JP6719792B1 - 農業用ハウス及びその構築方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 冷暖房費の節約や日夜の温度変化を少なくすることができ、悪天候等に対する耐性を高めることもでき、一年を通じて農作物の栽培を良好とする農業用ハウス100及びその構築方法を提供する。【解決手段】 矩形の床面の周囲に、土石類を充満させたスチールネットのバスケット125による高さ1.5m乃至2m弱程度のバスケット壁に囲まれ、前記バスケット壁の上方に1m余り程度伸びる複数本の支柱143と、前記床面の長辺となる左辺及び右辺の前記支柱143の上端に両端又は両端近傍が支持される複数本の梁145を備え、前記梁の上方及び前記支柱の外方に透光性を有するパネル板150を固定した屋根及び壁面を備えた農業用ハウス100とする。【選択図】 図1

Description

本発明は、農作物を栽培育成する温室等の農業用ハウス及びその構築方法に関するものである。
今日、農作物の栽培や育成には、ビニールハウス等の温室が多用されている。
この温室とされる大型の一般的な農業用ハウスは、アーチパイプ等の鉄パイプを耕地の左右に直線状に複数の本数を並べるようにして0.5m乃至1m程度の深さに突き刺し、耕地の上方で左右のアーチパイプの上端を接続し、直管パイプにより前後方向のアーチパイプを接続してハウス骨組みとし、このハウス骨組みにビニールシートを被せてハウス骨組みを透明ビニールシートで覆うことにより、日射をハウス内に取り込むことができるようにすると共に、ハウス内の温度を外部温度と隔離できるようにしているものが多い。
又、ハウスの基礎となる部分は、単純にアーチパイプ等の直線部分を大地に差し込む場合のみでなく、直管の鉄パイプを大地に深く突き刺す、或いは端部にスクリュー等のベースの付いた1m余りのパイプを地面に打ち込む、又は十数cm角にして長さが50cm乃至70cm程度のコンクリート柱を地中に埋め込むことにより基礎とし、この基礎の上端部にアーチパイプ等の鉄パイプを固定してハウス骨組みを組み立てることもある。
このビニールハウス等の温室は、雨や風、害虫による被害を少なくし、また、季節による温度変化等を少なくして通年栽培を行うこともできるなど、多くの利点を有するものである。
しかし、ビニールハウスは、設置が容易である半面、近年の大雨や強風などに弱く、飛ばされたり破壊されたりすることがあり、また、冬場には室温が適温よりも低くなり、夏場では室温が高くなりすぎる等、気候条件によって十分にその利点を生かすことができず、農業用ハウスとしての目的を達成できない現状が生じる場合もあった。
このため、ビニールハウスにも種々の改良や補助設備の追加が行われ、例えば縦梁と横梁とを用いて屋根を補強し、且つ、屋根部分に密閉空間を形成し、この密閉空間に外気を一旦蓄え、密閉空間で温度調整した外気をビニールハウスに導入する提案が成されている(例えば特許文献1)。
また、ボイラーの温水タンクからの配管をビニールハウスの床面に配置するものとし、冬場には、ボイラーからの温水を床に配置した配管へ循環させるように供給し、夏場には、系外からの冷水を配管に供給する提案もなされている(例えば特許文献2)。
そして、近年では、植物栽培工場と呼ばれ、ビニールハウス等の簡易ハウスではなく、一般的な建屋内で、空調機を用いて温度調整を行うと共に、LED等の人工照明を用いて温度や湿度、日照時間を制御して農作物の栽培育成を行うことも実施されている(例えば特許文献3)。
更に、本件出願人は、凝灰岩石のブロックを用いてハウスの床面を形成すると共に、ハウス壁面の下半部分も凝灰岩石のブロックを用いて構築し、日夜の温度差を少なくすることのできる堅牢な農業用ハウスの提案を行い(例えば特許文献4)、既に実施している。
又、本件出願人は、夏場の異常高温等による農作物の発育障害を防止するため、地中熱を利用する半地下式とする農業用ハウスの提案も行い(例えば特許文献5、非特許文献1)、既に実施している。
特開2002−209452号公報 特開昭62−96021号公報 特開2011−34248号公報 特許第6531928号公報 特願2019−89671号
宇都宮市大谷地区の地域資源を利用した農業用ハウスの温冷却システムの実証実験を開始,2018年12月12日,URL,https://sri.jp/commom/pdf/20181212.pdf
従来のビニールハウス等の温室では、強風等に耐えることができるようにするためには、ハウスの骨組みと共に基礎を強化することが必要となるも、基礎を強化する場合、工程数が増加し、また、工期が長くなり、コストも増加する等の問題が生じることになる。
また、コンクリートを基礎等に使用すると、コンクリートの表面に結露が生じることがあり、農業用ハウスとしては適さないこととなることもあった。
更に、ビニールハウスでは、冬場の暖房にボイラー等を使用する場合、燃料費等の維持費が大きくなる欠点があった。また、夏場の昼間等、気温が予想以上に高くなったとき、気象状況に合わせて換気量を多くするなど、ビニールハウス等の温室の室内温度の調整に手数を要する欠点もあった。
そして、植物栽培工場は、自然の気候に左右されることがなく、人工的な自然環境により種々の植物の育成を適切に行うことができるも、栽培ハウス(栽培工場)の建設及び維持管理に多大の経費を必要とし、栽培する植物が限定される欠点などがあった。
また、凝灰岩石のブロックによる壁面の下半部分や床面を構築した農業用ハウスでは、地中熱の有効活用等により冷暖房費を低減させると共に、強風等に強い耐久性を有する農業用ハウスとすることができるものではあるも、凝灰岩石のブロックにより壁体や床面を構築するには、ブロック等の重量物を含む資材の搬送、及び、ブロックが欠けないようにブロックを並べたり積み重ねたりする必要がある等、多くの手数と費用が必要となり、本来は組み立てが容易な農業用ハウスの構築に手数や時間を要することがあった。
そして、半地下式の農業用ハウスとするときは、周囲に凝灰岩石のブロック壁を構築するなど、地下部分における周壁の土留めを行う必要があり、上記のように凝灰岩石のブロックを搬入して積み上げる場合は手数と費用が多く必要となり、鋼板やコンクリートによる土留めを構築すると低温時に結露が生じるなどにより農作物の育成を阻害することもあった。
本発明は、この様な欠点を少なくし、農業用ハウス自体に調湿、調温、保温等の機能を持たせ、冷暖房費の節約や日夜の温度変化を少なくすることができ、悪天候等に対する耐性を高めることができ、一年を通じて農作物の栽培を良好とする温室等の農業用ハウス、及び、この農業用ハウスを容易に構築可能とする方法である。
そして、従来の農業用ハウスと比べ、強度的にも頑丈で、機能的や性能的にも優れ、使用部材の特性も生かした農業用ハウスであって、農業用ハウスのユニット化を図ることにより、農業用ハウスの構築を容易とするものである。
本発明に係る農業用ハウスは、矩形の床面の周囲に、土石類を充満させたスチールネットのバスケットによる高さ1.5m乃至2mのバスケット壁を備え、前記バスケット壁の上端から上方に0.8m乃至1.5m伸びる複数本の支柱と、前記床面の長辺となる左辺及び右辺の前記支柱の上端に両端又は両端近傍が支持される複数本の梁とを備え、前記梁の上方に透光性を有するパネル板を固定した屋根及び前記支柱の外方に透光性を有するパネル板を固定した壁面を備える農業用ハウスである。
また、前記床面は、当該ハウスの敷地又はその周辺の土石に凝灰岩石の石屑又は珪藻土、サンゴ砂を混入した土石の転圧床であって冷温水配管が埋設され、前記バスケット壁の内側面にも冷温水配管が配設されているものである。
そして、前記バスケットに充填される前記土石類は、当該ハウスの敷地又はその周辺の土や土石に砂利や凝灰岩石の石屑又は珪藻土、サンゴ砂を混入した土石とするものである。
また、前記バスケットは、直方体形状であって、各陵辺部がステンレス又は亜鉛メッキの鋼材による補強アングル又はフレームで形成され、当該直方体形状の6面がスチールネットで形成されるものである。
