JP6708615B2 - バルーンカテーテル - Google Patents

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Description

本発明は、体腔内の狭窄部を拡張する施術に用いるバルーンカテーテルに関する。
従来より、体腔内に生じた狭窄部を拡張する施術には、バルーンカテーテルが広く用いられている。バルーンカテーテルは、2重バルーン構造となっており、固定用兼拡張用として構成されている。図7に示すように、食道拡張用のバルーンカテーテル1は、チューブ本体2の外周面に、球形に膨らむ内側バルーン3が固定用として設けられ、その外側を取り囲むように前後に長い俵形に膨らむ外側バルーン4が拡張用として設けられていた。
バルーンカテーテル1を用いた嚥下障害患者の嚥下訓練手技では、先ず、図7(a)に示すように、カテーテル1を口腔より食道にX線透視下にて挿入する。この時、カテーテル1には造影リング5があるため、内側バルーン3が食道の狭窄部を通過したかを確認することができる。そして、内側バルーン3が食道の狭窄部を通過した時、内側バルーン3を拡張させて狭窄部に固定する。
図7(b)に示すように、狭窄部に固定した内側バルーン3が下方(胃側)へずれないように、チューブ本体2を上方(口腔側)へ少し引っ張りつつ、外側バルーン4を拡張する。外側バルーン4は俵形であり、その拡張はバルーン全体が広がり狭窄部に圧刺激を与える。このような状態で、チューブ本体2を上方へ引っ張るため、図7(c)に示すように、外側バルーン4の内容物(エアー)が下方へ移ってしまい、外側バルーン4全体の位置がずれるという問題があった。
前述した問題を解決し得る従来の技術として、例えば、特許文献1に開示されたものが知られている。すなわち、チューブ本体の外周面に、複数の内側バルーンを軸方向に間隔をあけて設けると共に、各内側バルーンを被覆し、かつ、各内側バルーンより容易に拡張できる一の外側バルーン部を設けたものである。かかるバルーンカテーテルによれば、狭窄部は両内側バルーンの谷間部分に収まることになり、外側バルーンを拡張させても位置ずれを防ぐことができた。
特許第4705715号公報
しかしながら、前述した従来の特許文献1に記載のバルーンカテーテルでは、固定用の内側バルーンだけでも2個以上と数が多く、しかも、チューブ本体には各バルーンに個別に連通する複数のルーメンを設けることも必要であった。そのため、バルーンカテーテルのコストアップの要因になるという問題があった。
また、特許文献1に記載のバルーンカテーテルでは、数が多い各バルーンごとに、それぞれルーメンを通じて内容物(エアー)を送り込み拡張する操作や収縮させる操作を行っていた。そのため、バルーンカテーテルの使用に際して手間と時間がかかるという問題もあった。
本発明は、以上のような従来技術が有する問題点に着目してなされたものであり、バルーンの数は内側と外側の2つだけで足り、簡易な構成によりコストアップを招くことがなく、また、操作も簡単で手間や時間もかからず、体腔内の狭窄部を拡張する時に確実に位置ずれを防止して容易に施術を行うことができるバルーンカテーテルを提供することを目的としている。
前述した目的を達成するための本発明の要旨とするところは、以下の各項の発明に存する。
[1]体腔内の狭窄部を拡張する施術に用いるバルーンカテーテル(10)において、
長手方向に延び可撓性のあるチューブ本体(11)を備え、該チューブ本体(11)の途中の外周面に、全周方向に拡張可能な内側バルーン(20)を設けると共に、該内側バルーン(20)を取り囲む状態で全周方向に拡張可能な外側バルーン(30)を設け、
前記外側バルーン(30)は、前記チューブ本体(11)の進入方向の前方となる先端側が前記内側バルーン(20)の同じく先端側に近接し、かつ、前記チューブ本体(11)の進入方向の後方となる基端側が前記内側バルーン(20)の同じく基端側より後方へ延出しており、
