JP6743851B2 - 鋼管の管端直角度測定方法及び鋼管の製造方法 - Google Patents

鋼管の管端直角度測定方法及び鋼管の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、鋼管の管端直角度測定方法、及び、この管端直角度測定方法によって管端の直角度が測定される鋼管の製造方法に関する。
ラインパイプなどの円周溶接を行う鋼管において、管軸に対する管端面の直角度が適正範囲を外れる場合、溶接する管端を付き合わせた部分に目違いが生じ、溶接性に悪影響を与える。そのため、管端面の直角度を正確に測定する必要がある。
鋼管の管端直角度を自動で測定する装置が、特許文献1に開示されている。
特許文献1によると、管中心軸に擬したX軸と、X軸周りの回転半径方向の軸であるY軸とが為すXY座標系が設けられ、X方向の2箇所でレーザ距離計をX軸周りに360度回転させて検出した管外周の距離データを採取するとともに、X軸方向管端面位置検出用としての光切断型レーザセンサをX軸周りに360度回転させて検出した管端面のX座標データを採取し、これらデータに対し、回転角度差が180度である対向2点の回転位置毎に下記の(a)〜(c)の処理を施して直角度を算出し、各回転位置で算出された直角度絶対値の全データ中における最大値を管端直角度として出力することとしている。
<処理>
(a)X方向2箇所で対向2点の計4点の距離データ、及び管端の対向2点のX座標データから、管端面の対向2点のY座標値、及び管中心軸を算出する。
(b)X軸に対する前記管中心軸の傾き角度が0度となる向きにXY座標系を回転させ、管端面の対向2点の座標値を、前記回転後XY座標系の座標値に変換する。
(c)前記変換後の管端の対向2点のX座標値の差を算出し、前記回転位置における直角度とする。
これにより、360度全周の直角度を全自動で1分以内のサイクルタイムで測定でき、信頼度の高い測定データが得られるとしている。
特開2013−134160号公報
しかしながら、特許文献1に開示される鋼管の管端直角度測定装置においては、以下の課題が有った。
即ち、前記2箇所のレーザ距離計のいずれかの箇所における全周360度測定において、測定範囲に鋼管の局所的に変形している部位が含まれる場合、前記<処理>(a)にて、管軸方向2点の管外周データと、これらとは180度対向する2点の管外周データの計4点の管外周データとから演算される管中心軸が、前記鋼管の変形による影響を受けてしまい、これによって真の管中心軸からの外れが大きくなり、過剰に直角度不良と誤判定するという問題が有った。
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、鋼管の形状に局所的な変形が存在しても、また、鋼管に曲がりが存在しても、鋼管管端の直角度を精度良く測定することのできる、鋼管の管端直角度測定方法を提供することであり、また、この管端直角度測定方法によって管端の直角度が測定される鋼管の製造方法を提供することである。
上記課題を解決するための本発明の要旨は以下のとおりである。
[1]被測定鋼管の管軸方向管端面位置を検出する管端面位置測定器と、
該管端面位置測定器の管軸方向測定原点から管軸方向へ距離Dだけ離して配置された前記被測定鋼管の外周面の径方向の距離を検出する第1距離計と、
該第1距離計から管軸方向へ距離Lだけ離して配置された前記被測定鋼管の外周面の径方向の距離を検出する第2距離計と、を備え、
前記管端面位置測定器、前記第1距離計及び前記第2距離計が前記被測定鋼管の管周方向に360度回転しながら所定の回転角度毎に測定する管端直角度測定装置を用いた鋼管の管端直角度測定方法であって、
前記管端面位置測定器、前記第1距離計及び前記第2距離計による測定データを用いて、前記被測定鋼管の中心軸となる方向ベクトルdと前記被測定鋼管の管端面の法線ベクトルnとを求め、求めた方向ベクトルdと求めた法線ベクトルnとの為す角度θから管端直角度を求めることを特徴とする、鋼管の管端直角度測定方法。
[2]前記管端面位置測定器が、投光部及び受光部を有し、前記投光部から前記受光部へ向けて帯状のレーザ光を照射し、この全レーザ光路幅の一部が物体で遮蔽されたとき、その遮蔽幅の対全レーザ光路幅比から被測定鋼管の管軸方向管端面位置を検出するように構成された管端面位置検出センサであって、
前記被測定鋼管の管軸方向をz軸、鉛直方向をy軸、これらと垂直に交差する軸をx軸とし、
前記管端面位置検出センサ、前記第1距離計及び前記第2距離計による測定データを用い、下記の手順(1)から手順(6)によって前記被測定鋼管の管端直角度を求めることを特徴とする、上記[1]に記載の鋼管の管端直角度測定方法。
手順(1);前記第1距離計を360度回転させたときに得られるn個の外周面データ列(xpi,ypi,D)を円の方程式に当てはめ、最小二乗法を用いて、円の中心p(xp,yp,D)を求める。ここで、i=0,1,2,・・・,n−1である。
