JP6741335B2 - 薬液投与による痛みの評価方法及び薬液投与の選定方法 - Google Patents

薬液投与による痛みの評価方法及び薬液投与の選定方法 Download PDF

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Description

本発明は、薬液投与による痛みの評価方法及び薬液投与の選定方法に関する。
注射は最も用いられている薬液投与方法であるが、注射による痛みは患者にとって不快である。このため、注射による痛みを低減することが望まれている。注射による痛みには、注射針の穿刺による痛みと薬液(薬液の注入)による痛みがある。従って、注射による痛みを低減するためには、穿刺による痛みと薬液投与による痛みをそれぞれ評価(定量化)できることが必要である。
これに関連し、下記非特許文献1では、麻酔したラットの脊髄反射で針の穿刺による痛みを評価する方法が提案されている。また、下記非特許文献2では、筋電図(EMG)から血管の痛みを評価する方法が提案されている。
岡本(Okamoto,K)、網(Ami,N)、大島(Oshima,H)、「麻酔ラットにおける屈筋反射反応と針挿入の痛みの評価(Assessment of needle insertion pain with flexor reflex responses in anesthetized rats)」、Pain Research、日本疼痛学会、2012年、第27巻、第24号、p.215−225 (Masumi,S)、(Senba,E)、「麻酔ラットにおける脂肪乳剤誘発による血管の痛みにおける一酸化窒素の関与(Nitric oxide involvement in lipid emulsion−induced vascular pain in anesthetized rats)」、Eur J Pharmacol、Elsevier、2008年、第594号、p.64−69
しかしながら、従来では、薬液投与による痛みを評価(定量化)する有効な方法についての提案はなされていなかった。
本発明はこのような課題を考慮してなされたものであり、薬液投与による痛みの評価方法及び薬液投与の選定方法を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するため、本発明に係る薬液投与による痛みの評価方法では、身体の所定部位と、前記所定部位に刺激を与えた際に脊髄反射によって屈曲する骨格筋とを有する哺乳類の実験動物を準備し、前記実験動物を吸入麻酔にて麻酔し、麻酔された前記実験動物の前記骨格筋に測定電極を挿入し、前記骨格筋の筋電位を前記測定電極で測定しながら、麻酔された前記実験動物の前記所定部位に注射針を穿刺し、前記注射針の穿刺による筋電反応が消えた後に、麻酔された前記実験動物に前記注射針を介して薬液を投与し、前記薬液の投与による筋電反応の持続時間の測定、及び前記薬液の投与による前記筋電反応が生じてから消えるまでの筋電位の絶対値を積分したEMG強度の測定の少なくとも一方を行う、ことを特徴とする。
上記の本発明の方法によれば、注射針の穿刺による筋電反応が消えた後に実験動物に薬液を投与して薬液投与による筋電反応を測定するので、筋電図(EMG)上で穿刺による筋電反応と薬液投与による筋電反応とが重なることがない。これにより、穿刺による痛みと分けて、薬液投与による痛みを評価(定量化)することができる。また、ヒトが感じる痛みは、実験動物を用いた筋電反応の結果と同様の傾向を示すため、本発明の方法により、ヒトに注射した場合の薬液投与による痛みを評価することが可能である。従って、本発明の方法によれば、より痛みの低減されたヒト用の薬液注射の開発に寄与することができる。
上記の薬液投与による痛みの評価方法において、前記実験動物の前記所定部位の複数の投与箇所に、組成の異なる複数の前記薬液を同じ投与条件で投与し、又は同一組成の前記薬液を異なる投与条件で投与してもよい。
