JP6725367B2 - 油圧式走行装置の制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、エンジン駆動タイプの油圧式走行装置を有した作業用車両における制御装置に関する。
このような作業用車両の一例として、タイヤもしくはクローラを備えた走行装置を車両本体の左右にそれぞれ設け、左右の走行装置によるタイヤもしくはクローラの作動速度を異ならせることによって進行方向の転換を行うスキッドステアローダが知られている(例えば、特許文献1を参照)。スキッドステアローダは、一般的に、車両本体の後部に走行装置等を駆動するためのエンジンが搭載され、そのエンジン駆動力を用いて走行装置を駆動して走行させる構成となっている。この場合、走行装置として、エンジンにより油圧ポンプを駆動し、油圧ポンプの吐出油供給を受けて駆動される油圧モータによりタイヤもしくはクローラを駆動して走行する構成、いわゆるHST(Hydro-Static Transmission)
が用いられている。
HSTにおいては、可変容量タイプの油圧ポンプを用い、油圧ポンプの可変容量制御により走行速度制御を行っている。このとき、エンジン駆動されるチャージポンプの吐出油圧(チャージ油圧)を用いて油圧ポンプの可変容量制御を行うようになっている。このようなHSTの走行装置を用いて作業用車両を走行させているときに、走行負荷が大きくなってエンジン負荷が増加すると、エンジン回転が低下し、チャージポンプの吐出量が低下する。チャージ油圧が低下するとこのチャージ油圧を用いて制御している油圧ポンプの可変吐出容量が低下し、エンジン負荷を減少させ、エンジンストールを防止する構成となっている。
特許第5226569号
ところが、チャージ油圧の低下による油圧ポンプの可変吐出容量を低下させる制御は、油温の相違による油の粘性の違いの影響によりその制御特性が相違するため、特に低温時にエンジンストール防止制御が的確に行われない場合があるという問題がある。また、走行負荷が急激に増大する場合に、エンジン回転の低下に伴うチャージ油圧の低下による油圧ポンプの容量低下制御の応答遅れが生じてエンジンストール防止制御が的確に行われない場合があるという問題もある。
本発明はこのような課題に鑑みてなされたものであり、走行負荷の増加に対して、エンジンストールを的確に防止できることができるような制御装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明に係る油圧式走行装置の制御装置は、エンジンと、前記エンジンにより回転駆動される可変容量タイプの油圧ポンプと、前記油圧ポンプからの吐出油により駆動される油圧モータと、前記油圧モータにより回転駆動される走行装置と、前記走行装置による走行を指示するために操作される走行操作装置と、チャージポンプと、前記チャージポンプの吐出油を調圧してチャージ油圧を生成する第1制御バルブと、
前記走行操作装置の操作に応じて前記チャージ油圧を調圧して前記走行操作装置の操作に応じた容量制御油圧を生成する第2制御バルブと、を備えて構成される。そして、前記第1制御バルブは、前記エンジンの回転速度に応じて前記チャージ油圧を調圧生成するように構成され、前記油圧ポンプは前記第2制御バルブにより調圧生成される容量制御油圧により可変容量制御が行われる。
本発明に係る制御装置はさらに、エンジン駆動を指示するために操作されるアクセル操作装置と、前記アクセル操作装置の操作に応じて前記エンジンの駆動制御を行うエンジン制御装置と、前記アクセル操作装置の操作に応じて目標エンジン回転速度を設定する目標エンジン回転設定装置と、前記エンジンの回転速度を検出するエンジン速度検出器と、を備え、前記エンジン速度検出器により検出された実エンジン回転速度と、前記目標エンジン回転設定装置により設定された目標エンジン回転速度との差を小さくするように、前記第1制御バルブが前記チャージ油圧を調圧生成する。
本発明の制御装置はさらに、油圧アクチュエータにより作動される油圧作動装置と、前記油圧アクチュエータに供給する作動油を供給するためのメインポンプと、前記メインポンプの吐出油を前記油圧アクチュエータに供給する制御を行う油圧パイロット式の作動制御バルブと、前記油圧作動装置の作動を指示するために操作される作動操作装置と、前記作動操作装置の操作に応じて前記作動制御バルブの作動を制御するためのパイロット圧を前記作動制御バルブに供給する制御を行う第3制御バルブとを備える。その上で、前記第3制御バルブは、前記第1制御バルブにより調圧生成されたチャージ油圧を調圧して前記パイロット圧を生成するように構成されており、前記第3制御バルブから前記作動制御バルブにパイロット圧が供給されたことを検出するパイロット検出器をさらに備え、前記パイロット検出器により前記パイロット圧が前記作動制御バルブに供給されたことが検出されたときに、前記目標エンジン回転速度を低下させる。
上記構成の制御装置において、好ましくは、前記実エンジン回転速度と前記目標エンジン回転速度との差を小さくするように、前記第1制御バルブが前記チャージ油圧をPID制御により調圧生成する。
上記のように構成された本発明に係る油圧式走行装置の制御装置によれば、油圧ポンプが第2制御バルブにより設定される容量制御油圧により可変容量制御が行われる構成である。このとき、バルブ制御装置がエンジンの回転速度に応じて第1制御バルブの作動を制御し、チャージ油圧を前記エンジン回転速度に応じた油圧に設定するので、走行負荷などの増加に伴うエンジン回転低下時に、チャージ油圧を迅速且つ的確に低下させて容量制御油圧を低下させることができる。これにより、油圧ポンプの容量を迅速且つ的確に低下させて走行負荷などの増加時でのエンジンストールを的確に防止することができる。