前記外側バルーン(30)は、拡張時に同じく拡張した前記内側バルーン(20)の先端から後端に向かう半分ほどの範囲で接して、当該接した箇所の終端より後方の基端側に向けて外径が漸次拡径するテーパー形状に膨らむことを特徴とするバルーンカテーテル(10)。
[2]前記外側バルーン(30)は、先端側よりも基端側の肉厚が薄く形成されたことを特徴とする前記[1]に記載のバルーンカテーテル(10)。
[3]前記内側バルーン(20)は収縮時に、前記チューブ本体(11)の外周面に密着し、
前記外側バルーン(30)は収縮時に、先端側を含め前記内側バルーン(20)を覆う部分は該内側バルーン(20)に密着し、基端側を含め前記内側バルーン(20)を覆わない部分は前記チューブ本体(11)の外周面に密着するように設けられたことを特徴とする前記[1]または[2]に記載のバルーンカテーテル(10)。
[4]前記内側バルーン(20)の基端側に造影マーカー(16)を備えたことを特徴とする前記[1],[2]または[3]に記載のバルーンカテーテル(10)。
[5]前記チューブ本体(11)は、その軸方向に亘って前記造影マーカー(16)を起点とする深度マーク(17)を備えたことを特徴とする前記[1],[2],[3]または[4]に記載のバルーンカテーテル(10)。
[6]前記チューブ本体(11)は、その軸方向に延びる造影ライン(15)を備えたことを特徴とする前記[1],[2],[3],[4]または[5]に記載のバルーンカテーテル(10)。
[7]前記体腔は食道であり、嚥下障害患者の食道入口部の拡張術に用いられるものであることを特徴とする前記[1],[2],[3],[4],[5]または[6]に記載のバルーンカテーテル(10)。
次に、前述した解決手段に基づく作用を説明する。
前記[1]に記載のバルーンカテーテル(10)は、チューブ本体(11)に、内側バルーン(20)とこれを取り囲む外側バルーン(30)の2つのバルーンが設けられている。ここで外側バルーン(30)は、先端側が内側バルーン(20)の同じく先端側に近接し、かつ、基端側が内側バルーン(20)の同じく基端側より後方へ延出している。よって、外側バルーン(30)の先端側は内側バルーン(20)の先端側と重なるが、外側バルーン(30)の基端側は、内側バルーン(20)と重なることはない。
外側バルーン(30)は拡張すると、その先端側は同じく拡張した内側バルーン(20)の先端から後端に向かう半分ほどの範囲で接する。そのため、外側バルーン(30)の内容物(流体)は、内側バルーン(20)の先端側より前方へ移動することはない。しかも、外側バルーン(30)は拡張すると、内側バルーン(20)の先端から後端に向かう半分ほどの範囲で接した箇所の終端より後方の基端側に向けて外径が漸次拡径するテーパー形状となる。よって、外側バルーン(30)は、内側バルーン(20)と膨らむ範囲が重複しない基端側が体腔内の狭窄部に圧接しても、外側バルーン(30)の内容物は、外側バルーン(30)自体の基端側より先端側へ移動し難く、外側バルーン(30)が変形して狭窄部から位置ずれすることはない。
前記[2]に記載のバルーンカテーテル(10)によれば、外側バルーン(30)は、先端側よりも基端側の肉厚が薄く形成されている。これにより、外側バルーン(30)は、流体を充填する拡張時に先端側より基端側の方が膨張しやすくなる。よって、予め外側バルーン(30)を前記テーパー形状に成形しておかなくても、内圧による膨らみ具合の違いによりテーパー形状とすることも可能である。
前記[3]に記載のバルーンカテーテル(10)によれば、内側バルーン(20)は収縮時に、チューブ本体(11)の外周面に密着する。また、外側バルーン(30)は収縮時に、先端側を含め内側バルーン(20)を覆う部分は該内側バルーン(20)に密着し、基端側を含め内側バルーン(20)を覆わない部分はチューブ本体(11)の外周面に密着する。
これにより、各バルーン(20,30)の収縮時に、各バルーン(20,30)の一部がチューブ本体(11)に密着せずに大きな弛みを生ずることもなく、患者の食道へ挿入させるとき苦痛を与える虞はない。ここで密着とは、各バルーン(20,30)の全周において隙間なく密着する状態だけでなく、基端側の外径が大きい分だけ多少のシワが生じても全体的には密着するような状態も含まれる。
