCPU1071に対して信号を出力する。
冷陰極管1093は、上側画像表示パネル1131および下側画像表示パネル1141の背面側に設置されるバックライトとして機能するものであり、メインCPU1071から出力される制御信号に基づいて点灯する。
本体PCB1110には、ランプ1111、スピーカ1112、タッチパネル1069、およびグラフィックボード1130が接続されている。なお、紙幣識別器1022は、この例では、PTS端末1700に接続されているが、スロットマシン1010に接続されている構成としてもよい。
ランプ1111は、メインCPU1071から出力される制御信号に基づいて点灯する。スピーカ1112は、メインCPU1071から出力される制御信号に基づいてBGM等の音を出力する。
タッチパネル1069は、下側画像表示パネル1141上でプレーヤの指などが触れた位置を検出し、その検出した位置に対応した信号をメインCPU1071に対して出力する。
紙幣識別器1022は、紙幣の適否を識別するとともに正規の紙幣をキャビネット1011内に受け入れるものである。そして、キャビネット1011内に投入された紙幣はクレジットに換算され、換算されたクレジットがプレーヤの所有クレジットとして加算される。
グラフィックボード1130は、メインCPU1071から出力される制御信号に基づいて、上側画像表示パネル1131および下側画像表示パネル1141のそれぞれにより行う画像の表示を制御する。グラフィックボード1130は、画像データを生成するVDP(Video Display Processor)や、VDPによって生成される画像データを記憶するビデオRAMなどを備えている。なお、VDPによって画像データを生成する際に用いられる画像データは、メモリカード1054から読み出されてRAM1073に記憶されたゲームプログラム内に含まれている。
また、グラフィックボード1130は、メインCPU1071から出力される制御信号に基づいて、画像データを生成するVDP(Video Display Processor)や、VDPによって生成される画像データを一時的に記憶するビデオRAMなどを備えている。なお、VDPによって画像データを生成する際に用いられる画像データは、メモリカード1054から読み出されてRAM1073に記憶されたゲームプログラム内に含まれている。
[PTS端末の回路構成]
次に、図10を参照して、PTS端末1700が備える回路の構成について説明する。
PTS端末1700を制御するPTSコントローラ1750は、CPU1751、ROM1752、およびRAM1753を有する。
CPU1751は、PTS端末1700の各構成部の実行制御を行うとともに、ROM1752に格納された各種プログラムを実行したり、演算したりする。例えば、CPU1751は、クレジット更新プログラムを実行して、ICカード1500に記憶されたクレジット関連データを更新する。
ROM1752は、フラッシュメモリなどのメモリデバイスからなり、CPU1751により実行される恒久的なデータが記憶されている。例えば、ROM1752には、ICカード1500に記憶されたクレジット関連データを書き換えるクレジット更新プログラムや、ボーナスサーバ11からの要求に応じて実行される連動演出制御プログラム等が記憶されうる。
RAM1753は、ROM1752に記憶された各種プログラムを実行する際に必要なデータを一時的に記憶する。
外部記憶装置1754は、例えばハードディスク装置のような記憶装置であり、CPU1751で実行されるプログラムや、CPU1751で実行されるプログラムが利用するデータを記憶する。
サーバI/F(インターフェイス)1755は、ホール管理サーバ10、ボーナスサーバ11、撮影制御サーバ14、記録サーバ15等のサーバとPTS端末1700とのデータ通信を実現する。ゲーミングマシンI/F(インターフェイス)1756は、スロットマシン1010のコントローラ1100とPTS端末1700とのデータ通信を実現するものであり、当該データ通信には、規定のプロトコルが使用されうる。
その他、PTS端末1700は、紙幣識別器I/F(インターフェイス)1757を介して紙幣識別器1022と接続され、精算機I/F(インターフェイス)1758を介して精算機1868と接続され、必要に応じてデータの送受信を行うことができる。
USB制御部1759は、USB端子1737において電源ユニット1760からの電源を供給するかどうかを判定し、所定の条件を満たす場合に、USB端子1737を充電可能とする。プレーヤは、所定条件を満たす場合に、USB端子1737に電子機器を接続し、当該電子機器を充電することができる。
発光部LED駆動部1761は、ボーナスサーバ11からの連動演出開始要求に応じて、LCD1719の上側の発光板1720aを発光させるために、フルカラーLED1721aを所定のタイミングで点灯させるよう制御するとともに、LCD1719の下側の発光板1720bを発光させるために、フルカラーLED1721bを所定のタイミングで点灯させるよう制御する。
LCD制御部1762は、LCD1719に会員の情報や会員向けの情報等を表示させたり、ICカード1500から読み取ったデータや、プレーヤによって入力されたデータを表示させたりするよう制御する。また、LCD1719はタッチパネル機能を備えており、プレーヤによってタッチパネルが操作されたとき、所定の信号がCPU1751に送信される。
ホームボタン1722は、LCD1719の近傍に設けられ、LCD1719に表示された画面を所定の上位画面に遷移させるためのボタンである。プレーヤによりホームボタン1722が押されると、そのプレーヤの操作がCPU1751に送信され、CPU1751は、当該操作に応じて、LCD1719の表示を更新するよう、LCD制御部1762に指令を送信する。
ICカード制御部1763は、ICカード1500の挿入、排出、クレジットデータの書き込み等を制御する。ICカード制御部1763は、ICカードR/W(リーダライタ)制御部1763a、ICカード吸入排出制御部1763b、LED制御部1763cを備える。
ICカードR/W制御部1763aは、カードユニット1741を制御して、ICカード1500に記憶されているクレジット関連データを更新する。また、新たにICカード1500を発行する場合は、精算された金額に対応するクレジット関連データを記憶する。カードユニット1741は、ICカード1500にNFC等によりデータを読み取り、又は書き込むためのアンテナ部を有する。
カードユニット1741は、ICカード1500に記憶された情報を読み取るICカードリーダ、および、ICカード1500に情報を書き込むICカードライタの機能を備えるが、必要に応じてどちらか一方の機能を有するものとしてもよい。
ICカード吸入排出制御部1763bは、ICカード1500の吸入および排出の制御を行う。プレーヤによってカード挿入口1730にICカード1500が挿入されると、プレーヤがゲームを実行している間、ICカードをカードユニット1741の中に保持するよう制御する。また、精算時にクレジット関連データがICカード1500に書き込まれた後、そのICカード1500を排出するよう制御する。さらに、イジェクトボタン1732が押された場合に、ICカード1500の排出を行う。
また、新たにICカード1500を発行する場合は、カードスタッカー1742からICカード1500を新たに取り出して、クレジット関連データを記憶させるために、ICカード1500をカードユニット1741に供給する。
LED制御部1763cは、カードユニット1741のカード挿入口1730の近傍に設けられたLED(フルカラーLED1731)を点灯するよう制御するとともに、イジェクトボタン1732の近傍に設けられたLED(赤色LED1733)を点灯するよう制御する。
タッチユニット制御部1764は、ICカード1500、携帯電話、スマートフォン等のタッチ操作に伴うデータ送受信を制御する。タッチユニット制御部1764は、非接触R/W(リーダライタ)制御部1764aとLED制御部1764bを備えている。
非接触R/W制御部1764aは、タッチユニット1745でICカード1500や携帯電話が所定の距離に近接した(例えば、タッチ操作があった)か否かを判定し、所定の距離に近接した場合に、タッチユニット1745から読み取り結果等を取得する。タッチユニット1745は、ICカード1500や携帯電話との間でNFC等によりデータ送受信を行うためのアンテナ部を有する。
タッチユニット1745は、ICカード1500や携帯電話に記憶された情報を読み取るICカードリーダ、および、ICカード1500や携帯電話に情報を書き込むICカードライタの機能を備えるが、必要に応じてどちらか一方の機能を有するものとしてもよい。
LED制御部1764bは、タッチユニット1745の前面4隅に配置されているLED1746を制御し、所定のタイミングで点灯させる。
DSP1765は、マイク1715、1717から取得した音声データを受信し、所定の音声処理を行った後、そのデータをCPU1751に送信する。また、DSP1765は、受信した音声データをスピーカ1707、1709に送信する。さらに、DSP1765は、ヘッドセットの接続されたオーディオ端子に対して、受信した音声をヘッドフォンに出力するとともに、マイクから受信した音声を処理してCPU1751に送信する。なお、ここでは概略の構成を示すものであり、A/D変換器、D/A変換器、アンプ等は省略してある。
カメラ制御部1766は、人体検出カメラ1713により撮像されたプレーヤ等の画像を取得し、必要に応じて所定の画像処理を施し、処理後のデータをCPU1751に送信する。当該データは、例えば、サーバI/F1755を介して、ホール管理サーバ10、会員管理サーバ13、撮影制御サーバ14、記録サーバ15等に送信される。
また、カメラ制御部1766は、人体検出カメラ1713により撮像された撮像情報を撮影制御サーバ14からの指示に応じて撮影制御サーバ14に送信する。
[シンボル組合せテーブルの構成]
次に、図11を参照して、シンボル組合せテーブルについて説明する。
シンボル組合せテーブルは、入賞に係るシンボルの図柄の組合せと払出数とを規定している。スロットマシン1010では、5列の擬似リール1151〜1155(第1ビデオリール〜第5ビデオリール)のシンボル列のスクロールが停止され、入賞ライン上に表示されるシンボルの組合せが、シンボル組合せテーブルにより規定されているシンボルの組合せと一致する場合に、入賞が成立する。そして、入賞に係るシンボルの組合せ(入賞役)に応じて、クレジットによる払い出し等の特典がプレーヤに与えられる。なお、入賞ライン上に表示されたシンボルの組合せが、シンボル組合せテーブルにより規定されているシンボルの組合せの何れとも一致しない場合には、入賞が不成立(いわゆるハズレ)となる。
基本的に、「RED」、「APPLE」、「BLUE 7」、「BELL」、「CHERRY」、「STRAWBERRY」、「PLUM」および「ORANGE」の各シンボルが全5列の擬似リール1151〜1155において入賞ライン上に揃って表示された場合、入賞が成立する。ただし、「CHERRY」および「ORANGE」の各シンボルについては、1つ又は3つの擬似リールにおいて入賞ライン上に表示された場合にも、入賞が成立する。
例えば、全5列の擬似リール1151〜1155においてシンボル「BLUE 7」が入賞ライン上に揃って表示された場合、入賞役は「BLUE」となり、払出数として「10」が決定される。そして、決定された払出数に基づいてクレジットの払い出しが行われる。クレジットの払い出しは、例えば、ICカード1500に加算されたクレジットが記憶された後、ICカード1500がカード挿入口1730から排出されることによって行われる。
[スロットマシンで実行されるプログラムの内容]
次に、図12〜図16を参照して、スロットマシン1010により実行されるプログラムについて説明する。なお、スロットマシン1010では、エラー、不正行為などが検知された場合、状況情報としてホール管理サーバ10および撮影制御サーバ14に送信が行われている。
〈メイン制御処理〉
まず、図12を参照して、メイン制御処理について説明する。はじめに、スロットマシン1010に電源が投入されると、メインCPU1071は、ゲーミングボード1050を介して、メモリカード1054から認証したゲームプログラムおよびゲームシステムプログラムを読み出し、RAM1073に書き込む(ステップ(以下、Sと略記する)11)。
次に、メインCPU1071は、1ゲーム終了時初期化処理を行う(S18)。例えば、BET数や抽籤により決定されたシンボルなど、RAM1073の作業領域において1回の遊技ごとに不要となるデータがクリアされる。
次に、メインCPU1071は、後で説明するスタートチェック処理を行う(S19)。この処理では、BETスイッチやスピンスイッチの入力のチェックなどが行われる。
次に、メインCPU1071は、後で説明するシンボル抽籤処理を行う(S20)。この処理では、シンボル決定用乱数値に基づいて停止予定シンボルが決定される。
次に、メインCPU1071は、演出内容決定処理を行う(S21)。メインCPU1071は、演出用乱数値を抽出し、予め定められた複数の演出内容の何れかを抽籤により決定する。演出内容は、入賞役やスロットマシン1010におけるゲームの状況に応じて決定することができる。例えば、入賞役とスロットマシン1010におけるゲームの状況とに応じて、それぞれの演出に関する抽籤確率を変動させるように構成することができる。
次に、メインCPU1071は、後で説明するシンボル表示制御処理を行う(S22)。この処理では、5列の擬似リール1151〜1155(第1ビデオリール〜第5ビデオリール)のスクロールが開始され、S20のシンボル抽籤処理において決定された停止予定シンボルが所定の位置(例えば、下側画像表示パネル1141の表示窓1150)に停止される。つまり、各リールに関して、停止予定シンボルを含む4つのシンボルが表示窓1150内に表示される。例えば、停止予定シンボルがコードナンバー「10」のシンボルであり、これを上段の領域に表示する場合であれば、コードナンバー「11」、「12」および「13」の各シンボルが表示窓1150内の中上段、中下段および下段のそれぞれに表示される。
次に、メインCPU1071は、後で説明する払出数決定処理を行う(S23)。この処理では、入賞ライン上に表示されたシンボルの組合せに基づいて払出数が決定され、RAM1073に設けられた払出数カウンタに格納される。
次に、メインCPU1071は、払出処理を行う(S24)。メインCPU1071は、払出数カウンタに格納されている値をRAM1073に設けられているクレジット数カウンタに加算する。ここで例えば、プレーヤがCASHOUTボタンを押すと、これを検出したCASHOUTスイッチ1033SがメインCPU1071に信号を出力し、カードユニット1741に保持されているICカード1500に記憶されているクレジット数が、クレジット数カウンタの値に更新される。
