JP6726538B2 - 車両用のタンブルシート - Google Patents

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Description

本発明は、車両用のタンブルシートに関する。
特許文献1に記載のタンブルシートが知られている。このタンブルシートは、車両のフロアに固定される第二ヒンジ部材と、シートに固定される第一ヒンジ部材と、第一ヒンジ部材を第二ヒンジ部材に対して回転可能に連結する回転軸とを有している。コイルバネが回転軸に設けられており、第一ヒンジ部材を第二ヒンジ部材に対して跳ね上げる力を作用させている。コイルバネのバネ力によって、跳ね上げ動作がアシストされている。
特開2008−247298号公報
特許文献1に記載のタンブルシートにおいて、第一ヒンジ部材が第二ヒンジ部材に対して回動すると、第一ヒンジ部材と第二ヒンジ部材とがこすれてしまい、異音が発生することがある。
本発明は、ヒンジ機構における異音の発生が抑制された車両用のタンブルシートを提供することを目的とする。
本発明に係る車両用のタンブルシートは、
シートバックと、
前記シートバックが回動自在に取り付けられたシートクッションと、
前記シートクッションのフレームを、車体に対してヒンジ軸線回りに回動自在に支持するヒンジ機構と、を有し、乗員が着座可能な展開状態と前記シートクッションが折り畳まれた収納状態とすることが可能な車両用のタンブルシートであって、
前記ヒンジ機構は、
前記フレームまたは前記車体の一方に設けられ、前記ヒンジ軸線に沿う第一主壁部と、
前記フレームまたは前記車体の他方に設けられ、前記ヒンジ軸線に沿う第二主壁部と、
前記ヒンジ軸線方向に離間した二か所で前記第一主壁部に設けられ、前記ヒンジ軸線に交差する方向に延びる一対の第一副壁部を有し、
前記ヒンジ軸線方向に離間した二か所でそれぞれ前記第一副壁部に向かい合うように前記第二主壁部に設けられ、前記ヒンジ軸線に交差する方向に延びる一対の第二副壁部と、
前記第一副壁部と前記第二副壁部とを前記ヒンジ軸線回りに回動自在に支持するヒンジ軸部と、
前記ヒンジ軸部に巻回され、前記第一主壁部と前記第二主壁部とを前記ヒンジ軸線回りに相対回動させて前記タンブルシートを前記収納状態にさせる力を作用させるコイルバネと、を有し、
向かい合う前記第一副壁部および前記第二副壁部からなる二組のうちの少なくとも一組について、向かい合う前記第一副壁部および前記第二副壁部のいずれか一方に、いずれか他方に向かって突き出た突出部が設けられている。
上記の車両用のタンブルシートにおいて、
前記突出部は、前記第一副壁部または前記第二副壁部の一部を、一対の前記第一副壁部の中間位置に向かって突出するように塑性変形されて形成されていてもよい。
上記の車両用のタンブルシートにおいて、
前記ヒンジ機構を前記ヒンジ軸線方向から見て、前記ヒンジ軸線から前記第一主壁部または前記第二主壁部の前記フレームとの締結部に向かって引いた少なくとも一つの締結軸線の両側に前記突出部が設けられていてもよい。
上記の車両用のタンブルシートにおいて、
前記突出部は、前記ヒンジ機構を前記ヒンジ軸線方向から見て、前記締結軸線と直交し前記ヒンジ軸線を通る締結垂線の両側に設けられており、
前記ヒンジ機構を前記ヒンジ軸線方向から見て、前記締結垂線より前記締結部に近い領域に設けられた前記突出部の面積が、他方の領域に設けられた前記突出部の面積より大きくてもよい。
上記の車両用のタンブルシートにおいて、
前記突出部は、前記タンブルシートが前記展開状態から前記収納状態へ変化する際に、前記フレームとともに変位する前記第一副壁部または前記第二副壁部に設けられていてもよい。
上記の車両用のタンブルシートにおいて、
前記突出部は、向かい合う前記第一副壁部および前記第二副壁部からなる二組のそれぞれに設けられていてもよい。