前記[4]に記載のバルーンカテーテル(10)によれば、内側バルーン(20)の基端側に造影マーカー(16)を備えるため、チューブ本体(11)を体腔内の狭窄部に向けて挿入する時に、放射線透視下等にて内側バルーン(20)の位置を容易に確認することができる。
前記[5]に記載のバルーンカテーテル(10)によれば、チューブ本体(11)は、その軸方向に亘って造影マーカー(16)を起点とする深度マーク(17)を備えるため、チューブ本体(11)を体腔内の狭窄部に向けて挿入する時に、体腔内に挿入されたチューブ本体(11)の長さを容易に確認することができる。
前記[6]に記載のバルーンカテーテル(10)によれば、チューブ本体(11)は、その軸方向に延びる造影ライン(15)を備えるため、チューブ本体(11)を体腔内の狭窄部に向けて挿入する時に、放射線透視下等にて体腔内におけるチューブ本体(11)全体の位置を容易に確認することができる。
以上のバルーンカテーテル(10)は、例えば前記[7]に記載したように、食道に生じた狭窄部を拡張するものとして、嚥下障害患者の食道入口部の拡張術に最適に用いることができる。
本発明に係るバルーンカテーテルによれば、簡易な構成によりコストアップを招くことがなく、また、操作も簡単で手間や時間もかからず、体腔内の狭窄部を拡張する時に確実に位置ずれを防止して容易に施術を行うことができる。
本発明の実施の形態に係るバルーンカテーテル全体のうち主要部を軸方向に切断して示す拡張状態の一部縦断面図である。 本発明の実施の形態に係るバルーンカテーテルの内側バルーンおよび外側バルーンの拡張状態を拡大して示す縦断面図である。 本発明の実施の形態に係るバルーンカテーテル全体を示す収縮状態の側面図である。 本発明の実施の形態に係るバルーンカテーテルの主要部を示す拡張状態の斜視図である。 本発明の実施の形態に係るバルーンカテーテルの内側バルーンおよび外側バルーンの拡張ないし収縮状態を示す縦断面図である。 本発明の実施の形態に係るバルーンカテーテルの使用手順を示す説明図である。 従来のバルーンカテーテルの使用手順を示す説明図である。
以下、図面に基づき本発明を代表する実施の形態を説明する。
図1〜図6は、本発明の実施の形態を示している。
本実施の形態に係るバルーンカテーテル10は、体腔内の狭窄部を拡張する施術に用いる医療用器具である。以下、バルーンカテーテル10を、食道に生じた狭窄部を拡張するものとして、嚥下障害患者の食道入口部の拡張術に用いる場合を例に説明する。
図1に示すように、バルーンカテーテル10は、長手方向に延び可撓性のあるチューブ本体11を備え、該チューブ本体11の途中の外周面に、全周方向に拡張可能な内側バルーン20を設けると共に、該内側バルーン20を取り囲む状態で全周方向に拡張可能な外側バルーン30を設けてなる。各バルーン20,30は、チューブ本体11の進入方向の前方となる先端側(図1中で左側)に配置され、チューブ本体11の進入方向の後方となる基端側(図1中で右側)にはカテーテルヘッド40が配置されている。
チューブ本体11は、細長く延びた長尺管状であり、自由に湾曲させることができる。チューブ本体11の材質は、例えばシリコーンゴムや軟質ポリ塩化ビニル等の柔軟な合成樹脂が適している。チューブ本体11の内部には、主たる管路のメインルーメン12と、各バルーン20,30を拡張するための流体を供給する2つのサブルーメン13,14とが、それぞれ独立した管路として軸方向に延びるように形成されている。
メインルーメン12は、造影剤等の薬液や栄養剤を投入したり、唾液を吸引させたりするものであり、チューブ本体11の軸心を中心として延びる管路として貫通形成されている。メインルーメン12の先端は、チューブ本体11の先端部より外部に開口している。一方、メインルーメン12の基端は、後述するカテーテルヘッド40の内部に連通している。
