JP6714348B2 - 画像形成方法 - Google Patents

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Description

本発明は、電子写真法に用いる画像形成方法に関する。
近年、プリンタや複写機は、高画質・高耐久性であると同時に、特にプリンタでは小型化・廃棄物レス化が広く求められている。
プリンタはネットワークを介して、多人数で使用するネットワークプリンタや、SOHO等で使用される個人用プリンタなど、様々なビジネスシーンに適応しなければならない。また、オフィスやSOHO環境においては、廃トナー交換等の廃棄物の発生に対するメンテナンスフリーも強く望まれている。よって、プリンタの省スペース化、すなわち小型化や廃棄物レス化への要求は未だ強い。
プリンタの小型化に関しては、主に定着装置の小型化とプロセスカートリッジの小型化が有効である。特に、プロセスカートリッジはプリンタの容積の大部分を占めており、プロセスカートリッジの小型化がプリンタの小型化に大きく貢献できる。
プロセスカートリッジの小型化に関しては、現像装置やクリーニング装置の小型化が有効である。現像装置の小型化に着目すると、電子写真の現像方式には二成分現像方式や一成分現像方式があるが、小型化には一成分現像方式が適している。これは、キャリア等の部材を使用しないためである。
また、クリーニング装置に着目すると、そもそもクリーニング装置を有さないクリーナーレスシステムが、プロセスカートリッジの小型化に非常に適している。多くのプリンタでは、転写工程にて残存した静電潜像担持体(感光体)上のトナー(転写残トナー)は、クリーニングブレード等によりかき取られ、クリーニング容器に回収され廃トナーとなる。一方、クリーナーレスシステムではクリーニングブレード、クリーニング容器が無く、転写残トナーは再度現像装置に回収され現像に寄与するため、プロセスカートリッジを大幅に小型化できるとともに、廃トナーの発生も無く廃棄物レス化にも大きく貢献できる。
しかし、クリーナーレスシステムに関しては、特有の課題も存在する。その一つが、メデイアである紙等の填料や添加物が感光体の表面に付着し、異物として現像装置に回収されてしまうことである。これらの異物が、プロセスカートリッジ内の各部材に固着、融着してしまうと、トナーに対する帯電付与が適正に行われなくなることが原因で、画像弊害が発生しやすくなる場合がある。特に、メデイアとしてタルクを含有した紙を使用した場合、タルクが現像装置に回収されると、そのへき開性によりトナー担持体に固着、融着しやすくなり、同時にその帯電付与性により、トナーの帯電量を低下させやすくなる。これによって、帯電量の低下したトナーが、非画像部に非正規現像してしまう、カブリといった画像弊害が発生しやすくなってしまう。このカブリ現象は、トナーの帯電量が相対的に低くなる、高温高湿下で特に顕著に発生しやすい。
従来のクリーニング装置を有するプロセスカートリッジでは、上記異物はクリーニングブレードでかき取られ、クリーナー容器に廃トナーとともに回収されるため、上述したような画像弊害は発生しにくい。
メデイアとしてタルク紙を用いた場合の画像弊害を抑制する手段として、中間転写体上でブラシクリーニングを行い、タルクをトナー担持体まで行かせない方法が提案されている(特許文献1)。また、同様の画像弊害を抑制する手段として、感光体の表面に超微細繊維からなる不織布パッドを装着し、タルクをかき取ってしまう方法が提案されている(特許文献2)。これらは、部材を追加している点でプリンタの小型化が困難となり、回収したタルクを除去する必要もある点でプリンタの廃棄物レス化も困難となる。
このように、プリンタの小型化、廃棄物レス化に関しては、クリーナーレスシステムという有効な手段があるものの、そのクリーナーレスシステムにおいては、画像弊害に関わる課題は未だ解決されていない。
特開2011−59280号公報 特開2006−267485号公報
本発明の目的は、プリンタの小型化、廃棄物レス化に有効なクリーナーレスシステムにおいて、メデイアとしてタルク紙等を用いた場合のトナー担持体等への部材汚染による、トナーの帯電不良、カブリの発生を抑制した画像形成方法を提供することにある。
本発明は、静電潜像担持体を帯電する帯電工程と、帯電された該静電潜像担持体に静電潜像を形成する静電潜像形成工程と、該静電潜像をトナー担持体上のトナーで現像してトナー像を形成する現像工程と、該トナー像を転写材に転写する転写工程と、該転写材に転写された該トナー像を該転写材に定着する定着工程と、を有する画像形成方法であって、
該現像工程は、該転写工程後に該静電潜像担持体の上に残留するトナーを該トナー担持体で回収する工程を兼ねており、
該トナーは、
結着樹脂及び磁性微粒子を含有する磁性トナー粒子と
無機微粒子と
を有し、
該無機微粒子は、第二族元素のチタン酸塩微粒子Aとシリカ微粒子Bとを有し、
該第二族元素のチタン酸塩微粒子A及び/又はシリカ微粒子Bは、オクチルトリエトキシシランで処理されており、
該第二族のチタン酸塩微粒子Aは、一次粒子の個数平均粒径(D1)が80nm以上200nm以下、かつ、該トナー粒子への固着率が40質量%以上85質量%以下であり、
該シリカ微粒子Bは、一次粒子の個数平均粒径(D1)が 80nm以上200nm以下、かつ、該トナー粒子への固着率が50質量%以上95質量%以下であり、
該トナーのアスペクト比が0.900以上であり、
該トナーに78.5Nの荷重を加えたときの二粒子間付着力をFp(A)、該トナーに157.0Nの荷重を加えたときの二粒子間付着力をFp(B)としたとき、下記式(1)及び式(2)を満たす
Fp(A)≦30.0nN ・・・(1)
(Fp(B)−Fp(A))/Fp(A)≦0.60 ・・・(2)
ことを特徴とする画像形成方法に関する。
本発明により、プリンタの小型化、廃棄物レス化に有効なクリーナーレスシステムにおいて、メデイアとしてタルク紙などを用いた場合のトナー担持体等への部材汚染による、トナーの帯電不良、カブリの発生を抑制した画像形成方法を提供することができる。
本発明の画像形成方法を適用可能な画像形成装置の一例を示す模式図である。 本発明における二粒子間付着力を測定する装置の一例を示す模式図である。 シリカ微粒子Bの重量基準粒度分布の測定データの一例である。 トナーの熱球形化処理装置の一例を示す模式図である。
以下、本発明を実施するための形態を詳細に説明する。ただし、本発明は以下の実施形態に限定されるものではない。
本発明は、静電潜像担持体を帯電する帯電工程と、
帯電された該静電潜像担持体に静電潜像を形成する静電潜像形成工程と、
該静電潜像をトナー担持体上のトナーで現像してトナー像を形成する現像工程と、
該トナー像を転写材に転写する転写工程と、
該転写材に転写された該トナー像を該転写材に定着する定着工程と、を有する画像形成方法であって、
該現像工程は、該転写工程後に該静電潜像担持体の上に残留するトナーを該トナー担持体で回収する工程を兼ねており、
該トナーは、結着樹脂及び着色剤を含有するトナー粒子と無機微粒子とを有し、
該無機微粒子は、第二族元素のチタン酸塩微粒子Aとシリカ微粒子Bとを有し、
該第二族のチタン酸塩微粒子Aは、一次粒子の個数平均粒径(D1)が80nm以上200nm以下、かつ、該トナー粒子への固着率が40質量%以上85質量%以下であり、
該シリカ微粒子Bは、一次粒子の個数平均粒径(D1)が 80nm以上200nm以下、かつ、該トナー粒子への固着率が50質量%以上95質量%以下であり、
該トナーのアスペクト比が0.880以上であり、
該トナーに78.5Nの荷重を加えたときの二粒子間付着力をFp(A)、該トナーに157.0Nの荷重を加えたときの二粒子間付着力をFp(B)としたとき、下記式(1)及び式(2)を満たすことを特徴とする画像形成方法である。
Fp(A)≦30.0nN ・・・(1)
(Fp(B)−Fp(A))/Fp(A)≦0.60 ・・・(2)
本発明の画像形成方法は、図1に示したように、転写工程で残存した転写残トナーをクリーニングブレード等でかき取るクリーニング工程を有さず、転写残トナーは、現像工程においてトナー担持体で回収され、再度現像に寄与される。すなわち、本発明の画像形成方法は、所謂、現像兼回収工程を有するクリーナーレスシステムである。
クリーナーレスシステムにおいては、上述したように、メデイアである紙等の填料や添加物が感光体の表面に付着し、異物として現像装置に回収されてしまうことがある。これらの異物が、プロセスカートリッジ内の各部材に固着、融着してしまうと、トナーに対する帯電付与が適正に行われなくなることが原因で、画像弊害が発生しやすくなる場合がある。特に、メデイアとしてタルクを含有した紙を使用した場合、タルクが現像装置に回収されると、そのへき開性によりトナー担持体に固着、融着しやすくなり、同時にその帯電付与性により、トナーの帯電量を低下させやすくなる。これによって、帯電量の低下したトナーが、非画像部に非正規現像してしまう、カブリといった画像弊害が発生しやすくなってしまう。このカブリ現象は、トナーの帯電量が相対的に低くなる、高温高湿下で特に顕著に発生しやすい。
タルクは、そのへき開性から部材への付着性が高く、特に摩擦帯電付与部材であるトナー担持体等の回転部材には、特に付着、融着が発生しやすい。また、タルクは自身が強い負帯電性を有することが知られており、トナー担持体に付着、融着すると、負帯電性のトナーに対して帯電量を低下させやすく、特に高温高湿下では顕著にトナーの帯電量を低下させ、カブリといった画像弊害を発生させやすい。
そこで、本発明では、トナーに高い研磨効果と高い流動性を有する無機微粒子の粒径、及びトナー表面での存在状態(固着率)、並びにトナーのアスペクト比及び二粒子間付着力、を制御する。これにより、トナー担持体上に付着、融着したタルク等の異物をトナー規制部材とのニップ部でよく研磨し、更にはトナー担持体上の微小な凹凸に追従してよく転がることで、研磨効果をより促進することができる。そして、タルク等の異物のトナー担持体の表面への付着、融着を抑制できることを見出した。
また、本発明では、トナー中に混入したタルクに対して、上記無機微粒子をトナー表面からタルク表面にある程度移行可能な状態で存在させることにより、流動性の低いタルクに流動性を付与し、更には強い負帯電性を緩和させる。このようにすることで、タルクをトナーと共に現像させ、転写工程においてもトナーと共にメディアである紙等に転写させることで、システムの系外に吐き出すことが可能であることを見出した。
本発明に用いる無機微粒子は、第二族元素のチタン酸塩微粒子Aとシリカ微粒子Bとを有する。
該第二族のチタン酸塩微粒子Aは、一次粒子の個数平均粒径(D1)が80nm以上200nm以下、かつ、該トナー粒子への固着率が40質量%以上85質量%以下である。
該第二族のチタン酸塩微粒子Aの個数平均粒径と該トナー粒子への固着率がこの範囲にあることで、上記研磨効果と流動性を両立し、更にはタルク等の異物への移行性も良好となる。
該チタン酸塩微粒子Aの個数平均粒径が80nm未満であると、上記研磨効果が低下してしまい、トナー表面への埋め込み等も発生しトナーの流動性を低下させるとともに、タルク等の異物への移行性も低下してしまう。該チタン酸塩微粒子Aの個数平均粒径が200nmを超えると、トナー粒子表面に保持されにくくなり、上記研磨効果が低下してしまい、該チタン酸塩微粒子A自身が他の部材へ付着、融着してしまう場合がある。
また、トナー粒子への固着率が40質量%未満であると、部材汚染等を発生しやすくなり、85質量%を超えると、トナー表面への埋め込み等が発生しトナーの流動性を低下させてしまう場合がある。
該シリカ微粒子Bは、一次粒子の個数平均粒径(D1)が80nm以上200nm以下、かつ、該トナー粒子への固着率が50質量%以上95質量%以下である。
該シリカ微粒子Bの個数平均粒径と該トナー粒子への固着率がこの範囲にあることで、良好な流動性をトナーに付与し、更にはよく転がることで上記研磨効果を促進させることができる。
該シリカ微粒子Bの個数平均粒径が80nm未満であると、トナーの流動性が低下してしまい、上記研磨効果が低下してしまうとともに、タルク等の異物への移行性も低下してしまう。該シリカ微粒子の個数平均粒径が200nmを超えると、トナー粒子表面に保持されにくくなり、トナーの流動性が低下してしまい、上記研磨効果が低下してしまう。
また、トナー粒子への固着率が50質量%未満であると、これまた部材汚染等を発生しやすくなり、95質量%を超えると、トナー表面への埋め込み等が発生しトナーの流動性を低下させてしまう場合がある。
次に、本発明に用いるトナーのアスペクト比は、0.880以上である。トナーのアスペクト比が0.880以上であることで、上記無機微粒子のトナー粒子表面への拡散・固着の均一性が向上し、トナーは上記無機微粒子を介しての点接触状態を有しやすくなる。更にはトナー自身の流動性も高くよく転がることで、上記研磨効果を促進することが可能である。トナーのアスペクト比が0.880未満であると、上記無機微粒子がトナー粒子表面の凹部に移動しやすくなり、流動性、研磨性が低下してしまう場合がある。
次に、本発明に用いるトナーは、78.5Nの荷重を加えたときの二粒子間付着力をFp(A)、該トナーに157.0Nの荷重を加えたときの二粒子間付着力をFp(B)としたとき、下記式(1)及び式(2)を満たす。
Fp(A)≦30.0nN ・・・(1)