本発明に係る制御装置はさらに、エンジン速度検出器により検出された実エンジン回転速度と、目標エンジン回転設定装置により設定された目標エンジン回転速度との差を小さくするように、第1制御バルブがチャージ油圧を調圧生成するように構成している。これによりエンジン回転速度に基づく簡易な制御のみにより走行負荷などの増加時でのエンジンストールを的確に防止することができる。
本発明に係る制御装置はさらに、油圧アクチュエータにより作動される油圧作動装置と、前記油圧アクチュエータに供給する作動油を供給するためのメインポンプと、前記メインポンプの吐出油を前記油圧アクチュエータに供給する制御を行う油圧パイロット式の作動制御バルブと、前記油圧作動装置の作動を指示するために操作される作動操作装置と、前記作動操作装置の操作に応じて前記作動制御バルブの作動を制御するためのパイロット圧を前記作動制御バルブに供給する制御を行う第3制御バルブとを備える。この構成においてさらに、前記第3制御バルブは、前記第1制御バルブにより調圧生成されたチャージ油圧を調圧して前記パイロット圧を生成するように構成されており、前記第3制御バルブから前記作動制御バルブにパイロット圧が供給されたことを検出するパイロット検出器をさらに備え、前記パイロット検出器により前記パイロット圧が前記作動制御バルブに供給されたことが検出されたときに、前記目標エンジン回転速度を低下させる。このようにすれば、走行負荷などの増加時でのストール防止のためにチャージ油圧を低下させている時に作動操作装置が操作された場合には、目標エンジン回転速度が低下されるので、この低下に対応してチャージ油圧が増加されることとなり、低下したパイロット圧を上昇させて作動制御バルブの作動を確保した上で、エンジンストールの防止も図ることができる。
さらに、上記の本発明に係る制御装置において、実エンジン回転速度と目標エンジン回転速度との差を小さくするように、第1制御バルブが容量制御油圧をPID制御により調圧生成する構成とすることが好ましい。これにより、より的確な走行制御およびエンジンストール防止制御を行うことができる。
本発明に係る制御装置を備えたクローラ式スキッドステアローダをアームが最下動位置に揺動された状態で示す左側面図である。 上記スキッドステアローダを示す図であり、(a)は平面図、(b)は正面図である。 上記スキッドステアローダをアームが最上動位置に揺動させた状態で示す左側面図である。 上記制御装置の構成を示す油圧回路図である。 上記制御装置による制御内容を示すタイムチャートである。 本発明のもう一つの実施形態に係る制御装置の構成を示す油圧回路図である。 上記もう一つの実施形態に係る制御装置による制御内容を示すタイムチャートである。
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら説明する。本実施形態では、アームの先端にバケットを装着したクローラ式のスキッドステアローダ(以下、クローラローダと称する)に、本発明を適用した例について説明する。まず、クローラローダ1の全体構成について、図1〜図3を参照して説明する。
クローラローダ1は、図1〜図3に示すように、無端状の履帯3を有して構成される左右一対の走行装置5,5と、これら走行装置5,5が左右に取り付けられた本体フレーム9と、本体フレーム9に取り付けられたローダ装置20と、本体フレーム9の中央上部に設けられたオペレータキャビン11とを有して構成されている。走行装置5,5と本体フレーム9とをあわせて、以下「車両10」と称する。
オペレータキャビン11は箱状に形成されており、車両前側が開口し、その開口部に開閉自在な前扉11aが設けられている。オペレータキャビン11内には、作業者が車両前側に向いて着座するオペレータシート(図示せず)が設けられており、このオペレータシートの左右に、走行装置5,5の駆動を操作するための走行操作レバー52(図4参照)およびローダ装置20の駆動を操作するためのローダ操作レバー(図示せず、但し図6に示すアーム操作レバー78がこれに対応する)が配設されている。
上述のように、本体フレーム9にローダ装置20が取り付けられるのであるが、本体フレーム9にはローダ装置20を取り付けるための複数の枢結点が設けられている。ローダ装置20は、オペレータキャビン11の前後左右を囲むように配設されたアーム21と、本体フレーム9およびアーム21に跨って取り付けられた左右一対のコントロールリンク22と、コントロールリンク22の後側において本体フレーム9およびアーム21に跨って取り付けられた左右一対のアームシリンダ23と、アームシリンダ23の後側において本体フレーム9およびアーム21に跨って取り付けられた左右一対のリフトリンク24と、アーム21の前端部にブラケット29aを介して取り付けられたバケット29とから構成される。左右一対のコントロールリンク22、アームシリンダ23およびリフトリンク24は左右対称に設けられており、コントロールリンク22、アームシリンダ23およびリフトリンク24を介してアーム21が本体フレーム9に取り付けられている。
ブラケット29aはアーム21の先端部に上下に揺動自在に枢結されており、そのブラケット29aにバケット29が着脱自在に取り付けられている。バケット29(ブラケット29a)は、アーム21の先端側に設けられたバケットシリンダ28,28を伸縮作動させることにより、アーム21に対して上下に揺動される。