一方のサブルーメン13は、後述の内側バルーン20を拡張する流体(例えば空気や滅菌蒸留水等)を通過させるものであり、チューブ本体11の軸心から偏心した位置で、軸方向に延びる細い管路として形成されている。サブルーメン13の先端は封止され、先端側途中は、チューブ本体11の外周面より開口して内側バルーン20の内部に連通している(図2参照)。サブルーメン13の基端は、後述するカテーテルヘッド40の内部に連通している。
他方のサブルーメン14は、後述の外側バルーン30を拡張する流体(例えば空気や滅菌蒸留水等)を通過させるものであり、前記メインルーメン12を間にして前記サブルーメン13の反対側となる軸心から偏心した位置で、軸方向に延びる細い管路として形成されている。サブルーメン14の先端も封止され、先端側途中は、チューブ本体11の外周面より開口して外側バルーン30の内部に連通している(図2参照)。サブルーメン14の基端は、後述するカテーテルヘッド40の内部に連通している。
図3に示すように、チューブ本体11の横断面領域において、メインルーメン12や各サブルーメン13,14以外の空いたスペースには、造影ライン15が軸方向に延びるように設けられている。造影ライン15は、放射線(例えばX線)の透視下等で体外からチューブ本体11全体の位置を確認するためのものであり、例えば硫酸バリウム等の放射線を透過させない材料を含むように形成されている。なお、図3中の造影ライン15は、チューブ本体11の基端側にのみ一部を図示したが、実際はチューブ本体11の先端まで延びている。
図2に示すように、チューブ本体11の先端側にて、内側バルーン20の基端側には造影マーカー16が設けられている。造影マーカー16も、放射線(例えばX線)の透視下等で体外から位置を確認することができ、例えば硫酸バリウム等の放射線を透過させない材料を含むように形成される。図2において、造影マーカー16は、内側バルーン20の基端に連なる位置でチューブ本体11の外周面を周回するリング状に設けられている。なお、造影マーカー16は、内側バルーン20の基端側の一部として形成しても良い。
図3に示すように、チューブ本体11には、その軸方向に亘って前記造影マーカー16を起点とする深度マーク17が記されている。深度マーク17は、体腔内に挿入されたチューブ本体11の長さを確認するための目盛りであり、印刷あるいは刻印によって記されている。図3中では深度マーク17を一部のみ図示したが、例えば5〜35mmの範囲で目盛りを記すと良い。なお、深度マーク17は、チューブ本体11の外周面に限らず内周面に記しても良く、あるいは周壁の内部に設けるようにしても構わない。
図1に示すように、内側バルーン20は、チューブ本体11の先端側に配置され、チューブ本体11の途中の全周を覆う状態で拡張可能に設けられている。図2に示すように、内側バルーン20の先端側と基端側には、それぞれチューブ本体11の外周面に固着されるフランジ状の接着代21,22があり、両接着代21,22の間の内側には、前記サブルーメン13の開口13aが設けられている。内側バルーン20の材質は、柔軟性があり弾性変形が可能な材質であれば良く、例えばシリコーンゴム等が適している。
内側バルーン20は、サブルーメン13を通じて流体の加圧ないし減圧操作により、チューブ本体11の周りで拡張ないし収縮する。内側バルーン20は、サブルーメン13より流体が導入される加圧操作がなされると、チューブ本体11を中心として前後に若干潰れた球形に拡張し(図2参照)、サブルーメン13より流体が排出される減圧操作がなされると、チューブ本体11の外周面に密着するように収縮する(図3参照)。
図1に示すように、外側バルーン30は、チューブ本体11の先端側にて、前記内側バルーン20を取り囲む状態で全周方向に拡張可能に設けられている。図2に示すように、外側バルーン30の先端側と基端側にも、それぞれフランジ状の接着代31,32があり、両接着代31,32の間の内側には、前記サブルーメン14の開口14aが設けられている。外側バルーン30の材質も、柔軟性があり弾性変形が可能な材質であれば良く、例えばシリコーンゴム等が適している。
