JP6710834B2 - 粘性食品の切断加工装置及び加工方法 - Google Patents

粘性食品の切断加工装置及び加工方法 Download PDF

Info

Publication number
JP6710834B2
JP6710834B2 JP2016118411A JP2016118411A JP6710834B2 JP 6710834 B2 JP6710834 B2 JP 6710834B2 JP 2016118411 A JP2016118411 A JP 2016118411A JP 2016118411 A JP2016118411 A JP 2016118411A JP 6710834 B2 JP6710834 B2 JP 6710834B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
cutting blade
cutting
viscous food
blade
sheet
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2016118411A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2017221996A (ja
Inventor
進二郎 中崎
進二郎 中崎
Original Assignee
三陽化工機株式会社
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 三陽化工機株式会社 filed Critical 三陽化工機株式会社
Priority to JP2016118411A priority Critical patent/JP6710834B2/ja
Publication of JP2017221996A publication Critical patent/JP2017221996A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6710834B2 publication Critical patent/JP6710834B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Nonmetal Cutting Devices (AREA)
  • Manufacturing And Processing Devices For Dough (AREA)

Description

本願発明は、粘性食品の切断加工装置及び加工方法に関するものである。
従来から粘性食品の切断加工装置及び加工方法について種々の提案がなされている。例えば、特許文献1及び2に示すものは、マーガリンやパイ生地などの粘性食品の上部には格子状の縦横の溝が形成され、粘性食品の底部では切込が形成されずに1枚に繋がっている粘性食品を製造することを可能にしたものである。
特許文献1や特許文献2の粘性食品の切断加工装置は、移送面上に帯状に吐出される粘性食品に対して、幅方向に複数枚の縦刃が配列された縦溝加工部と、前記縦溝加工部の前方に配置された横溝加工部とを備え、前記横溝加工部は、長手方向に複数の横刃を配列した横刃支持部材と、前記横刃支持部材の昇降装置とを備えたものであり、前記縦溝加工部においては、粘性食品の上方に前記縦刃が配置され、前記縦刃の下端と粘性食品の下面との間に隙間が形成されることで、前記粘性食品の上部には前記縦刃による縦溝が形成されると共に、縦溝と粘性食品の下面との間には粘性食品による繋がり部分が形成されるものであり、前記横溝加工部においては、前記昇降装置により前記横刃支持部材を動かして前記粘性食品の上部に横刃による横溝を形成する際に、前記横刃の下端と粘性食品の下面との間に隙間を形成しておくことで、横溝と粘性食品の下面との間には繋がり部分が形成されるものであり、これにより、粘性食品の上部には格子状の縦横の溝が形成され、粘性食品の底部では切込が形成されずに1枚に繋がっている粘性食品を製造することを特徴とする。
そして、特許文献1や特許文献2の粘性食品の切断加工装置において、前記横刃支持部材は、複数の横刃と切断刃とを備え、前記切断刃は前記横刃よりも下方に長く突出しており、前記切断刃によって前記粘性食品が前後に切断される。
特に特許文献1や特許文献2の粘性食品の切断加工装置において、前記横刃支持部材へ切断刃と共に長手方向に複数の横刃が配列されており、各横刃は、粘質物の吐出方向について切断刃を先頭として当該切断刃の後方に順次間隔を開けて配列されたものが示されている。
一方特許文献3へ示された粘質物切断装置は、移送手段(100) と、切断刃昇降手段(110) と、切断刃(120)と、揺動抑止部材(130) とを有し、移送手段(100) は、粘質物を載置して移送することが可能な、ベルトコンベア等の装置であり、切断刃昇降手段(110) は、切断刃(120) を保持し且つ切断刃(120) を移送手段(100) に振り下ろして移送中の粘質物を所定長さに順次切断することが可能な装置であり、切断刃(120) は、その後端が切断刃昇降手段(110) へ軸止されており、先端側が移送手段(100) の移送方向に沿って前後に揺動自在であり、揺動抑止部材(130) は、切断刃(120) が移送手段(100) 上の粘質物へ振り下ろされる間、切断刃(120) の適宜位置を規制して上記揺動を抑止するものであり、且つ切断後切断刃(120) が切断刃昇降手段(110) に引き上げられる間、切断刃(120) を開放して上記揺動を可能とするものであることを特徴とする揺動自在の刃を有する(請求項1)。
また、特許文献3へ示された粘質物切断装置は、移送手段(100) と、切断刃昇降手段(110) と、前方切断刃(121) と、後方切断刃(122) と、揺動抑止部材(130) とを有し、移送手段(100) は、粘質物を載置して移送することが可能な、ベルトコンベア等の装置であり、切断刃昇降手段(110) は、上記両切断刃(121) (122) を保持し且つ両切断刃(121) (122) を移送手段(100) に振り下ろして、両切断刃(121) (122) の間隔分、移送中の粘質物を順次切断して行くことが可能な装置であり、前方切断刃(121) は、後方切断刃(122) と共に振り下ろされ、移送中の粘質物の先端を切り取るものであり、後方切断刃(122) は、前方切断刃(121) と共に振り下ろされ、移送中の粘質物の後端を切り取るものであり、少なくともこの後方切断刃(122) は、その後端が、上記昇降手段(121) に軸止されてその先端側が移送手段(100) の移送方向に対し前後に揺動自在であり、揺動抑止部材(130) は、後方切断刃(122) が移送手段(100) 上の粘質物へ振り下ろされる間、後方切断刃(122) の適宜位置を規制して上記揺動を抑止するものであり、且つ切断後後方切断刃(122) が切断刃昇降手段(110) に引き上げられる間、後方切断刃(122) を開放して上記揺動を可能とする(請求項2)。
特許文献3に示された発明の創作の背景について簡単に説明する。移送手段は、その第1コンベアの下流側に配置された第2コンベアの移送速度を第1コンベアの移送速度よりも速いものとし、切り取られた粘質物と後続の粘質物との間に間隔を生じさせるものとした。その上で、切断刃の作動経路は、作動開始位置から最下位置に到る経路は、水平方向について第1コンベアの移送速度と等速の直線的なものとし、最下位置から作動開始位置へ復帰する復帰経路においては、その立ち上がりの際、刃を前方に出しつつ引き上げる。この動作は、コンベアの上記速度設定により、先行する粘質物と後続の粘質物との間には適当な間隔が開けられるので可能となっている。
ところが、ちょっとした送りのタイミングのずれや、先行する切り取られた粘質物が速く送られない場合が生じることがあり、そのため切断刃は、この前方の切り取られた第2コンベアの粘質物の後端を押圧することになり、この先行する粘質物の形崩れを生じさせた。
特許文献3の発明は、上記の通り、後方切断刃(122) が移送手段(100) 上の粘質物へ振り下ろされる間、後方切断刃(122) の適宜位置を規制して揺動を抑止し、切断後後方切断刃(122) が切断刃昇降手段(110) に引き上げられる間、後方切断刃(122) を開放して揺動を可能とすることにより、移送する粘質物の切断時、上記粘質物の形崩れを生じさせず、一定量の切断を可能としたのである。
しかし、本願の発明者が検討を重ねたところ、特許文献1や特許文献2へ示す装置において切断に使用される唯一の切断刃を、上記横刃よりも下方へ長く突出するものとした場合、縦横の溝が入れられた粘性食品を所定単位に切り分けて行くに際し、最下点へ到達する前に、第1コンベアよりも移送速度の速い第2コンベアにて粘性食品が引っ張られて引きちぎられるということがあった。
振り下ろされた切断刃が粘性食品の底部へ到達する、少なくも残り0.5mmの厚み分引きちぎられて粘性食品が前後に分離しているのである。
一方、本発明の発明者が鋭意研究を重ねたところ、特許文献1や特許文献2へ示す装置において切断に使用される唯一の切断刃について、上記特許文献3へ示す切断刃のように、粘性食品へ振り下ろされる際に切断刃を揺れ動かさず、引き抜きの際に切断刃を揺れ動かすものとしても、上記引きちぎりの問題を直接解決するものではなかった。
以上の不具合について、その正確なメカニズムを解明した訳ではないが、本発明の発明者は現状において、次の通り考えている。
特許文献3(図2及び図6)へ示す装置において、切断刃は前後2つ設けられ、粘性食品を所定単位に切り取って行くものであり、前方(吐出方向の下流側)の切断刃の振り降ろしと共に後方(吐出方向の上流側)の切断刃とが同時行われる。このため、所定の前後幅へ切断された粘性食品が、前方(吐出方向の下流側)のコンベアへ乗せ換えられる際に、上記の通り粘性食品は前後共に切断刃が入れられるものであり、上記下流側のコンベアの移送速度が上流側のコンベアの移送速度よりも速く粘性食品を前方(下流側)へ引っ張るものであっても、上記引っ張りに対する吐出方向についての粘性食品の自由度が1つの切断刃で1箇所を切断するものに比べて高く、切断される粘性食品が乗せ換えられるコンベアの動きに追従し易いものとなっている。このため特許文献3の装置において上記引きちぎりの問題が生じにくい。
従って、特許文献3の装置では、切断されて先行する粘性食品の後端の型崩れのみを考慮して、下流側の切断刃の引き抜きにおける揺動を確保しさえすれば良かったのである。
しかし、特許文献2の装置は、1つの切断刃で粘性食品の流れ方向について粘性食品の1箇所について順次切断し行くものであり、一回の切断で前後2箇所を切断して所定幅の粘性食品を切り取るものではなく、切断中切断刃より上流側の粘性食品は切断されることなく吐出から繋がったままであり、上記高速のコンベアの乗せ換えによる前方(吐出の下流側)への引っ張りに対し吐出方向についての変位は極めて制限された状態にある。