手順(2);前記第2距離計を360度回転させたときに得られるn個の外周面データ列(xqi,yqi,D+L)を円の方程式に当てはめ、最小二乗法を用いて、円の中心q(xq,yq,D+L)を求める。ここで、i=0,1,2,・・・,n−1である。
手順(3);前記管端面位置検出センサにより測定された管軸方向管端面位置は、前記第1距離計及び前記第2距離計による2つの測定点を通過する直線上の点であると見做し、前記第1距離計の外周面データ列(xpi,ypi,D)及び前記第2距離計の外周面データ列(xqi,yqi,D+L)と、前記管端面位置検出センサのz軸方向データ列(zoi)とから、前記被測定鋼管の全周360度の管端面位置データ列(xoi,yoi,zoi)を求める。ここで、i=0,1,2,・・・,n−1である。
手順(4);手順(3)で得られたn個の管端面位置データ列を平面の方程式に当てはめ、最小二乗法を用いて、管端面の法線ベクトルn(n1,n2,n3)を求める。
手順(5);手順(1)及び手順(2)で得られた2つの円の中心p及び中心qを通る直線の方向ベクトルdを求める。
手順(6);手順(4)で求めた法線ベクトルnと、手順(5)で求めた方向ベクトルdとの2つのベクトルの為す角度θ(度)を求め、「90−θ(度)」を被測定鋼管の管端面の直角度として演算する。
[3]前記管端面位置測定器が、被測定鋼管の管厚よりも広い測定視野を有し、測定視野の中心が前記管厚の中心線に一致するように、被測定鋼管の管端面に対向して配置された2次元レーザ距離計であって、
前記被測定鋼管の管軸方向をz軸、鉛直方向をy軸、これらと垂直に交差する軸をx軸とし、
前記2次元レーザ距離計、前記第1距離計及び前記第2距離計による測定データを用い、下記の手順(11)から手順(15)によって前記被測定鋼管の管端直角度を求めることを特徴とする、上記[1]に記載の鋼管の管端直角度測定方法。
手順(11);前記第1距離計を360度回転させたときに得られるn個の外周面データ列(xpi,ypi,D)を円の方程式に当てはめ、最小二乗法を用いて、円の中心p(xp,yp,D)を求める。ここで、i=0,1,2,・・・,n−1である。
手順(12);前記第2距離計を360度回転させたときに得られるn個の外周面データ列(xqi,yqi,D+L)を円の方程式に当てはめ、最小二乗法を用いて、円の中心q(xq,yq,D+L)を求める。ここで、i=0,1,2,・・・,n−1である。
手順(13);前記2次元レーザ距離計を360度回転させたときに得られるn個の管端面位置データ列(xoi,yoi,zoi)を平面の方程式に当てはめ、最小二乗法を用いて、管端面の法線ベクトルn(n1,n2,n3)を求める。ここで、i=0,1,2,・・・,n−1である。
手順(14);手順(11)及び手順(12)で得られた2つの円の中心p及び中心qを通る直線の方向ベクトルdを求める。
手順(15);手順(13)で求めた法線ベクトルnと、手順(14)で求めた方向ベクトルdとの2つのベクトルの為す角度θ(度)を求め、「90−θ(度)」を被測定鋼管の管端面の直角度として演算する。
[4]上記[1]から上記[3]のいずれかに記載の鋼管の管端直角度測定方法によって管端の直角度が測定されたことを特徴とする鋼管。
本発明に係る鋼管の管端直角度測定方法によれば、管軸方向の異なる2点の位置での鋼管全周外面プロフィールデータを用いて、円の方程式に当てはめて最小二乗法により前記2点の位置での中心を求め、これらの中心を結ぶ直線を鋼管の中心軸として演算する方法であるので、鋼管形状において局所的な変形が在ってもその影響が軽減され、また鋼管の曲りが在っても、鋼管の中心軸が正しく求められる。同様に、鋼管の管端面位置における全周プロフィールデータから最小二乗法を用いて平面方程式を演算する方法であるので、管端面位置における局所的な変形に対してもその影響を受けにくく、信頼性の極めて高い管端直角度測定が可能となる。
本発明の第1の実施形態に係る鋼管の管端直角度測定方法で使用する管端直角度測定装置の概略図である。 本発明の第1の実施形態に係る鋼管の管端直角度測定方法を示す図であり、管端面位置検出センサ、第1距離計及び第2距離計と、被測定鋼管との位置関係を示す概略図である。 本発明における被測定鋼管の管端直角度を演算する方法を示す模式図である。 本発明の第2の実施形態に係る鋼管の管端直角度測定方法で使用する管端直角度測定装置の概略図である。 本発明の第2の実施形態に係る鋼管の管端直角度測定方法で使用する2次元レーザ距離計の配置、及び、ベベル加工による端面開先形状を説明する概略図である。
以下、添付図面を参照して、本発明に係る鋼管の管端直角度測定方法の実施形態を説明する。
[第1の実施形態]
図1は、本発明の第1の実施形態に係る鋼管の管端直角度測定方法で使用する管端直角度測定装置の概略図である。