そして、前記支柱の内側であって、前記バスケット壁の上端又は上端近傍に散水管を備えることがある。
更に、前記バスケット壁は、地表面に積み上げられ、当該バスケット壁の外側には断熱材層が形成されることがある。
また、前記ハウスの床面は、地表面から1.5m乃至2m低い位置とされ、前記バスケット壁の外側が大地とされることがある。
そして、前記支柱の上端又は上端近傍にブラケットを備え、該ブラケットに調光カーテンの収納を可能とし、該調光カーテンを前記ブラケットから引き出して前記パネル板を固定した前記屋根の上方を前記調光カーテンで覆うことが可能とされることがある。
更に、前記パネル板は、矩形の枠体の両面にポリエチレンシートを展張して透光性を備えるものとすることがある。
また、本発明に係る農業用ハウスの構築方法は、地面を整地し、整地された敷地の周辺において、土石類を充満させたスチールネットによる直方体形状のバスケットを1.5m乃至2mまで積み上げてバスケット壁を構築することにより当該バスケット壁に囲まれた矩形の床面を形成し、次に前記バスケット壁から上方に向けて木材又はスチールパイプの支柱を複数本立て、前記床面の左辺及び右辺とされる長辺部に立てた前記支柱の上端相互の間に梁を組み、長手方向に配置された各梁を用いて母屋を形成し、且つ、長手方向に配置された各前記支柱を用いて胴縁を組み、前記母屋の上に透光性を有する屋根パネルを、前記胴縁には透光性を有する壁パネルを取り付けることによりハウスを形成する構築方法である。
そして、前記バスケット壁を構築するに際し、前記土石類として当該ハウスの敷地又は当該ハウス周辺の土や土石に砂利や凝灰岩石の石屑又は珪藻土、サンゴ砂を混入した土石を充填充満させた前記スチールネットにより6面が構成された直方体形状の前記バスケットを順次積み上げるものである。
また、前記バスケット壁を構築するに際し、スチールネットによる空のバスケットを所定位置に載置固定し、この空のバスケットに前記土石類として当該ハウスの敷地又は当該ハウス周辺の土や土石に砂利や凝灰岩石の石屑又は珪藻土、サンゴ砂を混入した土石を充填して満杯とし、土石類を充満させた前記バスケットの上面にスチールネットを被せることにより、前記土石類を充填充満させた前記バスケットとして積み上げていくこともある。
そして、前記バスケット壁を形成した後、前記バスケット壁内の敷地にビニールパイプ等の冷温水配管を配設し、前記バスケット壁内の敷地に当該ハウスの敷地又は当該ハウス周辺の土石に凝灰岩石の石屑又は珪藻土、サンゴ砂を混入した土石を散布して転圧を行うことにより前記冷温水配管を埋設した床面を形成すると共に、前記バスケット壁の内側面にも冷温水配管を配設するものである。
尚、地表面を掘り下げることなく整地し、整地された敷地の周辺において、前記バスケットを地表面から積み上げるようにして前記バスケット壁を構築し、前記バスケット壁の外側には断熱材層を形成することがある。
更に、前記地面を整地するに際し、平地の地表面から深さ1.5m乃至2m掘り下げて整地を行い、整地された敷地の周辺において前記地表面の高さまで前記バスケットを積み上げ、このバスケットを積み上げたバスケット壁の外側はバスケット壁の高さまで埋め戻すこともある。
また、前記地面を整地するに際し、傾斜地の山側において最大深さを1.5m乃至2m掘り下げて水平な敷地を形成するように整地を行い、整地された敷地の周辺において高さ1.5m乃至2mとするまで前記バスケットを積み上げることによりバスケット壁を形成することがある。
本発明に係る農業用ハウスは、屋根及び壁面を透光性を有するパネル板により形成する温室であって、土石類を充満させたバスケットによる高さ1.5m余りとした壁体の上端から更に1m余り支柱を延ばしてパネル板による屋根及び壁面を形成するため、強固な土石類による壁体を基礎とし且つパネル板による強固な壁面や天井を有する農業用ハウスとすることができる。
更に、基礎となる部分は凝灰岩石の石屑等や砂利、土石を詰め込んだバスケットを置くだけで結露を生じさせず且つ調湿調温機能等を備えた基礎とすることができ、躯体の軸組は、木材の支柱や梁等、又は所定のアーチパイプ及び直管パイプとして、予め工場で加工してシステム的に組み立てるだけで済むものとし、屋根や壁についても予め工場でパネル化して現場では単に並べてパネルの接続部分に雨仕舞いを施すだけで簡単に設置できるようにしているものである。
そして、土石類を充満させたスチールネットのバスケットは、バスケット壁を構築する際の作業において岩石のブロックよりも極めて容易に取り扱うことができ、ハウスの周壁の下半部分を土石類によって構築するため、日夜の温度変化の影響を少なくし、地中熱等により安定させてハウス内温度を適温とする温室とすることができる。
また、この農業用ハウスにおいて、床面や壁面に冷温水配管を設けることにより、ハウス内の温度が低いときには温水を、ハウス内の温度が高いときには冷水を冷温水配管に循環させ、ハウス内の温度を適切とすることが容易にできる。
そして、バスケットに充填される土石類として、ハウス周辺の土に凝灰岩石の石屑等を混入した土石等とすることにより、土石類を充満させたバスケットをハウス建設現場の近くで作成することができ、ハウスの建設を容易とすると共に、混入した凝灰岩石により、壁体とする土石類による調湿及び調温等の機能を高めることができる。
また、バスケットの各陵辺部をステンレス又は鋼材で形成することにより、バスケットの形状を直方体に維持すると共に、容易に壁体の構築を可能とし、且つ、バスケットの6面はスチールネットで形成するため、バスケットに充填した土石類に通気性を持たせることができると共に、バスケットに充填した土石類の調温調湿等の特性を有効に活用することができる。
そして、バスケット壁の上端又は上端近傍に散水管を設けることにより、バスケット壁としたバスケット内の土石類を湿らせ、夏場の日中等、ハウス内が高温となったとき、ハウス内の温度を気化熱により低下させてハウス内を適温範囲とすることができる。
また、バスケット壁が地表面に積み上げたバスケット壁のとき、このバスケット壁の外側に断熱材層を形成することにより、バスケット壁が受ける外気温の影響を少なくすることができる。
更に、ハウスの床面を地表面よりも低くし、バケット壁の外側を大地とすることにより、バスケットに充填した土石類と合わせて地中熱を有効に利用してハウス内の温度を安定させることができる。
そして、調光カーテンで当該ハウスの屋根を覆うことを可能とすることにより、調光カーテンをブラケットに収納してハウス内への陽射しの照射量を十分とし、調光カーテンで屋根を覆うことにより、ハウス内への陽射しの照射量を抑制して日射量を調整し、日中にハウス内が異常高温となることを防止してハウス内を常に適温とすることができる。
更に、パネル板の両面にポリエチレンシートを展張した2重シートのパネル板を用いるため、当該パネル板を梁の上面に固定した母屋に固定して梁の上方に並べて固定することで容易に屋根を形成し、支柱に固定した胴縁にパネル板を固定することにより支柱の外方にパネル板を並べて固定した壁面を容易に形成することができ、当該パネル板はポリエチレンシートをパネル板の表面と裏面との2面に備えてシートの間に空間を有するため、断熱性を有する天井や壁面とすることができると共に、強固な農業用ハウスとすることが容易にできる。
また、本発明は、土石類を充満させたスチールネットのバスケットを積み上げてバスケット壁を形成するものであるから、壁面の約下半部分は通気性を備えた土壁とすることができ、ハウス内の高温化を抑制することが容易に可能であり、且つ堅牢強固な基礎を有する農業用ハウスを容易に構築することができる。更に、バスケット壁の上に支柱及び梁を構築してパネル板により屋根及び壁面を構築するものであるから、簡単且つ迅速に農業用ハウスを構築することができる方法である。
そして、土石類を充満させたスチールネットのバスケットを順次積み上げる方法は、小型の重機等を用いて極めて容易にバスケット壁を構築してバスケット壁を基礎部分とする農業用ハウスを構築することができるものである。
