JP6722555B2 - 表面材付き発泡樹脂ブロック - Google Patents

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Description

本発明は、表面材付き発泡樹脂ブロックに関するもので、特に、軽量盛土構造体で好適に使用される、表面材付き発泡樹脂ブロックに関するものある。
近年、傾斜地の拡幅盛土や自立壁の盛土の工法として、盛土構造の軽量化や土圧軽減等を図るために、土を用いた盛土工法に代わり、発泡スチロールなどのブロック(以下、「発泡樹脂ブロック」という)を用いて道路などの土木構造物を構築する軽量盛土工法が採用されている。この軽量盛土工法は、土を用いた盛土工法に比べて工期の短縮及びコスト削減を図ることができる。
このような軽量盛土工法では、発泡樹脂ブロックを積み上げて軽量盛土構造体を構築するとともに、その構造体の外面に位置する部位に金属板、合成樹脂系板、セメント系板等によって形成された表面材を添設させた発泡樹脂ブロックを、表面材が露出するように配置して内部の発泡樹脂ブロックを保護している。
発泡樹脂ブロックへの表面材の添設方法として、発泡樹脂ブロックの表面材と接する面に表面材を取り付けるためのボルトをねじ込む支持部材を埋設し、表面材にボルト挿入用の穴を設けて発泡樹脂ブロックと表面材とをボルトにて固定する方法がある。しかし、この方法では、表面材にねじ穴を開ける必要があること、ボルトが表面に露出するためボルトを隠すための補修剤などが必要であること、表面に補修剤の跡が残ってしまい外観性に劣ること、さらにはボルト部分をきっかけに欠損が生じるおそれがあること、などの課題があった。
上記課題を避けるために、特許文献1に開示されているように、直方体に形成された発泡樹脂ブロックの表面にアリ溝を形成するとともに、表面材の裏面に前記アリ溝に対応する形状の凸条を形成し、その凸条をアリ溝に嵌合させることにより表面材を発泡樹脂ブロックの表面に添設した表面材付き発泡樹脂ブロックが提案されている。
特開2007−23665号公報
しかしながら、特許文献1の図2に開示されているような発泡樹脂ブロックに上部が開放されたアリ溝を形成する場合、発泡樹脂ブロックと表面材とが直接嵌合するため、発泡樹脂ブロックの材質や発泡倍率によっては発泡樹脂ブロックと表面材の係合部との嵌合強度が不十分となるおそれがあった。特に、構造体の下方部に配置する発泡樹脂ブロックには大きな負荷がかかるため、発泡樹脂ブロックが圧縮クリープ変形を起こしやすく、発泡樹脂ブロックの変形や破損等をきっかけとして、添設した表面材にも割れや欠けなどが生じるおそれがあった。
本発明は、上記のような実情に鑑みて成されたもので、表面の外観性に優れ、しかも表面材と発泡樹脂ブロックを強固に取り付けることができ、発泡樹脂ブロックの圧縮クリープ変形による表面材の変形や破損等を効果的に抑制することができる、表面材付き発泡樹脂ブロックを提供することを目的とする。
上記した目的を達成するため、請求項1の表面材付き発泡樹脂ブロックは、発泡樹脂ブロックの表面に表面材が取り付けられた表面材付き発泡樹脂ブロックであって、前記表面にアリ溝を形成した発泡樹脂ブロックと、前記アリ溝の形状に倣った形状を成し、当該アリ溝に嵌合される嵌合部材と、前記発泡樹脂ブロックの前記アリ溝の内部に位置する凸条が形成された表面材と、を備え、前記嵌合部材に鉤部が形成されており、前記凸条の前記鉤部に対応する位置に鉤部挿入用スリットが形成されており、前記嵌合部材の鉤部を前記表面材の凸条の鉤部挿入スリットに係合させることによって前記表面材が前記発泡樹脂ブロックに組み付けられていることを特徴とする。
また、請求項2の表面材付き発泡樹脂ブロックは、前記請求項1に記載の発明において、前記鉤部が嵌合部材の両開口縁を内方に曲折することにより形成されており、該嵌合部材の鉤部に対応する位置の前記凸条の両側面に前記鉤部挿入用スリットが形成されていることを特徴とする。