このように、同じ実験動物で複数箇所に投与することにより、薬液組成又は投与条件による痛みの違いを比較することができ、より痛みの少ない薬液又は投与条件を選定することができる。
上記の薬液投与による痛みの評価方法において、前記実験動物は、ラットであってもよい。
上記の薬液投与による痛みの評価方法において、前記所定部位は足底皮下であり、前記骨格筋は半腱様筋であってもよい。
上記の薬液投与による痛みの評価方法において、前記複数の投与箇所における一箇所当たりの投与量は10〜100μLであってもよい。
上記の薬液投与による痛みの評価方法において、隣接する前記投与箇所同士の間隔を2mm以上あけてもよい。
これにより、薬液投与による筋電反応の取得において、隣接する投与箇所による影響を回避し、精度の高い測定が可能となる。
上記の薬液投与による痛みの評価方法において、前記複数の投与箇所での総投与量は200μL以下であってもよい。
上記の薬液投与による痛みの評価方法において、前記薬液の投与速度は5〜100μL/secであってもよい。
上記の薬液投与による痛みの評価方法において、穿刺による前記筋電反応が消えてから1秒以上経過した後に、前記薬液の投与を開始してもよい。
これにより、穿刺による筋電反応と分けて、薬液投与による筋電反応をより効果的に測定することができる。
上記の薬液投与による痛みの評価方法において、穿刺による前記筋電反応が生じた場合にのみ前記薬液を投与してもよい。
これにより、無駄な薬液投与を回避することができる。
上記の薬液投与による痛みの評価方法において、前記測定電極として双極電極を用い、前記実験動物の胸部皮膚に基準電極を貼付してもよい。
これにより、ノイズの少ない筋電位波形を取得することができ、測定精度を向上させることができる。
また、本発明に係る薬液投与の選定方法は、身体の所定部位と、前記所定部位に刺激を与えた際に脊髄反射によって屈曲する骨格筋とを有する哺乳類の実験動物を準備する準備ステップと、前記実験動物を吸入麻酔にて麻酔する麻酔ステップと、麻酔された前記実験動物の前記骨格筋に測定電極を留置する測定電極留置ステップと、前記骨格筋の筋電位を前記測定電極で測定しながら、麻酔された前記実験動物の前記所定部位に注射針を穿刺する穿刺ステップと、前記注射針の穿刺による筋電反応が消えた後に、麻酔された前記実験動物に前記注射針を介して薬液を投与する投与ステップと、前記薬液の投与による筋電反応が生じてから消えるまでの前記筋電位の絶対値を積分したEMG強度の測定、及び前記薬液の投与による前記筋電反応の持続時間の測定の少なくとも一方を行う測定ステップと、を含み、組成の異なる複数の薬液毎に、又は複数の投与条件毎に、前記穿刺ステップ、前記投与ステップ及び前記測定ステップを行い、さらに、組成の異なる前記複数の薬液のうち、前記持続時間が最も短い、あるいは前記EMG強度が最も小さい薬液組成、又は前記複数の投与条件のうち、前記持続時間が最も短い、あるいは前記EMG強度が最も小さい投与条件を特定する特定ステップを含む、ことを特徴とする。
この方法によれば、痛みの少ない薬液組成又は投与条件を選定することができる。
本発明の薬液投与による痛みの評価方法によれば、穿刺による痛みと分けて、薬液投与による痛みを評価(定量化)することができる。また、本発明の薬液投与の選定方法によれば、痛みの少ない薬液組成又は投与条件を選定することができる。
