JP6729221B2 - ハイブリッド自動車 - Google Patents

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Description

本発明は、ハイブリッド自動車に関し、詳しくは、リチウムイオンキャパシタを搭載するハイブリッド自動車に関する。
従来、この種のリチウムイオンキャパシタとしては、正極と、リチウムイオンを吸蔵脱離できる負極活物質を含有する負極と、リチウム塩を含む非水電解液とを備えるものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。このリチウムイオンキャパシタでは、低温や高温で作動させたときの放電容量が高く、安全性に優れているとされている。
特開2015−173201号公報
ところで、リチウムイオンキャパシタは、リチウムイオンバッテリと同様に充放電により内部抵抗が増加するという劣化が認められる。リチウムイオンバッテリでは、大きな電流値による充電や放電が行なわれると、電池内部の電解液に面内方向の塩濃度のムラが生じ、内部抵抗を増加させると考えられる。こうした劣化は、早期に、ある程度の放置や低電流による充放電を行なうことにより回復することが知られている。リチウムイオンキャパシタでは、リチウムイオンバッテリと構造が異なるため、リチウムイオンバッテリと同様の劣化回復を行なうことができない。
本発明のハイブリッド自動車は、リチウムイオンキャパシタの劣化を回復すると共にリチウムイオンキャパシタの劣化を回復する際でも運転者の要求に応じて走行することを主目的とする。
本発明のハイブリッド自動車は、上述の主目的を達成するために以下の手段を採った。
本発明のハイブリッド自動車は、
エンジンと、
駆動軸に動力を出力可能なモータと、
バッテリと、
リチウムイオンキャパシタと、
前記バッテリの充放電を制御する第1コンバータと、
前記リチウムイオンキャパシタの充放電を制御する第2コンバータと、
走行に要求される要求出力により走行するように前記エンジンと前記モータと前記第1コンバータと前記第2コンバータとを制御すると共に前記バッテリの入出力制限や蓄電割合を演算する制御装置と、
を搭載するハイブリッド自動車であって、
前記制御装置は、前記リチウムイオンキャパシタの劣化の程度が大きいほど大きな値として示す劣化指標を演算し、
前記制御装置は、前記劣化指標が閾値以上のときには、前記劣化指標が大きいほど放電出力が大きくなるように前記リチウムイオンキャパシタの劣化時放電出力を設定すると共に前記劣化指標が大きいほど充電出力が小さくなるように前記リチウムイオンキャパシタの劣化時充電出力を設定し、
(a)前記要求出力が前記劣化時充放電出力の範囲内のときには、前記要求出力が前記リチウムイオンキャパシタから出力されるように制御し、
(b)前記要求出力が前記劣化時放電出力より大きいときには、前記要求出力と前記劣化時充放電出力との差分を残要求出力として計算すると共に、前記残要求出力と前記バッテリの出力制限の差分を前記エンジンの出力下限として演算し、前記出力下限以上で燃費が最適となる運転ポイントで前記エンジンを運転すると共に前記運転ポイントにより前記エンジンを運転したときに前記エンジンから出力されるエンジン出力と前記残要求出力との差分の差分出力が前記バッテリに入出力し、前記リチウムイオンキャパシタから前記劣化時放電出力が出力されるように制御する、
ことを特徴とする。
本発明のハイブリッド自動車では、エンジンと、駆動軸に動力を出力可能なモータと、バッテリと、リチウムイオンキャパシタと、バッテリの充放電を制御する第1コンバータと、リチウムイオンキャパシタの充放電を制御する第2コンバータと、走行に要求される要求出力により走行するようにエンジンとモータと第1コンバータと第2コンバータとを制御すると共にバッテリの蓄電割合や入出力制限を演算する制御装置と、を備える。また、リチウムイオンキャパシタの劣化の程度が大きいほど大きな値として示す劣化指標を演算し、劣化指標が閾値以上のときには、劣化指標が大きいほど放電出力が大きくなるようにリチウムイオンキャパシタの劣化時放電出力を設定すると共に劣化指標が大きいほど充電出力が小さくなるようにリチウムイオンキャパシタの劣化時充電出力を設定する。発明者の実験では、リチウムイオンキャパシタは、充電電流が大きく放電電流が小さいときに劣化が促進され、充電電流が小さく放電電流が大きいときに劣化が回復する。このため、劣化指標が大きいほど放電出力が大きくなるように劣化時放電出力を設定すると共に劣化指標が大きいほど充電出力が小さくなるようにリチウムイオンキャパシタの劣化時充電出力を設定することにより、リチウムイオンキャパシタの劣化を回復することできる。そして、要求出力が劣化時充放電出力の範囲内のときには、要求出力が前記リチウムイオンキャパシタから出力されるように制御する。一方、要求出力が劣化時放電出力より大きいときには、要求出力と劣化時充放電出力との差分を残要求出力として計算すると共に、残要求出力とバッテリの入出力制限の差分をエンジンの出力下限として演算し、エンジンを出力下限以上で燃費が最適となる運転ポイントでエンジンを運転すると共に運転ポイントによりエンジンを運転したときにエンジンから出力されるエンジン出力と残要求出力との差分の差分出力がバッテリに入出力し、リチウムイオンキャパシタから劣化時放電出力が出力されるように制御する。これにより、リチウムイオンキャパシタの劣化を回復することができると共に、リチウムイオンキャパシタの劣化を回復する際でも運転者の要求に応じて走行することができる。しかも、出力下限以上で燃費が最適となる運転ポイントでエンジンを運転するから、効率よく走行することができる。