上記本発明によれば、ヒンジ機構における異音の発生が抑制された車両用のタンブルシートが提供される。
本発明の実施形態に係る車両用のタンブルシートの概略図である。 ヒンジ機構の分解斜視図である。 収納状態におけるヒンジ機構を示している。 展開状態におけるヒンジ機構を示している。 図4のV−V線断面図である。 圧縮状態におけるヒンジ機構をヒンジ軸線の方向から見た側面図である。 変形例に係るタンブルシートを示した模式図である。
以下、本発明の一実施形態に係る車両用のタンブルシート1(以降、単にタンブルシート1と呼ぶ)を、図面を参照して詳細に説明する。図1は、タンブルシート1の概略図である。タンブルシート1は、乗員が着座可能な展開状態と、車室内にコンパクトに折り畳まれた収納状態とを取ることができる。図1において、展開状態を実線で、収納状態を破線で示している。
タンブルシート1は、シートバック2と、シートクッション3とを有している。シートバック2は、乗員の背中を支える。シートクッション3は、乗員の臀部を支える。シートバック2は、図示せぬヒンジ部を介して車両の左右方向に延びる軸線回りにシートクッション3に回動自在に連結されている。
シートクッション3は、フレーム4と、フレーム4に固定されたクッション5とを有している。フレーム4には、ヒンジ機構10とロック機構7とが設けられている。ヒンジ機構10は、フレーム4の前部に設けられている。ロック機構7はフレーム4の後部に設けられている。
ロック機構7は、シートクッション3をフロア8に対して回動しないロック状態とすることができる。ロック機構7は、例えばシートクッション3のフレーム4をフロア8に対してフックなどで係合することにより、ロック状態とする。ヒンジ機構10は、シートクッション3を車両のフロア8(車体の一例)に対して車両の左右方向に延びるヒンジ軸線A回りに回動可能に連結している。
本実施形態において、まず、乗員がシートバック2の上部を前方に倒し、シートバック2の前面をシートクッション3の上面に向かい合うように重ねる。すると、ロック解除装置10が動作してロック装置7のロック状態を解除する。
次に、ヒンジ機構10が動作して、シートクッション3の前部をフロア8に対して連結したまま、シートクッション3の後部を上方に向かって跳ね上げる。これにより、シートクッション3が起立する。シートクッション3は、展開状態においてシートバック2が占めていた位置よりも前方で、シートクッション3の前部が下方に位置し、シートクッション3の後部が上方に位置する姿勢となる。これにより、展開状態においてタンブルシート1が占めていた空間を、収納状態においては他の用途に使うことができる。
図2は、ヒンジ機構10の分解斜視図である。なお、図2における左右は単に説明の便宜のために付したものである。図2に示したように、ヒンジ機構10は、シートブラケット20と、フロアブラケット30と、ヒンジ軸部40と、コイルバネ50と、を有している。
シートブラケット20は、シートクッション3のフレーム4に固定される。フロアブラケット30は、車両のフロア8に固定される。ヒンジ軸部40は、ヒンジ軸線A方向に延びている。本実施形態において、ヒンジ軸線Aは車両の略左右方向に延びている。ヒンジ軸部40は、軸部材41と、軸部材41が貫通されたカラー42を有している。コイルバネ50は、ヒンジ軸部40に巻回されている。コイルバネ50は、シートブラケット20とフロアブラケット30とをヒンジ軸線A回りに相対回動させて収納状態にさせる力を作用させる。
シートブラケット20は、第一主壁部21と、第一副壁部22とを有している。第一主壁部21および第一副壁部22は、シートブラケット20を構成する金属製の板材に切削加工やプレス加工を施すことで形成されている。
