JP6726076B2 - 吸収性物品 - Google Patents

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本発明は、使い捨ておむつ等の吸収性物品に関する。
吸収性物品の典型的な形態として、液透過性の表面シート、液不透過性の裏面シート及び両シート間に配置された縦長の吸収体を具備するものがある。吸収体としては、木材パルプや吸水性ポリマー等の吸収性材料を含む液保持性の吸収性コアを主体とするものが一般的であり、さらに該吸収性コアを被覆する紙、不織布等を含むものもある。
吸収性物品の表面シートとして、着用者の肌側に向けられる肌対向面に、エンボス加工等の押圧処理により凹凸形状を形成したものが知られている。また、表面シートの肌対向面に凹凸形状を形成することで、着用者の肌との接触面積を低減して、通気性を向上させたり、肌へのべたつきを低減したりする技術も知られている。例えば特許文献1には、吸収性物品の表面シートに使用可能な凹凸形状を有する不織布に関し、一方向に延びる畝部と溝部とが該一方向と直交する方向に交互に配されたパターンが付与された不織布において、畝部の高さが異なる複数の領域を形成し、その複数の領域のうち相対的に畝部の高さが高い領域の構成繊維の径を、相対的に畝部の高さが低い領域のそれよりも細くすることが記載されている。尚、特許文献1は、このような凹凸パターンが部分的に異なる不織布を簡易に製造することを主たる課題としており、斯かる不織布の使用形態や作用効果については具体的に記載されていない。
また、吸収性物品の吸収性コアとして、平面方向に延設された溝状の空間が設けられたブロック状の吸収性コアが知られている。ブロック状の吸収性コアは、その構造に起因して外力に対し柔軟に変形しやすいので、複雑に起伏する肌面に合わせて変形し隙間なく面で当接する人体適合性や、着用者の身体の動きに合わせて変形しその肌面と面で当接した状態を維持する動作追随性に優れたものである。例えば特許文献2には、縦長のブロック状の吸収性コアの幅方向中央域に、ブロック領域からなる低剛性領域を長手方向に延びるように形成し、また、該低剛性領域を挟んで左右両側に、非ブロック領域からなる高剛性領域を形成することが記載されている。尚、特許文献2には、ブロック状の吸収性コアと共に凹凸形状を有する表面シートを用いることは記載されていない。
特開2012−214938号公報 特開2013−255566号公報
吸収性物品において着用時に着用者の股下に配される股下部は、吸収性物品着用中に着用者の大腿部によって挟まれているため、着用者の前後方向に相当する方向を縦方向、該縦方向に直交する方向を横方向とした場合に、横方向に圧縮されやすい。従来の吸収性物品は、股下部が横方向に圧縮された場合に不規則に屈曲変形するため、股下部の肌当たりが悪く、また、着用者の***部から股下部に対して***された尿等の***液が、該股下部の不規則な屈曲変形によって所定の部位で受け止められずに、想定外の部位に飛び散るいわゆる液飛びが起こりやすく、少量の***液でも漏れが起こりやすいという課題があった。
従って本発明は、股下への肌当たりが良好で着用感に優れ、液漏れを起こし難い吸収性物品を提供することに関する。
本発明は、吸収性材料を含む吸収性コアを具備する吸収体と、該吸収体の肌対向面側に配された表面材とを具備し、着用者の前後方向に相当する縦方向とこれに直交する横方向とを有する吸収性物品であって、前記吸収体は、前記吸収性コアの横方向中央部に位置し且つ縦方向に延びるコア低剛性領域と、該コア低剛性領域の横方向両側に位置し且つ該コア低剛性領域に比して剛性の高いコア高剛性領域とを有し、前記表面材は、平面視において前記コア低剛性領域と重なって縦方向に延びる表面材低剛性領域と、該表面材低剛性領域の横方向両側に位置し且つ該表面材低剛性領域に比して剛性の高い表面材高剛性領域とを有し、該表面材高剛性領域と前記コア高剛性領域とが平面視において重なる吸収性物品を提供するものである。
本発明によれば、股下への肌当たりが良好で着用感に優れ、液漏れを起こし難い吸収性物品が提供される。
図1は、本発明の吸収性物品の一実施形態である使い捨ておむつの肌対向面即ち表面シート側を模式的に示す平面図であり、各部の弾性部材を伸張させて平面状に拡げた展開状態における平面図である。 図2は、図1のI−I線断面を模式的に示す横断面図である。 図3は、図1に示すおむつに配されている表面シートの肌対向面の一部を模式的に示す平面図である。 図4は、図1に示すおむつに配されている表面シートの表面材低剛性領域の一部を拡大して模式的に示す斜視図である。 図5は、図1に示すおむつに配されている表面シートの表面材高剛性領域の一部を拡大して模式的に示す斜視図である。 図6は、本発明の吸収性物品の他の実施形態における吸収性コアの肌対向面を模式的に示す平面図である。
以下、本発明の吸収性物品をその好ましい実施形態に基づき図面を参照して説明する。図1及び図2には、本発明の吸収性物品の一実施形態である使い捨ておむつ1が示されている。おむつ1は、着用時に着用者の腹側に配される腹側部1F及び背側に配される背側部1Rとそれらの間に位置する股下部1Mとを有すると共に、腹側部1Fから股下部1Mを介して背側部1Rに延び、着用者の前後方向に相当する縦方向Xと、これに直交する横方向Yとを有する。腹側部1F、股下部1M及び背側部1Rは、おむつ1を縦方向Xに三等分した場合の各領域に相当する。股下部1Mは、おむつ1の着用時に着用者のペニス等の***部に対向配置される***部対向部を有しており、該***部対向部は通常、おむつ1の縦方向Xの中央部又はその近傍に位置している。
おむつ1は、図1及び図2に示すように、吸収性コア40を有する吸収体4と、該吸収体4の肌対向面側に配され、着用時に着用者の肌と接触し得る表面材としての液透過性の表面シート2と、該吸収体4の非肌対向面側に配された液不透過性ないし撥水性の裏面シート3とを具備し、図1に示す如き平面視において、股下部1Mに位置する縦方向Xの中央部が内方に括れ且つ一方向即ち縦方向Xに長い、縦長の砂時計状をなしている。表面シート2及び裏面シート3は、それぞれ、両シート2,3間に介在配置された吸収体4より も大きな寸法を有している。
表面シート2は、縦方向Xの長さについては吸収体4よりも長いが、横方向Yの長さ即ち幅については吸収体4と略同じであり、図1に示す如き平面視において、表面シート2の縦方向Xに沿う両側縁2S,2Sは、吸収体4の縦方向Xに沿う両側縁と一致している。また後述するように、吸収体4は吸収性コア40及びコアラップシート45を含んで構成されているところ、表面シート2の両側縁2S,2Sは、吸収性コア40の最大幅部分における縦方向Xに沿う両側縁と一致している(図2参照)。
一方、裏面シート3は、図2に示すように、横方向Yにおいて表面シート2よりも大きな寸法を有し、吸収体4の周縁から外方に延出し、図1に示す如き展開且つ伸張状態のおむつ1の外形を形成している。裏面シート3としては、この種の吸収性物品に従来用いられている各種のものを特に制限なく用いることができ、樹脂フィルム、樹脂フィルムと不織布等とのラミネート等を用いることができる。
本明細書において、「肌対向面」は、吸収性物品又はその構成部材(例えば吸収体4)における、吸収性物品の着用時に着用者の肌側に向けられる面、即ち相対的に着用者の肌に近い側であり、「非肌対向面」は、吸収性物品又はその構成部材における、吸収性物品の着用時に肌側とは反対側(着衣側)に向けられる面、即ち相対的に着用者の肌から遠い側である。尚、ここでいう「着用時」は、通常の適正な着用位置、即ち当該吸収性物品の正しい着用位置が維持された状態を意味し、吸収性物品が該着用位置からずれた状態にある場合は含まない。
