JP6722404B2 - 揮発性有機化合物捕集装置 - Google Patents

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Description

本発明は、揮発性有機化合物捕集装置に関する。
特許文献1には、部品と清浄な気体(空気等)とを密閉式のバッグ内に封入し、一定時間加熱後にバッグ内の気体を分析して揮発性有機化合物(VOC)の種類と濃度とを測定することで、製品に使用される部品から放散されるVOCを測定する揮発性有機化合物測定方法が記載されている。電源トランス(部品)をテドラーバッグ(密閉式のバッグ)に入れ、真空引きし、テドラーバッグ内に清浄な窒素を封入する。電源トランス及び窒素を封入したテドラーバッグを温度が60℃の恒温槽に入れ、1時間経過した後、恒温槽から出して気体をサンプリングし、別のバッグに移して常温まで冷却する。その後、バッグから常温の気体をサンプリングし、VOC測定器でVOC(キシレン)の濃度を測定する。
特開2009−198486号公報
しかし、特許文献1に記載の方法では、テドラーバッグ(サンプリングバッグ)を恒温槽から取出して気体をサンプリング(捕集)するので、サンプリングバッグ内の気体を捕集する際に気体の温度が恒温槽内の所定温度から変化し、正確な測定を行うことができない可能性がある。
係る不具合は、サンプリングバッグを恒温槽から取出さずに、サンプリングバッグ内の気体を捕集することによって解消することが可能であるが、この場合、サンプリングバッグ内は密閉空間であって、気体が流動しないので、サンプリングバッグ内の気体の濃度が不均一になるおそれがある。サンプリングバッグ内の気体の濃度の均一化は、サンプリングバッグを恒温槽から取出した後に数回押す等の作業によって可能であるが、サンプリングバッグを恒温槽から取出すと、サンプリングバッグ内の気体の温度が変化するので、従来文献に記載の方法と同様の不具合が生じるおそれがある。
そこで、本発明では、気体の温度を所定温度に保持し、且つ気体の濃度を均一化した状態で、サンプリングバッグ内から気体を捕集することが可能な揮発性有機化合物捕集装置の提供を目的とする。
上記目的を達成すべく、本発明の第1の態様の揮発性有機化合物捕集装置は、試料と気体とが封入されたサンプリングバッグを恒温槽内に配置し、サンプリングバッグを恒温槽内に配置したまま、所定温度で所定時間加熱した場合に試料が放散する揮発性有機化合物を捕集する揮発性有機化合物捕集装置であって、恒温槽加熱手段と恒温槽内温度検出手段とサンプリングバッグ加熱手段と制御手段とを備える。
恒温槽加熱手段は、恒温槽内を加熱する。恒温槽内温度検出手段は、恒温槽内の温度を検出する。サンプリングバッグ加熱手段は、電磁波をサンプリングバッグに向けて照射することによりサンプリングバッグ内を加熱する。制御手段は、恒温槽内温度検出手段が検出した恒温槽内の温度が所定温度に維持されるように、恒温槽加熱手段とサンプリングバッグ加熱手段とを制御する。
上記構造では、恒温槽内温度検出手段が検出した恒温槽内の温度が所定温度よりも低い場合や高い場合、サンプリングバッグ内の温度が所定温度に維持されるように制御手段が恒温槽加熱手段とサンプリングバッグ加熱手段とを制御する。したがって、サンプリングバッグ内の温度が所定温度に維持された状態でサンプリングバッグ内の気体を捕集することができる。
また、サンプリングバッグ加熱手段が電磁波を照射することによってサンプリングバッグ内を加熱するので、サンプリングバッグ内の気体に温度差が発生し、サンプリンバッグ内に対流が生じる。これにより、サンプリングバッグ内を気体が循環して撹拌され、気体の濃度を均一化した状態でサンプリングバッグ内から気体を捕集することができる。