従って上記引き抜きの際における上記切断刃の揺動の確保では、引きちぎりの問題に対する直接の解決にはなっていない。
また特許文献1及び2へ示す装置にて、横刃や縦刃による溝が形成されても、当該溝が形成された切断刃よりも上流の粘性食品の下部は繋がり部分にて繋がっており、上記引きちぎりの問題が生じるのである。
特公平2−17314号公報 特開2013−179886号公報 特許第2590052号公報 特許第4701058号公報
本発明の第1の目的は、発想の逆転により、コンベア間の速度差によって生じる上記引きちぎりを抑制できる粘性食品の切断加工装置と加工方法の提供を図ることにある。
本発明の第2の目的は、特に、粘性食品の上部には移送方向と交差する横の溝或いは格子状の縦横の溝が形成されて粘性食品の底部では切込が形成されずに1枚に繋がっている粘性食品を製造する粘性食品の切断加工装置と加工方法において、上記引きちぎりの問題を抑制することである。
本発明の第3の目的は、上記第1又は第2の目的の達成と共に、板状にて搬送されてくる粘性食品をシートで覆って封をする粘性食品の切断加工装置と加工方法において、よりきれいな封を可能とすることである。
本発明は、移送面上へ帯状に吐出される粘性食品に対し上方から切断刃を振り下ろすことにて、粘性食品を前後に切断するものであって、前記切断に伴い前記移送面から当該移送面よりも移送速度が速い他の移送面へ粘性食品を乗せ換えるものであり、前記切断刃を支持する切断刃支持部材と、前記切断刃支持部材の昇降装置とを備え、前記昇降装置にて前記刃支持部材を降下させることにより、前記切断刃を振り下ろすことができ、前記切断刃は、少なくとも前記振り下ろしにおいて前記粘性食品の吐出方向に沿って刃先を揺れ動かすことができる自由度を持って前記切断刃支持部材へ取り付けられたものである粘性食品の切断加工装置を提供する。
また本発明では、前記切断刃支持部材は、前記吐出方向について前記切断刃を1箇所にのみ備え、
前記昇降装置は、切断刃支持部材の前記切断刃を、前記粘性食品の吐出方向と交差させるよう振り下ろすものであり、前記刃支持部材は、嵌合部を備え、前記切断刃の基部側は、前記嵌合部へ嵌められる被嵌合部を備え、前記被嵌合部が前記嵌合部へ遊嵌されると共に前記切断加工装置が前記刃支持部材に対し前記切断刃を前記粘性食品の吐出方向に沿って変位できるマージンを備えることにより、前記粘性食品の吐出方向について前記切断刃の基部側を中心に前記切断刃の刃先側を揺れ動かすことができる粘性食品の切断加工装置を提供できた。
更に本発明では、前記被嵌合部は、前記切断刃の基部側から突出し且つ前記粘性食品の吐出方向を軸方向とする軸部であり、前記刃支持部材は、前記切断刃の基部側を沿わせることができる切断刃取付部を備え、前記嵌合部は、前記切断刃取付部を前後に貫通し且つ前記被嵌合部を通す貫通孔であり、前記嵌合部へ通された前記被嵌合部の先端側は、前記嵌合部から突出し、前記嵌合部から突出する前記被嵌合部の先端側には、前記被嵌合部が前記嵌合部から脱落するのを阻止する当接部が取り付けられ、前記嵌合部の内径を前記被嵌合部の外径よりも大きなものとすることにて、前記遊嵌がなされ、前記当接部と前記切断刃の基部側との間の間隔を、前記切断刃取付部の前後の厚みよりも大きなものとし、前記間隔と前記厚みの差による前記切断刃取付部と前記当接部との間の隙間を前記マージンとする粘性食品の切断加工装置を提供できた。
また更に本発明では、前記切断刃支持部材を横刃支持部材とし、前記切断刃と共に長手方向に複数の横刃が配列された横溝加工部を前記横刃支持部材が備え、前記各横刃は、前記吐出方向について、前記切断刃を先頭として前記切断刃の後方に順次間隔を開けて配列され、前記昇降装置は、前記横刃支持部材を昇降するものであり、前記横溝加工部においては、前記昇降装置により前記横刃支持部材を動かして前記粘性食品の上部に横刃による横溝を形成する際に、前記横刃の下端と粘性食品の下面との間に隙間を形成しておくことで、横溝と粘性食品の下面との間には繋がり部分が形成されるものであり、これにより、粘性食品の上部には複数の横の溝が形成され、粘性食品の底部では切込が形成されずに1枚に繋がっている粘性食品を製造することができ、前記切断刃は前記横刃よりも下方に長く突出する粘性食品の切断加工装置を提供できた。
更にまた本発明では、幅方向に複数の縦刃が配列された縦溝加工部を備え、前記横溝加工部は、前記縦溝加工部の前方に配置され、前記縦溝加工部においては、粘性食品の上方に前記縦刃が配置され、前記縦刃の下端と粘性食品の下面との間に隙間が形成されることで、前記粘性食品の上部には前記縦刃による縦溝が形成されると共に、縦溝と粘性食品の下面との間には粘性食品による繋がり部分が形成されるものであり、前記前記横溝加工部と前記縦溝加工部とにより、粘性食品の上部には格子状の縦横の溝が形成され、粘性食品の底部では切込が形成されずに1枚に繋がっている粘性食品を製造することができる粘性食品の切断加工装置を提供できた。
また更に本発明は、前記他の移送面の前方に、前記切断刃による切断後の前記粘性食品を包装するための包装用移送面と、シート配置部と、シール部と、シート切断部とを備え、前記包装用移送面上にシートが載せられて移送され、前記他の移送面から前記包装用移送面に粘性食品が乗り移ることにて前記シートの上に前記粘性食品が載置され、前記シートは、プラスチックシート等のフィルムであり、前記シート配置部は、上に前記粘性食品が載置された前記シートの一部又は当該シートと別体のシートを、載置された前記粘性食品の上に配置するものであり、前記シール部は、前記包装用移送面上の前記粘性食品の少なくとも前後において上下の前記シート同士をシールするものであり、前記シート切断部は、シートを切断するシート切断刃と、前記シート切断刃を振り下ろす昇降部とを備え、前記粘性食品の間の前記シートを前後に切断するものであり、
前記シール部は、シート配置部にて上下に前記シートが配置された前記粘性食品に対し、受け部と、前記受け部と離れた位置から前記受け部へ押し付けられて前記シールを行う押圧部とを備え、前記受け部の表面はシリコン等の弾性部材で形成されたものであり、前記押圧部の表面は前記シールを行う複数の金属製の突起が設けられ、前記押圧部は、前記シート切断部が備えるシート切断刃の前後に設けられて、前記昇降部にて前記シート切断刃と共に前記シートへ向けて振り下ろされるものであり、前記シール部は、前記受け部側へ、前記シート切断刃の刃先を通す刃先挿入部を備え、前記シート切断部は、前記刃先挿入部内へ前記シート切断刃を受けて前記シートのせん断を行う受け刃を備え、前記シート切断刃の刃先が前記刃先挿入部へ挿入されて前記せん断が行われるに伴い、前記受け部へ前記押圧部が当接し前記シールを行うものである粘性食品の切断加工装置を提供できた。
更に本発明は、移送面上へ帯状に吐出される粘性食品に対し上方から切断刃を振り下ろすことにて、粘性食品を前後に切断するものであって、前記切断に伴い前記移送面から当該移送面よりも移送速度が速い他の移送面へ粘性食品を乗せ換えるものであり、前記切断刃を支持する切断刃支持部材と、前記刃支持部材の昇降装置とを用い、前記切断刃を、少なくとも前記振り下ろしにおいて前記粘性食品の吐出方向に沿って刃先を揺れ動かすことができる自由度を持って前記切断刃支持部材へ取り付け、前記昇降装置にて前記切断刃支持部材を降下させることにより、前記切断刃を振り下ろして前記切断を行う粘性食品の切断加工方法を提供する。
本発明は、連続して吐出される粘性食品の前後の切断に際して、切断刃により順次粘性食品を切断して行く粘性食品の切断加工において、切断に伴い高速の移送面へ粘性食品を乗せ換える場合に、切断途中に乗せ換え先の移送面にて引きちぎられて、粘性食品のきれいな切断が阻害されるという事態を抑える。
また、上記の手段によって、粘性食品の上部には移送方向と交差する横の溝或いは格子状の縦横の溝が形成されて粘性食品の底部では切込が形成されずに1枚に繋がっている粘性食品を製造する粘性食品の切断加工において、上記引きちぎりの問題の抑制を可能とした。
更に本発明は、板状にて搬送されてくる粘性食品を、シートによって上下から覆う包装を連続して行なう上で、よりきれいな封を可能にしたものである。特に本発明は、シートの前後の少なくとも何れか一方の封とシートの幅方向の切断とを同時に行うことができ、極めて能率的である。
本発明の実施の形態に係る粘性食品の切断加工装置の全体説明図。 同切断加工装置の縦溝加工部及び横溝加工部の斜視図。 同切断加工装置の加工後の粘性食品の斜視図。 同切断加工装置が備える横溝加工部の昇降装置の側面図。 (A)は図2の横溝加工部の略側面図、(B)は(A)に示す横溝加工部の動作の説明図。 (A)は図5(A)の横溝加工部の要部拡大断面図、(B)は(A)の変更例を示す要部拡大断面図。 (A)は図5(A)の他の変更例を示す要部拡大断面図、(B)は図5(A)の更に他の変更例を示す要部分解斜視図。 (A)及びは(B)は図1に示す包装部による粘性食品の包装の状態を示す斜視図。 (A)及びは(B)は図1に示す包装部による粘性食品の包装の状態を示す斜視図。 (A)は図1及び図8(B)の縦方向接続部66の斜視図、(B)は(A)の縦方向接続部66の変更例を示す斜視図。 (A)は前記包装部の要部略正面図、(B)は(A)に示す押圧部67bの一部切欠拡大底面図。
以下、図面を参照しつつ本発明の実施の形態を説明する。
(切断加工装置の概要)
この実施の形態に係る切断加工装置は、マーガリンやバターなどの粘性食品11を加工するための装置であり、図1へ示す通り、粘性食品11を吐出する吐出部1と、吐出された粘性食品11を移送する移送部5と、粘性食品11の加工・切断を行う加工切断部2と、所定単位に切断した粘性食品を包装する包装部6とを備える。
(移送部5)上記の移送部5は、第1コンベア51から第5コンベア55まで、ノズル10から前方(移送方向)に向けて5つのコンベアを備える。第1〜第5の各コンベア51〜55は、この例では、ベルトコンベアであり、そのコンベアベルトに、平ベルトを採用する。また、コンベアベルトには、重量物搬送用の一般に黒ゴムコンベアベルトと呼ばれる、ゴムベルトを採用することが可能である。特に、コンベアベルトには、軽量物搬送に適した樹脂コンベアベルトを採用することができる。樹脂コンベアベルトとしては、ウレタン製、塩化ビニール製、フッ素樹脂製、シリコン製のものを採用することができる。
尚、移送部5には、図示した当該5つのコンベア以外のコンベアを追加して実施することを制限するものではない。
(吐出部1)上記吐出部1は、上記第1コンベア51の上に粘性食品11を吐出する。
