JP6729690B2 - 二次電池の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は二次電池の製造方法に関する。特に、正極および負極の少なくとも一方の電極の作製に特徴を有する二次電池の製造方法に関する。
二次電池は、いわゆる“蓄電池”ゆえに充電・放電の繰り返しが可能であり、様々な用途に用いられている。例えば、携帯電話、スマートフォンおよびノートパソコンなどのモバイル機器に二次電池が用いられている。
二次電池は、正極、負極およびそれらの間のセパレータから少なくとも構成されている。正極は正極材層および正極集電体から構成され、負極は負極材層および負極集電体から構成されている。二次電池は、セパレータを挟み込んだ正極および負極から成る電極構成層が互いに積み重なった積層構造を有している。
特表2015−536036
本願発明者は、従前の二次電池の製法では克服すべき課題があることに気付き、そのための対策を取る必要性を見出した。具体的には以下の課題があることを本願発明者は見出した。
正極および負極のそれぞれの作製では、電極集電体となる金属シート材10に電極活物質を含む電極材層20を形成して電極前駆体30を得た後、かかる電極前駆体30から切出しを行って複数の電極40を得る(図15(a)〜(c)参照)。ここで、電極前駆体30から複数の電極40を切り出すに際しては、切り出した後の残余分が比較的大きくなってしまい(図15(c)参照)、製造効率が高いとは決していえなかった。
本発明はかかる課題に鑑みて為されたものである。即ち、本発明の主たる目的は、製造効率がより高い二次電池の製造方法を提供することである。
本願発明者は、従来技術の延長線上で対応するのではなく、新たな方向で対処することによって上記課題の解決を試みた。その結果、上記主たる目的が達成された二次電池の製造方法の発明に至った。
本発明に係る二次電池の製造方法は、
正極および負極の少なくとも一方の電極の作製が、
電極集電体となる金属シート材に電極材層を形成して電極前駆体を得ること、および
電極前駆体からの切出しを行って複数の電極を形成すること
を含んで成り、
複数の電極の各々の切出し形状が非矩形状となっている。
本発明に係る二次電池の製造方法では、製造効率をより高くすることができる。より具体的には、電極前駆体からの複数の電極の切出しに際して“切出し後の残余分”を減じることができる。
“非矩形状”(“一部切欠き形状”)を説明するための模式図 本発明の一実施形態に係る製造方法におけるプロセス態様を模式的に示した平面図 本発明の一実施形態に係る製造方法におけるプロセス態様を模式的に示した平面図 同一の“非矩形状”が複数得られるように切出しを行う態様を模式的に示した平面図 本発明の一実施形態における「相補的」を説明するための模式図 本発明の一実施形態における「点対称」を説明するための模式図 「互いに形状の異なる四角形を2つ組み合わせた非矩形状」を説明するための模式図 本発明の一実施形態に係る製造方法におけるプロセス態様を模式的に示した平面図(集電体タブ部を含めた切出し) 本発明の一実施形態に係る製造方法におけるプロセス態様を模式的に示した平面図(集電体タブ部を含めた切出し) 本発明の一実施形態に係る製造方法におけるプロセス態様を模式的に示した平面図(“非矩形状”のコーナー部分の面取りなど) 切出しの変更態様を模式的に示した平面図 切出しの変更態様を模式的に示した平面図 切出しの変更態様を模式的に示した平面図 本発明の一実施形態に係る製造方法におけるプロセス態様を模式的に示した平面図(間欠塗工を利用した電極材層形成) 従来技術の製造方法におけるプロセス態様を模式的に示した平面図
以下では、本発明の一実施形態に係る二次電池の製造方法をより詳細に説明する。必要に応じて図面を参照して説明を行うものの、図面における各種の要素は、本発明の理解のために模式的かつ例示的に示したにすぎず、外観や寸法比などは実物と異なり得る。
本明細書で直接的または間接的に説明される“厚み”の方向は、二次電池を構成する電極材の積層方向に基づいており、即ち、“厚み”は正極と負極との積層方向における寸法に相当する。また、本明細書で用いる「平面視」とは、かかる厚みの方向に沿って対象物を上側または下側からみた場合の見取図に基づいている。
更に、本明細書で直接的または間接的に用いる“上下方向”および“左右方向”は、それぞれ図中における上下方向および左右方向に相当する。特記しない限り、同じ符号または記号は、同じ部材または同じ意味内容を示すものとする。
[本発明で製造される二次電池の構成]
本発明の製造方法では二次電池が得られる。本明細書でいう「二次電池」とは、充電・放電の繰り返しが可能な電池のことを指している。従って、本発明の製造方法で得られる二次電池は、その名称に過度に拘泥されるものでなく、例えば“蓄電デバイス”なども対象に含まれ得る。