また、本発明の第2の態様の揮発性有機化合物捕集装置は、試料と気体とが封入されたサンプリングバッグを恒温槽内に配置し、サンプリングバッグを恒温槽内に配置したまま、所定温度で所定時間加熱した場合に試料が放散する揮発性有機化合物を捕集する揮発性有機化合物捕集装置であって、恒温槽加熱手段と恒温槽内温度検出手段とサンプリングバッグ加熱手段とサンプリングバッグ内温度検出手段と制御手段とを備える。
恒温槽加熱手段は、恒温槽内を加熱する。恒温槽内温度検出手段は、恒温槽内の温度を検出する。サンプリングバッグ加熱手段は、電磁波をサンプリングバッグに向けて照射することによりサンプリングバッグ内を加熱する。サンプリングバッグ内温度検出手段は、サンプリングバッグ内の温度を検出する。制御手段は、恒温槽内温度検出手段が検出した恒温槽内の温度が所定温度に維持されるように、恒温槽加熱手段を制御し、サンプリングバッグ内温度検出手段が検出したサンプリングバッグ内の温度が所定温度に維持されるように、サンプリングバッグ加熱手段を制御する。
上記構造では、サンプリングバッグ内温度検出手段が検出したサンプリングバッグ内の温度が所定温度よりも低い場合や高い場合、サンプリングバッグ内の温度が所定温度に維持されるように制御手段がサンプリングバッグ加熱手段を制御する。したがって、サンプリングバッグ内の温度が所定温度に維持された状態でサンプリングバッグ内の気体を捕集することができる。
また、制御手段は、サンプリングバッグ内温度検出手段が検出したサンプリングバッグ内の温度が所定温度に維持されるようにサンプリングバッグ加熱手段を制御するので、例えば、サンプリングバッグ内の温度を検出せずに恒温槽の温度をサンプリングバッグ内の温度と見做して恒温槽内の温度を所定温度に制御する場合と比べて、サンプリングバッグ内の温度が所定温度に正確に維持された状態でサンプリングバッグ内の気体を捕集することができる。従って、恒温槽内の温度は所定温度に維持されているが、サンプリングバッグ内の温度は所定温度から変動した場合であっても、サンプリングバッグ内の温度を直ぐに所定温度に戻してサンプリングバッグ内の気体を捕集することができる。
また、サンプリングバッグ加熱手段が電磁波を照射することによってサンプリングバッグ内を加熱するので、サンプリングバッグ内の気体に温度差が発生し、サンプリンバッグ内に対流が生じる。これにより、サンプリングバッグ内を気体が循環して撹拌され、気体の濃度を均一化した状態でサンプリングバッグ内から気体を捕集することができる。
また、制御手段は、恒温槽加熱手段とサンプリングバッグ加熱手段とをそれぞれ独立して制御するので、恒温槽加熱手段を制御する恒温槽用の制御手段とサンプリングバッグ加熱手段を制御するサンプリングバッグ用の制御手段とを別々に設けることができる。これにより、例えば、恒温槽加熱手段及び恒温槽用の制御手段を備える既存の恒温槽に、サンプリングバッグ加熱手段及びサンプリングバッグ用の制御手段を後付けによって設けることができ、既存の恒温槽を簡易に活用することができる。
本発明によれば、気体の温度を所定温度に保持し、且つ気体の濃度を均一化した状態で、サンプリングバッグ内から気体を捕集することができる。
本発明の第1実施形態に係る揮発性有機化合物捕集装置の斜視図である。 本発明の第1実施形態に係る揮発性有機化合物捕集装置の模式図である。 図2の揮発性有機化合物捕集装置のヒータ制御処理を示すフローチャートである。 本発明の第2実施形態に係る揮発性有機化合物捕集装置の模式図である。 図4の揮発性有機化合物捕集装置のヒータ制御処理を示すフローチャートである。
以下、本発明の第1実施形態の揮発性有機化合物捕集装置1について、図面を参照して説明する。図1は、第1実施形態の揮発性有機化合物捕集装置1の斜視図である。なお、以下説明において、上下左右方向は、恒温槽4を前方(開閉扉側)から見た各方向を示している。また、図中の矢印は、気体の流れ方向を示している。