次に、メインCPU1071は、ゲーム終了通知処理を行う(S25)。この処理は、1つの単位ゲームが終了したことを示すデータを(ICカード1500等が挿入されていてプレーヤが識別できる場合は、ICカード1500の識別コード等とともに)、PTS端末1700に送信する処理である。PTS端末1700は、このデータを、ホール管理サーバ10に送信し、これに応じてボーナスサーバ11は、ボーナスゲームの抽籤を行う。S25の処理が終了したら、S18の処理に戻り、単位ゲームを繰り返す。
〈スタートチェック処理〉
次に、図13を参照して、スタートチェック処理について説明する。はじめに、メインCPU1071は、ICカード1500等の挿入を検出したか否かを判別する(S41)。メインCPU1071は、ICカード1500等の挿入を検出したと判別したときには、クレジット数カウンタを加算する(S42)。また、ICカード1500等の挿入に加えて、紙幣識別器1022により紙幣の投入を検出したか否かを判別し、紙幣の投入を検出したと判別したときに、紙幣に応じた値をクレジット数カウンタに加算する。
メインCPU1071は、S42の後、又はS41においてICカード1500等の挿入を検出していないと判別したときには、クレジット数カウンタは0であるか否かを判別する(S43)。メインCPU1071は、クレジット数カウンタは0ではないと判別したときには、BETボタンの操作受付を許可する(S44)。
次に、メインCPU1071は、BETボタンの操作を検出したか否かを判別する(S45)。メインCPU1071は、BETボタンが遊技者によって押されたことをBETスイッチにより検出したときは、BETボタンの種別に基づいて、RAM1073に設けられているBET数カウンタを加算し、クレジット数カウンタを減算する(S46)。
次に、メインCPU1071は、BET数カウンタは最大であるか否かを判別する(S47)。メインCPU1071は、BET数カウンタは最大であると判別したときには、BET数カウンタの更新を禁止する(S48)。メインCPU1071は、S48の後、又はS47においてBET数カウンタは最大ではないと判別したときには、スピンボタンの操作受付を許可する(S49)。
メインCPU1071は、S49の後、S45においてBETボタンの操作を検出していないと判別したとき、又はS43においてクレジット数カウンタは0であると判別したときには、スピンボタンの操作を検出したか否かを判別する(S50)。メインCPU1071は、スピンボタンの操作を検出していないと判別したときには、S41に移る。
メインCPU1071は、スピンボタンの操作を検出したと判別したときには、プログレッシブボーナス処理を行う。この処理は、BETされたクレジットの一部を、例えば、プログレッシブボーナスのために蓄積されるクレジットとして、PTS端末1700を介してボーナスサーバ11に払い出す(S51)。
次に、メインCPU1071は、ゲーム開始通知処理を行う(S52)。この処理は、1つの単位ゲームが開始することを示すデータを(ICカード1500等が挿入されていてプレーヤが識別できる場合は、ICカード1500の識別コード等とともに)、PTS端末1700に送信する処理である。PTS端末1700は、このデータを、ホール管理サーバ10に送信し、これに応じてボーナスサーバ11は、ボーナスゲームの抽籤を行う。S52の処理が終了したら、スタートチェック処理を終了する。
〈シンボル抽籤処理〉
次に、図14を参照して、シンボル抽籤処理について説明する。はじめに、メインCPU1071は、シンボル決定用の乱数値を抽出する(S111)。次に、メインCPU1071は、5列の擬似リール1151〜1155(第1ビデオリール〜第5ビデオリール)の停止予定シンボルを抽籤により決定する(S112)。メインCPU1071は、各ビデオリールに応じて抽籤を行い、22個のシンボル(コードナンバー「00」〜「21」)の何れかを停止予定シンボルとして決定する。このとき、22個のシンボル(コードナンバー「00」〜「21」)のそれぞれは均等の確率(つまり、1/22)で決定される。
次に、メインCPU1071は、決定した各ビデオリールの停止予定シンボルをRAM1073に設けられているシンボル格納領域に格納する(S113)。次に、メインCPU1071は、シンボル組合せテーブル(図11)を参照し、シンボル格納領域に基づいて入賞役を判定する(S114)。メインCPU1071は、各ビデオリールにより入賞ライン上に表示されるシンボルの組合せと、シンボル組合せテーブルに規定されているシンボルの組合せとが一致するか否かを判定し、入賞役を決定する。この処理が行われると、シンボル抽籤処理を終了する。
〈シンボル表示制御処理〉
次に、図15を参照して、シンボル表示制御処理について説明する。はじめに、メインCPU1071は、下側画像表示パネル1141の表示窓1150に表示した各ビデオリールのシンボル列のスクロールを開始する(S131)。次に、メインCPU1071は、前述のシンボル格納領域に基づいて、各ビデオリールのシンボル列のスクロールを停止する(S132)。この処理が行われると、シンボル表示制御処理を終了する。
なお、シンボル表示制御処理によるシンボル列のスクロール開始・停止のタイミング、又はその他のタイミングに合わせて、演出内容決定処理(図12)で決定された演出が実行される。例えば、スロットマシン1010の上側画像表示パネル1131に動画や静止画を表示するとともに、これに同期させてスピーカ1112から音声を出力させ、ランプ1111を点灯することによって、当該演出を実行することができる。
〈払出数決定処理〉
次に、図16を参照して、払出数決定処理について説明する。はじめに、メインCPU1071は、停止表示された図柄の組合せ(入賞役)に対応する払出数を決定する(S151)。例えば、入賞役が「BELL」であるとき、払出数として「8」が決定される(図11を参照)。なお、ハズレのときは払出数として「0」が決定される。次に、メインCPU1071は、決定した払出数を払出数カウンタに格納する(S152)。この処理が行われると、払出数決定処理を終了する。
なお、ボーナスサーバ11によるボーナスゲーム抽籤において当籤した場合は、当籤したスロットマシン1010を含む複数のスロットマシン1010の間で、PTS端末1700による連動演出が行われ、それとともに、ボーナスサーバ11よりボーナスの払い出しが行われ、そのボーナスが、例えば、払出数カウンタに加算される。
[サイネージの構成]
図17は、ゲームシステム1で使用されうるサイネージ100を示している。サイネージ100は、主に、店舗の広告(広告看板を含む)やホールのフロア案内等を表示するために用いられる情報表示装置であり、ゲームシステム1のサーバ(例えば、ボーナスサーバ11や会員管理サーバ13)にネットワークを介して接続されうる。
サイネージ100は、LCD101、およびタッチパネル機能を有したLCD103を備える。LCD101は、例えば24インチ(約60.96cm)液晶表示装置であり、LCD103は、例えば、46インチ(約116.84cm)の液晶表示装置であり、上述の通り、これらのLCDには、広告情報や案内情報等が表示される。また、LCD103が有するタッチパネル機能は、例えば、赤外線方式を用いたタッチパネルである。なお、この例では、LCD103はタッチパネル機能を有するように構成されるが、キーボードやマウスといった他の入力装置によって指示入力を行うようにしてもよい。
LCD101、LCD103のそれぞれは、キャビネットに格納されるが、当該キャビネット前面の周辺部には、演出用の演出LED102、104がそれぞれ設けられる。演出LED102、104は、例えば、テープ上のLEDライトである。
さらに、サイネージ100は、LCD101のキャビネット、LCD103のキャビネットに、それぞれモーションセンサ105、106を備えている。モーションセンサ105、106は、例えば、カメラであり、モーションセンサ105、106により撮像された映像を用いて、サイネージ100を利用するユーザや、通路を通行する人物の行動を解析する。また、撮像情報は、撮影制御サーバ14および記録サーバ15に送信される。
サイネージ100はまた、タッチユニット107を備えており、非接触ICカードやNFCによる通信機能を備えた携帯電話やスマートフォンとデータ通信を行うことが可能なRFIDモジュールを含んでいる。会員は、その会員と紐付けられた会員カード(ICカード)をこのタッチユニット107にかざすことによりログインすることができ、そこで会員用のメニュー画面や、その会員に関する情報を、LCD101、又はLCD103に表示させることができる。会員の情報は、例えば、会員管理サーバ13から取得される。
また、ホールのスタッフは、スタッフのICカードをかざすことによってログインし、スタッフ用のメニュー画面等をLCD101、又はLCD103に表示させることができる。
サイネージ100は、PTS端末1700と比較すると、ICカード1500を保持するカードユニットがなく、タッチユニット107を備えるのみである。ただし、サイネージ100は、ユーザがICカードをタッチした後、ログオフをせずにそのまま立ち去っても、そのタッチによってLCD103等に表示された会員の情報は、所定時間が経過すると非表示となり、自動的にログオフがされる仕組みになっている。
さらに、サイネージ100は、LCD103のキャビネット内に、音声を取得するマイク133を備える。LCD103のキャビネットには、マイクが設けられた位置に対応するマイク用開口部110が設けられている。図17には、モーションセンサ106の横に、このマイク用開口部110が示されている。
また、サイネージ100は、LCD103のキャビネット内に、音声を出力するスピーカ134、135を備える。LCD103のキャビネットには、スピーカが設けられた位置にそれぞれ対応するスピーカ用ダクトが設けられている。図17には、一方のスピーカに対応するスピーカ用ダクト111が示されている。
この他、サイネージ100は、LCD101のキャビネットやLCD103のキャビネットを支持するベースユニット108、各LCDやLED等の制御を行う制御部を収納したコントロールユニット109を備えている。
[サイネージの回路構成]
次に、図18を参照して、サイネージ100が備える回路の構成について説明する。
サイネージ100を制御するサイネージコントローラ120は、CPU121、ROM122、およびRAM123を有する。
CPU121は、サイネージの各構成部の実行制御を行うとともに、ROM122に格納された各種プログラムを実行したり、演算したりする。
ROM122は、フラッシュメモリなどのメモリデバイスからなり、CPU121により実行される恒久的なデータが記憶されている。例えば、ボーナスサーバ11からの要求に応じて実行される連動演出制御プログラム等が記憶されうる。
RAM123は、ROM122に記憶された各種プログラムを実行する際に必要なデータを一時的に記憶する。
外部記憶装置124は、例えばハードディスク装置のような記憶装置であり、CPU121で実行されるプログラムや、CPU121で実行されるプログラムが利用するデータを記憶する。
ネットワークI/F(インターフェイス)125は、ボーナスサーバ11、会員管理サーバ13、撮影制御サーバ14、記録サーバ15等のサーバやPTS端末1700とのデータ通信を実現する。
LED駆動部126は、ボーナスサーバ11からの連動演出開始要求に応じて、演出LED102、104を所定のタイミングで点灯させるよう制御する。また、広告情報の表示、案内情報の表示、会員による操作に基づく会員情報の表示等に同期して演出LED102、104を発光させるようにすることもできる。
LCD制御部129は、LCD101に、上述した広告情報等の情報を表示させるよう制御する。
LCD制御部130は、LCD103に、上述した広告情報等の情報を表示させるよう制御する。また、LCD103はタッチパネル機能を備えており、ユーザからの操作がCPU121に送信される。
タッチユニット制御部131は、タッチユニット107における、ICカードや携帯電話のタッチ操作に伴うデータ送受信を制御する。タッチユニット制御部131は、非接触R/W(リーダライタ)制御部131aを備えている。
非接触R/W制御部131aは、タッチユニット107でICカードや携帯電話のタッチ操作があったか否かを判定し、タッチ操作があった場合に、タッチユニット107から読み取り結果等を取得する。タッチユニット107は、ICカードや携帯電話との間でNFC等によりデータ送受信を行うためのアンテナ部を有する。
CPU121は、タッチユニット107から会員カード(ICカード)の識別コードを取得すると、その識別コードに対応する会員の情報を会員管理サーバ13から取得し、LCD101やLCD103に表示する。また、その会員用の操作メニューをLCD103に表示させたり、その会員に適した広告情報をLCD101やLCD103に表示させたりすることもできる。
DSP132は、マイク133から取得した音声データを受信し、所定の処理を行った後、そのデータをCPU121に送信する。また、DSP132は、受信した音声データを出力するために、スピーカ134、135にこれを送信する。
モーションセンサ制御部136は、モーションセンサ(例えば、カメラ)105、106から受信したユーザ等の画像を取得し、必要に応じて所定の画像処理を施し、処理後のデータをCPU121に送信する。
モーションセンサ制御部136は、モーションセンサ105、106から撮像情報を取得し、リアルタイムに、定期的に、または撮影制御サーバ14からの取得要求に応じて、撮像情報を撮影制御サーバ14に送信可能である。また、モーションセンサ制御部136は、モーションセンサ105、106から撮像情報を取得し、リアルタイムに、定期的に、または撮影制御サーバ14からの取得要求に応じて、撮像情報を記録サーバ15に送信可能である。
[キオスク端末の構成]
図19は、ゲームシステム1で使用されうるキオスク(KIOSK)端末200を示している。キオスク端末200は、主に、ホールで行われているゲームに関する情報、例えば、ボーナスサーバ11で行われるボーナスゲームの開始や、当該開始に際してのカウントダウン、本日の当籤ランキング、人気台ランキング等を表示するために用いられる情報表示装置であり、ゲームシステム1のサーバ(ボーナスサーバ11、会員管理サーバ13、撮影制御サーバ14など)にネットワークを介して接続されうる。
キオスク端末200は、タッチパネル機能を有したLCD201を備える。LCD201は、例えば24インチ(約60.96cm)液晶表示装置であり、上述の通り、このLCDには、ホールで行われているゲームに関する情報等が表示される。なお、この例では、LCD201がタッチパネル機能を有するように構成されるが、キーボードやマウスといった他の入力装置によって指示入力を行うようにしてもよい。
さらに、キオスク端末200は、LCD201の上下に、それぞれモーションセンサ202、203を備えている。モーションセンサ202、203は、例えば、カメラであり、モーションセンサ202、203により撮像された映像を用いて、キオスク端末200のユーザや、通路を通行する人物の行動を解析する。また、撮像情報は、撮影制御サーバ14および記録サーバ15に送信される。