第一主壁部21は、ヒンジ軸線Aに沿って延びている。第一主壁部21の垂線は、ヒンジ軸線Aに交差する方向に延びている。第一主壁部21には、シートクッション3のフレーム4に固定するためのボルトが挿通される孔部23が設けられている。なお、「部材Aが部材Bに沿って延びている」とは、部材Aが部材Bに略平行に続く形状をいう。
第一副壁部22は、ヒンジ軸線Aに交差する方向に延びている。第一副壁部22の垂線は、ヒンジ軸線Aの方向に沿っている。本実施形態においては、第一副壁部22はヒンジ軸線Aに略直交する面内方向に延びている。
本実施形態では、第一主壁部21に対して略直交するようにシートブラケット20の一部にプレス加工を施すことにより、第一副壁部22が形成されている。右第一副壁部22Rは第一主壁部21のヒンジ軸線A方向における右端に設けられており、左第一副壁部22Lは第一主壁部21のヒンジ軸線A方向における左端に設けられている。右第一副壁部22Rおよび左第一副壁部22Lには、ヒンジ軸線A方向に貫通する孔部24が設けられている。孔部24には、ヒンジ軸部40の軸部材41が挿通される。
フロアブラケット30は、第二主壁部31と、第二副壁部32とを有している。第二主壁部31および第二副壁部32は、フロアブラケット30を構成する金属製の板材に切削加工やプレス加工を施すことで形成されている。
第二主壁部31は、ヒンジ軸線Aに沿って延びている。第二主壁部31の垂線は、ヒンジ軸線Aに交差する方向に延びている。第二主壁部31には、フロア8に固定するためのボルトが挿通される孔部33が設けられている。
第二副壁部32は、ヒンジ軸線Aに交差する方向に延びている。第二副壁部32の垂線は、ヒンジ軸線Aの方向に沿っている。本実施形態においては、第二副壁部32はヒンジ軸線Aに略直交する面内方向に延びている。
本実施形態では、第二主壁部31に対して略直交するようにフロアブラケット30の一部にプレス加工を施すことにより、第二副壁部32が形成されている。右第二副壁部32Rは第二主壁部31のヒンジ軸線A方向における右端に設けられており、左第二副壁部32Lは第二主壁部31のヒンジ軸線A方向における左端に設けられている。右第二副壁部32Rおよび左第二副壁部32Lには、ヒンジ軸線A方向に貫通する孔部34が設けられている。孔部34には、ヒンジ軸部40の軸部材41が挿通される。
右第二副壁部32Rには、左方に向かって突出する右突出部35が設けられている。右突出部35は、右第二副壁部32Rのうちヒンジ軸線Aが通過する点の周囲に設けられている。右突出部35は、金属製の右第二副壁部32Rの一部を塑性加工することにより形成されている。
右突出部35は、右第二副壁部32の右面の一部にパンチを押し当て、パンチを左方に向かって押すことにより、右第二副壁部32Rの一部が塑性加工されて形成されている。これにより、右第二副壁部32Rの右面に窪みが形成され、右第二副壁部32Rの左面のうち窪みに対応する位置に突状の右突出部35が形成されている。
左第二副壁部32Lには、右方に向かって突出する左突出部36が設けられている。左突出部36は、左第二副壁部32Lのうちヒンジ軸線Aが通過する点の周囲に設けられている。左突出部36は、金属製の左第二副壁部32Lの一部を塑性加工することにより形成されている。
左突出部36は、左第二副壁部32Lの左面の一部にパンチを押し当て、パンチを右方に向かって押すことにより、左第二副壁部32Lの一部が塑性加工されて形成されている。これにより、左第二副壁部32Lの左面に窪みが形成され、左第二副壁部32の右面のうち窪みに対応する位置に突状の左突出部36が形成されている。
図3は、収納状態におけるヒンジ機構10を示している。図3の(a)は、収納状態におけるヒンジ機構10の側面図である。図3の(b)は、収納状態におけるヒンジ機構10の上面図である。図3の(b)は、図3の(a)におけるb矢視図である。