また、おむつ1の表面シート2側における縦方向Xに沿う左右両側には、それぞれサイドシート5が配されている。サイドシート5は、縦方向Xに沿う内側縁部と、該内側縁部よりも横方向Yの外方に位置して縦方向Xに沿う外側縁部とを有し、図1に示す如き平面視において、該内側縁部は吸収体4と重なり、該外側縁部は、図2に示すように、吸収体4の縦方向Xに沿う側縁から横方向Yの外方に延出し裏面シート3と接合されている。着用者の脚周りに配される左右のレッグ部におけるサイドシート5と裏面シート3との間には、糸状の弾性部材50縦方向Xに沿って伸長状態で固定されており、これにより、おむつ1の着用時におけるレッグ部には、弾性部材50の収縮により一対のレッグギャザーが形成される。また、サイドシート5の内側縁部には、糸状の弾性部材51が縦方向Xに沿って伸長状態で固定されており、これにより、おむつ1の着用時には弾性部材51の収縮により少なくとも股下部1Mにおいて、サイドシート5は裏面シート3との接合部を起点として該内側縁部側が着用者の肌側に向かって起立し、防漏カフを形成する。この防漏カフは、尿等の***液の横方向Yの外方への流出いわゆる横漏れを防止し得る。表面シート2、裏面シート3、吸収体4、サイドシート5及び弾性部材50,51は、ホットメルト型接着剤等の公知の接合手段により互いに接合されている。
おむつ1はいわゆる展開型の使い捨ておむつであり、図1に示すように、おむつ1の背側部1Rの縦方向Xに沿う両側縁部には、一対のファスニングテープ6,6が設けられている。ファスニングテープ6には、機械的面ファスナーのオス部材からなる図示しない止着部が取り付けられている。また、おむつ1の腹側部1Fの非肌対向面には、機械的面ファスナーのメス部材からなる被止着領域7が形成されている。被止着領域7は、腹側部1Fの非肌対向面を形成する裏面シート3の非肌対向面に、機械的面ファスナーのメス部材を公知の接合手段、例えば接着剤やヒートシール等で接合固定して形成されており、ファスニングテープ6の前記止着部を着脱自在に止着可能になされている。
以下、吸収体4について説明する。
吸収体4は、図1に示す如き平面視において縦方向Xに長い形状をなし、腹側部1Fから股下部1Mを含み背側部1Rにわたって延在している。吸収体4は、吸収性材料を含む液保持性の吸収性コア40と、該吸収性コア40の肌対向面40a及び非肌対向面40bを被覆するコアラップシート45とを含んで構成されている。吸収性コア40とコアラップシート45との間は、ホットメルト型接着剤等の公知の接合手段により接合されている。吸収体4(吸収性コア40)は、おむつ1を横方向Yに二分して縦方向Xに延びる仮想直線(図示せず)に対して対称に形成されている。
吸収性コア40は単層構造であり、図1に示す如き平面視において、長手方向即ち縦方向Xの中央部が内方に括れた砂時計状をなしている。吸収性コア40は吸収性材料を含むコア形成材料が積繊されてなる。吸収性材料としては、この種の吸収性コアの形成材料として通常用いられるものを特に制限なく用いることができ、例えば、木材パルプ、親水化剤により処理された合繊繊維等の親水性繊維や吸水性ポリマー粒子が挙げられる。即ち、吸収性コア40は、親水性繊維の積繊体、あるいは該積繊体に吸水性ポリマー粒子を担持させたものであり得る。
コアラップシート45としては、透水性のシート材を用いることができ、例えば、紙、不織布等を用いることができる。本実施形態のおむつ1においては、コアラップシート45は、吸収性コア40の横方向Yの長さの2倍以上3倍以下の幅を有する1枚の連続したコアラップシート45であり、この1枚のコアラップシート45は、図2に示すように、吸収性コア40の肌対向面40aの全域を被覆し、且つ吸収性コア40の縦方向Xに沿う両側縁から横方向Yの外方に延出し、その延出部が、吸収性コア40の下方に巻き下げられて、吸収性コア40の非肌対向面40bの全域を被覆している。尚、コアラップシート45の形態はこれに限定されず、例えば、吸収性コア40の肌対向面40aを被覆する肌側コアラップシートと、吸収性コア40の非肌対向面40bを被覆する非肌側コアラップシートとを含み、且つ両シートがそれぞれ別体のシートであっても良い。
吸収体4は、吸収性コア40の横方向Yの中央部に位置し且つ縦方向Xに延びるコア低剛性領域40Lと、該コア低剛性領域40Lの横方向Yの両側に位置し且つ該コア低剛性領域40Lに比して剛性の高いコア高剛性領域40Hとを有している。
コア低剛性領域40Lは、図1に示す如き平面視において複数の線状の溝41が格子状に形成された領域であり、腹側部1Fから股下部1Mを含み背側部1Rにわたって延在している。コア低剛性領域40Lの縦方向Xの全長は吸収性コア40のそれに比して短く、縦方向Xの最外方に位置する一対の溝41,41は、吸収性コア40の縦方向Xの前後端より縦方向Xの内方に位置している。コア低剛性領域40Lの横方向Yの長さ、即ち、横方向Yの最外方に位置する一対の溝41,41間の長さは、該領域40Lの縦方向Xの全長にわたって一定である。
一方、コア高剛性領域40Hは、吸収性コア40におけるコア低剛性領域40L以外の領域であり、コア低剛性領域40Lを包囲している。
本実施形態のおむつ1においては、コア低剛性領域40Lはコア高剛性領域40Hに比して坪量が低く、それ故、コア低剛性領域40Lはコア高剛性領域40Hに比して剛性が低い。コア低剛性領域40Lがコア高剛性領域40Hに比して坪量が低い理由は、図1及び図2に示すように、コア低剛性領域40Lの非肌対向面40bに溝41が形成されているためである。コア高剛性領域40Hには、溝41の如き凹部は形成されておらず、コア高剛性領域40Hにおいては肌対向面40a及び非肌対向面40bは平坦である。
溝41は、積繊装置を用いた公知の吸収性コアの製造方法において、吸収性材料を含むコア形成材料の積繊量を周辺部に比して意図的に低減させることで形成された凹部であり、いわゆるエンボス溝、即ち、坪量が均一で表面に凹凸のない扁平板状の吸収性コアに対しエンボス加工(押圧処理)を施すことによって形成された凹部ではない。従って、通常のエンボス溝は、エンボス加工によりコア形成材料が圧密化されているため周辺部に比して高密度であるが、溝41はその形成過程で圧密化されていないため、その周辺部(非溝形成部)との比較において密度に実質的な差は無い。
溝41の形成に利用し得る公知の吸収性コアの製造方法は、例えば、空気流に乗せて供給したコア形成材料を、積繊装置(回転ドラム等)の外面に形成された集積用凹部の底部に吸引堆積させる工程を有するところ、斯かる工程において、底部の開孔率が部分的に異なる集積用凹部を使用する、具体的には、溝41の形成予定部位に対応する底部の開孔率が相対的に低く調整されている集積用凹部を使用することにより、溝41が形成されているコア低剛性領域40Lと、溝(凹部)が形成されていないコア高剛性領域40Hとを有する吸収性コア40を形成することができる。こうして形成された吸収性コア40においては、図1及び図2に示すように、コア形成材料の積繊量が相対的に少ない部位が、溝41の形成部位に位置する低坪量部42となり、コア形成材料の積繊量が相対的に多い部位が、溝(凹部)の非形成部位である高坪量部43となる。
コア低剛性領域40Lは、相対的に坪量が高く非肌対向面40b側に向けて突出した凸の形状を有する高坪量部43と、高坪量部43に隣接し、且つ相対的に坪量が低く肌対向面40a側に向けて凹んだ低坪量部42とを有し、高坪量部43と低坪量部42とは一体成形されている。そして、コア低剛性領域40Lをコア高剛性領域40Hとの対比において低坪量且つ低剛性にせしめている、溝41は、低坪量部42の形成位置における非肌対向面40b側に形成された凹部である。つまり、溝41の形成部位である低坪量部42は、コア低剛性領域40Lにおける溝(凹部)の非形成部位である高坪量部43に比して坪量が低く、また厚みが小さい。
コア低剛性領域40Lにおいては、図2に示すように、非肌対向面40bは、複数の溝41の存在により凹凸構造を有しているのに対し、肌対向面40aは、そのような溝(凹部)を有しておらず平坦である。このように、吸収性コア40の非肌対向面40b側を凹凸構造にすると、吸収性コア40に加わる外力によって吸収性コア40が柔軟に変形しやすくなるため、おむつ1のフィット性が向上する。