キオスク端末200はまた、タッチユニット204を備えており、非接触ICカードやNFCによる通信機能を備えた携帯電話やスマートフォンとデータ通信を行うことが可能なRFIDモジュールを含んでいる。会員は、その会員と紐付けられた会員カード(ICカード)をこのタッチユニット204にかざすことによりログインすることができ、そこで会員用のメニュー画面や、その会員に関する情報を、LCD201に表示させることができる。会員の情報は、例えば、会員管理サーバ13から取得される。また、タッチユニット204の他に、あるいはタッチユニット204に替えて、磁気カードのような情報記録媒体に記憶された情報を読み取るための情報記録媒体読取装置を備えるようにしてもよい。この場合、ICカード1500の代わりに、磁気カードを会員カードとすることができる。
また、ホールのスタッフは、スタッフのICカードをかざすことによってログインし、スタッフ用のメニュー画面等をLCD201に表示させることができる。
さらに、キオスク端末200には、ICカード1500を挿入又は取り出すことができるカード挿入口205が設けられている。カード挿入口205には、イジェクトボタンが設けられている。また、カード挿入口205に対応するキオスク筐体の内部には、カードユニット230が設けられており、カード挿入口205は、カードユニット230の一部として構成されている。
会員カードがカード挿入口205から挿入された場合、会員用のメニュー画面や、その会員に関する情報を、LCD201に表示させることができる。また、カードユニット230は、限定カードやリワードカードの発券、回収を行うことができる。
また、キオスク端末200は、チケットプリンタ232を備えている。チケットプリンタ232は、チケットやクーポンの発行、回収を行うことができ、紙幣識別器の機能を有するようにすることもできる。
さらに、キオスク端末200は、VoIPによる通話で用いられる受話器207を備えている。キオスク端末200のユーザは、受話器207を介して、他のキオスク端末200のユーザやゲーミングマシンのプレーヤと会話することができる。また、着信LED208は、VoIPによる通話の着信があった場合に、発光するよう制御される。
キオスク端末200はまた、ユーザが(会員登録やテキストチャットで)データを入力するのに使用するキーボード209とテンキーパッド210を備え、さらに、テンキーパッド210の両側には、覗き防止のLED板211が設けられている。
さらに、キオスク端末200には、QRコード(登録商標)を読み取らせるためのQRコードスキャナ212が設けられており、携帯電話等に宛てたメールに添付されるQRコードを読み取らせる。
この他、キオスク端末200は、LCDやLED等の制御を行う制御部を収納した収納部213を備えている。
[キオスク端末の回路構成]
次に、図20を参照して、キオスク端末200が備える回路の構成について説明する。
キオスク端末200を制御するキオスク端末コントローラ220は、CPU221、ROM222、およびRAM223を有する。
CPU221は、キオスク端末の各構成部の実行制御を行うとともに、ROM222に格納された各種プログラムを実行したり、演算したりする。
ROM222は、フラッシュメモリなどのメモリデバイスからなり、CPU221により実行される恒久的なデータが記憶されている。例えば、VoIPによる通話制御プログラム等が記憶されうる。
RAM223は、ROM222に記憶された各種プログラムを実行する際に必要なデータを一時的に記憶する。
外部記憶装置224は、例えばハードディスク装置のような記憶装置であり、CPU221で実行されるプログラムや、CPU221で実行されるプログラムが利用するデータを記憶する。
ネットワークI/F(インターフェイス)225は、ボーナスサーバ11、会員管理サーバ13、撮影制御サーバ14、記録サーバ15等のサーバやPTS端末1700とのデータ通信を実現する。
LCD制御部226は、LCD201に、上述したゲーム情報等の情報を表示させるよう制御する。また、LCD201はタッチパネル機能を備えており、ユーザからの操作がCPU221に送信される。
また、LCD制御部226は、撮影制御サーバ14で生成されたフロアマップが表示されるようにLCD201を制御可能である。
モーションセンサ制御部227は、モーションセンサ(例えば、カメラ)202、203から受信したユーザ等の画像を取得し、必要に応じて所定の画像処理を施し、処理後のデータをCPU221に送信する。
モーションセンサ制御部227は、モーションセンサ202、203から撮像情報を取得し、リアルタイムに、定期的に、または撮影制御サーバ14からの取得要求に応じて、撮像情報を撮影制御サーバ14に送信可能である。モーションセンサ制御部227は、モーションセンサ202、203から撮像情報を取得し、リアルタイムに、定期的に、または撮影制御サーバ14からの取得要求に応じて、撮像情報を記録サーバ15に送信可能である。
タッチユニット制御部228は、タッチユニット204における、ICカードや携帯電話のタッチ操作に伴うデータ送受信を制御する。タッチユニット制御部228は、非接触R/W(リーダライタ)制御部228aを備えている。
非接触R/W制御部228aは、タッチユニット204でICカードや携帯電話のタッチ操作があったか否かを判定し、タッチ操作があった場合に、タッチユニット204から読み取り結果等を取得する。タッチユニット204は、ICカードや携帯電話との間でNFC等によりデータ送受信を行うためのアンテナ部を有する。
また、ICカード制御部229は、ICカード1500の挿入、排出、データの読み取り等を制御する。ICカード制御部229は、ICカードR/W(リーダライタ)制御部229a、ICカード吸入排出制御部229bを備える。
ICカードR/W制御部229aは、カードユニット230を制御して、ICカード1500に記憶されている識別コード等を読み取る。カードユニット230は、ICカード1500にNFC等によりデータを書き込むためのアンテナ部を有する。
ICカード吸入排出制御部229bは、ICカード1500の吸入および排出の制御を行う。ユーザによってカード挿入口205にICカード1500が挿入されると、ユーザがログオフするまで、ICカードをカードユニット230の中に保持するよう制御する。また、イジェクトボタンが押された場合に、ICカード1500の排出を行う。
チケットプリンタ制御部231は、チケットプリンタ/ビルバリ232を制御して、チケットやクーポンの発行、回収、および紙幣の識別等を行う。チケットプリンタ制御部231は、プリンタ制御部231aとビルバリ制御部231bを有する。
音声制御部233は、受話器207に含まれるマイク234、およびスピーカ235を使用して、音声入出力を行う。音声制御部233は、DSP233a、およびLED制御部233bを備える。DSP233aは、マイク234からの音声入力とスピーカ235からの音声出力に関し、所定の音声信号処理を行って制御する。LED制御部233bは、VoIP通話等による着信信号に基づいて、着信LED208を発光させるよう制御する。
入力制御部236は、ユーザからのキーボード209の入力やテンキーパッド210の入力を信号化してCPU221に送信する。
[ネットワークカメラの回路構成]
図21を参照して、ネットワークカメラ300が備える回路の構成について説明する。本実施形態で用いるネットワークカメラ300は、遊技施設の天井に取り付け可能に構成され、施設空間内を広く撮影することができる。なお、ネットワークカメラ300の設置の態様は、天井に取り付ける態様に限られるものではなく、壁面に埋め込む態様であってもよいし、スダンドに固定する態様であってもよい。
ネットワークカメラ300は、カメラコントローラ310、外部記憶装置304、ネットワークI/F305、およびカメラ装置306を有する。カメラコントローラ310は、CPU301、ROM302、およびRAM303を有する。
CPU301は、ROM302、RAM303、外部記憶装置304、ネットワークI/F305、およびカメラ装置306を統括的に制御する。
ROM302は、フラッシュメモリなどのメモリデバイスからなり、CPU301により実行される恒久的なデータが記憶されている。例えば、ブートローダプログラム、ネットワークカメラ300の制御プログラムなどの各種プログラム等を記憶する。
RAM303は、揮発性メモリであり、高速アクセスが可能に構成される。RAM303は、ROM302、外部記憶装置304等に記憶されている情報や一時的に使用する情報を記憶する。
ネットワークカメラ300の電源投入時には、CPU301がROM302に格納されているブートローダプログラムを読み出して実行し、ROM302に格納されている制御プログラムを取り出し、RAM303に格納する。そして、CPU301がRAM303に格納されている制御プログラムを実行することによって、ネットワークカメラ300の有する各機能が実現される。
外部記憶装置304は、例えばハードディスク装置のような記憶装置である。外部記憶装置304は、CPU301で実行されるプログラムが利用するデータ(テーブルなど)、カメラ装置306が撮影した撮像情報などを記憶する。なお、外部記憶装置304については、ネットワーク障害時などに撮像情報を記憶する構成であってもよい。
ネットワークI/F305は、ネットワークを介して、撮影制御サーバ14、記録サーバ15などのサーバと通信可能に構成されている。外部記憶装置304に記憶された撮像情報は、ネットワークI/F305によって撮影制御サーバ14、記録サーバ15などのサーバに送信される。
カメラ装置306は、被写体を撮影する。例えば、カメラ装置306は、撮影対象に対して向けられたレンズを透過して得られた光をCCD(Charge Coupled Devices)、CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)等のイメージセンサによって光電変換を行った後、各種信号を符号化(データ化)し、映像データ(撮像情報の一例)を生成する。
より具体的には、カメラ装置306は、レンズ(対物レンズ、ズームレンズ、フォーカスレンズなど)を介して入射される光学画像を結像し、電気信号(アナログ信号)に変換し、デジタル信号に変換する。カメラ装置306は、デジタル信号から画像データを生成し、各種画像処理を行う。例えば、カメラ装置306は、入力される画像データの画像について、ホワイトバランス処理、輪郭補正処理、ガンマ補正処理、YC変換処理などを行う。また、カメラ装置306は、画像データをJPEG(Joint Photographic Expert Group)方式などの圧縮形式によって圧縮したり、圧縮されている画像データを伸長したりする。
カメラ装置306は、カメラのレンズの向きを左右に動かすパン、カメラのレンズの向きを上下に動かすチルト、望遠にしたり広角にしたりするズームの制御を行う。
カメラ装置306は、防塵構造を備え、カメラ装置306にはカバーが設けられていない。カバーが設けられないことで、より高画質な撮影が可能となる。なお、カメラ装置306には、カバーが設けられていてもよい。
ネットワークカメラ300は、上述の構成に限られるものではない。例えば、スピーカ、マイクなどの出力装置を備えていてもよい。
本実施形態では、撮影装置の一例として、ネットワークカメラ300を例に挙げて説明する。ただし、他の公知カメラを適宜採用することができる。なお、例えば、撮影装置は、デジタル式のカメラであってもよいし、アナログ式のカメラであってもよい。また、例えば、複数の撮影装置には、固定式のカメラと、パン・チルト・ズーム式のカメラとが含まれていてもよいし、パン・チルト・ズーム式のカメラのみであってもよい。
[撮影制御サーバの回路構成]
次に、図22を参照して、撮影制御サーバ14が備える回路の構成について説明する。
撮影制御サーバ14を制御する撮影制御サーバコントローラ1400は、CPU1401、ROM1402、およびRAM1403を有する。
CPU1401は、撮影制御サーバ14の各構成部の実行制御を行うとともに、ROM1402に格納された各種プログラムを実行したり、演算したりする。
ROM1402は、フラッシュメモリなどのメモリデバイスからなり、CPU1401により実行される恒久的なデータが記憶されている。例えば、撮影システムの制御に係るプログラム、フロアマップにおけるインフォメーション制御プログラム等が記憶されうる。
RAM1403は、ROM1402に記憶された各種プログラムを実行する際に必要なデータを一時的に記憶する。
外部記憶装置1404は、例えばハードディスク装置のような記憶装置であり、CPU1401で実行されるプログラムや、CPU1401で実行されるプログラムが利用するデータ(テーブルなど)を記憶する。
グラフィックボード1405は、LCD1408にフロアインフォメーション、フロアマップ等を表示させるよう制御する。
入力制御部1406は、キーボード1409からの入力、マウス1410からの入力を信号化してCPU1401に送信する。
ネットワークI/F(インターフェイス)1407は、会員管理サーバ13等のサーバ、PTS端末1700(スロットマシン1010)、サイネージ100、キオスク端末200、ネットワークカメラ300とのデータ通信を実現する。
なお、記録サーバ15は、CPU1401、ROM1402、RAM1403、外部記憶装置1404、およびネットワークI/F(インターフェイス)1407と同様の構成要素を含んで構成される。
[各種テーブル]
図23は、プレーヤ管理テーブルの一例を示す図である。プレーヤ管理テーブルは、会員管理サーバ13および撮影制御サーバ14に記憶され、同期がとられている。ただし、会員管理サーバ13、撮影制御サーバ14またはその他のサーバにプレーヤ管理テーブルが設けられ、テーブルを有さないサーバが必要に応じてデータ取得を行う構成であってもよい。
プレーヤ管理テーブルには、プレーヤを識別可能なプレーヤ識別コードに対応して、プレーヤの氏名を示す会員名、プレーヤの顔を示すアイコンデータ、プレーヤが属するクラスを示すプレーヤクラス、プレーヤの顔領域の画像(顔画像データ)、不審者であるか否かを識別可能な不審者識別子などの情報が格納されている。
プレーヤ管理テーブルは、基本的には、会員登録時に更新される。ただし、プレーヤクラスについては、施設側で更新される。例えば、来店の頻度、行動パターン等に基づいて自動的に更新されてもよいし、店舗管理者などにより更新されてもよい。不審者識別子については、不審者の検知時に更新される。
図24は、アドレス管理テーブルの一例を示す図である。アドレス管理テーブルは、ホール管理サーバ10および撮影制御サーバ14に記憶され、同期がとられている。ただし、ホール管理サーバ10、撮影制御サーバ14または他のサーバにアドレス管理テーブルが設けられ、テーブルを有さないサーバが必要に応じてデータ取得を行う構成であってもよい。