また、空のバスケットを所定位置に固定して当該バスケットに土石類を充填することを順次行うことにより、容易に土石類を充満させたバスケットによるバスケット壁を構築して、バスケット壁を基礎部分とする農業用ハウスを構築することができる。
そして、バスケット壁を形成した後、バケット壁内の敷地に冷温水配管を配設して土石類を散布転圧することにより、容易に冷温水配管を埋設した転圧床を形成することができ、スチールネットのバスケットを用いた壁体の内側面に冷温水配管を配設するため、冷温水配管の配設配置が容易であり、ハウス内の温度調節を一層容易且つ確実としたハウスの構築を容易且つ迅速に行うことができる。
更に、地表面を掘り下げることなく整地し、地表面から上方にバスケットを積み上げてバケット壁を構築すれば、壁面の下半部分を地上においてハウスの基礎として構築することによって地上型の農業用ハウスとすることができ、平地を掘り下げて整地を行い、整地された敷地にバスケットを積み上げてバケット壁を構築し、外側を埋め戻すこととすれば、バスケット壁により土留めを施した半地下式のハウスを容易に構築することができる。
また、傾斜地において最大深さをバスケット壁に略等しい深さに掘り下げて敷地を形成してバスケット壁を形成すれば、傾斜地であっても半地下式とする農業用ハウスを容易に構築することができる。
本発明に係る農業用ハウスの実施形態を示す断面模式図。 本発明に係る農業用ハウスを構築するための窪地を造成した状態を示す模式図。 本発明に係る農業用ハウスを構築するために窪地にバスケットを配置した状態を示す模式図。 本発明に係る農業用ハウスの床面を構築した状態を示す模式図。 本発明に係る農業用ハウスを構築するために埋戻しを行った状態を示す模式図。 本発明に係る農業用ハウスを構築するために使用するバスケットを示す斜視図。 本発明に係る農業用ハウスを構築するために使用するバスケットを作成するワイヤーネットの展開図。 本発明に係る農業用ハウスに使用するパネル板を示す斜視図。 本発明に係る農業用ハウスに使用するパネル板の骨組みを示す斜視図。 本発明に係る農業用ハウスに使用するパネル板の断面図。 本発明に係る農業用ハウスに使用するパネル板の部品などを示す斜視図。 本発明に係る農業用ハウスの屋根部におけるパネル板の接続状態を示す断面模式図。 本発明に係る農業用ハウスの屋根部におけるパネル板の他の形態における接続部材を含む分解断面図。 本発明に係る農業用ハウスの屋根部におけるパネル板の他の形態における接続状態を示す断面模式図。 本発明に係る農業用ハウスの第2の実施形態を示す断面模式図。 本発明に係る農業用ハウスの第2の実施形態におけるパネル板の接続固定状態を示す断面模式図。 本発明に係る農業用ハウスの第3の実施形態を示す断面模式図。 本発明に係る農業用ハウスの第4の実施形態を示す断面模式図。 本発明に係る農業用ハウスの第5の実施形態を示す断面模式図。 本発明に係る農業用ハウスの第6の実施形態を示す断面模式図。 本発明に係る農業用ハウスの第7の実施形態を示す断面模式図。 本発明に係る農業用ハウスの第8の実施形態を示す断面模式図。 本発明に係る農業用ハウスの第7の実施形態における変更使用状態を示す断面模式図。 本発明に係る農業用ハウスの第9の実施形態を示す断面模式図。
本発明に係る農業用ハウスの第1の実施形態は、図1に示すように、半地下式として地中部分の壁体をスチールネットを用いたバスケット125により構築すると共に、地上部分は木製の支柱143に透光性を有する壁パネル155を取り付けて壁面とし、木製の梁145には透光性を有する屋根パネル151を取り付けて天井を形成した農業用ハウス100とするものである。
そして、この農業用ハウス100は、冷温水配管127を埋設した転圧床121を有し、地下部分の壁面は、スチールネットで6面を形成して内部に土石等を詰めた直方体形状のバスケット125を積み上げて構築するものであり、このバスケット125を積み上げたバスケット壁の上に木製の土台141を固定し、支柱143を立てているものである。
この農業用ハウス100を建てるには、図2に示すように、先ず、ハウスの敷地よりも幅が2m乃至5m程度、長さが3m乃至6m程度大きな広い範囲の地面を地表面110から1.5m乃至2m程度掘り下げるものである。
尚、一例として幅6m乃至8m程度、長さ50m乃至60m程度、床面から天井の中央部までの高さが2.5m乃至3m程度の大型ビニールハウスの大きさとする農業用ハウス100を構築するものとし、長手方向を前後方向、短手方向を左右方向とする。
そして、この掘り下げた窪地底115を転圧整地して平坦な水平面を形成する。このとき、窪地底115の一部又は全体には、必要に応じて捨てコンクリート等を用いて水平出しや施設用マーキングを行うようにすることもある。
次に図3に示すように、内部に土石類を充満させたバスケット125を農業用ハウス100の周壁部分に積み上げてバスケット125によるバスケット壁を形成するものである。
この窪地底115の周縁部に形成するバスケット壁は、スチールネットによる直方体形状のバスケット125を積み上げることにより、地表面110まで又は地表面110よりも僅かに高い高さまでとするものである。
このバスケット125は、例えば幅1m乃至2m程度、奥行0.5m乃至1m程度、高さ0.5m乃至1m程度の直方体形状であり、スチールネットにより周囲6面を囲み、内部に掘り下げた際の土石等を満杯に充填するようにして直方体形状としたものである。
そして、図4に示すように、ハウスを構築する敷地としてバスケット壁に囲まれた窪地底115には、ビニールパイプ等による冷温水配管127を一面に施設し、掘り下げた際の土石、又は掘り下げた際の土石に凝灰岩石の石屑や珪藻土、サンゴ砂等を混合した土石等の土石類を被せるように散布し、厚さが数十cm程度の転圧床121として窪地底115の上に冷温水配管127を埋め込んだ転圧床121を形成するものである。
この様にして形成した転圧床121の床面からの高さが1.5m乃至2m弱程度とされたバスケット壁の内側面にも、図5に示すように、冷温水配管127を取り付けると共に、バスケット壁の外側を埋め戻すようにするものである。
このバスケット壁を構築するように積み上げるバスケット125は、図6に示すように、スチールネットで6面を形成するようにした直方体形状とされるものであって、スチールネットで形成する6面の内側に掘り起こした土や他の土石、砂利、凝灰岩石の石屑や珪藻土、サンゴ砂等を混合した土石等の土石類を充填し、稜線部分をLアングル等の補強アングル210で補強しているものである。
即ち、直径3mm乃至6mm程度のスチールワイヤーを用いたスチールネットにより、図7に示すように、底面ネット201の周囲4辺に各々前面ネット203、後面ネット204、右面ネット205、左面ネット206をネット接続環208で接続し、更に、後面ネット204に上面ネット202をネット接続環208で接続した6面体形成用ネットを用いて幅1m乃至2m、奥行0.5m乃至1m、高さ0.5m乃至1m程度とする直方体を形成可能としているものである。
そして、図6に示したように、この直方体形状としたバスケット125の下方前端縁や下方後端縁、上方前端縁や上方後端縁、左側面の前端縁及び後端縁や下端縁及び上端縁、右側面の前端縁及び後端縁や下端縁及び上端縁となる稜線部には、厚さ3mm程度のLアングルである補強アングル210を取り付け、内部に土石等を充填して満杯としたスチールネットのバスケット125が変形することを防止しているものである。
そして、横幅が大きくなる場合には、図6に示したように、適宜鋼板の補強板213を前面ネット203及び後面ネット204や底面ネット201及び上面ネット202等の表面に取り付けるようにして、直方体形状が崩れないようにするものである。更に、高さ方向に大きく(高く)なる場合には、図示しないが、適宜、前面ネット203及び後面ネット204や右面ネット205及び左面ネット206等の表面に鋼板の補強板213を取り付けて直方体形状が崩れないようにするものである。