コア低剛性領域40Lにおいては、図1及び図2に示すように、複数本の線状の溝41が縦方向Xに延びていると共に、複数本の線状の溝41が横方向Yにも延びており、このように互いに直交する複数本の線状の溝41即ち低坪量部42によって、コア低剛性領域40Lは複数の小領域に区画化され、該小領域が高坪量部43である。つまり、個々の高坪量部43は低坪量部42(溝41)によって区画されており、個々に独立している。複数の高坪量部43の形状は互いに略同じであり、何れも平面視して矩形形状をなし、縦方向Xの長さが横方向Yの長さに比して長い。一方、低坪量部42に関しては、該低坪量部42が縦方向X及び横方向Yの両方向に延びて互いに連結しており、連続体となっている。縦方向Xに延びる低坪量部42の幅(長さ方向と直交する方向の長さ)と、横方向Yに延びる低坪量部42の幅とは同じであっても良く、異なっていても良い。
このようにコア低剛性領域40Lは、高坪量部43と該高坪量部43をその全周にわたって包囲する線状の低坪量部42とからなるブロック領域を多数有する、ブロック構造を有しており、各ブロック領域は個々に独立している。ブロック構造の最外周は、図1に示すように、低坪量部42によって形成されている。そして、低坪量部42の形成位置における吸収性コア40の非肌対向面40b側の凹部が溝41である。
このようなブロック構造のコア低剛性領域40Lの存在により、吸収性コア40は、縦方向X及び横方向Yの双方に柔軟なものとなり、そのことに起因して吸収性コア40は着用者の身体の形状に沿いやすいものとなる。さらに、尿等の***液が、相対的に厚みの薄い低坪量部42に案内されてこれを流れることで、吸収性コア40の縦方向X及び横方向Yの拡散性を向上させ得る。
高坪量部43の坪量に対する低坪量部42の坪量の比率、即ち、低坪量部42の坪量/高坪量部43の坪量は、好ましくは20%以上、さらに好ましくは30%以上、そして、好ましくは80%以下、さらに好ましくは70%以下である。
低坪量部42自体の坪量は、好ましくは100g/m2以上、さらに好ましくは150g/m2以上、そして、好ましくは500g/m2以下、さらに好ましくは400g/m2以下である。
高坪量部43自体の坪量は、好ましくは300g/m2以上、さらに好ましくは350g/m2以上、そして、好ましくは900g/m2以下、さらに好ましくは800g/m2以下である。
坪量は次のようにして測定される。
<坪量の測定方法>
吸収性コア40における低坪量部42と高坪量部43との境界線に沿ってフェザー社製の片刃剃刀を用いて切断する。切断して得られた高坪量部43の小片10個をそれぞれ電子天秤(A&D社製電子天秤GR−300、精度:小数点以下4桁)を用いて測定し、高坪量部43の小片1個の平均重量を求める。求めた平均重量を高坪量部43の小片1個当りの平均面積で除して高坪量部43の坪量を算出する。後述するコア高剛性領域40Hの坪量も高坪量部43の坪量と同様にして算出する。
次いで、低坪量部42と高坪量部43との境界線のうちおむつ1の縦方向Xに延びた境界線に沿って、長さ100mm、幅は低坪量部42の幅の設計寸法に合わせて、フェザー社製の片刃剃刀を用いて、細いストライプ状の低坪量部42の縦方向Xの小片5個を切り出す。得られた小片5個をそれぞれ電子天秤(A&D社製電子天秤GR−300、精度:小数点以下4桁)を用いて測定し、平均して低坪量部42の小片1個の平均重量を求める。求めた平均重量を低坪量部42の縦方向Xの小片1個当たりの平均面積で除して低坪量部42の縦方向Xの坪量を算出する。低坪量部42の横方向Yについても、低坪量部42の縦方向Xと同様にして坪量を算出する。
高坪量部43は、低坪量部42よりも坪量が大きいだけでなく、厚みも大きくなっている。高坪量部43の厚みに対する低坪量部42の厚みの比率、即ち、低坪量部42の厚み/高坪量部43の厚みは、好ましくは30%以上、さらに好ましくは40%以上、そして、好ましくは90%以下、さらに好ましくは80%以下である。
低坪量部42自体の厚みは、好ましくは1.5mm以上、さらに好ましくは2.5mm以上、そして、好ましくは4.5mm以下、さらに好ましくは4mm以下である。
高坪量部43自体の厚みは、好ましくは2mm以上、さらに好ましくは3mm以上、そして、好ましくは8mm以下、さらに好ましくは7mm以下である。
厚みは次のようにして測定する。
<厚みの測定方法>
所定のサイズにサンプルをカットし、5kPaで測定部位を10分間加圧し、除重後すぐに測定を行う。測定箇所は、1枚辺り腹側部、股下部、背側部の任意それぞれ1点以上を含む3点以上とし、サンプル2枚(測定箇所6点以上)の平均で厚みを求める。例えばおむつ1を、鋭利なかみそりで、おむつ1の縦方向X、又は横方向Yに切断し、この切断されたサンプルの断面を測定する。肉眼にて測定し難い場合には、前記切断されたサンプルの断面を、例えば、マイクロスコープ(KEYENCE社製VHX−1000)を用いて20〜100倍の倍率で観察し、測定しても良い。
一方、コア高剛性領域40Hは、図1に示すように、ブロック構造のコア低剛性領域40Lの外周をその全域にわたって囲んでいる。コア低剛性領域40Lとコア高剛性領域40Hとは、コア低剛性領域40Lの最外周に位置する低坪量部42によって区画されている。コア高剛性領域40Hにおいては、その任意の位置における厚み及び坪量が一定になっている。
図2に示すとおり、本実施形態のおむつ1においては、コア高剛性領域40Hの厚みは、コア低剛性領域40Lの高坪量部43の厚みと略同じである。尤も、コア高剛性領域40Hの厚みと高坪量部43の厚みとの関係はこれに限られず、どちらか一方が相対的に大きくても良い。具体的には、コア高剛性領域40Hの厚みは、好ましくは2mm以上、さらに好ましくは3mm以上、そして、好ましくは8mm以下、さらに好ましくは7mm以下である。厚みの測定方法は前記の通りである。
コア低剛性領域40Lの低坪量部42及び高坪量部43は、前述した通り一体成形されている。これに加えて、低坪量部42及び高坪量部43からなるブロック領域と、その外周に位置するコア高剛性領域40Hとも一体成形されている。本明細書において「一体成形されている」とは、複数の部位、例えば低坪量部42と高坪量部43とが、接着剤や熱融着等の接合手段を介さずに互いに分離不可能に一体化されており、同一の材料から一体的に形成されていることを意味する。吸収性コア40の複数の部位が一体成形されていると、尿等の***液がスムーズに移動し得る連続性を有するようになる。
以上の通り、吸収性コア40にはコア低剛性領域40L及びコア高剛性領域40Hが形成されているところ、コア低剛性領域40Lは、溝41の形成部位である低坪量部42と高坪量部43とからなる、ブロック構造を有しているため、柔軟であるのに対し、コア高剛性領域40Hは、厚み及び坪量が一定であるため硬く、それ故、コア低剛性領域40Lはコア高剛性領域40Hに比して剛性が低い。
本明細書において「剛性」とは、吸収性コア、表面材等の吸収性物品の構成部材の屈曲のしづらさの程度のことであり、剛性が高いとは構成部材が屈曲しづらいことをいう。剛性の測定方法は構成部材の種類によって異なり、吸収性コアの剛性については、下記方法により測定される曲げ剛性によって評価することができる。この曲げ剛性の測定値が小さいほど、測定対象物は剛性が低く屈曲しやすいと評価できる。
<吸収性コアの曲げ剛性の測定方法>