本発明の製造方法で得られる二次電池は、正極、負極およびセパレータを含む電極構成層が積層した電極組立体を有して成る。正極と負極とはセパレータを介して積み重なって電極構成層を成しており、かかる電極構成層が少なくとも1つ以上積層した電極組立体が電解質と共に外装体に封入されている。
正極は、少なくとも正極材層および正極集電体から構成されている。正極では正極集電体の少なくとも片面に正極材層が設けられており、正極材層には電極活物質として正極活物質が含まれている。例えば、電極組立体における複数の正極は、それぞれ、正極集電体の両面に正極材層が設けられていてよいし、あるいは、正極集電体の片面にのみ正極材層が設けられていてよい。二次電池のさらなる高容量化の観点でいえば正極は正極集電体の両面に正極材層が設けられていることが好ましい。
負極は、少なくとも負極材層および負極集電体から構成されている。負極では負極集電体の少なくとも片面に負極材層が設けられており、負極材層には電極活物質として負極活物質が含まれている。例えば、電極組立体における複数の負極は、それぞれ、負極集電体の両面に負極材層が設けられていてよいし、あるいは、負極集電体の片面にのみ負極材層が設けられていてよい。二次電池のさらなる高容量化の観点でいえば負極は負極集電体の両面に負極材層が設けられていることが好ましい。
正極および負極に含まれる電極活物質、即ち、正極活物質および負極活物質は、二次電池において電子の受け渡しに直接関与する物質であり、充放電、すなわち電池反応を担う正負極の主物質である。より具体的には、「正極材層に含まれる正極活物質」および「負極材層に含まれる負極活物質」に起因して電解質にイオンがもたらされ、かかるイオンが正極と負極との間で移動して電子の受け渡しが行われて充放電がなされる。正極材層および負極材層は特にリチウムイオンを吸蔵放出可能な層であることが好ましい。つまり、非水電解質を介してリチウムイオンが正極と負極との間で移動して電池の充放電が行われる非水電解質二次電池となっていることが好ましい。充放電にリチウムイオンが関与する場合、本発明の製造方法で得られる二次電池は、いわゆる“リチウムイオン電池”に相当し、正極および負極がリチウムイオンを吸蔵放出可能な層を有している。
正極材層の正極活物質は例えば粒状体から成るところ、粒子同士の十分な接触と形状保持のためにバインダー(“結着材”とも称される)が正極材層に含まれていることが好ましい。更には、電池反応を推進する電子の伝達を円滑にするために導電助剤が正極材層に含まれていてもよい。同様にして、負極材層の負極活物質は例えば粒状体から成るところ、粒子同士の十分な接触と形状保持のためにバインダーが含まれることが好ましく、電池反応を推進する電子の伝達を円滑にするために導電助剤が負極材層に含まれていてもよい。このように、複数の成分が含有されて成る形態ゆえ、正極材層および負極材層はそれぞれ“正極合材層”および“負極合材層”などと称すこともできる。
正極活物質は、リチウムイオンの吸蔵放出に資する物質であることが好ましい。かかる観点でいえば、正極活物質は例えばリチウム含有複合酸化物であることが好ましい。より具体的には、正極活物質は、リチウムと、コバルト、ニッケル、マンガンおよび鉄から成る群から選択される少なくとも1種の遷移金属とを含むリチウム遷移金属複合酸化物であることが好ましい。つまり、本発明の製造方法で得られる二次電池の正極材層においては、そのようなリチウム遷移金属複合酸化物が正極活物質として好ましくは含まれている。例えば、正極活物質はコバルト酸リチウム、ニッケル酸リチウム、マンガン酸リチウム、リン酸鉄リチウム、または、それらの遷移金属の一部を別の金属で置き換えたものであってよい。このような正極活物質は、単独種として含まれてよいものの、二種以上が組み合わされて含まれていてもよい。あくまでも例示にすぎないが、本発明の製造方法で得られる二次電池では、正極材層に含まれる正極活物質がコバルト酸リチウムとなっていてよい。
正極材層に含まれる得るバインダーとしては、特に制限されるわけではないが、ポリフッ化ビニリデン、ビニリデンフルオライド−ヘキサフルオロプロピレン共重合体、ビニリデンフルオライド−テトラフルオロチレン共重合体およびポリテトラフルオロチレンなどから成る群から選択される少なくとも1種を挙げることができる。正極材層に含まれる得る導電助剤としては、特に制限されるわけではないが、サーマルブラック、ファーネスブラック、チャンネルブラック、ケッチェンブラックおよびアセチレンブラック等のカーボンブラック、黒鉛、カーボンナノチューブおよび気相成長炭素繊維等の炭素繊維、銅、ニッケル、アルミニウムおよび銀等の金属粉末、ならびに、ポリフェニレン誘導体などから選択される少なくとも1種を挙げることができる。例えば、正極材層のバインダーはポリフッ化ビニリデンであってよく、また、正極材層の導電助剤はカーボンブラックであってよい。あくまでも例示にすぎないが、正極材層のバインダーおよび導電助剤は、ポリフッ化ビニリデンとカーボンブラックとの組合せとなっていてよい。