また、請求項3の表面材付き発泡樹脂ブロックは、前記請求項1又は2に記載の発明において、前記発泡樹脂ブロックの表面及び前記表面材の凸条に、前記アリ溝及び前記凸条を横切る位置決め用スリットが形成されているとともに、それらの位置決め用スリットに挿入される位置決め板を備え、前記位置決め板を前記発泡樹脂ブロックの位置決め用スリット及び前記表面材の凸条の位置決め用スリットに介在させることによって前記発泡樹脂ブロックに対して前記表面材が位置決めされていることを特徴とする。
また、請求項4の表面材付き発泡樹脂ブロックは、前記請求項1〜3のいずれかに記載の発明において、前記発泡樹脂ブロックのアリ溝が、発泡樹脂ブロックを構築設置した状態で上下方向に沿って形成されているとともに、前記表面材の凸条にガイドロッド挿通部が形成されていることを特徴とする。
また、請求項5の表面材付き発泡樹脂ブロックは、前記請求項1〜4のいずれかに記載の発明において、前記発泡樹脂ブロックのアリ溝及び前記表面材の凸条が複数本形成されていることを特徴とする。
上記した請求項1の本発明の表面材付き発泡樹脂ブロックによれば、嵌合部材を介して前記表面材を前記発泡樹脂ブロックに固定する。即ち、表面材は嵌合部材に支持されるので、嵌合部材を剛性の高い材料で形成することにより、表面材を強固に発泡樹脂ブロックに保持させることができる。また、表面材は、嵌合部材を介して発泡樹脂ブロックの表面に結合されているので、発泡樹脂ブロックが圧縮クリープ変形しても、変形や破損等を直接受けるおそれがない。さらに、表面材の凸条が嵌合部材の鉤部によって係合されるので、凸条の形状をアリ溝に対応する形状にする必要がなくなる。そのため、凸条をアリ溝の開口に対して垂直な方向(発泡樹脂ブロックの面に対して垂直な方向)から嵌入することができ、表面材の装着が容易になる。
請求項2の表面材付き発泡樹脂ブロックによれば、上記した請求項1の発明の効果に加え、鉤部を有する嵌合部材の製作が容易なものとなるとともに、表面材の凸条との係合強度の高いものとなる。
請求項3の表面材付き発泡樹脂ブロックによれば、上記した請求項1又は2の発明の効果に加え、位置決め板によって、発泡樹脂ブロックに対する表面材の取り付け位置が確保される。
請求項4の表面材付き発泡樹脂ブロックによれば、上記した請求項1〜3のいずれかの発明の効果に加え、上段の表面材付き発泡樹脂ブロックをガイドロッドによって下段の表面材付き発泡樹脂ブロックの上に容易かつ正確な位置に載置することができる。
請求項5の表面材付き発泡樹脂ブロックによれば、上記した請求項1〜4のいずれかの発明の効果に加え、表面材をより強固に発泡樹脂ブロックに取り付けることができる。
本発明に係る表面材付き発泡樹脂ブロックが使用される軽量盛土構造体の一例を示した概念的な斜視図である。 本発明に係る表面材付き発泡樹脂ブロックの一実施形態を示した分解斜視図である。 本発明に係る表面材付き発泡樹脂ブロックに形成されるアリ溝の断面形状を例示した図である。 本発明に係る表面材付き発泡樹脂ブロックの嵌合部材を介して表面材を発泡樹脂ブロックに固定する構造を例示した図である。 本発明に係る表面材付き発泡樹脂ブロックの嵌合部材を介して表面材を発泡樹脂ブロックに固定する構造を例示した図である。 本発明に係る表面材付き発泡樹脂ブロックに形成されるアリ溝の形状、及び該アリ溝に嵌合される嵌合部材の形状を例示した図である。 本発明に係る表面材付き発泡樹脂ブロックにおける表面材の一例を裏面から示した斜視図である。 本発明に係る表面材付き発泡樹脂ブロックの組み付け作業の一例を示した斜視図である。 本発明に係る表面材付き発泡樹脂ブロックの一実施形態を示した斜視図である。 本発明に係る表面材付き発泡樹脂ブロックをコンクリート床版に取り付ける作業の一例を示した斜視図である。 本発明に係る下段の表面材付き発泡樹脂ブロックに上段の表面材付き発泡樹脂ブロックを取り付ける作業の一例を示した斜視図である。 ガイドロッドの配置関係の一例を示した概念的な断面図である。