クローラローダ1は、作業者がオペレータシートに着座して走行操作レバーおよびローダ操作レバーを操作することにより、各操作レバーの操作に応じて、走行装置5を駆動させて車両10を走行移動させたり、アームシリンダ23を伸縮作動させてアーム21を上下に揺動させたり、バケットシリンダ28を伸縮作動させてバケット29を上下に揺動させたりすることができる。この場合、アームシリンダ23を伸縮作動させることにより、アーム21を最下動位置21Dと最上動位置21Uとの間で上下に揺動させることが可能である。このようにアームシリンダ23およびバケットシリンダ28がローダ装置20をローダ操作レバーの操作に応じて作動させるものであり、以下、アームシリンダ23およびバケットシリンダ28を総称してローダアクチュエータと称する。
クローラローダ1は、本体フレーム9の後側上部のオペレータキャビン11の後方位置に、ディーゼルエンジンEG(以下、エンジンEGと称する)が設けられている。走行装置5、アームシリンダ23およびバケットシリンダ28は、このエンジンEGにより駆動された油圧ポンプからの作動油を受けて駆動されるように構成されている。エンジンEGは、左右が本体フレーム9の側方フレームに覆われ、上方および後方がそれぞれエンジンカバー15およびリアドア16に覆われている。エンジンカバー15は、前端部に設けられた左右一対のヒンジ機構(図示せず)を用いて本体フレーム9に対して上下方向に開閉可能に設けられている。
エンジンEGの駆動力は、アームシリンダ23およびバケットシリンダ28の作動に用いられるとともに、左右の走行装置5,5にも伝えられて車両10を走行させることにも用いられる。車両10の走行を行わせる構成について図4の油圧回路図を参照して説明する。図1および図3に示すように、左右の走行装置5,5はそれぞれ駆動スプロケット5
a,5bを有し、駆動スプロケット5a,5bを回転駆動することにより履帯3,3を駆動して車両10の走行を行わせる。これら左右の駆動スプロケット5a,5bはそれぞれ左右の油圧モータ32,42により回転駆動される。すなわち油圧モータ32,42により走行装置5,5が駆動される。
図4に示すように、油圧モータ32,42は、左右のHST回路30,40の一部を構成している。このHST回路は左右同一構成であり、その構成を、左HST回路30を例にして説明する。左HST回路30において、左油圧モータ32はエンジンEGにより回転駆動される左油圧ポンプ31と油路33a,33bを介して繋がれて油圧閉回路を構成している。エンジンEGにより左油圧ポンプ31が回転駆動されるとその吐出油が、例え
ば油路33aを介して左油圧モータ32に供給されるこれを回転駆動する。この結果、左油圧モータ32により左駆動スプロケット5aが回転駆動されて左の履帯3を駆動して左走行装置5により車両10の走行駆動が行われる。左油圧モータ32を駆動に用いられた油は油路33bを通って左油圧ポンプ31に戻される。
左HST回路30において、油路33a,33bの内の左油圧ポンプ31は可変容量タイプのポンプであり、可変容量制御アクチュエータ31a,31bによりその吐出容量が可変制御される。この可変容量制御については後述する。左油圧モータ32は高低2段階の容量切換が可能であり、速度切換バルブ35により容量切換シリンダ35aへの油圧供給制御を行って、2段の容量切換を行うように構成されている。左HST回路30内の油圧が所定圧を越えて高圧となることを防止する高圧リリーフバルブ34a,34bと、油の冷却を行うためのフラッシングリリーフバルブ39とを有している。
右HST回路40は左HST回路30と同一構成であるので、重複説明は避けて、簡単に説明する。右HST回路40において、エンジンEGにより回転駆動される可変容量タイプの右油圧ポンプ41が油路43a,43bを介して右油圧モータ42と繋がれている。エンジンEGにより右油圧ポンプ41が回転駆動されるとその吐出油供給を受けて右油圧モータ42が回転駆動され、右駆動スプロケット5bが回転駆動されて右の履帯3を駆動して右走行装置5により車両10の走行駆動が行われる。右油圧モータ42も高低2段階の容量切換が可能である。この右HST回路40にも高圧リリーフバルブ44a,44bとフラッシングリリーフバルブ49とが設けられている。
以上の構成説明から分かるように、エンジンEGにより左右の油圧ポンプ31,41が回転駆動され、その吐出油がそれぞれ油路33a,33b,43a,43bを介して左右の油圧モータ32,42に送られてこれらを回転駆動する。この結果、左右の油圧モータ32,42により左右の駆動スプロケット5a,5bが駆動されて左右の走行装置5,5による走行駆動が行われる。左右の油圧モータ32,42の高低2段切換は同時に行われ、高速段もしくは低速段のいずれかが設定される。これに対して左右の油圧ポンプ31,41の可変容量制御はそれぞれ独立して行われ、左右の走行装置5,5の駆動速度を独立して制御するようになっている。左右の走行装置5,5を同一方向に同一速度で駆動すれば直進走行を行うことができ、左右の走行速度を相違させて走行方向を変える操舵を行うことができる。
このように左右の油圧ポンプ31,41の可変容量制御を行うことにより走行制御が行うことができるのであるが、この走行制御を行う走行制御装置60について説明する。
左右の油圧ポンプ31,41にはそれぞれ可変容量制御アクチュエータ31a,31b,41a,41bが設けられており、これら可変容量制御アクチュエータ31a,31b,41a,41bへ供給する容量制御油圧Pcの制御を行うことにより左右の油圧ポンプ31,41の可変容量制御を行うことができる。具体的には、容量制御油圧Pcが低いときには油圧ポンプ31,41の容量は小さく、容量制御油圧Pcが高くなるのに応じて油圧ポンプ31,41の容量が大きくなる。