負極活物質は、リチウムイオンの吸蔵放出に資する物質であることが好ましい。かかる観点でいえば、負極活物質は例えば各種の炭素材料、酸化物、または、リチウム合金などであることが好ましい。
負極活物質の各種の炭素材料としては、黒鉛(天然黒鉛、人造黒鉛)、ハードカーボン、ソフトカーボン、ダイヤモンド状炭素などを挙げることができる。特に、黒鉛は電子伝導性が高く、負極集電体との接着性が優れる点などで好ましい。負極活物質の酸化物としては、酸化シリコン、酸化スズ、酸化インジウム、酸化亜鉛および酸化リチウムなどから成る群から選択される少なくとも1種を挙げることができる。負極活物質のリチウム合金は、リチウムと合金形成され得る金属であればよく、例えば、Al、Si、Pb、Sn、In、Bi、Ag、Ba、Ca、Hg、Pd、Pt、Te、Zn、Laなどの金属とリチウムとの2元、3元またはそれ以上の合金であってよい。このような酸化物は、その構造形態としてアモルファスとなっていることが好ましい。結晶粒界または欠陥といった不均一性に起因する劣化が引き起こされにくくなるからである。あくまでも例示にすぎないが、本発明の製造方法で得られる二次電池では、負極材層の負極活物質が人造黒鉛となっていてよい。
負極材層に含まれる得るバインダーとしては、特に制限されるわけではないが、スチレンブタジエンゴム、ポリアクリル酸、ポリフッ化ビニリデン、ポリイミド系樹脂およびポリアミドイミド系樹脂から成る群から選択される少なくとも1種を挙げることができる。例えば、負極材層に含まれるバインダーはスチレンブタジエンゴムとなっていてよい。負極材層に含まれる得る導電助剤としては、特に制限されるわけではないが、サーマルブラック、ファーネスブラック、チャンネルブラック、ケッチェンブラックおよびアセチレンブラック等のカーボンブラック、黒鉛、カーボンナノチューブおよび気相成長炭素繊維等の炭素繊維、銅、ニッケル、アルミニウムおよび銀等の金属粉末、ならびに、ポリフェニレン誘導体などから選択される少なくとも1種を挙げることができる。なお、負極材層には、電池製造時に使用された増粘剤成分(例えばカルボキシルメチルセルロース)に起因する成分が含まれていてもよい。
あくまでも例示にすぎないが、負極材層における負極活物質およびバインダーは人造黒鉛とスチレンブタジエンゴムとの組合せになっていてよい。
正極および負極に用いられる正極集電体および負極集電体は電池反応に起因して活物質で発生した電子を集めたり供給したりするのに資する部材である。このような集電体は、シート状の金属部材であってよく、多孔または穿孔の形態を有していてよい。例えば、集電体は金属箔、パンチングメタル、網またはエキスパンドメタル等であってよい。正極に用いられる正極集電体は、アルミニウム、ステンレスおよびニッケル等から成る群から選択される少なくとも1種を含んだ金属箔から成るものが好ましく、例えばアルミニウム箔であってよい。一方、負極に用いられる負極集電体は、銅、ステンレスおよびニッケル等から成る群から選択される少なくとも1種を含んだ金属箔から成るものが好ましく、例えば銅箔であってよい。
正極および負極に用いられるセパレータは、正負極の接触による短絡防止および電解質保持などの観点から設けられる部材である。換言すれば、セパレータは、正極と負極と間の電子的接触を防止しつつイオンを通過させる部材であるといえる。好ましくは、セパレータは多孔性または微多孔性の絶縁性部材であり、その小さい厚みに起因して膜形態を有している。あくまでも例示にすぎないが、ポリオレフィン製の微多孔膜がセパレータとして用いられてよい。この点、セパレータとして用いられる微多孔膜は、例えば、ポリオレフィンとしてポリエチレン(PE)のみ又はポリエチレン(PP)のみを含んだものであってよい。更にいえば、セパレータは、“PE製の微多孔膜”と“PP製の微多孔膜”とから構成される積層体であってもよい。セパレータの表面が無機粒子コート層および/または接着層等により覆われていてもよい。セパレータの表面が接着性を有していてもよい。なお、本発明において、セパレータは、その名称によって特に拘泥されるべきでなく、同様の機能を有する固体電解質、ゲル状電解質、絶縁性の無機粒子などであってもよい。
本発明の製造方法で得られる二次電池では、正極、負極およびセパレータを含む電極構成層から成る電極組立体が電解質と共に外装に封入されている。正極および負極がリチウムイオンを吸蔵放出可能な層を有する場合、電解質は有機電解質・有機溶媒などの“非水系”の電解質であることが好ましい(すなわち、電解質が非水電解質となっていることが好ましい)。電解質では電極(正極・負極)から放出された金属イオンが存在することになり、それゆえ、電解質は電池反応における金属イオンの移動を助力することになる。