こうした本発明のハイブリッド自動車において、エンジンの出力下限が負の値のとき、即ち、バッテリの出力制限が残要求出力より大きいときには、エンジンから出力せずに、リチウムイオンキャパシタから劣化時放電出力が出力されると共にバッテリから残要求出力が出力されるように制御するものとしてもよい。こうすれば、エンジンの運転頻度を少なくすることができる。
本発明の一実施例としてのハイブリッド自動車20の構成の概略を示す構成図である。 HVECU70により実行される出力制御ルーチンの一例を示すフローチャートである。 劣化時放電出力設定用マップおよび劣化時充電出力設定用マップの一例を示す説明図である。 出力下限Pemin以上で燃費が最適となる運転ポイントに基づいてエンジン出力Peを設定する様子を説明する説明図である。
次に、本発明を実施するための形態を実施例を用いて説明する。
図1は、本発明の一実施例としてのハイブリッド自動車20の構成の概略を示す構成図である。実施例のハイブリッド自動車20は、図示するように、エンジン22と、プラネタリギヤ30と、モータMG1,MG2と、インバータ41,42と、バッテリ50と、リチウムイオンキャパシタ51と、第1昇圧コンバータ54と、第2昇圧コンバータ55と、ハイブリッド用電子制御ユニット(以下、HVECUという)70と、を備える。
エンジン22は、ガソリンや軽油などを燃料として動力を出力する内燃機関として構成されている。このエンジン22は、エンジン用電子制御ユニット(以下、エンジンECUという)24により運転制御されている。
エンジンECU24は、図示しないが、CPUを中心とするマイクロプロセッサとして構成されており、CPUの他に、処理プログラムを記憶するROMやデータを一時的に記憶するRAM,入出力ポート,通信ポートを備える。エンジンECU24には、エンジン22の運転状態を検出する各種センサからの信号が入力ポートを介して入力されている。入力ポートを介してエンジンECU24に入力される信号としては、クランクシャフト26の回転位置を検出するクランクポジションセンサ23からのクランクポジションθcrやエンジン22の冷却水の温度を検出する水温センサからの冷却水温Tweを挙げることができる。また、吸気バルブや排気バルブを開閉するカムシャフトの回転位置を検出するカムポジションセンサからのカムポジションθca,スロットルバルブのポジションを検出するスロットルバルブポジションセンサからのスロットルポジションTP,吸気管に取り付けられたエアフローメータからの吸入空気量Qa,吸気管に取り付けられた温度センサからの吸気温Taなども挙げることができる。エンジンECU24からは、エンジン22を駆動するための種々の制御信号が出力ポートを介して出力されている。出力ポートを介してエンジンECU24から出力される制御信号としては、例えば、燃料噴射弁への駆動信号やスロットルバルブのポジションを調節するスロットルモータへの駆動信号やイグナイタと一体化されたイグニッションコイルへの制御信号,VVT23への制御信号などを挙げることができる。エンジンECU24は、HVECU70と通信しており、HVECU70からの制御信号によりエンジン22を運転制御すると共に必要に応じてエンジン22の運転状態に関するデータをHVECU70に出力する。なお、エンジンECU24は、クランクシャフト26に取り付けられたクランクポジションセンサ23からの信号に基づいてクランクシャフト26の回転数、即ちエンジン22の回転数Neも演算している。
プラネタリギヤ30は、シングルピニオン式の遊星歯車機構として構成されている。プラネタリギヤ30のサンギヤには、モータMG1の回転子が接続されている。プラネタリギヤ30のリングギヤには、駆動輪38a,38bにデファレンシャルギヤ37を介して連結された駆動軸36が接続されている。プラネタリギヤ30のキャリヤには、エンジン22のクランクシャフト26が接続されている。
モータMG1は、永久磁石が埋め込まれた回転子と三相コイルが巻回された固定子とを備える周知の同期発電電動機として構成されており、上述したように回転子がプラネタリギヤ30のサンギヤに接続されている。モータMG2は、モータMG1と同様に同期発電電動機として構成されており、回転子が駆動軸36に接続されている。モータMG1,MG2は、モータECU40によってインバータ41,42を制御することにより駆動する。インバータ41,42は、高電圧系電力ライン46により第1昇圧コンバータ54および第2昇圧コンバータ55に接続されている。インバータ41,42は、6つのトランジスタと6つのダイオードとにより構成される周知のインバータとして構成されている。インバータ41,42は、高電圧系電力ライン46により接続されているから、モータMG1,MG2のいずれかで発電される電力を他のモータに供給することができる。なお、高電圧系電力ライン46の正極母線と負極母線とには、平滑用のコンデンサ46aが取り付けられている。
