JP6736073B2 - アンモニア合成触媒 - Google Patents

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Description

本発明は、水素と窒素からアンモニアを直接合成する目的に使用する工業的に利用可能な触媒に関するものであり、特に、担体にメソポーラスカーボンを用いたルテニウム触媒に関するものである。
窒素と水素からアンモニアを直接合成する化学反応は、以下の化学反応式で表される、モル数の減少を伴う発熱反応(標準生成熱は-46.1kJ・mol-1)であり、平衡論的にこの反応は低温、高圧ほど有利になる。
Figure 0006736073
従来のアンモニア合成において使用されている鉄系の触媒は300〜400℃の低温での触媒活性が低く、上記化学反応において平衡論的に不利な400〜600℃の高温で反応を行わざるを得ない。このため、反応ガスの再循環比を大きくし、SV値(空間速度)を高くする等の必要があり、運転経費が増大するという課題があった。
これに対して、秋鹿・尾崎らは、非特許文献1〜非特許文献3および特許文献1〜特許文献4において、ルテニウムを触媒に用いると200〜400℃の低温においても高い触媒活性が得られ、運転経費が抑制できること等を報告している。
このルテニウム触媒を担持する担体に関して、秋鹿・尾崎らは、非特許文献2、非特許文献3、特許文献1、特許文献4および特許文献5において、担体に活性炭を用いると高活性な触媒が得られることを報告している。さらに、非特許文献4および特許文献6において、ルテニウム担持前にあらかじめ活性炭を水素雰囲気中で還元処理すると、活性炭表面に存在するS, N, O, Cl等の不純物を除去でき、触媒活性が向上することも報告している。
Zbigniew Kowalczykらは、非特許文献5および非特許文献6において、また、Xiaoling
Zhengらは、非特許文献7において、活性炭を不活性雰囲気中で熱処理すると比表面積が減少し触媒活性は低下するものの、その後にCO2あるいは水蒸気等で賦活すると高比表面積の部分黒鉛化炭素が得られ、触媒活性が向上することを報告している。
また、市川らは、特許文献7および特許文献8おいて、アラン・アイパー・フォスターらは、特許文献9において、フォルニ・ルチオらは、特許文献10において、ルテニウム触媒の担体に高比表面積の黒鉛を用いると高い触媒活性が得られることをそれぞれ報告している。
さらに、近年、メソ孔を有するメソポーラスカーボンの研究開発が進んでいるところ(非特許文献8、特許文献11、特許文献12等)、Zhou Yapingらは、非特許文献9において、ルテニウム触媒の担体にSiO2を鋳型としたメソポーラスカーボンを用いることを提案している。
一方、ルテニウム触媒の担体に活性炭や黒鉛などの炭素材料を用いるだけでは十分な触媒活性は得られず、非特許文献1〜非特許文献8、特許文献1〜特許文献10において、助触媒にアルカリ金属やアルカリ土類金属を用いることにより高い触媒活性を得られることが報告されており、アルカリ金属の中ではCs、アルカリ土類金属の中ではBaを用いると効果が顕著であることも報告されている。
特公昭48−23800号公報 特開昭48−00184号公報 特開昭48−00185号公報 特公昭51−44509号公報 特公昭54−37592号公報 特開平9−168739号公報 特開昭47−14085号公報 特公昭49−16037号公報 特開昭53−57193号公報 特表2005−511278号公報 特開2006−62954号公報 特開2010−208887号公報
J. Catal., 1970, 16,97 J. Catal., 1972, 27, 424 J. Catal., 1974, 32, 108 J.Catal., 1998, 173, 535 Catal. Lett., 2000, 68, 163 J. Catal., 2006, 239, 313 Carbon, 2002, 40, 2597 Carbon, 2010, 48, 2690 Chin. J. Catal., 2013, 34, 1395
アンモニアの直接合成に用いられるルテニウム触媒に用いられている従来の炭素系の担体は、いくつかの課題を有している。