非水電解質は、溶媒と溶質とを含む電解質である。具体的な非水電解質の溶媒としては、少なくともカーボネートを含んで成るものが好ましい。かかるカーボネートは、環状カーボネート類および/または鎖状カーボネート類であってもよい。特に制限されるわけではないが、環状カーボネート類としては、プロピレンカーボネート(PC)、エチレンカーボネート(EC)、ブチレンカーボネート(BC)およびビニレンカーボネート(VC)から成る群から選択される少なくとも1種を挙げることができる。鎖状カーボネート類としては、ジメチルカーボネート(DMC)、ジエチルカーボネート(DEC)、エチルメチルカーボネート(EMC)およびジプロピルカーボネート(DPC)から成る群から選択される少なくも1種を挙げることができる。あくまでも例示にすぎないが、非水電解質として環状カーボネート類と鎖状カーボネート類との組合せが用いられてよく、例えばエチレンカーボネートとジエチルカーボネートとの混合物が用いられる。また、具体的な非水電解質の溶質としては、例えば、LiPFおよび/またはLiBFなどのLi塩が好ましく用いられる。
二次電池の外装体は、正極、負極及びセパレータを含む電極構成層が積層した電極組立体を包み込むものであるが、ハードケースの形態であってよく、あるいは、ソフトケースの形態であってもよい。具体的には、外装体は、いわゆる“金属缶”に相当するハードケース型であってもよく、あるいは、いわゆるラミネートフィルムから成る“パウチ”に相当するソフトケース型であってもよい。
[本発明の製造方法の特徴]
本発明の製造方法は、電極の作製法に特徴を有している。特に、正極および負極の少なくとも一方の電極の作製時における電極の切出しに特徴を有している。具体的には、正極および負極の少なくとも一方の電極の作製が、図2および図3に示すように、電極集電体となる金属シート材10に電極材層20を形成して電極前駆体30を得ること、および、電極前駆体30から切出しを行って複数の電極40を形成することを含んで成り、複数の電極40の各々の切出し形状を非矩形状とする。
本明細書でいう「非矩形状」とは、平面視における電極形状が正方形および長方形といった矩形状の概念に通常含まれるものでない形状を指しており、特にそのような正方形・長方形から部分的に一部欠いた形状のことを指している。従って、広義には、「非矩形状」は、厚み方向にて上側から見た平面視の電極形状が正方形・長方形でない形状を指しており、狭義には、平面視の電極形状が正方形・長方形をベースにしつつも、それから部分的に一部切欠いた形状(好ましくはベースの正方形・長方形のコーナー部分が切欠かれた形状)となっていることを指している。あくまでも例示にすぎないが、「非矩形状」は、平面視における電極形状が正方形・長方形をベースとし、かかるベース形状よりも小さい平面視サイズの正方形、長方形、半円形、半楕円形、円形・楕円形の一部またはそれらの組合せ形状を当該ベース形状から切り欠いて得られる形状(特にベース形状のコーナー部分から切り欠いて得られる形状)であってよい(図1参照)。
このような“非矩形状”が得られるように複数の電極の切出しを行うと、切出し後の残余分をより減じることができる。これは、二次電池の製造に最終的に使用されない“無駄部分”を少なくできる(特に、電極活物質の廃棄を少なくできる)ことを意味しており、二次電池の製造効率がより高くなる。また、そのように“無駄部分”を少なくできることは二次電池の低コスト製造にもつながる。
更に、本明細書でいう「金属シート材」は、広義には、薄い金属部材を意味しており、狭義には、製造される二次電池の電極集電体に相当する部材であって、導電性を呈するシート状の金属部材を意味している。かかる金属シート材の具体例としては、例えば、金属箔を挙げることができる。
まず、かかる本発明の製造方法の前提となる二次電池の一般的な製法について説明する。二次電池の製法では、正極、負極、電解液およびセパレータをそれぞれに作製・調製した後(必要に応じて市販品から調達してもよい)、それらを一体化して組み合わせることで二次電池を得ることができる。
(正極の作製)
正極の作製では、まず、正極材スラリーを調製する。正極材スラリーは、正極活物質およびバインダーを少なくとも含む電極材層原料である。かかる正極材スラリーを正極集電体として用いられる金属シート材(例えば、アルミニウム箔)に塗布し、ロールプレス機で圧延する。これにより、正極前駆体、すなわち、電極前駆体が得られる。特に、金属シート材は、帯状に長い形状を有していることが好ましく、そのような長尺状の金属シートに対して正極材スラリーを塗布する。塗布するエリアは、長尺状の金属シートの全領域ではなく、金属シート材の両幅方向の周縁部分などには塗布しないことが好ましい。ある1つの好適な態様では、長尺状の金属シート材よりもひとまわり小さくなるように正極材スラリーを同様の長尺状に塗布することが好ましい。得られる正極前駆体(特に帯状に長い正極前駆体)は、次工程に供されるまで、必要に応じてロール状に巻かれるなどして保管されたり、適宜運搬などに付されたりする。そして、次工程では、正極前駆体から複数の正極を得るべく切り出しが行われる(ロール状に巻かれていた場合では展開した後で切り出しが行われる)。例えば、正極前駆体を機械的な切断に付すことによって正極前駆体(特に「正極材スラリーが塗布された部分」)から正極の切出しを行う。あくまでも例示にすぎないが、いわゆる“打ち抜き操作”を行ってよい。以上のような操作を経ることによって、所望の正極を複数得ることができる。