第1昇圧コンバータ54は、インバータ41,42が接続された高電圧系電力ライン46と、バッテリ50が接続された第1電力ライン47と、に接続されている。この第1昇圧コンバータ54は、図示しないが2つのトランジスタと2つのダイオードとリアクトルとを有する周知の昇降圧コンバータとして構成されている。第1昇圧コンバータ54は、モータECU40によって、2つのトランジスタのオン時間の割合が調節されることにより、第1電力ライン47の電力を昇圧して高電圧系電力ライン46に供給したり、高電圧系電力ライン46の電力を降圧して第1電力ライン47に供給したりする。なお、第1電力ライン47の正極母線と負極母線とには、平滑用のコンデンサ47aが取り付けられている。
第2昇圧コンバータ55は、高電圧系電力ライン46と、リチウムイオンキャパシタ51が接続された第2電力ライン48と、に接続されている。第2昇圧コンバータ55は、第1昇圧コンバータ54と同様に、2つのトランジスタと2つのダイオードとリアクトルとを有する周知の昇降圧コンバータとして構成されている。第2昇圧コンバータ55は、モータECU40によって、2つのトランジスタのオン時間の割合が調節されることにより、第2電力ライン48の電力を昇圧して高電圧系電力ライン46に供給したり、高電圧系電力ライン46の電力を降圧して第2電力ライン48に供給したりする。
モータECU40は、図示しないが、CPUを中心とするマイクロプロセッサとして構成されており、CPUの他に、処理プログラムを記憶するROMやデータを一時的に記憶するRAM,入出力ポート,通信ポートを備える。モータECU40には、モータMG1,MG2や第1,第2昇圧コンバータ54,55を駆動制御するのに必要な各種センサからの信号が入力ポートを介して入力されている。各種センサからの信号としては、モータMG1,MG2の回転子の回転位置を検出する図示しない回転位置検出センサからの回転位置θm1,θm2や、モータMG1,MG2の各相に流れる電流を検出する図示しない電流センサからの相電流を挙げることができる。また、コンデンサ46aの端子間に取り付けられた図示しない電圧センサからの高電圧系電力ライン46の電圧VHや、コンデンサ47aの端子間に取り付けられた図示しない電圧センサからの第1電力ライン47の電圧VL1なども挙げることができる。さらに、第1昇圧コンバータ54に取り付けられた図示しない電流センサからのリアクトルの電流IL1や、第2昇圧コンバータ55に取り付けられた図示しない電流センサからのリアクトルの電流IL2なども挙げることができる。モータECU40からは、モータMG1,MG2や第1,第2昇圧コンバータ54,55を駆動制御するための種々の制御信号が出力ポートを介して出力されている。種々の制御信号としては、インバータ41,42のトランジスタへのスイッチング制御信号や、第1,第2昇圧コンバータ54,55のトランジスタへのスイッチング制御信号などを挙げることができる。モータECU40は、HVECU70と通信ポートを介して接続されている。このモータECU40は、HVECU70からの制御信号によってモータMG1,MG2や第1,第2昇圧コンバータ54,55を駆動制御する。また、モータECU40は、必要に応じてモータMG1,MG2や第1,第2昇圧コンバータ54,55の駆動状態に関するデータをHVECU70に出力する。なお、モータECU40は、モータMG1,MG2の回転子の回転位置θm1,θm2に基づいて、モータMG1,MG2の回転数Nm1,Nm2を演算している。
バッテリ50は、例えばリチウムイオン二次電池やニッケル水素二次電池として構成されており、上述したように、第1電力ライン47に接続されている。リチウムイオンキャパシタ51は、例えば、正極と、リチウムイオンを吸蔵脱離できる負極活物質を含有する負極と、リチウム塩を含む非水電解液とを有する周知のリチウムイオンキャパシタとして構成されており、上述したように、第2電力ライン48に接続されている。バッテリ50およびリチウムイオンキャパシタ51は、バッテリ用電子制御ユニット(以下、バッテリECUという)52により管理されている。