アドレス管理テーブルには、ゲーミングマシンなどの機器を識別可能な機器識別コードに対応して、機器のネットワーク上の住所を示すIPアドレス、機器の名称を示す機器識別子、機器を縮小した見本を示すオブジェクトデータ、フロアマップ上の機器の位置を示す座標データ、機器の状況を示す機器状況の情報が格納されている。なお、格納する情報は、上記に限られるものではない。例えば、座標データに代えて、フロア上の機器の位置を示す位置データを採用してもよい。
アドレス管理テーブルは、基本的には、機器の設置、配置変更、撤去等する際に管理者により更新される。ただし、機器状況の情報は、各機器から送信された機器状況データに基づいて適時のタイミングで更新される。なお、機器識別コード、IPアドレス、機器識別子、オブジェクトデータおよび座標データの情報については、基本的にフロアマップ(フロアのレイアウトに機器がマッピングされたテンプレートなど)の作成時および更新時に初期登録されている。
図25は、撮影に用いるカメラ(サイネージ100、キオスク端末200、ネットワークカメラ300、スロットマシン1010などの監視カメラ)に係る情報を規定した監視カメラ管理テーブルの一例を示す図である。監視カメラ管理テーブルは、ホール管理サーバ10および撮影制御サーバ14に記憶され、同期がとられている。ただし、ホール管理サーバ10、撮影制御サーバ14または他のサーバに監視カメラ管理テーブルが設けられ、テーブルを有さないサーバが必要に応じてデータ取得を行う構成であってもよい。
監視カメラ管理テーブルには、スロットマシン1010などの各ゲーミングマシンに関連付けられた監視カメラに係る情報が格納されている。換言するならば、各ゲーミングマシンに係る監視カメラおよび当該監視カメラにおける撮影条件が予め規定されている。
例えば、機器識別コードが「0010」のゲーミングマシンに対しては、機器識別コードが「6008」の監視カメラ、および機器識別コードが「6009」の監視カメラが対応付けられている。また、機器識別コードが「0010」のゲーミングマシンに対しては、各監視カメラにおける撮影条件が指定された設定ファイルが対応付けられている。なお、設定ファイルの設定項目については、図26を参照して説明する。
図26は、撮影に用いる監視カメラに係る撮影条件を指定(規定)した設定ファイルの一例を示す図である。設定ファイルは、撮影制御サーバ14に記憶される。ただし、撮影制御サーバ14とは異なる他のサーバに設定ファイルが設けられ、撮影制御サーバ14が必要に応じて他のサーバからデータ取得を行う構成であってもよい。
設定ファイルは、設定項目として、解像度、映像フォーマット、最大フレームレート、録音の有無、録画開始時のカメラ位置、画質、フォーカス、外部デバイス出力の有無、イベント前およびイベント後の録画時間の情報を指定可能である。なお、カメラ位置などの設定においては、プレビューを表示して設定値を調整することが可能である。
図27は、撮影をしている監視カメラ(使用監視カメラ)に係る情報を規定した使用監視カメラ管理テーブルの一例を示す図である。使用監視カメラ管理テーブルは、ホール管理サーバ10および撮影制御サーバ14に記憶され、同期がとられている。ただし、ホール管理サーバ10、撮影制御サーバ14または他のサーバに使用監視カメラ管理テーブルが設けられ、テーブルを有さないサーバが必要に応じてデータ取得を行う構成であってもよい。
使用監視カメラ管理テーブルには、使用監視カメラの機器識別コード、監視対象のゲーミングマシンの機器識別コード、手元を拡大して撮影する撮影条件であるか否かを識別する手元撮影識別子が格納されている。
使用監視カメラ管理テーブルは、監視カメラへの撮影指示、通常撮影指示などがセットされたタイミングで更新される。
図28は、不正行為者などの追跡に用いる監視カメラに係る情報を規定した追跡監視カメラ管理テーブルの一例を示す図である。追跡監視カメラ管理テーブルは、ホール管理サーバ10および撮影制御サーバ14に記憶され、同期がとられている。ただし、ホール管理サーバ10、撮影制御サーバ14または他のサーバに追跡監視カメラ管理テーブルが設けられ、テーブルを有さないサーバが必要に応じてデータ取得を行う構成であってもよい。
追跡監視カメラ管理テーブルには、予め区分けされた各撮影領域区分に関連付けられた監視カメラに係る情報が格納されている。換言するならば、不正行為者の追跡に用いる監視カメラおよび当該監視カメラにおける撮影条件が予め規定されている。
例えば、撮影領域区分が「AREA0003」のゲーミングマシンに対しては、機器識別コードが「6025」の監視カメラ、および機器識別コードが「6026」の監視カメラが対応付けられている。また、撮影領域区分が「AREA0003」のゲーミングマシンに対しては、各カメラにおける撮影条件が指定された設定ファイルが対応付けられている。なお、設定ファイルの設定項目は、図26に示すものと同様である。
撮影領域区分に対応する各撮影領域は、遊技施設内の出入り口、通路、広場などをカバーするように設定されている。追跡が途切れることがないように、一の撮影領域は、1以上の他の撮影領域と接するまたは重なるように設定されている。なお、追跡に係る処理が煩雑にならないようにするために、例えば3つ以上の撮影領域が重なることがないように撮影領域が設定されるのが好ましい。
[モニタリングシステムの構成]
モニタリングシステムについて図29を用いて説明する。図29は、モニタリングシステムの一例(モニタリングシステム5000)を示す図である。
モニタリングシステム5000は、撮影制御サーバ14、記録サーバ15、複数のネットワークカメラ300、複数のスロットマシン1010、複数のゲームテーブル装置1020、複数のサイネージ100、および複数のキオスク端末200を含んで構成される。図示は省略するが、電力供給が可能な(PoE対応の)スイッチングハブなどが適宜設けられる。
なお、本実施形態では、ネットワークカメラ300、スロットマシン1010、ゲームテーブル装置1020、サイネージ100、およびキオスク端末200を複数として説明したが、複数に限られるものではない。例えば、1つとしてもよいし、スロットマシン1010およびゲームテーブル装置1020の何れか一方としてもよく、各機器について適宜の数を採用できる。
撮影制御サーバ14は、ネットワークカメラ300、スロットマシン1010、ゲームテーブル装置1020、サイネージ100、キオスク端末200など(監視カメラ5001)から送信される連続静止画(Motion JPEG等)、差分圧縮(MPEG4、H.264等)などの形式の撮像情報を受信し、LCDに表示する。
また、撮影制御サーバ14および記録サーバ15は、受信した撮像情報をDVD(Digital Video Disk)、ハードディスク等の外部記憶装置に記憶する。撮影制御サーバ14および記録サーバ15は、記憶容量が不足する場合、古い記録から削除を行う。
なお、撮影制御サーバ14および記録サーバ15は、常時、撮像情報を記憶する構成に限られるものではない。
例えば、撮影制御サーバ14および記録サーバ15は、動体検出(背景差分、人感センサ等)によって、監視カメラ5001の撮影範囲で動くものを検出したときにだけ、その前数秒から記録を開始してもよい。
この構成によれば、記憶容量を節約することができる。カジノのような広いフロアでは、数百台、数千台の監視カメラ5001が設置されることもあり、また、カジノは24時間営業されることもあり、このように記憶容量を節約することで、外部記憶装置の設置数を抑えることができ、店舗側は、設備費用が安価となり、運用・保守が容易になる。
撮影制御サーバ14は、監視カメラ5001の撮像情報を時分割で選択して(所定時間ごとに送信する監視カメラ5001の撮像情報を切り替えて)LCD14に表示する機能、監視カメラ5001の撮像情報を1画面用または多画面用にしてLCD1408に表示する機能などのモニタリング機能を有する。
なお、LCD1408は、監視カメラ5001に対応する数だけ設けられていてもよいし、対応していなくてもよい。例えば、監視カメラ5001の数よりもLCDの数が少ない場合、LCDの画面表示を複数分割(2分割、4分割、9分割など)し、複数の監視カメラ5001の映像を表示可能としている。
撮影制御サーバ14は、監視カメラ5001の中からユーザ操作(キーボード1409、マウス1410の操作)により指定された監視カメラ5001の撮像情報を取得したい旨の指示を監視カメラ5001に送信する。
撮影制御サーバ14は、ユーザ操作(キーボード1409、マウス1410の操作)により指定(検索)された過去の撮像情報、不正行為が行われた時刻の撮像情報などを記録サーバ15から取得する。
また、撮影制御サーバ14は、監視カメラ5001を制御する。より具体的には、撮影制御サーバ14は、監視カメラ5001のズーム、フォーカス、シャッタ等の制御、パン制御、チルト制御などをユーザ操作、画像解析結果などに基づいて監視カメラ5001に指示する。
監視カメラ5001は、撮像した被写体の撮像情報を撮影制御サーバ14および記録サーバ15に送信する。監視カメラ5001は、画像の圧縮(エンコード)においては、動画フレームの中の特定エリア(例えば、人、人の手元、所定範囲が写っているエリア)だけ画質を上げ、他のエリアの画質を下げるように構成してもよい。
なお、図示は省略するが、監視カメラ5001は、集音マイクを有し、音声の録音が可能である。
[モニタリングサービス]
図30Aは、モニタリングサービスの常時の流れを示すシーケンスの一例である。本シーケンスを用いて、モニタリングサービスの主な流れを説明する。
モニタリングサービスでは、各監視カメラ5001は、撮像情報を撮影制御サーバ14および記録サーバ15に送信している。
ここで、各監視カメラ5001が撮像情報を送信するタイミングは、適宜のタイミング(リアルタイム、定期的、イベント検出時、撮影制御サーバ14からの指示など)を採用できる。例えば、ネットワークカメラ300は、リアルタイムに撮像情報を送信し、サイネージ100およびキオスク端末200は、定期的に撮像情報を送信し、スロットマシン1010およびゲームテーブル装置1020(スロットマシン1010等)は、人物を検知している場合に撮像情報を送信する構成を採用してもよい。
なお、各種情報(撮像情報など)の通信においては、送信元を識別可能な識別情報(機器識別コード、送信元のIPアドレスなど)が含まれている、または各種情報と共に識別情報が送信されている。
撮影制御サーバ14は、撮像情報を受信すると、撮像情報を外部記憶装置1404に記憶し、撮像情報をLCD1408に表示する(SQ1)。
なお、記録サーバ15は、撮像情報を受信すると、撮像情報を外部記憶装置(図示を省略)に記憶する。
また、撮影制御サーバ14は、撮像情報を受信すると、各種の画像解析処理を行う(SQ2)。
図30Bは、モニタリングサービスの一連の流れを示すシーケンスの一例である。本シーケンスを用いて、モニタリングサービスの主な流れを説明する。
スロットマシン1010は、電波を検知、磁力を検知、メインドア1013の開放を検知など、不正な方法で利益を獲得する行為(ゴト行為、cheatなど)を検知すると、異常検知情報を撮影制御サーバ14に送信する。異常検知情報には、機器識別コードが含まれている。なお、異常検知情報に機器識別コートが含まれる構成に限られるものではない。異常検知情報と共に機器識別コードが送信される構成であってもよいし、機器識別コードに替えて当該スロットマシン1010を識別可能な識別情報を採用してもよい。
以下では、スロットマシン1010が不正行為を検知した場合を例に挙げて説明を行うが、ゲームテーブル装置1020が不正行為を検知した場合についても同様である。
撮影制御サーバ14は、異常検知情報を受信すると、不正行為が行われたと判定し、撮影パターン特定処理を行う(SQ10)。詳細は後述するが、撮影パターン特定処理では、撮影に用いる監視カメラ5001が特定され、各監視カメラ5001の撮影条件が決定される。本例では、ネットワークカメラ300が特定された例について説明する。
撮影制御サーバ14は、撮影パターン特定処理を終了すると、画面切替情報をLCD1408に送信する。例えば、LCD1408は、画面切替情報を表示(例えば、異常の発生場所をマッピングしたフロアマップを更新)する(SQ11)。
また、撮影制御サーバ14は、撮影パターン特定処理を終了すると、不正行為を検知したスロットマシン1010に撮影指示を送信する。撮影指示には、撮影条件(設定ファイルの内容)が含まれる。なお、各監視カメラ5001に予め撮影条件を記憶させ、撮影指示には撮影条件を識別可能な情報が含まれる構成を採用してもよい。
スロットマシン1010は、撮影指示を受信すると、指定された撮影条件(指定条件)での撮影を開始する(SQ12)。なお、スロットマシン1010(より具体的にはPTS端末1700)において、既に撮影が行われている場合、指定条件での撮影に切り替える。スロットマシン1010は、指定条件で撮影した撮像情報を撮影制御サーバ14および記録サーバ15に送信する。
撮影制御サーバ14は、撮影情報を受信すると、撮像情報を外部記憶装置1404に記憶し、撮像情報をLCD1408に表示する(SQ13)。なお、記録サーバ15は、撮像情報を受信すると、撮像情報を外部記憶装置(図示を省略)に記憶する。
ネットワークカメラ300は、撮影指示を受信すると、指定された撮影条件(指定条件)での撮影を開始する(SQ14)。なお、ネットワークカメラ300において、既に撮影が行われている場合、指定条件での撮影に切り替える。ネットワークカメラ300は、指定条件で撮影した撮像情報を撮影制御サーバ14および記録サーバ15に送信する。なお、SQ10において、サイネージ100など他の監視カメラ5001が特定された場合も同様である。
撮影制御サーバ14は、撮影情報を受信すると、撮像情報を外部記憶装置1404に記憶し、撮像情報をLCD1408に表示する(SQ15)。なお、記録サーバ15は、撮像情報を受信すると、撮像情報を外部記憶装置(図示を省略)に記憶する。
ここで、撮影制御サーバ14は、各種の処理を行いながら、適宜のタイミングで画像解析処理を行っている。本例では、撮影制御サーバ14は、撮影情報を受信すると、画像解析処理(撮影変更)が行われる(SQ16)。詳細は後述するが、画像解析処理(撮影変更)では、画像解析結果に基づいて不正行為者の手元が撮影されている監視カメラ5001が選定され、選定された監視カメラ5001に対する撮影指示がセットされる。撮影制御サーバ14は、選定した監視カメラ5001に撮影指示を送信する。本例では、ネットワークカメラ300が選定された例について説明する。
ネットワークカメラ300は、撮影指示を受信すると、指定された撮影条件(指定条件)での撮影を開始する(SQ17)。なお、ネットワークカメラ300において、既に撮影が行われている場合、指定条件での撮影に切り替える。ネットワークカメラ300は、指定条件で撮影した撮像情報を撮影制御サーバ14および記録サーバ15に送信する。
このように、スロットマシン1010等で不正行為などの異常が検知されると、撮影に適した監視カメラ5001で撮影に適した撮影条件での撮影が行われ、撮影に係る表示および記録が行われ、フロアスタッフ、管理者などは、不正行為の発生場所と状況を素早く確認でき、不正行為に適切に対処できるようになる。