この容量制御油圧Pcを得るため、エンジンEGにより回転駆動されるチャージポンプ61を有している。チャージポンプ61の吐出油は油路61aを通って第1制御バルブ62に送られ、ここでチャージ油圧Pchが調圧生成される。このチャージ油圧Pchを有した油は油路62aを通って第2制御バルブ65に送られる。第2制御バルブ65は、第2制御バルブ65と機械的に繋がった走行操作レバー52の操作に応じてチャージ油圧Pchを調圧し、左油圧ポンプ31の可変容量制御アクチュエータ31a,31bに供給する左容量制御油圧PcLと、右油圧ポンプ41の可変容量制御アクチュエータ41a,4
1bに供給する右容量制御油圧PcRとを生成する。これら容量制御油圧PcL,PcRはそれぞれ油路66a,66b,67a,67bを通って可変容量制御アクチュエータ31a,31b,41a,41bに供給され、左右の油圧ポンプ31,41の可変容量制御が行われるようになっている。油路61a内の油圧が所定圧を越えて高圧となることを防止する高圧リリーフバルブ69が設けられており、この高圧リリーフバルブ69により第1制御バルブ62で調圧生成可能な最大油圧が設定される。
このように構成される走行制御装置60において、第1制御バルブ62の作動を制御するコントローラ50を備えている。コントローラ50には、エンジン回転センサ51で検出されたエンジンEGの実回転速度(Nea)情報が信号ライン51aを介して入力され、アクセルペダル53の操作情報(踏み込み量情報)が信号ライン53aを介して入力され、アクセル操作ダイヤル54の操作情報が信号ライン54aを介して入力される。コントローラ50はこれら入力情報に基づいて、信号ライン56を介して第1制御バルブ62の作動制御を行い、信号ライン58を介してエンジン制御装置(図示せず)によるエンジン駆動制御を行わせる。アクセルペダル53およびアクセル操作ダイヤル54を総称してアクセル操作装置と称する。
このコントローラ50による制御を説明する。アクセルペダル53の操作情報(踏み込み量情報)もしくはアクセル操作ダイヤル54の操作情報が入力されると、アクセル操作量に応じたエンジン回転となるようにエンジン回転制御装置に指令信号を送り、エンジン駆動制御(アクセル制御もしくはスロットル制御)を行わせる。アクセルペダル53の操作量もしくはアクセル操作ダイヤル54の操作位置に応じた目標エンジン回転数(Neo)が設定される。この目標エンジン回転数(Neo)は、所定のエンジン負荷が作用したときにおけるエンジン回転の目標値であり、上記エンジン駆動制御による制御で、走行操作レバー52が操作されておらずエンジンEGが無負荷のときには、目標エンジン回転数(Neo)より高回転のアイドル回転状態となる。このことから分かるように、コントローラ50は、アクセル操作装置の操作に応じてエンジンEGの駆動制御を行うエンジン制御装置と、アクセル操作装置の操作に応じて目標エンジン回転数(Neo)を設定する目標エンジン回転設定装置とを備える。
走行操作レバー52が操作されると、第2制御バルブ65が走行操作レバー52の操作に応じて可変容量制御アクチュエータ31a,31b,41a,41bへ供給する容量制御油圧PcL,PcRを調圧生成し、左右の油圧ポンプ31,41の可変容量制御が行われる。この結果、この可変容量制御に応じて左右の油圧ポンプ31,41から左右の油圧モータ32,42に油圧が供給されてこれら油圧モータ32,42が回転駆動され、左右の走行装置5,5が駆動され、走行操作レバー52の操作に応じた車両10の走行が行われる。
このようにして左右の油圧ポンプ31,41を作動させると、エンジンEGにはその駆動負荷が作用するため、エンジン回転はその負荷に応じて低下する。このエンジン回転の変化はコントローラ50に伝達され、実エンジン回転数(Nea)に対応したチャージ油圧Pchを生成するように、コントローラ50は第1制御バルブ62の作動を制御する。このとき、例えば、エンジンが所定スロットル状態のときに、実エンジン回転数(Nea)が目標エンジン回転数(Neo)と一致したときに、油圧ポンプ31,41の容量が走行操作レバー52の操作に対応する容量となるようにコントローラ50は第1制御バルブ62によりチャージ油圧Pchを生成するようになっている。具体的には、走行操作レバー52の操作に応じた容量制御油圧PcL,PcRが生成できるようなチャージ油圧Pchを生成するようになっている。
一方、実エンジン回転数(Nea)が目標エンジン回転数(Neo)を下回ると、コン
トローラ50は第1制御バルブ62により生成するチャージ油圧Pchを低下させる。これにより、走行操作レバー52の操作に応じて第2制御バルブ65により生成される容量制御油圧PcL,PcRは低下したチャージ油圧Pchに対応するように低下し、油圧ポンプ31,41の容量は低下する。この結果、エンジンによる油圧ポンプ31,41の駆動負荷が低下し、エンジン回転が上昇する。これにより、エンジン負荷、すなわち、走行負荷の変化に拘わらず実エンジン回転数(Nea)を目標エンジン回転数(Neo)に保持もしくは近づける制御となり、エンジンストールを確実に防止することができる。
上述したコントローラ50による制御を、具体的な例を図5に示して説明する。図5は、実エンジン回転数Nea(rpm)と、エンジンの駆動トルクTQe(%)と、第1制御バルブ62により調圧されるチャージ油圧Pchの制御に用いられるソレノイドの通電電流Asol(mA)の経時的な変化を示すグラフである。通電電流Asol(mA)がチャージ油圧Pchを示している。