吸収性物品から吸収性コアを取り出す。ここでいう「吸収性コア」は、パルプ、吸水性ポリマー粒子等の吸収性材料を主体とする部材と、該部材を包むいわゆるコアラップシートとを含む。つまり厳密に言えば、本法の測定対象は吸収性コア単独ではなく、さらにコアラップシートを含んでなる吸収体である。しかしながら通常、コアラップシートの曲げ剛性は吸収性コアのそれに比して格段に小さいので、吸収体の曲げ剛性の測定値は、実質的に吸収性コア自体の曲げ剛性の測定値とみなすことができる。尚、吸収性コアを取り出す吸収性物品が、包装袋に密封された新品の場合は、包装袋を開封して取り出した吸収性物品を常温常圧下で1日以上放置してから、吸収性コアを取り出す。取り出した吸収性コアから所定の測定対象部位を切り出して測定サンプルとする。例えば、おむつ1の吸収性コア40におけるコア低剛性領域40L及びコア高剛性領域40Hそれぞれより、横方向Yの長さ(幅)20mm、縦方向Xの長さ50mmの長方形形状部分を4枚切り出して測定サンプルとする。より具体的には、腹側部1F及び背側部1Rそれぞれから前記長方形形状部分を2枚ずつ、横方向Yに対称となる位置より切り出し、その際、腹側部1F又は背側部1Rだけでは測定サンプルが所定のサイズを確保できない場合は、股下部1Mに跨って切り出しても良い。
測定サンプルの曲げ剛性の測定にはハンドルオ・メーターを用い、例えば、大栄科学精機製作所製、風合い試験機(ハンドルオ・メーター法)「HOM−3型」を用いることができる。ハンドルオ・メーターの支持台上に測定サンプルを、該測定サンプルの長手方向が該支持台上に刻まれた幅30mmの溝と直交するように配置し、該測定サンプルの中央を厚み2mmのブレードで押圧し、その押圧時に要する力を測定する。例えば、前記のコア低剛性領域40L及びコア高剛性領域40Hそれぞれの4枚の測定サンプルについて曲げ剛性の測定を行い、その4枚の測定サンプルの測定値の平均値を、当該領域40L又は40Hの曲げ剛性とする。
コア低剛性領域40Lの曲げ剛性は、好ましくは3g以上、さらに好ましくは4g以上、そして、好ましくは10g以下、さらに好ましくは9g以下である。
コア高剛性領域40Hの曲げ剛性は、好ましくは5g以上、さらに好ましくは6g以上、そして、好ましくは20g以下、さらに好ましくは15g以下である。
コア低剛性領域40Lとコア高剛性領域40Hとの曲げ剛性の差は、1g以上であることが好ましい。
吸収性コア40の各領域40L,40Hにおける曲げ剛性は、コア形成材料の選択、坪量(領域40Lにおける溝41の配置形態)等を適宜調整することで調整可能である。
以下、表面シート2(表面材)について詳細に説明する。
表面シート2は、図1に示す如きおむつ1の平面視において、コア低剛性領域40Lと重なって縦方向Xに延びる表面材低剛性領域2Lと、該表面材低剛性領域2Lの横方向Yの両側に位置し且つ該表面材低剛性領域2Lに比して剛性の高い表面材高剛性領域2Hとを有している。尚、本実施形態のおむつ1においては、表面シート2の横方向Yの長さ即ち幅は、吸収体4の幅と略同じである。
図2に示すように、表面材低剛性領域2Lは、おむつ1の横方向Yの中央部に位置し、該領域2Lを挟んで横方向Yの両側に、一対の表面材高剛性領域2H,2Hが位置している。本実施形態のおむつ1においては、一対の表面材高剛性領域2H,2Hは、おむつ1を横方向Yに二分して縦方向Xに延びる仮想直線(図示せず)に対して対称に形成されている。相互に剛性の異なる両領域2L,2Hは、縦方向Xにおいて、少なくとも股下部1Mに形成されていることが好ましく、股下部1Mから腹側部1F及び背側部1Rの何れか一方若しくは両方にわたって形成されていること、又は吸収体4の全長に亘っていることが好ましく、さらには本実施形態のように、おむつ1の縦方向Xの全長にわたっていることが好ましい。
図3には、表面シート2の肌対向面が拡大して示されている。図2及び図3に示すように、表面シート2は、着用者の肌側に向かって突出する凸部26と、凸部26の周辺に存する凹部25とを有し、表面材低剛性領域2Lと表面材高剛性領域2Hとで凸部26及び/又は凹部25の形成パターンが異なっているところ、斯かる凹凸形成パターンの違いが、表面材低剛性領域2Lと表面材高剛性領域2Hとの剛性差の原因の1つとなっている。
本明細書において「凸部の形成パターンが異なる」という表現には、凸部の配置のみが異なる場合と、凸部の形態が異なる場合と、それらの両方が異なる場合の何れもが含まれる。凸部の配置が異なる態様には、凸部間の距離が異なる場合も含まれる。また凸部の形態が異なる態様には、凸部の平面視形状が異なる場合も含まれる。本実施形態のおむつ1においては、後述するように、表面材低剛性領域2Lと表面材高剛性領域2Hとで、凸部26の配置及び形態が異なっている。また、「凹部の形成パターンが異なる」という表現の意味は、前記の「凸部の形成パターンが異なる」という表現と実質的に同じであり、前記の凸部についての説明が適宜適用される。
表面シート2は、その原材料である原反シートに対して部分的に公知のエンボス加工を施すことによって形成されているところ、エンボス加工が施された部位は、該原反シートの形成材料が圧密化されて凹部25となり、エンボス加工が施されていない部位は、厚み方向の一方側具体的には肌対向面側に突出して凸部26となり、また、斯かるエンボス加工の有無により、凹部25は相対的に密度の高い高密度部、凸部26は相対的に密度の低い低密度部である。表面シート2においては通常、凹部25の割合が多い(凸部26の割合が少ない)領域ほど、硬く屈曲しづらいものとなる。
このように、凹部25と凸部26とには密度差があるから、「凹部25の形成パターン」、例えば凹部の平面視形状、面積(エンボス面積)、位置等と、「凸部26の形成パターン」、例えば凸部26の形状、大きさ、位置等との両方が表面シート2の剛性に影響する。例えば表面シート2における対比する2つの領域間で、複数の凸部26の形成位置が同じであっても、凹部25の面積率が異なる場合は、その凹部25の面積率が相対的に大きい方が表面材高剛性領域2Hとなり得る。また、対比する2つの領域間で、凹部25の面積率が同じであっても、凸部26の形成位置が異なる場合は、その2つの領域間で剛性差が生じ、表面材低剛性領域2Lと表面材高剛性領域2Hとが生じ得る。従って、1枚の表面シート2において一部と他の一部とで剛性差を生じさせて、表面材低剛性領域2L及び表面材高剛性領域2Hを形成するためには、それら一部と他の一部とで、凹部25の形成パターン及び凸部26の形成パターンの何れか一方又は両方を異ならせることが有効である。
表面シート(表面材)の各部の剛性については、下記方法により測定される曲げ剛性によって評価することができる。この曲げ剛性の測定値が小さいほど、測定対象物は剛性が低く屈曲しやすいと評価できる。
<表面シートの曲げ剛性の測定方法>
リングクラッシュ法JIS P8126に準ずる。具体的には、表面シートから所定の測定対象部位を切り出して測定サンプルとする。例えば、表面シート2の表面材低剛性領域2L及び表面材高剛性領域2Hそれぞれから、縦方向Xの長さ30mm、横方向Yの長さ110mmの長方形形状部分を切り出して試験片とし、その試験片を、該試験片の肌対向面を外側にして該試験片の長手方向に円筒状に丸め、該試験片の長手方向の一端と他端とを超音波シールで止着して、高さ30mmの円筒状の測定サンプルを作製する。作製した円筒状の測定サンプルを、その軸方向を鉛直方向に一致させるように立たせ、圧縮試験機を用いて該測定サンプルをその上端側から軸方向に圧縮速度10mm/minで圧縮し、その圧縮時に示す最大荷重を記録する。1つの測定対象部位につき5つの測定サンプルを用意してそれぞれの最大荷重を測定し、それらの平均値を当該測定対象部位(例えば、表面材低剛性領域2L又は表面材高剛性領域2H)の曲げ剛性値とする。
表面材低剛性領域2Lの曲げ剛性に対する表面材高剛性領域2Hの曲げ剛性の比率は、後者/前者として、好ましくは1.1以上、さらに好ましくは1.2以上である。
表面材高剛性領域2Hの曲げ剛性は、表面材低剛性領域2Lの曲げ剛性よりも大きいことを前提として、好ましくは10cN以上、さらに好ましくは15cN以上、そして、好ましくは50cN以下、さらに好ましくは40cN以下であり、また、好ましくは10cN以上50cN以下、さらに好ましくは15cN以上40cN以下である。
表面材低剛性領域2Lの曲げ剛性は、表面材高剛性領域2Hの曲げ剛性よりも小さいことを前提として、好ましくは40cN以下、さらに好ましくは30cN以下、そして、好ましくは5cN以上、さらに好ましくは10cN以上であり、また、好ましくは5cN以上40cN以下、さらに好ましくは10cN以上30cN以下である。