(負極の作製)
負極の作製は、正極の作製と同様である。負極の作製では、まず、負極材スラリーを調製する。負極材スラリーは、負極活物質およびバインダーを少なくとも含む電極材層原料である。かかる負極材スラリーを負極集電体として用いられる金属シート材(例えば銅箔)に塗布し、ロールプレス機で圧延する。これにより、負極前駆体、すなわち、電極前駆体が得られる。特に、金属シート材は、帯状に長い形状を有していることが好ましく、そのような長尺状の金属シート材に対して負極材スラリーを塗布する。塗布するエリアは、長尺状の金属シート材の全領域ではなく、金属シート材の両幅方向の周縁部分などには塗布しないことが好ましい。ある1つの好適な態様では、長尺状の金属シート材よりもひとまわり小さくなるように負極材スラリーを同様の長尺状に塗布することが好ましい。得られる負極前駆体(特に帯状に長い負極前駆体)は、次工程に供されるまで、必要に応じてロール状に丸められるなどして保管されたり、適宜運搬などに付されたりする。そして、次工程では、負極前駆体から複数の負極を得るべく切り出しが行われる(ロール状に巻かれていた場合では展開した後で切り出しが行われる)。例えば、負極前駆体を機械的な切断に付すことによって負極前駆体(特に「負極材スラリーが塗布された部分」)から負極の切出しを行う。あくまでも例示にすぎないが、いわゆる“打ち抜き操作”を行ってよい。以上のような操作を経ることによって、所望の負極を複数得ることができる。
(電解質の調製)
電池使用時にて正極・負極間のイオン移動を担うことになる電解質を調製する(リチウムイオン電池の場合、特に非水電解質を調製することになる)。よって、そのような電解質となる原料を混合して所望の電解質を調製する(本発明の製造方法において、電解質は常套の二次電池に使用される常套的な電解質であってよく、それゆえ、その原料も二次電池の製造に常套的に使用されるものを用いてよい)。
(セパレータの準備)
本発明の製造方法において、セパレータは常套的なものであってよく、それゆえ、二次電池として常套的に使用されるものを用いてよい。
二次電池は、以上のように作製・調製された正極、負極、電解液およびセパレータを一体的に組み合わせることによって得ることができる。特に、正極と負極とはセパレータを介して複数積み重ねて電極組立体を形成し、かかる電極組立体を電解質と共に外装体に封入することによって二次電池を得ることができる。なお、セパレータは枚葉にカットしたものを積層してよいし、あるいは、九十九状に積層して余剰分をカットしたものでもよい。更には電極をセパレータで個装したものを積層してもよい。
(本発明の特徴)
本発明は、上述の如くの二次電池の製造につき、特に電極の作製に特徴を有している。より具体的には、正極および負極の少なくとも一方の電極の作製について、電極前駆体からの切出し操作を“非矩形状”に行い、複数の電極40を得る(図2および図3参照)。つまり、複数の正極の各々の切出し形状が“非矩形状”となるように正極前駆体から切り出しを行い、および/または、複数の負極の各々の切出し形状が“非矩形状”となるように負極前駆体から切り出しを行う。なお、図2および図3に示すように、複数の電極が、その電極前駆体30の長手方向(すなわち、金属シート材10の長手方向)に沿って互いに隣接するように切出しを行うことが好ましい。換言すれば、切り出される複数の“非矩形状”は電極前駆体30または金属シート材10の長手方向に沿って列を成すような態様が好ましい。
切り出される複数の電極40は、同一電池の製造に用いられることが好ましい。つまり、切り出される複数の“非矩形状”の電極(正極・負極)を用いて、平面視にて非矩形状の二次電池を製造することが好ましい。なお、同一電池の製造に限らず、別個の電池製造に「切り出される複数の“非矩形状”の電極(正極・負極)」を用いてもよい。かかる場合であっても、平面視にて非矩形状の二次電池が好ましくは製造される。