ここでは、アクセル操作ダイヤル54により目標エンジン回転数(Neo)を2400rpmに設定し、時間t1までは走行操作レバー52が操作されずに中立位置にあり、時間t1から走行操作レバー52を操作して車両10の走行を行わせた場合を示している。時間t1までの間は、走行操作レバー52は中立位置なので、左右の油圧ポンプ31,41の容量を零にするように第2制御バルブ65が作動する。この結果、エンジンEGは無負荷状態となり、実エンジン回転数Neaは目標エンジン回転数Neoより高い値、例えば、図に示すように約2750rpmとなる。このとき第1制御バルブ62によるチャージ油圧Pchの制御に用いられるソレノイドの通電電流Asolはこの高いエンジン回転数に対応して1500mAと高い値であり、チャージ油圧Pchは高い圧であるが、第2制御バルブ65により調圧生成される容量制御油圧PcL,PcRは左右の油圧ポンプ31,41の容量を零にする圧である。
時間t1から走行操作レバー52が操作されると、第2制御バルブ65が走行操作レバー52の操作に応じて容量制御油圧PcL,PcRを調圧生成する。この結果、左右の油圧ポンプ31,41の容量が操作レバー52の操作に応じた容量に設定され、その吐出油が左右の油圧モータ32,42に送られてこれらが回転され、左右のスプロケット5a,5bを回転駆動して車両10の走行が開始する。このときエンジンEGには左右の油圧ポンプ31,41を回転駆動する負荷が作用し、この負荷の増加に応じて図示のように実エンジン回転数Neaは低下する。同時に、エンジンの駆動トルクTQeは無負荷状態からポンプ駆動負荷に応じた出力となり、第1制御バルブ62によるチャージ油圧Pchの制御に用いられるソレノイドの通電電流Asolは1500mAから実エンジン回転数Neaの低下に応じて低下する。
時間t2において実エンジン回転数Neaが目標エンジン回転数Neoと一致しており、このときのソレノイドの通電電流Asolは1250mAである。この通電電流値は第1制御バルブ62により調圧設定されるチャージ油圧Pchが操作レバー52の操作に応じて第2制御バルブ65により調圧設定される容量制御油圧PcL,PcRがそのまま得られる目標チャージ油圧Pchoとなるように設定されている。時間t1からt2までは実エンジン回転数Nea>目標エンジン回転数Neoであるため、チャージ油圧Pchは目標チャージ油圧Pchoより高い。
時間t2を過ぎてもエンジン駆動負荷により実エンジン回転数Neaは低下を続けており、これに応じてソレノイドの通電電流Asolも低下される。これにより第1制御バルブ62による調圧設定されるチャージ油圧Pchが上記目標チャージ油圧Pchoより低下し、操作レバー52の操作に応じて第2制御バルブ65により調圧設定される容量制御油圧PcL,PcRが低下する。この結果、油圧ポンプ31,41の容量が低下し、エン
ジン駆動負荷が減少する。このグラフでは、実エンジン回転数Neaは時間t3で最も低下するがそれ以降はエンジン駆動負荷の減少に応じて緩やかな上昇となり、徐々に目標エンジン回転数Neoに近づいて行く。エンジン回転数が目標エンジン回転数Neoとなると、エンジン駆動力と釣り合う油圧ポンプ駆動となる。このときの第1制御バルブ62によるチャージ油圧Pchの調圧は、実エンジン回転数Neaと目標エンジン回転数Neoの差に基づくPID制御により行われる。これにより、回転差に応じたスムーズな調圧となる。
上記のようにして実エンジン回転数Neaに対応して第1制御バルブ62によるチャージ油圧Pchの制御を行えば、実エンジン回転数Neaが目標エンジン回転数Neoとなるように油圧ポンプ31,41の可変容量制御を行うこととなり、エンジン負荷の変動に対する走行制御を迅速且つ的確に行うことができる。この結果、油温が低温のときでも、また走行負荷が急激に増加するようなときでも、的確な走行制御を行うことができ、エンジンストールを確実に防止できる。
以上の説明においては、エンジンEGにより走行駆動用の油圧ポンプ31,41を駆動する場合を説明した。しかし、このエンジンEGは、ローダ装置20の駆動のためのアームシリンダ23およびバケットシリンダ28への作動油供給を行うローダ用油圧ポンプ(図示せず)の駆動にも用いられる。これらアームシリンダ23およびバケットシリンダ28も作動させるときには、上述の制御において、エンジン負荷は走行駆動負荷に加えてローダ用油圧ポンプの駆動負荷を合算したものとなり、この合算負荷に対して実エンジン回転数Neaを目標エンジン回転数Neoとする制御を行う。
第2の実施形態:
以上の説明では、走行操作レバー52の操作に基づく走行制御について説明したが、クローラローダ1においては、ローダ操作レバーの操作に応じたローダ装置20の作動制御も必要である。このローダ制御を上述の走行制御と独立したものとすることは可能であるが、装置構成をできる限りシンプル化し、コスト低減を図るため、走行制御装置とローダ制御装置を関連した構成としている。以下に、第2の実施形態として、走行制御装置とローダ制御装置を関連させた制御装置構成の例を、図6を参照して説明する。
図6に示す制御装置は、図4に示すものとほぼ同一の走行制御装置60にローダ制御装置70を加えた構成である。このため、走行制御装置60の構成における重複する部分については同一番号、符号を付している。以下、図4に示す構成と相違する部分を主として、図6の制御装置の構成について説明する。左右の走行装置5,5の駆動スプロケット5a,5bを回転駆動する左右のHST回路30,40の構成は、図4に示すものと同一であるので、その説明は省略する。
図6に示す制御装置は、図4に示したものと同一の走行制御装置60を有し、この走行制御装置はエンジンEGにより駆動されるチャージポンプ61からの油圧を用いている。この制御装置では、さらに、ローダ制御装置70の作動制御を行うための油圧を供給するメインポンプ71を備え、このメインポンプ71もエンジンEGにより回転駆動され、その吐出油を油路71aに供給する。油路71aに供給される油圧をローダアクチュエータ(図6では、例示的にアームシリンダ23を示す)に供給する制御がローダ制御装置70により行われるが、その説明は後述することにして、まず、走行制御装置60について簡単に説明する。