図30Cは、撮影パターン特定処理に係るフローチャートの一例を示す図である。
S200では、CPU1401は、異常が検知されたスロットマシン1010等を特定する。より具体的には、CPU1401は、異常検知情報に含まれる機器識別コードを取得し、アドレス管理テーブルを参照し、機器識別コードに対応するIPアドレスを取得する。
S201では、CPU1401は、特定したスロットマシン1010等に関連付けられた監視カメラ5001を特定する。より具体的には、CPU1401は、監視カメラ管理テーブルを参照し、取得したスロットマシン1010等の機器識別コードに関連付けられた監視カメラ5001の機器識別コードを特定する。そして、CPU1401は、アドレス管理テーブルを参照し、特定した機器識別コードに対応するIPアドレスを取得する。
S202では、CPU1401は、特定したスロットマシン1010等に係る監視カメラ設定情報(設定ファイル)を取得する。より具体的には、CPU1401は、監視カメラ管理テーブルを参照し、特定したスロットマシン1010等の設定ファイルを取得する。また、CPU1401は、監視カメラ管理テーブルを参照し、特定したスロットマシン1010等の機器識別コードに関連付けられた監視カメラ5001の設定ファイルを取得する。
S202で取得されるスロットマシン1010等の撮影条件(設定ファイル)では、人体検出カメラ1713により、スロットマシン1010等の前にいる不正行為者が撮影されるように、各設定項目が規定されている。より詳細には、不正行為者の手元が撮影されるように、すなわち不正行為が発生しやすい箇所を想定し、当該箇所が撮影されるように、各設定項目が規定されている。
なお、スロットマシン1010等においては、監視対象とする不正行為を撮影可能な適宜の位置に、一または複数の監視カメラを設けることが可能である。例えば、人体検出カメラ1713の設置位置については、手前に突出している箇所に設けられることで、より広範に撮影が可能となっている。
また、特定したスロットマシン1010等に関連付けられた監視カメラ5001の撮影条件(設定ファイル)では、監視カメラ5001により、当該スロットマシン1010等の周囲が含まれて撮影されるように、各設定項目が規定されている。すなわち、設定ファイルでは、不正行為、不正行為者の離席、不正行為者の移動(逃走方向)などの不正行為に係る一連の行動を撮影可能に各設定項目が規定されている。
例えば、特定したスロットマシン1010に関連付けられた指標(マーカ、所定の設置物など)が撮影されるように、各設定項目が規定されている。所定の設置物としては、特定したスロットマシン1010、当該スロットマシン1010に隣接する一または複数のスロットマシン1010などが挙げられる。また、例えば、不正行為者の占める撮影範囲の割合が所定割合より小さく撮影されるように、すなわち、指標の占める撮影範囲の割合が所定割合より小さく撮影されるように、各設定項目が規定されていてもよい。
上記撮影条件によれば、不正行為者のみならず、周囲を適切に撮影することにより、不正行為、不正行為者の離席、不正行為者の移動(逃走方向)などの不正行為に係る一連の行動が撮影可能となる。
S203では、CPU1401は、LCD1408の画面切替制御を行う。例えば、CPU1401は、アドレス管理テーブルを参照し、取得したスロットマシン1010等の機器識別コードに対応する座標データを特定し、座標データの位置に、不正行為が行われたことを示すピンマークを付したフロアマップを生成する。CPU1401は、フロアマップを生成すると、所定の記憶領域(CPU1401のキャッシュメモリ、RAM1402など)に表示指示をセットする。
S204では、CPU1401は、特定したスロットマシン1010等への撮影指示をセットする。より具体的には、CPU1401は、取得した設定ファイルの内容を含む撮影指示を生成し、所定の記憶領域にセットする。なお、セットされた撮影指示は、適宜のタイミングで特定したスロットマシン1010等に送信される。
S205では、CPU1401は、特定した監視カメラ5001への撮影指示をセットする。より具体的には、CPU1401は、監視カメラ5001ごとに、取得した設定ファイルの内容を含む撮影指示を生成し、所定の記憶領域にセットする。なお、セットされた撮影指示は、適宜のタイミングで特定した監視カメラ5001に送信される。
上述の処理によれば、複数の監視カメラ5001により、様々な撮影条件で不正行為者が撮影されるので、不正行為者をより適切に撮影することができる。
図30Dおよび図30Eは、画像解析処理(撮影変更)に係るフローチャートの一例を示す図である。
S210では、CPU1401は、受信した撮像情報が使用監視カメラ5001から送信された撮像情報であるか否かを判定する。CPU1401は、受信した撮像情報が使用監視カメラ5001から送信された撮像情報であると判定した場合、S211に処理を移し、受信した撮像情報が使用監視カメラ5001から送信された撮像情報でないと判定した場合、画像解析処理(撮影変更)を終了する。なお、CPU1401は、使用監視カメラ管理テーブルを参照し、使用監視カメラ5001を特定する。
S211では、CPU1401は、使用監視カメラ管理テーブルを参照し、撮像情報を送信した使用監視カメラ5001の手元撮影識別子が「1」であるか否かを判定する。CPU1401は、手元撮影識別子が「1」であると判定した場合、S212に処理を移し、手元撮影識別子が「1」でないと判定した場合、S218に処理を移す。
S212では、CPU1401は、撮像情報の画像解析を行い、不正行為者の手元が撮影されているか否かを判定する。CPU1401は、不正行為者の手元が撮影されていると判定した場合、S218に処理を移し、不正行為者の手元が撮影されていないと判定した場合、S213に処理を移す。例えば、CPU1401は、手に係る複数のテンプレートを用いたテンプレートマッチングなどにより、手を検出した場合、手元が撮影されていると判定する。
S213では、CPU1401は、監視対象に係る監視カメラ5001を特定する。より具体的には、CPU1401は、使用監視カメラ管理テーブルを参照し、撮像情報を送信した使用監視カメラ5001に関連付けられた監視対象の機器識別コードと同じ機器識別コードが関連付けられた監視カメラ5001の機器識別コードを特定する。例えば、撮像情報を送信した使用監視カメラ5001が「6008」である場合、「6008」に関連付けられた監視対象の機器識別コード「0010」と同じ機器識別コード「0010」が関連付けられた監視カメラ5001の機器識別コードとして「0010」および「6009」を特定する。
S214では、CPU1401は、特定した監視カメラ5001のうち、手元を撮影している監視カメラ5001を選定する。より具体的には、CPU1401は、特定した各監視カメラ5001の撮像情報を外部記憶装置1404から取得し、画像解析を行い、手元が撮影されている監視カメラ5001を選定する。
S215では、CPU1401は、手元が撮影されている監視カメラ5001があったか否かを判定する。CPU1401は、手元が撮影されている監視カメラ5001があったと判定した場合、S216に処理を移し、手元が撮影されている監視カメラ5001がなかったと判定した場合、S218に処理を移す。
S216では、CPU1401は、選定した監視カメラ5001への撮影指示をセットする。より具体的には、CPU1401は、不正行為者の手元が大きく映るようにズームインする撮影指示を生成し、所定の記憶領域にセットする。なお、撮影指示は、選定された監視カメラ5001に適宜のタイミングで送信される。
S217では、CPU1401は、使用監視カメラ管理テーブルを更新する。より具体的には、CPU1401は、撮像情報を送信した使用監視カメラ5001の手元撮影識別子を「0」に変更し、選定した使用監視カメラ5001の手元撮影識別子を「1」に変更する。
上述の処理によれば、不正行為者の手元がスロットマシン1010等の側面にあり、人体検出カメラ1713で撮影できない等の場合であっても、一の監視カメラ5001により撮影されるので、不正行為者を適切に撮影することができる。
また、上述の処理によれば、一の監視カメラ5001の視界が遮られて一の監視カメラ5001で撮影できない場合であっても、他の監視カメラ5001で撮影可能な場合、他の監視カメラ5001に切り替えられて撮影が行われるので、不正行為者を適切に撮影することができる。
このように、上述の処理によれば、不正行為者が移動するまで、不正行為者の手元を拡大して追跡するように撮影が行われるので、不正行為を適切に撮影できるようになる。
S218では、CPU1401は、不正行為者が立ち上がったか否か(不正行為者が立ち去ろうとしているか否か)を判定する。CPU1401は、不正行為者が立ち上がったと判定した場合、図30Eに示すS219に処理を移し、不正行為者が立ち上がっていないと判定した場合、図30Eに示すS224に処理を移す。
例えば、CPU1401は、適宜の画像解析処理において、不正行為者の顔領域を所定の位置より上で検出した場合、または不正行為者の顔領域が所定距離以上、移動したことを検出した場合、不正行為者が立ち上がったと判定する。
S219では、CPU1401は、監視対象のスロットマシン1010等にズームアウトをする旨の撮影指示を生成し、所定の記憶領域にセットする。なお、撮影指示は、監視対象のスロットマシン1010等に適宜のタイミングで送信される。
上述の処理によれば、不正行為者の共同者により、ネットワークカメラ300等の視界が遮られている等の状況であったとしても、スロットマシン1010等のズームアウトにより周囲が撮影され、不正行為者の逃走方向などが把握できるので、不正行為者を適切に撮影することができる。
S220では、CPU1401は、撮影領域を特定する。より具体的には、CPU1401は、アドレス管理テーブルを参照し、監視対象のスロットマシン1010等の座標情報(不正行為者の現在の位置)を取得して撮影領域を特定する。各撮影領域の座標情報(位置情報であってもよい。)は、外部記憶装置1404に予め記憶されている。なお、CPU1401は、監視対象のスロットマシン1010等の撮像情報について画像解析を行い、不正行為者の現在の位置を取得して撮影領域を特定してもよい。
S221では、CPU1401は、撮影領域に関連付けられた監視カメラ5001を特定する。より具体的には、CPU1401は、追跡監視カメラ管理テーブルを参照し、特定した撮影領域の撮影領域区分に関連付けられた機器識別コードを取得する。
S222では、CPU1401は、特定した監視カメラ5001への撮影指示をセットする。より具体的には、CPU1401は、監視カメラ5001ごとに、設定ファイルを取得し、取得した設定ファイルの内容を含む撮影指示を生成し、所定の記憶領域にセットする。なお、撮影指示は、特定した監視カメラ5001に適宜のタイミングで送信される。
S222で取得される撮影条件(設定ファイル)では、監視対象のスロットマシン1010等の占める撮影範囲の割合が所定割合より小さく撮影されるように、各設定項目が規定されている。
なお、撮影指示には、不正行為者の検出を行い、不正行為者が撮影範囲に含まれるように追跡する指示が含まれていてもよい。
S223では、CPU1401は、特定した監視カメラ5001の情報をもとに使用監視カメラ管理テーブルを更新する。
S224では、CPU1401は、不正行為者の一部が監視カメラ5001の視界から外れたか否かを判定する。CPU1401は、不正行為者の一部が監視カメラ5001の視界から外れたと判定した場合、S225に処理を移し、不正行為者の一部が監視カメラ5001の視界から外れていないと判定した場合、画像解析処理(撮影変更)を終了する。
例えば、CPU1401は、現在の撮影領域に関連付けられた監視カメラ5001のうち、予め定められた一の監視カメラ5001の撮像情報について画像解析し、不正行為者の一部が撮影範囲からはみ出ているか否かを判定する。
なお、不正行為者の移動速度を算出し、所定時間内に不正行為者の一部が撮影範囲からはみ出ているか否かを予測し、はみ出していると予測した場合、不正行為者の一部が監視カメラ5001の視界から外れると判定する構成を採用してもよい。
S225では、CPU1401は、現在の撮影領域に関連付けられた監視カメラ5001への通常撮影指示をセットする。なお、通常撮影指示は、適宜のタイミングで、現在の撮影領域に関連付けられた監視カメラ5001に送信される。
S226では、CPU1401は、不正行為者の移動方向を特定する。例えば、CPU1401は、現在の撮影領域に関連付けられた監視カメラ5001の撮像情報についての画像解析において、画像の差分を用いて不正行為者の移動方向を特定する。
S227では、CPU1401は、特定した移動方向の撮影領域を特定し、当該撮影領域に関連付けられた監視カメラ5001を特定する。例えば、CPU1401は、画像解析を行い、不正行為者の現在の位置を取得して現在の撮影領域を特定し、不正行為者の移動方向先の撮影領域を特定する。そして、CPU1401は、追跡監視カメラ管理テーブルを参照し、特定した撮影領域の撮影領域区分に関連付けられた機器識別コードを取得する。
S228では、CPU1401は、特定した監視カメラ5001への撮影指示をセットする。より具体的には、CPU1401は、追跡監視カメラ管理テーブルを参照し、監視カメラ5001ごとに、設定ファイルを取得し、取得した設定ファイルの内容を含む撮影指示を生成し、所定の記憶領域にセットする。なお、撮影指示は、特定した監視カメラ5001に適宜のタイミングで送信される。
S228で取得される撮影条件(設定ファイル)では、現在の撮影領域と移動先の撮影領域とが接するまたは重なる領域が撮影されるように、各設定項目が規定されている。例えば、当該領域における指標(マーカ、所定の設置物など)が撮影されるように、または当該領域における指標の占める撮影範囲の割合が所定割合より小さく撮影されるように、各設定項目が規定されている。
S229では、CPU1401は、特定した監視カメラ5001の情報をもとに使用監視カメラ管理テーブルを更新する。
上述の処理では、不正行為者が通路を曲がる等して現在の撮影領域に係る監視カメラ5001の視界から外れる場合、周辺の監視カメラ5001(より狭義には、移動方向の撮影領域に係る監視カメラ5001)により撮影が行われる。
上述の処理によれば、不正行為者の移動に伴い、撮影する監視カメラ5001が移り変わるので、不正行為者の追跡が可能となり、不正行為者を適切に撮影することができる。
なお、画像解析処理(撮影変更)については、上述の内容に限られるものではない。例えば、S218およびS219の処理は、スロットマシン1010等において行われてもよい。
図31は、SQ15の画面表示等において表示される撮影内容の一例(撮影内容6000)を示す図である。
スロットマシン1010で異常が検知されると、スロットマシン1010に関連付けられたネットワークカメラ300において、撮影内容6000に示すように、不正行為者6001、不正行為の対象のスロットマシン6002、およびスロットマシン6002の周囲(スロットマシン6003、スロットマシン6004等)が含まれるように撮影される。