本発明の方法に用いる一構成例に係る測定システムの概略図である。 本発明の方法によって得られる筋電位波形の一例である。 図3Aは、組成の異なる複数の薬液をラットに注射した場合の各薬液の投与による筋電反応の持続時間を示すグラフであり、図3Bは、組成の異なる複数の薬液をラットに注射した場合の各薬液の投与による筋電反応から得たEMG強度を示すグラフである。 図4Aは、生理食塩水を異なる複数の注入量にてヒトに注射した場合の痛みの大きさ(VAS)を示すグラフであり、図4Bは、生理食塩水を異なる複数の投与量にてラットに注射した場合の注射液による筋電反応から得たEMG強度を示すグラフである。 図5Aは、異なる複数のpH値でヒトに注射した場合の痛みの大きさ(VAS)を示すグラフであり、図5Bは、異なる複数のpH値でラットに注射した場合の注射液による筋電反応から得たEMG強度を示すグラフである。 図6Aは、5%NaClをヒトに注射した場合の痛みの大きさ(VAS)の時間経過を示すグラフであり、図6Bは、NaClを異なる複数の濃度にてラットに注射した場合の注射液による筋電反応から得たEMG強度を示すグラフである。 図7Aは、グルタミン酸を異なる複数のモル濃度にてヒトに注射した場合の痛みの大きさ(VAS)を示すグラフであり、図7Bは、グルタミン酸を異なる複数のモル濃度にてラットに注射した場合の注射液による筋電反応から得たEMG強度を示すグラフである。 図8Aは、ポリエチレングリコール・生理食塩水混合液を異なる複数の粘度にてラットに注射した場合の注射液による筋電反応の持続時間を示すグラフであり、図8Bは、ポリエチレングリコール・生理食塩水混合液を異なる複数の粘度にてラットに注射した場合の注射液による筋電反応から得たEMG強度を示すグラフである。 図9Aは、リン酸緩衝生理食塩水(pH5)を異なる複数の投与速度にてラットに注射した場合の注射液による筋電反応から得たEMG強度を示すグラフであり、図9Bは、10%NaClを異なる複数の投与速度にてラットに注射した場合の注射液による筋電反応から得たEMG強度を示すグラフである。 本発明の実施例を示すグラフであって、pHが異なる複数の薬液(炎症性自己免疫疾患治療用の注射用水性製剤)をラットに注射した場合の薬液投与による筋電反応から得たEMG強度を示すグラフである。
以下、本発明に係る薬液投与による痛みの評価方法及び薬液投与の選定方法について好適な実施形態を挙げ、添付の図面を参照しながら説明する。
図1は、本発明の方法に用いる一構成例に係る測定システム10の概略図である。図1に示す本実施形態において、薬液投与による痛みの評価のために使用する被検体(実験動物)はラット12である。使用し得るラット12の条件としては、例えば、7〜10週齢、体重200〜400g、系統はSD(他の系統でも可)である。ラット12の順化・検疫期間は5日間以上とするのが好ましい。ラット12には麻酔用マスク13を装着し、吸入麻酔をする。
なお、使用し得る実験動物は、身体の所定部位と、所定部位に刺激を与えた際に脊髄反射によって屈曲する骨格筋とを有する哺乳類であればよい。ラット12の場合、足底皮下12aに刺激を与えた際に脊髄反射によって半腱様筋12bが屈曲する。ラット12以外に使用し得る哺乳類の実験動物としては、例えば、マウス、モルモット、スナネズミ、ハムスター、フェレット、ウサギ、イヌ、ミニブタ等が挙げられる。
薬液はシリンジ14に充填される。シリンジ14の容量は例えば、1〜10mLである。シリンジ14は樹脂製の軟質チューブ16を介して注射針18に接続されている。適用し得る注射針18のサイズは、例えば、34G〜22Gである。注射針18はラット12の足底皮下12aに穿刺される。
シリンジ14はシリンジポンプ20に装着される。シリンジポンプ20は、装着されたシリンジ14の押子14aを押すスライダ22を備える。シリンジポンプ20では、設定された送液量とシリンジ14の種類(容量)に基づいて、スライダ22で押子14aを押し込む速度を決定する。これにより、ラット12への薬液の投与速度を任意に設定することができる。薬液の投与速度は例えば5〜100μL/secである。
薬液投与による痛みを測定するために、ラット12の大腿部の半腱様筋12bの筋電位を記録する。筋電位の記録においては、針状の測定電極24(例えば、双極釣針電極)を半腱様筋12bに穿刺して留置するともに、胸部皮膚12cに基準電極26を貼付する。測定電極24及び基準電極26からの電位信号は、高感度生体電気増幅器28によって増幅され、データ収集装置30に送信される。