(Fp(B)−Fp(A))/Fp(A)≦0.60 ・・・(2)
トナーの二粒子間付着力がこの範囲にあることで、トナーの流動性が良好となり、かつ、長期に亘って流動性、研磨性を維持することが可能となる。また、高温高湿下での耐久後、長期保管をした後等、トナーが圧密された状態でも、トナーが解れやすいので、帯電の立ち上がりが良好となり、朝一のプリンタ立ち上げ時の朝一カブリを良化させることも可能である。
ここで、78.5N(A)および157.0N(B)の圧縮条件に関して説明する。これらの圧縮条件は、プロセスカートリッジ内で圧密されたトナーが、規制部を通過する際にかかる負荷を想定した値である。
近年、プリンタの小型化を想定し、トナー担持体の外径は10mmから14mm程度のものが良く使用される。このような小径のトナー担持体にかかるトルクは、軸上でおよそ0.1N・mから0.3N・m程度である。したがって、トナー担持体の表面と規制ブレードとの間には、およそ20Nから60Nの力がかかっていることになる。将来、更にトナー担持体の小径化が進めば、規制部では上記以上の負荷がかかることが予想される。
よって、78.5N(A)の荷重は、プリンタの小径化を考慮し、従来の荷重から20%程度強く負荷がかかる構成を想定し、さらに耐久後の劣化したトナーが規制部へ突入することを想定した値である。
一方、157.0N(B)の荷重は、上記のような将来取り得るカートリッジ構成で、トナーの流動性が半減する状態、すなわちトナーが耐久劣化し、更に圧密された状態を想定した値である。このように、耐久後、長期保管された後のプロセスカートリッジ内の非常に圧密されたトナーが規制部へと突入する際には大きな負荷がかかる場合がある。
また、本発明に用いることのできる該第二族元素のチタン酸塩微粒子Aは、公知の材料が使用可能であるが、一次粒子の形状が立方体及び/又は直方体であり、かつペロブスカイト型結晶構造を有していることが好ましい。該第二族元素のチタン酸塩微粒子Aの一次粒子の形状が、立方体及び/又は直方体形状を有することで、トナーとしても高い研磨効果を有することができる。また、第二族元素のチタン酸塩微粒子Aとしては、チタン酸カルシウム、チタン酸バリウム、チタン酸ストロンチウム等が好ましく、チタン酸ストロンチウムが特に好ましい。
また、本発明に用いることができる該第二族元素のチタン酸塩微粒子A及び/又はシリカ微粒子Bは、疎水化処理等の公知の表面処理を施していることが好ましい。表面処理剤としては、優れた流動性、離型性が得られるという観点からシリコーンオイル、HMDS(へキサメチルジシラザン)、アルキルシラン等が好ましいが、高温高湿下での帯電性を考慮すると、アルキルシランが特に好ましい。
アルキルシランとしては、具体的にはオクチルトリエトキシシランなどの後述する式(3)で表されるアルキルトリアルコキシシランが挙げられる。
また、本発明に用いることができるシリカ微粒子Bは、重量基準の粒度分布曲線において、最大ピークの半値幅(半値全幅)が25nm以下であることが好ましい。最大ピークの半値幅が25nm以下であることで、トナー粒子表面への拡散、固着均一性が向上し、更には外添混合時の上記チタン酸塩微粒子Aを解砕する効果も発現し、トナーとしての流動性、研磨性を更に向上させることができる。
また、本発明に用いることができるトナーのアスペクト比は、0.900以上であることが好ましい。トナーのアスペクト比が0.900以上であることで、上記無機微粒子のトナー粒子表面への拡散・固着の均一性が更に向上し、上記無機微粒子を介してのトナー同士の点接触状態を更に向上させることができる。
次に、本発明のトナーに用いることができる材料構成、製造方法に関して、詳細に説明する。
まず、本発明に用いることができるトナー粒子、トナーについて詳細に説明する。
本発明に用いることができるトナー粒子は、公知の乾式法、乳化重合法、溶解縣濁法、懸濁重合法等いずれの製造方法も使用可能である。本発明では、トナーのアスペクト比が0.880以上である。このため、乾式法においては熱球形化処理等の表面改質処理、重合法においては懸濁重合法が好ましく、特に好ましくは、水系媒体中で重合性単量体組成物を造粒し、該重合性単量体組成物の粒子を形成する懸濁重合法により製造される。
以下、懸濁重合法について詳細に説明する。
重合性単量体としては、ラジカル重合が可能なビニル系モノマーが用いられる。前記ビニル系モノマーとしては、単官能性モノマー或いは多官能性モノマーを使用することができる。
単官能性モノマーとしては、以下のものが挙げられる。
スチレン;α−メチルスチレン、β−メチルスチレン、ο−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、p−メトキシスチレン、p−フェニルスチレンのようなスチレン誘導体;メチルアクリレート、エチルアクリレート、n−プロピルアクリレート、iso−プロピルアクリレート、n−ブチルアクリレート、ジブチルフォスフェートエチルアクリレート、2−ベンゾイルオキシエチルアクリレートのようなアクリル系重合性単量体;メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、ジブチルフォスフェートエチルメタクリレートのようなメタクリル系重合性単量体;メチレン脂肪族モノカルボン酸エステル;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニルのようなビニルエステル;ビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル、ビニルイソブチルエーテルのようなビニルエーテル;ビニルメチルケトン、ビニルヘキシルケトン、ビニルイソプロピルケトンのようなビニルケトン。
重合性単量体は、上記の中でも、スチレン又はスチレン誘導体を含むことが好ましい。
多官能性モノマーとしては、以下のものが挙げられる。
ジエチレングリコールジアクリレート、トリエチレングリコールジアクリレート、テトラエチレングリコールジアクリレート、ポリエチレングリコールジアクリレート、テトラメチロールメタンテトラメタクリレート、ジビニルベンゼン、ジビニルエーテル等。
前記した単官能性モノマーを単独で或いは2種以上組み合わせて、又は前記した単官能性モノマーと多官能性モノマーを組み合わせて使用してもよい。多官能性モノマーは架橋剤として使用することも可能である。
本発明に用いることができる重合開始剤としては、油溶性開始剤及び/又は水溶性開始剤が用いられる。好ましくは、重合反応時の反応温度における半減期が0.5〜30時間のものである。また重合性単量体100質量部に対し0.5〜20質量部の添加量で重合反応を行うと、通常、分子量1万〜10万の間に極大値を有する重合体が得られ、適当な強度と溶融特性を有するトナー粒子を得ることができるため好ましい。
重合開始剤としては、以下のものが例示できる。
2,2’−アゾビス−(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、1,1’−アゾビス(シクロヘキサン−1−カルボニトリル)、2,2’−アゾビス−4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル、アゾビスイソブチロニトリル如きのアゾ系またはジアゾ系重合開始剤;ベンゾイルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシ2−エチルヘキサノエート、t−ブチルパーオキシピバレート、t−ブチルパーオキシイソブチレート、t−ブチルパーオキシネオデカノエート、メチルエチルケトンパーオキサイド、ジイソプロピルパーオキシカーボネート、クメンヒドロパーオキサイド、2,4−ジクロロベンゾイルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド如きの過酸化物系重合開始剤等。
本発明においては、重合性単量体の重合度を制御するために、公知の連鎖移動剤、重合禁止剤等を更に添加し用いることも可能である。
本発明においては、重合性単量体組成物には、ポリエステル樹脂を含有してもよい。
本発明に用いることができるポリエステル樹脂には以下のようなものが挙げられる。
2価の酸成分としては、以下のジカルボン酸又はその誘導体が挙げられる。
フタル酸、テレフタル酸、イソフタル酸、無水フタル酸の如きベンゼンジカルボン酸類又はその無水物又はその低級アルキルエステル;コハク酸、アジピン酸、セバシン酸、アゼライン酸の如きアルキルジカルボン酸類又はその無水物又はその低級アルキルエステル;n−ドデセニルコハク酸、n−ドデシルコハク酸の如きアルケニルコハク酸類もしくはアルキルコハク酸類、又はその無水物又はその低級アルキルエステル;フマル酸、マレイン酸、シトラコン酸、イタコン酸の如き不飽和ジカルボン酸類又はその無水物又はその低級アルキルエステル。
2価のアルコール成分としては、以下のものが挙げられる。
エチレングリコール、ポリエチレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、1,4−シクロヘキサンジメタノール(CHDM)、水素化ビスフェノールA、式(1)で表されるビスフェノール及びその誘導体:
(式中、Rはエチレンまたはプロピレン基であり、x、yはそれぞれ0以上の整数であり、かつ、x+yの平均値は0〜10である。)
本発明で用いることができるポリエステル樹脂は、上述の2価のカルボン酸化合物および2価のアルコール化合物以外に、下記のものを構成成分として含有してもよい。
1価のカルボン酸化合物、1価のアルコール化合物、3価以上のカルボン酸化合物、3価以上のアルコール化合物。
1価のカルボン酸化合物としては、安息香酸、p−メチル安息香酸等の炭素数30以下の芳香族カルボン酸や、ステアリン酸、ベヘン酸等の炭素数30以下の脂肪族カルボン酸等が挙げられる。
また、1価のアルコール化合物としては、ベンジルアルコール等の炭素数30以下の芳香族アルコールや、ラウリルアルコール、セチルアルコール、ステアリルアルコール、ベへニルアルコール等の炭素数30以下の脂肪族アルコール等が挙げられる。
3価以上のカルボン酸化合物としては、特に制限されないが、トリメリット酸、無水トリメリット酸、ピロメリット酸等が挙げられる。
また、3価以上のアルコール化合物としては、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、グリセリン等が挙げられる。
本発明に用いることができるポリエステル樹脂の製造方法については、特に制限されるもではなく、公知の方法を用いることができる。
本発明で用いることができるポリエステル樹脂は結晶性ポリエステル樹脂でもよい。
結晶性ポリエステル樹脂の原料モノマーに用いられるアルコール成分としては、結晶性を高める観点から、炭素数6以上、18以下の脂肪族ジオールを用いることが好ましい。これらの中でも、優れた定着性及び耐熱安定性が得られるという観点から、炭素数6以上、12以下の脂肪族ジオールが好ましい。
脂肪族ジオールとしては、1,6−ヘキサンジオール、1,7−ヘプタンジオール、1,8−オクタンジオール、1,9−ノナンジオール、1,10−デカンジオール、1,11−ウンデカンジオール、1,12−ドデカンジオール等が挙げられる。上記脂肪族ジオールの含有量は、結晶性ポリエステル樹脂の結晶性をより高める観点から、アルコール成分中に80.0モル%以上、100.0モル%以下含有されることが好ましい。
結晶性ポリエステル樹脂を得るためのアルコール成分としては、上記の脂肪族ジオール以外の多価アルコール成分を含有していても良い。例えば、以下のものが挙げられる。
2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパンのポリオキシプロピレン付加物、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパンのポリオキシエチレン付加物等を含む上記式(I)で表されるビスフェノールAのアルキレンオキサイド付加物等の芳香族ジオール;グリセリン、ペンタエリスリトール、トリメチロールプロパン等の3価以上のアルコール。
結晶性ポリエステル樹脂の原料モノマーに用いられるカルボン酸成分としては、炭素数6以上、18以下の脂肪族ジカルボン酸化合物を用いることが好ましい。これらの中でも、トナーの定着性及び耐熱安定性が高まるという観点から、炭素数6以上、12以下の脂肪族ジカルボン酸化合物が好ましい。
脂肪族ジカルボン酸化合物としては、1,8−オクタン二酸、1,9−ノナン二酸、1,10−デカン二酸、1,11−ウンデカン二酸、1,12−ドデカン二酸等が挙げられる。炭素数6以上、18以下の脂肪族ジカルボン酸化合物の含有量は、カルボン酸成分中に80.0モル%以上、100.0モル%以下含有されることが好ましい。
結晶性ポリエステル樹脂を得るためのカルボン酸成分としては、上記脂肪族ジカルボン酸化合物以外のカルボン酸成分を含有していても良い。例えば、芳香族ジカルボン酸化合物、3価以上の芳香族多価カルボン酸化合物等が挙げられるが、特にこれらに限定されるものではない。芳香族ジカルボン酸化合物には、芳香族ジカルボン酸誘導体も含まれる。芳香族ジカルボン酸化合物の具体例としては、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸等の芳香族ジカルボン酸及びこれらの酸の無水物、並びにそれらのアルキル(炭素数1以上3以下)エステルが好ましく挙げられる。該アルキルエステル中のアルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基及びイソプロピル基が挙げられる。3価以上の多価カルボン酸化合物としては、以下のものが挙げられる。