尚、土石類を充填充満させたバスケット125を積み上げても各バスケット125の直方体形状が大きく崩れる虞が無い場合は、補強板213は勿論、補強アングル210も使用することなく、スチールネットによる平面状の6面で形成した直方体形状のバスケット125に土石類を充填したバスケット125を積み重ねてバスケット壁を構築するものである。
また、このバスケット125によりバスケット壁を構築するに際しては、予め土石類をバスケット125内に詰めたバスケット125を積み上げる場合に限るものでなく、空のバスケット125を所定位置に置いて土石類を充填することもある。
即ち、底面ネット201の周囲に前面ネット203、後面ネット204、左面ネット206、右面ネット205を立ち上げて5面をスチールネットで形成しつつ上面ネット202は開放した空のバスケット125を所定位置に積み、所定位置に配置した空のバスケット125に土石類を詰めて上面ネット202を閉じ、必要な場合には底面ネット201等の周囲に補強アングル210を固定した空のバスケット125に土石類を詰めて上面ネット202を閉じて上面ネット202の周囲にも補強アングル210を固定するようにして、6面をスチールネットにより閉鎖されたバスケット125によりバスケット壁を構築することもできるものである。
このように、土石類を充填したバスケット125の上に更に空のバスケット125を積み上げて土石類を充填するようにし、順次土石類が充填されたバスケット125を積み上げるようにすることによっても、バスケット壁を容易に構築することができるものである。
尚、バスケット125は、矩形とされたスチールネットの6枚をネット接続環208で接続し、必要に応じて稜線部分に補強アングル210を取り付ける場合に限ることなく、鋼板等により直方体形状のフレーム枠を形成し、このフレーム枠の6面にスチールネットを取り付けるようにして、稜線部分が鋼製のフレームにより構成されて前後左右上下の各面がスチールネットで構成されるバスケット125とし、このバスケット125に土石類を充満させたバスケット125とすることもある。
この様に、幅1m乃至2m、奥行0.5m乃至1m、高さ0.5m乃至1m程度の土石類を充満させたバスケット125を積み上げるバスケット壁は、小型の重機等を用いて容易に積み上げてバスケット壁を迅速且つ容易に形成することができるものであり、直方体形状のバスケット125を用いるため、容易に積み重ねてバスケット壁とすることができ、このバスケット壁は厚みが0.5m乃至1mとされるバスケット壁であるから、土留め壁として充分な強度を持たせることができるものである。
また、バスケット125内に充満させる土石類としては、窪地を形成する際の掘り下げたときの土石や当該ハウス100周辺の土石を用いることによりハウス構築現場の近くで土石類を充填充満させた重量物としてのバスケット125を作成することができ、重量物であるバスケット125の移送を必要とせず、バスケット壁の構築を容易とすることができる。
更に、当該ハウス近辺の土石や掘り下げた際の土石に凝灰岩石の石屑や珪藻土、サンゴ砂等を混合した土石類としてスチールネットのバスケット125に充填充満させる場合も、凝灰岩石の石屑や珪藻土、サンゴ砂等の現場への搬入は容易であり、凝灰岩石の石屑や珪藻土、サンゴ砂等を混入した土石類は、通常、ハウス近辺の土石よりも吸湿性を高くすることができ、バスケット壁の調温機能や調湿機能を高めることができる。
また、バスケット壁としては、0.5m乃至1m程度の高さのバスケット125を複数個積み上げたバスケット壁とする場合のみでなく、高さが2m程度の空のバスケット125を並べて当該バスケット125に土石類を充填させ、又は、土石類を充満させた高さ2m程度のバスケット125を水平方向に隣接させて順次並べるようにしてバスケット壁とすることにより、バスケット125を積み上げることなく、1個のバスケット125で高さが2m程度のバスケット壁を形成することもある。
この様にして、窪地底115に土石類を充満させたバスケット125によるバスケット壁及び冷温水配管127を埋設した転圧床121を形成してバスケット壁の外側を埋め戻した後、バスケット壁の上に木製の土台141を固定し、土台141の上に支柱143を立て、左右の支柱143の上端を接続するように梁145を設け、且つ、前後方向の各支柱143を相互に平行とした複数本の胴縁149で接続すると共に、前後方向の各梁145を接続するように複数本の母屋147を相互に平行として設けることにより、ハウスの骨組みをバスケット壁の上に建てるものである。
尚、支柱143の長さは1m前後又は1m余りとするように0.8m乃至1.5m程度とし、この農業用ハウス100の天井中央部の高さは、地表面110から1.3m乃至1.8m程度とし、ハウス内の床面からは2.5m乃至3m程度とするものである。
そして、母屋147に屋根パネル151を取り付けるようにして透光性を有する屋根パネル151を梁145の上方に、胴縁149の外側に壁パネル155を取り付けるようにして透光性を有する壁パネル155を支柱143の外側に取り付けるものである。
この屋根パネル151や壁パネル155とするパネル板150は、図8及び図10に示すように、木の角材による縦枠材161や横枠材163で形成した長方形の枠体の両面にポリエチレンシート167が展張されているものである。
このパネル板150は、ハウスの幅や高さに合わせ、屋根パネル151は、長さ3.5m乃至4.5m程度、幅60cm程度、厚さ5cm乃至7cm程度とされ、壁パネル155は、屋根パネル151と同様の幅及び厚さとされるも、支柱143の長さに合わせて長さを1m乃至1.8m程度とするように屋根パネル151よりも短く形成されるものである。
そして、このパネル板150は、図9に示すように、角材を用いた縦枠材161及び横枠材163により長方形の枠体を形成し、縦枠材161の中間に複数本の補強材165を設けた組枠の両面にポリエチレンシート167が展張されるものである。
このポリエチレンシート167の展張は、図10に示すように、縦枠材161及び横枠材163の上下両面にシート止めジョイナー171を取り付け、このシート止めジョイナー171によりポリエチレンシート167の周囲を枠体に固定するものである。
このシート止めジョイナー171は、図11の(A)に示すように、シート止めジョイナー171の本体部171aの幅a1を38mm程度とし、本体部の上方で一旦幅を狭くした首部171bを備え、首部171bから幅を広げた後再度幅を狭くした開口部171cを備え、開口部171cの幅a2を15mm程度とし、開口部171cまでの高さa3を10mm程度とする長尺のレール状とされているものである。
この長尺のシート止めジョイナー171を所定の長さに切断して縦枠材161及び横枠材163の上面及び下面にビス等を用いて固定し、このシート止めジョイナー171の開口部171cから本体部171aの内部にポリエチレンシート167の周縁部を押し込み、シート押えスプリング173を本体部171aに挿入してポリエチレンシート167の周縁部をシート止めジョイナー171の本体部171aの内部に固定するものである。
このシート押えスプリング173は、図11の(B)に示すように、蛇行形状をしたスプリングワイヤーであって、山頂部と谷頂部との幅bを40mm程度とし、弾性変形により幅bを縮小変化させて長軸方向の長さを長くすることが可能とされるものである。
この様に、自然状態で幅bが40mm程度であるシート押えスプリング173がシート止めジョイナー171における幅a1を38mm程度とされた本体部171aに挿入されるため、山頂部と谷頂部との間隔(幅b)が本体部171a内で縮小圧縮されることにより、ポリエチレンシート167の周辺部を本体部171aの内法に押し付けるようにしてシート押えスプリング173でポリエチレンシート167を固定することができるものである。