データ収集装置30では、所定のサンプリング間隔(例えば、0.1ms)でデータ(電位信号)を記録し、筋電位波形を生成する。パーソナルコンピュータ32では、データ収集装置30により生成された筋電位波形をモニタ画面32aに表示する。
また、この測定システム10では、注射による筋電反応を測定する前準備として、筋電反応(筋肉の収縮)を測定できる麻酔深度に調節するために、クリップ型刺激電極34を使用した電気刺激を行う。クリップ型刺激電極34は、図示しない電気刺激装置に接続されている。
薬液投与による痛みの評価方法及び薬液投与の選定方法は、上記のように構成された測定システム10を用いる場合、例えば以下のように行うことができる。
異なる複数の薬液組成からどの組成が最も痛みが少ないかを調べたい場合には、組成の異なる複数の薬液を準備する。薬液組成の違いは、例えば、薬液成分(例えば、有効成分の化学構造、バッファー、安定化剤、酸化防止剤等)の種類、pH値、粘度等による。あるいは、異なる複数の投与条件からどの投与条件が最も痛みが少ないかを調べたい場合には、同一組成の薬液について異なる複数の投与条件を計画する。投与条件のパラメータとしては、薬液の投与速度(注入速度)、投与量が挙げられる。
被検体となるラット12を準備し(準備ステップ)、ラット12に吸入麻酔をする(麻酔ステップ)。適用可能な吸入麻酔薬としては例えばイソフルランが挙げられる。空気に対する麻酔濃度は、麻酔導入時で例えば3〜4%/Airであり、記録時で例えば1〜2%/Airである。なお、安定したデータを得るため、麻酔中は、保温マットによりラット12を加温し、体温を一定に保つことが好ましい。
次に、麻酔されたラット12の半腱様筋12bに測定電極24を留置する(測定電極留置ステップ)。具体的には、クリップ型刺激電極34でラット12の後肢の甲と裏を挟み込み、図示しない電気刺激装置により、クリップ型刺激電極34を介して痛覚のC繊維に電気刺激(例えば、40Hz、10mA、2ms)を与える。このとき収縮が認められた位置の大腿部皮膚を約1cm程度切開して半腱様筋12bを露出させてから、測定電極24を挿入する。
測定電極24を留置したら、クリップ型刺激電極34を介して図示しない電気刺激装置により再び電気刺激(例えば、40Hz、5mA、2ms)を与え、筋電反応強度を参照しながら、ラット12の麻酔深度を微調整する。その後、麻酔深度を一定に保持する。
また、ラット12の胸部を脱毛して胸部皮膚12cを露出させた後、胸部皮膚12cに基準電極26を貼付する。なお、基準電極26の貼付は、測定電極24の留置の前でも後でもよく、あるいは並行して行ってもよい。測定電極24として双極電極を用いるとともに、ラット12の胸部皮膚12cに基準電極26を貼付すると、ノイズの少ない筋電位波形を取得することができ、測定精度を向上させることができる。なお、基準電極26を貼付する場合には、測定電極24は単極電極であってもよい。
以上の準備が整ったら、同一のラット12を用いて、組成の異なる複数の薬液毎に、又は複数の投与条件毎に、以下に説明する穿刺ステップ、投与ステップ及び測定ステップを行う。すなわち、ある薬液組成又は投与条件にて穿刺ステップ、投与ステップ及び測定ステップを行った後に、同一のラット12を用いて、別の薬液組成又は投与条件にて穿刺ステップ、投与ステップ及び測定ステップを行うことを繰り返す。
穿刺ステップでは、麻酔されたラット12の足底皮下12aに注射針18を穿刺する。この場合、注射針18の先端部に設けられた刃面全体が足底皮下12aに刺さったら穿刺完了である。このように注射針18をラット12に穿刺すると、穿刺による筋電反応が生じる。