図4には、表面シート2の表面材低剛性領域2Lの一部が拡大して示されており、図5には、表面シート2の表面材高剛性領域2Hの一部が拡大して示されている。本実施形態のおむつ1における表面シート2は、2枚のシート20,21の積層体からなる複合シートである。表面シート2は、両領域2L,2Hの何れにおいても、積層された第1シート20及び第2シート21がエンボス加工により部分的に接合されて複数の接合部即ち凹部25(高密度部)が形成されており、第1シート20が、凹部25以外の部位において第2シート21から離れる方向に突出して、着用者の肌側に向かって突出する凸部26(低密度部)を形成している。凹部25においては、2枚のシート20,21どうしがエンボス加工により一体的に加圧され、好ましくは、一方又は両方のシートの構成樹脂の溶融及びその後の固化により両シート20,21間が熱融着している。表面シート2は、両領域2L,2Hの何れにおいても、第2シート21側の面が略平坦であり、第1シート20側に起伏の大きな凹凸が形成されている。
第1シート20及び第2シート21は、シート材料から構成されている。シート材料としては、例えば、エアスルー不織布やスパンボンド不織布等の不織布、織布、編み地等の繊維シートの他、フィルム等を用いることができ、肌触り等の観点から繊維シートを用いることが好ましく、特に不織布を用いることが好ましい。両シート20,21を構成するシート材料の種類は同じでも良く、あるいは異なっていても良い。両シート20,21を構成するシート材料として用いる不織布の坪量は、好ましくは10g/m2以上、さらに好ましくは15g/m2以上、そして、好ましくは40g/m2以下、さらに好ましくは35g/m2以下である。
表面材低剛性領域2Lと表面材高剛性領域2Hとにおいて、凸部26の形成パターンに関する主たる相違点としては、図2〜図5に示すように、表面材低剛性領域2Lは、凸部26(低密度部)として、複数の小凸部27A,27Bが横方向Yに連なった形状の連続凸部27を有しているのに対し、表面材高剛性領域2Hは、そのような連続凸部を有しておらず、凸部26として、複数の凸部26Hが個々独立に存在している点が挙げられる。
表面材低剛性領域2Lには、図2〜図4に示すように、横方向Yに連続して延びる連続凸部27が、縦方向Xに所定間隔を置いて複数本形成されている。連続凸部27は、複数の小凸部27A,27Bが互いに連結されて形成されている。本明細書において「凸部が連結されている」とは、隣り合う2個の凸部(小凸部)が、凹部25(接合部)によって隔てられておらず、一方の凸部の一部が他方の凸部の一部をなし、且つ他方の凸部の一部が一方の凸部の一部をなしていることをいう。
このような、横方向Yに連続して延びる連続凸部27の存在は、表面シート2の立体構造がおむつ1の着用中において維持されるのに大きく寄与する。即ち、おむつ1の着用中特に股下部1Mにおいては、着用者の大腿部によって横方向Yの両外方から外力が加わることによって圧縮されるところ、その横方向Yからの圧縮によって、表面シート2の凹部25(高密度部)及び凸部26(低密度部)からなる立体構造が潰されてしまい、斯かる立体構造によって本来奏され得る作用効果が奏されないことが懸念される。例えば、表面シート2に、縦方向Xに延びる連続凸部(図示せず)、即ち連続凸部27とは延びる方向が90°異なる連続凸部が形成されている場合において、該連続凸部が横方向Yから圧縮されると、該連続凸部を構成する複数の小凸部がそれぞれ横方向Yに圧縮されるため、該連続凸部全体としての圧縮による変形の度合いは比較的大きなものとなる。これに対し、連続凸部27は、おむつ1の着用中に圧縮されやすい横方向Yに延びているため、横方向Yの両外方から加わる外力によって圧縮されても潰れにくく、その立体構造を維持しやすい。従って、表面シート2に横方向Yに連続して延びる連続凸部27が形成されていることにより、表面シート2が本来有する風合いが維持されやすく、着用者の股下への肌当たり、液漏れ等の点で性能の向上が期待できる。
本実施形態において連続凸部27は、図2及び図4に示すように、高さの異なる2種類の小凸部27A,27Bが横方向Yに交互に連結されて形成されている。小凸部27Aは相対的に高さが高く、小凸部27Bは相対的に高さが低い。両凸部27A,27Bは、何れも平面視において略円形状をなし、また、縦方向X及び横方向Yの何れの方向での断面においても頂部を有する形状を有している。また、連続凸部27は中空であり、その中空部は、連続凸部27の横方向Yの略全長にわたって連続して延びている。
尚、本実施形態において連続凸部27は、表面材低剛性領域2Lの横方向Yの全長にわたって連続しているが、連続凸部27の形態はこれに限定されない。例えば、複数の連続凸部27が横方向Yに所定間隔を置いて直線的に列状に配置され、斯かる複数の連続凸部27からなる凸部列が、表面材低剛性領域2Lを横方向Yに横断するようになされていても良い。
図3及び図4に示すように、表面材低剛性領域2Lは凸部26(低密度部)として、連続凸部27に加えてさらに、周囲を凹部25(高密度部)即ちシート20,21の接合部で囲まれた凸部26Lを複数有している。各凸部26Lは、合計6個の凹部25に囲まれた領域内に形成されており、縦方向X及び横方向Yの何れの方向での断面においても頂部を有する形状を有している。各凸部26Lは、連続凸部27を構成する小凸部27A(相対的に高さの高い小凸部)に比して高さが低い。尚、本実施形態において各凸部26Lは中空であるが、中空構造ではなく、内部に表面シート2の形成材料が充填された中実構造でも良い。
表面材低剛性領域2Lにおいて、凸部26Lは、図3及び図4に示すように、その複数個が、横方向Yに所定間隔を置いて直線的に列状に配置されて凸部列を構成している。また、連続凸部27を構成する小凸部27B(相対的に高さの低い小凸部)も、その複数個が、横方向Yに所定間隔を置いて直線的に列状に配置されて凸部列を構成している。そして、複数の凸部26Lによる凸部列と連続凸部27とが、縦方向Xに沿って交互に且つ直線状に配置され、且つ1個の凸部26Lと1個の小凸部27Bとが、横方向Yにおいて同位置に形成されている。
表面材高剛性領域2Hは、図2、図3及び図5に示すように、周囲を凹部25(高密度部)即ちシート20,21の接合部で囲まれた凸部26Hを複数有している。各凸部26Hは、合計6個の凹部25に囲まれた領域内に形成されており、縦方向X及び横方向Yの何れの方向での断面においても頂部を有する形状を有している。各凸部26Hは、連続凸部27を構成する小凸部27A(相対的に高さの高い小凸部)に比して高さが低い。尚、本実施形態において各凸部26Hは中空であるが、中空構造ではなく、内部に表面シート2の形成材料が充填された中実構造でも良い。
表面材高剛性領域2Hにおいて、凸部26Hは、図3及び図5に示すように、平面視散点状、より具体的には千鳥状に形成されている。即ち、表面材高剛性領域2Hにおいては、複数の凸部26Hが横方向Yに所定間隔を置いて直線的に列状に配置されてなる凸部列が、縦方向Xに複数列配置され、且つ横方向Yにおいて、隣在する該凸部列どうしで互いに凸部26Hがずれている。換言すれば、表面材高剛性領域2Hにおいては、複数の凸部26Hが縦方向Xに所定間隔を置いて直線的に列状に配置されてなる複数の凸部列を、それぞれ、縦方向Xと直交する横方向Yに投影したときに、特定の凸部列における各凸部26Hの投影像の間(例えば、特定の凸部列において隣り合う2個の凸部26H,26Hの中間位置)に、該特定の凸部列と横方向Yにおいて隣り合う別の凸部列における凸部26Hの投影像が配置されるように、複数の凸部26Hが千鳥状に配置されている。