そして、パネル受けジョイナー175として、図11の(C)に示すように、平板状の基板部175aの両端から基板部175aに対して各々直角に立ち上がる立壁部175bを有し、基板部175aの幅c1を40mm乃至60mm程度とし、立壁部175bの高さc2を15mm程度とした断面がコ字形状とされる長尺のジョイナーと、パネル押えジョイナー177として、図11の(D)に示すように、断面がキノコ状にして、上方のカバー部177aの幅d2を60mm乃至80mm程度とし、カバー部177aの下方に2列状態で平行とされる挿入部177bを有して両挿入部177bの間隔d1を40mm乃至60mm程度、挿入部177bの高さd3を10mm程度、挿入部177bの下端からカバー部177aの頂部177cまでの高さd4を20mm程度とされる長尺のジョイナーを用いることとし、パネル受けジョイナー175とパネル押えジョイナー177とによりパネル板150を相互に接続するものである。
即ち、パネル板150を母屋147や胴縁149に取り付けるに際しては、先ず、母屋147の上に棟から軒に向かうように長尺のパネル受けジョイナー175を配置するものとし、このパネル受けジョイナー175は、ハウスの長手方向に所定間隔とするように複数本のパネル受けジョイナー175をパネル板150の幅に合わせて平行に配置するものであって、ハウスの長手方向に等間隔として屋根パネル151の幅に合わせた所定の間隔で所要本数とされたパネル受けジョイナー175をビス等により母屋147に固定するものである。
また、壁パネル155により壁面を形成するに際しては、先ず胴縁149の外側に壁パネル155の幅に合わせた等間隔としてバスケット壁の上端から上方に垂直にパネル受けジョイナー175を順次立て、垂直に立てた各パネル受けジョイナー175を胴縁149にビス等によって固定し、このパネル受けジョイナー175等により壁パネル155を支柱143に取り付けるものである。
そして、屋根パネル151を母屋147に固定する場合、図12に示すように、屋根パネル151の縦枠材161の下面に取り付けたシート止めジョイナー171の開口部171cへ母屋147にビス止めしたパネル受けジョイナー175の一方の立壁部175bを挿入するようにして屋根パネル151を並べ、屋根パネル151の縦枠材161の上面に取り付けたシート止めジョイナー171の開口部171cにパネル押えジョイナー177の平行とされる2列の挿入部177bにおける一方の挿入部177bを挿入するようにして、2枚の屋根パネル151の間隙をパネル押えジョイナー177のカバー部177aで覆うようにパネル押えジョイナー177の位置を定め、パネル押えジョイナー177の頂部から母屋147へスクリューボルト181を捻じ込んでパネル押えジョイナー177を母屋147へ固定するようにして屋根パネル151を固定し、パネル押えジョイナー177等により雨仕舞いを行って雨水等が漏れないようにするものである。
壁面の形成は、前述の様に、パネル受けジョイナー175をバスケット壁の上端面又は上端面近傍の位置から立てるように胴縁149に取り付けたパネル受けジョイナー175の一方の立壁部175bへ、壁パネル155の縦枠材161の内側面に取り付けたシート止めジョイナー171の開口部171cに挿入するようにして壁パネル155を立てて並べ、壁パネル155における縦枠材161の外側面に取り付けたシート止めジョイナー171の開口部171cへパネル押えジョイナー177の一方の挿入部177bを挿入するようにして2枚の壁パネル155の間隙をパネル押えジョイナー177のカバー部177aで覆い、パネル押えジョイナー177の頂部から胴縁149にスクリューボルト181を捻じ込んでパネル押えジョイナー177を胴縁149へ固定するようにして壁パネル155を固定するものである。
また、屋根パネル151や壁パネル155とするパネル板150は、シート止めジョイナー171やシート押えスプリング173を用いてポリエチレンシート167の周囲を縦枠材161や横枠材163に固定する場合に限るものでなく、両面テープ152を用いてポリエチレンシート167の周辺を縦枠材161及び横枠材163に固定することもある。
この場合は、枠体とする縦枠材161及び横枠材163の上下両面に両面テープ152を用いてポリエチレンシート167を展張して張付けたパネル板150とするものであって、母屋147や胴縁149に固定するとき、図13及び図14に示すように、接続押え板157や縁押え板153等を用いるものである。
即ち、例えば屋根パネル151を母屋147に固定する場合、母屋147に固定する屋根パネル151の縦枠材161の位置に縁押え板153を位置させるようにして両面テープ152でポリエチレンシート167を枠体に固定した屋根パネル151を載置し、更に屋根パネル151の外側面(上面)においても縦枠材161の位置に縁押え板153を載置し、この縦枠材161の上に各々載置した2枚の縁押え板153を覆うように2枚の縁押え板153の上に接続押え板157を載置するものである。
そして、この接続押え板157を更に覆う固定金物158を載せ、図14に示したように、パッキング182及びワッシャー等を介するようにしてスクリューボルト181で固定金物158及び接続押え板157を母屋147に固定し、屋根パネル151の枠体である縦枠材161を接続押え板157で押えるようにして固定すると共に、接続押え板157及び固定金物158によって隣接させた2枚の屋根パネル151の接合部分を覆い、雨仕舞いを行って雨水等が漏れないようにしているものである。
尚、壁パネル155により壁面を形成するに際しては、図1に示したように、壁パネル155の下端内側に上端を挿入するようにしたビニールシート133を取り付け、このビニールシート133をハウス周壁の周囲の地表面110に広げ、埋め戻しを行ったハウス周辺の地表面110には溝を形成し、上端を壁パネル155の下端に固定したビニールシート133でこの溝を覆うようにしてハウスの周囲に排水溝131を形成し、当該ハウスの周辺ではハウス直近の大地に雨水等が浸透することが無いようにしているものである。
また、屋根パネル151を左右から突き合せた棟部分には、カラー鉄板等による棟押え185により左右の屋根の間隙を覆うようにしているものである。そして、転圧床121の上面やバスケット壁の内面を保護シート129で覆うようにした農業用ハウスとするものである。
尚、上述の半地下式の当該農業用ハウス100は、木材の土台141、支柱143、梁145、母屋147、等により構築しているも、図15に示すように、スチールパイプにより支柱193や梁195、母屋197等を組み立てるようにすることもある。
この場合、バスケット壁の最上段に配置させるバスケット125の内部に支柱固定具を埋め込み、この支柱固定具の突出部191を上面ネット202から突出させ、最上段のバスケット125の上面から突出する突出部191にパイプ支柱193の下端をボルト等により固定することにより、基礎としたバスケット壁にパイプ支柱193を確実に固定して立てると共に、パイプ支柱193の上端から内側にパイプ梁195を延設させてパイプ梁195とパイプ支柱193との間にブレース196を設けることにより、屋根部の補強を図るものである。
また、前後方向に配置されるパイプ梁195の相互を接続するパイプ母屋197を設けて屋根パネル151を取り付け、前後方向に配置されたパイプ支柱193を相互に接続するパイプ胴縁199に壁パネル155を取り付けて壁面を形成することは、木造ハウスと同様であるも、屋根パネル151をパイプ母屋197に固定し、壁パネル155をパイプ胴縁199に固定するに際しては、スクリューボルト181ではなく、図16に示すように、J−フックボルト183を用いるものである。
このパイプ母屋197に屋根パネル151を、パイプ胴縁199に壁パネル155を固定するJ−フックボルト183は、図16に示したように、J−フックボルト183のフック部をパイプに係止させるようにしてナット184をJ−フックボルト183の頭部に螺合させてパネル押えジョイナー177をパイプ母屋197固定するようにするものであって、パネル押えジョイナー177の挿入部177bを屋根パネル151の上面に取り付けたシート止めジョイナー171の開口部171cに挿入するようにし、且つ、パネル受けジョイナー175の立壁部175bを屋根パネル151の下面に取り付けたシート止めジョイナー171の開口部171cに挿入するようにして、ナット184でパネル押えジョイナー177をパイプ母屋197に固定して屋根パネル151を接続するものである。