バッテリECU52は、図示しないが、CPUを中心とするマイクロプロセッサとして構成されており、CPUの他に、処理プログラムを記憶するROMやデータを一時的に記憶するRAM,入出力ポート,通信ポートを備える。バッテリECU52には、バッテリ50およびリチウムイオンキャパシタ51を管理するのに必要な信号が入力ポートを介して入力されている。各種センサからの信号としては、バッテリ50の端子間に設置された電圧センサ50aからの電池電圧Vbや、バッテリ50の出力端子に取り付けられた電流センサ50bからの電池電流Ib、バッテリ50に取り付けられた温度センサ50cからの電池温度Tbを挙げることができる。また、リチウムイオンキャパシタ51の端子間に設置された電圧センサ51bからのキャパシタ電圧Vcや、リチウムイオンキャパシタ51の出力端子に取り付けられた電流センサ51aからのキャパシタ電流Icなどを挙げることができる。バッテリECU52は、HVECU70と通信ポートを介して接続されている。このバッテリECU52は、必要に応じてバッテリ50およびリチウムイオンキャパシタ51の状態に関するデータをHVECU70に出力する。バッテリECU52は、バッテリ50およびリチウムイオンキャパシタ51を管理するために、電池電流Ibやキャパシタ電流Icの積算値に基づいて、蓄電割合SOCb,SOCcを演算している。蓄電割合SOCb,SOCcは、そのときのバッテリ50およびリチウムイオンキャパシタ51から放電可能な電力の容量の、全容量に対する割合である。また、バッテリECU52は、蓄電割合SOCb,SOCcや電池温度Tbに基づいてバッテリ50およびリチウムイオンキャパシタ51から放電可能な電力の許容最大値としての出力制限Woutb,Woutcや、バッテリ50およびリチウムイオンキャパシタ51を充電可能な許容最大値(絶対値)としての入力制限Winb,Wincを設定している。
また、バッテリECU52は、リチウムイオンキャパシタ51の蓄電割合SOCcが閾値Sref未満でリチウムイオンキャパシタ51を充電するときには、次式(1)によりリチウムイオンキャパシタ51の劣化の程度が大きいほど大きな数値となる劣化指標としてのD値を計算し、蓄電割合SOCcが閾値Sref以上のときや蓄電割合SOCcが閾値Sref未満であってもリチウムイオンキャパシタ51の放電のときには、そのときのD値に忘却係数αを乗じて新たなD値を計算する。リチウムイオンキャパシタ51の蓄電割合SOCcが閾値Sref未満でリチウムイオンキャパシタ51を充電するとき以外のときにはそのときのD値を初期値D(0)とする。閾値Srefは、劣化が認められる充電開始時の蓄電割合SOCcの上限値やその近傍の値(例えば50%や40%)を用いることができる。式(1)中、αは忘却係数であり、βは電流係数であり、c0は限界閾値であり、Δtは微小時間である。D(N),α(N)はD値,忘却係数の現在値である。忘却係数αと電流係数βはリチウムイオンキャパシタ51の材料により定めるものであり、限界閾値c0は残存容量や温度により定まるものである。D値は、式(1)から解るように、キャパシタ電流Icに比例する項の積算値となり、時間の経過により減衰する。一方、上述したように蓄電割合SOCcが閾値Sref以上のときや蓄電割合SOCcが閾値Sref未満であってもリチウムイオンキャパシタ51の放電のときには、そのときのD値に忘却係数αを乗じて新たなD値を計算する。これらのことから、D値は、リチウムイオンキャパシタ51の蓄電割合SOCcが閾値Sref未満の状態でリチウムイオンキャパシタ51を充電するときに、充電電流値(キャパシタ電流Ic)が大きいほど大きくなり、蓄電割合SOCcが閾値Sref以上のときやリチウムイオンキャパシタ51の放電のときには減衰するものとなる。
Figure 0006729221
HVECU70は、図示しないが、CPUを中心とするマイクロプロセッサとして構成されており、CPUの他に、処理プログラムを記憶するROMやデータを一時的に記憶するRAM,入出力ポート,通信ポートを備える。HVECU70には、各種センサからの信号が入力ポートを介して入力されている。各種センサからの信号としては、イグニッションスイッチ80からのイグニッション信号や、シフトレバー81の操作位置を検出するシフトポジションセンサ82からのシフトポジションSP、アクセルペダル83の踏み込み量を検出するアクセルペダルポジションセンサ84からのアクセル開度Acc、ブレーキペダル85の踏み込み量を検出するブレーキペダルポジションセンサ86からのブレーキペダルポジションBP、車速センサ88からの車速Vなどを挙げることができる。HVECU70は、上述したように、エンジンECU24やモータECU40,バッテリECU52と通信ポートを介して接続されている。このHVECU70は、エンジンECU24やモータECU40,バッテリECU52と各種制御信号やデータのやりとりを行なっている。
こうして構成された実施例のハイブリッド自動車20は、エンジン22の運転を停止して走行する電動走行モード(EV走行モード)や、エンジン22の運転を伴って走行するハイブリッド走行モード(HV走行モード)で走行する。
EV走行モードでの走行時には、基本的には以下のように制御される。HVECU70は、まず、アクセルペダルポジションセンサ84からのアクセル開度Accと車速センサ88からの車速Vとに基づいて駆動軸36に要求される走行用要求出力Pd*を総要求出力P*として設定する。続いて、モータMG1のトルク指令Tm1*に値0を設定する。そして、総要求出力P*が駆動軸36に出力されるようにモータMG2のトルク指令Tm2*を設定する。次に、バッテリ50の蓄電割合SOCbとリチウムイオンキャパシタ51の蓄電割合SOCcとに基づいて総要求出力P*のうちバッテリ50に分配される電力とリチウムイオンキャパシタ51に分配される電力との比(分配比)k1,k2(k2=1−k1)を定める。そして、総要求出力P*に分配比k2を乗じた電力(k2・Pd*)がリチウムイオンキャパシタ51の入出力制限Winc,Woutcの範囲内でリチウムイオンキャパシタ51から出力(入力)されるように第2昇圧コンバータ55を制御すると共に、総要求出力P*からリチウムイオンキャパシタ51から入出力される電力を減じた電力がバッテリ50から出力(入力)されるように第1昇圧コンバータ54を制御する。なお、モータMG2は、走行用要求出力Pd*が出力されるようにモータECU40により制御される。