好ましくは、複数の電極のそれぞれの切出し形状を互いに同一(すなわち、同一形状および/または同一平面視サイズ)にする。つまり、例えば図4に示すように、同一の“非矩形状”(40)が複数得られるように、電極前駆体からの切出しを行う。正極の作製の場合では、複数の正極の切出し形状が互いに同一の非矩形状となるように正極前駆体から切り出しを行う。負極の作製の場合では、複数の負極の切出し形状が互いに同一の非矩形状となるように負極前駆体から切り出しを行う。このような切り出しによって、複数の電極(正極・負極)を同一の二次電池の製造に好適に用いることができる。なお、正極の形状と負極との間の形状は、必ずしも互いに同一にする必要はないものの、同一の二次電池の製造に用いる場合では、実質的に同一形状または略同一形状にすることが好ましい(典型的には、二次電池の中に組み込まれる正極と負極とでは、僅かに負極サイズの方が大きいことが一般に多いので、その点でいえば、正極の形状と負極との形状は平面視にて互いに相似形となっていることが好ましい)。
ある好適な態様では、複数の電極のそれぞれの切出しを“相補的”に行う。具体的には、切出しにおいて互いに隣接する切出し形状同士が相補的な関係を有するようにする。これは、電極前駆体において互いに隣接する切出し形状同士が相補的となるように切り出すことを意味している。つまり、正極の作製の場合では、複数の正極の切出し形状が隣接する正極間で互いに相補的となるように正極前駆体から切り出すことが好ましい。負極の作製の場合では、複数の負極の切出し形状が隣接する負極間で互いに相補的となるように負極前駆体から切り出すことが好ましい。双方の場合とも、電極前駆体30の長手方向(すなわち、金属シート材10の長手方向)において相補的な関係が連続する態様となることが好ましい。ここでいう「相補的」とは、平面視(厚み方向に上側から見た平面図)において隣接する切出し形状の一方とその他方とが互いに形状を補完し合ってそれらの間を詰めることができる関係を有することを意味している(図5参照)。図5に示す態様から分かるように、“相補的”は、互いに形状を組み合わせた場合、個々の切り欠き部分を相互に埋めることができる形状であることを意味している(個々の切り欠き部分を必ずしも完全に埋めるものでなくてよく、少なくとも部分的に互いに埋めることができる形状関係を有している)。
このような“相補的”の場合、互いに隣接する切出し形状同士の間の“残余分”を減じ易くなり、電極作製の効率をより高くできる。例えば、図2および図3に示すように平面視(厚み方向に上側から見た平面図)において隣接する切出し形状が、互いに反転した配置関係を有する一部切欠き形状となっていてよい。図示する態様では、“一部切欠き形状”は、平面視における電極形状が長方形(矩形)をベースにして、かかるベース形状より小さい平面視サイズの別の長方形(サブ矩形)を当該ベース形状から切り欠いた形状となっている(図1参照)。
ある好適な態様では、複数の電極のそれぞれの切出しを“点対称”に行う。具体的には、切出しにおいて互いに隣接する切出し形状同士が点対称な関係を有するようにする。これは、電極前駆体において互いに隣接する切出し形状同士が点対称となるように切り出すことを意味している。つまり、正極の作製の場合では、複数の正極の切出し形状が隣接する正極間で互いに点対称の形態関係を有するように正極前駆体から切り出すことが好ましい。負極の作製の場合では、複数の負極の切出し形状が隣接する負極間で互いに点対称の形態関係を有するように負極前駆体から切り出すことが好ましい。双方の場合とも、電極前駆体30の長手方向(すなわち、金属シート材10の長手方向)において点対称の関係が連続する態様となることが好ましい。ここでいう「点対称」とは、平面視(厚み方向に上側から見た平面図)において隣接する切出し形状の一方とその他方とが互いに点対称の関係を有していることを意味している(図6参照)。つまり、本明細書でいう「点対称の関係を有する」とは、図6に示すように、互いに隣接する切出し形状の一方を対称中心に180°回転させると、他方に重なり、その逆も同じである態様を意味している。
かかる“点対称”の場合、互いに隣接する切出し形状の間の“残余分”を減じ易くなり、電極作製の効率をより高くできる。図2および図3に示す態様では、点対称の関係が切出し方向に沿って連続するように維持されている。図2および図3から分かるように、“点対称”の態様は特に複数の電極の切出し形状が互いに同一の非矩形状となるように電極前駆体から切り出しを行う態様にも相当し得る。図2および図3では、点対称の関係を有する形状は、平面視における電極形状が長方形(矩形)をベースにして、かかるベース形状より小さい平面視サイズの別の長方形(サブ矩形)を当該ベース形状から切り欠いた形状となっている。