同様に、パイプ胴縁199に壁パネル155を固定するJ−フックボルト183は、J−フックボルト183のフック部をパイプ胴縁199に係止させるようにしてナット184をJ−フックボルト183の頭部に螺合させてパネル押えジョイナー177をパイプ胴縁199に固定するようにするものであって、パネル押えジョイナー177の挿入部177bを壁パネル155の外側面に取り付けたシート止めジョイナー171の開口部171cに挿入するように、且つ、パネル受けジョイナー175の立壁部175bを壁パネル155の内側面に取り付けたシート止めジョイナー171の開口部171cに挿入するようにして、パッキング182及びワッシャー等を介してナット184でパネル押えジョイナー177をパイプ胴縁199に固定して壁パネル155を接続するものである。
尚、両面テープ152を用いてポリエチレンシート167の周囲を枠体に固定したパネル板150を用いる場合は、パネル受けジョイナー175やパネル押えジョイナー177に換えて縁押え板153及び接続押え板157や固定金物158を用いてJ−フックボルト183及びナット184により屋根パネル151や壁パネル155とするパネル板150をパイプ母屋197やパイプ胴縁199に固定するものである。
そして、上述の農業用ハウス100は、幅7m程度、長さ50m程度の単独棟とされたハウスであるも、連棟型ハウスとして幅を十数m程度の大型ハウスとすることもある。
この場合も、ハウスの敷地よりも前後左右の各方向に数m程度広い範囲の地表面110を1.5m乃至2m程度掘り下げて平坦な窪地底115を形成し、この窪地底115にバスケット125を積むようにしてバスケット壁を形成し、バスケット壁の内側の窪地底115に冷温水配管127を配置して転圧床121を形成し、バスケット壁の内側面にも冷温水配管127を配置し、バスケット壁の周囲外側は埋め戻し、バスケット壁の上面に土台141を設けて支柱143を立て、梁145や母屋147、胴縁149を組み、屋根パネル151や壁パネル155を取り付けて木造のハウスとすることは、図1等に示した単独棟型の農業用ハウス100と同様である。
尤も、連棟型の農業用ハウス100においては、図17に示すように、棟と棟とを接続する部分は、バスケット125による壁体を構築し、この壁体の上に立てる中間支柱144には胴縁149及び壁パネル155を取り付けることなく、ハウス内空間を連通させることにより、農業用ハウス100の構築に要する手数と資材とを省略して複数棟を連続させた農業用ハウス100とするものである。
尚、中間支柱144を支えるバスケット壁は、バスケット125を積み重ねることなく1段のみとして、連棟型の農業用ハウス100における周囲壁としたバスケット壁よりも低くする、又はバスケット壁を省略するようにすることもある。そして、中間支柱144で支える棟と棟との接続部である屋根パネル151の接続部分には、谷桶186を設けて屋根からの漏水を防止することは、通常の家屋屋根と同様としているものである。
また、図17に示した連棟型の農業用ハウス100は木造式の農業用ハウス100であるも、図18に示すように、スチールパイプを用いたパイプハウスであっても、連棟型の農業用ハウス100とすることもあり、中間パイプ支柱194の部分においてハウス内空間を連通させるものである。
更に、上述の実施形態は半地下式農業用ハウス100であるも、図19及び図20に示すように、地表面110を掘り下げることなく整地してバスケット125を積み上げることによりバスケット壁を構築し、一般的な地上型の農業用ハウス100とすることもある。
この場合は、地表面110を整地してハウス用敷地とし、この敷地内の周辺部にバスケット125を積み上げてバスケット壁を構築し、バスケット壁の内側の敷地に冷温水配管127を配設し、冷温水配管127に土石等を被せて転圧床121を形成し、バスケット壁の内側面にも冷温水配管127を設け、保護シート129により転圧床121及びバスケット壁の内側を覆い、木製の農業用ハウス100では、図19に示したように、バスケット壁の上端面に土台141、支柱143、梁145等を構築し、梁145に母屋147を、支柱143に胴縁149を取り付けて屋根パネル151及び壁パネル155を更に取り付け、木製ハウスの農業用ハウス100とすることは、前述の半地下式の農業用ハウス100と同様である。
また、通常の地上型ハウスとするパイプ製の農業用ハウス100では、支柱を立てるに際しては、図20に示したように、バスケット壁の外側にパイプ支柱193を固定するように立て、パイプ梁195、ブレース196、パイプ母屋197、パイプ胴縁199を組んで屋根パネル151及び壁パネル155を取り付けることによりパイプハウスとする農業用ハウス100を建てることもある。
この場合、パイプ支柱193を地表面110から立てるようにしてバスケット壁の外側に固定することにより、スチールネットで6面が形成されたバスケット125の側面にパイプ支柱193を固定するため、パイプ支柱193を立てた状態で基礎とする壁体であるバスケット壁に確実に固定することが容易に可能となる。
そしてこの地上型のハウスでは、図19に示したように、バスケット壁の外側に区切り材223を取り付け、区切り材223の間の空間にウレタンフォーム等の断熱材221を充填して断熱材層を形成し、断熱材層の外側には合板225を区切り材223に固定することにより壁体の外側面を形成し、また、パイプハウスの場合は、図20に示したように、パイプ支柱193や区切り材223の間に配置する断熱材221の外側に合板下地材227を設けて合板225を合板下地材227に取り付けて壁体の外側面を形成するものである。
また、透光性を有する壁面とした壁パネル155の下端には、半地下式ではビニールシート133の上端を挟み込んでいたが、このビニールシート133に変えてスチール板による水切り板229の上端を挟み込んで断熱材層及び合板225の上端を水切り板229で覆うものとする。そして、壁体の外面とする合板225の下端部内側にビニールシート133の上端を挟み込み、壁体の下部外周に沿ってこのビニールシート133による排水溝131を形成することは半地下式の農業用ハウス100と同様である。
更に、図21及び図22に示すように、壁体の外方部分に断熱材層及び合板225等を設けることなく、巻上げ可能なビニールシートを巻上げシート235としてバスケット壁の上端に設けることもある。
この場合は、図21及び図22に示したように、夏場等の高温時は巻上げシート235を巻上げてバスケット壁に通気性を持たせるものであり、冬場等は、図23に示すように、発泡ウレタンフォームや発泡ポリスチレンフォーム等の断熱ボード237を取り付け、巻上げシート235により断熱ボード237の外面を覆うように巻上げシート235を下すものである。
そして、図21乃至図23に示したように、ハウス内におけるバスケット壁の上端又は上端近傍に散水管231を設け、夏場等には散水を行ってバスケット壁を湿らせることを可能とすることもある。
この様に、散水管231を用いてバスケット壁を湿らせることにより、夏場の日中等、ハウス内が異常高温となるとき、散水によりバスケット壁を湿らせ、気化熱によりハウス内の温度上昇を抑制することができるものである。
また、前述の半地下型及び地上型の農業用ハウス100は、平地に構築するものであるも、傾斜地にこのような農業用ハウス100を建てることもある。
この場合は、図24に示すように、ハウス敷地の山側は斜面から2m程度掘り下げ、谷側は傾斜に合わせて数十cm程度等の適宜の深さに掘り下げる、又は谷側は掘り下げることなく山側を適宜深さに掘り下げる等により、水平とする窪地底115を形成して整地し、山側は傾斜地の地表面110よりも僅かに高い程度のバスケット壁とし、谷側は傾斜した地表面110からバスケット125壁の上端を大きく突出させて上端面が水平とされるバスケット壁を構築し、バスケット壁の内側とされる窪地底115には冷温水配管127を配設して転圧床121を形成すると共に、このバスケット壁から上方へ延びる支柱143を立てるようにしてハウスを構築するものである。