図1に示すとおり、第1の実施形態で使用する鋼管の管端直角度測定装置1は、測定台車2と、回転昇降機構4と、回転機構5と、回転角度検出器6と、測定アーム7と、径方向移動機構8と、測定ヘッド9と、制御部14と、演算部15と、を備えている。ここで、「管端直角度」とは、被測定鋼管Sの中心軸線C1と被測定鋼管Sの管端面Tとが為す角度α(図1参照)で定義され、角度αが90度に近い程良好である。
測定台車2は、走行レール3に沿って被測定鋼管Sの中心軸線C1が延びる方向(管軸方向)へ移動可能なように配置されている。
回転昇降機構4は、回転機構5を測定台車2に対して昇降させるものであり、測定台車2から起立する起立部4aと、起立部4aに取り付けられた上下一対の軸受4e、4eによって起立部4aに対して回転可能に支持されたボールねじ軸4bと、ボールねじ軸4bの回転によって上下移動する一対のナット部材4c、4cと、ボールねじ軸4bを回転駆動するための駆動モータ4dと、前記軸受4e、4eとを備えている。
回転機構5は、回転昇降機構4により、測定台車2に対して昇降自在に取り付けられるものであり、回転昇降機構4の一対のナット部材4c、4cに取り付けられた基台部5aと、基台部5aに固定された駆動モータ5bと、駆動モータ5bによって回転する回転軸5cと、回転軸5cの先端に固定された回転板5dと、を備えている。回転機構5は、回転軸5cの中心軸線C2が被測定鋼管Sの中心軸線C1とほぼ一致する位置となるように、回転昇降機構4によって昇降され、回転軸5cの中心軸線C2と被測定鋼管Sの中心軸線C1とがほぼ一致している状態で、回転軸5cは被測定鋼管Sの中心軸線C1とほぼ同一の軸心を中心に360度回転するようになっている。回転軸5cが回転すると、回転軸5cの先端に固定された回転板5dも回転する。
また、測定アーム7は、被測定鋼管Sの径方向に長く延びる部材であり、回転機構5の回転板5dに取り付けられていて、回転板5dとともに回転する。測定アーム7の回転中心は回転軸5cの中心軸線C2である。したがって、回転軸5cの中心軸線C2が被測定鋼管Sの中心軸線C1とほぼ一致しているときには、測定アーム7は被測定鋼管Sの中心軸線C1とほぼ同一の軸心を中心に360度回転する。
また、径方向移動機構8は、測定ヘッド9を被測定鋼管Sの径方向に移動させるものであり、測定アーム7に取り付けられた一対の軸受8d、8dによって測定アーム7に対して回転可能に支持されたボールねじ軸8aと、ボールねじ軸8aの回転によって径方向に移動する一対のナット部材8b、8bと、ボールねじ軸8aを回転駆動するための駆動モータ8cと、前記軸受8d、8dと、を備えている。
また、測定ヘッド9は、径方向移動機構8の一対のナット部材8b、8bに固定されていて、測定アーム7に対して被測定鋼管Sの径方向へ移動自在に取り付けられている。
この測定ヘッド9には、被測定鋼管Sの径方向外側に位置するセンサ取り付けバー13aと、被測定鋼管Sの径方向内側に位置するセンサ取り付けバー13bと、が取り付けられている。センサ取り付けバー13aには、投光部10aから受光部10bへ向けて帯状のレーザ光を照射し、この全レーザ光路幅の一部が物体で遮蔽されたとき、その遮蔽幅の対全レーザ光路幅比から被測定鋼管Sの管軸方向管端面位置を検出する管端面位置検出センサ10の投光部10aと、前記管端面位置検出センサ10の管軸方向測定原点から距離Dだけ離れた位置で、被測定鋼管Sの外周面の位置を検出する第1距離計11と、該第1距離計11から管軸方向へ距離Lだけ離れた位置で、被測定鋼管Sの外周面の位置を検出する第2距離計12とが配置されている。センサ取り付けバー13bには、管端面位置検出センサ10の受光部10bが配置されている。つまり、第1の実施形態で使用する管端直角度測定装置1には、被測定鋼管Sの管軸方向管端面位置を検出する管端面位置測定器として、投光部10aと受光部10bとで構成される管端面位置検出センサ10が設置されている。
ここで、管端面位置検出センサ10の管軸方向測定原点と第1距離計11の測定点との距離Dは50〜150mm程度、第1距離計11の測定点と第2距離計12の測定点との距離Lは500〜1000mm程度に設定される。
また、回転角度検出器6は、回転機構5の基台部5aに取り付けられており、回転機構5の回転軸5cの回転角度を検出することで測定アーム7の回転角度を検出する。
制御部14は、回転昇降機構4の駆動モータ4d、回転機構5の駆動モータ5b、及び径方向移動機構8の駆動モータ8cと電気的に接続され、それぞれの駆動を制御する。