ある好適な態様では、各々の切出し形状が“組合せ四角形”となるように複数の電極の切り出しを行う。具体的には、互いに形状の異なる四角形を2つ組み合わせた非矩形状が切出し形状として得られるように切り出すことが好ましい。つまり、正極の作製の場合では、複数の正極の切出し形状が“互いに形状の異なる四角形を2つ組み合わせた非矩形状”となるように切り出すことが好ましい。負極の作製の場合では、複数の負極の切出し形状が“互いに形状の異なる四角形を2つ組み合わせた非矩形状”となるように切り出すことが好ましい。ここでいう「互いに形状の異なる四角形を2つ組み合わせた非矩形状」とは、平面視における形状が、互いに異なる2つの正方形および/または長方形を並設するように組み合わせた形状であることを指している(図7参照)。特に好ましくは、図7に示すように平面視にて一方の正方形・長方形と他方の正方形・長方形とが互いにオーバーラップすることなく、ある辺にて部分的に共有するように組み合わされた“非矩形状”となっている。なお、図7に示す態様のように、「一方の正方形・長方形」と「他方の正方形・長方形」との間では、それらの短手寸法(例えば金属シート材の長手方向における寸法)が互いに略同じであってよい。
かかる“組合せ四角形”の場合、互いに隣接する切出し形状の間の“残余分”を減じ易くなり、電極作製の効率をより高くできる。また、種々の電池設置スペースに好適となる形状を二次電池が取り易くなり、形状自由度がより高い電池を得ることができる。
例えば、切出しされる“非矩形状”は、平面視におけるサイズが互いに異なる四角形を組み合わせたものであってよい。具体的には、“非矩形状”は、相対的に大きい四角形と、相対的に小さい四角形とが互いに一辺を共有して組み合わされており、相対的に大きい四角形の一辺の半分割点をまたがない位置に相対的に小さい四角形が位置するものが好ましい(図7参照)。かかる場合、「相対的に小さい四角形」と「相対的に大きい四角形」との接続箇所は、「相対的に大きい四角形」の辺(前記の“共有”する一辺)における0%以上50%以下の位置、あるいは、50%以上100%以下の位置であってよい(0%の位置は「相対的に大きい四角形」において前記“共有”する一辺が他辺と交わる点に相当し、図示する態様では“a点”が0%の位置に相当する)。かかるサイズの異なる四角形の組合せでは“非矩形状”の形状設計を行いやすく、特に、上述した「互いに隣接する切出し形状同士の相補的な関係」および/または「互いに隣接する切出し形状同士の点対称の関係」が得られ易くなる。
ある好適な態様では、複数の電極のそれぞれの切出しを集電体タブ部が含まれるように行うことが好ましい。具体的には、図8および図9に示すように、電極材層20が設けられていない金属シート材10の領域(非電極材領域)が切出し形状に含まれるように切出しを行い、それによって、複数の電極40のそれぞれに集電体タブ部45を設けることが好ましい。かかる場合、特に、複数の電極間においては集電体タブ部の位置を切出し形状における同一箇所に位置付けることが好ましい。つまり、正極の作製の場合では、複数の正極の間で正極集電体タブ部(いわゆる“正極タブ”)の位置を切出し形状の同一箇所にすることが好ましい。負極の作製の場合では、複数の負極の間で負極集電体タブ部(いわゆる“負極タブ”)の位置を切出し形状の同一箇所にすることが好ましい。例えば、図8および図9に示す態様では、複数の電極40間のそれぞれの非矩形状の同一辺に集電体タブ部45が位置付けられるように切り出している。特に、図示する態様では、金属シート材10の両幅方向の周縁部分に「電極材層20が設けられていない金属シート材10の領域」が存在するので、集電体タブ部45が金属シート材10の短手方向(すなわち、電極前駆体30の短手方向)に突出する形態で切出しを行うことが好ましい。
このような「電極材層20が設けられていない金属シート材10の領域」を含めた切出しでは、集電体タブ部まで考慮して効率の良い電極切り出しを行うことができるので、電極作製の効率をより高くできる。
ある好適な態様では、切り出される複数の電極において、隣接する電極間の離隔距離(例えば“離隔距離の最大”あるいは“離隔距離の平均”)は、切り出される電極における「金属シート材の長手方向に沿った寸法」(例えば“電極の短手寸法”)よりも小さくなっている。つまり、金属シート材の長手方向において、隣接する電極間の離隔寸法(例えば“最大離隔寸法”あるいは“平均離隔寸法”)は、切り出される各電極の寸法(例えば、“電極最小寸法”あるいは“電極平均寸法”)よりも小さくなっていることが好ましい。
以上、本発明の実施形態について説明してきたが、あくまでも典型例を例示したに過ぎない。従って、本発明はこれに限定されず、種々の態様が考えられることを当業者は容易に理解されよう。
例えば、図10に示すように“非矩形状”(40)は面取りされた形態を有するものであってよい。具体的には、“非矩形状”のコーナーに相当する部分が面取りされるように切り出してよい。また、図示するように“非矩形状”(40)は平面視にて内側に局所的に窪んだ形態を有していてもよい。更には、切出し形状のコーナー部に相当する部分は、平面視にて角張っているものに限らず、Rが付いた形態であってもよい。Rが付くことによって、切出し時に電極材層がその周縁エッジにて局所的に崩れるといった不都合を減じることができる。