HV走行モードでの走行時には、基本的には以下のように制御される。HVECU70は、まず、アクセルペダルポジションセンサ84からのアクセル開度Accと車速センサ88からの車速Vとに基づいて駆動軸36に要求される走行用要求出力Pd*からバッテリ50の蓄電割合SOCbに基づいて設定されるバッテリ充放電要求出力Pb*(放電側の出力を正)とリチウムイオンキャパシタ51の蓄電割合SOCcに基づいて設定されるキャパシタ充放電要求出力Pc*(放電側の出力を正)とを減じた値を総要求出力P*として設定する。次に、総要求出力P*がエンジン22から出力されると共に走行用要求出力Pd*が駆動軸36に出力されるように、エンジン22の目標回転数Ne*や目標トルクTe*,モータMG1,MG2のトルク指令Tm1*,Tm2*を設定する。続いて、モータMG1の目標駆動点(トルク指令Tm1*,回転数Nm1)とモータMG2の目標駆動点(トルク指令Tm2*,回転数Nm2)とに基づいて、高電圧系電力ライン46の目標電圧VH*を設定する。そして、モータECU40により、バッテリ50とインバータ41,42との間でやりとりする電力Pbがバッテリ充放電要求出力Pb*となると共に高電圧系電力ライン46の電圧VHが目標電圧VH*になるように第1昇圧コンバータ54を制御すると共に、リチウムイオンキャパシタ51とインバータ41,42との間でやりとりする電力Pcがキャパシタ充放電要求出力Pc*となるように第2昇圧コンバータ55を制御する。なお、エンジン22は目標回転数Ne*および目標トルクTe*の運転ポイントで運転するようにエンジンECU24により制御され、モータMG1,MG2は設定したトルク指令Tm1*,Tm2*のトルクを出力するようにモータECU40により制御される。
次に、こうして構成されたハイブリッド自動車20の動作、特にリチウムイオンキャパシタ51に劣化が生じたときの動作について説明する。図2は、HVECU70により実行される出力制御ルーチンの一例を示すフローチャートである。このルーチンは、シフトポジションSPがDポジション(前進ポジション)で走行用要求出力Pd*が正の値のときに所定時間毎(例えば、数msec毎)に繰り返し実行される。
出力制御ルーチンが実行されると、HVECU70は、まず、総要求出力P*やバッテリ50の出力制限Woutb,D値など出力制御に必要なデータを入力する処理を実行する(ステップS100)。ここで、総要求出力P*は、前述したように、アクセル開度Accと車速Vとに基づいて設定される走行用要求出力Pd*からバッテリ充放電要求出力Pb*とキャパシタ充放電要求出力Pc*とを減じた値を総要求出力P*として設定される。バッテリ50の出力制限Woutbは、バッテリECU52によりバッテリ50の蓄電割合SOCbや電池温度Tbに基づいて演算されたものを通信により入力するものとした。また、D値は、バッテリECU52により上述の式(1)を用いて演算されたものを通信により入力するものとした。
データを入力すると、D値を閾値Drefと比較する(ステップS110)。閾値Drefは、リチウムイオンキャパシタ51の劣化を回復する必要があると判断することができる程度のD値を用いることができ、実験などにより定めることができる。D値が閾値Dref未満のときには、リチウムイオンキャパシタ51の劣化の回復は不要と判断し、上述したEV走行モードまたはHV走行モードによる通常出力制御によりエンジン22やインバータ41,42,第1昇圧コンバータ54,第2昇圧コンバータ55を制御し(ステップS120)。本ルーチンを終了する。通常出力制御については、上述しており、本発明の中核をなさないので、これ以上の詳細な説明は省略する。
D値が閾値Dref以上のときには、リチウムイオンキャパシタ51の劣化を回復する必要があると判断し、D値に基づいてリチウムイオンキャパシタ51の劣化時放電出力Poutを設定する(ステップS130)。劣化時放電出力Poutは、実施例では、D値と劣化時放電出力Poutとの関係を予め定めて劣化時放電出力設定用マップとして記憶しておき、D値が与えられるとマップから劣化時放電出力Poutを導出することにより設定するものとした。劣化時放電出力設定用マップおよび劣化時充電出力設定用マップの一例を図3に示す。図中、上半分が劣化時放電出力設定用マップであり、下半分が劣化時充電出力設定用マップである。劣化時放電出力設定用マップでは、D値が大きいほど劣化時放電出力Poutが大きくなるように設定されている。また、劣化時充電出力設定用マップは、D値が大きいほど劣化時充電出力Pinが小さくなるように設定されている。これは、発明者の実験により、リチウムイオンキャパシタ51は、充電電流が大きく放電電流が小さいときに劣化が促進され、充電電流が小さく放電電流が大きいときに劣化が回復することが認められたことに基づく。