以下、本発明に係る表面材付き発泡樹脂ブロックの実施形態を、図面を参照しながら詳細に説明する。
図1に示した軽量盛土構造体1は、傾斜地拡幅構造体であって、地山2の傾斜面に沿って透水材及び排水材等の排水層3を添設し、その上に間詰め材4を介して発泡樹脂ブロック構造体5を積層させている。そして、発泡樹脂ブロック構造体5の最上面には、コンクリート床版6が敷設され、その上にコンクリート層7a、砂利7b、アスファルト7c等によって構成される路盤7が敷設される。
このように構成された軽量盛土構造体1では、外部へ露出する部分に、発泡樹脂ブロック構造体5の内部の発泡樹脂ブロック8を保護するために側壁9が形成される。この側壁9には、表面材付き発泡樹脂ブロック10が使用される。
表面材付き発泡樹脂ブロック10は、図2に示すように、直方体の発泡樹脂ブロック11、嵌合部材20、表面材30、位置決め板40等によって構成されている。
発泡樹脂ブロック11は、ポリスチレン、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリウレタン、ポリ塩化ビニル等を発泡させたものを用いることができる。中でも、安価であり、低密度でも強度が大きいという観点からポリスチレンが好ましく用いられる。
発泡樹脂ブロック11は、通常、0.01〜0.05g/cm3程度の密度を有するものが好ましく用いられる。また、発泡樹脂ブロック11の大きさとしては、特に限定されないが、例えば、長さ50〜200cm 、幅50〜150cm、高さ20〜100cm程度のものが施工性の観点等から好ましい。更に、発泡樹脂ブロック11は、耐水性、強度等を考慮して、独立した気泡を有するものであることが好ましく、また、押出発泡してなる発泡樹脂ブロックであっても良く、発泡粒子成形体からなる発泡樹脂ブロックであっても良い。
発泡樹脂ブロック11の外表面には、アリ溝12が形成されている。このアリ溝12は、発泡樹脂ブロック11を設置した状態において上下方向、又は左右方向のいずれかに沿って形成されている。但し、アリ溝12内に後述する鉄筋ガイドロッド50を植設する場合には、アリ溝12が上下方向に沿って形成されていることが好ましい。アリ溝12が上下方向に沿って形成されている場合には、上記アリ溝12を横切るように(発泡樹脂ブロック11の幅方向に)して位置決め用スリット13が形成されることが好ましく、該位置決め用スリット13は、発泡樹脂ブロック11の上下方向中間部に形成されることが特に好ましい。
アリ溝12は、1つの発泡樹脂ブロック11に対して2本以上形成されていることが好ましく、4本以上形成されていることがより好ましい。また、発泡樹脂ブロック11の幅方向中央Cを基準として左右対称な位置に形成されることが好ましく、例えば、アリ溝12を4本形成する場合には、図2に示したように、2本が発泡樹脂ブロック11の両側面Eから距離L1の位置、他の2本が発泡樹脂ブロック11の幅方向中央Cから距離L1の位置にそれぞれ配置されていることが好ましい。
本発明におけるアリ溝12とは、開口から発泡樹脂ブロック11の内方側に向かって幅が広く形成されているものである。具体的なアリ溝12の形状としては、図3(a)に示したような断面が台形のもののみならず、図3(b)に示した円形、或いは図3(c)に示したT字形のものであっても良い。そして、このようにアリ溝12の形状を変更した場合には、該アリ溝12に嵌合する後述する嵌合部材20の断面形状も、それに倣って変更する。
嵌合部材20は、発泡樹脂ブロック11の上記アリ溝12の形状に倣って形成されており、上記アリ溝12に嵌合されている。