穿刺ステップに続く投与ステップでは、注射針18の穿刺による筋電反応が消えた後に、麻酔されたラット12に注射針18を介して薬液を投与する。この場合、シリンジポンプ20は予め設定された投与速度及び投与量に基づきシリンジ14の押子14aを押し込むことにより、薬液は、設定された投与速度及び投与量でラット12の足底皮下12aに注入される。
なお、各投与ステップにおいて、隣接する投与箇所(穿刺箇所)同士の間隔は、一箇所当たりの投与量が100μL以下の場合で2mm以上あけることが好ましい。これにより、薬液投与による筋電反応の取得において、隣接する投与箇所による影響を回避し、精度の高い測定が可能となる。
組成の異なる複数の薬液を試験する場合には、各投与ステップでの薬液の投与速度及び投与量を同じにする。また、同一組成の薬液について複数の投与条件を試験する場合には、各投与ステップにおいて、薬液の投与速度と投与量の一方又は両方を変えて、薬液を投与する。
ラット12の足底サイズを考慮すると、複数の投与箇所における一箇所当たりの投与量は10〜100μLであることが好ましい。また、複数の投与箇所でのラット12への総投与量は200μL以下であることが好ましい。例えば、投与量と投与箇所数の組合せは、20μL×8箇所(=160μL)、50μL×4箇所(=200μL)、100μL×2箇所(200μL)等が挙げられる。また、薬液の投与速度は、例えば、5〜100μL/secである。
なお、穿刺ステップにおいて穿刺による筋電反応が生じた場合にのみ薬液を投与すると、無駄な薬液投与を回避することができる。すなわち、穿刺したにもかかわらず筋電反応が見られない場合には、別の場所に穿刺し直すことで、筋電反応が生じない箇所への薬液の投与を未然に防止することができる。
注射(穿刺及び薬液投与)に伴ってラット12の半腱様筋12bに発生した筋電位は、測定電極24により検出され、高感度生体電気増幅器28により増幅された後に、データ収集装置30に送られる。データ収集装置30によって、筋電位データから筋電位波形が生成される。生成された筋電位波形は、パーソナルコンピュータ32のモニタ画面32aに表示される。
図2は、得られる筋電位波形の一例を示している。図2において、T1は注射針18を穿刺した時点であり、穿刺による筋電反応(R1)が見られる。また、T2はラット12への薬液の投与を開始した時点であり、薬液投与による筋電反応(R2)が見られる。
上述したように、本発明では、注射針18の穿刺による筋電反応が消えた後に、麻酔されたラット12に注射針18を介して薬液を投与するので、穿刺による筋電反応と薬液投与による筋電反応とが時間的に重ならない。すなわち、薬液投与による筋電反応を、穿刺による筋電反応と分けて測定することができる。
このような筋電位波形が得られたら、薬液投与による痛みを評価(定量化)するために、測定ステップを行う。測定ステップでは、薬液投与による筋電反応の持続時間Tの測定、及び薬液投与による筋電反応が生じてから消えるまでの筋電位の絶対値を積分した積分値S、すなわちEMG強度(μV.s)の測定の少なくとも一方を行う。積分値Sは、筋電反応の持続時間Tの期間における筋電位を整流化し、積分した筋電位波形の面積である。薬液投与による筋電反応の持続時間Tと積分値Sは、パーソナルコンピュータ32により計算してもよいし、データ収集装置30により計算した値をモニタ画面32aに表示させてもよい。
このように、本発明の方法によれば、注射針18の穿刺による筋電反応が消えた後にラット12に薬液を投与して薬液投与による筋電反応を測定するので、筋電図(EMG)上で穿刺による筋電反応と薬液投与による筋電反応とが重なることがない。これにより、穿刺による痛みと分けて、薬液投与による痛みを評価(定量化)することができる。この場合、穿刺による筋電反応が消えてから1秒以上(より好ましくは10秒以上)経過した後に、薬液の投与を開始すると、穿刺による筋電反応と分けて、薬液投与による筋電反応をより効果的に測定することができる。