以上のような構成の表面シート2は、例えば特開2015−112343号公報に記載の複合シートの製造方法に準じて製造することができる。具体的には例えば、帯状の第1シート20を、周面が互いに噛み合い形状となっている第1ロールと第2ロールとの間に供給して、第1シート20を凹凸形状に変形させた後、第1シート20を第1ロールの周面部に沿わせて噛み合い部分から移動させた後、第2シート21を第1シート20に重ね合わせるように供給して両シート20,21を、第1ロールにおける凸部とヒートロールとの間で加熱下に挟圧して部分的に接合させ、その際、第1シート20の中央部と側部とで、第1ロール及び第2ロールの凹凸形状、及び第1ロールとヒートロールで形成する接合部のパターンを異ならせることにより得られる。第1ロールと第2ロールとの噛み合い部に噛み込ませて第1シート20を凹凸形状に変形させる際には、第1シート20をロール内部方向に向けて吸引して、第1シート20の凹凸形状への変形を促進させることが好ましい。
本実施形態のおむつ1の主たる特徴の1つとして、図1及び図2に示すように、表面シート2が、平面視においてコア低剛性領域40Lと重なって縦方向Xに延びる表面材低剛性領域2Lと、その横方向Yの両側に位置する表面材高剛性領域2Hとを有し、且つ表面材高剛性領域2Hとコア高剛性領域40Hとが平面視において重なっている点が挙げられる。即ち、おむつ1においては、表面シート2において相対的に剛性の低い表面材低剛性領域2Lと、吸収性コア40において相対的に剛性の低いコア低剛性領域40Lとが、おむつ1の横方向Yの中央部において厚み方向において重なっており、また、表面シート2において相対的に剛性の高い表面材高剛性領域2Hと、吸収性コア40において相対的に剛性の高いコア高剛性領域40Hとが、おむつ1の横方向Yの両側部において厚み方向に重なっている。つまり、表面材高剛性領域2Hをおむつ1の厚み方向に投影した場合に、該領域2Hの少なくとも一部がコア高剛性領域40Hと重なっており、また、表面材低剛性領域2Lをおむつ1の厚み方向に投影した場合に、該領域2Lの少なくとも一部がコア低剛性領域40Lと重なっている。
おむつ1においては、後述するように、コア低剛性領域40Lとコア高剛性領域40Hとの境界(横方向Yの最外方に位置する一対の溝41,41)が、平面視においてその全長にわたって表面材低剛性領域2Lと表面材高剛性領域2Hとの境界28に重なっているため、表面材低剛性領域2Lとコア低剛性領域40Lとは平面視において全体的に重なっている(図1及び図2参照)。また前述したように、表面シート2の両側縁2S,2Sが、吸収性コア40の最大幅部分における縦方向Xに沿う両側縁と一致しているため、コア高剛性領域40Hの全体が表面材高剛性領域2Hと平面視において重なっている。
このように、表面材低剛性領域2Lとコア低剛性領域40Lとが重なって存在する、おむつ1の横方向Yの中央部(特に吸収性コア40の横方向Yの中央部)が相対的に低剛性であり、且つ表面材高剛性領域2Hとコア高剛性領域40Hとが重なって存在する、該中央部の両側部(特に吸収性コア40の横方向Yの両側部)が相対的に高剛性であると、おむつ1の着用中に着用者の大腿部によって横方向Yの両外方から圧縮された場合に、該中央部は潰れて比較的大きく変形するのに対し、該両側部は潰れにくく変形の度合いが比較的小さいため、該両側部に存する表面シート2の表面材高剛性領域2H及び吸収性コア40のコア高剛性領域40Hが本来有する立体構造が維持されやすい。そしてこのように、おむつ1の着用中にその横方向Yの両側部の立体構造が実質的に潰されずに維持されることにより、股下部1Mの肌当たりが良好になると共に、着用者の***部から股下部1Mに対して***された尿等の***液が想定外の部位に飛び散る、いわゆる液飛びが抑制されるため、漏れが効果的に防止される。
このような、表面材高剛性領域2Hとコア高剛性領域40Hとの重なり(表面材低剛性領域2Lとコア低剛性領域40Lとの重なり)による作用効果をより確実に奏させるようにする観点から、一対のコア高剛性領域40H,40Hのうちの一方の全面積に占める、該一方と重なる表面材高剛性領域2Hにおける該一方との重複部分の面積の割合は、好ましくは50%以上、さらに好ましくは70%以上である。同様の観点から、コア低剛性領域40Lの全面積に占める、表面材低剛性領域2Lとの重複部分の面積の割合は、好ましくは60%以上、さらに好ましくは80%以上である。本実施形態のおむつ1にいては、前記割合は何れも100%である。
また、特に本実施形態のおむつ1においては、前述したように、おむつ1の横方向Yの中央部に存する表面材低剛性領域2Lに、横方向Yに連続して延びる連続凸部27が形成されているため、表面材低剛性領域2Lがこれと厚み方向において重なるコア低剛性領域40Lの影響によっておむつ1の着用中に圧縮されやすい状況にありながらも、表面材低剛性領域2Lが本来有する立体構造が維持されやすく、従って、表面シート2が本来有する風合いが維持されやすく、着用者の股下への肌当たり、漏れ等の点で性能のさらなる向上が期待できる。
以上のような、表面シート2と吸収性コア40とによる作用効果をより一層確実に奏させるようにする観点から、吸収性コア40の肌対向面40aの全面積に占める、コア低剛性領域40L(ブロック構造の形成領域)の肌対向面40aの面積の割合は、好ましくは20%以上、さらに好ましくは30%以上、そして、好ましくは70%以下、さらに好ましくは60%以下である。
本実施形態のおむつ1においては、図3に示すように、表面材低剛性領域2Lにおいて複数の凸部26(26L,27)が縦方向Xに所定のピッチP1で間欠的に形成されていると共に、図1に示すように、コア低剛性領域40Lにおいて複数の溝41即ち低坪量部42が縦方向Xに所定のピッチP2で間欠的に形成されているところ、縦方向Xにおけるおむつ1のフィット性の向上の観点から、ピッチP1に対するピッチP2の比率は、ピッチP2/ピッチP1として、好ましくは2以上、さらに好ましくは3以上、そして、好ましくは7以下、さらに好ましくは6以下である。
また、同様の観点及び連続凸部27による前述した作用効果をより確実に奏させるようにする観点から、連続凸部27のピッチP3(図3参照)は、好ましくは3mm以上、さらに好ましくは4mm以上、そして、好ましくは9mm以下、さらに好ましくは8mm以下である。
また、本実施形態のおむつ1においては、図1に示す如き平面視においてコア低剛性領域40Lとコア高剛性領域40Hとの境界(横方向Yの最外方に位置する一対の溝41,41)が、表面材低剛性領域2Lと表面材高剛性領域2Hとの境界28に重なっている。即ち、吸収性コア40における領域40Lと領域40Hとの境界をなす溝41を、おむつ1の厚み方向に投影した場合に、溝41の少なくとも一部が、表面シート2における領域2Lと領域2Hとの境界28と重なっている。おむつ1においては、溝41と境界28とはそれらの全長にわたって重なっている。斯かる構成により、おむつ1の着用中に着用者の大腿部によって横方向Yの外方から圧縮されたときに、両境界28,41の重複部分に屈曲部が形成されやすく、それにより、おむつ1の横方向Yの両側部に存する構成部材(表面材高剛性領域2H、コア高剛性領域40H)の立体構造が維持されやすくなると共に、おむつ1の横方向Yの中央部(表面材低剛性領域2L、コア低剛性領域40L)が屈曲変形されやすくなる。
尚、本実施形態のおむつ1においては、表面シート2における表面材低剛性領域2Lと表面材高剛性領域2Hとの境界28と、吸収性コア40におけるコア低剛性領域40Lとコア高剛性領域40Hとの境界(横方向Yの最外方に位置する一対の溝41,41)とは、両境界28,41の全長にわたって重なっているが、図6に示す他の実施形態のように、表面シート2における境界28と吸収性コア40における境界(横方向Yの最外方の溝41)とは部分的に重なっていても良い。図6には、本発明の吸収性物品の他の実施形態における吸収性コア40Aが示されている。尚、図6に示す他の実施形態については、前述したおむつ1と異なる構成部分を主として説明し、同様の構成部分は同一の符号を付して説明を省略する。図6に示す他の実施形態について特に説明しない構成部分は、おむつ1についての説明が適宜適用される。