活性炭の表面にはS, N, O, Cl等からなる不純物が存在し、触媒反応の阻害要因になっているところ、活性炭を水素気流中で熱処理すると不純物が除去され触媒活性は高くなるが、高温で水素処理する必要があるため危険を伴い、触媒を工業的に大量生産することには適していない。
また、活性炭は炭素の結晶性が低いのでメタン化に対する耐性が低く、触媒の耐熱性が劣るという課題も有している。これらの課題を解決する目的で活性炭を不活性雰囲気中で高温熱処理し、炭素の結晶性を向上させると、細孔の狭小化・閉塞が進行して比表面積が大きく低下し、触媒活性が著しく低下するという別の課題を生じる。このため、結晶性を高めた活性炭を再度賦活処理して比表面積を回復させて触媒活性の向上を図っているが、高温での熱処理に加えて賦活操作を行うという二段階の工程を必要とするため、触媒を工業的に大量生産することには適していない。
一方、高比表面積の黒鉛はメタン化に対する耐性が高く、触媒の耐熱性には優れているものの、活性炭と比べると比表面積が小さく、触媒活性は活性炭と同程度に留まり、触媒活性を向上させるという本質的な課題を解決し得ないものである。
さらに、SiO2を鋳型として作製されたメソポーラスカーボンは、低温での触媒活性が活性炭を用いた場合よりも低いという根本的な課題を有しており、加えて、製造時にSiO2をフッ酸で除去するため、製造設備や環境負荷の点で高コストになるので、触媒を工業的に大量生産する材料には適していない。
上記の従来技術の有する課題を踏まえて、本願発明は、工業的大量生産に適した担体材料を用いて、アンモニア合成活性が向上し、耐熱性が向上した、アンモニア合成用のルテニウム触媒を提供することを課題とする。
本発明者らは、MgOを鋳型として作製されたメソポーラスカーボンを不活性雰囲気中において1200℃以上2500℃以下の温度で熱処理することにより得られた炭素材料を担体として用い、これにルテニウム触媒と助触媒としてアルカリ金属またはアルカリ土類金属を担持させることで、アンモニア合成活性が向上し、耐熱性が向上したアンモニア合成触媒を得ることができることを見出した。なお、本炭素材料は、熱処理によりカーボンの黒鉛化が進行する一方で、比較的高い比表面積を維持することができ、かつ、元のメソポーラスカーボンの細孔構造を維持することができることを特徴とする。
MgOを鋳型として作製されたメソポーラスカーボン(例えば、特開2010−208887号公報参照)は、SiO2を鋳型として作製されたメソポーラスカーボンとは異なり、製造工程においてフッ酸などの強酸を使用する必要がなく、製造設備の点で低コストであり、環境負荷の点で優しい工業原料である。このため、MgOを鋳型として作製されたメソポーラスカーボンは触媒の工業的大量生産に非常に適した材料である点で、非特許文献9で用いられているSiO2を鋳型として作製されたメソポーラスカーボンとは工業的価値がまったく異なるものである。
また、一般的に高比表面積の炭素材料は、不活性雰囲気中において高温で熱処理すると、結晶性の向上とともに比表面積が著しく低下するところ、後述の実施例4において確認されているとおり、理由は不明であるが、MgOを鋳型として作製されたメソポーラスカーボンは、不活性雰囲気中で熱処理した場合であっても、高い比表面積を維持できるという性質を有する。
すなわち、MgOを鋳型として作製されたメソポーラスカーボンは、1200℃以上で熱処理するとカーボンの結晶性が向上し、X線回折分析による炭素の積層構造に由来する002面の層間距離は0.375nm以下と、黒鉛の層間距離の理論値である0.3354nmに近づく。熱処理する温度が1500℃であると層間距離は0.368nmとなり、1800℃では0.355nm、2100℃では0.340nmと、黒鉛の層間距離の理論値になお一層近づく。一方で、MgOを鋳型として作製されたメソポーラスカーボンは、熱処理温度が1500℃では、比表面積は1200m2/g、平均細孔直径は10nm、1800℃では900m2/g、11nm、2100℃では、280m2/g、14nmと、熱処理温度の上昇につれて、比表面積が減少し、平均細孔直径が大きくなる傾向は認められるものの、熱処理温度が2500℃であっても150m2/gという高い比表面積と20nmという元のメソポーラスカーボンに近い大きさの平均細孔直径を維持することができる。