図3の(b)に示したように、フロアブラケット30のヒンジ軸線A方向の寸法は、シートブラケット20のヒンジ軸線A方向の寸法より大きい。シートブラケット20は、フロアブラケット30の右第二副壁部32Rと左第二副壁部32Lとの間に設けられる。ヒンジ軸線A方向の右方から左方に向かって、右第二副壁部32R、右第一副壁部22R、左第一副壁部22L、左第二副壁部32Lがこの順に配列されている。
図3の(a)および(b)に示したように、コイルバネ50は、シートブラケット20の第一主壁部21とフロアブラケット30の第二主壁部31との間に設けられている。コイルバネ50は、シートブラケット20の右第二副壁部32Rと左第二副壁部32Lとの間に設けられている。
コイルバネ50は、ヒンジ軸部40に巻回される巻線部51と、巻線部51の両端部に設けられた第一非巻線部52および第二非巻線部53を有している。螺旋状に巻かれた巻線部51の中心軸線は、ヒンジ軸線Aと略一致している。第一非巻線部52は、シートブラケット20に当接する。第二非巻線部53は、フロアブラケット30に当接する。コイルバネ50は、第一主壁部21と第二主壁部31とをヒンジ軸線A回りに相対回動させてタンブルシート1を収納状態にさせる力を作用させる。
図4は、展開状態におけるヒンジ機構10を示している。図4の(a)は、展開状態におけるヒンジ機構10の側面図である。図4の(b)は、展開状態におけるヒンジ機構10の上面図である。図4の(b)は、図4の(a)におけるb矢視図である。
図3の(a)および図4の(a)に示したように、タンブルシート1を収納状態から展開状態に変化させると、シートブラケット20およびフロアブラケット30に押されてコイルバネ50は圧縮される。図において、フロア8に固定されたフロアブラケット30が変位せず、シートクッション3に固定されたシートブラケット20が図において時計回りに回動されると、コイルバネ50が圧縮される。展開状態において、コイルバネ50はその弾性復元力により、第一主壁部21と第二主壁部31とをヒンジ軸線A回りに相対回動させてタンブルシート1を収納状態にさせる力を作用させる。
図5は、図4のV−V線断面図である。図5に示すように、一対の第一副壁部22は、ヒンジ軸線A方向に離間した二か所で第一主壁部21に設けられている。一対の第一副壁部22は第一主壁部21と連続している。右第一副壁部22Rは左第一副壁部22Lに対してヒンジ軸線A方向に離間した位置に設けられている。一対の第一副壁部22は、ヒンジ軸線Aに交差する方向に延びている。図示した例では、一対の第一副壁部22は、ヒンジ軸線Aに略直交する方向に延びている。
一対の第二副壁部32は、ヒンジ軸線A方向に離間した二か所で第二主壁部31に設けられている。一対の第二副壁部32は、それぞれ第一副壁部22に向かい合うように第二主壁部31に設けられている。一対の第二副壁部32は第二主壁部31と連続している。右第二副壁部32Rは、左第二副壁部32Lに対してヒンジ軸線A方向に離間した位置に設けられている。右第二副壁部32Rは、右第一副壁部22Rに向かい合うように第二主壁部31の右端に設けられている。左第二副壁部32Lは、左第一副壁部22Lに向かい合うように第二主壁部31の左端に設けられている。
一対の第二副壁部32は、ヒンジ軸線Aに交差する方向に延びている。図示した例では、一対の第二副壁部32は、ヒンジ軸線Aに略直交する方向に延びている。ヒンジ軸部40は、第一副壁部22と第二副壁部32とをヒンジ軸線A回りに相対回動自在に支持している。