図1及び図2に示すように、本実施形態の揮発性有機化合物捕集装置1は、試料2から放散される揮発性有機化合物(VOC:Volatile Organic Compounds)の放散量や濃度を測定するための気体を捕集するものであり、試料2と不活性な気体(本実施形態では窒素)とが封入されるサンプリングバッグ3と恒温槽4と捕集管6と捕集ポンプ7とを備える。
サンプリングバッグ3は、バッグ本体10とスリーブ11とを有する。バッグ本体10は、バッグ本体10の短辺の一端縁を開口する開口部14と、バッグ本体10の短辺の他端縁及び長辺の両端縁をシールするシール部13とが設けられ、略矩形袋状に形成される。開口部14は、クリップ12がバッグ本体10の短辺の一端部を挟み込むように取付けられることによって塞がれる。これにより、サンプリングバッグ3は密閉される。なお、本実施形態では、サンプリングバッグ3にバッグ本体10の短辺の一端縁を開口する開口部14が設けられる場合を例示したが、これに限定されるものではなく、バッグ本体10の四辺すべてがシール部13であり、サンプリングバッグ3内に入れる試料2の大きさに合わせてバッグ本体10を切断して開口を形成し、試料2を入れたあとに形成された開口をクリップ12により塞ぐ構造などであってもよい。スリーブ11は、バルブ15を有し、バッグ本体10の長辺の一端縁に設けられてサンプリングバッグ3の内部空間と外部空間とを連通する。スリーブ11の外部空間側には、後述する捕集管6が捕集管連結チューブ8を介して接続される。
恒温槽4は、恒温槽本体16と恒温槽ヒータ(恒温槽加熱手段)17と恒温槽内温度検出センサ(恒温槽内温度検出手段)18と赤外線ヒータ(サンプリングバッグ加熱手段)19とECU(制御手段)5とを備える。
恒温槽本体16は、前後で対向して起立する前壁面20及び後壁面21と、左右で対向して起立する左側壁面22及び右側壁面23と、上方の天井面24と、下方の床面25とを有する直方体形状であり、恒温槽本体16の内部をバッグ配置空間30に区画する。前壁面20には、サンプリングバッグ3を出し入れするための開閉扉26が設けられている。恒温槽本体16の各面20〜25は、それぞれ互いに離間して並設される外板28と内板27とによって形成されている。外板27は、熱伝導率が低い耐熱性の金属材や樹脂材等によって形成され、内板28は、外板27の内側に配置され、熱伝導率が高い耐熱性の金属材等によって形成されている。恒温槽本体16の天井面24には、バッグ配置空間30と恒温槽本体16の外部とを連通する捕集口29が形成される。捕集口29には、サンプリングバッグ3のスリーブ11と後述する捕集管6とを接続する捕集管連結チューブ8が挿通される。なお、本実施形態では、サンプリングバッグ3を床面25上に直接配置しているが、大きさや形状に応じて設置台を用いてもよい。
恒温槽ヒータ17は、通電により発熱するものであり、恒温槽本体16の後壁面21の外板28と内板27との間に内板27に沿って設けられている。恒温槽ヒータ17の通電は、ECU5によって制御される。なお、恒温槽ヒータ17の配置場所は、上記に限定されず、例えば、恒温槽本体16の左側壁面22及び右側壁面23の外板28と内板27との間に内板27に沿って設けられてもよい。
恒温槽内温度検出センサ18は、恒温槽本体16の底面25の略中心に配置される。恒温槽内温度検出センサ18は、恒温槽本体16のバッグ配置空間30内の温度を検出し、検出したバッグ配置空間30内の温度をECU5に送信する。すなわち、恒温槽内温度検出センサ18は、バッグ配置空間30内の温度を検出する恒温槽内温度検出手段として機能する。なお、恒温槽内温度検出センサ18の配置場所は、上記に限定されず、例えば、恒温槽本体16の天井面24の略中心に配置されてもよい。
赤外線ヒータ19は、恒温槽本体16の後壁面21の下端部に設けられ、通電により赤外線をサンプリングバッグ3へ照射し、サンプリングバッグ3内の分子(本実施形態では窒素分子)を振動させることによってサンプリングバッグ3内を加熱する。赤外線ヒータ19の通電は、ECU5によって制御される。なお、赤外線ヒータ19の配置場所は、上記に限定されず、例えば、恒温槽本体16の左側壁面22及び右側壁面23の下端部に設けられてもよい。