このように、MgOを鋳型として作製されたメソポーラスカーボンを不活性雰囲気中において1200℃以上2500℃以下の温度で熱処理することにより、一方で、触媒活性に寄与する炭素材料の黒鉛化が進行するとともに、他方で、高い比表面積と元のメソポーラスカーボンに近い平均細孔直径が維持されることで、得られた炭素材料にルテニウム触媒と助触媒を担持させる際に触媒成分と助触媒成分の担持量が大きく減少することがないことによって、アンモニア合成活性が向上し、耐熱性が向上した、アンモニア合成用のルテニウム触媒を得ることができる。
本発明は、本発明者らにより得られた、これらの知見に基づいてなされたものである。
このような作用効果はMgOを鋳型として作製されたメソポーラスカーボンを上述の温度で熱処理することによって得られる炭素材料を触媒担体として用いることで得られる効果であり、非特許文献5等で用いられている活性炭にはない、新規な作用効果である。また、非特許文献9には、SiO2を鋳型として作製されたメソポーラスカーボンを担体に用いることは記載されているが、300〜400℃の低温での触媒活性は活性炭を用いた場合と同等以下であるし、あらかじめメソポーラスカーボンを不活性雰囲気中で熱処理することも記載されておらず、本発明による上記作用効果は到底予測し得ないものである。
すなわち、この出願は、以下の発明を提供するものである。
〈1〉触媒成分と助触媒成分を担体に担持してなるアンモニア合成触媒であって、前記触媒成分がルテニウムであり、前記助触媒成分がアルカリ金属またはアルカリ土類金属であり、前記担体が、X線回折分析による炭素の積層構造に由来する002面の層間距離が0.339nm以上0.375nm以下の範囲であり、比表面積が150m2/g以上1400m2/g以下の範囲であり、平均細孔直径が8nm以上20nm以下の範囲である炭素材料であることを特徴とする、アンモニア合成触媒。
〈2〉前記担体の前記層間距離が0.340nm以上0.368nm以下の範囲であり、前記比表面積が280m2/g以上1200m2/g以下の範囲であり、前記平均細孔直径が10nm以上14nm以下の範囲であることを特徴とする、〈1〉に記載のアンモニア合成触媒。
〈3〉ルテニウムの担持量が担体の質量に対する質量%で1%以上15%以下であることを特徴とする、〈1〉または〈2〉に記載のアンモニア合成触媒。
〈4〉前記助触媒成分がアルカリ金属であることを特徴とする、〈1〉〜〈3〉のいずれかに記載のアンモニア合成触媒。
〈5〉アルカリ金属の担持量がルテニウムに対するモル比で1.5以上15以下であることを特徴とする、〈4〉に記載のアンモニア合成触媒。
〈6〉前記アルカリ金属が、ナトリウム、カリウム、ルビジウム、セシウムからなる群から選ばれる少なくとも一種類以上であることを特徴とする、〈4〉または〈5〉に記載のアンモニア合成触媒。
〈7〉前記触媒の単位質量当たり、反応の単位時間当たりに生成するアンモニアの物質量が3.4mmol・g-1・h-1以上であることを特徴とする、〈4〉〜〈6〉のいずれかに記載のアンモニア合成触媒。
〈8〉前記助触媒成分がアルカリ土類金属であることを特徴とする、〈1〉〜〈3〉のいずれかに記載のアンモニア合成触媒。
〈9〉アルカリ土類金属の担持量がルテニウムに対するモル比で0.5以上10以下であることを特徴とする、〈8〉に記載のアンモニア合成触媒。
〈10〉前記アルカリ土類金属が、カルシウム、ストロンチウム、バリウムからなる群から選ばれる少なくとも一種類以上であることを特徴とする、〈8〉または〈9〉に記載のアンモニア合成触媒。
〈11〉前記触媒の単位質量当たり、反応の単位時間当たりに生成するアンモニアの物質量が5.7mmol・g-1・h-1以上であることを特徴とする、〈8〉〜〈10〉のいずれかに記載のアンモニア合成触媒。
〈12〉MgOを鋳型として作製されたメソポーラスカーボンを不活性雰囲気中において1200℃以上2500℃以下の温度で熱処理することによって前記担体を調製し、これにルテニウムおよびアルカリ金属またはアルカリ土類金属を担持させることを特徴とする、〈1〉〜〈11〉のいずれかに記載のアンモニア合成触媒の製造方法。