1,2,4−ベンゼントリカルボン酸(トリメリット酸)、2,5,7−ナフタレントリカルボン酸、ピロメリット酸等の芳香族カルボン酸、及びこれらの酸無水物、アルキル(炭素数1以上3以下)エステル等の誘導体。
本発明においては、重合性単量体組成物に、離型剤であるワックスを含有してもよい。
ワックスとしては、離型性が高いという観点から、低分子量ポリエチレン、低分子量ポリプロピレン、マイクロクリスタリンワックス、パラフィンワックスの如き炭化水素系ワックスが好ましい。必要に応じて、二種以上のワックスを併用してもかまわない。
ワックスとしては、具体的には以下のものが挙げられる。
ビスコール(登録商標)330−P、550−P、660−P、TS−200(三洋化成工業社)、ハイワックス400P、200P、100P、410P、420P、320P、220P、210P、110P(三井化学(株))、サゾールH1、H2、C80、C105、C77(シューマン・サゾール社)、HNP−1、HNP−3、HNP−9、HNP−10、HNP−11、HNP−12(日本精蝋(株))、ユニリン(登録商標)350、425、550、700、ユニシッド(登録商標)、ユニシッド(登録商標)350、425、550、700(東洋アドレ(株))、木ろう、蜜ろう、ライスワックス、キャンデリラワックス、カルナバワックス((株)セラリカNODAにて入手可能)。
ワックスの添加量としては、結着樹脂に対して1.0質量部以上、20.0質量部以下のワックスを含有することが好ましい。
また、本発明に用いることができるトナー粒子は、磁性トナー粒子であっても非磁性トナー粒子であっても良い。
磁性トナー粒子として製造する場合は、磁性微粒子として磁性酸化鉄を用いることが好ましい。磁性酸化鉄としては、マグネタイト,マグヘマタイト,フェライト等の酸化鉄が用いられる。トナーに含有される磁性酸化鉄の量は、結着樹脂100.0質量部に対して25.0質量部以上、100.0質量部以下であることが好ましい。
非磁性トナー粒子を製造する場合には、着色剤としてカーボンブラックやその他、公知の顔料や染料を用いることができる。また、顔料や染料は一種のみ使用しても良いし、二種以上を併用することもできる。トナーに含有される着色剤の量は、結着樹脂100質量部に対して、0.1質量部以上60.0質量部以下であることが好ましく、より好ましくは0.5質量部以上50.0質量部以下である。
本発明に用いることができる磁性微粒子は、例えば下記の方法で製造することができる。第一鉄塩水溶液に、鉄成分に対して当量又は当量以上の水酸化ナトリウム等のアルカリを加え、水酸化第一鉄を含む水溶液を調製する。調製した水溶液のpHを7以上に維持しながら空気を吹き込み、水溶液を70℃以上に加温しながら水酸化第一鉄の酸化反応を行い、磁性酸化鉄粉体の芯となる種晶をまず生成する。
次に、種晶を含むスラリー状の液に前に加えたアルカリの添加量を基準として約1当量の硫酸第一鉄を含む水溶液を加える。液のpHを5から10に維持しながら空気を吹き込みながら水酸化第一鉄の反応を進め、種晶を芯にして磁性酸化鉄粉体を成長させる。この時、任意のpH及び反応温度、撹拌条件を選択することにより、磁性微粒子の形状及び磁気特性をコントロールすることが可能である。酸化反応が進むにつれて液のpHは酸性側に移行していくが、液のpHは5未満にしない方が好ましい。このようにして得られた磁性微粒子を定法により濾過、洗浄、乾燥することにより磁性微粒子を得ることができる。
また、本発明において縣濁重合法にてトナーを製造する場合、磁性微粒子の表面を疎水化処理することが非常に好ましい。乾式にて表面処理をする場合、洗浄・濾過・乾燥した磁性微粒子にカップリング剤処理を行う。湿式にて表面処理を行う場合、酸化反応終了後、乾燥させたものを再分散させる、又は酸化反応終了後、洗浄、濾過して得られた酸化鉄体を乾燥せずに別の水系媒体中に再分散させ、カップリング処理を行う。具体的には、再分散液を十分撹拌しながらシランカップリング剤を添加し、加水分解後温度を上げる、或いは、加水分解後に分散液のpHをアルカリ域に調整することでカップリング処理を行う。この中でも、均一な表面処理を行うという観点から、酸化反応終了後、濾過、洗浄後に乾燥させずそのままリスラリー化し、表面処理を行うことが好ましい。
磁性微粒子の表面処理を湿式で、すなわち水系媒体中において磁性微粒子をカップリング剤で処理するには、まず水系媒体中で磁性微粒子を一次粒径となるよう十分に分散させ、沈降、凝集しないように撹拌羽根等で撹拌する。次いで上記分散液に任意量のカップリング剤を投入し、カップリング剤を加水分解しながら表面処理するが、この時も撹拌を行いつつピンミル、ラインミルなどの装置を使いながら凝集しないように十分に分散させつつ表面処理を行うことがより好ましい。
ここで、水系媒体とは、水を主要成分としている媒体である。具体的には、水そのもの、水に少量の界面活性剤を添加したもの、水にpH調整剤を添加したもの、水に有機溶剤を添加したものが挙げられる。界面活性剤としては、ポリビニルアルコールなどのノンイオン系界面活性剤が好ましい。界面活性剤は、水に対して0.1から5.0質量%添加することが好ましい。pH調整剤としては、塩酸等の無機酸が挙げられる。有機溶剤としてはアルコール類等が挙げられる。
本発明に用いることができる磁性微粒子の表面処理用のカップリング剤としては、例えば、シランカップリング剤、チタンカップリング剤等が挙げられる。より好ましく用いられるのはシランカップリング剤であり、式(2)で示されるものである。
[式中、Rはアルコキシ基を示し、mは1から3の整数を示し、Yはアルキル基、ビニル基、エポキシ基、アクリル基、メタクリル基などの官能基を示し、nは1から3の整数を示す。但し、m+n=4である。]
式(2)で示されるシランカップリング剤としては、例えば、以下のものが挙げられる。ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリス(β−メトキシエトキシ)シラン、β−(3、4エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−フェニル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、ビニルトリアセトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、ジフェニルジメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、ジフェニルジエトキシシラン、n−ブチルトリメトキシシラン、イソブチルトリメトキシシラン、トリメチルメトキシシラン、n−ヘキシルトリメトキシシラン、n−オクチルトリメトキシシラン、n−オクチルトリエトキシシラン、n−デシルトリメトキシシラン、ヒドロキシプロピルトリメトキシシラン、n−ヘキサデシルトリメトキシシラン、n−オクタデシルトリメトキシシラン等。
この中で、高い疎水性を磁性微粒子に付与するという観点では、式(3)で示されるアルキルトリアルコキシシランカップリング剤を用いることが好ましい。
[式中、pは2から20の整数を示し、qは1から3の整数を示す。]
式(3)におけるpが2以上であれば、磁性微粒子に疎水性を十分に付与することができ、またpが20以下であれば、磁性微粒子同士の合一が多くならず好ましい。更に、qが3以下であればシランカップリング剤の反応性が低下せず疎水化が十分に行われる。このため、式中のpが2から20の整数(より好ましくは、3から15の整数)を示し、qが1から3の整数(より好ましくは、1又は2の整数)を示すアルキルトリアルコキシシランカップリング剤を使用することが好ましい。
上記シランカップリング剤を用いる場合、単独で処理する、或いは複数の種類を併用して処理することが可能である。複数の種類を併用する場合、それぞれのカップリング剤で個別に処理してもよいし、同時に処理してもよい。
懸濁重合法のトナー粒子の製造方法においては、上述した材料に加えて、公知の帯電制御剤、導電性付与剤や滑剤、研磨剤等を添加してもよい。
懸濁重合法のトナー粒子は、これら添加材を、均一に溶解または分散させて重合性単量体組成物とする。その後この重合性単量体組成物を、分散安定剤を含有する水系媒体中に適当な撹拌機を用いて分散させ、そして必要に応じて、芳香族溶剤及び重合開始剤を添加して重合反応を行わせ、所望の粒径を有するトナー粒子を得るものである。
上記トナー粒子に対し重合終了後、公知の方法によって濾過、洗浄、乾燥を行い、上記無機微粒子を混合し表面に付着させることで、トナーを得ることができる。
次に、本発明に用いることができる無機微粒子について詳細に説明する。
本発明の無機微粉体としては、第二族のチタン酸塩微粒子Aとシリカ微粒子Bを含有し、その他公知のものも併用可能である。併用可能な無機微粒子としては、好ましくは、チタニア微粒子、湿式製法シリカ、乾式製法シリカの如きシリカ微粒子、それらシリカをシランカップリング剤、チタンカップリング剤、又はシリコーンオイル等により表面処理を施した無機微粒子である。表面処理を施した無機微粒子は、メタノール滴定試験によって滴定された疎水化度が30以上98以下であることが好ましい。
本発明に用いることができる第二族のチタン酸塩微粒子Aとしては、公知のものが使用可能であるが、ペロブスカイト型の結晶構造を持つものが好ましい。ペロブスカイト型無機微粉体の中でも更に好ましいものは、チタン酸ストロンチウム、チタン酸バリウム、チタン酸カルシウムであるが、その中でもチタン酸ストロンチウムが更に好ましい。
ペロブスカイト型結晶の無機微紛体は、例えば、硫酸チタニル水溶液を加水分解して得た含水酸化チタンスラリーのpHを調整して得たチタニアゾルの分散液に、ストロンチウムの水酸化物を添加して、反応温度まで加温することで合成することができる。該含水酸化チタンスラリーのpHは0.5〜1.0とすることで、良好な結晶化度及び粒径のチタニアゾルが得られる。
また、チタニアゾル粒子に吸着しているイオンを除去する目的で、該チタニアゾルの分散液に、例えば、水酸化ナトリウム等のアルカリ性物質を添加することが好ましい。このときナトリウムイオン等を含水酸化チタン表面に吸着させないために、該スラリーのpHを7以上にしないことが好ましい。また、反応温度は60℃〜100℃程度が好ましく、所望の粒度分布を得るためには昇温速度を30℃/時間以下にすることが好ましく、反応時間は3〜7時間であることが好ましい。
また、該無機微粒子の結晶構造がペロブスカイト型(3種類の異なる元素で構成された面心立方格子)であることを確認するには、X線回折測定を行うことで確認することができる。
更に、該無機微粒子は現像特性を考慮し、摩擦帯電極性、環境による摩擦帯電量の制御に優れるという観点から、表面処理を施した方が好ましい。
表面処理剤としては、カップリング剤やシリコーンオイル、脂肪酸金属塩などの処理剤が挙げられる。
表面処理を行うことで、例えば、親水基と疎水基を有する化合物であるカップリング剤の場合、親水基側が無機微粉体の表面を覆うことで疎水基側が外側になるので、微粉体の疎水化処理がなされ、環境による摩擦帯電量の変動を抑制させることができる。また、アミノ基(−NH)、フッ素などの官能基を導入したカップリング剤により、摩擦帯電量の制御も容易にできる。
また、上述のような表面処理剤の場合には分子レベルでの表面処理をするために、該無機微粉体の形状がほとんど変化せず、概略立方体、直方体形状による掻き取り力が維持されるのでより好ましい。
カップリング剤としてはチタネート系、アルミニウム系、シラン系カップリング剤等が挙げられる。脂肪酸金属塩としてはステアリン酸亜鉛、ステアリン酸ナトリウム、ステアリン酸カルシウム、ラウリン酸亜鉛、ステアリン酸アルミニウム、ステアリン酸マグネシウムなどが挙げられ、また脂肪酸であるステアリン酸などでも同様の効果が得られる。
処理の方法としては、以下のものが挙げられる。
処理する表面処理剤などを溶媒中に溶解、分散させ、その中に無機微粉体を添加した、撹拌しながら溶媒を除去して処理する湿式方法や、カップリング剤、脂肪酸金属塩と無機微粉体を直接混合して撹拌しながら処理を行う乾式方法など。
また、表面処理については無機微粉体を完全に処理、被覆する必要は無く、効果が得られる範囲で無機微粉体が露出していても良い。つまり表面の処理が不連続に形成されていても良い。
本発明に用いることができるシリカ微粒子Bとしては、乾式シリカ及び湿式シリカ公知のものがいずれも使用可能であるが、本発明では、ゾルゲル法によって製造された湿式シリカが好ましい。
以下に、ゾルゲル法によるシリカ微粒子の製造方法について説明する。
まず、水が存在する有機溶媒中において、アルコキシシランを触媒により加水分解、縮合反応させて、シリカゾル懸濁液を得る。そして、シリカゾル懸濁液から溶媒を除去し、乾燥して、シリカ微粒子を得る。
このようにして得られるシリカ微粒子は通常親水性であり、表面シラノール基が多い。そのため、トナーの外添剤として使用する場合、シリカ微粒子は表面を疎水化処理させることが好ましい。