本例では、スロットマシン1010の周囲として、不正行為者の通路での移動方向が把握可能な大きさ(第1の範囲)となるように、隣接する2台のスロットマシン1010を撮影可能な範囲としているが、これに限られるものではない。
例えば、スロットマシン1010がフロアにおいて円形の島として配置されている場合、スロットマシン1010の周囲としては、不正行為者のフロアでの移動方向が把握可能な大きさ(第1の範囲より広い第2の範囲)となるように、予め定めた設置物(スロットマシン1010、キオスク端末200、照明機器、柱など)を撮影可能な範囲としてもよい。
本実施形態では、周囲を含めて撮影されるように予め規定した撮影条件(設定ファイル)を設ける構成を示したが、この構成に限られるものではない。例えば、フロアに指標(設置物、マーカなど)を設けて、監視カメラ5001が、スロットマシン1010に対応付けられた一または複数の指標により周囲を識別して撮影する構成を採用してもよい。
<変形例A>
図32Aは、モニタリングシステムの一例(モニタリングシステム5100)を示す図である。図29に示すモニタリングシステム5000とは、撮影制御サーバ14および記録サーバ15に替えて、統合サーバ18が設けられている点が異なる。
統合サーバ18は、図22に示す撮影制御サーバ14が備える回路の構成と同様の構成を有し、撮影制御サーバ14が有する機能および記録サーバ15が有する機能を実現可能である。
本構成によれば、監視カメラ5001からの撮像情報が統合サーバ18に送信されるので、撮影制御サーバ14および記録サーバ15に送信される場合と比べて、ネットワークの負荷(トラフィック)が軽減される。また、撮影制御サーバ14からの要求に応じて記録サーバ15が送信する過去の撮像情報の通信がなくなるので、ネットワークの負荷が軽減される。
図32Bは、モニタリングシステムの一例(モニタリングシステム5200)を示す図である。図29に示すモニタリングシステム5000とは、撮影制御サーバ14に替えて、画像解析サーバ16およびモニタリングサーバ17が設けられている点が異なる。なお、記録サーバ15、画像解析サーバ16、モニタリングサーバ17は、それぞれ、複数設けられていてもよい。
画像解析サーバ16は、図22に示す撮影制御サーバ14が備える回路の構成と同様の構成を有し、撮影制御サーバ14における画像解析処理を実行し、監視カメラ5001に撮影指示を送信する。
モニタリングサーバ17は、図22に示す撮影制御サーバ14が備える回路の構成と同様の構成を有し、監視カメラ5001から撮像情報を受信し、ディスプレイに表示する。モニタリングサーバ17は、撮影制御サーバ14と同様、ユーザ操作に基づいて、映像を切り替えたり、指定された時間帯の映像を記録サーバ15から取得して表示したりする。
本構成によれば、画像解析サーバ16とモニタリングサーバ17とを別々の場所に設置することで、スタッフの権限に応じて物理的なアクセスを制限することができるようになる。なお、本構成では、サーバでの処理の負荷を分散できるので、本構成は、カジノのような広いフロアで多数の監視カメラ5001が必要となる大規模なシステムの構築に好適である。
<第2の実施形態>
本実施形態では、図33〜図38を用いて、不審者を検出して撮影する例を説明する。なお、本実施形態では、第1の実施形態に示した構成と異なる構成について主に説明し、第1の実施形態に示した構成と同じ構成については、同じ符号を用いて、その説明を適宜省略する。
[テーブル]
図33は、遊技施設を入退場する人に係る情報を格納した入退場者管理テーブルの一例を示す図である。入退場者管理テーブルは、ホール管理サーバ10および撮影制御サーバ14に記憶され、同期がとられている。ただし、ホール管理サーバ10、撮影制御サーバ14または他のサーバに入退場者管理テーブルが設けられ、テーブルを有さないサーバが必要に応じてデータ取得を行う構成であってもよい。
入退場者管理テーブルには、入退場者を識別可能な入退場者識別番号に対応して、登録画像の情報、着席スロットマシンの機器識別コード、不審者情報、入場時間、および退場時間が格納されている。
登録画像は、顔画像、服(ボトムス)画像、および靴画像である。登録画像は、遊技施設の入口付近に設置された監視カメラ5001により、人が入場する際、予め定められた撮影条件で撮影されて登録される画像である。なお、個人情報の保護、データサイズなどを考慮し、個人を特定可能な顔画像については、顔画像に替えて、顔画像の特徴量(特徴点位置など)を記憶する構成を採用してもよい。
着席スロットマシンの機器識別コードは、入場者がどのスロットマシン1010等に着席しているかを識別可能な機器識別コードである。
不審者情報は、不審者検出回数、および追跡識別子の情報を含んでいる。不審者検出回数は、登録画像の人物が不審者として検出された回数を示す。追跡識別子は、登録画像の人物が追跡されているか否か(追跡対象であるか否か)を示す。追跡識別子が「1」の場合は追跡されていることを示し、「0」の場合は追跡されていないことを示す。
入場時間は、登録画像の人物が遊技施設に入場した直近の時間である。退場時間は、登録画像の人物が遊技施設から退場した直近の時間である。
図34は、追跡対象に係る情報を記憶した追跡管理テーブルの一例を示す図である。追跡管理テーブルは、撮影制御サーバ14に記憶される。ただし、撮影制御サーバ14とは異なる他のサーバに追跡管理テーブルが設けられ、撮影制御サーバ14が必要に応じて他のサーバからデータ取得を行う構成であってもよい。
追跡管理テーブルには、入退場者識別番号、撮影領域区分、撮影日時、監視に係る機器識別コード、および取得画像の情報(追跡情報)が格納されている。
撮影制御サーバ14は、所定の時間(例えば、5秒)ごとに、予め指定された監視カメラ5001から送信される撮像情報の画像解析を行い、不審者を特定した場合、追跡管理テーブルを更新する。
例えば、図34に示す例では、入退場者識別番号「USR0000000001」の人物が17時43分01から17時43分06の間に撮影領域区分「AREA0001」の領域から撮影領域区分「AREA0005」の領域に移動したことがわかる。
図35Aは、画像解析処理(入場時)に係るフローチャートの一例を示す図である。
S300では、CPU1401は、受信した撮像情報が予め指定された監視カメラ5001で撮影されたか否かを判定する。CPU1401は、受信した撮像情報が指定された監視カメラ5001で撮影されたと判定した場合、S301に処理を移し、受信した撮像情報が指定された監視カメラ5001で撮影されていないと判定した場合、画像解析処理(入場時)を終了する。
なお、本実施形態では、遊技施設の出入口を撮影可能な監視カメラ5001が予め指定(設定)されている。
S301では、CPU1401は、受信した撮像情報に基づいて入場者管理テーブルを更新する。より具体的には、CPU1401は、GLVQ(generalized learning vector quantization)、SVM(support vector machine)などを用いて、撮像情報から、顔領域を検出して顔画像を抽出し、ボトムス領域を検出してボトムス画像を抽出し、靴領域を検出して靴画像を抽出し、所定の格納場所に格納する。
この際、例えば、CPU1401は、顔特徴点検出処理を行い、目、鼻、口などの顔の特徴点位置を算出し、所定の格納場所に格納する。なお、ボトムス、靴については、領域を細分化し、細分化領域ごとに色、模様などのラベル付けを行う。なお、抽出した顔画像に一致する顔画像が既に登録されている場合、ボトムス画像および靴画像のみが更新される構成であってもよいし、顔画像、ボトムス画像、および靴画像の全てが更新される構成であってもよい。
このように、本モニタリングサービスでは、入場者に係る情報の登録が自動的に行われている。ただし、上述した入場者の撮影は、スタッフ等により手動で行われてもよい。
S302では、CPU1401は、受信した撮像情報の人物がマスクをしているか否か(顔領域においてマスクを検出したか否か)を判定する。CPU1401は、マスクを検出したと判定した場合、S303に処理を移し、マスクを検出していないと判定した場合、S304に処理を移す。
S303では、CPU1401は、マスクフラグをオンにセットする。なお、マスクフラグがオンの場合は、マスクが検出されたことを示し、マスクフラグがオフの場合は、マスクが検出されなかったことを示す。
S304では、CPU1401は、受信した撮像情報の人物がサングラスをしているか否か(顔領域においてサングラスを検出したか否か)を判定する。CPU1401は、サングラスを検出したと判定した場合、S305に処理を移し、サングラスを検出していないと判定した場合、S306に処理を移す。
S305では、CPU1401は、サングラスフラグをオンにセットする。なお、サングラスフラグがオンの場合は、サングラスが検出されたことを示し、サングラスフラグがオフの場合は、サングラスが検出されなかったことを示す。
S306では、CPU1401は、マスクフラグがオンであり、かつ、サングラスフラグがオンであるか否かを判定する。CPU1401は、両フラグがオンであると判定した場合、図35Bに示すS310に処理を移し、両フラグがオンでないと判定した場合、画像解析処理(入場時)を終了する。
S310では、CPU1401は、遊技施設において不審者が複数検知されているか否かを判定する。より具体的には、CPU1401は、入退場者管理テーブルを参照し、不審者検出回数が「1」以上である人物の入場時間および退場時間をもとに、遊技施設内にいる不審者を特定して計数する。CPU1401は、不審者が複数検知されていると判定した場合、S311に処理を移し、遊技施設に不審者が複数検知されていないと判定した場合、S314に処理を移す。
S311では、CPU1401は、特定した各不審者の不審者検出回数に基づいて各不審者の優先順位を決定する。なお、CPU1401は、不審者検出回数が多いほど、不審者の優先順位が高くなるように決定する。
S312では、CPU1401は、優先順位の高い上位10人(入退場者識別番号)を特定する。
S313では、CPU1401は、特定した上位10人の各々に対応する追跡識別子を「1」に設定し、それら以外は「0」に設定する。
S314では、CPU1401は、今回特定した不審者に対応する不審者検出回数を更新(例えば、「1」加算)し、画像解析処理(入場時)を終了する。
なお、不審者の検出は、上述の内容に限られるものではない。顔領域の一部または全部が何かで覆われていると判定した場合、不審者と特定してもよい。
例えば、マスクフラグがオンである場合、不審者であると判定してもよい。また、例えば、サングラスフラグがオンである場合、不審者であると判定してもよい。また、例えば、顔領域から帽子を検出した場合、帽子フラグをオンにセットし、マスクフラグ、サングラスフラグ、および帽子フラグが全てオンである場合、不審者であると判定してもよい。
また、例えば、不審者検出回数に替えて、不審者度合いを採用してもよい。この場合、不審者度合いは、マスクを検出した場合、第1の重み付け(例えば、「1」)、サングラスを検出した場合、第2の重み付け(例えば、「2」)、マスクおよびサングラスを検出した場合、第3の重み付け(例えば、「5」)が行われる。そして、不審者度合いが大きいほど、不審者の優先順位が高くなるように決定される。
上記処理によれば、撮像情報に基づいて不審者が検出され、所定の人数(本例では10人)を追跡して監視することが可能となる。
図36Aは、モニタリングサービスの一連の流れを示すシーケンスの一例である。本シーケンスを用いて、人物がスロットマシン1010等に着席する際のモニタリングサービスの主な流れを説明する。なお、モニタリングサービスでは、スロットマシン1010等は、定期的に撮像情報を撮影制御サーバ14および記録サーバ15に送信している。
撮影制御サーバ14は、撮像情報を受信すると、画像解析処理(着席時)を行う(SQ30)。詳細は後述するが、画像解析処理(着席時)では、スロットマシン1010等に着席した人物の撮影が行われ、入退場者管理テーブルが更新され、監視対象の不審者を撮影する監視カメラ5001の最適化が行われる。撮影制御サーバ14は、最適化後に特定された監視カメラ5001(ネットワークカメラ300、スロットマシン1010等)に撮影指示を送信する。本例では、スロットマシン1010から送信された撮像画像に基づいて、ネットワークカメラ300およびスロットマシン1010が特定された場合を例に挙げて説明する。
ネットワークカメラ300は、撮影指示を受信すると、指定された撮影条件での撮影を行い(SQ31)、撮像情報を撮影制御サーバ14および記録サーバ15に送信する。
スロットマシン1010は、撮影指示を受信すると、指定された撮影条件での撮影を行い(SQ32)、撮像情報を撮影制御サーバ14および記録サーバ15に送信する。
図36Bおよび図36Cは、画像解析処理(着席時)に係るフローチャートの一例を示す図である。
S320では、CPU1401は、受信した撮像情報がスロットマシン1010等で撮影されたか否かを判定する。CPU1401は、受信した撮像情報がスロットマシン1010等で撮影されたと判定した場合、S321に処理を移し、受信した撮像情報がスロットマシン1010等で撮影されていないと判定した場合、画像解析処理(着席時)を終了する。
S321では、CPU1401は、人が椅子に座っているか否か(着席しているか否か)を判定する。例えば、CPU1401は、人が椅子に座っていないときの予め登録された画像と、撮像情報の画像とを照合し、所定時間以上、椅子が検出されるか否か(着席しているか否か)を判定する。なお、椅子に圧力センサを設け、圧力センサからの入力信号の有無に基づいて判定してもよいし、スロットマシン1010等に距離センサを設け、距離センサからの入力信号の有無に基づいて判定してもよい。
S322では、CPU1401は、着席した人が不審者であるか否かを判定する。より具体的には、CPU1401は、撮像情報から顔領域を検出して顔の特徴点位置を算出し、特徴点位置を用いて顔領域の位置、大きさなどを正規化し、登録されている画像との照合処理を行い、一致する画像の入退場者識別番号を特定する。そして、CPU1401は、入退場者識別番号に対応する不審者検出回数が所定回数(例えば、1回)以上である場合、不審者であると判定する。
CPU1401は、不審者であると判定した場合、図36CのS330に処理を移し、不審者でないと判定した場合、S323に処理を移す。
S323では、CPU1401は、撮像情報に基づいて、椅子に座っている者が落ち着きなく、絶えずあたりを見まわしているか否か(きょろきょろしているか否か)を判定する。CPU1401は、きょろきょろしていると判定した場合、S324に処理を移し、きょろきょろしていないと判定した場合、S325に処理を移す。
S324では、CPU1401は、不審者候補フラグをオンにセットする。