続いて、設定した劣化時放電出力Poutが総要求出力P*以上であるか否かを判定し(ステップS140)、劣化時放電出力Poutが総要求出力P*以上であるときには、キャパシタ出力Pcに総要求出力P*を設定すると共にバッテリ出力Pbとエンジン出力Peとに値0を設定し(ステップS150)、本ルーチンを終了する。値0のエンジン出力PeはエンジンECU24に送信され、エンジンECU24によりエンジン22が運転されているときにはエンジン22の運転が停止され、エンジン22が運転されていないときには運転停止状態を維持する。値0のバッテリ出力Pbとキャパシタ出力PcはモータECU40に送信され、バッテリ50の放電電力が値0となるように第1昇圧コンバータ54が制御され、リチウムイオンキャパシタ51の放電電力がキャパシタ出力Pcとなるように第2昇圧コンバータ55が制御される。なお、この場合、エンジン22の目標回転数Ne*と目標トルクTe*には値0が設定され、モータMG1のトルク指令Tm1*には値0が設定され、モータMG2のトルク指令Tm2*には総要求出力P*を駆動軸36の回転数Nd(車速Vに換算係数を乗じて得られる回転数でもよい)で除した値が設定され、モータMG1から値0のトルク指令Tm1*が出力されると共にモータMG2からトルク指令Tm2*が出力されるようにインバータ41,42のトランジスタがスイッチング制御される。
一方、劣化時放電出力Poutが総要求出力P*未満であるときには、総要求出力P*から劣化時放電出力Poutを減じたものを残要求出力ΔPとして設定し(ステップS160)、バッテリ50の出力制限Woutbが設定した残要求出力ΔP以上であるか否かを判定する(ステップS170)。バッテリ50の出力制限Woutbが残要求出力ΔP以上であるときには、キャパシタ出力Pcに劣化時放電出力Poutを設定すると共にバッテリ出力Pbに残要求出力ΔPを設定し、エンジン出力Peに値0を設定して(ステップS180)、本ルーチンを終了する。キャパシタ出力Pcとバッテリ出力PbはモータECU40に送信され、モータECU40により、リチウムイオンキャパシタ51の放電電力がキャパシタ出力Pcとなるように第2昇圧コンバータ55が制御されると共にバッテリ50の放電電力がバッテリ出力Pbとなるように第1昇圧コンバータ54が制御される。なお、この場合も、エンジン22の目標回転数Ne*と目標トルクTe*には値0が設定され、モータMG1のトルク指令Tm1*には値0が設定され、モータMG2のトルク指令Tm2*には総要求出力P*を駆動軸36の回転数Nd(車速Vに換算係数を乗じて得られる回転数でもよい)で除した値が設定され、モータMG1から値0のトルク指令Tm1*が出力されると共にモータMG2からトルク指令Tm2*が出力されるようにインバータ41,42のトランジスタがスイッチング制御される。
バッテリ50の出力制限Woutbが残要求出力ΔP未満のときには、残要求出力ΔPからバッテリ50の出力制限Woutbを減じて得られる値をエンジン22の出力下限Peminとして設定し(ステップS190)、出力下限Pemin以上で燃費が最適となる運転ポイントをエンジン22の目標回転数Ne*および目標トルクTe*とし、エンジン22を目標回転数Ne*および目標トルクTe*で運転したときの出力をエンジン出力Peとして設定する(ステップS200)。図4は、出力下限Pemin以上で燃費が最適となる運転ポイントに基づいてエンジン出力Peを設定する様子を説明する説明図である。図中、右上がりの曲線はエンジン22の燃費を最適にする運転ポイントを連続する曲線とする燃費最適動作ラインである。複数の略楕円は燃費による等高線を示し、内側ほど燃費が高くなっている。曲線のPe1,Pe2はエンジン22からの出力がPe1,Pe2で一定の運転ポイントを示し、曲線のPeopは燃費最適の最適回転数Neopと最適トルクPeopの運転ポイントで運転したときのエンジン22からの出力がPeopで一定の運転ポイントを示す。いま、出力下限Peminが最適出力Peopより小さい出力Pe1のときを考える。出力Pe1以上で燃費が最適となる運転ポイントの出力は最適出力Peopとなるから、エンジン出力Peには最適出力Peopが設定され、目標回転数Ne*および目標トルクTe*には最適回転数Neopおよび最適トルクTeopが設定される。出力下限Peminが最適出力Peopのときを考えれば、このときも同様に、エンジン出力Peには最適出力Peopが設定され、目標回転数Ne*および目標トルクTe*には最適回転数Neopおよび最適トルクTeopが設定される。出力下限Peminが最適出力Peopより大きな出力Pe2のときは、出力Pe2以上で燃費が最適となる運転ポイントの出力は出力Pe2となるから、エンジン出力Peには出力Pe2が設定され、目標回転数Ne*および目標トルクTe*には燃費最適動作ラインと出力Pe2が一定の曲線との交点の回転数Ne2およびトルクTe2が設定される。そして、キャパシタ出力Pcに劣化時放電出力Poutを設定すると共に(ステップS210)、バッテリ出力Pbに総要求出力P*からキャパシタ出力Pcとエンジン出力Peとの和を減じて得られる値を設定し(ステップS220)、本ルーチンを終了する。なお、エンジン出力Peが大きくてバッテリ出力Pbが負の値となると、バッテリ50は充電される。