本実施形態において、向かい合う右第一副壁部22Rおよび右第二副壁部32Rからなる組を右組と呼び、向かい合う左第一副壁部22Lおよび左第二副壁部32Lからなる組を左組と呼ぶ。右組について、右第二副壁部32Rに、右第一副壁部22Rに向かって突き出た右突出部35が設けられている。左組について、左第二副壁部32Lに、左第一副壁部22Lに向かって突き出た左突出部36が設けられている。つまり、向かい合う第一副壁部22および第二副壁部32からなる二組のうちの少なくとも一組について、向かい合う第一副壁部22および第二副壁部32のいずれか一方に、いずれか他方に向かって突き出た突出部35,36が設けられている。
第一副壁部22と第二副壁部32は、ヒンジ軸線Aに交差する方向に延びている。上記本実施形態とは異なり、突出部35,36が設けられていない場合には、第一主壁部21と第二主壁部31とが相対回動する際に、互いに面接触するので第一副壁部22と第二副壁部32は大きな面積で接触する。このため、回動に対して摩擦抵抗が生じて円滑な動作を妨げることがあり、また、異音が生じることがある。
しかし本実施形態に係る車両用のタンブルシート1によれば、向かい合う第一副壁部22および第二副壁部32からなる二組のうちの少なくとも一組について、向かい合う第一副壁部22および第二副壁部32のいずれか一方に、いずれか他方に突出部35,36が設けられているため、少なくとも一組の向かい合う第一副壁部22と第二副壁部32について、突出部35,36と第一副壁部22と第二副壁部32の他方とが小さな面積で接触する。このため、ヒンジ機構10における異音の発生を低減できる。本実施形態においては、突出部35,36が右組と左組のそれぞれに設けられている。このため、より効果的にヒンジ機構10における異音の発生を抑制できる。
また、車両用シート1を組み立てる際に、シートブラケット20の一対の第一副壁部22の間の距離とフロアブラケット30の一対の第二副壁部32の間の距離とのずれ量が想定した公差の範囲内でないと、シートブラケット20とフロアブラケット30とがガタついてしまう。しかし、本実施形態のように、一対の第一副壁部22と一対の第二副壁部32のいずれか一方に他方に向かって突出する突出部35,36を設ける構成とすれば、突出部35,36の突出量が調整されることにより、ガタつきを抑制できる。
本実施形態において、突出部35,36は、第一副壁部22または第二副壁部32の一部を、一対の第一副壁部22の中間位置に向かって突出するように塑性変形されている。本実施形態においては、ヒンジ軸線A方向の両端に位置する右第二副壁部32Rと左第二副壁部32Lのそれぞれに、ヒンジ軸線A方向の中間位置に向かって突出する右突出部35と左突出部36が設けられている。
例えばフロアブラケット30を加工する際に、右第二副壁部32Rと左第二副壁部32Lを加工した後、右第二副壁部32Rと左第二副壁部32Lとの間に中子を入れる。この状態で、右第二副壁部32Rと左第二副壁部32Lの一部の外表面をパンチでヒンジ軸線A方向の内方に向かって押すことにより、右突出部35と左突出部36とを簡単に加工できる。なお、右突出部35と左突出部36は、ヒンジ軸線A方向と平行に突出する形状としてもよいし、ヒンジ軸線A方向に交差する方向に突出する形状としてもよい。
図6は、コイルバネ50の圧縮状態におけるヒンジ機構10をヒンジ軸線Aの方向から見た側面図である。図6に示したように、ヒンジ軸線Aから第一主壁部21のフレーム4との締結部11に向かって引いた少なくとも一つの線を締結軸線Bと呼ぶ。本実施形態において、締結部11とは、第一主壁部21の孔部23(図2参照)を貫通し、第一主壁部21をフレーム4に取り付けるための締結ボルト11を言う。図示した例では、締結軸線Bは、締結ボルト11のうち、ボルトの中心軸上で頭部と軸部との境界を通過している。
図6において、この締結軸線Bよりも下方の領域と、この締結軸線Bよりも上方の領域の両方に、右突出部35が設けられている。つまり、右突出部35は、この締結軸線Bの両側に設けられている。なお、図示しないが、左突出部36も右突出部35と同様の領域に設けられている。