なお、不審者候補の判定は、S323の判定に限られるものではない。例えば、上述の判定に替えてまたは加えて、CPU1401は、撮像情報から椅子に座っている者の手領域を検出し、手領域が予め定められた位置(例えば、通常は手が置かれない不自然な位置)にあると判定した場合、または手領域が予め定められた位置に所定時間あると判定した場合、不審者候補フラグをオンにセットしてもよい。
S325では、CPU1401は、ゲームに係る操作(ICカード1500の挿入、BETボタンの操作、スピンボタンの操作など)が行われたか否かを判定する。CPU1401は、ゲームに係る操作が行われたと判定した場合、画像解析処理(着席時)を終了し、ゲームに係る操作が行われていないと判定した場合、S326に処理を移す。
S326では、CPU1401は、着席から所定時間(例えば、1分)が経過したか否かを判定する。CPU1401は、所定時間が経過したと判定した場合、S327に処理を移し、所定時間が経過していないと判定した場合、S323に処理を移す。
S327では、CPU1401は、不審者候補フラグをオンであるか否かを判定する。CPU1401は、不審者候補フラグをオンであると判定した場合、S328に処理を移し、不審者候補フラグをオンでないと判定した場合、画像解析処理(着席時)を終了する。
S328では、CPU1401は、今回特定した不審者に対応する不審者検出回数を更新(例えば、「1」加算)し、図36Cに示すS330に処理を移す。
S330では、CPU1401は、着席している不審者の撮影に用いる監視カメラ5001が使用されているか否かを判定する。より具体的には、CPU1401は、監視カメラ管理テーブルを参照して、スロットマシン1010に関連付けられた監視カメラ5001を特定する。また、CPU1401は、使用監視カメラ管理テーブルを参照し、特定した監視カメラ5001が使用されているか否かを判定する。なお、特定される監視カメラ5001は、1つの場合も複数の場合もある。
S331では、CPU1401は、使用されていると判定された監視カメラ5001で撮影されている不審者の不審者検出回数を取得する。より具体的には、CPU1401は、入退場者管理テーブルを参照し、着席しているスロットマシン1010等の機器識別コードをもとに入退場者識別番号を特定して不審者検出回数を取得する。
S332では、CPU1401は、特定した各不審者の不審者検出回数に基づいて各不審者の優先順位を決定する。なお、CPU1401は、不審者検出回数が多いほど、不審者の優先順位が高くなるように決定する。
S333では、CPU1401は、優先順位に従って監視カメラ5001を割り当てる。なお、CPU1401は、より高い優先順位の不審者に監視カメラ5001を割り当てた場合、監視カメラ5001が割り当てられなかった不審者については撮影を中止(当該不審者を撮影していた全ての監視カメラ5001を通常の撮影条件に切り替える撮影指示を全ての監視カメラ5001に送信)する。
S334では、CPU1401は、監視カメラ5001が割り当てられた不審者が着席するスロットマシン1010等を特定する。
S335では、CPU1401は、不審者が着席したスロットマシン1010等を特定する。
上述の処理によれば、不審者が複数検知された場合、不審者検出回数が多い(優先順位の高い)不審者が優先されて撮影されるので、不正行為者を効率的に撮影することができる。
S336からS340の処理については、S201からS206の処理と同様であるので、その説明を省略する。
上述の処理では、不審者が席に着くと撮影が開始される。よって、上述の処理によれば、例えば、不審者が不正行為を行った場合、不正行為を行う前、最中、後のように、不正行為に係る一連の動作が撮影されるので、不正行為者を適切に撮影することができる。
図37は、不審者判定に係るフローチャートの一例を示す図である。不審者判定は、ICカード1500の挿入時、着席時に行われるプレーヤ認証(ICカード認証、フェイシャル認証など)を契機に行われる。
なお、本モニタリングサービスでは、上述した不審者検出回数の更新時において、顔画像の照合が行われてプレーヤが特定され、プレーヤ管理テーブルの不審者識別子が「1」にセットされている。
S350では、CPU1401は、スロットマシン1010等またはホール管理サーバ10からプレーヤ認証情報を受信したか否かを判定する。CPU1401は、プレーヤ認証情報を受信したと判定した場合、S351に処理を移し、プレーヤ認証情報を受信していないと判定した場合、不審者判定を終了する。
S351では、CPU1401は、プレーヤ管理テーブルを参照し、プレーヤ認証情報に含まれるプレーヤ識別コードに対応する不審者識別子を取得する。
S352では、CPU1401は、プレーヤ認証のプレーヤが不審者であるか否か(不審者識別子が「1」であるか否か)を判定する。CPU1401は、不審者であると判定した場合、図36Cに示すS330に処理を移し、不審者でないと判定した場合、不審者判定を終了する。
上述の処理によれば、プレーヤが席に着くと、プレーヤの認証が行われるが、その際、不審者であると判定された場合、予め定められた撮影条件での撮影が開始され、プレーヤが不正行為を行った場合、不正行為を行う前、最中、後のように、不正行為に係る一連の動作が撮影されるので、不正行為者を適切に撮影することができる。
図38は、画像解析処理(追跡)に係るフローチャートの一例を示す図である。
S360では、CPU1401は、予め指定された撮影条件で撮影された撮像画像であるか否かを判定する。なお、本モニタリングサービスでは、不審者の追跡に用いる監視カメラ5001(通路の一端に設けられ、通路を移動する人物の正面写真を撮影可能な監視カメラ5001など)および撮影条件が予め指定(設定)されている。不審者の追跡に用いる監視カメラ5001は、リアルタイムに、定期的に、または人の移動を検知するごとに撮影し、撮影制御サーバ14および記録サーバ15に撮像情報を送信している。
CPU1401は、予め指定された撮影条件で撮影された撮像画像であると判定した場合、S361に処理を移し、予め指定された撮影条件で撮影された撮像画像でないと判定した場合、画像解析処理(追跡)を終了する。
S361では、CPU1401は、撮像情報から顔領域を抽出する。
S362では、CPU1401は、顔画像が合致したか否かを判定する。より具体的には、CPU1401は、入退場者管理テーブルを参照し、追跡識別子が「1」の各不審者について登録した顔画像と、抽出した顔領域の位置、大きさなどを正規化した後の顔画像との照合処理を行い、類似度(特徴空間内のベクトル間の距離など)が閾値を超える場合、両者の顔画像が合致すると判定し、入退場者識別番号を取得する。
CPU1401は、合致したと判定した場合、S363に処理を移し、合致しなかったと判定した場合、画像解析処理(追跡)を終了する。
S363では、CPU1401は、撮像情報からボトムス領域を抽出する。
S364では、CPU1401は、ボトムス画像が合致したか否かを判定する。より具体的には、CPU1401は、入退場者管理テーブルを参照し、取得した入退場者識別番号に対応するボトムス画像と、抽出したボトムス領域の位置、大きさなどを正規化した後のボトムス画像との照合処理を行い、類似度(例えば、細分化領域の色が一致する割合)が閾値を超える場合、両者のボトムス画像が合致すると判定する。なお、細分化領域の面積の大きさに応じて重み付けをしてもよい。
CPU1401は、合致したと判定した場合、S365に処理を移し、合致しなかったと判定した場合、画像解析処理(追跡)を終了する。
S365では、CPU1401は、撮像情報から靴領域を抽出する。
S366では、CPU1401は、靴画像が合致したか否かを判定する。より具体的には、CPU1401は、入退場者管理テーブルを参照し、取得した入退場者識別番号に対応する靴画像と、抽出した靴領域の位置、大きさなどを正規化した後の靴画像との照合処理を行い、類似度(例えば、細分化領域の色が一致する割合)が閾値を超える場合、両者の靴画像が合致すると判定する。なお、細分化領域の面積の大きさに応じて重み付けをしてもよい。
CPU1401は、合致したと判定した場合、S367に処理を移し、合致しなかったと判定した場合、画像解析処理(追跡)を終了する。
S367では、CPU1401は、追跡管理テーブルを更新する。より具体的には、CPU1401は、取得した入退場者管理番号に対応する追跡情報を追加する。
なお、上述の例では、顔領域、ボトムス領域、靴領域の全てにおいて合致した場合に、追跡管理テーブルを更新する構成を示したが、これに限られるものではない。例えば、顔領域、ボトムス領域、靴領域のスケールが同じになるように正規化を行い、重み付けを行って合計し、その合計が閾値を超える場合、追跡管理テーブルを更新する構成を採用してもよい。
第1の実施形態および第2の実施形態で示した構成は、適宜に組み合わせることが可能である。
以下では、上述した実施形態の構成を様々な側面から説明する。
カジノなどの遊技施設では、テーブルゲームでゲーム用チップを扱うときに偽物を用いる不正行為、電波発信機を用いて強い電波をゲーミングマシンに飛ばし、強制的に大当たりを誘発したり、メダルを払い出したりする不正行為などが行われることがある。不正行為の発見および防止のために、遊技施設では、各種の監視装置、監視システムなどが導入され、不正な行動、不正な勝敗、不正な入出金などがないかどうかチェックされている。
近年、遊技テーブル装置に設けられたカメラによりプレーヤの行動を監視し、不正行為を判断できる技術が開示されている(米国特許第8506401号明細書)。
しかしながら、上記の技術によりプレーヤの不正行為を撮影できたとしても、プレーヤが席を離れた等の場合には、不正行為をしたプレーヤを捉える等の対処ができなくなってしまうという問題がある。
以下の構成は、上記問題に鑑みてなされたものであり、不正行為者を適切に撮影する撮影システムを提供することを目的としている。
(付記A)
上述の実施形態の第1の側面に係る撮影システム(撮影システム2000、ゲームシステム1、モニタリングシステム5000、モニタリングシステム5100、モニタリングシステム5200等)は、
施設に設けられ、撮影部(情報読取装置2040、カメラ部2045、人体検出カメラ1713等)を有するゲーミングマシン(ゲーミングマシン2050、スロットマシン1010、ゲームテーブル装置1020等)と、
前記施設に設けられ、前記ゲーミングマシンを撮影可能な撮影装置(撮影装置2060、ネットワークカメラ300、カメラ装置306等)と、
前記ゲーミングマシンおよび前記撮影装置と通信可能な情報処理装置(情報処理装置2030、撮影制御サーバ14、統合サーバ18、画像解析サーバ16等)と、を備え、
前記撮影部は、前記ゲーミングマシンの前にいる人物を撮影し、
前記情報処理装置は、前記ゲーミングマシンでの不正行為に係る情報を得た場合(異常検知情報を受信した場合、不審者が着席したと判定した場合など)、前記ゲーミングマシンの周囲が含まれる予め定められた撮影条件で撮影するように前記撮影装置に指示(撮影パターン特定処理を行う、画像解析処理(着席時)を行う等)することを特徴とする。
上記構成では、スロットマシンの前にいる人物が撮影されると共に、当該スロットマシンでの不正行為に係る情報が得られると、ゲーミングマシンの周囲が含まれるように撮影される。
上記構成によれば、撮影部によりゲーミングマシンの前にいる人物の動作が撮影され、撮影装置によりゲーミングマシンの周囲が含まれるように撮影されるので、不正行為が行われた場合、不正行為の内容、不正行為に用いた機器を仕舞う等の動作を把握でき、不正行為に係る人物(不正行為者)の周囲(現場)を把握できるようになる。また、例えば、不正行為者が立ち去った場合でも、周囲が撮影されているので、その逃走方向を把握できるようになる。
このように、上記構成によれば、撮影部による局所的な撮影と撮影装置による全体的な撮影とが連携して行われ、不正行為者を適切に撮影可能になる。
また、例えば、上記構成によれば、不正行為者を適切に撮影可能になるので、撮影システムにかかる負荷を軽減できる。
本撮影システムでは、更に、
前記情報処理装置は、前記ゲーミングマシンで不正行為が行われていると判定した場合、前記人物の手元を撮影するように前記ゲーミングマシンに指示することを特徴とする(S204の処理など)。
上記構成では、撮影部により人物の手元が撮影される。
一般に、不正行為しようとする者は、監視カメラに気がつくと、監視カメラに不正行為が映らないように不正行為を試みる。例えば、複数人により不正行為が行われる場合、一人が不正行為を行い、他の者は、不正行為が映らないように監視カメラとの間に立ち、コウモリのように服を広げ、壁が作られることがある。
このような状況であっても、上記構成によれば、ゲーミングマシンに設けられた撮影部により、人物の手元が撮影可能であるので、不正行為を適切に撮影することができる。
本撮影システムでは、更に、
前記情報処理装置は、前記撮影部が前記人物の手元を撮影することができないと判定した場合、前記人物の手元を撮影するように前記撮影装置に指示することを特徴とする(S212〜S217の処理など)。
上記構成では、撮影部で人物の手元が撮影できない場合、撮影装置で撮影が行われる。
上記構成によれば、人物の手元がゲーミングマシンの側面にあり、撮影部で撮影できない等の場合であっても、撮影装置により撮影されるので、不正行為者を適切に撮影することができる。
本撮影システムでは、更に、
前記施設には、前記ゲーミングマシンを含む複数のゲーミングマシン(ゲーミングマシン2050、スロットマシン1010、ゲームテーブル装置1020等)が設けられ、
前記施設には、前記撮影装置を含む複数の撮影装置(撮影装置2060、監視カメラ5001、ネットワークカメラ300、サイネージ100、キオスク端末200、カメラ装置306等)が設けられ、
前記情報処理装置は、前記複数の撮影装置の各々で撮影された撮影情報をもとに前記施設に不審者がいると判定し、かつ前記複数のゲーミングマシンのうちの一のゲーミングマシンに前記不審者が着席したと判定した場合、前記一のゲーミングマシンに関連付けられている撮影装置に対して、予め定められた撮影条件で撮影するように指示することを特徴とする(画像解析処理(着席時)等)。
上記構成では、施設に設けられた複数の撮影装置の撮影情報をもとに不審者が検知され、不審者がゲーミングマシンに着席した場合、当該ゲーミングマシンに関連付けられている撮影装置により撮影が行われる。
ここで、不正行為には様々な手口がある。例えば、器具を使ってボーナスゲーム数を大量にゲーミングマシンに仕込んだ者(仕込み役)がすぐに席を立ち、何も持っていない打ち子がそのゲーミングマシンに座ってストックされているボーナスゲームを消化するという手口がある。このような手口において、仕込み役が不正を働いた瞬間が明確にビデオに映っていない限り証拠にはならない。また、仕込み役は、仕込んだ後にすぐに退場してしまう。このようなことから、異常を早く察知して不正行為の一部始終を撮影する必要がある。
この点、上記構成によれば、不審者が席に着くと撮影が開始され、不審者が不正行為を行った場合、不正行為を行う前、最中、後のように、不正行為に係る一連の動作が撮影されるので、不正行為者を適切に撮影することができる。