演算部15は、管端面位置検出センサ10の投光部10a、管端面位置検出センサ10の受光部10b、第1距離計11、第2距離計12及び回転角度検出器6と電気的に接続されており、回転角度検出器6から得られる被測定鋼管Sの管周方向所定位置(被測定鋼管Sの円周方向における頂点の位置)を基準とした測定アーム7の回転角度データと、管端面位置検出センサ10から得られる被測定鋼管Sの管軸方向管端面位置データと、第1距離計11及び第2距離計12から得られる被測定鋼管Sの外周面の径方向位置データと、に基いて、被測定鋼管Sの管周方向所定位置を基準とした管軸方向3箇所(A、B、Cの3箇所)の外周面位置座標を算出し、最終的に、後述する被測定鋼管Sの管端直角度を演算する。ここで、管軸方向3箇所のうちのAの位置とは、管端面位置検出センサ10の測定位置、Bの位置とは、第1距離計11の測定位置、Cの位置とは、第2距離計12の測定位置である。
次に、図1に示す管端直角度測定装置1による測定データを用いて被測定鋼管Sの管端直角度を測定する方法について説明する。
先ず、被測定鋼管Sが、チェーンコンベア(図示せず)などによって搬入され、所定の位置で停止する。
次いで、管端直角度測定装置1の制御部14は、被測定鋼管Sの公称外径寸法値に基づいた高さ情報により、回転昇降機構4の駆動モータ4dを制御して、回転軸5cの中心軸線C2が被測定鋼管Sの中心軸線C1の近傍に位置するように回転軸5cの高さ調整を行う。このとき、制御部14は、駆動モータ5bを制御して測定アーム7が被測定鋼管Sの円周方向において頂点と一致するように位置制御する。
そして、管端直角度測定装置1の制御部14は、被測定鋼管Sの公称外径寸法値及び公称管厚値に基づいて径方向移動機構8の駆動モータ8cを制御し、管端面位置検出センサ10の投光部10aと受光部10bとの間の中心線C3が被測定鋼管Sの管端面Tの頂点位置における管厚中心線と同程度の高さになるように、測定ヘッド9の径方向位置を調整する。このとき、管端面位置検出センサ10、第1距離計11及び第2距離計12は、被測定鋼管Sの円周方向の頂点に対応した位置に位置する。
次いで、測定台車2を、走行レール3の上を被測定鋼管Sに向かって移動させて、被測定鋼管Sの管端面Tの位置が、管端面位置検出センサ10における管軸方向測定原点に到達したところで、測定台車2を停止させる。このとき、第1距離計11の測定位置は、被測定鋼管Sの管端面位置から距離D(50〜150mm程度)の位置になり、第2距離計12の測定位置は、第1距離計11の測定位置から距離L(500〜1000mm程度)の位置になる。
この状態で、制御部14は、回転機構5の駆動モータ5bを制御して、測定アーム7及び測定ヘッド9を、回転軸5cの中心軸線C2を中心に360度回転させる。
その際に、演算部15は、回転角度検出器6から入力される被測定鋼管Sの管周方向所定位置(被測定鋼管Sの円周方向における頂点の位置)を基準とした測定アーム7の回転角度データと、管端面位置検出センサ10から入力される被測定鋼管Sの管軸方向管端面位置データと、第1距離計11から入力される被測定鋼管Sの外周面の径方向位置データと、第2距離計12から入力される被測定鋼管Sの外周面の径方向位置データとを、回転角度毎に得て、得られたこれらのデータを用いて被測定鋼管Sの管端直角度を演算する。
以下、演算部15における被測定鋼管Sの管端直角度の演算方法について、図2及び図3を用いて説明する。図2は、本発明の第1の実施形態に係る鋼管の管端直角度測定方法を示す図であり、管端面位置検出センサ10、第1距離計11及び第2距離計12と、被測定鋼管Sとの位置関係を示す概略図であり、図3は、本発明における被測定鋼管Sの管端直角度を演算する方法を示す模式図である。尚、被測定鋼管Sの管端直角度を演算する際には、前述したように、管端面位置検出センサ10は、管端面位置検出センサ10の投光部10aから照射される帯状レーザ光REの全レーザ光路幅の一部が被測定鋼管Sによって遮断される位置に、測定台車2の移動によって設定されている。
図2及び図3に示すとおり、管端面位置検出センサ10、第1距離計11及び第2距離計12の回転中心を原点とし、回転軸5cの中心軸線C2の方向、つまり、管軸方向をz軸、鉛直方向をy軸とし、これらz軸及びy軸に垂直に交差する方向をx軸とする。図2及び図3における「o」のz軸方向座標は、管端面位置検出センサ10が被測定鋼管Sの頂点位置に存在するときに、管端面位置検出センサ10によって検出される被測定鋼管Sの管端面Tの位置である。本発明の第1の実施形態に係る被測定鋼管Sの管端直角度の演算方法は、下記の手順(1)から手順(6)によって行う。
手順(1);先ず、第1距離計11を360度回転させたときに得られるn個の外周面の回転角度データ及び径方向位置データから、n個の外周面データ列(xpi,ypi,D)を演算する。ここで、i=0,1,2,・・・,n−1である。演算したn個の外周面データ列(xpi,ypi,D)を円の方程式に当てはめ、最小二乗法を用いて、円の中心p(xp,yp,D)を求める。