上述のように、エンジンEGにより回転駆動されるチャージポンプ61の吐出油は油路61aを通って第1制御バルブ62に送られ、ここでチャージ油圧Pchが調圧生成される。このチャージ油圧Pchを有した油は第2制御バルブ65により走行操作レバー52
の操作に応じて調圧され、左油圧ポンプ31の可変容量制御アクチュエータ31a,31bに供給する左容量制御油圧PcLと、右油圧ポンプ41の可変容量制御アクチュエータ41a,41bに供給する右容量制御油圧PcRとが生成される。これら容量制御油圧PcL,PcRは可変容量制御アクチュエータ31a,31b,41a,41bに供給され、左右の油圧ポンプ31,41の可変容量制御が行われる。
コントローラ50には、エンジン回転センサ51で検出されたエンジンEGの実回転速度(Nea)情報と、アクセルペダル53の操作情報(踏み込み量情報)と、アクセル操作ダイヤル54の操作情報が入力される。コントローラ50はこれら入力情報に基づいて第1制御バルブ62の作動制御を行い、さらに、信号ライン58を介してエンジン制御装置(図示せず)によるエンジン駆動制御を行わせる。コントローラ50にアクセルペダル53の操作情報(踏み込み量情報)もしくはアクセル操作ダイヤル54の操作情報が入力されると、アクセル操作量に応じたエンジン回転となるようにエンジン回転制御装置に指令信号を送り、エンジン駆動制御(アクセル制御もしくはスロットル制御)を行わせる。同時に、アクセルペダル53の操作量もしくはアクセル操作ダイヤル54の操作位置に応じた目標エンジン回転数(Neo)が設定される。
走行操作レバー52が操作されると、第2制御バルブ65が走行操作レバー52の操作に応じて可変容量制御アクチュエータ31a,31b,41a,41bへ供給する容量制御油圧PcL,PcRを調圧生成し、左右の油圧ポンプ31,41の可変容量制御が行われる。この可変容量制御に応じて左右の油圧ポンプ31,41から左右の油圧モータ32,42に油圧が供給されてこれら油圧モータ32,42が回転駆動され、左右の走行装置5,5が駆動され、走行操作レバー52の操作に応じた車両10の走行が行われる。
このようにして左右の油圧ポンプ31,41を作動させると、エンジンEGにはその駆動負荷が作用するため、エンジン回転はその負荷に応じて低下する。このエンジン回転の変化はコントローラ50に伝達され、実エンジン回転数(Nea)に対応したチャージ油圧Pchを生成するように、コントローラ50は第1制御バルブ62の作動を制御する。このとき、例えば、エンジンが所定スロットル状態のときに、実エンジン回転数(Nea)が目標エンジン回転数(Neo)と一致したときに、油圧ポンプ31,41の容量が走行操作レバー52の操作に対応する容量となるようにコントローラ50は第1制御バルブ62によりチャージ油圧Pchを生成する。
実エンジン回転数(Nea)が目標エンジン回転数(Neo)を下回ると、コントローラ50は第1制御バルブ62により生成するチャージ油圧Pchを低下させる。これにより、走行操作レバー52の操作に応じて第2制御バルブ65により生成される容量制御油圧PcL,PcRは低下したチャージ油圧Pchに対応するように低下し、油圧ポンプ31,41の容量は低下する。この結果、エンジンによる油圧ポンプ31,41の駆動負荷が低下し、エンジン回転が上昇する。これにより、エンジン負荷、すなわち、走行負荷の変化に拘わらずエンジン回転を目標エンジン回転数(Neo)に保持する制御となり、エンジンストールを確実に防止することができる。
次に、ローダ制御装置70によるアームシリンダ23(ローダアクチュエータ)の作動制御について説明する。上述したように、エンジンEGにより駆動されるメインポンプ71の吐出油は、油路71aに供給される。油路71aにはメイン調圧バルブ71cが設けられており、油路71a内の油圧をライン圧PLに調圧する。油路71aはアーム制御バルブ73に繋がり、アーム制御バルブ73によりアームシリンダ23のロッド側ポート23aもしくはボトム側ポート23bに選択的に繋がる。アーム制御バルブ73はその端部に位置するパイロットポート73a,73bに供給されるパイロット圧Ppを受けて作動される。
例えば、パイロットポート73aにパイロット圧Ppが供給されると、アーム制御バルブ73は上動位置に移動し、油路71aを、油路72aを介してロッド側ポート23aに繋げる。同時に、ボトム側ポート23bに繋がる油路72bを、油路71bを介してタンクに繋げる。この結果、油路71a内のライン圧PLを有する油がアームシリンダ23のロッド側油室に供給されてアームシリンダ23を縮小させる方向に押圧する。これに応じてボトム側油室内の油がボトム側ポート23bから油路72b、アーム制御バルブ73および油路71bを通ってタンクに排出され、アームシリンダ23が縮小される。パイロットポート73bにパイロット圧Ppが供給されると、アーム制御バルブ73は下動位置に移動し、油路71aを、油路72bを介してボトム側ポート23bに繋げ、ロッド側ポート23aに繋がる油路72aをタンクに繋がる油路71bと繋げる。この結果、ライン圧PLがアームシリンダ23のボトム側油室に供給されるとともにロッド側油室内の油がタンクに排出され、アームシリンダ23が伸長される。
上記パイロット圧Ppの生成および供給制御について説明する。上述のように、第1制御バルブ62により調圧生成されたチャージ油圧Pchが油路62aに供給されるが、油路62aから分岐する油路62bが第3制御バルブ77に繋がっている。第3制御バルブ77は、アーム操作レバー78(ローダ操作レバー)の操作に応じてチャージ油圧Pchを調圧してパイロット圧Ppを作り出す。このパイロット圧Ppは、アーム操作レバー78の操作に対応して油路74a,74bからアーム制御バルブ73のパイロットポート73a,73bに供給され、アーム制御バルブ73の作動制御を行う。これにより、上述のとおりにアームシリンダ23の伸縮作動が制御され、アーム21の上下揺動作動が行われる。すなわち、アーム操作レバー78の操作に応じてアーム21が上下揺動する。