嵌合部材20としては、上記アリ溝12の形状に倣った形状であればその形成方法は特に限定されないが、板状部材、例えば板金を上記アリ溝12の形状に曲折させて形成したもの、上記アリ溝12の形状に倣った形状をしたダイから溶融樹脂或いは溶融金属を押出して形成したものを挙げることができる。
嵌合部材20は、金属、合成樹脂等によって形成され、特には、耐食性に優れ、加工性の良いガルバリウム鋼板(登録商標)、ステンレス板、溶融亜鉛メッキ板、溶融亜鉛−アルミニウム−マグネシウム合金メッキ鋼板等が好適に用いられる。嵌合部材20の厚みは、強度と軽量性の兼ね合いから0.2〜5mmであることが好ましく、0.3〜3mmであることがより好ましい。
嵌合部材20には、鉤部21が形成されており、該鉤部21と後述する表面材30の凸条31の鉤部に対応する位置に形成された鉤部挿入用スリット33とを係合させることによって、表面材30が発泡樹脂ブロック11に組み付けられる。
鉤部21は、図4に示すように嵌合部材20の両開口縁を内方に向かって曲折することにより形成したものであっても良く、図5に示すように表面材30の凸条31に形成された凹部35に嵌入する突片23の先端を外方に向かって曲折することにより形成したものであっても良い。嵌合強度の観点、また製作の容易性からは、嵌合部材20の両開口縁を内方に曲折した鉤部21が形成されていることが好ましい。鉤部21の形状は、表面材30側に形成された上記鉤部挿入用スリット33と係合が可能であれば特に限定されないが、例えば直線形状、L字形状、及び釣針状に曲げた形状が挙げられる。
また、鉤部21を嵌合部材20の両開口縁に形成した場合には、嵌合部材20の側面は、アリ溝12の側面よりも若干内方に傾斜した形状であることが好ましい。具体的には、図6に示したように、アリ溝12の断面が台形であり、嵌合部材20の断面がそれに倣った台形のものである場合、アリ溝12の底面12aと側面12bからなる角度θ1よりも嵌合部材20の底面20aと側面20bからなる角度θ2の方が鋭角であることが好ましい。上記θ1よりも上記θ2の方が鋭角であれば、表面材30の凸条31と嵌合部材20とが係合したときに嵌合部材20の鉤部21が凸条31によって外方へ広げられ、より強固に係合されるため好ましい。上記θ1に対する上記θ2の角度は、上記アリ溝12の形状にもよるが、概ね2〜20°程度内方に鋭角であることが好ましい。
表面材30は、硬質な板状部材であれば特に限定されず、金属板、合成樹脂系板、セメント系板等の剛性に優れた材料を主成分として形成されている。また、表面材30には、本発明の目的効果を阻害しない範囲において、可塑剤、紫外線吸収剤、着色剤、帯電防止剤、抗菌剤、難燃剤、フィラーなどの助剤が配合されていても良い。また、表面材30の表面には、防水材、着色剤、親水材、撥水材、遮熱材等の塗装をしても良い。
表面材30の背面には、図7に示すように、発泡樹脂ブロック11の上記アリ溝12に対応する位置に凸条31が形成されている。
該凸条31の側面は、嵌合部材20と係合可能であれば特に限定されないが、先細り形状であることが好ましい。また、表面材30に形成されている凸条31の先端面の幅は、発泡樹脂ブロック11のアリ溝12の開口幅よりも小さいことが好ましい。該凸条31の側面が先細り形状で、先端面の幅が発泡樹脂ブロック11のアリ溝12の開口幅よりも小さい形状であって、アリ溝12がなす角度θ1よりも嵌合部材20がなす角度θ2の方が鋭角であると、万が一軽量盛土構造体1の側壁9を構成する表面材30の一部が破損した場合であっても、破損した表面材のみを取り外して、新たな表面材を表面から発泡樹脂ブロック11に向かって嵌めることで容易に修復することが可能となることから好ましい。