手順(2);次に、手順(1)と同様にして、第2距離計12を360度回転させたときに得られるn個の回転角度データ及び径方向位置データから、n個の外周面データ列(xqi,yqi,D+L)を演算する。ここで、i=0,1,2,・・・,n−1である。演算したn個の外周面データ列(xqi,yqi,D+L)を円の方程式に当てはめ、最小二乗法を用いて、円の中心q(xq,yq,D+L)を求める。
手順(3);前記端面位置検出センサ10により測定された管軸方向管端面位置は、前記第1距離計11及び前記第2距離計12による2つの測定点を通過する直線上の点であると見做し、前記第1距離計11の外周面データ(xp0,yp0,D)及び前記第2距離計12の外周面データ(xq0,yq0,D+L)の2点を通る直線の方程式を求め、この直線上に存在して、z軸座標が管端面位置検出センサ10によって求められるzo0である位置のx軸座標xo0及びy軸座標yo0を求める。以下同様にして、被測定鋼管Sの全周360度のn個の管端面位置検出センサ10のz軸方向データ列(zoi)、第1距離計11の外周面データ列(xpi,ypi,D)及び第2距離計12の外周面データ列(xqi,yqi,D+L)から、管端面位置データ列(xoi,yoi,zoi)を求める。ここで、i=0,1,2,・・・,n−1である。
手順(4);手順(3)で得られたn個の管端面位置データ列を平面の方程式に当てはめ、最小二乗法を用いて、管端面Tの法線ベクトルn(n1,n2,n3)を求める。
手順(5);手順(1)及び手順(2)で得られた2つの円の中心p及び中心qを通る直線の方向ベクトルdを求める。
手順(6);手順(4)で求めた法線ベクトルnと、手順(5)で求めた方向ベクトルdとの2つのベクトルの為す角度θ(度)を求め、「90−θ(度)」を被測定鋼管Sの管端面Tの直角度として演算する。
このように、第1の実施形態では、管端面位置検出センサ10、第1距離計11及び第2距離計12による測定データを用いて、被測定鋼管Sの中心軸となる方向ベクトルdと被測定鋼管Sの管端面の法線ベクトルnとを求め、求めた方向ベクトルdと求めた法線ベクトルnとの為す角度θから管端直角度を求める。
[第2の実施形態]
図4は、本発明の第2の実施形態に係る鋼管の管端直角度測定方法で使用する管端直角度測定装置の概略図であり、図5は、本発明の第2の実施形態に係る鋼管の管端直角度測定方法で使用する2次元レーザ距離計の配置、及び、ベベル加工による端面開先形状を説明する概略図である。
第1の実施形態で用いた管端直角度測定装置1では、被測定鋼管Sの管軸方向管端面位置を検出する管端面位置検出器として、投光部10aから受光部10bへ向けて帯状のレーザ光を照射し、この全レーザ光路幅の一部が物体で遮蔽されたとき、その遮蔽幅の対全レーザ光路幅比から被測定鋼管Sの管軸方向管端面位置を検出するように構成された管端面位置検出センサ10を使用したが、第2の実施形態で使用する管端直角度測定装置1Aでは、図4及び図5に示すように、管端面位置検出センサ10に替えて、2次元レーザ距離計16を使用する。第2の実施形態で使用する管端直角度測定装置1Aのその他の構成は、第1の実施形態で用いた管端直角度測定装置1と同一である。
2次元レーザ距離計16で構成されるセンサは、第1の実施形態で用いた管端面位置検出センサ10に比較すると高価であるが、以下に説明するように、管端面全周の形状寸法、即ち、ベベル角度及びルートフェース高さについても、同時に測定することが可能であるという優れた利点を有する。
図4及び図5に示すように、被測定鋼管Sの管厚tに比べて充分に広い測定視野を有する2次元レーザ距離計16を被測定鋼管Sの管端面Tに対向して配置し、2次元レーザ距離計16から2次元レーザ光17を管端面Tに向けて照射する。ここでは、2次元レーザ距離計16により、被測定鋼管Sの管端面の「Aの位置」(図5を参照)、つまり、内面管端位置までの距離を測定する。2次元レーザ距離計16の測定視野は被測定鋼管Sの管厚tに比べて充分に広いので、管端面Tの形状測定が可能になる。
その際に、2次元レーザ距離計16の測定視野の中心線C4が被測定鋼管Sの管端面Tの頂点位置における管厚中心線に一致するように、測定ヘッド9の径方向位置を径方向移動機構8によって調整する。また、第1距離計11の測定位置が、被測定鋼管Sの管端面位置から距離D(50〜150mm程度)の位置になり、第2距離計12の測定位置が、第1距離計11の測定位置から距離L(500〜1000mm程度)の位置になるように、測定台車2の位置を調整する。
演算部15は、2次元レーザ距離計16、第1距離計11、第2距離計12及び回転角度検出器6と電気的に接続されており、回転角度検出器6からは、被測定鋼管Sの管周方向所定位置(被測定鋼管Sの円周方向における頂点の位置)を基準とした測定アーム7の回転角度データが得られ、2次元レーザ距離計16からは、被測定鋼管Sの管軸方向管端面位置データが得られ、第1距離計11及び第2距離計12からは、被測定鋼管Sの外周面の径方向位置データが得られる。