疎水化処理の方法としては、シリカゾル懸濁液から溶媒を除去し、乾燥させた後に、疎水化処理剤で処理する方法と、シリカゾル懸濁液に、直接的に疎水化処理剤を添加して乾燥と同時に処理する方法が挙げられる。粒度分布半値幅の制御、および飽和水分吸着量の制御という観点で、シリカゾル懸濁液に直接疎水化処理剤を添加する手法が好ましい。懸濁液中での疎水化処理により、ゾルゲルシリカが単分散で存在している状態のまま、疎水化処理を施すことができるため、乾燥後に凝集塊が生じにくく、さらに均一コートが可能になる。
また、シリカゾル懸濁液のpHは酸性であることがより好ましい。懸濁液を酸性にすることで、疎水化処理剤との反応性が高まり、より強固でかつ均一な疎水化処理を施すことが可能となる。
疎水化処理剤としては、例えば、以下のものが挙げられる。
γ−(2−アミノエチル)アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−(2−アミノエチル)アミノプロピルメチルジメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、N−β−(N−ビニルベンジルアミノエチル)γ−アミノプロピルトリメトキシシラン塩酸塩、ヘキサメチルジシラザン、メチルトリメトキシシラン、ブチルトリメトキシシラン、イソブチルトリメトキシシラン、ヘキシルトエリメトキシシラン、オクチルトリメトキシシラン、デシルトリメトキシシラン、ドデシルトリメトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、o−メチルフェニルトリメトキシシラン、p−メチルフェニルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、ブチルトリエトキシシラン、ヘキシルトリエトキシシラン、オクチルトリエトキシシラン、デシルトリエトキシシラン、ドデシルトリエトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、o−メチルフェニルトリエトキシシラン、p−メチルフェニルトリエトキシシラン。
さらに、シリカ微粒子Bをトナー粒子表面に単分散させやすくしたり、安定したスペーサー効果を発揮させたりするために、シリカ微粒子が解砕処理をされたものであってもよい。
本発明に用いられるシリカ微粒子Bは、見掛け密度が150g/L以上300g/L以下であることが好ましい。シリカ微粒子Bの見掛け密度が上記範囲にあることは、シリカ微粒子Bが密に詰まり難く、微粒子間に空気を多く介在しながら存在しており、見掛け密度が非常に低いことを示している。このため、外添工程時にトナー粒子とシリカ微粒子Bの混合性が向上し、均一な被覆状態が得られやすい。また、この現象は、トナー粒子のアスペクト比が高い場合により顕著で、被覆均一性がより高くなる傾向がある。その結果として、外添されたトナーのトナー同士が点接触状態に近づくため、二粒子間付着力が低下しやすくなる。
シリカ微粒子Bの見掛け密度を上記範囲に制御する手段としては、シリカゾル懸濁液中での疎水化処理、または疎水化処理後の解砕処理の強度の調節、及び疎水化処理量等を調整することが挙げられる。均一な疎水化処理を施すことで、比較的大きな凝集体自体を減らすことができる。あるいは、解砕処理の強度を調節することで、乾燥後シリカ微粒子に含有される比較的大きな凝集体を、比較的小さな二次粒子へとほぐすことができ、見掛け密度を低下させることが可能である。
本発明においては、上記無機微粒子と併用して、乾式法シリカ又はヒュームドシリカと称されるものが好ましく用いられる。例えば、四塩化ケイ素ガスの酸素、水素中における熱分解酸化反応を利用するもので、基礎となる反応式は次の様なものである。
SiCl+2H+O→SiO+4HCl
この製造工程において、例えば塩化アルミニウム又は塩化チタンの如き他の金属ハロゲン化合物をケイ素ハロゲン化合物と共に用いることによってシリカと他の金属酸化物の複合微粒子を得ることも可能であり、それらも包含する。
本発明で併用してもよいシリカ微粒子の粒径は、流動性付与、トナー表面の均一分散状態を確保するという観点で、一次粒子の個数平均粒径(D1)が5nm以上20nm以下であることが好ましい。
また、該ケイ素ハロゲン化合物の気相酸化により生成されたシリカ微粒子は、表面を疎水化処理した処理シリカ微粒子であることがより好ましい。該処理シリカ微粒子は、メタノール滴定試験によって測定された疎水化度が30〜98の範囲の値を示すようにシリカ微粒子を処理したものが特に好ましい。
上記疎水化処理の方法としては、シリカ微粒子と反応あるいは物理吸着する、有機ケイ素化合物及び/又はシリコーンオイルで化学的に処理する方法が挙げられる。ケイ素ハロゲン化合物の蒸気相酸化により生成されたシリカ微粒子を有機ケイ素化合物で化学的に処理する方法が、好ましい方法として挙げられる。
上記有機ケイ素化合物としては、以下のものが挙げられる。
ヘキサメチルジシラザン、トリメチルシラン、トリメチルクロルシラン、トリメチルエトキシシラン、ジメチルジクロルシラン、メチルトリクロルシラン、アリルジメチルクロルシラン、アリルフェニルジクロルシラン、ベンジルジメチルクロルシラン、ブロムメチルジメチルクロルシラン、αクロルエチルトリクロルシラン、β−クロルエチルトリクロルシラン、クロルメチルジメチルクロルシラン、トリオルガノシリルメルカプタン、トリメチルシリルメルカプタン、トリオルガノシリルアクリレート、ビニルジメチルアセトキシシラン、ジメチルエトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、ジフェニルジエトキシシラン、ヘキサメチルジシロキサン、1,3−ジビルテトラメチルジシロキサン、1,3−ジフェニルテトラメチルジシロキサンおよび1分子当り2から12個のシロキサン単位を有し、末端に位置する単位のSiにヒドロキシ基を1つずつ有するジメチルポリシロキサン。これらは1種あるいは2種以上の混合物で用いられる。
また、窒素原子を有する以下のものも単独あるいは併用して使用される。
アミノプロピルトリメトキシシラン、アミノプロピルトリエトキシシラン、ジメチルアミノプロピルトリメトキシシラン、ジエチルアミノプロピルトリメトキシシラン、ジプロピルアミノプロピルトリメトキシシラン、ジブチルアミノプロピルトリメトキシシラン、モノブチルアミノプロピルトリメトキシシラン、ジオクチルアミノプロピルジメトキシシラン、ジブチルアミノプロピルジメトキシシラン、ジブチルアミノプロピルモノメトキシシラン、ジメチルアミノフェニルトリエトキシシラン、トリメトキシシリル−γ−プロピルフェニルアミン、トリメトキシシリル−γ−プロピルベンジルアミンの如きシランカップリング剤。好ましいシランカップリング剤としては、へキサメチルジシラザン(HMDS)が挙げられる。
上記シリコーンオイルとしては、25℃における動粘度が0.5mm/秒以上10,000mm/秒以下のものが好ましく、より好ましくは1mm/秒以上1,000mm/秒以下、さらに好ましくは10mm/秒以上200mm/秒以下である。具体的には、ジメチルシリコーンオイル、メチルフェルシリコーンオイル、α−メチルスチレン変性シリコーンオイル、クロルフェニルシリコーンオイル、フッ素変性シリコーンオイルが挙げられる。
シリコーンオイル処理の方法としては、例えば、以下のものが挙げられる。
・シランカップリング剤で処理されたシリカ微粒子とシリコーンオイルとをヘンシェルミキサの如き混合機を用いて直接混合する方法;
・ベースとなるシリカ微粒子にシリコーンオイルを噴霧する方法;
・適当な溶剤にシリコーンオイルを溶解あるいは分散せしめた後、シリカ微粒子を加え混合し溶剤を除去する方法。
シリコーンオイルで処理されたシリカ微粒子は、シリコーンオイルの処理後にシリカを不活性ガス中で200℃以上(より好ましくは250℃以上〉に加熱し表面のコートを安定化させることがより好ましい。
シリコーンオイルの処理量は、良好な疎水性が得られ易いという観点で、シリカ微粒子100質量部に対し1質量部から40質量部が好ましく、3質量部から35質量部がより好ましい。
次に、本発明の画像形成方法を用いた画像形成装置に関して、詳細に説明する。
図1は、本発明の画像形成方法を用いた画像形成装置の一例を示す模式図である。
静電潜像担持体100は、ローラ形状の帯電部材(帯電ローラ)117によって帯電され、レーザー発生装置121によってレーザー光123を照射されることによって露光が行われ、静電潜像担持体100の表面に目的の画像に応じた静電潜像が形成される。静電潜像担持体100、トナー担持体102は、それぞれ矢印方向に回転する。トナーは現像装置140に収容されており、トナー撹拌部材141によってトナー担持体102に供給される。供給されたトナーはトナー担持体102とトナー規制部材142とのニップ部で規制され、静電潜像担持体100とトナー担持体102とが対向している現像領域に搬送され、現像される。現像されたトナー像は、静電潜像担持体100と転写部材114とが対向している転写領域に搬送され、転写材Pに転写され、定着装置126によって加熱定着される。
本発明における帯電工程は、静電潜像担持体100と帯電ローラ117とが当接部を形成して接触し、帯電ローラ117に所定の帯電バイアスを印加して静電潜像担持体100の表面を所定の極性・電位に帯電させる接触帯電方式を用いることが好ましい。このように接触帯電を行うことで、安定した均一な帯電を行うことができ、さらに、オゾン等の発生が低減することが可能である。また、静電潜像担持体100との接触を均一に保ち、均一な帯電を行うために、静電潜像担持体100と同方向に回転する帯電ローラ117を用いることがより好ましい。
帯電ローラを用いたときの好ましいプロセス条件として、帯電ローラの当接圧が4.9〜490.0N/mで、直流電圧もしくは、直流電圧に交流電圧を重畳したものが例示できる。交流電圧は0.5〜5.0kVpp、交流周波数は50〜5kHz、直流電圧としては電圧の絶対値が400〜1,700Vであることが好ましい。また静電潜像担持体に対する帯電ローラの周速差は100〜150%であることが好ましい。
帯電ローラの材質としては、弾性層の材料として、以下のものがあげられるが、これらに限定されるものでは無い。
エチレン−プロピレン−ジエンポリエチレン(EPDM)、ウレタン、ブタジエンアクリロニトリルゴム(NBR)、シリコーンゴムや、イソプレンゴム等に電気抵抗を調整するためにカーボンブラックや金属酸化物等の導電性物質を分散したゴム材、またこれらを発泡させたもの。また、導電性物質を分散せずに、或いは導電性物質と併用してイオン導電性の材料を用いて電気抵抗を調整することも可能である。
また、帯電ローラに用いられる芯金としては、アルミニウム、SUS等が挙げられる。帯電ローラは、静電潜像担持体としての被帯電体に対して弾性に抗して所定の押圧力で圧接させて配設し、帯電ローラと静電潜像担持体の当接部である帯電当接部を形成させる。
本発明の現像工程としては、静電潜像担持体とトナー担持体とが当接部を形成して接触し、トナー担持体に所定の現像バイアスを印加して静電潜像担持体上の静電潜像をトナー像とする接触現像方式を用いることが好ましい。このような接触現像を行うことで、高精細なトナー像を得ることができ、高画質な出力画像を得ることができる。また、接触現像であるので、トナー担持体としては、基体の表面に弾性層を有することが好ましい。
また、本発明の現像工程では、トナー担持体に現像バイアスを印加し静電潜像担持体上の静電潜像をトナー像とする工程であることが好ましく、印加する現像バイアスは直流電圧や直流電圧に交番電界を重畳した電圧でもよい。
交番電界の波形としては、正弦波、矩形波、三角波等適宜使用可能である。また、直流電源を周期的にオン/オフすることによって形成されたパルス波であっても良い。このように交番電界の波形としては周期的にその電圧値が変化するようなバイアスが使用できる
また、本発明の現像工程では、磁性トナーを用いる場合、トナー担持体の内部にマグネットを配置する必要がある。この場合、トナー担持体は内部に多極を有する固定されたマグネットを有していることが好ましく、磁極は3〜10極有することが好ましい。
また、本発明の現像工程では、トナー規制部材がトナーを介してトナー担持体に当接することによってトナー担持体上のトナー層厚を規制することが好ましい。このようにすることでカブリの無い高画質を得ることができる。トナー担持体に当接するトナー規制部材としては、規制ブレードが一般的であり、本発明においても好適に使用できる。
上記規制ブレードとしては、シリコーンゴム、ウレタンゴム、NBRの如きゴム弾性体;ポリエチレンテレフタレートの如き合成樹脂弾性体、リン青銅板、SUS板等の金属弾性体が使用でき、さらに、それらの複合体であっても良い。更に、ゴム、合成樹脂、金属弾性体の如き弾性支持体に、トナーの帯電性をコントロールする目的で、樹脂、ゴム、金属酸化物、金属の如き帯電コントロール物質をトナー担持体当接部分に当たるようにつけたものを用いても良い。この中でも、金属弾性体に樹脂、ゴムをトナー担持体当接部に当たるように貼り合わせるものが特に好ましい。
金属弾性体に貼り合わせる部材の材質としては、ウレタンゴム、ウレタン樹脂、ポリアミド樹脂、ナイロン樹脂の如き正極性に帯電しやすいものが好ましい。