新たな表面材30を表面から発泡樹脂ブロック11に向かって嵌める場合、アリ溝12の底面12aと側面12bからなる角度θ1よりも嵌合部材20の底面20aと側面20bからなる角度θ2の方が鋭角なので、表面材30を発泡樹脂ブロック11に嵌める前は、アリ溝12の側面と嵌合部材20の側面との間に隙間が存在している。表面材30を表面から発泡樹脂ブロック11に向かって嵌める時は、嵌合部材20の鉤部21が凸条31によって外方へ広げられることによって、アリ溝12の側面と嵌合部材20の側面との間に隙間が減少し、その後、嵌合部材20の鉤部21と凸条31の鉤部挿入用スリット33とが係合するとともに、嵌合部材20の側面が弾性変形して鉤部21が内方へ戻ることによって、アリ溝12の側面と嵌合部材20の側面との間に再度隙間が形成される。
また、凸条31は、上下方向に連続的に形成されていても良く、断続的に形成されていても良い。発泡樹脂ブロック11と表面材30とを固定する強度の観点からは、上下方向に連続的に形成されていることが好ましい。凸条31には、該凸条31を横切るように位置決め用スリット34が形成されていることが好ましく、該位置決め用スリット34は、凸条31の縦方向中間部に形成されることが特に好ましい。また、凸条31には、前記鉤部21と係合可能な鉤部挿入用スリット33が形成されている。鉤部挿入用スリット33は、図4〜図7に示したように嵌合部材20に形成された鉤部21に対応する位置に形成されることとなるが、係合強度の観点から、鉤部挿入用スリット33は、図4、図7に示したように凸条31の両側面に形成されていることが好ましい。
凸条31には、先端面にガイドロッド挿通部32が縦方向に延設され、側壁に鉤部挿入用スリット33が縦方向に形成されていることが好ましい。凸条31にガイドロッド挿通部32を形成する場合には、図4(a)の形状が例示できる。また、ガイドロッド挿通部は、嵌合部材20に形成されていても良く、嵌合部材20にガイドロッド挿通部22を形成する場合には、図4(b)或いは図5の形状が例示できる。表面材30と発泡樹脂ブロック11の結合強度の観点からは、凸条31にガイドロッド挿通部32が形成されていることがより好ましい。
表面材30は、1つの発泡樹脂ブロック11に対して1枚の表面材で形成されていても良く、1つの発泡樹脂ブロック11に対して2枚以上の複数枚の表面材で形成されていても良い。なお、上記アリ溝12とそれに対応する上記凸条31は、表面材1枚当たり1本以上有するものとする。例えば、1つの発泡樹脂ブロック11に対して、2枚の表面材30からなる場合には、表面材1枚につき少なくとも1本の凸条31を有する。
また、表面材30は、発泡樹脂ブロック11の外表面よりも大きさをわずかに小さくしておくことにより、表面材付き発泡体ブロックに圧縮クリープ変形が生じた際に、隣接する表面材付き発泡体ブロックの表面材同士が接触して割れ、欠けを生じることを抑制することができる。上記観点から、表面材30の一辺あたりの長さは、発泡樹脂ブロック11の外表面の一辺あたりの長さよりも0.5〜10%短いことが好ましく、1〜5%短いことがより好ましい。また、表面材30の厚さとしては、耐熱性、強度、軽量性等の観点から7〜40mmが好ましく、10〜25mmがより好ましい。
また位置決め板40は、嵌合部材20と同様に、剛性に富み、耐食性に優れたガルバリウム鋼板(登録商標)、ステンレス板、溶融亜鉛メッキ板、溶融亜鉛−アルミニウム−マグネシウム合金メッキ鋼板等によって形成されている。この位置決め板40は、発泡樹脂ブロック11の位置決め用スリット13の厚み、奥行そして幅に対応する寸法を有している。
表面材付き発泡樹脂ブロック10の組み付け方法としては、まず、図2において、位置決め板40を発泡樹脂ブロック11の位置決め用スリット13に嵌入させる。次いで表面材30の位置決め用スリット34を位置決め板40に嵌合させながら凸条31を発泡樹脂ブロック11のアリ溝12に挿入させる(図8参照)。そして、嵌合部材20を発泡樹脂ブロック11のアリ溝12と表面材30の凸条31との間に挿入しながら鉤部21を凸条31の鉤部挿入用スリット33に嵌入させることにより表面材付き発泡樹脂ブロック10を形成することができる(図9参照)。