本撮影システムでは、更に、
前記施設には、前記ゲーミングマシンを含む複数のゲーミングマシン(ゲーミングマシン2050、スロットマシン1010、ゲームテーブル装置1020等)が設けられ、
前記施設には、前記撮影装置を含む複数の撮影装置(撮影装置2060、監視カメラ5001、ネットワークカメラ300、サイネージ100、キオスク端末200、カメラ装置306等)が設けられ、
前記情報処理装置は、前記複数のゲーミングマシンのうちの一のゲーミングマシンにプレーヤが着席したと判定し、かつ前記プレーヤの認証(フェイシャル認証、ICカード1500による認証など)の際に所定のリスト(プレーヤ管理テーブル等)に基づいて前記プレーヤが不審者であると判定した場合(S350〜S352等)、前記一のゲーミングマシンに関連付けられている撮影装置に対して、予め定められた撮影条件で撮影するように指示することを特徴とする(S330〜S334等)。
上記構成では、プレーヤの認証が行われる際、プレーヤが不審者であるか否かが判定され、不審者であると判定された場合、着席した一のゲーミングマシンに関連付けられている撮影装置により撮影が行われる。
ここで、不正行為には様々な手口があり、異常を早く察知して不正行為を撮影することが重要である。
この点、上記構成によれば、プレーヤが不審者である場合、席に着くと撮影が開始され、不審者が不正行為を行った場合、不正行為を行う前、最中、後のように、不正行為に係る一連の動作が撮影されるので、不正行為者を適切に撮影することができる。
本撮影システムでは、更に、
前記情報処理装置は、前記一のゲーミングマシンに関連付けられている撮影装置に対して、前記一のゲーミングマシンの周囲を含めて撮影するように前記撮影装置に指示することを特徴とする(S336〜S340等)。
上記構成では、撮影部によりゲーミングマシンに着席した人物の動作が撮影され、ゲーミングマシンに関連付けられている撮影装置によりゲーミングマシンの周囲を含めた撮影が行われるので、不正行為の内容、不正行為に用いた機器を仕舞う等の動作を多方面から把握でき、不正行為に係る人物(不正行為者)の周囲(現場)を詳細に把握できるようになる。また、例えば、不正行為者が立ち去った場合でも、周囲が撮影されているので、その逃走方向を把握できるようになる。
上記構成によれば、撮影部による局所的な撮影と撮影装置による全体的な撮影とが連携して行われ、不正行為者を適切に撮影可能になる。
(付記B)
上述の実施形態の第2の側面に係る撮影システム(撮影システム2000、ゲームシステム1、モニタリングシステム5000、モニタリングシステム5100、モニタリングシステム5200等)は、
撮影部(情報読取装置2040、カメラ部2045、人体検出カメラ1713等)を有するゲーミングマシン(ゲーミングマシン2050、スロットマシン1010、ゲームテーブル装置1020等)と、
前記ゲーミングマシン、および前記ゲーミングマシンを撮影可能な撮影装置(撮影装置2060、ネットワークカメラ300、カメラ装置306等)と通信可能な情報処理装置(情報処理装置2030、撮影制御サーバ14、統合サーバ18、画像解析サーバ16等)と、備え、
前記撮影部は、前記ゲーミングマシンの前にいる人物を撮影し、
前記情報処理装置は、前記ゲーミングマシンで不正行為が行われていると判定した場合(異常検知情報を受信した場合など)、前記ゲーミングマシンの周囲が含まれる予め定められた撮影条件で撮影するように前記撮影装置に指示(撮影パターン特定処理を行う等)することを特徴とする。
本撮影システムでは、更に、
前記撮影部は、前記人物の手元を撮影する(S202で取得されるスロットマシン1010等の撮影条件(設定ファイル)で撮影を行う等)ことを特徴とする。
本撮影システムでは、
前記情報処理装置は、前記ゲーミングマシンから前記人物が立ち去ると判定した場合、ズームアウトして撮影するように前記撮影部に指示することを特徴とする(S218、S219の処理など)。
本撮影システムでは、更に、
前記撮影部は、前記ゲーミングマシンから前記人物が立ち去ると判定した場合、ズームアウトして撮影することを特徴とする(S218、S219の処理など)。
上記構成によれば、不正行為者の共同者により、撮影装置の視界が遮られている等の状況であったとしても、撮影部のズームアウトにより周囲が撮影され、不正行為者の逃走方向などが把握できるので、不正行為者を適切に撮影することができる。
本撮影システムでは、
前記ゲーミングマシンを撮影可能な他の撮影装置を更に備え、
前記情報処理装置は、前記撮影装置が前記人物の手元を撮影することができないと判定した場合、前記人物の手元を撮影するように前記他の撮影装置に指示することを特徴とする(S212〜S217の処理など)。
上記構成によれば、不正行為者の共同者により、撮影装置の視界が遮られて撮影装置で撮影できない場合であっても、他の撮影装置により撮影されるので、不正行為者を適切に撮影することができる。
本撮影システムでは、
前記撮影装置に関連付けられた複数の撮影装置を更に備え、
前記情報処理装置は、前記人物が前記撮影装置の視界から外れると判断した場合、前記複数の撮影装置の各々に対して、予め定められた撮影条件で撮影するように指示することを特徴とする(S224〜S229の処理など)。
上記構成では、不正行為者が通路を曲がる等して撮影装置の視界から外れる場合、周辺の撮影装置により撮影が行われる。
上記構成によれば、不正行為者の移動に伴い、撮影する撮影装置が移り変わるので、不正行為者の追跡が可能となり、不正行為者を適切に撮影することができる。
前記ゲーミングマシンを撮影可能な他の撮影装置を更に備え、
前記情報処理装置は、前記ゲーミングマシンで不正行為が行われていると判断した場合、前記他の撮影装置に対して、予め定められた撮影条件で撮影するように指示することを特徴とする(S200〜S205の処理など)。
上記構成では、ゲーミングマシンで不正行為が行われていると判断した場合、他の撮影装置でも撮影が行われる。
上記構成によれば、様々な撮影条件で不正行為者が撮影されるので、不正行為者をより適切に撮影することができる。
本撮影システムは、
前記撮影部で撮影された撮影情報を記憶する記憶装置(記憶部2033、記憶部2063、記録サーバ15など)を更に備えることを特徴とする。
本撮影システムは、
前記撮影装置で撮影された撮影情報を記憶する記憶装置(記憶部2033、記憶部2063、記録サーバ15など)を更に備えることを特徴とする。
上記構成によれば、例えば、不正行為に係る映像を再生して確認することが可能となる。
本撮影システムでは、
前記情報処理装置は、前記複数の撮影装置のうち、前記人物が撮影されている撮影装置を特定し、残りの撮影装置に対して、前記予め定められた撮影条件での撮影を終了するように指示することを特徴とする(S224〜S229の処理など)。
本撮影システムでは、
前記撮影装置は、前記人物の占める撮影範囲の割合が所定割合より小さくなるようにズームアウトして撮影することを特徴とする(S202、S222、S228処理など)。
(付記C)
上述の実施形態の第3の側面に係る撮影システム(撮影システム2000、ゲームシステム1、モニタリングシステム5000、モニタリングシステム5100、モニタリングシステム5200等)は、
施設に設けられた複数のゲーミングマシン(ゲーミングマシン2050、スロットマシン1010、ゲームテーブル装置1020等)と、
前記施設に設けられた複数の撮影装置(撮影装置2060、監視カメラ5001、ネットワークカメラ300、サイネージ100、キオスク端末200、カメラ装置306等)の各々で撮影された撮影情報をもとに前記施設に不審者がいるか否か(帽子、マスクおよびサングラスをしているか否か、周囲を気にしているか否か、明らかに変な場所に手を置いているか否かなど)を判定する情報処理装置(情報処理装置2030、撮影制御サーバ14、統合サーバ18、画像解析サーバ16等)と、を備え、
前記情報処理装置は、前記施設に不審者がいると判定し、前記複数のゲーミングマシンのうちの一のゲーミングマシンに前記不審者が着席したと判定した場合、前記一のゲーミングマシンに関連付けられている撮影装置に対して、予め定められた撮影条件で撮影するように指示することを特徴とする(画像解析処理(着席時)等)。
本撮影システムでは、更に、
前記情報処理装置は、前記不審者とは異なる他の不審者が他のゲーミングマシンに着席したと判定し、前記他のゲーミングマシンに関連付けられている撮影装置と前記ゲーミングマシンに関連付けられている撮影装置とに重複があると判定した場合、予め定められた撮影の優先順位に基づいて前記他の不審者の方が優先順位が高いと判定しとき、前記他のゲーミングマシンに関連付けられている撮影装置に対して、予め定められた撮影条件で撮影するように指示することを特徴とする(S330〜S334等)。
上記構成によれば、不審者が複数検知された場合、優先順位の高い不審者が撮影されるので、不正行為者を効率的に撮影することができる。
本撮影システムでは、更に、
前記複数のゲーミングマシンの各々は、撮影部(情報読取装置2040、カメラ部2045、人体検出カメラ1713等)を有し、
前記情報処理装置は、前記複数のゲーミングマシンの各撮影部で撮影された撮影情報をもとに前記施設に不審者がいるか否かを判定することを特徴とする(S320〜S322等)。
(付記D)
上述の実施形態の第4の側面に係る撮影システム(撮影システム2000、ゲームシステム1、モニタリングシステム5000、モニタリングシステム5100、モニタリングシステム5200等)は、
施設に設けられた複数のゲーミングマシン(ゲーミングマシン2050、スロットマシン1010、ゲームテーブル装置1020等)と、
前記施設に設けられた複数の撮影装置(撮影装置2060、監視カメラ5001、ネットワークカメラ300、サイネージ100、キオスク端末200、カメラ装置306等)と通信可能であり、かつ、プレーヤが所定のリスト(プレーヤ管理テーブル等)の不審者に含まれているか否かを判定可能な情報処理装置(情報処理装置2030、撮影制御サーバ14、統合サーバ18、画像解析サーバ16等)と、を備え、
前記情報処理装置は、前記複数のゲーミングマシンのうちの一のゲーミングマシンにおけるプレーヤの認証(フェイシャル認証、ICカード1500による認証など)の際、前記プレーヤが不審者であると判定した場合(S350〜S352等)、前記一のゲーミングマシンに関連付けられている撮影装置に対して、予め定められた撮影条件で撮影するように指示することを特徴とする(S330〜S334等)。
本撮影システムでは、更に、
前記情報処理装置は、前記一のゲーミングマシンと異なる他のゲーミングマシンに前記他のプレーヤが着席したと判定し、前記他のプレーヤが対象不審者であると判定し、前記他のゲーミングマシンに関連付けられている撮影装置と前記ゲーミングマシンに関連付けられている撮影装置とに重複があると判定した場合、予め定められた撮影の優先順位に基づいて前記他のプレーヤの方が優先順位が高いと判定しとき、前記他のゲーミングマシンに関連付けられている撮影装置に対して、予め定められた撮影条件で撮影するように指示することを特徴とする(S330〜S334等)。
上記構成によれば、複数の対象不審者が近くで検知された場合、優先順位の高い対象不審者が撮影されるので、不正行為者を効率的に撮影することができる。
本撮影システムでは、更に、
前記情報処理装置は、プレーヤの認証の際、前記プレーヤが前記所定のリストの対象不審者に含まれているか否かを判定することを特徴とする。
付記Bおよび付記Cに示す撮影システムでは、更に、
前記複数のゲーミングマシンの各々は、撮影部(情報読取装置2040、カメラ部2045、人体検出カメラ1713等)を有し、
前記一のゲーミングマシンの撮影部は、前記一のゲーミングマシンの前にいる人物を撮影し、
前記情報処理装置は、前記一のゲーミングマシンで不正行為が行われていると判定した場合、前記一のゲーミングマシンの周囲が含まれる予め定められた撮影条件で撮影するように前記撮影装置に指示することを特徴とする(S336〜S340等)。
付記Bおよび付記Cに示す撮影システムでは、更に、
前記優先順位は、不正行為の通告回数に応じて設定されることを特徴とする(S332等)。
上述した撮影システム(情報処理装置、撮影制御装置、撮影制御方法などであってもよい。)は、カジノなどの遊技施設に加え、遊技施設が設けられたホテル、空港、駅、ショッピングセンター、ガソリンなどの燃料を供給可能な燃料供給ステーション、飲食店、映画館などの施設、および複数の施設が集まる複合施設などに適用することができる。
以上、本発明の実施形態を説明したが、具体例を例示したに過ぎず、特に本発明を限定するものではなく、各手段等の具体的構成は、適宜設計変更可能である。また、本発明の実施形態に記載された効果は、本発明から生じる最も好適な効果を列挙したに過ぎず、本発明による効果は、本発明の実施形態に記載されたものに限定されるものではない。
また、上述した詳細な説明では、本発明をより容易に理解できるように、特徴的部分を中心に説明した。本発明は、上述した詳細な説明に記載する実施形態に限定されず、その他の実施形態にも適用することができ、その適用範囲は多様である。また、本明細書において用いた用語および語法は、本発明を的確に説明するために用いたものであり、本発明の解釈を制限するために用いたものではない。また、当業者であれば、本明細書に記載された発明の概念から、本発明の概念に含まれる他の構成、システム、方法等を推考することは容易であると思われる。したがって、請求の範囲の記載は、本発明の技術的思想の範囲を逸脱しない範囲で均等な構成を含むものであるとみなされなければならない。また、要約書の目的は、特許庁および一般的公共機関や、特許、法律用語又は専門用語に精通していない本技術分野に属する技術者等が本出願の技術的な内容およびその本質を簡易な調査で速やかに判定し得るようにするものである。したがって、要約書は、請求の範囲の記載により評価されるべき発明の範囲を限定することを意図したものではない。また、本発明の目的および本発明の特有の効果を十分に理解するために、すでに開示されている文献等を充分に参酌して解釈されることが望まれる。
上述した詳細な説明は、コンピュータで実行される処理を含むものである。以上での説明および表現は、当業者が最も効率的に理解することを目的として記載している。本明細書では、1の結果を導き出すために用いられる各ステップは、自己矛盾がない処理として理解されるべきである。また、各ステップでは、電気的又は磁気的な信号の送受信、記録等が行われる。各ステップにおける処理では、このような信号を、ビット、値、シンボル、文字、用語、数字等で表現しているが、これらは単に説明上便利であるために用いたものであることに留意する必要がある。また、各ステップにおける処理は、人間の行動と共通する表現で記載される場合があるが、本明細書で説明する処理は、原則的に各種の装置により実行されるものである。また、各ステップを行うために要求されるその他の構成は、以上の説明から自明になるものである。