図6に示す他の実施形態において符号28で示す点線は、図示しない表面材低剛性領域2Lと表面材高剛性領域2Hとの境界であり、吸収性コア40Aの縦方向Xの全長にわたって縦方向Xに延びている。図6に示すように、腹側部1F及び背側部1Rにおいては、コア低剛性領域40Lとコア高剛性領域40Hとの境界、即ち腹側部1F及び背側部1Rにおいて横方向Yの最外方に位置する一対の溝41,41が、表面材低剛性領域2Lと表面材高剛性領域2Hとの境界28より横方向Yの外方に位置し、股下部1Mにおいては、コア低剛性領域40Lとコア高剛性領域40Hとの境界、即ち股下部1Mにおいて横方向Yの最外方に位置する一対の溝41,41が、表面シート2における境界28より横方向Yの内方に位置している。図6に示す他の実施形態によっても、前述したおむつ1と同様の効果が奏される。
以上、本発明について説明したが、本発明は前述した実施形態に制限されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。例えば、吸収性コア40から着用者の肌側への***液の移行(いわゆる液戻り)を防止する目的で、表面シート2と吸収体4(コアラップシート45)との間に、サブレイヤーなどとも呼ばれる液透過性の体液逆流防止層を介在配置しても良い。また、前記実施形態における表面シート2は、2枚のシート20,21の積層体から構成されていたが、1枚のシートから構成されていても良い。
本発明の吸収性物品は、前記実施形態の如き展開型の使い捨ておむつに制限されず、人体から排出される体液(尿、経血、軟便、汗等)の吸収に用いられる物品を広く包含し、パンツ型の使い捨ておむつ、生理用ナプキン、生理用ショーツ等も包含される。前述した本発明の実施形態に関し、さらに以下の付記を開示する。
<1>
吸収性材料を含む吸収性コアを具備する吸収体と、該吸収体の肌対向面側に配された表面材とを具備し、着用者の前後方向に相当する縦方向とこれに直交する横方向とを有する吸収性物品であって、
前記吸収体は、前記吸収性コアの横方向中央部に位置し且つ縦方向に延びるコア低剛性領域と、該コア低剛性領域の横方向両側に位置し且つ該コア低剛性領域に比して剛性の高いコア高剛性領域とを有し、
前記表面材は、平面視において前記コア低剛性領域と重なって縦方向に延びる表面材低剛性領域と、該表面材低剛性領域の横方向両側に位置し且つ該表面材低剛性領域に比して剛性の高い表面材高剛性領域とを有し、該表面材高剛性領域と前記コア高剛性領域とが平面視において重なる吸収性物品。
<2>
前記コア低剛性領域は、前記コア高剛性領域に比して坪量が低い前記<1>に記載の吸収性物品。
<3>
前記コア高剛性領域は、前記吸収性コアにおける前記コア低剛性領域以外の領域であり、該コア低剛性領域を包囲している前記<1>又は<2>に記載の吸収性物品。
<4>
前記コア低剛性領域の肌対向面又は非肌対向面に溝が形成されており、該溝の形成部位は、該コア低剛性領域における溝の非形成部位に比して坪量が低い前記<2>又は<3>に記載の吸収性物品。
<5>
着用者の腹側に配される腹側部及び背側に配される背側部とそれらの間に位置する股下部とを縦方向に有し、
前記コア低剛性領域は、平面視において複数の線状の前記溝が格子状に形成された領域であり、前記腹側部から前記背側部にわたって延在している前記<4>に記載の吸収性物品。
<6>
前記コア低剛性領域は、前記吸収性コアに比して縦方向長さが短く、縦方向の最外方に位置する一対の前記溝は、該吸収性コアの縦方向前後端より縦方向の内方に位置している前記<4>又は<5>に記載の吸収性物品。
<7>
前記コア低剛性領域の横方向長さ、即ち、横方向の最外方に位置する一対の前記溝間の長さは、該コア低剛性領域の縦方向の全長にわたって一定である前記<4>〜<6>の何れか一項に記載の吸収性物品。
<8>
前記コア低剛性領域は、相対的に坪量が高く非肌対向面側に向けて突出した凸の形状を有する高坪量部と、該高坪量部に隣接し、且つ相対的に坪量が低く肌対向面側に向けて凹んだ低坪量部とを有し、
前記溝は、前記低坪量部の形成位置における非肌対向面側に形成された凹部である前記<4>〜<7>の何れか一項に記載の吸収性物品。
<9>
前記コア低剛性領域においては、非肌対向面は複数の前記溝の存在により凹凸構造を有しているのに対し、肌対向面は前記溝を有しておらず平坦である前記<8>に記載の吸収性物品。
<10>
前記コア低剛性領域においては、複数本の線状の前記溝が縦方向に延びていると共に、複数本の線状の前記溝が横方向にも延びており、これら互いに直交する複数本の線状の前記溝によって、該コア低剛性領域は複数の小領域に区画化され、該小領域が前記高坪量部である前記<8>又は<9>に記載の吸収性物品。
<11>
個々の前記高坪量部は前記低坪量部によって区画されており、個々に独立している前記<8>〜<10>の何れか一項に記載の吸収性物品。
<12>
前記高坪量部の坪量に対する前記低坪量部の坪量の比率は、後者/前者として、好ましくは20%以上、さらに好ましくは30%以上、そして、好ましくは80%以下、さらに好ましくは70%以下である前記<8>〜<11>の何れか一項に記載の吸収性物品。
<13>
前記低坪量部の坪量は、好ましくは100g/m2以上、さらに好ましくは150g/m2以上、そして、好ましくは500g/m2以下、さらに好ましくは400g/m2以下である前記<8>〜<12>の何れか一項に記載の吸収性物品。
<14>
前記高坪量部の坪量は、好ましくは300g/m2以上、さらに好ましくは350g/m2以上、そして、好ましくは900g/m2以下、さらに好ましくは800g/m2以下である前記<8>〜<13>の何れか一項に記載の吸収性物品。
<15>
前記高坪量部は、前記低坪量部に比して厚みが大きく、該高坪量部の厚みに対する該低坪量部の厚みの比率は、後者/前者として、好ましくは30%以上、さらに好ましくは40%以上、そして、好ましくは90%以下、さらに好ましくは80%以下である前記<8>〜<14>の何れか一項に記載の吸収性物品。
<16>
前記低坪量部の厚みは、好ましくは1.5mm以上、さらに好ましくは2.5mm以上、そして、好ましくは4.5mm以下、さらに好ましくは4mm以下である前記<8>〜<15>の何れか一項に記載の吸収性物品。
<17>
前記高坪量部の厚みは、好ましくは2mm以上、さらに好ましくは3mm以上、そして、好ましくは8mm以下、さらに好ましくは7mm以下である前記<8>〜<16>の何れか一項に記載の吸収性物品。
<18>
前記コア高剛性領域の厚みは、前記コア低剛性領域の前記高坪量部の厚みと略同じである前記<8>〜<17>の何れか一項に記載の吸収性物品。
<19>
前記コア低剛性領域の曲げ剛性は、好ましくは3g以上、さらに好ましくは4g以上、そして、好ましくは10g以下、さらに好ましくは9g以下である前記<1>〜<18>の何れか一項に記載の吸収性物品。
<20>
前記コア高剛性領域の曲げ剛性は、好ましくは5g以上、さらに好ましくは6g以上、そして、好ましくは20g以下、さらに好ましくは15g以下である前記<1>〜<19>の何れか一項に記載の吸収性物品。
<21>
前記コア低剛性領域と前記コア高剛性領域との曲げ剛性の差は1g以上である前記<1>〜<20>の何れか一項に記載の吸収性物品。
<22>
前記表面材は、着用者の肌側に向かって突出する凸部と該凸部の周辺に存する凹部とを有し、前記表面材低剛性領域と前記表面材高剛性領域とで該凸部及び/又は該凹部の形成パターンが異なる前記<4>〜<21>の何れか一項に記載の吸収性物品。
<23>
前記凹部はエンボス加工が施された高密度部であり、前記凸部はエンボス加工が施されていない低密度部である前記<22>に記載の吸収性物品。
<24>
前記表面材高剛性領域において、前記凸部は、平面視散点状、より具体的には千鳥状に形成されている前記<22>又は<23>に記載の吸収性物品。
<25>