更に、この農業用ハウス100では、屋根の上に調光カーテン138を設けることもある。即ち、図24に示したように、農業用ハウス100における左右の支柱143の上端又は梁145の軒側端部等、支柱143の上端近傍に鉄製等のブラケット135を取り付け、巻き上げた調光カーテン138を該ブラケット135により収納支持可能とすると共に、屋根の中央に支持金具136を立て、支持金具136と左右のブラケット135との間に複数本のワイヤー137を張り渡し、ブラケット135に収納した調光カーテン138を必要に応じて引き出して引き出された調光カーテン138をワイヤー137で屋根の上方で支持可能とすることにより、屋根パネル151の上方を調光カーテン138により覆うことができるようにするものである。
この様に、調光カーテン138をブラケット135に収納し、必要に応じてブラケット135から引き出して屋根パネル151の上方を覆うことができるようにすることにより、夏場の日中等、陽射しが強い場合に農業用ハウス100内に照射される日光量を抑制してハウス内温度を適切とすることができる。
上述の様に、本発明に係る農業用ハウス100は、屋根及び壁面を透光性を有するパネル板150により形成する温室であって、日照を有効に利用することができ、土石類を充満させたバスケット125を高さ1.5m余りに積み上げた壁体の上端から更に1m余りの木製の支柱143を延ばしてパネル板150による屋根及び壁面を形成するため、簡易ハウスと同様に構築が容易であり、且つ、堅牢な土石類による壁体を基礎としてこの基礎の上にパネル板150による強固な壁面や天井を有する農業用ハウス100とすることができる。
また、パイプ支柱193やパイプ梁195を用いる農業用ハウス100であっても、パイプ梁195とパイプ支柱193との接続にブレース196を用いて補強し、又、パイプ支柱193の下端又は下端近傍をボルト等を用いてバスケット壁に固定するものであるから、堅牢な農業用ハウス100としての温室とすることができるものである。
更に、基礎となる部分は凝灰岩石の石屑等や砂利、土石を詰め込んだバスケットを置くだけで基礎となるようにし、躯体の軸組は予め工場で加工してシステム的に組み立てるだけで済むものとし、屋根や壁についても予め工場でパネル化して現場では単に並べて雨仕舞いをするだけで簡単に設置できるようにしたものである。
そして、土石類を充満させたスチールネットのバスケット125は、積み上げ等の作業において岩石のブロックよりも極めて容易に取り扱うことができ、ハウスの周壁の下半部分を土石類によって構築するため、日夜の温度変化の影響を少なくし、地中熱等により安定させてハウス内温度を適温とする温室とすることができるものである。
また、この農業用ハウス100において、床面や壁面に冷温水配管127を設けることにより、ハウス内の温度が低いときには温水を、ハウス内の温度が高いときには冷水を冷温水配管127に循環させ、ハウス内の温度を適切とすることが容易にでき、農作物の通年栽培に適した農業用ハウス100とすることができるものである。
そして、バスケット125に充填される土石類として、ハウス周辺の土に凝灰岩石の石屑等を混入した土石とすることにより、土石類を充満させたバスケット125をハウス建設現場の近くで作成することができ、ハウスの建設を容易とすると共に、混入した凝灰岩石により、壁体とする土石類による調湿及び調温等の機能を高めることができ、季節や日夜の大きな気温変動等を抑制し、通年栽培を良好に行うことができる農業用ハウス100とすることができるものである。
また、バスケット125の各陵辺部をステンレス又は鋼材による補強アングル210やフレームで形成することにより、バスケット125の形状を直方体に一層確実に維持することができると共に、直方体形状のバスケット125を積み重ねて壁体の構築を一層容易に可能とし、且つ、バスケット125の6面はスチールネットで形成するため、バスケットに充填した土石類に通気性を持たせることができるものである。
そして、バスケット壁の上端又は上端近傍に散水管231を設けることにより、バスケット壁としたバスケット125内の土石類を湿らせ、夏場の日中等、ハウス内が高温となったとき、ハウス内の温度を気化熱により低下させてハウス内を適温範囲とすることができるものである。
また、ハウスの床面を地表面110よりも低くし、バケット壁の外側を大地とすることにより、バスケット125に充填した土石類と合わせて地中熱を有効に利用してハウス内の温度を年間を通じて安定させることができ、農業用ハウス100の高さを低くして堅牢な温室とすることができるものである。
そして、屋根の上を調光カーテン138で覆うことができるようにすれば、ハウス内に入射される日光の照射量を調整して、ハウス内の温度を適切に維持することが容易な温室とすることができるものである。
更に、パネル板150の両面にポリエチレンシート167を展張した2重シートのパネル板150を用いるため、断熱性を有する天井や壁面とすることができると共に、強固な農業用ハウス100として堅牢な温室とすることができるものである。
また、本発明は、土石類を充満させたスチールネットのバスケット125を積み上げてバスケット壁を形成することにより、壁面の約下半部分は通気性を備えた土壁とすることができ、ハウス内の高温化を抑制することが容易に可能であり、且つ強固な農業用ハウス100を容易に構築することができるものである。更に、バスケット壁の上に支柱143及び梁145を構築してパネル板150を並べることにより屋根及び壁面を構築するものであるから、簡単且つ迅速に農業用ハウス100を構築することができる構築方法である。
そして、土石類を充満させたスチールネットのバスケット125を順次積み上げる方法は、小型の重機等を用いて極めて容易にバスケット壁を構築してバスケット壁を基礎部分とする農業用ハウス100を構築することができる構築方法である。
また、空のバスケット125を所定位置に固定して当該バスケット125に土石類を充填することを順次行うことにより、容易に土石類を充満させたバスケット125によるバスケット壁を構築してバスケット壁を基礎部分とする農業用ハウス100を構築することができる構築方法である。
そして、バスケット壁を形成した後、バケット壁内の敷地に冷温水配管127を配設して土石類を散布転圧することにより、容易に冷温水配管を埋設した転圧床121を形成することができ、スチールネットのバスケット125を用いた壁体の内側面に冷温水配管127を配設するため、冷温水配管127の配設配置が容易であり、ハウス内の温度調節を容易且つ確実としたハウスの構築を容易且つ迅速に行うことができる構築方法である。
更に、平地を掘り下げて整地を行い、バスケット125を積み上げてバケット壁を構築すれば、バスケット壁により土留めを施した半地下式のハウスを容易に構築することができる構築方法である。
また、傾斜地において最大深さをバスケット壁に略等しい深さに掘り下げて敷地を形成してバスケット壁を形成すれば、傾斜地であっても半地下式とする農業用ハウスを容易に構築することができる構築方法である。
この様に、本発明に係る農業用ハウス100は、土石類を充満させたスチールネットのバスケット127を積み上げたバスケット壁で周囲を囲み、この上に支柱143を立てて梁147を設け、透光性を有するパネル板により天井及び壁面を形成しているため、構築が容易であり、且つ、ハウス内の室内温度変化を日夜の気温差に比較して小さく抑制することができると共に、日照等の自然条件を有効に利用して冷暖房費の節約を可能とし、悪天候等に対する耐性を高めることもでき、一年を通じて農作物の栽培を良好とする温室等の農業用ハウス100であって、又、本発明はこの農業用ハウス100を容易に構築できる構築方法を提供でするものである。
100 農業用ハウス
110 地表面 115 窪地底
121 転圧床
125 バスケット 127 冷温水配管
129 保護シート 131 排水溝
133 ビニールシート