上記規制ブレード上辺部側である基部は現像装置側に固定保持され、下辺部側をブレードの弾性力に抗してトナー担持体の順方向或いは逆方向にたわめ状態にしてトナー担持体の表面に適度の弾性押圧力をもって当接させる。
規制ブレードとトナー担持体との当接圧力は、トナー担持体母線方向の線圧としては、1.30〜245.0N/mが好ましく、4.9〜118.0N/mがより好ましい。当接圧力が1.30N/m以上の場合、トナーの均一塗布が容易となり、カブリや飛散が発生しにくい。当接圧力が245.0N/m以下の場合、トナーに大きな圧力がかかることもなく、トナーの劣化を招くこともない。
本発明に用いることができるトナーを担持するトナー担持体の外径は、8.0mm以上14.0mm以下であることが好ましい。プロセスカートリッジの小型化に適するという観点から、トナー担持体の外径は小さいほど良いが、外径が小さくなればなるほど現像性が低下しやすく、カブリも悪化傾向となる。このため、本発明に用いるトナー担持体とトナーにおいては、小型化とカブリ抑制とを両立させるためにトナー担持体の外径は8.0mm以上14.0mm以下であることが好ましい。
本発明に用いることのできるトナー担持体の表面粗さは、JIS B 0601:1994表面粗さの規格における中心線平均粗さRaで、0.3μm以上5.0μm以下の範囲にあることが好ましく、0.5μm以上4.5μm以下であることがより好ましい。
Raが0.3μm以上5.0μm以下であると、トナーの搬送量が充分に得られる上、トナー担持体上のトナー量を規制し易くなり規制不良が生じ難くなると共に、トナーの帯電量が均一になりやすい。
トナー担持体の表面のJIS B 0601:1994表面粗さの規格における中心線平均粗さRaの測定は、(株)小坂研究所製サーフコーダーSE−3500を用いて行う。測定条件としてはカットオフ0.8mm、評価長さ4mm、送り速度0.5mm/秒にて、9点(軸方向に等間隔に取った3点の各点について周方向に3点)について測定し、その平均値をとった。
本発明におけるトナー担持体の表面粗さを上記範囲にするには、例えば、トナー担持体の表層の研磨状態を変える、あるいは球状炭素粒子、カーボン微粒子、グラファイト、樹脂微粒子等を添加することにより可能となる。
本発明の転写工程としては、転写ローラ等の転写部材を用いた接触転写方式が好ましい。接触転写方式とは、静電潜像担持体が記録媒体を介してトナーと逆極性の電圧が印加された転写部材と当接しながらトナー像を記録媒体に静電転写するものである。転写部材の当接圧力としては線圧2.9N/m以上であることが好ましく、より好ましくは19.6N/m以上である。当接圧力としての線圧が2.9N/m以上であると、記録媒体の搬送ずれや転写不良の発生が起こりにくい。
本発明の定着工程としては、公知の定着方式が使用可能である。加熱した定着部材を用いる場合の熱源としは、ハロゲンヒータやIHヒータ等が好ましく用いられる。また、定着部材の形状としては、ローラ状でもよく、無端状のベルトであってもよい。
次に、本発明に用いるトナー等に係る物性の測定方法について詳細に説明する。尚、後述の実施例においてもこれらの方法に基づいて物性値を測定している。
<チタン酸塩微粒子A及びシリカ微粒子Bの個数平均粒径(D1)の測定方法>
チタン酸塩微粒子A及びシリカ微粒子Bの一次粒子の個数平均粒径(D1)は走査型電子顕微鏡でトナー上に固着した微粒子を観察して求める。走査型電子顕微鏡としては、S−4800((株)日立製作所製)を用いる。S−4800の画像撮影条件は以下の通りである。
(試料作製)
試料台(アルミニウム試料台15mm×6mm)に導電性ペーストを薄く塗り、その上にトナーを吹きつける。さらにエアブローして、余分なトナーを試料台から除去し十分乾燥させる。試料台を試料ホルダにセットし、試料高さゲージにより試料台高さを36mmに調節する。
(S−4800観察条件設定)
微粒子の個数平均粒径の算出は、S−4800の反射電子像観察により得られた画像を用いて行う。反射電子像は二次電子像と比べてシリカ微粒子のチャージアップが少ないため、微粒子の粒径を精度良く測定することができる。
S−4800の鏡体に取り付けられているアンチコンタミネーショントラップに液体窒素を溢れるまで注入し、30分間置く。S−4800の「PCSTEM」を起動し、フラッシング(電子源であるFEチップの清浄化)を行う。画面上のコントロールパネルの加速電圧表示部分をクリックし、[フラッシング]ボタンを押し、フラッシング実行ダイアログを開く。
フラッシング強度が2であることを確認し、実行する。フラッシングによるエミッション電流が20〜40μAであることを確認する。試料ホルダをS−4800鏡体の試料室に挿入する。コントロールパネル上の[原点]を押し試料ホルダを観察位置に移動させる。
加速電圧表示部をクリックしてHV設定ダイアログを開き、加速電圧を[0.8kV]、エミッション電流を[20μA]に設定する。オペレーションパネルの[基本]のタブ内にて、信号選択を[SE]に設置し、SE検出器を[上(U)]および[+BSE]を選択し、[+BSE]の右の選択ボックスで[L.A.100]を選択し、反射電子像で観察するモードにする。
同じくオペレーションパネルの[基本]のタブ内にて、電子光学系条件ブロックのプローブ電流を[Normal]に、焦点モードを[UHR]に、WDを[3.0mm]に設定する。コントロールパネルの加速電圧表示部の[ON]ボタンを押し、加速電圧を印加する。
(個数平均粒径(D1)の算出)
コントロールパネルの倍率表示部内をドラッグして、倍率を100,000(100k)倍に設定する。操作パネルのフォーカスつまみ[COARSE]を回転させ、ある程度焦点が合ったところでアパーチャアライメントの調整を行う。コントロールパネルの[Align]をクリックし、アライメントダイアログを表示し、[ビーム]を選択する。操作パネルのSTIGMA/ALIGNMENTつまみ(X,Y)を回転し、表示されるビームを同心円の中心に移動させる。
次に[アパーチャ]を選択し、STIGMA/ALIGNMENTつまみ(X,Y)を一つずつ回し、像の動きを止める又は最小の動きになるように合わせる。アパーチャダイアログを閉じ、オートフォーカスで、ピントを合わせる。この操作をさらに2度繰り返し、ピントを合わせる。
その後、トナー粒子の表面上の少なくとも300個の微粒子について粒径を測定して、平均粒径を求める。ここで、微粒子は外添方法によっては凝集塊として存在するものもあるため、一次粒子と確認できるものの最大径を求め、得られた最大径を算術平均することによって、チタン酸塩微粒子Aとシリカ微粒子Bの一次粒子の個数平均粒径(D1)を得る。
<トナーの重量平均粒径(D4)の測定方法>
トナーの重量平均粒径(D4)は、100μmのアパーチャーチューブを備えた細孔電気抵抗法による精密粒度分布測定装置「コールター・カウンター Multisizer 3」(登録商標、ベックマン・コールター(株)製)と、測定条件設定及び測定データ解析をするための付属の専用ソフト「ベックマン・コールター Multisizer 3 Version3.51」(ベックマン・コールター(株)製)を用いて、実効測定チャンネル数2万5千チャンネルで測定し、測定データの解析を行い、算出した。
測定に使用する電解水溶液は、特級塩化ナトリウムをイオン交換水に溶解して濃度が約1質量%となるようにしたもの、例えば、「ISOTON II」(ベックマン・コールター(株)製)が使用できる。
尚、測定、解析を行う前に、以下のように専用ソフトの設定を行った。
専用ソフトの「標準測定方法(SOM)を変更画面」において、コントロールモードの総カウント数を50,000粒子に設定し、測定回数を1回、Kd値は「標準粒子10.0μm」(ベックマン・コールター(株))を用いて得られた値を設定する。閾値/ノイズレベルの測定ボタンを押すことで、閾値とノイズレベルを自動設定する。また、カレントを1,600μAに、ゲインを2に、電解液をISOTON IIに設定し、測定後のアパーチャーチューブのフラッシュにチェックを入れる。
専用ソフトの「パルスから粒径への変換設定画面」において、ビン間隔を対数粒径に、粒径ビンを256粒径ビンに、粒径範囲を2μmから60μmまでに設定する。
具体的な測定法は以下の通りである。
1.Multisizer 3専用のガラス製250mL丸底ビーカーに前記電解水溶液約200mLを入れ、サンプルスタンドにセットし、スターラーロッドの撹拌を反時計回りで24回転/秒にて行う。そして、解析ソフトの「アパーチャーのフラッシュ」機能により、アパーチャーチューブ内の汚れと気泡を除去しておく。
2.ガラス製の100mL平底ビーカーに前記電解水溶液約30mLを入れ、この中に分散剤として「コンタミノンN」をイオン交換水で3質量倍に希釈した希釈液を約0.3mL加える。
コンタミノンN:非イオン界面活性剤、陰イオン界面活性剤、有機ビルダーからなるpH7の精密測定器洗浄用中性洗剤の10質量%水溶液、和光純薬工業(株)製。
3.発振周波数50kHzの発振器2個を、位相を180度ずらした状態で内蔵し、電気的出力120Wの超音波分散器の水槽内に所定量のイオン交換水を入れ、この水槽中に前記コンタミノンNを約2mL添加する。
超音波分散器:Ultrasonic Dispersion System Tetora150(日科機バイオス(株)製)。
4.前記2.のビーカーを前記超音波分散器のビーカー固定穴にセットし、超音波分散器を作動させる。そして、ビーカー内の電解水溶液の液面の共振状態が最大となるようにビーカーの高さ位置を調整する。
5.前記4.のビーカー内の電解水溶液に超音波を照射した状態で、トナー約10mgを少量ずつ前記電解水溶液に添加し、分散させる。そして、さらに60秒間超音波分散処理を継続する。尚、超音波分散にあたっては、水槽の水温が10℃以上40℃以下となる様に適宜調節する。
6.サンプルスタンド内に設置した前記1.の丸底ビーカーに、ピペットを用いてトナーを分散した前記5.の電解質水溶液を滴下し、測定濃度が約5%となるように調整する。そして、測定粒子数が50,000個になるまで測定を行う。
7.測定データを装置付属の前記専用ソフトにて解析を行い、各平均粒径を算出する。専用ソフトでグラフ/体積%と設定したときの、分析/体積統計値画面の「算術径」が重量平均粒径D4である。
<チタン酸塩微粒子A及びシリカ微粒子Bの固着率の測定方法>
(サンプルの準備)
遊離前トナー:後述する実施例で作製した各トナーをそのまま用いた。
遊離後トナー:50mL容量のバイアルに「コンタミノンN」(非イオン界面活性剤、陰イオン界面活性剤、有機ビルダーからなるpH7の精密測定器洗浄用中性洗剤の2質量%水溶液)20gを秤量し、トナー1gと混合する。いわき産業(株)製「KM Shaker」(model: V.SX)にセットし、speedを50に設定して30秒間振とうする。その後、遠心分離機(1,000rpmにて5分間)にて、トナーと水溶液を分離する。上澄み液を分離し、沈殿しているトナーを真空乾燥することで乾固させる。
外添剤除去トナー:外添剤除去トナーとは、この試験において遊離しうる外添剤を除いた状態を意味する。サンプル調製方法はイソプロパノールの如きトナーを溶かさない溶媒中にトナーを入れ、超音波洗浄機にて10分振動を与える。その後、遠心分離機(1,000rpmにて5分間)にて、トナーと溶液を分離する。上澄み液を分離し、沈殿しているトナーを真空乾燥することで乾固させる。
この遊離外添剤除去前後のサンプルについて、波長分散型蛍光X線分析(XRF)により、第二族元素の強度及びSi元素の強度を使用することにより、第二族のチタン酸塩微粒子A及びシリカ微粒子Bの定量を行い、どの程度固着しているのかを求めた。シリカ微粒子Bの定量においては、後述する実施例において他のシリカ微粒子も用いているが、本測定においては、他のシリカ微粒子が強制的に分離しない条件で行った。
(i)使用装置の例
蛍光X線分析装置3080(理学電気(株))
試料プレス成型機MAEKAWA Testing Machine(MFG Co,LTD製)
(ii)測定条件
測定電位、電圧 50kV、50〜70mA
2θ角度 a
結晶板 LiF
測定時間 60秒
(iii)トナー粒子からの固着率の算出方法について
まず、上記方法にて遊離前トナー、遊離後トナーおよび外添剤除去トナーの元素の強度を求める。その後、下記式に基づき遊離率を算出する。
・チタン酸塩微粒子Aの固着率=(遊離後トナーの第二族元素の強度−外添剤除去トナーの第二族元素の強度)/(遊離前トナーの第二族元素の強度−外添剤除去トナーの第二族元素の強度)×100
・シリカ微粒子Bの固着率=(遊離後トナーのSi元素の強度−外添剤除去トナーのSi元素の強度)/(遊離前トナーのSi元素の強度−外添剤除去トナーのSi元素の強度)×100
<シリカ微粒子Bの粒径の半値幅の測定方法>
シリカ微粒子Bの重量基準の粒度分布曲線における最大ピークの半値幅(半値全幅)は、CPS Instruments Inc.製ディスク遠心式粒度分布測定装置DC24,000を用いて測定する。測定方法を以下に示す。
(磁性トナーの場合)