〈13〉前記熱処理温度が1500℃以上2100℃以下の範囲であって、前記担体の前記層間距離が0.340nm以上0.368nm以下の範囲であり、前記比表面積が280m2/g以上1200m2/g以下の範囲であり、前記平均細孔直径が10nm以上14nm以下の範囲であることを特徴とする、〈12〉に記載のアンモニア合成触媒の製造方法。
本発明によれば、触媒の単位質量当たり、反応の単位時間当たりに生成するアンモニアの物質量が、助触媒としてアルカリ金属を用いて3.4mmol・g-1・h-1以上、助触媒としてアルカリ土類金属を用いて5.7mmol・g-1・h-1以上という、極めて高いアンモニア合成活性を有し、耐熱性にも優れる、アンモニア合成触媒が得られる。
本発明の触媒と活性炭を担体とする触媒のメタン化反応性の対比図。実線が本発明の触媒、破線が活性炭を担体とする触媒を示す。
本願発明は、触媒成分と助触媒成分を担体に担持してなるアンモニア合成触媒であって、前記触媒成分がルテニウムであり、前記助触媒成分がアルカリ金属またはアルカリ土類金属であり、前記担体が、X線回折分析による炭素の積層構造に由来する002面の層間距離が0.339nm以上0.375nm以下の範囲であり、比表面積が150m2/g以上1400m2/g以下の範囲であり、平均細孔直径が8nm以上20nm以下の範囲である炭素材料であることを特徴とする、アンモニア合成触媒を内容とするものである。
本願発明の触媒は、触媒の単位質量当たり、反応の単位時間当たりに生成するアンモニアの物質量が、助触媒としてアルカリ金属を用いて3.4mmol・g-1・h-1以上、助触媒としてアルカリ土類金属を用いて5.7mmol・g-1・h-1以上という、極めて高いアンモニア合成活性を有する。
前記担体は、前記層間距離が0.340nm以上0.368nm以下の範囲であり、前記比表面積が280m2/g以上1200m2/g以下の範囲であり、前記平均細孔直径が10nm以上14nm以下の範囲であることが、より好ましい。
本願発明に用いる担体の平均細孔直径が8nm未満であると、ルテニウム触媒や助触媒により細孔が閉塞しやすくなり、高い触媒活性が得られず、また、平均細孔直径が20nmを超えると、比表面積や細孔容積が減少し、触媒担持量の低下による触媒活性の低下を招くため、本願発明に用いる担体の平均細孔直径は、8nm以上20nm以下であることが好ましく、10nm以上14nm以下であることがより好ましい。
本願発明に用いるルテニウム触媒の担持量の範囲は、高い触媒活性が得られれば特に限定されるものではないが、担体の質量に対する質量%で1%未満では触媒担持量が不足し、十分な触媒活性が得られないし、15%を超えるとルテニウム触媒による細孔の閉塞やルテニウム触媒の凝集により触媒活性の低下を招くので、1%以上15%以下であることが好ましく、2.5%以上10%以下であることがより好ましい。
また、本願発明に用いるルテニウム触媒の担持には、含侵法、メカノケミカル法、真空蒸着法など従来公知の方法を採用することができ、ルテニウム触媒の原料には、塩化ルテニウム、硝酸ルテニウム、ニトシロル硝酸ルテニウム、ルテニウム酸カリウム、ルテニウムアセチルアセトナート錯体、ルテニウムカルボニル錯体など従来公知の原料を採用し得る。
本願発明に用いる助触媒の担持量の範囲は、高い触媒活性が得られれば特に限定されるものではないが、助触媒がアルカリ金属の場合、ルテニウムに対するモル比で1.5未満では触媒担持量が不足し、十分な触媒活性が得られず、15を超えると担体の細孔の閉塞や助触媒の凝集による触媒活性の低下を招くので、1.5以上15以下であることが好ましく、2.5以上10以下であることがより好ましい。助触媒がアルカリ土類金属の場合、ルテニウムに対するモル比で0.5未満では触媒担持量が不足し、十分な触媒活性が得られず、10を超えると担体の細孔の閉塞や助触媒の凝集による触媒活性の低下を招くので、0.5以上10以下であることが好ましく、1以上5以下であることがより好ましい。
また、本願発明に用いる助触媒の担持には、含侵法、加熱溶融法、真空蒸着法、金属水素化物吸着分解法など従来公知の方法を採用することができ、助触媒の原料には既存のアルカリ金属塩またはアルカリ土類金属塩を採用し得る。