第一副壁部22と第二副壁部32とにねじるような力が作用した場合には、例えば、第二副壁部32のうち締結軸線Bよりも下方の領域が第一副壁部22に向かって近づき、例えば、第二副壁部32のうち締結軸線Bよりも上方の領域が第一副壁部22から遠ざかる。この場合でも、締結軸線Bの両側に設けられた突出部35,36の少なくとも一方が確実に第一副壁部22に当接するので、第一副壁部22と第二副壁部32とにガタつきが生じにくい。
なお、シートブラケット20は、締結ボルト11と、締結ボルト11よりもヒンジ軸線Aから遠い位置に設けられた補助締結ボルト12とにより、フレーム4に取り付けられている。図6においては、締結軸線Bを、ヒンジ軸線Aに近い締結ボルト11を通る直線で定義したが、補助締結ボルト12を通過する直線で定義してもよい。また、図6においては、締結軸線Bを、締結ボルト11のうち、ボルトの中心軸上で頭部と軸部との境界を通過した例を示した。締結軸線Bは、ボルトを通過すればどの部分を通過する線分で定義してもよい。
なお、乗員が着座した際などに、図6においてシートブラケット20を時計回りに回転させようとするモーメントがヒンジ機構10に作用する。このモーメントを考慮すると、シートブラケット20をフレーム4に固定しているボルトのうち、ヒンジ軸線Aに最も近い締結ボルト11に最も大きな応力が作用する。このため、締結軸線Bを、ヒンジ軸線Aに最も近い締結ボルトを通過する直線で定義し、右突出部35および左突出部36をこの締結軸線Bの両側に設けると、最も厳しい条件を想定して設計できるため好ましい。
また、本実施形態において、図6に示したように、ヒンジ機構10をヒンジ軸線A方向から見て、締結軸線Bと直交しヒンジ軸線Aを通る線を締結垂線Cと呼ぶ。右突出部35は、この締結垂線Cの両側に設けられている。さらに、ヒンジ機構10をヒンジ軸線A方向から見て、締結垂線Cより締結部11に近い領域に設けられた突出部35,36の面積が、他方の領域に設けられた突出部35,36の面積より大きい。
第一副壁部22と第二副壁部32とにねじるような力が作用した場合には、締結垂線Cより締結ボルト11に近い領域に設けられた突出部35,36は、遠い領域に設けられた突出部35,36よりも大きな力を受ける。本実施形態によれば、締結ボルト11に近い領域に設けられた突出部35,36が締結ボルト11から遠い領域に設けられた突出部35,36より大きいので、突出部35,36に作用する圧力が緩和される。このため、突出部35,36が第一副壁部22または第二副壁部32を確実に受け止めることができる。
なお、突出部35,36を設ける場所や突出部35,36の形状は、上述した実施形態の例に限られない。図7は、変形例に係るタンブルシートを示した模式図である。図7の(a)〜図7の(e)は、変形例のヒンジ機構をヒンジ軸線A方向から見た図である。
上述した実施形態では、突出部35,36をフロアブラケット30の第二副壁部32に設けた例を説明したが、本発明はこれに限られない。図7の(a)に示すように、突出部37は、タンブルシート1が展開状態から収納状態へ変化する際に、フレーム4とともに変位するシートブラケット20の第一副壁部22に設けられていてもよい。
図7の(a)に示した構成によれば、タンブルシートが展開状態から収納状態に変化しても、締結軸線Bと締結垂線Cと突出部37との位置関係が変化しない。このため、シートブラケット20とフロアブラケット30の相対位置が変化しても、ねじる力に対して突出部37が確実にフロアブラケット30の第二副壁部32を受け止めることができる。
図7の(b)に示すように、突出部38bは、副壁部22,32のうちヒンジ軸線Aを通過する点を囲む形状としてもよい。突出部38bは、図示したようにヒンジ軸線Aを通過する点を囲む円状でもよいし、多角形状でもよい。