これにより、図1で説明した第1の実施形態における管端面位置検出センサ10によって測定した「Aの位置」に相当する管端位置(図4、図5にも管端位置として「Aの位置」を表示)の座標を求めることができる。更に、測定ヘッド9を、回転軸5cの中心軸線C2を中心として360度回転させ、第1の実施形態で説明した方法と同様にして、被測定鋼管Sの管端面位置Tにおける全周n個のプロフィールデータから最小二乗法を用いて平面方程式を求めることで、被測定鋼管Sの管端面Tの直角度の演算が可能となる。
第2の実施形態における演算部15での管端面Tの直角度の演算方法は、第1の実施形態の演算方法と同様であるが、第1の実施形態とは若干異なるので、重複することもあるが、図3を参照して以下に説明する。
2次元レーザ距離計16、第1距離計11及び第2距離計12の回転中心を原点とし、回転軸5cの中心軸線C2の方向、つまり、管軸方向をz軸、鉛直方向をy軸とし、これらz軸及びy軸に垂直に交差する方向をx軸とする。図3における「o」のz軸方向座標は、2次元レーザ距離計16が被測定鋼管Sの頂点位置に存在するときに、2次元レーザ距離計16によって検出される被測定鋼管Sの管端面Tの位置である。第2の実施形態に係る被測定鋼管Sの管端直角度の演算方法は、下記の手順(11)から手順(15)によって行う。尚、第1の実施形態の手順に対して手順(13)が異なるだけであり、その他の手順は同一である。具体的には、第2の実施形態では、第1の実施形態の手順(3)及び手順(4)を、手順(13)で行っている。
手順(11);先ず、第1距離計11を360度回転させたときに得られるn個の外周面の回転角度データ及び径方向位置データから、n個の外周面データ列(xpi,ypi,D)を演算する。ここで、i=0,1,2,・・・,n−1である。演算したn個の外周面データ列(xpi,ypi,D)を円の方程式に当てはめ、最小二乗法を用いて、円の中心p(xp,yp,D)を求める。
手順(12);次に、手順(11)と同様にして、第2距離計12を360度回転させたときに得られるn個の回転角度データ及び径方向位置データから、n個の外周面データ列(xqi,yqi,D+L)を演算する。ここで、i=0,1,2,・・・,n−1である。演算したn個の外周面データ列(xqi,yqi,D+L)を円の方程式に当てはめ、最小二乗法を用いて、円の中心q(xq,yq,D+L)を求める。
手順(13);2次元レーザ距離計16を360度回転させたときに得られるn個の回転角度データ及び管軸方向位置データから、被測定鋼管Sの全周360度のn個の管端面位置データ列(xoi,yoi,zoi)を演算する。ここで、i=0,1,2,・・・,n−1である。演算したn個の管端面位置データ列(xoi,yoi,zoi)を平面の方程式に当てはめ、最小二乗法を用いて、管端面Tの法線ベクトルn(n1,n2,n3)を求める。
手順(14);手順(11)及び手順(12)で得られた2つの円の中心p及び中心qを通る直線の方向ベクトルdを求める。
手順(15);手順(13)で求めた法線ベクトルnと、手順(14)で求めた方向ベクトルdとの2つのベクトルの為す角度θ(度)を求め、「90−θ(度)」を被測定鋼管Sの管端面Tの直角度として演算する。
このように、第2の実施形態では、、2次元レーザ距離計16、第1距離計11及び第2距離計12による測定データを用いて、被測定鋼管Sの中心軸となる方向ベクトルdと被測定鋼管Sの管端面Tの法線ベクトルnとを求め、求めた方向ベクトルdと求めた法線ベクトルnとの為す角度θから管端直角度を求める。
尚、上記説明は、被測定鋼管Sの管端面Tの平面方程式を求める際、演算に用いる全周プロフィールデータとして、管周方向n個の内面管端位置(図5に示す「Aの位置」)の管端面位置データ列(xoi,yoi,zoi)を使用したが、演算結果は同じであるので、外面管端位置(図5に示す「A’の位置」)の管端面位置データ列(外周面データ列)を用いてもよい。
前述のとおり、ラインパイプは、現地において管端部を円周溶接により接続して敷設されるが、図5に示すとおり、管端面Tを拡大して表すと、管端面Tはベベル加工され、このベベル加工によるルートフーイス寸法F及びベベル角度βに誤差が生じると、溶接能率の低下や溶接部の強度不足及び溶接欠陥の原因となるので、その管理も重要である。
従来、これらの測定は、ノギスなど測定器具を用いて、人手により測定を行っていたが、熟練を要する作業であることと、測定に時間を費やし、生産性が低下することから、自動化が望まれていた。
そこで、図5に示すとおり、管端面位置測定器として、管端面形状プロフィール18の測定が可能な2次元レーザ距離計16を使用することで、ルートフーイス寸法F及びベベル角度βについても、管全周にわたり自動測定することが可能であり、これらの品質管理の強化が可能となる。