前記表面材低剛性領域は、前記凸部として、複数の凸部が横方向に連なった形状の連続凸部を有する前記<22>〜<24>の何れか一項に記載の吸収性物品。
<26>
前記表面材高剛性領域は前記連続凸部を有しておらず、該表面材高剛性領域においては複数の前記凸部が個々独立に存在している前記<25>に記載の吸収性物品。
<27>
前記連続凸部は中空であり、その中空部は、該連続凸部の横方向の略全長にわたって連続して延びている前記<25>又は<26>に記載の吸収性物品。
<28>
前記連続凸部は、高さの異なる2種類の小凸部が横方向に交互に連結されて形成されている前記<25>〜<27>の何れか一項に記載の吸収性物品。
<29>
前記表面材低剛性領域において、複数の前記凸部による凸部列と前記連続凸部とが、縦方向に沿って交互に且つ直線状に配置され、且つ1個の該凸部と1個の前記小凸部とが、横方向において同位置に形成されている前記<28>に記載の吸収性物品。
<30>
前記連続凸部のピッチは、好ましくは3mm以上、さらに好ましくは4mm以上、そして、好ましくは9mm以下、さらに好ましくは8mm以下である前記<25>〜<29>の何れか一項に記載の吸収性物品。
<31>
前記表面材低剛性領域において複数の前記凸部が縦方向に所定のピッチP1で間欠的に形成されていると共に、前記コア低剛性領域において複数の前記溝が縦方向に所定のピッチP2で間欠的に形成されており、ピッチP1に対するピッチP2の比率が、ピッチP2/ピッチP1として、好ましくは2以上、さらに好ましくは3以上、そして、好ましくは7以下、さらに好ましくは6以下である前記<22>〜<30>の何れか一項に記載の吸収性物品。
<32>
前記表面材低剛性領域の曲げ剛性に対する前記表面材高剛性領域の曲げ剛性の比率は、後者/前者として、好ましくは1.1以上、さらに好ましくは1.2以上である前記<1>〜<31>の何れか一項に記載の吸収性物品。
<33>
前記表面材高剛性領域の曲げ剛性は、前記表面材低剛性領域の曲げ剛性よりも大きいことを前提として、好ましくは10cN以上、さらに好ましくは15cN以上、そして、好ましくは50cN以下、さらに好ましくは40cN以下である前記<1>〜<32>の何れか一項に記載の吸収性物品。
<34>
前記表面材低剛性領域の曲げ剛性は、前記表面材高剛性領域の曲げ剛性よりも小さいことを前提として、好ましくは40cN以下、さらに好ましくは30cN以下、そして、好ましくは5cN以上、さらに好ましくは10cN以上である前記<1>〜<33>の何れか一項に記載の吸収性物品。
<35>
前記吸収性コアの肌対向面の全面積に占める、前記コア低剛性領域の肌対向面の面積の割合が、好ましくは20%以上、さらに好ましくは30%以上、そして、好ましくは70%以下、さらに好ましくは60%以下である前記<1>〜<34>の何れか一項に記載の吸収性物品。
<36>
平面視において、前記コア低剛性領域と前記コア高剛性領域との境界が、前記表面材低剛性領域と前記表面材高剛性領域との境界に重なる前記<1>〜<35>の何れか一項に記載の吸収性物品。
<37>
着用者の腹側に配される腹側部及び背側に配される背側部とそれらの間に位置する股下部とを縦方向に有し、
前記腹側部及び背側部においては、前記コア低剛性領域と前記コア高剛性領域との境界が、前記表面材低剛性領域と前記表面材高剛性領域との境界より横方向外方に位置し、
前記股下部においては、前記コア低剛性領域と前記コア高剛性領域との境界が、前記表面材低剛性領域と前記表面材高剛性領域との境界より横方向内方に位置している前記<1>〜<36>の何れか一項に記載の吸収性物品。
<38>
前記吸収性コアは単層構造であり、平面視において縦方向中央部が内方に括れた砂時計状をなしている前記<1>〜<37>の何れか一項に記載の吸収性物品。
1 使い捨ておむつ(吸収性物品)
1F 腹側部
1M 股下部
1R 背側部
2 表面シート
2L 表面材低剛性領域
2H 表面材高剛性領域
20 第1シート
21 第2シート
25 凹部(高密度部、接合部)
26,26L,26H 凸部(低密度部)
27 連続凸部(低密度部)
27A,27B 小凸部(低密度部)
28 表面材低剛性領域と表面材高剛性領域との境界
3 裏面シート
4 吸収体
40,40A 吸収性コア
40L コア低剛性領域
40H コア高剛性領域
41 溝
42 低坪量部(溝の形成部位)
43 高坪量部
45 コアラップシート
5 サイドシート
6 ファスニングテープ
7 被止着領域
X 縦方向
Y 横方向

Claims (8)

  1. 吸収性材料を含む吸収性コアを具備する吸収体と、該吸収体の肌対向面側に配された表面材とを具備し、着用者の前後方向に相当する縦方向とこれに直交する横方向とを有する吸収性物品であって、
    前記吸収体は、前記吸収性コアの横方向中央部に位置し且つ縦方向に延びるコア低剛性領域と、該コア低剛性領域の横方向両側に位置し且つ該コア低剛性領域に比して剛性の高いコア高剛性領域とを有し、
    前記表面材は、平面視において前記コア低剛性領域と重なって縦方向に延びる表面材低剛性領域と、該表面材低剛性領域の横方向両側に位置し且つ該表面材低剛性領域に比して剛性の高い表面材高剛性領域とを有し、該表面材高剛性領域と前記コア高剛性領域とが平面視において重なり、
    平面視において、前記コア低剛性領域と前記コア高剛性領域との境界が、前記表面材低剛性領域と前記表面材高剛性領域との境界に重なる吸収性物品。
  2. 吸収性材料を含む吸収性コアを具備する吸収体と、該吸収体の肌対向面側に配された表面材とを具備し、着用者の前後方向に相当する縦方向とこれに直交する横方向とを有する吸収性物品であって、
    着用者の腹側に配される腹側部及び背側に配される背側部とそれらの間に位置する股下部とを縦方向に有し、
    前記吸収体は、前記吸収性コアの横方向中央部に位置し且つ縦方向に延びるコア低剛性領域と、該コア低剛性領域の横方向両側に位置し且つ該コア低剛性領域に比して剛性の高いコア高剛性領域とを有し、
    前記表面材は、平面視において前記コア低剛性領域と重なって縦方向に延びる表面材低剛性領域と、該表面材低剛性領域の横方向両側に位置し且つ該表面材低剛性領域に比して剛性の高い表面材高剛性領域とを有し、該表面材高剛性領域と前記コア高剛性領域とが平面視において重なり、
    前記腹側部及び背側部においては、前記コア低剛性領域と前記コア高剛性領域との境界が、前記表面材低剛性領域と前記表面材高剛性領域との境界より横方向外方に位置し、
    前記股下部においては、前記コア低剛性領域と前記コア高剛性領域との境界が、前記表面材低剛性領域と前記表面材高剛性領域との境界より横方向内方に位置している吸収性物品。
  3. 前記コア低剛性領域は、前記コア高剛性領域に比して坪量が低い請求項1又は2に記載の吸収性物品。
  4. 前記コア低剛性領域の肌対向面又は非肌対向面に溝が形成されており、該溝の形成部位は、該コア低剛性領域における溝の非形成部位に比して坪量が低い請求項に記載の吸収性物品。
  5. 前記表面材は、着用者の肌側に向かって突出する凸部と該凸部の周辺に存する凹部とを有し、前記表面材低剛性領域と前記表面材高剛性領域とで該凸部及び/又は該凹部の形成パターンが異なる請求項に記載の吸収性物品。
  6. 前記表面材低剛性領域は、前記凸部として、複数の凸部が横方向に連なった形状の連続凸部を有する請求項に記載の吸収性物品。
  7. 前記表面材低剛性領域において複数の前記凸部が縦方向に所定のピッチP1で間欠的に形成されていると共に、前記コア低剛性領域において複数の前記溝が縦方向に所定のピッチP2で間欠的に形成されており、ピッチP1に対するピッチP2の比率が、ピッチP2/ピッチP1として2以上7以下である請求項又はに記載の吸収性物品。
  8. 前記吸収性コアの肌対向面の全面積に占める、前記コア低剛性領域の肌対向面の面積の割合が20%以上である請求項1〜の何れか一項に記載の吸収性物品。
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