ECU5は、恒温槽内温度検出センサ18が検出する恒温槽4のバッグ配置空間30内の温度に基づいて恒温槽ヒータ17と赤外線ヒータ19とを通電制御するヒータ制御処理を実行する。恒温槽内温度検出センサ18が検出した温度が所定温度よりも高かった場合、ECU5は、恒温槽ヒータ17と赤外線ヒータ19とへの通電を停止する。恒温槽内温度検出センサ18が検出した温度が所定温度よりも低かった場合、ECU5は、恒温槽ヒータ17と赤外線ヒータ19とを通電する。これにより、測定時に恒温槽内温度検出センサ18が検出した温度が所定温度より高くなった場合、ECU5が恒温槽ヒータ17と赤外線ヒータ19とへの通電を終了することによって、恒温槽ヒータ17と赤外線ヒータ19が停止し、バッグ配置空間30内の温度が低下する。一方、測定時に恒温槽内温度検出センサ18が検出した温度が所定温度より低くなった場合、ECU5が恒温槽ヒータ17と赤外線ヒータ19とを通電することによって、恒温槽ヒータ17と赤外線ヒータ19とが作動し、バッグ配置空間30内の温度が上昇する。したがって、バッグ配置空間30内の温度は、所定温度に維持される。
捕集管6は、恒温槽4の上方に配置された状態で、恒温槽本体16の外板28に固定される捕集管支持部35を介して恒温槽4に支持される。捕集管6の一端部は、捕集管連結チューブ8を介してサンプリングバッグ3のスリーブ11に接続され、捕集管6の他端部はポンプ連結チューブ9を介して後述する捕集ポンプ7に接続される。捕集管6は、捕集ポンプ7によってサンプリングバッグ3内の気体が吸収され、揮発性有機化合物を吸着する。
捕集ポンプ7は、ポンプ連結チューブ9を介して捕集管6の他端部に接続され、捕集管6の一端部に捕集管連結チューブ8を介して接続されたサンプリングバッグ3内の気体を捕集管6内に吸引する。
揮発性有機化合物を捕集する際には、作業者は、サンプリングバッグ3のバッグ本体10の開口部14より試料2を収容し、バッグ本体10の短辺の一端部にクリップ12を取付けることによりサンプリングバッグ3を密閉する。次に、作業者は、サンプリングバッグ3内の気体をスリーブ11より排出してから窒素をスリーブ11より一定量封入し、バルブ15を閉める。その後、作業者は、ECU5によりバッグ配置空間30内が所定温度(本実施形態では65℃)に保持された恒温槽4にサンプリングバッグ3を入れ、スリーブ11に捕集管連結チューブ8を介して捕集管6を接続し、測定を開始する。65℃に加熱された恒温槽4内で所定時間(本実施形態では2時間)経過したのち、作業者は、恒温槽4内でバルブ15を開き、捕集ポンプ7を作動させてサンプリングバッグ3内の気体を捕集管6内に吸引する。これにより、捕集管6内にサンプリングバッグ3内の気体に含まれる揮発性有機化合物が吸着される。捕集管6内に吸着捕集された揮発性有機化合物は、P&TやGC−MS等にて分析される。
次に、ECU5が実行するヒータ制御処理について、図3のフローチャートに基づいて説明する。本処理は、試料2の測定中に所定時間毎に実行される。
本処理が開始されると、ECU5は、先ず恒温槽4のバッグ配置空間30内の温度を取得する(ステップS1)。続いて、ECU5は、恒温槽4のバッグ配置空間30内の温度が所定温度以上か否かを判定する(ステップS2)。恒温槽4のバッグ配置空間30内の温度が所定温度以上である場合(ステップS2:YES)はステップS3へ進み、恒温槽4のバッグ配置空間30内の温度が所定温度未満である場合(ステップS2:NO)はステップS4へ進む。ステップS3では、恒温槽ヒータ17と赤外線ヒータ19とへの通電を停止する。ステップS4へ進んだ場合は、恒温槽ヒータ17と赤外線ヒータ19とを通電する。