即ち、この切断加工装置は、製造工程にて製造された粘性食品11を吐出する上記吐出部1のノズル10の前方に上記第1コンベア51と第2コンベア52を配置する。
(加工切断部2)この切断加工装置は、前記加工切断部2として、ノズル10の前方に配置された縦溝加工部21と第1コンベア51の上方に配置された横溝加工部31とを備える。以下の説明では、特に断わらない限り、粘性食品11の流れ方向(長さ方向)を縦方向、流れ方向と交わる交差方向(幅方向)を横方向とする。また上記各コンベアの移送方向について下流側を上記流れ方向の前方とする。
長方形状の吐出口を有するノズル10から吐出された粘性食品11は、一定厚みの帯状で連続して前方に送られる。この粘性食品11に対して、縦溝加工部21によって縦方向に伸びる複数の縦溝12が形成され、次に、横溝加工部31によって横方向に伸びる複数の横溝14が形成されると共に、所定長さに切断される。
(縦溝加工部21)図2に示すように、縦溝加工部21は複数の縦刃22を備えるもので、粘性食品11の上方に複数の縦刃22が配置されている。この例では、ノズル10の前方に配置された縦刃支持部材23に、複数の縦刃22が横方向に所定間隔で配列されることにて、縦溝加工部21が形成されている。この間隔は、粘性食品11の用途に応じて適宜設定される。例えば、レストラン向けのマーガリンやバターの場合、2〜3cmの間隔に設定することができ、これによって、レストランのテーブル上に置かれるマーガリンやバターを作成できる。なお、この種のマーガリンやバターでは、ノズル10の吐出口の高さは、5〜10mmに設定されるが、これに限るものではない。
縦刃22は、ノズル10の吐出口の上方から下方に伸ばされるものであるが、縦刃22の下端は吐出口の下辺よりも高い位置にある。従って、粘性食品11の下面と、縦刃22の下端との間に隙間が形成される。これによって、粘性食品11が縦刃22を通過することで、粘性食品11の上部には縦刃22による縦溝12が形成されると共に、縦溝12と粘性食品11の下面との間には縦繋がり部分13が形成される(図3参照)。
以上の縦溝工程によって、縦溝12が形成された粘性食品11は、第1コンベア51によって移送される。第1コンベア51は、上記のベルトコンベアの他、ネットコンベアなどの帯状の移送面を備えたものが好適に利用できるが、プレートコンベアなどの他の移送手段を用いることもできる。第2〜第5コンベア52〜55についても、上記のベルトコンベアの他、ネットコンベアなどの帯状の移送面を備えたもの、或いはプレートコンベアなどの他の移送手段を用いることもできる。
また、この例では、ノズル10の吐出口のすぐ前に縦溝加工部21を配置し、縦溝12の形成された粘性食品11を第1コンベア51によって移送するようにしたが、第1コンベア51の移送面上に縦刃22を配置して、第1コンベア51にて移送される粘性食品11に対して、縦溝12の加工を施すようにしてもよい。
(横溝加工部31)横溝加工部31は、第1コンベア51の移送面の上方に配置される。この横溝加工部31は、図2に示す複数の横刃32を縦方向(前後方向)に配列した横刃支持部材33を、図4に示す昇降装置37によって上下に動かすことで、粘性食品11に横溝14を形成するものである。この例では、横刃支持部材33に支持された複数の横刃32が縦方向に所定間隔で配列されている。横刃32の枚数や間隔は、縦溝加工部21の場合と同様、粘性食品11の用途に応じて適宜設定される。例えば、レストラン向けのマーガリンやバターの場合、2〜3cmの間隔に設定することができ、これによって、レストランのテーブル上に置かれるマーガリンやバターを作成できる。
横刃32は、昇降装置37によって上下動するものであるが、最も下がった位置で、横刃32の下端は第1コンベア51の移送面よりも高い位置にある。従って、粘性食品11の下面と、横刃32の下端との間に隙間が形成される。これによって、粘性食品11に対して横刃32が降ろされることで、粘性食品11の上部には横刃32による横溝14が形成されると共に、横溝14と粘性食品11の下面との間には横繋がり部分15が形成される(図3参照)。またこれによって、粘性食品11の上部には、縦溝12と横溝14とが碁盤目状に形成されるが、これらの溝は粘性食品11の底面には達することなく、粘性食品11の下部は切り目がなく平板状に繋がっている。縦刃22及び横刃32の数は適宜変更して実施することができる。
(昇降装置37)昇降装置37は、横刃支持部材33を昇降させることで、横刃32による加工を粘性食品11に施すものであるが、粘性食品11は第1コンベア51によって前方に移動している。そのため、昇降装置37は、単に横刃32を上下動させるのではなく、前後動を伴った動きをさせる。また、横刃支持部材33には前後に複数の横刃32が配置されているため、これらの横刃32同士が同じ高さで移動するように、横刃支持部材33は水平を保った状態で動かされる。
詳しくは、昇降装置37は、横刃支持部材33(ひいては横刃32)を次のように動かすものである。
(第1の動き)初期位置(上後方位置)にある横刃32を、第1コンベア51の移送速度と略同一速度で前方に移動させながら、下方に降ろす(下後方位置)。これによって、粘性食品11に上下に真っ直ぐな横溝14が綺麗に形成される。
(第2の動き)上記の下後方位置から、第1コンベア51の移送速度と略同一速度で前方に移動させながら、上昇させる(下前方位置)。この上昇距離は、少なくとも横溝14の深さとする。これによって、横刃32を上げる際に、粘性食品11を無用に傷つけることがない。
(第3の動き)上記の下前方位置から、第1コンベア51の移送方向と逆方向(即ち後方)に移動させながら、上昇させて初期位置(上後方位置)に戻す。なお、この第3の動きは、粘性食品11から離れた横刃32を初期位置(上後方位置)に戻す動きであればよく、例えば、まず上位置まで上昇させるだけの上下動のみにして、次に、初期位置(上後方位置)まで後退させるための前後動のみにするなど、適宜変更できる。
昇降装置37は上記の動きを実現できるものであれば、その構造は特に限定されるものではない。図4はその一例を示すもので、第1コンベア51上に設置した斜交ガイド37aと、斜交ガイド37aを前後に案内する前後方向ガイド37bと、横刃支持部材33を斜交ガイド37aに沿って移動させる第1駆動手段37cと、斜交ガイド37aを前後方向ガイド37bに沿って前後に移動させる第2駆動手段37dとを備える。斜交ガイド37aは、後上方から前下方に傾斜させされているもので、第1駆動手段37cにより横刃支持部材33を同方向に降下させることにより、横刃32を、第1コンベア51上の粘性食品11の移送に合わせて前方から後方に移動させながら、上方から下方に移動させて、上記の第1の動きを実現する。次に、第2駆動手段37dによって、斜交ガイド37aを前進させることで、上記の第2の動きを実現する。上記の第3の動きは、第1駆動手段37c及び第2駆動手段37dを逆に動かすことによって実現される。
この図4に示す装置の他、例えば、特許文献1に記載のカムとエアシリンダを用いた専用装置であってもよく、汎用性の高い複数軸のロボットアームであってもよい。
(切断刃38)図5(A)へ示す通り、上記の横溝加工部31には、上記の横刃32と共に切断刃38が設けられている。この切断刃38は横刃32と平行に設けられており、横刃32よりも下方に長く突出している。
この突出長さは、前述の隙間(言い換えれば横繋がり部分15の厚み)と実質的に同じとすればよい。これにより、図5(B)へ示す通り、昇降装置37によって横刃支持部材33を下降させた際、切断刃38の下端と粘性食品11の下面との間に隙間が形成されることなく、切断刃38によって粘性食品11が前後に切断される。この例では、横刃支持部材33は昇降装置37によって切断刃38を昇降可能に支持する切断刃支持部材を兼ねている。
この切断刃38は、前後方向において横刃支持部材33のいずれの位置に設けてもよい。この例では、横刃支持部材33の前端に設けられている。言い換えれば、後方から前方に複数の横刃32が配列され、さらにその前方に切断刃38が配置されている。最前方の横刃32と切断刃38との間隔は、横刃32同士の間隔と実質的に同一にしておけばよいが、異なる間隔で設けてもよい。
切断刃38は、少なくとも前記振り下ろしにおいて前記粘性食品の吐出方向に沿って刃先を揺れ動かすことができる自由度を持って横刃支持部材33へ取り付けられたものである。横刃支持部材33を降下させることにて昇降装置37は、このような切断刃38を上記横刃32と共に粘性食品11の吐出方向と交差させるよう振り下ろす。
切断刃38の上記取り付けについて更に詳しく説明する。
図5(A)及び図6(A)へ示す通り、横刃支持部材33は、嵌合部71を備える。切断刃38の基部38b側は、嵌合部71へ嵌められる被嵌合部72を備える。
被嵌合部72が嵌合部71へ遊嵌されると共に切断加工装置が横刃支持部材33に対し切断刃38を粘性食品11の吐出方向に沿って変位できるマージンを備えることにより、粘性食品11の吐出方向について切断刃38の基部38b側を中心に切断刃38の刃先38a側を揺れ動かすことができる。
この例では、図6(A)へ示す通り、被嵌合部72は、切断刃38の基部38b側から突出する軸部である。当該軸部は、粘性食品11の吐出方向をその軸方向として、当該吐出方向に沿って伸びる。尚図面の煩雑を避けるため、図6(A)において、切断刃38へ付すべきハッチングは省略している。
横刃支持部材33は、切断刃38を取り付ける切断刃取付部70を備える。
図6(A)へ示すように、切断刃取付部70は、横刃支持部材33の先端から上方へ略直角に立ち上がって伸びる立ち上がり部分である。
切断刃38の上記取り付けにより、切断刃取付部70の前面へ切断刃38の基部38b側後面が沿う。
図6(A)へ示す通り、嵌合部71は、切断刃取付部70を前後に貫通し且つ被嵌合部72を通す貫通孔である。貫通孔である嵌合部71へ通された被嵌合部72の先端側は、嵌合部71から切断刃取付部70の後方へ突出する。
嵌合部71から突出する被嵌合部72の先端側には、当接部73aが設けられている。当接部73aは、被嵌合部72の嵌合部71からの脱落を阻止する当たりである。この例では、被嵌合部72がなす上記軸部は雄螺子が設けられた螺子軸である。螺子軸は、嵌合部71を通じて切断刃取付部70の後方へ突出するように切断刃38へ設けられたものであればよい。図5及び図6(A)へ示す例は、切断刃38の基部38b側へ雌螺子を有する螺子穴74を設けて、螺子穴74へボルトを螺合することにより、切断刃38へボルトを固定するものであり、当該ボルトの軸を上記螺子軸とし、当該ボルトの頭部73座面を上記当接部73aとする。