このようにして組み付けられた表面材付き発泡樹脂ブロック10は、図4、図5に示すように、嵌合部材20の側面が発泡樹脂ブロック11のアリ溝12の側面によってアリ溝12内に拘束され、その嵌合部材20の鉤部21が表面材30の凸条31の鉤部挿入スリット33に係合して表面材30が発泡樹脂ブロック11に組み付けられる。
また、表面材30にガイドロッド挿通部32を形成した場合には、図4(a)に示すように凸条31の溝形状のガイドロッド挿通部32の開口が嵌合部材20の底壁によって覆われ、そこにガイドロッド挿通孔32aを画成する。嵌合部材20に溝形状のガイドロッド挿通部22を形成した場合には、図5(b)に示すようにガイドロッド挿通部22の開口が表面材30によって覆われ、そこにガイドロッド挿通孔22aを画成する。
このような表面材付き発泡樹脂ブロック10は、図1に示すように、地山2の平坦部に打設されたコンクリート床版6上に敷設され、軽量盛土構造体1が構築される。
表面材付き発泡樹脂ブロック10を用いた軽量盛土構造体1を構築する方法としては、まず、コンクリート床版6の打設とともに、鉄筋ガイドロッド50を植設する。ガイドロッド50の設置位置は、表面材付き発泡樹脂ブロック10の端部E側のガイドロッド挿通孔32aに対応する位置とする。
次いで、図10に示すように、それらのガイドロッド50に表面材付き発泡樹脂ブロック10のガイドロッド挿通孔32aを嵌合させて表面材付き発泡樹脂ブロック10を設置する。そして、表面材付き発泡樹脂ブロック10をコンクリート床版6上に敷設したならば、内部に発泡樹脂ブロック8を敷設する。
次いで、敷設した表面材付き発泡樹脂ブロック10の中間に位置するガイドロッド挿通孔32aにガイドロッド51を挿通させる。
このようにして表面材付き発泡樹脂ブロック10のガイドロッド挿通孔32aに挿通されたガイドロッド51は、位置決め板40によって挿入深さが規制される。
次いで、図11に示すように、下段の表面材付き発泡樹脂ブロック10に挿着させたガイドロッド51に、その上段に敷設される表面材付き発泡樹脂ブロック10のガイドロッド挿通孔32aを嵌合させて、上段の表面材付き発泡樹脂ブロック10を敷設する。
そして、表面材付き発泡樹脂ブロック10を下段の表面材付き発泡樹脂ブロック10上に敷設したならば、内方の地山2との間の内部に発泡樹脂ブロック8を敷設する。
そして、表面材付き発泡樹脂ブロック10および発泡樹脂ブロック8を複数段敷設した発泡樹脂構造体5の上面にコンクリートを打設して床版6を形成し、さらにその上に再度上記した手順で表面材付き発泡樹脂ブロック10および発泡樹脂ブロック8を敷設して、図1に示すような軽量盛土構造体1を構築する。
このようにして構築された軽量盛土構造体1では、表面材30間に、目地材を装填できるように構成されている。目地材は、例えば、軽量盛土構造体を構成した後にバックアップ材を装填して、その外側にシーリング材を充填する方法や、表面材付き発泡樹脂ブロックを敷設する際、表面材付き発泡樹脂ブロック同士の間にAES(アクリロニトリル−エチレン−スチレン共重合体)、ポリ塩化ビニル、シリコン、EPDM(エチレンプロピレンゴム)、ウレタン、金属板、EPDM発泡体、ポリエチレン発泡体等からなる目地材を装着する方法がある。
このように構築された軽量盛土構造体1では、図12に示すように、上段の表面材付き発泡樹脂ブロック10の幅方向端部が、下段の表面付き発泡樹脂ブロック10の中間部でガイドロッド51によって結合されている。即ち、上下段の表面付き発泡樹脂ブロック10が非連続のガイドロッド51によって連結されているので、上下段の表面付き発泡樹脂ブロック10に生じた加負荷が他の表面材付き発泡樹脂ブロック10に伝達されることなく、破損を最小限に収めることができる。