こうしてエンジン出力Peやキャパシタ出力Pc,バッテリ出力Pbが設定されると、エンジン22から目標トルクTe*が出力されてエンジン22の回転数Neが目標回転数Ne*になるようにモータMG1のトルク指令Tm1*が設定され、走行用要求出力Pd*を駆動軸36の回転数Nd(車速Vに換算係数を乗じたものでもよい)で除した値からモータMG1からトルク指令Tm1*を出力したときに駆動軸36に作用するトルクを減じたものとしてモータMG2のトルク指令Tm2*が設定される。そして、このトルク指令Tm1*,Tm2*がモータECU40に送信され、モータECU40によりモータMG1,MG2からトルク指令Tm1*,Tm2*が出力されるようインバータ41,42のトランジスタがスイッチング制御される。一方、目標回転数Ne*と目標トルクTe*はエンジンECU24に送信され、エンジンECU24によりエンジン22が目標回転数Ne*および目標トルクTe*の運転ポイントで運転するよう制御される。また、同時に、キャパシタ出力Pcとバッテリ出力PbはモータECU40に送信され、モータECU40により、リチウムイオンキャパシタ51の放電電力がキャパシタ出力Pcとなるように第2昇圧コンバータ55が制御されると共にバッテリ50の放電電力がバッテリ出力Pbとなるように第1昇圧コンバータ54が制御される。これにより、リチウムイオンキャパシタ51から劣化時放電出力Poutを出力してリチウムイオンキャパシタ51の劣化を回復しつつ、運転者の要求する走行用要求出力Pd*を駆動軸36に出力して走行することができる。
以上説明した実施例のハイブリッド自動車20では、リチウムイオンキャパシタ51の劣化の程度が大きいほど大きな値となる指標としてのD値を演算し、D値が閾値Dref以上のときには、D値が大きいほど大きな値となるようにリチウムイオンキャパシタ51の劣化時放電出力Poutを設定する。劣化時放電出力Poutが総要求出力P*以上であるときには、キャパシタ出力Pcに総要求出力P*を設定して総要求出力P*の全てをリチウムイオンキャパシタ51からの放電により賄う。一方、劣化時放電出力Poutが総要求出力P*未満であるときには、総要求出力P*から劣化時放電出力Poutを減じて残要求出力ΔPを計算し、バッテリ50の出力制限Woutbが残要求出力ΔP以上のときには、キャパシタ出力Pcに劣化時放電出力Poutを設定すると共にバッテリ出力Pbに残要求出力ΔPを設定し、総要求出力P*のうち劣化時放電出力Pout分をリチウムイオンキャパシタ51からの放電により賄うと共に残余の出力(残要求出力ΔP)をバッテリ50からの放電により賄う。これにより、リチウムイオンキャパシタ51の劣化を回復しつつ、運転者の要求する走行用要求出力Pd*を駆動軸36に出力して走行することができる。そして、バッテリ50の出力制限Woutbが残要求出力ΔP未満のときには、残要求出力ΔPからバッテリ50の出力制限Woutbを減じて出力下限Peminを計算し、出力下限Pemin以上で燃費が最適となるエンジン22の運転ポイントにおける出力をエンジン出力Peとして設定し、キャパシタ出力Pcに劣化時放電出力Poutを設定すると共にバッテリ出力Pbに総要求出力P*からキャパシタ出力Pcとエンジン出力Peとの和を減じて得られる値を設定し、総要求出力P*をエンジン出力Peとキャパシタ出力Pcとバッテリ出力Pbとにより賄う。これにより、リチウムイオンキャパシタ51の劣化を回復しつつ、運転者の要求する走行用要求出力Pd*を駆動軸36に出力して走行することができる。
実施例では、シフトポジションSPがDポジション(前進ポジション)で走行用要求出力Pd*が正の値の場合の出力制御について説明したが、シフトポジションSPがDポジションで走行用要求出力Pd*が負の値の場合の出力制御は、以下のとおりである。なお、走行用要求出力Pd*が負の値となるのは、アクセルオフ時であり、その場合、走行用要求出力Pd*は、ブレーキペダルポジションセンサ86からのブレーキペダルポジションBPと車速Vとに基づいて駆動軸36に作用させる制動力として設定される。そして、この走行用要求出力Pd*が総要求出力P*とされる。