上記の第1及び第2の実施形態では、被測定鋼管Sの管端直角度として、被測定鋼管Sの中心軸となる方向ベクトルdと被測定鋼管Sの管端面Tの法線ベクトルnとの為す角度θから求める方法について述べたが、特許文献1に記載されるような、360度全周において180度対向する管端面位置の管中心軸方向の最大距離値となる値を直角度Gとする場合には、図3の右下方に記載するように、前記角度θ(度)と、第1距離計11から演算される管端外径測定値Rとを用いて、直角度G=R/tan(90−θ)=Rtanθによって算出される。
また、図1及び図4には、管端面位置から管軸方向へ「D」及び「D+L」だけ離れた位置における被測定鋼管Sを円と見做したときの中心や、管端面データ列による平面の方程式を求めるために、外周面データを計測する第1距離計11及び第2距離計12を示したが、これらを管内面側へ配置し、管端面位置より管軸方向へ各々、「D」及び「D+L」だけ離れた位置における内周面データを計測する構成としてもよい。上記で示した方法と同様の方法により、管端直角度が演算される。
以上説明したように、本発明の鋼管の管端直角度測定方法によれば、鋼管形状に局所的な変形が在ってもその影響を受けにくく、鋼管が曲がっていたり傾いたりしていても、正確に管端の直角度を測定することが可能となる。また、本発明の鋼管の製造方法によれば、管端の直角度が正確に測定された鋼管が製造できるので、現地での溶接作業などにおいて、目違いを生じることなく、確実な溶接作業を実現できる。
図1に示す管端直角度測定装置を用い、管端面位置検出センサ、第1距離計及び第2距離計による円周方向測定間隔を0.1度(n=3600)として、中・大径電縫鋼管(管外径;318.5〜660.4mm)の検査工程に本発明を適用した。従来は、特許文献1に開示される方法を採用して管端の直角度を測定していた。
本発明の適用後は、過剰に直角度不良と誤判定するという、特許文献1に開示される方法を採用した場合に発生した問題がなくなり、その場合の再測定に費やす時間が不要となり、生産性(処理本数/hr)を従来方法に比べて大幅に向上させることができた。また、直角度の誤測定に起因するトラブルは皆無となった。
1 管端直角度測定装置
1A 管端直角度測定装置
2 測定台車
3 走行レール
4 回転昇降機構
4a 起立部
4b ボールねじ軸
4c ナット部材
4d 駆動モータ
4e 軸受
5 回転機構
5a 基台部
5b 駆動モータ
5c 回転軸
5d 回転板
6 回転角度検出器
7 測定アーム
8 径方向移動機構
8a ボールねじ軸
8b ナット部材
8c 駆動モータ
8d 軸受
9 測定ヘッド
10 管端面位置検出センサ
10a 投光部
10b 受光部
11 第1距離計
12 第2距離計
13a センサ取り付けバー
13b センサ取り付けバー
14 制御部
15 演算部
16 2次元レーザ距離計
17 2次元レーザ光
18 管端面形状プロフィール
S 被測定鋼管
C1 被測定鋼管の中心軸線
C2 回転軸5cの中心軸線
C3 投光部10aと受光部10bとの間の中心線
C4 2次元レーザ距離計16の測定視野の中心線
F ルートフーイス寸法
T 被測定鋼管の管端面
t 被測定鋼管の管厚
RE 帯状レーザ光
α 管端直角度
β ベベル角度
θ 法線ベクトルnと方向ベクトルdとの為す角度(度)

Claims (3)

  1. 被測定鋼管の管軸方向管端面位置を検出する管端面位置測定器と、
    該管端面位置測定器の管軸方向測定原点から管軸方向へ距離Dだけ離して配置された前記被測定鋼管の外周面の径方向の距離を検出する第1距離計と、
    該第1距離計から管軸方向へ距離Lだけ離して配置された前記被測定鋼管の外周面の径方向の距離を検出する第2距離計と、を備え、
    前記管端面位置測定器、前記第1距離計及び前記第2距離計が前記被測定鋼管の管周方向に360度回転しながら所定の回転角度毎に測定する管端直角度測定装置を用いた鋼管の管端直角度測定方法であって、
    前記管端面位置測定器、前記第1距離計及び前記第2距離計による測定データを用いて、前記被測定鋼管の中心軸となる方向ベクトルdと前記被測定鋼管の管端面の法線ベクトルnとを求め、求めた方向ベクトルdと求めた法線ベクトルnとの為す角度θから管端直角度を求めるにあたり、
    前記管端面位置測定器が、投光部及び受光部を有し、前記投光部から前記受光部へ向けて帯状のレーザ光を照射し、この全レーザ光路幅の一部が物体で遮蔽されたとき、その遮蔽幅の対全レーザ光路幅比から被測定鋼管の管軸方向管端面位置を検出するように構成された管端面位置検出センサであって、
    前記管端面位置測定器、前記第1距離計及び前記第2距離計を前記被測定鋼管の管周方向に回転させる回転機構の回転軸の中心軸線の方向をz軸、鉛直方向をy軸、これらと垂直に交差する軸をx軸とし、
    前記管端面位置検出センサ、前記第1距離計及び前記第2距離計による測定データを用い、下記の手順(1)から手順(6)によって前記被測定鋼管の管端直角度を求めることを特徴とする、鋼管の管端直角度測定方法。