以上のように組成の異なる複数の薬液毎に、又は複数の投与条件毎に、穿刺ステップ、投与ステップ及び測定ステップを行い、次に、組成の異なる複数の薬液のうち持続時間Tが最も短いあるいは積分値Sが最も小さい薬液組成、又は複数の投与条件のうち持続時間Tが最も短いもしくは積分値Sが最も小さい投与条件を特定する(特定ステップ)。これにより、痛みの少ない薬液組成又は投与条件を選定することができる。
ここで、図3Aは、組成の異なる複数の薬液をラットに注射した場合の各薬液の投与による筋電反応の持続時間を示すグラフである。図3Bは、組成の異なる複数の薬液をラットに注射した場合の各薬液の投与による筋電反応から得たEMG強度を示すグラフである。図3A及び図3Bから、ラットでは薬液組成の違いによって、筋電反応の持続時間及びEMG強度が異なること、すなわち薬液投与による痛みに差があることが分かる。
図4Aは、生理食塩水を異なる複数の投与量にてヒトに注射した場合の痛みの大きさ(VAS:Visual Analog Scale)を示すグラフである(下部に出典元を示す)。VASは、最大を10として、現在の痛みがどの程度であるかを示す評価スケールである。図4Bは、生理食塩水を異なる複数の投与量にてラットに注射した場合の注射液による筋電反応から得たEMG強度を示すグラフである。図4A及び図4Bから、投与量が増えるほど痛みが大きくなる傾向があることは、ヒトもラットも同じであることが分かる。
図5Aは、異なる複数のpH値でヒトに注射した場合の痛みの大きさ(VAS)を示すグラフである(下部に出典元を示す)。図5Bは、異なる複数のpH値でラットに注射した場合の注射液による筋電反応から得たEMG強度を示すグラフである。図5A及び図5Bから、pH値が低いほど痛みが大きくなる傾向があることは、ヒトもラットも同じであることが分かる。
図6Aは、5%NaClをヒトに注射した場合の痛みの大きさ(VAS)の時間経過を示すグラフである(下部に出典元を示す)。図6Aから、5%NaClをヒトに注射すると、大きな痛みが生じることが分かる。一方、図6Bは、NaClを異なる複数の濃度にてラットに注射した場合の注射液による筋電反応から得たEMG強度を示すグラフである。図6Bから、ラットではNaCl濃度が5%以上で痛みが顕著に大きくなることが分かる。よって、図6A及び図6Bから、NaCl濃度による痛みに関して、ヒトとラットは同様の傾向を示すことが分かる。
図7Aは、グルタミン酸を異なる複数のモル濃度にてヒトに注射した場合の痛みの大きさ(VAS)を示すグラフである。なお、図7Aは、同図の下部に示す出典元のグラフに基づいて作成したグラフである。図7Bは、グルタミン酸を異なる複数のモル濃度にてラットに注射した場合の注射液による筋電反応から得たEMG強度を示すグラフである。図7A及び図7Bから、グルタミン酸のモル濃度が高いほど痛みが大きくなる傾向があることは、ヒトもラットも同じであることが分かる。
以上より、ヒトが感じる痛みの大きさは、ラットを用いた筋電反応の測定結果と同様の傾向を示すことが分かる。また、ラット以外の哺乳類の場合にも、ラットと同様の傾向を示すものと考えられる。よって、本発明の方法は、ヒト用の薬液及び投与方法の開発に適用することができる。
図8Aは、ポリエチレングリコール・生理食塩水混合液を異なる複数の粘度にてラットに注射した場合の注射液による筋電反応の持続時間を示すグラフである。図8Bは、ポリエチレングリコール・生理食塩水混合液を異なる複数の粘度にてラットに注射した場合の注射液による筋電反応から得たEMG強度を示すグラフである。図8A及び図8Bから、注射液の粘度の違いで痛みの大きさが変わることが分かる。
図9Aは、リン酸緩衝生理食塩水(pH5)を異なる複数の投与速度にてラットに注射した場合の注射液による筋電反応から得たEMG強度を示すグラフである。図9Bは、10%NaClを異なる複数の投与速度にてラットに注射した場合の注射液による筋電反応から得たEMG強度を示すグラフである。図9A及び図9Bから、注射液の組成によっては、注射液の投与速度の違いによって痛みの大きさが変わることが分かる。