上記のように構成された揮発性有機化合物捕集装置1では、恒温槽内温度検出センサ18が検出したバッグ配置空間30内の温度が所定温度よりも低い場合や高い場合、サンプリングバッグ3内の温度が所定温度に維持されるようにECU5が恒温槽ヒータ17と赤外線ヒータ19とを制御する。したがって、サンプリングバッグ3内の温度が所定温度に維持された状態でサンプリングバッグ3内の気体を捕集することができる。
また、赤外線ヒータ19が電磁波を照射することによってサンプリングバッグ3内を加熱するので、サンプリングバッグ3内の気体に温度差が発生し、サンプリンバッグ3内に対流が生じる。これにより、サンプリングバッグ3内を気体が循環して撹拌され、気体の濃度を均一化した状態でサンプリングバッグ3内から気体を捕集することができる。
次に、本発明の第2実施形態の揮発性有機化合物捕集装置31について、図4を参照して説明する。図4は、第2実施形態の揮発性有機化合物捕集装置31の模式図である。本実施形態は、バッグ内温度検出センサ(サンプリングバッグ内温度検出手段)32を備え、ECU5が恒温槽ヒータ17と赤外線ヒータ19とをそれぞれ独立して制御する点で、上記第1実施形態と相違する。なお、上記第1実施形態と同様の構成には、同一の符号を付してその詳細な説明を省略する。
図4に示すように、バッグ内温度検出センサ32は、バッグ配置空間30内に配置されたサンプリングバッグ3の近傍に位置するように配置される。バッグ内温度検出センサ32は、サンプリングバッグ3内の温度を検出し、検出したサンプリングバッグ3内の温度をECU5に送信する。すなわち、バッグ内温度検出センサ32は、サンプリングバッグ3内の温度を検出するサンプリングバッグ内温度検出手段として機能する。
ECU5は、恒温槽内温度検出センサ18が検出するバッグ配置空間30内の温度に基づいて恒温槽ヒータ17を通電制御する恒温槽用ECU33と、バッグ内温度検出センサ32が検出するサンプリングバッグ3内の温度に基づいて赤外線ヒータ19を通電制御するサンプリングバッグ用ECU34とを備え、恒温槽ヒータ17と赤外線ヒータ19とを通電制御するヒータ制御処理を実行する。恒温槽用ECU33は、恒温槽内温度検出センサ18が検出した温度が所定温度よりも高かった場合、恒温槽ヒータ17の通電を停止する。一方、恒温槽内温度検出センサ18が検出した温度が所定温度よりも低かった場合、ECU5は、恒温槽ヒータ17への通電を開始する。サンプリングバッグ用ECU34は、バッグ内温度検出センサ32が検出した温度が所定温度よりも高かった場合、赤外線ヒータ19の通電を停止する。一方、バッグ内温度検出センサ32が検出した温度が所定温度よりも低かった場合、ECU5は、赤外線ヒータ19を通電する。これにより、測定時に恒温槽内温度検出センサ18が検出した温度が所定温度より高くなった場合、恒温槽用ECU33が恒温槽ヒータ17への通電を終了することによって、恒温槽ヒータ17が停止し、バッグ配置空間30内の温度が低下する。一方、測定時に恒温槽内温度検出センサ18が検出した温度が所定温度より低くなった場合、恒温槽用ECU33が恒温槽ヒータ17への通電を開始することによって、恒温槽ヒータ17が作動し、バッグ配置空間30内の温度が上昇する。また、測定時にバッグ内温度検出センサ32が検出した温度が所定温度より高くなった場合、サンプリングバッグ用ECU34が赤外線ヒータ19への通電を終了することによって、赤外線ヒータ19が停止し、サンプリングバッグ3内の温度が低下する。一方、測定時にバッグ内温度検出センサ32が検出した温度が所定温度より低くなった場合、サンプリングバッグ用ECU34が赤外線ヒータ19への通電を開始することによって、赤外線ヒータ19が作動し、サンプリングバッグ3内の温度が所定温度まで上昇する。したがって、バッグ配置空間30内及びサンプリングバッグ3内の温度は、所定温度に維持される。
次に、恒温槽用ECU33とサンプリングバッグ用ECU34とが実行するヒータ制御処理について、図5のフローチャートに基づいて説明する。本処理は、試料2の測定中に所定時間毎に実行される。