パイロット圧Ppは第1制御バルブ62により生成されたチャージ油圧Pchを調圧して作られるため、上述したように、走行負荷の増加によりエンジン回転が低下したときにエンジンストール防止のためにチャージ圧Pchが低下されると、パイロット圧Ppも低下する。このようにパイロット圧Ppが低くなると、これがアーム制御バルブ73のパイロットポート73a,73bに供給されたときに、充分な押圧力が得られず、アーム制御バルブ73の作動遅れが生じたり、作動しなくなったりするおそれがある、という問題がある。このようにアーム制御バルブ73の作動遅れが生じたり、作動しなくなったりすると、アーム操作レバー78を操作してもアーム21の上下揺動作動が遅れたり、作動しなくなったりするという問題が起こる。
このような問題に鑑みて、この制御装置では、パイロット圧Ppを供給する油路74a,74bの油圧を検出する油圧センサ75,76を設けている。これら油圧センサ75,76の検出信号はコントローラ50に入力され、コントローラ50はパイロット圧Ppが油路74a,74bのいずれかに供給されたことを検知するようになっている。すなわち、コントローラ50は、アーム操作レバー78が操作されてパイロット圧Ppがいずれかのパイロットポート73a,73bに供給されたときに、これを検知する。
いずれかのパイロットポート73a,73bにパイロット圧Ppが供給されたことを検知すると、コントローラ50は目標エンジン回転数(Neo)を低下させる制御を行う。ここで、既に説明したように、実エンジン回転数(Nea)が目標エンジン回転数(Neo)と一致したときに、油圧ポンプ31,41の容量が走行操作レバー52の操作に対応する容量となるように、第1制御バルブ62がチャージ油圧Pchを生成するようになっている。すなわち、走行操作レバー52の操作に応じた容量制御油圧PcL,PcRが生成できるようなチャージ油圧Pchを生成するようになっている。
コントローラ50は、実エンジン回転数(Nea)がこのように低くなった目標エンジ
ン回転数(Neo)と一致したときに、走行操作レバー52の操作に応じた容量制御油圧PcL,PcRが生成できるようなチャージ油圧Pchを調圧生成する制御を行う。このとき油圧ポンプ31,41の可変容量が変化しなければエンジン回転の低下に応じて吐出量が低下するため、このままでは走行操作レバー52の操作に応じた容量制御油圧PcL,PcRが生成できない。このため、エンジン回転の低下に応じて油圧ポンプ31,41の可変容量を増加する必要があり、コントローラ50は第1制御バルブ62によりチャージ油圧Pchを増加させて油圧ポンプ31,41の可変容量を増加する制御を行う。
以上の説明から分かるように、コントローラ50が目標エンジン回転数(Neo)を低下させる制御を行うとチャージ油圧Pchを増加させる制御となる。このようにしてチャージ油圧Pchが高くされると、第3制御バルブ77により生成されるパイロット圧Ppも高くなる。このため、アーム操作レバー78の操作に応じて第3制御バルブ77からアーム制御バルブ73のパイロットポート73a,73bに供給されるパイロット圧Ppが高くなり、アーム制御バルブ73を正常に作動させることができ、アーム21の上下揺動作動遅れ、作動不良を防止できる。
上述したコントローラ50による制御を、図7を参照して説明する。図7では、アクセル操作ダイヤル54により目標エンジン回転数(Neo)を2400rpmに設定し、時間t1までは走行操作レバー52が操作されずに中立位置にあり、時間t1から走行操作レバー52を操作して車両10の走行を行わせ、さらに、時間t4においてアーム操作レバー78が操作された場合を示している。このことから分かるように、時間t4においてアーム操作レバー78を操作する直前までの制御および作動は、図5に示すものと同様である。
そこで、時間t3までについては簡単に説明する。まず、時間t1までの間は、走行操作レバー52は中立位置なので、左右の油圧ポンプ31,41の容量が零で、エンジンEGは無負荷状態で、実エンジン回転数Neaは目標エンジン回転数Neoより高い約2750rpmである。時間t1から走行操作レバー52が操作されると、第2制御バルブ65が走行操作レバー52の操作に応じた容量制御油圧PcL,PcRを調圧生成し、左右の油圧ポンプ31,41の容量が操作レバー52の操作に応じた容量に設定される。これら油圧ポンプ31,41の吐出油が左右の油圧モータ32,42に送られてこれらが回転され、左右のスプロケット5a,5bを回転駆動して車両10の走行が開始する。これにより、図示のように実エンジン回転数Neaは低下し、エンジンの駆動トルクTQeは無負荷状態からポンプ駆動負荷に応じた出力となり、チャージ油圧Pchの制御に用いられる第1制御バルブ62のソレノイドの通電電流Asolは1500mAから実エンジン回転数Neaの低下に応じて低下する。
時間t2において実エンジン回転数Neaが目標エンジン回転数Neoと一致し、このときのソレノイドの通電電流Asolは1250mAである。この通電電流値はチャージ油圧Pchが操作レバー52の操作に応じて調圧設定される容量制御油圧PcL,PcRがそのまま得られる目標チャージ油圧Pchoとなる値である。時間t2を過ぎてもエンジン駆動負荷により実エンジン回転数Neaは低下を続け、ソレノイドの通電電流Asolも低下される。これによりチャージ油圧Pchが目標チャージ油圧Pchoより低下し、容量制御油圧PcL,PcRが低下して油圧ポンプ31,41の容量が低下し、エンジン駆動負荷が減少する。この結果、実エンジン回転数Neaは時間t3で最も低下するがそれ以降はエンジン駆動負荷の減少に応じて緩やかな上昇となり、徐々に目標エンジン回転数Neoに近づいて行く。