まず、イオン交換水100gに、Triton‐X100(キシダ化学(株)製)を0.5mg入れて分散媒を作製する。この分散媒9gに、トナー1gを添加し、超音波分散機で5分間分散させる。その後、ネオジム磁石を用いてトナー粒子を拘束し、上澄み液を作製する。次に、シリンジフィルター(直径:13mm/孔径0.45μm)(アドバンテック東洋(株)製)を取り付けたオールプラスティックディスポシリンジ(東京硝子器械(株))の先に、CPS社製の測定装置専用シリンジ針を取り付けて、上澄み液を0.1mL採取する。シリンジで採取した上澄み液をディスク遠心式粒度分布測定装置DC24,000に注入し、シリカ微粒子Bの重量基準の粒度分布曲線における最大ピークの半値幅(半値全幅)を測定する。
測定方法の詳細は以下の通りである。
まず、CPSソフト上のMotor Controlで、ディスクを24,000rpmで回転させる。その後、Procedure Definitionsから、下記条件を設定する。
(1)Sample parameter
・Maximum Diameter:0.5μm
・Minimum Diameter:0.05μm
・Particle Density:2.0−2.2g/mL(サンプルによって適宜調整する)
・Particle Refractive Index:1.43
・Particle Absorption:0K
・Non−Sphericity Factor:1.1
(2)Calibration Standard Parameters
・Peak Diameter:0.226μm
・Half Height Peak Width:0.1μm
・Particle Density:1.389g/mL
・Fluid Density:1.059g/mL
・Fluid Refractive Index:1.369
・Fluid Viscosity:1.1cps
上記条件を設定後、CPS Instruments Inc.製オートグラジェントメーカーAG300を使用し、8質量%ショ糖水溶液と24質量%ショ糖水溶液による密度勾配溶液を作製し、測定容器内に15mL注入する。
注入後、密度勾配溶液の蒸発を防ぐため、1.0mLのドデカン(キシダ化学(株)製)を注入して油膜を形成し、装置安定のため、30分以上待機する。
待機後、校正用標準粒子(重量基準中心粒径:0.226μm)を0.1mLシリンジで測定装置内に注入し、キャリブレーションを行う。その後、上記採取した上澄み液を装置に注入し、重量基準の粒度分布曲線における最大ピークの半値幅を測定する。
図3に、実際に測定した際に得られるデータの一例を示す。図3に示すように重量基準の粒度分布曲線において粒径80nm以上200nm以下で得られる最大ピークの半値幅(半値全幅)をシリカ微粒子Bの重量基準の粒度分布曲線における最大ピークの半値幅(半値全幅)の値とする。
(非磁性トナーの場合)
まず、イオン交換水100gに、Triton‐X100(キシダ化学(株)製)を0.5mg入れて分散媒を作製する。この分散媒9.4gに、トナー0.6gを添加し、超音波分散機で5分間分散させる。その後、シリンジフィルター(直径:13mm/孔径0.45μm)(アドバンテック東洋(株)製)を取り付けたオールプラスティックディスポシリンジ(東京硝子器械(株))の先に、CPS社製の測定装置専用シリンジ針を取り付けて、上澄み液を0.1mL採取する。シリンジで採取した上澄み液をディスク遠心式粒度分布測定装置DC24000に注入し、シリカ微粒子Bの重量基準の粒度分布曲線における最大ピークの半値幅を測定する。測定方法の詳細は上述したとおりである。
<トナーのアスペクト比の測定方法>
トナーのアスペクト比は、フロー式粒子像分析装置「FPIA−3000」(シスメックス(株)製)によって、校正作業時の測定及び解析条件で測定した。
具体的な測定方法は、以下の通りである。
まず、ガラス製の容器中に予め不純固形物などを除去したイオン交換水約20mLを入れる。この中に分散剤として「コンタミノンN」(非イオン界面活性剤、陰イオン界面活性剤、有機ビルダーからなるpH7の精密測定器洗浄用中性洗剤の10質量%水溶液、和光純薬工業(株)製)をイオン交換水で約3質量倍に希釈した希釈液を約0.2mL加える。更に測定試料を約0.02g加え、超音波分散器を用いて2分間分散処理を行い、測定用の分散液とする。その際、分散液の温度が10℃以上40℃以下となる様に適宜冷却する。超音波分散器としては、発振周波数50kHz、電気的出力150Wの卓上型の超音波洗浄器分散器(例えば「VS−150」((株)ヴェルヴォクリーア製))を用いる。水槽内には所定量のイオン交換水を入れ、この水槽中に前記コンタミノンNを約2mL添加する。
測定には、対物レンズとして「LUCPLFLN」(倍率20倍、開口数0.40)を搭載した前記フロー式粒子像分析装置を用い、シース液にはパーティクルシース「PSE−900A」(シスメックス(株)製)を使用した。前記手順に従い調製した分散液を前記フロー式粒子像分析装置に導入し、HPF測定モードで、トータルカウントモードにて2,000個のトナー粒子を計測する。そして、粒子解析時の2値化閾値を85%とし、解析粒子径を円相当径1.977μm以上、39.54μm未満に限定し、トナーのアスペクト比を求めた。
測定にあたっては、測定開始前に標準ラテックス粒子を用いて自動焦点調整を行う。その後、測定開始から2時間毎に焦点調整を実施することが好ましい。
標準ラテックス粒子:例えば、Duke Scientific社製の「RESEARCH AND TEST PARTICLES Latex Microsphere Suspensions 5100A」をイオン交換水で希釈したもの。
なお、本願実施例では、シスメックス(株)による校正作業が行われた、シスメックス(株)が発行する校正証明書の発行を受けたフロー式粒子像分析装置を使用した。解析粒子径を円相当径1.977μm以上、39.54μm未満に限定した以外は、校正証明を受けた時の測定及び解析条件で測定を行った。
<トナーの二粒子間付着力の測定方法>
トナーの二粒子間付着力の測定は、ホソカワミクロン(株)製Aggrobotを用いる。具体的な測定方法は、以下の通りである。
(磁性トナーの場合)
図2(A)に記載の上下2分割の円筒セル(上部セル251、下部セル252)内に、温度23℃/相対湿度50%の環境下において、トナー9.2gを充填する。その後、0.1mm/秒の速度で圧縮棒253を下ろすことで、78.5N、あるいは157.0Nの垂直荷重をかけて、圧密トナー層を形成する。
その後、図2(B)に記載の通り、上部セル251をバネ254で0.4mm/秒の速度で持ち上げてトナー層を引っ張り、トナー層が破断されたときの最大引張破断力から二粒子間付着力を算出する。
なお、円筒セルの内径は25mmであり、高さは37.5mmである。
(非磁性トナーの場合)
図2(A)に記載の上下2分割の円筒セル(上部セル251、下部セル252)内に、温度23℃/相対湿度50%の環境下において、トナー7.7gを充填する。トナーの充填量以外は磁性トナーの場合と同様にして二粒子間付着力を算出する。
<ポリエステル樹脂の軟化点の測定>
樹脂の軟化点の測定は、定荷重押し出し方式の細管式レオメータ「流動特性評価装置 フローテスターCFT−500D」((株)島津製作所製)を用い、装置付属のマニュアルに従って行う。本装置では、測定試料の上部からピストンによって一定荷重を加えつつ、シリンダに充填した測定試料を昇温させて溶融し、シリンダ底部のダイから溶融された測定試料を押し出し、この際のピストン降下量と温度との関係を示す流動曲線を得ることができる。
「流動特性評価装置 フローテスターCFT−500D」に付属のマニュアルに記載の「1/2法における溶融温度」を軟化点とする。尚、1/2法における溶融温度とは、次のようにして算出されたものである。まず、流出が終了した時点におけるピストンの降下量Smaxと、流出が開始した時点におけるピストンの降下量Sminとの差の1/2を求める(これをXとする。X=(Smax−Smin)/2)。そして、流動曲線においてピストンの降下量がXとSminの和となるときの流動曲線の温度が、1/2法における溶融温度である。
測定試料は、約1.0gの試料を、温度25℃の環境下で、錠剤成型圧縮機(例えば、NT−100H、エヌピーエーシステム(株)製)を用いて約10MPaで、約60秒間圧縮成型し、直径約8mmの円柱状としたものを用いる。
CFT−500Dの測定条件は、以下の通りである。
試験モード:昇温法
昇温速度:4℃/分
開始温度:50℃
到達温度:200℃
以下、実施例を示す。ただし、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
まず、第二族のチタン酸塩微粒子A及びシリカ微粒子Bの製造方法に関して詳細に説明する。
<チタン酸塩微粒子A−1〜A−3の製造例>
硫酸チタニル水溶液を加水分解して得られた含水酸化チタンを純水で濾液の電気伝導度が2,200μS/cmになるまで洗浄した。該含水酸化チタンスラリーにNaOHを添加して吸着している硫酸根をSOとして0.24%になるまで洗浄した。次に該含水酸化チタンスラリーに塩酸を添加してスラリーのpHを1.0としてチタニアゾル分散液を得た。該チタニアゾル分散液にNaOHを添加し、分散液のpHを6.0として上澄み液の電気伝導度が120μS/cmになるまで純水を用いてデカンテーションによって洗浄した。
以上のようにして得られた含水率91%のメタチタン酸533g(0.6モル)をSUS製反応容器に入れ、窒素ガスを吹き込み20分間静置し反応容器内を窒素ガス置換した。Sr(OH)・8HO(純度95.5%)183.6g(0.66モル)を加え、さらに純水を加えて0.3モル/リットル(SrTiO換算)、SrO/TiOモル比1.10のスラリーに調製した。
窒素雰囲気中で該スラリーを90℃まで昇温し、反応を行った。反応後40℃まで冷却し、窒素雰囲気下において上澄み液を除去し、2.5リットルの純水を加えてデカンテーションを行うという操作を2回繰り返して洗浄を行った後、ヌッチェで濾過を行った。得られたケーキを110℃の大気中で4時間乾燥し、個数平均粒径(D1)が120nm、一次粒子の形状が立方体及び/又は直方体状のチタン酸ストロンチウム微粒子を得た。
続いて、得られたチタン酸ストロンチウム微粒子に、2.5リットルの純水を加えて、更にpHを約3.5に調整した。調整後、反応器を75℃に加熱し、イソプロピルアルコール220mLに8.8gのオクチルトリエトキシシランを溶解した溶液を、反応器内を撹拌させながら滴下した。滴下した後、5時間撹拌を続けた。
撹拌終了後、室温まで冷却、濾過した。濾過物をイオン交換水にて洗浄した後、120℃で一晩加熱乾燥した。その後、解砕処理を行い、チタン酸ストロンチウム微粒子の表面をオクチルトリエトキシシランで処理したチタン酸塩微粒子A−1を得た。
チタン酸塩微粒子A−1の結晶構造がペロブスカイト型であることを、X線回折測定を行って確認した。
また、該スラリーを90℃まで昇温したのちの反応時間を調整することで粒径を制御し、目的の粒径を有するチタン酸塩微粒子A−2及びA−3を得た。
チタン酸塩微粒子A−2及びA−3の結晶構造がペロブスカイト型であることを、X線回折測定を行って確認した。
<チタン酸塩微粒子A−4の製造例>
TiOに換算して2.5モル/Lの四塩化チタン水溶液1.0リットルとイオン交換水1.0リットルとを冷却しながら5.0リットルの四つ口フラスコに入れた。攪拌下、28質量%のアンモニア水を滴下しながら、pHを約7.0に調整した。得られた酸化チタンの水和物の沈殿を吸引濾過器で濾過し、濾液の導電率が20μS/cmになるまで純水で洗浄してケーキを得た。次に、該ケーキからTiOに換算して100gの量を分取し、該ケーキとイオン交換水1.0リットルとをビーカーに入れ、懸濁液とした。次いで、該懸濁液と水酸化バリウム(Ba(OH)・8HO)592g(Ba/Tiモル比=1.5)を3.0リットルのオートクレーブに入れた後、150℃に加熱し1時間保持して加熱処理を行った。続いて、得られた生成物を吸引濾過器で濾過、洗浄し、105℃の温度で乾燥した。得られた乾燥物を500℃で1時間焼成し、解砕処理を行い、個数平均粒径(D1)が120nm、一次粒子の形状が立方体及び/又は直方体状のチタン酸バリウム微粒子を得た。
続いて、得られたチタン酸バリウム微粒子に、2.5リットルの純水を加えて、更にpHを約3.5に調整した。調整後、反応器を75℃に加熱し、イソプロピルアルコール220mLに8.8gのオクチルトリエトキシシランを溶解した溶液を、反応器内を撹拌させながら滴下した。滴下した後、5時間撹拌を続けた。
撹拌終了後、室温まで冷却、濾過した。濾過物をイオン交換水にて洗浄した後、120℃で一晩加熱乾燥した。その後、解砕処理を行い、チタン酸バリウム微粒子の表面をオクチルトリエトキシシランで処理したチタン酸塩微粒子A−4を得た。
チタン酸塩微粒子A−4の結晶構造がペロブスカイト型であることを、X線回折測定を行って確認した。
<チタン酸塩微粒子A−5の製造例>
炭酸ストロンチウム600gと酸化チタン320gをボールミルにて、8時間乾式混合した後に濾過乾燥した。この混合物を5kg/cmの圧力で成型し、1,100℃の温度で8時間仮焼した。その後に機械粉砕し、個数平均粒径(D1)が120nm、粒状のチタン酸ストロンチウム微粒子を得た。
続いて、得られたチタン酸ストロンチウム微粒子に、2.5リットルの純水を加えて、更にpHを約3.5に調整した。調整後、反応器を75℃に加熱し、イソプロピルアルコール220mLに8.8gのオクチルトリエトキシシランを溶解した溶液を、反応器内を撹拌させながら滴下した。滴下した後、5時間撹拌を続けた。