本処理が開始されると、先ず恒温槽用ECU33が恒温槽4のバッグ配置空間30内の温度を取得する(ステップS1)。続いて、恒温槽用ECU33は、恒温槽4のバッグ配置空間30内の温度が所定温度以上か否かを判定する(ステップS2)。恒温槽4のバッグ配置空間30内の温度が所定温度以上である場合(ステップS2:YES)はステップS3へ進み、恒温槽4のバッグ配置空間30内の温度が所定温度未満である場合(ステップS2:NO)はステップS4へ進む。ステップS3では、恒温槽用ECU33が恒温槽ヒータ17への通電を停止する。ステップS4へ進んだ場合は、恒温槽用ECU33が恒温槽ヒータ17を通電する。続いて、サンプリングバッグ用ECU34がサンプリングバッグ3内の温度を取得する(ステップS5)。次に、サンプリングバッグ用ECU34は、サンプリングバッグ3内の温度が所定温度以上か否かを判定する(ステップS6)。サンプリングバッグ3内の温度が所定温度以上である場合(ステップS6:YES)はステップS7へ進み、サンプリングバッグ3内の温度が所定温度未満である場合(ステップS6:NO)はステップS8へ進む。ステップS7では、サンプリングバッグ用ECU34が赤外線ヒータ19への通電を停止する。ステップS8へ進んだ場合は、サンプリングバッグ用ECU34が赤外線ヒータ19を通電する。
上記構造では、バッグ内温度検出センサ32が検出したサンプリングバッグ3内の温度が所定温度よりも低い場合や高い場合、サンプリングバッグ3内の温度が所定温度に維持されるようにECU5のサンプリングバッグ用ECU34が赤外線ヒータ19を制御する。したがって、サンプリングバッグ3内の温度が所定温度に維持された状態でサンプリングバッグ3内の気体を捕集することができる。
また、サンプリングバッグ用ECU34は、バッグ内温度検出センサ32が検出したサンプリングバッグ3内の温度が所定温度に維持されるように赤外線ヒータ19を制御するので、例えば、サンプリングバッグ3内の温度を検出せずにバッグ配置空間30内の温度をサンプリングバッグ3内の温度と見做してバッグ配置空間30内の温度を所定温度に制御する場合と比べて、サンプリングバッグ3内の温度が所定温度に正確に維持された状態でサンプリングバッグ3内の気体を捕集することができる。従って、バッグ配置空間30内の温度は所定温度に維持されているが、サンプリングバッグ3内の温度は所定温度から変動した場合であっても、サンプリングバッグ3内の温度を直ぐに所定温度に戻してサンプリングバッグ3内の気体を捕集することができる。
また、赤外線ヒータ19が電磁波を照射することによってサンプリングバッグ3内を加熱するので、サンプリングバッグ3内の気体に温度差が発生し、サンプリンバッグ3内に対流が生じる。これにより、サンプリングバッグ3内を気体が循環して撹拌され、気体の濃度を均一化した状態でサンプリングバッグ3内から気体を捕集することができる。
また、ECU5は、恒温槽ヒータ17と赤外線ヒータ19とをそれぞれ独立して制御するので、恒温槽ヒータ17を制御する恒温槽用ECU33と赤外線ヒータ19を制御するサンプリングバッグ用ECU34とを別々に設けることができる。これにより、例えば、恒温槽ヒータ17及び恒温槽用ECU33を備える既存の恒温槽4に、赤外線ヒータ19及びサンプリングバッグ用ECU34を後付けによって設けることができ、既存の恒温槽4を簡易に活用することができる。
なお、上記各実施形態では、バッグ配置空間30内にサンプリングバッグ3を1つ配置する場合を例示したが、バッグ配置空間30内にサンプリングバッグ3を2つ以上配置してもよい。この場合、ポンプ連結チューブ9をサンプリングバッグの数だけ分岐させ、各分岐端部にそれぞれ捕集管を連結し、恒温槽本体16の天井面24に捕集口をサンプリングバッグの数だけ形成し、各捕集口に捕集管連結チューブをそれぞれ挿通させた状態で、各捕集管連結チューブの一端部に各サンプリングバッグを連結し、各捕集管連結チューブの他端部に各捕集管を連結すればよい。また、この場合、赤外線ヒータを各サンプリンバッグに対応するように複数設けてもよく、1つの赤外線ヒータによって全てのサンプリングバッグを加熱してもよい。