次に、ラット12を用いた薬液投与による痛みの評価について、具体的な実施例を説明する。本実施例においては、以下のように、組成の異なるサンプル1〜3の薬液(炎症性自己免疫疾患治療用の注射用水性製剤)を調整した。
(サンプル1)
リン酸水素二ナトリウム(無水)0.71gを注射用水50mLに溶解した。リン酸二水素ナトリウム(無水)0.60gを注射用水50mLに溶解した。リン酸水素二ナトリウム溶液:リン酸二水素ナトリウム溶液=87:13の容量比で混合し、この混合液を注射用水で10倍希釈して10mMリン酸緩衝液とした。メトトレキサート125mg、塩化ナトリウム27mgを10mMリン酸緩衝液5mLに溶解し、水酸化ナトリウム適量にてpHを7.5付近に調整し、メトトレキサート25mg/mL濃度の水溶液を得た。この水溶液を0.2μmの孔径のメンブランフィルターを用いて濾過し、炎症性自己免疫疾患治療用の注射用水性製剤を調製した。
(サンプル2)
サンプル1における水酸化ナトリウムの添加量を変化させた以外は、サンプル1と同様に行い、pH8.0のメトトレキサートを含有する注射用水性製剤を調製した。
(サンプル3)
サンプル1における水酸化ナトリウムの添加量を変化させた以外は、サンプル1と同様に行い、pH8.5のメトトレキサートを含有する注射用水性製剤を調製した。
図1に示した測定システム10を用い、サンプル1〜3のメトトレキサートを含有する注射用水性製剤をラット12に投与したときの筋電図(EMG)を測定した。
具体的には、濃度3%/Airのイソフルランでラット12を麻酔し、半腱様筋12bを露出した。麻酔を1.5%/Air程度に落とし、足先先端にクリップ型刺激電極34を装着した。電気刺激(40Hz、10mA、2ms)を行い、収縮が認められた位置に測定電極24を挿入した。電気刺激強度を5mAに落とし、100μV程度の反応が得られるまで、麻酔濃度を落とした(1〜1.4%/Air)。麻酔濃度を変更してから30分以上安定化させ、ラット12への薬液の投与を行った。
ラット12への薬液の投与においては、シリンジポンプ20に1mLシリンジ14を装てんし、29Gの注射針18を足底皮下12aに穿刺し、10μL/secの投与速度で20μLを投与した。同一の投与条件にてサンプル1〜3を順次ラット12に投与した。EMG強度の測定結果を図10に示す。
図10から、異なる組成のサンプル1〜3のうち、サンプル1の薬液投与によるEMG強度が最も小さいことが分かった。すなわち、サンプル1の薬液投与による痛みが最も少ないことが分かった。従って、本実施例では、痛みの少ない炎症性自己免疫疾患治療用の注射用水性製剤として、サンプル1の薬液組成を選定することとした。
上記において、本発明について好適な実施形態を挙げて説明したが、本発明は前記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、種々の改変が可能なことは言うまでもない。
10…測定システム 12…ラット
14…シリンジ 18…注射針
20…シリンジポンプ

Claims (11)

  1. 身体の所定部位と、前記所定部位に刺激を与えた際に脊髄反射によって屈曲する骨格筋とを有する哺乳類の実験動物を準備し、
    前記実験動物を吸入麻酔にて麻酔し、
    麻酔された前記実験動物の前記骨格筋に測定電極を挿入し、
    前記骨格筋の筋電位を前記測定電極で測定しながら、麻酔された前記実験動物の前記所定部位である皮下に注射針を穿刺し、
    前記注射針の穿刺による筋電反応が消えてから1秒以上経過した後に、麻酔された前記実験動物の前記皮下への前記注射針を介し薬液投与を開始し、
    前記薬液の投与による筋電反応の持続時間の測定、及び前記薬液の投与による前記筋電反応が生じてから消えるまでの前記筋電位の絶対値を積分したEMG強度の測定の少なくとも一方を行うことにより、穿刺による前記筋電反応と分けて、前記薬液の投与による前記筋電反応を測定する