嵌合部71を上記流れ方向を横断する左右横方向に間隔を開けて切断刃取付部70へ2つ以上設けておき、切断刃38の基部38b側の嵌合部71と対応する位置へ被嵌合部72も2つ以上設けて実施すればよい。
上記軸部や当接部73aを提供するボルトやナットを切断刃38の取付け手段として採用することにより、切断刃38を着脱自在に横刃支持部材33へ取り付けることができ、粘性食品11の寸法や硬さに応じて適切な切断刃38に簡単に交換することができる。
但し、上記当接部73aは、ナットの座面に限定するものではなく、上記被嵌合部72である軸部へ固定することにより当接部73aを提供することができるものであれば、ナット以外の部材を取り付けて形成するものとしてもよい。
図6(A)へ示すように、嵌合部71である貫通孔の内径W2を被嵌合部72である軸部の外径W3よりも大きなものとすることにて、前記遊嵌がなされる。
また、当接部73aと切断刃38基部38b側との間の間隔を、切断刃取付部70の前後の厚みよりも大きなものとすることにより、切断刃38の揺れ動きに必要な上記マージンとして、前記間隔と前記厚みの差による前記切断刃取付部70と前記当接部73aとの間の隙間W4を確保しておく。この隙間W4即ち切断刃取付部70と前記当接部73aとの間には、弾性部材75が介される。弾性部材75はこの例では押しバネであり、上記軸部を中心として螺旋状に伸びる。
図6(A)へ示す通り、この例では、切断刃38が切断刃支持部材即ち横刃支持部材33から下方へ突出する突出幅W1を25〜50mmとする。切断刃38の突出幅W1を上記とし、被嵌合部72の外径W3を、嵌合部71の内径W2の80〜90%とするのが好ましい。また、マージンとなる上記隙間W4については、押しバネである弾性部材75の伸縮により2mm〜5mmの範囲で変動を可能とするものが好ましい。
切断刃38の突出幅W1は特に32〜35mmとするのが好ましい。
また、上記の各寸法設定により、少なくとも振り下ろしの際切断刃38が揺動できるものとすることによって、粘性食品をきれいに切断できる
但し、切断刃38が粘性食品をきれいに切断できるように揺れ動くことができれば、上記各寸法について上述の数値の範囲外のものとしても実施できる。
通常横刃支持部材33へ固定されている横刃32の長さは変更できないため、マーガリンなど粘性食品の厚みの変更には、切断刃38の長さを変更して上記突出幅W1を変えることで対応する。従って、上記遊嵌やマージンの設定は、切断刃38の突出幅W1によって適切な揺動を確保するように調整すればよい。
切断刃38によって切断された前後の粘性食品11の間隔を開けるには、第1コンベア51の前方に第2コンベア52を設けて、第2コンベア52の移送面の移送速度を第1コンベア51よりも速くする。少なくとも振り下ろしの際に切断刃38が上記の通り揺れ動くことによって、第2コンベア52の移送速度を第1コンベア51より速くしても切断途中の粘性食品11が引きちぎられるのを防ぐことができる。
この例では、第2コンベア52の移送面が、特許請求の範囲の「他の移送面」に対応する。但し、第2コンベア52を設けずに、後述する包装用移送面の一部をなす第3コンベア53の移送面を、「移送面」である第1コンベア51よりも速い「他の移送面」として実施してもよい。
また、第2コンベア52と第3コンベア53との間に第2コンベア52によりも更に移送速度の速い別途のコンベアを配置し、先行する粘性食品11と後続の粘性食品11との間隔を更に広げるものとしてもよい。
横刃32及び切断刃38には加温手段を設けておくことで、粘性食品11の切断を容易にすることも望ましい。加温手段としては、横刃32及び切断刃38は金属製として、これに通電することで、刃物自体を発熱させるものでよく、別個の発熱装置を縦刃支持部材23などに設けて、これによって横刃32及び切断刃38を加温してもよい。
粘性食品の切断のためのみならず、切断刃38を横刃支持部33へ完全に固定せずにフリーに即ち揺動可能としておくことによって、上記の通り切断刃38を加温手段によって加温する場合に、切断刃38の熱によりコンベア表面を傷めるのを防ぐメリットもある。
第1コンベア51、第2コンベア52には、その移送面にエタノール、イソプロピルアルコール、次亜塩素酸ナトリウムなどの消毒液を塗布する消毒用ノズル40を配置しておくことも望ましい。この消毒用ノズル40は第1及び第2コンベア51、52の移送面を構成するベルトなどの上流に設けておくことが望ましいが、往路又は復路の他の適宜位置に配置してもよい(図1)。消毒液は、粘性食品11の消毒に加えて、粘性食品11が第1コンベア51などの移送面に付着することを防止する作用も果たす。
昇降装置37の作動は、タイマーなどであってもよいが、粘性食品11をセンサ39(加工用センサ39)で感知して、この感知に基づき昇降装置37の降下を開始するようにしてもよい。この加工用センサ39は適宜位置に設ければよいが、第1コンベア51よりも第2コンベア52上に配置するほうが、切断した粘性食品11のブロック同士の間隔が開いているため、感知ミスが生じ難く有利である。
以上のようにして、粘性食品11には、縦溝12及び横溝14が形成されて、搬送や梱包しやすい大きさのブロックに切断されて出荷される。
(包装部6)上記の通り、第1及び第2コンベア51、52は、粘性食品11の加工切断用の移送面を提供する。この第1及び第2コンベア51、52の前方へ配置された第3〜第5コンベア53〜55の移送面は、切断刃38による切断後の粘性食品11を包装するための包装用移送面を構成する。
上記切断後の粘性食品11のブロック(以下、切断されたブロック単位の粘性食品11を、単に粘性食品11という)は、包装シートにて包装される。
包装を行う上記の包装部6は、シート配置部60と、シール部65と、シート切断部68とを備える。前記包装用移送面上に包装シート61(以下必要に応じて単にシート61と呼ぶ。)を載せて移送させ、前記加工切断用の移送面から包装用移送面に粘性食品11が乗り移ることにより前記シート61の上に粘性食品11が載置される(図1)。
上記のシート61には、プラスチックシート等の軟質フィルムや硫酸紙といったフィルムを用いることができる。この例では、シート61としてパーチ紙と呼ばれる硫酸紙を採用する。パーチ紙には原紙をパーチメント加工(硫酸加工)してセルロース同士を結着させたものを用いるのが好ましい。但し、この装置にて粘性食品11を包装するのに適した包装シートであれば、例示したもの以外の素材にて形成されたものを採用してもよい。
(シート配置部60)シート配置部60は、上に粘性食品11を載置したシート61の一部又はシート61と別体の副シート63を、載置した粘性食品11の上へ更に配置する。この例では、上記シート61と別体の副シート63を粘性食品11の上に配置する。
副シート63にも、包装シートとしてシート61と同素材のフィルムを採用すればよい。但し、シート61との間のシールが適切に行えるものであれば、副シート63はシート61と異なる素材のものを採用してもよい。
シート配置部60について、更に詳しく説明する。
シート配置部60は、図1へ示す通り、下方シート供給部60aと上方シート供給部60bと案内部60cとを備える。
下方シート供給部60aは、粘性食品11を載せる即ち粘性食品11の下に敷かれる上記シート61を供給する。
上方シート供給部60bは、粘性食品11の上に載せられ粘性食品11の上面を覆う上記副シート63を供給する。
この例では、下方シート供給部60aは、シート61のロール62を支持する支持軸である。上方シート供給部60bは、副シート63のロール62を支持する支持軸である。
シート61と共に包装用移送面へ載せられた粘性食品11の移動に伴い、下方シート供給部60aの支持するロール62からシート61が連続して引き出され、上方シート供給部60bの支持するロール62から副シート63が連続して引き出されて行く。
この例では、シート61と副シート63上記の引き出しは、後に説明する縦方向接続部66の下方ローラ66aの自転により行われるが、別途自転するローラを設けて実施するものとしてもよい。
案内部60cは、下方シート供給部60a及び上方シート供給部60bの支持する各ロール62からのシート61,63の引き出しを案内する複数のガイド用ローラにて構成される。図面の煩雑を避けるため、図1には一部のガイド用ローラのみ示す。
案内部60cは、粘性食品11の上下夫々に上記シート61と上記副シート63とを案内すると共に粘性食品11の周囲において、シート61と副シート63が重なるように位置を合わせる。
案内部60cは、上記ガイド用ローラの一つとして、押えローラ60dを備える(図1及び図8(A))。
押えローラ60dは、回動可能なアームの先端に軸止されて、アームの回転により変位することができる可動式のローラである。上記アームの基端側は、切断加工装置に軸止されて上記回動を行うことができる(図示しない)。
押えローラ60dは、上記変位にて、上方シート供給部60の保持するロール62から引き出される副シート63を粘性食品11の上面へ押さえ付ける。
具体的には、押えローラ60dは、自重と上記アームの重さで下方へ垂れ副シート63を粘性食品11の上に押さえ付ける。押えローラ60dは、副シート63と粘性食品11の移動に追従して回転する。
(シール部65)シール部65は、縦方向接続部66と、横方向接続部67とを備える。
(縦方向接続部66)縦方向接続部66は、シート61と副シート63について粘性食品11の左右の位置を上記流れ方向に沿って縦方向にシールする。横方向接続部67は、シート61と副シート63について粘性食品11の前後の位置を上記流れ方向と交差する方向に沿って横方向にシールする。
図1へ示す通り、第3コンベア53と第4コンベア54とは上記流れ方向について前後に間隔を開けて配置されており、第3コンベア53と第4コンベア54との間に上記縦方向接続部66が配置される。
詳しくは図1、図8(B)及び図10(A)へ示す通り、縦方向接続部66は、シート61下方へ配置される下方ローラ66aと、副シート63の上方へ配置される上方ローラ66bとを備える。
下方ローラ66aは、電動機などの動力源から動力の供給を受けて自転する。
下方ローラ66aは、図10(A)へ示す通り、表面に複数の金属製の突起66cを備えたものである。この例では、下方ローラ66aは、その外周面へダイヤカット加工が施された金属製の金型ローラである。ここでいうダイヤカット加工については、下方ローラ66aの周方向に伸びる互いに平行な複数の周方向溝と、当該溝と交差する複数の横方向溝とを施すことにより、周方向と横方向の両溝にて下方ローラ66aの表面を複数の矩形の領域に区画する加工である。上記の矩形の各領域が、突起66cとして上記溝に対し相対的に下方ローラ66aの径外方向に突出する。上記溝は断面をV字型とする空間であり、上記各突起66cの夫々は上記矩形の頂部を備えた四角錐又は四角錐台である。