外側バルーン30は、前方となる先端側が前記内側バルーン20の同じく先端側に近接し、かつ、後方となる基端側が前記内側バルーン20の同じく基端側より後方へ延出している。詳しくは、外側バルーン30の先端側の接着代31は、内側バルーン20の先端側の接着代21に重ね合わさる状態で固着されており、各バルーン20,30の先端同士は合致している。一方、外側バルーン30の基端側の接着代32は、内側バルーン20の基端側の接着代21を越えた後方寄りに位置し、当該位置に外嵌させた取付リング18を介してチューブ本体11の外周面に固着されている。
取付リング18は、外側バルーン30の基端側の接着代32の内径が、先端側の接着代31の内径と同じ寸法であるのに対して、内側バルーン20の接着代22に重ね合わせないことで生じる段差を解消するものである。なお、取付リング18を介在させる代わりに、外側バルーン30の基端側の接着代32を厚くして内径を狭めることにより、接着代32をチューブ本体11の外周面に直接固着するようにしても良い。
外側バルーン30は、サブルーメン14を通じて流体の加圧ないし減圧操作により、前記内側バルーン20を取り囲む状態で拡張ないし収縮する。ここで外側バルーン30は、図2に示すように、拡張時に同じく拡張した前記内側バルーン20の先端側に接する先端側よりも、基端側の外径が漸次拡径するテーパー形状に設けられている。図2に示す例では、外側バルーン30は、拡張すると基端側が、同じく拡張した内側バルーン20の先端から半分ほど接しており、これらの接した箇所には流体が入り込み難い。
外側バルーン30は、内側バルーン20の先端から半分ほど接した箇所の終端より後方に向けて、外径が漸次拡径するテーパー形状に膨らむ。外側バルーン30は基端側で最大径となり、この最大径部位から後方の接着代32に向かって縮径する。ここで外側バルーン30の最大径部位より接着代32に至る形状は特に問わないが、図2のように、チューブ本体11の軸心とほぼ直交するよう急に窄まる必要はなく、内側バルーン20と接した箇所の終端から基端側に亘り所定長さのテーパー形状を維持できれば足りる。
外側バルーン30は、サブルーメン14より流体が導入される加圧操作がなされると、前述したテーパー形状に拡張し(図5(c)参照)、サブルーメン14より流体が排出される減圧操作がなされると、内側バルーン20ないしチューブ本体11の外周面に密着するように収縮する(図5(a),(b)参照)。すなわち、外側バルーン30は収縮時に、先端側を含め内側バルーン20を覆う部分は該内側バルーン20に密着し、基端側を含め内側バルーン20を覆わない部分はチューブ本体11の外周面に密着する。
このような外側バルーン30の拡張時の形状は、加減圧しない通常時の元の形状として予め成形しておくことも考えられる。また、外側バルーン30の収縮時の形状が、チューブ本体11の外周面になるべく皺や弛みが生じないよう密着させるために、外側バルーン30を、先端側よりも基端側の肉厚が薄くなるように形成しても良い。外側バルーン30は、その肉厚が薄い部位ほど大きく膨張するため、前述のテーパー形状に合わせて先端側よりも基端側の肉厚が徐々に薄くなるように成形すれば、通常時には先端から基端にかけてほぼ同径の筒状に成形することも可能となる。
また、外側バルーン30の両接着代31,32の前後には、チューブ本体11の外周面との段差をなくすためのコート部33,34が設けられている。前方のコート部33は、内側バルーン20の接着代21に外側バルーン30の接着代31を重ね合わせた厚さ分の段差を解消すべく、当該厚さ分の外径からチューブ本体11の外径に漸次縮径するテーパー形状に設けられている。
後方のコート部34は、取付リング18に外側バルーン30の接着代32を重ね合わせた厚さ分の段差を解消すべく、当該厚さ分の外径からチューブ本体11の外径に漸次縮径するテーパー形状に設けられている。各コート部33,34は、例えばシリコン系のコーティング剤等により成形すると良い。
図1に示すように、チューブ本体11の基端には、メインルーメン12や各サブルーメン13,14が連通接続されたカテーテルヘッド40が設けられている。カテーテルヘッド40は、メインルーメン12と各サブルーメン13,14にそれぞれ連通する三叉のファネル(漏斗)状に形成されている。