上述した「切出し形状の相補的な関係」および/または「切出し形状の点対称の関係」は、金属シート材の長手方向に沿って切出し形状が互いに隣接する態様に関連しているが、本発明は必ずしもそれに限定されない。「切出し形状の相補的な関係」および/または「切出し形状の点対称の関係」は、金属シート材の短手方向に沿って隣接する切出し形状について為されてもよい。つまり、本発明の製造方法では、図11〜図13に示すような態様で“非矩形状”の切出しを行ってもよい。図11〜図13に示される態様から分かるように、金属シート材10の短手方向にて2つの電極が“非矩形状”に切り出されており、そのように短手方向に隣接する切出し形状同士が相補的な関係および/または点対称の関係を有している。
また、本発明の製造方法は、電極材層が“間欠塗工”で得られる場合であっても好適に実施できる。具体的には、図14に示すように、金属シート材10上に間欠塗工を利用して電極材層20を形成する場合、金属シート材10の短手方向および長手方向の双方にて“非矩形状”を互いに隣接させてよい。特に、図示する形態から分かるように、“間欠塗工”の場合では、集電体タブ部45が金属シート材10の長手方向(すなわち、電極前駆体30の長手方向)に突出する形態で切り出すことができる。
更にいえば、上記では主として打ち抜き操作を行って複数の電極を切り出す態様について言及したが、本発明は必ずしもそれに限定されない。例えば、スクリーン印刷などの手法によって複数の電極を得る場合であっても、上記で説明した如くの“非矩形状”の電極形状にすることで同様の効果を得ることができる。
本発明の製造方法で得られる二次電池は、蓄電が想定される様々な分野に利用することができる。あくまでも例示にすぎないが、二次電池は、モバイル機器などが使用される電気・情報・通信分野(例えば、携帯電話、スマートフォン、ノートパソコンおよびデジタルカメラなどのモバイル機器分野)、家庭・小型産業用途(例えば、電動工具、ゴルフカート、家庭用・介護用・産業用ロボットの分野)、大型産業用途(例えば、フォークリフト、エレベーター、湾港クレーンの分野)、交通システム分野(例えば、ハイブリッド車、電気自動車、バス、電車、電動アシスト自転車、電動二輪車などの分野)、電力系統用途(例えば、各種発電、ロードコンディショナー、スマートグリッド、一般家庭設置型蓄電システムなどの分野)、ならびに、宇宙・深海用途(例えば、宇宙探査機、潜水調査船などの分野)に利用することができる。
10 金属シート材
20 電極材層
30 電極前駆体
40 切出しされる電極(“非矩形状”)
45 集電体タブ部

Claims (7)

  1. 二次電池を製造するための方法であって、
    正極および負極の少なくとも一方の電極の作製が、
    電極集電体となる金属シート材に電極材層を形成して電極前駆体を得ること、および
    前記電極前駆体からの切出しを行って複数の電極を形成すること
    を含んで成り、
    前記複数の電極の各々の切出し形状を非矩形状とし、
    前記切出しにおいて互いに隣接する前記切出し形状同士が点対称な関係を有する、二次電池の製造方法。
  2. 前記複数の電極のそれぞれの前記切出し形状が互いに同一であることを特徴とする、請求項1に記載の二次電池の製造方法。
  3. 前記切出しにおいて互いに隣接する前記切出し形状同士が相補的な関係を有することを特徴とする、請求項1または2に記載の二次電池の製造方法。
  4. 互いに形状の異なる四角形を2つ組み合わせた前記非矩形状が前記切出し形状として得られるように前記切出しを行うことを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載の二次電池の製造方法。
  5. 前記非矩形状は、相対的に大きい前記四角形と、相対的に小さい前記四角形とが互いに一辺を共有して組み合わされており、前記相対的に大きい前記四角形の前記一辺の半分割点をまたがない位置に前記相対的に小さい前記四角形が位置することを特徴とする、請求項4に記載の二次電池の製造方法。
  6. 前記電極材層が設けられていない前記金属シート材の領域が前記切出し形状に含まれるように前記切出しを行い、それによって、前記複数の電極のそれぞれに集電体タブ部を設けており、
    前記複数の電極間では前記集電体タブ部の位置を前記切出し形状における同一箇所に位置付けることを特徴とする、請求項1〜5のいずれかに記載の二次電池の製造方法。
  7. 前記正極および前記負極がリチウムイオンを吸蔵放出可能な層を有することを特徴とする、請求項1〜6のいずれかに記載の二次電池の製造方法
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