図示は省略するが、この他ダイヤカット加工は、下方ローラ66aの周方向に対し斜めに伸びる複数の平行な溝と、当該溝と交差する複数の溝とを施すことにより、両溝にて下方ローラ66aの表面を複数の菱形の領域に区画する加工であってもよい。厳密には、下方ローラ66aの周方向に対し斜めに伸びるというのは、下方ローラ66aの外周面を平面へ展開した状態において斜めに伸びているということであり、円柱状の下方ローラ66aの外周面においては下方ローラ66aの軸を中心にスパイラル(螺旋)状に伸びるということである。この場合、上記の菱形の各領域が、突起66cとして上記溝に対し相対的に下方ローラ66aの径外方向に突出するものであり、また上記溝は断面をV字型とする空間であり、上記各突起66cの夫々は上記菱形の頂部を備えた四角錐又は四角錐台である。
図10(A)へ示す例では、下方ローラ66aの外周面の全域に上記ダイヤカット加工が施されているが、下方ローラ66aの外周面において、上方ローラ66bの外周面と当接する領域にのみダイヤカット加工を施すものとしてもよい。
上方ローラ66bは、図10(A)へ示す通り、1本の軸に固定された一対のローラであり、各上方ローラ66bの軸方向の幅は、下方ローラの軸方向の幅よりも小さい。
一方の上方ローラ66bと他方の上方ローラ66bの間には、粘性食品を通過させることができる間隔が開けられている。
上方ローラ66bの少なくとも外周面は、シリコンにて形成されている。
上方ローラ66bは下方ローラ66aと近接した状態に配置される。下方ローラ66aと上方ローラ66bとの間に粘性食品11の左右へ位置するシート61と副シート63とが通され、下方ローラ66aと上方ローラ66bに両シート61,63が挟まれることによって、上記縦方向のシールがなされる(図8(B))。このとき下方ローラ66aの自転にてシート61、63は送られ、上記のシールが施されつつ上方ローラ66bと下方ローラ66aとの間を通り抜ける。上方ローラ66bは、上方ローラ66bと下方ローラ66aの間を通るシート61,63の移動に追従して回転する。縦方向接続部66による上記シールにて、粘性食品11の左右が封じられる。
上記シールを常温で行う他、縦方向接続部66の上記金型ローラを加温してシールを行うものとすることができる。加温は、通電にて発熱する電熱線などの周知の加温手段を上記金型ローラへ設けて実施できる。
(横方向接続部67)図1へ示す通り、第4コンベア54と第5コンベア55とは上記流れ方向について前後に間隔を開けて配置されており、流れ方向について第4コンベア54と第5コンベア55の間に上記横方向接続部67が配置される。
図1及び図9(A)へ示す通り、横方向接続部67は、受け部67aと押圧部67bとを備える。
受け部67aは、包装用移送面にて移動してくるシート61,63の下方に配置される。押圧部67bは、包装用移送面にて移動してくる両シート61,63の上方へ配置される。
この例では、受け部67aは切断加工装置に固定されて位置を変えない。一方横方向接続部67は、押圧部67bを受け部67aの上方へ間隔を開けて支持する昇降部を備える(図示しない)。
上記昇降部は、押圧部67bを昇降させて受け部67aに対し近接させ離反させることができる。
上記昇降部は、押圧部67bを降下させて受け部67aを押圧させる。粘性食品11の前後即ち先行する粘性食品11と後続の粘性食品11との間において、押圧部67bは、上記降下にて受け部67aとの間にシート61,63を挟んでシールを行う。
押圧部67bの上記昇降部については、後のシート切断部68の説明にて触れる。
受け部67aにおいて上記押圧部67bにて押圧される被押圧面(上面)は、シリコンで形成された略平らな面である。
一方押圧部67bの受け部67aへ押圧する押圧面(下面)は、金属製の複数の突起67dが形成されている(図11(B))。押圧部67bの当該突起として、縦方向接続部66の下方ローラ66aの表面と同様ダイヤカット加工にて、複数の四角錐又は四角錐台を設けて実施するのが好ましい。
横方向接続部67について、上記と逆に押圧部67bの表面(押圧面)をシリコンとし、受け部67aの表面(被押圧面)を上記金属製の複数の突起を備えたものとすることも考えられるが、上記の押圧部67bの表面を上記金属製の複数の突起を備えたものとし受け部67aの表面をシリコンとするほうが、シート61,63が横方向接続部67に引っ掛かって捲れる可能性が低いことを本発明の発明者は確認しており、このように押圧部67bの表面を上記金属製の複数の突起を備えたものとし受け部67aの表面をシリコンとするのが好ましい。
横方向接続部67は、シールを常温で行う他、図11に示す金属製の押圧部67bの表面又は上記金属製の受け部67aの表面を加温してシールを行うものとすることができる。加温は、通電にて発熱する電熱線などの周知の加温手段を上記金属製の押圧部67bの表面又は上記金属製の受け部67aへ設けて実施できる。
(シート切断部68)図1、図9(A)及び図11(A)へ示す通り、シート切断部68は、シート切断刃68aと受け刃68bとを備える。
この例では、シート切断部68へ、上記横方向接続部67の押圧部67bが設けられており、包装部6は、シート61,63の切断に伴って、上記シート61,63の横方向のシールを行う。
即ち、この例では、シート切断部68のシート切断刃68aを昇降させる昇降部は、横方向接続部67の押圧部67bを昇降させる前述の押圧部67bの昇降部を兼ね、シート切断刃68aは押圧部67bと一体に昇降する。
具体的には、前述の押圧部67bと兼用の昇降部は、先端(下端)に上記シート切断刃68aが設けられたロッドと、当該ロッドの基部(上端)側を収容するシリンダとを備え、空気圧や油圧などのシリンダ内の流体圧にて前記ロッドを上下動させることにより、シート切断刃68aを昇降させる(図示しない)。当該昇降部は、リンク機構や他の機械的な構造など、周知の機構を用いて上記昇降を行うものとしてもよい。
図9(A)へ示す通り、包装用移送面の流れ方向を横断して刃先を横方向へ伸ばすシート切断刃68aの基部の前後に一対の上記押圧部67bが設けられており、第4コンベア54と第5コンベア55との間において、前後一対の受け部67aが設けられている。両受け部67a間には間隔が開けられており、両受け部67a間がシート切断刃68aの刃先を挿入することができる刃先挿入部67cを構成している。上記受け刃68bは、刃先挿入部67c内に設けられている。受け刃68bは定位置に固定されて移動しない。この例では受け刃68bは、前後一方の受け部67aへ取り付けられている。
上記切断のために降下したシート切断刃68aの刃先が刃先挿入部67cへ挿入されて、シート切断刃68aと受け刃68bとの間でシートのせん断が行われる。当該せん断に並行して、受け部67aへ押圧部67bが当接し前記シールを行う。具体的には、受け刃68bの上端即ち受け刃68bの刃先は、刃先挿入部67c内において、受け部67aの上面よりもよりも下方に配置される。この例では、シート61,63の横方向即ち受け刃68bの刃渡り方向について、受け刃68bの刃先の高さは略一定である。このように、受け刃68bの刃先が上記横方向(横幅方向)について略水平に伸びるのに対して、上記のせん断を円滑に行うために、シート切断刃68aの刃先は上記横方向について、右側から左側或いは左側から右側へ向うに従って漸次高さが低くなるよう刃先が斜めに伸びる(図11(A))。
一体にされている押圧部67bとシート切断刃68aの降下のタイミングは、タイマーによる制御であってもよいが、第4コンベア54上に配置されたセンサ64(包装用センサ64)によって、粘性食品11を感知し、この感知に基づき、シート切断刃68aによる切断を行う。
上記の通りシート切断部68がシール部65の横方向接続部68と一体となり、横方向のシールとシート切断とが一挙に行われることにより、横方向のシール後に別途シールの切断を行う装置のような、送りラインの移送方向における、横方向のシールのためのシートの位置合わせとシート切断のための位置合わせとを別々に行う必要性をなくし、一度の位置合わせで済ませることができる。このため、装置及び工程が簡略となり、作業時間の短縮や省スペースに効を奏する。
(粘性食品の切断加工と包装について)上記切断加工装置を用いた、粘性食品11の切断加工工程と切断後の粘性食品11の包装工程の、各ステップについて簡単に説明する。
上記の切断加工工程にて、吐出ステップと、縦溝形成ステップと、横溝形成ステップと、切断ステップとが遂行される。
図1(A)へ示す通り、この例では、吐出ステップにて製造された粘性食品11を吐出部1から第1コンベア51上へ吐出する。吐出ステップと並行し上記縦溝形成ステップにて、縦溝加工部21の縦刃22により、前記吐出と同時に粘性食品11へ上記の縦溝12が形成される。次いで上記横溝形成ステップにて、横溝加工部31の横刃32により粘性食品11へ上記の横溝14が形成される。横溝形成ステップと並行し切断ステップにて、横刃32による横溝14の形成と共に切断刃38にて所定単位の大きさに粘性食品11が切断される。また切断ステップにて、粘性食品11の上記切断に伴い、第1コンベア51から第1コンベア51よりも移送速度の速い第2コンベア52へ粘性食品11は乗せ換えられる。即ち、粘性食品11の上記切断に伴い、粘性食品11は第1コンベア51から第1コンベア51よりも移送速度の速い第2コンベア52へ乗り移る。
上記包装工程にて、シート配置ステップと、縦方向封止ステップと、シート切断ステップと、横方向封止ステップとが遂行される。
シート配置工程にて、第2コンベア52から第3コンベア53へ粘性食品11が乗せ換えられる。即ち、第2コンベア52から第3コンベア53へ粘性食品11が乗り移るのである。第3コンベア53へ乗せ換えられることにより、粘性食品11は、順次下方シート供給部60aから供給されるシート61の上に載置されると共に上方を上方シート供給部60bから供給される副シート63で覆われて行く。
次いで上記縦方向封止ステップにて、縦方向接続部66の下方ローラ66aと上方ローラ66bとの間を通されることにより、両シート61、63は粘性食品11の左右にて上記縦方向にシールされる。
次いで上記シート切断ステップにて、シート切断部68のシート切断刃68aが、先行する粘性食品11と後続の粘性食品11の間にて両シート61、63へ振り下ろされて、両シート61、63を前後に切断する。このシート切断ステップにおけるシート切断刃68aの振り下ろしに伴い、横方向封止ステップとして、横方向接続部67の受け部67aに向けて押圧部67bが降下し切断されるシート61、63の前後において、両シート61、63がシールされる。
以上によって、図9(B)に示すような包装状態が得られるものである。