加えて、本願発明の助触媒に用いるアルカリ金属は、ナトリウム、カリウム、ルビジウム、セシウムからなる群から選ばれる少なくとも一種類以上であればよく、その中でも、セシウムは助触媒としての効果が顕著であるので最も好ましい。また、本願発明の助触媒に用いるアルカリ土類金属は、カルシウム、ストロンチウム、バリウムからなる群から選ばれる少なくとも一種類以上であればよく、その中でも、バリウムは助触媒としての効果が顕著であるので最も好ましい。
本願発明に用いる前記担体は、MgOを鋳型として作製されたメソポーラスカーボンを不活性雰囲気中において1200℃以上2500℃以下の温度で熱処理することによって調製することができる。
MgOを鋳型として作製されたメソポーラスカーボンは、1200℃以上で熱処理するとカーボンの結晶性が向上し、X線回折分析による炭素の積層構造に由来する002面の層間距離は0.375nm以下となり触媒活性が向上するので好ましく、1500℃以上であると層間距離は0.368nm以下となり触媒活性が一層向上するのでより好ましい。
一方で、MgOを鋳型として作製されたメソポーラスカーボンは熱処理温度が2500℃であっても150m2/gという高い比表面積と20nmという大きな平均細孔直径を維持でき、触媒成分と助触媒成分の担持量を大きく減少することなく高い触媒活性が維持できるので好ましく、熱処理する温度が2100℃以下であると比表面積は280m2/g以上、平均細孔直径は14nm以下となり、触媒活性が一層高くなるのでより好ましい。
本願発明において熱処理を行う際の不活性雰囲気を構成するために用いられるガスは、特に限定されるものではないが、高純度窒素ガス、高純度アルゴンガス、高純度ヘリウムガス等がコストと入手の容易さの点で好ましい。
次に、本発明を実施例によりさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
MgOを鋳型とするメソポーラスカーボン(東洋炭素(株)、CNovel P(3)010,BET比表面積1600m2/g、平均細孔直径10nm)を、高純度窒素ガス雰囲気中、1500℃で1時間熱処理し、MPC(1500)を得た。MPC(1500)のX線回折分析による炭素の積層構造に由来する002面の層間距離は0.368nm、比表面積は1200m2/g、平均細孔直径は10nmであった。
ニトロシル硝酸ルテニウム(III)溶液(和光純薬工業(株))を所定の濃度に希釈し、ルテニウム溶液を調製する。これとは別に、所定量の炭酸セシウム(和光純薬工業(株))を水に溶解し、セシウム溶液を調製する。
MPC(1500)を1g採取し、ルテニウム溶液100mLに添加後、30分間撹拌しながら含侵する。続いて、エバポレーターを用いて溶媒を除去し、110℃で1時間乾燥する。その後、不活性雰囲気中400℃で1時間熱処理し、ルテニウム担持メソポーラスカーボンであるRu/MPC(1500)を得る。
次に、Ru/MPC(1500)を1g採取し、セシウム溶液100mLに添加後、30分間撹拌しながら含侵する。続いて、エバポレーターを用いて溶媒を除去し、110℃で1時間乾燥する。その後、触媒を水素気流中450℃で10時間熱処理し、ルテニウム、セシウム担持メソポーラスカーボン触媒である10Ru-2.5Cs/MPC(1500)を調製した。Ru担持量は10wt%、Cs/Ru比は2.5であった。
(実施例2)
実施例1と同じメソポーラスカーボンを、不活性雰囲気中、1800℃で1時間熱処理し、MPC(1800)を得た。MPC(1800)の層間距離は0.355nm、比表面積は900m2/g、平均細孔直径は11nmであった。それ以外は実施例1と同様の操作を行い、Ru/MPC(1800)、10Ru-2.5Cs/MPC(1800)を調製した。Ru担持量は10wt%、Cs/Ru比は2.5であった。
(実施例3)
実施例1と同じメソポーラスカーボンを、不活性雰囲気中、2100℃で1時間熱処理し、MPC(2100)を得た。MPC(2100)の層間距離は0.340nm、比表面積は280m2/g、平均細孔直径は14nmであった。それ以外は実施例1と同様の操作を行い、10Ru-2.5Cs/MPC(2100)を調製した。Ru担持量は10wt%、Cs/Ru比は2.5であった。
(比較例1)
メソポーラスカーボンに替えて、活性炭(大ガスケミカルズ(株)、HG15-119)を水素気流中500℃で3時間処理したものであるACを用いた。ACの層間距離は0.382nm、比表面積は1700m2/g、平均細孔直径は0.9nmであった。それ以外は実施例1と同様の操作を行いRu/AC、10Ru-2.5Cs/ACを調製した。Ru担持量は10wt%、Cs/Ru比は2.5であった。