撹拌終了後、室温まで冷却、濾過した。濾過物をイオン交換水にて洗浄した後、120℃で一晩加熱乾燥した。その後、解砕処理を行い、チタン酸ストロンチウム微粒子の表面をオクチルトリエトキシシランで処理したチタン酸塩微粒子A−5を得た。
<チタン酸塩微粒子A−6の製造例>
炭酸ストロンチウム600gと酸化チタン320gをボールミルにて、8時間乾式混合した後に濾過乾燥した。この混合物を5kg/cmの圧力で成型し、1,100℃の温度で8時間仮焼した。その後に機械粉砕し、個数平均粒径120nm、粒状のチタン酸ストロンチウム微粒子を得た。
続いて、脂肪酸金属塩であるステアリン酸ナトリウム水溶液(ステアリン酸ナトリウム7部と水100部)中にチタン酸ストロンチウム微粒子を100部添加した。ここに撹拌しながら硫酸アルミニウム水溶液を滴下し、チタン酸ストロンチウム微粒子の表面にステアリン酸アルミニウムを析出、吸着させてステアリン酸で処理したチタン酸塩微粒子A−6を得た。
<シリカ微粒子B−1〜B−3の製造例>
撹拌機、滴下ろうと及び温度計を備えた3Lのガラス製反応器に、メタノール687.9g、純水42.0g及び28質量%アンモニア水47.1gを入れて混合した。得られた溶液を温度35℃となるように調整し、撹拌しながらテトラメトキシシラン1,100.0g(7.23モル)、及び5.4質量%アンモニア水395.2gを同時に添加し始めた。テトラメトキシシランは5時間かけて、アンモニア水は4時間かけて、それぞれを滴下した。滴下が終了した後も、さらに0.2時間撹拌を継続して加水分解を行うことにより、親水性、かつ球状のゾルゲルシリカ微粒子の懸濁液を得た。
その後、作製した該懸濁液のpHを約3.5に調整した。調整後、反応器を75℃に加熱し、イソプロピルアルコール220mLに8.8gのオクチルトリエトキシシランを溶解した溶液を、反応器内を撹拌させながら滴下した。滴下した後、5時間撹拌を続けた。
撹拌終了後、室温まで冷却、濾過した。濾過物をイオン交換水にて洗浄した後、120℃で一晩加熱乾燥した。その後、解砕処理を行い、個数平均粒径(D1)が120nmのシリカ微粒子B−1を得た。
また、該テトラメトキシシラン、及び該アンモニア水の滴下時間を調整することで粒径を制御し、目的の粒径を有するシリカ微粒子B−2及びB−3を得た。
<シリカ微粒子B−4の製造例>
シリカ微粒子B−1の製造例と同様にして、ゾルゲルシリカ微粒子の懸濁液を得た。
次いで、ガラス製反応器にエステルアダプターと冷却管とを取り付け、前記懸濁液を65℃に加熱してメタノールを留去した。その後、留去したメタノールと同量の純水を添加した。この分散液を80℃、減圧下で十分乾燥させた。得られたシリカ粒子を、恒温槽にて400℃で10分間加熱した。上記工程を20回実施し、その後、解砕処理を行った。
続いて、得られたシリカ微粒子に、2.5リットルの純水を加えて、更にpHを約3.5に調整した。調整後、反応器を75℃に加熱し、イソプロピルアルコール220mLに8.8gのオクチルトリエトキシシランを溶解した溶液を、反応器内を撹拌させながら滴下した。滴下した後、5時間撹拌を続けた。
撹拌終了後、室温まで冷却、濾過した。濾過物をイオン交換水にて洗浄した後、120℃で一晩加熱乾燥した。その後、解砕処理を行い、個数平均粒径(D1)が120nmのシリカ微粒子B−4を得た。
<シリカ微粒子B−5の製造例>
シリカ微粒子B−1の製造例と同様にして、ゾルゲルシリカ微粒子の懸濁液を得た。
次いで、ガラス製反応器にエステルアダプターと冷却管とを取り付け、前記懸濁液を65℃に加熱してメタノールを留去した。その後、留去したメタノールと同量の純水を添加した。この分散液を80℃、減圧下で十分乾燥させた。得られたシリカ粒子を、恒温槽にて400℃で10分間加熱した。上記工程を20回実施し、その後、解砕処理を行った。
続いて、シリカ粒子500gを内容積1,000mLのポリテトラフルオロエチレン内筒式ステンレスオートクレーブに仕込んだ。オートクレーブ内を窒素ガスで置換した後、オートクレーブ内を撹拌しながら、0.5gのHMDS(ヘキサメチルジシラザン)及び0.1gの純水を、二流体ノズルにて霧状にしてシリカ粉末に均一に吹き付けた。30分間撹拌した後、オートクレーブを密閉し、200℃で2時間加熱した。続いて、加熱したままオートクレーブ内を減圧して脱アンモニアを行い、個数平均粒径(D1)が120nmのシリカ微粒子B−5を得た。
次に、トナー粒子及びトナーの製造方法に関して詳細に説明する。
<ポリエステル樹脂1の製造例>
窒素導入管、脱水管、撹拌器及び熱電対を装備した反応槽中に、テレフタル酸42モル、ビスフェノールA−プロピレンオキサイド(2モル付加物)58モルの配合比でモノマーを入れた後、触媒としてジブチル錫をモノマー総量100質量部に対して1.5質量部添加した。次いで、窒素雰囲気下にて常圧で180℃まで素早く昇温した後、180℃から210℃まで10℃/時間の速度で加熱しながら水を留去して重縮合を行った。温度210℃に到達してから反応槽内を5kPa以下まで減圧し、210℃、5kPa以下の条件下にて重縮合を行い、ポリエステル樹脂1を得た。その際、得られるポリエステル樹脂1の軟化点が120℃となるように重合時間を調整した。
<磁性体1の製造例>
硫酸第一鉄水溶液中に、以下の材料を混合し、水酸化第一鉄を含む水溶液を調製した。
・鉄元素に対して1.00から1.10当量の苛性ソーダ溶液、
・鉄元素に対しリン元素換算で0.15質量%となる量のP
・鉄元素に対してケイ素元素換算で0.50質量%となる量のSiO
水溶液のpHを8.0とし、空気を吹き込みながら85℃で酸化反応を行い、種晶を有するスラリー液を調製した。
次いで、このスラリー液に当初のアルカリ量(苛性ソーダのナトリウム成分)に対し0.90から1.20当量となるよう硫酸第一鉄水溶液を加えた。その後、スラリー液をpH7.6に維持して、空気を吹込みながら酸化反応をすすめ、磁性酸化鉄を含むスラリー液を得た。濾過、洗浄した後、この含水スラリー液を一旦取り出した。この時、含水サンプルを少量採取し、含水量を計っておいた。次に、この含水サンプルを乾燥せずに別の水系媒体中に投入し、撹拌すると共にスラリーを循環させながらピンミルにて再分散させ、再分散液のpHを約4.8に調整する。そして、撹拌しながらn−ヘキシルトリメトキシシランカップリング剤を磁性酸化鉄100部に対し1.6部(磁性酸化鉄の量は含水サンプルから含水量を引いた値として計算した)添加し、加水分解を行った。その後、撹拌を十分行い、分散液のpHを8.6にして表面処理を行った。生成した疎水性磁性体をフィルタープレスにて濾過し、多量の水で洗浄した後に温度100℃で15分、温度90℃で30分乾燥し、得られた粒子を解砕処理して体積平均粒径が0.21μmの磁性体1を得た。
<トナー1の製造例>
下記の手順によって、トナーを製造した。
(第一水系媒体の調製)
イオン交換水342.8質量部にリン酸ナトリウム12水和物3.1質量部を投入してT.K.ホモミクサー(プライミクス工業(株)製)を用いて撹拌しながら60℃に加温した。その後、以下の材料を添加して撹拌を進め、分散安定剤Aを含む第一水系媒体を得た。
・イオン交換水12.7質量部に塩化カルシウム2水和物1.8質量部を添加した塩化カルシウム水溶液、
・イオン交換水14.5質量部に塩化ナトリウム4.3質量部を添加した塩化ナトリウム水溶液。
(重合性単量体組成物の調製)
・スチレン 74.0質量部
・n−ブチルアクリレート 26.0質量部
・1−6ヘキサンジオールジアクリレート 0.5質量部
・サリチル酸アルミニウム化合物(E−101:オリエント化学工業(株)製)
0.5質量部
・着色剤:磁性体1 65.0質量部
・ポリエステル樹脂1 10.0質量部
上記材料をアトライタ(日本コークス工業(株)製)を用いて均一に分散混合した。その後、60℃に加温し、そこにパラフィンワックス(DSC(示差走査熱量測定)曲線における最大吸熱ピーク温度:80℃)15.0質量部を添加混合し、溶解して重合性単量体組成物を得た。
(第二水系媒体の調製)
イオン交換水164.7質量部にリン酸ナトリウム12水和物0.9質量部を投入してパドル撹拌翼を用いて撹拌しながら60℃に加温した。その後、イオン交換水3.8質量部に塩化カルシウム2水和物0.5質量部を添加した塩化カルシウム水溶液を添加して撹拌を進め、分散安定剤Bを含む第二水系媒体を得た。
(造粒)
上記第一水系媒体中に上記重合性単量体組成物と重合開始剤としてt-ブチルパーオキシピバレート7.0質量部を投入し、下記の撹拌条件にて撹拌しながら造粒し、重合性単量体組成物の液滴を含む造粒液を得た。
撹拌条件:温度60℃、N雰囲気下にてT.K.ホモミクサー(プライミクス工業(株)製)を用いて回転数12,000rpmで10分間撹拌。
(重合/蒸留/乾燥)
上記第二水系媒体中に上記造粒液を投入し、パドル撹拌翼で撹拌しながら温度74℃で3時間反応させた。反応終了後、温度98℃で3時間蒸留した後、懸濁液を冷却し、塩酸を加えて洗浄し、濾過・乾燥して、重量平均粒径(D4)が8.0μmのトナー粒子を得た。
(外添混合)
得られたトナー粒子100質量部に対して、下記材料を三井ヘンシェルミキサ(日本コークス工業(株)製FM−10型)で混合して、トナー1を得た。尚、ヘンシェルミキサの撹拌羽根の回転数は4,000rpm、混合時間は7分、ジャケット温度は45℃になるように温度調整を行った。
・チタン酸塩微粒子A−1 0.5質量部
・シリカ微粒子B−1 0.5質量部
・ヘキサメチルジシラザン15質量%で表面処理した一次粒子の個数平均粒径20nmの疎水性シリカ微粒子 1.0質量部
得られたトナーのアスペクト比は0.920、Fp(A)は15nN、(Fp(B)−Fp(A))/Fp(A)は0.30であった。又、得られたトナー表面に拡散・固着しているチタン酸塩微粒子A−1の個数平均粒径(D1)は120nm、チタン酸塩微粒子A−1の固着率は65%であった。また、シリカ微粒子B−1の個数平均粒径(D1)は120nm、シリカ微粒子B−1の固着率は75%、シリカ微粒子B−1の粒径の半値幅は9nmであった。得られたトナーの物性を表1に示す。
<トナー2の製造例>
トナー1の製造例において、チタン酸塩微粒子A−1をA−2に、シリカ微粒子B−1をB−2に変更した以外は、トナー1の製造例と同様にして、トナー2を得た。得られたトナーの物性を表1に示す。
<トナー3の製造例>
トナー1の製造例において、チタン酸塩微粒子A−1をA−3に、シリカ微粒子B−1をB−3に変更した以外は、トナー1の製造例と同様にして、トナー3を得た。得られたトナーの物性を表1に示す。
<トナー4の製造例>
トナー1の製造例において、外添混合時の混合時間を2分、ジャケット温度を40℃とした以外は、トナー1の製造例と同様にして、トナー4を得た。得られたトナーの物性を表1に示す。
<トナー5の製造例>
トナー1の製造例において、外添混合時の混合時間を10分、ジャケット温度を50℃とした以外は、トナー1の製造例と同様にして、トナー5を得た。得られたトナーの物性を表1に示す。
<トナー6の製造例>
トナー1の製造例において、チタン酸塩微粒子A−1をA−4に変更した以外は、トナー1の製造例と同様にして、トナー6を得た。得られたトナーの物性を表1に示す。
<トナー7の製造例>
トナー1の製造例において、第二水系媒体の調製に用いたリン酸ナトリウム12水和物の添加部数を0.3質量部、塩化カルシウム2水和物の添加部数を0.17質量部とした以外は、トナー1の製造例と同様にして、トナー7を得た。得られたトナーの物性を表1に示す。
<トナー8の製造例>
トナー1の製造例において、第二水系媒体を使用しなかった以外は、トナー1の製造例と同様にして、トナー8を得た。得られたトナーの物性を表1に示す。
<トナー9の製造例>
トナー8の製造例において、シリカ微粒子B−1をB−4に変更した以外は、トナー8の製造例と同様にして、トナー9を得た。得られたトナーの物性を表1に示す。
<トナー10の製造例>
トナー9の製造例において、チタン酸塩微粒子A−1をA−5とした以外は、トナー9の製造例と同様にして、トナー10を得た。得られたトナーの物性を表1に示す。
<トナー11の製造例>
トナー9の製造例において、チタン酸塩微粒子A−1をA−6とした以外は、トナー9の製造例と同様にして、トナー11を得た。得られたトナーの物性を表1に示す。
<トナー12の製造例>
トナー9の製造例において、チタン酸塩微粒子A−1をA−5に、シリカ微粒子B−4をB−5に変更した以外は、トナー9の製造例と同様にして、トナー12を得た。得られたトナーの物性を表1に示す。
<トナー13の製造例>
トナー9の製造例において、チタン酸塩微粒子A−1をA−6に、シリカ微粒子B−4をB−5に変更した以外は、トナー9の製造例と同様にして、トナー13を得た。得られたトナーの物性を表1に示す。
<トナー14の製造例>
下記の材料を用いて、トナーを作製した。
・ポリエステル樹脂1 100質量部
・磁性体1 65質量部
・パラフィンワックス(最大吸熱ピーク温度:80℃) 5質量部
・サリチル酸アルミニウム化合物(E−101:オリエント化学工業(株)製)
0.5質量部
上記の材料を三井ヘンシェルミキサ(日本コークス工業(株)製FM−75型)で混合した後、温度120℃に設定した二軸式押出機(PCM−30型、池貝製)にて溶融混練した。得られた混練物を冷却し、ハンマーミルにて1mm以下に粗粉砕し、トナー粗砕物を得た。得られたトナー粗砕物を、機械式粉砕機(T−300型、フロイント・ターボ(株)製)を用いて微粉砕した。粉砕条件としては、回転子の回転数を120s−1として粉砕処理した。