135 ブラケット 136 支持金具
137 ワイヤー 138 調光カーテン
141 土台 143 支柱
144 中間支柱 145 梁
147 母屋 149 胴縁
150 パネル板
151 屋根パネル 152 両面テープ
153 縁押え板 155 壁パネル
157 接続押え板 158 固定金物
161 縦枠材 163 横枠材
165 補強材 167 ポリエチレンシート
171 シート止めジョイナー 171a 本体部
171b 首部 171c 開口部
173 シート押えスプリング
175 パネル受けジョイナー 175a 基板部
175b 立壁部 177 パネル押えジョイナー
177a カバー部 177b 挿入部
177c 頂部
181 スクリューボルト 182 パッキング
183 J−フックボルト 184 ナット
185 棟押え 186 谷桶
191 支柱固定具突出部 193 パイプ支柱
194 中間パイプ支柱 195 パイプ梁
196 ブレース 197 パイプ母屋
199 パイプ胴縁
201 底面ネット 202 上面ネット
203 前面ネット 204 後面ネット
205 右面ネット 206 左面ネット
208 ネット接続環
210 補強アングル 213 補強板
221 断熱材 223 区切り材
225 合板 227 合板下地材
229 水切り板
231 散水管 235 巻上げシート
237 断熱ボード

Claims (11)

  1. 農業用のハウスであって、
    矩形の床面の周囲に、土石類を充満させたスチールネットのバスケットによる高さ1.5m乃至2mのバスケット壁を備え、前記バスケット壁の上端から上方に0.8m乃至1.5m伸びる複数本の支柱と、前記床面の長辺となる左辺及び右辺の前記支柱の上端に両端又は両端近傍が支持される複数本の梁とを備え、前記梁の上方に透光性を有するパネル板を固定した屋根及び前記支柱の外方に透光性を有するパネル板を固定した壁面を備え、
    前記床面は、当該ハウスの敷地又はその周辺の土石に凝灰岩石の石屑又は珪藻土、サンゴ砂を混入した土石の転圧床であって冷温水配管が埋設され、前記バスケット壁の内側面にも冷温水配管が配設されており、
    前記バスケットに充填される前記土石類は、当該ハウスの敷地又はその周辺の土や土石に砂利や凝灰岩石の石屑又は珪藻土、サンゴ砂を混入した土石であり、
    前記バスケットは、直方体形状であって、各陵辺部がステンレス又は亜鉛メッキの鋼材による補強アングル又はフレームで形成され、当該直方体形状の6面がスチールネットで形成されていることを特徴とする農業用ハウス。
  2. 前記支柱の内側であって、前記バスケット壁の上端又は上端近傍に散水管を備えることを特徴とする請求項1に記載した農業用ハウス。
  3. 前記バスケット壁は、地表面に積み上げられ、当該バスケット壁の外側には断熱材層が形成されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載した農業用ハウス。
  4. 前記ハウスの床面は、地表面から1.5m乃至2m低い位置とされ、前記バスケット壁の外側が大地とされていことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載した農業用ハウス。
  5. 前記支柱の上端又は上端近傍にブラケットを備え、該ブラケットに調光カーテンの収納を可能とし、該調光カーテンを前記ブラケットから引き出して前記パネル板を固定した前記屋根の上方を前記調光カーテンで覆うことが可能とされていることを特徴とする請求項1乃至請求項4の何れかに記載した農業用ハウス。
  6. 前記パネル板は、矩形の枠体の両面にポリエチレンシートを展張して透光性を備えることを特徴とする請求項1乃至請求項5の何れかに記載した農業用ハウス。
  7. 農業用ハウスの構築方法であって、
    地面を整地し、整地された敷地の周辺において、土石類を充満させたスチールネットによる直方体形状のバスケットを1.5m乃至2mまで積み上げてバスケット壁を構築することにより当該バスケット壁に囲まれた矩形の床面を形成し、次に前記バスケット壁から上方に向けて木材又はスチールパイプの支柱を複数本立て、前記床面の左辺及び右辺とされる長辺部に立てた前記支柱の上端相互の間に梁を組み、長手方向に配置された各梁を用いて母屋を形成し、且つ、長手方向に配置された各前記支柱を用いて胴縁を組み、前記母屋の上に透光性を有する屋根パネルを、前記胴縁には透光性を有する壁パネルを取り付けることにより形成するハウスとし、
    前記バスケット壁を構築するに際し、前記土石類として当該ハウスの敷地又は当該ハウス周辺の土や土石に砂利や凝灰岩石の石屑又は珪藻土、サンゴ砂を混入した土石を充填充満させた前記スチールネットにより6面が構成された直方体形状の前記バスケットを順次積み上げ、
    前記バスケット壁を形成した後、前記バスケット壁内の敷地にビニールパイプ等の冷温水配管を配設し、前記バスケット壁内の敷地に当該ハウスの敷地又は当該ハウス周辺の土石に凝灰岩石の石屑又は珪藻土、サンゴ砂を混入した土石を散布して転圧を行うことにより前記冷温水配管を埋設した床面を形成すると共に、前記バスケット壁の内側面にも冷温水配管を配設することを特徴とする農業用ハウスの構築方法。
  8. 農業用ハウスの構築方法であって、
    地面を整地し、整地された敷地の周辺において、土石類を充満させたスチールネットによる直方体形状のバスケットを1.5m乃至2mまで積み上げてバスケット壁を構築することにより当該バスケット壁に囲まれた矩形の床面を形成し、次に前記バスケット壁から上方に向けて木材又はスチールパイプの支柱を複数本立て、前記床面の左辺及び右辺とされる長辺部に立てた前記支柱の上端相互の間に梁を組み、長手方向に配置された各梁を用いて母屋を形成し、且つ、長手方向に配置された各前記支柱を用いて胴縁を組み、前記母屋の上に透光性を有する屋根パネルを、前記胴縁には透光性を有する壁パネルを取り付けることにより形成するハウスとし
    前記バスケット壁を構築するに際し、スチールネットによる空のバスケットを所定位置に載置固定し、この空のバスケットに前記土石類として当該ハウスの敷地又は当該ハウス周辺の土や土石に砂利や凝灰岩石の石屑又は珪藻土、サンゴ砂を混入した土石を充填して満杯とし、土石類を充満させた前記バスケットの上面にスチールネットを被せることにより、前記土石類を充填充満させた前記バスケットとして積み上げていくこととし、
    前記バスケット壁を形成した後、前記バスケット壁内の敷地にビニールパイプ等の冷温水配管を配設し、前記バスケット壁内の敷地に当該ハウスの敷地又は当該ハウス周辺の土石に凝灰岩石の石屑又は珪藻土、サンゴ砂を混入した土石を散布して転圧を行うことにより、前記冷温水配管を埋設した床面を形成すると共に、前記バスケット壁の内側面にも冷温水配管を配設することを特徴とする農業用ハウスの構築方法。
  9. 地表面を掘り下げることなく整地し、整地された敷地の周辺において、前記バスケットを地表面から積み上げるようにして前記バスケット壁を構築し、前記バスケット壁の外側には断熱材層を形成することを特徴とする請求項7又は請求項8に記載した農業用ハウスの構築方法。
  10. 前記地面を整地するに際し、平地の地表面から深さ1.5m乃至2m掘り下げて整地を行い、整地された敷地の周辺において前記地表面の高さまで前記バスケットを積み上げ、このバスケットを積み上げたバスケット壁の外側はバスケット壁の高さまで埋め戻すことを特徴とする請求項7又は請求項8に記載した農業用ハウスの構築方法。
  11. 前記地面を整地するに際し、傾斜地の山側において最大深さを1.5m乃至2m掘り下げて水平な敷地を形成するように整地を行い、整地された敷地の周辺において高さ1.5m乃至2mとするまで前記バスケットを積み上げることによりバスケット壁を形成すること特徴とする請求項7又は請求項8に記載した農業用ハウスの構築方法。
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