    ことを特徴とする薬液投与による痛みの評価方法。
  2. 請求項1記載の薬液投与による痛みの評価方法において、
    前記実験動物の前記所定部位の複数の投与箇所に、組成の異なる複数の前記薬液を同じ投与条件で投与し、又は同一組成の前記薬液を異なる投与条件で投与する、
    ことを特徴とする薬液投与による痛みの評価方法。
  3. 請求項2記載の薬液投与による痛みの評価方法において、
    前記実験動物は、ラットである、
    ことを特徴とする薬液投与による痛みの評価方法。
  4. 請求項3記載の薬液投与による痛みの評価方法において、
    前記所定部位は足底皮下であり、前記骨格筋は半腱様筋である、
    ことを特徴とする薬液投与による痛みの評価方法。
  5. 請求項3又は4記載の薬液投与による痛みの評価方法において、
    前記複数の投与箇所における一箇所当たりの投与量は10〜100μLである、
    ことを特徴とする薬液投与による痛みの評価方法。
  6. 請求項5記載の薬液投与による痛みの評価方法において、
    隣接する前記投与箇所同士の間隔を2mm以上あける、
    ことを特徴とする薬液投与による痛みの評価方法。
  7. 請求項3〜6のいずれか1項に記載の薬液投与による痛みの評価方法において、
    前記複数の投与箇所での総投与量は200μL以下である、
    ことを特徴とする薬液投与による痛みの評価方法。
  8. 請求項3〜7のいずれか1項に記載の薬液投与による痛みの評価方法において、
    前記薬液の投与速度は5〜100μL/secである、
    ことを特徴とする薬液投与による痛みの評価方法。
  9. 請求項1〜のいずれか1項に記載の薬液投与による痛みの評価方法において、
    前記穿刺による前記筋電反応が生じた場合にのみ前記薬液を投与する、
    ことを特徴とする薬液投与による痛みの評価方法。
  10. 請求項1〜のいずれか1項に記載の薬液投与による痛みの評価方法において、
    前記測定電極として双極電極を用い、前記実験動物の胸部皮膚に基準電極を貼付する、
    ことを特徴とする薬液投与による痛みの評価方法。
  11. 身体の所定部位と、前記所定部位に刺激を与えた際に脊髄反射によって屈曲する骨格筋とを有する哺乳類の実験動物を準備する準備ステップと、
    前記実験動物を吸入麻酔にて麻酔する麻酔ステップと、
    麻酔された前記実験動物の前記骨格筋に測定電極を留置する測定電極留置ステップと、
    前記骨格筋の筋電位を前記測定電極で測定しながら、麻酔された前記実験動物の前記所定部位である皮下に注射針を穿刺する穿刺ステップと、
    前記注射針の穿刺による筋電反応が消えてから1秒以上経過した後に、麻酔された前記実験動物の前記皮下への前記注射針を介し薬液投与を開始する投与ステップと、
    前記薬液の投与による筋電反応が生じてから消えるまでの前記筋電位の絶対値を積分したEMG強度の測定、及び前記薬液の投与による前記筋電反応の持続時間の測定の少なくとも一方を行うことにより、穿刺による前記筋電反応と分けて、前記薬液の投与による前記筋電反応を測定する測定ステップと、を含み、
    組成の異なる複数の薬液毎に、又は複数の投与条件毎に、前記穿刺ステップ、前記投与ステップ及び前記測定ステップを行い、
    さらに、組成の異なる前記複数の薬液のうち、前記持続時間が最も短い、あるいは前記EMG強度が最も小さい薬液組成、又は前記複数の投与条件のうち、前記持続時間が最も短い、あるいは前記EMG強度が最も小さい投与条件を特定する特定ステップを含む、
    ことを特徴とする薬液投与の選定方法。
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