以上、本発明に係る表面材付き発泡樹脂ブロックを説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施形態に記載の範囲には限定されないことは言うまでもない。上記実施形態に、多様な変更または改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。また、その様な変更または改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
本発明に係る表面材付き発泡樹脂ブロックは、表面材の発泡樹脂ブロックへの取り付け作業が簡単で、しかも強固に取り付けることができるので、軽量盛土構造体で好適に使用することができる。
1 軽量盛土構造体
2 地山
3 排水層
4 間詰め材
5 発泡樹脂ブロック構造体
6 コンクリート床版
7 路盤
7a コンクリート層
7b 砂利
7c アスファルト
8 発泡樹脂ブロック
9 側壁
10 表面材付き発泡樹脂ブロック
11 発泡樹脂ブロック
12 アリ溝
13 位置決め用スリット
20 嵌合部材
21 鉤部
22 ガイドロッド挿通部
22a ガイドロッド挿通孔
23 突片
30 表面材
31 凸条
32 ガイドロッド挿通部
32a ガイドロッド挿通孔
33 鉤部挿入用スリット
34 位置決め用スリット
35 凹部
40 位置決め板
50,51 ガイドロッド

Claims (5)

  1. 発泡樹脂ブロックの表面に表面材が取り付けられた表面材付き発泡樹脂ブロックであって、前記表面にアリ溝を形成した発泡樹脂ブロックと、前記アリ溝の形状に倣った形状を成し、当該アリ溝に嵌合される嵌合部材と、前記発泡樹脂ブロックの前記アリ溝の内部に位置する凸条が形成された表面材と、を備え、前記嵌合部材に鉤部が形成されており、前記凸条の前記鉤部に対応する位置に鉤部挿入用スリットが形成されており、前記嵌合部材の鉤部を前記表面材の凸条の鉤部挿入スリットに係合させることによって前記表面材が前記発泡樹脂ブロックに組み付けられていることを特徴とする、表面材付き発泡樹脂ブロック。
  2. 前記鉤部が嵌合部材の両開口縁を内方に曲折することにより形成されており、該嵌合部材の鉤部に対応する位置の前記凸条の両側面に前記鉤部挿入用スリットが形成されていることを特徴とする、請求項1に記載の表面材付き発泡樹脂ブロック。
  3. 前記発泡樹脂ブロックの表面及び前記表面材の凸条に、前記アリ溝及び前記凸条を横切る位置決め用スリットが形成されているとともに、それらの位置決め用スリットに挿入される位置決め板を備え、前記位置決め板を前記発泡樹脂ブロックの位置決め用スリット及び前記表面材の凸条の位置決め用スリットに介在させることによって前記発泡樹脂ブロックに対して前記表面材が位置決めされていることを特徴とする、請求項1又は2に記載の表面材付き発泡樹脂ブロック。
  4. 前記発泡樹脂ブロックのアリ溝が、発泡樹脂ブロックを構築設置した状態で上下方向に沿って形成されているとともに、前記表面材の凸条にガイドロッド挿通部が形成されていることを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載の表面材付き発泡樹脂ブロック。
  5. 前記発泡樹脂ブロックのアリ溝及び前記表面材の凸条が複数本形成されていることを特徴とする、請求項1〜4のいずれかに記載の表面材付き発泡樹脂ブロック。
JP2016177161A 2016-09-09 2016-09-09 表面材付き発泡樹脂ブロック Active JP6722555B2 (ja)

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