カテーテルヘッド40のうち、チューブ本体11と同軸方向に延びる主要部は、メインルーメン12と連通して造影剤等を注入するメインルーメン用の接続コネクタ41となっており、その先端側より分岐する部位は、各サブルーメン13,14と連通してバルーン拡張用の流体を通過させる各サブルーメン用の接続コネクタ42,43となっている。
メインルーメン用の接続コネクタ41の開口部には、図示省略したが開閉可能な栓が備えられている。また、サブルーメン用の接続コネクタ42,43の開口部には、内部に逆止弁が備えられており、各開口部に流体注入用の注射筒(図示せず)を差し込んだ時だけ、各サブルーメン13,14を外部と連通させるように構成されている。なお、カテーテルヘッド40の材質も、例えばシリコーンゴム等が適している。
また、図1に示すように、チューブ本体11の最先端には、先端チップ19が設けられることが好ましい。先端チップ19は、チューブ本体11のメインルーメン12と連通する管状に形成されており、体腔内にて狭窄部への挿通性を向上させるためにテーパー加工されている。なお、先端チップ19の材質も、例えばシリコーンゴム等が適している。先端チップ19を設けない場合は、サブルーメン13,14を液状シリコーンゴム等で封止した後、チューブ本体11の先端をテーパー加工しても良い。
次に、本実施の形態に係るバルーンカテーテル10の作用について説明する。
本バルーンカテーテル10は、食道に生じた狭窄部を拡張するものとして、嚥下障害患者の食道入口部の拡張術に最適に用いることができる。先ず、バルーンカテーテル10の先端側を患者の口腔より食道に挿入する。この時、チューブ本体11の先端側にある内側バルーン20と外側バルーン30とは共に収縮させておく。
すなわち、図5(a)に示すように、内側バルーン20は、チューブ本体11の外周面に密着し、外側バルーン30は、内側バルーン20を覆う部分は、内側バルーン20と共にチューブ本体11の外周面に密着し、内側バルーン20を覆わない延出した部分は、チューブ本体11の外周面に直に密着している。このように各バルーン20,30が収縮した状態では、各バルーン20,30の一部がチューブ本体11に密着せずに大きな弛みや皺を生ずることもなく、スムーズに患者に飲み込ませることができる。
内側バルーン20の基端側には造影マーカー16があるため、放射線(例えばX線)の透視下等で内側バルーン20が食道の狭窄部を通過したかを容易に確認することができる。そして、内側バルーン20が食道の狭窄部を通過した時に、図6(a)に示すように、内側バルーン20を拡張させて狭窄部に固定する。ここで、狭窄部に固定した内側バルーン20が下方(胃側)へずれないように、チューブ本体11を上方(口腔側)へ少し引っ張る。なお、図5(b)に示すように、外側バルーン30のうち、拡張時の内側バルーン20に重なる先端側は、内側バルーン20と共に拡張する。
そして、図6(b)に示すように、チューブ本体11を少し引っ張りつつ、外側バルーン30も拡張させることにより、食道の狭窄部を拡張することができる。図6(c)に示すように、外側バルーン30が拡張すると、その先端側は同じく拡張した内側バルーン20の先端側に接している。そのため、チューブ本体11を上方へ引っ張っていても、外側バルーン30の内容物(流体)は、内側バルーン20の先端側より前方へ移動することはない。
しかも、図5(c)に示すように、外側バルーン30は拡張すると、その先端側よりも基端側の外径が漸次拡径するテーパー形状となる。よって、外側バルーン30は、内側バルーン20と膨らむ範囲が重複しない基端側が体腔内の狭窄部に圧接しても、外側バルーン30の内容物は、外側バルーン30自体の基端側より先端側へいっそう移動し難く、外側バルーン30が変形して狭窄部から位置ずれすることはない。これにより、食道の狭窄部を拡張する時に確実に位置ずれを防止して、容易に施術を行うことができる。