(変更例)図6(A)へ示す例では、切断刃38へ螺子穴74を設けてボルトを螺合するものとした。図示は省略するが、この他切断刃38の基部38bを前後に貫通する穴を設けて上記ボルトの軸部先端を当該穴から切断刃38の前方へ突出させ、当該突出する部分にナットを螺合して切断刃38からボルトが抜けないものとしてもよい。また切断刃38の交換が不要の場合は、上記ボルトをろう付けで切断刃38へ固定するものとしてもよい。
また、ボルトの軸を螺子軸71とする他、ボルトと異なり頭部を備えない螺子軸71を採用し、ボルトの頭部の代用として当該螺子軸71へナットを螺合するものとし、当該ナットの座面を当接部73aとしてもよい。
図6(B)へ示す通り、図6(A)へ示す例と逆に上記嵌合部71を切断刃取付部70の前面から前方へ突出する軸部とし、被嵌合部72を嵌合部71へ遊嵌する貫通孔として実施できる。図6(B)の場合も、図示の通りボルトを利用して上記軸部や当接部73cを形成することができる。尚図面の煩雑を避けるため、図6(B)において、横刃支持部材33へ付すべきハッチングは省略している。
尚、図6(B)をはじめ次に説明する図7(A)(B)の各実施の形態においても、図6(A)の実施の形態と同様、嵌合部は横刃支持部材33(切断刃支持部材)側に設けられたものを指し、被嵌合部は切断刃38側へ設けられたものを指すことに変わりはない。即ち、図6(A)では被嵌合部であるボルトの軸部に72が付され、嵌合部である切断刃取付部70の貫通孔に71が付されているのに対し、図6(B)や次の図7(A)(B)では、横刃支持部材33(切断刃支持部材)側の構成としてボルトが設けられ、切断刃38側にボルトを通す貫通孔が設けられているため、ボルトの当該軸部に71が付され、切断刃38の貫通孔に72が付されている。
この図7(A)へ示す通り、切断刃38の基部38b側へ切断刃38と一体に取付板38cを固定して実施することもできる。図示の通り、取付板38cは、切断刃取付部70の上面に沿って切断刃38の基部38b側から後方に向け水平へ伸びるものとする。この取付板8cへ被嵌合部72として上下に貫通する貫通孔を形成し、嵌合部71として切断刃取付部70の上面に上方へ突出する軸部を設けて、被嵌合部72を嵌合部71へ遊嵌するのである。取付板38cは、ろう付けなどの周知の固定手段にて切断刃38へ固定すればよい。図7(A)へ示す場合もボルトを利用して上記軸部や当接部73aを形成することができる。
また図示は省略するが、取付板38cは、ろう付けなどの周知の固定手段にて、切断刃取付部70へ固定することもできる。この場合図7(A)の切断刃38の前方に配置される前方部38dへ被嵌合部72として前方部71を前後に貫通する貫通孔を設け、切断刃38の基部38b側を前後に貫通する穴を設けておく。切断刃取付部70の前面において当該穴と対応する位置に雌螺子を備えた螺子穴を設けて、前方部38dの前方より上記穴より軸径の小さなボルトを前記貫通孔と前記穴へ通して、嵌合部71としてボルトの軸を前記螺子穴へ螺合して実施することができる。
上記において、取付板38cの前方部38dと切断刃取付部70との間隔よりも切断刃38の基部38b側の前後の厚みを小さいものとして隙間を確保するものとすればよい。
尚図7(A)へ示す例は、嵌合部71と被嵌合部72の径差にて、嵌合部71と被嵌合部72の遊嵌のみならず特許請求の範囲でいうマージンをも確保するものである。
図7(B)へ示すように、上記取付板38cを切断刃38の後面の左右端付近から後方へ突出する一対の耳片として形成し、取付板38cへ取付板38cを左右に貫通する貫通孔を被嵌合部72として形成するものとしてもよい。この場合、切断刃取付部70の左右側面に雌螺子を備える螺子穴74を設けて、嵌合部71となる軸部と当接部73aを提供する頭部とを備えたボルトを上記被嵌合部72へ遊嵌させ、当該ボルトの先端側を上記螺子穴74へ螺合するものとしても実施できる。
図6(B)及び図7(A)(B)の変更例において、図6(A)の例で示す弾性部材75は備えない。但し、図6(B)及び図7(A)(B)の変更例においても、切断刃38を適切に揺動させることが可能であれば、図6(A)と同様の弾性部材75を設けるものとしても実施できる。また図6(A)の実施の形態においても、嵌合部や被嵌合部などの寸法設定により切断刃38を適切に揺動させることが可能であれば、弾性部材75を設けずに実施できる。
図7(B)へ示す例も、嵌合部71と被嵌合部72の径差にて、嵌合部71と被嵌合部72の遊嵌のみならず特許請求の範囲でいうマージンを確保するものである。
図6(B)及び図7(A)(B)の変更例においても特に言及しなかった事項については、図1〜図5及び図6(A)へ示す実施の形態と同様である。
尚、図6及び図7へ示す各実施の形態において、被嵌合部71や被嵌合部72である軸部は、螺子軸71に限定するものではない。例えば、上記ボルトに代えて、軸部に雄螺子を備えず且つ当該軸部より径の大きな頭部を備えたピンを採用することができる。ピンの軸部を被嵌合部72とし、ピンの頭部座面を上記当接部とするのである。当該ピンは、ろう付けや受け穴への圧入、或いは更に他の周知の固定手段により切断刃38の基部38b側へ固定すればよい。
シール部6の縦方向接続部66において、下方ローラ66aの突起66cは、図10(A)へ示す形状のもの即ちダイヤカット加工にて形成されたものに限定するものではない。突起66cは、下方ローラ66aと上方ローラ66bとの間にシート61,63を挟んで通過させることにより、両シート61,63を適切に封ずる即ちシールすることができればよく、例えば、突起66cを、上記の四角錐台以外の角錐台や円錐台とする他、角錐や円錐として実施してもよいし、更に他の形状を採るものとしてもよい。下方ローラ66aの突起66cの上記変更と同様の変更を、横方向接続部67の押圧部67bにおいて行ってもよい。
図10(B)へ示す例は、上記突起66cをピラミッド型即ち四角錐としたものであり、下方ローラ66aの周方向と軸方向の夫々に沿って各突起66cを配列している。また、この図10(B)へ示す例では、上方ローラ66bの外周面はシリコンにて形成されている。
上方ローラ66bについても、下方ローラ66aと上方ローラ66bとの間にシート61,63を挟んで通過させることにより、両シート61,63を適切に封ずる即ちシールすることができれば、シリコン以外にウレタンや更に他の弾力性を備えた素材即ち弾性部材を用いて実施することができる。尚、ここでいう弾性部材とは、力を受けることによって凹み当該力から解放されることにより元の形状に復元する性質を備えたものである。また、上方ローラ66bの素材についての上記変更と同様の変更を、横方向接続部67の受け部67aについて行ってもよい。
上述してきた通り、シール部6の横方向接続部67において、受け部67aの突起も、縦方向接続部66と下方ローラ66aの突起66c同様ダイヤカット加工により形成したものに限定するものではない。また、横方向のシールが適切に行えるものであれば、受け部67aの突起には、図10(A)(B)へ示す下方ローラ66aの突起66cとは異なる形状を採用してもよい。
図示した実施の形態において、シート切断部68のシート切断刃68aを昇降させるシート切断刃の昇降部は、横方向接続部67の押圧部67bを昇降させる押圧部の昇降部を兼ね、上記のシール部65とシート切断部68は、シート61,63の上記横方向のシールと、シート61,63の切断とを一度に行うものとした。この他、上記押圧部の昇降部は、シート切断刃68aの昇降部と別に構成され、シート61,63の上記横方向のシールと、シート61,63の切断とを異なる工程として別々に行うものであってもよい。
上記のシールとシート切断を別々に行う場合、シート切断部68を上記横方向接続部67と別に設けて、上記横方向接続装置67による横方向のシール後に当該横方向のシール位置を切断するものとすることができる。例えは、特許第4701058号公報(特許文献4)の図10へ示す副封止機構を上記横方向接続装置67として採用することができる。
縦方向接続部66は、下方ローラ66aを金型ローラとし上方ローラ66bを一対のシリコンローラとしたが、下方ローラ66aを1本のシリコンローラとし、上方ローラ66bを一対の金型ローラとして実施してもよい。
また、縦方向接続部66や横方向接続部67の突起による封止の方法と具体的構造については、特許文献4に記載のものを用いることが好ましいが、ヒートシールや接着剤などの他の封止手段を用いることもできる。
上記の実施の形態において、包装のためにシート61とは別体の副シート63を用いて四方をシールするものとした。この他、粘性食品11の下に敷かれたシート61の一部を上方へ回して、1枚のシートを折り曲げて三方をシールして粘性食品11を放送するものとしても実施できる。
上記の三方をシールするものとする場合、上記上方シート供給部60bや副シート63に代えて、特開2013−179886号公報(特許文献2)の持ち上げ部材を用いて上記シート61の先端側を持ち上げて粘性食品11の上面を覆う、シート61によるオーバーラップを行うものとしても実施できる(特許文献2の段落番号0037及び図5)。
更に上記の実施の形態において、粘性食品11に縦溝12と横溝14を形成するものとしたが、縦溝12のみ、或いは横溝14のみ設けるものとしても実施でき、更には、縦溝12と横溝14の何れも設けないものとしても実施できる。
横溝14のみ設けない場合や、縦溝12と横溝14の双方を設けない場合は、上記の横刃支持部材33は横刃14を備えない切断刃支持部材として形成すればよい。
また、粘性食品11へ横溝14を設ける場合において、横刃32を備えた横刃支持部材33とは別に切断刃38を備えた切断刃支持部材と昇降装置を設けて、横溝14の形成とは別工程で粘性食品11の切断を行うものとしても実施できる。
1 吐出部
2 加工切断部
5 移送部
6 包装部
10 ノズル
11 粘性食品
12 縦溝
13 縦繋がり部分
14 横溝
15 横繋がり部分
21 縦溝加工部
22 縦刃
23 縦刃支持部材
31 横溝加工部
32 横刃
33 横刃支持部材
37 昇降装置
38 切断刃
39 加工用センサ
40 消毒用ノズル
51 第1コンベア
52 第2コンベア
53 第3コンベア
54 第4コンベア
55 第5コンベア
60 シート配置部
60a 下方シート供給部
60b 上方シート供給部
60c 案内部
61 シート
62 ロール
63 副シート
64 包装用センサ
65 シール部
66 縦方向接続部
66a 下方ローラ
66b 上方ローラ
66c 突起
67 横方向接続部
67a 受け部
67b 押圧部
67c 刃先挿入部
68 シート切断部
68a シート切断刃
70 切断刃取付部
71 嵌合部
72 被嵌合部
73 当接部