(実施例4)
以下の方法により、本願発明の実施例1〜3の触媒及びそれに用いた担体、並びに従来技術である比較例1の触媒及びそれに用いた担体の特性測定を行った。
(方法1)触媒活性の測定方法
内径30mmの石英製反応管に触媒0.2gを設置し、H2とN2の混合ガスの流量をSV=9000h-1に設定し、触媒活性測定温度まで昇温する。混合ガスを流した状態でアンモニア合成反応を行い、反応管出口のガスを採取し、ガスクロマトグラフでアンモニア濃度を定量分析する。反応ガスのH2/N2モル比は3、圧力は0.99MPaとし、350と400℃で触媒活性を測定した。触媒活性は、触媒の単位質量当たり、反応の単位時間当たりに生成したアンモニアの物質量(mmol・g-1・h-1)で表す。
(方法2)担体の比表面積と炭素の積層構造に由来する002面の層間距離の測定方法
担体の比表面積は、吸着ガスにN2を用いて、BET法で測定した。
担体の炭素の積層構造に由来する002面の層間距離は、X線回折分析における002面に相当するピークの2θの値から求めた。
(方法3)触媒のメタン化温度の測定方法
内径10mmの石英製反応管にRuのみを担持した担体30mgを設置し、H2気流中で900℃まで10℃/minの速度で昇温しながら、反応管出口のガス中に含まれるメタンを質量分析装置で分析した。
実施例1〜3の触媒と比較例1の触媒のアンモニア合成の触媒活性を測定した結果を、表1に示す。
Figure 0006736073
実施例1〜3は比較例1に比較して11倍から17.5倍の高い触媒活性を示しており、本願発明の触媒は従来技術の触媒に比較して触媒活性が大きく向上するという効果を有する。また、実施例1〜3は400℃よりも低温の350℃で高い触媒活性を示す点で比較例1とは異なっており、本願発明の触媒は従来技術の触媒に比較してより低温で高い触媒活性が得られ、アンモニア合成におけるエネルギー消費量を低減できるという効果も有する。
実施例1〜3および比較例1において用いた担体のX線回折分析における炭素の積層構造に由来する002面の層間距離、比表面積および平均細孔直径を表2に示す。
Figure 0006736073
表2に示された各担体の物理的特性から、表1に示された各触媒のアンモニア合成活性の違いについて、以下のように考察される。
MgOを鋳型として作製されたメソポーラスカーボンの002面の層間距離は、不活性雰囲気中での熱処理温度が高いほど黒鉛の層間距離の理論値である0.3354nmに近づき、熱処理温度が高いほどカーボンの結晶性は向上している。カーボンの結晶性が向上すると担体中の非局在化したπ電子の数が増加し、担体からルテニウム触媒へ供与される電子の数が増えることで、担体の単位表面積当たりのアンモニアの生成量は増加するものと考えられる。一方、MgOを鋳型として作製されたメソポーラスカーボンの比表面積は、不活性雰囲気中での熱処理温度が高いほど小さくなるものの、2100℃で280m2/gと、比較的高い値を維持することができ、一方で、平均細孔直径は、14nmと、熱処理以前の比較的大きな値を維持することができている。これらの作用が相まって、熱処理温度が1500〜2100℃の範囲で、高いアンモニア合成の触媒活性が得られたものと考えられる。
一方、活性炭は、層間距離が0.382nmでありカーボンの結晶性が非常に低いため、担体からルテニウム触媒へ供与される電子の数が著しく少ないこと、および、比表面積は大きいものの、平均細孔直径がより小さいミクロ孔であることが原因となり、アンモニア合成の触媒活性が低いと考えられる。
次に、本願発明の実施例2と比較例1の触媒調製の過程で得られるRu/MPC(1800)とRu/ACを水素気流中で900℃まで昇温した場合のメタン生成の様子を、図1に示す。実線が本発明の触媒、破線が活性炭を担体とする触媒を示す。