    手順(1);前記第1距離計を360度回転させたときに得られるn個の外周面データ列(xpi,ypi,D)を円の方程式に当てはめ、最小二乗法を用いて、円の中心p(xp,yp,D)を求める。ここで、i=0,1,2,・・・,n−1である。
    手順(2);前記第2距離計を360度回転させたときに得られるn個の外周面データ列(xqi,yqi,D+L)を円の方程式に当てはめ、最小二乗法を用いて、円の中心q(xq,yq,D+L)を求める。ここで、i=0,1,2,・・・,n−1である。
    手順(3);前記管端面位置検出センサにより測定された管軸方向管端面位置は、前記第1距離計及び前記第2距離計による2つの測定点を通過する直線上の点であると見做し、前記第1距離計の外周面データ列(xpi,ypi,D)及び前記第2距離計の外周面データ列(xqi,yqi,D+L)と、前記管端面位置検出センサのz軸方向データ列(zoi)とから、前記被測定鋼管の全周360度の管端面位置データ列(xoi,yoi,zoi)を求める。ここで、i=0,1,2,・・・,n−1である。
    手順(4);手順(3)で得られたn個の管端面位置データ列を平面の方程式に当てはめ、最小二乗法を用いて、管端面の法線ベクトルn(n1,n2,n3)を求める。
    手順(5);手順(1)及び手順(2)で得られた2つの円の中心p及び中心qを通る直線の方向ベクトルdを求める。
    手順(6);手順(4)で求めた法線ベクトルnと、手順(5)で求めた方向ベクトルdとの2つのベクトルの為す角度θ(度)を求め、「90−θ(度)」を被測定鋼管の管端面の直角度として演算する。
  2. 被測定鋼管の管軸方向管端面位置を検出する管端面位置測定器と、
    該管端面位置測定器の管軸方向測定原点から管軸方向へ距離Dだけ離して配置された前記被測定鋼管の外周面の径方向の距離を検出する第1距離計と、
    該第1距離計から管軸方向へ距離Lだけ離して配置された前記被測定鋼管の外周面の径方向の距離を検出する第2距離計と、を備え、
    前記管端面位置測定器、前記第1距離計及び前記第2距離計が前記被測定鋼管の管周方向に360度回転しながら所定の回転角度毎に測定する管端直角度測定装置を用いた鋼管の管端直角度測定方法であって、
    前記管端面位置測定器、前記第1距離計及び前記第2距離計による測定データを用いて、前記被測定鋼管の中心軸となる方向ベクトルdと前記被測定鋼管の管端面の法線ベクトルnとを求め、求めた方向ベクトルdと求めた法線ベクトルnとの為す角度θから管端直角度を求めるにあたり、
    前記管端面位置測定器が、被測定鋼管の管厚よりも広い測定視野を有し、測定視野の中心が前記管厚の中心線に一致するように、被測定鋼管の管端面に対向して配置された2次元レーザ距離計であって、
    前記管端面位置測定器、前記第1距離計及び前記第2距離計を前記被測定鋼管の管周方向に回転させる回転機構の回転軸の中心軸線の方向をz軸、鉛直方向をy軸、これらと垂直に交差する軸をx軸とし、
    前記2次元レーザ距離計、前記第1距離計及び前記第2距離計による測定データを用い、下記の手順(11)から手順(15)によって前記被測定鋼管の管端直角度を求めることを特徴とする、鋼管の管端直角度測定方法。
    手順(11);前記第1距離計を360度回転させたときに得られるn個の外周面データ列(xpi,ypi,D)を円の方程式に当てはめ、最小二乗法を用いて、円の中心p(xp,yp,D)を求める。ここで、i=0,1,2,・・・,n−1である。
    手順(12);前記第2距離計を360度回転させたときに得られるn個の外周面データ列(xqi,yqi,D+L)を円の方程式に当てはめ、最小二乗法を用いて、円の中心q(xq,yq,D+L)を求める。ここで、i=0,1,2,・・・,n−1である。
    手順(13);前記2次元レーザ距離計を360度回転させたときに得られるn個の管端面位置データ列(xoi,yoi,zoi)を平面の方程式に当てはめ、最小二乗法を用いて、管端面の法線ベクトルn(n1,n2,n3)を求める。ここで、i=0,1,2,・・・,n−1である。
    手順(14);手順(11)及び手順(12)で得られた2つの円の中心p及び中心qを通る直線の方向ベクトルdを求める。
    手順(15);手順(13)で求めた法線ベクトルnと、手順(14)で求めた方向ベクトルdとの2つのベクトルの為す角度θ(度)を求め、「90−θ(度)」を被測定鋼管の管端面の直角度として演算する。
  3. 請求項1または請求項2に記載の鋼管の管端直角度測定方法によって管端の直角度が測定されて製造されることを特徴とする、鋼管の製造方法。
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