Claims (7)

  1. 移送面上へ帯状に吐出される粘性食品に対し上方から切断刃を振り下ろすことにて、粘性食品を前後に切断するものであって、前記切断に伴い前記移送面から当該移送面よりも移送速度が速い他の移送面へ粘性食品を乗せ換えるものであり、
    前記切断刃を支持する切断刃支持部材と、前記切断刃支持部材の昇降装置とを備え、
    前記昇降装置にて前記切断刃支持部材を降下させることにより、前記切断刃を振り下ろすことができ、
    前記切断刃は、少なくとも前記振り下ろしにおいて前記粘性食品の吐出方向に沿って刃先を揺れ動かすことができる自由度を持って前記切断刃支持部材へ取り付けられたものである粘性食品の切断加工装置。
  2. 前記切断刃支持部材は、前記吐出方向について前記切断刃を1箇所にのみ備え、
    前記昇降装置は、切断刃支持部材の前記切断刃を、前記粘性食品の吐出方向と交差させるよう振り下ろすものであり、
    前記刃支持部材は、嵌合部を備え、
    前記切断刃の基部側は、前記嵌合部へ嵌められる被嵌合部を備え、
    前記被嵌合部が前記嵌合部へ遊嵌されると共に前記切断加工装置が前記刃支持部材に対し前記切断刃を前記粘性食品の吐出方向に沿って変位できるマージンを備えることにより、前記粘性食品の吐出方向について前記切断刃の基部側を中心に前記切断刃の刃先側を揺れ動かすことができるものである請求項1記載の粘性食品の切断加工装置。
  3. 前記被嵌合部は、前記切断刃の基部側から突出し且つ前記粘性食品の吐出方向を軸方向とする軸部であり、
    前記刃支持部材は、前記切断刃の基部側を沿わせることができる切断刃取付部を備え、
    前記嵌合部は、前記切断刃取付部を前後に貫通し且つ前記被嵌合部を通す貫通孔であり、
    前記嵌合部へ通された前記被嵌合部の先端側は、前記嵌合部から突出し、
    前記嵌合部から突出する前記被嵌合部の先端側には、前記被嵌合部が前記嵌合部から脱落するのを阻止する当接部が取り付けられ、
    前記嵌合部の内径を前記被嵌合部の外径よりも大きなものとすることにて、前記遊嵌がなされ、
    前記当接部と前記切断刃の基部側との間の間隔を、前記切断刃取付部の前後の厚みよりも大きなものとし、前記間隔と前記厚みの差による前記切断刃取付部と前記当接部との間の隙間を前記マージンとする請求項2記載の粘性食品の切断加工装置。
  4. 前記切断刃支持部材を横刃支持部材とし、前記切断刃と共に長手方向に複数の横刃が配列された横溝加工部を前記横刃支持部材が備え、
    前記各横刃は、前記吐出方向について、前記切断刃を先頭として前記切断刃の後方に順次間隔を開けて配列され、
    前記昇降装置は、前記横刃支持部材を昇降するものであり、
    前記横溝加工部においては、前記昇降装置により前記横刃支持部材を動かして前記粘性食品の上部に横刃による横溝を形成する際に、前記横刃の下端と粘性食品の下面との間に隙間を形成しておくことで、横溝と粘性食品の下面との間には繋がり部分が形成されるものであり、
    これにより、粘性食品の上部には複数の横の溝が形成され、粘性食品の底部では切込が形成されずに1枚に繋がっている粘性食品を製造することができ、
    前記切断刃は前記横刃よりも下方に長く突出することを特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載の粘性食品の切断加工装置。
  5. 幅方向に複数の縦刃が配列された縦溝加工部を備え、
    前記横溝加工部は、前記縦溝加工部の前方に配置され、
    前記縦溝加工部においては、粘性食品の上方に前記縦刃が配置され、前記縦刃の下端と粘性食品の下面との間に隙間が形成されることで、前記粘性食品の上部には前記縦刃による縦溝が形成されると共に、縦溝と粘性食品の下面との間には粘性食品による繋がり部分が形成されるものであり、
    前記前記横溝加工部と前記縦溝加工部とにより、粘性食品の上部には格子状の縦横の溝が形成され、粘性食品の底部では切込が形成されずに1枚に繋がっている粘性食品を製造することができる請求項4に記載の粘性食品の切断加工装置。
  6. 前記他の移送面の前方に、前記切断刃による切断後の前記粘性食品を包装するための包装用移送面と、シート配置部と、シール部と、シート切断部とを備え、
    前記包装用移送面上にシートが載せられて移送され、前記他の移送面から前記包装用移送面に粘性食品が乗り移ることにて前記シートの上に前記粘性食品が載置され、前記シートは、プラスチックシート等のフィルムであり、
    前記シート配置部は、上に前記粘性食品が載置された前記シートの一部又は当該シートと別体のシートを、載置された前記粘性食品の上に配置するものであり、
    前記シール部は、前記包装用移送面上の前記粘性食品の少なくとも前後において上下の前記シート同士をシールするものであり、
    前記シート切断部は、シートを切断するシート切断刃と、前記シート切断刃を振り下ろす昇降部とを備え、前記粘性食品の間の前記シートを前後に切断するものであり、
    前記シール部は、シート配置部にて上下に前記シートが配置された前記粘性食品に対し、受け部と、前記受け部と離れた位置から前記受け部へ押し付けられて前記シールを行う押圧部とを備え、
    前記受け部の表面はシリコン等の弾性部材で形成されたものであり、前記押圧部の表面は前記シールを行う複数の金属製の突起が設けられ、
    前記押圧部は、前記シート切断部が備えるシート切断刃の前後に設けられて、前記昇降部にて前記シート切断刃と共に前記シートへ向けて振り下ろされるものであり、
    前記シール部は、前記受け部側へ、前記シート切断刃の刃先を通す刃先挿入部を備え、
    前記シート切断部は、前記刃先挿入部内へ前記シート切断刃を受けて前記シートのせん断を行う受け刃を備え、
    前記シート切断刃の刃先が前記刃先挿入部へ挿入されて前記せん断が行われるに伴い、前記受け部へ前記押圧部が当接し前記シールを行うものである請求項1乃至5の何れかに記載の粘性食品の切断加工装置。
  7. 移送面上へ帯状に吐出される粘性食品に対し上方から切断刃を振り下ろすことにて、粘性食品を前後に切断するものであって、前記切断に伴い前記移送面から当該移送面よりも移送速度が速い他の移送面へ粘性食品を乗せ換えるものであり、
    前記切断刃を支持する切断刃支持部材と、前記刃支持部材の昇降装置とを用い、
    前記切断刃を、少なくとも前記振り下ろしにおいて前記粘性食品の吐出方向に沿って刃先を揺れ動かすことができる自由度を持って前記切断刃支持部材へ取り付け、
    前記昇降装置にて前記切断刃支持部材を降下させることにより、前記切断刃を振り下ろして前記切断を行う粘性食品の切断加工方法。
JP2016118411A 2016-06-14 2016-06-14 粘性食品の切断加工装置及び加工方法 Active JP6710834B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016118411A JP6710834B2 (ja) 2016-06-14 2016-06-14 粘性食品の切断加工装置及び加工方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016118411A JP6710834B2 (ja) 2016-06-14 2016-06-14 粘性食品の切断加工装置及び加工方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2017221996A JP2017221996A (ja) 2017-12-21
JP6710834B2 true JP6710834B2 (ja) 2020-06-17