時間t4においてアーム操作レバー78が操作されると、操作に応じてパイロット圧Ppがアーム制御バルブ73のパイロットポート73a,73bのいずれかに供給される。
このバイロット圧Ppの供給は油圧センサ75,76により検出され、その検出信号がコントローラ50に送られる。コントローラ50はこの検出信号を受けると、目標エンジン回転数Neoを低下させる。例えば、図7に示すようにアーム操作レバー78が操作される前の目標エンジン回転数Neo(1)(=2750rpm)を目標エンジン回転数Neo(2)(=2000rpm)に低下させる。これにより、前述のように容量制御油圧PcL,PcRを高くして油圧ポンプ31,41の容量を大きくする必要が生じ、チャージ圧Pchを上げる制御となる。
すなわち、アーム操作レバー78が操作されないときには、ソレノイド通電電流Asol(1)が、アーム操作レバー78が操作されているときには、ソレノイド電流Asol(2)で示すように高くなる制御が行われる。これによりチャージ圧Pchが高くなり、これに応じてパイロット圧Ppも高くなり、このように高くなったパイロット圧Ppがアーム制御バルブ73のパイロットポート73a,73bのいずれかに供給される。このため、アーム制御バルブ73をアーム操作レバー78の操作に的確に対応して作動させることができ、アームアーム21の上下揺動作動遅れ、作動不良を防止できる。なお、実エンジン回転数Noaは、アーム操作レバー78が操作されないときには実エンジン回転数Neo(1)となるが、アーム操作レバー78が操作されているときには、実エンジン回転数Neo(2)で示すように低下した目標エンジン回転数Neo(2)に近づく制御となる。
以上の説明においては、走行操作レバー52が第2制御バルブ65と機械的に繋がっている場合について説明した。しかし、この走行操作レバー52は、コントローラ50を介して第2制御バルブ65と電気的に繋がるように構成されてもよい。この場合、コントローラ50は、走行操作レバー52から入力される操作情報(入力情報)に基づいて、第2制御バルブ65の作動制御を行うことが可能である。
EG エンジン 1 クローラローダ
5 走行装置 20 ローダ装置
23 アームシリンダ 28 バケットシリンダ
30,40 HST回路 31,41 油圧ポンプ
32,42 油圧モータ 62 第1制御バルブ
65 第2制御バルブ 73 アーム制御バルブ
77 第3制御バルブ 78 アーム操作レバー

Claims (2)

  1. エンジンと、
    前記エンジンにより回転駆動される可変容量タイプの油圧ポンプと、
    前記油圧ポンプからの吐出油により駆動される油圧モータと、
    前記油圧モータにより回転駆動される走行装置と、
    前記走行装置による走行を指示するために操作される走行操作装置と、
    チャージポンプと、
    前記チャージポンプの吐出油を調圧してチャージ油圧を生成する第1制御バルブと、
    前記走行操作装置の操作に応じて前記チャージ油圧を調圧して前記走行操作装置の操作に応じた容量制御油圧を生成する第2制御バルブと、を備え、
    前記第1制御バルブは、前記エンジンの回転速度に応じて前記チャージ油圧を調圧生成するように構成され、
    前記油圧ポンプは前記第2制御バルブにより調圧生成される容量制御油圧により可変容量制御が行われる構成であり、
    さらに、エンジン駆動を指示するために操作されるアクセル操作装置と、
    前記アクセル操作装置の操作に応じて前記エンジンの駆動制御を行うエンジン制御装置と、
    前記アクセル操作装置の操作に応じて目標エンジン回転速度を設定する目標エンジン回転設定装置と、
    前記エンジンの回転速度を検出するエンジン速度検出器と、を備え、
    前記エンジン速度検出器により検出された実エンジン回転速度と、前記目標エンジン回転設定装置により設定された目標エンジン回転速度との差を小さくするように、前記第1制御バルブが前記チャージ油圧を調圧生成するように構成され、
    さらに、油圧アクチュエータにより作動される油圧作動装置と、
    前記油圧アクチュエータに供給する作動油を供給するためのメインポンプと、
    前記メインポンプの吐出油を前記油圧アクチュエータに供給する制御を行う油圧パイロット式の作動制御バルブと、
    前記油圧作動装置の作動を指示するために操作される作動操作装置と、
    前記作動操作装置の操作に応じて前記作動制御バルブの作動を制御するためのパイロット圧を前記作動制御バルブに供給する制御を行う第3制御バルブと、を備え、
    前記第3制御バルブは、前記第1制御バルブにより調圧生成されたチャージ油圧を調圧して前記パイロット圧を生成するように構成されており、
    前記第3制御バルブから前記作動制御バルブにパイロット圧が供給されたことを検出するパイロット検出器をさらに備え、
    前記パイロット検出器により前記パイロット圧が前記作動制御バルブに供給されたことが検出されたときに、前記目標エンジン回転速度を低下させることを特徴とする制御装置。
  2. 前記実エンジン回転速度と前記目標エンジン回転速度との差を小さくするように、前記第1制御バルブが前記チャージ油圧をPID制御により調圧生成することを特徴とする請求項1に記載の制御装置。
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