また、本実施形態では、恒温槽ヒータ17及び赤外線ヒータ19を常時作動させているが、赤外線ヒータ19を常時作動させず、恒温槽ヒータ17を常時作動させて恒温槽内を所定温度に加熱してもよい。この場合、赤外線ヒータ19を所定時間の経過時又は経過の直前に起動させればよい。また、赤外線ヒータ19は、手動で起動させてもよく、タイマープログラムをECU5に記憶させ、このプログラムに従って起動させてもよい。
また、バッグ本体10の材料は、サンプリングバッグ3内に入れる試料2から発生するガスの種類により適宜選択される。
また、恒温槽本体16の形状は、上記に限定されず、円筒形状等であってもよい。
以上、本発明者によってなされた発明を適用した実施形態について説明したが、この実施形態による本発明の開示の一部をなす論述及び図面により本発明は限定されることはない。すなわち、この実施形態に基づいて当業者等によりなされる他の実施形態、実施例及び運用技術等は全て本発明の範疇に含まれることは勿論であることを付け加えておく。
本発明は、住宅や自動車、航空機などに使用される材料や部品等から放散される揮発性有機化合物の放散量等の測定に有効である。
1,31 揮発性有機化合物捕集装置
2 試料
3 サンプリングバッグ
4 恒温槽
5 ECU(制御手段)
6 捕集管
7 捕集ポンプ
8 捕集管連結チューブ
9 ポンプ連結チューブ
14 開口部
17 恒温槽ヒータ(恒温槽加熱手段)
18 恒温槽内温度検出センサ(恒温槽内温度検出手段)
19 赤外線ヒータ(サンプリングバッグ加熱手段)
29 捕集口
30 バッグ配置空間
32 バッグ内温度検出センサ(サンプリングバッグ内温度検出手段)
33 恒温槽用ECU
34 サンプリングバッグ用ECU

Claims (2)

  1. 試料と気体とが封入されたサンプリングバッグを恒温槽内に配置し、前記サンプリングバッグを前記恒温槽内に配置したまま、所定温度で所定時間加熱した場合に前記試料が放散する揮発性有機化合物を捕集する揮発性有機化合物捕集装置であって、
    前記恒温槽内を加熱する恒温槽加熱手段と、
    前記恒温槽内の温度を検出する恒温槽内温度検出手段と、
    電磁波を前記サンプリングバッグに向けて照射することにより前記サンプリングバッグ内を加熱するサンプリングバッグ加熱手段と、
    前記恒温槽内温度検出手段が検出した前記恒温槽内の温度が前記所定温度に維持されるように、前記恒温槽加熱手段と前記サンプリングバッグ加熱手段とを制御する制御手段と、を備える
    ことを特徴とする揮発性有機化合物捕集装置である。
  2. 試料と気体とが封入されたサンプリングバッグを恒温槽内に配置し、前記サンプリングバッグを前記恒温槽内に配置したまま、所定温度で所定時間加熱した場合に前記試料が放散する揮発性有機化合物を捕集する揮発性有機化合物捕集装置であって、
    前記恒温槽内を加熱する恒温槽加熱手段と、
    前記恒温槽内の温度を検出する恒温槽内温度検出手段と、
    電磁波を前記サンプリングバッグに向けて照射することにより前記サンプリングバッグ内を加熱するサンプリングバッグ加熱手段と、
    前記サンプリングバッグ内の温度を検出するサンプリングバッグ内温度検出手段と、
    前記恒温槽内温度検出手段が検出した前記恒温槽内の温度が前記所定温度に維持されるように、前記恒温槽加熱手段を制御し、且つ前記サンプリングバッグ内温度検出手段が検出した前記サンプリングバッグ内の温度が前記所定温度に維持されるように、前記サンプリングバッグ加熱手段を制御する制御手段と、を備える
    ことを特徴とする揮発性有機化合物捕集装置である。
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