外側バルーン30は、前述したように先端側よりも基端側の肉厚が薄く形成すれば、外側バルーン30を予めテーパー形状に成形しておかなくても、内圧による膨らみ具合の違いによりテーパー形状とすることも可能である。また、基端側を先端側よりも柔軟性や伸縮性の高いシリコーンゴムで成形しても良い。しかも、各バルーン20,30の収縮時における弛みや皺の発生を防ぎ、よりいっそうチューブ本体11に密着させることが可能となる。ここで密着とは、各バルーンの全周において隙間なく密着する状態だけでなく、基端側の外径が大きい分だけ多少のシワが生じても全体的には密着するような状態も含まれる。
また、本バルーンカテーテル10によれば、チューブ本体11は、その軸方向に亘って造影マーカー16を起点とする深度マーク17を備えるため、チューブ本体11を食道の狭窄部に向けて挿入する時に、食道に挿入されたチューブ本体11の長さを容易に確認することができる。さらに、チューブ本体11は、その軸方向に延びる造影ライン15を備えるため、チューブ本体11を食道の狭窄部に向けて挿入する時に、放射線透視下等で食道内におけるチューブ本体11全体の位置を容易に確認することもできる。
以上、本発明の実施の形態を図面によって説明してきたが、具体的な構成は前述した実施の形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれる。例えば、チューブ本体11、内側バルーン20、外側バルーン30、カテーテルヘッド40の具体的な形状や相対的な大きさは、図示したものに限定されることはない。
本発明に係るバルーンカテーテルは、嚥下障害患者の食道入口部の拡張術に用いるものに限定されることはなく、他に体腔として、気管や胆管等の消化管や血管等に生じた狭窄部を拡張する治療に用いるもの等、様々な用途のバルーンカテーテルに適用することができる。
10…バルーンカテーテル
11…チューブ本体
12…メインルーメン
13,14…サブルーメン
20…内側バルーン
30…外側バルーン
40…カテーテルヘッド

Claims (7)

  1. 体腔内の狭窄部を拡張する施術に用いるバルーンカテーテルにおいて、
    長手方向に延び可撓性のあるチューブ本体を備え、該チューブ本体の途中の外周面に、全周方向に拡張可能な内側バルーンを設けると共に、該内側バルーンを取り囲む状態で全周方向に拡張可能な外側バルーンを設け、
    前記外側バルーンは、前記チューブ本体の進入方向の前方となる先端側が前記内側バルーンの同じく先端側に近接し、かつ、前記チューブ本体の進入方向の後方となる基端側が前記内側バルーンの同じく基端側より後方へ延出しており、
    前記外側バルーンは、拡張時に同じく拡張した前記内側バルーンの先端から後端に向かう半分ほどの範囲で接して、当該接した箇所の終端より後方の基端側に向けて外径が漸次拡径するテーパー形状に膨らむことを特徴とするバルーンカテーテル。
  2. 前記外側バルーンは、先端側よりも基端側の肉厚が薄く形成されたことを特徴とする請求項1に記載のバルーンカテーテル。
  3. 前記内側バルーンは収縮時に、前記チューブ本体の外周面に密着し、
    前記外側バルーンは収縮時に、先端側を含め前記内側バルーンを覆う部分は該内側バルーンに密着し、基端側を含め前記内側バルーンを覆わない部分は前記チューブ本体の外周面に密着するように設けられたことを特徴とする請求項1または2に記載のバルーンカテーテル。
  4. 前記内側バルーンの基端側に造影マーカーを備えたことを特徴とする請求項1,2または3に記載のバルーンカテーテル。
  5. 前記チューブ本体は、その軸方向に亘って前記造影マーカーを起点とする深度マークを備えたことを特徴とする請求項1,2,3または4に記載のバルーンカテーテル。
  6. 前記チューブ本体は、その軸方向に延びる造影ラインを備えたことを特徴とする請求項1,2,3,4または5に記載のバルーンカテーテル。
  7. 前記体腔は食道であり、嚥下障害患者の食道入口部の拡張術に用いられるものであることを特徴とする請求項1,2,3,4,5または6に記載のバルーンカテーテル。
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