Family

ID=60687441

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016118411A Active JP6710834B2 (ja) 2016-06-14 2016-06-14 粘性食品の切断加工装置及び加工方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6710834B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP3862281B1 (en) * 2018-01-05 2024-03-27 Intercontinental Great Brands LLC Packaging a comestible like chewing gum, without conditioning
CN108890704B (zh) * 2018-07-23 2024-07-02 广州芳华餐饮管理有限公司 一种组合式自动切菜刀
CN113635362B (zh) * 2021-08-09 2022-09-02 蚌埠学院 一种藕夹自动切片开口、灌馅装置及藕夹生产设备

Also Published As

Publication number Publication date
JP2017221996A (ja) 2017-12-21

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6710834B2 (ja) 粘性食品の切断加工装置及び加工方法
JP5750322B2 (ja) 包被食品の製造方法及び装置
EP1764308B1 (en) Bag making and packaging system
EP2856880B1 (en) Device and method for circularizing croissant dough
JP4701058B2 (ja) 梱包方法及びその梱包装置
KR101875110B1 (ko) 소시지 롤빵 제조장치
JP7121386B2 (ja) 横ピロー包装機
JP4255958B2 (ja) 包装装置及び包装方法
JP5159716B2 (ja) Ptpシート製造装置
JP5763332B2 (ja) 包装機
JP2013179886A (ja) 粘性食品の切断加工装置及び加工方法
KR20190097522A (ko) 면봉 포장 가압 이송장치
KR102429545B1 (ko) 면봉 이송 장치
JP6286156B2 (ja) トップシール装置
KR20190097517A (ko) 면봉 이송 장치
JP6542167B2 (ja) 横型ピロー包装機
JP7316658B2 (ja) 縦型製袋充填包装機及びシャフトの交換方法
JP2019167146A (ja) 充填包装機
JP6125484B2 (ja) 包装装置
JP2019167147A (ja) 充填包装機
JP7105424B2 (ja) 超音波フィルム巻き包装機
EP3315422B1 (en) Skin packaging machine
JPS5852108Y2 (ja) 製袋機における溶着受け台駆動装置
JP2015101386A (ja) 包装袋のプレス脱気装置
JP2024007146A (ja) 包装装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20190611

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20200324

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20200330

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20200424

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6710834

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250