従来技術の触媒で担体に用いられている活性炭にルテニウムを担持したRu/ACは、300℃付近からメタンの生成が始まり625℃付近に極めて大きなピークを生じるのに対して、本願発明の触媒で担体に用いているMgOを鋳型として作製されたメソポーラスカーボンをあらかじめ不活性雰囲気中1800℃で熱処理した担体にルテニウムを担持したRu/MPC(1800)は、550℃を超える付近からごくわずかなメタン生成が観察されるのみである。すなわち、本願発明に係る触媒は、従来技術の触媒に比較して、耐熱性の点で極めて優れている。
また、本願発明の触媒に用いるMgOを鋳型として作製されたメソポーラスカーボンは、製造時にフッ酸などの強酸を使用する必要がない点、および、あらかじめ不活性雰囲気中で一回、熱処理するだけで、高活性な触媒を得られる担体とすることができる点で、従来技術の触媒に用いられている担体に比較して、触媒の工業的大量生産に適した担体材料である。
実施例1〜4においては、助触媒としてアルカリ金属であるセシウムを用いた事例を示した。以下の実施例5〜8においては、助触媒としてアルカリ土類金属であるバリウムを用いた事例を示す。
(実施例5)
MgOを鋳型とするメソポーラスカーボン(東洋炭素(株)、CNovel P(3)010,BET比表面積1600m2/g、平均細孔直径10nm)を、高純度窒素ガス雰囲気中、1500℃で1時間熱処理し、MPC(1500)を得た。MPC(1500)のX線回折分析による炭素の積層構造に由来する002面の層間距離は0.368nm、比表面積は1200m2/g、平均細孔直径は10nmであった。
ニトロシル硝酸ルテニウム(III)溶液(和光純薬工業(株))を所定の濃度に希釈し、ルテニウム溶液を調製する。これとは別に、所定量の硝酸バリウム(和光純薬工業(株))を水に溶解し、バリウム溶液を調製する。
MPC(1500)を1g採取し、ルテニウム溶液100mLに添加後、30分間撹拌しながら含侵する。続いて、エバポレーターを用いて溶媒を除去し、110℃で1時間乾燥する。その後、不活性雰囲気中400℃で1時間熱処理し、ルテニウム担持メソポーラスカーボンであるRu/MPC(1500)を得る。
次に、Ru/MPC(1500)を1g採取し、バリウム溶液100mLに添加後、30分間撹拌しながら含侵する。続いて、エバポレーターを用いて溶媒を除去し、110℃で1時間乾燥する。その後、触媒を水素気流中450℃で10時間熱処理し、ルテニウム、バリウム担持メソポーラスカーボン触媒である10Ru-1.8Ba/MPC(1500)を調製した。Ru担持量は10wt%、Ba/Ru比は1.8であった。
(実施例6)
実施例5と同じメソポーラスカーボンを、不活性雰囲気中、1800℃で1時間熱処理し、MPC(1800)を得た。MPC(1800)の層間距離は0.355nm、比表面積は900m2/g、平均細孔直径は11nmであった。それ以外は実施例5と同様の操作を行い、Ru/MPC(1800)、10Ru-1.8Ba/MPC(1800)を調製した。Ru担持量は10wt%、Ba/Ru比は1.8であった。
(実施例7)
実施例5と同じメソポーラスカーボンを、不活性雰囲気中、2100℃で1時間熱処理し、MPC(2100)を得た。MPC(2100)の層間距離は0.340nm、比表面積は280m2/g、平均細孔直径は14nmであった。それ以外は実施例5と同様の操作を行い、10Ru-1.8Ba/MPC(2100)を調製した。Ru担持量は10wt%、Ba/Ru比は1.8であった。
(比較例2)
メソポーラスカーボンに替えて、活性炭(大ガスケミカルズ(株)、HG15-119)を水素気流中500℃で3時間処理したものであるACを用いた。ACの層間距離は0.382nm、比表面積は1700m2/g、平均細孔直径は0.9nmであった。それ以外は実施例1と同様の操作を行いRu/AC、10Ru-1.8Ba/ACを調製した。Ru担持量は10wt%、Ba/Ru比は1.8であった。
(実施例8)
実施例5〜7の触媒及び従来技術である比較例2の触媒について、実施例4で用いたのと同様の触媒活性測定方法により、触媒のアンモニア合成の触媒活性を測定した。
結果を、表3に示す。
Figure 0006736073
実施例5〜7は比較例2に比較して1.2倍から2.0倍の高い触媒活性を示しており、本願発明の触媒は従来技術の触媒に比較して触媒活性が大きく向上するという効果を有する。また、実施例5〜7は400℃よりも低温の380℃で高い触媒活性を示す点で、どちらの温度でもほぼ同一の触媒活性を示す比較例2とは異なっており、本願発明の触媒は従来技術の触媒に比較してより低温で高い触媒活性が得られ、アンモニア合成におけるエネルギー消費量を低減できるという効果も有する。