走行用要求出力Pd*が負の値の場合の出力制御では、まず、D値と図3の劣化時充電出力設定用マップとを用いて劣化時充電出力Pinを設定する。続いて、劣化時充電出力Pinの絶対値が総要求出力P*の絶対値以上であるか否かを判定し、劣化時充電出力Pinの絶対値が総要求出力P*の絶対値以上のときには、キャパシタ出力Pcに総要求出力P*を設定し、総要求出力P*の全てをリチウムイオンキャパシタ51からの充電により賄う。劣化時充電出力Pinの絶対値が総要求出力P*の絶対値未満のときには、総要求出力P*から劣化時充電出力Pinを減じて残要求出力ΔPを計算し、バッテリ50の入力制限Winbの絶対値が残要求出力ΔPの絶対値以上であるか否かを判定する。バッテリ50の入力制限Winbの絶対値が残要求出力ΔPの絶対値以上であるときには、キャパシタ出力Pcに劣化時充電出力Pinを設定すると共にバッテリ出力Pbに残要求出力ΔPを設定し、総要求出力P*のうち劣化時充電出力Pin分をリチウムイオンキャパシタ51への充電により賄うと共に残余の出力(残要求出力ΔP)をバッテリ50への充電により賄う。バッテリ50の入力制限Winbの絶対値が残要求出力ΔPの絶対値未満であるときには、キャパシタ出力Pcに劣化時充電出力Pinを設定すると共にバッテリ出力Pbに入力制限Winbを設定し、残要求出力ΔPから入力制限Winbを減じた残余の出力については図示しない油圧駆動の機械ブレーキによるブレーキ出力に設定し、総要求出力P*のうち劣化時充電出力Pin分をリチウムイオンキャパシタ51への充電により賄うと共に入力制限Winbをバッテリ50への充電により賄い、残余の出力を油圧駆動の機械ブレーキによるブレーキ出力により賄う。これにより、走行用要求出力Pd*が負の値の場合でも、リチウムイオンキャパシタ51の劣化を回復しつつ、運転者の要求する走行用要求出力Pd*を駆動軸36に出力して走行することができる。
実施例のハイブリッド自動車20では、エンジン22と2つのモータMG1,MG2とプラネタリギヤ30とバッテリ50とリチウムイオンキャパシタ51と第1昇圧コンバータ54と第2昇圧コンバータ55とを備える構成としたが、こうした構成に限定されるものではなく、エンジンと、駆動軸に動力を出力可能なモータと、バッテリと、リチウムイオンキャパシタと、バッテリの充放電を制御する第1コンバータと、リチウムイオンキャパシタの充放電を制御する第2コンバータと、を備えるハイブリッド自動車であれば如何なる構成としてもよい。
以上、本発明を実施するための形態について実施例を用いて説明したが、本発明はこうした実施例に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、種々なる形態で実施し得ることは勿論である。
本発明は、ハイブリッド自動車の製造産業などに利用可能である。
20 ハイブリッド自動車、22 エンジン、23 クランクポジションセンサ、24 エンジン用電子制御ユニット(エンジンECU)、26 クランクシャフト、30 プラネタリギヤ、36 駆動軸、37 デファレンシャルギヤ、38a,38b 駆動輪、40 モータ用電子制御ユニット(モータECU)、41,42 インバータ、46 高電圧系電力ライン、46a,47a コンデンサ、47 第1電力ライン、48 第2電力ライン、50 バッテリ、50a,51a 電圧センサ、50b,51b 電流センサ、50c 温度センサ、51 リチウムイオンキャパシタ、52 バッテリ用電子制御ユニット(バッテリECU)、54 第1昇圧コンバータ、55 第2昇圧コンバータ、70 ハイブリッド用電子制御ユニット(HVECU)、80 イグニッションスイッチ、81 シフトレバー、82 シフトポジションセンサ、83 アクセルペダル、84 アクセルペダルポジションセンサ、85 ブレーキペダル、86 ブレーキペダルポジションセンサ、88 車速センサ、MG1,MG2 モータ。

Claims (1)

  1. エンジンと、
    駆動軸に動力を出力可能なモータと、
    バッテリと、
    リチウムイオンキャパシタと、
    前記バッテリの充放電を制御する第1コンバータと、
    前記リチウムイオンキャパシタの充放電を制御する第2コンバータと、
    走行に要求される要求出力により走行するように前記エンジンと前記モータと前記第1コンバータと前記第2コンバータとを制御すると共に前記バッテリの入出力制限や蓄電割合を演算する制御装置と、
    を搭載するハイブリッド自動車であって、
    前記制御装置は、前記リチウムイオンキャパシタの劣化の程度が大きいほど大きな値として示す劣化指標を演算し、
    前記制御装置は、前記劣化指標が閾値以上のときにのみ、前記劣化指標が大きいほど放電出力が大きくなるように前記リチウムイオンキャパシタの劣化時放電出力を設定すると共に前記劣化指標が大きいほど充電出力が小さくなるように前記リチウムイオンキャパシタの劣化時充電出力を設定し、
    (a)前記要求出力が前記劣化時放電出力の範囲内のときには、前記要求出力が前記リチウムイオンキャパシタから出力されるように制御し、
    (b)前記要求出力が前記劣化時放電出力より大きいときには、前記要求出力と前記劣化時放電出力との差分を残要求出力として計算すると共に、前記残要求出力と前記バッテリの出力制限の差分を前記エンジンの出力下限として演算し、前記出力下限以上で燃費が最適となる運転ポイントで前記エンジンを運転すると共に前記運転ポイントにより前記エンジンを運転したときに前記エンジンから出力されるエンジン出力と前記残要求出力との差分の差分出力が前記バッテリに入出力し、前記リチウムイオンキャパシタから前記劣化時放電出力が出力されるように制御する、
    ことを特徴とするハイブリッド自動車。
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