図7の(c)に示すように、突出部38cを複数の離散的な点形状としてもよい。複数の突出部38cは、副壁部22,32のうちヒンジ軸線Aを通過する点を囲むように設けることが好ましい。複数の突出部38cは、締結軸線Bの両側に設けられていることが好ましい。締結垂線Cより締結部11に近い領域に設けられた突出部38cの面積が、他方の領域に設けられた突出部38cの面積より大きいことが好ましい。
図7の(d)に示すように、突出部38dを矩形状としてもよい。この場合、長手方向が締結軸線Bに沿う形状とすることが好ましい。突出部38dは、締結軸線Bの両側に設けられていることが好ましい。締結垂線Cより締結部11に近い領域に設けられた突出部38dの面積が、他方の領域に設けられた突出部38dの面積より大きいことが好ましい。
図7の(e)に示すように、突出部38eを間欠的なリング状としてもよい。突出部38eは、締結軸線Bの両側に設けられていることが好ましい。締結垂線Cより締結部11に近い領域に設けられた突出部38eの面積が、他方の領域に設けられた突出部38eの面積より大きいことが好ましい。
なお、上述した実施形態では、図5に示したように、ヒンジ軸線A方向の右方から左方に向かって、右第二副壁部32R、右第一副壁部22R、コイルバネ50の巻線部51、左第一副壁部22L、左第二副壁部32Lがこの順に配列されている例を説明したが、本発明はこれに限らない。
ヒンジ軸線A方向の右方から左方に向かって、右第一副壁部22R、右第二副壁部32R、コイルバネ50の巻線部51、左第二副壁部32L、左第一副壁部22Lの順に配列されていてもよい。この場合、右突出部35は右第一副壁部22Rに設けられ、左突出部36は左第一副壁部22Lに設けられていることが好ましい。
あるいは、ヒンジ軸線A方向の右方から左方に向かって、右第二副壁部32R、右第一副壁部22R、コイルバネ50の巻線部51、左第二副壁部32L、左第一副壁部22Lの順に配列されていてもよい。この場合、右突出部35は右第二副壁部32Rに設けられ、左突出部36は左第一副壁部22Lに設けられていることが好ましい。
あるいは、ヒンジ軸線A方向の右方から左方に向かって、右第一副壁部22R、右第二副壁部32R、コイルバネ50の巻線部51、左第一副壁部22L、左第二副壁部32Lの順に配列されていてもよい。この場合、右突出部35は右第一副壁部22Rに設けられ、左突出部36は左第二副壁部32Lに設けられていることが好ましい。
このように、突出部は、ヒンジ軸線A方向について、最も外方に位置する副壁部22,32に内方に向かって突出するように設けることが好ましい。
なお、上述した実施形態では、第一副壁部22が第一主壁部21と一体に設けられた例を説明したが、本発明はこれに限られない。第一副壁部22は第一主壁部21と別部材であってもよい。第二副壁部32も第二主壁部31と一体であっても別体であってもよい。
また、上述した実施形態では、第一主壁部21がフレーム4に締結ボルト11などを介して取り付けられる構造を説明したが、本発明はこれに限られない。第一主壁部21は、フレーム4と一体であってもよい。この場合、第二副壁部32は、第一主壁部21として機能するフレーム4の一部に、溶接により設けたり、あるいは、該フレーム4の一部を塑性加工して形成することができる。第二主壁部31も、フレーム4と別体であっても一体であってもよい。第二副壁部32も、フロア8などの車体と別体であっても一体であってもよい。