このように、助触媒としてアルカリ土類金属を用いた場合も、助触媒としてアルカリ金属を用いた場合と同様の、優れた効果が得られている。
以上述べたように、本願発明は、工業的大量生産に適した担体材料を用いて、アンモニア合成活性が向上し、耐熱性が向上した、アンモニア合成用のルテニウム触媒を提供するものであり、工業的価値が極めて大きいものである。
アンモニアは、各種化合物の合成反応において原料化合物の1つとして用いられる等、化学工業において広く使用されている化合物であり、本願発明は、これらの化学工業の分野で広く利用し得るものである。

Claims (13)

  1. 触媒成分と助触媒成分を担体に担持してなるアンモニア合成触媒であって、前記触媒成分がルテニウムであり、前記助触媒成分がアルカリ金属またはアルカリ土類金属であり、前記担体が、X線回折分析による炭素の積層構造に由来する002面の層間距離が0.339nm以上0.375nm以下の範囲であり、比表面積が150m2/g以上1400m2/g以下の範囲であり、平均細孔直径が8nm以上20nm以下の範囲である炭素材料であることを特徴とする、アンモニア合成触媒。
  2. 前記担体の前記層間距離が0.340nm以上0.368nm以下の範囲であり、前記比表面積が280m 2/g以上1200m2/g以下の範囲であり、前記平均細孔直径が10nm以上14nm以下の範囲であることを特徴とする、請求項1に記載のアンモニア合成触媒。
  3. ルテニウムの担持量が担体の質量に対する質量%で1%以上15%以下であることを特徴とする、請求項1または2に記載のアンモニア合成触媒。
  4. 前記助触媒成分がアルカリ金属であることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか一項に記載のアンモニア合成触媒。
  5. アルカリ金属の担持量がルテニウムに対するモル比で1.5以上15以下であることを特徴とする、請求項4に記載のアンモニア合成触媒。
  6. 前記アルカリ金属が、ナトリウム、カリウム、ルビジウム、セシウムからなる群から選ばれる少なくとも一種類以上であることを特徴とする、請求項4または5に記載のアンモニア合成触媒。
  7. 前記触媒の単位質量当たり、反応の単位時間当たりに生成するアンモニアの物質量が3.4mmol・g-1・h-1以上であることを特徴とする、請求項4〜6のいずれか一項に記載のアンモニア合成触媒。
  8. 前記助触媒成分がアルカリ土類金属であることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか一項に記載のアンモニア合成触媒。
  9. アルカリ土類金属の担持量がルテニウムに対するモル比で0.5以上10以下であることを特徴とする、請求項8に記載のアンモニア合成触媒。
  10. 前記アルカリ土類金属が、カルシウム、ストロンチウム、バリウムからなる群から選ばれる少なくとも一種類以上であることを特徴とする、請求項8または9に記載のアンモニア合成触媒。
  11. 前記触媒の単位質量当たり、反応の単位時間当たりに生成するアンモニアの物質量が5.7mmol・g-1・h-1以上であることを特徴とする、請求項8〜10のいずれか一項に記載のアンモニア合成触媒。
  12. MgOを鋳型として作製されたメソポーラスカーボンを不活性雰囲気中において1200℃以上2500℃以下の温度で熱処理することによって前記担体を調製し、これにルテニウムおよびアルカリ金属またはアルカリ土類金属を担持させることを特徴とする、請求項1〜11のいずれか一項に記載のアンモニア合成触媒の製造方法。
  13. 前記熱処理温度が1500℃以上2100℃以下の範囲であって、前記担体の前記層間距離が0.340nm以上0.368nm以下の範囲であり、前記比表面積が280m2/g以上1200m2/g以下の範囲であり、前記平均細孔直径が10nm以上14nm以下の範囲であることを特徴とする、請求項12に記載のアンモニア合成触媒の製造方法。
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