次に、得られた微粉砕物に対して、図4に示す表面改質装置を用いて表面改質を行った。
図4の表面改質装置に関して以下に説明する。まず処理物200を高圧エア供給ノズル201により処理物供給口202に導入して、冷却ジャケット207を有する処理槽内に気流噴射部材203を用いて処理物200を拡散する。拡散された処理物200は、熱風供給口204から導入された熱風により表面改質され、更に冷風供給口205及び/又は206から導入された冷風により冷却され、移送配管208へと送られ処理物を得る。
表面改質時の条件は、処理物供給速度は2.0kg/時間、熱風流量4.5m/分、熱風の吐出温度は220℃、冷風温度3℃、冷風流量3.0m/分で表面改質を行った。次に、コアンダ効果を利用した風力分級機(エルボジェットラボEJ−L3、日鉄鉱業(株)製)で分級しで微粉及び粗粉を同時に分級除去し、重量平均粒径(D4)が8.1μmのトナー粒子を得た。
得られたトナー粒子100質量部に対して、下記材料を三井ヘンシェルミキサ(日本コークス工業(株)製FM−10型)で混合して、トナー14を得た。尚、ヘンシェルミキサの撹拌羽根の回転数は4,000rpm、混合時間は7分、ジャケット温度は45℃になるように温度調整を行った。
・チタン酸塩微粒子A−1 0.5質量部
・シリカ微粒子B−4 0.5質量部
・ヘキサメチルジシラザン15質量%で表面処理した一次粒子の個数平均粒径20nmの疎水性シリカ微粒子 1.0質量部
<トナー15の製造例>
トナー7の製造例において、磁性体1をカーボンブラック(Printex35:デグサ社製) 6質量部とした以外は、トナー7の製造例と同様にして、トナー15を得た。得られたトナーの物性を表1に示す。
<トナー16の製造例>
トナー8の製造例において、チタン酸塩微粒子A−1とシリカ微粒子B−1を使用しなかった以外は、トナー8の製造例と同様にして、トナー16を得た。得られたトナーの物性を表1に示す。
<トナー17の製造例>
トナー8の製造例において、チタン酸塩微粒子A−1を使用しなかった以外は、トナー8の製造例と同様にして、トナー17を得た。得られたトナーの物性を表1に示す。
<トナー18の製造例>
トナー8の製造例において、シリカ微粒子B−1を使用しなかった以外は、トナー8の製造例と同様にして、トナー18を得た。得られたトナーの物性を表1に示す。
<トナー19の製造例>
トナー9の製造例において、外添混合時の混合時間を2分、ジャケット温度を23℃とした以外は、トナー9の製造例と同様にして、トナー19を得た。得られたトナーの物性を表1に示す。
<トナー20の製造例>
トナー9の製造例において、外添混合時の混合時間を20分、ジャケット温度を52℃とした以外は、トナー9の製造例と同様にして、トナー20を得た。得られたトナーの物性を表1に示す。
<トナー21の製造例>
トナー9の製造例において、造粒時のホモミクサーの回転数を9,000rpmに変更した以外は、トナー9の製造例と同様にして、トナー21を得た。得られたトナーの物性を表1に示す。
<トナー22の製造例>
トナー14の製造例において、熱球形化処理を行わなかった以外は、トナー14の製造例と同様にして、トナー22を得た。得られたトナーの物性を表1に示す。
<トナー23の製造例>
トナー15の製造例において、チタン酸塩微粒子A−1とシリカ微粒子B−1を使用しなかった以外は、トナー15の製造例と同様にして、トナー23を得た。得られたトナーの物性を表1に示す。
<トナー担持体102の製造例>
下記の手順によって、トナー担持体102を製造した。
(イソシアネート基末端プレポリマーの合成)
窒素雰囲気下、反応容器中でトリレンジイソシアネート(TDI)(商品名:コスモネートT80;三井化学(株)製)17.7質量部に対し、以下の材料を反応容器内の温度を65℃に保持しつつ、徐々に滴下した。
ポリプロピレングリコール系ポリオール(商品名:エクセノール4030;旭硝子(株)製)100.0g
滴下終了後、温度65℃で2時間反応させた。得られた反応混合物を室温まで冷却し、イソシアネート基含有量3.8質量%のイソシアネート基末端プレポリマーを得た。
(アミノ化合物の合成)
撹拌装置、温度計、還流管、滴下装置および温度調整装置を取り付けた反応容器中で、攪拌しながらエチレンジアミン100.0質量部(1.67モル)、純水100質量部を40℃まで加温した。次に、反応温度を40℃以下に保持しつつ、プロピレンオキシド425.3質量部(7.35モル)を30分かけて徐々に滴下した。さらに1時間攪拌して反応を行い、反応混合物を得た。得られた反応混合物を減圧下加熱して水を留去し、アミノ化合物426gを得た。
(基体の準備)
基体として、外径10mm(直径)で算術平均粗さRa0.2μmの研削加工したアルミニウム製円筒管にプライマー(商品名、DY35−051;東レ・ダウコーニング(株)製)を塗布、焼付けした。
(弾性ローラの作製)
上記で用意した基体を金型に配置し、以下の材料を混合した付加型シリコーンゴム組成物を金型内に形成されたキャビティに注入した。
・液状シリコーンゴム材料(商品名、SE6724A/B;東レ・ダウコーニング(株)製)100質量部、
・カーボンブラック(商品名、トーカブラック#4300;東海カーボン(株)製)15質量部、
・耐熱性付与剤としてのシリカ粉体 0.2質量部、
・白金触媒 0.1質量部。
続いて、金型を加熱してシリコーンゴム組成物を温度150℃で15分間加硫して硬化させた。周面に硬化したシリコーンゴム層が形成された基体を金型から脱型した後、当該基体を、さらに温度180℃で1時間加熱して、シリコーンゴム層の硬化反応を完了させた。こうして、基体の外周に膜厚0.5mm、直径11mmのシリコーンゴム弾性層が形成された弾性ローラを作製した。
(表面層の作製)
表面層の材料として、以下のものを撹拌混合した。
・アミノ化合物 34.2質量部、
・カーボンブラック(商品名、MA230;三菱化学(株)製) 117.4質量部、
・ウレタン樹脂微粒子(商品名、アートパールC−400;根上工業(株)製)
130.4質量部。
なお、各質量部はイソシアネート基末端プレポリマー617.9質量部に対する値である。
次に、総固形分比が30質量%となるようにMEK(メチルエチルケトン)を加え表面層形成用塗料を調製した。
次に、先に作製した弾性ローラのゴムの無い部分をマスキングして垂直に立て、1,500rpmで回転させ、スプレーガンを30mm/秒で下降させながら前記塗料を塗布した。続いて、熱風乾燥炉中で温度180℃、20分間加熱して塗布層を硬化・乾燥することで弾性層外周に膜厚約8μmの表面層を設けたトナー担持体102を得た。
<実施例1>
実施例の画出し評価には、市販のレーザープリンタLASERJET PRO P1606(HP社製)を改造して用いた。
上記評価機のプロセスカートリッジを取り出し、カートリッジからクリーニングブレードを取り外した。そして、トナー担持体を上記トナー担持体102に変更して感光体に接触して現像するように設置し、現像バイアスは直流のみが印加されるように、外部からバイアスを印加できるように改造した。下記の製品トナーを抜き取り、トナー1を120g充填した。カートリッジは、温度32.5℃、相対湿度80%の高温高湿(H/H)環境下に24時間静置した後、画出し評価を行った。メディアとしては、タルク紙であるCTM−2(王子製紙(株)製)を用いて行い、画出し評価に関しては、下記の評価を行い、下記の指標で判断した。評価結果を表2に示す。
<トナー担持体上Q/M維持率(H/H)>
ベタ黒画像の感光体上のトナーを、金属円筒管と円筒フィルターにより吸引捕集し、その際に金属円筒管を通じてコンデンサーに蓄えられた電荷量Q、捕集されたトナー質量Mとを測定した。それより単位質量当たりの電荷量Q/M(mC/kg)を計算し、初期の感光体上Q/M(mC/kg)とした。また印字比率1%の画像で1,000枚通紙後、初期の感光体上Q/Mと同様にして耐久後の感光体上Q/Mを測定した。そして、下記式より、Q/M維持率(%)を算出し、下記の指標で判断した。
Q/M維持率(%)=(耐久後の感光体上Q/M)/(初期の感光体上Q/M)×100
A:Q/M維持率が90%以上
B:Q/M維持率が80%以上90%未満
C:Q/M維持率が70%以上80%未満
D:Q/M維持率が60%以上70%未満
E:Q/M維持率が60%未満
<感光体上カブリ(H/H)>
印字比率1%の画像で1,000枚通紙後、ベタ白画像の感光体上のカブリトナーをテーピングし、テーピングしたテープを白紙に貼り付け、テーピング無しのテープとの差分でカブリ濃度(%)を算出した。尚、カブリ測定には、TC−6DS((有)東京電色製)を用い、5点の平均値をもってカブリ濃度(%)とし、下記の指標で判断した。
A:カブリ10%未満
B:カブリ10%以上15%未満
C:カブリ15%以上20%未満
D:カブリ20%以上25%未満
E:カブリ25%以上
<紙上カブリ(H/H)>
印字比率1%の画像で1,000枚通紙後、ベタ白画像を通紙し、非通紙との差分でカブリ濃度(%)を算出した。尚、カブリ測定には、TC−6DS((有)東京電色製)を用い、5点の平均値をもってカブリ濃度(%)とし、下記の指標で判断した。
A:カブリ1.5%未満
B:カブリ1.5%以上2.0%未満
C:カブリ2.0%以上2.5%未満
D:カブリ2.5%以上3.0%未満
E:カブリ3.0%以上
<朝一カブリ(H/H)>
印字比率1%の画像で1,000枚通紙後、3晩静置し、再度ベタ白画像を通紙し、非通紙との差分でカブリ濃度(%)を算出した。尚、カブリ測定には、TC−6DS((有)東京電色製)を用い、5点の平均値をもってカブリ濃度(%)とし、下記の指標で判断した。
A:カブリ1.5%未満
B:カブリ1.5%以上2.0%未満
C:カブリ2.0%以上2.5%未満
D:カブリ2.5%以上3.0%未満
E:カブリ3.0%以上
<実施例2〜7、参考例8〜14、比較例1〜7>
トナーを表2に記載の様に変更した以外は、実施例1と同様にして、評価を行った。評価結果を表2に示す。
参考例15、比較例8>
評価機を市販のカラーレーザープリンタColor Laser Jet CP4525(HP社製)とし、ブラックのカートリッジからクリーニングブレードを取り外し、トナー15、23を用いて画出し評価した以外は、実施例1と同様にして、評価を行った。評価結果を表2に示す。
100:静電潜像担持体(感光体)、102:トナー担持体、114:転写部材(転写ローラ)、117:帯電部材(帯電ローラ)、121:レーザー発生装置(潜像形成手段、露光装置)、123:レーザー、124:ピックアップローラ、125:搬送ベルト、126:定着装置、140:現像装置、141:トナー撹拌部材、142:トナー規制部材、200:処理物、201:高圧エア供給ノズル、202:処理物供給口、203:気流噴射部材、204:熱風供給口、205:冷風供給口、206:第二の冷風供給口、207:冷却ジャケット、208:移送配管

Claims (3)

  1. 静電潜像担持体を帯電する帯電工程と、
    帯電された該静電潜像担持体に静電潜像を形成する静電潜像形成工程と、
    該静電潜像をトナー担持体上のトナーで現像してトナー像を形成する現像工程と、
    該トナー像を転写材に転写する転写工程と、
    該転写材に転写された該トナー像を該転写材に定着する定着工程と、
    を有する画像形成方法であって、
    該現像工程は、該転写工程後に該静電潜像担持体の上に残留するトナーを該トナー担持体で回収する工程を兼ねており、
    該トナーは、
    結着樹脂及び磁性微粒子を含有する磁性トナー粒子と
    無機微粒子と
    を有し、
    該無機微粒子は、第二族元素のチタン酸塩微粒子Aとシリカ微粒子Bとを有し、
    該第二族元素のチタン酸塩微粒子A及び/又はシリカ微粒子Bは、オクチルトリエトキシシランで処理されており、
    該第二族のチタン酸塩微粒子Aは、一次粒子の個数平均粒径(D1)が80nm以上200nm以下、かつ、該トナー粒子への固着率が40質量%以上85質量%以下であり、
    該シリカ微粒子Bは、一次粒子の個数平均粒径(D1)が80nm以上200nm以下、かつ、該トナー粒子への固着率が50質量%以上95質量%以下であり、
    該トナーのアスペクト比が0.900以上であり、
    該トナーに78.5Nの荷重を加えたときの二粒子間付着力をFp(A)、該トナーに157.0Nの荷重を加えたときの二粒子間付着力をFp(B)としたとき、下記式(1)及び式(2)を満たす
    Fp(A)≦30.0nN ・・・(1)
    (Fp(B)−Fp(A))/Fp(A)≦0.60 ・・・(2)
    ことを特徴とする画像形成方法。
  2. 前記第二族元素のチタン酸塩微粒子Aは、一次粒子の形状が立方体及び/又は直方体であり、かつペロブスカイト型結晶構造を有する請求項1に記載の画像形成方法。
  3. 前記シリカ微粒子Bの重量基準の粒度分布曲線において粒径80nm以上200nm以下で得られる最大ピークの半値幅が25nm以下である請求項1又は2に記載の画像形成方法。
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