また、上述した実施形態では、第一ブラケットがシートクッションに固定され第二ブラケットがフロアに固定される例を説明したが、第一ブラケットがフロアに固定され第二ブラケットがシートクッションに固定される構造としてもよい。あるいは、第一ブラケットがシートクッションに固定され第二ブラケットが車両の側壁に固定されていてもよい。また、上述した実施形態では、ヒンジ軸線Aが車両の左右方向に延びる例を説明したが、本発明はこれに限られない。ヒンジ軸線Aが車両の前後方向に延びていてもよい。
1 タンブルシート
2 シートバック
3 シートクッション
4 フレーム
5 クッション
7 ロック機構
8 フロア(車体)
10 ヒンジ機構
11 締結ボルト(締結部)
20 シートブラケット
21 第一主壁部
22 第一副壁部
22L 左第一副壁部
22R 右第一副壁部
23 孔部
24 孔部
30 フロアブラケット
31 第二主壁部
32 第二副壁部
32L 左第二副壁部
32R 右第二副壁部
33 孔部
34 孔部
35 右突出部
36 左突出部
40 ヒンジ軸部
41 軸部材
42 カラー
50 コイルバネ
51 巻線部
52 第一非巻線部
53 第二非巻線部

Claims (5)

  1. シートバックと、
    前記シートバックが回動自在に取り付けられたシートクッションと、
    前記シートクッションのフレームを、車体に対してヒンジ軸線回りに回動自在に支持するヒンジ機構と、を有し、乗員が着座可能な展開状態と前記シートクッションが折り畳まれた収納状態とすることが可能な車両用のタンブルシートであって、
    前記ヒンジ機構は、
    前記フレーム設けられ、前記ヒンジ軸線に沿う第一主壁部と、
    前記車体設けられ、前記ヒンジ軸線に沿う第二主壁部と、
    前記ヒンジ軸線方向に離間した二か所で前記第一主壁部に設けられ、前記ヒンジ軸線に交差する方向に延びる一対の第一副壁部を有し、
    前記ヒンジ軸線方向に離間した二か所でそれぞれ前記第一副壁部に向かい合うように前記第二主壁部に設けられ、前記ヒンジ軸線に交差する方向に延びる一対の第二副壁部と、
    前記第一副壁部と前記第二副壁部とを前記ヒンジ軸線回りに回動自在に支持するヒンジ軸部と、
    前記ヒンジ軸部に巻回され、前記第一主壁部と前記第二主壁部とを前記ヒンジ軸線回りに相対回動させて前記タンブルシートを前記収納状態にさせる力を作用させるコイルバネと、を有し、
    向かい合う前記第一副壁部および前記第二副壁部からなる二組のうちの少なくとも一組について、向かい合う前記第一副壁部および前記第二副壁部のいずれか一方に、いずれか他方に向かって突き出た突出部が設けられており、
    前記突出部は前記ヒンジ軸線回りに少なくとも離間した二か所以上に設けられている、車両用のタンブルシート。
  2. 前記ヒンジ機構を前記ヒンジ軸線方向から見て、前記ヒンジ軸線から前記第一主壁部前記フレームとの締結部に向かって引いた少なくとも一つの締結軸線の両側に前記突出部が設けられている、請求項1または2に記載の車両用のタンブルシート。
  3. 前記突出部は、前記ヒンジ機構を前記ヒンジ軸線方向から見て、前記締結軸線と直交し前記ヒンジ軸線を通る締結垂線の両側に設けられており、
    前記ヒンジ機構を前記ヒンジ軸線方向から見て、前記締結垂線より前記締結部に近い領域に設けられた前記突出部の面積が、他方の領域に設けられた前記突出部の面積より大きい、請求項に記載の車両用のタンブルシート。
  4. 前記突出部は、前記タンブルシートが前記展開状態から前記収納状態へ変化する際に、前記フレームとともに変位する前記第一副壁部または前記第二副壁部に設けられている、請求項3記載の車両用のタンブルシート。
  5. 前記突出部は、向かい合う前記第一副壁部および前記第二副壁部からなる二組のそれぞれに設けられている、請求項1からのいずれか一項に記載の車両用のタンブルシート。
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